JPWO2018092191A1 - 基板作業装置 - Google Patents

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Abstract

この基板作業装置(100)は、部品Eが実装される基板(P)を搬送する基板搬送部(2)を備える。そして、基板搬送部は、下側搬送部材(21)と、上側搬送部材(22)と、を有する。そして、基板搬送部は、下側搬送部材と上側搬送部材との間に、水平面内で搬送方向と直交する方向の基板の両端部を上下方向に挟み込んだ状態で、基板を搬送するように構成されている。

Description

この発明は、基板作業装置に関し、特に、基板搬送部を備える基板作業装置に関する。
従来、基板搬送部を備える基板作業装置が知られている。このような基板作業装置は、特開2007−317911号公報に開示されている。
特開2007−317911号公報には、電子部品が実装される基板を搬送する基板搬送装置(基板搬送部)と、基板搬送装置により所定の位置に搬送された基板に電子部品を実装する移載ヘッドとを備える電子部品実装装置(基板作業装置)が開示されている。この電子部品実装装置では、基板搬送装置は、一対のコンベアベルトを有し、一対のコンベアベルト上に、水平面内で搬送方向と直交する方向の基板の両端部のそれぞれを配置した状態で、基板を搬送するように構成されている。
特開2007−317911号公報
しかしながら、上記特開2007−317911号公報に記載の電子部品実装装置では、基板が単にコンベアベルト上に配置されただけの状態で搬送されるので、加減速時に基板がコンベアベルトの動きに追従できずに、コンベアベルト上を滑る場合がある。このため、基板搬送部による基板の搬送速度を上げることができず、基板の搬送に要する時間を短縮することが困難であるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、基板の搬送に要する時間を短縮することが可能な基板搬送部を備える基板作業装置を提供することである。
この発明の一の局面による基板作業装置は、部品が実装される基板を搬送する基板搬送部を備え、記基板搬送部は、摩擦力により基板を搬送する下側搬送部材と、下側搬送部材と上下方向に対向するように配置され、摩擦力により基板を搬送する上側搬送部材と、を有し、下側搬送部材と上側搬送部材との間に、水平面内で搬送方向と直交する方向の基板の両端部を上下方向に挟み込んだ状態で、基板を搬送するように構成されている。
この発明の一の局面による基板作業装置では、基板搬送部を、下側搬送部材と上側搬送部材との間に、水平面内で搬送方向と直交する方向の基板の両端部を上下方向に挟み込んだ状態で、基板を搬送するように構成する。これにより、基板が単に下側搬送部材上に載置されただけの状態で搬送される場合と異なり、基板が下側搬送部材と上側搬送部材との間に挟み込まれた状態で搬送されるので、加減速時に基板が下側搬送部材の動きに追従できずに、下側搬送部材上を滑ることを抑制することができる。その結果、基板搬送部による基板の搬送速度を上げることができるので、その分、基板の搬送に要する時間を短縮することができる。また、基板が下側搬送部材上を滑ることが抑制されるので、予め決められた基板作業位置に基板を正確かつ迅速に位置決めすることができる。その結果、基板の位置決め作業に要する時間を短縮することができる。また、基板が下側搬送部材と上側搬送部材との間に挟み込まれるので、反りを矯正した状態で基板を搬送することができる。その結果、基板の反りに起因して、搬送部材(下側搬送部材および上側搬送部材)の外側に基板が乗り上げてしまうことを抑制することができる。この効果は、薄型の基板や大型の基板などの比較的反りが大きい基板を搬送する場合に、特に有効である。また、基板が下側搬送部材と上側搬送部材との間に挟み込まれた状態で搬送されるので、搬送時に基板が振動することを抑制することができる。その結果、基板が振動することに起因して、基板上に配置されたはんだや部品などの部材が位置ずれすることを抑制することができる。
上記一の局面による基板作業装置において、好ましくは、下側搬送部材と上側搬送部材とのうちの少なくともいずれか一方は、下側搬送部材と上側搬送部材との間に基板が搬入されることにより、基板搬入前の状態から上下方向に移動する可動側搬送部材として構成されており、基板搬送部は、可動側搬送部材としての下側搬送部材と上側搬送部材とのうちの一方を、下側搬送部材と上側搬送部材とのうちの他方に向かって上下方向に押し付ける第1押付け部をさらに有する。このように構成すれば、下側搬送部材と上側搬送部材との間において基板をより大きい力で挟み込むことができるので、基板が下側搬送部材上を滑ることをより抑制することができる。また、搬送時に基板が振動することをより抑制することができるとともに、反りをより矯正した状態で基板を搬送することができる。
この場合、好ましくは、下側搬送部材と上側搬送部材とのうちのいずれか一方は、可動側搬送部材として構成されており、下側搬送部材と上側搬送部材とのうちのいずれか他方は、基板の搬入の前後で、上下方向に移動しない固定側搬送部材として構成されており、第1押付け部は、可動側搬送部材を、固定側搬送部材に向かって上下方向に押し付けるように構成されている。このように構成すれば、下側搬送部材および上側搬送部材の両方が可動側搬送部材として構成されている場合と異なり、上下方向に位置決めした状態で基板を搬送することができるので、安定して基板を搬送することができる。
上記第1押付け部が可動側搬送部材を固定側搬送部材に向かって押し付ける構成において、好ましくは、可動側搬送部材は、コンベアベルトであり、基板搬送部は、コンベアベルトと第1押付け部との間に配置され、コンベアベルトが延びる方向に沿って延びる板状のベルト押付用部材をさらに有し、第1押付け部は、ベルト押付用部材を介して、可動側搬送部材としてのコンベアベルトを、固定側搬送部材に向かって上下方向に押し付けるように構成されている。このように構成すれば、ベルト押付用部材により可動側搬送部材としてのコンベアベルトを一様に押すことができるので、可動側搬送部材としてのコンベアベルトに第1押付け部による押し付け力を均一に加えることができる。その結果、可動側搬送部材と固定側搬送部材との間に挟まれる基板に第1押付け部による押し付け力を均一に加えることができるので、基板搬送部における基板の搬送位置によらず安定して基板を挟み込むことができる。
上記基板搬送部が第1押付け部をさらに有する構成において、好ましくは、基板搬送部は、第1押付け部よりも大きい押し付け力を有し、可動側搬送部材としての下側搬送部材と上側搬送部材とのうちの一方を、下側搬送部材と上側搬送部材とのうちの他方に向かって上下方向に押し付けることにより、基板を基板作業位置で固定するための第2押付け部をさらに有する。このように構成すれば、第1押付け部による押し付け力が基板を固定する程には大きくない場合にも、基板作業位置では、第1押付け部よりも大きい押し付け力を有する第2押付け部により基板を確実に固定することができる。
上記一の局面による基板作業装置において、好ましくは、下側搬送部材および上側搬送部材は、コンベアベルトである。このように構成すれば、搬送方向に沿って延びるコンベアベルトとしての下側搬送部材と上側搬送部材とにより、基板の両端部の全体を一様に挟み込むことができる。
上記一の局面による基板作業装置において、好ましくは、下側搬送部材は、コンベアベルトであり、上側搬送部材は、コンベアローラである。このように構成すれば、コンベアベルトとしての下側搬送部材とコンベアローラとしての上側搬送部材とにより、基板を容易に挟み込むことができる。
上記一の局面による基板作業装置において、好ましくは、基板搬送部は、基板を待機させるためのバッファ用搬送部と、基板作業が行われる基板作業用搬送部と、を含み、バッファ用搬送部と基板作業用搬送部とは、それぞれ、下側搬送部材と上側搬送部材とを有し、バッファ用搬送部と基板作業用搬送部とは、それぞれ、下側搬送部材と上側搬送部材との間に、水平面内で搬送方向と直交する方向の基板の両端部を上下方向に挟み込んだ状態で、基板を搬送するように構成されている。このように構成すれば、基板搬送部が複数の搬送部(バッファ用搬送部および基板作業用搬送部)に分割されている場合にも、搬送部の各々において、下側搬送部材と上側搬送部材との間に挟み込まれた状態で基板を搬送することができる。
本発明によれば、上記のように、基板の搬送に要する時間を短縮することが可能な基板搬送部を備える基板作業装置を提供することができる。
本発明の第1および第2実施形態による基板作業装置の全体構成を示す図である。 第1実施形態の基板作業装置の基板搬送部を示す斜視図である。 第1実施形態の基板作業装置の基板搬送部をY1方向から見た模式的な図である。 第1実施形態の基板作業装置の基板搬送部をX2方向から見た図である。 第1実施形態の基板作業装置の基板搬送部をZ2方向から見た図である。 図7の600−600線に沿った断面を示す模式的な図である。 第1実施形態の基板作業装置において基板が搬入される前の状態を示す模式的な図である。 第1実施形態の基板作業装置において基板が搬入された直後の状態を示す模式的な図である。 第1実施形態の基板作業装置において基板が固定された状態を示す模式的な図である。 第1実施形態の基板作業装置において基板が搬出される直前の状態を示す模式的な図である。 第2実施形態の基板作業装置の基板搬送部を示す斜視図である。 第2実施形態の基板作業装置の基板搬送部をY1方向から見た模式的な図である。 第1実施形態の変形例による基板作業装置の基板搬送部を示す模式的な図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。以下の説明では、基板Pの搬送方向をX方向とし、水平面内でX方向と直交する方向をY方向とし、水平面と直交する上下方向をZ方向とする。また、搬送方向の上流側をX2方向側とし、搬送方向の下流側をX1方向側とする。
[第1実施形態]
(基板作業装置の構成)
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態による基板作業装置100の構成について説明する。
基板作業装置100は、図1に示すように、IC、トランジスタ、コンデンサおよび抵抗などの部品E(電子部品)を、プリント基板などの基板Pに実装する基板作業を行う部品実装装置である。
また、基板作業装置100は、基台1と、基板搬送部2と、基板作業部3と、支持部4と、レール部5と、部品撮像部6と、マーク撮像部7と、制御部8とを備えている。
基台1は、基板作業装置100において各構成要素を配置する基礎となる台である。基台1上には、基板搬送部2、レール部5および部品撮像部6が設けられている。また、基台1内には、制御部8が設けられている。また、基台1には、Y方向の両側(Y1側およびY2側)に、複数のテープフィーダ10を配置可能なフィーダ配置部1aがそれぞれ設けられている。
テープフィーダ10は、基板Pに実装される部品Eを供給する装置である。テープフィーダ10は、複数の部品Eを保持した部品供給テープが巻き回されたリール(図示せず)を保持している。また、テープフィーダ10は、基板作業部3による部品Eの取出しのための吸着動作に応じて、保持されたリールを回転させて部品供給テープを送出することにより、部品Eを供給するように構成されている。
基板搬送部2は、基板作業装置100の外部から実装前の基板Pを搬入し、基板Pを搬送方向(X方向)に搬送し、基板作業装置100の外部に実装後の基板Pを搬出するように構成されている。また、基板搬送部2は、搬入された基板Pを基板作業位置Aまで搬送するとともに、基板作業位置Aにおいて固定するように構成されている。なお、基板搬送部2の詳細な構成は、後述する。
基板作業部3は、部品実装用のヘッドユニットであり、基板搬送部2により搬送された基板Pに基板作業として部品実装作業を行うように構成されている。基板作業部3は、複数(5つ)のヘッド(実装ヘッド)3aを含んでいる。複数のヘッド3aの各々は、真空発生装置(図示せず)に接続されており、真空発生装置から供給される負圧によって、先端に装着されたノズル(図示せず)に部品Eを吸着可能に構成されている。
支持部4は、基板作業部3を搬送方向(X方向)に移動可能に支持するように構成されている。具体的には、支持部4は、搬送方向に延びるボールねじ軸41と、ボールねじ軸41を回転させるX軸モータ42とを含んでいる。基板作業部3には、支持部4のボールねじ軸41と係合するボールナット3bが設けられている。基板作業部3は、X軸モータ42によりボールねじ軸41が回転されることにより、ボールねじ軸41と係合するボールナット3bとともに、支持部4に沿って搬送方向に移動可能に構成されている。
一対のレール部5は、支持部4をY方向に移動可能に支持するように構成されている。具体的には、レール部5は、支持部4のX方向の両端部をY方向に移動可能に支持する一対のガイドレール51と、Y方向に延びるボールねじ軸52と、ボールねじ軸52を回転させるY軸モータ53とを含んでいる。支持部4には、レール部5のボールねじ軸52と係合するボールナット43が設けられている。支持部4は、Y軸モータ53によりボールねじ軸52が回転されることにより、ボールねじ軸52と係合するボールナット43とともに、一対のレール部5に沿ってY方向に移動可能に構成されている。
このような構成により、基板作業部3は、基台1上を水平方向(X方向およびY方向)に移動可能に構成されている。これにより、基板作業部3は、テープフィーダ10の上方に移動して、テープフィーダ10から供給される部品Eを取得(吸着)することが可能である。また、基板作業部3は、基板作業位置Aにおいて固定された基板Pの上方に移動して、取得(吸着)された部品Eを基板Pに実装することが可能である。
部品撮像部6は、基板Pに対する部品Eの実装作業に先立ってヘッド3aに吸着された部品Eを撮像する部品認識用のカメラである。部品撮像部6は、基台1の上面上に固定されており、部品Eの下方(Z2方向)から、ヘッド3aに吸着された部品Eを撮像するように構成されている。部品撮像部6による部品Eの撮像画像に基づいて、制御部8は、部品Eの吸着状態(回転姿勢およびヘッド3aに対する吸着位置)を取得(認識)するように構成されている。
マーク撮像部7は、基板Pに対する部品Eの実装作業に先立って基板Pの上面に付された位置認識マーク(フィデューシャルマーク)Fを撮像するマーク認識用のカメラである。位置認識マークFは、基板Pの位置を認識するためのマークである。位置認識マークFによる位置認識マークFの撮像結果に基づいて、制御部8は、基板作業位置Aにおいて固定された基板Pの正確な位置および姿勢を取得(認識)するように構成されている。
制御部8は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access Memory)などを含み、基板作業装置100の動作を制御する制御回路である。制御部8は、基板搬送部2、テープフィーダ10、X軸モータ42およびY軸モータ53などを生産プログラムに従って制御することにより、基板作業部3により基板実装作業を行わせるように構成されている。
(基板搬送部の構成)
次に、図2〜図6を参照して、第1実施形態による基板搬送部2の詳細な構成について説明する。
基板搬送部2は、図2に示すように、一対のコンベア部20aおよび20bを含んでいる。Y1方向側のコンベア部20aは、基板PのY1方向側の端部Paを保持するとともに、基板Pを搬送方向(X方向)に搬送する機能を有している。また、Y2方向側のコンベア部20bは、基板PのY2方向側の端部Pbを保持するとともに、基板Pを搬送方向に搬送する機能を有している。基板搬送部2は、一対のコンベア部20aおよび20bにより、水平面内で搬送方向と直交するY方向の基板Pの両端部(PaおよびPb)をそれぞれ保持した状態で、基板Pを搬送するように構成されている。基板搬送部2では、基板Pの実装面にはんだなどの接合材や既に実装済みの部品Eが配置されているため、接合材と干渉しないように、Y方向の基板Pの両端部(PaおよびPb)のみが保持され、両端部(PaおよびPb)の間の部分は保持されない。なお、コンベア部20aおよび20bは、実質的に同様の構成を有している。
ここで、第1実施形態では、基板搬送部2のコンベア部20a(20b)は、摩擦力により基板Pを搬送する下側搬送部材21と、下側搬送部材21と上下方向(Z方向)に対向するように、下側搬送部材21の上方に配置され、摩擦力により基板Pを搬送する上側搬送部材22とを有している。基板搬送部2は、コンベア部20aおよび20bの下側搬送部材21と上側搬送部材22との間に、Y方向の基板Pの両端部(PaおよびPb)を上下方向に挟み込んだ状態で、基板Pを搬送するように構成されている。
図2〜図6に示すように、下側搬送部材21および上側搬送部材22は、共に、輪状のコンベアベルトである。輪状のコンベアベルトである下側搬送部材21は、複数(4つ)のプーリ21aに掛け回されている。また、輪状のコンベアベルトである上側搬送部材22は、複数(2つ)のプーリ22aに掛け回されている。
輪状のコンベアベルトである下側搬送部材21は、基板Pと接触して摩擦力により基板Pを搬送する接触部分21bと、基板Pと接触せず基板Pを搬送しない非接触部分21cとを含んでいる。接触部分21bは、輪状のコンベアベルトのうちの上側の部分であって、基板搬送部2のコンベア部20a(20b)における基板Pの搬入側端部(X2方向側の端部)から搬出側端部(X1方向側の端部)まで、搬送方向に沿って延びている。
また、輪状のコンベアベルトである上側搬送部材22は、基板Pと接触して摩擦力により基板Pを搬送する接触部分22bと、基板Pと接触せず基板Pを搬送しない非接触部分22cとを含んでいる。接触部分22bは、輪状のコンベアベルトのうちの下側の部分であって、基板搬送部2のコンベア部20a(20b)における基板Pの搬入側端部(X2方向側の端部)の近傍から搬出側端部(X1方向側の端部)の近傍まで、搬送方向に沿って延びている。
下側搬送部材21および上側搬送部材22は、下側搬送部材21の接触部分21bにおける基板Pとの接触面と、上側搬送部材22の接触部分22bにおける基板Pとの接触面とが、上下方向に互いに対向するように配置されている。つまり、基板搬送部2では、下側搬送部材21の接触面と上側搬送部材22の接触面との間に、Y方向の基板Pの両端部(PaおよびPb)を上下方向に挟み込んだ状態で、基板Pが搬送される。また、下側搬送部材21および上側搬送部材22は、基板Pの搬入前の状態で、下側搬送部材21の接触面と上側搬送部材の接触面との間に隙間S(図4参照)を有するように上下方向に離間して配置されている。これにより、下側搬送部材21と上側搬送部材22との間に基板Pを容易に搬入することが可能である。
下側搬送部材21は、基板Pの搬入により、接触部分21bが上下方向(Z方向)に撓み変形可能に構成されている。第1実施形態では、下側搬送部材21は、下側搬送部材21と上側搬送部材22との間に基板Pが搬入されることにより、基板Pの搬入前の状態から接触部分21bが下方向(Z2方向)に移動する可動側搬送部材23として構成されている。
一方、上側搬送部材22は、基板Pの搬入により、接触部分22bが上下方向に撓み変形しないように構成されている。第1実施形態では、上側搬送部材22は、基板Pの搬入の前後で、上下方向(Z方向)に移動しない固定側搬送部材24として構成されている。基板搬送部2では、上側搬送部材22の接触部分22bと非接触部分22cとの間に、上側搬送部材22の接触部分22bの上方向(Z1方向)への移動を規制する板状の規制部材25が設けられている。規制部材25は、接触部分22bの搬入側端部(X2方向側の端部)の近傍から搬出側端部(X1方向側の端部)の近傍まで、上側搬送部材22の接触部分22bに沿って延びており、上側搬送部材22の接触部分22bの接触面とは反対側の裏面と接触するように配置されている。また、規制部材25は、上下方向の位置が移動しないように固定されており、上側搬送部材22の接触部分22bの裏面と接触することによって、上側搬送部材22の上方向への移動を規制するように構成されている。
また、第1実施形態では、図2および図3に示すように、基板搬送部2は、可動側搬送部材23としての下側搬送部材21を、固定側搬送部材24としての上側搬送部材22に向かって上方(Z1方向)に押し付ける複数(6つ)の第1押付け部26を有している。複数の第1押付け部26は、下側搬送部材21と上側搬送部材22との間に基板Pを挟んだ状態で、基板Pを搬送可能な押し付け力で、可動側搬送部材23としての下側搬送部材21を、固定側搬送部材24としての上側搬送部材22に押し付けるように構成されている。また、複数の第1押付け部26は、実質的に同様の構成を有している。
第1押付け部26は、下側搬送部材21の接触部分21bの裏面側(Z2方向側)において、下側搬送部材21の接触部分21bと非接触部分21cとの間に配置されている。つまり、第1押付け部26は、下側搬送部材21の接触部分21bの裏面側から、可動側搬送部材23としての下側搬送部材21に押し付け力を加えるように構成されている。また、第1押付け部26は、バネ部材を含み、下側搬送部材21と上側搬送部材22との間に基板Pが搬入された場合に、バネ部材が圧縮されるように構成されている。これにより、第1押付け部26は、下側搬送部材21と上側搬送部材22との間に基板Pが搬入された場合に、圧縮されたバネ部材により可動側搬送部材23を固定側搬送部材24に向かって押し付けるように構成されている。
また、第1実施形態では、図2、図3および図6に示すように、基板搬送部2は、下側搬送部材21と第1押付け部26との間に配置され、下側搬送部材21の接触部分21bが延びる方向に沿って延びる板状のベルト押付用部材27を有している。ベルト押付用部材27は、下側搬送部材21の接触部分21bの搬入側端部(X2方向側の端部)の近傍から搬出側端部(X1方向側の端部)の近傍まで、下側搬送部材21の接触部分21bに沿って延びており、下側搬送部材21の接触部分21bの接触面とは反対側の裏面と接触するように配置されている。また、ベルト押付用部材27は、上下可動部材28に取り付けられており、上下方向に移動可能に構成されている。これにより、ベルト押付用部材27は、下側搬送部材21と上側搬送部材22との間に基板Pが搬入された場合に、下側搬送部材21の接触部分21bとともに、下方向(Z2方向)に移動するように構成されている。上下可動部材28は、平行リンク機構により構成されている。なお、上下可動部材28には、リニアガイド機構などの平行リンク機構以外の上下可動部材が用いられてもよい。第1実施形態では、第1押付け部26は、ベルト押付用部材27を介して、可動側搬送部材23としての下側搬送部材21を、固定側搬送部材24としての上側搬送部材22に向かって上方(Z1方向)に押し付けるように構成されている。
また、第1実施形態では、基板搬送部2は、第1押付け部26よりも大きい押し付け力を有し、可動側搬送部材23としての下側搬送部材21を、固定側搬送部材24としての上側搬送部材22に向かって上方(Z1方向)に押し付けることにより、基板Pを基板作業位置Aにおいて固定するための複数(2つ)の第2押付け部29を有している。複数の第2押付け部29は、基板搬送部2において、基板作業位置Aに対応する位置に配置されている。複数の第2押付け部29は、実質的に同様の構成を有している。
第2押付け部29は、下側搬送部材21の接触部分21bの裏面側(Z2方向側)において、下側搬送部材21の接触部分21bと非接触部分21cとの間に配置されている。つまり、第2押付け部29は、下側搬送部材21の接触部分21bの裏面側から、可動側搬送部材23としての下側搬送部材21に押し付け力を加えるように構成されている。また、第2押付け部29は、エアシリンダを含んでいる。第2押付け部29は、基板Pの搬送中には、エアシリンダのピストンロッドをエアシリンダ本体の内部に引き込んだ状態にすることにより、可動側搬送部材23としての下側搬送部材21に押し付け力を加えないように構成されている。また、第2押付け部29は、下側搬送部材21と上側搬送部材22とにより基板Pが基板作業位置Aまで搬送され、基板作業位置Aにおいて停止された場合に、エアシリンダのピストンロッドをエアシリンダ本体の内部から突き出すことにより、可動側搬送部材23としての下側搬送部材21に押し付け力を加えるように構成されている。これにより、基板作業位置Aにおいて基板Pを固定する場合にのみ、第2押付け部29による押し付け力が、可動側搬送部材23としての下側搬送部材21に加えられる。また、第1実施形態では、第2押付け部29は、ベルト押付用部材27を介して、可動側搬送部材23としての下側搬送部材21を、固定側搬送部材24としての上側搬送部材22に向かって上方(Z1方向)に押し付けるように構成されている。
また、図2、図4および図5に示すように、基板搬送部2は、下側搬送部材21および上側搬送部材22を駆動する駆動モータ30を有している。基板搬送部2では、下側搬送部材21および上側搬送部材22は、単一の駆動モータ30により駆動される。
具体的には、図2および図3に示すように、基板搬送部2は、駆動モータ30による駆動力を下側搬送部材21に伝達する第1動力伝達部31と、駆動モータ30による駆動力を上側搬送部材22に伝達する第2動力伝達部32とを有している。
第1動力伝達部31は、コンベアベルトである下側搬送部材21が掛け回された複数のプーリ21aのうち、駆動モータ30に接続された軸部30aを介して、駆動モータ30に接続されたプーリ21aを有している。下側搬送部材21は、第1動力伝達部31としてのプーリ21aを介して駆動モータ30の駆動力が伝達されることにより、駆動されるように構成されている。
また、第2動力伝達部32は、コンベアベルトである下側搬送部材21が掛け回された複数のプーリ21aのうちの1つと接続されるとともに、接続されたプーリ21aの回転により回転する第1ギヤ32aと、第1ギヤ32aと係合するとともに、係合された第1ギヤ32aの回転により回転する第2ギヤ32bと、第2ギヤ32bと接続されるとともに、第2ギヤ32bの回転により回転するプーリ22aとを有している。第2動力伝達部32を構成するプーリ22aは、コンベアベルトである下側搬送部材21が掛け回された複数のプーリ22aのうちの1つである。上側搬送部材22は、プーリ21aと、第1ギヤ32aと、第2ギヤ32bと、プーリ22aとを介して、駆動モータ30の駆動力が伝達されることにより、駆動されるように構成されている。
また、基板搬送部2は、輪状のコンベアベルトである上側搬送部材22の上側を構成する非接触部分22cの上下方向の高さ位置を規制する複数(2つ)の位置規制プーリ22dを有している。複数の位置規制プーリ22dは、上側搬送部材22の上側を構成する非接触部分22cの上下方向の高さ位置が低くなるように、非接触部分22cを下方(Z2方向)に押さえ付けるように構成されている。これにより、上側搬送部材22の非接触部分22cが、基板搬送部2の上方を移動する可動部(基板作業部3)の移動を妨げることを抑制することが可能である。2つの位置規制プーリ22dは、それぞれ、上側搬送部材22の搬入側端部(X2方向側の端部)の近傍および搬出側端部(X1方向側の端部)の近傍に配置されている。
(基板搬送動作)
次に、図7〜図10を参照して、第1実施形態の基板作業装置100による基板搬送動作について説明する。なお、図7〜図10では、理解を容易にするために、基板搬送部2の要部のみを概略的に図示するとともに、各構成をやや誇張して図示している。
図7に示すように、基板Pの搬入前には、下側搬送部材21および上側搬送部材22が、下側搬送部材21の接触面と上側搬送部材22の接触面との間に隙間S(図4参照)を有するように上下方向に離間して配置されている。
次に、図8に示すように、上流側(X2方向側)から基板Pが搬入されると、搬入された基板PのY方向の両端部(PaおよびPb)が、下側搬送部材21と上側搬送部材22との間に挟み込まれる。固定側搬送部材24としての上側搬送部材22は、規制部材25により上方向への移動を規制されているので、可動側搬送部材23としての下側搬送部材21の接触部分21bは、基板Pの厚み分だけ撓むことにより、下方(Z2方向)に移動される。この際、接触部分21bとともに、接触部分21bと接触するベルト押付用部材27も下方に移動される。この結果、第1押付け部26のバネ部材が圧縮されるとともに、圧縮されたバネ部材の押し付け力により、可動側搬送部材23としての下側搬送部材21が、固定側搬送部材24としての上側搬送部材22に向かって押し付けられる。
次に、図9に示すように、搬入された基板Pが下側搬送部材21と上側搬送部材22との間に挟み込まれた状態で、基板作業位置Aまで搬送されると、基板作業位置Aにおいて停止される。そして、可動側搬送部材23としての下側搬送部材21が、第2押付け部29により、固定側搬送部材24としての上側搬送部材22に向かって上方(Z1方向)に押し付けられる。この結果、基板作業位置Aにおいて停止された基板Pが、基板Pの上方に配置された上側搬送部材22および規制部材25と、基板Pの下方に配置された下側搬送部材21およびベルト押付用部材27とにより挟まれることにより、固定される。そして、基板作業位置Aにおいて固定された状態で、基板作業部3により部品実装作業が行われる。基板作業部3による部品実装作業が完了すると、第2押付け部29による基板Pの固定が解除される。
次に、図10に示すように、第2押付け部29による基板Pの固定が解除されると、基板作業位置Aから下流側(X1方向側)に基板Pが搬送される。そして、部品実装作業が完了した基板Pが下流側から搬出される。以上のように、基板作業装置100の基板搬送部2では、下側搬送部材21と上側搬送部材22との間に基板Pの両端部(PaおよびPb)が挟み込まれた状態で、搬入位置から搬出位置まで基板Pが搬送される。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、基板搬送部2を、下側搬送部材21と上側搬送部材22との間に、水平面内で搬送方向と直交する方向の基板Pの両端部(PaおよびPb)を上下方向に挟み込んだ状態で、基板Pを搬送するように構成する。これにより、基板Pが単に下側搬送部材21上に載置されただけの状態で搬送される場合と異なり、基板Pが下側搬送部材21と上側搬送部材22との間に挟み込まれた状態で搬送されるので、加減速時に基板Pが下側搬送部材21の動きに追従できずに、下側搬送部材21上を滑ることを抑制することができる。その結果、基板搬送部2による基板Pの搬送速度を上げることができるので、その分、基板Pの搬送に要する時間を短縮することができる。また、基板Pが下側搬送部材21上を滑ることが抑制されるので、予め決められた基板作業位置Aに基板Pを容易に位置決めすることができる。その結果、基板Pの位置決め作業に要する時間を短縮することができる。また、基板Pが下側搬送部材21と上側搬送部材22との間に挟み込まれるので、反りを矯正した状態で基板Pを搬送することができる。その結果、基板Pの反りに起因して、搬送部材(下側搬送部材21および上側搬送部材22)の外側に基板Pが乗り上げてしまうことを抑制することができる。この効果は、薄型の基板Pや大型の基板Pなどの比較的反りが大きい基板Pを搬送する場合に、特に有効である。また、基板Pが下側搬送部材21と上側搬送部材22との間に挟み込まれた状態で搬送されるので、搬送時に基板Pが振動することを抑制することができる。その結果、基板Pが振動することに起因して、基板P上に配置されたはんだや部品Eなどの部材が位置ずれすることを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、下側搬送部材21を、下側搬送部材21と上側搬送部材22との間に基板Pが搬入されることにより、基板搬入前の状態から上下方向に移動する可動側搬送部材23として構成する。そして、基板搬送部2は、可動側搬送部材23としての下側搬送部材21を、上側搬送部材22に向かって上下方向に押し付ける第1押付け部26を有する。これにより、下側搬送部材21と上側搬送部材22との間において基板Pをより大きい力で挟み込むことができるので、基板Pが下側搬送部材21上を滑ることをより抑制することができる。また、搬送時に基板Pが振動することをより抑制することができるとともに、反りをより矯正した状態で基板Pを搬送することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、上側搬送部材22を、基板Pの搬入の前後で、上下方向に移動しない固定側搬送部材24として構成する。そして、第1押付け部26を、可動側搬送部材23としての下側搬送部材21を、固定側搬送部材24としての上側搬送部材22に向かって上下方向に押し付けるように構成する。これにより、下側搬送部材21および上側搬送部材22の両方が可動側搬送部材23として構成されている場合と異なり、上下方向に位置決めした状態で基板Pを搬送することができるので、安定して基板Pを搬送することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、可動側搬送部材23としての下側搬送部材21は、コンベアベルトである。そして、基板搬送部2は、コンベアベルトである下側搬送部材21と第1押付け部26との間に配置され、コンベアベルトである下側搬送部材21が延びる方向に沿って延びる板状のベルト押付用部材27を有する。そして、第1押付け部26を、ベルト押付用部材27を介して、可動側搬送部材23としてのコンベアベルト(下側搬送部材21)を、固定側搬送部材24に向かって上下方向に押し付けるように構成する。これにより、ベルト押付用部材27により可動側搬送部材23としてのコンベアベルト(下側搬送部材21)を一様に押すことができるので、可動側搬送部材23としてのコンベアベルト(下側搬送部材21)に第1押付け部26による押し付け力を均一に加えることができる。その結果、可動側搬送部材23と固定側搬送部材24との間に挟まれる基板Pに第1押付け部26による押し付け力を均一に加えることができるので、基板搬送部2における基板Pの搬送位置によらず安定して基板Pを挟み込むことができる。
また、第1実施形態では、上記のように、基板搬送部2は、第1押付け部26よりも大きい押し付け力を有し、可動側搬送部材23としての下側搬送部材21を、上側搬送部材22に向かって上下方向に押し付けることにより、基板Pを基板作業位置Aで固定するための第2押付け部29を有する。これにより、第1押付け部26による押し付け力が基板Pを固定する程には大きくない場合にも、基板作業位置Aでは、第1押付け部26よりも大きい押し付け力を有する第2押付け部29により基板Pを確実に固定することができる。また、第1実施形態では、基板Pが下側搬送部材21と上側搬送部材22との間に挟み込まれた状態で搬送されるので、基板作業位置Aにおいて第2押付け部29による押し付け力が基板Pに加えられた場合に、基板Pが振動することを抑制することができる。その結果、押し付け力を加えた際に基板Pが振動することに起因して、基板P上に配置されたはんだや部品Eなどの部材が位置ずれすることを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、下側搬送部材21および上側搬送部材22は、コンベアベルトである。これにより、搬送方向に沿って延びるコンベアベルトとしての下側搬送部材21と上側搬送部材22とにより、基板Pの両端部(PaおよびPb)の全体を一様に挟み込むことができる。
[第2実施形態]
次に、図1、図11および図12を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、上記第1実施形態と異なり、基板搬送部が複数の搬送部に分割されている例について説明する。なお、上記第1実施形態と同一の構成については、図中において同じ符号を付して図示し、その説明を省略する。
(基板作業装置の構成)
本発明の第2実施形態による基板作業装置200は、図1に示すように、基板搬送部102を備える点で、上記第1実施形態の基板作業装置100と相違する。
第2実施形態では、図11および図12に示すように、基板搬送部102は、第1搬送部202と、第2搬送部302と、第3搬送部402とを含み、複数(3つ)の搬送部に分割されている。第1搬送部202と、第2搬送部302と、第3搬送部402とは、互いに独立して基板Pを搬送可能に構成されている。なお、第1搬送部202および第3搬送部402は、共に、特許請求の範囲の「バッファ用搬送部」の一例である。また、第2搬送部302は、特許請求の範囲の「基板作業用搬送部」の一例である。
第1搬送部202は、基板搬送部102において上流側(X2方向側)に配置されており、基板作業装置200の外部から実装前の基板Pを搬入するように構成されている。また、第1搬送部202は、実装前の基板Pを基板作業装置200の内部において待機させるためのバッファ用搬送部としての機能を有している。
第2搬送部302は、第1搬送部202と第3搬送部402との間に配置されており、第1搬送部202から実装前の基板Pを受け取るとともに、受け取った実装前の基板Pを基板作業位置Aまで搬送するように構成されている。また、第2搬送部302は、基板作業位置Aにおいて、実装前の基板Pを固定するように構成されている。第2搬送部302では、基板作業位置Aにおいて基板Pが固定された状態で、基板作業部3(図1参照)による基板作業としての部品実装作業が行われる。つまり、第2搬送部302は、基板作業が行われる基板作業用搬送部としての機能を有している。
第3搬送部402は、基板搬送部102において下流側(X1方向側)に配置されており、第2搬送部302から実装後の基板Pを受け取り、基板作業装置200の外部に実装後の基板Pを搬出するように構成されている。また、第3搬送部402は、実装後の基板Pを基板作業装置200の内部において待機させるためのバッファ用搬送部としての機能を有している。
ここで、第2実施形態では、第1搬送部202と、第2搬送部302と、第3搬送部402とは、それぞれ、下側搬送部材221(321、421)と、上側搬送部材222(322、422)とを有している。第1搬送部202と、第2搬送部302と、第3搬送部402とは、それぞれ、下側搬送部材221(321、421)と上側搬送部材222(322、422)との間に、Y方向の基板Pの両端部(PaおよびPb)を上下方向に挟み込んだ状態で、基板Pを搬送するように構成されている。なお、第1搬送部202と、第2搬送部302と、第3搬送部402とは、実質的に同様の構成を有している。
輪状のコンベアベルトである下側搬送部材221(321、421)は、複数(4つ)のプーリ221a(321a、421a)に掛け回されている。また、輪状のコンベアベルトである上側搬送部材222(322、422)は、複数(2つ)のプーリ222a(322a、422a)に掛け回されている。
輪状のコンベアベルトである下側搬送部材221(321、421)は、基板Pと接触して摩擦力により基板Pを搬送する接触部分221b(321b、421b)と、基板Pと接触せず基板Pを搬送しない非接触部分221c(321c、421c)とを含んでいる。また、下側搬送部材221(321、421)は、可動側搬送部材223(323、324)として構成されている。なお、可動側搬送部材223(323、423)としての下側搬送部材221(321、421)は、第1実施形態の可動側搬送部材23としての下側搬送部材21と対応しており、同様の構成を有する。このため、詳細な説明を省略する。以下においても、第1実施形態と同様の構成については、その旨を記載し、詳細な説明を省略する。
輪状のコンベアベルトである上側搬送部材222(322、422)は、基板Pと接触して摩擦力により基板Pを搬送する接触部分222b(322b、422b)と、基板Pと接触せず基板Pを搬送しない非接触部分222c(322c、422c)とを含んでいる。また、上側搬送部材222(322、422)は、固定側搬送部材224(324、424)として構成されている。なお、固定側搬送部材224(324、424)としての上側搬送部材222(322、422)は、第1実施形態の固定側搬送部材24としての上側搬送部材22と対応しており、同様の構成を有する。
また、第1搬送部202(第2搬送部302、第3搬送部402)には、規制部材225(325、425)と、第1押付け部226(326、426)と、ベルト押付用部材227(327、427)と、上下可動部材228(328、428)とが設けられている。なお、規制部材225(325、425)と、第1押付け部226(326、426)と、ベルト押付用部材227(327、427)と、上下可動部材228(328、428)とは、それぞれ、第1実施形態の規制部材25と、第1押付け部26と、ベルト押付用部材27と、上下可動部材28とに対応しており、同様の構成を有する。
また、第2実施形態では、第2搬送部302にのみ、第2押付け部329が設けられている。第2実施形態では、第1搬送部202と第3搬送部402とには、第2押付け部329が設けられていない。なお、第2押付け部329は、第1実施形態の第2押付け部29に対応しており、同様の構成を有する。
また、第2実施形態では、図11に示すように、第1搬送部202と、第2搬送部302と、第3搬送部402とには、それぞれ、下側搬送部材221(321、421)および上側搬送部材222(322、422)を駆動する駆動モータ230(330、430)が設けられている。駆動モータ230(330、430)による下側搬送部材221(321、421)および上側搬送部材222(322、422)への動力伝達機構は、第1実施形態と同様である。また、第1搬送部202(第2搬送部302、第3搬送部402)には、位置規制プーリ222d(322d、422d)が設けられている。なお、位置規制プーリ222d(322d、422d)は、第1実施形態の位置規制プーリ22dと対応しており、同様の構成を有する。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、基板搬送部102は、基板Pを待機させるための第1搬送部202および第3搬送部402と、基板P作業が行われる第2搬送部302と、を含んでいる。そして、第1搬送部202および第3搬送部402と第2搬送部302とは、それぞれ、下側搬送部材221(321、421)と上側搬送部材222(322、422)とを有する。そして、第1搬送部202および第3搬送部402と第2搬送部302とを、それぞれ、下側搬送部材221(321、421)と上側搬送部材222(322、422)との間に、水平面内で搬送方向と直交する方向の基板Pの両端部(PaおよびPb)を上下方向に挟み込んだ状態で、基板Pを搬送するように構成する。これにより、基板搬送部102が複数の搬送部(第1搬送部202、第2搬送部302および第3搬送部402)に分割されている場合にも、搬送部の各々において、下側搬送部材221(321、421)と上側搬送部材222(322、422)との間に挟み込まれた状態で基板Pを搬送することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく請求の範囲によって示され、さらに請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、基板作業として部品実装作業を行う部品実装装置としての基板作業装置に本発明が適用された例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、本発明は、基板作業としてはんだなどの接合材を基板に印刷する印刷作業を行う接合材印刷装置としての基板作業装置に適用されてもよい。また、本発明は、基板作業として基板の検査作業を行う検査装置に適用されてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、基板搬送装置が第1押付け部を有する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、下側搬送部材と上側搬送部材との間に基板を挟み込むことができれば、基板搬送装置が第1押付け部を有さなくてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、下側搬送部材を可動側搬送部材とし、上側搬送部材を固定側搬送部材とする例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、上側搬送部材を可動側搬送部材とし、下側搬送部材を固定側搬送部材としてもよい。また、上側搬送部材および下側搬送部材の両方を、基板の搬入により、上下方向に可動するように構成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、基板搬送部が、ベルト押付用部材を有する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、安定して基板を挟み込むことができれば、基板搬送部が、ベルト押付用部材を有さなくてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、基板搬送部が、基板を固定するための第2押付け部を有する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、基板搬送部が、第2押付け部以外の基板固定機構を有していてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、下側搬送部材および上側搬送部材が、コンベアベルトである例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、下側搬送部材および上側搬送部材のうちの少なくともいずれか一方が、摩擦力により基板を搬送するコンベアローラであってもよい。変形例では、図13に示すように、上側搬送部材522は、摩擦力により基板Pを搬送するコンベアローラである。変形例では、コンベアローラである上側搬送部材522は、固定側搬送部材524として構成されている。これにより、コンベアベルトとしての下側搬送部材21とコンベアローラとしての上側搬送部材522とにより、基板Pを容易に挟み込むことができる。
また、上記第1および第2実施形態では、基板搬送部が、位置規制プーリを有する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、上側搬送部材が基板搬送部の上方を移動する可動部(基板作業部など)の移動を妨げなければ、基板搬送部が、位置規制プーリを有さなくてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、下側搬送部材と上側搬送部材とが単一の駆動モータにより駆動される例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、下側搬送部材と上側搬送部材とが、別個の駆動モータにより駆動されてもよい。
また、上記第2実施形態では、基板搬送部が、3つの搬送部に分割されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、基板搬送部が、3つ以外の複数の搬送部に分割されてもよい。
2、102 基板搬送部
21、221、321、421 下側搬送部材
22、222、321、422、522 上側搬送部材
23、223、323、423 可動側搬送部材
24、224、324、424、524 固定側搬送部材
26 第1押付け部
27 ベルト押付用部材
29 第2押付け部
100、200 基板作業装置
202 第1搬送部(バッファ用搬送部)
302 第2搬送部(基板作業用搬送部)
402 第3搬送部(バッファ用搬送部)
A 基板作業位置
E 部品
P 基板
【0002】
の発明の1つの目的は、基板の搬送に要する時間を短縮することが可能な基板搬送部を備える基板作業装置を提供することである。
課題を解決するための手段
[0007]
この発明の一の局面による基板作業装置は、部品が実装される基板を搬送する基板搬送部を備え、基板搬送部は、摩擦力により基板を搬送する下側搬送部材と、下側搬送部材と上下方向に対向するように配置され、摩擦力により基板を搬送する上側搬送部材と、を有し、下側搬送部材と上側搬送部材との間に、水平面内で搬送方向と直交する方向の基板の両端部を上下方向に挟み込んだ状態で、基板を搬送するように構成されており、基板搬送部は、下側搬送部材の下側に配置され、下側搬送部材の下側から、下側搬送部材を、上側搬送部材に向かって上方向に押し付けることにより、基板を基板作業位置で固定するための基板固定部をさらに有する。
[0008]
この発明の一の局面による基板作業装置では、基板搬送部を、下側搬送部材と上側搬送部材との間に、水平面内で搬送方向と直交する方向の基板の両端部を上下方向に挟み込んだ状態で、基板を搬送するように構成する。これにより、基板が単に下側搬送部材上に載置されただけの状態で搬送される場合と異なり、基板が下側搬送部材と上側搬送部材との間に挟み込まれた状態で搬送されるので、加減速時に基板が下側搬送部材の動きに追従できずに、下側搬送部材上を滑ることを抑制することができる。その結果、基板搬送部による基板の搬送速度を上げることができるので、その分、基板の搬送に要する時間を短縮することができる。また、基板が下側搬送部材上を滑ることが抑制されるので、予め決められた基板作業位置に基板を正確かつ迅速に位置決めすることができる。その結果、基板の位置決め作業に要する時間を短縮することができる。また、基板が下側搬送部材と上側搬送部材との間に挟み込まれるので、反りを矯正した状態で基板を搬送することができる。その結果、基板の反りに起因して、搬送部材(下側搬送部材および上側搬送部材)の外側に基板が乗り上げてしまうことを抑制することができる。この効果は、薄型の基板や大型の基板などの比較的反りが大きい基板を搬送する場合に、特に有効である。また、基板が下側搬送部材と上側搬送部材との間に挟み込まれた状態で搬送されるので、搬送時に基板が振動することを抑制することができる。その結果、基板が振動することに起因して、基板上に配置さ
【0003】
れたはんだや部品などの部材が位置ずれすることを抑制することができる。
[0009]
上記一の局面による基板作業装置において、好ましくは、下側搬送部材と上側搬送部材とのうちの少なくともいずれか一方は、下側搬送部材と上側搬送部材との間に基板が搬入されることにより、基板搬入前の状態から上下方向に移動する可動側搬送部材として構成されており、基板搬送部は、可動側搬送部材としての下側搬送部材と上側搬送部材とのうちの一方を、下側搬送部材と上側搬送部材とのうちの他方に向かって上下方向に押し付ける押付け部をさらに有する。このように構成すれば、下側搬送部材と上側搬送部材との間において基板をより大きい力で挟み込むことができるので、基板が下側搬送部材上を滑ることをより抑制することができる。また、搬送時に基板が振動することをより抑制することができるとともに、反りをより矯正した状態で基板を搬送することができる。
[0010]
この場合、好ましくは、下側搬送部材と上側搬送部材とのうちのいずれか一方は、可動側搬送部材として構成されており、下側搬送部材と上側搬送部材とのうちのいずれか他方は、基板の搬入の前後で、上下方向に移動しない固定側搬送部材として構成されており、押付け部は、可動側搬送部材を、固定側搬送部材に向かって上下方向に押し付けるように構成されている。このように構成すれば、下側搬送部材および上側搬送部材の両方が可動側搬送部材として構成されている場合と異なり、上下方向に位置決めした状態で基板を搬送することができるので、安定して基板を搬送することができる。
[0011]
上記押付け部が可動側搬送部材を固定側搬送部材に向かって押し付ける構成において、好ましくは、可動側搬送部材は、コンベアベルトであり、基板搬送部は、コンベアベルトと押付け部との間に配置され、コンベアベルトが延びる方向に沿って延びる板状のベルト押付用部材をさらに有し、押付け部は、ベルト押付用部材を介して、可動側搬送部材としてのコンベアベルトを、固定側搬送部材に向かって上下方向に押し付けるように構成されている。このように構成すれば、ベルト押付用部材により可動側搬送部材としてのコンベアベルトを一様に押すことができるので、可動側搬送部材
【0004】
としてのコンベアベルトに押付け部による押し付け力を均一に加えることができる。その結果、可動側搬送部材と固定側搬送部材との間に挟まれる基板に押付け部による押し付け力を均一に加えることができるので、基板搬送部における基板の搬送位置によらず安定して基板を挟み込むことができる。
[0012]
上記一の局面による基板作業装置において、好ましくは、基板固定部は、押付け部よりも大きい押し付け力を有する。このように構成すれば、押付け部による押し付け力が基板を固定する程には大きくない場合にも、基板作業位置では、押付け部よりも大きい押し付け力を有する基板固定部により基板を確実に固定することができる。
[0013]
上記一の局面による基板作業装置において、好ましくは、下側搬送部材および上側搬送部材は、コンベアベルトである。このように構成すれば、搬送方向に沿って延びるコンベアベルトとしての下側搬送部材と上側搬送部材とにより、基板の両端部の全体を一様に挟み込むことができる。
[0014]
上記一の局面による基板作業装置において、好ましくは、下側搬送部材は、コンベアベルトであり、上側搬送部材は、コンベアローラである。このように構成すれば、コンベアベルトとしての下側搬送部材とコンベアローラとしての上側搬送部材とにより、基板を容易に挟み込むことができる。
[0015]
上記一の局面による基板作業装置において、好ましくは、基板搬送部は、基板を待機させるためのバッファ用搬送部と、基板作業が行われる基板作業用搬送部と、を含み、バッファ用搬送部と基板作業用搬送部とは、それぞれ、下側搬送部材と上側搬送部材とを有し、バッファ用搬送部と基板作業用搬送部とは、それぞれ、下側搬送部材と上側搬送部材との間に、水平面内で搬送方向と直交する方向の基板の両端部を上下方向に挟み込んだ状態で、基板を搬送するように構成されている。このように構成すれば、基板搬送部が複

Claims (8)

  1. 部品(E)が実装される基板(P)を搬送する基板搬送部(2、102)を備え、
    前記基板搬送部は、
    摩擦力により前記基板を搬送する下側搬送部材(21、221、321、421)と、
    前記下側搬送部材と上下方向に対向するように配置され、摩擦力により前記基板を搬送する上側搬送部材(22、222、321、422、522)と、を有し、
    前記下側搬送部材と前記上側搬送部材との間に、水平面内で搬送方向と直交する方向の前記基板の両端部を上下方向に挟み込んだ状態で、前記基板を搬送するように構成されている、基板作業装置。
  2. 前記下側搬送部材と前記上側搬送部材とのうちの少なくともいずれか一方は、前記下側搬送部材と前記上側搬送部材との間に前記基板が搬入されることにより、基板搬入前の状態から上下方向に移動する可動側搬送部材(23、223、323、423)として構成されており、
    前記基板搬送部は、前記可動側搬送部材としての前記下側搬送部材と前記上側搬送部材とのうちの一方を、前記下側搬送部材と前記上側搬送部材とのうちの他方に向かって上下方向に押し付ける第1押付け部(26)をさらに有する、請求項1に記載の基板作業装置。
  3. 前記下側搬送部材と前記上側搬送部材とのうちのいずれか一方は、前記可動側搬送部材として構成されており、
    前記下側搬送部材と前記上側搬送部材とのうちのいずれか他方は、前記基板の搬入の前後で、上下方向に移動しない固定側搬送部材(24、224、324、424、524)として構成されており、
    前記第1押付け部は、前記可動側搬送部材を、前記固定側搬送部材に向かって上下方向に押し付けるように構成されている、請求項2に記載の基板作業装置。
  4. 前記可動側搬送部材は、コンベアベルトであり、
    前記基板搬送部は、前記コンベアベルトと前記第1押付け部との間に配置され、前記コンベアベルトが延びる方向に沿って延びる板状のベルト押付用部材(27)をさらに有し、
    前記第1押付け部は、前記ベルト押付用部材を介して、前記可動側搬送部材としての前記コンベアベルトを、前記固定側搬送部材に向かって上下方向に押し付けるように構成されている、請求項3に記載の基板作業装置。
  5. 前記基板搬送部は、前記第1押付け部よりも大きい押し付け力を有し、前記可動側搬送部材としての前記下側搬送部材と前記上側搬送部材とのうちの一方を、前記下側搬送部材と前記上側搬送部材とのうちの他方に向かって上下方向に押し付けることにより、前記基板を基板作業位置(A)で固定するための第2押付け部(29)をさらに有する、請求項2に記載の基板作業装置。
  6. 前記下側搬送部材および前記上側搬送部材は、コンベアベルトである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の基板作業装置。
  7. 前記下側搬送部材は、コンベアベルトであり、
    前記上側搬送部材は、コンベアローラである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の基板作業装置。
  8. 前記基板搬送部は、前記基板を待機させるためのバッファ用搬送部(202、402)と、基板作業が行われる基板作業用搬送部(302)と、を含み、
    前記バッファ用搬送部と前記基板作業用搬送部とは、それぞれ、前記下側搬送部材と前記上側搬送部材とを有し、
    前記バッファ用搬送部と前記基板作業用搬送部とは、それぞれ、前記下側搬送部材と前記上側搬送部材との間に、水平面内で前記搬送方向と直交する方向の前記基板の両端部を上下方向に挟み込んだ状態で、前記基板を搬送するように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の基板作業装置。
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