JPWO2018083881A1 - 多価グリシジル化合物の製造方法 - Google Patents

多価グリシジル化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

酸化剤として過酸化水素を用いて多価アリル化合物を酸化することにより多価グリシジル化合物を効率的に製造する方法を提供する。過酸化水素水溶液を酸化剤として用いて、アリル基を3つ以上有する多価アリル化合物のアリル基の炭素−炭素二重結合をエポキシ化する多価グリシジル化合物の製造方法において、エポキシ化反応を1段階で行い、生成するグリシジル基の加水分解体の比率(加水分解率)が0.5%〜10%の範囲内にあるときに反応を停止することを特徴とする多価グリシジル化合物の製造方法。

Description

本発明は、多価グリシジル(エポキシ)化合物の製造方法に関する。さらに詳しくは、光学特性、硬度、強度、耐熱性に優れ、特に、電子材料分野に適した硬化性樹脂組成物の原料となる多価グリシジル化合物の製造方法に関する。
グリシジル化合物は電気特性、接着性、耐熱性に優れるために、塗料分野、土木分野、電気分野などの多くの用途で使用されている。特に、ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル、ビスフェノールF型ジグリシジルエーテル、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等の芳香族グリシジル(エポキシ)化合物は、耐水性、接着性、機械物性、耐熱性、電気絶縁性、経済性などが優れることから種々の硬化剤と組み合わせて広く使用されている。
グリシジル(エポキシ)化合物の代表例であるグリシジルエーテル化合物の従来知られている製造方法としては、対応するアルコールを触媒の存在下又は不在下に塩基性条件下でエピクロロヒドリンと反応させて、グリシジルエーテル化合物を得る方法がある。この方法では有機塩素化合物がグリシジルエーテル化合物中に必ず残存してしまい、幾つかの用途、例えばエレクトロニクス用途で使用するには、絶縁特性が低くなるという欠点があるため好ましくない。特に、脂肪族アルコールにおいては、エピクロロヒドリンとの反応により生じた開環付加生成物がアルコール性水酸基を有するため、さらにエピクロロヒドリンと反応したり、開環付加の際に、望ましくない位置での反応が起こる場合があるため、有機塩素化合物の含有量が高いといった問題がある。さらに、反応点を複数有する多価アルコールにおいては、上記問題が顕著となり、目的物の純度が著しく低いことが知られている。
そこで、ハロゲン化合物であるエピクロロヒドリンを用いないグリシジルエーテル化合物の合成法として、原料のアルコールをアリル化(第一の工程)した後に、過酸化水素等の酸化剤を利用して、得られたアリルエーテル化合物のアリル基の炭素−炭素二重結合を直接グリシジル化(第二の工程)することが検討されている。
過酸化水素を酸化剤として用いてアリルエーテル化合物をグリシジル(エポキシ)化(第二の工程)する方法の一つとしては、アルカリ金属の炭酸塩、炭酸水素塩等の塩基性塩化合物の存在下に過酸化水素と有機ニトリル化合物をアリルエーテル化合物の炭素−炭素二重結合と反応させる方法が知られている。例えば、特許文献1(特開昭59−227872号公報)にはポリアリルエーテル化合物をアセトニトリルの存在下、反応系のpHを7.5以上に調節しながら過酸化水素と反応させるエポキシ化合物の製造方法が開示されている。特許文献2(特開2008−239579号公報)にはアダマンタン骨格を有するアリルオキシ化合物と、ニトリル化合物と、過酸化水素水とを、塩基性化合物の存在下で反応させるアダマンタン骨格を有するエポキシ化合物の製造方法が開示されている。特許文献3(国際公開第2011/078091号)にはアルコールを含む溶媒を用いて反応系内を所定のアセトニトリル濃度に制御しながら過酸化水素を酸化剤として用いて炭素−炭素二重結合を有する有機化合物の該炭素−炭素二重結合をエポキシ化するエポキシ化合物の製造方法が開示されている。特許文献4(特開2013−112649号公報)にはエポキシ化反応を反応途中で停止して反応液中の水を除去した後、エポキシ化反応を再開する工程を含む多価グリシジル化合物の製造方法が開示されている。
特開昭59−227872号公報 特開2008−239579号公報 国際公開第2011/078091号 特開2013−112649号公報
特許文献1〜3は、いずれも塩基性条件下において実施される水系の反応である。しかしながら、特許文献1〜3には生成するグリシジルエーテル化合物の加水分解を抑制することについての課題の認識はない。一方、特許文献4では、3つ以上のアリル基を有する多価アリル化合物を基質として用いてエポキシ化する反応において、反応中に反応中間体の有するグリシジル基の加水分解反応が進行すること、エポキシ化反応途中で反応を停止して反応液中の水を除去し、その後再度エポキシ化反応を行う工程を含む方法により、多価グリシジル化合物を製造することが記載されている。しかし、特許文献4に記載の方法はエポキシ化反応を多段階で行っており、製造工程が煩雑であった。
グリシジル基の加水分解体の生成は、過酸化水素などの水系反応剤を用い、アリルエーテル化合物をグリシジル化するエポキシ化合物の製造方法において、目的物の収率及び純度を低下させる最も大きな要因の一つである。さらに、グリシジル基の加水分解体が目的物中に不純物として包含された場合、加水分解体のジオール基と、グリシジル基が反応して自己重合するため、製品の安定性が十分でないという問題がある。ジオール化合物はエポキシ化合物に対し硬化剤として機能するため、樹脂硬化時の反応性及び樹脂硬化後の物性に対し影響を及ぼし、製品管理上、好ましくない。したがって、上記製造方法において効率的にエポキシ化合物を製造するためには、グリシジル基の加水分解体生成を抑制することが重要である。
グリシジル基の加水分解体の生成は、分子内に3つ以上のアリル基を有するアリル化合物を基質として用いた場合に特に顕著である。分子内に1つ又は2つのアリル基を有する基質のエポキシ化反応が迅速に進行するのに対し、分子内に3つ以上のアリル基を有するアリル化合物から分子内に3つ以上のグリシジル基を有するグリシジル化合物を製造する場合には、反応置換基が多いため、全てのアリル基がエポキシ化されるまで反応させるにはより長時間を要する。そのため長時間の反応の間に、アリル基のエポキシ化反応により生成した反応中間体(n(n≧3)個のアリル基の一部(例えば1つ又は2つ)がグリシジル基となったもの)のグリシジル基の加水分解反応が同時に進行する。また、極性が強い化合物ほど水系に分配されやすく、加水分解反応が進行しやすい。分子内に有するグリシジル基が多い化合物ほど極性が強くなり水への溶解度が高くなる傾向がある。そのため、グリシジル基を多数有する生成物を高い収率で得ることは困難である。
本発明は、分子内にアリル基を3つ以上有する多価アリル化合物から高収率で多価グリシジル化合物を効率的に製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究し、実験を重ねた結果、過酸化水素水溶液を酸化剤として用いて、分子内にアリル基を3つ以上有する多価アリル化合物を酸化(エポキシ化)することにより分子内に3つ以上のグリシジル基を有する多価グリシジル化合物を製造する方法において、生成したグリシジル基の加水分解体の比率が0.5〜10%の範囲内にあるときに反応を停止することで、グリシジル基の加水分解体の含有量が少なく、高効率で多価グリシジル化合物を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりのものである。
[1]過酸化水素水溶液を酸化剤として用いて、アリル基を3つ以上有する多価アリル化合物のアリル基の炭素−炭素二重結合をエポキシ化する多価グリシジル化合物の製造方法において、エポキシ化反応を1段階で行い、生成するグリシジル基の加水分解体の比率(加水分解率)が0.5%〜10%の範囲内にあるときに反応を停止することを特徴とする多価グリシジル化合物の製造方法。
[2]前記エポキシ化反応をアセトニトリル及びアルコールの存在下で行なう[1]に記載の多価グリシジル化合物の製造方法。
[3]前記アルコールが炭素数1〜4のアルコールである[2]に記載の多価グリシジル化合物の製造方法。
[4]前記アリル基が酸素原子に結合してアリルエーテル基を形成しているか、又はアミノ基に結合してアリルアミノ基を形成している[1]〜[3]のいずれかに記載の多価グリシジル化合物の製造方法。
[5]前記多価アリル化合物がトリメチロールプロパントリアリルエーテル、グリセリントリアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、ジトリメチロールプロパントリアリルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラアリルエーテル、ジグリセリントリアリルエーテル、ジグリセリンテトラアリルエーテル、エリスリトールトリアリルエーテル、エリスリトールテトラアリルエーテル、キシリトールトリアリルエーテル、キシリトールテトラアリルエーテル、キシリトールペンタアリルエーテル、ジペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ジペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタアリルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサアリルエーテル、ソルビトールトリアリルエーテル、ソルビトールテトラアリルエーテル、ソルビトールペンタアリルエーテル、ソルビトールヘキサアリルエーテル、イノシトールトリアリルエーテル、イノシトールテトラアリルエーテル、イノシトールペンタアリルエーテル、イノシトールヘキサアリルエーテル、フェノールノボラック型ポリアリルエーテル、クレゾール型ポリアリルエーテル、ナフタレン含有ノボラック型ポリアリルエーテル、テトラアリルジアミノジフェニルメタン、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルアミノフェノールアリルエーテルからなる群のいずれかである[1]〜[4]のいずれかに記載の多価グリシジル化合物の製造方法。
本発明の多価グリシジル化合物の製造方法によれば、分子内にアリル基を3つ以上有する多価アリル化合物から高収率で多価グリシジル化合物を効率的に製造することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の多価グリシジル化合物の製造方法は、過酸化水素水溶液を酸化剤として用いて、炭素−炭素二重結合を有する有機化合物の該炭素−炭素二重結合をエポキシ化するグリシジル化合物の製造方法において、前記有機化合物としてアリル基を3つ以上有する多価アリル化合物を基質として用い、エポキシ化反応を1段階で行い、生成したグリシジル基の加水分解体の比率が0.5〜10%の範囲内にあるときに反応を停止することを特徴とする。
本発明では、酸化剤として過酸化水素水溶液を用いる。過酸化水素水溶液の濃度には特に制限はないが、一般的には1〜80質量%、好ましくは10〜60質量%の範囲から選ばれる。工業的な生産性の観点、及び分離の際のエネルギーコストの点からは過酸化水素水溶液は高濃度のほうが好ましいが、一方で過度に高濃度の、及び/又は過剰量の過酸化水素水溶液を用いないほうが経済性、安全性などの観点で好ましい。
過酸化水素水溶液の使用量には特に制限はない。反応系内の過酸化水素濃度は反応の進行に伴い減少する。この減少に対し追添補充することにより反応系内の過酸化水素濃度を0.1〜30質量%、より好ましくは0.2〜10質量%の範囲内に保持することが好ましい。0.1質量%以上であれば生産性が良好であり、一方、30質量%以下であれば溶媒としてアルコールを用いる際にアルコールと水の混合組成中での爆発性を抑制して反応を安全に行うことができる。なお、反応初期に反応系内に多量の過酸化水素を仕込むと反応が急激に進行し危険な場合があるため、後述するように過酸化水素は反応系内にゆっくり添加することが好ましい。
本発明の多価グリシジル化合物の製造方法におけるエポキシ化反応は、アリル基を3つ以上有する多価アリル化合物を過酸化水素水溶液によりエポキシ(グリシジル)化する反応であれば特に制限はないが、アルカリ金属の炭酸塩、炭酸水素塩等の塩基性塩化合物の存在下に過酸化水素とニトリル化合物例えばアセトニトリルをアリル化合物の炭素−炭素二重結合と反応させる方法、並びにタングステン酸、リン酸及び第四級アンモニウム塩の存在下で過酸化水素を酸化剤として用いてアリル化合物の炭素−炭素二重結合をエポキシ化する方法等が挙げられる。多価アリル化合物を過酸化水素水溶液によりエポキシ化する方法は、基質の性質に応じて適宜選択することができる。
以下、過酸化水素とアセトニトリルを用いて多価アリル化合物をエポキシ化する方法について詳述する。
工業的に安定に生産を行うことを考えると、アセトニトリルと基質である多価アリル化合物を最初に反応器に仕込み、反応温度を極力一定に保ちつつ、過酸化水素については反応で消費されているのを確認しながら、徐々に加えることが好ましい。このような方法を採れば、反応器内で過酸化水素が異常分解して酸素ガスが発生したとしても、過酸化水素の蓄積量が少なく圧力上昇を最小限に留めることができる。
アセトニトリルの反応系内の濃度は、5〜50mol/Lの範囲内となるように、反応の進行中、制御することが好ましい。別の実施態様では、アセトニトリルの反応系内の濃度は、1〜10mol/Lの範囲内となるように、反応の進行中、制御することが好ましい。アセトニトリルの存在下、過酸化水素を酸化剤として用いて、炭素−炭素二重結合を有する有機化合物の該炭素−炭素二重結合をエポキシ化するグリシジル化合物の製造方法においては、アセトニトリルと過酸化水素が反応して酸化活性種(過イミド酸)が生成し、この酸化活性種により炭素−炭素二重結合が酸化されると考えられる。したがって、この反応におけるアセトニトリルの理論必要量は、有機化合物の炭素−炭素二重結合量と等量(等モル)であり、反応の進行に伴い反応系内のアセトニトリルの濃度は低下する。有機化合物の炭素−炭素二重結合量に応じて、アセトニトリルの反応系内の濃度を適宜選択することができる。反応系内の濃度が1mol/L以上、又は5mol/L以上であれば反応速度が適切なため、生産性が良好であり、一方、10mol/L以下、又は50mol/L以下であれば過酸化水素のエポキシ化選択率が良好であり、またコストも適切である。そのため、反応を開始する際の初期濃度を上記濃度範囲に設定し、反応の進行中濃度をモニタリングし、濃度が上記下限値を下回る前に上限値を超えない範囲で追添することにより濃度を制御することが好ましい。該濃度は6mol/L以上であることがより好ましく、一方で40mol/L以下であることがより好ましい。別の実施態様では、該濃度は1.5mol/L以上であることがより好ましく、5mol/L以上であることがさらに好ましく、一方で10mol/L以下であることがより好ましい。
上記の通りアセトニトリルを使用してエポキシ(グリシジル)化反応を実施する場合は、反応系内にアルコールを溶媒として共存させることが好ましい。アルコールは、基質の溶媒として、さらには基質の粘度が高い場合に基質への過酸化水素の移動速度を高めるための粘度希釈剤として機能する。また、アルコールは、基質の親水性が低い場合に、基質及びアセトニトリルを含む有機層と過酸化水素を含む水層を均一系にして反応速度を高める作用がある。アルコールを共存させない、あるいは使用量が不足すると、反応系に二層分離が起こる場合があり、結果として過酸化水素のエポキシ化選択率が低下する場合がある。アルコールとしては、炭素数1〜4のアルコールが好ましく、より好ましくは炭素数1〜4の1級アルコール、さらに好ましくはメタノール、エタノール、1−プロパノールである。反応に使用するアルコールは、アセトニトリルの使用量に対して、仕込み量の質量比で、0.1倍〜5倍の範囲とすることが好ましく、0.2倍〜4倍がより好ましく、0.3倍〜3倍の範囲がさらに好ましい。アセトニトリルの使用量に対するアルコールの仕込み量を上記範囲とすることで、酸化活性種である過イミド酸の反応系中での安定性を高めて反応を効率よく行うことができる。
アセトニトリルの反応開始時の仕込み量は、炭素−炭素二重結合を有する有機化合物の炭素−炭素二重結合数を基準として、1.2〜5モル当量の範囲とすることが好ましく、1.5〜3モル当量がより好ましい。1.2モル当量以上であれば収率が良好であり、一方、5モル当量以下であれば過酸化水素のエポキシ化選択率が良好であり、またコストも適切である。アセトニトリルの反応開始時の仕込み量は、上記反応進行中の反応系内の濃度範囲である5〜50mol/Lとすることが好ましく、より好ましくは6〜40mol/Lである。別の実施態様では、アセトニトリルの反応開始時の仕込み量は、1〜10mol/Lとすることが好ましく、1.5〜10mol/Lとすることがより好ましく、5〜10mol/Lとすることがさらに好ましい。なお、反応中にアセトニトリルを追添する場合反応に用いる基質の総使用量に対するアセトニトリルの総使用量の割合(アセトニトリル/基質の炭素−炭素二重結合(モル比))も上記範囲、すなわち1.2〜5を満たすことが好ましく、より好ましくは1.5〜3である。
アセトニトリルの使用量に対する過酸化水素の使用量の割合(過酸化水素/アセトニトリル(モル比)は、0.1以上であることが好ましく、一方で1.1以下であることが好ましく、1.0未満であることがより好ましい。上記範囲とすることで、加水分解を抑制するとともに反応を均一系で行うことができ、反応を効率よく行うことができる。
反応は、基質が完全に溶解した状態で行うことができる。特に基質が溶解する有機層と、過酸化水素が溶解する水層が2層に分離せず、均一になった状態で行った場合、反応を効率よく行うことができる。
本発明の多価グリシジル化合物の製造方法において、反応液のpHを9〜11とすることが好ましく、より好ましくは9.5〜11、さらに好ましくは10〜11の範囲である。pHが9以上であれば反応速度が適切なため、生産性が良好であり、一方、11以下であれば反応が急激に進行する等の危険性がきわめて低いため好ましい。過酸化水素は高アルカリ雰囲気下で分解が活発に起こるため、反応初期の段階ではpHを9〜10程度とし、過酸化水素の添加とともに必要に応じて徐々に反応液のpHを10〜11程度に制御することがより好ましい。基質として炭素−炭素二重結合を3つ以上有する多価アリル化合物を使用する場合、反応系のpHにより多価グリシジル化合物の収率と選択性が影響されるが、pHが10〜11の範囲内であると多価グリシジル化合物の収率と選択性がともに高くなるため好ましい。
反応系内のpH調整に用いられる塩基性塩化合物としては、例えば、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化セシウム等の無機塩基塩やカリウムメトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、水酸化テトラメチルアンモニウム等の有機塩基塩が挙げられる。炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドは、pH調整が容易である点で好ましい。水酸化カリウム及び水酸化ナトリウムは水及びアルコールへの溶解性が高く、反応性も良いためより好ましい。
塩基性塩化合物は、水溶液又はアルコール溶液として用いることができる。アルコール溶液の溶媒として用いられるアルコールには、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等が挙げられ、前述の反応溶媒と同一のものを使用することが好ましい。塩基性塩化合物の溶液は、反応液のpHが過酸化水素の添加に伴い9を下回らないように追加することが好ましく、このとき反応液の温度が20〜100℃の範囲で、より好ましくは25〜60℃の範囲を保持するように追加することが好ましい。
本発明の多価グリシジル化合物の製造方法において、反応温度は、通常、20〜100℃の範囲、好ましくは25〜60℃の範囲で行われる。また、反応時間は、反応温度により左右され、一概に定めることはできないが、通常は4〜100時間の範囲、好ましくは8〜80時間の範囲で行われる。
エポキシ化反応後、後工程として、反応を停止する工程を実施する。反応を停止する工程は、反応液を還元剤を含む水溶液にてクエンチすることにより行うことができる。反応の停止後、反応系内の水を除去することができる。本発明の反応停止の判断は、エポキシ化反応の後期で発生するグリシジル基の加水分解体の系内における比率(加水分解率)により行う。3つ以上のアリル基を有する多価アリル化合物を基質として用いてエポキシ化する反応では、アリル基を1つ又は2つ有するアリル化合物を基質として用いる場合に比べてエポキシ化反応に長時間を要し、かつ、得られる反応中間体の極性が強い。そのため、反応中、反応の進行に伴い生成する反応中間体の有するグリシジル基の加水分解反応が進行することが確認される。グリシジル基の加水分解体の生成は、ガスクロマトグラフィー(GC)、高速液体クロマトグラフィー(LC)、1H−NMRなどの分光学的分析により確認可能である。加水分解反応の進行は酸化剤として添加する過酸化水素水溶液により反応液中の水分が増加することが大きく影響していると考えられる。グリシジル基の加水分解体の比率を抑制するため、反応の後期において、加水分解体の発生量の比率が0.5〜10%、好ましくは0.5〜8%、より好ましくは0.5〜5%の範囲内で次の後処理工程、つまり反応を停止する工程を実施する。加水分解率が10%以内であることを次工程実施の基準とすることで、副生物であるグリシジル基の加水分解体の生成を抑制することができる。また、加水分解率を0.5%以上とすることで、目的の多価グリシジル化合物を良好な収率で得ることができる。
グリシジル基の加水分解体の系内における比率(加水分解率)は、例えば多価グリシジル化合物を1H−NMR分析により同定した後に、GC又はLC分析して多価グリシジル化合物の検出時間を決定したうえで反応液をGC又はLC分析し、全体の信号積分強度の合計に対する加水分解体の信号積分強度の比率から求めることができる。GC及びLCにおいては、標準物質から保持時間を求め、例えば逆相カラムにおいては、目的物の保持時間より短い時間に観測される信号が加水分解体の信号に帰属される。分析には、例えば日本Waters社製、ACQUITY UPLC(TM)BEH C18を用いることができ、溶出溶媒としてアセトニトリル及び水を用いることができる。
反応を停止する工程は、基質の多価アリル化合物のアリル基の消費速度に対して、グリシジル基の加水分解体の生成速度が超過したことが確認された時点で実施することが好ましい。したがって、多価グリシジル化合物の製造方法は、多価アリル化合物のアリル基の消費速度に対して、グリシジル基の加水分解体の生成速度が超過したことを確認する工程を更に含むことができる。多価アリル化合物のアリル基の消費速度に対して、グリシジル基の加水分解体の生成速度が超過したことは、例えば、反応液をガスクロマトグラフィーにより30分毎に分析し、基質のピーク面積の減少率と加水分解体のピーク面積の増加率を比較することにより確認することができる。
反応液は通常過酸化水素を含有するため、反応液中の水分を除去する際には過酸化水素を還元除去する必要がある。用いる還元剤としては、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられるが、これらの還元剤に限定されるものではない。この際反応系内の水分を、反応中間体を含む有機層と効率的に分離除去するために水との相溶性が低い適量の有機溶媒を反応液に加えることが好ましい。用いる有機溶媒としてはトルエン、酢酸エチル、ジクロロメタンなどが挙げられるが、これらの有機溶媒に限定されるものではない。この処理により反応液中に残存する過酸化水素を除去するとともに水層と有機層(有機溶媒)を分離し、有機層(有機溶媒)中に含まれる反応生成物を回収及び濃縮、必要に応じて公知の方法(蒸留、クロマト分離、再結晶や昇華等)で精製することにより目的の多価グリシジル化合物を得ることができる。目的の多価グリシジル化合物の収率が50%以上であれば工業的使用に良好である。
本発明の多価グリシジル化合物の製造方法では、1段階でエポキシ化反応を行う。「1段階」とは、上記エポキシ化反応を停止した後、エポキシ化反応を再開しないことを意味する。そのため、上記エポキシ化反応の停止、及び反応液中の水を除去する工程による反応生成物の損失を最小限に抑えて収率を高めることができる。
本発明の多価グリシジル化合物の製造方法において用いられる基質は、炭素−炭素二重結合を3つ以上有する有機化合物であれば特に制限はないが、アリル基が酸素原子に結合してアリルエーテル基を形成しているか、又はアミノ基に結合してアリルアミノ基を形成している有機化合物が好ましい。別の実施態様では、多価グリシジル化合物の製造方法において用いられる基質は、アリルエーテル基を3つ以上有する化合物が好ましい。ここでいう「アリルエーテル基」とは「C=C−C−O−」結合、すなわちアリルオキシ基を意味し、「アリルアミノ基」とは
Figure 2018083881
又は「C=C−C−NH−」で表される基を意味する。化合物中に含まれる炭素−炭素二重結合数は3つであってもよいし、4つ以上であってもよい。炭素−炭素二重結合数が3つの化合物としては、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、グリセリントリアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ジトリメチロールプロパントリアリルエーテル、ジグリセリントリアリルエーテル、エリスリトールトリアリルエーテル、キシリトールトリアリルエーテル、ジペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ソルビトールトリアリルエーテル、イノシトールトリアリルエーテル、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルアミノフェノールアリルエーテル等が例示できる。また、炭素−炭素二重結合数が4つ以上の化合物としては、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラアリルエーテル、ジグリセリンテトラアリルエーテル、エリスリトールテトラアリルエーテル、キシリトールテトラアリルエーテル、キシリトールペンタアリルエーテル、ジペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタアリルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサアリルエーテル、ソルビトールテトラアリルエーテル、ソルビトールペンタアリルエーテル、ソルビトールヘキサアリルエーテル、イノシトールテトラアリルエーテル、イノシトールペンタアリルエーテル、イノシトールヘキサアリルエーテル、フェノールノボラック型ポリアリルエーテル、クレゾール型ポリアリルエーテル、ナフタレン含有ノボラック型ポリアリルエーテル、テトラアリルジアミノジフェニルメタン等が例示できる。
炭素−炭素二重結合を3つ以上有する有機化合物は、好ましくは鎖式、単環又は縮合環化合物である。炭素−炭素二重結合を3つ以上有する有機化合物としては、脂肪族化合物が好ましく、鎖式又は単環脂肪族化合物がより好ましい。中でも、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、グリセリントリアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、ジトリメチロールプロパントリアリルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラアリルエーテル、ジグリセリントリアリルエーテル、ジグリセリンテトラアリルエーテル、エリスリトールトリアリルエーテル、エリスリトールテトラアリルエーテル、キシリトールトリアリルエーテル、キシリトールテトラアリルエーテル、キシリトールペンタアリルエーテル、ジペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ジペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタアリルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサアリルエーテル、ソルビトールトリアリルエーテル、ソルビトールテトラアリルエーテル、ソルビトールペンタアリルエーテル、ソルビトールヘキサアリルエーテル、イノシトールトリアリルエーテル、イノシトールテトラアリルエーテル、イノシトールペンタアリルエーテル、イノシトールヘキサアリルエーテル、トリアリルイソシアヌレートが好ましい。本発明の多価グリシジル化合物の製造方法は、水系に分配されやすく、加水分解反応が進行しやすい化合物に対して特に好適に用いられ、そのような化合物を高収率で得ることができる。
反応槽としては特に制限は無く、バッチ式、連続式等が挙げられる。バッチ式の場合は、反応槽内のグリシジル基の加水分解体が0.5〜10%の範囲内にあるとき、次の槽へ移液される。また、連続式の場合は、反応槽の終点でグリシジル基の加水分解体が0.5〜10%の範囲内である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。
[反応条件]
・過酸化水素濃度
特開平6−130051に記載の方法を参考に、ヨウ化カリウム、遊離したヨードをチオ硫酸ナトリウム標準液で滴定して過酢酸濃度を測定し、次いで、過酸化水素に対して大過剰のヨウ化カリウム水溶液、希硫酸、及びモリブデン酸アンモニウム水溶液を添加し、再度遊離したヨードをチオ硫酸ナトリウム標準液、デンプン溶液を呈色試薬として、滴定して過酸化水素濃度を測定する。
・加水分解率
まず、反応液中の多価グリシジルエーテル化合物をカラムクロマトグラフィー(関東化学株式会社製、シリカゲル60(球状))により単離し、1H−NMR分析により同定した後に、UHPLC分析(日本Waters社製、ACQUITY UPLC(TM)BEH C18、溶出溶媒:アセトニトリル及び水、グラジエント法)し、多価グリシジルエーテル化合物の検出時間を決定する。次に、反応液をUHPLC分析(日本Waters社製、ACQUITY UPLC(TM)BEH C18、溶出溶媒:アセトニトリル及び水、グラジエント法)し、多価グリシジルエーテル化合物を基準として以下(ア)〜(ウ)の3領域の面積をそれぞれ積算して求める。
(ア)多価グリシジルエーテル化合物の検出時間より短時間の領域:目的物のグリシジル基加水分解体
(イ)多価グリシジルエーテル化合物のピーク
(ウ)多価グリシジルエーテル化合物の検出時間より長時間の領域:反応中間体と推定されるアリルエーテル体
加水分解率は以下の式より求める。
加水分解率={(ア)の面積}/{(ア)(イ)(ウ)の面積合計}
[評価]
・粗収率
以下の式より算出する。
粗収率=(後処理後に得られた生成物の取得量)/(仕込み量から算出される理論取得量)
・基質の純度
まず、基質をカラムクロマトグラフィー(関東化学株式会社製、シリカゲル60(球状))により単離、1H−NMR分析により同定した後に、UHPLC分析(日本Waters社製、ACQUITY UPLC(TM)BEH C18、溶出溶媒:アセトニトリル及び水、グラジエント法)し、基質の検出時間を決定する。次に、反応液をUHPLC分析(日本Waters社製、ACQUITY UPLC(TM)BEH C18、溶出溶媒:アセトニトリル及び水、グラジエント法)し、基質を基準として以下(ア)〜(ウ)の3領域の面積をそれぞれ積算して求める。
(ア)基質の検出時間より短時間の領域
(イ)基質のピーク
(ウ)基質の検出時間より長時間の領域
基質の純度は以下の式より算出する。
基質の純度={(イ)の面積}/{(ア)(イ)(ウ)の面積合計}
・多価グリシジルエーテル化合物の純度
まず、多価グリシジルエーテル化合物をカラムクロマトグラフィー(関東化学株式会社製、シリカゲル60(球状))により単離、1H−NMR分析により同定した後に、UHPLC分析(日本Waters社製、ACQUITY UPLC(TM)BEH C18、溶出溶媒:アセトニトリル及び水、グラジエント法)し、多価グリシジルエーテル化合物の検出時間を決定する。次に、反応液をUHPLC分析(日本Waters社製、ACQUITY UPLC(TM)BEH C18、溶出溶媒:アセトニトリル及び水、グラジエント法)し、多価グリシジルエーテル化合物を基準として以下(ア)〜(ウ)の3領域の面積をそれぞれ積算して求める。
(ア)多価グリシジルエーテル化合物の検出時間より短時間の領域:目的物のグリシジル基加水分解体
(イ)多価グリシジルエーテル化合物のピーク
(ウ)多価グリシジルエーテル化合物の検出時間より長時間の領域:反応中間体と推定されるアリルエーテル体
多価グリシジルエーテル化合物の純度は以下の式より算出する。
多価グリシジルエーテル化合物の純度={(イ)の面積}/{(ア)(イ)(ウ)の面積合計}
・多価グリシジルエーテル化合物の純収率
以下の式より算出する。
純収率=多価グリシジルエーテル化合物の粗収率×多価グリシジルエーテル化合物の純度
[基質の合成]
合成例1(ペンタエリスリトールテトラアリルエーテルの合成)
2.0リットル三口丸底フラスコにネオアリル(登録商標)P−30M(ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ダイソー株式会社製)400.0g(1.57mol)を入れ、反応装置系内を窒素ガスで置換した。水酸化ナトリウム水溶液(50質量%、純正化学株式会社製)を300g(3.8mol)を加え、80℃まで加熱し、反応系を約80℃で1時間攪拌した後に、反応系を約40℃まで冷却した。反応系内を約40℃に保ちながら、テトラブチルアンモニウムブロマイド(東京化成工業株式会社製)55.6g(0.2mol)、塩化アリル(和光純薬工業株式会社製)366g(4.0mol)を加え、20時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチル200gと水100gを加え分液処理し、有機層を純水50mL/回で中性になるまで洗浄した。得られた有機層の有機溶媒(酢酸エチル)を留去し、純度96%の基質A(ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル)487.8gを得た。
合成例2(トリメチロールプロパントリアリルエーテルの合成)
2.0リットル三口丸底フラスコにネオアリル(登録商標)T−20(トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ダイソー株式会社製)2000.0g(9.4mol)を入れ、反応装置系内を窒素ガスで置換した。水酸化ナトリウム水溶液(50質量%)4500g(56.3mol)を加え、反応系を約80℃で1時間攪拌した後に、約40℃まで冷却した。反応系内を約40℃に保ちながら、テトラブチルアンモニウムブロマイド200.0g(0.6mol)、塩化アリル2400g(31.4mol)を入れ20時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチル2000gと水1000gを加え分液処理し、有機層を純水500mL/回で中性になるまで洗浄した。得られた有機層の有機溶媒(酢酸エチル)を留去し、ガスクロマトグラフィーにより測定した純度94%の基質B(トリメチロールプロパントリアリルエーテル)2444.3gを得た。
合成例3(グリセリントリアリルエーテルの合成)
2.0リットル三口丸底フラスコにグリセリン(東京化成工業株式会社製)184.2g(2.0mol)を入れ、反応装置系内を窒素ガスで置換した。水酸化ナトリウム水溶液(50質量%)711g(9.0mol)を加え、反応系を約80℃で1時間攪拌した後に、約40℃まで冷却した。反応系内を約40℃に保ちながら、テトラブチルアンモニウムブロマイド70.8g(0.26mol)、塩化アリル659g(7.2mol)を入れ16時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチル400gと水300gを加え分液処理し、有機層を純水200mL/回で中性になるまで洗浄した。得られた有機層の有機溶媒(酢酸エチル)を留去し、ガスクロマトグラフィーにより測定した純度97%の基質C(グリセリントリアリルエーテル)198.2gを得た。
合成例4(ジペンタエリスリトールヘキサアリルエーテルの合成)
2.0リットル三口丸底フラスコにジペンタエリスリトール(東京化成工業株式会社製)254.3g(1.0mol)を入れ、反応装置系内を窒素ガスで置換した。水酸化ナトリウム水溶液(50質量%)632g(8.0mol)を加え、反応系を約80℃で1時間攪拌した後に、約40℃まで冷却した。反応系内を約40℃に保ちながら、テトラブチルアンモニウムブロマイド70.8g(0.26mol)、塩化アリル659g(7.2mol)を入れ62時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチル400gと水300gを加え分液処理し、有機層を純水200mL/回で中性になるまで洗浄した。得られた有機層の有機溶媒(酢酸エチル)を留去し、ガスクロマトグラフィーにより測定した純度92%の基質D(ジペンタエリスリトールヘキサアリルエーテル)396.7gを得た。
[多価グリシジルエーテル化合物の合成]
実施例1(ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテルの合成)
合成例1で得られたペンタエリスリトールテトラアリルエーテル200g(0.67mol)、アセトニトリル(純正化学株式会社製)220g(5.36mol)、メタノール(純正化学株式会社製)100g(3.12mol)を2リットル3つ口フラスコに仕込んだ。この段階での系内のアセトニトリル濃度は8.84mol/Lであった。続いて50質量%水酸化カリウム水溶液(和光純薬工業株式会社製)を少量加え、反応系内のpHを約10.5に調整した後、内温35℃で45質量%過酸化水素水溶液(日本パーオキサイド株式会社製)160g(2.12mol)を、内温が45℃を超えないように18時間かけて滴下した。なお、過酸化水素水溶液を加えるとpHが下がるので、pHが10.5に維持されるように50質量%水酸化カリウム水溶液も別途滴下した。反応液をUHPLC分析し、滴下開始30時間後、加水分解率が5%の時点で反応液に亜硫酸ナトリウム2.11g(和光純薬工業株式会社製)とトルエン1000gを加え反応を停止し、室温で30分間攪拌し、水層(亜硫酸ナトリウム、副生アセトアミド等を含む)と有機層(最終目的物、反応中間体を含む)を分離した。消費されたアセトニトリルが基質と100%反応したとして算出した反応終了時の系内のアセトニトリル濃度は3.78mol/Lであった。その後有機層を純水150gで2回洗浄して残存する亜硫酸ナトリウム、副生アセトアミド等の不純物を除去し、溶媒を留去することにより、純度89%、収量190.14g、粗収率78.2%で反応生成物(目的物)が得られた。
実施例2(トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルの合成)
合成例2で得られたトリメチロールプロパントリアリルエーテル75g(0.295mol)、アセトニトリル75g(1.83mol)、メタノール72.5g(2.26mol)を2リットル3つ口フラスコに仕込んだ。この段階での系内のアセトニトリル濃度は6.99mol/Lであった。続いて50質量%水酸化カリウム水溶液を加え、反応液のpHを約10.5に調整した後、内温35℃で45質量%過酸化水素水溶液116g(1.54mol)を、内温が45℃を超えないように30時間かけて滴下した。なお、過酸化水素水溶液を加えるとpHが下がるので、pHが10.5に維持されるように50質量%水酸化カリウム水溶液も別途滴下した。反応液をUHPLC分析し、滴下開始48時間後、加水分解率が5%の時点で反応液に亜硫酸ナトリウム3.06gとトルエン200gを加え反応を停止し、室温で30分間攪拌し、水層(亜硫酸ナトリウム、副生アセトアミド等を含む)と有機層(最終目的物、反応中間体を含む)を分離した。消費されたアセトニトリルが基質と100%反応したとして算出した反応終了時の系内のアセトニトリル濃度は2.72mol/Lであった。その後有機層を純水80gで2回洗浄して残存する亜硫酸ナトリウム、副生アセトアミド等の不純物を除去した後、溶媒を留去することにより、純度89%、収量66.76g、粗収率72.8%で反応生成物(目的物)が得られた。
実施例3(グリセリントリグリシジルエーテルの合成)
合成例3で得られたグリセリントリアリルエーテル106g(0.50mol)、アセトニトリル380g(3.1mol)、メタノール70.5g(2.2mol)を1リットル3つ口フラスコに仕込んだ。この段階での系内のアセトニトリル濃度は4.59mol/Lであった。続いて50質量%水酸化カリウム水溶液を加え、反応液のpHを約10.5に調整した後、内温35℃で45質量%過酸化水素水溶液170g(2.0mol)を、内温が45℃を超えないように8時間かけて滴下した。なお、過酸化水素水溶液を加えるとpHが下がるので、pHが10.5に維持されるように50質量%水酸化カリウム水溶液も別途滴下した。反応液をUHPLC分析し、滴下開始10時間後、加水分解率が5%の時点で反応液に亜硫酸ナトリウム3.2gとトルエン400gを加え反応を停止し、室温で30分間攪拌し、水層(亜硫酸ナトリウム、副生アセトアミド等を含む)と有機層(最終目的物、反応中間体を含む)を分離した。消費されたアセトニトリルが基質と100%反応したとして算出した反応終了時の系内のアセトニトリル濃度は1.97mol/Lであった。その後有機層を純水120gで2回洗浄して残存する亜硫酸ナトリウム、副生アセトアミド等の不純物を除去した後、溶媒を留去することにより、純度92%、収量108g、粗収率82.9%で反応生成物(目的物)が得られた。
実施例4(ジペンタエリスリトールヘキサグリシジルエーテルの合成)
合成例4で得られたジペンタエリスリトールヘキサアリルエーテル102g(0.20mol)、アセトニトリル294g(2.4mol)、メタノール32.1g(1.0mol)を1リットル3つ口フラスコに仕込んだ。この段階での系内のアセトニトリル濃度は4.67mol/Lであった。続いて50質量%水酸化カリウム水溶液を加え、反応液のpHを約10.5に調整した後、内温35℃で45質量%過酸化水素水溶液135g(1.6mol)を、内温が45℃を超えないように48時間かけて滴下した。なお、過酸化水素水溶液を加えるとpHが下がるので、pHが10.5に維持されるように50質量%水酸化カリウム水溶液も別途滴下した。反応液をUHPLC分析し、滴下開始50時間後、加水分解率が5%の時点で反応液に亜硫酸ナトリウム2.5gとトルエン400gを加え反応を停止し、室温で30分間攪拌し、水層(亜硫酸ナトリウム、副生アセトアミド等を含む)と有機層(最終目的物、反応中間体を含む)を分離した。消費されたアセトニトリルが基質と100%反応したとして算出した反応終了時の系内のアセトニトリル濃度は2.00mol/Lであった。その後有機層を純水120gで2回洗浄して残存する亜硫酸ナトリウム、副生アセトアミド等の不純物を除去した後、溶媒を留去することにより、純度88%、収量86.9g、粗収率71.8%で反応生成物(目的物)が得られた。
比較例1(ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテルの合成)
合成例1で得られたペンタエリスリトールテトラアリルエーテル200g(0.67mol)、アセトニトリル220g(5.36mol)、メタノール100g(3.12mol)を2リットル3つ口フラスコに仕込んだ。この段階での系内のアセトニトリル濃度は8.86mol/Lであった。続いて50質量%水酸化カリウム水溶液を少量加え、反応系内のpHを約10.5に調整した後、内温35℃で45質量%過酸化水素水溶液160g(2.12mol)を、内温が45℃を超えないように60時間かけて滴下した。なお、過酸化水素を加えるとpHが下がるので、pHが10.5に維持されるように50質量%水酸化カリウム水溶液も別途滴下した。反応液をUHPLC分析し、滴下開始68時間後、加水分解率が14%の時点で、亜硫酸ナトリウム16.3gとトルエン800gを加え、30分間攪拌し、反応を停止した。消費されたアセトニトリルが基質と100%反応したとして算出した反応終了時の系内のアセトニトリル濃度は4.39mol/Lであった。純水150gで2回洗浄した後、溶媒を留去して得られた反応生成物は純度72%、収量93.0g、粗収率38.2%であった。
比較例2(トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルの合成)
合成例2で得られたトリメチロールプロパントリアリルエーテル75g(0.295mol)、アセトニトリル75g(1.83mol)、メタノール73g(2.26mol)を1リットル3つ口フラスコに仕込んだ。この段階での系内のアセトニトリル濃度は6.96mol/Lであった。続いて50質量%水酸化カリウム水溶液を加え、反応系内のpHを約10.5に調整した後、内温35℃で45質量%過酸化水素水溶液116g(1.54mol)を、内温が45℃を超えないように66時間かけて滴下した。なお、過酸化水素を加えるとpHが下がるので、pHが10.5に維持されるように50質量%水酸化カリウム水溶液も別途滴下した。反応液をUHPLC分析し、滴下開始72時間後、加水分解率が22%の時点でトルエン50gと亜硫酸ナトリウム1gを加え、30分間攪拌して反応を停止した。消費されたアセトニトリルが基質と100%反応したとして算出した反応終了時の系内のアセトニトリル濃度は3.13mol/Lであった。純水20gで2回洗浄し、溶媒を留去したところ反応生成物が、純度69%、収量29.4g、粗収率32.1%で得られた。
比較例3(ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテルの合成)
比較例1と同じ手順及び仕込比で反応を開始した。過酸化水素滴下開始20時間後に反応液をUHPLC分析し、加水分解率が0.5%であることを確認した。亜硫酸ナトリウム16.3gとトルエン800gを加え、30分間攪拌し、反応を停止した。消費されたアセトニトリルが基質と100%反応したとして算出した反応終了時の系内のアセトニトリル濃度は5.83mol/Lであった。純水150gで2回洗浄した後、溶媒を留去して得られた反応生成物は純度30%、収量227g、粗収率93.3%であった。
実施例1〜4、及び比較例1〜3の結果を表1に示す。
Figure 2018083881
加水分解率が10%以下の時点で反応を停止した実施例1〜4は純収率が良好であった。一方、加水分解反応が進行してから反応を停止した比較例1と2、及び加水分解率が0.5%未満の比較例3は目的物の純度及び純収率が低かった。
本発明の多価グリシジル化合物の製造方法は、アリル基を3つ以上有する多価アリル化合物と過酸化水素の反応から簡便な操作で安全に、高収率で、かつ低コストで多価グリシジル化合物を製造できるため、工業的に有用である。

Claims (5)

  1. 過酸化水素水溶液を酸化剤として用いて、アリル基を3つ以上有する多価アリル化合物のアリル基の炭素−炭素二重結合をエポキシ化する多価グリシジル化合物の製造方法において、エポキシ化反応を1段階で行い、生成するグリシジル基の加水分解体の比率(加水分解率)が0.5%〜10%の範囲内にあるときに反応を停止することを特徴とする多価グリシジル化合物の製造方法。
  2. 前記エポキシ化反応をアセトニトリル及びアルコールの存在下で行なう請求項1に記載の多価グリシジル化合物の製造方法。
  3. 前記アルコールが炭素数1〜4のアルコールである請求項2に記載の多価グリシジル化合物の製造方法。
  4. 前記アリル基が酸素原子に結合してアリルエーテル基を形成しているか、又はアミノ基に結合してアリルアミノ基を形成している請求項1〜3のいずれかに記載の多価グリシジル化合物の製造方法。
  5. 前記多価アリル化合物がトリメチロールプロパントリアリルエーテル、グリセリントリアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、ジトリメチロールプロパントリアリルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラアリルエーテル、ジグリセリントリアリルエーテル、ジグリセリンテトラアリルエーテル、エリスリトールトリアリルエーテル、エリスリトールテトラアリルエーテル、キシリトールトリアリルエーテル、キシリトールテトラアリルエーテル、キシリトールペンタアリルエーテル、ジペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ジペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタアリルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサアリルエーテル、ソルビトールトリアリルエーテル、ソルビトールテトラアリルエーテル、ソルビトールペンタアリルエーテル、ソルビトールヘキサアリルエーテル、イノシトールトリアリルエーテル、イノシトールテトラアリルエーテル、イノシトールペンタアリルエーテル、イノシトールヘキサアリルエーテル、フェノールノボラック型ポリアリルエーテル、クレゾール型ポリアリルエーテル、ナフタレン含有ノボラック型ポリアリルエーテル、テトラアリルジアミノジフェニルメタン、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルアミノフェノールアリルエーテルからなる群のいずれかである請求項1〜4のいずれかに記載の多価グリシジル化合物の製造方法。
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