JP2014181277A - 導電性ロール用架橋性ゴム組成物、導電性ロール用ゴム架橋物、および導電性ロール - Google Patents

導電性ロール用架橋性ゴム組成物、導電性ロール用ゴム架橋物、および導電性ロール Download PDF

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Abstract

【課題】画像形成性が良好であり、かつ、耐圧縮永久歪性に優れたゴム架橋物を与えることができる導電性ロール用のポリエーテルゴムの組成物を提供する。
【解決手段】エピハロヒドリン単量体単位40〜63モル%、およびエチレンオキシド単量体単位37〜60モル%を含有し、かつムーニー粘度〔ML1+4(100℃)〕が65〜95であるポリエーテルゴム100重量部に対し、トリアジン系化合物1.5〜4.0重量部を含有する導電性ロール用架橋性ゴム組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、導電性ロール用架橋性ゴム組成物、導電性ロール用ゴム架橋物、および導電性ロールに関する。
プリンタ、電子写真複写機、およびファクシミリ装置などの画像形成装置における導電性機構には、感光ドラムを一様に帯電させるための帯電ロール、トナーを搬送させるためのトナー供給ロール、トナーを感光体に付着させるための現像ロール、およびトナー像を感光体から用紙に転写するための転写ロールなどの種々の導電性ロールが用いられている。このような導電性ロールには、その用途に応じて、種々の性能が要求されている。
このような導電性ロールを構成するゴムに導電性を付与する方法としては、カーボンブラック、または金属酸化物などの導電性付与剤をゴム中に少量練りこみ、分散させることにより、電気抵抗を制御する方法が周知である。しかし、この方法では、練りこむ少量の導電性付与剤の分散性をコントロールすることが難しく、また、成形・架橋時のゴム流動によって、導電性付与剤の分散状態が変化し、その結果、電気抵抗値がばらつき、鮮明な画像を得にくいという問題があった。
そこで、電気抵抗値のばらつきを解決する方法として、導電性付与剤を配合しなくてもゴム自体に半導電性を有する、ポリエーテルゴムなどが導電性ロール用途に用いられてきた。
このようなポリエーテルゴムを用いた導電性ロールとして、たとえば、特許文献1では、含ハロゲンポリエーテル系ポリマーと、メルカプトトリアジン系化合物と、受酸剤と、加硫促進剤とを含有するゴム組成物を加硫してなる導電性ロールが開示されている。また、特許文献2では、エピクロロヒドリン系ゴムと、塩素を引き抜く架橋剤と、硫黄等の加硫促進剤と、酸化亜鉛とを用いて共架橋してなる導電性弾性層の表面を、イソシアネート成分を含有する表面処理液で表面処理してなる導電性ロールが開示されている。
特開2000−204237号公報 特開2004−191961号公報
しかしながら、上記特許文献1および特許文献2の技術では、得られる導電性ロールは、導電性ロール中に含まれる成分がブリードアウトしてしまうという不具合があり、たとえば、現像ロール用途として用いた場合における、画像形成性に劣るものであった。特に、このような現像ロール用途では、画像形成性が良好であることに加え、耐圧縮永久歪性にも優れていることが要求されるため、これらの特性を満足する導電性ロールが望まれていた。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、画像形成性が良好であり、かつ、耐圧縮永久歪性に優れたゴム架橋物を与えることができる導電性ロール用のポリエーテルゴムの組成物、および該組成物を用いて得られる導電性ロール用のゴム架橋物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために、ポリエーテルゴムを架橋するための架橋剤に着目し、架橋剤およびその配合量と、これと組み合わせて用いるポリエーテルゴムとについて鋭意検討を行った結果、ポリエーテルゴムを架橋するための架橋剤として、トリアジン系化合物を特定の配合量で配合すること、および、ポリエーテルゴムとして、所定の組成および所定のムーニー粘度を有するものを用いることにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明によれば、エピハロヒドリン単量体単位40〜63モル%、およびエチレンオキシド単量体単位37〜60モル%を含有し、かつムーニー粘度〔ML1+4(100℃)〕が65〜95であるポリエーテルゴム100重量部に対し、トリアジン系化合物1.5〜4.0重量部を含有する導電性ロール用架橋性ゴム組成物が提供される。
また、本発明によれば、上記記載の架橋性ゴム組成物を架橋してなる導電性ロール用ゴム架橋物、および該ゴム架橋物を有してなる導電性ロールが提供される。
本発明によれば、ブリードアウトが適切に抑制されており、これにより画像形成性が良好であり、かつ、耐圧縮永久歪性に優れた導電性ロールを与えることができる導電性ロール用架橋性ゴム組成物、およびこれを架橋してなる導電性ロール用ゴム架橋物、ならびに該ゴム架橋物を有してなる導電性ロールを提供することができる。
本発明の導電性ロール用架橋性ゴム組成物は、エピハロヒドリン単量体単位40〜63モル%、およびエチレンオキシド単量体単位37〜60モル%を含有し、かつムーニー粘度〔ML1+4(100℃)〕が65〜95であるポリエーテルゴム100重量部に対し、トリアジン系化合物1.5〜4.0重量部を含有することを特徴とする。
<ポリエーテルゴム>
本発明で用いるポリエーテルゴムは、エピハロヒドリン単量体単位40〜63モル%、およびエチレンオキシド単量体単位37〜60モル%を含有し、かつムーニー粘度(ML1+4)が65〜95であるゴムである。
エピハロヒドリン単量体単位を形成するエピハロヒドリン単量体としては、たとえば、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、エピヨードヒドリン、エピフルオロヒドリンなどが挙げられる。エピハロヒドリン単量体は、一種単独でも、複数種を併用してもよい。エピハロヒドリン単量体のなかでも、エピクロロヒドリンが好ましい。
エピハロヒドリン単量体単位の含有割合は、全単量体単位中、40〜63モル%であり、好ましくは40〜58モル%、より好ましくは45〜58モル%である。エピハロヒドリン単量体単位の含有割合が少なすぎると、得られる導電性ロール用ゴム架橋物(以下、「ゴム架橋物」と称することがある。)のブリードアウトが顕著となってしまい、画像形成性が悪化してしまう。一方、エピハロヒドリン単量体単位の含有割合が多すぎると、得られるゴム架橋物の電気抵抗値が高くなってしまい、画像形成性が悪化してしまう。
エチレンオキシド単量体単位の含有割合は、全単量体単位中、37〜60モル%であり、好ましくは42〜60モル%、より好ましくは42〜55モル%である。エチレンオキシド単量体単位の含有割合が少なすぎると、得られるゴム架橋物の抵抗値が高くなってしまい、画像形成性が悪化してしまう。一方、エチレンオキシド単量体単位の含有割合が多すぎると、ゴム架橋物のブリードアウトが顕著となってしまい、画像形成性が悪化してしまう。
また、本発明のポリエーテルゴムは、エピハロヒドリン単量体単位、およびエチレンオキシド単量体単位に加えて、ビニル基含有オキシラン単量体単位を含有していてもよい。
ビニル基含有オキシラン単量体単位を形成するビニル基含有オキシラン単量体としては、たとえば、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、ブテニルグリシジルエーテル、o−アリルフェニルグリシジルエーテルなどのエチレン性不飽和グリシジルエーテル類;ブタジエンモノエポキシドなどのジエンモノエポキシド類;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどのエチレン性不飽和カルボン酸のグリシジルエステル類;などが挙げられる。ビニル基含有オキシラン単量体は、一種単独でも、複数種を併用してもよい。これらの中でもエチレン性不飽和グリシジルエーテル類が好ましく、アリルグリシジルエーテルが特に好ましい。
ビニル基含有オキシラン単量体単位の含有割合は、全単量体単位中、15モル%以下であり、好ましくは10モル%以下、より好ましくは7モル%以下である。
本発明で用いるポリエーテルゴムは、エピハロヒドリン単量体単位、エチレンオキシド単量体単位、および必要に応じて用いられるビニル基含有オキシラン単量体単位に加えて、これらと共重合可能な単量体の単位をさらに含有していてもよい。
共重合可能な単量体としては、たとえば、エチレンオキシド以外のアルキレンオキシドなどを用いることもできる。
エチレンオキシド以外のアルキレンオキシドとしては、プロピレンオキシド、1,2−エポキシブタン、1,2−エポキシ−イソブタン、2,3−エポキシブタン、1,2−エポキシヘキサン、1,2−エポキシオクタン、1,2−エポキシデカン、1,2−エポキシテトラデカン、1,2−エポキシヘキサデカン、1,2−エポキシオクタデカン、1,2−エポキシエイコサンなどの鎖状アルキレンオキシド;1,2−エポキシシクロペンタン、1,2−エポキシシクロヘキサン、1,2−エポキシシクロドデカンなどの環状アルキレンオキシド;などが挙げられる。
共重合可能な単量体は、一種単独でも、複数種を併用してもよい。共重合可能な単量体の単位の含有割合は、全単量体単位中、23モル%以下、好ましくは18モル%以下、より好ましくは13モル%以下である。
本発明で用いるポリエーテルゴムは、たとえば、溶液重合法または溶媒スラリー重合法などにより、上述した各単量体を開環重合することにより得ることができる。
重合に用いる重合触媒としては、一般のポリエーテル重合用触媒であれば、特に限定されない。重合触媒としては、たとえば、有機アルミニウムに水とアセチルアセトンを反応させた触媒(特公昭35−15797号公報);トリイソブチルアルミニウムにリン酸とトリエチルアミンを反応させた触媒(特公昭46−27534号公報);トリイソブチルアルミニウムにジアザビシクロウンデセンの有機酸塩とリン酸とを反応させた触媒(特公昭56−51171号公報);アルミニウムアルコキサイドの部分加水分解物と有機亜鉛化合物とを反応させた触媒(特公昭43−2945号公報);有機亜鉛化合物と多価アルコールとを反応させた触媒(特公昭45−7751号公報);ジアルキル亜鉛と水とを反応させた触媒(特公昭36−3394号公報);トリブチル錫クロライドとトリブチルホスフェートとを反応させた触媒(特許第3223978号公報);などが挙げられる。
重合溶媒としては、不活性溶媒であれば、特に限定されないが、たとえば、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素類;n−ペンタン、n−へキサンなどの直鎖状飽和炭化水素類;シクロペンタン、シクロヘキサンなどの環状飽和炭化水素類;などが用いられる。これらのなかでも、溶液重合法により開環重合する場合は、ポリエーテルゴムの溶解性の観点から、芳香族炭化水素類を用いることが好ましく、トルエンがより好ましい。
重合反応温度は、20〜150℃が好ましく、50〜130℃がより好ましい。重合様式は、回分式、半回分式、連続式などの任意の方法で行うことができる。
本発明で用いるポリエーテルゴムは、ブロック共重合、ランダム共重合のいずれの共重合タイプでも構わないが、ランダム共重合体の方がよりポリエチレンオキシドの結晶性を低下させ、ゴム弾性を損ないにくいために好ましい。
ポリエーテルゴムを溶媒から回収する方法は、常法に従い、凝固・ろ別・乾燥方法を適宜組み合わせることにより、固形状のポリエーテルゴムを得ることができる。
本発明で用いるポリエーテルゴムのムーニー粘度〔ML1+4(100℃)〕は、65〜95であり、好ましくは68〜93である。ムーニー粘度が低すぎると、得られるゴム架橋物のブリードアウトが顕著となり、画像形成性が悪化してしまう。一方、ムーニー粘度が高すぎると、成形加工性に劣り、特に、押し出し成形により成形を行った場合に、スウェル(押し出し成形時にダイの径より押出物の径が大きくなること)が発生し、寸法安定性が低下してしまう。なお、本発明で用いるポリエーテルゴムのムーニー粘度は、重合によりポリエーテルゴムを得る際の重合条件(たとえば、重合温度や重合時間、重合時に用いる重合触媒の種類や使用量)により調整することができる。
<導電性ロール用架橋性ゴム組成物>
本発明の導電性ロール用架橋性ゴム組成物は、上述したポリエーテルゴム100重量部に対し、トリアジン系化合物1.5〜4.0重量部を配合してなるものである。トリアジン系化合物は、ポリエーテルゴム中に含まれるエピハロヒドリン単量体単位のハロゲン原子に作用することで、架橋剤として機能する。
本発明によれば、上述したポリエーテルゴムに、トリアジン系化合物を上記のように比較的多い配合量にて配合することにより、得られるゴム架橋物を、ブリードアウトが適切に抑制されており、これにより画像形成性が良好であり、かつ、耐圧縮永久歪性に優れたものとすることができる。特に、本発明の導電性ロール用架橋性ゴム組成物を用いて得られるゴム架橋物は、画像形成性、および耐圧縮永久歪性のいずれにも優れるものであるため、導電性ロールのなかでも、これらの特性が要求される用途、具体的には、現像ロール用途に特に好適に用いることができる。
本発明で用いるトリアジン系化合物としては、トリアジン環構造を有する化合物であればよく、特に限定されないが、たとえば、下記一般式(1)で表される化合物などが挙げられる。
Figure 2014181277
(上記一般式(1)中、X〜Xは、それぞれ独立して、−H、−OR、−SH、−SR、−NHR、−NRまたは−SM(R、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して炭素数1〜10の直鎖もしくは分岐のアルキル基またはフェニル基であり、Mはアルカリ金属である。)であり、X〜Xのうち、少なくとも2つは、−SHまたは−SRであることが好ましく、少なくとも2つは、−SHであることがより好ましく、3つともが−SHであることが特に好ましい。
トリアジン系化合物の具体例としては、2−アニリノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン、2−メチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン、2−ジメチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン、2−エチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン、2−ジエチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン、2−プロピルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン、2−ジプロピルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン、2−ブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン、2−ヘキシルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン、2−オクチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン、2−モルホリル−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン、2−モノラウリル−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンなどのトリアジンジチオール化合物;2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジン、2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジン−モノソデイウムソルトなどのトリアジントリチオール化合物;などが挙げられる。これらトリアジン系化合物は、一種単独でも、複数種を併用してもよい。これらの中でも、本発明の作用効果をより顕著なものとすることができるという点より、トリアジントリチオール化合物が好ましく、2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジンが特に好ましい。
本発明の導電性ロール用架橋性ゴム組成物中における、トリアジン系化合物の含有割合は、本発明で用いるポリエーテルゴム100重量部に対し、1.5〜4.0重量部であり、好ましくは1.7〜3.8重量部、より好ましくは1.9〜3.5重量部である。トリアジン系化合物の含有割合が少なすぎると、得られるゴム架橋物のブリードアウトが顕著となり、画像形成性が悪化してしまう。一方、トリアジン系化合物の含有割合が多すぎると、架橋剤が表面に析出するブルームが発生してしまい、画像形成性が悪化してしまう。
また、本発明の導電性ロール用架橋性ゴム組成物には、上述したトリアジン系化合物とともに、受酸剤を配合してもよい。
受酸剤としては架橋速度の調整、得られるゴム架橋物の熱安定性の観点から、周期律表第II族金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、カルボン酸塩、ケイ酸塩、硼酸塩、亜燐酸塩;周期律表第IVA族金属の酸化物、塩基性炭酸塩、塩基性カルボン酸塩、塩基性亜燐酸塩、塩基性亜硫酸塩、三塩基性硫酸塩;ハイドロタルサイト類等が挙げられる。
受酸剤の具体例としては、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、生石灰、消石灰、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、フタル酸カルシウム、亜燐酸カルシウム、亜鉛華、酸化錫、リサージ、二塩基性フタル酸鉛、二塩基性炭酸鉛、ステアリン酸錫、塩基性亜燐酸鉛、塩基性亜燐酸錫、塩基性亜硫酸鉛、および三塩基性硫酸鉛等が挙げられる。
ハイドロタルサイト類は、一般式MgAl(OH)2x+3y−2CO・wHO(但し、xは1〜10の数、yは1〜5の数、wは実数を表す。)で示される化合物であり、具体的には、Mg4.5Al(OH)13CO・3.5HO、Mg4.5Al(OH)13CO、MgAl(OH)12CO・3.5HO、MgAl(OH)16CO・4HO、MgAl(OH)14CO・4HO、およびMgAl(OH)10CO・1.7HO等が挙げられる。受酸剤の配合割合は、特に限定されないが、本発明で用いるポリエーテルゴム100重量部に対して、好ましくは1〜10重量部である。受酸剤の配合割合が上記範囲内であると、得られるゴム架橋物は、耐圧縮永久歪性に優れる。
さらに、本発明の導電性ロール用架橋性ゴム組成物には、充填剤をさらに配合していてもよい。充填剤としては、特に限定されないが、たとえば、カーボンブラック、シリカ、カーボンナノチューブ、およびグラフェンなどが挙げられる。これらの充填剤は、一種単独でも、複数種を併用してもよい。充填剤の配合割合は、特に限定されないが、本発明で用いるポリエーテルゴム100重量部に対して、0.01〜20重量部が好ましく、0.1〜20重量部がより好ましく、1〜20重量部が特に好ましい。
また、本発明の導電性ロール用架橋性ゴム組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、ブチルゴム、およびこれらゴムの部分水素添加物(たとえば、水素化ニトリルゴム)などのジエン系ゴム;エチレンプロピレンゴム、アクリルゴム、ポリエーテル系ゴム(上述したポリエーテルゴムを除く)、フッ素ゴム、シリコーンゴムなどのジエン系ゴム以外のゴム;オレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーなどの熱可塑性エラストマー;ポリ塩化ビニル、クマロン樹脂、フェノール樹脂などの樹脂;を含有していてもよい。これらのゴム、熱可塑性エラストマー、および樹脂は、一種単独でも、複数種を併用してもよい。これらの合計含有量は、本発明で用いるポリエーテルゴム100重量部に対して、100重量部以下が好ましく、50重量部以下がより好ましく、20重量部以下が特に好ましい。
さらに、本発明の導電性ロール用架橋性ゴム組成物には、上述した添加剤以外に、公知のゴムに通常配合されるその他の添加剤を含有していてもよい。その他の添加剤としては、特に限定されないが、たとえば、架橋促進剤;架橋促進助剤;滑剤;補強剤;老化防止剤;紫外線吸収剤;耐光安定剤;粘着付与剤;界面活性剤;導電性付与剤;電解質物質;着色剤(染料・顔料);難燃剤;帯電防止剤;などが挙げられる。
本発明の導電性ロール用架橋性ゴム組成物は、上述したポリエーテルゴムに、トリアジン系化合物および必要に応じて用いられる各添加剤を、所望の方法により調合、混練することにより調製することができる。たとえば、トリアジン系化合物を除く添加剤と、ポリエーテルゴムとを混練後、得られた混練物にトリアジン系化合物を混合して、本発明の導電性ロール用架橋性ゴム組成物を得ることができる。調合、混練等に際しては、たとえば、ニーダー、バンバリー、オープンロール、カレンダーロール、押出機など任意の混練成形機を一つあるいは複数組み合わせて用いて混練成形してもよい。トリアジン系化合物を除く添加剤と、ポリエーテルゴムとの混練温度は、20〜200℃が好ましく、20〜150℃がより好ましく、その混練時間は、30秒〜30分が好ましい。混練物と、トリアジン系化合物との混合温度は、100℃以下が好ましく、0〜80℃がより好ましく、その混練時間は、30秒〜20分が好ましい。
<導電性ロール用ゴム架橋物>
本発明の導電性ロール用ゴム架橋物は、上述した本発明の導電性ロール用架橋性ゴム組成物を架橋してなるものである。
本発明の導電性ロール用架橋性ゴム組成物を架橋する方法は、特に限定されないが、成形と架橋を同時に行っても、成形後に架橋してもよい。成形時の温度は、20〜200℃が好ましく、40〜180℃がより好ましい。架橋時の加熱温度は、130〜200℃が好ましく、140〜200℃がより好ましい。架橋時の温度が低すぎると、架橋時間が長時間必要となったり、得られるゴム架橋物の架橋密度が低くなったりするおそれがある。一方、架橋時の温度が高すぎると、成形不良となるおそれがある。架橋時間は、架橋方法、架橋温度、形状などにより異なるが、1分以上、5時間以下の範囲が架橋密度と生産効率の面から好ましい。加熱方法としては、プレス加熱、オーブン加熱、蒸気加熱、熱風加熱、およびマイクロ波加熱などの方法を適宜選択すればよい。
また、ゴム架橋物の形状、大きさなどによっては、表面が架橋していても内部まで十分に架橋していない場合があるので、さらに加熱して二次架橋を行ってもよい。二次架橋を行う際における、加熱温度は、100〜220℃が好ましく、130〜210℃がより好ましい。加熱時間は、30分〜5時間が好ましい。
このようにして得られる本発明の導電性ロール用ゴム架橋物は、上述した本発明の導電性ロール用架橋性ゴム組成物を用いて得られるものであるため、ブリードアウトが適切に抑制されており、これにより画像形成性が良好であり、かつ、耐圧縮永久歪性に優れたものである。そのため、本発明の導電性ロール用ゴム架橋物は、その特性を活かして、プリンタ、電子写真複写機、およびファクシミリ装置などの画像形成装置などに使用される導電性ロール、具体的には、帯電ロール、トナー供給ロール、現像ロール、および転写ロールなどとして好適に用いることができる。特に、本発明のゴム架橋物は、画像形成性、および耐圧縮永久歪性のいずれにも優れるものであるため、これらの特性が要求される現像ロールとして特に好適に用いることができる。
以下に、実施例および比較例を挙げて、本発明についてより具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限られるものではない。以下において、特記しない限り、「部」は重量基準である。物性および特性の試験または評価方法は以下のとおりである。
[ムーニー粘度]
ポリエーテルゴムのムーニー粘度(ML1+4,100℃)は、JIS K6300に従って、100℃で測定した。
[硬度]
架橋性ゴム組成物を温度160℃、30分間のプレスによって成形、架橋し、直径29mm、高さ12.7mmの円柱状のゴム架橋物を得た。そして、得られた円柱状のゴム架橋物を用いて、JIS K6253に従い、タイプAデュロメータを使用し、硬度を測定した。
[体積固有抵抗値(23℃、50%RH)]
架橋性ゴム組成物を温度160℃、30分間のプレスによって成形、架橋し、縦15cm、横15cm、厚さ2mmのシート状のゴム架橋物を得た。そして、得られたシート状のゴム架橋物を用いて、体積固有抵抗値を、JIS K6271の2重リング電極法に準拠して測定した。なお、体積固有抵抗値の測定条件は、温度23℃、湿度50%とし、印加電圧は1000Vとし、電圧の印加を開始してから30秒後の値を測定した。
[圧縮永久歪み率]
架橋性ゴム組成物を温度160℃、30分間のプレスによって成形、架橋し、直径29mm、高さ12.7mmの円柱状のゴム架橋物を得た。そして、JIS K6262に従い、得られた架橋物を25%圧縮させた状態で、70℃の環境下に22時間置いた後、圧縮を解放して圧縮永久歪み率を測定した。圧縮永久歪み率は、数値が小さいほど変形しにくい材料となり優れる。
[画像形成性]
架橋性ゴム組成物を、6mmφのシャフトとともに、温度160℃、30分間プレスによって成形、架橋し、内径6mmφおよび外径15mmφであるゴム層を有するロール形成物を作製した。その後、オーブンにて150℃の雰囲気にて4時間加熱することで二次架橋を行い、冷却した後に、外表面を研磨することで内径6mmφおよび外径12mmφの現像ロールを得た。そして、得られた現像ロールを市販のプリンターのトナーカートリッジに装着し、トナーカートリッジに装着した状態にて、温度50℃、湿度90%の雰囲気下で3日間保管した。その後、室温まで温度を下げたトナーカートリッジをプリンタに装着し、ハーフトーン印字をして、印刷物の汚れの有無を目視にて確認し、以下の三段階の基準にて評価した。
1点:著しく画像欠陥を生じた。実用できないレベル。
2点:よく見ると若干画像欠陥がみられた。実用可能なレベル。
3点:画像欠陥は見られなかった。実用上十分なレベル。
重合触媒の調製
密閉した耐圧ガラス容器を窒素置換して、トルエン200部およびトリイソブチルアルミニウム60部を供給した。このガラス容器を氷水に浸漬して冷却後、ジエチルエーテル230部を添加し、攪拌した。次に、氷水で冷却しながら、リン酸13.6部を添加し、さらに攪拌した。この時、トリイソブチルアルミニウムとリン酸との反応により、容器内圧が上昇するので適時脱圧を実施した。次いで、得られた反応混合物を60℃の温水浴内で1時間熟成反応させて触媒溶液を得た。
(実施例1)
ポリエーテルゴムの製造
上記とは別に、オートクレーブに、エピクロルヒドリン272.2部、エチレンオキシド11.8部、アリルグリシジルエーテル21.5部、トルエン2642.9部を入れ、窒素雰囲気下で攪拌しながら内溶液を60℃に昇温し、上記で得た触媒溶液10部を添加して反応を開始した。次いで、反応開始直後から、エチレンオキシド74.5部をトルエン167.4部に溶解した溶液を5時間かけて等速度で連続添加した。また、反応開始後30分毎に触媒溶液3部ずつを5時間にわたり添加した。そして、反応系に水15部を添加し、攪拌することにより反応を終了させた。ここにさらに、老化防止剤として4,4’−チオビス−(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)の5%トルエン溶液45部を添加し、攪拌した。次いで、スチームストリッピングを実施してトルエンおよび残余の単量体を除去し、上澄み水を除去後、60℃にて真空乾燥し、ポリエーテルゴム(A−1)372.1部を得た。得られたポリエーテルゴム(A−1)の単量体組成比は、H−NMRにより測定した結果、エピクロロヒドリン単量体単位57.8モル%、エチレンオキシド単量体単位38.5モル%、アリルグリシジルエーテル単量体単位3.7モル%であった。また、得られたポリエーテルゴム(A−1)のムーニー粘度〔ML1+4(100℃)〕は70であった。
架橋性ゴム組成物の調製
そして、バンバリーミキサーに、上記にて得られたポリエーテルゴム(A−1)100部、充填剤としてカーボンブラック(シーストSO、東海カーボン社製)10部、受酸剤としての酸化マグネシウム(商品名「キョーワマグ#100」、協和化学工業社製)2部、滑剤としてのステアリン酸(商品名「SA−400」、ADEKA社製)0.5部を投入し、50℃で5分間混練後、バンバリーミキサーから混合物を排出させた。次いで、50℃のオープンロールに、この混合物と、トリアジン系化合物(架橋剤)としての2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジン1.9部を投入し、10分間混練後、架橋性ゴム組成物を調製した。そして、得られた架橋性ゴム組成物を用いて、上記した方法にしたがって、硬度、体積固有抵抗値、圧縮永久歪み率、画像形成性の各測定・評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例2)
架橋性ゴム組成物を調製する際に、2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジンの配合量を1.9部から3.3部に変更した以外は、実施例1と同様に、架橋性ゴム組成物を調製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
オートクレーブに、エピクロルヒドリン257.4部、エチレンオキシド16.4部、トルエン2642.9部を入れ、窒素雰囲気下で攪拌しながら内溶液を55℃に昇温し、上記で得た触媒溶液10部を添加して反応を開始した。次いで、反応開始直後から、エチレンオキシド106.2部をトルエン238.6部に溶解した溶液を5時間かけて等速度で連続添加した。また、反応開始後30分毎に触媒溶液3部ずつを5時間にわたり添加した。そして、反応系に水15部を添加し、攪拌することにより反応を終了させた。その後は、実施例1と同様にして、ポリエーテルゴム(A−2)372.3部を得た。得られたポリエーテルゴム(A−2)の単量体組成比は、H−NMRにより測定した結果、エピクロロヒドリン単量体単位50.0モル%、エチレンオキシド単量体単位50.0モル%であった。また、得られたポリエーテルゴム(A−2)のムーニー粘度〔ML1+4(100℃)〕は92であった。
そして、ポリエーテルゴム(A−1)100部に代えて、上記にて得られたポリエーテルゴム(A−2)100部を使用した以外は、実施例1と同様に、架橋性ゴム組成物を調製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例4)
オートクレーブに、エピクロルヒドリン212.3部、エチレンオキシド18.7部、アリルグリシジルエーテル26.2部、トルエン2642.9部を入れ、窒素雰囲気下で攪拌しながら内溶液を55℃に昇温し、上記で得た触媒溶液10部を添加して反応を開始した。次いで、反応開始直後から、エチレンオキシド122.9部をトルエン276.1部に溶解した溶液を5時間かけて等速度で連続添加した。また、反応開始後30分毎に触媒溶液3部ずつを5時間にわたり添加した。そして、反応系に水15部を添加し、攪拌することにより反応を終了させた。その後は、実施例1と同様にして、ポリエーテルゴム(A−3)371.9部を得た。得られたポリエーテルゴム(A−3)の単量体組成比は、H−NMRにより測定した結果、エピクロロヒドリン単量体単位40.0モル%、エチレンオキシド単量体単位56.0モル%、アリルグリシジルエーテル単量体単位4.0モル%であった。また、得られたポリエーテルゴム(A−3)のムーニー粘度〔ML1+4(100℃)〕は70であった。
そして、ポリエーテルゴム(A−1)100部に代えて、上記にて得られたポリエーテルゴム(A−3)100部を使用した以外は、実施例1と同様に、架橋性ゴム組成物を調製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
架橋性ゴム組成物を調製する際に、2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジンの配合量を1.9部から0.9部に変更した以外は、実施例1と同様に、架橋性ゴム組成物を調製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例2)
架橋性ゴム組成物を調製する際に、2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジンの配合量を1.9部から1.3部に変更した以外は、実施例1と同様に、架橋性ゴム組成物を調製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例3)
架橋性ゴム組成物を調製する際に、2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジンの配合量を1.9部から4.4部に変更した以外は、実施例1と同様に、架橋性ゴム組成物を調製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例4)
オートクレーブに、エピクロルヒドリン288.8部、エチレンオキシド10.6部、アリルグリシジルエーテル14.2部、トルエン2642.9部を入れ、窒素雰囲気下で攪拌しながら内溶液を55℃に昇温し、上記で得た触媒溶液10部を添加して反応を開始した。次いで、反応開始直後から、エチレンオキシド66.4部をトルエン151.1部に溶解した溶液を5時間かけて等速度で連続添加した。また、反応開始後30分毎に触媒溶液3部ずつを5時間にわたり添加した。そして、反応系に水15部を添加し、攪拌することにより反応を終了させた。その後は、実施例1と同様にして、ポリエーテルゴム(A−4)372.0部を得た。得られたポリエーテルゴム(A−4)の単量体組成比は、H−NMRにより測定した結果、エピクロロヒドリン単量体単位62.5モル%、エチレンオキシド単量体単位35.0モル%、アリルグリシジルエーテル単量体単位2.5モル%であった。また、得られたポリエーテルゴム(A−4)のムーニー粘度〔ML1+4(100℃)〕は90であった。
そして、ポリエーテルゴム(A−1)100部に代えて、上記にて得られたポリエーテルゴム(A−4)100部を使用した以外は、実施例1と同様に、架橋性ゴム組成物を調製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例5)
ポリエーテルゴムを製造する際に、重合反応開始時の内溶液の昇温温度を55℃から70℃に変更した以外は、実施例3と同様にして、ポリエーテルゴム(A−5)374.2部を得た。得られたポリエーテルゴム(A−5)の単量体組成比は、H−NMRにより測定した結果、エピクロロヒドリン単量体単位50.0モル%、エチレンオキシド単量体単位50.0モル%であった。また、得られたポリエーテルゴム(A−5)のムーニー粘度〔ML1+4(100℃)〕は60であった。
そして、ポリエーテルゴム(A−1)100部に代えて、上記にて得られたポリエーテルゴム(A−5)100部を使用した以外は、実施例1と同様に、架橋性ゴム組成物を調製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例6)
ポリエーテルゴムを製造する際に、重合反応開始時の内溶液の昇温温度を55℃から70℃に変更した以外は、実施例4と同様にして、ポリエーテルゴム(A−6)370.0部を得た。得られたポリエーテルゴム(A−6)の単量体組成比は、H−NMRにより測定した結果、エピクロロヒドリン単量体単位40.0モル%、エチレンオキシド単量体単位56.0モル%、アリルグリシジルエーテル単量体単位4.0モル%であった。また、得られたポリエーテルゴム(A−6)のムーニー粘度〔ML1+4(100℃)〕は60であった。
そして、ポリエーテルゴム(A−1)100部に代えて、上記にて得られたポリエーテルゴム(A−6)100部を使用した以外は、実施例1と同様に、架橋性ゴム組成物を調製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2014181277
表1に示すように、所定の組成を有し、ムーニー粘度〔ML1+4(100℃)〕が65〜95の範囲にあるポリエーテルゴム100重量部に対して、トリアジン系化合物1.5〜4.0重量部を配合してなる、本発明の架橋性ゴム組成物を用いて得られるゴム架橋物は、圧縮永久歪み率が低く、かつ、現像ロールとして用いた場合にブリードアウトが発生せず、画像形成性に優れたものであった(実施例1〜4)。
一方、トリアジン系化合物の配合量が少なすぎる場合には、得られるゴム架橋物は、ブリードアウトが発生してしまい、現像ロールとして用いた場合に、画像形成性が悪化する結果となった(比較例1,2)。
また、トリアジン系化合物の配合量が多すぎる場合には、得られるゴム架橋物は、トリアジン系化合物が表面に析出するブルームが発生してしまい、現像ロールとして用いた場合に、画像形成性が悪化する結果となった(比較例3)。
さらに、ポリエーテルゴムとして、エチレンオキシド単量体単位の比率が低すぎるものを用いた場合には、得られるゴム架橋物は、体積固有抵抗値が高くなり、その結果、現像ロールとして用いた場合における画像形成性が悪化する結果となった(比較例4)。
さらに、ポリエーテルゴムとして、ムーニー粘度が低すぎるものを用いた場合には、得られるゴム架橋物は、ブリードアウトが発生してしまい、現像ロールとして用いた場合に、画像形成性が悪化する結果となった(比較例5,6)。

Claims (3)

  1. エピハロヒドリン単量体単位40〜63モル%、およびエチレンオキシド単量体単位37〜60モル%を含有し、かつムーニー粘度〔ML1+4(100℃)〕が65〜95であるポリエーテルゴム100重量部に対し、トリアジン系化合物1.5〜4.0重量部を含有する導電性ロール用架橋性ゴム組成物。
  2. 請求項1に記載の架橋性ゴム組成物を架橋してなる導電性ロール用ゴム架橋物。
  3. 請求項2に記載のゴム架橋物を有してなる導電性ロール。
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