JP2005036069A - フリップチップ実装用サイドフィル材及び半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)液状エポキシ樹脂、
(B)硬化剤、
(C)メタクリル酸アルキル共重合体、
(D)粒径128μm以上の粒子の含有率が0.5重量%以下であり、かつ平均粒径が5〜20μmである無機充填材、
(E)非反応性有機ケイ素化合物で表面処理された、平均粒径が0.01〜0.10μmである無機充填材、及び
(F)変性シリコーン樹脂
を含有し、かつ25℃における粘度が1000〜2500Pa・sの液状エポキシ樹脂組成物を含む、基板と該基板上に搭載された半導体チップとを含む半導体装置のフリップチップ実装用サイドフィル材。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置を製造する際に用いられる、ブリードが無く、耐熱衝撃性に優れたフリップチップ実装用サイドフィル材に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気機器の小型、軽量化、高性能化等にともない、近年では半導体の実装方式として、旧来のピン挿入タイプではなく、表面実装、即ちベアチップ実装が採用されるようになっている。このベアチップ実装にも各種の方法が提案され実施されており、その主たる例としてフリップチップ(FC)実装がある。FC実装とは、LSIチップ等の半導体チップの配線パターン面に高さが10〜100μm程度のバンプと称される電極を数個〜数千個形成し、前記バンプと前記バンプに対応する基板上の電極とを、導電ペースト、半田等を用い、例えば高温のリフロー炉を通過させて接合する方式である。
【0003】
また、FC実装に際する封止材により封止方式には、LSIチップのバンプ高さに由来する基板と半導体チップとの間の20〜40μm程度の間隙を封止することを目的として、前記間隙内に封止材を充填するアンダーフィルタイプと、チップ周辺部のみを封止するサイドフィルタイプとの二つの方法がある。前記両者ともに一長一短があるが、例えば、デバイスの内部の素子が光学的に構成されている場合、又は配線構造が緻密である場合には、上記間隙部に影響を及ぼすことがないことから、アンダーフィルタイプよりもサイドフィルタイプの方が適している。
【0004】
また、アンダーフィルタイプでは、上記間隙部の封止・充填工程に比較的長い時間を要することから、工程面及び生産性のからみて、サイドフィルタイプの方がより好ましい。(なお、以下、前記サイドフィルタイプの方法で用いられる封止材を「サイドフィル材」という。)
【0005】
しかし、サイドフィルタイプの場合、サイドフィル材の上記間隙への侵入を制御することが困難である、及び封止後にサイドフィル材由来の液状成分がブリードするという問題があることが、指摘されており、その対策が望まれていた。更に、アンダーフィルタイプと比較すると、サイドフィルタイプでは、サイドフィル材の使用形態あるいは封止構造上、サイドフィル材と基板との接触面積がより小さく、かつ熱衝撃を受けやすい構造となっていので、クラック発生等の抑制のためにサイドフィル材の硬化物は応力緩和性能を有することが必要とされていた。
なお、上記記載事項の関連先行技術文献としては、特許文献1〜特許文献4が挙げられる。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−163513号公報
【特許文献2】
特開平9−260534号公報
【特許文献3】
特開平10−321666号公報
【特許文献4】
特開2001−77246号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みて、サイドフィル材由来の液状成分のブリード、およびサイドフィル材の基板と半導体チップとの間の間隙への侵入を制御することができ、かつ硬化物の応力緩和性能により耐クラック性に優れた信頼性の高い半導体製品を与えるフリップチップ用サイドフィル材を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成することができた。
即ち、本発明は、
(A)液状エポキシ樹脂、
(B)硬化剤、
(C)メタクリル酸アルキル共重合体、
(D)粒径128μm以上の粒子の含有率が0.5重量%以下であり、かつ平均粒径が5〜20μmである無機充填材、
(E)非反応性有機ケイ素化合物で表面処理された、平均粒径が0.01〜0.10μmである無機充填材、及び
(F)変性シリコーン樹脂
を含有し、かつ25℃における粘度が1000〜2500Pa・sの液状エポキシ樹脂組成物からなる、基板と該基板上に搭載された半導体チップとを含む半導体装置のフリップチップ実装用サイドフィル材、及び半導体装置を提供するものである。
(なお、以下、前記「液状エポキシ樹脂組成物」を「本発明の液状エポキシ樹脂組成物」ということがある。)
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
[液状エポキシ樹脂組成物]
【0010】
[(A)液状エポキシ樹脂]
本発明の液状エポキシ樹脂組成物に用いられる(A)成分の液状エポキシ樹脂は、サイドフィル材に硬化性を付与する成分であり、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するものであり、それ自体が室温で液状のものであることとの条件を満たせば、分子構造、分子量等は特に限定されず、公知のエポキシ樹脂を全て用いることができる。
【0011】
この(A)成分としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂;脂環式エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリフェノールプロパン型エポキシ樹脂等のトリフェノールアルカン型エポキシ樹脂;フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、シクロペンタジエン型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの液状エポキシ樹脂は1種単独でも2種以上組み合わせても使用することができる。
【0012】
これらの中でも、特に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂が好ましい。更に、下記構造で示されるエポキシ樹脂も好ましく使用することができる。
【0013】
【化2】
【0014】
また、この(A)成分の液状エポキシ樹脂中に含まれる全塩素含有量は、1,500ppm以下、特に1,000ppm以下であることが望ましい。また、液状エポキシ樹脂を50重量%含む水中における100℃×20時間の条件で抽出された塩素イオンの量が、10ppm以下であることが望ましい。前記全塩素含有量および前記抽出塩素イオンの量が、前記上限以下であれば、耐湿性が良好であり、半導体装置の信頼性を損なうことがない。
【0015】
[(B)硬化剤]
本発明の液状エポキシ樹脂組成物に用いられる(B)成分は、(A)成分の液状エポキシ樹脂を硬化させる成分である。この(B)成分としては、(A)成分中のエポキシ基と反応可能な官能基、例えば、フェノール性水酸基、アミノ基等の一価の基であれば、それを2個以上、また、例えば、酸無水物基等の実質上二価の基であれば、それを1個以上有する化合物であればよく、分子構造、分子量等は特に限定されず、公知のエポキシ樹脂硬化剤を全て使用することができる。
【0016】
この(B)成分としては、例えば、1分子中にフェノール性水酸基を少なくとも2個以上有するフェノール樹脂が挙げられ、より具体的には、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂;パラキシリレン変性ノボラック樹脂、メタキシリレン変性ノボラック樹脂、オルソキシリレン変性ノボラック樹脂等のキシリレン変性ノボラック樹脂;ビスフェノールA型樹脂、ビスフェノールF型樹脂等のビスフェノール型フェノール樹脂;ビフェニル型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂、フェノールアラルキル型樹脂、ビフェニルアラルキル型樹脂等のフェノール樹脂;トリフェノールメタン型樹脂、トリフェノールプロパン型樹脂等のトリフェノールアルカン型樹脂及びその重合体等のフェノール樹脂;ナフタレン環含有フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂等;がいずれも使用可能である。
【0017】
(B)成分がアミンである場合としては、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ビス(4−アミノ−3−メチルジンクロヘキシル)メタン、ジアミノジンクロヘキシルメタン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン等の脂肪族アミン;メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン等の芳香族アミン等が挙げられる。
【0018】
(B)成分が酸無水物である場合としては、例えば、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ピロメット酸二無水物、3,4−ジメチル−6−(2−メチル−1−プロペニル)−4−シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物、1−メチル−4−(1−メチルエチル)−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物等の、好ましくは分子内に脂肪族環又は芳香族環を1個又は2個有するとともに、酸無水物基(即ち、−CO−O−CO−基)を1個又は2個有する、炭素原子数4〜25個、好ましくは8〜20個程度の酸無水物が好適である。
【0019】
(B)成分としては、上記のほかにジシアンジアミド、アジピン酸ヒドラジド、イソフタル酸ヒドラジド等のカルボン酸ヒドラジドも使用することができる。この(B)成分の硬化剤は、1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
【0020】
この(B)成分の使用量は、本発明のフリップチップ実装用サイドフィル材として使用される液状エポキシ樹脂組成物を、通常の硬化条件において、所望の程度に十分に硬化させることができる量であって、過度の硬化により硬化物が脆くなり、リフロー時又は温度サイクル時にクラックが発生することがなく、かつ、硬化後に硬化剤由来の官能基が残存せず、硬化物のガラス転移点、封止性もしくは密着性等の特性を損なわないとの条件を満たせば、特に制限されるものではない。例えば、上記(A)成分中のエポキシ基1モルに対して、上記硬化剤中に含まれるフェノール性水酸基、アミノ基、酸無水物基等の官能基の量(但し、多価官能基の場合は一価の基が複数あるものとして換算する)が、通常、0.8〜1.2モル、好ましくは0.9〜1.1モル程度となる量の硬化剤を使用するのがよい。
【0021】
なお、後記変性シリコーン樹脂がエポキシ基を有する場合は、前記量については、上記(A)成分中のエポキシ基と後記変性シリコーン樹脂中のエポキシ基との合計量を基準とする。また、後記変性シリコーン樹脂がフェノール性水酸基を有する場合は、前記量については、上記(B)成分中の官能基と後記変性シリコーン樹脂中のフェノール性水酸基との合計量を基準とする。
【0022】
[硬化促進剤]
本発明の液状エポキシ樹脂組成物には、上記(B)成分の硬化剤とともに、必要に応じて、硬化促進剤を組み合わせて使用することができる。この硬化促進剤としては、硬化反応を促進させるものならば特に限定されず、公知のものが全て使用することができ、例えば、イミダゾール化合物、第3級アミン化合物、有機リン系化合物等を挙げることができる。
【0023】
イミダゾール化合物としては、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−へプタデシルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1,2−ジエチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2,4,5−トリフェニルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−アリル−4,5−ジフェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール等が挙げられる。
【0024】
これらの中でも、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1,2−ジエチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾールが好ましい。
【0025】
また、第3級アミン化合物としては、例えば、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、ベンジルトリメチルアミン、α−メチルベンジルジメチルアミン等の窒素原子に結合する置換基としてアルキル基やアラルキル基を有するアミン化合物;1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7及びそのフェノール塩、オクチル酸塩、オレイン酸塩等のシクロアミジン化合物やその有機酸との塩;下記構造式で表される化合物等のシクロアミジン化合物と4級ホウ素化合物との塩又は錯塩等が挙げられる。
【0026】
【化3】
【0027】
また、有機リン系化合物としては、例えば、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリ(メチルフェニル)ホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(メトキシフェニル)ホスフィン、ジフェニルトリルホスフィン、トリフェニルホスフィン・トリフェニルボラン等のトリオルガノホスフィン化合物;テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート等の4級ホスホニウム塩等が挙げられる。
この硬化促進剤は、1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
【0028】
なお、硬化促進剤を使用する場合には、硬化促進効果が発揮され、液状エポキシ樹脂組成物の保存安定性を損なうことがないとの観点から、(A)成分の液状エポキシ樹脂100重量部に対して、通常、10重量部以下、好ましくは0.01〜10重量部、特に0.5〜5重量部の範囲の量とするのがよい。
【0029】
[(C)メタクリル酸アルキル共重合体]
本発明の液状エポキシ樹脂組成物からなるフリップチップ用サイドフィル材を、室温よりも高く硬化温度よりは低い温度、例えば、50〜100℃の温度に加熱して、一旦、Bステージ状態(即ち、固化した半硬化状態)のものとし、その後に十分な温度に加熱処理して最終的に硬化させることが、硬化過程における液状成分のブリード、および封止後の硬化物からの液状成分のブリードの発生を抑制するために効果的である。
【0030】
本発明の液状エポキシ樹脂組成物を上記のとおりにして、Bステージ状態のものとするために、(C)成分であるメタクリル酸アルキル共重合体を後記(E)成分の非反応性有機ケイ素化合物で表面処理された無機充填材とともに配合することが必要である。
【0031】
この(C)成分のメタクリル酸アルキル共重合体としては、例えば、ゼオンF340A、F340、F345、F351(商品名、日本ゼオン社製)等が挙げられる。
この(C)成分は1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。また、その使用量は、本発明の液状エポキシ樹脂組成物から各配合成分が均一に分散しているBステージ状態のものが形成されるに十分な量であればよく、特に制限されないが、本発明の液状エポキシ樹脂組成物の全量に対し、通常、1〜5重量%、好ましくは2〜3重量%である。
【0032】
[(D)無機充填材]
本発明の液状エポキシ樹脂組成物に用いられる(D)成分の無機充填材は、得られる硬化物の熱膨張係数を小さくするため、および基板と半導体チップとの間隙への本発明のサイドフィル材の侵入を制御するために配合される成分である。この(D)成分としては、従来から公知の各種の無機充填材を使用することができ、例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、ボロンナイトライド、アルミニウムナイトライド、シリコンナイトライド、マグネシア、マグネシウムシリケート等が挙げられる。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
【0033】
本発明では、(D)成分の平均粒径が5〜20μmであることが必要であり、好ましくは10〜15μmである。前記平均粒径が20μmを超えるとエポキシ樹脂組成物の流動に対する抵抗が大きくなり、また、前記平均粒径が5μm未満であるとエポキシ樹脂組成物の粘度が高くなり、いずれにしても流動性が低下する。そして、エポキシ樹脂組成物の流動性が低下すると、シリンジ等を用いてサイドフィル材を実装適用する場合に、ディスペンス性に劣るものとなるので作業上支障をきたすおそれがある。更に、前記平均粒径が5μm未満であると、サイドフィル材の基板と半導体チップとの間隙への侵入を一定範囲内に制御することが困難となるおそれがある。
【0034】
また、(D)成分中に含まれる粒径128μm以上の粒子の含有率が1重量%以下であることが必要であり、好ましくは0.5重量%以下である。前記含有率が1重量%を超えると、ディスペンス時にシリンジ等の先端ノズルに詰まりを生じて、作業上支障をきたすおそれがある。
なお、上記平均粒径及び粒径は、例えばレーザー光回折法による粒度分布測定により測定することができる。また、平均粒径はメジアン径として求めることができる。
【0035】
この(D)成分の使用量は、本発明の液状エポキシ樹脂組成物の全量に対し、通常、70〜90重量%、好ましくは75〜85重量%の範囲とするのがよい。前記使用量が少なすぎると、得られる硬化物の熱膨張係数が大きくなり、耐熱衝撃試験において半導体チップからの剥離、クラック等を誘発させる場合があり、また、本発明のサイドフィル材の基板と半導体チップとの間隙への侵入を一定範囲内に制御することが困難となる。逆に前記使用量が多すぎると、粘度が高くなりすぎて、液状のエポキシ樹脂組成物を得ることが困難となる。
【0036】
[(E)非反応性有機ケイ素化合物で表面処理された無機充填材]
本発明の液状エポキシ樹脂組成物に用いられる(E)成分の非反応性有機ケイ素化合物で表面処理された無機充填材は、本液状エポキシ樹脂組成物のマトリックス中に均一に分散され、上記(C)成分と組み合わされて使用されることにより、上記のとおり、硬化過程における液状成分のブリード、および封止後の硬化物からの液状成分のブリードの発生を抑制するために配合される成分である。なお、前記非反応性有機ケイ素化合物とは、硬化反応に関与する官能基を有しない化合物であることを意味する。
【0037】
また、この(E)成分は、その平均粒径が0.01〜0.10μmである無機充填材が、非反応性有機ケイ素化合物で表面処理されているものであることが必要である。前記表面処理は、前記ブリードの抑制、および前記無機充填材の分散性を向上させるために行われる。前記無機充填材の平均粒径が0.01μm未満であるとエポキシ樹脂組成物の粘度が高くなって、液状のものが得られないか、液状状態を維持できない場合がある。また、0.10μmを越えると液状成分のブリードの発生を抑制できない場合があり、また、本発明の液状エポキシ樹脂組成物をサイドフィル材として適用した場合に硬化前の封止物の形状維持が困難となるという問題がある。
【0038】
平均粒径が0.01〜0.10μmである無機充填剤としては、例えば、アエロジル130、アエロジル200、アエロジル300(商品名、日本アエロジル社製)等のフュームドシリカ;ニプシルVN−3−LP(商品名、日本シリカ工業社製)等の湿式シリカ;等のシリカが好適に用いられる。なお、上記平均粒径については、上記(D)成分について記載のとおりである。
【0039】
また、非反応性有機ケイ素化合物としては、例えば、CH3Si(OCH3)、(CH3)3SiOCH3、PhSi(OCH3)3、PhSiCH3(OCH3)2、{(CH3)3Si}2NH、CH3CH2Si(OCH3)3等(なお、前記「Ph」はフェニル基を意味する)が挙げられる。
【0040】
また、前記無機充填剤の表面処理方法としては、前記無機充填剤を予め前記非反応性有機ケイ素化合物を用いて処理しておいてもよく、また、本発明の液状エポキシ樹脂組成物の調製時に前記非反応性有機ケイ素化合物を添加・配合するインテグラルブレンド法によって表面処理をおこなってもよいが、前記非反応性有機ケイ素化合物の使用量を抑制する点から、前者の方法の方が好ましい。
【0041】
この(E)成分の使用量は、本発明の液状エポキシ樹脂組成物の全量に対し、通常、0.5〜5重量%、好ましくは2〜3重量%の範囲とするのがよい。前記使用量が少なすぎると、液状成分のブリードの発生を抑制することが困難となり、また、逆に、多すぎるとチキソ性が高くなるため、エポキシ樹脂組成物の流動性が低下し、実質上液状のエポキシ樹脂組成物を得ることが困難となるとともに、本発明のサイドフィル材による封止性能が悪化するおそれがある。
【0042】
[(F)変性シリコーン樹脂]
本発明の液状エポキシ樹脂組成物に用いられる(F)成分の変性シリコーン樹脂は、得られる硬化物の応力を緩和し、クラックの発生を抑制するために配合される成分である。
【0043】
この(F)成分としては、例えば、アルケニル基含有エポキシ樹脂及びアルケニル基含有フェノール樹脂から選ばれるアルケニル基含有樹脂と、下記一般組成式(1):
HaRbSiO(4−a−b)/2 (1)
(式中、Rは脂肪族不飽和基以外の非置換又は置換の一価炭化水素基であり、aは0.005〜0.1、好ましくは0.01〜0.05の正数であり、bは1.8〜2.2、好ましくは1.9〜2.0の正数であり、かつ、a+bの和は1.81〜2.3、好ましくは1.91〜2.05の正数である。)
で表され、かつ1分子中の珪素原子の数が20〜400、好ましくは40〜200であり、1分子中にケイ素原子に結合した水素原子(SiH)を1〜5個、好ましくは2〜4個、特に好ましくは2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンとの、ヒドロシリル化反応により得られる付加反応生成物を使用することが好ましい。前記ヒドロシリル化反応は、前記アルケニル基と前記SiHとが付加する反応であって、当業者に周知のものあり、通常のとおり、白金系触媒を用いて、公知の反応条件で実施すればよい。
【0044】
上記一般組成式(1)中の一価炭化水素基であるRとしては、炭素原子数1〜10、特に1〜8のものが好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、デシル基等のアルキル基;フェニル基、キシリル基、トリル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基;及びこれらの炭化水素基の水素原子の一部又は全部が塩素、フッ素、臭素等のハロゲン原子で置換されたクロロメチル基、ブロモエチル基、トリフルオロプロピル基等のハロゲン置換一価炭化水素基;等を挙げることができる。
【0045】
この(F)成分の変性シリコーン樹脂としては、特に下記一般式(2)で表される樹脂及び下記一般式(3)で表される樹脂から選ばれる樹脂が好適である。
【0046】
【化4】
【0047】
(上記各式中、R1は水素原子、好ましくは炭素原子数1〜6の、非置換もしくは置換の一価炭化水素基、アルコキシ基又はアルコキシアルキル基であり、R2は脂肪族不飽和基以外の非置換又は置換の一価炭化水素基であり、R3は水素原子又はグリシジル基であり、R4は水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基であり、R5は末端に式中のSi原子に結合する酸素原子を有していてもよい非置換又は置換の二価炭化水素基を表し、nは0以上、好ましくは1〜50、更に好ましくは1〜10の整数であり、p0以上、好ましくは1〜50の整数、更に好ましくは1〜10の整数であり、及びqは0以上、好ましくは1〜200、更に好ましくは9〜100の整数である。)
【0048】
上記式(2)中のR1としては、例えば、水素原子;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基、イソプロペニル基等のアルケニル基;フェニル基等のアリール基;メトキシ基、エトキシエチル基等のアルコキシ基及びアルコキシアルキル基が好ましく例示される。
【0049】
上記式(2)及び(3)式中のR2としては、上記一般組成式(1)に関して記載のRについて例示したものと同様の基が例示される。また、上記R5はとしては、例えば、−CH2CH2CH2−、−O−CH2−CH(OH)−CH2−O−CH2CH2CH2−、−O−CH2CH2CH2−(なお、前記構造の端部の酸素原子が、Si原子に結合する)等で表される酸素原子または水酸基を含有してもよいアルキレン基等の非置換又は置換の二価炭化水素基が好ましく例示される。この(F)成分の変性シリコーン樹脂は、1種単独でも2種以上組み合わせても使用することができる。
【0050】
(F)成分の使用量は、硬化物の応力緩和に有効な量であればよく、例えば、該(F)成分を含めた本発明の液状エポキシ樹脂組成物中の有機成分(即ち、上記(A)成分、(B)成分、(C)成分、(F)成分、および硬化促進剤等の他の有機成分)の合計重量に対して、通常、1〜30重量%、好ましくは3〜7重量%程度とするのがよい。
【0051】
[他の配合成分]
本発明の液状エポキシ樹脂組成物には、上記各成分に加えて、必要に応じて他の成分を配合することができる。但し、得られるエポキシ樹脂組成物が液状であることが必要であり、かつ本発明の効果を損なうものであってはならない。
【0052】
例えば、得られる硬化物の応力を緩和させるために、シリコーンゴム、シリコーンオイル、液状のポリブタジエンゴム等を配合してもよい。
また、表面処理剤、接着性向上用のシランカップリング剤、カーボンブラック等の顔料、染料、酸化防止剤、その他の添加剤を配合することができる。前記表面処理剤としては、例えば、ヘキサメチルジシラザン、テトラエトキシシラン等が挙げられ、無機充填材成分の表面を疎水化処理し、樹脂成分との濡れ性向上に効果を発揮する。また、前記シランカップリング剤としては、公知のものを使用することができ、例えば、KBM403(商品名、信越化学工業社製)等が挙げられる。
【0053】
[液状エポキシ樹脂組成物の調製]
本発明の液状エポキシ樹脂組成物は、上記各成分を同時に、又は逐次的に、装置内へ投入し、必要により15〜25℃の範囲の冷却処理を行いながら、撹拌、溶解、混合、分散等の操作を行うことによって調製することができる。これらの撹拌、溶解、混合、分散等の操作に用いられる装置は特に限定されない。例えば、撹拌及び加熱装置を備えたライカイ機、3本ロールミル、ボールミル、プラネタリーミキサー等を用いることができる。また、前記装置の複数を適宜組み合わせてもよい。但し、硬化剤として酸無水物を使用する場合には、10〜25℃の温度条件において本発明の液状エポキシ樹脂組成物の調製を行うことが好ましい。
【0054】
このようにして得られる液状エポキシ樹脂組成物は、サイドフィル材として適用する際の作業性および封止性の点から、また、基板と該基板上に搭載された半導体チップとの間隙へのサイドフィル材の侵入を一定範囲内に制御することを可能とするため、25℃における粘度が1000〜2500Pa・sであることが必要であり、特に1300〜2000Pa・sであることが好ましい。
【0055】
[フリップチップ実装用サイドフィル材]
本発明の液状エポキシ樹脂組成物は、基板と該基板上にフリップチップ実装された半導体チップとの間隙を、前記半導体チップの周辺部において封止するサイドフィル材として使用される。この本発明のサイドフィル材の適用方法、封止方法、硬化条件等については、公知の方法、条件等を採用することができる。
【0056】
例えば、封止工程としては、シリンジ等のデイスペンサーに前記サイドフィル材を収容し、前記デイスペンサーから所要量のサイドフィル材を封止部位に供給した後に、加熱硬化処理を施こすことを含む。前記加熱硬化処理の条件としては、通常、150〜200℃、特に170〜190℃で、通常、10〜60分間である。
【0057】
[半導体装置]
本発明のフリップチップ実装用サイドフィル材によって封止されて得られる半導体装置は、上記のとおり、半導体チップの周辺部が封止されているものである。つまり、上記基板と半導体チップとの間隙に封止材を充填するものではなく、実質上、前記間隙は空間部となっている。しかし、サイドフィル材の適用に際し、サイドフィル材が前記間隙に侵入することを、実際上、回避することは困難である。また、サイドフィル材の所要量が前記間隙に侵入し、そのままの状態で硬化物となることは、サイドフィル材と基板との接触面積がより広がることを意味し、クラック発生等を抑制するという効果がある。前記侵入の程度は、主としてサイドフィル材の粘度、流動性等の材料特性に依存する。
【0058】
そして、本発明のフリップチップ実装用サイドフィル材を用いて封止された半導体装置の場合は、基板と該基板上に搭載された半導体チップとの間隙の幅(L)と、前記半導体チップの端部から前記間隙内に侵入して存在する前記サイドフィル材の硬化物の侵入先端部までの距離(M)との比(M/L)が、0.1〜5、好ましくは0.5〜3.0の範囲内である半導体装置とすることができる。
【0059】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例を示して具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。なお、wt%は重量%を意味する。
【0060】
下記実施例及び比較例で使用した材料は、下記のとおりである・
(A)液状エポキシ樹脂 ビスフェノールA型エポキシ樹脂:RE310(商品名、日本化薬社製)
(B)硬化剤 酸無水物:MH700(商品名、新日本理化社製)
硬化促進剤 マイクロカプセル化イミダゾール:HX−3741(商品名、旭化成工業社製)
(C)メタクリル酸アルキル共重合体 F−351(商品名、日本ゼオン社製)
(D)無機充填材 破砕シリカ(龍森社製)(なお、各実施例又は比較例で用いた粉砕シリカの平均粒径、及び粒径128μm以上の粒子の含有率は、下記表中に記載のとおりである)
(E)表面処理無機充填材 ヘキサメチルシラザン:SE31(商品名、信越化学工業社製)で表面処理したフュームドシリカ:アエロジル130(商品名、日本アエロジル社製、平均粒径:0.15μm)
(F)変性シリコーン樹脂 下記のとおり
【0061】
【化5】
シランカップリング剤:KBM403(商品名、信越化学工業社製)
【0062】
[実施例1〜3、比較例1〜9]
上記成分を下記表1〜表3に示す組成及び配合量で、配合し、均一に混練することによりエポキシ樹脂組成物を得た。
【0063】
<各種性能評価>
・粘度
得られた各エポキシ樹脂組成物の25℃における粘度(Pa・s)をブルックフィールド製E型粘度計を用いて測定した。測定結果を表1〜表3に示す。
・ノズルの詰まりの有無
得られた各エポキシ樹脂組成物を、内径0.5mmのノズルを装着したシリンジに収容し、ピストンを用いて前記ノズルを通して押し出し、連続的に押し出しが可能か、目視により観察した。連続的に押し出すことができた場合、ノズルの詰まりが無いとした。押し出しが困難な状態となった場合、ノズルの詰まりが有るとした。結果を表1〜表3に示す。
【0064】
・硬化物の熱膨張係数
得られた各エポキシ樹脂組成物を、5mm×5mm×15mmの形状の型内で180℃×30分間の条件で硬化させることにより角柱サンプルを作製した。
各サンプルを、TMA(熱機械分析装置)を用いて、25℃から250℃まで、5℃/minの昇温速度にて加熱し、Tg以下の50〜80℃の温度範囲における熱膨張係数を測定した。測定結果を表1〜表3に示す。
【0065】
・耐熱衝撃試験
30mm×30mm角のFRP製基板上に、粒径が40μmのマイクロビーズからなるスペーサーを介して、10mm角のシリコン製チップを積載して、模擬半導体装置を作製した。前記チップの周辺部に、シリンジを用いて各エポキシ樹脂組成物をディスペンスした。次いで、180℃×30分間の条件で硬化させて封止体を得た。この封止体に、−40〜150℃、及び100サイクルの条件で冷熱サイクルを加える耐熱衝撃試験を行った後に、封止体にクラックが生じているか、否かを、目視で観察した。クラックの発生の有無を表1〜表3に示す。
【0066】
・封止材の侵入度
図1(a)に示すように、30mm×30mm角のガラス板1の上に、粒径が40μm、80μm又は200μmのマイクロビーズからなるスペーサー2を乗せ、その上に10mm角のシリコン製チップ3を搭載し、模擬半導体装置を作製した。前記チップ3のー辺の端部4に沿ってその全てに、シリンジ5を用いてノズル6から各エポキシ樹脂組成物7を線状にディスペンスした。次いで、180℃×30分間の条件で各エポキシ樹脂組成物を硬化させた。
【0067】
次いで、上記ガラス板1の裏面を透して、硬化物8の侵入状態を目視により観察し、次のとおりにして、侵入度を測定した。
前記スペーサー2によって形成されているガラス板1と上記チップ3との間隙9の幅をLとする。硬化物で封止された上記チップ3の端部4から、前記間隙内に侵入して存在する前記硬化物8の侵入先端部10までの最長距離をMとする。M/Lを侵入度とし、その測定結果を表1〜表3に示す。
【0068】
・ブリードの有無
上記封止材の侵入度の測定に際し、前記ガラス板1の裏面を透して、硬化物から液状成分がブリードしているか、否かを目視により観察した。結果を表1〜表3に示す。
【0069】
【表1】
【0070】
【表2】
(注)*:液状ではない
【0071】
【表3】
(注)*:液状ではない
【0072】
【発明の効果】
本発明のフリップチップ実装用サイドフィル材は、液状成分のブリードの発生を抑制することができ、また、硬化物の熱膨張収縮によるクラックの発生、及び基板等からの剥離を防止することができ、高温高湿下の条件において、また、耐熱衝撃試験等の過酷な条件下においても、良好な封止特性を発揮することができるので、信頼性の高い半導体装置を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)フリップチップ実装用サイドフィル材の侵入度およびブリードの有無の測定方法に用いる装置の概略を示す図である。
(b)ガラス板の裏面からみた、前記サイドフィル材によって封止された状態の概略を示す図である。
【符号の説明】
1 ガラス板
2 スペーサー
3 シリコン製チップ
4 端部
5 シリンジ
6 ノズル
7 エポキシ樹脂組成物
8 硬化物
9 間隙
10 硬化物侵入先端部
L 間隙幅
M 端部4から封止材侵入先端部10までの距離
Claims (4)
- (A)液状エポキシ樹脂、
(B)硬化剤、
(C)メタクリル酸アルキル共重合体、
(D)粒径128μm以上の粒子の含有率が0.5重量%以下であり、かつ平均粒径が5〜20μmである無機充填材、
(E)非反応性有機ケイ素化合物で表面処理された、平均粒径が0.01〜0.10μmである無機充填材、及び
(F)変性シリコーン樹脂
を含有し、かつ25℃における粘度が1000〜2500Pa・sの液状エポキシ樹脂組成物を含む、基板と該基板上に搭載された半導体チップとを含む半導体装置のフリップチップ実装用サイドフィル材。 - 前記(F)成分が、アルケニル基含有エポキシ樹脂及びアルケニル基含有フェノール樹脂から選ばれるアルケニル基含有樹脂と、下記一般組成式(1):
HaRbSiO(4−a−b)/2 (1)
(式中、Rは脂肪族不飽和基以外の非置換又は置換の一価炭化水素基であり、aは0.005〜0.1の正数であり、bは1.8〜2.2の正数であり、かつ、a+bの和は1.81〜2.3の正数である。)
で表され、かつ1分子中の珪素原子の数が20〜400であるオルガノハイドロジェンポリシロキサンとの、ヒドロシリル化反応により得られる付加反応生成物である、請求項1に記載のフリップチップ実装用サイドフィル材。 - 請求項1〜3の何れか1項に記載されたフリップチップ実装用サイドフィル材により封止された半導体装置であって、基板と該基板上に搭載された半導体チップとの間隙の幅(L)と、前記半導体チップの端部から、前記間隙内に侵入して存在する前記サイドフィル材の硬化物の侵入先端部までの距離(M)との比(M/L)が、0.1〜5の範囲内である前記半導体装置。
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