JPWO2019003486A1 - マスクブランクス、位相シフトマスク、ハーフトーンマスク、マスクブランクスの製造方法、及び位相シフトマスクの製造方法 - Google Patents

マスクブランクス、位相シフトマスク、ハーフトーンマスク、マスクブランクスの製造方法、及び位相シフトマスクの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2019003486A1
JPWO2019003486A1 JP2018536904A JP2018536904A JPWO2019003486A1 JP WO2019003486 A1 JPWO2019003486 A1 JP WO2019003486A1 JP 2018536904 A JP2018536904 A JP 2018536904A JP 2018536904 A JP2018536904 A JP 2018536904A JP WO2019003486 A1 JPWO2019003486 A1 JP WO2019003486A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
etching
light shielding
phase shift
mask
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018536904A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6659855B2 (ja
Inventor
鳩徳 野口
鳩徳 野口
博幸 磯
博幸 磯
聖 望月
聖 望月
影山 景弘
景弘 影山
成浩 諸沢
成浩 諸沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ulvac Coating Corp
Original Assignee
Ulvac Coating Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ulvac Coating Corp filed Critical Ulvac Coating Corp
Publication of JPWO2019003486A1 publication Critical patent/JPWO2019003486A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6659855B2 publication Critical patent/JP6659855B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/26Phase shift masks [PSM]; PSM blanks; Preparation thereof
    • G03F1/32Attenuating PSM [att-PSM], e.g. halftone PSM or PSM having semi-transparent phase shift portion; Preparation thereof
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/26Phase shift masks [PSM]; PSM blanks; Preparation thereof

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Abstract

本発明のマスクブランクスは、透明基板と、該透明基板の表面に積層されたCrを主成分とする位相シフト層と、前記位相シフト層に積層されたエッチングストッパー層と、前記エッチングストッパー層に積層されたCrを主成分とする遮光層と、を備える。前記位相シフト層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とを、同一のエッチャントによってエッチングすることで、前記位相シフト層に積層された位相シフトパターンのエッジよりも前記遮光層に形成された遮光パターンのエッジが平面視において後退した位置に配置される位相シフトマスクが製造可能である。

Description

本発明は、微細かつ高精度な露光パターンを形成することが可能なマスクブランクス、位相シフトマスク、ハーフトーンマスク、マスクブランクスの製造方法、及び位相シフトマスクの製造方法に関し、特にフラットパネルディスプレイの製造に用いて好適な技術に関する。
本願は、2017年6月28日に日本に出願された特願2017−126258号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
FPD(フラットパネルディスプレイ)等の素子、配線等のパターニング等に利用されるフォトリソグラフィにおいて、フォトマスクとして位相シフトマスクが用いられている。位相シフトマスクは、透明基板表面に位相シフト層とエッチングストッパー層と遮光層とをこの順に設けたエッジ強調型マスクであり、パターンプロファイルをより微細化する際に用いることができる。
また、FPD用マスクにおいて、半透過性領域を有するハーフトーンマスクを用いてパネル形成に必要なマスク枚数を削減することが行われている。半透過性領域を透過する光の透過量が低下することで、フォトレジストの現像後の膜減りした膜厚を所望の値に制御することが可能になる。
日本国特開2010−128003号公報
しかし、上記従来例のものでは、透明基板上の位相シフト層を成膜し、この位相シフト層をエッチングおよびパターニングし、パターニングした位相シフト層を覆うように遮光層を成膜し、この遮光層をエッチングしてパターニングすることにより位相シフトマスクが製造される。このように成膜とパターニングとを交互に行うと、装置間の搬送時間や処理待ち時間が長くなり生産効率が著しく低下する。しかも、所定の開口パターンを持つ単一のマスク越しに、遮光層と位相シフト層とを連続してエッチングすることができず、マスク(レジストパターン)を2回形成する必要があり、製造工程数が多くなる。従って、高い量産性で位相シフトマスクを製造できないという問題があった。
さらに、遮光層と位相シフト層とを同一のエッチャントでエッチング可能として同時にエッチングすることが考えられるが、このとき、遮光層におけるサイドエッチング量が充分でない。このため、平面視において、位相シフトパターンのエッジよりも遮光パターンのエッジが後退する寸法を所定の範囲に形成できないという問題があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、以下の目的を達成しようとするものである。
1.位相シフト層に積層された位相シフトパターンのエッジよりも、前記遮光層に形成された遮光パターンのエッジが平面視において後退した位置に配置される位相シフトマスクの製造工程数を削減可能とすること。
2.位相シフトパターンのエッジよりも遮光パターンのエッジが平面視において後退する寸法を所定の範囲で形成可能とすること。
本発明の態様に係るマスクブランクスは、透明基板と、該透明基板の表面に積層されたCrを主成分とする位相シフト層と、前記位相シフト層に積層されたエッチングストッパー層と、前記エッチングストッパー層に積層されたCrを主成分とする遮光層と、を備えるマスクブランクスであって、前記位相シフト層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とを、同一のエッチャントによってエッチングすることで、前記位相シフト層に積層された位相シフトパターンのエッジよりも前記遮光層に形成された遮光パターンのエッジが平面視において後退した位置に配置される位相シフトマスクを製造可能とされることにより上記課題を解決した。
本発明の態様において、前記エッチングストッパー層が、Ni、Co、Fe、Ti、Si、Al、Nb、Mo、WおよびHfから選択された少なくとも1種の金属を主成分とすることがより好ましい。
本発明の態様は、前記遮光層において、前記位相シフト層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とにおける前記エッチングでのサイドエッチング量が、前記位相シフト層のエッチング開始時点の前に比べて該遮光層のエッチング開始時点から大きくなるように設定されていることが可能である。
また、本発明の態様において、前記遮光層のサイドエッチング量が、前記位相シフト層のエッチング開始時点の前に比べて該遮光層のエッチング開始時点から10倍以上大きくなるように設定されている手段を採用することもできる。
また、前記位相シフト層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とにおいて、前記位相シフト層のエッチング開始時点の前における前記遮光層が、前記エッチングストッパー層に対して電気化学的に貴であるように設定され、前記位相シフト層のエッチング開始時点より後における前記遮光層が、前記位相シフト層に対して電気化学的に卑であるように設定されることができる。
また、前記エッチングストッパー層が、10nm以上の膜厚とされることができる。
本発明の態様に係るマスクブランクスの製造方法は、上記の態様のいずれかに記載されたマスクブランクスの製造方法であって、前記透明基板に、前記位相シフト層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とを順に積層する工程を有し、前記エッチングストッパー層が、成膜雰囲気として二酸化炭素を含有し、Ni、Co、Fe、Ti、Si、Al、Nb、Mo、WおよびHfから選択された少なくとも1種の金属を主成分としてスパッタリングにより成膜されることができる。
本発明の態様に係る位相シフトマスクの製造方法は、上記の態様のいずれかに記載されたマスクブランクスを用いて位相シフトマスクを製造する方法であって、前記遮光層上に所定の開口パターンを有するマスクを形成する工程と、この形成したマスク越しに前記位相シフト層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とを同一のエッチャントによって同時にウェットエッチングする工程を有することができる。
また、前記位相シフト層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とを同時にウェットエッチングする工程において、前記遮光層におけるサイドエッチング量が、前記位相シフト層におけるサイドエッチング量の4〜5倍程度に設定されてなることができる。
また、前記エッチャントとして、硝酸セリウム第2アンモニウムを含むエッチング液を用いることが好ましい。
本発明の態様に係る位相シフトマスクは、上記の態様のいずれかに記載の製造方法により製造されたことができる。
本発明の態様に係るマスクブランクスは、透明基板と、該透明基板の表面に積層されたCrを主成分とするハーフトーン層と、前記ハーフトーン層に積層されたエッチングストッパー層と、前記エッチングストッパー層に積層されたCrを主成分とする遮光層と、を備えるマスクブランクスであって、前記ハーフトーン層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とを、同一のエッチャントによってエッチングすることで、前記ハーフトーン層に積層されたハーフトーンパターンのエッジよりも前記遮光層に形成された遮光パターンのエッジが平面視において後退した位置に配置されるハーフトーンマスクを製造可能とされることにより上記課題を解決した。
本発明の態様のマスクブランクスは、前記遮光層において、前記ハーフトーン層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とにおける前記エッチングでのサイドエッチング量が、前記ハーフトーン層のエッチング開始時点の前に比べて該遮光層のエッチング開始時点から大きくなるように設定されていることができる。
本発明の態様に係るマスクブランクスの製造方法は、上記の態様のいずれかに記載されたマスクブランクスの製造方法であって、前記透明基板に、前記ハーフトーン層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とを順に積層する工程を有し、前記エッチングストッパー層が、成膜雰囲気として二酸化炭素を含有し、Ni、Co、Fe、Ti、Si、Al、Nb、Mo、WおよびHfから選択された少なくとも1種の金属を主成分としてスパッタリングにより成膜されることができる。
本発明の態様に係るハーフトーンマスクは、上記の態様の製造方法により製造されたことができる。
本発明の態様に係るマスクブランクスは、透明基板と、該透明基板の表面に積層されたCrを主成分とする位相シフト層と、前記位相シフト層に積層されたエッチングストッパー層と、前記エッチングストッパー層に積層されたCrを主成分とする遮光層と、を備えるマスクブランクスであって、前記位相シフト層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とを、同一のエッチャントによってエッチングすることで、前記位相シフト層に積層された位相シフトパターンのエッジよりも前記遮光層に形成された遮光パターンのエッジが平面視において後退した位置に配置される位相シフトマスクを製造可能とされる。これにより、まず、遮光層をエッチングし、次いで、エッチングストッパー層をエッチングし、そして位相シフト層をエッチングすることを可能とするとともに、遮光層をサイドエッチングして、一回の連続したエッチングによって遮光パターンと位相シフトパターンとを形成することが可能となる。これにより、2回以上のレジストパターン形成をすることなく、かつ、一回の連続したエッチングによって遮光パターンと位相シフトパターンとを形成するとともに、同時にエッチングストッパー層も該当部分を除去することが可能となる。このため、製造工程数を削減して、作業量を低減し、製造時間を短縮して、コストを低減可能なマスクブランクスおよびそのマスクブランクスから製造された位相シフトマスクを提供することが可能となる。
本発明の態様において、前記エッチングストッパー層が、Ni、Co、Fe、Ti、Si、Al、Nb、Mo、WおよびHfから選択された少なくとも1種の金属を主成分とする。これにより、Cr(クロム)を主成分とする位相シフト層と遮光層と同じエッチャントによってエッチングストッパー層がエッチング可能で、かつ、まず、遮光層をエッチングし、次いで、エッチングストッパー層をエッチングし、そして位相シフト層をエッチングすることを可能とするとともに、遮光層をサイドエッチングする。これにより、一回の連続したエッチングによって遮光パターンと位相シフトパターンとを形成することが可能となる。
本発明の態様は、前記遮光層において、前記位相シフト層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とにおける前記エッチングでのサイドエッチング量が、前記位相シフト層のエッチング開始時点の前に比べて該遮光層のエッチング開始時点から大きくなるように設定されている。これにより、遮光層とエッチングストッパー層と位相シフト層とを一回の連続したエッチングによって処理し、遮光層をサイドエッチングして、所定の寸法を有するように、前記位相シフト層に積層された位相シフトパターンのエッジよりも前記遮光層に形成された遮光パターンのエッジが平面視において後退した位置に配置される位相シフトマスクを製造することが可能となる。
また、本発明の態様において、前記遮光層のサイドエッチング量が、前記位相シフト層のエッチング開始時点の前に比べて該遮光層のエッチング開始時点から10倍以上大きくなるように設定されている。これにより、遮光層とエッチングストッパー層と位相シフト層とを一回の連続したエッチングによって処理し、遮光層をサイドエッチングして、前記位相シフト層に積層された位相シフトパターンのエッジよりも前記遮光層に形成された遮光パターンのエッジが平面視において後退した位置に配置される寸法がエッジ強調型マスクに適した範囲となるように、位相シフトマスクを製造することが可能となる。
また、前記位相シフト層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とにおいて、前記位相シフト層のエッチング開始時点の前における前記遮光層が、前記エッチングストッパー層に対して電気化学的に貴であるように設定され、前記位相シフト層のエッチング開始時点より後における前記遮光層が、前記位相シフト層に対して電気化学的に卑であるように設定される。これにより、遮光層とエッチングストッパー層と位相シフト層とを一回の連続したエッチングによって処理する際に、まず、遮光層をエッチングし、次いで、エッチングストッパー層をエッチングし、そして位相シフト層をエッチングすることを可能とするとともに、位相シフト層をエッチングする際に、位相シフト層のサイドエッチング量よりも大きなサイドエッチング量として遮光層をサイドエッチングすることが可能となる。
また、前記エッチングストッパー層が、10nm以上の膜厚とされる。これにより、遮光層とエッチングストッパー層と位相シフト層とを一回の連続したエッチングによって処理する際に、まず、遮光層をエッチングし、次いで、エッチングストッパー層をエッチングし、そして位相シフト層をエッチングすることを可能とするとともに、位相シフト層をエッチングする際に、位相シフト層のサイドエッチング量よりも大きなサイドエッチング量として遮光層をサイドエッチングすることが可能となる。
本発明の態様に係るマスクブランクスの製造方法は、上記のいずれかに記載されたマスクブランクスの製造方法であって、前記透明基板に、前記位相シフト層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とを順に積層する工程を有し、前記エッチングストッパー層が、成膜雰囲気として二酸化炭素を含有し、Ni、Co、Fe、Ti、Si、Al、Nb、Mo、WおよびHfから選択された少なくとも1種の金属を主成分としてスパッタリングにより成膜される。これにより、位相シフト層のエッチング開始時点の前における遮光層が、エッチングストッパー層に対して電気化学的に貴であるように設定するとともに、位相シフト層のエッチング開始時点より後における遮光層が、位相シフト層に対して電気化学的に卑であるように設定することが可能となる。これにより、遮光層とエッチングストッパー層と位相シフト層とを一回の連続したエッチングによって処理する際に、まず、遮光層をエッチングし、次いで、エッチングストッパー層をエッチングし、そして位相シフト層をエッチングすることを可能とするとともに、位相シフト層をエッチングする際に、位相シフト層のサイドエッチング量よりも大きなサイドエッチング量として遮光層をサイドエッチングすることができる。
本発明の態様に係る位相シフトマスクの製造方法は、上記のいずれかに記載されたマスクブランクスを用いて位相シフトマスクを製造する方法であって、前記遮光層上に所定の開口パターンを有するマスクを形成する工程と、この形成したマスク越しに前記位相シフト層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とを同一のエッチャントによって同時にウェットエッチングする工程を有する。これにより、マスクパターンを1回形成して、まず、遮光層をエッチングし、次いで、エッチングストッパー層をエッチングし、そして位相シフト層をエッチングすることを可能とするとともに、位相シフト層をエッチングする際に、位相シフト層のサイドエッチング量よりも大きなサイドエッチング量として遮光層をサイドエッチングし、マスクパターンによって規定された像に基づいて所定の遮光パターンと位相シフトパターンとを形成することが容易に可能となる。
また、前記位相シフト層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とを同時にウェットエッチングする工程において、前記遮光層におけるサイドエッチング量が、前記位相シフト層におけるサイドエッチング量の4〜5倍程度に設定されてなる。これにより、大きなサイドエッチング量として遮光層をサイドエッチングし、マスクパターンによって規定された像に基づいて所定の遮光パターンと位相シフトパターンとを形成することが容易に可能となる。
また、前記エッチャントとして、硝酸セリウム第2アンモニウムを含むエッチング液を用いる。これにより、前記位相シフト層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とを同一のエッチャントによって同時にウェットエッチングすることが可能となる。
本発明の態様に係る位相シフトマスクは、上記のいずれかに記載の製造方法により製造されたことができる。
本発明の態様に係るマスクブランクスは、透明基板と、該透明基板の表面に積層されたCrを主成分とするハーフトーン層と、前記ハーフトーン層に積層されたエッチングストッパー層と、前記エッチングストッパー層に積層されたCrを主成分とする遮光層と、を備えるマスクブランクスであって、前記ハーフトーン層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とを、同一のエッチャントによってエッチングすることで、前記ハーフトーン層に積層されたハーフトーンパターンのエッジよりも前記遮光層に形成された遮光パターンのエッジが平面視において後退した位置に配置されるハーフトーンマスクを製造可能とされる。これにより、まず、遮光層をエッチングし、次いで、エッチングストッパー層をエッチングし、そしてハーフトーン層をエッチングすることを可能とするとともに、遮光層をサイドエッチングして、一回の連続したエッチングによって遮光パターンとハーフトーンパターンとを形成することが可能となる。これにより、2回以上のレジストパターン形成をすることなく、かつ、一回の連続したエッチングによって遮光パターンとハーフトーンパターンとを形成するとともに、同時にエッチングストッパー層も該当部分を除去することが可能となるため、製造工程数を削減して、作業量を低減し、製造時間を短縮して、コストを低減可能なマスクブランクスおよびそのマスクブランクスから製造されたハーフトーンマスクを提供することが可能となる。
本発明の態様に係るマスクブランクスは、前記遮光層において、前記ハーフトーン層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とにおける前記エッチングでのサイドエッチング量が、前記ハーフトーン層のエッチング開始時点の前に比べて該遮光層のエッチング開始時点から大きくなるように設定されている。これにより、遮光層とエッチングストッパー層とハーフトーン層とを一回の連続したエッチングによって処理し、遮光層をサイドエッチングして、所定の寸法を有するように、前記ハーフトーン層に形成されたハーフトーンパターンのエッジよりも前記遮光層に形成された遮光パターンのエッジが平面視において後退した位置に配置されるハーフトーンマスクを製造することが可能となる。
本発明の態様に係るマスクブランクスの製造方法は、上記のいずれかに記載されたマスクブランクスの製造方法であって、前記透明基板に、前記ハーフトーン層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とを順に積層する工程を有し、前記エッチングストッパー層が、成膜雰囲気として二酸化炭素を含有し、Ni、Co、Fe、Ti、Si、Al、Nb、Mo、WおよびHfから選択された少なくとも1種の金属を主成分としてスパッタリングにより成膜される。これにより、ハーフトーン層のエッチング開始時点の前における遮光層が、エッチングストッパー層に対して電気化学的に貴であるように設定するとともに、ハーフトーン層のエッチング開始時点より後における遮光層が、ハーフトーン層に対して電気化学的に卑であるように設定することが可能となり、これにより、遮光層とエッチングストッパー層とハーフトーン層とを一回の連続したエッチングによって処理する際に、まず、遮光層をエッチングし、次いで、エッチングストッパー層をエッチングし、そしてハーフトーン層をエッチングすることを可能とするとともに、ハーフトーン層をエッチングする際に、ハーフトーン層のサイドエッチング量よりも大きなサイドエッチング量として遮光層をサイドエッチングすることができる。
本発明の態様に係るハーフトーンマスクは、上記の製造方法により製造されたことにより、本発明の態様に係るハーフトーンマスクは、先に説明した位相シフト層をハーフトーン層に変更することにより同様に製造することが可能となる。
本発明の態様によれば、前記位相シフト層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とを同一のエッチャントによって同時にウェットエッチングすることで、遮光層をサイドエッチングして、前記位相シフト層に積層された位相シフトパターンのエッジよりも前記遮光層に形成された遮光パターンのエッジが平面視において後退した位置に配置される寸法がエッジ強調型マスクに適した範囲となる位相シフトマスクを製造することが可能となるという効果を奏することができる。
また、本発明の態様によれば、前記ハーフトーン層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とを同一のエッチャントにより同時にウェットエッチングすることで、遮光層をサイドエッチングして、前記ハーフトーン層に積層されたハーフトーンパターンのエッジよりも前記遮光層に形成された遮光パターンのエッジが平面視において後退した位置に配置される寸法が半透過性領域となるハーフトーンマスクを製造することが可能になるという効果を奏することができる。
本発明の第1実施形態に係るマスクブランクスを示す模式断面図である。 本発明の第1実施形態に係るマスクブランクス、位相シフトマスク、製造方法を示す工程図である。 本発明の第1実施形態に係るマスクブランクス、位相シフトマスク、製造方法の各層におけるサイドエッチングの時間による変化を示すグラフである。 本発明の第1実施形態に係るマスクブランクス、位相シフトマスク、製造方法における各層の電気化学的な関係の時間による変化を示すものである。 本発明の実施形態に係るマスクブランクス、位相シフトマスクの製造方法の実験例を示すSEM写真である。 本発明の実施形態に係るマスクブランクス、位相シフトマスクの製造方法の実験例を示すSEM写真である。 本発明の実施形態に係るマスクブランクス、位相シフトマスクの製造方法の実験例を示すSEM写真である。 本発明の実施形態に係るマスクブランクス、位相シフトマスクの製造方法の実験例を示すSEM写真である。 本発明の実施形態に係るマスクブランクス、位相シフトマスクの製造方法の実験例を示すSEM写真である。 本発明の実施形態に係るマスクブランクスの第2実施形態を示す模式断面図である。 本発明の第2実施形態に係るマスクブランクス、ハーフトーンマスク、製造方法を示す工程図である。 本発明の第2実施形態に係るハーフトーンマスクにおける透過率の波長依存性を示すグラフである。 本発明の第2実施形態に係るハーフトーンマスクにおける透過率の波長依存性を示すデータである。
以下、本発明の第1実施形態に係るマスクブランクス、位相シフトマスク、製造方法を、図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態におけるマスクブランクスを示す模式断面図であり、図において、符号MBは、マスクブランクスである。
本実施形態に係るマスクブランクスMBは、図1に示すように、透明基板Sと、この透明基板S上に形成された位相シフト層11と、位相シフト層11上に形成されたエッチングストッパー層12と、このエッチングストッパー層12上に形成された遮光層13とで構成される。
本実施形態に係るマスクブランクスMBにおいては、後述するように、位相シフト層11とエッチングストッパー層12と遮光層13とが、同一のエッチャントによりエッチング可能とされている。
透明基板Sとしては、透明性および光学的等方性に優れた材料が用いられ、例えば、石英ガラス基板を用いることができる。透明基板Sの大きさは特に制限されず、当該マスクを用いて露光する基板(例えばFPD用基板、半導体基板)に応じて適宜選定される。本実施形態では、径寸法100mm程度の基板や、一辺50〜100mm程度から、一辺300mm以上の矩形基板に適用可能であり、更に、縦450mm、横550mm、厚み8mmの石英基板や、最大辺寸法1000mm以上で、厚み10mm以上の基板も用いることができる。
また、透明基板Sの表面を研磨することで、透明基板Sのフラットネスを低減するようにしてもよい。透明基板Sのフラットネスは、例えば、20μm以下とすることができる。これにより、マスクの焦点深度が深くなり、微細かつ高精度なパターン形成に大きく貢献することが可能となる。さらに、フラットネスは、10μm以下といった、小さい値であることが好ましい。
位相シフト層11は、Crを主成分とするものであり、具体的には、Cr単体、並びにCrの酸化物、窒化物、炭化物、酸化窒化物、炭化窒化物および酸化炭化窒化物から選択される1つで構成することができ、また、これらの材料の中から選択される2種以上を積層して構成することもできる。
位相シフト層11は、300nm以上500nm以下の波長領域の何れかの光(例えば、波長365nmのi線)に対して略180°の位相差をもたせることが可能な厚さ(例えば、90〜170nm)で形成される。
エッチングストッパー層12としては、Ni、Co、Fe、Ti、Si、Al、Nb、Mo、W、Cu、V、Ta、ZrおよびHfから選択された1種以上の金属を主成分とするものを用いることができ、例えば、Ni−Ti−Nb−Mo膜を用いることができる。
このエッチングストッパー層12は、例えば、スパッタリング法、電子ビーム蒸着法、レーザ蒸着法、ALD法等により成膜できる。
また、エッチングストッパー層12の成膜条件として、成膜ガスに二酸化炭素を含有するかどうかを設定することができる。エッチングストッパー層12の成膜ガスに二酸化炭素を含有した場合には、後述するクロムエッチャントによってエッチングストッパー層12をエッチング・除去することが可能となる。また、成膜ガスに二酸化炭素を含有しない場合には、後述するクロムエッチャントによってエッチングストッパー層12をエッチング・除去しないことを選択することが可能となる。
遮光層13は、Crを主成分とするものであり、具体的には、Crおよび窒素を含むものとされる。さらに、遮光層13が厚み方向に異なる組成を有することもできる。この場合、遮光層13として、Cr単体、並びにCrの酸化物、窒化物、炭化物、酸化窒化物、炭化窒化物および酸化炭化窒化物から選択される1つ、または、2種以上を積層して構成することもできる。
遮光層13は、所定の光学特性が得られる厚み(例えば、80nm〜200nm)で形成される。
ここで、遮光層13と位相シフト層11とは、どちらもクロム系薄膜であり、かつ、酸化窒化されているが、比較すると、位相シフト層11の方が遮光層13よりも酸化度が大きく、酸化されにくい(電子を放出しにくい)ので貴になるように設定されている。
一方、遮光層13とエッチングストッパー層12とは、標準電極電位が、クロム三価(−0.13ξ/V)、ニッケル二価(−0.245ξ/V)となり、遮光層13(クロム)が貴、エッチングストッパー層12(ニッケル)が卑になるように設定されている。
本実施形態に係るマスクブランクスMBは、例えばFPD用ガラス基板に対するパターニング用マスクである位相シフトマスクMを製造する際に適用することができる。
この位相シフトマスクMは、たとえば、180°の位相差をもたせることが可能な位相シフト層(位相シフトパターン)11を有し、この位相シフト層11に形成された位相シフトパターン11aの開口幅よりも遮光層13に形成された遮光パターン13bの開口幅が広く設定される。
たとえば、位相シフトマスクMによれば、露光処理において、波長領域の光、特にg線(436nm)、h線(405nm)、i線(365nm)を含む複合波長を露光光として用いることで、位相の反転作用により光強度が最小となる領域を形成して、露光パターンをより鮮明にすることができる。このような位相シフト効果により、パターン精度が大幅に向上し、微細かつ高精度なパターン形成が可能となる。位相シフト層は酸化クロム、酸化窒化クロム、酸化窒化炭化クロムなどで形成することができ、さらにSiを含んだ酸化系膜でも窒化系膜でも酸窒化系膜でも形成することが可能である。また、上記位相シフト層の厚みは、i線に対して略180°の位相差をもたせる厚みとすることができる。さらに、h線またはg線に対して略180°の位相差をもたせることが可能な厚みで上記位相シフト層を形成してもよい。ここで「略180°」とは、180°又は180°近傍を意味し、例えば、180°±10°以下である。この位相シフトマスクによれば、上記波長領域の光を用いることで位相シフト効果に基づくパターン精度の向上を図ることができ、微細かつ高精度なパターン形成が可能となる。これにより、高画質のフラットパネルディスプレイを製造することができる。
以下、本実施形態に係るマスクブランクスMBの製造方法について説明する。
図2は、本実施形態におけるマスクブランクスによる位相シフトマスク製造工程を示す断面図であり、図3は、本実施形態におけるマスクブランクスにおけるサイドエッチングの時間による変化を示すグラフであり、図4は、本実施形態におけるマスクブランクスにおける電気化学的な関係の時間による変化を示すグラフである。
本実施形態に係るマスクブランクスMBは、図1に示すように、まず、ガラス基板S上に、DCスパッタリング法などを用いて、Crを主成分とする位相シフト層11、Niを主成分とするエッチングストッパー層12を順に成膜する。エッチングストッパー層12の成膜においては、二酸化炭素を含有するガス雰囲気とすることが好ましく、同時に、メタン等の炭素を含有することが好ましい。
次に、Crを主成分とする遮光層13をエッチングストッパー層12上に成膜する。
このとき、成膜条件として、クロムをターゲットとしたDCスパッタリングにより、スパッタリングガスとして、アルゴン、窒素(N)などを含む状態で、スパッタリングをおこなうことができる。
さらにスパッタリングの進行に伴い、その条件を変化させることで、遮光層13は、ガラス基板S側にクロム層を有し、その上に酸化クロム層を有する状態として成膜されることができる。
以下、このように製造された本実施形態に係るマスクブランクスMBから位相シフトマスクを製造する方法について説明する。
次に、図2(a)に示すように、マスクブランクスMBの最上層である遮光層13の上にフォトレジスト層PR1aが形成される。フォトレジスト層PR1aは、ポジ型でもよいしネガ型でもよいが、ポジ型とすることができる。フォトレジスト層PR1aとしては、液状レジストが用いられる。
続いて、図2(b)に示すように、フォトレジスト層PR1aを露光するとともに、図2(c)に示すように、現像することで、遮光層13の上にレジストパターンPR1が形成される。レジストパターンPR1は、遮光層13、エッチングストッパー層12、位相シフト層11のエッチングマスクとして機能し、これらの各層11,12,13のエッチングパターンに応じて適宜形状が定められる。一例として、レジストパターンPR1は、位相シフト領域PSにおいては、形成する位相シフトパターン11aの開口幅寸法に対応した開口幅を有する形状に設定される。
次いで、図2(d)に示すように、このレジストパターンPR1越しに所定のエッチング液を用いて遮光層13、エッチングストッパー層12、位相シフト層11をウェットエッチングする工程を開始する。
このエッチング工程としては、これら三層11,12,13を連続して一回のエッチング処理によってパターン形成をおこなうが、ガラス基板Sへの積層順から、まず、遮光層13のエッチングが開始される。
エッチング液としては、硝酸セリウム第2アンモニウムを含むエッチング液を用いることができ、例えば、硝酸や過塩素酸等の酸を含有する硝酸セリウム第2アンモニウムを用いることが好ましい。
ここで、エッチングストッパー層12はこのエッチング液に対して遮光層13に比べて高い耐性を有するため、まず、遮光層13のみがパターニングされて遮光パターン13aが形成される。遮光パターン13aは、レジストパターンPR1に対応した開口幅を有する形状とされる。
このとき、遮光層13のレジストパターンPR1に対応した領域において、厚さ方向の全域が除去された部分では、続いて、図2(e)に示すように、引き続き同じエッチング液を用いてエッチングストッパー層12がウェットエッチングされる。
ここで、遮光層13がエッチングされてエッチングストッパー層12が露出した時点から、レジストパターンPR1越しに、つまり、レジストパターンPR1を除去しない状態で、同一のエッチング液を用いてエッチングストッパー層12のエッチングが開始される。
また、エッチングストッパー層12のエッチングレートは遮光層13のエッチングレートよりも小さいため、エッチングストッパー層12の膜厚を適切に選択することにより、遮光パターン13aを形成することが可能となるとともに、エッチングストッパーパターン12aが形成される。
次いで、遮光パターン13aが形成された後、図2(e)に示すように、エッチングストッパー層12がエッチングされて位相シフト層11が露出した時点から、レジストパターンPR1越しに、つまり、レジストパターンPR1を除去しない状態で、同一のエッチング液を用いて位相シフト層11のエッチングが開始される。
これにより、遮光パターン13aは位相シフト層11と同じCr系材料で構成され、遮光パターン13aの側面は露出しているため、位相シフト層11がパターニングされて位相シフトパターン11aが形成される。位相シフトパターン11aは所定の開口幅寸法を有する形状とされる。
ここで、図2(f)に示すように、位相シフト層11がエッチングされている間、遮光層13のサイドエッチングレートが増加する。
つまり、位相シフト層11が露出した時点である、位相シフト層11のエッチング開始時点から、それまでのサイドエッチング量(位相シフト層11が露出する前におけるサイドエッチング量)に対して、遮光層13のサイドエッチング量が10倍程度に増加する。
したがって、位相シフトパターン11aの形成と同時に、遮光パターン13aは、位相シフト層11のエッチング開始時点から、高いサイドエッチ量が得られるように形成されているために、位相シフトパターン11aよりもさらにサイドエッチングが進行する。そして、図2(f)に示すように、位相シフトパターン11aの開口幅寸法よりも大きな開口幅を有する形状の遮光パターン13bが形成される。
このとき、遮光層13あるいは遮光パターン13aは、位相シフト層11のエッチング開始時点から、高いサイドエッチ量が得られることにより、エッチング処理時間を短縮して、位相シフト層11あるいは位相シフトパターン11aに対するダメージを減少することができる。
次いで、図2(g)に示すように、レジストパターンPR1を除去する。レジストパターンPR1の除去には、公知のレジスト剥離液を用いることができるため、ここでは詳細な説明を省略する。
次いで、図2(h)に示すように、第2エッチング液を用いて遮光パターン13bの側面から露出しているエッチングストッパーパターン12aをウェットエッチングして、遮光パターン13bに対応した開口幅を有するエッチングストッパーパターン12bとする。第2エッチング液としては、硝酸に酢酸、過塩素酸、過酸化水素水および塩酸から選択した少なくとも1種を添加したものを好適に用いることができる。
なお、レジストパターンPR1除去後における、露出しているエッチングストッパーパターン12aの除去は、他の手法でも可能である。
以上により、図2(h)に示すように、位相シフトパターン11aとして形成された位相シフト領域PSの開口幅よりも遮光パターン13b(およびエッチングストッパーパターン12b)として形成された遮光領域LRの開口幅が広いエッジ強調型の位相シフトマスクMが得られる。
以下、本実施形態におけるサイドエッチング量(サイドエッチングレート)の変化について説明する。
本実施形態におけるエッチングは、遮光層13とエッチングストッパー層12と位相シフト層11とを連続して同じエッチャントによってエッチングをおこなっている。
以下、エッチング開始時点から時間に沿って考察してゆく。
まず、マスクブランクスMBにエッチャントが供給されると、レジストパターンPR1の開口から露出した最上側位置にある遮光層13にエッチャントが接触して、この部分の遮光層13がエッチングされる。この場合、エッチャントによる遮光層13のサイドエッチングは、たとえば、0.005μm/10sec程度である。
次いで、エッチングが進行し、上側の遮光層13のエッチングが膜厚方向最下部に到達して、膜厚方向中間位置のエッチングストッパー層12がエッチャントに接触した状態となる。
この場合、上側の遮光層13および下側のエッチングストッパー層12が同時にウェットエッチングされる。ここで、下側のエッチングストッパー層12と上側の遮光層13との間で、組成に差があるため、電気化学的に卑と貴との関係が生ずることになる。
本実施形態のように、上側の遮光層13が下側のエッチングストッパー層12に対して電気化学的に貴である場合、つまり、下側のエッチングストッパー層12が上側の遮光層13に対して電気化学的に卑である場合には、貴である遮光層13に対して卑であるエッチングストッパー層12のエッチングが進行されることになる。
しかし、もともと、エッチングストッパー層12はクロムエッチャントに対してエッチング耐性が大きい材質からなるため、遮光層13に比べてエッチングストッパー層12のエッチングはそれほど進行しない。したがって、たとえば、0.005μm/10sec程度である遮光層13におけるサイドエッチング量に対して、エッチングストッパー層12のサイドエッチング量はこれより小さい、0.001μm/10sec程度であり、エッチングストッパー層12のエッチングはそれほど進行しないことになる。
ここで、エッチングによる金属等からなる膜の除去、すなわち、腐食のメカニズムについて説明する。
腐食の多くは電気化学反応(酸化反応・還元反応)によるものである。
酸化還元反応の起こりやすさは金属によって異なっており、標準電極電位として示される。標準電極電位は、その電位以上であれば還元反応が起こり、その電位以下であれば酸化反応が起こる。そのため、標準電極電位が低い金属ほど酸化されやすく(卑な金属)、標準電極電位が高い金属ほど酸化されにくい(貴な金属)。なお、本実施態様においては、標準水素電極を基準として測定した標準電極電位を比較して、高い金属を貴、低い金属を卑とする。
標準電極電位の異なる金属を接触させた場合、卑な金属は酸化反応が促進され、貴な金属は還元反応が促進される。このような腐食を異種金属接触腐食という。酸化反応では卑な金属が金属イオンとなり、腐食が促進される。すなわち、卑な金属は腐食されやすい。
また、異種金属接触腐食には、貴な金属および卑な金属の面積が関係する。貴な金属に比べて卑な金属の面積が大きいと、還元反応に必要な電子が少ないためゆっくりと酸化するが、貴な金属に比べて卑な金属の面積が小さいと、還元反応に必要な電子が多くなるため急速に酸化する。
この異種金属接触腐食は、金属単体だけでなく、金属化合物(例えば金属の酸化物、窒化物、炭化物、フッ化物)の場合も起こる。この場合、酸化が進んでいる金属化合物は、酸化が進んでいない同一金属の化合物に比較して、それ以上酸化が進みにくい。すなわち、電子を放出しにくくなり、陽イオンになりにくいので、イオン化傾向が小さくなり、貴になる。
このように、酸化還元反応を利用したウェットエッチングにより多層膜を精度よくエッチングするには、上側の層および下側の層に含有される金属の標準電極電位の差、ならびに上側の層および下側の層の腐食されやすさ(エッチャントを電解質、膜を電極としたときの、電流の流れやすさともいえる。)の差が重要となる。
ここで、上側の層および下側の層に含有される金属の標準電極電位が「上側の層<下側の層(上側の層の標準電極電位よりも下側の層の標準電極電位が大きい)」となる場合、つまり「上側の層が卑、下側の層が貴」となる場合、ウェットエッチングにおいて、上側の層のエッチングレートに比べて下側の層のエッチングレートが小さくなる。
したがって、下側の層をエッチングしたい際に下側の層へのエッチングレートが小さくなりすぎて実質的にエッチングされないことや、上側の層をエッチングしたい際に上側の層へのエッチングレートが大きくなりすぎて所定形状を形成できない場合がある。
一方、上述した場合とは逆に、上側の層および下側の層に含有される金属の標準電極電位が「上側の層>下側の層(上側の層の標準電極電位よりも下側の層の標準電極電位が小さい)」、つまり「上側の層が貴、下側の層が卑」となる場合となる場合、ウェットエッチングにおいて、上側の層のエッチングレートに比べて下側の層のエッチングレートが大きくなる。
したがって、下側の層をエッチングしたい際に下側の層へのエッチングレートが大きくなりすぎて所定形状を形成できない場合や、上側の層をエッチングしたい際に上側の層へのエッチングレートが小さくなりすぎて実質的にエッチングされないことがある。
したがって、上側の層および下側の層の標準電極電位が「上側の層>下側の層」となる場合、すなわち、上側の層が下側の層に対して電気化学的に貴である場合には、下側の層におけるサイドエッチングが小さくなり過ぎることを防いで、ウェットエッチングにより下側の層をほどよくエッチングすることが可能となると考えられる。
本実施形態において、遮光層13が、エッチングストッパー層12に直接積層されることにより、エッチングストッパー層12が犠牲電極(卑)となり、遮光層13(貴)から電子を受取り、エッチングストッパー層12のエッチングスピードを増大させた、と考えられる。
エッチングストッパー層12としては、Ni、Co、Fe、Ti、Si、Al、Nb、Mo、W、Cu、V、Ta、ZrおよびHfから選択された1種以上の金属を主成分とするものを用いること、例えば、Ni−Ti−Nb−Mo膜を用いることによって、上述した電気化学的に貴と卑との関係を設定して、遮光層13のエッチングにおいて上記のサイドエッチング量0.005μm/10sec程度となるように制御することができる。
さらにエッチングが進行し、膜厚方向中間のエッチングストッパー層12のエッチングが膜厚方向最下部に到達して、下側の位相シフト層11がエッチャントに接触した状態として、位相シフト層11のエッチングが開始してからの場合を考える
ここでは、上側の遮光層13と中間のエッチングストッパー層12と下側の位相シフト層11とが同時にウェットエッチングされることになる。
この場合には、三層のうち、中間のエッチングストッパー層12は導体として作用し、上側の遮光層13と下側の位相シフト層11との間で、電気化学的に卑と貴との関係が生ずることになる。
ここで、本実施形態のように、上側の遮光層13が下側の位相シフト層11に対して電気化学的に卑である場合、つまり、下側の位相シフト層11が上側の遮光層13に対して電気化学的に貴である場合には、貴である位相シフト層11に対して卑である遮光層13のエッチングが大幅に進行される。さらに、遮光層13における膜厚方向のエッチングが進むに連れて、対応する横方向のサイドエッチングにおける差が増大することになる。
すなわち、遮光層13とエッチングストッパー層12との関係で説明した場合とは逆に、上側の層および下側の層に含有される金属の標準電極電位が「上側の層<下側の層」となる場合、つまり「上側の層が卑、下側の層が貴」となる場合、ウェットエッチングにより上側の層をエッチングしたい際に、上側の層へのエッチングレートを大きくすることができる。
ここで、上側の遮光層13は、遮光パターン13aとして、遮光層13の側壁部分のみがエッチャントと接しているため、結果的に、この側壁と鉛直な方向、つまり、横方向にエッチングされることになり、このサイドエッチング量が極めて大きくなる。
この遮光パターン13aにおけるサイドエッチング量の増大は、エッチングストッパー層12が膜厚方向にエッチングされて位相シフト層11が露出した時点、つまり、位相シフト層11のエッチング開始時点と同時に開始されると考えられる。
上述した3層11,12,13におけるサイドエッチング量、および、電気化学的な卑と貴の関係が、エッチングの進行にしたがって変化した様子を示したのが、図3および図4である。
図3は、本実施形態の各層13,12,11におけるサイドエッチングの時間による変化を示すグラフであり、図4は、本実施形態の各層13,12,11における電気化学的な関係の時間による変化を示すものである。
図3の左側に示すように、エッチング開始直後、遮光層13のみがエッチングされている間は、図4の左側欄に示すように、遮光層13は電気化学的に卑または貴となる比較対象がない。このため、遮光層13のエッチングは、膜組成およびエッチャントの関係に基づいた所定のサイドエッチング量で進行する。
本実施形態における、この遮光層エッチングにおけるサイドエッチング量は0.005μm/10secである。
次いで、図3の中央に示すように、遮光層13が膜厚方向全長にエッチングされて、エッチングストッパー層12のエッチングが開始された後は、遮光層13とエッチングストッパー層12とが同時にエッチングされる。このようにエッチングが行われている場合には、図4の中央欄に示すように、遮光層13はエッチングストッパー層12に対して電気化学的に貴となる。このため、遮光層13のエッチングは、遮光層13のみのエッチングにおけるサイドエッチング量で進行するとともに、エッチングストッパー層12のエッチングは、卑となって小さいサイドエッチング量で進行する。
本実施形態における、このエッチングストッパー層エッチングにおけるサイドエッチング量は0.005μm/10secよりも小さい値である。
次いで、図3の右側に示すように、遮光層13が膜厚方向全長にエッチングされるとともに、エッチングストッパー層12が膜厚方向全長にエッチングされて、位相シフト層11のエッチングが開始された後は、エッチングストッパー層12は遮光層13と位相シフト層11とを連結する導体とみなすことができ、遮光層13と位相シフト層11とが同時にエッチングされていると見なせることになる。
このようにエッチングが行われている場合には、図4の右側欄に示すように、遮光層13は位相シフト層11に対して電気化学的に卑となる。このため、遮光層13のエッチングは、遮光層13のみのエッチングにおけるサイドエッチング量に比べて、はるかに大きいサイドエッチング量で進行するとともに、位相シフト層11のエッチングは、貴となって小さいサイドエッチング量で進行する。
本実施形態における、増大した遮光層エッチングにおけるサイドエッチング量は0.066μm/10secである。
また、この位相シフト層エッチングにおけるサイドエッチング量は0.005μm/10sec程度である。
なお、図3および図4において、クロム遮光膜は遮光層11を示しており、ニッケル薄膜(ES膜)はエッチングストッパー層12を示しており、また、クロムPSM膜は位相シフト層11を示している。
なお、本実施形態のように一回のエッチングで三層11,12,13を処理して位相シフトマスクを形成するためには、エッチングストッパー層12の膜厚が所定の範囲に設定されていることが必要である。
エッチングストッパー層12の膜厚が所定の範囲に設定されていない場合、特に、エッチングストッパー層12の膜厚が薄すぎる場合には、初めの遮光層13のみのエッチングにおいて、遮光パターン13aがレジストパターンPR1に対応した所定形状に形成される前に、エッチングストッパー層12が膜厚方向に除去されて位相シフト層11のエッチングが始まってしまう部分が発生して、所定形状のパターンが形成できない可能性がある。あるいは、位相シフト層11のエッチングが開始された後に、位相シフト層11のエッチングが所定量より大きくなりすぎて、所定形状のパターンが形成できない可能性がある。さらに、位相シフト層11の膜厚は、パターンエッジに近づくに連れて薄くなり、所定の膜厚が取れないため、位相角が小さくなる。この場合、透過率が大きくなってしまうという不具合が発生する可能性があるため、好ましくない。
また、エッチングストッパー層12が厚すぎる場合には、位相シフト層11のエッチングが開始する時間が遅くなりすぎて、遮光パターン13aの開口幅が大きくなりすぎる、あるいは、位相シフト層11のエッチングがアンダーで終了してしまい、位相シフト効果が発現しないという不具合が発生する可能性があるため好ましくない。
本実施形態によれば、平面視において遮光パターン13bよりも露出している位相シフトパターン11aの幅は、位相シフト層11のエッチングが開始された後の遮光層13におけるサイドエッチング量、および、位相シフト層11におけるサイドエッチング量、エッチングストッパー層12の膜厚、遮光層13と遮光パターン13aとにおけるサイドエッチング量の変化量、などによって設定できる。
ここで、遮光層13、位相シフト層11における横方向のエッチングレート(サイドエッチング量)は、電気化学的な卑と貴との関係を設定することにより実現することができる。電気化学的な卑と貴との関係を設定するための遮光層13および位相シフト層11における成膜条件としては、両層における具体的な材料の違い(酸化膜とクロム膜)、窒素の有無や窒素量の増減、二酸化炭素の有無や二酸化炭素量の増減、メタン(炭素)の有無やメタン量の増減、成膜圧力、成膜スピードといった関係に基づく成膜条件を挙げることができる。
上記のように、位相シフト層11と遮光層13との電気化学的な卑と貴の関係に加え、位相シフト層11におけるエッチング量に対する遮光層13におけるサイドエッチング量を設定することで、遮光層13のエッチング量が基板面内方向(横方向)に変化することになる。
エッチング処理時間を増加させた場合、位相シフト層11のエッチング量が増加する割合に比べて、遮光層13のエッチング量が増加する割合が大きくなる。このため、これら層のエッチング量の変化に付随して、位相シフトパターン11aに対して遮光パターン13bが後退する幅寸法、つまり、遮光パターン13bに対して位相シフトパターン11aの露出する位相シフト領域SPの幅寸法を変化させることができる。
この際、上述したエッチングストッパー層12の膜厚設定に加え、エッチングストッパーパターン12aの端部に対する位相シフトパターン11aの上端の幅方向位置と位相シフトパターン11aの下端の幅方向位置も変化する。したがって、これらを勘案してエッチング処理時間を設定する。
これにより、図1に示すように、平面視において、遮光パターン13bに対して後退した位相シフトパターン11aの幅寸法を、所定の範囲に設定することができる。
本実施形態によれば、透明基板S上に、位相シフト層11、エッチングストッパー層12および遮光層13をこの順で積層してマスクブランクスMBを構成した。
このマスクブランクスMBの遮光層13上にレジストパターンPR1を形成し、連続ウェットエッチングするだけで、エッチングストッパー層12の膜厚が設定され、位相シフト層11と遮光層13との電気化学的な卑と貴の関係が設定されていることで、各層11,13のサイドエッチングレートと各層におけるエッチング処理時間を制御してエッジ強調型の位相シフトマスクMを製造できる。
従って、1回のレジスト形成をおこなうだけで、3層からなるパターン幅寸法を精度よく設定し、高精細な視認性の高い位相シフトマスクMを少ない工程数かつ短時間で製造できる。
また、遮光層13は、Crの酸化物、窒化物、炭化物、酸化窒化物、炭化窒化物および酸化炭化窒化物から選択される何れか1種以上で構成され、遮光効果が十分に発揮される膜厚を有する。
このような遮光効果が十分に発揮される膜厚を有することで、位相シフト層11のエッチング時間に対して遮光層13のエッチング時間が長くなってしまう可能性があるが、エッチングストッパー層12の膜厚および位相シフト層11と遮光層13との電気化学的な卑と貴の関係を上述したように設定することで、遮光層13のサイドエッチング速度を充分大きくできる。
これにより、遮光層13と位相シフト層11とのエッチングレートを好適な範囲に設定することができる。また、エッチング量を制御して、位相シフト層11および遮光層13のラインラフネスが概直線状であり、かつ、これらの層のパターン断面が概垂直となる、フォトマスクとして良好なパターンの形成を行うことで、形成される遮光パターン13b、位相シフトパターン11aのCD精度を高めることができる。さらに、膜の断面形状をフォトマスクにとって良好な垂直に近い形状とすることができる。
また、エッチングストッパー層12として上述したNiを含む膜を使用することで、Crを含む遮光層13および位相シフト層11との付着強度を十分高めることができるとともに、遮光層13および位相シフト層11と共通のウェットエッチング液によってエッチングすることが可能となる。
このため、連続した1回のエッチング処理においてすべてのパターン形成が可能となる。さらに、ウェットエッチング液にて遮光層13、エッチングストッパー層12および位相シフト層11をエッチングするときに、遮光層13とエッチングストッパー層12の界面や、エッチングストッパー層12と位相シフト層11の界面からエッチング液がしみ込まない。このため、形成される遮光パターン13b、位相シフトパターン11aのCD精度を高めることができ、かつ、膜の断面形状をフォトマスクにとって良好な垂直に近い形状とすることができる。
本実施形態によれば、位相シフトマスクMは、300nm以上500nm以下の波長領域の例えばg線、h線、i線とされるいずれかの光に対して180°の位相差をもたせることが可能な位相シフトパターン11aを有する。ここで、遮光パターン13bのエッジに隣接して形成された位相シフトパターン11aの幅寸法を0.5μm〜2.0μm程度として設定することができる。
なお、上記の実施形態においては、位相シフト層11のエッチングレート設定において、グレインサイズの制御により設定するとして説明したが、成膜条件、膜組成等、他の要因によって設定することも可能である。
さらに、上記の実施形態に係るマスクブランクスMB,位相シフトマスクMにおいては、位相シフト層11としてクロムを含む層について説明したが、位相シフト層11と遮光層13との電気化学的な卑と貴の関係を上述したように設定することが可能で、かつ、共通のウェットエッチング液によってエッチングすることが可能あれば、本発明は上述した層に限られるものではない。
また、位相シフト層11を複数層から形成することも可能である。
以下、本発明の第2実施形態に係るマスクブランクス、ハーフトーンマスク、製造方法を、図面に基づいて説明する。
図10は、本実施形態におけるマスクブランクスを示す模式断面図であり、図11は、本実施形態におけるマスクブランクスによるハーフトーンマスク製造工程を示す断面図である。
本実施形態において、上述した第1実施形態と異なるのは、位相シフト層にかえてハーフトーン層を設けた点であり、これ以外の上述した第1実施形態と対応する構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態に係るマスクブランクスMBは、図10に示すように、透明基板Sと、この透明基板S上に形成された位相シフト層11と、ハーフトーン層15上に形成されたエッチングストッパー層12と、このエッチングストッパー層12上に形成された遮光層13とで構成される。
本実施形態に係るマスクブランクスMBにおいては、ハーフトーン層15とエッチングストッパー層12と遮光層13とが、同一のエッチャントによりエッチング可能として設定されている。
ハーフトーン層15としては、300nm以上500nm以下の波長領域の例えばg線、h線、i線とされるいずれかの光に対して10%以上70%以下の透過率の半透過層を用いることが可能である。また、ハーフトーン層15および遮光層13は、Crを主成分とするものが望ましく、具体的には、Cr単体、並びにCrの酸化物、窒化物、炭化物、酸化窒化物、炭化窒化物および酸化炭化窒化物から選択される1つで構成することができ、また、上記材料の中から選択される2種以上を積層して構成することもできる。
本実施形態のハーフトーンマスクM5の製造方法においては、図11に示すように、第1実施形態における位相シフト層11をハーフトーン層15に変更することで、同様に製造することが可能である。
ここで、ハーフトーン層15は一般的にはCrターゲットを用いたDCスパッタリング法により形成することができる。この際に、不活性ガスであるAr(アルゴン)ガスやHe(ヘリウム)ガス等とともに、反応性ガスであるO(酸素)ガス、NO(一酸化二窒素)ガス、NO(一酸化窒素)ガス、N(窒素)ガス、CO(二酸化炭素)ガス、CO(一酸化炭素)ガス、CH(メタン)ガス等を導入することにより、Crの酸化物、窒化物、炭化物、酸化窒化物、炭化窒化物、酸化炭化窒化物等を成膜することができる。
本実施形態のハーフトーンマスクM5の透過率については、Crを主成分とするCr単体、Crの酸化物、窒化物、炭化物、酸化窒化物、炭化窒化物、酸化炭化窒化物の各々の膜、あるいは、上記材料の中から選択される2種以上の積層膜の光学特性と各々の膜の膜厚により決定される。そのためにスパッタリングで成膜する際の成膜パラメータと膜厚を制御することで、透過率を制御することが可能となる。
特にCrを主成分とする膜によりハーフトーン層15を形成することにより、透過率の波長依存性の非常に小さくすることも可能である。具体的には波長300nmから500nmの領域におけるg線(426nm)、h線(405nm)、i線(365nm)での透過率差を概ね2%以下にまで小さくすることが可能である。このためにFPD用の露光機で用いられている多色波長露光に適したマスクブランクスMBおよびハーフトーンマスクM5を提供することが可能になる。
本実施形態のCrを主成分とする膜によりハーフトーンマスクM5を形成した例として、図12に、h線(405nm)での透過率が45.9%のマスクAと透過率が28.2%のマスクBの分光透過率特性を示す。
また、本実施形態のCrを主成分とする膜によりハーフトーンマスクM5を形成した例として、図13に、図12に示したマスクAとマスクBのg線(426nm)、h線(405nm)、i線(365nm)での透過率を示す。
上記の結果から、Crを主成分とする膜によりハーフトーンマスクM5を形成した場合には、g線の透過率からh線の透過率を引いた透過率の差分ΔTの値はそれぞれ0.4%と−1.4%であり、ΔTの大きさはともに2%以下になっていることがわかる。このことから、Crを主成分とする膜により形成されたマスクA、マスクBともに透過率の波長依存性は小さいために、FPD用の露光機で用いられるg線(426nm)、h線(405nm)、i線(365nm)での多波長露光に適したマスクを形成できることがわかる。
以下、本発明にかかる実施例を説明する。
<実験例>
上記効果を確認するため、次の実験を行った。即ち、ガラス基板S上に、スパッタリング法により、位相シフト層11を構成するクロムの酸化窒化炭化膜を122.0nmの厚さで成膜し、エッチングストッパー層12を構成するNi−Ti−Nb−Mo膜を14.3nmの厚さで成膜し、遮光層13を構成する酸化窒化クロム主成分の層と酸化窒化炭化クロム主成分の層とで構成される膜を105.0nm程度の合計厚さで成膜して、マスクブランクスMBを得た。
この際、エッチングストッパー層12が炭素を含むように、スパッタガスとしてメタンと二酸化炭素を含有する条件において、また、NiOxTrを含むように成膜した。
また、遮光層13が窒素を含むように、スパッタガスとして窒素ガス(N)を含有する条件とした。
このマスクブランクスMB上にレジストパターンPR1を形成し、このレジストパターンPR1越しに硝酸セリウム第2アンモニウムと過塩素酸との混合エッチング液を用いて遮光層13、エッチングストッパー層12、位相シフト層11を連続してエッチングし、遮光パターン13aを形成し、さらにエッチングストッパー層12をエッチングし、位相シフトパターン11aを形成するとともに遮光パターン13bを形成することで、エッジ強調型の位相シフトマスクMを得た。
エッチング液の重量比は、「硝酸セリウム第2アンモニウム:過塩素酸:純水=13〜18:3〜5:77〜84」とした。即ち、エッチング液の重量を100%とすると、硝酸セリウム第2アンモニウムの重量は13〜18%、過塩素酸の重量は3〜5%、純水の重量は77〜84%とした。
さらに、このようなエッチング液によるエッチング時間に関し、基準となるJustエッチング時間に対して超過したエッチング時間であるオーバーエッチングタイムが60sec,180sec,300secとなるように三段階に変化させた。この条件に基づいて実験例1〜3に示す膜を製造し、その膜の断面を撮影し、SEM写真を得た。
この結果を図5〜図7に示す。
なお、図5〜図7において、PS段差部とは、位相シフトパターン11aの端部から遮光パターン13b側面端部までの距離を示している。また、ES膜厚は、エッチングストッパー層12の膜厚を示している。
この結果から、オーバーエッチングタイム、つまり、トータルのエッチング時間を制御することによって、遮光層13のサイドエッチ量が制御できていることがわかる。
つまり、図におけるPS段差部長さ寸法、つまり、位相シフトパターン11aの端部から遮光パターン13b側面端部までの距離を、エッチング時間を制御することで、設定可能であることがわかる。
なお、この実験例で云うまでもないが、段差の形成された三層構造を一回のエッチング処理によって形成されていることが画像により示されている。
さらに、上記の実験例1において説明したエッチングストッパー層12の膜厚を変化させ、即ち、膜厚を9.5nmおよび6.7nmとした条件において、実験例4〜5に示す膜を製造し、その膜の断面を撮影し、SEM写真を得た。なお、オーバーエッチングタイムは、60secとした。
これらの結果を図8〜図9に示す。
なお、図5〜図7と同様に、PS段差部は、位相シフトパターン11aの端部から遮光パターン13b側面端部までの距離を示しており、ES膜厚は、エッチングストッパー層12の膜厚を示している。
これらの結果から、段差の形成された三層構造となる位相シフトマスクMを一回のエッチング処理によって形成する場合には、エッチングストッパー層12の膜厚設定が重要であり、所定範囲の膜厚に設定しないと、エッジの立った三層構造を一回のエッチング処理によって形成することは難しいことがわかる。
MB…マスクブランクス
M…位相シフトマスク
S…ガラス基板(透明基板)
PR1a…フォトレジスト層
PR1…レジストパターン
11…位相シフト層
11a…位相シフトパターン
12…エッチングストッパー層
12a,12b…エッチングストッパーパターン
13…遮光層
13a,13b…遮光パターン
M5…ハーフトーンマスク
15…ハーフトーン層
15a…ハーフトーンパターン
本発明の態様に係るマスクブランクスは、透明基板と、該透明基板の表面に積層されたCrを主成分とする位相シフト層と、前記位相シフト層に積層されたエッチングストッパー層と、前記エッチングストッパー層に積層されたCrを主成分とする遮光層と、を備えるマスクブランクスであって、前記位相シフト層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とにおいて、前記位相シフト層のエッチング開始時点の前における前記遮光層が、前記エッチングストッパー層に対して電気化学的に貴であるように設定され、前記位相シフト層のエッチング開始時点より後における前記遮光層が、前記位相シフト層に対して電気化学的に卑であるように設定され、前記位相シフト層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とを、同一のエッチャントによってエッチングすることで、前記位相シフト層に積層された位相シフトパターンのエッジよりも前記遮光層に形成された遮光パターンのエッジが平面視において後退した位置に配置される位相シフトマスクを製造可能とされることにより上記課題を解決した。
本発明の態様において、前記エッチングストッパー層が、Ni、Co、Fe、Ti、Si、Al、Nb、Mo、WおよびHfから選択された少なくとも1種の金属を主成分とすることがより好ましい。
本発明の態様は、前記遮光層において、前記位相シフト層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とにおける前記エッチングでのサイドエッチング量が、前記位相シフト層のエッチング開始時点の前に比べて該遮光層のエッチング開始時点から大きくなるように設定されていることが可能である。
また、本発明の態様において、前記遮光層のサイドエッチング量が、前記位相シフト層のエッチング開始時点の前に比べて該遮光層のエッチング開始時点から10倍以上大きくなるように設定されている手段を採用することもできる
た、前記エッチングストッパー層が、10nm以上の膜厚とされることができる。
本発明の態様に係るマスクブランクスの製造方法は、透明基板と、該透明基板の表面に積層されたCrを主成分とする位相シフト層と、前記位相シフト層に積層された炭素を含むエッチングストッパー層と、前記エッチングストッパー層に積層されたCrを主成分とする遮光層と、を備えるマスクブランクスの製造方法であって、前記マスクブランクスは、前記位相シフト層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とを、同一のエッチャントによってエッチングすることで、前記位相シフト層に積層された位相シフトパターンのエッジよりも前記遮光層に形成された遮光パターンのエッジが平面視において後退した位置に配置される位相シフトマスクを製造可能とされ、前記マスクブランクスの製造方法は、前記透明基板に、前記位相シフト層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とを順に積層する工程を有し、前記エッチングストッパー層が、成膜雰囲気として二酸化炭素を含有し、Ni、Co、Fe、Ti、Si、Al、Nb、Mo、WおよびHfから選択された少なくとも1種の金属を主成分としてスパッタリングにより成膜されることができる。
本発明の態様に係る位相シフトマスクの製造方法は、上記の態様のいずれかに記載されたマスクブランクスを用いて位相シフトマスクを製造する方法であって、前記遮光層上に所定の開口パターンを有するマスクを形成する工程と、この形成したマスク越しに前記位相シフト層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とを同一のエッチャントによって同時にウェットエッチングする工程を有することができる。
また、前記位相シフト層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とを同時にウェットエッチングする工程において、前記遮光層におけるサイドエッチング量が、前記位相シフト層におけるサイドエッチング量の4〜5倍程度に設定されてなることができる。
また、前記エッチャントとして、硝酸セリウム第2アンモニウムを含むエッチング液を用いることが好ましい。
本発明の態様に係る位相シフトマスクは、透明基板と、該透明基板の表面に積層されたCrを主成分とする位相シフト層と、前記位相シフト層に積層された炭素を含むエッチングストッパー層と、前記エッチングストッパー層に積層されたCrを主成分とする遮光層と、を備える位相シフトマスクであって、前記位相シフト層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とにおいて、前記位相シフト層のエッチング開始時点の前における前記遮光層が、前記エッチングストッパー層に対して電気化学的に貴であるように設定され、前記位相シフト層のエッチング開始時点より後における前記遮光層が、前記位相シフト層に対して電気化学的に卑であるように設定され、前記位相シフト層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とを、同一のエッチャントによってエッチングすることで、前記位相シフト層に積層された位相シフトパターンのエッジよりも前記遮光層に形成された遮光パターンのエッジが平面視において後退した位置に配置される位相シフトマスクの製造方法により製造されることができる。
本発明の態様に係るマスクブランクスは、透明基板と、該透明基板の表面に積層されたCrを主成分とするハーフトーン層と、前記ハーフトーン層に積層された炭素を含むエッチングストッパー層と、前記エッチングストッパー層に積層されたCrを主成分とする遮光層と、を備えるマスクブランクスであって、前記ハーフトーン層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とにおいて、前記ハーフトーン層のエッチング開始時点の前における前記遮光層が、前記エッチングストッパー層に対して電気化学的に貴であるように設定され、前記ハーフトーン層のエッチング開始時点より後における前記遮光層が、前記ハーフトーン層に対して電気化学的に卑であるように設定され、前記ハーフトーン層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とを、同一のエッチャントによってエッチングすることで、前記ハーフトーン層に積層されたハーフトーンパターンのエッジよりも前記遮光層に形成された遮光パターンのエッジが平面視において後退した位置に配置されるハーフトーンマスクを製造可能とされる。これにより、まず、遮光層をエッチングし、次いで、エッチングストッパー層をエッチングし、そしてハーフトーン層をエッチングすることを可能とするとともに、遮光層をサイドエッチングして、一回の連続したエッチングによって遮光パターンとハーフトーンパターンとを形成することが可能となる。これにより、2回以上のレジストパターン形成をすることなく、かつ、一回の連続したエッチングによって遮光パターンとハーフトーンパターンとを形成するとともに、同時にエッチングストッパー層も該当部分を除去することが可能となるため、製造工程数を削減して、作業量を低減し、製造時間を短縮して、コストを低減可能なマスクブランクスおよびそのマスクブランクスから製造されたハーフトーンマスクを提供することが可能となる。

Claims (15)

  1. 透明基板と、
    該透明基板の表面に積層されたCrを主成分とする位相シフト層と、
    前記位相シフト層に積層されたエッチングストッパー層と、
    前記エッチングストッパー層に積層されたCrを主成分とする遮光層と、を備えるマスクブランクスであって、
    前記位相シフト層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とを、同一のエッチャントによってエッチングすることで、前記位相シフト層に積層された位相シフトパターンのエッジよりも前記遮光層に形成された遮光パターンのエッジが平面視において後退した位置に配置される位相シフトマスクを製造可能とされることを特徴とするマスクブランクス。
  2. 前記エッチングストッパー層が、Ni、Co、Fe、Ti、Si、Al、Nb、Mo、WおよびHfから選択された少なくとも1種の金属を主成分とすることを特徴とする請求項1に記載のマスクブランクス。
  3. 前記遮光層において、前記位相シフト層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とにおける前記エッチングでのサイドエッチング量が、前記位相シフト層のエッチング開始時点の前に比べて該遮光層のエッチング開始時点から大きくなるように設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のマスクブランクス。
  4. 前記遮光層のサイドエッチング量が、前記位相シフト層のエッチング開始時点の前に比べて該遮光層のエッチング開始時点から10倍以上大きくなるように設定されていることを特徴とする請求項3に記載のマスクブランクス。
  5. 前記位相シフト層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とにおいて、
    前記位相シフト層のエッチング開始時点の前における前記遮光層が、前記エッチングストッパー層に対して電気化学的に貴であるように設定され、
    前記位相シフト層のエッチング開始時点より後における前記遮光層が、前記位相シフト層に対して電気化学的に卑であるように設定されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のマスクブランクス。
  6. 前記エッチングストッパー層が、10nm以上の膜厚とされることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のマスクブランクス。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のマスクブランクスの製造方法であって、
    前記透明基板に、前記位相シフト層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とを順に積層する工程を有し、
    前記エッチングストッパー層が、成膜雰囲気として二酸化炭素を含有し、Ni、Co、Fe、Ti、Si、Al、Nb、Mo、WおよびHfから選択された少なくとも1種の金属を主成分としてスパッタリングにより成膜されることを特徴とするマスクブランクスの製造方法。
  8. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のマスクブランクスを用いて位相シフトマスクを製造する方法であって、
    前記遮光層上に所定の開口パターンを有するマスクを形成する工程と、
    この形成したマスク越しに前記位相シフト層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とを同一のエッチャントによって同時にウェットエッチングする工程を有することを特徴とする位相シフトマスクの製造方法。
  9. 前記位相シフト層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とを同時にウェットエッチングする工程において、
    前記遮光層におけるサイドエッチング量が、前記位相シフト層におけるサイドエッチング量の4〜5倍程度に設定されてなることを特徴とする請求項8に記載の位相シフトマスクの製造方法。
  10. 前記エッチャントとして、硝酸セリウム第2アンモニウムを含むエッチング液を用いることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の位相シフトマスクの製造方法。
  11. 請求項8から請求項10のいずれか一項に記載の製造方法により製造されたことを特徴とする位相シフトマスク。
  12. 透明基板と、
    該透明基板の表面に積層されたCrを主成分とするハーフトーン層と、
    前記ハーフトーン層に積層されたエッチングストッパー層と、
    前記エッチングストッパー層に積層されたCrを主成分とする遮光層と、を備えるマスクブランクスであって、
    前記ハーフトーン層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とを、同一のエッチャントによってエッチングすることで、前記ハーフトーン層に積層されたハーフトーンパターンのエッジよりも前記遮光層に形成された遮光パターンのエッジが平面視において後退した位置に配置されるハーフトーンマスクを製造可能とされることを特徴とするマスクブランクス。
  13. 前記遮光層において、前記ハーフトーン層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とにおける前記エッチングでのサイドエッチング量が、前記ハーフトーン層のエッチング開始時点の前に比べて該遮光層のエッチング開始時点から大きくなるように設定されていることを特徴とする請求項12に記載のマスクブランクス。
  14. 請求項12又は請求項13に記載のマスクブランクスの製造方法であって、
    前記透明基板に、前記ハーフトーン層と前記エッチングストッパー層と前記遮光層とを順に積層する工程を有し、
    前記エッチングストッパー層が、成膜雰囲気として二酸化炭素を含有し、Ni、Co、Fe、Ti、Si、Al、Nb、Mo、WおよびHfから選択された少なくとも1種の金属を主成分としてスパッタリングにより成膜されることを特徴とするマスクブランクスの製造方法。
  15. 請求項14に記載の製造方法により製造されたことを特徴とするハーフトーンマスク。
JP2018536904A 2017-06-28 2018-02-07 マスクブランクス、位相シフトマスク、ハーフトーンマスク、マスクブランクスの製造方法、及び位相シフトマスクの製造方法 Expired - Fee Related JP6659855B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017126258 2017-06-28
JP2017126258 2017-06-28
PCT/JP2018/004172 WO2019003486A1 (ja) 2017-06-28 2018-02-07 マスクブランクス、位相シフトマスク、ハーフトーンマスク、マスクブランクスの製造方法、及び位相シフトマスクの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2019003486A1 true JPWO2019003486A1 (ja) 2019-06-27
JP6659855B2 JP6659855B2 (ja) 2020-03-04

Family

ID=64741343

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018536904A Expired - Fee Related JP6659855B2 (ja) 2017-06-28 2018-02-07 マスクブランクス、位相シフトマスク、ハーフトーンマスク、マスクブランクスの製造方法、及び位相シフトマスクの製造方法

Country Status (5)

Country Link
JP (1) JP6659855B2 (ja)
KR (1) KR102170424B1 (ja)
CN (1) CN109478012B (ja)
TW (1) TWI690767B (ja)
WO (1) WO2019003486A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7402002B2 (ja) * 2019-09-19 2023-12-20 アルバック成膜株式会社 マスクブランクス、位相シフトマスク、製造方法
JP7258717B2 (ja) * 2019-10-18 2023-04-17 Hoya株式会社 フォトマスクブランク、フォトマスクブランクの製造方法、フォトマスクの製造方法及び表示装置の製造方法
KR102598440B1 (ko) * 2019-12-20 2023-11-07 주식회사 에스앤에스텍 플랫 패널 디스플레이용 위상반전 블랭크 마스크 및 포토 마스크
JP6987912B2 (ja) * 2020-03-16 2022-01-05 アルバック成膜株式会社 マスクブランクス、位相シフトマスク、製造方法
JP2021176002A (ja) * 2020-04-28 2021-11-04 株式会社エスケーエレクトロニクス フォトマスクの製造方法

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08272071A (ja) * 1995-03-30 1996-10-18 Toppan Printing Co Ltd 位相シフトマスクとその製造方法、ならびにマスクブランク
US20070076833A1 (en) * 2003-09-05 2007-04-05 Hans Becker Attenuated phase shift mask blank and photomask
JP2011013283A (ja) * 2009-06-30 2011-01-20 Ulvac Seimaku Kk 位相シフトマスクの製造方法、フラットパネルディスプレイの製造方法及び位相シフトマスク
JP2013231998A (ja) * 2008-03-31 2013-11-14 Hoya Corp フォトマスクブランク、フォトマスクおよびフォトマスクブランクの製造方法
WO2013190786A1 (ja) * 2012-06-20 2013-12-27 アルバック成膜株式会社 位相シフトマスクブランクス、位相シフトマスク及びその製造方法
WO2014171512A1 (ja) * 2013-04-17 2014-10-23 アルバック成膜株式会社 位相シフトマスクの製造方法および位相シフトマスク
JP2014211501A (ja) * 2013-04-17 2014-11-13 アルバック成膜株式会社 位相シフトマスクの製造方法および位相シフトマスク
JP2016045233A (ja) * 2014-08-20 2016-04-04 Hoya株式会社 位相シフトマスクブランク及びその製造方法、並びに位相シフトマスクの製造方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3256345B2 (ja) * 1993-07-26 2002-02-12 アルバック成膜株式会社 フォトマスクブランクスおよびフォトマスク
WO2009057660A1 (ja) * 2007-11-01 2009-05-07 Ulvac Coating Corporation ハーフトーンマスク、ハーフトーンマスクブランクス、及びハーフトーンマスクの製造方法
JP5231956B2 (ja) 2008-11-25 2013-07-10 アルバック成膜株式会社 ハーフトーンマスク、ハーフトーンマスクブランクス、ハーフトーンマスクの製造方法、及びハーフトーンマスクブランクスの製造方法
US20110159411A1 (en) * 2009-12-30 2011-06-30 Bennett Olson Phase-shift photomask and patterning method
TWI461833B (zh) * 2010-03-15 2014-11-21 Hoya Corp 多調式光罩、多調式光罩之製造方法及圖案轉印方法
JP5605917B2 (ja) * 2011-12-27 2014-10-15 Hoya株式会社 フォトマスクの製造方法、パターン転写方法及びフラットパネルディスプレイの製造方法
KR101282040B1 (ko) * 2012-07-26 2013-07-04 주식회사 에스앤에스텍 플랫 패널 디스플레이용 위상반전 블랭크 마스크 및 포토 마스크
US9093385B2 (en) * 2013-05-28 2015-07-28 Infineon Technologies Ag Method for processing a semiconductor workpiece with metallization

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08272071A (ja) * 1995-03-30 1996-10-18 Toppan Printing Co Ltd 位相シフトマスクとその製造方法、ならびにマスクブランク
US20070076833A1 (en) * 2003-09-05 2007-04-05 Hans Becker Attenuated phase shift mask blank and photomask
JP2013231998A (ja) * 2008-03-31 2013-11-14 Hoya Corp フォトマスクブランク、フォトマスクおよびフォトマスクブランクの製造方法
JP2011013283A (ja) * 2009-06-30 2011-01-20 Ulvac Seimaku Kk 位相シフトマスクの製造方法、フラットパネルディスプレイの製造方法及び位相シフトマスク
WO2013190786A1 (ja) * 2012-06-20 2013-12-27 アルバック成膜株式会社 位相シフトマスクブランクス、位相シフトマスク及びその製造方法
WO2014171512A1 (ja) * 2013-04-17 2014-10-23 アルバック成膜株式会社 位相シフトマスクの製造方法および位相シフトマスク
JP2014211501A (ja) * 2013-04-17 2014-11-13 アルバック成膜株式会社 位相シフトマスクの製造方法および位相シフトマスク
JP2016045233A (ja) * 2014-08-20 2016-04-04 Hoya株式会社 位相シフトマスクブランク及びその製造方法、並びに位相シフトマスクの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
KR20190015182A (ko) 2019-02-13
KR102170424B1 (ko) 2020-10-27
JP6659855B2 (ja) 2020-03-04
TWI690767B (zh) 2020-04-11
WO2019003486A1 (ja) 2019-01-03
CN109478012A (zh) 2019-03-15
TW201905581A (zh) 2019-02-01
CN109478012B (zh) 2022-05-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6659855B2 (ja) マスクブランクス、位相シフトマスク、ハーフトーンマスク、マスクブランクスの製造方法、及び位相シフトマスクの製造方法
JP5588633B2 (ja) 位相シフトマスクの製造方法、フラットパネルディスプレイの製造方法及び位相シフトマスク
KR101242625B1 (ko) 하프톤 마스크, 하프톤 마스크 블랭크 및 하프톤 마스크의 제조 방법
KR102295453B1 (ko) 마스크 블랭크, 전사용 마스크의 제조 방법 및 반도체 장치의 제조 방법
JP2015049282A (ja) 表示装置製造用フォトマスク、該フォトマスクの製造方法、パターン転写方法及び表示装置の製造方法
JP5661973B2 (ja) 位相シフトマスクの製造方法
TW201600921A (zh) 光罩基底、轉印用光罩之製造方法及半導體裝置之製造方法
JP5948495B2 (ja) 位相シフトマスクの製造方法および位相シフトマスク
TWI557497B (zh) 半色調光罩、半色調空白光罩及半色調光罩之製造方法
KR20100084130A (ko) 포토마스크의 제조 방법, 포토마스크 블랭크 및 드라이 에칭 방법
KR20070073613A (ko) 블랭크 마스크 및 이를 이용한 포토마스크의 제조방법
TW201447473A (zh) 遮罩基底及轉印用遮罩以及該等製造方法
JP2017033004A (ja) 表示装置製造用フォトマスク、該フォトマスクの製造方法、パターン転写方法及び表示装置の製造方法
JP5231956B2 (ja) ハーフトーンマスク、ハーフトーンマスクブランクス、ハーフトーンマスクの製造方法、及びハーフトーンマスクブランクスの製造方法
JP5917020B2 (ja) マスクブランクおよび多階調マスクの製造方法
JP5433925B2 (ja) マスクブランクおよび階調マスク
JPWO2014103875A1 (ja) 位相シフトマスクおよびその製造方法
JP6756796B2 (ja) マスクブランクス、ハーフトーンマスク、製造方法
JP4826842B2 (ja) フォトマスクの製造方法及びフォトマスクブランク
JP7062381B2 (ja) マスクブランクスおよびその製造方法、バイナリマスク
JP6154132B2 (ja) 位相シフトマスクの製造方法、位相シフトマスク
JP7303077B2 (ja) マスクブランクスの製造方法及びフォトマスクの製造方法、マスクブランクス及びフォトマスク
JP7062377B2 (ja) 位相シフトマスクの製造方法および位相シフトマスク
JP2022079179A (ja) マスクブランク、位相シフトマスク、及び半導体デバイスの製造方法
JP2021148825A (ja) マスクブランクス、位相シフトマスク、製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180713

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190507

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190527

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190806

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190920

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200114

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200206

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6659855

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees