JPWO2018147233A1 - 粒状ポリアリーレンスルフィドの製造方法及び粒状ポリアリーレンスルフィド - Google Patents
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Abstract
Description
有機アミド溶媒、硫黄源、水、ジハロ芳香族化合物、及びアルカリ金属水酸化物を含有する混合物を加熱して重合反応を開始させ、ジハロ芳香族化合物の転化率が50〜98モル%のプレポリマーを含有する反応混合物を生成させる第1の重合工程と、
前記第1の重合工程後に、前記反応混合物に相分離剤を添加する相分離剤添加工程と、
前記相分離剤添加工程後に、重合反応を継続する第2の重合工程と、
前記第2の重合工程後に、前記反応混合物を冷却する冷却工程と、を含み、
前記相分離剤は水を含み、
前記相分離剤添加工程における前記有機アミド溶媒に対する水のモル比は0.6〜3.0であり、
前記第2の重合工程における重合反応を245〜290℃の範囲で行い、
前記冷却工程における冷却速度は0.5℃/分以下である。
本発明に係る粒状PASの製造方法の一実施形態について以下に説明する。本実施形態における粒状PASの製造方法は、主な工程として、第1の重合工程と、相分離剤添加工程と、第2の重合工程と、冷却工程を含む。また、所望により、仕込み工程、脱水工程、後処理工程等を含むことができる。
脱水工程は、仕込み工程の前に、有機アミド溶媒及び硫黄源を含む混合物を含有する、重合反応時の反応系内から水を含む留出物を反応系外に排出する工程である。
仕込み工程は、有機アミド溶媒、硫黄源、水、及びジハロ芳香族化合物を含む混合物を仕込む工程である。仕込み工程において仕込まれる混合物を、「仕込み混合物」とも称する。
アルカリ金属水硫化物としては、水硫化リチウム、水硫化ナトリウム、水硫化カリウム、水硫化ルビジウム、水硫化セシウムを挙げることが出来る。
ジハロ芳香族化合物としてはo−ジハロベンゼン、m−ジハロベンゼン、p−ジハロベンゼン、ジハロトルエン、ジハロナフタレン、メトキシ−ジハロベンゼン、ジハロビフェニル、ジハロ安息香酸、ジハロジフェニルエーテル、ジハロジフェニルスルホン、ジハロジフェニルスルホキシド、ジハロジフェニルケトン等が挙げられ、ハロゲン原子は、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素の各原子を指し、ジハロ芳香族化合物における2個のハロゲン原子は、同じでも異なっていてもよい。
第1の重合工程は、有機アミド溶媒、硫黄源、水、及びジハロ芳香族化合物、アルカリ金属水酸化物を含有する混合物を加熱して重合反応を開始させ、ジハロ芳香族化合物の転化率が50〜98モル%のプレポリマーを含有する反応混合物を生成させる工程である。第1の重合工程では、生成するポリマーが均一に有機アミド溶媒に溶解した反応系での重合反応が行われる。なお、本明細書において、反応混合物とは、上記重合反応で生じる反応生成物を含む混合物をいい、上記重合反応の開始と同時に生成が始まる。
相分離剤添加工程は、第1の重合工程後に、前記反応混合物に相分離剤を添加する工程である。相分離剤としては、水を含む限り、特に限定されず、水以外の相分離剤としては、例えば、有機カルボン酸金属塩、有機スルホン酸金属塩、アルカリ金属ハライド、アルカリ土類金属ハライド、リン酸アルカリ金属塩、アルコール類、及びパラフィン系炭化水素類からなる群より選ばれる少なくとも一種を使用することができる。中でも、コストが安価で、後処理が容易な水が好ましい。また、有機カルボン酸塩と水との組合せ、特に、酢酸ナトリウム等のアルカリ金属カルボン酸塩と水とを含む混合物も好ましい。上記の塩類は、対応する酸と塩基を別々に添加する態様であっても差しつかえない。
なお、相分離剤として、酢酸ナトリウム等のアルカリ金属カルボン酸塩と水とを含む混合物とを用いる場合、この混合物の使用量は、アルカリ金属カルボン酸塩の量が硫黄源1モル当たり30モル以下となるように調整することが好ましい。本実施形態に係る相分離剤の添加方法としては、特に限定されず、例えば、一度に全量を添加する方法や、複数回に分けて添加する方法が挙げられる。
第2の重合工程は、相分離剤添加工程後に、重合反応を継続する工程である。第2の重合工程では、相分離剤の存在下で反応系内がポリマー濃厚相とポリマー希薄相とに相分離した状態で重合反応を継続する、相分離重合が行われる。具体的には、相分離剤を添加することにより、重合反応系(重合反応混合物)をポリマー濃厚相(溶融PASを主とする相)とポリマー希薄相(有機アミド溶媒を主とする相)に相分離させる。第2の重合工程の最初に相分離剤を添加してもよいし、第2の重合工程の途中で相分離剤を添加して、相分離を途中で生ずるようにしてもよい。
冷却工程は、第2の重合工程後に、前記反応混合物を冷却する工程である。冷却工程において、前記反応混合物は、例えば、200℃まで冷却される。
冷却工程では、生成ポリマーを含有する液相を冷却する。冷却工程では、溶剤のフラッシュ等により液相を急冷するのではなく、0.5℃/分以下の冷却速度で徐冷することで、温度310℃及び剪断速度1,216sec−1で測定した溶融粘度が1〜30Pa・sである粒状PASの粒子強度を効果的に向上させることができる。粒状PASの粒子強度が向上しやすいことから、冷却速度は、0.4℃/分以下であることが好ましく、0.35℃/分以下であることがより好ましい。
徐冷は、重合反応系を周囲環境温度(例えば、室温)に曝す方法によって行うことができる。液相の冷却速度を制御するために、重合反応槽のジャケットに冷媒を流したり、液相をリフラックスコンデンサーで還流させたりする方法を採用することもできる。このような冷却速度の制御によって、粒状PASの粒子強度向上を促進することができる。
後処理工程は、重合工程で得られたスラリーから不要な成分を除去し、PASを得る工程である。本発明のPASの製造方法における後処理工程は、PASの製造において通常用いられる工程であれば特に限定されない。
本発明に係る粒状PASは、本発明に係る上記製造方法によって得られ、平均粒子径が200〜5000μm、好ましくは、300〜3000μm、より好ましくは400〜1000μmであり、粒子強度が50%以上、好ましくは65%以上、より好ましくは80%以上である。また、本発明に係る粒状PASは、本発明に係る上記製造方法によって得られるため、温度310℃及び剪断速度1,216sec−1で測定した溶融粘度は、1〜30Pa・s、好ましくは2〜20Pa・s、より好ましくは3〜15Pa・sである。なお、粒状PASの溶融粘度は、乾燥ポリマー約20gを用いてキャピログラフを使用して、所定の温度及び剪断速度条件で測定することができる。このように、本発明に係る粒状PASは、溶融粘度が低いにもかかわらず、高い粒子強度を有し、好ましくは、大きい平均粒子径を更に有する。
PASの溶融粘度は、キャピラリーとして1.0mmφ、長さ10.0mmのノズルを装着した(株)東洋精機製作所製キャピログラフ1C(登録商標)により測定した。設定温度を310℃とした。ポリマー試料を装置内に導入し、5分間保持した後、剪断速度1,200sec−1で溶融粘度を測定した。
PAS30g(A)に対し0.1質量%のカーボンブラックを添加し、目開き150μmの篩で篩分を行った(初期微粉除去)。その後、微粉を除去したサンプルを1LのPPボトルに移し、500gのガラスビーズを投入し、振盪機(アズワン万能シェイカーAS−1N)で300rpmにて30分破砕を行った。破砕後、サンプルを2830μmの目開きの篩で篩分して、ガラスビーズを除去し、150μmの目開きの篩で、破砕された微粉を除去し、篩上部の粒状PAS(B)を計量した。粒子強度はB/A×100から算出した。
PASの平均粒子径は、使用篩として、篩目開き2,800μm(7メッシュ(目数/インチ))、篩目開き1,410μm(12メッシュ(目数/インチ))、篩目開き1,000μm(16メッシュ(目数/インチ))、篩目開き710μm(24メッシュ(目数/インチ))、篩目開き500μm(32メッシュ(目数/インチ))、篩目開き250μm(60メッシュ(目数/インチ))、篩目開き150μm(100メッシュ(目数/インチ))、篩目開き105μm(145メッシュ(目数/インチ))、篩目開き75μm(200メッシュ(目数/インチ))、篩目開き38μm(400メッシュ(目数/インチ))の篩を用いた篩分法により測定し、各篩の篩上物の質量から、累積質量が50%質量となる時の平均粒径を算出した。結果を表1に示す。
(脱水工程)
20リットルのオートクレーブに、NMP6,001g、水硫化ナトリウム水溶液(NaSH:純度61.64質量%)2,003g、及び水酸化ナトリウム(NaOH:純度73.04質量%)1,181gを仕込んだ。該オートクレーブ内を窒素ガスで置換後、約4時間かけて、撹拌機により回転数250rpmで撹拌しながら、徐々に200℃まで昇温し、水(H2O)1010g、NMP908g、及び硫化水素(H2S)12gを留出させた。
上記脱水工程後、オートクレーブの内容物を150℃まで冷却し、pDCB3,502g、NMP3,028g、水酸化ナトリウム20g、及び水143gを加え、撹拌しながら、220℃の温度で5時間反応させて、前段重合を行った。缶内のNMP/仕込み硫黄源(以下、「仕込みS」と略記する。)の比率(g/モル)は、375、pDCB/仕込みS(モル/モル)は1.100、H2O/仕込みS(モル/モル)は1.50であった。前段重合のpDCBの転化率は、93%であった。
前段重合終了後、撹拌機の回転数を400rpmに上げ、オートクレーブの内容物を撹拌しながらイオン交換水624gを圧入した。相分離剤添加工程におけるNMPに対する水のモル比、即ち、相分離剤添加工程におけるH2O/NMP(モル/モル)は0.82であった。
イオン交換水の圧入後、255℃まで昇温し、4時間反応させて後段重合を行った。
重合終了後、255℃から230℃まで125分かけて冷却し、即ち、255℃から230℃までの冷却速度を0.2℃/分と設定し、その後、速やかに室温まで冷却を行った。
得られたスラリーの10%希釈pHは10.1であった。オートクレーブの内容物を目開き径150μm(100メッシュ)のスクリーンで篩分けし、アセトン、及びイオン交換水で洗浄後、酢酸水溶液で洗浄し、一昼夜乾燥を行い、粒状PPSを得た。溶融粘度は10Pa・sであり、粒子強度は91%であり、平均粒子径は573μmであり、収率は88.0%であった。
255℃から230℃まで冷却する時間を75分に変更して、冷却速度を0.3℃/分に変更した以外は実施例1と同様の操作を行った。溶融粘度は9Pa・sであり、粒子強度は54%であり、平均粒子径は402μmであり、収率は85.4%であった。
(脱水工程)
20リットルのオートクレーブに、NMP6,002g、水硫化ナトリウム水溶液(NaSH:純度62.01質量%)2,003g、及び水酸化ナトリウム(NaOH:純度73.57質量%)1,180gを仕込んだ。該オートクレーブ内を窒素ガスで置換後、約2時間かけて、撹拌機により回転数250rpmで撹拌しながら、徐々に200℃まで昇温し、水(H2O)986g、NMP871g、及び硫化水素(H2S)30gを留出させた。
上記脱水工程後、オートクレーブの内容物を150℃まで冷却し、pDCB3,506g、NMP3,035g、水酸化ナトリウム22g、及び水125gを加え、撹拌しながら、220℃から260℃まで1.5時間かけて連続的に昇温しながら前段重合を行った。缶内のNMP/仕込み硫黄源(以下、「仕込みS」と略記する。)の比率(g/モル)は、375、pDCB/仕込みS(モル/モル)は1.095、H2O/仕込みS(モル/モル)は1.50であった。前段重合のpDCBの転化率は、94%であった。
前段重合終了後、撹拌機の回転数を400rpmに上げ、オートクレーブの内容物を撹拌しながらイオン交換水588gを圧入した。相分離剤添加工程におけるNMPに対する水のモル比、即ち、相分離剤添加工程におけるH2O/NMP(モル/モル)は0.79であった。
イオン交換水の圧入後、265℃まで昇温し、2時間反応させて後段重合を行った。
重合終了後、265℃から230℃まで102分かけて冷却し、即ち、265℃から230℃までの冷却速度を0.34℃/分と設定し、その後、速やかに室温まで冷却を行った。
得られたスラリーの10%希釈pHは9.6であった。オートクレーブの内容物を目開き径150μm(100メッシュ)のスクリーンで篩分けし、アセトン、及びイオン交換水で洗浄後、酢酸水溶液で洗浄し、一昼夜乾燥を行い、粒状PPSを得た。溶融粘度は11Pa・sであり、粒子強度は85.2%であり、平均粒子径は573μmであり、収率は80.3%であった。
(脱水工程)
20リットルのオートクレーブに、NMP6,000g、水硫化ナトリウム水溶液(NaSH:純度61.98質量%)2,001g、及び水酸化ナトリウム(NaOH:純度73.24質量%)1,201gを仕込んだ。該オートクレーブ内を窒素ガスで置換後、約2時間かけて、撹拌機により回転数250rpmで撹拌しながら、徐々に200℃まで昇温し、水(H2O)1024g、NMP654g、及び硫化水素(H2S)28gを留出させた。
上記脱水工程後、オートクレーブの内容物を150℃まで冷却し、pDCB3,487g、NMP2,815g、水酸化ナトリウム12g、及び水158gを加え、撹拌しながら、220℃から260℃まで1.5時間かけて連続的に昇温しながら前段重合を行った。缶内のNMP/仕込み硫黄源(以下、「仕込みS」と略記する。)の比率(g/モル)は、375、pDCB/仕込みS(モル/モル)は1.090、H2O/仕込みS(モル/モル)は1.50であった。前段重合のpDCBの転化率は、93%であった。
前段重合終了後、撹拌機の回転数を400rpmに上げ、オートクレーブの内容物を撹拌しながらイオン交換水627gを圧入した。相分離剤添加工程におけるNMPに対する水のモル比、即ち、相分離剤添加工程におけるH2O/NMP(モル/モル)は0.82であった。
イオン交換水の圧入後、260℃まで昇温し、2時間反応させて後段重合を行った。
重合終了後、260℃から230℃まで102分かけて冷却し、即ち、260℃から230℃までの冷却速度を0.29℃/分と設定し、その後、速やかに室温まで冷却を行った。
得られたスラリーの10%希釈pHは9.8であった。オートクレーブの内容物を目開き径150μm(100メッシュ)のスクリーンで篩分けし、アセトン、及びイオン交換水で洗浄後、酢酸水溶液で洗浄し、一昼夜乾燥を行い、粒状PPSを得た。溶融粘度は12Pa・sであり、粒子強度は84.3%であり、平均粒子径は402μmであり、収率は86.9%であった。
相分離剤添加工程で添加した水の量を980gに変更して、相分離剤添加工程におけるH2O/NMP(モル/モル)を1.06に変更した以外は実施例4と同様の操作を行った。溶融粘度は5Pa・sであり、粒子強度は81.8%であり、平均粒子径は437μmであり、収率は85.5%であった。
(脱水工程)
20リットルのオートクレーブに、NMP5,999g、水硫化ナトリウム水溶液(NaSH:純度61.98質量%)2,001g、及び水酸化ナトリウム(NaOH:純度73.24質量%)1,210gを仕込んだ。該オートクレーブ内を窒素ガスで置換後、約2時間かけて、撹拌機により回転数250rpmで撹拌しながら、徐々に200℃まで昇温し、水(H2O)1042g、NMP651g、及び硫化水素(H2S)28gを留出させた。
上記脱水工程後、オートクレーブの内容物を150℃まで冷却し、pDCB3,357g、NMP2,808g、水酸化ナトリウム17g、及び水173gを加え、撹拌しながら、220℃から260℃まで1.5時間かけて連続的に昇温しながら前段重合を行った。缶内のNMP/仕込み硫黄源(以下、「仕込みS」と略記する。)の比率(g/モル)は、375、pDCB/仕込みS(モル/モル)は1.070、H2O/仕込みS(モル/モル)は1.50であった。前段重合のpDCBの転化率は、93%であった。
前段重合終了後、撹拌機の回転数を400rpmに上げ、オートクレーブの内容物を撹拌しながらイオン交換水443gを圧入した。相分離剤添加工程におけるNMPに対する水のモル比、即ち、相分離剤添加工程におけるH2O/NMP(モル/モル)は0.70であった。
イオン交換水の圧入後、265℃まで昇温し、2時間反応させて後段重合を行った。
重合終了後、265℃から230℃まで102分かけて冷却し、即ち、265℃から230℃までの冷却速度を0.34℃/分と設定し、その後、速やかに室温まで冷却を行った。
得られたスラリーの10%希釈pHは10.3であった。オートクレーブの内容物を目開き径150μm(100メッシュ)のスクリーンで篩分けし、アセトン、及びイオン交換水で洗浄後、酢酸水溶液で洗浄し、一昼夜乾燥を行い、粒状PPSを得た。溶融粘度は27Pa・sであり、粒子強度は93.9%であり、平均粒子径は430μmであり、収率は87.6%であった。
第1の重合工程の缶内のpDCB/仕込みS(モル/モル)を1.060に変更した以外は実施例6と同様の操作を行った。溶融粘度は22Pa・sであり、粒子強度は92.0%であり、平均粒子径は522μmであり、収率は84.9%であった。
第1の重合工程の缶内のpDCB/仕込みS(モル/モル)を1.100に変更した以外は実施例6と同様の操作を行った。溶融粘度は8Pa・sであり、粒子強度は57.4%であり、平均粒子径は371μmであり、収率は82.0%であった。
相分離剤添加工程で、相分離剤として水の他に酢酸ナトリウム90g(相分離剤添加工程における仕込みS 1モル当たりの酢酸ナトリウムの量、即ち、相分離剤添加工程におけるCH3COONa/仕込みS(モル/モル)は0.05)を添加した以外は実施例8と同様の操作を行った。溶融粘度は9Pa・sであり、粒子強度は93.8%であり、平均粒子径は532μmであり、収率は80.6%であった。
255℃から230℃まで冷却する時間を37分に変更して、冷却速度を0.7℃/分に変更した以外は実施例1と同様の操作を行った。溶融粘度は11Pa・sであり、粒子強度は28%であり、平均粒子径は451μmであり、収率は84.0%であった。
相分離剤添加工程で添加した水の量を441gに変更して、相分離剤添加工程におけるH2O/NMP(モル/モル)を0.69に変更した以外は比較例1と同様の操作を行った。溶融粘度は11Pa・sであり、粒子強度は2.8%であり、平均粒子径は439μmであり、収率は78.3%であった。
Claims (4)
- 有機アミド溶媒中で硫黄源とジハロ芳香族化合物とを重合させて、温度310℃及び剪断速度1,216sec−1で測定した溶融粘度が1〜30Pa・sである粒状ポリアリーレンスルフィドを製造する方法であって、
有機アミド溶媒、硫黄源、水、ジハロ芳香族化合物、及びアルカリ金属水酸化物を含有する混合物を加熱して重合反応を開始させ、ジハロ芳香族化合物の転化率が50〜98モル%のプレポリマーを含有する反応混合物を生成させる第1の重合工程と、
前記第1の重合工程後に、前記反応混合物に相分離剤を添加する相分離剤添加工程と、
前記相分離剤添加工程後に、重合反応を継続する第2の重合工程と、
前記第2の重合工程後に、前記反応混合物を冷却する冷却工程と、を含み、
前記相分離剤は水を含み、
前記相分離剤添加工程における前記有機アミド溶媒に対する水のモル比は0.6〜3.0であり、
前記第2の重合工程における重合反応を245〜290℃の範囲で行い、
前記冷却工程における冷却速度は0.5℃/分以下である方法。 - 前記第2の重合工程後の前記反応混合物のpHを8〜11とする請求項1に記載の方法。
- 前記相分離剤は、アルカリ金属カルボン酸塩と水とを含む混合物である請求項1又は2に記載の方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法によって得られ、平均粒子径が200〜5000μmであり、粒子強度が50%以上である粒状ポリアリーレンスルフィド。
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