JPWO2018083881A1 - 多価グリシジル化合物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
[1]過酸化水素水溶液を酸化剤として用いて、アリル基を3つ以上有する多価アリル化合物のアリル基の炭素−炭素二重結合をエポキシ化する多価グリシジル化合物の製造方法において、エポキシ化反応を1段階で行い、生成するグリシジル基の加水分解体の比率(加水分解率)が0.5%〜10%の範囲内にあるときに反応を停止することを特徴とする多価グリシジル化合物の製造方法。
[2]前記エポキシ化反応をアセトニトリル及びアルコールの存在下で行なう[1]に記載の多価グリシジル化合物の製造方法。
[3]前記アルコールが炭素数1〜4のアルコールである[2]に記載の多価グリシジル化合物の製造方法。
[4]前記アリル基が酸素原子に結合してアリルエーテル基を形成しているか、又はアミノ基に結合してアリルアミノ基を形成している[1]〜[3]のいずれかに記載の多価グリシジル化合物の製造方法。
[5]前記多価アリル化合物がトリメチロールプロパントリアリルエーテル、グリセリントリアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、ジトリメチロールプロパントリアリルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラアリルエーテル、ジグリセリントリアリルエーテル、ジグリセリンテトラアリルエーテル、エリスリトールトリアリルエーテル、エリスリトールテトラアリルエーテル、キシリトールトリアリルエーテル、キシリトールテトラアリルエーテル、キシリトールペンタアリルエーテル、ジペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ジペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタアリルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサアリルエーテル、ソルビトールトリアリルエーテル、ソルビトールテトラアリルエーテル、ソルビトールペンタアリルエーテル、ソルビトールヘキサアリルエーテル、イノシトールトリアリルエーテル、イノシトールテトラアリルエーテル、イノシトールペンタアリルエーテル、イノシトールヘキサアリルエーテル、フェノールノボラック型ポリアリルエーテル、クレゾール型ポリアリルエーテル、ナフタレン含有ノボラック型ポリアリルエーテル、テトラアリルジアミノジフェニルメタン、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルアミノフェノールアリルエーテルからなる群のいずれかである[1]〜[4]のいずれかに記載の多価グリシジル化合物の製造方法。
本発明の多価グリシジル化合物の製造方法は、過酸化水素水溶液を酸化剤として用いて、炭素−炭素二重結合を有する有機化合物の該炭素−炭素二重結合をエポキシ化するグリシジル化合物の製造方法において、前記有機化合物としてアリル基を3つ以上有する多価アリル化合物を基質として用い、エポキシ化反応を1段階で行い、生成したグリシジル基の加水分解体の比率が0.5〜10%の範囲内にあるときに反応を停止することを特徴とする。
・過酸化水素濃度
特開平6−130051に記載の方法を参考に、ヨウ化カリウム、遊離したヨードをチオ硫酸ナトリウム標準液で滴定して過酢酸濃度を測定し、次いで、過酸化水素に対して大過剰のヨウ化カリウム水溶液、希硫酸、及びモリブデン酸アンモニウム水溶液を添加し、再度遊離したヨードをチオ硫酸ナトリウム標準液、デンプン溶液を呈色試薬として、滴定して過酸化水素濃度を測定する。
・加水分解率
まず、反応液中の多価グリシジルエーテル化合物をカラムクロマトグラフィー(関東化学株式会社製、シリカゲル60(球状))により単離し、1H−NMR分析により同定した後に、UHPLC分析(日本Waters社製、ACQUITY UPLC(TM)BEH C18、溶出溶媒:アセトニトリル及び水、グラジエント法)し、多価グリシジルエーテル化合物の検出時間を決定する。次に、反応液をUHPLC分析(日本Waters社製、ACQUITY UPLC(TM)BEH C18、溶出溶媒:アセトニトリル及び水、グラジエント法)し、多価グリシジルエーテル化合物を基準として以下(ア)〜(ウ)の3領域の面積をそれぞれ積算して求める。
(ア)多価グリシジルエーテル化合物の検出時間より短時間の領域:目的物のグリシジル基加水分解体
(イ)多価グリシジルエーテル化合物のピーク
(ウ)多価グリシジルエーテル化合物の検出時間より長時間の領域:反応中間体と推定されるアリルエーテル体
加水分解率は以下の式より求める。
加水分解率={(ア)の面積}/{(ア)(イ)(ウ)の面積合計}
・粗収率
以下の式より算出する。
粗収率=(後処理後に得られた生成物の取得量)/(仕込み量から算出される理論取得量)
・基質の純度
まず、基質をカラムクロマトグラフィー(関東化学株式会社製、シリカゲル60(球状))により単離、1H−NMR分析により同定した後に、UHPLC分析(日本Waters社製、ACQUITY UPLC(TM)BEH C18、溶出溶媒:アセトニトリル及び水、グラジエント法)し、基質の検出時間を決定する。次に、反応液をUHPLC分析(日本Waters社製、ACQUITY UPLC(TM)BEH C18、溶出溶媒:アセトニトリル及び水、グラジエント法)し、基質を基準として以下(ア)〜(ウ)の3領域の面積をそれぞれ積算して求める。
(ア)基質の検出時間より短時間の領域
(イ)基質のピーク
(ウ)基質の検出時間より長時間の領域
基質の純度は以下の式より算出する。
基質の純度={(イ)の面積}/{(ア)(イ)(ウ)の面積合計}
まず、多価グリシジルエーテル化合物をカラムクロマトグラフィー(関東化学株式会社製、シリカゲル60(球状))により単離、1H−NMR分析により同定した後に、UHPLC分析(日本Waters社製、ACQUITY UPLC(TM)BEH C18、溶出溶媒:アセトニトリル及び水、グラジエント法)し、多価グリシジルエーテル化合物の検出時間を決定する。次に、反応液をUHPLC分析(日本Waters社製、ACQUITY UPLC(TM)BEH C18、溶出溶媒:アセトニトリル及び水、グラジエント法)し、多価グリシジルエーテル化合物を基準として以下(ア)〜(ウ)の3領域の面積をそれぞれ積算して求める。
(ア)多価グリシジルエーテル化合物の検出時間より短時間の領域:目的物のグリシジル基加水分解体
(イ)多価グリシジルエーテル化合物のピーク
(ウ)多価グリシジルエーテル化合物の検出時間より長時間の領域:反応中間体と推定されるアリルエーテル体
多価グリシジルエーテル化合物の純度は以下の式より算出する。
多価グリシジルエーテル化合物の純度={(イ)の面積}/{(ア)(イ)(ウ)の面積合計}
・多価グリシジルエーテル化合物の純収率
以下の式より算出する。
純収率=多価グリシジルエーテル化合物の粗収率×多価グリシジルエーテル化合物の純度
合成例1(ペンタエリスリトールテトラアリルエーテルの合成)
2.0リットル三口丸底フラスコにネオアリル(登録商標)P−30M(ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ダイソー株式会社製)400.0g(1.57mol)を入れ、反応装置系内を窒素ガスで置換した。水酸化ナトリウム水溶液(50質量%、純正化学株式会社製)を300g(3.8mol)を加え、80℃まで加熱し、反応系を約80℃で1時間攪拌した後に、反応系を約40℃まで冷却した。反応系内を約40℃に保ちながら、テトラブチルアンモニウムブロマイド(東京化成工業株式会社製)55.6g(0.2mol)、塩化アリル(和光純薬工業株式会社製)366g(4.0mol)を加え、20時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチル200gと水100gを加え分液処理し、有機層を純水50mL/回で中性になるまで洗浄した。得られた有機層の有機溶媒(酢酸エチル)を留去し、純度96%の基質A(ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル)487.8gを得た。
2.0リットル三口丸底フラスコにネオアリル(登録商標)T−20(トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ダイソー株式会社製)2000.0g(9.4mol)を入れ、反応装置系内を窒素ガスで置換した。水酸化ナトリウム水溶液(50質量%)4500g(56.3mol)を加え、反応系を約80℃で1時間攪拌した後に、約40℃まで冷却した。反応系内を約40℃に保ちながら、テトラブチルアンモニウムブロマイド200.0g(0.6mol)、塩化アリル2400g(31.4mol)を入れ20時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチル2000gと水1000gを加え分液処理し、有機層を純水500mL/回で中性になるまで洗浄した。得られた有機層の有機溶媒(酢酸エチル)を留去し、ガスクロマトグラフィーにより測定した純度94%の基質B(トリメチロールプロパントリアリルエーテル)2444.3gを得た。
2.0リットル三口丸底フラスコにグリセリン(東京化成工業株式会社製)184.2g(2.0mol)を入れ、反応装置系内を窒素ガスで置換した。水酸化ナトリウム水溶液(50質量%)711g(9.0mol)を加え、反応系を約80℃で1時間攪拌した後に、約40℃まで冷却した。反応系内を約40℃に保ちながら、テトラブチルアンモニウムブロマイド70.8g(0.26mol)、塩化アリル659g(7.2mol)を入れ16時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチル400gと水300gを加え分液処理し、有機層を純水200mL/回で中性になるまで洗浄した。得られた有機層の有機溶媒(酢酸エチル)を留去し、ガスクロマトグラフィーにより測定した純度97%の基質C(グリセリントリアリルエーテル)198.2gを得た。
2.0リットル三口丸底フラスコにジペンタエリスリトール(東京化成工業株式会社製)254.3g(1.0mol)を入れ、反応装置系内を窒素ガスで置換した。水酸化ナトリウム水溶液(50質量%)632g(8.0mol)を加え、反応系を約80℃で1時間攪拌した後に、約40℃まで冷却した。反応系内を約40℃に保ちながら、テトラブチルアンモニウムブロマイド70.8g(0.26mol)、塩化アリル659g(7.2mol)を入れ62時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチル400gと水300gを加え分液処理し、有機層を純水200mL/回で中性になるまで洗浄した。得られた有機層の有機溶媒(酢酸エチル)を留去し、ガスクロマトグラフィーにより測定した純度92%の基質D(ジペンタエリスリトールヘキサアリルエーテル)396.7gを得た。
実施例1(ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテルの合成)
合成例1で得られたペンタエリスリトールテトラアリルエーテル200g(0.67mol)、アセトニトリル(純正化学株式会社製)220g(5.36mol)、メタノール(純正化学株式会社製)100g(3.12mol)を2リットル3つ口フラスコに仕込んだ。この段階での系内のアセトニトリル濃度は8.84mol/Lであった。続いて50質量%水酸化カリウム水溶液(和光純薬工業株式会社製)を少量加え、反応系内のpHを約10.5に調整した後、内温35℃で45質量%過酸化水素水溶液(日本パーオキサイド株式会社製)160g(2.12mol)を、内温が45℃を超えないように18時間かけて滴下した。なお、過酸化水素水溶液を加えるとpHが下がるので、pHが10.5に維持されるように50質量%水酸化カリウム水溶液も別途滴下した。反応液をUHPLC分析し、滴下開始30時間後、加水分解率が5%の時点で反応液に亜硫酸ナトリウム2.11g(和光純薬工業株式会社製)とトルエン1000gを加え反応を停止し、室温で30分間攪拌し、水層(亜硫酸ナトリウム、副生アセトアミド等を含む)と有機層(最終目的物、反応中間体を含む)を分離した。消費されたアセトニトリルが基質と100%反応したとして算出した反応終了時の系内のアセトニトリル濃度は3.78mol/Lであった。その後有機層を純水150gで2回洗浄して残存する亜硫酸ナトリウム、副生アセトアミド等の不純物を除去し、溶媒を留去することにより、純度89%、収量190.14g、粗収率78.2%で反応生成物(目的物)が得られた。
合成例2で得られたトリメチロールプロパントリアリルエーテル75g(0.295mol)、アセトニトリル75g(1.83mol)、メタノール72.5g(2.26mol)を2リットル3つ口フラスコに仕込んだ。この段階での系内のアセトニトリル濃度は6.99mol/Lであった。続いて50質量%水酸化カリウム水溶液を加え、反応液のpHを約10.5に調整した後、内温35℃で45質量%過酸化水素水溶液116g(1.54mol)を、内温が45℃を超えないように30時間かけて滴下した。なお、過酸化水素水溶液を加えるとpHが下がるので、pHが10.5に維持されるように50質量%水酸化カリウム水溶液も別途滴下した。反応液をUHPLC分析し、滴下開始48時間後、加水分解率が5%の時点で反応液に亜硫酸ナトリウム3.06gとトルエン200gを加え反応を停止し、室温で30分間攪拌し、水層(亜硫酸ナトリウム、副生アセトアミド等を含む)と有機層(最終目的物、反応中間体を含む)を分離した。消費されたアセトニトリルが基質と100%反応したとして算出した反応終了時の系内のアセトニトリル濃度は2.72mol/Lであった。その後有機層を純水80gで2回洗浄して残存する亜硫酸ナトリウム、副生アセトアミド等の不純物を除去した後、溶媒を留去することにより、純度89%、収量66.76g、粗収率72.8%で反応生成物(目的物)が得られた。
合成例3で得られたグリセリントリアリルエーテル106g(0.50mol)、アセトニトリル380g(3.1mol)、メタノール70.5g(2.2mol)を1リットル3つ口フラスコに仕込んだ。この段階での系内のアセトニトリル濃度は4.59mol/Lであった。続いて50質量%水酸化カリウム水溶液を加え、反応液のpHを約10.5に調整した後、内温35℃で45質量%過酸化水素水溶液170g(2.0mol)を、内温が45℃を超えないように8時間かけて滴下した。なお、過酸化水素水溶液を加えるとpHが下がるので、pHが10.5に維持されるように50質量%水酸化カリウム水溶液も別途滴下した。反応液をUHPLC分析し、滴下開始10時間後、加水分解率が5%の時点で反応液に亜硫酸ナトリウム3.2gとトルエン400gを加え反応を停止し、室温で30分間攪拌し、水層(亜硫酸ナトリウム、副生アセトアミド等を含む)と有機層(最終目的物、反応中間体を含む)を分離した。消費されたアセトニトリルが基質と100%反応したとして算出した反応終了時の系内のアセトニトリル濃度は1.97mol/Lであった。その後有機層を純水120gで2回洗浄して残存する亜硫酸ナトリウム、副生アセトアミド等の不純物を除去した後、溶媒を留去することにより、純度92%、収量108g、粗収率82.9%で反応生成物(目的物)が得られた。
合成例4で得られたジペンタエリスリトールヘキサアリルエーテル102g(0.20mol)、アセトニトリル294g(2.4mol)、メタノール32.1g(1.0mol)を1リットル3つ口フラスコに仕込んだ。この段階での系内のアセトニトリル濃度は4.67mol/Lであった。続いて50質量%水酸化カリウム水溶液を加え、反応液のpHを約10.5に調整した後、内温35℃で45質量%過酸化水素水溶液135g(1.6mol)を、内温が45℃を超えないように48時間かけて滴下した。なお、過酸化水素水溶液を加えるとpHが下がるので、pHが10.5に維持されるように50質量%水酸化カリウム水溶液も別途滴下した。反応液をUHPLC分析し、滴下開始50時間後、加水分解率が5%の時点で反応液に亜硫酸ナトリウム2.5gとトルエン400gを加え反応を停止し、室温で30分間攪拌し、水層(亜硫酸ナトリウム、副生アセトアミド等を含む)と有機層(最終目的物、反応中間体を含む)を分離した。消費されたアセトニトリルが基質と100%反応したとして算出した反応終了時の系内のアセトニトリル濃度は2.00mol/Lであった。その後有機層を純水120gで2回洗浄して残存する亜硫酸ナトリウム、副生アセトアミド等の不純物を除去した後、溶媒を留去することにより、純度88%、収量86.9g、粗収率71.8%で反応生成物(目的物)が得られた。
合成例1で得られたペンタエリスリトールテトラアリルエーテル200g(0.67mol)、アセトニトリル220g(5.36mol)、メタノール100g(3.12mol)を2リットル3つ口フラスコに仕込んだ。この段階での系内のアセトニトリル濃度は8.86mol/Lであった。続いて50質量%水酸化カリウム水溶液を少量加え、反応系内のpHを約10.5に調整した後、内温35℃で45質量%過酸化水素水溶液160g(2.12mol)を、内温が45℃を超えないように60時間かけて滴下した。なお、過酸化水素を加えるとpHが下がるので、pHが10.5に維持されるように50質量%水酸化カリウム水溶液も別途滴下した。反応液をUHPLC分析し、滴下開始68時間後、加水分解率が14%の時点で、亜硫酸ナトリウム16.3gとトルエン800gを加え、30分間攪拌し、反応を停止した。消費されたアセトニトリルが基質と100%反応したとして算出した反応終了時の系内のアセトニトリル濃度は4.39mol/Lであった。純水150gで2回洗浄した後、溶媒を留去して得られた反応生成物は純度72%、収量93.0g、粗収率38.2%であった。
合成例2で得られたトリメチロールプロパントリアリルエーテル75g(0.295mol)、アセトニトリル75g(1.83mol)、メタノール73g(2.26mol)を1リットル3つ口フラスコに仕込んだ。この段階での系内のアセトニトリル濃度は6.96mol/Lであった。続いて50質量%水酸化カリウム水溶液を加え、反応系内のpHを約10.5に調整した後、内温35℃で45質量%過酸化水素水溶液116g(1.54mol)を、内温が45℃を超えないように66時間かけて滴下した。なお、過酸化水素を加えるとpHが下がるので、pHが10.5に維持されるように50質量%水酸化カリウム水溶液も別途滴下した。反応液をUHPLC分析し、滴下開始72時間後、加水分解率が22%の時点でトルエン50gと亜硫酸ナトリウム1gを加え、30分間攪拌して反応を停止した。消費されたアセトニトリルが基質と100%反応したとして算出した反応終了時の系内のアセトニトリル濃度は3.13mol/Lであった。純水20gで2回洗浄し、溶媒を留去したところ反応生成物が、純度69%、収量29.4g、粗収率32.1%で得られた。
比較例1と同じ手順及び仕込比で反応を開始した。過酸化水素滴下開始20時間後に反応液をUHPLC分析し、加水分解率が0.5%であることを確認した。亜硫酸ナトリウム16.3gとトルエン800gを加え、30分間攪拌し、反応を停止した。消費されたアセトニトリルが基質と100%反応したとして算出した反応終了時の系内のアセトニトリル濃度は5.83mol/Lであった。純水150gで2回洗浄した後、溶媒を留去して得られた反応生成物は純度30%、収量227g、粗収率93.3%であった。
Claims (5)
- 過酸化水素水溶液を酸化剤として用いて、アリル基を3つ以上有する多価アリル化合物のアリル基の炭素−炭素二重結合をエポキシ化する多価グリシジル化合物の製造方法において、エポキシ化反応を1段階で行い、生成するグリシジル基の加水分解体の比率(加水分解率)が0.5%〜10%の範囲内にあるときに反応を停止することを特徴とする多価グリシジル化合物の製造方法。
- 前記エポキシ化反応をアセトニトリル及びアルコールの存在下で行なう請求項1に記載の多価グリシジル化合物の製造方法。
- 前記アルコールが炭素数1〜4のアルコールである請求項2に記載の多価グリシジル化合物の製造方法。
- 前記アリル基が酸素原子に結合してアリルエーテル基を形成しているか、又はアミノ基に結合してアリルアミノ基を形成している請求項1〜3のいずれかに記載の多価グリシジル化合物の製造方法。
- 前記多価アリル化合物がトリメチロールプロパントリアリルエーテル、グリセリントリアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、ジトリメチロールプロパントリアリルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラアリルエーテル、ジグリセリントリアリルエーテル、ジグリセリンテトラアリルエーテル、エリスリトールトリアリルエーテル、エリスリトールテトラアリルエーテル、キシリトールトリアリルエーテル、キシリトールテトラアリルエーテル、キシリトールペンタアリルエーテル、ジペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ジペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタアリルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサアリルエーテル、ソルビトールトリアリルエーテル、ソルビトールテトラアリルエーテル、ソルビトールペンタアリルエーテル、ソルビトールヘキサアリルエーテル、イノシトールトリアリルエーテル、イノシトールテトラアリルエーテル、イノシトールペンタアリルエーテル、イノシトールヘキサアリルエーテル、フェノールノボラック型ポリアリルエーテル、クレゾール型ポリアリルエーテル、ナフタレン含有ノボラック型ポリアリルエーテル、テトラアリルジアミノジフェニルメタン、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルアミノフェノールアリルエーテルからなる群のいずれかである請求項1〜4のいずれかに記載の多価グリシジル化合物の製造方法。
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