JPWO2019087463A1 - エポキシ樹脂組成物、回路基板及び回路基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
硬化後の低収縮率化を上記水準を満たすことができ、反りも小さく、信頼性に優れる回路基板を得ることができる樹脂組成物該エポキシ樹脂組成物を用いて得られる回路基板及びその回路基板の製造方法。(A)エポキシ樹脂と、(B)無機フィラーと、(C)(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体ビーズと、(D)酸無水物と、(E)硬化促進剤と、を必須成分として含有するエポキシ樹脂組成物、該エポキシ樹脂組成物を用いて得られる回路基板及びその回路基板の製造方法。
Description
本発明は、エポキシ樹脂組成物、各種電気機器用の回路基板、及び該回路基板の製造方法に関する。
以前より、鉄道車両用モータ、発電機の回転機、各種電気機器用の回路基板において、高熱伝導性、低収縮率、回路基板の反りが小さいこと、及び高い電気的絶縁性が要求され、このような観点から回路基板の絶縁処理に熱硬化性樹脂組成物、とくにエポキシ樹脂組成物、が多用されている。例えば、酸無水物硬化型のエポキシ樹脂組成物は、成形性、封止処理後の寸法安定性、高温時の機械特性、電気絶縁性、高電圧特性等に優れている。また、稼動中に熱放散性が求められる回路基板絶縁処理に用いることで、その性能や信頼性を向上させることもできる。
しかしながら、自動車などの各種機器に使用される関連部品(例えば、IGBT、回路基板一体複合部品)に対しては、単に上記のような通常のエポキシ樹脂組成物を用いたのみでは、熱放散性、寸法安定性(例えば、収縮率、反り低減)等が不十分となる場合がある。また、封止樹脂硬化物の冷熱サイクルに起因した熱応力や機械的応力によって、封止樹脂硬化物にクラックが生じたりする場合があった。封止樹脂硬化物にクラックが生じると、部品の機能低下と誤作動の原因となるといわれている。そのため、封止樹脂硬化物には熱放散性、低収縮率性も重要な特性である。
このような封止樹脂硬化物の反り低減、低収縮率を向上させる一般的手法は、当該樹脂組成物中にシリカを大量に添加して線膨張係数を低減することが考えられる(例えば、特許文献1参照。)。しかし、この手法は液状樹脂を用いて低線膨張係数の達成が可能であるが、収縮率と弾性率低下による回路基板の寸法安定性を保持することが不十分となりやすい。また、有機高分子系粒子としては、ポリスチレン系粒子を添加することで、ある程度低収縮率化が可能であるが(例えば特許文献2)、効果と価格面において課題があった。
このような課題に鑑み、平均粒径数μm以下のコアシェルゴム、酸無水物、硬化促進剤、およびエポキシ樹脂を構成成分として含む2液型のエポキシ樹脂組成物が知られている(例えば特許文献3)。
一方で、特許文献3に記載のような2液型のエポキシ樹脂組成物は、保管時の無機充填剤の沈降が少ない反面、高粘度であるため注入作業性に劣り、耐熱性に著しく劣るという欠点があった。
また、最近の回路基板においては、低収縮率であることや、寸法安定性の向上の要求水準が厳しくなり、例えば、体積収縮率0.1%以下のような特性への要求が高まってきている。しかしながら、これまで用いられている樹脂組成物ではそのような性能を達成することが困難であった。
また、最近の回路基板においては、低収縮率であることや、寸法安定性の向上の要求水準が厳しくなり、例えば、体積収縮率0.1%以下のような特性への要求が高まってきている。しかしながら、これまで用いられている樹脂組成物ではそのような性能を達成することが困難であった。
そこで、本発明は回路基板に用いられるエポキシ樹脂組成物であって、硬化後の低収縮率化について上記水準を満たすことができ、反りも小さく、信頼性に優れる回路基板を得ることができる樹脂組成物の提供を目的とする。また、本発明は上記のような信頼性に優れる回路基板及びその製造方法の提供も目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、エポキシ樹脂に、(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体ビーズを配合して樹脂組成物とすることで、回路基板に用いられるエポキシ樹脂組成物であって、硬化後の低収縮率化が達成でき、反りも小さく、成形性に優れた硬化物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のエポキシ樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂と、(B)無機フィラーと、(C)(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体ビーズと、(D)酸無水物と、(E)硬化促進剤と、を必須成分として含有することを特徴とする。
また、本発明の回路基板は、電気・電子部品素子を実装した実装基板と、該実装基板上の電気・電子部品素子を封止した、上記エポキシ樹脂組成物の硬化物と、を有することを特徴とする。
また、本発明の回路基板の製造方法は、電気・電子部品素子を実装した実装基板を金型内に配置し、該金型内に、上記エポキシ樹脂組成物を注入し、前記金型内に注入した前記エポキシ樹脂組成物を加熱により半硬化させ、前記半硬化したエポキシ樹脂組成物を、前記金型から取り出した後、加熱して後硬化により前記エポキシ樹脂組成物を完全硬化させることを特徴とする。
本発明のエポキシ樹脂組成物によれば、注型による封止成形に好適で、低収縮率で、弾性率が低い硬化物を得ることができる。
本発明の回路基板及びその製造方法によれば、低収縮率で、弾性率が低い硬化物で封止された、信頼性の高い回路基板を得ることができる。
本発明の回路基板及びその製造方法によれば、低収縮率で、弾性率が低い硬化物で封止された、信頼性の高い回路基板を得ることができる。
以下、本発明について、一実施形態を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態に用いるエポキシ樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂と、(B)無機フィラーと、(C)(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体ビーズと、(D)酸無水物と、(E)硬化促進剤と、を必須成分として含有するものである。
本実施形態に用いるエポキシ樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂と、(B)無機フィラーと、(C)(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体ビーズと、(D)酸無水物と、(E)硬化促進剤と、を必須成分として含有するものである。
本実施形態に用いられる(A)エポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のグリシジル基(エポキシ基)を有するエポキシ樹脂であれば特に限定されずに使用でき、常温(25℃)で液状のエポキシ樹脂であることが好ましい。
このようなエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、ポリグリシジルエーテル、3官能フェノール型エポキシ樹脂などが挙げられる。これらは1種を単独で、または2種以上を混合して用いることができる。なお、2種以上を混合して使用する場合は、混合したときに液状であればよい。
この(A)エポキシ樹脂としては、脂環式エポキシ樹脂を含有することが好ましい。脂環式エポキシ樹脂を用いることで絶縁破壊強さをさらに向上させることができる。通常、脂環式エポキシ樹脂は、他のエポキシ樹脂と併用され、例えば、(A)エポキシ樹脂を100質量部としたとき、他のエポキシ樹脂70〜90質量部に対して脂環式エポキシ樹脂10〜30質量部、という混合割合で含有することが好ましい。脂環式エポキシ樹脂が10質量部未満では高温時の絶縁破壊強さが向上せず、ヒケなどが悪化するおそれがあり、逆に、30質量部を超えると粘度が低くなり、フィラー沈降及び保存安定性を損なうおそれがある。その上、体積収縮率低下の効果を一層上げるためにも、10〜30質量部の混合割合で含有することが望ましい。
また、他のエポキシ樹脂としては、クレゾール型、ノボラック型等の公知のエポキシ樹脂が挙げられ、脂環式エポキシ樹脂と混合したときに、常温(25℃)で液状となるように配合割合を決定すればよい。
また、他のエポキシ樹脂としては、クレゾール型、ノボラック型等の公知のエポキシ樹脂が挙げられ、脂環式エポキシ樹脂と混合したときに、常温(25℃)で液状となるように配合割合を決定すればよい。
この(A)エポキシ樹脂の配合割合は、樹脂組成物中に7〜35質量%含まれることが好ましい。この(A)エポキシ樹脂が7質量%より少ないと、硬化性に劣り、機械的強度、線膨張係数の増大によりクラック耐性の向上を図ることが難しくなるおそれがあり、30質量%より多いと、粘度が低下し、樹脂組成物におけるフィラーの沈降が生じるとともに、作業性が低下するおそれがある。
本実施形態に用いられる(B)無機フィラーとしては、この種の樹脂組成物中に配合される無機フィラーであれば特に限定されずに用いられる。この(B)無機フィラーとしては、例えば、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、タルク、マイカ等が挙げられる。
この(B)無機フィラーとしては、なかでもシリカが好ましく用いられる。ここで用いられるシリカとしては、結晶シリカ、溶融シリカのいずれでも用いることができ、溶融シリカとしては破砕した溶融シリカ、球状の溶融シリカなどを用いることができる。結晶シリカとしては、例えば、クリスタライトA−AC、クリスタライトA−1、クリスタライトC〔以上、(株)龍森製、商品名〕等が挙げられる。破砕した溶融シリカとしては、例えば、ヒューズレックスRD−8、ヒューズレックスRD−120、ヒューズレックスE−1、ヒューズレックスE−2、MSR−15、MSR−3500、TZ−20〔以上、(株)龍森製、商品名〕等が挙げられる。球状の溶融シリカとしては、例えば、S210、S3030〔以上、新日鉄住金(株)マイクロンカンパニー製、商品名〕等が挙げられる。
また、溶融シリカのうち球状シリカは、作業性、流動性を考慮した場合、真球度が0.90以上のものがさらに有効である。なお、本明細書における真球度は、粒子の最大径に対する最小径の比と定義する。たとえば、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察の結果、観測される最大径に対する最小径の比を真球度とすればよい。実施例、比較例においてもSEM観察により真球度を算出した。
この(B)無機フィラーの配合割合は、樹脂組成物中に30〜85質量%含まれることが好ましい。この(B)無機フィラーが30質量%より少ないと、硬化性に劣り、機械的強度、線膨張係数の増大によりクラック耐性の向上を図ることが難しくなるおそれがあり、85質量%より多いと、樹脂組成物におけるフィラーの沈降、粘度が上昇し、作業性が低下するとともに、電気・電子部品への注型にあたって流動性が低下し、成形性が不十分となるおそれがある。
また、この(B)無機フィラーは、カップリング剤等の添加処理により、その表面改質を施すことで、さらに優れた硬化物の絶縁信頼性、機械的強度を得ることができる。ここで用いることができるカップリング剤としては、シラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等が挙げられ、耐湿性などの特性向上に優れていることから特にシラン系カップリング剤が好ましい。
このシラン系カップリング剤としては、例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−3−(4−(3−アミノプロポキシ)ブトキシ)プロピル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられ、これらは単独でも2種類以上併用してもよい。
本実施形態に用いられる(C)(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体ビーズは、(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体を材質とした平均粒径1〜50μmの球状の粒子(ビーズ)であればよく、特に制限なく用いることができる。
平均粒径が上記範囲であり、球形であれば、樹脂を吸収して膨潤させるのに好適であり、本発明が求める特性を得やすくできる。なお、本明細書において、平均粒径とは、測定対象の粒子について、レーザー回折・散乱法を用いて得られる体積基準による粒度分布の50%積算値(D50)を意味する。また、本明細書において球形とは、真球度が0.9以上のものを言う。
平均粒径が上記範囲であり、球形であれば、樹脂を吸収して膨潤させるのに好適であり、本発明が求める特性を得やすくできる。なお、本明細書において、平均粒径とは、測定対象の粒子について、レーザー回折・散乱法を用いて得られる体積基準による粒度分布の50%積算値(D50)を意味する。また、本明細書において球形とは、真球度が0.9以上のものを言う。
この(C)(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体ビーズを配合することにより低収縮率性を発現するが、その機構としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体が樹脂組成物の硬化過程において、樹脂を吸収して膨潤して硬化収縮率を抑えることに起因していると考えられる。これは(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体に特有のものであり、よって、他の有機フィラービーズはこのような特性を有しておらず、本発明の効果を奏し得ない。
また、この(C)(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体ビーズは、そのDSC分解温度が240℃以上のものが好ましい。DSC分解温度が240℃以上であると、硬化物の耐熱性及び耐半田性が良好となる点で望ましい。この分解温度は250℃以上がより好ましく、260℃以上がさらに好ましい。なお、DSC分解温度は、硬化物の示差熱分析により、発熱反応により求められる。
ここで、(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体は、それを構成する(メタ)アクリル酸アルキルエステル類として、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2エチルヘキシル等のアルキル基として炭素数1〜4程度含有するものが好ましく挙げられる。そのなかでも(メタ)アクリル酸メチルがより好ましい。また重合体は、単独重合体および共重合体のいずれであってもよく、重合度は2〜50が好ましい。
その重合体の具体的例として、メタクリル酸メチル重合体からなるビーズとしては、例えば、アイカ工業社製 GB−05S、GB−10S、GM−0806S(以上、いずれも商品名)、根上工業製GR−600(商品名)、東洋紡製 タフチックFH−S、AR750(以上、いずれも商品名)など、メタクリル酸ブチル重合体からなるビーズとしては、根上工業製、商品名:BE−006T(商品名)などが挙げられる。
この(C)(メタ)アルキル酸アルキルエステル重合体ビーズの配合量は、(A)エポキシ樹脂 100質量部に対して5〜20質量部の範囲が好ましい。この配合量が5質量部未満では、体積収縮率及び曲げ弾性率の低下の効果が小さくなってしまう。そのため、回路基板の反りの低下の効果が少なく、その上硬化物収縮を引き起こして、電気・電子機器の歪みや破損などが発生しやすくなるおそれがある。一方、20質量部を超えると、粘度の上昇が起きて射出時の流動性の低下が起きやすく、未充填部分が発生するおそれがある。
本実施形態に用いられる(D)酸無水物としては、エポキシ樹脂の硬化剤として公知のものであれば特に制限なく使用できる。
この(D)酸無水物は、作業性の観点から常温(25℃)で液状であることが好ましく、(D)酸無水物として、具体的には脂環式酸無水物等が好ましく使用できる。さらに、脂環式酸無水物としては、その粘度が0.3〜1.5dPa・sが好ましい。このような脂環式酸無水物としては、メチル無水ヘキサヒドロフタル酸、メチル無水テトラヒドロフタル酸等が好ましいものとして挙げられる。
この(D)酸無水物は、作業性の観点から常温(25℃)で液状であることが好ましく、(D)酸無水物として、具体的には脂環式酸無水物等が好ましく使用できる。さらに、脂環式酸無水物としては、その粘度が0.3〜1.5dPa・sが好ましい。このような脂環式酸無水物としては、メチル無水ヘキサヒドロフタル酸、メチル無水テトラヒドロフタル酸等が好ましいものとして挙げられる。
この(D)酸無水物の配合量は、(A)エポキシ樹脂 100質量部に対して95〜105質量部であることが好ましい。この配合量が95質量部未満であると、作業性や電気特性が低下するおそれがあり、105質量部を超えると、機械特性、クラック性が低下するおそれがある。
本実施形態に用いられる(E)硬化促進剤は、エポキシ樹脂と酸無水物の硬化系において用いられる硬化促進剤である。このような硬化促進剤は、公知の硬化促進剤を用いることができ、特に限定されるものではない。
この(E)硬化促進剤としては、例えば、芳香族ジメチルウレア、脂肪族ジメチルウレア、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア(DCMU)、3−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−1,1−ジメチルウレア、2,4−ビス(3,3−ジメチルウレイド)トルエンなどのウレア類、ベンジルジメチルアミン、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7、トリエチルアミンなどの第3級アミン系化合物、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾールなどのイミダゾール化合物、トリフェニルホスフィン塩などの有機ホスフィン塩化合物などが挙げられる。これらの硬化促進剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
この(E)硬化促進剤の配合量は、(A)エポキシ樹脂 100質量部に対して0.5〜3.0質量部であることが好ましい。この配合量が0.5質量部未満であると、反応性が遅くなるおそれがあり、3.0質量部を超えると反応性が早くなり、作業性に悪い影響を与えるおそれがある。
本実施形態のエポキシ樹脂組成物は、上記(A)〜(E)成分を必須成分とするが、主剤と硬化剤の2液とし、使用直前に混合して使用することが好ましい。このとき、主剤としては上記(A)〜(C)成分を構成成分とし、必要に応じて、かつ本発明の目的に反しない範囲において、他の成分、例えば、重合禁止剤、顔料、染料、消泡剤、レベリング剤、カップリング剤、沈降防止剤等を添加配合でき、さらに、所望の特性を付与するためにその他の成分等を添加配合してもよい。
次に、本実施形態の回路基板及びその製造方法について説明する。図1は、本実施形態の回路基板の概略構成を示す断面図である。
本実施形態の回路基板は、例えば、基板にさまざまな部品たとえば、コンデンサー、半導体部品、トランスなどの電気・電子部品素子2が搭載されている回路形成された実装基板を、上記エポキシ樹脂組成物の硬化物3により封止した電気・電子部品1である。
本実施形態の回路基板は、例えば、基板にさまざまな部品たとえば、コンデンサー、半導体部品、トランスなどの電気・電子部品素子2が搭載されている回路形成された実装基板を、上記エポキシ樹脂組成物の硬化物3により封止した電気・電子部品1である。
この回路基板は、基板に実装された電気・電子部品素子2が、本実施形態の注型用エポキシ樹脂組成物の硬化物3により封止されているため、注型による封止成形に好適で、低収縮率で、弾性率が低い硬化物による封止が可能である。したがって、得られた回路基板は、信頼性の高いものとできる。
次に、本実施形態の回路基板の製造方法について説明する。
本実施形態の回路基板の製造方法においては、公知の真空加圧含浸処理、加圧成形法、E−LIM法などにより回路基板を製造することができる。真空加圧含浸処理の場合は、例えば、実装基板に搭載された電気・電子部品素子の外形を形成するケース若しくは金型に、これらの電気・電子部品素子を収納し、上記した本実施形態のエポキシ樹脂組成物を注入し、真空含浸処理(減圧含浸処理)と加圧処理とを順次行うことで達成できる。
本実施形態の回路基板の製造方法においては、公知の真空加圧含浸処理、加圧成形法、E−LIM法などにより回路基板を製造することができる。真空加圧含浸処理の場合は、例えば、実装基板に搭載された電気・電子部品素子の外形を形成するケース若しくは金型に、これらの電気・電子部品素子を収納し、上記した本実施形態のエポキシ樹脂組成物を注入し、真空含浸処理(減圧含浸処理)と加圧処理とを順次行うことで達成できる。
この際、真空含浸処理は、例えば、温度40℃以上80℃以下、圧力100Pa以上450Pa以下、処理時間30分以上120分以下で行うことが好ましい。また、加圧処理は、例えば、圧力2×105Pa以上10×105Pa以下、時間15分以上120分以下で行うことが好ましい。
そして、真空加圧含浸処理された電気・電子部品素子は、常圧に戻された後、エポキシ樹脂組成物を加熱、硬化させて注型により封止された回路基板が製造できる。このときの加熱は、例えば60℃以上200℃以下の温度で、5分以上60分以下で行うことが好ましい。
また、ケースを用いる代わりに金型内で簡便に製造するE−LIM成形方法を用いることができる。E−LIM成形方法は、液状の樹脂組成物を金型内に加圧により注入させる射出成型法であり、この成形方法を用いることで、上記のような従来の注形方法では樹脂の硬化時間が5〜10時間を要していたものが数10分で成形が可能になり、生産性を大幅に改善することができる。
このE−LIM成形方法においては、短時間の硬化反応で金型から取り出すことができるため、生産性を高めることができる。また、硬化の大半を後硬化で行うことができるので、成型段階での煩雑な成形硬化条件を設定する必要もない。
このE−LIM成形方法では、まず、樹脂組成物を注入することで回路基板の封止樹脂の外形形状を形成できる金型を用意する。そして、この金型内の所定の位置に電気・電子部品素子2を配置し、固定する。図2は、次工程で樹脂組成物が注入途中の状態を示した図であるが、この段階での配置関係は同様であるので、図2を参照しながら説明する。なお、この図2では、回路基板を電気・電子部品1として説明する。
上記のように電気・電子部品素子2を所定の位置に配置するには、まず下型11の所定の位置に電気・電子部品素子2を載置し、この上から上型12を被せればよい。このとき、リードフレーム2aにより、電気・電子部品素子2の本体は金型内の空隙の中央に配置される。
次いで、この金型内に、上記した本実施形態のエポキシ樹脂組成物を射出、注入して、加熱により半硬化させる。
図2は、上記のように本工程におけるエポキシ樹脂組成物の注入途中の状態を示したものであるが、本実施形態に用いる射出成型用の金型は、下型11と上型12とから構成され、これらの下型11および上型12にはそれぞれ凹部11a、12aが形成されている。この凹部11a、12aがキャビティ13を構成している。上型12には、また、キャビティ13に連通する樹脂注入口となるスプルー14が設けられ、このスプルー14には、液状のエポキシ樹脂組成物3aを注入するための射出ノズル15が接続されている。この射出ノズル15からスプルー14を介してキャビティ13内に液状のエポキシ樹脂組成物3aを注入して射出成形を行う。
このとき、エポキシ樹脂組成物の射出は、ノズル射出圧2〜6MPa、ノズル射出樹脂温度30〜60℃、成形時間10〜20分、で行うことが好ましい。
また、エポキシ樹脂組成物を半硬化させる際の温度条件としては、比較的中温領域70〜100℃が好ましく、時間は5〜25分程度が好ましい。温度が70℃未満では、硬化反応が十分に進行しないおそれがあり、100℃を超えると、硬化が急速に進んで、電気・電子部品素子2の空隙部にエポキシ樹脂組成物が均一に充填されないおそれがある。一方、時間が5分未満では、硬化乃至ゲル化が不十分で、成型品の金型からの取り出しが困難になるおそれがあり、25分を超えると、成形時間が長いために、生産性を十分に向上させることができない。
上記のように樹脂組成物を半硬化させた後、金型を開放し、半硬化状態のエポキシ樹脂組成物で封止された電気・電子部品素子2を取出し、さらに加熱して後硬化させることによりエポキシ樹脂組成物を完全硬化させて電気・電子部品1が得られる。この後硬化は、例えば、100℃以上の温度で1〜2時間程度加熱することにより行うことができる。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。
(実施例1〜6および比較例1〜5)
表1〜2に示す配合割合(質量部)で、各原料を均一になるように撹拌混合して、主剤と硬化剤からなる2液性の液状エポキシ樹脂組成物を調製した。
表1〜2に示す配合割合(質量部)で、各原料を均一になるように撹拌混合して、主剤と硬化剤からなる2液性の液状エポキシ樹脂組成物を調製した。
なお、実施例及び比較例で用いた原料は、以下の通りである。
[(A)エポキシ樹脂]
(A1)汎用エポキシ樹脂(三井石油化学製、商品名:エポミックR140P;ビスフェノール−Aタイプ)
(A2)脂環式エポキシ樹脂(ダイセル社製、商品名:セロキサイド2021P)
[(A)エポキシ樹脂]
(A1)汎用エポキシ樹脂(三井石油化学製、商品名:エポミックR140P;ビスフェノール−Aタイプ)
(A2)脂環式エポキシ樹脂(ダイセル社製、商品名:セロキサイド2021P)
[(B)無機フィラー]
(B1)球状溶融シリカ(マイクロン社製、商品名:S3030;平均粒径 24μm、真球度 0.94)
(B1)球状溶融シリカ(マイクロン社製、商品名:S3030;平均粒径 24μm、真球度 0.94)
[(C)(メタ)アクリル酸重合体ビーズ]
(C1)ポリ(メタ)アクリル酸メチルビーズ1(アイカ工業社製、商品名:GM−0806S;平均粒径 8μm、真球度1.00)
(C2)ポリ(メタ)アクリル酸メチルビーズ2(アイカ工業社製、商品名:GB−05S;平均粒径 5μm、真球度1.00)
(C3)ポリメタクリル酸ブチルビーズ(根上工業製、商品名:BE−006T;平均粒径 6μm、真球度0.95)
(C1)ポリ(メタ)アクリル酸メチルビーズ1(アイカ工業社製、商品名:GM−0806S;平均粒径 8μm、真球度1.00)
(C2)ポリ(メタ)アクリル酸メチルビーズ2(アイカ工業社製、商品名:GB−05S;平均粒径 5μm、真球度1.00)
(C3)ポリメタクリル酸ブチルビーズ(根上工業製、商品名:BE−006T;平均粒径 6μm、真球度0.95)
[(C’)その他のビーズ]
(C’1)ポリスチレンビーズ(積水化成品社製、商品名:SBX−8)
(C’2)ガラスビーズ(ポッターズ・バロティーニ社製、商品名:110PB)
(C’3)コアシェルゴム(クレハ工業社製、商品名:EXL−2655)
(C’1)ポリスチレンビーズ(積水化成品社製、商品名:SBX−8)
(C’2)ガラスビーズ(ポッターズ・バロティーニ社製、商品名:110PB)
(C’3)コアシェルゴム(クレハ工業社製、商品名:EXL−2655)
[(D)硬化剤]
(D1)酸無水物(中国ポリント社製、商品名:WW;メチルヘキサヒドロフタル酸無水物(Me−HHPA))
[(E)硬化促進剤]
(E1)イミダゾール系硬化促進剤(サンアプロ社製、商品名:U−cat2030)
(D1)酸無水物(中国ポリント社製、商品名:WW;メチルヘキサヒドロフタル酸無水物(Me−HHPA))
[(E)硬化促進剤]
(E1)イミダゾール系硬化促進剤(サンアプロ社製、商品名:U−cat2030)
[(F)添加剤]
(F1)アエロジル(日本アエロジル社製、商品名:アロキサイドC)
(F2)黒色顔料(京セラ社製、商品名:TCG1837X)
(F3)消泡剤(モメンテイブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、商品名:TSA720)
(F4)シランカップリング剤(チッソ社製、商品名:S−510)
(F5)反応禁止剤(日光ケミカル社製、商品名:D0B8NV)
(F6)減粘剤(ビックケミー・ジャパン社製、商品名:BYK−W9010)
(F1)アエロジル(日本アエロジル社製、商品名:アロキサイドC)
(F2)黒色顔料(京セラ社製、商品名:TCG1837X)
(F3)消泡剤(モメンテイブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、商品名:TSA720)
(F4)シランカップリング剤(チッソ社製、商品名:S−510)
(F5)反応禁止剤(日光ケミカル社製、商品名:D0B8NV)
(F6)減粘剤(ビックケミー・ジャパン社製、商品名:BYK−W9010)
次いで、各例で調製された液状エポキシ樹脂組成物により実装基板の封止を行った。まず、金型の下型の凹部に封止すべき実装基板を収容し、上型を被嵌して、金型を組み立てた。次に、各例で得られたエポキシ樹脂組成物を、それぞれ、射出ノズルのノズル本管内に導入し、下型と上型との間のキャビティ内を真空ポンプにて10Torrまで真空引きした。
プランジャを作動させ、キャビティ内に充填速度0.5L/min、射出温度60℃で、図2に示したようにエポキシ樹脂組成物を射出充填した後、0.5MPaの加圧下、下型および上型を加熱し、100℃で10分間の条件でエポキシ樹脂組成物を加熱硬化させた(半硬化)。その後、金型を開放し、金型から半硬化物を取り出した後、100℃で2時間、150℃で2時間および180℃で2時間の条件で後硬化を行い、樹脂硬化物で封止された電気・電子部品を製造した。
上記各実施例および各比較例で得られたエポキシ樹脂組成物について、各種特性を評価し、その結果を表3および4に示した。また、これらの特性の評価方法についても以下に詳細を示した。
<樹脂組成物>
(1)ゲル化時間
JIS C 2105の試験管法に準拠して、エポキシ樹脂組成物を試験管中に10g量り取り、110℃及び140℃のそれぞれのオイルバス中にて樹脂組成物がゲル化するまでの時間を測定した。
(1)ゲル化時間
JIS C 2105の試験管法に準拠して、エポキシ樹脂組成物を試験管中に10g量り取り、110℃及び140℃のそれぞれのオイルバス中にて樹脂組成物がゲル化するまでの時間を測定した。
<硬化物>
(2)曲げ強さおよび曲げ弾性率
エポキシ樹脂組成物を、100℃で2時間、140℃で2時間、硬化させてサンプル片(幅:10mm、高さ:4mm、長さ:100mm)を作製し、JIS K 6911に準じ、温度25℃における曲げ強さおよび曲げ弾性率を測定した。
また、曲げ強さは、以下の基準で評価を行い、表3〜4にも併せて示した。
良…105N/mm2以上
可…90〜105N/mm2
不可…90N/mm2未満
(2)曲げ強さおよび曲げ弾性率
エポキシ樹脂組成物を、100℃で2時間、140℃で2時間、硬化させてサンプル片(幅:10mm、高さ:4mm、長さ:100mm)を作製し、JIS K 6911に準じ、温度25℃における曲げ強さおよび曲げ弾性率を測定した。
また、曲げ強さは、以下の基準で評価を行い、表3〜4にも併せて示した。
良…105N/mm2以上
可…90〜105N/mm2
不可…90N/mm2未満
(3)体積収縮率
エポキシ樹脂組成物を、主剤及び硬化剤それぞれを比重瓶にて、25℃での液比重を測定した。次に、エポキシ樹脂組成物を、100℃で2時間、140℃で2時間、硬化させてサンプル片(90ccPPカップに樹脂量30g)を作製し、硬化物比重を測定した。最後に、混合液比重と硬化物比重より、JIS K 6911に準じて、体積収縮率を算出した。
また、体積収縮率は、以下の基準で評価を行い、表3〜4にも併せて示した。
良…0.025%以下
可…0.025%超0.10%以下
不可…0.10%超
エポキシ樹脂組成物を、主剤及び硬化剤それぞれを比重瓶にて、25℃での液比重を測定した。次に、エポキシ樹脂組成物を、100℃で2時間、140℃で2時間、硬化させてサンプル片(90ccPPカップに樹脂量30g)を作製し、硬化物比重を測定した。最後に、混合液比重と硬化物比重より、JIS K 6911に準じて、体積収縮率を算出した。
また、体積収縮率は、以下の基準で評価を行い、表3〜4にも併せて示した。
良…0.025%以下
可…0.025%超0.10%以下
不可…0.10%超
(4)反り
片面に部品を実装したモデル基板(縦100mm、横50mm、厚さ1.6mm)を樹脂組成物で封止(樹脂厚は実装面10mm、基板3mm)して100℃で2時間、140℃で2時間、硬化後の成形品を平板上に置き、平板との隙間の最大値を測定した。その結果を、表3〜4に示した。
片面に部品を実装したモデル基板(縦100mm、横50mm、厚さ1.6mm)を樹脂組成物で封止(樹脂厚は実装面10mm、基板3mm)して100℃で2時間、140℃で2時間、硬化後の成形品を平板上に置き、平板との隙間の最大値を測定した。その結果を、表3〜4に示した。
[総合判定]
本実施例及び比較例の樹脂組成物及び硬化物の特性について、曲げ強さと体積収縮率について、評価に応じて以下のように点数を付与し、その合計点数により総合判定を行った。
曲げ強さが良は5点、可は3点、不可は1点、体積収縮率が良は5点、可は3点、不可は1点とした。総合判定は、その合計点数が10点以上を良、5〜9点を可、5点以下を不可とし、その判定結果を表3〜4に併せて示した。
本実施例及び比較例の樹脂組成物及び硬化物の特性について、曲げ強さと体積収縮率について、評価に応じて以下のように点数を付与し、その合計点数により総合判定を行った。
曲げ強さが良は5点、可は3点、不可は1点、体積収縮率が良は5点、可は3点、不可は1点とした。総合判定は、その合計点数が10点以上を良、5〜9点を可、5点以下を不可とし、その判定結果を表3〜4に併せて示した。
以上より、本実施形態のエポキシ樹脂組成物は、低体積収縮率を有し、注型及びE−LIM成形に好適で、かつ、反りの小さい、低弾性率の硬化物を得ることができる。また、このエポキシ樹脂組成物を用いて得られた各種電気機器用の回路基板は、低体積収縮率で、信頼性の高いものとなることがわかった。
1…電気・電子部品、2…電気・電子部品素子、3…樹脂硬化物、11…下型、12…上型、13…キャビティ、14…スプルー、15…射出ノズル。
Claims (7)
- (A)エポキシ樹脂と、
(B)無機フィラーと、
(C)平均粒径が1〜50μmの球状粒子である(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体ビーズと、
(D)酸無水物と、
(E)硬化促進剤と、
を必須成分として含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物。 - 前記(C)(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体ビーズが、メタアクリル酸メチル重合体ビーズであることを特徴とする請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記(B)無機フィラーが、真球度0.90以上の球状溶融シリカを30〜85質量%含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記(A)エポキシ樹脂が、脂環式エポキシ樹脂を10〜30質量%含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記エポキシ樹脂組成物中に、前記(A)エポキシ樹脂を7〜35質量%、前記(B)無機フィラーを30〜85質量%含有し、
前記(A)エポキシ樹脂を100質量部としたとき、前記(C)(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体ビーズを5〜20質量部、前記(D)酸無水物を95〜105質量部、、前記(E)硬化促進剤を0.5〜3質量部、含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。 - 電気・電子部品素子を実装した実装基板と、
該実装基板上の前記電気・電子部品素子を封止した、請求項1〜5のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物と、
を有することを特徴とする回路基板。 - 電気・電子部品素子を実装した実装基板を金型内に配置し、
該金型内に、請求項1〜5のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物を注入し、
前記金型内に注入した前記エポキシ樹脂組成物を加熱により半硬化させ、
前記半硬化したエポキシ樹脂組成物を、前記金型から取り出した後、加熱して後硬化により完全硬化させることを特徴とする回路基板の製造方法。
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