JPWO2018155720A1 - 新規なスピロセスキテルペン化合物、該化合物を含有する香料組成物及び飲食品、並びに該飲食品の製造方法 - Google Patents

新規なスピロセスキテルペン化合物、該化合物を含有する香料組成物及び飲食品、並びに該飲食品の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、天然感の高い果実感や果汁感、熟成感を伴う香気及び香味を付与又は増強させることのできる、下記式(1)で表される化合物に関する。また、本発明は、該化合物を含有する香料組成物、該化合物又は該香料組成物を含有する飲食品、及び該飲食品の製造方法に関する。【化1】

Description

本発明は、新規なスピロセスキテルペン化合物、該化合物を含有する香料組成物及び飲食品、並びに該飲食品の製造方法に関する。詳細には、ウッディー香気を有するエポキシスピロレペキネン、該エポキシスピロレペキネンを有効成分として含有する香料組成物及び飲食品、並びに該飲食品の製造方法に関する。
近年、飲食品に対する消費者ニーズの多様化に伴い、高級感や天然感の高い飲食品が求められている。色や味、香りはおいしさや天然感を判断するうえで重要な要素であるが、それらの中でも香りは大きな役割を担っており、より天然感の高い香料に対する需要が高まっている。しかしながら、既存の香料素材の組合せだけでは十分に上記需要に対応できているとは言えず、天然感の付与又は増強を目的とした、これまでにない新しい技術が求められている。
天然感の付与又は増強を目的とした種々の技術としては、例えば、特許文献1には7,9,11−ドデカトリエン−4−オン、6,10−ウンデカジエン−3−オン、又は6,8−ウンデカジエン−3−オンを香料組成物に添加する方法が、特許文献2には3−メルカプトヘキサナール、及び3−メルカプト−1−ヘキサノールを香料組成物に添加する方法が、特許文献3にはシス−4,5−エポキシ−2E−デセナールを香料組成物に添加する方法が開示されている。
日本国特開2010−83913号公報 日本国特開2008−101097号公報 日本国特開2005−82771号公報
しかしながら、上記の化合物等を香料組成物に添加する方法を用いたとしても、多様化する消費者のニーズに十分対応しきれていないのが実情である。
そこで、本発明の課題は、天然感の高い果実感や果汁感、熟成感を伴う香気及び香味を付与又は増強させることのできる新規化合物及び該化合物を含有する香料組成物を提供することである。また、本発明の課題は、それらを用いて天然感の高い果実感や果汁感、熟成感を伴う香気及び香味が付与又は増強された飲食品を提供することである。
本発明者らは、前述の課題を解決するために鋭意検討した結果、特定のスピロセスキテルペン化合物が上記特性を有することを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は以下の[1]〜[12]の内容を含むものである。
[1]下記式(1)で表される化合物。
Figure 2018155720
[2][1]に記載の化合物を含有する、香料組成物。
[3]前記香料組成物が果実様の香気を有する香料組成物である、[2]に記載の香料組成物。
[4]前記果実様の香気が柑橘系果実の香気である、[3]に記載の香料組成物。
[5]前記柑橘系果実がグレープフルーツ、オレンジ、及びレモンからなる群から選ばれる少なくとも1種である、[4]に記載の香料組成物。
[6]前記香料組成物が飲食品用香料組成物である、[2]〜[5]のいずれか1つに記載の香料組成物。
[7]前記飲食品が飲料類である、[6]に記載の香料組成物。
[8]前記飲料類が柑橘系飲料である、[7]に記載の香料組成物。
[9][1]に記載の化合物を含む飲食品。
[10][2]〜[8]のいずれか1つに記載の香料組成物を含む飲食品。
[11][1]に記載の化合物を添加する、飲食品の製造方法。
[12][2]〜[8]のいずれか1つに記載の香料組成物を添加する、飲食品の製造方法。
本発明によれば、天然感の高い果実感や果汁感、熟成感を伴う香気及び香味を付与又は増強させることのできる新規化合物及び該化合物を含有する香料組成物を提供することができる。また、本発明によれば、それらを用いて天然感の高い果実感や果汁感、熟成感を伴う香気及び香味が付与又は増強された飲食品を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
なお、本明細書において、「化合物(X)」とは、式(X)で表される化合物を意味するものとする。
本発明の化合物は、下記式(1)で表される新規なスピロセスキテルペン化合物である。
Figure 2018155720
本発明の化合物は、以下の式(2)〜(2)で表されるように、立体異性体及びその混合物も包含する。
Figure 2018155720
以下に本発明の化合物を合成する方法について具体的な例を挙げて説明するが、本発明の化合物を合成する手法は本具体例に限定されるものではない。
本発明の化合物は、下記に記す合成経路のとおり、例えば、下記式(3)で表されるペリリルアルコールを出発物質とし、各種化学反応を適宜組み合わせることで合成することができる。各種化学反応としては、カルボニル化反応、炭素−炭素結合形成反応、還元反応、酸化反応、脱離反応、シリル化反応、スルホニル化反応、保護/脱保護反応、置換反応等が挙げられる。
なお、各種化学反応を起こさせるための具体的方法については実施例で詳述する。
Figure 2018155720
出発物質の上記式(3)で表されるペリリルアルコールはR体、S体もしくはそれらが任意の割合で混合されているものを用いてもよい。
本発明の化合物の合成経路中で現れる中間体(以下、「中間体」と称す。)及び本発明の化合物の合成は、溶媒の存在下で実施することが望ましい。
溶媒の好ましい具体例としては、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−デカン、シクロヘキサン及びデカリン等の脂肪族炭化水素類、ジクロロメタン及びクロロホルム等のハロゲン化脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン及びp−シメン等の芳香族炭化水素類、クロロベンゼン及びo−ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類、メタノール、エタノール、2−プロパノール、n−ブタノール、tert−ブチルアルコール、2−メチル−2−ブタノール及び2−エトキシエタノール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール及びグリセリン等の多価アルコール類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、エチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン及び1,4−ジオキサン等のエーテル類、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、アセトニトリル及びベンゾニトリル等のニトリル類、アセトン、3−ペンタノン及びシクロヘキサノン等のケトン類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類並びに水等が挙げられる。
溶媒のより好ましい具体例としては、n−ヘキサン、n−ヘプタン、ジクロロメタン、トルエン、tert−ブチルアルコール、1,2−ジメトキシエタン、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、アセトン及び水等が挙げられる。
これらの溶媒は、各々単独で用いても2種以上適宜組み合わせて用いてもよい。
溶媒の使用量は特に限定されるものではないが、中間体及び本発明の化合物に対して通常0.5〜1000倍容量、好ましくは1〜750倍容量、より好ましくは3〜500倍容量の範囲から適宜選択される。
中間体及び本発明の化合物を合成する各種化学反応の反応温度は、通常−78℃〜200℃、好ましくは−78℃〜150℃、より好ましくは−78℃〜130℃の範囲から適宜選択される。
中間体及び本発明の化合物を合成する各種化学反応の反応時間は、反応の種類及び条件により異なるが、通常1分〜72時間、好ましくは2分〜48時間、より好ましくは5分〜36時間の範囲から適宜選択される。
このようにして得られた中間体及び本発明の化合物は、必要に応じて単離及び精製を行うことができる。単離及び精製の方法としては例えば、カラムクロマトグラフィー、蒸留及び晶析等が挙げられ、これらを単独で或いは併用して行うことができる。
本発明の化合物は、ウッディー様香気を有するが、極微量を使用することにより、天然感の高い果実感や果汁感、熟成感を伴う香気及び香味を付与又は増強する効果を有する。
本発明の香料組成物は、本発明の化合物を含有する。
また、本発明の香料組成物は、他の香料成分を含有することができる。他の香料成分としては、各種の合成香料、天然香料、天然精油、植物エキス等を挙げることができ、例えば、「特許庁公報、周知・慣用技術集(香料)」(第II部食品香料,P88−131,平成12年1月14日発行)に記載されている天然精油、天然香料、合成香料等を挙げることができる。
本発明の香料組成物における式(1)で表される化合物の含有量は、含有する他の香料成分により異なり一概にはいえないが、通常、香料組成物の全質量を基準として0.0001〜10000ppm、好ましくは0.001〜1000ppm、より好ましくは0.01〜100ppmの濃度範囲とすることができる。
式(1)で表される化合物の含有量が0.0001ppm未満だと本発明の香気及び香味の付与効果又は増強効果が得られず、10000ppmを超えると香料組成物全体の香りのバランスを崩してしまうおそれがあり、好ましくない。
本発明の香料組成物には、必要に応じて通常使用されている、例えば、水、エタノール等の溶剤や、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ヘキシルグリコール、ベンジルベンゾエート、トリエチルシトレート、ジエチルフタレート、ハーコリン、中鎖脂肪酸トリグリセライド、中鎖脂肪酸ジグリセライド等の保留剤を含有することができる。
本発明の化合物は、果実様の香気及び香味を有する香料組成物に添加すると、天然感のある果実感や果汁感、熟成感を伴う香気及び香味を好適に付与又は増強することができ、好ましい。
「果実様」の果実とは、例えば、グレープフルーツ、オレンジ、レモン、アップル、ピーチ、ブドウ等が挙げられる。これらの中でも、グレープフルーツ、オレンジ、及びレモンからなる群から選ばれる少なくとも1種の柑橘系の果実が好ましい。
また、本発明の香料組成物は、飲食品に添加するための飲食用香料組成物であることが好ましい。
本発明の香料組成物は、飲食品に添加することにより、飲食品に天然感のある果実感や果汁感、熟成感を伴う香気及び香味の付与又は増強を行うことができる。
飲食品への本発明の香料組成物の添加量は、飲食品の種類や形態に応じて異なるが、通常、香料組成物を添加する前の飲食品の質量を基準として0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜5質量%の濃度範囲とすることができる。
本発明の香料組成物の含有量が0.001質量%未満だと天然感のある果実感や果汁感、熟成感を伴う香気及び香味の付与効果又は増強効果が得られず、10質量%を超えると不快臭が強くなり好ましくない。
また、本発明の化合物は、そのまま飲食品に極微量配合して、天然感のある果実感や果汁感、熟成感を伴う香気及び香味を付与又は増強することができる。
本発明の化合物を飲食品に添加する場合は、本発明の化合物を添加する前の飲食品の質量に対して0.0001〜10000ppb、好ましくは0.001〜1000ppb、より好ましくは0.01〜100ppbの濃度範囲とすることができる。
本発明の化合物の含有量が0.0001ppb未満だと天然感のある果実感や果汁感、熟成感を伴う香気及び香味の付与効果又は増強効果が得られず、10000ppbを超えると香気及び香味のバランスを崩してしまうおそれがあり好ましくない。
本発明の化合物及び本発明の香料組成物の添加によって、天然感のある果実感や果汁感、熟成感を伴う香気及び香味を付与又は増強することができる飲食品の具体例としては、例えば、炭酸飲料、清涼飲料、果汁飲料、果実酒、乳飲料、乳酸菌飲料、ドリンク剤、豆乳、茶飲料等の飲料類;アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、氷菓、ヨーグルト、プリン、ゼリー、デイリーデザート等のデザート類;キャラメル、キャンディー、錠菓、クラッカー、ビスケット、クッキー、パイ、チョコレート、スナック、チューインガム、饅頭、羊羹等の菓子類;和風スープ、洋風スープ、中華スープ等のスープ類;パン類;ジャム類;風味調味料類;各種インスタント飲料類;各種インスタント食品類等を挙げることができる。
これらの中でも、飲料類が好ましく、柑橘系の香気及び香味を有する柑橘系飲料が特に好ましい。
本発明の化合物を柑橘系飲料に添加した場合は、柑橘系飲料に天然感の高い果実感、果汁感、熟成感を伴う香気及び香味を付与又は増強することができ、特に好ましい。
柑橘系飲料の柑橘とは、例えば、グレープフルーツ、オレンジ、及びレモンが挙げられる。
(実施例1)本発明の化合物の製造
本発明の化合物の製造方法を下記製造例にて具体的に説明するが、本発明の化合物の製造方法はこれらの製造例に限定されるものではない。
なお、特に但し書きの無い限り、基質及び溶媒等の仕込みは窒素気流下、反応液の後処理及び粗生成物の精製は空気中で行った。また、下記製造例により得られた化合物の純度はNMR解析もしくはガスクロマトグラフィー解析により決定した。
下記製造例において物性の測定に用いた装置及び条件は次のとおりである。
NMR測定装置:AVANCEIII 500(ブルカーバイオスピン社製)
ガスクロマトグラフィー測定装置:GC4000 Plus(GLサイエンス社製)、カラム:InertCap1(GLサイエンス社製)、試料導入部:250℃、試料検出部:250℃
[測定条件1]初期温度:50℃、昇温温度:10℃/分、到達温度250℃、到達温度保持時間:10分
[測定条件2]初期温度:100℃、昇温温度:10℃/分、到達温度300℃、到達温度保持時間:10分
[測定条件3]初期温度:100℃、昇温温度:10℃/分、到達温度300℃、到達温度保持時間:0分
(製造例1)(3aS,6S,7aS)−6−(1−プロペン−2−イル)ヘキサヒドロイソベンゾフラン−1(3H)−オン(4)の合成(Eq.1)
Figure 2018155720
100mL四つ口丸底フラスコに、酢酸パラジウム(0.72g、3.2mmol、0.08当量)、脱水ジクロロメタン(40.0mL)、1,4−ジフェニルホスフィノブタン(dppb)(1.37g、3.2mmol)及び(S)−ペリリルアルコール(6.09g、40.0mmol)を順次仕込み、常温で撹拌することで基質液を調製した。この基質液23.0mLを100mLオートクレーブに加えた後、内部を水素と一酸化炭素を等モル量含む混合ガスで5.0MPaになるまで加圧し、外温110℃で9時間撹拌した。オートクレーブを常温まで冷却し、ガス成分を注意深く放出した。不溶物をろ過した後、反応液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液としてトルエン/酢酸エチル=40/1)で精製することで表題化合物が無色液体として2.15g(純度98.5%、11.7mmol)得られた。収率は29.4%であった。
H NMR(500MHz,pyridine−d)δ:
4.75(2H,m),4.25(1H,dd,J=7.9,6.8Hz)3.74(1H,dd,J=11.0,8.2Hz),2.18(1H,dt,J=12.6,3.0Hz),2.00(1H,m),1.88(1H,m),1.79(1H,m),1.74−1.67(2H,m),1.64(3H,s),1.24(1H,q,J=12.1Hz),1.17−1.02(2H,m)
13C NMR(126MHz,pyridine−d)δ:
176.75,148.76,109.27,71.64,44.73,44.58,43.00,30.29,29.84,27.18,20.47
GC保持時間(測定条件1):13.0分
(製造例2)(3aS,6S,7aR)−7a−アリル−6−(1−プロペン−2−イル)ヘキサヒドロイソベンゾフラン−1(3H)−オン(5)の合成(Eq.2)
Figure 2018155720
1000mL四つ口丸底フラスコにジイソプロピルアミン(14.3mL、102.0mmol)及び脱水テトラヒドロフラン(THF)(130mL)を仕込み、ドライアイス−アセトン浴にて冷却した。続いて、n−ブチルリチウム(n−BuLi)のn−ヘキサン溶液(濃度:1.55mol/L、57.9mL、89.7mmol)を滴下漏斗で内温が−50℃以下を保つ速度で滴下した。得られた溶液を氷浴にて0℃まで昇温し、同温で30分撹拌した。得られた淡黄色溶液をドライアイス−アセトン浴を用いて冷却した。製造例1を複数回実施して得られた化合物(4)(14.70g、純度:98.5%、80.3mmol)の脱水THF(65mL)溶液を、滴下漏斗で内温が−55℃以下を保つ速度で25分かけて滴下した。滴下終了後、滴下漏斗に脱水THF(10mL)を加え、フラスコに滴下した。同じ滴下漏斗に臭化アリル(11.84g、97.9mmol)の脱水THF(35mL)溶液を仕込み、内温が−60℃以下を保つ速度で滴下した。滴下終了後、滴下漏斗に脱水THF(10mL)を加え、フラスコに滴下した後、氷浴を用いて0℃まで昇温し、同温で20分撹拌した。反応液を氷浴で冷却し、10%塩化アンモニウム水溶液(130mL)を投入し20分撹拌後、静置した後に水層を分液した。水層をジエチルエーテル(200mL)で2回抽出した後、有機層をまとめて無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物をろ過し得られた溶液を減圧下濃縮することで表題化合物の粗生成物が無色液体として18.66g(純度:90.4%、76.6mmol)得られた。収率は95.3%であった。
H NMR(500MHz,pyridine−d)δ:
5.85(1H,m),5.14(1H,d,J=1.0Hz),5.11(1H,m),4.75(2H,m),4.37(1H,dd,J=9.1,4.8Hz),3.78(1H,d,J=9.1Hz),2.36(1H,dd,J=14.0,6.7Hz),2.29(1H,dt,J=13.6,2.7Hz),2.23(1H,dd,14.0,8.0Hz),2.04(1H,m),1.90−1.77(2H,m),1.66(3H,s),1.55(1H,m),1.30(1H,t,J=13.0Hz),1.17(1H,m),0.98(1H,m)
13C NMR(126MHz,pyridine−d)δ:
179.20,149.13,132.77,118.81,108.87,70.46,46.73,41.82,40.60,38.88,34.70,29.10,28.62,20.52
GC保持時間(測定条件1):14.5分
(製造例3)(3aS,6S,7aR)−7a−アリル−6−(1−プロペン−2−イル)オクタヒドロイソベンゾフラン−1−オール(6)の合成(Eq.3)
Figure 2018155720
1000mL四つ口丸底フラスコに製造例2で得られた化合物(5)の粗生成物(18.66g、純度:90.4%、76.6mmol)及び脱水トルエン(350mL)を仕込み、ドライアイス−アセトン浴にて冷却した。滴下漏斗に水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL)のトルエン溶液(濃度:1.00mol/L、85.0mL、85.0mmol)を仕込み、内温が−55℃以下を保つ速度で滴下後、同温で40分撹拌した。反応液にメタノール(3.0mL)を加えた後、ドライアイス−アセトン浴を取り外した。20%酒石酸カリウムナトリウム水溶液(500mL)を仕込み常温で2.5時間撹拌し、静置した後水層を分離した。水層をジエチルエーテル(100mL)で2回抽出し有機層をまとめて無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物をろ過した後減圧下濃縮を行うことで表題化合物の粗生成物が無色液体として18.60g(純度86.9%、72.7mmol)(異性体混合物。異性体比62.1:37.9)得られた。収率は95.0%であった。
GC保持時間(測定条件1):14.4分
(製造例4)(1R,2S,5S)−1−アリル−2−{[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル}−5−(1−プロペン−2−イル)シクロヘキサン−1−カルボアルデヒド(7)の合成(Eq.4)
Figure 2018155720
1000mL四つ口丸底フラスコに製造例3で得られた化合物(6)の粗生成物(18.60g、純度:86.9%、72.7mmol)、脱水N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(150mL)、トリエチルアミン(EtN)(10.30g、101.8mmol)及びN,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)(0.36g、2.9mmol)を仕込み、脱水DMF(100mL)に溶解させたtert−ブチルジメチルシリルクロリド(TBSCl)(13.15g、87.2mmol)を加えた後、油浴にて加熱し内温30℃で6時間反応させた。反応液にジエチルエーテル(280mL)、水(140mL)を加え、常温にて30分撹拌し、静置した後水層を分離した。水層をジエチルエーテル(140mL)で抽出し有機層をまとめて飽和食塩水(80mL)で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液としてn−ヘキサン/酢酸エチル=20/1)で精製することで表題化合物が橙色液体として21.70g(純度:97.7%、63.0mmol)得られた。収率は86.6%であった。
H NMR(500MHz,CDCl)δ:
9.89(1H,s),5.75(1H,m),5.10(2H,m),4.69(2H,m),3.85(1H,m),3.72(1H,dd,J=10.3,3.2Hz),2.42(1H,dd,J=14.1,7.1Hz),2.32−2.20(2H,m),1.92−1.81(2H,m),1.75(1H,m),1.71(3H,s),1.66(1H,m),1.56(1H,m),1.29−1.16(2H,m),0.88(9H,s),0.04(6H,s)
13C NMR(126MHz,CDCl)δ:
206.68,149.85,132.95,118.81,108.61,63.26,51.10,45.47,40.72,39.12,38.01,31.31,26.94,25.87,20.85,18.25,−5.54,−5.58
GC保持時間(測定条件2):12.7分
(製造例5)(1S,2S,5S)−2−{[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル}−1−(2−オキソプロピル)−5−(1−プロペン−2−イル)シクロヘキサン−1−カルボアルデヒド(8)の合成(Eq.5)
Figure 2018155720
1000mL四つ口丸底フラスコに製造例4で得られた化合物(7)(21.7g、純度:97.7%、63.0mmol)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)(125mL)、蒸留水(12.5mL)、塩化パラジウム(1.12g、6.3mmol)及び酢酸銅(II)一水和物(2.52g、12.6mmol)を仕込み、95%酸素を充填した風船を三方コックに取り付け、フラスコ内部に酸素を充填させ油浴にて加熱を行い、内温50℃にて9時間反応させた後、室温にて一晩静置した。塩化パラジウム(0.56g、3.2mmol)及び酢酸銅(II)一水和物(1.26g、6.3mmol)を追加し、内温50℃にて4時間反応させた。反応液を常温まで冷却した後、反応液にジエチルエーテル(80mL)、水(120mL)を加え、常温にて15分撹拌した。不溶物をセライトを用いてろ過し、得られたろ液を静置した後、水層を分離した。水層をヘキサン(200mL)及びジエチルエーテル(100mL)の混合液で3回抽出し、有機層をまとめて飽和食塩水(100mL)で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液としてn−ヘキサン/酢酸エチル=40/1)で精製することで表題化合物が無色液体として11.20g(純度:92.3%、29.3mmol)得られた。収率は46.5%であった。
H NMR(500MHz,CDCl)δ:
9.96(1H,s),4.70(1H,brs),4.67(1H,brs),3.68(2H,m),3.18(1H,d,J=17.3Hz),2.58(1H,d,J=17.3Hz),2.39(1H,tt,J=12.6,3.2Hz),2.14(3H,s),2.10(1H,m),1.89(1H,m),1.78−1.71(2H,m),1.70(3H,s),1.56(1H,m),1.36−1.23(2H,m),0.88(9H,s),0.04(3H,s),0.03(3H,s)
13C NMR(126MHz,CDCl)δ:
206.93,205.31,149.47,108.86,64.02,50.12,49.92,46.37,40.53,38.49,31.31,31.16,26.79,25.86,20.81,18.25,−5.52,−5.56
GC保持時間(測定条件2):14.0分
(製造例6)(6S,9S)−6−{[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル}−9−(1−プロペン−2−イル)スピロ[4,5]−3−デセン−2−オン(9)の合成(Eq.6)
Figure 2018155720
500mL四つ口丸底フラスコに製造例5で得られた化合物(8)(11.12g、純度:92.3%、29.1mmol)及びtert−ブチルアルコール(tert−BuOH)(220mL)、カリウムtert−ブトキシド(tert−BuOK)(7.43g、66.2mmol)を仕込み、油浴により加熱を行い、外温25℃にて50分反応させた。反応液を氷浴にて5℃以下に冷却し、トルエン(200mL)、水(100mL)を加え、10分撹拌し、静置した後に水層を分離した。水層をトルエン(100mL)で2回抽出し、有機層をまとめて10%塩化アンモニア水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液としてn−ヘキサン/酢酸エチル=15/1)で精製することで表題化合物が無色液体として7.67g(純度:98.5%、22.6mmol)得られた。収率は72.6%であった。
H NMR(500MHz,CDCl)δ:
7.84(1H,d,J=5.8Hz),6.12(1H,d,J=5.8Hz),4.70(2H,d,J=13.5Hz),3.42(1H,dd,J=10.4,5.2Hz),3.29(1H,dd,J=10.4,5.9Hz),2.74(1H,d,J=18.8Hz),2.17(1H,tt,J=11.8,3.8Hz),2.04(1H,d,J=18.8Hz),1.96−1.85(2H,m),1.75−1.67(4H,m),1.63(2H,m),1.43(1H,qd,J=12.9,3.2Hz),1.32(1H,qd,J=12.9,3.2Hz),0.85(9H,s),−0.02(6H,s)
13C NMR(126MHz,CDCl)δ:
208.69,167.73,149.19,133.43,109.00,64.70,49.00,48.19,46.02,45.32,41.39,31.16,26.65,25.85,20.79,18.18,−5.57,−5.60
GC保持時間(測定条件2):14.4分
(製造例7)(1R,6S,9S)−6−{[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル}−1−メチル−9−(1−プロペン−2−イル)スピロ[4,5]−3−デセン−2−オン(10)の合成(Eq.7)
Figure 2018155720
300mL四つ口丸底フラスコにジイソプロピルアミン(3.3mL,23.8mmol)、脱水THF(74mL)を加え、氷浴にて冷却した。内温を5℃以下に保ったまま、n−BuLiのn−ヘキサン溶液(濃度:1.55mol/L,13.8mL,21.5mmol)を滴下した。同温にて30分撹拌した後、製造例6で得られた化合物(9)(3.60g、純度:98.5%、10.6mmol)の脱水THF(36mL)溶液を滴下した。30分撹拌後、ドライアイス―アセトン浴にて反応液を冷却し、内温を−50℃以下に保ちながら、N,N’−ジメチルプロピレン尿素(DMPU)(13.0mL、108.0mmol)を加えた。続いて、ヨウ化メチル(CHI)のtert−ブチルメチルエーテル溶液(濃度:2.03mol/L、8.0mL、16.2mmol)を滴下した。滴下終了後、内温−10℃にて4時間撹拌した。反応液を氷浴下にて冷却し、5%塩化アンモニウム水溶液(50mL)、ジエチルエーテル(100mL)を加え10分撹拌し、静置した後に水層を分離した。有機層を5%塩化アンモニウム水溶液(25mL)で2回洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液としてn−ヘキサン/酢酸エチル=25/1)で精製することで表題化合物が無色液体として1.92g(純度:98.5%、5.43mmol)得られた。収率は51.2%(異性体混合物。異性体比85.5:14.5)であった。
H NMR(主生成物)(500MHz,CDCl)δ:
7.92(1H,d,J=6.0Hz),6.12(1H,d,J=6.0Hz),4.70(1H,brs),4.67(1H,brs),3.48(1H,dd,J=10.5,4.3Hz),3.41(1H,10.5,4.6Hz),2.79(1H,q,J=7.3Hz),2.11(1H,tt,J=12.4,3.0Hz),1.93(1H,m),1.89(1H,m),1.69(3H,s),1.68−1.53(3H,m),1.36−1.22(2H,m),1.06(3H,d,J=7.4Hz),0.85(9H,s),−0.02(3H,s),−0.03(3H,s)
13C NMR(主生成物)(126MHz,CDCl)δ:
211.27,168.05,149.55,131.30,108.84,64.81,50.94,48.77,43.97,42.20,40.86,31.32,26.76,25.81,20.89,18.12,9.31,−5.59,−5.62
GC保持時間(測定条件2):14.5分(少量生成物)、14.6分(主生成物)
主生成物は下記式(10)で表される化合物であった。
Figure 2018155720
(製造例8)(1R,6S,9S)−6−{[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル}−1−メチル−9−(1−プロペン−2−イル)スピロ[4,5]デカン−2−オン(11)の合成(Eq.8)
Figure 2018155720
200mL四つ口丸底フラスコに1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)ベンゼン(BDP)(80.0mg、0.18mmol)、酢酸銅(II)一水和物(200.0mg,1.0mmol)、脱水トルエン(30mL)、ポリメチルヒドロシロキサン(PMHS)(4.5mL)を加え、常温にて1時間撹拌した。製造例7を複数回実施して得られた化合物(10)(3.08g,純度:98.5%、8.70mmol)の脱水トルエン(15mL)溶液を滴下漏斗で滴下した。滴下終了後、常温にて1時間撹拌した。反応液をセライトろ過し、トルエン(20mL)にて洗浄後、減圧下で濃縮した。得られた粗生成物を500 mLナスフラスコに移し、脱水THF(11mL)を加え氷浴にて冷却した後、3.0mol/L水酸化ナトリウム水溶液(NaOH aq.)(200mL)を滴下した。滴下終了後、常温にて30分攪拌した後、水(100mL)、ジエチルエーテル(50mL)を加え、15分撹拌し、静置した後に水層を分離した。有機層を5%塩化アンモニウム水溶液(30mL)、水(30mL)で順に洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液としてn−ヘキサン/酢酸エチル=15/1)にて精製することで、表題化合物が無色液体として2.86g(純度:99.6%、8.12mmol)得られた。収率は93.4%(異性体混合物。異性体比80.6:19.4)であった。
H NMR(主生成物)(500MHz,CDCl)δ:
4.69(1H,brs),4.66(1H,brs),3.77(1H,dd,J=10.5,6.1Hz),3.49(1H,dd,J=10.5,5.7Hz),2.67(1H,q,J=6.8Hz),2.28(1H,dd,J=19.2,9.7Hz),2.18−2.07(2H,m),2.00(1H,m),1.84(1H,m),1.81−1.74(2H,m),1.69(3H,s),1.59(1H,m),1.35−1.14(2H,m),1.14−1.07(2H,m),0.95(3H,d,J=6.9Hz),0.88(9H,s),0.04(3H,s),0.03(3H,s)
13C NMR(主生成物)(126MHz,CDCl)δ:
220.58,149.79,108.68,64.32,51.98,45.27,43.34,40.09,34.69,34.00,31.43,26.02,25.87,23.41,21.00,18.19,6.92,−5.46,−5.52
GC保持時間(測定条件2):14.6分(少量生成物)、14.7分(主生成物)
主生成物は下記式(11)で表される化合物であった。
Figure 2018155720
(製造例9)tert−ブチルジメチル{[(6R,7S,8S,11S)−6−メチル−11−(1−プロペン−2−イル)−1,4−ジオキサジスピロ[4,1,5,2]テトラデカン−8−イル]メトキシ}シラン(12)の合成(Eq.9)
Figure 2018155720
200mL四つ口丸底フラスコに製造例8で得られた化合物(11)(1.26g、純度:99.6%、3.58mmol)、脱水トルエン(110mL)、オルトギ酸メチル(2.28g、21.5mmol)、エチレングリコール(1.33g、21.5mmol)を加えた後、L−カンファースルホン酸(CSA)(0.17g、0.72mmol)を加え常温にて8時間撹拌し一晩静置した。続いて、氷浴にて5℃以下に冷却された10%炭酸カリウム水溶液(40g)に反応液を加え、同温にて10分撹拌した後、静置し水層を分離した。水層をトルエン(30mL)で3回抽出し、有機層をまとめて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液としてn−ヘキサン/酢酸エチル/トリエチルアミン=50/1/0.5)で精製することで表題化合物が無色液体として0.94g(純度:98.6%、2.35mmol)得られた。収率は65.6%(異性体混合物。異性体比95.7:4.3)であった。
H NMR(主生成物)(500MHz,CDCl)δ:
4.67(2H,m),3.93−3.86(3H,m),3.79(2H,m),3.36(1H,dd,J=10.1,7.5Hz),2.31(1H,q,7.2),2.01(1H,m),1.91(1H,m),1.81−1.72(2H,m),1.71(3H,s),1.71−1.49(4H,m),1.39(1H,m),1.23−1.09(2H,m),1.04(1H,t,J=12.8),0.88(9H,s),0.81(3H,d,J=7.0Hz),0.03(6H,s)
13C NMR(主生成物)(126MHz,CDCl)δ:
150.92,117.87,108.12,65.19,64.21,64.19,45.67,44.63,43.98,40.40,37.44,35.16,31.50,27.45,26.96,25.94,21.04,18.26,6.62,−5.38,−5.39
GC保持時間(測定条件2):15.6分(主生成物)、15.8分(少量生成物)
主生成物は下記式(12)で表される化合物であった。
Figure 2018155720
(製造例10)[(6R,7S,8S,11S)−6−メチル−11−(1−プロペン−2−イル)−1,4−ジオキサジスピロ[4,1,5,2]テトラデカン−8−イル]メタノール(13)の合成(Eq.10)
Figure 2018155720
100mL四つ口丸底フラスコに製造例9を複数回実施して得られた化合物(12)(1.12g、純度:98.6%、2.84mmol)、脱水THF(28mL)及びテトラブチルアンモニウムフルオリド(TBAF)のTHF溶液(濃度:1.00mol/L、5.7mL、5.7mmol)を加え、常温にて3時間撹拌した後、一晩静置した。反応液にジエチルエーテル(30mL)、水(15mL)を加え10分撹拌した後、静置し水層を分離した。水層をジエチルエーテル(30mL)で抽出し、有機層をまとめて飽和食塩水(20mL)で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液としてn−ヘキサン/酢酸エチル/トリエチルアミン=4/1/0.05)で精製することで表題化合物が無色液体として0.73g(純度:95.2%、2.48mmol)得られた。収率は88.6%(異性体混合物。異性体比95.0:5.0)であった。
H NMR(主生成物)(500MHz,CDCl)δ:
4.68(2H,m),3.96−3.86(4H,m),3.80(1H,m),3.38(1H,t,J=9.2Hz),2.28(1H,q,J=7.1Hz),2.02(1H,m),1.96(1H,m),1.81−1.75(2H,m),1.72(3H,s),1.68(1H,m),1.66(1H,m),1.54(2H,m),1.42(1H,m),1.23−1.12(2H,m),1.06(1H,t,J=12.8),0.83(3H,d,J=7.1Hz)
13C NMR(主生成物)(126MHz,CDCl)δ:
150.66,117.74,108.26,65.21,64.20,64.18,45.84,44.62,44.34,40.30,37.27,35.13,31.32,27.49,27.05,21.04,6.72
GC保持時間(測定条件2):13.6分(主生成物)、13.8分(少量生成物)
主生成物は下記式(13)で表される化合物であった。
Figure 2018155720
(製造例11)[(6R,7S,8S,11S)−6−メチル−11−(1−プロペン−2−イル)−1,4−ジオキサジスピロ[4,1,5,2]テトラデカン−8−イル]メチル−4−メチルベンゼンスルホネート(14)の合成(Eq.11)
Figure 2018155720
100mL四つ口丸底フラスコに製造例10で得られた化合物(13)(0.73g、純度:95.2%、2.48mmol)、脱水アセトニトリル(CHCN)(5.2mL)、EtN(0.66g、6.5mmol)、トリメチルアミン塩酸塩(24.9mg、0.26mmol)を加え、氷浴を用いて内温を5℃以下まで冷却した。続いて、p−トルエンスルホン酸クロリド(TsCl)(0.75g、3.9mmol)を加え、同温にて15分撹拌した。反応液に酢酸エチル(25mL)、水(7mL)を加え10分撹拌した後、静置し水層を分離した。水層を酢酸エチル(10mL)で抽出し、有機層をまとめて飽和食塩水(10mL)で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液としてn−ヘキサン/酢酸エチル/トリエチルアミン=7/1/0.08)で精製することで表題化合物が無色液体として1.07g(純度:99%以上、2.46mmol)得られた。収率は99.3%(異性体混合物。異性体比95.0:5.0)であった。
H NMR(主生成物)(500MHz,CDCl)δ:
7.78(2H,m),7.34(2H,m),4.66(2H,m),4.20(1H,dd,J=9.7,3.9Hz), 3.91−3.82(3H,m),3.80−3.74(2H,m),2.45(3H,s),2.03−1.93(2H,m),1.87(1H,m),1.79−1.53(6H,m),1.69(3H,s),1.35(1H,m),1.19−1.04(2H,m),1.00(1H,t,J=13.0Hz),0.74(3H,d,J=7.1Hz)
13C NMR(主生成物)(126MHz,CDCl)δ:
150.15,144.68,133.11,129.86,127.85,117.26,108.51,72.04,65.24,64.18,46.18,44.58,41.07,40.00,36.63,35.00,30.85,27.25,26.79,21.64,20.99,6.43
なお、本製造例で得られた化合物(14)は、ガスクロマトグラフィー測定条件で分解したため、GC保持時間は測定しなかった。
主生成物は下記式(14)で表される化合物であった。
Figure 2018155720
(製造例12)(6R,7S,11S)−6−メチル−8−メチレン−11−(1−プロペン−2−イル)−1,4−ジオキサジスピロ[4,1,5,2]テトラデカン(15)の合成(Eq.12)
Figure 2018155720
100mL四つ口丸底フラスコに製造例11で得られた化合物(14)(1.07g、純度:99%以上、2.46mmol)、脱水エチレングリコールジメチルエーテル(DME)(50mL)及びヨウ化ナトリウム(NaI)(1.11g、7.42mmol)を加え、油浴を用いて外温90℃で2時間撹拌した。油浴を外し、常温まで冷却後、脱水DMF(25mL)及びtert−BuOK(0.83g、7.42mmol)を加え、油浴を用いて外温100℃で30分撹拌した。反応液を常温まで冷却し、ジエチルエーテル(25mL)及び水(25mL)を加え10分撹拌した後、静置し水層を分離した。水層をジエチルエーテル(60mL)で抽出し、有機層をまとめて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液としてn−ヘキサン/酢酸エチル/トリエチルアミン=50/1/0.5)で精製することで表題化合物が無色液体として0.58g(純度:98.9%、2.19mmol)得られた。収率は88.8%(異性体混合物。異性体比94.7:5.3)であった。
H NMR(主生成物)(500MHz,CDCl)δ:
4.69(2H,m),4.66(1H,brs),4.59(1H,brs),3.97−3.85(3H,m),3.80(1H,m),2.44(1H,q,J=7.1Hz),2.30−2.23(3H,m),2.08(1H,m),1.82(2H,m),1.80(1H,m),1.73(1H,m)1.72(3H,brs),1.42(1H,m),1.23(1H,m),1.14(1H,t,J=12.7Hz),0.88(3H,d,J=7.1Hz)
13C NMR(主生成物)(126MHz,CDCl)δ:
153.67,150.08,118.22,108.61,104.24,65.22,64.07,48.48,46.55,40.72,35.39,34.97,34.16,33.54,33.19,20.96,7.08
GC保持時間(測定条件2):11.1分(主生成物)、11.6分(少量生成物)
主生成物は下記式(15)で表される化合物であった。
Figure 2018155720
(製造例13)(1R,5R,9S)−1−メチル−6−メチレン−9−(1−プロペン−2−イル)スピロ[4,5]デカン−2−オン(16)の合成(Eq.13)
Figure 2018155720
100mL四つ口丸底フラスコに製造例12で得られた化合物(15)(0.58g、純度98.9%、2.19mmol)、アセトン(45mL)、水(22mL)及びp−トルエンスルホン酸一水和物(PTSA・HO)(84.5mg、0.44mmol)を加え、油浴を用いて外温20℃で9時間撹拌した。反応液にジエチルエーテル(150mL)及び5%炭酸水素ナトリウム水溶液(40g)を加え10分撹拌した後、静置し水層を分離した。水層をジエチルエーテル(50mL)で2回抽出し、有機層をまとめて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液としてn−ヘキサン/酢酸エチル=40/1)で精製することで表題化合物が無色液体として0.44g(純度99.2%、2.00mmol)得られた。収率は91.4%(異性体混合物。異性体比94.6:5.4)であった。
H NMR(主生成物)(500MHz,CDCl)δ:
4.77(1H,brs),4.71(1H,m),4.69(1H,m),4.60(1H,brs),2.56(1H,q,J=7.0Hz),2.42(1H,ddd,J=12.9,9.1,2.5Hz),2.38−2.29(4H,m),2.17(1H,m),1.89(1H,m),1.70(3H,s),1.60(1H,m),1.33−1.17(3H,m),1.02(3H,d,J=7.1Hz)
13C NMR(主生成物)(126MHz,CDCl)δ:
220.37,152.30,149.19,109.10,105.53,51.60,48.36,40.57,34.33,34.15,33.21,32.88,30.53,20.93,8.25
GC保持時間(測定条件2):9.3分(主生成物)、9.5分(少量生成物)
主生成物は下記式(16)で表される化合物であった。
Figure 2018155720
(製造例14)(1R,9S)−3−ヒドロキシ−1−メチル−6−メチレン−9−(1−プロペン−2−イル)スピロ[4,5]デカン−2−オン(18)の合成(Eq.14)
Figure 2018155720
100mL四つ口丸底フラスコにジイソプロピルアミン(0.56g、5.5mmol)及び脱水THF(17mL)を加え、氷浴にて冷却した。n−BuLiのヘキサン溶液(濃度:1.55mol/L,3.6mL,5.5mmol)を内温が5℃以下になるように滴下漏斗で滴下した。同温にて30分撹拌した後、ドライアイス―アセトン浴にて冷却した。内温を−50℃以下に保ちながら、製造例13で得られた化合物(16)(0.36g、純度:99.2%、1.64mmol)の脱水THF(8mL)溶液を滴下した。30分撹拌後、同温にて、クロロトリメチルシラン(TMSCl)(0.75g、5.0mmol)の脱水THF(3mL)溶液を5分かけて滴下した。同温にて1時間撹拌後、氷浴を用いて0℃まで昇温した。反応液にジエチルエーテル(50mL)、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(15g)を加え10分撹拌した後、静置し水層を分離した。水層をジエチルエーテル(50mL)で抽出し、有機層をまとめて飽和食塩水(10mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物をろ過した後、減圧下濃縮を行うことで化合物(17)の粗生成物を得た。得られた化合物(17)の粗生成物に脱水THF(17mL)を加えた。この溶液を、氷浴を用いて内部を5℃以下に冷却した後、メタクロロ過安息香酸(mCPBA)(純度:71.8%、0.60g、2.49mmol)を加え、氷浴を取り除き常温で1時間撹拌した。反応液を氷浴にて5℃以下に冷却し、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液(10mL)及び0.1mol/L塩酸(30mL)を加え、氷浴を取り除き常温で30分撹拌した。この溶液に酢酸エチル(60mL)を加え5分間撹拌した後、静置し水層を分離した。水層を酢酸エチル(60mL)で抽出し、有機層をまとめて10%炭酸ナトリウム水溶液(20mL)及び飽和食塩水(20mL)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮し得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液としてn−ヘキサン/酢酸エチル=8/1)で精製することで表題化合物が無色液体として0.14g(純度:90.9%、0.54mmol)得られた。収率は33.2%(異性体混合物。3位の異性体比96.0:4.0)であった。
H NMR(主生成物)(500MHz,CDCl)δ:
4.78(1H,brs),4.70(1H,m),4.68(1H,m),4.60(1H,brs),4.21(1H,ddd,J=9.4,4.3,1.7Hz),2.88(1H,qd,J=7.0,1.5Hz),2.37(1H,m),2.33(2H,m),2.24(1H,dd,J=14.1,4.3Hz),2.13(1H,ddd,J=14.1,9.4,1.4Hz),1.88(1H,m),1.70(3H,s),1.44(1H,dt,J=13.1,2.7),1.30−1.20(2H,m),1.07(3H,d,J=7.0Hz)
13C NMR(主生成物)(126MHz,CDCl)δ:
219.39,152.04,149.14,109.01,105.83,71.19,48.88,46.36,40.11,38.98,37.14,33.18,32.62,21.00,8.30
GC保持時間(測定条件3):10.5分(主生成物)、10.7分(少量生成物)
主生成物は下記式(18)で表される化合物であった。
Figure 2018155720
(製造例15)(1R,9S)−1−メチル−6−メチレン−9−(1−プロペン−2−イル)スピロ[4,5]デカン−2,3−ジオール(19)の合成(Eq.15)
Figure 2018155720
50mL3つ口丸底フラスコに製造例14で得られた化合物(18)(0.14g、純度:90.9%、0.54mmol)の脱水ジクロロメタン(6.0mL)溶液及びテトラブチルアンモニウムボロヒドリド(純度:97.5%、0.46g、1.81mmol)を加え、常温で2時間30分撹拌した。反応液に3%過酸化水素水(20mL)及び10%水酸化ナトリウム水溶液(10mL)を加え、5分撹拌後静置し水層を分離した。水層をジクロロメタン(35mL)で抽出し有機層をまとめて10%チオ硫酸ナトリウム水溶液(5mL)及び飽和硫酸ナトリウム水溶液(5mL)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下濃縮し得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液としてn−ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製することで表題化合物が白色固体として0.035g(純度76.8%、0.11mmol)得られた。収率は21.1%(異性体混合物。表題化合物の異性体比97.0:3.0)であった。尚、不純物中に含まれる化合物は反応中に1位のメチル基がエピメリ化した化合物であった。精製により得られた白色固体中の表題化合物とエピマーの比率は82.6:17.4であった。
H NMR(主生成物)(500MHz,CDCl)δ:
4.72−4.68(3H,m),4.57(1H,brs),3.93(1H,m),3.69(1H,m)、2.30−2.14(4H,m),2.05(1H,dd,J=14.3,9.0Hz),1.95−1.90(2H,m),1.84−1.75(2H,m),1.71(3H,s),1.52(1H,dt,J=12.6,2.7Hz),1.32(1H,t,J=12.5Hz),1.24(1H,dq,J=12.6,4.5Hz),1.20(3H,d,J=6.9Hz)
13C NMR(主生成物)(126MHz,CDCl)δ:
152.93,149.71,108.85,105.07,83.83,77.13,45.29,43.04,42.52,40.57,40.32,34.06,33.18,21.01,11.23
GC保持時間(測定条件3):11.1分(主生成物及びメチル基のエピマー)、11.4分(少量生成物)
主生成物は下記式(19)で表される化合物であった。
Figure 2018155720
(製造例16)(5’S)−2−メチル−2’−メチレン−5’−(1−プロペン−2−イル)−6−オキサスピロ[ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3,1’−シクロヘキサン](式(1)で表される本発明の化合物)の合成(Eq.16)
Figure 2018155720
30mL三口丸底フラスコに製造例15で得られた化合物(19)(32.8mg、純度:76.8%、0.11mmol)及び脱水n−ヘプタン(14mL)を加え、油浴を用いて加熱した。内温97℃にて(トリメチルホスホラニリデン)アセトニトリルのTHF溶液(濃度:0.46mol/L、0.9mL、0.42mmol)を5分間かけて滴下し、内温94℃にて30分撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液としてn−ヘキサン/酢酸エチル=100/1)で精製することでGC保持時間が8.9分の表題化合物の異性体(以下、「化合物(1)」と称す)とGC保持時間が9.0分の表題化合物の異性体(以下、「化合物(1)」と称す)の混合物を無色液体として16.0mg(純度:95.9%、0.070mmol、異性体比84.3[化合物(1)]:15.7[(化合物(1)])、GC保持時間が9.3分の表題化合物の異性体(以下、「化合物(1)」と称す)を無色液体として4.8mg(純度:91.0%、0.020mmol)得た。収率は74.3%であった。尚、GC保持時間が9.0分の化合物は製造例15で得られたメチル基のエピマーに由来する化合物であった。
H NMR[化合物(1)](500MHz,CDCl)δ:
4.67(2H,m),4.61(1H,brs),4.47(1H,brs),3.43(2H,m),2.53(1H,d,J=14.4Hz),2.51(1H,q,J=7.3Hz),2.28(1H,m),2.24(1H,m),2.10(1H,td,J=13.2,4.0Hz),1.86(1H,dt,J=12.9,2.8)1.81(1H,m),1.70(3H,s),1.48(1H,dt,J=14.4,1.3Hz),1.20(1H,m),1.12(3H,d,J=7.3Hz),1.10(1H,t,J=13.0Hz)
13C NMR[化合物(1)](126MHz,CDCl)δ:
154.27,149.82,108.62,103.69,62.62,55.26,45.91,40.96,40.50,39.29,37.54,34.72,33.52,21.15,10.93
H NMR[化合物(1)](500MHz,CDCl)δ:
4.97−4.94(2H,m),4.67(1H,m),4.66(1H,brs),3.43(1H,m),3.40(1H,m),2.37(1H,d,J=14.5Hz),2.23−2.16(2H,m),2.06(1H,m),2.01(1H,dq,J=7.3,1.3Hz),1.77−1.62(6H,m),1.37−1.25(2H,m),1.19(3H,d,J=7.4Hz)
13C NMR[化合物(1)](126MHz,CDCl)δ:
150.61,149.98,113.36,108.38,61.70,55.52,47.35,47.25,45.90,42.08,40.79,34.10,30.59,20.70,11.92
H NMR[化合物(1)](500MHz,CDCl)δ:
4.78(1H,brs),4.69(2H,m),4.68(1H,brs),3.42(1H,t,J=2.4Hz),3.28(1H,d,J=2.9Hz),2.73(1H,q,J=7.4Hz),2.32−2.25(2H,m),2.20−2.10(3H,m),1.84−1.77(2H,m),1.77−1.70(1H,m),1.70(3H,s),1.57(1H,m),1.27−1.15(3H,m),0.96(3H,d,J=7.4Hz)
13C NMR[化合物(1)](126MHz,CDCl)δ:
153.78,149.94,108.75,106.96,62.18,56.63,49.19,41.95,41.38,38.76,37.18,34.58,33.33,20.74,12.50
GC保持時間(測定条件3):8.9分[化合物(1)]、9.0分[化合物(1)]、9.3分[化合物(1)]
(実施例2)グレープフルーツ様香料組成物
下記表1の処方に従って、グレープフルーツ様香料組成物(A)を調製した。
Figure 2018155720
(比較例1)
比較例1として、下記表2の処方に従いグレープフルーツ様香料組成物(B)を調製した。
Figure 2018155720
(試験例1)
実施例2及び比較例1で得られたグレープフルーツ様香料組成物(A)及び(B)をそれぞれ水に0.1質量%添加し、8名の専門パネラーによる官能評価を行ったところ、実施例2の香料組成物(A)を添加した水のほうが、比較例1の香料組成物(B)を添加した水よりも、自然でみずみずしい果汁感が付与され、格段に優れていると全員が回答した。
(実施例3)市販グレープフルーツ果汁飲料への添加
市販グレープフルーツ果汁飲料に実施例1で得られた化合物(1)を10ppb添加し、8名の専門パネラーによる官能評価を行ったところ、ボリューム感に富んだ自然な果汁感が付与され、格段に優れていると全員が回答した。
(実施例4)グレープフルーツ様香料組成物
下記表3の処方に従って、グレープフルーツ様香料組成物(C)を調製した。
Figure 2018155720
(比較例2)
比較例2として、下記表4の処方に従いグレープフルーツ様香料組成物(D)を調製した。
Figure 2018155720
(試験例2)
実施例4及び比較例2で得られたグレープフルーツ様香料組成物(C)及び(D)をそれぞれ水に0.1質量%添加し、8名の専門パネラーによる官能評価を行ったところ、実施例4の香料組成物(C)を添加した水には、比較例2の香料組成物(D)を添加した水では感じられない、自然で濃厚な果汁感が付与され、格段に優れていると全員が回答した。
(実施例5)オレンジ様香料組成物
下記表5の処方に従って、オレンジ様香料組成物(E)を調製した。
Figure 2018155720
(比較例3)
比較例3として、下記表6の処方に従いオレンジ様香料組成物(F)を調製した。
Figure 2018155720
(試験例3)
実施例5及び比較例3で得られたオレンジ様香料組成物(E)及び(F)をそれぞれ水に0.1質量%添加し、8名の専門パネラーによる官能評価を行ったところ、実施例5の香料組成物(E)を添加した水のほうが、比較例3の香料組成物(F)を添加した水よりも、自然でみずみずしい果汁感が付与され、格段に優れていると全員が回答した。
(実施例6)市販オレンジ果汁飲料への添加
市販オレンジ果汁飲料に実施例1で得られた化合物(1)を10ppb添加し、8名の専門パネラーによる官能評価を行ったところ、ボリューム感に富んだ自然な果汁感が付与され、格段に優れていると全員が回答した。
(実施例7)オレンジ様香料組成物
下記表7の処方に従って、オレンジ様香料組成物(G)を調製した。
Figure 2018155720
(比較例4)
比較例4として、下記表8の処方に従いオレンジ様香料組成物(H)を調製した。
Figure 2018155720
(試験例4)
実施例7及び比較例4で得られたオレンジ様香料組成物(G)及び(H)をそれぞれ水に0.1質量%添加し、8名の専門パネラーによる官能評価を行ったところ、実施例7の香料組成物(G)を添加した水には、比較例4の香料組成物(H)を添加した水では感じられない、自然で重厚な果汁感が付与され、格段に優れていると全員が回答した。
(実施例8)レモン様香料組成物
下記表9の処方に従って、レモン様香料組成物(I)を調製した。
Figure 2018155720
(比較例5)
比較例5として、下記表10の処方に従いレモン様香料組成物(J)を調製した。
Figure 2018155720
(試験例5)
実施例8及び比較例5で得られたレモン様香料組成物(I)及び(J)をそれぞれ水に0.1質量%添加し、8名の専門パネラーによる官能評価を行ったところ、実施例8の香料組成物(I)を添加した水のほうが、比較例5の香料組成物(J)を添加した水よりも、自然でみずみずしい果汁感が付与され、格段に優れていると全員が回答した。
(実施例9)市販レモン果汁飲料への添加
市販レモン果汁飲料に実施例1で得られた化合物(1)を10ppb添加し、8名の専門パネラーによる官能評価を行ったところ、ボリューム感に富んだ自然な果汁感が付与され、格段に優れていると全員が回答した。
(実施例10)レモン様香料組成物
下記表11の処方に従って、レモン様香料組成物(K)を調製した。
Figure 2018155720
(比較例6)
比較例6として、下記表12の処方に従いレモン様香料組成物(L)を調製した。
Figure 2018155720
(試験例6)
実施例10及び比較例6で得られたレモン様香料組成物(K)及び(L)をそれぞれ水に0.1質量%添加し、8名の専門パネラーによる官能評価を行ったところ、実施例10の香料組成物(K)を添加した水には、比較例6の香料組成物(L)を添加した水では感じられない、自然で重厚な果汁感が付与され、格段に優れていると全員が回答した。
(実施例11)市販アップル果汁飲料への添加
市販アップル果汁飲料に実施例1で得られた化合物(1)を1ppb添加し、8名の専門パネラーによる官能評価を行ったところ、固い果肉の印象を伴った自然な果汁感が付与され、格段に優れていると全員が回答した。
(実施例12)アップル様香料組成物
下記表13の処方に従って、アップル様香料組成物(M)を調製した。
Figure 2018155720
(比較例7)
比較例7として、下記表14の処方に従いアップル様香料組成物(N)を調製した。
Figure 2018155720
(試験例7)
実施例12及び比較例7で得られたアップル様香料組成物(M)及び(N)をそれぞれ水に0.1質量%添加し、8名の専門パネラーによる官能評価を行ったところ、実施例12の香料組成物(M)を添加した水のほうが、比較例7の香料組成物(N)を添加した水よりも、固い果肉の印象を伴った自然な果肉感が付与され、格段に優れていると全員が回答した。
(実施例13)市販グレープ果汁飲料への添加
市販グレープ果汁飲料に実施例1で得られた化合物(1)を1ppb添加し、8名の専門パネラーによる官能評価を行ったところ、濃厚で自然な果汁感が付与され、格段に優れていると全員が回答した。
(実施例14)
下記表15の処方に従って、グレープ様香料組成物(O)を調製した。
Figure 2018155720
(比較例8)
比較例8として、下記表16の処方に従いグレープ様香料組成物(P)を調製した。
Figure 2018155720
(試験例8)
実施例14及び比較例8で得られたグレープ様香料組成物(O)及び(P)をそれぞれ水に0.1質量%添加し、8名の専門パネラーによる官能評価を行ったところ、実施例14の香料組成物(O)を添加した水のほうが、比較例8の香料組成物(P)を添加した水よりも、濃厚で自然な果肉感が付与され、格段に優れていると全員が回答した。
(実施例15)市販ピーチ果汁飲料への添加
市販ピーチ果汁飲料に実施例1で得られた化合物(1)を1ppb添加し、8名の専門パネラーによる官能評価を行ったところ、繊維質のイメージを伴った自然な果肉感が付与され、格段に優れていると全員が回答した。
(実施例16)
下記表17の処方に従って、ピーチ様香料組成物(Q)を調製した。
Figure 2018155720
(比較例9)
比較例9として、下記表18の処方に従いピーチ様香料組成物(R)を調製した。
Figure 2018155720
(試験例9)
実施例16及び比較例9で得られたピーチ様香料組成物(Q)及び(R)をそれぞれ水に0.1質量%添加し、8名の専門パネラーによる官能評価を行ったところ、実施例16の香料組成物(Q)を添加した水のほうが、比較例9の香料組成物(R)を添加した水よりも、繊維質のイメージを伴った自然な果肉感が付与され、格段に優れていると全員が回答した。
(実施例17)市販ワインテイスト飲料への添加
市販ワインテイスト飲料に実施例1で得られた化合物(1)及び化合物(1)の混合物を1ppb添加し、8名の専門パネラーによる官能評価を行ったところ、自然な樽香及び熟成感が強化され、格段に優れていると全員が回答した。
(実施例18)
下記表19の処方に従って、ワイン様香料組成物(S)を調製した。
Figure 2018155720
(比較例10)
比較例10として、下記表20の処方に従いワイン様香料組成物(T)を調製した。
Figure 2018155720
(試験例10)
実施例18及び比較例10で得られたワイン様香料組成物(S)及び(T)をそれぞれ水に0.1質量%添加し、8名の専門パネラーによる官能評価を行ったところ、実施例18の香料組成物(S)を添加した水のほうが、比較例10の香料組成物(T)を添加した水よりも、自然な樽香及び熟成感が強化され、格段に優れていると全員が回答した。
(試験例11)
市販グレープフルーツ果汁飲料に実施例2及び比較例1で得られたグレープフルーツ様香料組成物(A)及び(B)をそれぞれ0.1質量%添加し、8名の専門パネラーによる官能評価を行ったところ、実施例2の香料組成物(A)を添加したグレープフルーツ果汁飲料のほうが、比較例1の香料組成物(B)を添加したグレープフルーツ果汁飲料よりもボリューム感に富んだ自然な果汁感が付与され、格段に優れていると全員が回答した。
(試験例12)
市販グレープフルーツ果汁飲料に実施例4及び比較例2で得られたグレープフルーツ様香料組成物(C)及び(D)をそれぞれ0.1質量%添加し、8名の専門パネラーによる官能評価を行ったところ、実施例4の香料組成物(C)を添加したグレープフルーツ果汁飲料のほうが、比較例2の香料組成物(D)を添加したグレープフルーツ果汁飲料よりもボリューム感に富んだ自然な果汁感が付与され、格段に優れていると全員が回答した。
(試験例13)
市販オレンジ果汁飲料に実施例5及び比較例3で得られたオレンジ様香料組成物(E)及び(F)をそれぞれ0.1質量%添加し、8名の専門パネラーによる官能評価を行ったところ、実施例5の香料組成物(E)を添加したオレンジ果汁飲料のほうが、比較例3の香料組成物(F)を添加したオレンジ果汁飲料よりもボリューム感に富んだ自然な果汁感が付与され、格段に優れていると全員が回答した。
(試験例14)
市販オレンジ果汁飲料に実施例7及び比較例4で得られたオレンジ様香料組成物(G)及び(H)をそれぞれ0.1質量%添加し、8名の専門パネラーによる官能評価を行ったところ、実施例7の香料組成物(G)を添加したオレンジ果汁飲料のほうが、比較例4の香料組成物(H)を添加したオレンジ果汁飲料よりもボリューム感に富んだ自然な果汁感が付与され、格段に優れていると全員が回答した。
(試験例15)
市販レモン果汁飲料に実施例8及び比較例5で得られたレモン様香料組成物(I)及び(J)をそれぞれ0.1質量%添加し、8名の専門パネラーによる官能評価を行ったところ、実施例8の香料組成物(I)を添加したレモン果汁飲料のほうが、比較例5の香料組成物(J)を添加したレモン果汁飲料よりもボリューム感に富んだ自然な果汁感が付与され、格段に優れていると全員が回答した。
(試験例16)
市販レモン果汁飲料に実施例10及び比較例6で得られたレモン様香料組成物(K)及び(L)をそれぞれ0.1質量%添加し、8名の専門パネラーによる官能評価を行ったところ、実施例10の香料組成物(K)を添加したレモン果汁飲料のほうが、比較例6の香料組成物(L)を添加したレモン果汁飲料よりもボリューム感に富んだ自然な果汁感が付与され、格段に優れていると全員が回答した。
(試験例17)
市販アップル果汁飲料に実施例12及び比較例7で得られたアップル様香料組成物(M)及び(N)をそれぞれ0.1質量%添加し、8名の専門パネラーによる官能評価を行ったところ、実施例12の香料組成物(M)を添加したアップル果汁飲料のほうが、比較例7の香料組成物(N)を添加したアップル果汁飲料よりも固い果肉の印象を伴った自然な果肉感が付与され、格段に優れていると全員が回答した。
(試験例18)
市販グレープ果汁飲料に実施例14及び比較例8で得られたグレープ様香料組成物(O)及び(P)をそれぞれ0.1質量%添加し、8名の専門パネラーによる官能評価を行ったところ、実施例14の香料組成物(O)を添加したグレープ果汁飲料のほうが、比較例8の香料組成物(P)を添加したグレープ果汁飲料よりも濃厚で自然な果汁感が付与され、格段に優れていると全員が回答した。
(試験例19)
市販ピーチ果汁飲料に実施例16及び比較例9で得られたピーチ様香料組成物(Q)及び(R)をそれぞれ0.1質量%添加し、8名の専門パネラーによる官能評価を行ったところ、実施例16の香料組成物(Q)を添加したピーチ果汁飲料のほうが、比較例9の香料組成物(R)を添加したピーチ果汁飲料よりも繊維質のイメージを伴った自然な果肉感が付与され、格段に優れていると全員が回答した。
(試験例20)
市販ワインテイスト果汁飲料に実施例18及び比較例10で得られたワイン様香料組成物(S)及び(T)をそれぞれ0.1質量%添加し、8名の専門パネラーによる官能評価を行ったところ、実施例18の香料組成物(S)を添加したワインテイスト果汁飲料のほうが、比較例10の香料組成物(T)を添加したワインテイスト果汁飲料よりも自然な樽香及び熟成感が強化され、格段に優れていると全員が回答した。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。本出願は2017年2月27日出願の日本特許出願(特願2017−034869)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明の式(1)で表される化合物は、自然な果実感や果汁感、熟成感を伴う香気及び香味を付与又は増強することに優れている。そのため、本発明の式(1)で表される化合物は、そのまま単独で又は香料組成物の形態にして、飲食品に有効に使用することができ、飲食品に自然な果実感や果汁感、熟成感を伴う香気及び香味を付与又は増強することができる。

Claims (12)

  1. 下記式(1)で表される化合物。
    Figure 2018155720
  2. 請求項1に記載の化合物を含有する、香料組成物。
  3. 前記香料組成物が果実様の香気を有する香料組成物である、請求項2に記載の香料組成物。
  4. 前記果実様の香気が柑橘系果実の香気である、請求項3に記載の香料組成物。
  5. 前記柑橘系果実がグレープフルーツ、オレンジ、及びレモンからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項4に記載の香料組成物。
  6. 前記香料組成物が飲食品用香料組成物である、請求項2〜5のいずれか1項に記載の香料組成物。
  7. 前記飲食品が飲料類である、請求項6に記載の香料組成物。
  8. 前記飲料類が柑橘系飲料である、請求項7に記載の香料組成物。
  9. 請求項1に記載の化合物を含む飲食品。
  10. 請求項2〜8のいずれか1項に記載の香料組成物を含む飲食品。
  11. 請求項1に記載の化合物を添加する、飲食品の製造方法。
  12. 請求項2〜8のいずれか1項に記載の香料組成物を添加する、飲食品の製造方法。
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