JP2013015790A - 光コネクタ - Google Patents

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Kazuhiro Takizawa
和宏 瀧澤
Tetsuhiro Numata
哲宏 沼田
Kazutoshi Takamizawa
和俊 高見沢
Tokuhito Naito
徳人 内藤
Koichi Katayose
浩一 片寄
Kouji Ishizuka
晃路 石塚
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Abstract

【課題】被覆除去部材による光ファイバの被覆除去を容易に実現できる光コネクタの提供。
【解決手段】フェルール21の後側に、被覆された光ファイバ51が挿通可能な貫通孔25aを有するストレータ25と、このストレータ25の前端に向いて開口する貫通孔24aを有し該貫通孔24aの開口の縁に被覆除去刃24cが形成された被覆除去部材24とを具備する光コネクタ10を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、フェルールに内挿固定された内挿光ファイバの後端に光ファイバを突き合わせ接続して、前記光ファイバに組み立てられる現場組立形の光コネクタに関する。
光ファイバ心線同士を突き合わせ接続する作業にあっては、心線先端部の被覆を除去して裸光ファイバを露出させ、この裸光ファイバ同士を突き合わせ接続することが広く行われている。
また、近年、例えば非特許文献1に示すような外観テーパ筒状の極小の被覆除去部材を光コネクタ内部に搭載して、光コネクタ自体に被覆除去機能を持たせる技術の検討が進んでいる。
光コネクタとしては、予め短尺の光ファイバを内挿固定し(この光ファイバを、以下、内挿光ファイバとも言う)たフェルールをスリーブ状のハウジングに収納した構造の現場組立形光コネクタが知られている。そして、この現場組立形光コネクタのハウジング内に前記被覆除去部材を設けて、ハウジングに挿入した光ファイバ(以下、挿入光ファイバとも言う)先端部の被覆除去に使用することが検討される。
従来の現場組立形光コネクタ(被覆除去部材を内蔵していない光コネクタ)としては、ハウジングにその後側から挿入光ファイバを送り込むことで、該挿入光ファイバの先端を前記フェルールのファイバ孔内にて前記内挿光ファイバの後端に突き合わせ接続できるものが知られている。また、従来の現場組立形光コネクタとしては、フェルール後側に延出させた内挿光ファイバの後端と該内挿光ファイバ後端に突き合わせた挿入光ファイバ先端とを半割り部材の間に挟み込んで固定するクランプ部をフェルール後端に設けたものも知られている(例えば特許文献1)
なお、挿入光ファイバとしては光ファイバ心線あるいは光ファイバ素線が用いられる。
従来の現場組立形光コネクタの光ファイバ先端への組み立て作業では、現場に存在する挿入光ファイバの先端の被覆を除去して裸光ファイバを口出してから光コネクタのハウジングに挿入する。現場組立形光コネクタのハウジング内に被覆除去部材を設けた場合は、挿入光ファイバの先端にハウジングへの挿入前に裸光ファイバを口出しする作業を省略できる可能性がある。
特開2005−208220号公報
2009年電子情報通信学会エレクトロニクスソサエティ大会、B−113−8、被覆付き光ファイバ心線の突き合わせ接続に関する考察
上述の非特許文献1のテーパ筒状の被覆除去部材は、その内側の貫通孔が該被覆除去部材の先細りの先端部に開口する開口部の口縁部全周が挿入光ファイバの被覆を除去する除去刃に加工されている。この被覆除去部材は、先端側から押し込まれる挿入光ファイバの被覆を前記除去刃によって除去するとともに、この被覆除去に伴い口出しされた裸光ファイバが貫通孔内に挿入されていく構成となっている。
この被覆除去部材を現場組立形光コネクタに設ける場合は、ハウジング内に挿入した挿入光ファイバ先端の裸光ファイバの口出しをハウジング内の被覆除去部材によって行うことになる。
しかしながら、被覆除去部材と挿入光ファイバ先端の裸ファイバとの位置合わせが必要であり、被覆除去部材による挿入光ファイバの被覆除去を容易に実現する手法は提案されていなかった。
本発明は、前記課題に鑑みて、被覆除去部材による挿入光ファイバの被覆除去を容易に実現できる光コネクタの提供を目的としている。
上記課題を解決するために、本発明では以下の構成を提供する。
第1の発明は、被覆された光ファイバを挿通可能な貫通孔を有するストレータと、前記ストレータの前端に向いて開口する貫通孔を有し、該貫通孔の開口の縁に被覆除去刃を形成した被覆除去部材と、前記被覆除去刃により被覆が除去された裸光ファイバと突き合わせる内挿光ファイバを内挿固定したフェルールとを具備する光コネクタ。
第2の発明は、前記ストレータの貫通孔の内径を、被覆された前記光ファイバの外径と同等あるいは僅かに径大とする第1の発明の光コネクタを提供する。
第3の発明は、前記フェルールに、その後側に延出する筒状部材を設け、前記筒状部材に前記被覆除去部材を設ける第1又は2の発明の光コネクタを提供する。
第4の発明は、前記フェルールから延出する前記筒状部材に、前記ストレータを設ける第4の発明の光コネクタを提供する。
第5の発明は、前記ストレータの貫通孔の後端側の開口に、前方に向かうほどテーパ状に窄まる窪部を設ける第1〜4のいずれか一つの発明の光コネクタを提供する。
第6の発明は、前記光ファイバに引留用取付部材を取り付けており、前記光ファイバを前記ストレータの貫通孔に挿入する際に、前記光ファイバに取り付けた前記引留用取付部材を案内するためのガイド部材を設ける第1〜5のいずれか一つの発明に記載の光コネクタを提供する。
本発明の光コネクタによれば、ストレータの貫通孔にその後端から挿入した光ファイバ(被覆を有する光ファイバ。以下、挿入光ファイバとも言う)を、前記ストレータによって被覆除去部材後端に開口する貫通孔及び被覆除去刃に対して位置決めできる。したがって、この光コネクタによれば、被覆除去部材による挿入光ファイバの被覆除去を容易に実現できる。また、この光コネクタによれば、前記被覆除去部材によって口出しされた前記裸光ファイバを内挿光ファイバ後端に突き合わせ接続することができる。
また、この光コネクタは、ストレータの貫通孔によって挿入光ファイバの曲げを防止した状態で、挿入光ファイバを被覆除去部材後端の被覆除去刃に確実に押し付けることができる。このため、光コネクタによれば、挿入光ファイバの被覆除去を安定に行うことができる。
被覆除去部材後端の被覆除去刃に押し付けた挿入光ファイバの曲げを防止できることは、挿入光ファイバ外周の被覆除去を挿入光ファイバ外周全周にわたって均等に進行させることができ、被覆除去の均等化に有効に寄与する。挿入光ファイバの曲げ防止は、さらに、被覆除去の不均一に起因する内挿光ファイバと挿入光ファイバとの突き合わせ接続部(接続点)における突き合わせ力のばらつきを抑制し、突き合わせ力の均等化にも有効に寄与する。
また、挿入光ファイバの曲げ防止は、コネクタ後側からの挿入光ファイバの押し込み力による挿入光ファイバの折損防止にも有効に寄与する。
本発明の1実施形態の光コネクタを構造を説明する図である。 図1の光コネクタの引留部付きコネクタ本体の被覆除去部材にその後側から挿入した挿入光ファイバによって内挿光ファイバ後端を前側へ押し動かし、前記内挿光ファイバに撓み部を形成した状態を示す図である。 図1の光コネクタの変形例であり、引留部付きコネクタ本体の内挿光ファイバとして被覆付き光ファイバを採用した構成の一例を示す図である。 引留部の一例を示す図であり、(a)は部分破断図、(b)は該引留部をコネクタ後側から見たときの、回転係止具、延出ガイド部(ガイド部材)、引留用取付部材付き光ファイバケーブル端末の関係を示すモデル図である。 本発明を適用した光コネクタレセプタルの一例を説明する図である。 光ファイバ心線又は光ファイバ素線である被覆付き光ファイバを引き留め可能な引留部を具備する光コネクタ(引留部付きコネクタ本体)の一例を示す図である。 本発明に係る光コネクタに適用可能な光ファイバケーブルの一例を示す斜視図である。 (a)、(b)は、引留部付きコネクタ本体の後側延出片の別態様を説明する図である。 引留用取付部材の一例(外被把持部材)を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は把持部材本体の平面視構造を示すモデル図である。
以下、本発明を実施した光コネクタについて、図面を参照して説明する。
図1、図2は前記光コネクタ10の構成を説明する図である。
なお、図1、図2において、光コネクタ10について左側を前、右側を後として説明する。また、図3〜図6(a)、(b)、図8(a)、(b)についても、左側を前、右側を後として説明する。
図1、図2に示す前記光コネクタ10は、光ファイバケーブル50(光伝送体)の端末に取り付けられる現場組立形光コネクタである。
図1、図2に示すように、この光コネクタ10は、内挿光ファイバ23が内挿固定されたフェルール21の後側(突き合わせ用の接合端面21bとは反対の側)に、後述する被覆除去部材24とストレータ25と引留部29とを設けた構成の引留部付きコネクタ本体20を有する。この光コネクタ10は、前記引留部付きコネクタ本体20の前記フェルール21を含む前端部をハウジング30に収納した構成になっている。
引留部付きコネクタ本体20は、前記フェルール21の後端にその後側に延出する後側延出片を設け、この後側延出片に被覆除去部材24とストレータ25とを取り付けた構成のコネクタ本体を有する。
コネクタ本体は、該コネクタ本体単独で光コネクタとして機能する。
また、前記後側延出片としては、例えば後述のフランジ部品22の一部である、円筒状の後側スリーブ部22c(円筒部材)を採用できる。但し、後側延出片としては、フェルール21後端に取り付けられ(固定され)てその後側に延出するものであれば良く、前記後側スリーブ部22cに限定されるものではない。
引留部付きコネクタ本体20は、前記コネクタ本体の後端に引留部29を設けた構成になっている。引留部付きコネクタ本体20は、該引留部付きコネクタ本体20単独で光コネクタとして機能する。
前記引留部29は、この光コネクタ10を組み立てる光ファイバケーブル50の端末をコネクタ本体の後端に引き留める引留構造である。
前記フェルール21(フェルール本体)は具体的にはキャピラリ状の部材であり、その内側を貫通するファイバ孔21aに前記内挿光ファイバ23の長手方向片方の端部(前端部)が内挿固定されている。内挿光ファイバ23のフェルール21に対する固定は、例えばファイバ孔21a内に設けた接着剤による接着固定であるが、この他、ファイバ孔21aへの圧入による固定等も採用可能である。
内挿光ファイバ23は、フェルール21から後側へ延出された部分を有している。この内挿光ファイバ23の後端部は、被覆除去部材24に貫設されたファイバ位置決め孔24aに、その前側から挿入されている。
前記フェルール21の材質としては、例えばジルコニアセラミックス、ガラス等を採用できる。このフェルール21としては、例えばSC形光コネクタ(JIS C 5973に制定されるF04形光コネクタ。SC:Single fiberCoupling optical fiber connector)や、MU形光コネクタ(JIS C 5983に制定されるF14形光コネクタ。MU:Miniature-Unit coupling optical fiber connector)等の単心用光コネクタのフェルールと同様のキャピラリ状部材を採用できる。
前記フェルール21の突き合わせ接合用の前端面21b(接合端面)には研磨が施されている。この研磨は、例えばPC研磨(PC:Physical Contact)であるが、この他、前記ファイバ孔21aの軸線に垂直の仮想垂直面に対して7〜9度程度傾斜する傾斜面(平坦面)を形成する斜め研磨や、APC研磨(APC:Angled Physical Contact)等も採用可能である。
前記フェルール21には概略筒状のフランジ部品22が外挿固定されている。
引留部付きコネクタ本体20は、フランジ部品22の前記フェルール21から後側に延出された部分である後側スリーブ部22c(後側延出片)内に、前記内挿光ファイバ23のフェルール21から後側に延出された部分を収納している。また、引留部付きコネクタ本体20は、前記後側スリーブ22c内に前記被覆除去部材24及び前記ストレータ25を固設し、前記後側スリーブ部22cの後端部に前記引留部29を設けた構成となっている。
前記フランジ部品22は、円筒状のスリーブ状本体22aの軸線方向片端の外周にフランジ部22bが突設された構成の部材である。このフランジ部品22は、前記フランジ部22bが突設されている側の端部を前記フェルール21の後端部に外挿固定してフェルール21に設けられている。フランジ部品22のスリーブ状本体22aは、前記フェルール21から後側に延出されている。
このフランジ部品22の前記後側スリーブ部22cは、前記スリーブ状本体22aの前記フェルール21から後側に延出された部分である。図1、図2に例示した後側スリーブ部22cは具体的には円筒状の筒状部材になっている。
前記フランジ部22bはフェルール21のフランジ部として機能する。
また、このフランジ部品22としては、例えば金属製の一体成形品等を好適に用いることができる。
前記被覆除去部材24は、その内側を貫通する貫通孔であるファイバ位置決め孔24aが後側スリーブ部22cの軸線に沿う向き、すなわちコネクタ前後方向となる向きで後側スリーブ部22c内に設けられている。この被覆除去部材24は、光ファイバケーブル50端末に口出しされた光ファイバ51(以下、挿入光ファイバとも言う)の被覆を除去する部材である。この被覆除去部材24は、具体的には前記ファイバ位置決め孔24aが貫設されたキャピラリ状の部材である。
被覆除去部材24の後端部は、先細りのテーパ状に形成されている。この後端部を、以下、テーパ状後端部24bとも言う。
被覆除去部材24のテーパ状後端部24bの先端(後端)の前記ファイバ位置決め孔24aの開口部(後端開口部)は、前記ストレータ25の前端に向いて開口している。また、この被覆除去部材24は、その後端の前記ファイバ位置決め孔24aの開口の縁に、前記挿入光ファイバ51の被覆を除去して裸光ファイバ51aを口出しする被覆除去刃24cを形成した構成となっている。前記被覆除去刃24cは、前記ファイバ位置決め孔24aの後端の開口の縁にリング状に形成されている。
被覆除去部材24の後側スリーブ部22cに対する固定は、例えば接着剤による接着固定であるが、これに限定されない。例えば、後側スリーブ部22c内面及び被覆除去部材24外周面のうち一方に突設した突起を他方に形成した凹所に入り込ませて被覆除去部材24の後側スリーブ部22c軸線方向の移動を規制して固定する構造等の機械的固定構造も採用可能である。
図示例の光コネクタ10の引留部付きコネクタ本体20において、前記被覆除去部材24は、前記フェルール21から後側に離隔した位置に設けられている。
前記ストレータ25は、フランジ部品22の前記後側スリーブ部22c内にて前記被覆除去部材24の後側に収納、固定されている。
このストレータ25は、その内側を貫通する貫通孔である前記ファイバ収納孔25aを有し、この後側スリーブ部22cの軸線に沿う向き、すなわちコネクタ前後方向となる向きで後側スリーブ部22c内に設けられている。図1、図2において、このストレータ25の前記ファイバ収納孔25aは、前記被覆除去部材24のファイバ位置決め孔24aの延長線上、具体的には被覆除去部材24のファイバ位置決め孔24aと同軸上に真っ直ぐに延在する。
図1、図2において、前記ストレータ25は具体的にはキャピラリ状の部材である。
このストレータ25の後側スリーブ部22cに対する固定は、例えば接着剤による接着固定であるが、これに限定されない。例えば、後側スリーブ部22c内面及びストレータ25外周面のうち一方に突設した突起を他方に形成した凹所に入り込ませてストレータ25の後側スリーブ部22c軸線方向の移動を規制して固定する構造や、後側スリーブ部22c内面に突設された突起と後側スリーブ部22c後端に突設された弾性爪との間にストレータ25を保持して固定する構造等の機械的固定構造も採用可能である。
図1、図2に示すように、引留部付きコネクタ本体20の後側延出片(後側スリーブ部22c)は、前記ハウジング30から後側に延出された部分(後側延出部)を有する。
前記引留部付きコネクタ本体20は、その後側からストレータ25の前記ファイバ収納孔25aに挿入光ファイバ51を挿入して、該挿入光ファイバ51の先端を被覆除去部材24後端の被覆除去刃24cに押し付け可能に構成されている。
前記被覆除去部材24及び前記ストレータ25は、フランジ部品22の前記後側スリーブ部22c(筒状部材)長手方向に対する直交方向の断面の外形状を、前記筒状部材の前記直交方向の断面の内形状と対応する形状にする。
図示例の光コネクタ10において、後側スリーブ部22cは円筒状であり、その内周面は円筒面をなしている。被覆除去部材24及びストレータ25の前記後側スリーブ部22c長手方向(軸線方向)に対する直交方向の断面の外形状は、後側スリーブ部22cの内周面に対応する円筒面状の外周面を有する形状となっている。
図示例の光コネクタ10において、被覆除去部材24は、後側スリーブ部22cの内周面に対応する円筒面状の外周面の軸線(湾曲中心)に一致する軸線を以て前記ファイバ位置決め孔24aが貫設されたキャピラリ状に形成されている。ストレータ25は、後側スリーブ部22cの内周面に対応する円筒面状の外周面の軸線(湾曲中心)に一致する軸線を以て前記ファイバ収納孔25aが貫設されたキャピラリ状に形成されている。
被覆除去部材24及びストレータ25は、後側スリーブ部22cの内周面によって位置決めされて、それぞれの貫通孔(ファイバ位置決め孔24a、ファイバ収納孔25a)の軸線が後側スリーブ部22cの軸線と同軸上に配置されている。
図7に示すように、前記光ファイバケーブル50は、光ファイバ51と、この光ファイバ51の両側に配置され光ファイバ51に沿って延在させた抗張力体52とが合成樹脂製の被覆材53(外装被覆)中に埋め込まれた構成のものである。このような構成の光ファイバケーブル50としては、光ドロップケーブル、光インドアケーブル等として用いられる光ファイバケーブルを挙げることができる。
前記光ファイバ51としては、裸光ファイバの外周を樹脂コーティング被覆である被覆材(以下、被覆材51b)で覆った単心の被覆付き光ファイバが採用される。この被覆付き光ファイバとしては、例えば、光ファイバ心線、光ファイバ素線を挙げることができる。
抗張力体52としては、例えばアラミド繊維等の抗張力繊維や、FRP等によって引っ張り強度や弾力性に優れる線状に形成された線状抗張力部材が採用される。
図示例の光ファイバケーブル50は、光ファイバ51として単心の光ファイバ心線又は光ファイバ素線を1本のみ内蔵する構成となっている。
前記光コネクタ10は、引留部付きコネクタ本体20の後側から、ストレータ25のファイバ収納孔25aに挿入する挿入光ファイバ51として、その先端に裸光ファイバ51aが口出しされていないものを用いることができる。図1は、裸光ファイバ51aが口出しされていない挿入光ファイバ51を引留部付きコネクタ本体20の後側から、ストレータ25のファイバ収納孔25aに挿入する場合を例示している。
この光コネクタ10は、引留部付きコネクタ本体20の後側から、ストレータ25のファイバ収納孔25aに挿入した挿入光ファイバ51をフェルール21側に押し込んでいくことで、被覆除去部材24によって挿入光ファイバ51先端の被覆材51bを除去して、裸光ファイバ51aを口出しできる。挿入光ファイバ51は、ストレータ25のファイバ収納孔25aからフェルール21側に押し込んでいくことで、ストレータ25によって被覆除去部材24に対して位置決めされて、その先端を被覆除去部材24のファイバ位置決め孔24aの後端周囲(口縁部)の被覆除去刃24cに押し付けることができ、被覆除去、及び裸光ファイバ51aの口出しを連続的に進めることができる。
被覆除去部材24のファイバ位置決め孔24aには、その前側から、前記内挿光ファイバ23の後端部が、該ファイバ位置決め孔24aの軸線方向に移動可能、すなわち引留部付きコネクタ本体20の前後方向に移動可能に内挿されている。内挿光ファイバ23は、前記後側スリーブ部22c内にて前記フェルール21と被覆除去部材24との間に確保された空間であるファイバ撓み部収納部26に引き通されている。
図1、図2に例示する光コネクタ10において前記内挿光ファイバ23は裸光ファイバであるが、内挿光ファイバ23としては、例えば図3に示す内挿光ファイバ23Aのように、裸光ファイバ23aをその外周に被着した樹脂コーティング被覆である被覆材23b(被覆)で覆った被覆付き光ファイバ(例えば、光ファイバ心線又は光ファイバ素線)の長手方向両端に裸光ファイバ23aを口出ししたものを採用しても良い。なお、図3の光コネクタ10Aについては後述する。
前記被覆除去部材24のファイバ位置決め孔24aは、前記挿入光ファイバ51先端に口出しされた裸光ファイバ51aと、前記内挿光ファイバ23とを突き合わせ接続可能に位置決めするものである。図1、図2に例示した光コネクタ10では、引留部付きコネクタ本体20の前記被覆除去部材24のファイバ位置決め孔24a内にて、裸光ファイバである内挿光ファイバ23の後端と、被覆除去部材24後端の被覆除去刃24cによって挿入光ファイバ51先端に口出しされた裸光ファイバ51aの先端とが突き合わせ接続される。
被覆除去部材24後端の被覆除去刃24cの刃先の稜線が描く円周の径(直径)は、挿入光ファイバ51の裸光ファイバ51aの外径に揃えられている(裸光ファイバ51aの外径に一致あるいは僅かに大きい)。
引留部付きコネクタ本体20では、コネクタ後側からストレータ25のファイバ収納孔25aに挿入した挿入光ファイバ51の先端を被覆除去部材24に押し付けることで、前記被覆除去部材24後端の被覆除去刃24cによって、挿入光ファイバ51の被覆材51bが裸光ファイバ51aから被覆除去刃24cの外周面側へ分離、除去される(図2参照)。その結果、挿入光ファイバ51先端に裸光ファイバ51aが口出しされる。口出しされた裸光ファイバ51aは、前記被覆除去部材24のファイバ位置決め孔24aに挿入される。
この光コネクタ10、引留部付きコネクタ本体20は、ストレータ25のファイバ収納孔25aに挿入光ファイバ51を挿入することで、ストレータ25によって被覆除去部材24と挿入光ファイバ51先端との位置合わせ(位置決め)を行える。このため、この光コネクタ10、引留部付きコネクタ本体20は、被覆除去部材24による挿入光ファイバ51の被覆除去を容易に実現できる。
この光コネクタ10にあっては、コネクタ後側からの挿入光ファイバ51の押し込みによって挿入光ファイバ51先端からの裸光ファイバ51aの口出しを進行させることができる。つまり、この光コネクタ10にあっては、コネクタ後側からの挿入光ファイバ51の押し込みの進行に伴い、ファイバ位置決め孔24aに対する裸光ファイバ51aの挿入長が増大する。また、コネクタ後側からの挿入光ファイバ51の押し込み量を制御することで裸光ファイバ51aの口出し長を設定できるので、目的の口出し長を確保することも可能である。
前記被覆除去部材24のファイバ位置決め孔24aは、前記挿入光ファイバ51先端に口出しされて該ファイバ位置決め孔24aに挿入された裸光ファイバ51aと、裸光ファイバである内挿光ファイバ23とを互いに突き合わせ接続可能に位置決めする調心孔である。このファイバ位置決め孔24aに挿入された挿入光ファイバ51の裸光ファイバ51aは、ファイバ位置決め孔24aによって内挿光ファイバ23に対して精密に位置決めされてその先端が内挿光ファイバ23後端に突き当てられる。
なお、内挿光ファイバ23と挿入光ファイバ51の裸光ファイバ51aとは互いの外径が同じ(例えば125μm)のものを用いる。
図1、図2に示すように、ストレータ25の前記ファイバ収納孔25aの後端には、コネクタ後側からの挿入光ファイバ51の挿入を容易にするテーパ状開口部25bが形成されている。このテーパ状開口部25bは、ストレータ25において後側に向かうほどテーパ状に拡がる(前方に向かうほどテーパ状に窄まる)窪部となっている。
前記ファイバ収納孔25aは、前記テーパ状開口部25b以外の主孔部が、前記挿入光ファイバ51の外径(被覆材51bによって被覆された被覆部の外径)と略一致する内径(挿入光ファイバ51外径と同じ又は僅かに大きい内径)で真っ直ぐに延在する細孔となっている。すなわち、前記ファイバ収納孔25aの主孔部は、前記被覆除去部材24のファイバ位置決め孔24aよりも若干径大に形成されている。このストレータ25は、前記ファイバ収納孔25aに挿入された挿入光ファイバ51の曲げを防止して、前記挿入光ファイバ51がファイバ収納孔25aの軸線に沿って真っ直ぐに延在する状態を保つ機能を果たす。
図示例の光コネクタ10において、ストレータ25は被覆除去部材24の後側に僅かな隙間を介して離隔した位置に設けられている。ストレータ25と被覆除去部材24との間の離隔距離は、被覆除去開始のためにストレータ25の前端から突出させた挿入光ファイバ51先端の被覆除去部材24後端の被覆除去刃24cに対する位置決め精度を、挿入光ファイバ51先端からの裸光ファイバ51aの口出し、口出しされた裸光ファイバ51aの被覆除去部材24のファイバ位置決め孔24aへの挿入を実現できる程度に維持できる大きさである。
図1、図2において、前記光コネクタ10は、前記引留部付きコネクタ本体20の前端部(フェルール21が設けられている側の端部)と、引留部付きコネクタ本体20をコネクタ前側に弾性付勢するためのスプリング32(コイルスプリング)とを、スリーブ状のハウジング30に収納した構成になっている。
前記ハウジング30は、スリーブ状のプラグフレーム311にストップリング312を内嵌めしてなるスリーブ状のハウジング本体31と、このハウジング本体31のプラグフレーム311にその軸線方向に可動範囲を確保して外挿されたスリーブ状のつまみ313(カップリング)とを具備するものである。
ハウジング本体31のストップリング312は、プラグフレーム311にその後側から内挿して嵌合される。このストップリング312は、その外周に突設された係合爪312aをプラグフレーム311の係合凹所311cに入り込ませてプラグフレーム311に係合して内嵌めして取り付けられている。
引留部付きコネクタ本体20は、前記フランジ部品22の軸線が前記ハウジング30のスリーブ状のハウジング本体31の軸線と平行になるようにして収納されている。また、この引留部付きコネクタ本体20は、前記ハウジング本体31内側にハウジング本体31に対してその軸線方向に若干の可動範囲を確保して収納されている。
引留部付きコネクタ本体20は、スプリング32の弾性付勢力に抗して、ハウジング30に対して後側に押し込み可能である。
前記ハウジング本体31のプラグフレーム311、つまみ313としては、例えばSC形光コネクタ(JIS C 5973に制定されるF04形光コネクタ。SC:Single fiberCoupling optical fiber connector)や、MU形光コネクタ(JIS C 5983に制定されるF14形光コネクタ。MU:Miniature-Unit coupling optical fiber connector)にて採用されるプラグフレームやつまみを採用できるが、これに限定されるものではなく、周知の各種光コネクタのプラグフレーム、つまみを採用できる。
前記引留部付きコネクタ本体20は、フェルール21が設けられている前端部が前記ハウジング本体31内にその軸線方向に移動可能に収納されている。この引留部付きコネクタ本体20のフェルール21は、プラグフレーム311前端部の内周面に周設されているストッパ突壁311aの内側に確保されたフェルール孔311bに前後方向に移動可能に収納されている。
また、この引留部付きコネクタ本体20は、前記スプリング32によってコネクタ前側へ弾性付勢されており、ハウジング30に対するコネクタ後側への押し込み力が作用していないときには、前記スプリング32の弾性付勢力によって、フランジ部22bが、プラグフレーム311内側の前記ストッパ突壁311aにコネクタ後側から当接された状態となる。前記ストッパ突壁311aは、引留部付きコネクタ本体20のフランジ部22bが当接されることで、引留部付きコネクタ本体20のハウジング30(詳細にはハウジング本体31)から前側への脱落を規制する機能を果たす。
図示例の光コネクタ10において、前記スプリング32はコイルスプリングである。このスプリング32は、引留部付きコネクタ本体20のスリーブ状本体22aに外挿して、ストップリング312の前端部と引留部付きコネクタ本体20のフランジ部22bとの間に介挿されている。このスプリング32は、引留部付きコネクタ本体20のフランジ部22bをコネクタ前側に弾性付勢する。前記ストップリング312の前端部は、プラグフレーム311内側に配置されており、スプリング32のハウジング30に対する後側への移動を規制するスプリング受け部312bとして機能する。
引留部付きコネクタ本体20の後端(フランジ部品22の後側スリーブ部22cの後端)はハウジング本体31の後端よりも前側に位置している。
後側スリーブ部22cのハウジング本体31から後側に位置する後側延出部には前記引留部29が設けられている。
前記引留部29は、光ファイバケーブル50端末に固定した引留用取付部材54の取り付けによって光ファイバケーブル50の後側スリーブ部22c(引留部付きコネクタ本体20)から後方への移動を規制して前記引留部付きコネクタ本体20に引き留めるものである。
また、この引留部29は、例えば後側スリーブ部22cの後側延出部から後側に突出された突片等によって構成されている。この引留部29は、引留用取付部材54の取り付け前はストレータ25のファイバ収納孔25a後端の開口状態を確保可能であり、前記光ファイバケーブル50端末から延出する挿入光ファイバ51を引留部付きコネクタ本体20後側からストレータ25のファイバ収納孔25a内へ挿入する作業を行える。
前記光コネクタ10を光ファイバケーブル50端末に組み立てるには(光コネクタの組立方法)、まず、前記光ファイバケーブル50端末から延出する光ファイバ51(挿入光ファイバ)を、引留部付きコネクタ本体20の後側からストレータ25のファイバ収納孔25aに送り込み、挿入光ファイバ51先端に被覆除去部材24によって口出しされる裸光ファイバ51aを内挿光ファイバ23後端に突き合わせ接続する。つまり、この組立方法は、引留部付きコネクタ本体20へ挿入光ファイバ51を送り込むことで、被覆除去部材24後端の被覆除去刃24cによって挿入光ファイバ51先端部から裸光ファイバ51aを口出ししてファイバ位置決め孔24aに挿入する。そして、この組立方法は、前記裸光ファイバ51aをファイバ位置決め孔24a内にて前記内挿光ファイバ23の後端に突き当て(突き合わせ接続する)る。
さらに図2に示すように、この組立方法では、ファイバ位置決め孔24aに挿入された裸光ファイバ51aによって前記内挿光ファイバ23後端を前進(フェルール21側に移動)させ、内挿光ファイバ23の前記後側スリーブ部22c内のファイバ撓み部収納部26に引き通されている部分に撓み部23wを形成する。
そして、光ファイバケーブル50端末にその外周を囲繞するようにして固定して設けられた引留用取付部材54を前記引留部29に取り付けることで、引留部付きコネクタ本体20に対して光ファイバケーブル50を引き留め、引留部付きコネクタ本体20に対する前後方向の移動を規制する。光ファイバケーブル50の引留部付きコネクタ本体20に対する前後方向の移動を規制すれば、前記内挿光ファイバ23の撓み部23wを維持できる。これにより、光ファイバケーブル50端末への光コネクタ10の取り付けが完了する。
被覆除去部材を内蔵していない従来構成の現場組立形コネクタを光ファイバケーブル端末に組み立てるには、光ファイバケーブル端末から延出させた挿入光ファイバは、その先端に予め裸光ファイバを口出しした状態で光コネクタにその後側から挿入して内挿光ファイバに突き合わせ接続することが一般的である。
これに対して、本発明に係る光コネクタ10の場合は、光ファイバケーブル50端末から延出させた挿入光ファイバ51をその先端に裸光ファイバ51aを口出ししていない状態のまま、ハウジング30後端からストレータ25を介して被覆除去部材24に送り込んで行けば良い。つまり、挿入光ファイバ51をハウジングに挿入する前に、その先端に裸光ファイバを口出しする作業は不要である。
前記引留用取付部材54としては、例えば、図9(a)、(b)に示すように、光ファイバケーブル50端末を嵌め込み可能なケーブル嵌合溝54dが形成された断面コ字形の把持部材本体54dを有するものを採用できる。
図9(a)、(b)に示す引留用取付部材54(外被把持部材54A)の把持部材本体54dは、細長板状の底板部54aの幅方向両端に該底板部54aの長手方向に沿って延在する側壁部54b、54cが突設された断面コ字形に形成されている。この把持部材本体54dは、一対の側壁部54b、54cの間のケーブル嵌合溝54eに押し込まれた光ファイバケーブル50端末の外被(被覆材)に、一対の側壁部54b、54cのケーブル嵌合溝54dに臨む内面側に複数突設されている突爪54fを食い込ませて光ファイバケーブル50端末にしっかりと固定できる。
また、図9(a)、(b)に例示した引留用取付部材54(外被把持部材54A)は、一対の側壁部54b、54cの一方(図示例では符号54bの側壁部)の前記底板部54aとは反対側の突端に枢着された押さえ板54gを有している。前記押さえ板54gは、前記一方の側壁部54bに枢着されている側とは反対側の端部に突設されている係止爪54hを前記把持部材本体54dの他方の側壁部54cの突端に係合できる。前記係止爪54hを前記他方の側壁部54cの突端に係合した押さえ板54gは、前記底板部54aから突出する一対の側壁部54b、54cの突端間に架け渡した状態となり、前記ケーブル嵌合溝54d内の光ファイバケーブル50端末をケーブル嵌合溝54dの溝底に押さえ込むことができる。
前記把持部材本体54dの他方の側壁部54cの突端には、押さえ板54gに突設されている前記係止爪54hが係合される係止凹所54iが形成されている。
なお、引留用取付部材54としては、上述の外被把持部材54Aに限定されない。
例えば、把持部材本体54dに設ける押さえ板として、既述の外被把持部材54Aの押さえ板に、該押さえ板を把持部材本体54dに閉じたときに他方の側壁部54cの外面側に重なる重ね片を突設したL字板状のもの(L字押さえ板)を用いた構成の引留用取付部材も採用可能である。前記重ね片としては、側壁部54cの底板部54a付近に設けられた係止部(突爪又は凹部)に係合可能な係止爪を有するものを採用できる。
また、外被把持部材としては、互いに係合して一体化させることができる半割り構造の部材の間に光ファイバケーブル50端末を挟み込んで取り付けることができる構成のもの等も採用可能である。
引留部29としては、例えば図4(a)、(b)に示すように、引留部付きコネクタ本体20の後側スリーブ部22cの後側延出部に引留用取付部材54を係止して引き留める回転係止具92を有するものも採用可能である。この引留部に図4(a)、(b)中、符号29Aを付記する。
この引留部29Aは、後側スリーブ部22c後端から後側へ延出する断面コ字形の細長片である延出ガイド部91と、前記後側スリーブ部22c後端部に枢着された回転係止具92とを具備する。また、この引留部29Aは、延出ガイド部91の内側にコネクタ前後方向に移動可能に設けられた長板状スライダ93も有している。この長板状スライダ93は、前記延出ガイド部91から後側へ引き出し可能とされている。
延出ガイド部91は、後側スリーブ部22c後端から後側へ延出する細長板状の底壁91a(以下、ガイド部底壁とも言う)の上面91bの幅方向両側に側壁部91cが突設された構成となっている。
この延出ガイド部91は、その前端側に、後側スリーブ部22c後端に固定された固定部91eを有している。また、図4(a)に示すように、この延出ガイド部91と後側スリーブ部22c外周面との間には、前記長板状スライダ93を後側スリーブ部22cの軸線方向に沿って(コネクタ前後方向)にスライド移動可能に収納するスライダ収納孔91gが確保されている。なお、スライダ収納孔は、延出ガイド部91と後側スリーブ部22c外周面との間の孔に限定されず、延出ガイド部91の前記固定部に穿設された孔であっても良い。
図4(a)、(b)に例示した引留部29Aの回転係止具92は、前記後側スリーブ部22c後端部に突設された回転軸92pに軸支されて、後側スリーブ部22c後端部に、後側スリーブ部22cの軸線方向に垂直、かつ前記延出ガイド部91のガイド部底壁91aの上面91bに平行の回転軸線を以て回転可能に枢着されている。
回転係止具92は、具体的には、細長板状に形成された天板部92aの片面側に、該天板部92aに垂直に突設され天板部92aの長手方向に延在する一対の側板92dと、天板部92aの長手方向片端に該天板部92aに垂直に突設された板状の係止片92bとを有している。この回転係止具92は、前記一対の側板92dの前記天板部92aに沿う延在方向片端を前記後側スリーブ部22c後端部に突設された回転軸92pに枢着して前記後側スリーブ部22cに回転自在に設けられている。また、この回転係止具92は、前記係止片92bと一対の側板92dとが、該回転係止具92における前記回転軸92pに軸支された基端部とは反対の先端側にて互いに繋がった構成のケース状に形成され、引留用取付部材54を収納可能なカバー部材となっている。前記係止片92bは、回転係止具92内側に収納した前記引留用取付部材54の後側に係合される。
図4(a)、(b)に示すように、前記引留部29Aの長板状スライダ93は、前記延出ガイド部91のガイド部底壁91a上に重ね合わせるように配置され、ガイド部底壁91aの幅方向両側の側壁部91cに案内されながら、ガイド部底壁91a上をコネクタ前後方向にスライド移動可能となっている。
この長板状スライダ93は、光ファイバケーブル50端末から延出する挿入光ファイバ51を後側スリーブ部22c後側から前記ストレータ25のファイバ収納孔25aに送り込み、前記挿入光ファイバ51の被覆除去、内挿光ファイバ23との突き合わせを円滑に行うための挿入作業補助片として機能する。
前記引留部29Aは、光ファイバケーブル50端末から延出する挿入光ファイバ51をコネクタ後側から前記ストレータ25のファイバ収納孔25aに送り込む作業の作業性向上にも寄与する。
前記挿入光ファイバ51の送り込み作業は、引留部29Aの回転係止具92を後側スリーブ部22cに対する回転によってガイド部底壁91aから離隔させ、回転係止具92とガイド部底壁91aとの間を開放させる。そして、この送り込み作業は、光ファイバケーブル50端末と該光ファイバケーブル50端末に固定された前記引留用取付部材54とからなる引留用部材付きケーブル端末を、延出ガイド部91から後側へ引き出しておいた前記長板状スライダ93上に載置する。この送り込み作業は、次いで、前記長板状スライダ93を前進させて、前記引留用取付部材54を前記長板状スライダ93の後端部上に突設されている押圧用突起93aによって押圧しながら前進移動する。
前記引留部29Aは、前記延出ガイド部91から後側へ引き出しておいた前記長板状スライダ93を該長板状スライダ93上に載置された引留用部材付きケーブル端末とともにコネクタ前側へ移動させることで、光ファイバケーブル50端末から延出する挿入光ファイバ51を、前記ストレータ25のファイバ収納孔25aの軸線上に延在する状態を維持したまま移動させることができる。したがって、この引留部90Aは、引留用部材付きケーブル端末を載せた前記長板状スライダ93をスライド移動させることで、光ファイバケーブル50端末に口出しした光ファイバ51のストレータ25のファイバ収納孔25aへの挿入、押し込みを円滑に行うことができる。
前記延出ガイド部91から後側へ引き出しておいた前記長板状スライダ93上に載置された引留用部材付きケーブル端末は、長板状スライダ93をコネクタ前側へ移動させることで、延出ガイド部91の底壁91a及び一対の側壁部91cによって構成される断面コ字形部分の内側に収納できる。
ガイド部底壁91aから離隔させておいた回転係止具92は、引留用部材付きケーブル端末が断面コ字形の延出ガイド部91の内側に収納された後、前記ガイド部底壁91aに対する閉じ合わせ方向に回転することで、引留用取付部材54に被せるようにしてその内側に引留用取付部材54を収納できる。また、このとき、前記回転係止具92は、その内側に長板状スライダ93の押圧用突起93aをも収納して、該押圧用突起93aの後側に係止片92bを係合させることができる。
回転係止具92は、長板状スライダ93の押圧用突起93aの後側に係止片92bを係合させることで、前記延出ガイド部91内側に収納された前記引留用取付部材54を後側スリーブ部22cに対して引き留めることができる。このとき、回転係止具92は、いわば係止片92bを長板状スライダ93の押圧用突起93aを介して引留用取付部材54後側に係合させて、引留用取付部材54を後側スリーブ部22cに対して引き留める。
前記係止片92bは、その天板部92aからの突出先端から天板部92a側に向かって切り込む切り欠き状のケーブル収納用切欠部92cを有する門形に形成されており、ケーブル収納用切欠部92c内に光ファイバケーブル50を収納できる。回転係止具92は、前記係止片92bのケーブル収納用切欠部92cに光ファイバケーブル50の前記引留用取付部材54の後側に位置する部分を収納し、係止片92bを前記長板状スライダ93の押圧用突起93aの後側に係合させて、その内側に引留用取付部材54を収納する。
この引留部29Aは、長板状スライダ93の押圧用突起93aの後側に回転係止具92の係止片92bを係合させることで、長板状スライダ93及び引留用部材付きケーブル端末のコネクタ本体(後側スリーブ部22c)から後方への移動を規制して引き留めることができる。この引留部29Aは、後側スリーブ部22c後端と回転係止具92先端(後端)の係止片92bとの間に前記引留用取付部材54を保持して、コネクタ本体に対する光ファイバケーブル50端末の前後動を規制できる。
また、この引留部29Aの場合は、光ファイバケーブル50端末に固定されている引留用取付部材54が後側延出片(後側スリーブ部22c)後端に当接することで、挿入光ファイバ51のコネクタ本体への挿入、押し込みが停止する。したがって、光ファイバケーブル50端末から延出させた挿入光ファイバ51の口出し長と、光ファイバケーブル50端末に対する引留用取付部材54の固定位置とによって、コネクタ本体に対する挿入光ファイバ51の挿入長が決まる。
図示例の回転係止具92は、ガイド部底壁91aから離隔させた状態から前記ガイド部底壁91aに対する閉じ合わせ方向に回転して、引留用取付部材54(及び長板状スライダ93の押圧用突起93a)を収納したとき、その両側板92dが、延出ガイド部91の一対の側壁部91cの外面側(一対の側壁部91cの互いに対面する内面とは反対の面の側)に重ね合わせるように配置される。また、回転係止部92は、延出ガイド部91の一対の側壁部91cの外面側に突設されている係止爪91dが、両側板92dに開口されている係止用孔92eに入り込んで側板92dに係合することで、ガイド部底壁91aに対する開放が規制されガイド部底壁91aに対して閉じた状態が維持される。つまり、回転係止具92は、前記延出ガイド部91にその上側(図4(a)、(b)において上側)から係合させ前記延出ガイド部91に対して閉じた状態を維持できる。これにより、引留部20Aは、引留用部材付きケーブル端末を収納して引き留めた状態を安定に維持できる。
回転係止具92は、係止片92bを長板状スライダ93の押圧用突起93aを介して引留用取付部材54後側に係合させる構成に限定されず、係止片92bを引留用取付部材54後側に直接係合させる構成も採用可能である。
また、引留部は、前記回転軸92pを前記後側スリーブ部22c後端部に突設した構成に限定されず、前記延出ガイド部91に突設した回転軸92pによって回転係止具92を後側スリーブ部22cに対して回転可能に軸支した構成も採用可能である。
引留用取付部材は、光ファイバケーブル端末に固定する構成のものに限定されず、例えば光ファイバ心線、光ファイバ素線といった被覆付き光ファイバ(抗張力体を具備していない光ファイバ)自体に固定できるものとしても良い。この場合、光コネクタは、抗張力体を具備していない被覆付き光ファイバ自体を挿入光ファイバとして用いて、該被覆付き光ファイバの先端に組み立てることができる。
既述の引留部29Aにあっては、延出ガイド部91及び長板状スライダ93が、引留用取付部材の移動をストレータの貫通孔(ファイバ収納孔)の仮想延長上に案内するためのガイド部材として機能する。
また、引留部としては、既述の引留部29Aから長板状スライダを省略した構成としても良い。この引留部は、延出ガイド部91の底壁91aの上面91bを引留用取付部材をコネクタ前後方向にスライド移動させるスライド面とし、延出ガイド部91を、引留用取付部材の移動をストレータの貫通孔(ファイバ収納孔)の仮想延長上に案内するためのガイド部材として機能させても良い。
引留部29としては上述の構成に限定されず、前記引留用取付部材54をコネクタ本体(詳細には後側スリーブ部22c)に対して引き留める(後側への移動を規制する)ことができる構造であれば良い。引留部29としては、例えば、引留用取付部材54に係合する弾性係合爪を突設した構成、該引留部29とは別体の連結部材を用いて引留用取付部材54を係止可能とした構成等も採用可能である。
図1において、前記内挿光ファイバ23は、挿入光ファイバ51の突き当て前は、該内挿光ファイバ23自体の剛性によって、フェルール21後端と被覆除去部材24との間のファイバ撓み部収納部26に真っ直ぐに延在する状態になっている。
そして、この光コネクタ10は、被覆除去部材24のファイバ位置決め孔24a内にて内挿光ファイバ23後端を該内挿光ファイバ23後端に突き当てた挿入光ファイバ51(詳細にはその裸光ファイバ51a)によってフェルール21側に移動させて前記内挿光ファイバ23に撓み部23wを形成できる(図2)。撓み部23wの形成は、該撓み部23wの弾性によって、内挿光ファイバ23に挿入光ファイバ51を突き合わせた突き合わせ接続部に突き合わせ力を与えることができる。
つまり、この光コネクタ10にあっては、前記内挿光ファイバ23の、前記フェルール21と前記被覆除去部材24との間のファイバ撓み部収納部26に引き通されている部分に撓み部23wを形成することで、この撓み部23wの弾性、すなわち内挿光ファイバ23がその剛性により直線状に復元しようとする復元力によって、内挿光ファイバ23と挿入光ファイバ51との突き合わせ力を確保できる。
光ファイバケーブル50端末への光コネクタ10の取り付けを完了したとき、挿入光ファイバ51は、光ファイバケーブル50端末から内挿光ファイバ23に突き当てられた先端までの全長が真っ直ぐに延在した状態となる。
この光コネクタ10にあっては、光ファイバ23、51同士の突き合わせ接続部に与える突き合わせ力は、内挿光ファイバ23に形成する撓み部23wの大きさに依存する。このため、光ファイバケーブル50端末に光コネクタ10を取り付ける作業において、内挿光ファイバ23に形成する撓み部23wの大きさに応じて、光ファイバケーブル50端末から延出する挿入光ファイバ51の口出し長(延出長)を調整することで、所望の大きさ(強さ)の突き合わせ力を容易に得ることができる。
前記光コネクタ10は、ストレータ25のファイバ収納孔25aによって挿入光ファイバ51の曲げを防止した状態で、挿入光ファイバ51を被覆除去部材24後端の被覆除去刃24cに確実に押し付けることができる。このため、前記光コネクタ10は、挿入光ファイバ51の被覆除去を均等に安定に行うことができる。これにより、前記光コネクタ10は、被覆除去の不均一に起因する突き合わせ力のばらつきを解消でき、突き合わせ力の安定化を図ることができる。また、この光コネクタ10は、被覆除去作業中の挿入光ファイバ51の折損防止も容易に実現できるといった優れた効果が得られる。
本発明に係る光コネクタは、内挿光ファイバ23に形成した撓み部23wによって光ファイバ23、51同士の突き合わせ力を確保する構成である。このため、この光コネクタは、内挿光ファイバ23に所期の大きさ(強さ)の突き合わせ力が得られる撓み部23wの大きさに応じて、被覆除去部材24への押し付けによる挿入光ファイバ51の裸光ファイバ51aの口出し長を設定することで、所期の突き合わせ力を容易に確保でき、前記突き合わせ力の安定化を図ることができる。すなわち、この光コネクタは、光ファイバケーブル50端末から延出する挿入光ファイバ51の口出し長(延出長)によって調整される挿入光ファイバ51の裸光ファイバ51aの口出し長を設定することで、所期の突き合わせ力を容易に確保でき、前記突き合わせ力の安定化を図ることができる。
内挿光ファイバ23の撓み部23wによって確保する突き合わせ力は、被覆除去部材24による挿入光ファイバ51の被覆除去を実現するために、被覆除去部材24に挿入光ファイバ51を押し付ける押し付け力に比べて格段に小さいもので済む。したがって、内挿光ファイバ23の撓み部23wは、極端に短い撓み形成長で曲げ半径の小さい撓みとする必要は無く、挿入光ファイバに短い撓み形成長で曲げ半径の小さい撓みを形成することに起因する曲げ損失や破断のリスクを解消することができる。
図3に示す光コネクタ10Aは、内挿光ファイバとして、裸光ファイバ23aをその外周に被着した樹脂コーティング被覆である被覆材23b(被覆)で覆った被覆付き光ファイバ(例えば、光ファイバ心線又は光ファイバ素線)の長手方向両端に裸光ファイバ23aを口出しした構成の内挿光ファイバ23Aを採用したものである。
この光コネクタ10Aの引留部付きコネクタ本体20Aは、フェルール27として、図1、図2に例示した光コネクタ10のフェルール21のファイバ孔を変更した構成のフェルール27を用いている。フェルール27のファイバ孔27aは、フェルール27の前端面27b(接合端面)に開口する位置決め孔部27cと該位置決め孔部27cよりも若干径大に形成され当該位置決め孔部27cの後端から後側に延在して該フェルール27の後端に開口する被覆部収納孔部27dとからなる。ファイバ孔27aはフェルール27に貫設されている。なお、被覆部収納孔部27dは位置決め孔部27cの同軸上に延在形成されている。また、被覆部収納孔部27dの前端部は先細りのテーパ状に形成されている。
前記内挿光ファイバ23Aは、その前端部に口出しされた裸光ファイバ23a(裸光ファイバ23aの内挿光ファイバ23A前端側に口出しされた前側口出し部23a1)を前記フェルール27の前記位置決め孔部27cに内挿し、前記被覆材23bによって覆われている被覆部の前端部を前記フェルール27の前記被覆部収納孔部27dに内挿した状態で、前記フェルール27のファイバ孔27aに内挿された部分をファイバ孔27a内に設けられた接着剤による接着等によってフェルール27に固定している。
また、前記引留部付きコネクタ本体20Aは、被覆除去部材として、図1、図2に例示した光コネクタ10の被覆除去部材24のファイバ位置決め孔を変更した構成の被覆除去部材28を用いたものである。被覆除去部材28は、ファイバ位置決め孔の構成を変更した点以外は、既述の光コネクタ10の被覆除去部材24の構成と同様である。
この被覆除去部材28のファイバ位置決め孔28aは、被覆除去部材28を貫通する貫通孔である。このファイバ位置決め孔28aの後端は前記ストレータ25の前端に向いて開口している。
前記ファイバ位置決め孔28aには、その前側から内挿光ファイバ23Aの後端部が挿入されている。前記内挿光ファイバ23Aは、その後端部を、前記ファイバ位置決め孔28aに該ファイバ位置決め孔28aの軸線方向に移動可能に内挿している。
前記ファイバ位置決め孔28aは、その後端の開口部から前側へ延在する調心孔部28bと、該ファイバ位置決め孔28aの前端の開口部から前記調心孔部28bまでの部分を前記調心孔部28bよりも若干径大に形成した被覆部収納孔部28cとを具備している。内挿光ファイバ23Aは、その後端部に口出しされた裸光ファイバ23a(裸光ファイバ23aの後側口出し部23a2)を被覆除去部材28の調心孔部28bに内挿し、被覆部の後端部を被覆除去部材28の被覆部収納孔部28cに内挿している。
前記ファイバ位置決め孔28aの調心孔部28bは、内挿光ファイバ23Aの後端の後側口出し部23a2と挿入光ファイバ51先端の裸光ファイバ51aとを突き合わせ接続可能に高精度に位置決めする。
被覆部収納孔部28cは前記調心孔部28bと同軸に形成されている。被覆部収納孔部28cの内径は、内挿光ファイバ23Aの被覆部の外径に略同等(同等又は僅かに径大)に揃えられている。
この光コネクタ10Aの内挿光ファイバ23A、フェルール27、被覆除去部材28以外の構成は、既述の図1、図2を参照して説明した光コネクタ10と同様である。また、図3中、後側スリーブ部22c内におけるフェルール27と被覆除去部材28との間のファイバ撓み部収納部には、図1、図2を参照して説明した光コネクタ10と同じ符号26を付記している。
この光コネクタ10Aについても、光ファイバケーブル50端末に取り付ける作業において、被覆除去部材28のファイバ位置決め孔28aに挿入した前記挿入光ファイバ51のフェルール27側への押し込みによって前記内挿光ファイバ23A後端をフェルール27側に移動(前進)できる。この光コネクタ10Aは、内挿光ファイバ23A後端を前進させて、内挿光ファイバ23Aの前記後側スリーブ部22c内のファイバ撓み部収納部26に引き通されている部分に撓み部23waを形成することで、前記撓み部23waの弾性によって光ファイバ23A、51同士の突き合わせ力を確保できる。
この光コネクタ10Aにあっては、内挿光ファイバ23Aの被覆部の前端部をフェルール27に内挿固定し、前記被覆部の後端部を被覆除去部材28のファイバ位置決め孔28aに内挿固定しているため、前記被覆部に撓み部23waが形成されても、内挿光ファイバ23Aの前記ファイバ撓み部収納部26に位置する部分(以下、撓み形成用引き通し部)のフェルール27の後端付近に位置する前端部や、該撓み形成用引き通し部の被覆除去部材28の前端付近に位置する後端部に局所的な曲げ応力の集中が生じにくく、長期にわたって内挿光ファイバ23Aの光特性を安定に維持でき、長期信頼性を高めることができるといった利点がある。
(光コネクタレセプタクル)
図5に示す光コネクタ10Bは、ハウジングとして、図1の光コネクタ10のハウジング30のハウジング本体31の前側に、前記フェルール31と突き合わせ接続される光コネクタ60が内挿、嵌合されるコネクタ嵌合筒部36を具備する構成のハウジング30A(ハウジング)を用いた光コネクタレセプタクルである。ハウジング本体31の外側につまみ313は設けられていない。
前記光コネクタ60は、光ファイバ(図示略)先端に固定されたフェルール61をスリーブ状のハウジング62に収納した構成の光コネクタプラグであり、前記ハウジング30Aのコネクタ嵌合筒部36に挿脱可能に嵌合することで、フェルール61の前記光コネクタ10Bのフェルール21に対する突き合わせ状態が維持される。そして、これにより、光コネクタ10B側の光ファイバケーブル50と光コネクタ60側の光ファイバとの光接続が実現される。
光コネクタ60は、コネクタ嵌合筒部36に内挿して嵌合することで、コネクタ嵌合筒部36内に突設されている弾性係合爪(図示略)との係合によりコネクタ嵌合筒部36からの抜き去りが規制される。また、コネクタ嵌合筒部36に嵌合した光コネクタ60は、ハウジング62外側に該ハウジング62の軸線方向に移動可能に設けられたつまみ(ハウジング30Aに対するスライドロック機構を構成するつまみ)のコネクタ後側(フェルール61から後側。図5において左側)への引っ張り操作、あるいはコネクタ嵌合筒部36内周面と光コネクタ60の間の隙間に挿入可能な係合解除用工具の挿入により、コネクタ嵌合筒部36内の弾性係合爪と光コネクタ60(詳細にはハウジング62)との係合を解除することで、コネクタ嵌合筒部36からの抜き去りが可能となる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、その主旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更可能である。
本発明は、例えば図2に例示した光コネクタ10Aのハウジング30を図5に例示した前記ハウジング30Aに変更した構成の光コネクタレセプタクルも含む。また、前記ハウジング30Aのハウジング本体31に収納する引留部付きコネクタ本体としては、本発明の実施形態の光コネクタに適用し得るものであれば特に限定は無い。
本発明に係る光コネクタのハウジングとしては、ハウジング本体の外側に該ハウジング本体の軸線方向に所定可動範囲を確保してスライド移動可能に設けられるつまみを具備する構成の他、前記つまみを具備していない構成も採用可能である。つまみを具備していない構成のハウジングとしては、例えばLC形光コネクタ(ルーセントテクノロジー社の商標)のハウジングと同様の構成のハウジング本体を採用したもの等を挙げることができる。
本発明に係る引留部付きコネクタ本体(光コネクタ)の後側延出片は、上述実施形態の筒状の後側スリーブ部(筒状部材)に限定されない。後側延出片は、例えば、図8(a)に示すように、フェルール21から後側へ延出する板状片81であっても良い。図8(a)の板状片81は、フェルール21の軸線方向を長手方向とする細長片となっている。また、光コネクタは、後側延出片として、図8(b)に示すようにフェルール21から後側へ延出するロッド状あるいは板状の細長片82を複数本設けた構成であっても良い。
図8(a)、(b)に例示した後側延出片81、82は、いずれもフェルール21(フェルール本体)に固定したフランジ部品の一部であり、それぞれ、フランジ部品のフェルール21後端部に外挿固定された前端リング部22dから延出されている。また、前記前端リング部22dの外周にはフランジ部22bが突設されている。
図8(a)のフランジ部品に符号22A、図8(b)のフランジ部品に符号22Bを付記する。また、図8(a)の引留部付きコネクタ本体に符号20B、図8(a)の引留部付きコネクタ本体に符号20Cを付記する。フェルール、内挿光ファイバ、被覆除去部材としては、図1に例示したものに限定されず、図3に例示したフェルール27、内挿光ファイバ23A、被覆除去部材28を採用することも可能である。
光伝送体としては既述の光ファイバケーブル50に限定されず、例えば挿入光ファイバと該挿入光ファイバに沿わせた抗張力繊維(抗張力体)とをチューブ(外装被覆)内に収納した構成の光ファイバコード等も採用可能である。光ファイバコードの場合は、例えば、その端末から延出させた抗張力繊維を、コネクタ本体の後側延出片後端部に設けた筒状の引留部に外挿可能なかしめリングを利用したかしめ固定、すなわち前記引留部に外挿したかしめリングをかしめて前記抗張力繊維を前記引留部外周に固定することで、コネクタ本体に対して引き留めてコネクタ本体に対する前後方向の移動を規制することが可能である。
また、本発明に係る光コネクタにその後端から内挿して、内挿光ファイバ後端に突き合わせ接続する挿入光ファイバとしては、光伝送体端末に口出しされた光ファイバに限定されない。
例えば図6に示す光コネクタ10Cは、図1等を参照して説明した引留部付きコネクタ本体後端の引留部を、光ファイバ心線又は光ファイバ素線である被覆付き光ファイバ70を把持固定等によって引き留め可能な構成の引留部29Bに変更したものである。この光コネクタ10Cは、コネクタ本体の後側延出片後端に前記引留部29Bを設けた構成になっている。この光コネクタ10Cにその後側から挿入する挿入光ファイバとしては、例えば外装被覆中に抗張力体とともに埋め込まれて一体化された部分(光伝送体部分)が存在せず、全長が光ファイバ心線又は光ファイバ素線である被覆付き光ファイバ70を用いることができる。
前記引留部29Bとしては、例えば、ねじの締め付け力やばねの弾性等によって一対のファイバ把持部材の間に被覆付き光ファイバ70を挟み込む構成のもの、などを挙げることができる。
前記光コネクタ10Cは、前記被覆付き光ファイバ70をストレータ25のファイバ収納孔25aにその後側から送り込むことで、その被覆除去、及び被覆が除去された裸光ファイバと内挿光ファイバ23との突き合わせ接続を行える。そして、この光コネクタは、被覆付き光ファイバ70のコネクタ前側への押し込みによって内挿光ファイバ23に撓み部23wを形成し、前記引留部29Bによって被覆付き光ファイバ70を固定することで、被覆付き光ファイバ70先端部に組み立てることができる。
なお、図6に例示した光コネクタ10Cはハウジングを具備していない。但し、この光コネクタ10Cは、その前端部を収納するハウジングを設けてハウジング付きの光コネクタを組み立てることも可能である。この場合、光コネクタ10Cは、引留部付きコネクタ本体として機能させることができる。
光コネクタ10Cに設けるハウジングとしては、例えば図1、図5に例示したハウジング30、30Aを挙げることができるが、これに限定されるものではない。
光コネクタの被覆除去部材のファイバ位置決め孔は、必ずしもフェルールのファイバ孔と同軸上である必要は無い。光コネクタは、例えば前記ファイバ位置決め孔の軸線がフェルールのファイバ孔の軸線から若干ずれた位置にあり、ファイバ位置決め孔に内挿されている内挿光ファイバ後端を挿入光ファイバによって前側へ押し動かして内挿光ファイバに撓み部を形成する作業を楽に行えるようにした構成も採用可能である。
また、本発明に係る光コネクタは、その後側延出片とは別体の被覆除去部材、ストレータを後側延出片に固定した構成に限定されず、被覆除去部材及び/又はストレータが後側延出片を構成する部材の一部となっている構成も含む。このことは既述のストレータ付き接続用部材についても同様である。
光コネクタとしては、例えば後側延出片の後端部にその後側へ延出するように設けられるスリーブ状のブーツを具備する構成であっても良い。
この光コネクタの場合は、該光コネクタに挿入した挿入光ファイバのコネクタ後端から延出された部分、あるいは該光コネクタを組み立てた光伝送体のコネクタ後端から延出された部分をブーツに引き通し、ブーツ後端から延出させる。
引留部付きコネクタ本体の前端部をスリーブ状のハウジングに収納した構成の光コネクタは、引留部付きコネクタ本体をハウジングの軸線方向に移動可能に収納した構成に限定されず、ハウジング内に固定した構成も採用可能である。
また、本発明は、例えば、図1〜図3に例示した光コネクタ10、10Aについてハウジングを省略した構成、すなわち引留部付きコネクタ本体自体、あるいは引留部付きコネクタ本体から引留部を省略したコネクタ本体自体を光コネクタとして用いることも可能である。
10、10A、10B、10C…光コネクタ、20、20A、20B、20C…光コネクタ(引留部付きコネクタ本体)、21…フェルール、22…フランジ部品、22c…後側延出片(後側スリーブ部)、23、23A…内挿光ファイバ、23w…撓み部、24…被覆除去部材、24a…貫通孔(ファイバ位置決め孔)、24c…被覆除去刃、25…ストレータ、25a…貫通孔(ファイバ収納孔)、25b…窪部(テーパ状開口部)、26…ファイバ撓み部収納部、27…フェルール、27a…ファイバ孔、28…被覆除去部材、28a…貫通孔(ファイバ位置決め孔)、29、29A、29B…ファイバ移動規制手段、引留部、
30、30A…ハウジング、31…ハウジング本体、36…コネクタ嵌合筒部、
50…光ファイバケーブル、51…光ファイバ、51a…裸光ファイバ、52…抗張力体、53…被覆、被覆材、
60…光コネクタ、70…挿入光ファイバ(被覆付き光ファイバ)、71…裸光ファイバ、72…被覆、被覆材、
81…後側延出片(板状片)、82…後側延出片(細長片)。

Claims (6)

  1. 被覆された光ファイバ(51、70)を挿通可能な貫通孔(25a)を有するストレータ(25)と、前記ストレータの前端に向いて開口する貫通孔を有し、該貫通孔の開口の縁に被覆除去刃(24c)を形成した被覆除去部材(24、28)と、前記被覆除去刃により被覆が除去された裸光ファイバと突き合わせる内挿光ファイバ(23、23A)を内挿固定したフェルール(21、27)とを具備する光コネクタ(10、10A)。
  2. 前記ストレータの貫通孔の内径を、被覆された前記光ファイバの外径と同等あるいは僅かに径大とする請求項1に記載の光コネクタ。
  3. 前記フェルールに、その後側に延出する筒状部材(22c)を設け、前記筒状部材に前記被覆除去部材を設ける請求項1又は2に記載の光コネクタ。
  4. 前記フェルールから延出する前記筒状部材に、前記ストレータを設ける請求項3に記載の光コネクタ。
  5. 前記ストレータの貫通孔の後端側の開口に、前方に向かうほどテーパ状に窄まる窪部(25b)を設ける請求項1〜4のいずれか一項に記載の光コネクタ。
  6. 前記光ファイバに引留用取付部材を取り付けており、
    前記光ファイバを前記ストレータの貫通孔に挿入する際に、前記光ファイバに取り付けた前記引留用取付部材を案内するためのガイド部材(91、93)を設ける請求項1〜5のいずれか一項に記載の光コネクタ。
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