JP7152673B2 - リブ溝の壁面の加工方法およびテーパエンドミル - Google Patents
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Description
本願は、2017年7月18日に、日本に出願された特願2017-138914号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
本発明の他の一態様によれば、軸線に沿って回転するテーパエンドミルを用いたリブ溝の壁面の加工方法であって、前記テーパエンドミルは、工作機械に保持されるシャンク部と、前記シャンク部の先端側に位置する首下部と、を有し、前記首下部には、テーパ状の刃部と、前記刃部の基端側に位置し軸方向の長さが前記刃部の軸方向の長さ以上のテーパ状の首部と、が設けられ、前記刃部は、テーパ状の芯厚部と、前記芯厚部の軸方向の先端に位置する球状部と、前記芯厚部の外周に位置し軸方向に沿って螺旋状に延びる外周刃と、前記球状部の外周に位置する底刃と、を有し、前記刃部と前記首部との境界部において、前記首部の直径は、前記外周刃の直径より小さく、前記芯厚部の直径より大きく、前記外周刃の先端の直径に対する前記刃部の軸方向の長さの比が、2以上8以下であり、前記外周刃は、前記底刃と連なる第1の外周刃と、前記底刃と連ならない第2の外周刃とを含み、前記第2の外周刃と前記球状部との境界部には、前記第2の外周刃から前記球状部にわたって軸方向に延び先端側に向かうに従い軸線側に傾くテーパ面が設けられ、前記テーパ面のテーパ角は、前記第2の外周刃のテーパ角に対して10°以下の角度差で大きい角度である、前記テーパエンドミルを用いて等高線加工を行う、リブ溝の壁面の加工方法が提供される。
上述の構成によれば、刃部と首部との境界部において、首部の直径が外周刃の直径より小さく、芯厚部の直径より大きい。境界部において首部の直径が外周刃の直径より小さいため、等高線加工によるリブ溝の壁面の加工において被削材と首部との干渉を確実に抑制できる。また、境界部において首部の直径が芯厚部の直径より大きいため、加工時の首部の撓みを抑制して取り残し量を抑制することができる。なお、首部が先細り状のテーパ状に形成されているため、首部の直径は境界部において最も細くなる。
外周刃の先端の直径に対する刃部の軸方向の長さの比を8以下とすることで、等高線加工によるリブ溝の壁面の加工において、深さ方向に沿う取り残し量の不均一さを解消することができる。反対に、刃部が長くなりすぎると、深さ方向において外周刃と被削材との接触回数の不均一さが顕著となる。より具体的には、刃部が長くなるに従い、加工領域の下端近傍における外周刃と被削材との接触回数が、上端近傍における接触回数と比較して顕著に少なくなる。被削材において外周刃との接触回数が減少すると、取り残し量が相対的に増加する。このため、刃部が長すぎると、仕上げ加工が施された加工面において、深さ方向に向かうに従い取り残し量が増加する虞がある。加えて、外周刃の先端の直径に対する刃部の軸方向の長さの比を8以下とすることで、首下部において剛性が高い首部を相対的に長くすることができる。これにより、首下部の剛性を高めて首下部の撓みを抑止し、深さ方向における被削材の取り残し量の不均一さを抑制できる。
また、外周刃の先端の直径に対する刃部の軸方向の長さの比を2以上とすることで、等高線加工によるリブ溝の壁面の加工において、取り残し量を十分に抑制することができる。特に仕上げ加工に適用すれば、荒加工により生じた段差を確実に除去することができる。なお、刃部が短すぎると、外周刃と被削材との接触回数が減少し、荒加工により生じた段差の除去が不十分となる虞がある。
また、首部を刃部より長くすることで、十分に深いリブ溝の加工が可能となる。上述したように、首部は、刃部と比較して高剛性であるため、首部を刃部より長くすることで首下部の剛性を高めて撓みを抑止、取り残し量を低減することができる。より好ましくは、外周刃の先端の直径に対する刃部の軸方向の長さの比が、3以上6以下である。
刃部を8mm以下とすることで、等高線加工によるリブ溝の壁面の加工において、深さ方向に沿う取り残し量の不均一さを解消することができる。反対に、刃部が長くなりすぎると、深さ方向において外周刃と被削材との接触回数の不均一さが顕著となる。より具体的には、刃部が長くなるに従い、加工領域の下端近傍における外周刃と被削材との接触回数が、上端近傍における接触回数と比較して顕著に少なくなる。被削材において外周刃との接触回数が減少すると、取り残し量が相対的に増加する。このため、刃部が長すぎると、仕上げ加工が施された加工面において、深さ方向に向かうに従い取り残し量が増加する虞がある。加えて、刃部を8mm以下とすることで、首下部において剛性が高い首部を相対的に長くすることができる。これにより、首下部の剛性を高めて首下部の撓みを抑止し、深さ方向における被削材の取り残し量の不均一さを抑制できる。
また、刃部を2mm以上とすることで、等高線加工によるリブ溝の壁面の加工において、取り残し量を十分に抑制することができる。特に仕上げ加工に適用すれば、荒加工により生じた段差を確実に除去することができる。なお、刃部が短すぎると、外周刃と被削材との接触回数が減少し、荒加工により生じた段差の除去が不十分となる虞がある。
また、首部を刃部より長くすることで、十分に深いリブ溝の加工が可能となる。上述したように、首部は、刃部と比較して高剛性であるため、首部を刃部より長くすることで首下部の剛性を高めて撓みを抑止、取り残し量を低減することができる。なお、好ましくは、刃部は3mm以上6mm以下である。
一方、本発明の加工方法は荒加工に適用することもできる。リブ溝の荒加工に適用すれば、段差が無い一定の取り残し量の壁面を形成できるので、次工程の仕上げ加工の負荷が低減されるとともに、より高精度のリブ溝の壁面を達成することができる。また、本発明の加工方法を、荒加工、次いで、仕上げ加工のそれぞれに適用すれば、加工能率をより高めることができる。
また、上述のリブ溝の壁面の加工方法に用いられるテーパエンドミルは、前記刃部のテーパ角および首部のテーパ角は、互いに一致している、構成とすることが好ましい。
本明細書において、エンドミル1の軸線Oと平行な方向を単に軸線方向という。また、軸線Oに直交する方向を径方向という。また、軸線O回りに周回する方向を周方向という。周方向のうち、切削加工時にエンドミル1が回転する方向を工具回転方向Tという。また、以下の説明において、特定部位に対して回転方向T側の領域を回転方向前方側とよび回転方向T側と反対側の領域を回転方向後方側と呼ぶ場合がある。
エンドミル1は、シャンク部3において工作機械9の主軸等に把持され、軸線O周りのうち工具回転方向Tに回転させられる。エンドミル1は、金属材料等の被削材の切削加工(転削加工)に使用される。また、エンドミル1は、軸線O周りの回転とともに、軸線Oに交差する方向に送りを与えられて、被削材Wの仕上げ加工を行う。
エンドミル1のシャンク部3は、エンドミル1の基端側に位置する。シャンク部3は、工作機械の主軸に把持される部分となるストレートの円柱状部3aと、この円柱状部3aの先端側にあって、漸次縮径する円錐台状部3bとからなっている。すなわち、シャンク部3は、円柱状部3aと円錐台状部3bを合わせた部分である。円錐台状部3bの先端側は、首下部2の基端側と同径となって首下部2につながっている。
刃部20のテーパ角θ20とは、後述する外周刃21aのテーパ角であると言い換えることができる。すなわち、本明細書において、刃部20のテーパ角θ20とは、エンドミル1を側方から見て、軸線Oに沿って並ぶ複数の外周刃21aの共通接線と軸線Oとが、なす角度を意味する。
本実施形態において、外周刃21aの先端の直径Dに対する刃部20の軸方向の長さNの比(N/D)が、2以上8以下であることが好ましい。また、外周刃21aの先端の直径Dに対する刃部20の軸方向の長さNの比(N/D)が、3以上6以下であることがより好ましい。なお、本実施形態のエンドミル1は、外周刃21aの先端の直径Dが1mmである。
なお、本実施形態において、外周刃21aの先端の直径は、例えば1mmであり、首下部2の軸方向の長さLは、例えば17mmである。したがって、本実施形態のエンドミル1のL/Dは、例えば17である。
軸方向の任意の点として、外周刃21aの先端(すなわち外周刃21aと底刃21bとの境界部)から基端側に距離Xの点について考える。
距離Xの点における延長面VSの直径D20は、外周刃21aの先端の直径Dおよび外周刃21aのテーパ角θ20を用いて、以下の式により表される。
D20=D+2Xtanθ20
D20=1.174
D10≧1.056
次に上述の実施形態の変形例1のエンドミル101について説明する。
図5は、本変形例のエンドミル101の先端近傍の斜視図である。また、図6は、本変形例のエンドミル101の先端近傍の側面図である。
なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
次に上述の実施形態の変形例2のエンドミル201について説明する。
図7は、本変形例のエンドミル201の外周刃221aの軸線Oに直交する断面を拡大して模式的に示す断面模式図である。なお、図7において、外周刃221aによって切削される被削材を模式的に図示する。
試験1では、基本的な工具性能を評価するため、開放された壁面の加工を行う。
なお、試験1を含む以降の試験において被削材は、代表的なプラスチック金型用鋼であるNAK80を用いた。
まず、壁面の荒加工を行う。荒加工の工程では、1種類の工具を用いて、深さ16mmの加工面(以下、荒加工面)を形成した。荒加工面の勾配角は、0.5°である。
荒加工面に対して、以下の表1に示す実施例1および比較例1のエンドミルおよび加工条件によって等高線加工による仕上げ加工を行い最終的な加工面(以下、仕上げ加工面と呼ぶ)を形成した。切り込み量に関しては、実施例1および比較例1において、切り込み量を変化させて、切削試験を行った。より具体的には、切り込み量を0.025mm、0.05mm(2倍)、0.1mm(4倍)、0.25mm(10倍)の4段階で切削試験を行った。また、表1において、エンドミルの先端径とは、図2の外周刃21aの先端の直径Dに相当する。なお、実施例1および比較例1のエンドミルの捻れ角は、40°であり、何れの外周刃の逃げ面も、2段の逃げ面である。
図9に示すように、比較例1のエンドミルで形成された加工面は、何れの切り込み量の場合であっても、取り残し量が深さ方向下側に向かうに従い、徐々に増大している。すなわち、比較例1のエンドミルでは、加工面の取り残し量を深さ方向に沿って均一とならないことが確認された。これは、仕上げ加工面の上端側から下端側に向かうに従い被削材と外周刃との接触回数が増加すること、並びにエンドミルの剛性が不十分となりエンドミルに撓みが生じていることが原因であると考えられる。
図8に示すように、実施例1のエンドミルで形成された加工面は、何れの切り込み量の場合であっても、深さ方向に沿って略均一となっていることが確認された。すなわち、実施例1のエンドミルにおいて、深さ方向に沿って加工面の取り残し量を均一にすることが確認された。
図10は、切り込み量を10倍とした場合の実施例1の仕上げ加工面の写真である。実施例1のエンドミルでは、切り込み量を10倍とした場合、深さ方向全域(16mm)に対し89.5%が切削されていることが確認させた。
図11は、切り込み量を10倍とした場合の比較例1の仕上げ加工面の写真である。比較例1のエンドミルでは、切り込み量を10倍とした場合、深さ方向全域(16mm)に対し60.6%が切削されていることが確認させた。
これによって、上述に考察として述べたように、実施例1のエンドミルは、比較例1のエンドミルと比較して、より深い範囲の仕上げ加工を行うことができることが確認された。
次に、試験2として、リブ溝の加工において、同様の試験を行う。
図12に試験2において形成するリブ溝Gの斜視図を示す。この試験では、深さ16mmの十字状のリブ溝を形成する。リブ溝の勾配角は、0.5°である。また、リブ溝の底幅は、1.1mmである。
(荒加工)
まず、リブ溝の壁面の荒加工について説明する。荒加工は、3種類の工具を用いて深さ方向を3段階に分けて加工を行った。なお、この試験において、荒加工では、最終的な加工面(仕上げ加工を行った後の加工面)に対して、仕上げ加工における取り代を30μm残した荒加工面を形成する。
次いで、深さ6mmの領域から深さ10mmまでの領域を首下長さ10mmのボールエンドミルを用いて加工する。ボールエンドミルとしては、三菱日立ツール社製のEPDBPE2010-10-04-ATHを用いた。
次いで、深さ10mmの領域から深さ16mmまでの領域を首下長さ15mmのボールエンドミルを用いて加工する。ボールエンドミルとしては、三菱日立ツール社製のEPDBPE2010-15-04-ATHを用いた。
上述の工程を経て形成した荒加工後のリブ溝の壁面に対して、以下の表2に示す実施例2、比較例2および比較例3のエンドミルおよび加工条件によって等高線加工による仕上げ加工を行った。なお、比較例3のエンドミルは、三菱日立ツール社製のEPDBPE2010-15-04-ATH(ボールエンドミル)である。なお、実施例2および比較例2、3のエンドミルの捻れ角は、40°であり、何れの外周刃の逃げ面も、2段の逃げ面である。
図16に示すように、比較例2のエンドミルで形成された仕上げ加工面は、取り残し量が深さ方向下側に向かうに従い徐々に増大している。すなわち、比較例2のエンドミルでは、仕上げ加工面の取り残し量を深さ方向に沿って均一にすることができないことが確認された。なお、比較例2のエンドミルで形成された仕上げ加工面には、目視において段差の残留が確認されなかった。
図17に示すように、比較例3のエンドミルで形成された仕上げ加工面は、荒加工によって形成された段差が十分に除去されていない。なお、比較例3のエンドミルで形成された仕上げ加工面には、目視によっても段差の残留が確認された。
図15に示すように、実施例2のエンドミルで形成された加工面は、比較例2および比較例3と比較して、深さ方向に沿って均一となっていることが確認された。すなわち、実施例2のエンドミルにおいて、深さ方向に沿って加工面の取り残し量を均一にすることが確認された。
次いで、刃部の軸方向の長さの最適な値について検証する試験3を行う。
なお、試験3では、試験2と同様に、リブ溝G(図12参照)の加工を行う。
試験3では、試験2と同様の荒加工面に対して仕上げ加工を行った。以下の表3に示す実施例3、実施例4、実施例5、比較例4および比較例5のエンドミルおよび加工条件によって等高線加工による仕上げ加工を行った。なお、実施例3~5および比較例4、5のエンドミルの捻れ角は、40°であり、何れの外周刃の逃げ面も、2段の逃げ面で構成されている。
図18Dおよび図18Eに示すように刃部の長さが12mm以上(すなわち、軸方向において首部の長さが刃部より長い)のエンドミルを用いた比較例4および比較例5の仕上げ加工面は、深さ方向全域において、取り残し量が下側に向かうに従い増加している。
一方で、図18Aおよび図18Bに示すように、刃部の長さが4mm以下のエンドミルを用いた実施例3および実施例4の仕上げ加工面は、深さ方向において下側に向かうに従って取り残し量が増加するような傾向はみられない。また、図18Cに示すように、刃部の長さが、8mmのエンドミルを用いた実施例5の仕上げ加工面は、深さ0mmから約11mmの領域において、取り残し量が略均一とされている。このことから、実施例3および実施例4のエンドミルを用いることで、深さ方向における取り残し量の不均一さを解消できたことが確認できた。また、実施例5のエンドミルを用いることで、深さ11mm程度までの領域において、深さ方向における取り残し量の不均一さを解消できたことが確認できた。すなわち、刃部の長さを8mm以下とすることで、少なくとも深さ11mm程度までの領域において、深さ方向における取り残し量の不均一さを解消できることが分かった。
次いで、外周刃の捻れ角(図1の捻れ角φに相当)と、逃げ面の構成について検証する試験4を行う。
なお、試験4では、試験2と同様に、リブ溝G(図12参照)の加工を行う。
試験4では、試験2と同様の荒加工面に対して仕上げ加工を行った。以下の表4に示す実施例6、実施例7および実施例8のエンドミルおよび加工条件によって等高線加工による仕上げ加工を行った。なお、実施例6、実施例7および実施例8において、先端の直径Dは、1mm、刃部の長さは、4[mm]、首下部の長さLは17[mm]、回転数は、10820[/min]、送り量は424[mm/min]、切り込み量は0.025[mm]、加工深さは16[mm]、取り代は0.03[mm]である。
また、表4において、逃げ面の構成とは、逃げ面が1段のエキセントリック刃付けで構成された面でいるか、2段のエキセントリック刃付けで構成された面でいるかを表している。
次いで、テーパエンドミルを荒加工に用いる場合について検討する。本試験では、試験2と同様に、リブ溝G(図12参照)を加工する。
本試験例で行う実施結果を実施例9とする。実施例9は、荒加工でテーパエンドミルを用いる。実施例9の加工結果は、後段において、試験2において実施した実施例2(リブ溝加工において、ボールエンドミルによる荒加工と刃部の長さ4mmの仕上げ加工を行った実施例)の加工結果と比較する。
(荒加工)
壁面の荒加工について説明する。
荒加工は、3種類のテーパエンドミルを用いて深さ方向を3段階に分けて加工を行った。表5にこの試験で用いた荒加工用のテーパエンドミル(工具A、工具B、工具C)についてまとめて記載する。なお、実施例9の各エンドミルの捻れ角は、40°であり、外周刃の逃げ面が2段の逃げ面である。
次いで、先端径φ1.2mmのテーパエンドミルを荒加工と仕上げ加工に用いる場合について検討する。本試験では、試験2と類似のリブ溝(深さ20mm、リブ溝の底幅1.4mm、リブ溝の勾配角0.5°)を加工する。
次いで、先端径φ0.6mmのテーパエンドミルを荒加工と仕上げ加工に用いる場合について検討する。本試験では、試験2と類似のリブ溝(深さ10mm、リブ溝の底幅0.75mm、リブ溝の勾配角0.5°)を加工する。
試験8では、先端の近傍にテーパ面(図6におけるテーパ面127)を設けたエンドミルの評価を行う。本試験では、先端径φ0.6mmのテーパエンドミルを用いて、リブ溝(深さ4mm、リブ溝の底幅0.75mm、リブ溝の勾配角1.0°)を加工する。
Claims (10)
- 軸線に沿って延びるテーパエンドミルであって、
工作機械に保持されるシャンク部と、前記シャンク部の先端側に位置する首下部と、を有し、
前記首下部には、テーパ状の刃部と、前記刃部の基端側に位置し軸方向の長さが前記刃部の軸方向の長さ以上のテーパ状の首部と、が設けられ、
前記刃部は、テーパ状の芯厚部と、前記芯厚部の軸方向の先端に位置する球状部と、前記芯厚部の外周に位置し軸方向に沿って螺旋状に延びる外周刃と、前記球状部の外周に位置する底刃とを有し、
前記刃部と前記首部との境界部において、前記首部の直径は、前記外周刃の直径より小さく、前記芯厚部の直径より大きく、
前記外周刃の先端の直径に対する前記刃部の軸方向の長さの比が、2以上8以下であり、
前記外周刃は、前記底刃と連なる第1の外周刃と、前記底刃と連ならない第2の外周刃とを含み、
前記第2の外周刃と前記球状部との境界部には、前記第2の外周刃から前記球状部にわたって軸方向に延び先端側に向かうに従い軸線側に傾くテーパ面が設けられ、
前記テーパ面のテーパ角は、前記第2の外周刃のテーパ角に対して10°以下の角度差で大きい角度である、
テーパエンドミル。 - 前記テーパ面のテーパ角と、前記第2の外周刃のテーパ角との角度差は、1°以上10°以下である、
請求項1に記載のテーパエンドミル。 - 前記テーパ面のテーパ角と、前記第2の外周刃のテーパ角との角度差は、2°以上4°以下である、
請求項1に記載のテーパエンドミル。 - 前記刃部の軸方向の長さが3mm以上6mm以下であり、
前記外周刃の先端の直径に対する前記首下部の軸方向の長さの比が、8以上20以下であり、
軸方向の任意の点において、テーパ状の前記首部の直径は、テーパ状の前記外周刃の延長面の直径に対して90%以上である、
請求項1から3のいずれか一項に記載のテーパエンドミル。 - 前記外周刃の捻れ角が40°以上50°以下であり、
前記外周刃は、2本の前記第1の外周刃と2本の前記第2の外周刃とを有し、
前記第1の外周刃と前記第2の外周刃は周方向に交互に配置される、
請求項1から4のいずれか1項に記載のテーパエンドミル。 - 軸線に沿って回転するテーパエンドミルを用いたリブ溝の壁面の加工方法であって、
前記テーパエンドミルは、工作機械に保持されるシャンク部と、前記シャンク部の先端側に位置する首下部と、を有し、
前記首下部には、テーパ状の刃部と、前記刃部の基端側に位置し軸方向の長さが前記刃部の軸方向の長さ以上のテーパ状の首部と、が設けられ、
前記刃部は、テーパ状の芯厚部と、前記芯厚部の軸方向の先端に位置する球状部と、前記芯厚部の外周に位置し軸方向に沿って螺旋状に延びる外周刃と、前記球状部の外周に位置する底刃と、を有し、
前記刃部と前記首部との境界部において、前記首部の直径は、前記外周刃の直径より小さく、前記芯厚部の直径より大きく、
前記外周刃の先端の直径に対する前記刃部の軸方向の長さの比が、2以上8以下であり、
前記外周刃は、前記底刃と連なる第1の外周刃と、前記底刃と連ならない第2の外周刃とを含み、
前記第2の外周刃と前記球状部との境界部には、前記第2の外周刃から前記球状部にわたって軸方向に延び先端側に向かうに従い軸線側に傾くテーパ面が設けられ、
前記テーパ面のテーパ角は、前記第2の外周刃のテーパ角に対して10°以下の角度差で大きい角度である、
前記テーパエンドミルを用いて等高線加工を行う、
リブ溝の壁面の加工方法。 - 前記テーパ面のテーパ角と、前記第2の外周刃のテーパ角との角度差は、1°以上10°以下である、
請求項6に記載のリブ溝の壁面の加工方法。 - 前記テーパ面のテーパ角と、前記第2の外周刃のテーパ角との角度差は、2°以上4°以下である、
請求項6に記載のリブ溝の壁面の加工方法。 - 前記刃部の軸方向の長さが3mm以上6mm以下であり、
前記外周刃の先端の直径に対する前記首下部の軸方向の長さの比が、8以上20以下であり、
軸方向の任意の点において、テーパ状の前記首部の直径は、テーパ状の前記外周刃の延長面の直径に対して90%以上である、
請求項6から8のいずれか1項に記載のリブ溝の壁面の加工方法。 - 前記外周刃の捻れ角が40°以上50°以下であり、
前記外周刃は、2本の前記第1の外周刃と2本の前記第2の外周刃とを有し、
前記第1の外周刃と前記第2の外周刃は周方向に交互に配置される、
請求項6から9のいずれか1項に記載のリブ溝の壁面の加工方法。
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