JPWO2018230320A1 - ポリエーテル重合体 - Google Patents

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Abstract

コピー機、プリンター等に使用される電子写真用プロセスの現像、帯電、転写などの半導電ゴムロールおよび半導電性無端ベルト等の電子写真用部品において、低温・低湿度条件下での低抵抗化を可能とするポリエーテル重合体、及びポリエーテル重合体を用いた半導電性ゴム材料を提供するために、溶剤としてテトラヒドロフラン(THF)を使用し、ポリスチレン換算により測定したゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される分子量1.0×104以下の割合が4%以上であるポリエーテル重合体を見出した。

Description

本発明は、半導電性ゴム材料に用いられるポリエーテル重合体に関する。
ポリエーテル重合体はコピー機、プリンター等に使用される電子写真用プロセスの現像、帯電、転写などの半導電ゴムロールおよび半導電性無端ベルト等に用いられている。
電子写真機器等の画像形成装置において、感光体や誘電体等の被帯電体面を帯電処理する手段として、近年では直接接触帯電方式が採用されている。直接接触帯電方式においては、電圧を印加した帯電部材を被帯電体面に直接接触させて被帯電体面を帯電処理する。帯電部材としては、一般的には金属製等の心棒の軸上に半導電性の弾性体層が形成されたローラー等が使用される。近年、接触型帯電方式に用いられる帯電ロール、転写ロール、現像ロールにおいて、高画質化や高速化等の要求から、基材部分であるゴム材料の更なる物性向上が求められている。
半導電性の弾性体層には従来、導電性を有する添加物が配合され、半導電化された電子導電系の半導電性組成物、ゴム架橋体を使用する方法が知られている。
しかし、こうして得られたゴム材料の電気抵抗は、導電性を有する添加物の添加量や分散状態によって大きく左右される。例えば、ゴム成分にカーボンブラックを添加した場合は、わずかな添加量の差異や、カーボンブラックの分散不良等により、電気抵抗が著しく変化する問題や、得られるゴム材料が剛直になるといった問題がある。ゴム成分にイオン導電剤を添加する方法も公知であるが、添加によるゴム物性の低下、ゴム材料からのブリードによる表面汚染が生じやすい等の本質的な欠点がある。
また、ゴム材料の柔軟性を向上させるために可塑剤等が用いられるが、この方法にも、ゴム材料からのブリードによる表面汚染が生じやすい等の本質的な欠点がある。
従って、電子写真機器等に用いられる材料においては、添加物等の改良だけでは十分ではなく、添加物等の配合に関する研究に加えて、ポリマー自身の改良が求められている。
特開2000−063656号公報
特許文献1には、カーボンブラックを配合しないときの体積抵抗率(23℃、50%RH条件)が約1×107Ω・cmとなるエーテル系重合体架橋ゴムが開示されている。しかし、このゴムの体積固有抵抗値の環境依存性は約2であり(すなわち10℃、15%RH条件測定時の体積固有抵抗値と40℃、90%RH条件測定時の体積固有抵抗値との比が約2桁異なり)、低温・低湿度条件での体積固有抵抗値にはまだ改善の余地がある。
従って本発明の解決課題は、コピー機、プリンター等に使用される電子写真用プロセスの現像、帯電、転写などの半導電ゴムロールおよび半導電性無端ベルト等の電子写真用部品において、低温・低湿度条件下での低抵抗化を可能とするポリエーテル重合体、及びポリエーテル重合体を用いた半導電性ゴム材料に関する。
本発明者らは、上記課題について鋭意研究の結果、ポリエーテル重合体において、溶剤としてテトラヒドロフラン(THF)を使用し、ポリスチレン換算により測定したゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される分子量1.0×104以下の割合が4%以上であるポリエーテル重合体、及びポリエーテル重合体を用いた半導電性ゴム材料により課題を解決できることを見出した。
本発明は、以下のように記載することもできる。
項1 ポリエーテル重合体において、溶剤としてテトラヒドロフラン(THF)を使用し、ポリスチレン換算により測定したゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される分子量1.0×104以下の割合が4%以上であるポリエーテル重合体。
項2 分子量1.0×104以下の割合が6%以上である項1記載のポリエーテル重合体。
項3 溶剤としてテトラヒドロフラン(THF)を使用し、ポリスチレン換算により測定したゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される重量平均分子量が3.0×105以上である項1又は2に記載のポリエーテル重合体。
項4 (1)エチレンオキサイド由来の構成単位を有する項1〜3いずれか記載のポリエーテル重合体。
項5 ポリエーテル重合体が(1)エチレンオキサイド由来の構成単位と、(2)エピクロロヒドリン由来の構成単位と、(3)アリルグリシジルエーテル由来の構成単位とを有するポリエーテル重合体であり、重クロロホルム溶媒中でのプロトン核磁気共鳴分光法によって測定されるスペクトル(テトラメチルシラン基準)の化学シフト値0〜3.4ppmの範囲にシグナルが存在し(ただし、H2O由来のピークは除外する)、そのシグナルの総積分値(a)とアリルグリシジルエーテル由来のアルケニル水素の積分値(b)の比(a/b)が0.2以上である項1〜4いずれか記載のポリエーテル重合体。
項6 (1)エチレンオキサイド由来の構成単位として50〜90mol%、(2)エピクロロヒドリン由来の構成単位として9〜49mol%、(3)アリルグリシジルエーテル由来の構成単位として1〜15mol%を有する項5に記載のポリエーテル重合体。
項7 項1〜6いずれかのポリエーテル重合体を用いてなる半導電性ゴム材料。
本発明のポリエーテル重合体を用いた半導電性ゴム材料はこれまで帯電ロール、現像ロール、転写ロール等に使用されてきた半導電性ゴム材料と同様に半導電性を有するだけでなく、抵抗値を下げることが困難である低温低湿度環境下で低い抵抗値を示すため、印加電圧を抑えることができ、コピー機、プリンター等の半導電性ゴムロールおよびベルト等に非常に有用である。
以下に、本発明について詳細に説明する。
本発明のポリエーテル重合体は、溶剤としてテトラヒドロフラン(THF)を使用し、ポリスチレン換算により測定したゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される分子量1.0×104以下の割合が4%以上であるポリエーテル重合体である。
本発明のポリエーテル重合体としては、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定されるポリエーテル重合体における分子量1.0×104以下の割合が下限は4%以上であることが好ましく、6%以上であることが好ましく、8%以上であることが特に好ましく、上限は25%以下であることが好ましく、20%以下であることが好ましく、18%以下であることが好ましい。分子量1.0×104以下の割合は、溶剤としてテトラヒドロフラン(THF)を使用し、検出に示差屈折計(RI検出器)を使用した、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)から求められるグラフに基づいており、グラフの横軸は分子量の対数、縦軸は積分分布値である。すなわち、GPCにより測定されるポリエーテル重合体における分子量1.0×104以下の割合とは、ポリスチレンの分子量を測定して得られた検量線に基づいて決定されるポリエーテル重合体の分子量分布全体のピーク面積に対する、分子量1.0×104以下の分子量成分のピーク面積の割合である。ポリエーテル重合体における分子量1.0×104以下の割合を4%以上にすることで、半導電性ゴム材料の電気抵抗値を十分に下げることができる。また、硬度も十分に下げることができる。
本発明のポリエーテル重合体の重量平均分子量は特に限定されないが、下限は1.0×105以上であることが好ましく、2.0×105以上であることがより好ましく、3.0×105以上であることがよりさらに好ましく、4.0×105以上であることが特に好ましく、上限は2.0×106以下であることが好ましく、1.5×106以下であることがより好ましく、1.2×106以下であることが特に好ましい。重量平均分子量を高くした場合であっても、分子量1.0×104以下の割合を所定以上にすることで、電気抵抗や硬度を十分に下げることができる。本発明のポリエーテル重合体の重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)、示差屈折計(RI検出器)を用いて測定し、溶剤としてテトラヒドロフラン(THF)を使用し、ポリスチレン換算により測定する。
本発明のポリエーテル重合体は、オキシラン単量体の開環重合体であり、ポリエーテルゴムと記載することができる。即ち、本発明のポリエーテル重合体は、オキシラン単量体に由来する構成単位を有する重合体であり、オキシラン単量体としては、ハロゲン含有オキシラン単量体、アルキレンオキサイド単量体、アルキルオキシ基を有するオキシラン単量体、シクロアルキル基を有するオキシラン単量体、芳香族基を有するオキシラン単量体、エステル基を有するオキシラン単量体、ヒドロキシ基を有するオキシラン単量体(エポキシアルコール)、エチレン性不飽和基含有オキシラン単量体を例示することでき、ハロゲン含有オキシラン単量体、アルキレンオキサイド単量体、エチレン性不飽和基含有オキシラン単量体であることが好ましい。
本発明のポリエーテル重合体は、アルキレンオキサイド単量体に由来する構成単位を有する重合体であることが好ましく、エチレンオキサイドに由来する構成単位を有する重合体であることが半導電性材料とする点で特に好ましい。
アルキレンオキサイド単量体としては、炭素数2〜10で構成されるアルキレンオキサイド単量体であることが好ましく、炭素数2〜8で構成されるアルキレンオキサイド単量体であることがより好ましく、炭素数2〜6で構成されるアルキレンオキサイド単量体であることが特に好ましい。
アルキレンオキサイド単量体を具体的に例示すると、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、ペンチレンオキサイド、ヘキシレンオキサイド等を挙げることができる。
ハロゲン含有オキシラン単量体としては、エピハロヒドリン類であることが好ましく、エピクロロヒドリンであることが特に好ましい。
ハロゲン含有オキシラン単量体を具体的に例示すると、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、エピヨードヒドリン、エピフルオロヒドリン等のエピハロヒドリン類、p−クロロスチレンオキシド、ジブロモフェニルグリシジルエーテル、m−クロロメチルスチレンオキシド、p−クロロメチルスチレンオキシド、クロロ酢酸グリシジル、グリシド酸クロロメチル、テトラフルオロオキシラン、1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロ−1,2−エポキシプロパン等のエピハロヒドリン類以外のハロゲン置換オキシラン類を挙げることができる。
エチレン性不飽和基含有オキシラン単量体としては、アリルグリシジルエーテル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、クロトン酸グリシジル、3,4−エポキシ−1−ブテンを例示することができ、アリルグリシジルエーテル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルであることが好ましい。
本発明のポリエーテル重合体は、アルキレンオキサイド単量体由来の構成単位を50mol%以上有することが好ましく、55mol%以上有することがより好ましく、60mol%以上有することが特に好ましく、90mol%以下有することが好ましく、85mol%以下有することがより好ましく、80mol%以下有することが特に好ましい。
本発明のポリエーテル重合体は、ハロゲン含有オキシラン単量体由来の構成単位を、0mol%以上有していてもよく、9mol%以上有することが好ましく、12mol%以上有することがより好ましく、14mol%以上有することが特に好ましく、49mol%以下有することが好ましく、43mol%以下有することがより好ましく、37mol%以下有することが特に好ましい。
本発明のポリエーテル重合体は、エチレン性不飽和基含有オキシラン単量体由来の構成単位を、0mol%以上有していてもよく、1mol%以上有することが好ましく、2mol%以上有することがより好ましく、3mol%以上有することが特に好ましく、15mol%以下有することが好ましく、10mol%以下有することがより好ましく、7mol%以下有することが特に好ましい。
本発明のポリエーテル重合体においては、エピクロロヒドリン−エチレンオキサイド共重合体、エピクロロヒドリン−プロピレンオキサイド共重合体、エピクロロヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体、エピクロロヒドリン−エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル四元共重合体であることが好ましい。また、複数の重合体をブレンドすることにより、構成されていてもよい。
本発明のポリエーテル重合体においては、(1)エチレンオキサイド由来の構成単位と、(2)エピクロロヒドリン由来の構成単位、(3)アリルグリシジルエーテル由来の構成単位を有する際には、前記の分子量1.0×104以下の割合を所定範囲にすることに加えて、プロトン核磁気共鳴分光法によって測定されるスペクトルが所定の特性を示すことが好ましい。すなわち重クロロホルム溶媒中でのプロトン核磁気共鳴分光法によって測定される重合体のスペクトル(テトラメチルシラン基準)の化学シフト値0〜3.4ppmの範囲にシグナルが存在し(ただし、H2O由来のピークは除外する)、H2O由来のピーク以外の化学シフト値0〜3.4ppmの範囲におけるシグナルの総積分値(a)とアリルグリシジルエーテル由来のアルケニル水素の積分値(b)の比(a/b)が0.2以上であることが好ましく、0.4以上であることがより好ましく、0.7以上であることが好ましく、1.0以上であることが好ましく、10以下であることが好ましく、7以下であることが好ましく、5以下であることが特に好ましい。上記の積分値の比(a/b)が0.2以上であるポリエーテル重合体を用いることにより、半導電性ゴム材料の電気抵抗値をさらに下げることができる。
本発明の上記の積分値の比(a/b)を満たすポリエーテル重合体は、(1)エチレンオキサイド由来の構成単位を50mol%以上有することが好ましく、55mol%以上有することがより好ましく、60mol%以上有することが特に好ましく、90mol%以下有することが好ましく、85mol%以下有することがより好ましく、80mol%以下有することが特に好ましい。
本発明の上記の積分値の比(a/b)を満たすポリエーテル重合体は、(2)エピクロロヒドリン由来の構成単位を9mol%以上有することが好ましく、12mol%以上有することがより好ましく、14mol%以上有することが特に好ましく、49mol%以下有することが好ましく、43mol%以下有することがより好ましく、37mol%以下有することが特に好ましい。
本発明の上記の積分値の比(a/b)を満たすポリエーテル重合体は、(3)アリルグリシジルエーテル由来の構成単位を、1mol%以上有することが好ましく、2mol%以上有することがより好ましく、3mol%以上有することが特に好ましく、15mol%以下有することが好ましく、10mol%以下有することがより好ましく、7mol%以下有することが特に好ましい。
本発明の前記の重クロロホルム溶媒中でのプロトン核磁気共鳴分光法によって測定されるスペクトル(テトラメチルシラン基準)の化学シフト値0〜3.4ppmの範囲にシグナルが存在し(ただし、H2O由来のピークは除外する)、H2O由来のピーク以外の化学シフト値0〜3.4ppmの範囲におけるシグナルの総積分値(a)とアリルグリシジルエーテル由来のアルケニル水素の積分値(b)の比(a/b)を満たすポリエーテル重合体は、(1)エチレンオキサイド由来の構成単位と、(2)エピクロロヒドリン由来の構成単位、(3)アリルグリシジルエーテル由来の構成単位を有していればよいが、(1)エチレンオキサイド由来の構成単位と、(2)エピクロロヒドリン由来の構成単位、(3)アリルグリシジルエーテル由来の構成単位のみからなる重合体であることが好ましい。また、複数の重合体をブレンドすることにより、構成されていてもよい。
本発明のポリエーテル重合体の製造方法としては、特に限定されないが、触媒としてオキシラン化合物を開環重合させ得るものを使用し、重合温度は、例えば、−20〜100℃の範囲である。この重合は、溶液重合、スラリー重合のいずれでもよい。前記触媒としては、例えば、有機アルミニウムを主体としこれに水やリンのオキソ酸化合物やアセチルアセトン等を反応させた触媒系、有機亜鉛を主体としこれに水を反応させた触媒系、有機錫−リン酸エステル縮合物触媒系(例えば米国特許第3,773,694号明細書に記載の有機錫−リン酸エステル縮合物触媒系)等があげられる。なお、このような製法により、共重合させる場合、これらの成分を実質上ランダムに共重合することが好ましい。どのような製造方法であっても、分子量の制御方法は周知であり、低分子量のものとそうでないものとを適当な割合で混合すれば、本発明のポリエーテル重合体を製造できる。
2種以上の重合体を混合することにより本発明のポリエーテル重合体を製造する場合、例えば、分子量1.0×104以下の割合が4%未満であるポリエーテル重合体に対して、他のポリエーテル重合体を混合することにより、所望の分子量1.0×104以下の割合を有するポリエーテル重合体を製造することが可能である。
低分子量のものと混合する必要なしに本発明のポリエーテル重合体を製造するには、例えば、スラリー重合において、重合反応中の段階で所定量の連鎖移動剤の存在下で、各種オキシラン単量体を重合させればよい。連鎖移動剤を適切に使用することで、ポリエーテル重合体中の分子量1.0×104以下の割合を適切な範囲にコントロールできる。また前記積分値の比(a/b)を適切な範囲にコントロールすることもできる。
連鎖移動剤としては、炭素数1〜6のアルコールであることが好ましく、炭素数1〜4のアルコールであることが好ましい。
所定量としては、オキシラン単量体全量に対して、下限は0.025重量%以上であることが好ましく、0.035重量%以上であることがより好ましく、0.05重量%以上であることが特に好ましく、上限は3重量%以下であることが好ましく、2重量%以下であることがより好ましく、1.5重量%以下であることが特に好ましい。
エチレンオキサイド、エピクロロヒドリン、アリルグリシジルエーテルを共重合させる場合、これら3成分はいずれも重合反応の開始時から存在していることが好ましい。
本発明の半導電性ゴム材料は、本発明のポリエーテル重合体を用いて作製することができ、特に製法は限定されないが、本発明のポリエーテル重合体を有する半導電性ゴム材料用組成物に架橋剤、熱重合開始剤、光反応開始剤を含有させ、架橋反応させることにより作製することができる。
本発明の半導電性ゴム材料用組成物に用いられる架橋剤としては、塩素原子等のハロゲン原子の反応性を利用する公知の架橋剤、側鎖二重結合の反応性を利用する公知の架橋剤を挙げることができる。塩素原子等のハロゲン原子の反応性を利用する公知の架橋剤としては、ポリアミン系架橋剤、チオウレア系架橋剤、チアジアゾール系架橋剤、メルカプトトリアジン系架橋剤、ピラジン系架橋剤、キノキサリン系架橋剤、ビスフェノール系架橋剤を例示することができ、側鎖二重結合の反応性を利用する公知の架橋剤としては、硫黄系架橋剤、有機過酸化物系架橋剤を例示することができる。
ポリアミン系架橋剤としては、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ヘキサメチレンテトラミン、p−フェニレンジアミン、クメンジアミン、N,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサンジアミン、エチレンジアミンカーバメート、ヘキサンメチレンジアミンカーバメート等があげられる。
チオウレア系架橋剤としては、エチレンチオウレア、1,3−ジエチルチオウレア、1,3−ジブチルチオウレア、トリメチルチオウレア等があげられる。
チアジアゾール系架橋剤としては、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール−5−チオベンゾエート等があげられる。
メルカプトトリアジン系架橋剤としては、2,4,6−トリメルカプト−1,3,5−トリアジン、2−ヘキシルアミノ−4,6−ジメルカプトトリアジン、2−ジエチルアミノ−4,6−ジメルカプトトリアジン、2−シクロヘキシルアミノ−4,6ジメルカプトトリアジン、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプトトリアジン、2−アニリノ−4,6−ジメルカプトトリアジン、2−フェニルアミノ−4,6−ジメルカプトトリアジン等があげられる。
ピラジン系架橋剤としては、2,3−ジメルカプトピラジン誘導体等があげられ、具体的には、ピラジン−2,3−ジチオカーボネート、5−メチル−2,3−ジメルカプトピラジン、5−エチルピラジン−2,3−ジチオカーボネート、5,6−ジメチル−2,3−ジメルカプトピラジン、5,6−ジメチルピラジン−2,3−ジチオカーボネート等があげられる。
キノキサリン系架橋剤としては、2,3−ジメルカプトキノキサリン誘導体等があげられ、具体的には、キノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、6−メチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、6−エチル−2,3−ジメルカプトキノキサリン、6−イオプロピルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、5,8−ジメチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネート等があげられる。
ビスフェノール系架橋剤としては、4,4−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン(ビスフェノールS)、1,1−シクロヘキシリデン−ビス(4−ヒドロキシベンゼン)、2−クロロ−1,4−シクロヘキシレン−ビス(4−ヒドロキシベンゼン)、2,2−イソプロピリデン−ビス(4−ヒドロキシベンゼン)(ビスフェノールA)、ヘキサフルオロイソプロピリデン−ビス(4−ヒドロキシベンゼン)(ビスフェノールAF)、および2−フルオロ−1,4−フェニレン−ビス(4−ヒドロキシベンゼン)等があげられる。
硫黄系架橋剤としては、硫黄、モルホリンジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、N,N’−ジメチル−N,N’−ジフェニルチウラムジスルフィド、ジペンタンメチレンチウラムテトラスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、ジペンタメチレンチウラムヘキサスルフィド等があげられる。
有機過酸化物系架橋剤としては、tert−ブチルヒドロペルオキシド、1,1,3,3,−テトラメチルブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、tert−ブチルクミルペルオキシド、1,1−tert−ブチルペルオキシシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジtert−ブチルペルオキシヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジtert−ジブチルペルオキシヘキシン−3、1,3−ビスtert−ブチルペルオキシイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジベンゾイルペルオキシヘキサン、1,1−ビスtert−ブチルペルオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビスtert−ブチルペルオキシバレレート、ベンゾイルペルオキシド、tert−ブチルペルオキシドイソブチレート、tert−ブチルペルオキシ2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルペルオキシベンゾエート、tert−ブチルペルオキシイソプロピルカルボナート、tert−ブチルペルオキシアリルモノカルボナート、p−メチルベンゾイルペルオキシドがあげられる。
架橋剤の配合量は、本発明のポリエーテル重合体100重量部に対して0.1重量部以上であることが好ましく、より好ましくは0.2重量部以上、特に好ましくは0.3重量部以上であり、20重量部以下であることが好ましく、より好ましくは10重量部以下、特に好ましくは5重量部以下である。
架橋促進剤
また、架橋剤と共に用いられる公知の促進剤(即ち、架橋促進剤)を本発明の半導電性ゴム材料用組成物に用いることができる。
前記架橋促進剤の例としては、チウラム系架橋促進剤、チアゾール系架橋促進剤、モルホリンスルフィド系架橋促進剤、スルフェンアミド系架橋促進剤、グアニジン系架橋促進剤、チオウレア系架橋促進剤、アルデヒド−アンモニア系架橋促進剤、ジチオカルバミン酸塩系架橋促進剤、キサントゲン酸塩系架橋促進剤、脂肪酸アルカリ金属塩系架橋促進剤、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(以下DBUと略)塩系架橋促進剤、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5(以下DBNと略)塩系架橋促進剤、亜鉛華(酸化亜鉛)等をあげることができる。
チウラム系架橋促進剤としては、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、ジペンタメチレンチウラムヘキサスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド等があげられる。
チアゾール系架橋促進剤としては、メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジル・ジスルフィド、2−メルカプトベンゾチアゾールの各種金属塩、2−メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩、2−(N,N−ジエチルチオ・カルバモイルチオ)ベンゾチアゾール、2−(4’−モノホリノ・ジチオ)ベンゾチアゾール、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド等があげられる。
モルホリンスルフィド系架橋促進剤としては、モルホリンジスルフィドがあげられる。
スルフェンアミド系架橋促進剤としては、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド、N−第三ブチル−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド、N−第三ブチル−ジ(2−ベンゾチアゾール)スルフェンイミド等があげられる。
グアニジン系架橋促進剤としては、ジフェニルグアニジン、ジトリルグアニジン等があげられる。
チオウレア系架橋促進剤としては、エチレンチオウレア、ジエチレンチオウレア、ジブチルチオウレア、ジラウリルチオウレア、トリメチルチオウレア、ジフェニルチオウレア等があげられる。
アルデヒド−アンモニア系架橋促進剤としては、ヘキサメチレンテトラミン等があげられる。
ジチオカルバミン酸塩系架橋促進剤としては、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルカルバミン酸亜鉛、N−ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛等があげられる。
キサントゲン酸塩系架橋促進剤としては、イソプロピルキサントゲン酸亜鉛、ブチルキサントゲン酸亜鉛等があげられる。
脂肪酸アルカリ金属塩系架橋促進剤としては、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等があげられる。
DBU塩系架橋促進剤としては、DBU−炭酸塩、DBU−ステアリン酸塩、DBU−2−エチルヘキシル酸塩、DBU−安息香酸塩、DBU−サリチル酸塩、DBU−3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸塩、DBU−フェノール樹脂塩、DBU−2−メルカプトベンゾチアゾール塩、DBU−2−メルカプトベンズイミダゾール塩等があげられる。
DBN塩系架橋促進剤としては、DBN−炭酸塩、DBN−ステアリン酸塩、DBN−2−エチルヘキシル酸塩、DBN−安息香酸塩、DBN−サリチル酸塩、DBN−3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸塩、DBN−フェノール樹脂塩、DBN−2−メルカプトベンゾチアゾール塩、DBN−2−メルカプトベンズイミダゾール塩等があげられる。
架橋促進剤の配合量は、本発明のポリエーテル重合体に対して0.1〜15重量部であることが好ましく、0.1〜10重量部であることがより好ましく、0.1〜5重量部であることが特に好ましい。
本発明の半導電性ゴム材料用組成物に対しては、本発明の効果を損なわない限り、上記の他に当該技術分野で行われる各種の架橋助剤、受酸剤、充填剤、可塑剤、加工助剤(主に滑剤)、難燃剤、顔料、老化防止剤、導電剤等を任意で配合することができる。
更に、本発明の効果を損なわない限り、半導電性ゴム材料用組成物に本発明のポリエーテル重合体以外のポリマーをブレンドすることもできる。ポリエーテル重合体以外のポリマーは特に限定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエステル、ナイロン、ABS樹脂、エポキシ樹脂、(メタ)アクリレート樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂等の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂や、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレンプロピレンゴム(EPM、EPDM)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、アクリルゴム(ACM、AEM)、フッ素ゴム(FKM)、ウレタンゴム(U)、シリコーンゴム(Q)等の天然ゴム、合成ゴムが挙げられる。特に好ましくはNBR、EPDM等が挙げられる。ブレンドする比率は特に限定されず、任意の範囲でブレンドすることができる。
本発明で用いられる受酸剤としては、公知の受酸剤を使用できるが、好ましくは金属化合物および/または無機マイクロポーラス・クリスタルである。金属化合物としては、周期表第II族(2族および12族)金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、カルボン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩、亜リン酸塩、周期表第III族(3族および13族)金属の酸化物、水酸化物、カルボン酸塩、ケイ酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、周期表第IV族(4族および14族)金属の酸化物、塩基性炭酸塩、塩基性カルボン酸塩、塩基性亜リン酸塩、塩基性亜硫酸塩、三塩基性硫酸塩等の金属化合物があげられる。
前記金属化合物の具体例としては、マグネシア、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化バリウム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、生石灰、消石灰、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、フタル酸カルシウム、亜リン酸カルシウム、亜鉛華、酸化錫、リサージ、鉛丹、鉛白、二塩基性フタル酸鉛、二塩基性炭酸鉛、ステアリン酸錫、塩基性亜リン酸鉛、塩基性亜リン酸錫、塩基性亜硫酸鉛、三塩基性硫酸鉛等を挙げることができ、炭酸ナトリウム、マグネシア、水酸化マグネシウム、生石灰、消石灰、ケイ酸カルシウム、亜鉛華などが好ましい。
前記無機マイクロポーラス・クリスタルとは、結晶性の多孔体を意味し、無定型の多孔体、例えばシリカゲル、アルミナ等とは明瞭に区別できるものである。このような無機マイクロポーラス・クリスタルの例としては、ゼオライト類、アルミノホスフェート型モレキュラーシーブ、層状ケイ酸塩、合成ハイドロタルサイト、チタン酸アルカリ金属塩等があげられる。特に好ましい受酸剤としては、合成ハイドロタルサイトがあげられる。
前記ゼオライト類は、天然ゼオライトの外、A型、X型、Y型の合成ゼオライト、ソーダライト類、天然ないしは合成モルデナイト、ZSM−5などの各種ゼオライトおよびこれらの金属置換体であり、これらは単独で用いても2種以上の組み合わせで用いても良い。また金属置換体の金属はナトリウムであることが多い。ゼオライト類としては酸受容能が大きいものが好ましく、A型ゼオライトが好ましい。
前記合成ハイドロタルサイトは下記一般式(1)で表される。
MgXZnYAlZ(OH)(2(X+Y)+3Z-2)CO3・wH2O (1)
[式中、XとYはそれぞれX+Y=1〜10の関係を有する0〜10の数、Zは1〜5の数、wは0〜10の数をそれぞれ示す。]
前記一般式(1)で表されるハイドロタルサイト類の例として、Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O、Mg4.5Al2(OH)13CO3、Mg4Al2(OH)12CO3・3.5H2O、Mg6Al2(OH)16CO3・4H2O、Mg5Al2(OH)14CO3・4H2O、Mg3Al2(OH)10CO3・1.7H2O、Mg3ZnAl2(OH)12CO3・3.5H2O、Mg3ZnAl2(OH)12CO3等をあげることができる。
本発明で用いられる可塑剤としては、フタル酸ジオクチルなどのフタル酸誘導体、ジブチルジグリコール−アジペートやジ(ブトキシエトキシ)エチルアジペート等のアジピン酸誘導体、セバシン酸ジオクチル等のセバシン酸誘導体、トリオクチルトリメリテート等のトリメリット酸誘導体などが挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ただし、本発明のポリエーテル重合体を使用する効果を最大化する観点から、本発明の半導電性ゴム材料用組成物は可塑剤を含まないことが好ましい。また半導電性ゴム材料用組成物が可塑剤を含む場合、可塑剤の量は、ポリエーテル重合体100重量部に対して、例えば、10重量部以下、好ましくは5重量部以下、より好ましくは1重量部以下、特に好ましくは0.5重量部以下、最も好ましくは0.1重量部以下にすることが推奨される。
本発明で用いられる老化防止剤としては、公知の老化防止剤を使用できるが、例としては、フェニル−α−ナフチルアミン、p−トルエンスルホニルアミド−ジフェニルアミン、4,4−α,α−ジメチルベンジルジフェニルアミン、ジフェニルアミンとアセトンの高温反応生成品、ジフェニルアミンとアセトンの低温反応生成品、ジフェニルアミンとアニリンとアセトンの低温反応品、ジフェニルアミンとジイソブチルレンの反応生成品、オクチル化ジフェニルアミン、置換ジフェニルアミン、アルキル化ジフェニルアミン、ジフェニルアミン誘導体、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス1−メチルヘプチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス1,4−ジメチルペンチル−p−フェニレンジアミン、N−1,3−ジメチルブチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンとジアリル−p−フェニレンジアミンの混合品、フェニル−オクチル−p−フェニレンジアミン、フェニル−α−ナフチルアミンとジフェニル−p−フェニレンジアミンの混合品、2,2,4−トリメチル−1,2ジヒドロキノリンの重合物、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、2,5−ジ−tert−アミルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、1−オキシ−3−メチル−4−イソプロピルベンゼン、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、2,6−ジ−tert−ブチル−α−ジメチルアミノ−p−クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノールと2,4,6−トリ−tert−ブチルフェノールとオルト−tert−ブチルフェノールの混合物、スチレン化フェノール、アルキル化フェノール、アルキルおよびアラルキル置換フェノールの混合品、フェノール誘導体、2,2’−メチレン−ビス−4−メチル−6−tert−ブチルフェノール、2,2’−メチレン−ビス−4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール、2,2’−メチレン−ビス−4−エチル−6−tert−ブチルフェノール、4,4’−メチレン−ビス−2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、メチレン架橋した多価アルキルフェノール、アルキル化ビスフェノール、p−クレゾールとジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物、ポリブチル化ビスフェノールAの混合物、4,4’−チオビス−6−tert−ブチル−3−メチルフェノール、4,4−ブチリデンビス−3−メチル−6−tert−ブチルフェノール、2,4−ビスオクチルチオメチル−o−クレゾール、ヒンダートフェノール、ヒンダートビスフェノール、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトメチルベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズイメダゾールの亜鉛塩、2−メルカプトメチルベンズイミダゾールの亜鉛塩、4−メルカプトメチルベンズイミダゾール、5−メルカプトメチルベンズイミダゾール、4−メルカプトメチルベンズイミダゾールの亜鉛塩、5−メルカプトメチルベンズイミダゾールの亜鉛塩、ジオクタデシルジスルフィド、ジエチルジチオカルバミン酸ニッケル、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル、1,3−ビスジメチルアミノプロピル−2−チオ尿素、トリブチルチオ尿素、ビス2−メチル−4−3−n−アルキルチオプロピオニルオキシ−5−tert−ブチルフェニルスルフィド、ビス3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルスルフィド、混合ラウリルステアリンチオジプロピオネート、環状アセタール、ポリマーポリオール60%と水添シリカ40%の混合品、ポリエチレンとポリエチレングリコールの2分子構造による特殊ポリエチレングリコール加工品、不活性フィラーとポリマーポリオールの特殊設計混合品、複合系老化防止剤、エノールエーテル、1,2,3−ベンゾトリアゾール、3−N−サリチロイルアミノ−1,2,4−トリアゾル、トリアジン系誘導体複合物、デカメチレンジカルボン酸ジサリチロイルヒドラジド、N,N’−ビス3−3,5−ジ−tert−4−ヒドロキシフェニルプロピオニルヒドラジン、テトラキス−メチレン−3−3’,5’−ジ−tert−ブチル4’ヒドロキシフェニルプロピオネートメタン等があげられる。
本発明の半導電性ゴム材料用組成物における老化防止剤の配合量は、ポリエーテル重合体100重量部に対して、10重量部以下であることが好ましく、より好ましくは5重量部以下、さらに好ましくは2重量部以下、特に好ましくは0.5重量部以下である。
本発明で用いられる加工助剤としては、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、ラウリン酸などの高級脂肪酸;ステアリン酸アミド、オレイン酸アミドなどの高級脂肪酸アミド;オレイン酸エチルなどの高級脂肪酸エステル、ステアリルアミン、オレイルアミンなどの高級脂肪族アミン;カルナバワックス、セレシンワックスなどの石油系ワックス;エチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールなどのポリグリコール;ワセリン、パラフィン、ナフテンなどの脂肪族炭化水素;シリコーン系オイル、シリコーン系ポリマー、低分子量ポリエチレン、フタル酸エステル類、リン酸エステル類、ロジン、(ハロゲン化)ジアルキルアミン、(ハロゲン化)ジアルキルスルフォンなどがあげられる。
本発明の半導電性ゴム材料用組成物における加工助剤の配合量は、ポリエーテル重合体100重量部に対して、10重量部以下であることが好ましく、より好ましくは5重量部以下、さらに好ましくは3重量部以下、特に好ましくは1重量部以下である。
本発明で用いられる導電剤としては、公知の導電剤を使用できるが、例えば炭素材料、第四級アンモニウム塩、ホウ酸塩、過塩素酸塩、カリウム塩、界面活性剤、リチウム塩等が挙げられる。具体的には、カーボンブラック、グラファイト、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムパークロレート、エチルトリブチルアンモニウムエトサルフェート、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸リチウム、過塩素酸カルシウム、ラウリルトリメチルアンモウニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、トリオクチルプロピルアンモニウムブロミド、ジメチルアルキルラウリルベタイン、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム等があげられる。
加工方法
本発明の半導電性ゴム材料用組成物の加工方法としては、従来ポリマー加工の分野において利用されている任意の手段、例えばミキシングロール、バンバリーミキサー、各種ニーダー類等を用いることができる。
架橋方法
本発明の半導電性ゴム材料用組成物を、加熱、又は紫外線などの活性エネルギー線を照射することによって架橋させて半導電性ゴム材料とすることができる。具体的には、前記半導電性ゴム材料用組成物に所定の架橋剤等を加えて、通常100〜200℃に加熱する事で得られ、架橋時間は温度により異なるが、0.5〜300分の間で行われるのが通常である。架橋成型の方法としては、金型による圧縮成型、射出成型、エアーバス、赤外線あるいはマイクロウェーブによる加熱等任意の方法を用いることができる。
本発明の半導電性ゴム材料の温度10℃、相対湿度15%で測定した体積抵抗率(×107Ω・cm)は、6.0以下であることが好ましく、より好ましくは5.8以下、さらに好ましくは5.0以下である。下限については特に限定されないが、0.1以上であってもよく、0.5以上であってもよい。
本発明の半導電性ゴム材料の硬度(JIS A)は、43以下であることが好ましく、より好ましくは40以下、さらに好ましくは39以下である。下限については特に限定されないが、10以上であってもよく、15以上であってもよい。
本願は、2017年6月16日に出願された日本国特許出願第2017−118182号に基づく優先権の利益を主張するものである。2017年6月16日に出願された日本国特許出願第2017−118182号の明細書の全内容が、本願に参考のため援用される。
以下、本発明を実施例、比較例により具体的に説明する。但し、本発明はその要旨を逸脱しない限り以下の実施例に限定されるものではない。
重合体の分析
得られた重合体の共重合組成について、塩素含有量及びヨウ素価により求める。
塩素含有量はJIS K7229に記載の方法に従い、電位差滴定法によって求めた。電位差滴定は電極に複合銀電極C−878を備えた京都電子工業株式会社製AT−420N電位差滴定装置を用いて行い、得られた塩素含有量からエピクロロヒドリンに由来する構成単位のモル分率を算出する。
ヨウ素価はJIS K6235に準じた方法で測定した。共栓付きフラスコにサンプル約0.70gとクロロホルム80mLを加えて40℃に加熱してサンプルを溶解させた後、ウィイス試薬20mLと酢酸ナトリウム水溶液10mLを加えてよく振り混ぜ、暗所20分間静置する。次に20%ヨウ化カリウム水溶液5mLを加えてよく振り混ぜる。その後、微量複合白金電極(酸化還元滴定)を備えた自動滴定装置を用いて0.1N−チオ硫酸ナトリウム水溶液で電位差滴定を行い、得られたヨウ素価からエチレン性不飽和基含有モノマーに由来する構成単位のモル分率を算出する。
アルキレンオキサイドのモル分率は、エピクロロヒドリンに由来する構成単位のモル分率、エチレン性不飽和基含有モノマーユニットのモル分率より算出する。
1H−NMRスペクトル(テトラメチルシラン基準)は重水素化クロロホルムを溶媒に用いてJEOL GSX270 FT−NMR Spectrometerで測定し、H2O由来のピーク以外の化学シフト値0〜3.4ppmの範囲におけるシグナルの総積分値(a)とアリルグリシジルエーテル由来のアルケニル水素の積分値(b)の比(a/b)を算出する。
分子量の測定方法としては、重合体を溶剤であるテトラヒドロフラン(THF)に溶解させてゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いてポリスチレンの分子量を測定して得られた検量線に基づいて決定した。すなわち、株式会社島津製作所GPC装置RID−6A(示差屈折計(RI検出器))、ShodexカラムKF―806L、KF―804L、KF―803L、KF―802、KF―801(記載してある順番で接続)を用いて、流量1.0mL/min、濃度を20mgポリマー/THF8mlとし、注入量50μL、カラム温度40℃で測定を行った。分子量1.0×104以下の割合とは、前記検量線に基づいて決定されるポリエーテル重合体の分子量分布全体のピーク面積に対する、分子量1.0×104以下の分子量成分のピーク面積の割合である。前記検量線を作成するために用いたポリスチレン試料の分子量と溶出時間を表1に示す。
Figure 2018230320
重合触媒の合成
温度計および攪拌装置を伏した三ツ口フラスコにジブチル錫オキシド10.0g、トリブチルホスフェート23.4gをいれ、窒素気流下にて攪拌しながら260℃で15分間加熱して留出物を留去させ、残留物として固体状の縮合物質を得た。この縮合物質を触媒として以下の重合を行った。
実施例1
内容量20LのSUS反応器(温度計および攪拌装置付き)の内部を窒素置換し、上記縮合物質触媒7.2g、水分10ppm以下のノルマルヘキサン4500g、ノルマルブタノール0.81gを用いて、エピクロロヒドリン560g、エチレンオキサイド820gの60%量(すなわち492g)、アリルグリシジルエーテル120gを仕込み、35℃にて20時間反応させた。なお反応時間1.5時間目にエチレンオキサイド820gの25%量(すなわち205g)を添加し、2.5時間目にエチレンオキサイド820gの15%量(すなわち123g)を添加した。反応溶媒を除去した後、減圧下60℃にて8時間乾燥し、表2に示される共重合組成、重量平均分子量、分子量1.0×104以下の割合、H2O由来のピーク以外の化学シフト値0〜3.4ppmの範囲におけるシグナルの総積分値(a)とアリルグリシジルエーテル由来のアルケニル水素の積分値(b)の比(a/b)であるポリエーテル重合体を得た。
実施例2
内容量20LのSUS反応器(温度計および攪拌装置付き)の内部を窒素置換し、上記縮合物質触媒7.2g、水分10ppm以下のノルマルヘキサン4500g、ノルマルブタノール4.05gを用いて、エピクロロヒドリン560g、エチレンオキサイド820gの60%量(すなわち492g)、アリルグリシジルエーテル120gを仕込み、35℃にて20時間反応させた。なお反応時間1.5時間目にエチレンオキサイド820gの25%量(すなわち205g)を添加し、2.5時間目にエチレンオキサイド820gの15%量(すなわち123g)を添加した。反応溶媒を除去した後、減圧下60℃にて8時間乾燥し、表2に示される共重合組成、重量平均分子量、分子量1.0×104以下の割合、H2O由来のピーク以外の化学シフト値0〜3.4ppmの範囲におけるシグナルの総積分値(a)とアリルグリシジルエーテル由来のアルケニル水素の積分値(b)の比(a/b)であるポリエーテル重合体を得た。
実施例3
内容量20LのSUS反応器(温度計および攪拌装置付き)の内部を窒素置換し、上記縮合物質触媒7.2g、水分10ppm以下のノルマルヘキサン4500g、ノルマルブタノール8.10gを用いて、エピクロロヒドリン560g、エチレンオキサイド820gの60%量(すなわち492g)、アリルグリシジルエーテル120gを仕込み、35℃にて20時間反応させた。なお反応時間1.5時間目にエチレンオキサイド820gの25%量(すなわち205g)を添加し、2.5時間目にエチレンオキサイド820gの15%量(すなわち123g)を添加した。反応溶媒を除去した後、減圧下60℃にて8時間乾燥し、表2に示される共重合組成、重量平均分子量、分子量1.0×104以下の割合、H2O由来のピーク以外の化学シフト値0〜3.4ppmの範囲におけるシグナルの総積分値(a)とアリルグリシジルエーテル由来のアルケニル水素の積分値(b)の比(a/b)であるポリエーテル重合体を得た。
実施例4
内容量20LのSUS反応器(温度計および攪拌装置付き)の内部を窒素置換し、上記縮合物質触媒7.2g、水分10ppm以下のノルマルヘキサン4500g、ノルマルブタノール16.2gを用いて、エピクロロヒドリン560g、エチレンオキサイド820gの60%量(すなわち492g)、アリルグリシジルエーテル120gを仕込み、35℃にて20時間反応させた。なお反応時間1.5時間目にエチレンオキサイド820gの25%量(すなわち205g)を添加し、2.5時間目にエチレンオキサイド820gの15%量(すなわち123g)を添加した。反応溶媒を除去した後、減圧下60℃にて8時間乾燥し、表2に示される共重合組成、重量平均分子量、分子量1.0×104以下の割合、H2O由来のピーク以外の化学シフト値0〜3.4ppmの範囲におけるシグナルの総積分値(a)とアリルグリシジルエーテル由来のアルケニル水素の積分値(b)の比(a/b)であるポリエーテル重合体を得た。
比較例1
株式会社大阪ソーダ製のエピクロロヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体「EPION−301」を比較例1とした。共重合組成、重量平均分子量、分子量1.0×104以下の割合、H2O由来のピーク以外の化学シフト値0〜3.4ppmの範囲におけるシグナルの総積分値(a)とアリルグリシジルエーテル由来のアルケニル水素の積分値(b)の比(a/b)を表2に示す。
比較例2
株式会社大阪ソーダ製のエピクロロヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体「EPION−301L」を比較例2とした。共重合組成、重量平均分子量、分子量1.0×104以下の割合、H2O由来のピーク以外の化学シフト値0〜3.4ppmの範囲におけるシグナルの総積分値(a)とアリルグリシジルエーテル由来のアルケニル水素の積分値(b)の比(a/b)を表2に示す。
Figure 2018230320

実施例1〜4、比較例1〜2のポリエーテル重合体を表3に示す各配合剤とともにオープンロールで混練りし、170℃で15分プレス架橋し2mm厚の架橋シートを得た。
Figure 2018230320

<体積抵抗率の測定>
得られた架橋シートを10℃×15%RHの環境条件下に設定した恒温恒湿槽中に入れ、48時間以上放置した。その後、二重リング電極を用いた高抵抗抵抗率計(三菱ケミカルアナリテック(株)製 ハイレスタUX MCP−HT800、URプローブ使用)を用い、JIS K6271準拠して、印加電圧が10V条件での架橋シートの体積抵抗率を測定した。結果を表4に示す。
<ゴム硬度の測定>
高分子計器株式会社製ASKERタイプAデュロメーターを用い、JIS K6253に準拠して、得られた架橋シートのゴム硬度を測定した。結果を表4に示す。
Figure 2018230320

表4に示されるように、実施例1〜4の本発明のポリエーテル重合体を用いた半導電性ゴム材料は、比較例1〜2のポリエーテル重合体を用いた半導電性ゴム材料に対して、低抵抗化させることができ、且つ低硬度化できる。
本発明のポリエーテル重合体を用いた半導電性ゴム材料は、コピー機、プリンター等の半導電性ゴムロール、半導電性無端ベルト等に非常に有用である。

Claims (7)

  1. ポリエーテル重合体において、溶剤としてテトラヒドロフラン(THF)を使用し、ポリスチレン換算により測定したゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される分子量1.0×104以下の割合が4%以上であるポリエーテル重合体。
  2. 分子量1.0×104以下の割合が6%以上である請求項1記載のポリエーテル重合体。
  3. 溶剤としてテトラヒドロフラン(THF)を使用し、ポリスチレン換算により測定したゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される重量平均分子量が3.0×105以上である請求項1又は2に記載のポリエーテル重合体。
  4. (1)エチレンオキサイド由来の構成単位を有する請求項1〜3いずれか記載のポリエーテル重合体。
  5. ポリエーテル重合体が(1)エチレンオキサイド由来の構成単位と、(2)エピクロロヒドリン由来の構成単位と、(3)アリルグリシジルエーテル由来の構成単位とを有するポリエーテル重合体であり、重クロロホルム溶媒中でのプロトン核磁気共鳴分光法によって測定されるスペクトル(テトラメチルシラン基準)の化学シフト値0〜3.4ppmの範囲にシグナルが存在し(ただし、H2O由来のピークは除外する)、そのシグナルの総積分値(a)とアリルグリシジルエーテル由来のアルケニル水素の積分値(b)の比(a/b)が0.2以上である請求項1〜4いずれか記載のポリエーテル重合体。
  6. (1)エチレンオキサイド由来の構成単位として50〜90mol%、(2)エピクロロヒドリン由来の構成単位として9〜49mol%、(3)アリルグリシジルエーテル由来の構成単位として1〜15mol%を有する請求項5に記載のポリエーテル重合体。
  7. 請求項1〜6いずれかのポリエーテル重合体を用いてなる半導電性ゴム材料。
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