JPH10135255A - 電子部品の封止方法、及びそれに用いるエポキシ樹脂組成物 - Google Patents

電子部品の封止方法、及びそれに用いるエポキシ樹脂組成物

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JPH10135255A
JPH10135255A JP8288775A JP28877596A JPH10135255A JP H10135255 A JPH10135255 A JP H10135255A JP 8288775 A JP8288775 A JP 8288775A JP 28877596 A JP28877596 A JP 28877596A JP H10135255 A JPH10135255 A JP H10135255A
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epoxy resin
resin composition
curing agent
sealing
molding
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JP8288775A
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Hirohisa Hino
裕久 日野
Yasutaka Miyata
靖孝 宮田
Kenji Kitamura
賢次 北村
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エポキシ樹脂組成物の粘度が低い状態で成形
用キャビティに圧送することができると共に、耐加水分
解性が優れた成形品が得られる電子部品の封止方法、及
び、その封止方法に用いるエポキシ樹脂組成物を提供す
る。 【解決手段】 硬化剤としてフェノール系硬化剤と酸無
水物系硬化剤を含有する室温で液状のエポキシ樹脂組成
物を、冷却した樹脂保管手段から加熱した成形用キャビ
ティに圧送して成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品の封止方
法、及びそれに用いるエポキシ樹脂組成物に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】半導体装置等の電子部品の封止方法とし
て、セラミックや、熱硬化性樹脂を用いる方法が、従来
より行われている。なかでも、エポキシ樹脂組成物によ
る封止が、経済性及び性能のバランスより好ましく、広
く行われている。このエポキシ樹脂組成物により封止さ
れた電子部品は、例えばリードフレームの上に半導体素
子を搭載し、その半導体素子とリードフレームをボンデ
ィングワイヤーを用いて電気的に接続し、半導体素子や
リードフレームやボンディングワイヤー等をエポキシ樹
脂組成物で封止して製造されている。
【0003】このエポキシ樹脂組成物を用いた電子部品
の封止方法としては、室温で固体のエポキシ樹脂組成物
を用いるトランスファー成形と、室温で液体のエポキシ
樹脂組成物を用いるスポット封止が行われている。スポ
ット封止は、トランスファー成形による封止と比較して
高価な成形金型が不要であるという利点があるが、低圧
注型のために、注型時間が長くなったり、エポキシ樹脂
組成物の硬化物(以下成形品と記す)内に気泡が発生す
るおそれがあり、量産に向いていないという問題があっ
た。
【0004】また、トランスファー成形による封止は、
成形を金型で高温高圧で行なうために、均一形状の成形
品を高速で製造することができ、量産性に優れていると
いう利点があるが、タブレットと呼ばれる元々固体であ
るエポキシ樹脂組成物を加熱して溶融させた後に、成形
金型内に形成されたキャビティに圧送するため、粘度が
高く、キャビティに圧送する際に成形金型の磨耗が激し
いという問題や、半導体素子とボンディングワイヤーの
接続部が切断したりするおそれがあるという問題があっ
た。
【0005】そのため、スポット封止に用いる室温で液
体のエポキシ樹脂組成物を用いてトランスファー成形を
行う方法が検討されている。しかし、スポット封止に用
いるエポキシ樹脂組成物は、一般に酸無水物系硬化剤が
用いられているため、プレッシャークッカーテスト等の
高温高湿処理を行った場合、成形品が加水分解して表面
が溶解してしまうという問題があった。
【0006】そのため、エポキシ樹脂組成物の粘度が低
い状態で成形用キャビティに圧送することができると共
に、耐加水分解性が優れた成形品が得られる電子部品の
封止方法、及びそれに用いるエポキシ樹脂組成物が求め
られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を改善するために成されたもので、その目的とするとこ
ろは、エポキシ樹脂組成物の粘度が低い状態で成形用キ
ャビティに圧送することができると共に、耐加水分解性
が優れた成形品が得られる電子部品の封止方法を提供す
ることにある。また、その封止方法に用いるエポキシ樹
脂組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
電子部品の封止方法は、硬化剤としてフェノール系硬化
剤と酸無水物系硬化剤を含有する室温で液状のエポキシ
樹脂組成物を、冷却した樹脂保管手段から加熱した成形
用キャビティに圧送して成形することを特徴とする。
【0009】本発明の請求項2に係るエポキシ樹脂組成
物は、請求項1記載の電子部品の封止方法に用いる室温
で液状のエポキシ樹脂組成物であって、エポキシ樹脂、
無機充填材及び硬化剤としてフェノール系硬化剤と酸無
水物系硬化剤を含有してなる。
【0010】本発明の請求項3に係るエポキシ樹脂組成
物は、請求項2記載のエポキシ樹脂組成物において、全
硬化剤100重量部中に、フェノール系硬化剤を45〜
85重量部含有することを特徴とする。
【0011】本発明の請求項4に係るエポキシ樹脂組成
物は、請求項2又は請求項3記載のエポキシ樹脂組成物
において、フェノール系硬化剤として3核体のフェノー
ルノボラック樹脂と液状のアリル化ビスフェノール化合
物を含有することを特徴とする。
【0012】本発明の請求項5に係るエポキシ樹脂組成
物は、請求項2から請求項4のいずれかに記載のエポキ
シ樹脂組成物において、エポキシ樹脂組成物100重量
部中に、無機充填材を50〜80重量部含有することを
特徴とする。
【0013】本発明の請求項6に係るエポキシ樹脂組成
物は、請求項2から請求項5のいずれかに記載のエポキ
シ樹脂組成物において、室温で液状のシリコーンオイル
をも含有することを特徴とする。
【0014】本発明によると、硬化剤としてフェノール
系硬化剤と酸無水物系硬化剤を含有するエポキシ樹脂組
成物を用いて成形するため、耐加水分解性が優れた成形
品を得ることが可能となると共に、粘度の低い室温で液
状のエポキシ樹脂組成物を得ることが可能となり、粘度
が低い状態で成形用キャビティに圧送することが可能と
なる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に係る電子部品
の封止方法は、硬化剤としてフェノール系硬化剤と酸無
水物系硬化剤を含有する室温で液状のエポキシ樹脂組成
物を、冷却した樹脂保管手段から加熱した成形用キャビ
ティに圧送して成形を行う。
【0016】この封止方法に用いるエポキシ樹脂組成物
は、硬化剤としてフェノール系硬化剤と酸無水物系硬化
剤を含有する室温で液状のエポキシ樹脂組成物であり、
少なくともエポキシ樹脂と、硬化剤を含有し、必要に応
じて無機充填材等を含有する。
【0017】本発明で使用するエポキシ樹脂としては、
分子中にエポキシ基を2個以上有し、エポキシ樹脂組成
物全体として液状になるものであれば特に限定するもの
ではなく、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビ
スフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ
樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソク
レゾールノボラック型エポキシ樹脂、線状脂肪族エポキ
シ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂等
が挙げられ、これらを単独で用いても、2種類以上を併
用してもよい。
【0018】なお、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を
含有した場合、エポキシ樹脂組成物の粘度を低減させた
り、不純イオンを低減することが容易であるため、浸入
充填性や電気信頼性の向上が容易にでき好ましい。
【0019】本発明で使用する硬化剤としては、フェノ
ール系硬化剤と酸無水物系硬化剤を含有することが重要
である。この両者を含有すると、耐加水分解性が優れた
成形品を得ることが可能となると共に、粘度の低い室温
で液状のエポキシ樹脂組成物を得ることが可能となり、
粘度が低い状態で成形用キャビティに圧送することが可
能となる。なお、フェノール系硬化剤を含有しない場合
は、耐加水分解性が低下し、酸無水物系硬化剤を含有し
ない場合は、エポキシ樹脂組成物の粘度が高くなり、キ
ャビティに圧送する際にボンディングワイヤーの接続部
が切断するおそれがある。
【0020】これらのフェノール系硬化剤と酸無水物系
硬化剤の配合比率は、エポキシ樹脂組成物全体として液
状になるものであれば特に限定するものではないが、全
硬化剤100重量部中に、フェノール系硬化剤を45〜
85重量部含有することが好ましい。45重量部未満の
場合は、成形品の耐加水分解性が低下する場合があり、
85重量部を越える場合は、エポキシ樹脂組成物の粘度
が高くなり、キャビティに圧送する際にボンディングワ
イヤーの接続部が切断する場合がある。
【0021】なお、本発明で使用するフェノール系硬化
剤としては、特に限定するものではなく、例えばフェノ
ールノボラック樹脂及びその誘導体、クレゾールノボラ
ック樹脂及びその誘導体、モノまたはジヒドロキシナフ
タレンノボラック樹脂及びその誘導体、ジアリル化ビス
フェノールA等のアリル化ビスフェノール化合物等が挙
げられ、これらを単独で用いても、2種類以上を併用し
てもよい。
【0022】なお、フェノール系硬化剤として、3核体
のフェノールノボラック樹脂と液状のアリル化ビスフェ
ノール化合物を併用すると、エポキシ樹脂組成物の粘度
を特に低くすることができるため、特に粘度が低い状態
で圧送することができ好ましい。
【0023】また、酸無水物系硬化剤としては、特に限
定するものではなく、メチルヘキサヒドロフタル酸無水
物、メチルテトラヒドロフタル酸無水物等の1分子中に
酸無水物基を1個有する化合物や、5−(2,5−ジオ
キソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−
シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、グリセ
ロールトリスアンヒドロトリメリテート、無水ピロメリ
ット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸、メチル
シクロヘキセンテトラカルボン酸無水物等の1分子中に
酸無水物基を複数有する化合物が挙げられ、これらを単
独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
【0024】なお、酸無水物系硬化剤として、1分子中
に酸無水物基を1個有する化合物を用いると、エポキシ
樹脂組成物の粘度を低くしやすいため、特に粘度が低い
状態で圧送することができ好ましい。また、酸無水物系
硬化剤として、1分子中に酸無水物基を複数有する化合
物を含有すると、得られる成形品の耐熱性が向上して好
ましい。
【0025】なお、本発明で使用する硬化剤としては、
上記フェノール系硬化剤と酸無水物系硬化剤のみ含有す
ることに限定するものではなく、エポキシ樹脂と反応し
て硬化させるものであれば同時に含有していてもよく、
例えばジアミノジフェニルメタン、メタフェニレンジア
ミン等の芳香族アミン等が挙げられる。なお、硬化剤合
計の配合量としては、通常エポキシ樹脂に対して、当量
比で0.5〜1.5の範囲で配合される。
【0026】また、本発明で含有することができる無機
充填材としては特に限定するものではなく、例えば結晶
シリカ、溶融シリカ、アルミナ、マグネシア、酸化チタ
ン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、窒化ケイ素、
タルク、ケイ酸カルシウム等が挙げられる。上記無機充
填材は、単独で用いても、2種類以上を併用してもよ
い。なお、無期充填材の含有量としては、エポキシ樹脂
組成物100重量部中に、無機充填材を50〜80重量
部含有すると好ましい。50重量部未満の場合は、成形
品の吸湿量が増加し、吸湿耐熱性が低下する場合があ
り、80重量部を越える場合、エポキシ樹脂組成物の粘
度が高くなり、封止する際の成形性が低下する場合があ
る。なお、無機充填材として結晶シリカ又は溶融シリカ
等のシリカを用いた場合、成形品の線膨張係数が小さく
なり、半導体素子の線膨張係数に近づくため好ましい。
【0027】なお、エポキシ樹脂組成物には、必要に応
じて、硬化促進剤、離型剤、顔料、希釈剤、カップリン
グ剤、界面活性剤、レベリング剤、消泡剤及びイオント
ラップ剤等を含有することもできるが、実質的に無溶剤
であることが好ましい。溶剤を含有する場合は、得られ
る成形品中に気泡が発生しやすくなる。
【0028】本発明で使用することができる硬化促進剤
としては特に限定するものではなく、例えば、1,8−
ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、トリ
エチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン等の三級ア
ミン化合物、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4
−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2
−フェニル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール
化合物、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィ
ン等の有機ホスフィン化合物、トリアゾール化合物、有
機金属錯塩、有機酸金属塩、四級アンモニウム塩等が挙
げられ、これらを単独で用いても、2種類以上を併用し
てもよい。
【0029】また、離型剤としては例えば、天然カルナ
バ、ステアリン酸、モンタン酸、カルボキシル基含有ポ
リオレフィン、シリコーンオイル等が挙げられる。顔料
としては例えば、カーボン、酸化チタン等が挙げられ
る。希釈剤としては例えば、フェニルグリシジルエーテ
ル等が挙げられる。カップリング剤としては例えば、シ
ランカップリング剤等が挙げられる。界面活性剤として
は例えば、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ソ
ルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド等が挙
げられる。これらの離型剤等は2種類以上を併用するこ
ともできる。
【0030】なお、離型剤として室温で液状のシリコー
ンオイルを用いると、成形品の型抜け性が特に優れた成
形が可能となり好ましい。これは、エポキシ樹脂組成物
の硬化反応が、室温で固体のエポキシ樹脂組成物を用い
た場合と比較して低温の状態から開始するため、天然カ
ルナバ等の室温で固体の離型剤を用いると、離型剤とし
ての効果が出る前にエポキシ樹脂組成物が硬化し始めて
成形金型と接着する場合があるが、上記シリコーンオイ
ルは室温で液状のため、離型剤としての効果が十分に発
生するためと考えられる。なお、このシリコーンオイル
の配合量としては、エポキシ樹脂組成物100重量部中
に、0.2〜3重量部含有すると好ましい。
【0031】本発明の請求項1に係る電子部品の封止方
法は、上記エポキシ樹脂組成物を、冷却した樹脂保管手
段から加熱した成形用キャビティに圧送して成形を行
う。樹脂保管手段としては、特に限定するものではな
く、金型内に形成したポットや金型外に形成したタンク
等が挙げられる。なお、樹脂保管手段の冷却方法として
は特に限定するものではなく、冷却水を循環させるよう
にしたジャケット管を用いたり、外気により冷却する方
法等が挙げられる。また、この冷却する温度としては、
エポキシ樹脂組成物の硬化反応が進行しない程度の温
度、具体的には60℃以下、より好ましくは40℃以下
に冷却を行う。
【0032】また、成形用キャビティとしては、加熱可
能になっていれば特に限定するものではなく、得ようと
する電子部品に応じて適宜形成すればよい。この加熱す
る温度としては、エポキシ樹脂組成物の硬化反応が進行
する温度、具体的には100〜200℃に加熱して成形
を行う。また、樹脂保管手段から圧送する方法として
も、特に限定するものではなく、プランジャーを用いて
圧送する方法や、空気圧を用いて圧送する方法等が挙げ
られる。
【0033】本発明の請求項1に係る電子部品の封止方
法は、上記エポキシ樹脂組成物を用いて成形しているた
め、エポキシ樹脂組成物の粘度が低い状態で圧送するこ
とができると共に、耐加水分解性が優れた成形品を得る
ことが可能となる。
【0034】なお、本発明の請求項1に係る電子部品の
封止方法に用いるエポキシ樹脂組成物は、硬化剤成分と
他の成分が別々に保存され、成形する前に混合して用い
る二液性エポキシ樹脂組成物ではなく、硬化剤成分と他
の成分が同時に配合されて保存される一液性エポキシ樹
脂組成物であると好ましい。二液性エポキシ樹脂組成物
は、一般に樹脂保管手段内で二液を混合して用いるが、
その混合するときに気泡が入りやすく、得られる成形品
内にも気泡が発生しやすくなる。
【0035】
【実施例】
(実施例1〜10、比較例1,2)エポキシ樹脂組成物
の原料として、下記のエポキシ樹脂、3種類の硬化剤、
硬化促進剤、無機充填材及び2種類の離型剤を用い、表
1に示す重量比で配合した後、ホモディスパーを用いて
分散、混合して室温で液状のエポキシ樹脂組成物を得
た。 ・エポキシ樹脂:エポキシ当量が175であるビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂[東都化成(株)製、商品名Y
D8125] ・硬化剤1:水酸基当量が120、軟化点が65℃であ
る、3核体のフェノールノボラック樹脂[群栄化学
(株)製] ・硬化剤2:水酸基当量が157、35℃における粘度
が4200センチポイズ、分子量が520である、アリ
ル化ビスフェノール化合物[本州化学工業(株)製] ・硬化剤3:酸無水物当量が168であるメチルヘキサ
ヒドロフタル酸無水物[大日本インキ化学(株)製、商
品名エピクロンB−650] ・硬化促進剤:2,4−ジメチルアミノ−6[2’−メ
チルイミダゾリル−(1’)]エチル−S−トリアジン
イソシアヌル酸付加物[四国化成工業(株)製、商品名
2MAOK] ・無機充填材:平均粒径が8μmである球状溶融シリカ
[(株)龍森扱い] ・離型剤1:室温で液状のシリコーンオイル[信越シリ
コーン(株)製、商品名KS707] ・離型剤2:天然カルナバ[大日化学(株)製、商品名
F−1−100]
【0036】
【表1】
【0037】(評価、結果)実施例1〜10及び比較例
1,2で得られたエポキシ樹脂組成物の粘度を測定し
た。その測定方法は、B型粘度計を用いて25℃で測定
した。その結果は、表1に示したように、各実施例及び
比較例2で得られたエポキシ樹脂組成物は、粘度が低
く、粘度が低い状態で成形用キャビティに圧送すること
ができるエポキシ樹脂組成物であったが、比較例1で得
られたエポキシ樹脂組成物は粘度が高く、成形に適した
エポキシ樹脂組成物でないことが確認された。なお、フ
ェノール系硬化剤として3核体のフェノールノボラック
樹脂と液状のアリル化ビスフェノール化合物を含有する
実施例5は、実施例3と比較して、特に粘度が低いエポ
キシ樹脂組成物であることが確認された。
【0038】また、粘度が低いエポキシ樹脂組成物が得
られた実施例1〜10及び比較例2のエポキシ樹脂組成
物を用いて、40℃に冷却したポットから、プランジャ
ーで加圧して170℃に加熱した成形用キャビティに圧
送して成形を行い、その得られた成形品の耐加水分解
性、ガラス転移温度及び型抜け性を測定した。
【0039】耐加水分解性の測定は、121℃、2気
圧、相対湿度100%のプレッシャークッカーテストを
行い、指触したときに表面のべたつきが発生するまでの
時間を求めた。型抜け性は、成形品を成形用キャビティ
から取り出すときの脱型状態を目視により観察して評価
し、上金型又は下金型に付着して離れないものが発生す
る場合、不合格(×)とし、良好な場合、合格(○)と
した。
【0040】結果は、表1に示したように、各実施例は
比較例2と比較して、耐加水分解性が優れていることが
確認された。すなわち、各実施例のエポキシ樹脂組成物
は、エポキシ樹脂組成物の粘度が低い状態で成形用キャ
ビティに圧送することができると共に、耐加水分解性が
優れた成形品が得られることが確認された。
【0041】また、全硬化剤100重量部中に、フェノ
ール系硬化剤を45〜85重量部の範囲含有する実施例
3〜10は、実施例1,2と比較して、特に耐加水分解
性が優れていることが確認された。また、室温で液状の
シリコーンオイルをも含有する実施例5,9は、離型剤
以外の配合が同じである実施例10と比較して、型抜け
性が優れていることが確認された。
【0042】
【発明の効果】本発明の請求項1に係る電子部品の封止
方法は、硬化剤としてフェノール系硬化剤と酸無水物系
硬化剤を含有する室温で液状のエポキシ樹脂組成物を用
いて成形するため、粘度の低い室温で液状のエポキシ樹
脂組成物を得ることが可能となり、粘度が低い状態で成
形用キャビティに圧送することが可能となると共に、耐
加水分解性が優れた成形品を得ることが可能となる。
【0043】本発明の請求項2から請求項5に係るエポ
キシ樹脂組成物を用いると、粘度が低い状態で成形用キ
ャビティに圧送することができると共に、耐加水分解性
が優れた成形品を得ることが可能となる。
【0044】本発明の請求項6に係るエポキシ樹脂組成
物を用いると、上記の効果に加え、成形品の型抜け性が
優れた成形が可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 5/54 C08K 5/54 C08L 63/00 C08L 63/00 Z H01L 23/29 H01L 23/30 R 23/31

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬化剤としてフェノール系硬化剤と酸無
    水物系硬化剤を含有する室温で液状のエポキシ樹脂組成
    物を、冷却した樹脂保管手段から加熱した成形用キャビ
    ティに圧送して成形することを特徴とする電子部品の封
    止方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電子部品の封止方法に用
    いるエポキシ樹脂組成物であって、エポキシ樹脂、無機
    充填材及び硬化剤としてフェノール系硬化剤と酸無水物
    系硬化剤を含有してなる室温で液状のエポキシ樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】 全硬化剤100重量部中に、フェノール
    系硬化剤を45〜85重量部含有することを特徴とする
    請求項2記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 フェノール系硬化剤として3核体のフェ
    ノールノボラック樹脂と液状のアリル化ビスフェノール
    化合物を含有することを特徴とする請求項2又は請求項
    3記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 エポキシ樹脂組成物100重量部中に、
    無機充填材を50〜80重量部含有することを特徴とす
    る請求項2から請求項4のいずれかに記載のエポキシ樹
    脂組成物。
  6. 【請求項6】 室温で液状のシリコーンオイルをも含有
    することを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか
    に記載のエポキシ樹脂組成物。
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