JP7062381B2 - マスクブランクスおよびその製造方法、バイナリマスク - Google Patents
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Description
これにより、透明基板の露出したパターンの配置されていない透光領域と、透明基板に遮光層が積層された遮光領域と、が順に隣接して配置されたマスクを製造する。
1.大板のマスクブランクスにおいて、パターン線幅のバラツキが大きくなることを防止可能とすること。
2.サイドエッチング量が小さいクロム系遮光層を有するバイナリマスクとなるマスクブランクスを提供可能とすること。
パターン形成工程におけるエッチング時には、クロム系材料からなる層の上側にレジストパターンが形成されている。形成されるマスクパターンにおけるパターン線幅の正確性は、レジスト像のパターンを、いかに忠実に再現するか(転写するか)によって左右される。
該透明基板の表面に形成されたクロムを主成分とする層を備えたマスクブランクスであって、
前記クロムを主成分とする層が、ニッケルを主成分とするサイドエッチング速度小設定層の上に積層され、
前記サイドエッチング速度小設定層が、Ni、Co、Fe、Ti、Si、Al、Nb、Mo、W、Cu、V、Ta、ZrおよびHfから選択された1種以上の金属、および炭素、を含有する材料からなり、前記クロムを主成分とする層を前記サイドエッチング速度小設定層に対して電気化学的に貴として、前記クロムを主成分とする層において膜厚方向のエッチング速度に対してサイドエッチング速度を小さく設定することにより上記課題を解決した。
本発明のマスクブランクスにおいて、前記クロムを主成分とする層が、前記サイドエッチング速度小設定層に積層されることにより、前記透明基板に積層された場合に比べてサイドエッチング速度が0.12倍程度より小さく設定されてなることがより好ましい。
本発明のマスクブランクスは、前記クロムを主成分とする層が、複数層として成膜されることができる。
また、本発明において、前記クロムを主成分とする層が、遮光層とされる手段を採用することもできる。
本発明のマスクブランクスの製造方法は、上記のいずれか記載のマスクブランクスの製造方法であって、
前記透明基板に前記ニッケルを主成分とする層を形成する工程と、
前記サイドエッチング速度小設定層に、前記クロムを主成分とする層を積層する工程と、を有し、
前記サイドエッチング速度小設定層を形成する工程が、Ni、Co、Fe、Ti、Si、Al、Nb、Mo、W、Cu、V、Ta、ZrおよびHfから選択された1種以上の金属をターゲットとし、成膜ガスとして二酸化炭素を含有するスパッタリングにより成膜されることができる。
また、前記ニッケルを主成分とする層を形成する工程において、成膜ガスとして二酸化炭素を含有するか否かを設定することが好ましい。
本発明においては、前記クロムを主成分とする層を積層する工程が、単数層または複数層として成膜されることができる。
本発明のバイナリマスクは、上記のいずれか記載のマスクブランクスによって製造されることができる。
該透明基板の表面に形成されたクロムを主成分とする層を備えたマスクブランクスであって、
前記クロムを主成分とする層が、ニッケルを主成分とする層に積層されて膜厚方向のエッチング速度に対してサイドエッチング速度が小さく設定されてなることにより、マスクブランクスにおける膜厚によって所定時間として設定される膜厚方向エッチング時間(縦方向エッチング時間)での膜厚方向のエッチング量に対して、同じ時間における横向きのエッチング量、つまり、サイドエッチングレートを小さくして、サイドエッチング制御性が向上したマスクブランクスとすることができる。これにより、面内でのエッチング開始時間のバラツキが発生した場合でも、サイドエッチング量(サイドエッチングレート)を小さく設定した分に応じて、パターン線幅のバラツキを小さく抑えられることになる。つまり、クロムのサイドエッチング量を小さいマスクブランクスとすることで、パターン線幅に面内バラツキのない微細なパターンを正確に形成することが可能となる。
前記透明基板に前記ニッケルを主成分とする層を形成する工程と、
前記ニッケルを主成分とする層に、前記クロムを主成分とする層を積層する工程と、
を有し、
前記ニッケルを主成分とする層を形成する工程が、Ni、Co、Fe、Ti、Si、Al、Nb、Mo、W、Cu、V、Ta、ZrおよびHfから選択された1種以上の金属をターゲットとするスパッタリングにより成膜されることにより、クロムを主成分とする層をニッケルを主成分とする層に対して電気化学的に貴として、クロムを主成分とする層において、膜厚方向のエッチングに対してサイドエッチング速度を小さくすることができるとともに、クロムを主成分とする層を透明基板に直接積層した場合に比べて、このクロムを主成分とする層のサイドエッチングを約一桁小さく設定することが可能となる。
図1は、本実施形態におけるマスクブランクスを模式的に示す断面図であり、図において、符号MBはマスクブランクスである。
また、ニッケル系下地層12の成膜条件として、成膜ガスに二酸化炭素を含有するかどうかを設定することができる。成膜ガスに二酸化炭素を含有した場合には、後述するクロムエッチャントによってニッケル系下地層12をエッチング・除去することが可能となり、また、成膜ガスに二酸化炭素を含有しない場合には、後述するクロムエッチャントによってニッケル系下地層12をエッチング・除去しないことを選択することが可能となる。
遮光層13は、所定の光学特性が得られる厚み(例えば、80nm~200nm)で形成される。
図2は、本実施形態におけるマスクブランクスによるマスク製造工程を示す断面図であり、図3は、本実施形態におけるマスクブランクスによるマスク製造工程を示す断面図である。
このとき、成膜条件として、クロムをターゲットとしたDCスパッタリングにより、スパッタリングガスとして、アルゴン、窒素(N2)などを含む状態で、スパッタリングをおこなうことができる。
酸化還元反応の起こりやすさは金属によって異なっており、標準電極電位として示される。標準電極電位は、その電位以上であれば還元反応が起こり、その電位以下であれば酸化反応が起こる。そのため、標準電極電位が低い金属ほど酸化されやすく(卑な金属)、標準電極電位が高い金属ほど酸化されにくい(貴な金属)。なお、本実施態様においては、標準水素電極を基準として測定した標準電極電位を比較して、高いほうを貴、低いほうを卑とする。
また、異種金属接触腐食には、貴な金属および卑な金属の面積が関係する。貴な金属に比べて卑な金属の面積が大きいと、還元反応に必要な電子が少ないためゆっくりと酸化するが、貴な金属に比べて卑な金属の面積が小さいと、還元反応に必要な電子が多くなるため急速に酸化する。
さらに、酸化窒化炭化クロムを主成分とし、膜構成の異なる2層の膜で構成することもできる。
上記効果を確認するため、次の実験を行った。即ち、ガラス基板S上に、スパッタリング法により、ニッケル系下地層12たるNi-Ti-Nb-Mo膜を4.9nmの厚さで成膜し、遮光層13たる酸化窒化クロム主成分の層と酸化窒化炭化クロム主成分の層とで構成される膜を122.0nm程度の合計厚さで成膜して、バイナリマスクブランクスMBを得た。
この際、ニッケル系下地層12のスパッタリングにおいて、スパッタガスとしてメタンおよび二酸化炭素を含有する条件とした。また、遮光層13のスパッタリングにおいて、スパッタガスとして窒素ガス(N2)を含有する条件とした。
硝酸セリウム第2アンモニウム:過塩素酸:純水=13~18:3~5:77~84
とした。
同様にして、ガラス基板S上に、直接遮光層13たる酸化窒化クロム主成分の層と酸化窒化炭化クロム主成分の層とで構成される膜を成膜して、バイナリマスクブランクスを得た。
さらに、同様にして、バイナリマスクブランクス上にレジストパターンを形成し、このレジストパターン越しに硝酸セリウム第2アンモニウムと過塩素酸との混合エッチング液を用いて遮光層をエッチングして遮光パターンを形成することで、バイナリマスクを得た。
なお、図5において、オーバーエッチングタイムとは、基準のエッチング時間に対して、超過したエッチング時間を示している。
なお、図6、図7において、Cr-LRは遮光層を、ESは、ニッケル系下地層を示している。
M…マスク
S…ガラス基板(透明基板)
PR1a…フォトレジスト層
PR1…レジストパターン
12…ニッケル系下地層(ニッケルを主成分とする層)
12a…ニッケル系下地パターン
13…遮光層(クロムを主成分とする層)
13a…遮光パターン
Claims (7)
- 透明基板と、
該透明基板の表面に形成されたクロムを主成分とする層を備えたマスクブランクスであって、
前記クロムを主成分とする層が、ニッケルを主成分とするサイドエッチング速度小設定層の上に積層され、
前記サイドエッチング速度小設定層が、Ni、Co、Fe、Ti、Si、Al、Nb、Mo、W、Cu、V、Ta、ZrおよびHfから選択された1種以上の金属、および炭素、を含有する材料からなり、前記クロムを主成分とする層を前記サイドエッチング速度小設定層に対して電気化学的に貴として、前記クロムを主成分とする層において膜厚方向のエッチング速度に対してサイドエッチング速度を小さく設定することを特徴とするマスクブランクス。 - 前記クロムを主成分とする層が、前記サイドエッチング速度小設定層に積層されることにより、前記透明基板に積層された場合に比べてサイドエッチング速度が0.12倍程度より小さく設定されてなることを特徴とする請求項1記載のマスクブランクス。
- 前記クロムを主成分とする層が、複数層として成膜されることを特徴とする請求項1または2記載のマスクブランクス。
- 前記クロムを主成分とする層が、遮光層とされることを特徴とする請求項1から3のいずれか記載のマスクブランクス。
- 請求項1から4のいずれか記載のマスクブランクスの製造方法であって、
前記透明基板に前記サイドエッチング速度小設定層を形成する工程と、
前記ニッケルを主成分とする層に、前記クロムを主成分とする層を積層する工程と、を有し、
前記サイドエッチング速度小設定層を形成する工程が、Ni、Co、Fe、Ti、Si、Al、Nb、Mo、W、Cu、V、Ta、ZrおよびHfから選択された1種以上の金属をターゲットとし、成膜ガスとして二酸化炭素を含有するスパッタリングにより成膜されることを特徴とするマスクブランクスの製造方法。 - 前記クロムを主成分とする層を積層する工程が、単数層または複数層として成膜されることを特徴とする請求項5記載のマスクブランクスの製造方法。
- 請求項1から3のいずれか記載のマスクブランクスによって製造されることを特徴とするバイナリマスク。
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