JPWO2018135235A1 - 光コネクタ - Google Patents

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Abstract

光コネクタは、フェルールと、短尺ファイバ及び光ファイバを機械的に接続するメカニカルスプライスと、光ファイバを固定する光ファイバホルダと、メカニカルスプライスと光ファイバホルダとを連結するジョイント部材と、フェルール及びメカニカルスプライスを収容するハウジングと、光ファイバホルダの少なくとも一部を収容するリアボディと、メカニカルスプライスを前側に付勢するコイルバネと、を備えている。ジョイント部材は、ハウジング及びリアボディの少なくとも一方の内部に配置されている。リアボディは、光ファイバをメカニカルスプライス内に案内するためのガイド壁を有し、ガイド壁は、メカニカルスプライスと光ファイバホルダとの間に配置され、メカニカルスプライス側から光ファイバホルダ側に向かって広がるテーパ状の内壁面を有する。

Description

本発明は、光コネクタに関する。
本出願は、2017年1月20日出願の日本出願第2017-008636号に基づく優先権を主張し、前記日本出願に記載された全ての記載内容を援用する。
特許文献1は、光コネクタの一例を開示する。この光コネクタは、短尺光ファイバを内蔵したフェルールと、このフェルールから延びる短尺光ファイバと光ケーブルの光ファイバとをメカニカルに固定するメカニカルスプライスと、このメカニカルスプライスを収容するメカニカルスプライス収容部を有するアウタハウジングと、このアウタハウジングの後端部を収容すると共に、光ケーブルのケーブル外被を保持する外被ホルダを収容する外被固定部と、メカニカルスプライスと外被固定部とを連結する連結部材と、この連結部材の外側に配置され、連結部材を介してメカニカルスプライスを先端側に付勢するスプリングと、を備えている。
このような光コネクタを組み立てる際には、メカニカルスプライスを開いた状態で、ケーブル外被が外被ホルダに保持された光ケーブルの光ファイバを連結部材の後側からメカニカルスプライス内に挿入する。そして、光ファイバが短尺光ファイバに突き当たったことを確認したら、メカニカルスプライスを閉状態として、短尺光ファイバと光ファイバとをメカニカルに固定する。
特表2006−019161号公報
本開示の光コネクタは、短尺ファイバが内蔵されたフェルールと、フェルールの後側に配置されると共にフェルールと一体化され、短尺ファイバと光ファイバとを機械的に接続するメカニカルスプライスと、メカニカルスプライスの後方に配置され、光ファイバを固定する光ファイバホルダと、メカニカルスプライスと光ファイバホルダとを連結するジョイント部材と、フェルール及びメカニカルスプライスを収容するハウジングと、ハウジングの後側に配置されるようにハウジングに連結され、光ファイバホルダの少なくとも一部を収容するリアボディと、ハウジング及びリアボディの少なくとも一方の内部に配置され、メカニカルスプライスを前側に付勢するコイルバネと、を備える。ジョイント部材は、ハウジング及びリアボディの少なくとも一方の内部に配置されている。リアボディは、光ファイバをメカニカルスプライス内に案内するためのガイド壁を有し、ガイド壁は、メカニカルスプライスと光ファイバホルダとの間に配置され、メカニカルスプライス側から光ファイバホルダ側に向かって広がるテーパ状の内壁面を有する。
図1は、一実施形態に係る光コネクタの外観を示す斜視図である。 図2は、図1に示された光コネクタの断面図である。 図3は、メカニカルスプライス及びジョイント部材の分解斜視図である。 図4Aは、メカニカルスプライスにジョイント部材が連結された状態を示す斜視図である。 図4Bは、メカニカルスプライスにジョイント部材が連結された状態を示す別の斜視図である。 図5は、図2におけるコイルバネを含む領域の拡大断面図である。 図6は、図2に示された光ファイバホルダの分解斜視図である。 図7は、図2に示された光コネクタの変形例を示す断面図である。 図8Aは、図7に示された光ファイバホルダを開いた状態を示す斜視図である。 図8Bは、図7に示された光ファイバホルダを閉じた状態を示す斜視図である。
[本開示が解決しようとする課題]
光コネクタの組み立て時の作業性を考慮すると、メカニカルスプライス内に光ファイバをスムーズに挿入可能であることが望ましい。特許文献1の光コネクタでは、連結部材に後側(外被固定部側)に向かって広がるテーパ部分を設けることで、光ファイバをメカニカルスプライス内に挿入しやすくしている。しかし、この場合には、連結部材におけるメカニカルスプライスとの連結部付近の肉厚が大きくならざるを得ないため、連結部材の大径化につながる。その結果、光コネクタの小型化を阻害する。
[本開示の効果]
本開示によれば、光コネクタの小型化を図りつつ、メカニカルスプライス内に光ファイバをスムーズに挿入することができる。
[本発明の実施形態の説明]
最初に、本発明の実施形態を列記して説明する。
本発明の一側面に係る光コネクタは、短尺ファイバが内蔵されたフェルールと、フェルールの後側に配置されると共にフェルールと一体化され、短尺ファイバと光ファイバとを機械的に接続するメカニカルスプライスと、メカニカルスプライスの後方に配置され、光ファイバを固定する光ファイバホルダと、メカニカルスプライスと光ファイバホルダとを連結するジョイント部材と、フェルール及びメカニカルスプライスを収容するハウジングと、ハウジングの後側に配置されるようにハウジングに連結され、光ファイバホルダの少なくとも一部を収容するリアボディと、ハウジング及びリアボディの少なくとも一方の内部に配置され、メカニカルスプライスを前側に付勢するコイルバネと、を備える。ジョイント部材は、ハウジング及びリアボディの少なくとも一方の内部に配置されている。リアボディは、光ファイバをメカニカルスプライス内に案内するためのガイド壁を有し、ガイド壁は、メカニカルスプライスと光ファイバホルダとの間に配置され、メカニカルスプライス側から光ファイバホルダ側に向かって広がるテーパ状の内壁面を有する。
このような光コネクタにおいて、光ファイバホルダに固定された光ファイバを短尺ファイバに接続するときは、光ファイバをリアボディのガイド壁からメカニカルスプライス内に挿入する。ここで、ガイド壁は、メカニカルスプライス側から光ファイバホルダ側に向かって広がるテーパ状の内壁面を有している。これにより、メカニカルスプライス内に光ファイバをスムーズに挿入することができる。また、ガイド壁はリアボディに設けられているので、メカニカルスプライスと光ファイバホルダとを連結するジョイント部材に、テーパ状の内壁面を有するガイド壁を設けなくて済む。従って、ジョイント部材におけるメカニカルスプライスとの連結部付近の肉厚を小さくすることができるため、ハウジング及びリアボディの少なくとも一方の外形寸法を小さくすることができる。これにより、光コネクタの小型化を図ることができる。
ガイド壁は、ジョイント部材の内側に配置されていてもよい。ガイド壁は、メカニカルスプライスの後端から離間して配置されていてもよい。ガイド壁は、その内径が一定である内壁面をメカニカルスプライス側に有していてもよいし、有していなくてもよい。
コイルバネは、ジョイント部材の内側に配置されていてもよい。このような構成では、コイルバネがジョイント部材の外側に配置されている場合に比べて、コイルバネの分だけハウジング及びリアボディの少なくとも一方の外形寸法を更に小さくすることができる。これにより、光コネクタの更なる小型化を図ることができる。
メカニカルスプライスの後部には、凹部または突起が設けられてもよく、ジョイント部材の前部には、メカニカルスプライスの凹部と嵌合する突起、またはメカニカルスプライスの突起と嵌合する凹部が設けられていてもよい。ジョイント部材は、光ファイバホルダと連結される1対のアームと、1対のアームを繋ぐように設けられ、メカニカルスプライスを挟んで保持する保持部とを有してもよい。1対のアームの一方の前端部には、凹部と嵌合する突起または突起と嵌合する凹部が設けられていてもよい。このような構成では、例えばメカニカルスプライスの後部にジョイント部材を容易に連結させることができ、光コネクタを容易に組み立てることができる。また、保持部、突起及び凹部によってジョイント部材がメカニカルスプライスに強固に連結されるため、ジョイント部材がメカニカルスプライスから外れにくくなる。これにより、光コネクタの組み立て時に、メカニカルスプライス及びジョイント部材の取り扱い性を向上させることができる。
ハウジングの後端部には、切欠きまたは突部が設けられていてもよく、1対のアームの他方の前端部には、切欠きと係合する突部またはハウジングの突部と係合する切欠きが設けられていてもよい。このような構成では、突部が切欠きに係合することで、ジョイント部材がハウジングに対して位置決めされることになる。
1対のアームの後部には開口又は突起が設けられてもよく、1対のアームは、当該開口又は突起により光ファイバホルダに連結されてもよい。1対のアームそれぞれは、第1の板部と、第1の板部より光ファイバホルダ側に位置する第2の板部と、第1の板部と第2の板部との間に位置する傾斜部と、を有してもよく、傾斜部は、光ファイバホルダ側に向かって外に傾斜する形状を有し、第2の板部間の距離が第1の板部間の距離よりも広くなっていてもよい。傾斜部及び第2の板部の少なくとも一方が、ガイド壁のテーパ状の内壁面の外側に位置するように、ジョイント部材が位置決めされていてもよい。
ジョイント部材は、保持部がメカニカルスプライスの後部に設けられた保持溝に係合することで、メカニカルスプライスに連結される構成であってもよい。保持部は、C字形状であってもよい。
メカニカルスプライスは、光ファイバ及び短尺ファイバを位置決めするファイバ溝を有するベース部材と、光ファイバ及び短尺ファイバをベース部材に対して押し付ける押圧部材とを有してもよく、ベース部材は、フェルールと一体化されていてもよく、ジョイント部材に連結するための凹部または突起がベース部材の後部に設けられていてもよい。このような構成では、フェルールと一体化されたベース部材の後部に凹部または突起が設けられているので、メカニカルスプライスとジョイント部材との連結状態が安定化する。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の一実施形態に係る光コネクタの外観を示す斜視図である。図2は、図1に示された光コネクタの断面図である。図1及び図2において、本実施形態の光コネクタ1は、所謂LCコネクタと呼ばれるタイプの例である。光コネクタ1は、フェルール2と、メカニカルスプライス(Mechanical Splice)3と、光ファイバホルダ4と、ジョイント部材5と、プラグハウジング(Plug Housing)6と、リアボディ7と、カバーハウジング8と、コイルバネ9とを備えている。
フェルール2は、円柱状を呈している。フェルール2の前端面は、他の光コネクタと光接続される光接続面である。フェルール2には、短尺ファイバ10が予め内蔵されている。短尺ファイバ10は、接着剤等によりフェルール2に固定されている。短尺ファイバ10は、フェルール2の後端面から後方(例えば図2の右方向)に延びている。
メカニカルスプライス3は、フェルール2の後側に配置されている。メカニカルスプライス3は、接着剤等によりフェルール2と一体化されている。メカニカルスプライス3は、フェルール2に内蔵された短尺ファイバ10と光ケーブル11の光ファイバ12とを機械的に接続する開閉可能な光接続器である。光ケーブル11は、光ファイバ12をケーブル外被13で被覆した構造を有している。
メカニカルスプライス3は、光ファイバ12及び短尺ファイバ10を位置決めする断面V字状のファイバ溝14を有するベース部材15と、ファイバ溝14に収容された光ファイバ12及び短尺ファイバ10をベース部材15に対して押し付ける押圧部材16と、ベース部材15及び押圧部材16を挟み込む複数の断面U字状のクランプバネ17とを有している。ベース部材15は、フェルール2と一体化されている。メカニカルスプライス3におけるベース部材15と押圧部材16との境界部分には、複数の楔挿入用の凹部18が設けられている。凹部18に楔(図示せず)が挿入されると、ベース部材15及び押圧部材16がクランプバネ17の付勢力に抗して開いた状態となる。
図3に示されるように、ベース部材15の後部には、連結用の凹部19が設けられている。また、ベース部材15の後端部には、略半円筒状の突出部20が設けられている。突出部20には、半リング状の保持溝21が設けられている。図4Bに示されるように、押圧部材16の後端部には、略半円筒状の突出部22が突出部20と向き合うように設けられている。
また、図5にも示されるように、メカニカルスプライス3の後端部には、メカニカルスプライス3の後側に向かって径が広がるテーパ状の内壁面23が設けられている。これにより、メカニカルスプライス3内に光ファイバ12を挿入しやすくなる。
光ファイバホルダ4は、メカニカルスプライス3の後方に配置され、光ケーブル11を固定することで光ファイバ12を固定する。光ファイバホルダ4は、図6に示されるように、ホルダ本体24と、キャップ25とを有している。
ホルダ本体24は、ベース26と、ベース26の後端(先端)に突設された筒状部27と、筒状部27の後端(先端)から後方に延びるように設けられた1対のアーム28からなる把持部29と、を有している。ベース26には、1対の連結用の突起30が設けられている。筒状部27の外周面には、雄ネジ31が形成されている。把持部29は、1対のアーム28により光ケーブル11のケーブル外被13を把持する。ホルダ本体24には、ケーブル外被13を除去して露出された光ファイバ12を挿通させる孔32が筒状部27及びベース26にわたって設けられている(図2参照)。
キャップ25は、略円筒形状を呈している。キャップ25の前端側の内周面には、雄ネジ31と螺合する雌ネジ33が形成されている(図2参照)。
このような光ファイバホルダ4により光ケーブル11を固定するときは、光ケーブル11をキャップ25に挿通させた状態で、露出した光ファイバ12をホルダ本体24の孔32に挿通させる。そして、ケーブル外被13の端が筒状部27の後端面に当たったら、キャップ25を筒状部27に対してねじ込む。すると、把持部29の各アーム28がケーブル外被13を挟み込むように弾性変形する。これにより、ケーブル外被13が把持部29によって把持される。
ジョイント部材5は、メカニカルスプライス3と光ファイバホルダ4とを連結する。ジョイント部材5は、図3に示されるように、光ファイバホルダ4と連結される1対のアーム34と、1対のアーム34の前部同士を繋ぐように設けられ、メカニカルスプライス3を挟んで保持する略C字形の保持部35とを有している。
アーム34は、板状を呈している。各アーム34には、ホルダ本体24の突起30と係合する連結用の開口36が設けられている。突起30が開口36に引っ掛かることで、ジョイント部材5と光ファイバホルダ4とが連結される。ホルダ本体24に連結用の開口が設けられ、アーム34に連結用の突起が設けられていてもよい。各アーム34は、第1の板部34aと、第1の板部34aより光ファイバホルダ4側に位置する第2の板部34bと、第1の板部34aと第2の板部34bとの間に位置する傾斜部34cと、を有している。傾斜部34cは、光ファイバホルダ4側に向かって外に傾斜する形状を有し、第2の板部34b間の距離が第1の板部34a間の距離よりも広くなるように構成されている。開口36は、例えば第2の板部34bに設けられる。
1対のアーム34の一方の前端部には、ベース部材15の凹部19と嵌合する連結用の突起37が設けられている。ベース部材15の後部に連結用の突起が設けられ、アーム34の前端部に、連結用の突起と嵌合する連結用の凹部が設けられていてもよい。1対のアーム34の他方の前端部には、押圧部材16に当接する支え突部38と、プラグハウジング6の切欠き42(後述)と係合する位置決め用の突部39とが設けられている。
保持部35は、図4A及び図4Bに示されるように、ベース部材15の保持溝21と係合する。保持部35が弾性変形して保持溝21に嵌まり込むと、突起37が凹部19に引っ掛かると共に、支え突部38が押圧部材16の突出部22に当接する。これにより、ジョイント部材5とメカニカルスプライス3とが強固に嵌合した状態で連結される。
プラグハウジング6は、フェルール2及びメカニカルスプライス3を収容する。プラグハウジング6は、正面視矩形状を有している。フェルール2の前端側部分は、プラグハウジング6の前端から突出している。プラグハウジング6におけるメカニカルスプライス3の楔挿入用の凹部18に対応する位置には、凹部18を露出させる窓40が設けられている。プラグハウジング6の後部には、連結用の1対の突起41が設けられている。
プラグハウジング6の後端部には、図5にも示されるように、ジョイント部材5とプラグハウジング6との位置合わせを行うための切欠き42が設けられている。ジョイント部材5の位置決め用の突部39が切欠き42に入り込むことで、ジョイント部材5がプラグハウジング6に対して位置決めされる。プラグハウジング6の後端部に位置決め用の突部が設けられ、アーム34の前端部に、位置決め用の突部と係合する切欠きが設けられていてもよい。
リアボディ7は、プラグハウジング6の後側に配置されるようにプラグハウジング6に連結されている。リアボディ7は、光ファイバホルダ4及びジョイント部材5を収容する。リアボディ7は、正面視矩形状を有している。
リアボディ7の前部には、1つの楔挿入用の凹部18をプラグハウジング6の窓40と協働して露出させる切欠き43が設けられている。また、リアボディ7の前部には、プラグハウジング6の突起41と係合する連結用の1対の開口44が設けられている。各突起41が各開口44に引っ掛かることで、プラグハウジング6とリアボディ7とが連結される。プラグハウジング6の後部に連結用の開口が設けられ、リアボディ7の前部に連結用の突起が設けられていてもよい。リアボディ7の中央には、1対の軸部7aが突設されている。リアボディ7の後部には、係止用の1対の突起45が設けられている。
リアボディ7の前側部分には、ジョイント部材5の前側部分と共にメカニカルスプライス3及びプラグハウジング6の後側部分を収容する前側収容領域46が配置されている。リアボディ7の後側部分には、ジョイント部材5の後側部分及び光ファイバホルダ4のホルダ本体24を収容する後側収容領域47が配置されている。
リアボディ7における前側収容領域46と後側収容領域47との間には、露出した光ファイバ12をメカニカルスプライス3内に案内するためのガイド壁48が設けられている。つまり、ガイド壁48は、メカニカルスプライス3と光ファイバホルダ4との間に配置されている。このとき、ガイド壁48は、メカニカルスプライス3の後端から離間して配置されている。また、ガイド壁48は、ジョイント部材5の内側に配置されている。
ガイド壁48は、図5にも示されるように、メカニカルスプライス3側から光ファイバホルダ4側に向かって径が広がるテーパ状の内壁面49を有している。内壁面49の内径は、メカニカルスプライス3側から光ファイバホルダ4側に向かって徐々に大きくなる。ガイド壁48における内壁面49の前側には、内径が一定である内壁面50が設けられている。また、ガイド壁48のテーパ状の内壁面49の外側にジョイント部材5のアーム34の傾斜部34c及び第2の板部34bが位置するように、ガイド壁48とジョイント部材5とが位置決めされている。
上記の例では、ジョイント部材5はリアボディ7の内部に配置されているが、特にそれには限られない。ジョイント部材5は、プラグハウジング6の内部に配置されていてもよいし、あるいはリアボディ7及びプラグハウジング6の両者の内部に跨って配置されていてもよい。
カバーハウジング8は、光ファイバホルダ4のホルダ本体24を覆う。カバーハウジング8は、リアボディ7に軸部7aを介して回動可能(開閉可能)に取り付けられている。カバーハウジング8には、リアボディ7の各突起45と係合する係止用の1対の開口51が設けられている。カバーハウジング8を閉じたときに、各突起45が各開口51に引っ掛かることで、カバーハウジング8がリアボディ7に係止される。カバーハウジング8に係止用の突起が設けられ、リアボディ7に係止用の開口が設けられていてもよい。
コイルバネ9は、図5にも示されるように、リアボディ7内におけるジョイント部材5の内側であり且つガイド壁48の外側に配置されている。ジョイント部材5の内側は、ジョイント部材5におけるフェルール2の軸心側に相当する。具体的には、コイルバネ9は、ジョイント部材5と、メカニカルスプライス3及びガイド壁48との間に配置されている。コイルバネ9は、メカニカルスプライス3を前側に付勢する。コイルバネ9の一端(前端)は、ジョイント部材5の支え突部38に当接し、コイルバネ9の他端(後端)は、ガイド壁48の縦壁面に当接している。
上記の例では、コイルバネ9はリアボディ7の内部に配置されているが、特にそれには限られない。コイルバネ9は、プラグハウジング6の内部に配置されていてもよいし、あるいはリアボディ7及びプラグハウジング6の両者の内部に跨って配置されていてもよい。
ここで、光コネクタ1の組み立て時において、光ファイバホルダ4に固定された光ケーブル11の光ファイバ12をフェルール2に内蔵された短尺ファイバ10に接続する方法について説明する。まず、メカニカルスプライス3の楔挿入用の凹部18に楔を挿入して、ベース部材15と押圧部材16とをクランプバネ17の付勢力に抗して開く。その開いた状態で、光ファイバ12をガイド壁48の内壁面49,50の内側空間に挿通させてメカニカルスプライス3内に挿入する。そして、光ファイバ12と短尺ファイバ10とを突き合わせた後、凹部18から楔を引き抜くことで、クランプバネ17の付勢力によりベース部材15と押圧部材16とを閉じる。これにより、メカニカルスプライス3によって光ファイバ12と短尺ファイバ10とが機械的に接続される。
以上のように本実施形態にあっては、光ファイバ12を短尺ファイバ10に接続するときは、光ファイバ12をリアボディ7のガイド壁48からメカニカルスプライス3内に挿入する。ここで、ガイド壁48は、メカニカルスプライス3側から光ファイバホルダ4側に向かって径が広がるテーパ状の内壁面49を有している。これにより、メカニカルスプライス3内に光ファイバ12をスムーズに挿入することができる。また、ガイド壁48はリアボディ7に設けられているので、メカニカルスプライス3と光ファイバホルダ4とを連結するジョイント部材5に、テーパ状の内壁面を有するガイド壁を設けなくて済む。このため、ジョイント部材5におけるメカニカルスプライス3との連結部付近の肉厚を小さくすることができる。即ち、ガイド壁48の外壁面もメカニカルスプライス3側から光ファイバホルダ4側に向かって外径が広がるテーパ状とすることができる。ジョイント部材5はメカニカルスプライス3の外側に配置されるため、ジョイント部材5の肉厚がリアボディ7の外形寸法に与える影響が大きい。一方、ガイド壁48はメカニカルスプライス3の後方に配置されるため、ガイド壁48の肉厚がリアボディ7の外形寸法に与える影響は殆どない。よって、上述したようにジョイント部材5の肉厚を小さくすることができるため、リアボディ7の外形寸法を小さくすることができる。これにより、光コネクタ1の小型化を図ることができる。
ジョイント部材5がプラグハウジング6の内部に配置されている場合には、プラグハウジング6の外形寸法を小さくすることができる。ジョイント部材5がリアボディ7及びプラグハウジング6の両者の内部に跨って配置されている場合には、リアボディ7及びプラグハウジング6の外形寸法を小さくすることができる。
本実施形態では、コイルバネ9は、ジョイント部材5の内側であり且つガイド壁48の外側に配置されている。この構成では、コイルバネ9がジョイント部材5の外側に配置されている場合に比べて、コイルバネ9の分だけリアボディ7の外形寸法を更に小さくすることができる。これにより、光コネクタ1の更なる小型化を図ることができる。
コイルバネ9がプラグハウジング6の内部に配置されている場合には、コイルバネ9の分だけプラグハウジング6の外形寸法を更に小さくすることができる。コイルバネ9がリアボディ7及びプラグハウジング6の両者の内部に跨って配置されている場合には、コイルバネ9の分だけリアボディ7及びプラグハウジング6の外形寸法を更に小さくすることができる。
本実施形態では、メカニカルスプライス3の後部には、連結用の凹部19が設けられており、ジョイント部材5における一方のアーム34の前端部には、凹部19と嵌合する連結用の突起37が設けられている。この構成では、メカニカルスプライス3の後部にジョイント部材5を容易に連結させることができ、光コネクタ1を容易に組み立てることができる。また、保持部35、突起37及び凹部19によってジョイント部材5がメカニカルスプライス3に強固に連結されるため、ジョイント部材5がメカニカルスプライス3から外れにくくなる。これにより、光コネクタ1の組み立て時に、メカニカルスプライス3及びジョイント部材5の取り扱い性を向上させることができる。
メカニカルスプライス3の後部に連結用の突起が設けられ、アーム34の前端部に連結用の凹部が設けられている場合にも、保持部35、連結用の突起及び連結用の凹部によってジョイント部材5がメカニカルスプライス3に強固に連結されるため、ジョイント部材5がメカニカルスプライス3から外れにくくなる。
メカニカルスプライス3の後部に凹部19が設けられ、ジョイント部材5における一方のアーム34の前端部に、凹部19と嵌合する突起37が設けられている場合には、メカニカルスプライス3に連結用の突起が設けられ、その突起と係合する連結用の開口がジョイント部材5に設けられた構造と比べて、ジョイント部材5におけるメカニカルスプライス3との連結部の肉厚が小さくなるため、リアボディ7の外形寸法を更に小さくすることができる。これにより、光コネクタ1の更なる小型化を図ることができる。
本実施形態では、プラグハウジング6の後端部には切欠き42が設けられており、ジョイント部材5における他方のアーム34の前端部には、切欠き42と係合する位置決め用の突部39が設けられている。この構成では、突部39が切欠き42に係合することで、ジョイント部材5がプラグハウジング6に対して位置決めされることになる。
プラグハウジング6の後端部に位置決め用の突部が設けられ、アーム34の前端部に切欠きが設けられている場合にも、位置決め用の突部が切欠きに係合することで、ジョイント部材5がプラグハウジング6に対して位置決めされることになる。
本実施形態では、フェルール2と一体化されたベース部材15の後部に凹部19が設けられているので、メカニカルスプライス3とジョイント部材5との連結状態が安定化する。また、ベース部材15の後部に連結用の突起が設けられている場合も、同様である。
本実施形態では、支え突部38はメカニカルスプライス3に当接するだけで連結されないため、メカニカルスプライス3におけるベース部材15と押圧部材16とを容易に開くことができる。
本実施形態では、ケーブル外被13によって光ファイバ12が被覆されている光ケーブル11が光ファイバホルダ4により固定されているが、光ファイバホルダ4は、例えば光ファイバ12自体を固定することもできる。
ここで、光コネクタ1の変形例を、図7を参照して説明する。図7は、図2に示された光コネクタの変形例を示す断面図である。図7において、本変形例の光コネクタ1Aは、光コネクタ1と同様に、フェルール2と、メカニカルスプライス3と、ジョイント部材5と、プラグハウジング6と、リアボディ7と、カバーハウジング8と、コイルバネ9とを備えている。一方、本変形例の光コネクタ1Aは、光ファイバホルダ4に代えて、光ファイバホルダ60を備えている。光ファイバホルダ60は、光ケーブル11を固定するケーブル専用のホルダである。
光ファイバホルダ60は、図8A及び図8Bに示されるように、光ケーブル11のケーブル外被13に食い込む複数の刃61a(鬼目)を有するベース61と、ベース61とヒンジ62を介して一体形成された蓋63とを有している。ベース61には、係止用の突起64が設けられている。蓋63には、突起64と係合する係止用の開口65が設けられている。突起64が開口65に引っ掛かることで、蓋63がベース61に係止される。蓋63に係止用の突起が設けられ、ベース61に係止用の開口が設けられていてもよい。
本発明は、上記実施形態及び変形例には限定されない。例えば、上記実施形態では、コイルバネ9がジョイント部材5の内側に配置されているが、特にその形態には限られず、コイルバネ9がジョイント部材5の外側に配置されていてもよい。この場合でも、ジョイント部材5の肉厚を小さくすることができるため、光コネクタ1の小型化を図ることができる。
上記実施形態では、連結用の凹部19がメカニカルスプライス3のベース部材15に設けられているが、特にその形態には限られず、メカニカルスプライス3の押圧部材16に連結用の凹部19が設けられていてもよい。
上記実施形態では、メカニカルスプライス3の後部には凹部19が設けられ、ジョイント部材5における一方のアーム34の前端部には、凹部19と嵌合する突起37が設けられているが、特にその形態には限られない。例えばジョイント部材5がメカニカルスプライス3に対して長手方向(前後方向)に動かないような止め部がジョイント部材5及びメカニカルスプライス3にあればよい。この場合には、メカニカルスプライス3にプラグハウジング6及びリアボディ7を被せることで、ジョイント部材5の浮き上がりが防止されるため、光コネクタ1の組み立て後にジョイント部材5がメカニカルスプライス3から外れることはない。
上記実施形態では、光コネクタ1としてLCコネクタを例にとって説明したが、本発明は、特にそれには限られず、その他のタイプの光コネクタにも適用可能である。
1,1A…光コネクタ、2…フェルール、3…メカニカルスプライス、4…光ファイバホルダ、5…ジョイント部材、6…プラグハウジング、7…リアボディ、9…コイルバネ、10…短尺ファイバ、12…光ファイバ、14…ファイバ溝、15…ベース部材、16…押圧部材、19…凹部、34…アーム、35…保持部、37…突起、39…突部、42…切欠き、48…ガイド壁、49…内壁面。

Claims (15)

  1. 短尺ファイバが内蔵されたフェルールと、
    前記フェルールの後側に配置されると共に前記フェルールと一体化され、前記短尺ファイバと光ファイバとを機械的に接続するメカニカルスプライスと、
    前記メカニカルスプライスの後方に配置され、前記光ファイバを固定する光ファイバホルダと、
    前記メカニカルスプライスと前記光ファイバホルダとを連結するジョイント部材と、
    前記フェルール及び前記メカニカルスプライスを収容するハウジングと、
    前記ハウジングの後側に配置されるように前記ハウジングに連結され、前記光ファイバホルダの少なくとも一部を収容するリアボディと、
    前記ハウジング及び前記リアボディの少なくとも一方の内部に配置され、前記メカニカルスプライスを前側に付勢するコイルバネと、を備え、
    前記ジョイント部材は、前記ハウジング及び前記リアボディの少なくとも一方の内部に配置されており、
    前記リアボディは、前記光ファイバを前記メカニカルスプライス内に案内するためのガイド壁を有し、前記ガイド壁は、前記メカニカルスプライスと前記光ファイバホルダとの間に配置され、前記メカニカルスプライス側から前記光ファイバホルダ側に向かって広がるテーパ状の内壁面を有する、光コネクタ。
  2. 前記ガイド壁は、前記ジョイント部材の内側に配置される、
    請求項1に記載の光コネクタ。
  3. 前記ガイド壁は、前記メカニカルスプライスの後端から離間して配置される、
    請求項1又は請求項2に記載の光コネクタ。
  4. 前記ガイド壁は、その内径が一定である内壁面を前記メカニカルスプライス側に有している、
    請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の光コネクタ。
  5. 前記コイルバネは、前記ジョイント部材の内側に配置されている、
    請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の光コネクタ。
  6. 前記メカニカルスプライスの後部には、凹部または突起が設けられており、
    前記ジョイント部材の前部には、前記メカニカルスプライスの前記凹部と嵌合する突起、または前記メカニカルスプライスの前記突起と嵌合する凹部が設けられている、
    請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の光コネクタ。
  7. 前記ジョイント部材は、前記光ファイバホルダと連結される1対のアームと、前記1対のアームを繋ぐように設けられ、前記メカニカルスプライスを挟んで保持する保持部と、を有する、
    請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の光コネクタ。
  8. 前記1対のアームの一方の前端部には、突起または凹部が設けられている、
    請求項7に記載の光コネクタ。
  9. 前記ハウジングの後端部には、切欠きまたは突部が設けられており、
    前記1対のアームの他方の前端部には、前記切欠きと係合する突部または前記ハウジングの前記突部と係合する切欠きが設けられている、
    請求項7又は請求項8に記載の光コネクタ。
  10. 前記1対のアームの後部には、開口又は突起が設けられており、
    前記1対のアームは、前記開口又は突起により前記光ファイバホルダに連結される、
    請求項7〜請求項9の何れか一項に記載の光コネクタ。
  11. 前記1対のアームそれぞれは、第1の板部と、前記第1の板部より前記光ファイバホルダ側に位置する第2の板部と、前記第1の板部と前記第2の板部との間に位置する傾斜部と、を有し、
    前記傾斜部は、前記光ファイバホルダ側に向かって外に傾斜する形状を有し、前記第2の板部間の距離が前記第1の板部間の距離よりも広い、
    請求項7〜請求項10の何れか一項に記載の光コネクタ。
  12. 前記傾斜部及び前記第2の板部の少なくとも一方が、前記ガイド壁の前記テーパ状の内壁面の外側に位置するように、前記ジョイント部材が位置決めされている、
    請求項11に記載の光コネクタ。
  13. 前記ジョイント部材は、前記保持部が前記メカニカルスプライスの後部に設けられた保持溝に係合することで、前記メカニカルスプライスに連結される、
    請求項7〜請求項12の何れか一項に記載の光コネクタ。
  14. 前記保持部は、C字形状である、
    請求項7〜請求項13の何れか一項に記載の光コネクタ。
  15. 前記メカニカルスプライスは、前記光ファイバ及び前記短尺ファイバを位置決めするファイバ溝を有するベース部材と、前記光ファイバ及び前記短尺ファイバを前記ベース部材に対して押し付ける押圧部材とを有し、
    前記ベース部材は、前記フェルールと一体化されており、
    前記ジョイント部材に連結するための凹部または突起が前記ベース部材の後部に設けられている、
    請求項1〜請求項14の何れか一項に記載の光コネクタ。
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