JP2019085498A - ポリエーテル系重合体含有組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】コピー機、プリンター等に使用される電子写真用プロセスの現像、帯電、転写などの半導電ゴムロールおよび半導電性無端ベルトに用いられるゴム材料であって、環境依存性に優れたゴム材料、及びゴム材料のための組成物を提供することである。【解決手段】ポリエーテル系重合体(a)、分子内に二重結合を少なくとも一つ以上有し、エーテル結合を少なくとも一つ以上有し、かつヒドロキシ基を少なくとも一つ以上有する分子量100〜1000である化合物(b)、架橋剤(c)を含有する組成物、該組成物より作製されたゴム材料である。【選択図】なし
Description
本発明は、ポリエーテル系重合体を含有する組成物に関する。
ポリエーテル系重合体はコピー機、プリンター等に使用される電子写真用プロセスの現像、帯電、転写などの半導電ゴムロールおよび半導電性無端ベルト等に用いられている。
電子写真機器等の画像形成装置において、感光体や誘電体等の被帯電体面を帯電処理する手段として、近年では直接接触帯電方式が採用されている。直接接触帯電方式においては、電圧を印加した帯電部材を被帯電体面に直接接触させて被帯電体面を帯電処理する。帯電部材としては、一般的には金属製等の心棒の軸上に半導電性の弾性体層が形成されたローラー等が使用される。近年、接触型帯電方式に用いられる帯電ロール、転写ロール、現像ロールにおいて、高画質化や高速化等の要求から、基材部分であるゴム材料の更なる物性向上が求められている。
半導電性の弾性体層には従来、導電性を有する添加物が配合され、半導電化された電子導電系の半導電性組成物、ゴム架橋体を使用する方法が知られている。
しかし、こうして得られたゴム材料の電気抵抗は、導電性を有する添加物の添加量や分散状態によって 大きく左右される。例えば、ゴム成分にカーボンブラックを添加した場合は、わずかな添加量の差異や、カーボンブラックの分散不良等により、電気抵抗が著しく変化する問題や、得られるゴム材料が剛直になるといった問題がある。
また、電気抵抗の比較的低いゴムを用いる提案として、特開平1−142569号公報には、エピクロルヒドリン(以下EP)−エチレンオキサイド(以下EO)ゴム(EP/EO=65/35〜40/60)が提案されている。同提案には電気抵抗が108〜109Ωcmを示すことが開示されている。また特開平10−97118号公報には107〜109Ωcmの電気抵抗値を示すゴムを半導電性ロールに使用することが提案されており、低い導電性を有するゴムは提案されている。
しかし、電気抵抗の比較的低いゴムを用いる場合は、ポリマー中のイオン導電性に影響されるため、電気抵抗が温度や湿度などの環境に依存するといった問題がある。とりわけ、低温低湿側では、抵抗値が大きくなるため、帯電電位の振れ幅が大きくなり画質の低下を招く、また一定抵抗値を保つためには、大きな印加電圧が必要となり絶縁破壊が起こる可能性がある等の問題が挙げられる。
特開平6−240145号公報には、環境依存性に優れた組成物の提案があるが、電気抵抗値は109Ωcm以上と高い。このように中電気抵抗を有し、かつ環境依存性も小さい導電性ゴム材料は未だ知られていない。
本発明の課題は、コピー機、プリンター等に使用される電子写真用プロセスの現像、帯電、転写などの半導電ゴムロールおよび半導電性無端ベルトに用いられるゴム材料であって、環境依存性に優れたゴム材料、及びゴム材料のための組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題について鋭意研究の結果、ポリエーテル系重合体(a)、分子内に二重結合を少なくとも一つ以上有し、エーテル結合を少なくとも一つ以上有し、かつヒドロキシ基を少なくとも一つ以上有する分子量100〜1000である化合物(b)、架橋剤(c)を含有する組成物より作製されたゴム材料が上記の課題を解決できることを見出した。
本発明は、以下のように記載することもできる。
項1 ポリエーテル系重合体(a)、分子内に二重結合を少なくとも一つ以上有し、エーテル結合を少なくとも一つ以上有し、かつヒドロキシ基を少なくとも一つ以上有する分子量100〜1000である化合物(b)、架橋剤(c)を含有する組成物。
項2 ポリエーテル系重合体(a)が、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、エピクロルヒドリン、アリルグリシジルエーテルから選択される化合物に由来する構成単位を少なくとも1種以上含むことを特徴とする項1に記載の組成物。
項3 ポリエーテル系重合体(a)がエピクロルヒドリン単独重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体であることを特徴とする項1又は2に記載の組成物。
項4 化合物(b)が、アリルエーテル骨格を少なくとも一つ以上含むことを特徴とする項1〜3いずれかに記載の組成物。
項5 化合物(b)が、第4級炭素を含むことを特徴とする項1〜4いずれかに記載の組成物。
項6 架橋剤(c)がポリアミン系架橋剤、キノキサリン系架橋剤、チオウレア系架橋剤、トリアジン系架橋剤、ビスフェノール系架橋剤、硫黄系架橋剤、過酸化物架橋剤から選択される少なくとも一種である項1〜5いずれかに記載の組成物。
項7 項1〜6いずれかに記載の組成物より作製されるゴム材料。
項8 項7記載のゴム材料を用いてなる電子写真機器。
項1 ポリエーテル系重合体(a)、分子内に二重結合を少なくとも一つ以上有し、エーテル結合を少なくとも一つ以上有し、かつヒドロキシ基を少なくとも一つ以上有する分子量100〜1000である化合物(b)、架橋剤(c)を含有する組成物。
項2 ポリエーテル系重合体(a)が、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、エピクロルヒドリン、アリルグリシジルエーテルから選択される化合物に由来する構成単位を少なくとも1種以上含むことを特徴とする項1に記載の組成物。
項3 ポリエーテル系重合体(a)がエピクロルヒドリン単独重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体であることを特徴とする項1又は2に記載の組成物。
項4 化合物(b)が、アリルエーテル骨格を少なくとも一つ以上含むことを特徴とする項1〜3いずれかに記載の組成物。
項5 化合物(b)が、第4級炭素を含むことを特徴とする項1〜4いずれかに記載の組成物。
項6 架橋剤(c)がポリアミン系架橋剤、キノキサリン系架橋剤、チオウレア系架橋剤、トリアジン系架橋剤、ビスフェノール系架橋剤、硫黄系架橋剤、過酸化物架橋剤から選択される少なくとも一種である項1〜5いずれかに記載の組成物。
項7 項1〜6いずれかに記載の組成物より作製されるゴム材料。
項8 項7記載のゴム材料を用いてなる電子写真機器。
本発明のポリエーテル系重合体を含有する組成物を用いたゴム材料は、これまで帯電ロール、現像ロール、転写ロール等に使用されてきた半導電性ゴム材料と同様に半導電性を有するだけでなく、低温低湿度環境下と高温高湿度環境下における抵抗値の環境依存性が小さいため、印加電圧を抑えることができ、コピー機、プリンター等の半導電性ゴムロールおよびベルト等に非常に有用である。
以下に、本発明について詳細に説明する。
本発明の組成物は、ポリエーテル系重合体(a)、分子内に二重結合を少なくとも一つ以上有し、エーテル結合を少なくとも一つ以上有し、かつヒドロキシ基を少なくとも一つ以上有する分子量100〜1000である化合物(b)、架橋剤(c)を含有する組成物である。
本発明のポリエーテル系重合体(a)は、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、エピクロルヒドリン、アリルグリシジルエーテルから選択される化合物に由来する構成単位を少なくとも1種以上含むことが好ましく、エピクロルヒドリン、エチレンオキサイド、アリルグリシジルエーテルに由来する構成単位を少なくとも1種以上含むことがより好ましく、エチレンオキサイドに由来する構成単位を含むことが特に好ましい。
本発明のポリエーテル系重合体(a)は、エチレンオキサイド由来の構成単位を40mol%以上有することが好ましく、45mol%以上有することがより好ましく、50mol%以上有することが特に好ましく、90mol%以下有することが好ましく、85mol%以下有することがより好ましく、80mol%以下有することが特に好ましい。
本発明のポリエーテル系重合体(a)は、エピクロロヒドリン由来の構成単位を9mol%以上有することが好ましく、12mol%以上有することがより好ましく、14mol%以上有することが特に好ましく、49mol%以下有することが好ましく、43mol%以下有することがより好ましく、37mol%以下有することが特に好ましい。
本発明のポリエーテル系重合体(a)は、アリルグリシジルエーテル由来の構成単位を含有する場合、1mol%以上有することが好ましく、2mol%以上有することがより好ましく、3mol%以上有することが特に好ましく、25mol%以下有することが好ましく、20mol%以下有することがより好ましく、15mol%以下有することが特に好ましい。
本発明のポリエーテル系重合体(a)は、プロピレンオキサイド由来の構成単位を含有する場合、1mol%以上有することが好ましく、2mol%以上有することがより好ましく、3mol%以上有することが特に好ましく、30mol%以下有することが好ましく、25mol%以下有することがより好ましく、20mol%以下有することが特に好ましい。
本発明のポリエーテル系重合体(a)は本発明の効果を損なわない限り、他のオキシラン単量体由来の構成単位を有していてもよい。他のオキシラン単量体由来の構成単位としては、エポキシブタン、エポキシヘキサン、エポキシオクタン等のアルキル基を有するオキシラン単量体由来の構成単位、エピブロムヒドリン、エピヨードヒドリン、エピフルオロヒドリン、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等の架橋性官能基を有するオキシラン単量体由来の構成単位を例示することができる。
本発明のポリエーテル系重合体(a)を具体的に例示すると、エピクロロヒドリン単独重合体、エピクロロヒドリン−エチレンオキサイド共重合体、エピクロロヒドリン−プロピレンオキサイド共重合体、エピクロロヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体、エピクロロヒドリン−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体、エピクロロヒドリン−エチレンオキシド−プロピレンオキシド−アリルグリシジルエーテル四元共重合体等であり、複数の重合体をブレンドすることにより、構成されていてもよい。ポリエーテル系重合体(a)の分子量は特に制限されないが、通常ムーニー粘度表示でML1+4(100℃)=30〜150程度となる分子量であればよい。
ポリエーテル系重合体(a)の製造は、触媒としてオキシラン化合物を開環重合させ得るものを使用し、温度−20〜100℃の範囲で溶液重合法、スラリー重合法等により実施できる。このような触媒としては、例えば有機アルミニウムを主体としこれに水やリンのオキソ酸化合物やアセチルアセトン等を反応させた触媒系、有機亜鉛を主体としこれに水を反応させた触媒系、有機錫−リン酸エステル縮合物触媒系等が挙げられる。例えば本出願人による米国特許第3,773,694号明細書に記載の有機錫−リン酸エステル縮合物触媒系を使用して本発明のエピクロロヒドリン系重合体を製造することができる。なお、このような製法により、共重合させる場合、これらの成分を実質上ランダムに共重合することが好ましい。
本発明の組成物は、分子内に二重結合を少なくとも一つ以上有し、エーテル結合を少なくとも一つ以上有し、かつヒドロキシ基を少なくとも一つ以上有する分子量100〜1000である化合物(b)を有する。化合物(b)は2種以上の混合物であってもよい。
化合物(b)は、分子内に二重結合を少なくとも一つ以上有し、分子内に二重結合を2〜4有することが好ましい。
化合物(b)は、分子内にエーテル結合を少なくとも一つ以上有し、分子内にエーテル結合を2〜4有することが好ましい。
化合物(b)は、分子内に二重結合とエーテル結合を、アリルエーテル骨格(−O−CH2CHCH2)として少なくとも一つ有することが好ましく、分子内にアリルエーテル骨格を2〜4有することが好ましい。
化合物(b)は、分子内にヒドロキシ基を少なくとも一つ以上有し、分子内にヒドロキシ基を1〜2有することが好ましい。
化合物(b)は、第4級炭素を含むことが好ましく、以下の式で示される化合物であることが好ましい。
C(−X−O−CH2CHCH2)a(Y)b(Z)c・・・・(1)
Xは2価の炭化水素基であり、炭素数1〜3のアルキレン基であることが好ましい。
Yはヒドロキシル基を有する1価の炭化水素基であり、ヒドロキシル基を有する炭素数1〜3のアルキル基であることが好ましい。
Zは1価の炭化水素基であり、炭素数1〜3のアルキル基であることが好ましい。
a、b、cはa+b+c=4を満たし、aは1〜3の整数であり、2〜3の整数であることが好ましく、bは1〜3の整数であり、1〜2の整数であることが好ましく、cは0〜2の整数であり、0〜1の整数であることが好ましい
C(−X−O−CH2CHCH2)a(Y)b(Z)c・・・・(1)
Xは2価の炭化水素基であり、炭素数1〜3のアルキレン基であることが好ましい。
Yはヒドロキシル基を有する1価の炭化水素基であり、ヒドロキシル基を有する炭素数1〜3のアルキル基であることが好ましい。
Zは1価の炭化水素基であり、炭素数1〜3のアルキル基であることが好ましい。
a、b、cはa+b+c=4を満たし、aは1〜3の整数であり、2〜3の整数であることが好ましく、bは1〜3の整数であり、1〜2の整数であることが好ましく、cは0〜2の整数であり、0〜1の整数であることが好ましい
化合物(c)を具体的に例示すると、トリメチロールプロパンモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、トリメチロールプロパンモノアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンモノメタクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールモノアリルエーテル、ペンタエリスリトールジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ペンタエリスリトールモノアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、グリセリンモノアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテル、グリセリンモノアクリレート、グリセリンジアクリレート、グリセリンモノメタクリレート、グリセリンジメタクリレートを例示することができる。
本発明の化合物(b)は、分子内に二重結合を少なくとも一つ以上有し、エーテル結合を少なくとも一つ以上有し、かつヒドロキシ基を少なくとも一つ以上有する化合物の2〜4量体であってもよい。
本発明の化合物(b)の分子量は、下限は100以上であり、125以上であることが好ましく、上限は1000以下であり、750以下が好ましく、500以下であることが特に好ましい。
本発明の化合物(b)の配合量は、ポリエーテル系重合体(a)100質量部に対して、下限は1質量部以上であることが好ましく、2質量部以上であることがより好ましく、3質量部以上であることが特に好ましく、上限は30質量部以下であることが好ましく、25質量部以下であることがより好ましく、20質量部以下であることが特に好ましい。特に良好な環境依存性と言う点においては、ポリエーテル系重合体(a)100質量部に対して、化合物(b)を7質量部以上とすることが好ましい。
本発明の組成物に用いられる架橋剤としては、塩素原子の反応性を利用する公知の架橋剤、側鎖二重結合の反応性を利用する公知の架橋剤を挙げることができる。塩素原子の反応性を利用する公知の架橋剤としては、ポリアミン系架橋剤、チオウレア系架橋剤、チアジアゾール系架橋剤、メルカプトトリアジン系架橋剤、ピラジン系架橋剤、キノキサリン系架橋剤、ビスフェノール系架橋剤を例示することができ、側鎖二重結合の反応性を利用する公知の架橋剤としては、硫黄系架橋剤、有機過酸化物系架橋剤を例示することができる。
ポリアミン系架橋剤としては、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ヘキサメチレンテトラミン、p−フェニレンジアミン、クメンジアミン、N,N,‘−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサンジアミン、エチレンジアミンカーバメート、ヘキサンメチレンジアミンカーバメート等があげられる。
チオウレア系架橋剤としては、エチレンチオウレア、1,3−ジエチルチオウレア、1,3−ジブチルチオウレア、トリメチルチオウレア等があげられる。
チアジアゾール系架橋剤としては、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール−5−チオベンゾエート等があげられる。
メルカプトトリアジン系架橋剤としては、2,4,6−トリメルカプト−1,3,5−トリアジン、2−ヘキシルアミノ4,6−ジメルカプトトリアジン、2−ジエチルアミノ−4,6−ジメルカプトトリアジン、2−シクロヘキシルアミノ−4,6ジメルカプトトリアジン、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプトトリアジン、2−アニリノ−4,6−ジメルカプトトリアジン、2−フェニルアミノ−4,6−ジメルカプトトリアジン等があげられる。
ピラジン系架橋剤としては、2,3−ジメルカプトピラジン誘導体等があげられ、2,3−ジメルカプトピラジン誘導体を例示すると、ピラジン−2,3−ジチオカーボネート、5−メチル−2,3−ジメルカプトピラジン、5−エチルピラジン−2,3−ジチオカーボネート、5,6−ジメチル−2,3−ジメルカプトピラジン、5,6−ジメチルピラジン−2,3−ジチオカーボネート等があげられる。
キノキサリン系架橋剤としては、2,3−ジメルカプトキノキサリン誘導体等があげられ、2,3−ジメルカプトキノキサリン誘導体を例示すると、キノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、6−メチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、6−エチル−2,3−ジメルカプトキノキサリン、6−イオプロピルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、5,8−ジメチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネート等があげられる。
ビスフェノール系架橋剤としては、4,4−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4‘−ジヒドロキシジフェニルスルホン(ビスフェノールS)、1,1−シクロヘキシリデン−ビス(4−ヒドロキシベンゼン)、2−クロロ−1,4−シクロヘキシレン−ビス(4−ヒドロキシベンゼン)、2,2−イソプロピリデン−ビス(4−ヒドロキシベンゼン)(ビスフェノールA)、ヘキサフルオロイソプロピリデン−ビス(4−ヒドロキシベンゼン)(ビスフェノールAF)、および2−フルオロ−1,4−フェニレン−ビス(4−ヒドロキシベンゼン)等があげられる。
硫黄系架橋剤としては、硫黄、モルホリンジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、N,N‘−ジメチル−N,N’−ジフェニルチウラムジスルフィド、ジペンタンメチレンチウラムテトラスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、ジペンタメチレンチウラムヘキサスルフィド等があげられる。
有機過酸化物系架橋剤としては、tert−ブチルヒドロペルオキシド、1,1,3,3,−テトラメチルブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、tert−ブチルクミルペルオキシド、1,1−tert−ブチルペルオキシシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジtert−ブチルペルオキシヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジtertジブチルペルオキシヘキシン−3、1,3−ビスtert−ブチルペルオキシイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジベンゾイルペルオキシヘキサン、1,1−ビスtert−ブチルペルオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビスtert−ブチルペルオキシバレレート、ベンゾイルペルオキシド、tert−ブチルペルオキシドイソブチレート、tert−ブチルペルオキシ2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルペルオキシベンゾエート、tert−ブチルペルオキシイソプロピルカルボナート、tert−ブチルペルオキシアリルモノカルボナート、p−メチルベンゾイルペルオキシドがあげられる。
架橋剤の配合量は、ポリエーテル系重合体(a)100質量部に対して0.1〜20質量部であることが好ましく、0.2〜10質量部であることがより好ましく、0.3〜5質量部であることが特に好ましい。
架橋促進剤
また、架橋剤と共に用いられる公知の促進剤(即ち、架橋促進剤)を本発明の半導電性ゴム材料用組成物に、そのまま用いることができる。
また、架橋剤と共に用いられる公知の促進剤(即ち、架橋促進剤)を本発明の半導電性ゴム材料用組成物に、そのまま用いることができる。
前記架橋促進剤の例としては、チウラム系架橋促進剤、チアゾール系架橋促進剤、モルホリンスルフィド系架橋促進剤、スルフェンアミド系架橋促進剤、グアニジン系架橋促進剤、チオウレア系架橋促進剤、アルデヒド−アンモニア系架橋促進剤、ジチオカルバミン酸塩系架橋促進剤、キサントゲン酸塩系架橋促進剤、脂肪酸アルカリ金属塩系架橋促進剤、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(以下DBUと略)塩系架橋促進剤、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5(以下DBNと略)塩系架橋促進剤等をあげることができる。
チウラム系架橋促進剤としては、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、ジペンタメチレンチウラムヘキサスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド等があげられる。
チアゾール系架橋促進剤としては、メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジル・ジスルフィド、2−メルカプトベンゾチアゾールの各種金属塩、2−メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩、2−(N,N−ジエチルチオ・カルバモイルチオ)ベンゾチアゾール、2−(4‘−モノホリノ・ジチオ)ベンゾチアゾール、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド等があげられる。
モルホリンスルフィド系架橋促進剤としては、モルホリンジスルフィドがあげられる。
スルフェンアミド系架橋促進剤としては、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド、N−第三ブチル−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド、N−第三ブチルージ(2−ベンゾチアゾール)スルフェンイミド等があげられる。
グアニジン系架橋促進剤としては、ジフェニルグアニジン、ジトリルグアニジン等があげられる。
チオウレア系架橋促進剤としては、エチレンチオウレア、ジエチレンチオウレア、ジブチルチオウレア、ジラウリルチオウレア、トリメチルチオウレア、ジフェニルチオウレア等があげられる。
アルデヒド−アンモニア系架橋促進剤としては、ヘキサメチレンテトラミン等があげられる。
ジチオカルバミン酸塩系架橋促進剤としては、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルカルバミン酸亜鉛、N−ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛等があげられる。
キサントゲン酸塩系架橋促進剤としては、イソプロピルキサントゲン酸亜鉛、ブチルキサントゲン酸亜鉛等があげられる。
脂肪酸アルカリ金属塩系架橋促進剤としては、ステアリン酸ナトリウム、さて亜リン酸カリウム等があげられる。
DBU塩系架橋促進剤としては、DBU−炭酸塩、DBU−ステアリン酸塩、DBU−2−エチルヘキシル酸塩、DBU−安息香酸塩、DBU−サリチル酸塩、DBU−3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸塩、DBU−フェノール樹脂塩、DBU−2−メルカプトベンゾチアゾール塩、DBU−2−メルカプトベンズイミダゾール塩等があげられる。
DBN塩系架橋促進剤としては、DBN−炭酸塩、DBN−ステアリン酸塩、DBN−2−エチルヘキシル酸塩、DBN−安息香酸塩、DBN−サリチル酸塩、DBN−3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸塩、DBN−フェノール樹脂塩、DBN−2−メルカプトベンゾチアゾール塩、DBN−2−メルカプトベンズイミダゾール塩等があげられる。
架橋促進剤の配合量は、ポリエーテル系重合体(a)に対して0.1〜15質量部であることが好ましく、0.1〜10質量部であることがより好ましく、0.1〜5質量部であることが特に好ましい。
本発明のポリエーテル系重合体含有組成物に対しては、本発明の効果を損なわない限り、上記の他に当該技術分野で行われる各種の受酸剤、充填剤、可塑剤、加工助剤、難燃剤、顔料、老化防止剤、導電剤等を任意で配合することができる。
本発明で用いられる受酸剤としては、公知の受酸剤を使用できるが、好ましくは金属化合物および/または無機マイクロポーラス・クリスタルである。金属化合物としては、周期表第II族(2族および12族)金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、カルボン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩、亜リン酸塩、周期表III族(3族および13族)金属の酸化物、水酸化物、カルボン酸塩、ケイ酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、周期表第IV族(4族および14族)金属の酸化物、塩基性炭酸塩、塩基性カルボン酸塩、塩基性亜リン酸塩、塩基性亜硫酸塩、三塩基性硫酸塩等の金属化合物があげられる。
前記金属化合物の具体例としては、マグネシア、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化バリウム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、生石灰、消石灰、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、フタル酸カルシウム、亜リン酸カルシウム、亜鉛華、酸化錫、リサージ、鉛丹、鉛白、二塩基性フタル酸鉛、二塩基性炭酸鉛、ステアリン酸錫、塩基性亜リン酸鉛、塩基性亜リン酸錫、塩基性亜硫酸鉛、三塩基性硫酸鉛等を挙げることができ、炭酸ナトリウム、マグネシア、水酸化マグネシウム、生石灰、消石灰、ケイ酸カルシウム、亜鉛華などが好ましい。
前記無機マイクロポーラス・クリスタルとは、結晶性の多孔体を意味し、無定型の多孔体、例えばシリカゲル、アルミナ等とは明瞭に区別できるものである。このような無機マイクロポーラス・クリスタルの例としては、ゼオライト類、アルミノホスフェート型モレキュラーシーブ、層状ケイ酸塩、合成ハイドロタルサイト、チタン酸アルカリ金属塩等があげられる。特に好ましい受酸剤としては、合成ハイドロタルサイトがあげられる。
前記ゼオライト類は、天然ゼオライトの外、A型、X型、Y型の合成ゼオライト、ソーダライト類、天然ないしは合成モルデナイト、ZSM−5などの各種ゼオライトおよびこれらの金属置換体であり、これらは単独で用いても2種以上の組み合わせで用いても良い。また金属置換体の金属はナトリウムであることが多い。ゼオライト類としては酸受容能が大きいものが好ましく、A型ゼオライトが好ましい。
前記合成ハイドロタルサイトは下記一般式(2)で表される。
MgXZnYAlZ(OH)(2(X+Y)+3Z−2)CO3・wH2O (2)
[式中、xとyはそれぞれx+y=1〜10の関係を有する0〜10の実数、zは1〜5の実数、wは0〜10の実数をそれぞれ示す。]
MgXZnYAlZ(OH)(2(X+Y)+3Z−2)CO3・wH2O (2)
[式中、xとyはそれぞれx+y=1〜10の関係を有する0〜10の実数、zは1〜5の実数、wは0〜10の実数をそれぞれ示す。]
前記一般式(2)で表されるハイドロタルサイト類の例として、Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O、Mg4.5Al2(OH)13CO3、Mg4Al2(OH)12CO3・3.5H2O、Mg6Al2(OH)16CO3・4H2O、Mg5Al2(OH)14CO3・4H2O、Mg3Al2(OH)10CO3・1.7H2O、Mg3ZnAl2(OH)12CO3・3.5H2O、Mg3ZnAl2(OH)12CO3等をあげることができる。
受酸剤の配合量は、ポリエーテル系重合体(a)に対して0〜50質量部であることが好ましく、1〜20質量部であってよい。
本発明で用いられる老化防止剤としては、公知の老化防止剤を使用できるが、例としては、フェニル−α−ナフチルアミン、p−トルエンスルホニルアミド−ジフェニルアミン、4,4−α,α−ジメチルベンジルジフェニルアミン、ジフェニルアミンとアセトンの高温反応生成品、ジフェニルアミンとアセトンの低温反応生成品、ジフェニルアミン,アニリン,アセトンの低温反応品、ジフェニルアミンとジイソブチルレンの反応生成品、オクチル化ジフェニルアミン、置換ジフェニルアミン、アルキル化ジフェニルアミン、ジフェニルアミン誘導体、N,N´−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N´−フェニル−p−フェニレンジアミン、N,N´−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N´−3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N´−ビス1−メチルヘプチル−p−フェニレンジアミン、N,N´−ビス1,4−ジメチルペンチル−p−フェニレンジアミン、N−1,3−ジメチルブチル−N´−フェニル−p−フェニレンジアミン、ジアリル−p−フェニレンジアミンの混合品、フェニル,オクチル−p−フェニレンジアミン、フェニル−α−ナフチルアミンとジフェニル−p−フェニレンジアミンの混合品、2,2,4−トリメチル−1,2ジヒドロキノリンの重合物、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、2,5−ジ−tert−アミルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、1−オキシ−3−メチル−4−イソプロピルベンゼン、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、2,6−ジ−tert−ブチル−α−ジメチルアミノ−p−クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノールと2,4,6−トリ−tert−ブチルフェノールとオルト−tert−ブチルフェノールの混合物、スチレン化フェノール、アルキル化フェノール、アルキルおよびアラルキル置換フェノールの混合品、フェノール誘導体、2,2´−メチレン−ビス−4−メチル−6−tert−ブチルフェノール、2,2´−メチレン−ビス−4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール、2,2´−メチレン−ビス−4−エチル−6−tert−ブチルフェノール、4,4−メチレン−ビス−2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、メチレン架橋した多価アルキルフェノール、アルキル化ビスフェノール、p−クレゾールとジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物、ポリブチル化ビスフェノールAの混合物、4,4−チオビス−6−tert−ブチル−3−メチルフェノール、4,4−ブチリデンビス−3−メチル−6−tert−ブチルフェノール、2,4−ビスオクチルチオメチル−O−クレゾール、ヒンダートフェノール、ヒンダートビスフェノール、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトメチルベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズイメダゾールの亜鉛塩、2−メルカプトメチルベンズイミダゾールの亜鉛塩、4と5−メルカプトメチルベンズイミダゾール、4と5−メルカプトメチルベンズイミダゾールの亜鉛塩、ジオクタデシルジスルフィド、ジエチルジチオカルバミン酸ニッケル、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル、1,3−ビスジメチルアミノプロピル−2−チオ尿素、トリブチルチオ尿素、ビス2−メチル−4−3−n−アルキルチオプロピオニルオキシ−5−tert−ブチルフェニルスルフィド、ビス3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルスルフィド、混合ラウリルステアリンチオジプロピオネート、環状アセタール、ポリマーポリオール60%と水添シリカ40%の混合品、ポリエチレンとポリエチレングリコールの2分子構造による特殊ポリエチレングリコール加工品、不活性フィラーとポリマーポリオールの特殊設計混合品、複合系老化防止剤、エノールエーテル、1,2,3−ベンゾトリアゾール、3−N−サリチロイルアミノ−1,2,4−トリアゾル、トリアジン系誘導体複合物、デカメチレンジカルボン酸ジサリチロイルヒドラジド、N,N´−ビス3−3,5−ジ−tert−4−ヒドロキシフェニルプロピオニルヒドラジン、テトラキス−メチレン−3−3´,5´−ジ−tert−ブチル4´ヒドロキシフェニルプロピオネートメタン等があげられる。
老化防止剤の配合量は、ポリエーテル系重合体(a)に対して0〜20質量部であることが好ましく、0.1〜10質量部であることがより好ましい。
本発明における導電剤としては、公知の導電剤を使用できるが、例えば第四級アンモニウム塩、ホウ酸塩、過塩素酸塩、カリウム塩、界面活性剤、リチウム塩等が挙げられる。具体的には、1,3−ジメチルイミダゾリウムイオン、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−メチル−3−エチルイミダゾリウムイオン、1−メチル−3−ブチルイミダゾリウムイオン、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1,2,3−トリメチルイミダゾリウムイオン、1,2−ジメチル−3−エチルイミダゾリウムイオン、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムイオン、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムイオンといったジアルキルイミダゾリウム、トリアルキルイミダゾリウム等のイミダゾリウムイオン、トリメチルエチルアンモニウムイオン、トリメチルエチルアンモニウムイオン、トリメチルプロピルアンモニウムイオン、トリメチルヘキシルアンモニウムイオン、テトラペンチルアンモニウムイオン、トリエチルメチルアンモニウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオン、ラウリルトリメチルアンモウニウムイオン、ステアリルトリメチルアンモニウムイオン、オクタデシルトリメチルアンモニウムイオン、ドデシルトリメチルアンモニウムイオン、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムイオン、エチルトリブチルアンモニウムアンモニウムイオン、トリオクチルプロピルアンモニウムイオン等のテトラアルキルアンモニウムイオン、N−メチルピリジウムイオン、N−エチルピリジニウムイオン、N−プロピルピリジニウムイオン、N−ブチルピリジニウムイオン、1−エチル−2メチルピリジニウムイオン、1−ブチル−4−メチルピリジニウムイオン、1−ブチル−2,4ジメチルピリジニウムイオン等のアルキルピリジニウムイオン、ピラゾリウムイオン、ピロリジニウムイオン、ピペリジニウムイオン等のカチオン種と、Cl−、Br−、I−、AlCl4 −、Al2Cl7 −、BF4 −、PF6 −、ClO4 −、NO3 −、CH3COO−、CF3COO−、CH3SO3 −、CF3SO3 −、(CF3SO2)2N−、(CF3SO2)3C−、AsF6 −、SbF6 −、NbF6 −、TaF6 −、F(HF)n−、(CN)2N−、C4F9SO3 −、(C2F5SO2)2N−、C3F7COO−、(CF3SO2)(CF3CO)N−、SCN−、C2F5SO3 −、C3F7SO3 −、C4F9SO3 −、(FSO2)2N−、(C3F7SO2)2N−、(C4F9SO2)2N−、(CH3O)2PO2 −、(C2H5O)2PO2 −、(CN)2N−、(CN)3C−、CH3OSO3 −、C4H9OSO3 −、C2H5OSO3 −、n-C6H13OSO3 −、n-C8H17OSO3 −、CH3(OC2H4)2OSO3 −、(C2F5)3PF3 −、CH3C6H4SO3 −等のアニオン種との第四級アンモニウム塩、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸リチウム、過塩素酸カルシウム、ジメチルアルキルラウリルベタイン、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム等が挙げられる。
導電剤の配合量は、ポリエーテル系重合体(a)に対して0〜50質量部であることが好ましく、1〜10質量部であることがより好ましい。
本発明の組成物の加工方法としては、従来ポリマー加工の分野において利用されている任意の手段、例えばミキシングロール、バンバリーミキサー、各種ニーダー類等を用いることができる。
本発明の組成物より作製されるゴム材料は、特に製法は限定されないが、架橋して得られることが好ましい。具体的には通常100〜200℃に加熱することで得られ、架橋時間は温度により異なるが、0.5〜300分の間で行われるのが通常である。架橋成型の方法としては、金型による圧縮成型、射出成型、エアーバス、赤外線あるいはマイクロウェーブによる加熱等任意の方法を用いることができる。また、本発明のゴム材料は、本発明の組成物を架橋反応等に付する際に、ポリエーテル重合体(a)と化合物(b)が反応されたものであってもよい。
以下、本発明を実施例、比較例により具体的に説明する。但し、本発明はその要旨を逸脱しない限り以下の実施例に限定されるものではない。尚、実施例、比較例で用いた配合剤を以下に示す。
エピハロヒドリン系重合体1:株式会社大阪ソーダ「エピクロマーDG」(エピクロロヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体)
酸化亜鉛:堺化学工業株式会社「酸化亜鉛2種」
加工助剤:扶桑化学工業株式会社「プラストロジンJ」
老化防止剤:大内新興化学工業株式会社「ノクラックMB」
架橋促進剤1:大内新興化学工業株式会社「ノクセラーDM」
架橋促進剤2:大内新興化学工業株式会社「ノクセラーTS」
架橋剤1:鶴見化学工業株式会社「金華印コロイド硫黄」
エーテル系化合物1:株式会社大阪ソーダ「ネオアリルT−20」(トリメチロールプロパンジアリルエーテル)
エーテル系化合物2:株式会社大阪ソーダ「ネオアリルP−30M」(ペンタエリスリトールトリアリルエーテル)
エーテル系化合物3:和光純薬工業株式会社「ポリエチレングリコール200」
エピハロヒドリン系重合体1:株式会社大阪ソーダ「エピクロマーDG」(エピクロロヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体)
酸化亜鉛:堺化学工業株式会社「酸化亜鉛2種」
加工助剤:扶桑化学工業株式会社「プラストロジンJ」
老化防止剤:大内新興化学工業株式会社「ノクラックMB」
架橋促進剤1:大内新興化学工業株式会社「ノクセラーDM」
架橋促進剤2:大内新興化学工業株式会社「ノクセラーTS」
架橋剤1:鶴見化学工業株式会社「金華印コロイド硫黄」
エーテル系化合物1:株式会社大阪ソーダ「ネオアリルT−20」(トリメチロールプロパンジアリルエーテル)
エーテル系化合物2:株式会社大阪ソーダ「ネオアリルP−30M」(ペンタエリスリトールトリアリルエーテル)
エーテル系化合物3:和光純薬工業株式会社「ポリエチレングリコール200」
体積固有抵抗の測定
表1、2中のA練り配合剤を記載された配合割合で、120℃に温度設定した容量1Lニーダーを用いて混練し、次いで表1、2中のB練り配合剤を記載された配合割合で、表面温度70℃に設定した7インチオープンロールで混練し、170℃で15分プレス架橋し2mm厚の架橋シートを得て、各条件の体積固有抵抗を測定する。架橋シートは10℃×15%RH、23℃×50%RH、35℃×85%RHの環境条件下にて48時間以上かけて状態調整を行った後、JIS K6271準拠、二重リング電極を用いた高抵抗抵抗率計(三菱化学アナリテック(株)製 ハイレスタUX MCP−HT800、URプローブ使用)を10V印加し、1分後の値を読みとった。結果を表3、4に示す。
表1、2中のA練り配合剤を記載された配合割合で、120℃に温度設定した容量1Lニーダーを用いて混練し、次いで表1、2中のB練り配合剤を記載された配合割合で、表面温度70℃に設定した7インチオープンロールで混練し、170℃で15分プレス架橋し2mm厚の架橋シートを得て、各条件の体積固有抵抗を測定する。架橋シートは10℃×15%RH、23℃×50%RH、35℃×85%RHの環境条件下にて48時間以上かけて状態調整を行った後、JIS K6271準拠、二重リング電極を用いた高抵抗抵抗率計(三菱化学アナリテック(株)製 ハイレスタUX MCP−HT800、URプローブ使用)を10V印加し、1分後の値を読みとった。結果を表3、4に示す。
環境変動
体積固有抵抗の測定で得られた10℃/15%RH環境下、35℃/85%RH環境下、それぞれの体積固有抵抗をもとに、体積固有抵抗の環境変動を求めた。尚、体積固有抵抗の環境変動の数値が小さいほど体積固有抵抗の環境依存性が小さいことになる。本願の体積固有抵抗の環境変動は低温低湿環境下(10℃/15%RH環境下)での体積固有抵抗の対数と高温高湿環境下(35℃/85%RH環境下)での体積固有抵抗の対数の差より算出した。結果を表3、4に示す。
体積固有抵抗の測定で得られた10℃/15%RH環境下、35℃/85%RH環境下、それぞれの体積固有抵抗をもとに、体積固有抵抗の環境変動を求めた。尚、体積固有抵抗の環境変動の数値が小さいほど体積固有抵抗の環境依存性が小さいことになる。本願の体積固有抵抗の環境変動は低温低湿環境下(10℃/15%RH環境下)での体積固有抵抗の対数と高温高湿環境下(35℃/85%RH環境下)での体積固有抵抗の対数の差より算出した。結果を表3、4に示す。
表3、4に示されるように、実施例1〜6の本発明の組成物より作製されたゴム材料は、比較例4のゴム材料に対して、低温低湿度環境下での低抵抗化させることができており、環境変動が小さく、環境依存性に優れる。また、比較例1においては、高温高湿度環境下で液状成分のブリードアウトが激しく、体積固有抵抗が測定不能であった。比較例2〜3においては、シート作成時より液状成分のブリードアウトが激しく、体積固有抵抗が測定不能であった。
本発明のポリエーテル系重合体を含有する組成物、ゴム材料は、コピー機、プリンター等の半導電性ゴムロール、半導電性無端ベルト等に非常に有用に用いられ、電子写真機器の用途に好適である。
Claims (8)
- ポリエーテル系重合体(a)、分子内に二重結合を少なくとも一つ以上有し、エーテル結合を少なくとも一つ以上有し、かつヒドロキシ基を少なくとも一つ以上有する分子量100〜1000である化合物(b)、架橋剤(c)を含有する組成物。
- ポリエーテル系重合体(a)が、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、エピクロルヒドリン、アリルグリシジルエーテルから選択される化合物に由来する構成単位を少なくとも1種以上含むことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- ポリエーテル系重合体(a)がエピクロルヒドリン単独重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の組成物。
- 化合物(b)が、アリルエーテル骨格を少なくとも一つ以上含むことを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の組成物。
- 化合物(b)が、第4級炭素を含むことを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の組成物。
- 架橋剤(c)がポリアミン系架橋剤、キノキサリン系架橋剤、チオウレア系架橋剤、トリアジン系架橋剤、ビスフェノール系架橋剤、硫黄系架橋剤、過酸化物架橋剤から選択される少なくとも一種である請求項1〜5いずれかに記載の組成物。
- 請求項1〜6いずれかに記載の組成物より作製されるゴム材料。
- 請求項7記載のゴム材料を用いてなる電子写真機器。
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JP2017215040A JP2019085498A (ja) | 2017-11-07 | 2017-11-07 | ポリエーテル系重合体含有組成物 |
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JP2017215040A Pending JP2019085498A (ja) | 2017-11-07 | 2017-11-07 | ポリエーテル系重合体含有組成物 |
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