JP7152673B2 - リブ溝の壁面の加工方法およびテーパエンドミル - Google Patents

リブ溝の壁面の加工方法およびテーパエンドミル Download PDF

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    • B23C5/10Shank-type cutters, i.e. with an integral shaft

Description

本発明は、リブ溝の壁面の加工方法およびテーパエンドミルに関する。
本願は、2017年7月18日に、日本に出願された特願2017-138914号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、金型のリブ溝加工においては、特許文献1の図1にあるような刃長が長いテーパエンドミルを用いて往復加工が行われている。
特開2002-126929号公報 特開2003-94226号公報
金型のリブ溝の加工において、テーパエンドミルを用いて往復加工をする場合、加工部分が深くなるに従いエンドミルの撓みが大きくなり取り残し量が増大するという問題があった。そこで、近年の金型のリブ溝加工では、特許文献2のような首下長さが長いボールエンドミルで等高線加工を行うことも提案されている。例えば、深さ16mmのリブ溝を加工する場合、荒加工工程として、まず首下6mmのボールエンドミルで深さ6mmまで等高線加工し、次いで、首下10mmのボールエンドミルで深さ10mmまで等高線加工し、次いで、首下16mmのボールエンドミルで深さ16mmまで等高線加工を行う。そして、最終的に首下16mmのボールエンドミルで等高線加工による仕上げ加工を行う。このような等高線加工を行うことで、取り残し量は低減する傾向にあるが、荒加工での工具交換時に微小な加工段差が生じ、軸方向の切込み量を小さくしないと仕上げ加工で除去することが困難であり加工能率および精度(深さ方向に沿う取り残し量の不均一さ)に課題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、深さ方向に沿う取り残し量の不均一さを解消できるリブ溝の壁面の加工方法およびテーパエンドミルの提供を目的としている。
本発明の一態様によれば、軸線に沿って延びるテーパエンドミルであって、工作機械に保持されるシャンク部と、前記シャンク部の先端側に位置する首下部と、を有し、前記首下部には、テーパ状の刃部と、前記刃部の基端側に位置し軸方向の長さが前記刃部の軸方向の長さ以上のテーパ状の首部と、が設けられ、前記刃部は、テーパ状の芯厚部と、前記芯厚部の軸方向の先端に位置する球状部と、前記芯厚部の外周に位置し軸方向に沿って螺旋状に延びる外周刃と、前記球状部の外周に位置する底刃とを有し、前記刃部と前記首部との境界部において、前記首部の直径は、前記外周刃の直径より小さく、前記芯厚部の直径より大きく、前記外周刃の先端の直径に対する前記刃部の軸方向の長さの比が、2以上8以下であり、前記外周刃は、前記底刃と連なる第1の外周刃と、前記底刃と連ならない第2の外周刃とを含み、前記第2の外周刃と前記球状部との境界部には、前記第2の外周刃から前記球状部にわたって軸方向に延び先端側に向かうに従い軸線側に傾くテーパ面が設けられ、前記テーパ面のテーパ角は、前記第2の外周刃のテーパ角に対して10°以下の角度差で大きい角度である、テーパエンドミルが提供される。
本発明の他の一態様によれば、軸線に沿って回転するテーパエンドミルを用いたリブ溝の壁面の加工方法であって、前記テーパエンドミルは、工作機械に保持されるシャンク部と、前記シャンク部の先端側に位置する首下部と、を有し、前記首下部には、テーパ状の刃部と、前記刃部の基端側に位置し軸方向の長さが前記刃部の軸方向の長さ以上のテーパ状の首部と、が設けられ、前記刃部は、テーパ状の芯厚部と、前記芯厚部の軸方向の先端に位置する球状部と、前記芯厚部の外周に位置し軸方向に沿って螺旋状に延びる外周刃と、前記球状部の外周に位置する底刃と、を有し、前記刃部と前記首部との境界部において、前記首部の直径は、前記外周刃の直径より小さく、前記芯厚部の直径より大きく、前記外周刃の先端の直径に対する前記刃部の軸方向の長さの比が、2以上8以下であり、前記外周刃は、前記底刃と連なる第1の外周刃と、前記底刃と連ならない第2の外周刃とを含み、前記第2の外周刃と前記球状部との境界部には、前記第2の外周刃から前記球状部にわたって軸方向に延び先端側に向かうに従い軸線側に傾くテーパ面が設けられ、前記テーパ面のテーパ角は、前記第2の外周刃のテーパ角に対して10°以下の角度差で大きい角度である、前記テーパエンドミルを用いて等高線加工を行う、リブ溝の壁面の加工方法が提供される。
本発明の一態様のリブ溝の壁面の加工方法は、軸線に沿って回転するテーパエンドミルを用いたリブ溝の壁面の加工方法であって、前記テーパエンドミルは、工作機械に保持されるシャンク部と、前記シャンク部の先端側に位置する首下部と、を有し、前記首下部には、テーパ状の刃部と、前記刃部の基端側に位置し軸方向の長さが前記刃部の軸方向の長さ以上のテーパ状の首部と、が設けられ、前記刃部は、テーパ状の芯厚部と、前記芯厚部の外周に位置し軸方向に沿って螺旋状に延びる外周刃と、を有し、前記刃部と前記首部との境界部において、前記首部の直径は、前記外周刃の直径より小さく、前記芯厚部の直径より大きく、前記外周刃の先端の直径に対する前記刃部の軸方向の長さの比が、2以上8以下であり、前記外周刃の捻れ角が40°以上であり、前記テーパエンドミルを用いて等高線加工を行う。
上述の構成によれば、刃部と首部との境界部において、首部の直径が外周刃の直径より小さく、芯厚部の直径より大きい。境界部において首部の直径が外周刃の直径より小さいため、等高線加工によるリブ溝の壁面の加工において被削材と首部との干渉を確実に抑制できる。また、境界部において首部の直径が芯厚部の直径より大きいため、加工時の首部の撓みを抑制して取り残し量を抑制することができる。なお、首部が先細り状のテーパ状に形成されているため、首部の直径は境界部において最も細くなる。
上述の構成によれば、外周刃の先端の直径に対する刃部の軸方向の長さの比が、2以上8以下である。
外周刃の先端の直径に対する刃部の軸方向の長さの比を8以下とすることで、等高線加工によるリブ溝の壁面の加工において、深さ方向に沿う取り残し量の不均一さを解消することができる。反対に、刃部が長くなりすぎると、深さ方向において外周刃と被削材との接触回数の不均一さが顕著となる。より具体的には、刃部が長くなるに従い、加工領域の下端近傍における外周刃と被削材との接触回数が、上端近傍における接触回数と比較して顕著に少なくなる。被削材において外周刃との接触回数が減少すると、取り残し量が相対的に増加する。このため、刃部が長すぎると、仕上げ加工が施された加工面において、深さ方向に向かうに従い取り残し量が増加する虞がある。加えて、外周刃の先端の直径に対する刃部の軸方向の長さの比を8以下とすることで、首下部において剛性が高い首部を相対的に長くすることができる。これにより、首下部の剛性を高めて首下部の撓みを抑止し、深さ方向における被削材の取り残し量の不均一さを抑制できる。
また、外周刃の先端の直径に対する刃部の軸方向の長さの比を2以上とすることで、等高線加工によるリブ溝の壁面の加工において、取り残し量を十分に抑制することができる。特に仕上げ加工に適用すれば、荒加工により生じた段差を確実に除去することができる。なお、刃部が短すぎると、外周刃と被削材との接触回数が減少し、荒加工により生じた段差の除去が不十分となる虞がある。
また、首部を刃部より長くすることで、十分に深いリブ溝の加工が可能となる。上述したように、首部は、刃部と比較して高剛性であるため、首部を刃部より長くすることで首下部の剛性を高めて撓みを抑止、取り残し量を低減することができる。より好ましくは、外周刃の先端の直径に対する刃部の軸方向の長さの比が、3以上6以下である。
上述の構成によれば、前記外周刃の捻れ角が40°以上であるため、取り残し量を減少させることができ、仕上げ加工に用いることで荒加工により生じた段差を十分に除去できる。なお、好ましくは、捻れ角は50°以下である。
本発明の一態様のリブ溝の壁面の加工方法は、軸線に沿って回転するテーパエンドミルを用いたリブ溝の壁面の加工方法であって、前記テーパエンドミルは、工作機械に保持されるシャンク部と、前記シャンク部の先端側に位置する首下部と、を有し、前記首下部には、軸方向の長さが2mm以上8mm以下のテーパ状の刃部と、前記刃部の基端側に位置し軸方向の長さが前記刃部の軸方向の長さ以上のテーパ状の首部と、が設けられ、前記刃部は、テーパ状の芯厚部と、前記芯厚部の外周に位置し軸方向に沿って螺旋状に延びる外周刃と、を有し、前記刃部と前記首部との境界部において、前記首部の直径は、前記外周刃の直径より小さく、前記芯厚部の直径より大きく、前記外周刃の捻れ角が40°以上であり、前記テーパエンドミルを用いて等高線加工を行う。
上述の構成によれば、刃部と首部との境界部において、首部の直径が外周刃の直径より小さく、芯厚部の直径より大きい。境界部において首部の直径が外周刃の直径より小さいため、等高線加工によるリブ溝の壁面の加工において被削材と首部との干渉を確実に抑制できる。また、境界部において首部の直径が芯厚部の直径より大きいため、加工時の首部の撓みを抑制して取り残し量を抑制することができる。なお、首部が先細り状のテーパ状に形成されているため、首部の直径は境界部において最も細くなる。
上述の構成によれば、首下部に、軸方向の長さが2mm以上8mm以下の刃部と、刃部の軸方向の長さ以上の首部と、が設けられている。
刃部を8mm以下とすることで、等高線加工によるリブ溝の壁面の加工において、深さ方向に沿う取り残し量の不均一さを解消することができる。反対に、刃部が長くなりすぎると、深さ方向において外周刃と被削材との接触回数の不均一さが顕著となる。より具体的には、刃部が長くなるに従い、加工領域の下端近傍における外周刃と被削材との接触回数が、上端近傍における接触回数と比較して顕著に少なくなる。被削材において外周刃との接触回数が減少すると、取り残し量が相対的に増加する。このため、刃部が長すぎると、仕上げ加工が施された加工面において、深さ方向に向かうに従い取り残し量が増加する虞がある。加えて、刃部を8mm以下とすることで、首下部において剛性が高い首部を相対的に長くすることができる。これにより、首下部の剛性を高めて首下部の撓みを抑止し、深さ方向における被削材の取り残し量の不均一さを抑制できる。
また、刃部を2mm以上とすることで、等高線加工によるリブ溝の壁面の加工において、取り残し量を十分に抑制することができる。特に仕上げ加工に適用すれば、荒加工により生じた段差を確実に除去することができる。なお、刃部が短すぎると、外周刃と被削材との接触回数が減少し、荒加工により生じた段差の除去が不十分となる虞がある。
また、首部を刃部より長くすることで、十分に深いリブ溝の加工が可能となる。上述したように、首部は、刃部と比較して高剛性であるため、首部を刃部より長くすることで首下部の剛性を高めて撓みを抑止、取り残し量を低減することができる。なお、好ましくは、刃部は3mm以上6mm以下である。
また、上述のリブ溝の壁面の加工方法は、微小な段差を有するリブ溝の壁面の仕上げ加工を行うものであってもよい。
本発明の加工方法は、荒加工により生じた段差を確実に除去することができるので、微小な段差を有するリブ溝の壁面の仕上げ加工に適用することが効果的である。
一方、本発明の加工方法は荒加工に適用することもできる。リブ溝の荒加工に適用すれば、段差が無い一定の取り残し量の壁面を形成できるので、次工程の仕上げ加工の負荷が低減されるとともに、より高精度のリブ溝の壁面を達成することができる。また、本発明の加工方法を、荒加工、次いで、仕上げ加工のそれぞれに適用すれば、加工能率をより高めることができる。
上述の構成によれば、前記外周刃の捻れ角が40°以上であるため、取り残し量を減少させることができ、仕上げ加工に用いることで荒加工により生じた段差を十分に除去できる。
また、上述のリブ溝の壁面の加工方法において、前記刃部は、前記芯厚部の先端に位置する球状部と、前記球状部の外周面に位置する底刃と、を有し、前記外周刃は、前記底刃と連なる第1の外周刃と、周方向において前記第1の外周刃の間に配置される第2の外周刃と、を含み、前記第2の外周刃と前記球状部との境界部には、先端側に向かうに従い軸線側に傾くテーパ面が設けられ、前記テーパ面のテーパ角は、前記外周刃のテーパ角より大きい、方法としてもよい。
上述の構成によれば、第2の外周刃の先端側の端部に位置する角部の鋭利さを抑制することで、エンドミルによる加工面に段差が生じることを抑制できる。
また、上述のリブ溝の壁面の加工方法において、前記テーパ面のテーパ角と前記外周刃のテーパ角との角度差は、10°以下である、方法としてもよい。
上述の構成によれば、第2の外周刃の先端側の端部に位置する角部の鋭利さを鈍らせるとともに第2の外周刃の刃長を十分に確保することができ、エンドミルによる加工面に段差が生じることを抑制させることができる。
また、上述のリブ溝の壁面の加工方法において、軸方向の切り込み量を0.025mm以上とする方法としてもよい。
上述の構成によれば、テーパエンドミルを用いたことによって、軸方向の切り込み量を0.025mm以上とした場合であっても、仕上げ加工に用いる場合には荒加工により生じた段差を十分に除去することができる。したがって仕上げ加工に適用する場合、仕上げに要する加工時間を短縮することができる。なお、軸方向の切込み量は0.05mm以上であることがより好ましく、さらに、0.10mm以上であることがさらに好ましく、0.20mm以上であることがさらに好ましい。
また、上述のリブ溝の壁面の加工方法において、前記外周刃の先端の直径に対する前記首下部の軸方向の長さの比が、8以上20以下である方法としてもよい。
上述の構成によれば、十分に深いリブ溝の加工が可能とするとともに、首下部の撓みを抑制して取り残し量を低減することができる。
また、上述のリブ溝の壁面の加工方法において、軸方向の任意の点において、テーパ状の前記首部の直径は、テーパ状の前記外周刃の延長面の直径に対して90%以上である方法としてもよい。
上述の構成によれば、首部の直径が十分に太く構成されているため、加工時の首部の撓みを抑制して、取り残し量を抑制することができる。
また、上述のリブ溝の壁面の加工方法において、前記刃部は、周方向に沿って並ぶ4つ以上の前記外周刃を有する方法としてもよい。
上述の構成によれば、外周刃と被削材との接触回数を十分に確保して、取り残し量を減少させることができ仕上げ加工に用いる場合には荒加工により生じた段差を十分に除去できる。
また、上述のリブ溝の壁面の加工方法において、前記刃部には、周方向において前記外周刃同士の間に位置し軸方向に沿って螺旋状に延びる切屑排出溝と、周方向において前記外周刃から切屑排出溝まで延びる逃げ面と、が設けられ、前記逃げ面が、一連なりの1段の逃げ面である、方法としてもよい。
上述の構成によれば、逃げ面が、1段で構成されている(すなわち、2段エキセントリック刃付けでない通常の逃げ面である)ことにより、取り残し量を減少させることができる。
また、上述のリブ溝の壁面の加工方法において、前記刃部には、周方向において前記外周刃同士の間に位置し軸方向に沿って螺旋状に延びる切屑排出溝と、周方向において前記外周刃から切屑排出溝まで延びる逃げ面と、が設けられ、前記逃げ面が、2段の逃げ面である、方法としてもよい。
上述の構成によれば、逃げ面が、2段で構成されていることにより、切削加工時に微小な1段目の逃げ面において加工面に接触して被削材の加工面を擦る。これにより、加工面に形成された傷や凹凸を平滑にでき、加工面精度を向上させることができる。
本発明の一態様のテーパエンドミルは、軸線に沿って延びるテーパエンドミルであって、工作機械に保持されるシャンク部と、前記シャンク部の先端側に位置する首下部と、を有し、前記首下部には、テーパ状の刃部と、前記刃部の基端側に位置し軸方向の長さが前記刃部の軸方向の長さ以上のテーパ状の首部と、が設けられ、前記刃部は、テーパ状の芯厚部と、前記芯厚部の外周に位置し軸方向に沿って螺旋状に延びる外周刃を有し、前記刃部と前記首部との境界部において、前記首部の直径は、前記外周刃の直径より小さく、前記芯厚部の直径より大きく、前記外周刃の先端の直径に対する前記刃部の軸方向の長さの比が、2以上8以下であり、前記外周刃の捻れ角が40°以上である。
本発明の一態様のテーパエンドミルは、軸線に沿って延びるテーパエンドミルであって、工作機械に保持されるシャンク部と、前記シャンク部の先端側に位置する首下部と、を有し、前記首下部には、軸方向の長さが2mm以上8mm以下のテーパ状の刃部と、前記刃部の基端側に位置し軸方向の長さが前記刃部の軸方向の長さ以上のテーパ状の首部と、が設けられ、前記刃部は、テーパ状の芯厚部と、前記芯厚部の外周に位置し軸方向に沿って螺旋状に延びる外周刃を有し、前記刃部と前記首部との境界部において、前記首部の直径は、前記外周刃の直径より小さく、前記芯厚部の直径より大きく、前記外周刃の捻れ角が40°以上である。
また、上述のテーパエンドミルにおいて、前記刃部は、前記芯厚部の先端に位置する球状部と、前記球状部の外周に位置する底刃と、を有し、前記外周刃は、前記底刃と連なる第1の外周刃と、周方向において前記第1の外周刃の間に配置される第2の外周刃と、を含み、前記第2の外周刃と前記球状部との境界部には、先端側に向かうに従い軸線側に傾くテーパ面が設けられ、前記テーパ面のテーパ角は、前記外周刃のテーパ角より大きい、構成としてもよい。
また、上述のテーパエンドミルにおいて、前記テーパ面のテーパ角と前記外周刃のテーパ角との角度差は、10°以下である、構成としてもよい。
また、上述のテーパエンドミルにおいて、前記外周刃の先端の直径に対する前記首下部の軸方向の長さの比が、8以上20以下である構成としてもよい。
また、上述のテーパエンドミルにおいて、軸方向の任意の点において、テーパ状の前記首部の直径は、テーパ状の前記外周刃の延長面の直径に対して90%以上である構成としてもよい。
また、上述のテーパエンドミルにおいて、前記刃部は、周方向に沿って並ぶ4つ以上の前記外周刃を有する構成としてもよい。
また、上述のテーパエンドミルにおいて、前記刃部には、周方向において前記外周刃同士の間に位置し軸方向に沿って螺旋状に延びる切屑排出溝と、周方向において前記外周刃から切屑排出溝まで延びる逃げ面と、が設けられ、前記逃げ面が、一連なりの1段の逃げ面である、構成としてもよい。
また、上述のテーパエンドミルにおいて、前記刃部には、周方向において前記外周刃同士の間に位置し軸方向に沿って螺旋状に延びる切屑排出溝と、周方向において前記外周刃から切屑排出溝まで延びる逃げ面と、が設けられ、前記逃げ面が、2段の逃げ面である、構成としてもよい。
また、上述のリブ溝の壁面の加工方法に用いられるテーパエンドミルは、前記刃部のテーパ角および首部のテーパ角は、互いに一致している、構成とすることが好ましい。
本発明によれば、深さ方向に沿う取り残し量の不均一さを解消できるリブ溝の壁面の加工方法およびテーパエンドミルを提供できる。
図1は、一実施形態の加工方法に用いられるエンドミルの正面図である。 図2は、一実施形態のエンドミルによる加工工程を示す模式図である。 図3は、図1のIII-III線に沿う断面図である。 図4は、エンドミルの先端近傍の斜視図である。 図5は、変形例1のエンドミルの先端近傍の斜視図である。 図6は、変形例1のエンドミルの先端近傍の側面図である。 図7は、変形例2のエンドミルの部分断面図である。 図8は、実施例1の仕上げ加工面の深さと取り残し量の測定結果の関係を示すグラフである。 図9は、比較例1の仕上げ加工面の深さと取り残し量の測定結果の関係を示すグラフである。 図10は、切り込み量を10倍(0.25mm)とした場合の実施例1の仕上げ加工面の写真である。 図11は、切り込み量を10倍(0.25mm)とした場合の比較例1の仕上げ加工面の写真である。 図12は、試験2において形成するリブ溝の斜視図である。 図13は、試験2における荒加工面の写真である。 図14は、試験2の荒加工面の取り残し量の測定結果を示すグラフである。 図15は、実施例2のエンドミルを用いた仕上げ加工面の取り残し量の測定結果を示すグラフ。 図16は、比較例2のエンドミルを用いた仕上げ加工面の取り残し量の測定結果を示すグラフ。 図17は、比較例3のエンドミルを用いた仕上げ加工面の取り残し量の測定結果を示すグラフ。 図18Aは、実施例3の仕上げ加工面の取り残し量の測定結果を示すグラフである。 図18Bは、実施例4の仕上げ加工面の取り残し量の測定結果を示すグラフである。 図18Cは、実施例5の仕上げ加工面の取り残し量の測定結果を示すグラフである。 図18Dは、比較例4の仕上げ加工面の取り残し量の測定結果を示すグラフである。 図18Eは、比較例5の仕上げ加工面の取り残し量の測定結果を示すグラフである。 図19Aは、実施例3の仕上げ面の断面曲面の測定結果を示すグラフである。 図19Bは、実施例4の仕上げ面の断面曲面の測定結果を示すグラフである。 図20は、試験4において、実施例6および実施例7のエンドミルを用いた仕上げ加工面の取り残し量の測定結果を比較するグラフである。 図21は、試験4において、実施例7および実施例8のエンドミルを用いた仕上げ加工面の取り残し量の測定結果を比較するグラフである。 図22は、実施例9の荒加工面の取り残し量と、試験2において形成した荒加工面の取り残し量と、の測定結果を比較するグラフである。 図23Aは、試験6における荒加工面の写真である。 図23Bは、試験6における仕上げ加工面の写真である。 図24は、試験6の荒加工面と仕上げ加工面の取り残し量の測定結果を示すグラフである。 図25Aは、試験7における荒加工面の写真である。 図25Bは、試験7における仕上げ加工面の写真である。 図26は、試験7の荒加工面と仕上げ加工面の取り残し量の測定結果を示すグラフである。 図27は、試験8における仕上げ加工の面の取り残し量の測定結果を比較するグラフである。 図28Aは、試験8の実施例12における仕上げ加工の面の写真である。 図28Bは、試験8の実施例13における仕上げ加工の面の写真である。 図28Cは、試験8の実施例14における仕上げ加工の面の写真である。 図29は、比較例として首下部の略全体に亘って刃部が設けられたエンドミルを例示する模式図である。
以下、図面を参照して本発明を適用した実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴部分をわかりやすくするために、特徴とならない部分を便宜上省略して図示している場合がある。また、以下の説明では、荒加工より微小な段差が生じたリブ溝の壁面の仕上げ加工を主に説明をしている。
図1は、本実施形態の加工方法に用いられるテーパエンドミル(以下、単にエンドミル)1の正面図である。図2は、エンドミル1による加工工程を模式的に示す図である。図3は、図1のIII-III線に沿う断面図である。図4は、エンドミル1の先端近傍の斜視図である。
図1に示すように、エンドミル1は、軸線Oを中心として軸線方向に沿って延びる概略円柱の棒体である。エンドミル1は、超硬合金等の硬質材料から構成される。
本明細書において、エンドミル1の軸線Oと平行な方向を単に軸線方向という。また、軸線Oに直交する方向を径方向という。また、軸線O回りに周回する方向を周方向という。周方向のうち、切削加工時にエンドミル1が回転する方向を工具回転方向Tという。また、以下の説明において、特定部位に対して回転方向T側の領域を回転方向前方側とよび回転方向T側と反対側の領域を回転方向後方側と呼ぶ場合がある。
エンドミル1は、エンドミル1を工作機械9の主軸に装着するためのシャンク部3と、シャンク部3の先端側に位置する首下部2と、を有する。
エンドミル1は、シャンク部3において工作機械9の主軸等に把持され、軸線O周りのうち工具回転方向Tに回転させられる。エンドミル1は、金属材料等の被削材の切削加工(転削加工)に使用される。また、エンドミル1は、軸線O周りの回転とともに、軸線Oに交差する方向に送りを与えられて、被削材Wの仕上げ加工を行う。
図2に示すように、エンドミル1は、所定の傾斜角に荒加工された被削材Wの荒加工面8に首下部2を対向配置して等高線加工によって仕上げ加工を行う。被削材Wの荒加工面8には、荒加工を行う工具のツールパスに起因する段差8aが形成されている。エンドミル1は、段差8aを除去するとともに、目標とする面までを用いた仕上げ加工を行う。エンドミル1の被削材Wは、金型であり、エンドミル1によって加工された溝は、リブとなる。すなわち、本実施形態のエンドミル1は、微小な段差を有する金型のリブ溝の壁面の仕上げ加工を行うために用いられる。
本実施形態の加工方法において、軸方向の切り込み量を0.025mm以上としてもよい。以下に説明するエンドミル1を用いる場合には、軸方向の切り込み量を0.025mm以上とした場合であっても、荒加工により生じた段差を十分に除去することができる。これにより、リブ溝の仕上げ加工に要する加工時間を短縮することができる。
エンドミル1の各部について具体的に説明する。
エンドミル1のシャンク部3は、エンドミル1の基端側に位置する。シャンク部3は、工作機械の主軸に把持される部分となるストレートの円柱状部3aと、この円柱状部3aの先端側にあって、漸次縮径する円錐台状部3bとからなっている。すなわち、シャンク部3は、円柱状部3aと円錐台状部3bを合わせた部分である。円錐台状部3bの先端側は、首下部2の基端側と同径となって首下部2につながっている。
首下部2は、シャンク部3の先端側に位置する。首下部2は、テーパ状である。首下部2は、エンドミル1を用いた等高線加工により形成された加工面に対向する領域である。シャンク部3と首下部2との境界からエンドミル1の先端までの長さが首下部2の長さLである。本実施形態において、首下部2の長さLは例えば17mmである。
首下部2には、先端側(すなわちシャンク部3と反対側)に位置する刃部20と、基端側(すなわち刃部20とシャンク部3との間)に位置する首部10と、が設けられている。首下部2において、首部10と刃部20との境界から先端までの長さが刃部20の長さNである。本実施において、刃部20の長さNは、例えば4mmである。刃部20および首部10は、ともにテーパ形状を有する。刃部20のテーパ角θ20および首部10のテーパ角θ10は、互いに一致している。刃部20のテーパ角θ20および首部10のテーパ角θ10は、例えば0.5°である。
刃部20のテーパ角θ20とは、後述する外周刃21aのテーパ角であると言い換えることができる。すなわち、本明細書において、刃部20のテーパ角θ20とは、エンドミル1を側方から見て、軸線Oに沿って並ぶ複数の外周刃21aの共通接線と軸線Oとが、なす角度を意味する。
刃部20は、軸方向に沿ってエンドミル1の先端側に向かうに従い細くなる先細りのテーパ状に形成され芯厚部22と、芯厚部22の先端に位置する球状部23と、芯厚部22および球状部23の外周に設けられた切刃21と、を有する。
切刃21は、テーパ状の芯厚部22の外周面に位置する外周刃21aと、球状部23の外周面に位置する底刃21bと、に区分される。すなわち、刃部20は、外周刃21aと底刃21bとを有する。外周刃21aは、軸方向に沿って螺旋状に延びる。外周刃21aは、刃部20に4つ設けられている。4つの外周刃21aは、周方向に沿って等間隔に並んでいる。底刃21bは、球状部23の外周面において径方向に沿って延びる。底刃21bは、刃部20に2つ設けられている。2つの底刃21bは、周方向に沿って等間隔に並んでいる。すなわち、刃部20は、テーパ状の芯厚部22と、芯厚部22の外周に位置し軸方向に沿って螺旋状に延びる4つの外周刃21aと、芯厚部22の先端に位置する球状部23の外周に位置する2つの底刃21bと、を有する。図4に示すように、4つの外周刃21aのうち2つの外周刃21aは、底刃21bと滑らかに連続する。また、残る2つの外周刃21aは、底刃21bと連続せず先端近傍で途切れている。4つの切刃21のうち、外周刃21aと、当該外周刃21aと連続する底刃21bを有する2つの切刃21は親刃21Aと呼ばれ、底刃21bを有さない2つの切刃21は子刃21Bと呼ばれる。親刃21Aと子刃21Bとは、周方向に沿って交互に並ぶ。
外周刃21aは、軸方向に沿って螺旋状に延びる。外周刃21aは、エンドミル1の先端面から基端側へ向かうに従い工具回転方向Tとは反対側へ向かって一定の捻れ角φで螺旋状に捻れている。
図1に示すように、切刃21同士の間には、切屑排出溝24が構成される。本実施形態において、切屑排出溝24は、芯厚部22に対応する部分で4条設けられ、球状部23に対応する部分で2条設けられている。複数の切屑排出溝24は、周方向に等間隔に形成されている。切屑排出溝24は、軸方向に沿って一定の捻れ角で螺旋状に捻れている。切屑排出溝24の捻れ角は、外周刃21aの捻れ角φと一致する。切屑排出溝24は、刃部20の基端側の端部において、エンドミル1の外周に切り上がっている。
図3に示すように、切屑排出溝24の回転方向後方側の端縁に切刃21が形成されている。すなわち、切屑排出溝24は、切刃21(外周刃21aおよび底刃21b)の回転方向前方側に位置する。切屑排出溝24の壁面は、底面24aとすくい面24bとを含む。
底面24aは、切屑排出溝24において軸線Oに対し径方向外側を向く面である。また、すくい面24bは、切屑排出溝24において工具回転方向Tを向く壁面である。なお、すくい面24bは、外周刃21aに連なって形成される外周すくい面と、底刃21bに連なって形成される先端すくい面と、を含む。
外周刃21aは、刃部20の外周面において、すくい面24bと逃げ面25との交差稜線に形成されている。逃げ面25は、切屑排出溝24に対し回転方向後方側に隣接する面である。逃げ面25は、外周刃21aの回転方向後方側において外周刃21aから切屑排出溝24に向かって周方向に1連なりに延びる。
本実施形態において、外周刃21aの形態は特段限定されるものではない。例えば、逃げ面が1段で構成されていてもよいし、多面で構成されていてもよい。なお、被削材の取り残し量を低減させる観点では、逃げ面25が、1段で構成されていることが好ましい。すなわち、逃げ面25は、2段目のエキセントリック刃付けの逃げ面を有さない1段のエキセントリック刃付けの逃げ面であることが好ましい。本実施形態のエンドミル1によれば、逃げ面25が、1段のエキセントリック刃付けの逃げ面であることで、被削材の取り残し量を減少させることができる。後段に変形例2として示すように、逃げ面は2段の逃げ面であってもよい。逃げ面を2段の逃げ面とすることで、1段の逃げ面を形成する場合と比較して、取り残し量が増加する一方で、加工面の加工精度を向上できるエンドミルを提供できる。
外周刃21aは、テーパ刃である。したがって、外周刃21aの直径は、軸線O方向に沿って先端側に向かうに従って小さくなっている。外周刃21aが軸線O回りに回転して形成される回転軌跡は、軸線Oを中心とする1つの円錐面となる。なお、本明細書において、切刃21(外周刃21aおよび底刃21b)の直径とは、該当部分における切刃21の回転軌跡の直径を意味する。
底刃21bは、エンドミル1の先端外周側へ向けて凸となる凸円弧状である。エンドミル1の側面視において、底刃21bが軸線O回りに回転して形成される回転軌跡は、軸線O状の中心点を中心とする1つの半球面となる。外周刃21aの直径は、底刃21bと外周刃21aとの境界部において最も小さくなる。外周刃21aの最小の直径D(図2参照)は、底刃21bの回転軌跡が構成する半球面の直径と一致する。
本実施形態において、刃部20と首部10との境界部15において、首部10の直径が、外周刃21aの直径より小さく、芯厚部22の直径より大きい。境界部15の首部10の直径が、境界部15の外周刃21aの直径より小さいため、等高線加工によるリブ溝の壁面の仕上げ加工において被削材Wと首部10との干渉を確実に抑制できる。また、境界部15の首部10の直径が、境界部15の芯厚部22の直径より大きいため、首部10の剛性を刃部20と比較して高くすることができる。首下部2において首部10は、基端側に位置するため、首部10の剛性を高めることで首下部2の撓みを効果的に抑制することができ、被削材Wの加工面における取り残し量を低減することができる。
本実施形態において、首部10の軸方向の長さMは、刃部20の軸方向の長さN以上であることが好ましい。これにより、エンドミル1は、刃部20の長さに対して2倍以上の十分に深いリブ溝の仕上げ加工を行うことができる。また上述したように、首部10は、刃部20と比較して剛性が高い。首部10の軸方向の長さMを刃部20の軸方向の長さNより長くすることで、首下部2の剛性を高くすることができ、首下部2の撓みを抑制できる。これにより、被削材Wの加工面における取り残し量を低減することができる。
本実施形態において、刃部20の軸方向の長さNが2mm以上8mm以下であることが好ましい。また、刃部20の軸方向の長さNが、3mm以上6mm以下とすることがより好ましい。
本実施形態において、外周刃21aの先端の直径Dに対する刃部20の軸方向の長さNの比(N/D)が、2以上8以下であることが好ましい。また、外周刃21aの先端の直径Dに対する刃部20の軸方向の長さNの比(N/D)が、3以上6以下であることがより好ましい。なお、本実施形態のエンドミル1は、外周刃21aの先端の直径Dが1mmである。
比較例として、図29は、首下部902の略全体に亘って刃部920が設けられたエンドミル901の模式図を示す。比較例のエンドミル901は、首下部902の長さLが17mmであり、刃部920の長さNが16mmである。また、比較例のエンドミル901は、外周刃921aの先端の直径Dが1mmである。したがって、外周刃921aの先端の直径Dに対する刃部920の軸方向の長さNの比(N/D)が、16である。
比較例のエンドミル901を用いて軸方向の切り込み量0.025mmの等高線加工によって、深さ16mmのリブ溝の壁面の仕上げを行うと、加工面の上端では、外周刃と被削材とが640回接触する。一方で、加工面の下端近傍(例えば下端から4mm上側)では、外周刃と被削材が160回しか接触しない。このため、比較例のエンドミル901を用いた仕上げ加工では、加工面の取り残し量が深さ方向に下側に向かうに従い増大する。
これに対して、本実施形態のエンドミル1は、図2に示すように、刃部20が軸方向の長さNが8mm以下(より好ましくは6mm以下)である。また、外周刃21aの先端の直径Dに対する刃部20の軸方向の長さNの比(N/D)が、8以下(より好ましくは6以下)である。このため、深さ方向における取り残し量の不均一さを解消することができる。すなわち、本実施形態のエンドミル1を用いたリブ溝の壁面の仕上げ加工方法によれば、被削材Wの加工面の取り残し量を深さ方向に沿って均一にすることができる。なお、被削材Wの加工面の取り残し量が軸方向にそって均一である場合には、エンドミル1のパスラインを、取り残し量を減少する方向にオフセットさせることで、取り残し量を全体的に少なくすることができる。
本実施形態のエンドミル1は、刃部20を2mm以上(より好ましくは3mm以上)である。また、外周刃21aの先端の直径Dに対する刃部20の軸方向の長さNの比(N/D)が、2以上(より好ましくは3以上)である。このため、等高線加工によるリブ溝の壁面の仕上げ加工において、取り残し量を十分に抑制することができ、荒加工により生じた段差を確実に除去することができる。なお、刃部が短すぎると、外周刃と被削材との接触回数が減少し、荒加工により生じた段差の除去が不十分となる虞がある。
本実施形態のエンドミル1において、外周刃21aの先端の直径Dに対する首下部2の軸方向の長さLの比(L/D)が、8以上20以下であることが好ましい。L/Dを8以上とすることによって、十分に深いリブ溝の仕上げ加工が可能となる。また、L/Dを20以下とすることによって、首下部2の撓みを抑制でき被削材Wの加工面における取り残し量を低減することができる。
なお、本実施形態において、外周刃21aの先端の直径は、例えば1mmであり、首下部2の軸方向の長さLは、例えば17mmである。したがって、本実施形態のエンドミル1のL/Dは、例えば17である。
図2に示すように、テーパ状の外周刃21aの延長面VSを定義する。外周刃21aの回転軌跡は、先端側に向かって先細りのテーパ状の円錐面である。延長面VSは、外周刃21aの回転軌跡が構成する円柱面を基端側に延長する面である。したがって、延長面VSは、テーパ状の円錐面である。
本実施形態のエンドミル1において、軸方向の任意の点において、テーパ状の首部10の直径は、延長面VSの直径に対して90%以上であることが好ましい。
軸方向の任意の点として、外周刃21aの先端(すなわち外周刃21aと底刃21bとの境界部)から基端側に距離Xの点について考える。
距離Xの点における延長面VSの直径D20は、外周刃21aの先端の直径Dおよび外周刃21aのテーパ角θ20を用いて、以下の式により表される。
D20=D+2Xtanθ20
このような延長面VSの直径D20に対して、テーパ状の首部10の直径D10を90%以上(すなわちD10≧0.9×D20)とすることが好ましい。
外周刃21aの先端の直径Dを1mm(D=1mm)、外周刃21aおよび首部10のテーパ角θ20、θ10を0.5°(θ10=θ20=0.5°)の場合、距離X=10mmにおける延長面VSおよび首部10の直径D20、D10は、概ね以下のようになる。
D20=1.174
D10≧1.056
一般的にテーパエンドミルにおいて、芯厚部22の直径は、外周刃の直径に対して80%程度とされる。本実施形態によれば、首部10の直径D10を、外周刃21aを延長した延長面の直径D20に対して90%以上とすることで、首部10の剛性を刃部20に対して十分に高めて、首下部2全体の剛性を高めることができる。これにより、被削材Wの加工面における取り残し量を低減することができる。
本実施形態のエンドミル1において、刃部20は、周方向に沿って並ぶ4つの外周刃21aを有する。外周刃21aは、刃部20に4つ以上設けられていることが好ましい。外周刃21aを増加させることで、被削材Wに対する外周刃21aの接触回数が増加する。上述したように、被削材Wと外周刃21aとの接触回数は、取り残し量に影響を与えるため、外周刃21aを4つ以上とすることで、取り残し量を減少させることができ、荒加工により生じた段差を効果的に除去することができる。なお、切屑排出溝24の幅を十分に確保する観点から、外周刃21aの数は、4つであることが最も好ましい。
本実施形態のエンドミル1において、外周刃21aの捻れ角φ(図1参照)を40°以上とすることが好ましい。外周刃21aの捻れ角φを40°以上とする場合には、取り残し量を減少させることができ荒加工により生じた段差を十分に除去できる。なお、捻れ角は50°以下とすることがより好ましい。捻れ角を50°以下とすることで、エンドミル1を用いた加工時にビビリ振動が発生することを抑制できる。
なお本実施形態では、エンドミル1をリブ溝の壁面の仕上げ加工に使用する場合について説明した。しかしながら、エンドミル1は、リブ溝の壁面の荒加工に用いてもよい。この場合には、荒加工後の壁面(荒加工面)の段差を小さくすることができ、結果として仕上げ加工後の壁面(仕上げ加工面)の取り残し量を深さ方向において均一に近づけることができる。
(変形例1)
次に上述の実施形態の変形例1のエンドミル101について説明する。
図5は、本変形例のエンドミル101の先端近傍の斜視図である。また、図6は、本変形例のエンドミル101の先端近傍の側面図である。
なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
本変形例のエンドミル101の刃部120は、上述の実施形態と同様に、芯厚部22と、球状部23と、芯厚部22および球状部23の外周に設けられた4つの切刃121と、を有する。4つの切刃121は、外周刃121aと底刃121bとを有する2つの親刃121Aと、外周刃121aのみを有する2つの子刃121Bと、に分類される。親刃121Aと子刃121Bとは、周方向に沿って交互に並ぶ。
本変形例において、親刃121Aの外周刃121aを第1の外周刃121aaと呼び、子刃121Bの外周刃121aを第2の外周刃121abと呼ぶ。第1の外周刃121aaは、底刃121bと連なる。また、第2の外周刃121abは、周方向において第1の外周刃121aaの間に配置される。
本変形例において、第2の外周刃121abと球状部23との境界部には、テーパ面127が設けられる。テーパ面127は、先端側に向かうに従い軸線O側に傾く平坦な面である。テーパ面127は、例えば研削により形成される。テーパ面127のテーパ角αは、外周刃121aのテーパ角θ20より大きい。
図6に示すように、テーパ面127が設けられることで、第2の外周刃121abの端部が除去される。テーパ面127が設けられないエンドミルにおいて、第2の外周刃の端部には、軸線Oの径方向外側に突出する鋭利な角部126V(図6において二点鎖線で表示)が形成されている。このような角部126Vは、エンドミルによる壁面の加工時に、段差を生じさせる要因となり得る。本変形例によれば、テーパ面127が設けることで、基の角部126Vを除去するとともに、テーパ面127と第2の外周刃121abとの境界部に、新たな角部126を形成することができる。新たな角部126は、基の角部126Vより基端側に位置し、基の角部126Vと比較して鋭利さが鈍らされている。結果的に、エンドミル101による加工面に段差が生じることを抑制できる。
テーパ面127のテーパ角αと外周刃121aのテーパ角θ20との角度差ADは、10°以下である。角度差ADを10°以下とすることで、第2の外周刃121abの刃長を十分に確保することができる。なお、同様の理由から、角度差ADは、6°以下とすることがより好ましい。また、角度差ADは、1°以上とすることが好ましい。角度差ADを1°以上とすることで、角部126の鋭利さを十分に鈍らせることができ、エンドミル101による加工面に段差が生じることを抑制させることができる。
(変形例2)
次に上述の実施形態の変形例2のエンドミル201について説明する。
図7は、本変形例のエンドミル201の外周刃221aの軸線Oに直交する断面を拡大して模式的に示す断面模式図である。なお、図7において、外周刃221aによって切削される被削材を模式的に図示する。
本変形例の外周刃221aは、2段の逃げ面を有する。すなわち、外周刃221aの逃げ面225は、周方向に沿って並ぶ第1領域225aおよび第2領域225bを有する。第1領域225aは、外周刃221a側に位置する。また、第2領域225bは、切屑排出溝24側に位置する。第1領域225aおよび第2領域225bは、それぞれエンドミル201の横断面において、軸線Oを中心とする仮想円に対して偏心する円形状に構成されている。第1領域225aと第2領域225bとは、それぞれ互いに異なる偏心する円形状に構成されている。外周刃221aの逃げ面225において、第1領域225aの逃げ角βは、例えば4°であり、第2領域225bの逃げ角γは、例えば11°である。すなわち、第2領域225bの逃げ角γは、第1領域225aの逃げ角βより大きい。
本実変形例によれば、外周刃221aが、2段の逃げ面で構成されるため、外周刃221aは、切削加工時に微小な1段目の逃げ面(第1領域225a)において加工面に接触して被削材の加工面を擦る。これにより、加工面に形成された傷や凹凸を平滑にでき、加工面精度を向上させることができる。
以下、実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<試験1>
試験1では、基本的な工具性能を評価するため、開放された壁面の加工を行う。
なお、試験1を含む以降の試験において被削材は、代表的なプラスチック金型用鋼であるNAK80を用いた。
(荒加工)
まず、壁面の荒加工を行う。荒加工の工程では、1種類の工具を用いて、深さ16mmの加工面(以下、荒加工面)を形成した。荒加工面の勾配角は、0.5°である。
(仕上げ加工)
荒加工面に対して、以下の表1に示す実施例1および比較例1のエンドミルおよび加工条件によって等高線加工による仕上げ加工を行い最終的な加工面(以下、仕上げ加工面と呼ぶ)を形成した。切り込み量に関しては、実施例1および比較例1において、切り込み量を変化させて、切削試験を行った。より具体的には、切り込み量を0.025mm、0.05mm(2倍)、0.1mm(4倍)、0.25mm(10倍)の4段階で切削試験を行った。また、表1において、エンドミルの先端径とは、図2の外周刃21aの先端の直径Dに相当する。なお、実施例1および比較例1のエンドミルの捻れ角は、40°であり、何れの外周刃の逃げ面も、2段の逃げ面である。
Figure 0007152673000001
図8および図9は、それぞれ実施例1および比較例1の仕上げ加工面の深さと取り残し量の測定結果の関係を示すグラフである。なお、図8および図9において、仕上げ加工面の深さ方向の取り残し量の測定範囲は、深さ0mmから深さ12mmである。
図9に示すように、比較例1のエンドミルで形成された加工面は、何れの切り込み量の場合であっても、取り残し量が深さ方向下側に向かうに従い、徐々に増大している。すなわち、比較例1のエンドミルでは、加工面の取り残し量を深さ方向に沿って均一とならないことが確認された。これは、仕上げ加工面の上端側から下端側に向かうに従い被削材と外周刃との接触回数が増加すること、並びにエンドミルの剛性が不十分となりエンドミルに撓みが生じていることが原因であると考えられる。
図8に示すように、実施例1のエンドミルで形成された加工面は、何れの切り込み量の場合であっても、深さ方向に沿って略均一となっていることが確認された。すなわち、実施例1のエンドミルにおいて、深さ方向に沿って加工面の取り残し量を均一にすることが確認された。
また、図8および図9に示すように、実施例1および比較例1の何れのエンドミルを用いた場合であっても、切り込み量を大きくするに従い、取り残し量が増大する。また、実施例1においては、切り込み量に関わらず、測定範囲の深さ0mmから深さ12mmの範囲で、取り残し量が取り代の30μmより小さくなっている。一方で、比較例1においては、切り込み量を4倍および10倍とした場合に、深さ12mmの付近で取り残し量が取り代の30μmを超えている。このことから、実施例1のエンドミルを用いる場合には、少なくとも深さ12mmまでの範囲で仕上げ加工を行うことができる一方で、比較例1のエンドミルを用いる場合は、深さ12mm付近で実質的に仕上げ加工が行われていないと考察できる。
実施例1および比較例1について、切り込み量を10倍(すなわち、切り込み量0.25mm)とした場合の仕上げ加工面を観察した。
図10は、切り込み量を10倍とした場合の実施例1の仕上げ加工面の写真である。実施例1のエンドミルでは、切り込み量を10倍とした場合、深さ方向全域(16mm)に対し89.5%が切削されていることが確認させた。
図11は、切り込み量を10倍とした場合の比較例1の仕上げ加工面の写真である。比較例1のエンドミルでは、切り込み量を10倍とした場合、深さ方向全域(16mm)に対し60.6%が切削されていることが確認させた。
これによって、上述に考察として述べたように、実施例1のエンドミルは、比較例1のエンドミルと比較して、より深い範囲の仕上げ加工を行うことができることが確認された。
<試験2>
次に、試験2として、リブ溝の加工において、同様の試験を行う。
図12に試験2において形成するリブ溝Gの斜視図を示す。この試験では、深さ16mmの十字状のリブ溝を形成する。リブ溝の勾配角は、0.5°である。また、リブ溝の底幅は、1.1mmである。
(荒加工)
まず、リブ溝の壁面の荒加工について説明する。荒加工は、3種類の工具を用いて深さ方向を3段階に分けて加工を行った。なお、この試験において、荒加工では、最終的な加工面(仕上げ加工を行った後の加工面)に対して、仕上げ加工における取り代を30μm残した荒加工面を形成する。
まず、溝の開口から深さ6mmまでの領域を、首下長さ6mmのボールエンドミルを用いて加工する。ボールエンドミルとしては、三菱日立ツール社製のEPDBPE2010-6-04-ATHを用いた。
次いで、深さ6mmの領域から深さ10mmまでの領域を首下長さ10mmのボールエンドミルを用いて加工する。ボールエンドミルとしては、三菱日立ツール社製のEPDBPE2010-10-04-ATHを用いた。
次いで、深さ10mmの領域から深さ16mmまでの領域を首下長さ15mmのボールエンドミルを用いて加工する。ボールエンドミルとしては、三菱日立ツール社製のEPDBPE2010-15-04-ATHを用いた。
図13は、上述の荒加工を経た加工面(以下、荒加工面と呼ぶ)の写真である。図13に示すように荒加工面には、深さ6mmおよび深さ10mmの部分に等高線状の段差が形成される。
図14は、荒加工面の取り残し量の測定結果を示すグラフである。図14において、縦点線は、荒加工における目標面を示し、横点線は、3つの段階のボールエンドミルを用いた下降領域同士の境界部を示す。荒加工によって形成されたリブ溝には、図14に示すように、深さ6mmおよび深さ10mmの部分に等高線状の段差が形成された状態となる。
(仕上げ加工)
上述の工程を経て形成した荒加工後のリブ溝の壁面に対して、以下の表2に示す実施例2、比較例2および比較例3のエンドミルおよび加工条件によって等高線加工による仕上げ加工を行った。なお、比較例3のエンドミルは、三菱日立ツール社製のEPDBPE2010-15-04-ATH(ボールエンドミル)である。なお、実施例2および比較例2、3のエンドミルの捻れ角は、40°であり、何れの外周刃の逃げ面も、2段の逃げ面である。
Figure 0007152673000002
図15、図16および図17は、それぞれ実施例2、比較例2および比較例3のエンドミルを用いた仕上げ加工面の取り残し量の測定結果を示すグラフである。
図16に示すように、比較例2のエンドミルで形成された仕上げ加工面は、取り残し量が深さ方向下側に向かうに従い徐々に増大している。すなわち、比較例2のエンドミルでは、仕上げ加工面の取り残し量を深さ方向に沿って均一にすることができないことが確認された。なお、比較例2のエンドミルで形成された仕上げ加工面には、目視において段差の残留が確認されなかった。
図17に示すように、比較例3のエンドミルで形成された仕上げ加工面は、荒加工によって形成された段差が十分に除去されていない。なお、比較例3のエンドミルで形成された仕上げ加工面には、目視によっても段差の残留が確認された。
図15に示すように、実施例2のエンドミルで形成された加工面は、比較例2および比較例3と比較して、深さ方向に沿って均一となっていることが確認された。すなわち、実施例2のエンドミルにおいて、深さ方向に沿って加工面の取り残し量を均一にすることが確認された。
試験2の結果から、4mm以上の刃部を有するテーパエンドミルを用いることで、リブ溝の段差を除去できることが確認できた。また、試験2の結果から、リブ溝においても、刃部の長さを4mmとする場合には、16mmとする場合と比較して、深さ方向に沿う加工面の取り残し量を均一にできることが確認できた。
<試験3>
次いで、刃部の軸方向の長さの最適な値について検証する試験3を行う。
なお、試験3では、試験2と同様に、リブ溝G(図12参照)の加工を行う。
(仕上げ加工)
試験3では、試験2と同様の荒加工面に対して仕上げ加工を行った。以下の表3に示す実施例3、実施例4、実施例5、比較例4および比較例5のエンドミルおよび加工条件によって等高線加工による仕上げ加工を行った。なお、実施例3~5および比較例4、5のエンドミルの捻れ角は、40°であり、何れの外周刃の逃げ面も、2段の逃げ面で構成されている。
Figure 0007152673000003
図18A~図18Eは、それぞれ実施例3、実施例4、実施例5、比較例4および比較例5のエンドミルを用いた仕上げ加工面の取り残し量の測定結果を示すグラフである。
図18Dおよび図18Eに示すように刃部の長さが12mm以上(すなわち、軸方向において首部の長さが刃部より長い)のエンドミルを用いた比較例4および比較例5の仕上げ加工面は、深さ方向全域において、取り残し量が下側に向かうに従い増加している。
一方で、図18Aおよび図18Bに示すように、刃部の長さが4mm以下のエンドミルを用いた実施例3および実施例4の仕上げ加工面は、深さ方向において下側に向かうに従って取り残し量が増加するような傾向はみられない。また、図18Cに示すように、刃部の長さが、8mmのエンドミルを用いた実施例5の仕上げ加工面は、深さ0mmから約11mmの領域において、取り残し量が略均一とされている。このことから、実施例3および実施例4のエンドミルを用いることで、深さ方向における取り残し量の不均一さを解消できたことが確認できた。また、実施例5のエンドミルを用いることで、深さ11mm程度までの領域において、深さ方向における取り残し量の不均一さを解消できたことが確認できた。すなわち、刃部の長さを8mm以下とすることで、少なくとも深さ11mm程度までの領域において、深さ方向における取り残し量の不均一さを解消できることが分かった。
なお、図18Aに示すように、刃部の長さが2mmのエンドミルを用いた実施例3の加工面には、荒加工による段差の影響が若干みられる。この点を検証するため、実施例3、実施例4の仕上げ加工面の断面曲線を測定した測定結果をそれぞれ図19Aおよび図19Bに示す。
図19Bに示す実施例4(刃部の長さが4mm)の仕上げ加工面には、段差が残留していない。一方で、図19Aに示す実施例3(刃部の長さ2mm)の仕上げ加工面には、使用に耐える程度ではあるものの若干の段差の残留が確認された。このことから、刃部の長さを2mm未満とする場合には、さらに段差の残留が顕著になることが予想される。したがって、刃部の長さを2mm以上とすることが好ましいと言える。
<試験4>
次いで、外周刃の捻れ角(図1の捻れ角φに相当)と、逃げ面の構成について検証する試験4を行う。
なお、試験4では、試験2と同様に、リブ溝G(図12参照)の加工を行う。
(仕上げ加工)
試験4では、試験2と同様の荒加工面に対して仕上げ加工を行った。以下の表4に示す実施例6、実施例7および実施例8のエンドミルおよび加工条件によって等高線加工による仕上げ加工を行った。なお、実施例6、実施例7および実施例8において、先端の直径Dは、1mm、刃部の長さは、4[mm]、首下部の長さLは17[mm]、回転数は、10820[/min]、送り量は424[mm/min]、切り込み量は0.025[mm]、加工深さは16[mm]、取り代は0.03[mm]である。
また、表4において、逃げ面の構成とは、逃げ面が1段のエキセントリック刃付けで構成された面でいるか、2段のエキセントリック刃付けで構成された面でいるかを表している。
Figure 0007152673000004
図20は、実施例6および実施例7のエンドミルを用いた仕上げ加工面の取り残し量の測定結果を比較するグラフである。図20に示す様に、実施例7(逃げ面が1段のエキセントリック刃付けの面)は、実施例6(逃げ面が2段のエキセントリック刃付けの面)と比較して取り残し量を低減できる。なお、実施例6の加工面は、深さ方向の上半分の領域で最大高さ(Rz)が、1.00μmであり、下半分の領域で最大高さ(Rz)が、1.09μmであった。また、実施例7の加工面は、深さ方向の上半分の領域で最大高さ(Rz)が3.20μmであり、下半分の領域で最大高さ(Rz)が、5.58μmであった。このように、実施例6は、実施例7と比較して仕上げ面をより平滑にすることができる。
図21は、実施例7および実施例8のエンドミルを用いた仕上げ加工面の取り残し量の測定結果を比較するグラフである。図21に示すように、実施例8(外周刃の捻れ角が40°)は、実施例7(外周刃捻れ角が25°)と比較して取り残し量を低減できることが確認された。
<試験5>
次いで、テーパエンドミルを荒加工に用いる場合について検討する。本試験では、試験2と同様に、リブ溝G(図12参照)を加工する。
本試験例で行う実施結果を実施例9とする。実施例9は、荒加工でテーパエンドミルを用いる。実施例9の加工結果は、後段において、試験2において実施した実施例2(リブ溝加工において、ボールエンドミルによる荒加工と刃部の長さ4mmの仕上げ加工を行った実施例)の加工結果と比較する。
(荒加工)
壁面の荒加工について説明する。
荒加工は、3種類のテーパエンドミルを用いて深さ方向を3段階に分けて加工を行った。表5にこの試験で用いた荒加工用のテーパエンドミル(工具A、工具B、工具C)についてまとめて記載する。なお、実施例9の各エンドミルの捻れ角は、40°であり、外周刃の逃げ面が2段の逃げ面である。
Figure 0007152673000005
表5に示す様に、まず溝の開口から深さ6mmまでの領域を、首下長さ6mm刃部の長さ4mmのテーパエンドミル(工具A)を用いて等高線加工する。次いで、深さ6mmの領域から深さ10mmまでの領域を首下長さ10mm刃部の長さ4mmのテーパエンドミル(工具B)を用いて等高線加工する。次いで、深さ10mmの領域から深さ16mmまでの領域を首下長さ17mm刃部の長さ4mmのテーパエンドミル(工具C)を用いて等高線加工する。以上の工程を経て深さ16mmの荒加工面を形成した。
図22は、本実施例の荒加工面および試験2における荒加工面の取り残し量の測定結果を比較するグラフである。図22からわかる様に、テーパエンドミルを用いた荒加工によって、荒加工面の段差の形成を抑制できることが確認された。これは、仕上げ加工にテーパエンドミルを使用した場合と同様に、首下部の撓みが抑制されるとともに、深さ方向における接触回数の変化を抑制したことによると考えられる。なお、実施例9の荒加工面に対して、上述の実施形態のテーパエンドミルを用いて仕上げ加工を行うことで、さらに取り残し量を抑制した仕上げ面を形成できる。
<試験6>
次いで、先端径φ1.2mmのテーパエンドミルを荒加工と仕上げ加工に用いる場合について検討する。本試験では、試験2と類似のリブ溝(深さ20mm、リブ溝の底幅1.4mm、リブ溝の勾配角0.5°)を加工する。
本試験例で行う実施結果を実施例10とする。実施例10において、荒加工は、3種類のテーパエンドミル(工具E、工具F、工具G)を用いて深さ方向を3段階に分けて加工を行った。また、本試験例においては、1種類のテーパエンドミル(工具H)を用いて加工を行った。表6にこの試験で用いたいテーパエンドミルについてまとめて記載する。なお、実施例10の各エンドミルの捻れ角は、40°であり、外周刃の逃げ面が2段の逃げ面である。
Figure 0007152673000006
図23Aは、試験6の荒加工後の加工面(荒加工面)の写真である。図23Bは、試験6の仕上げ加工後の加工面(仕上げ加工面)の写真である。また、図24は、本実施例の荒加工面および仕上げ加工面の取り残し量の測定結果を示すグラフである。
図24からわかる様に、テーパエンドミルを用いた荒加工によって、荒加工面の段差の形成を抑制できることが確認された。また、図23Aおよび図23Bから、仕上げ加工により、取り残し量が低減し、かつ、仕上げ面も平滑になっていることが確認された。
<試験7>
次いで、先端径φ0.6mmのテーパエンドミルを荒加工と仕上げ加工に用いる場合について検討する。本試験では、試験2と類似のリブ溝(深さ10mm、リブ溝の底幅0.75mm、リブ溝の勾配角0.5°)を加工する。
本試験例で行う実施結果を実施例11とする。実施例11において、荒加工は、3種類のテーパエンドミル(工具I、工具J、工具K)を用いて深さ方向を3段階に分けて加工を行った。また、本試験例においては、1種類のテーパエンドミル(工具L)を用いて加工を行った。表7にこの試験で用いたいテーパエンドミルについて纏めて記載する。なお、実施例11の各エンドミルの捻れ角は、40°であり、外周刃の逃げ面が2段の逃げ面である。
Figure 0007152673000007
図25Aは、試験7の荒加工後の加工面(荒加工面)の写真である。図25Bは、試験7の仕上げ加工後の加工面(仕上げ加工面)の写真である。また、図26は、本実施例の荒加工面および仕上げ加工面の取り残し量の測定結果を示すグラフである。
図26からわかる様に、テーパエンドミルを用いた荒加工によって、荒加工面の段差の形成を抑制できることが確認された。また、図25Aおよび図25Bから、仕上げ加工により、取り残し量が低減し、かつ、仕上げ面も平滑になっていることが確認された。
<試験8>
試験8では、先端の近傍にテーパ面(図6におけるテーパ面127)を設けたエンドミルの評価を行う。本試験では、先端径φ0.6mmのテーパエンドミルを用いて、リブ溝(深さ4mm、リブ溝の底幅0.75mm、リブ溝の勾配角1.0°)を加工する。
本試験では、まず、表8に示す工具Mおよびその加工条件を基に荒加工を行い、さらにそれぞれ工具N、工具Oおよび工具Pを用いて実施例12、実施例13および実施例14の仕上げ加工を行った。すなわち、実施例12~14の仕上げ加工を行う前に、工具Mを用いた粗加工が行われている。
表7にこの試験で用いたいテーパエンドミルについて纏めて記載する。なお、表7における角度差ADは、図6におけるテーパ面127のテーパ角αと外周刃121aのテーパ角θ20との角度差ADに対応する。また、何れのエンドミルも捻れ角は、40°であり、外周刃の逃げ面が2段の逃げ面である。
工具M(荒加工用)および工具N(実施例12の仕上げ加工用)には、テーパ面が設けられていない。このため、工具Mおよび工具Nには、図6に示す鋭利な角部126Vが設けられた状態となっている。工具Mおよび工具Nは、外周刃の先端に連なる面と外周刃のテーパ角との角度差(図6における角度差ADV)は、20°である。工具Mおよび工具Nにおいて、エンドミルの先端から第2の外周刃の下端までの軸方向の距離は、約0.47mmである。
工具O(実施例13の仕上げ加工用)および工具P(実施例14の仕上げ加工用)には、第2の外周刃と球状部との境界部に、テーパ面が設けられる。
実施例13の工具Oには、角度差ADが、2°となるテーパ面が設けられる。工具Oにおいて、エンドミルの先端から第2の外周刃の下端までの軸方向の距離は、1.12mmである。
実施例14の工具Pには、角度差ADが、4°となるテーパ面が設けられる。工具Pにおいて、エンドミルの先端から第2の外周刃の下端までの軸方向の距離は、0,88mmである。
Figure 0007152673000008
図27は、実施例12~14の仕上げ加工面の取り残し量の測定結果を示すグラフである。図27に示すように、実施例12~14の何れの加工条件においても、仕上げ加工によって十分に取り残しを低減することができており、取り残し量に大きな差異は見られなかった。なお、実施例12の加工面の最大高さ(Rz)は、0.60μmであり、実施例13の加工面の最大高さ(Rz)は、0.56μmであり、実施例14の加工面の最大高さ(Rz)は、0.51μmである。
図28Aは、実施例12の仕上げ加工後の加工面(仕上げ加工面)の写真である。図28Bは、実施例13の仕上げ加工面の写真である。図28Cは、実施例14の仕上げ加工面の写真である。
図28Aに示すように、実施例12の仕上げ加工面には、微小な段差としての横スジが観察された。横スジは、工具Nにおける第2の外周刃の下端の軸方向位置に対応する。このことから、工具Nの第2の外周刃の下端の角部(図6における角部126Vに対応)に起因して、段差が生じていると考えられる。なお、図示を省略するが、工具Mを用いた粗加工後の荒加工面においても、同様の位置に横スジが観察された。
一方で、図28B、図28Cに示すように、実施例13、14の仕上げ加工面には、粗加工後に観察された横スジが除去されており、さらに外周刃の下端に対応する位置にも横スジが観察されなかった。このことから、第2の外周刃と球状部との境界部にテーパ面を設けることで、仕上げ加工面の第2の外周刃の下端に対応する位置に、横スジが生じることを抑制することができ、より優れた加工面を形成することができる。
以上に、本発明の実施形態および実施例を説明したが、実施形態および実施例における各構成およびそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはない。
1…エンドミル、2…首下部、3…シャンク部、9…工作機械、10…首部、15…境界部、20…刃部、21a…外周刃、22…芯厚部、24…切屑排出溝、25…逃げ面、D,D10,D20…直径、G…リブ溝、L…首下部の軸方向の長さ,M…首部の軸方向の長さ,N…刃部の軸方向の長さ、VS…延長面、φ…捻れ角

Claims (10)

  1. 軸線に沿って延びるテーパエンドミルであって、
    工作機械に保持されるシャンク部と、前記シャンク部の先端側に位置する首下部と、を有し、
    前記首下部には、テーパ状の刃部と、前記刃部の基端側に位置し軸方向の長さが前記刃部の軸方向の長さ以上のテーパ状の首部と、が設けられ、
    前記刃部は、テーパ状の芯厚部と、前記芯厚部の軸方向の先端に位置する球状部と、前記芯厚部の外周に位置し軸方向に沿って螺旋状に延びる外周刃と、前記球状部の外周に位置する底刃とを有し、
    前記刃部と前記首部との境界部において、前記首部の直径は、前記外周刃の直径より小さく、前記芯厚部の直径より大きく、
    前記外周刃の先端の直径に対する前記刃部の軸方向の長さの比が、2以上8以下であり、
    前記外周刃は、前記底刃と連なる第1の外周刃と、前記底刃と連ならない第2の外周刃とを含み、
    前記第2の外周刃と前記球状部との境界部には、前記第2の外周刃から前記球状部にわたって軸方向に延び先端側に向かうに従い軸線側に傾くテーパ面が設けられ、
    前記テーパ面のテーパ角は、前記第2の外周刃のテーパ角に対して10°以下の角度差で大きい角度である、
    テーパエンドミル。
  2. 前記テーパ面のテーパ角と、前記第2の外周刃のテーパ角との角度差は、1°以上10°以下である、
    請求項1に記載のテーパエンドミル。
  3. 前記テーパ面のテーパ角と、前記第2の外周刃のテーパ角との角度差は、2°以上4°以下である、
    請求項1に記載のテーパエンドミル。
  4. 前記刃部の軸方向の長さが3mm以上6mm以下であり、
    前記外周刃の先端の直径に対する前記首下部の軸方向の長さの比が、8以上20以下であり、
    軸方向の任意の点において、テーパ状の前記首部の直径は、テーパ状の前記外周刃の延長面の直径に対して90%以上である、
    請求項1から3のいずれか一項に記載のテーパエンドミル。
  5. 前記外周刃の捻れ角が40°以上50°以下であり、
    前記外周刃は、2本の前記第1の外周刃と2本の前記第2の外周刃とを有し、
    前記第1の外周刃と前記第2の外周刃は周方向に交互に配置される、
    請求項1から4のいずれか1項に記載のテーパエンドミル。
  6. 軸線に沿って回転するテーパエンドミルを用いたリブ溝の壁面の加工方法であって、
    前記テーパエンドミルは、工作機械に保持されるシャンク部と、前記シャンク部の先端側に位置する首下部と、を有し、
    前記首下部には、テーパ状の刃部と、前記刃部の基端側に位置し軸方向の長さが前記刃部の軸方向の長さ以上のテーパ状の首部と、が設けられ、
    前記刃部は、テーパ状の芯厚部と、前記芯厚部の軸方向の先端に位置する球状部と、前記芯厚部の外周に位置し軸方向に沿って螺旋状に延びる外周刃と、前記球状部の外周に位置する底刃と、を有し、
    前記刃部と前記首部との境界部において、前記首部の直径は、前記外周刃の直径より小さく、前記芯厚部の直径より大きく、
    前記外周刃の先端の直径に対する前記刃部の軸方向の長さの比が、2以上8以下であり、
    前記外周刃は、前記底刃と連なる第1の外周刃と、前記底刃と連ならない第2の外周刃とを含み、
    前記第2の外周刃と前記球状部との境界部には、前記第2の外周刃から前記球状部にわたって軸方向に延び先端側に向かうに従い軸線側に傾くテーパ面が設けられ、
    前記テーパ面のテーパ角は、前記第2の外周刃のテーパ角に対して10°以下の角度差で大きい角度である、
    前記テーパエンドミルを用いて等高線加工を行う、
    リブ溝の壁面の加工方法。
  7. 前記テーパ面のテーパ角と、前記第2の外周刃のテーパ角との角度差は、1°以上10°以下である、
    請求項6に記載のリブ溝の壁面の加工方法。
  8. 前記テーパ面のテーパ角と、前記第2の外周刃のテーパ角との角度差は、2°以上4°以下である、
    請求項6に記載のリブ溝の壁面の加工方法。
  9. 前記刃部の軸方向の長さが3mm以上6mm以下であり、
    前記外周刃の先端の直径に対する前記首下部の軸方向の長さの比が、8以上20以下であり、
    軸方向の任意の点において、テーパ状の前記首部の直径は、テーパ状の前記外周刃の延長面の直径に対して90%以上である、
    請求項6から8のいずれか1項に記載のリブ溝の壁面の加工方法。
  10. 前記外周刃の捻れ角が40°以上50°以下であり、
    前記外周刃は、2本の前記第1の外周刃と2本の前記第2の外周刃とを有し、
    前記第1の外周刃と前記第2の外周刃は周方向に交互に配置される、
    請求項6から9のいずれか1項に記載のリブ溝の壁面の加工方法。
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