JP2015189695A - ビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化方法。 - Google Patents

ビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明はビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化反応において、ジエポキシ体の生成を抑制し、廃棄物の少ない製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】(1)ビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物を、(a)ヘテロポリ酸(b)タングステン酸塩(c)リン酸塩(d)4級アンモニウム塩の存在下に過酸化水素によって炭素—炭素二重結合を酸化する方法。(2)過酸化水素の使用量が、ビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物中の炭素—炭素二重結合に対して、0.1〜0.7モル当量である、(1)に記載のビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化方法。【選択図】なし

Description

本発明はビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物の過酸化水素によるモノエポキシ化の製造方法に関する。
分子内にオレフィン部位とエポキシ基を有する化合物は、例えばSi−H(ハイドロジェンシロキサン)と反応させてシリコーン変性エポキシ樹脂や、エポキシ基含有ポリマー、香料などの原料、中間体として重要な化合物である。
分子内にオレフィン部位とエポキシ基を有する化合物として、3−グリシドキシ−1,2−プロペン、4−ビニル−1,2−エポキシシクロヘキサン、グリシドキシメタクリル酸、リモネンオキシド、ビニルエポキシノルボルナン、カリオフィレンオキシド等が知られている。前記したような分子内にオレフィン部位とエポキシ基を有する化合物の製造方法として、非特許文献1ではペルオキシ一硫酸カリウムとアセトンを用いて、ジメチルジオキシランを生成させ、ビニルノルボルネンを酸化して得られるビニルエポキシノルボルナンの製造方法が報告されている。しかし、pHを狭い領域で調整する必要があったり、酸化剤として用いたペルオキシ一硫酸カリウムが硫酸カリウムとして残り廃棄物が多量に出てしまったりという問題があり、工業的に用いることは困難であった。
また、非特許文献2ではビニルノルボルネンをシスービス(アセトニトリル)クロロニトリロパラジウム(II)触媒を用いて空気酸化によるモノエポキシ化反応の報告がされている。この反応は空気中の酸素を酸化に用いているため廃棄物は少ないという利点はあるが、毒性の強いベンゼンを反応溶媒に用いていたり、反応に6日間かかっていたり、工業的に用いることは困難であった。
また、非特許文献3ではビニルシクロヘキセンおよびビニルノルボルネンをリンタングステン酸、塩化セチルピリジニウム存在下過酸化水素でモノエポキシ化反応の報告がされている。この反応は過酸化水素を酸化に用いているため酸化剤由来の廃棄物は少ないという利点はあるが、反応に毒性の強いクロロホルムを用いており工業的に用いることは困難であった。
また、特許文献1ではリモネンをタングステン酸ナトリウム2水和物、塩化メチルトリオクチルアンモニウム、リン酸、硫酸ナトリウム存在下過酸化水素でエポキシ化反応の報告がされている。この反応においても過酸化水素を酸化に用いているため酸化剤由来の廃棄物は少ないが、リモネンジオキサイドも多量に生成しており、分子内にオレフィン部位とエポキシ基を有する化合物を得るという観点では廃棄物が増えてしまうという問題があった。
Macromolecles 1996, 29, 433-438 J. Org. Chem. 1987, 52, 1916-1922 J. Org. Chem. 1988, 53, 3587-3593 国際公開第2011/010614号
前記したように、ビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化反応において、酸化剤由来の廃棄物、使用する溶媒、長時間反応、ジエポキシ体の生成といった種々の課題があった。
本発明は、ビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物を原料としてモノエポキシ体の製造方法において、酸化剤由来の廃棄物量を抑え、毒性の強い溶媒を使用せず、適度な反応時間で、ジエポキシ体の生成量を抑えた製造方法及び純度の高いビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化物を提供することを目的とする。
本発明者らは前記したような実状に鑑み、鋭意検討した結果、ヘテロポリ酸、タングステン酸塩、リン酸塩、4級アンモニウム塩を触媒とし、添加する過酸化水素の量を調整した製造方法が上記課題を解決することを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、下記(1)〜(12)に関する。
(1)下記式(1)で表されるビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物(A)
Figure 2015189695
(式(1)中、R、R、R、Rはそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜6の炭化水素基を、mは0〜5の整数を、nは0又は1の整数を、点線はメチレン基又は結合が存在しないことそれぞれ表す。)
を、
(a)ヘテロポリ酸
(b)タングステン酸塩
(c)リン酸塩
(d)4級アンモニウム塩
の存在下に過酸化水素によって炭素―炭素二重結合を酸化することを特徴とする、ビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化方法。
(2)過酸化水素の使用量が、ビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物(A)中の炭素―炭素二重結合に対して、0.1〜0.7モル当量である、(1)に記載のビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化方法。
(3)4級アンモニウム塩が、4級アンモニウムカルボキシレート塩類である、(1)又は(2)に記載のビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化方法。
(4)ヘテロポリ酸が、リンタングステン酸、ケイタングステン酸、リンモリブデン酸から選ばれる一種以上である、(1)〜(3)のいずれか一項に記載のビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化方法。
(5)タングステン酸塩類が、タングステン酸ナトリウム、タングステン酸カリウムから選ばれる一種以上である、(1)〜(4)のいずれか一項に記載のビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化方法。
(6)リン酸塩が、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸三ナトリウムから選ばれる一種以上である、(1)〜(5)のいずれか一項に記載のビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化方法。
(7)製造時の有機溶剤の使用量が、ビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物(A)の質量に対して0〜5質量%であることを特徴とする(1)〜(6)のいずれか一項に記載のビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化方法。
(8)製造工程が、
(i) (a)ヘテロポリ酸、(b)タングステン酸塩、(c)リン酸塩を水に溶かし水溶液とする工程
(ii) (i)で得られた水溶液、(d)4級アンモニウム塩、ビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物(A)を混合する工程
(iii) (ii)で得られた混合液に過酸化水素を滴下する工程
(iv) (iii)の過酸化水素添加終了後30〜90℃で熟成する工程
の(i)〜(iv)の順で行う、請求項1〜7に記載のいずれか一項に記載のビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化方法。
(9)前記式(1)で表されるビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物(A)が、ビニルノルボルネンである請求項1〜8のいずれか一項に記載のビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化方法。
(10)前記式(1)で表されるビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物(A)が、リモネンである(1)〜(8)のいずれか一項に記載のビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化方法。
(11)請求項1〜10のいずれか一項に記載の製造方法において、(a)ヘテロポリ酸がリンタングステン酸である請求項1〜10のいずれか一項に記載のビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化方法。
(12)下記式(1)で表されるビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物(A)
Figure 2015189695
(式(1)中、R、R、R、Rはそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜6の炭化水素基を、mは0〜5の整数を、nは0又は1の整数を、点線はメチレン基又は結合が存在しないことそれぞれ表す。)
を酸化することにより得られる、モノエポキシ体がガスクロマトグラフィーの測定において70面積%以上であることを特徴とするモノエポキシ樹脂。
(13)(12)記載のモノエポキシ樹脂であって、モノエポキシ体がガスクロマトグラフィーの測定において90面積%以上であることを特徴とするモノエポキシ樹脂。
本発明によれば、ビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物を原料とするモノエポキシ体の製造方法において、ヘテロポリ酸、タングステン酸塩、リン酸塩、4級アンモニウム塩を触媒とし、添加する過酸化水素の量を調整した製造方法は、酸化剤由来の廃棄物が少なく、毒性の強い溶媒を使用せず、適度な反応時間で、ジエポキシ体の生成量を抑えることができるため、ビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物を原料とするモノエポキシ体の製造方法としてきわめて有用である。
本発明におけるビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物は下記式(1)で表わされる化合物である。
Figure 2015189695
式(1)中、R、R、R、Rはそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜6の炭化水素基を、mは0〜5の整数を、nは0又は1の整数を、点線はメチレン基又は結合が存在しないことそれぞれ表す。
、R、R、Rのうち炭素数1〜6の炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基等が挙げられる。R、R、R、Rのいずれも炭素数1〜3の炭化水素基が好ましく、特にメチル基が好ましい。
mは1が好ましい。
式(1)で表わされる化合物の中でも、下記式(2)で表わされるビニルノルボルネン、下記式(3)で表わされるリモネンが好ましい。
Figure 2015189695
本発明によって得られる、ビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ体は、下記式(5)、(6)で表される化合物、および/又はそれらの混合物である。
Figure 2015189695
式(5)、(6)中、R〜R、m、n、点線はそれぞれ前記と同じ意味を表す。
ビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物として、前記式(2)のビニルノルボルネンを用いた場合のモノエポキシ体は下記式(7)、(8)で表される化合物、および/又はそれらの混合物であり、ビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物として、前記式(3)のリモネンを用いた場合のモノエポキシ体は下記式(9)、(10)で表される化合物、および/又はそれらの混合物である。
Figure 2015189695
本発明は、式(1)で表わされるビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物を、下記(a)〜(d)の存在下に過酸化水素を用いてモノエポキシ化することを特徴とする。
ここからは各試薬に関して詳細に説明する。
まず、(a)ヘテロポリ酸について説明する。
本発明におけるヘテロポリ酸は、ケイ素、リン、ヒ素などの周期表13−18族に属するヘテロ原子が金属酸素酸骨格に挿入されたポリ酸のことである。
具体的には、リンタングステン酸、ケイタングステン酸、リンモリブデン酸などが挙げられ、中でもビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化が短時間で終了させることができるため、リンタングステン酸が特に好ましい。
前記したヘテロポリ酸は、単独で用いても混合して用いてもよい。
ヘテロポリ酸の使用量は、式(1)で表わされるビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物におけるオレフィン1モル(官能基当量)に対し、金属元素換算(タングテン酸ならタングステン原子、モリブデン酸ならモリブデン原子のモル数)で1.0〜20ミリモル、好ましくは1.5〜15ミリモル、さらに好ましくは2.0〜10ミリモルである。
次に、(b)タングステン酸塩について説明する。
本発明におけるタングステン酸塩は、三酸化タングステンの水和物の形をとるタングステン化合物である、HWO、HWOやこれらが縮合して生じる、H[H1240]やH10[H101246]で表わされるタングステン酸のアルカリ金属塩、アンモニウム塩類等のことである。
具体的には、タングステン酸ナトリウム、タングステン酸カリウム、タングステン酸アンモニウムおよびそれらの水和物が挙げられ、中でもタングステン酸ナトリウム(及び/又はその水和物)が特に好ましい。
前記したタングステン酸塩は、単独で用いても混合して用いてもよい。
タングステン酸塩の使用量は、式(1)で表わされるビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物におけるオレフィン1モル(官能基当量)に対し、タングステン元素換算で0.5〜20ミリモル、好ましくは1.0〜15ミリモル、さらに好ましくは1.2〜10ミリモルである。
次に、(c)リン酸塩について説明する。
本発明におけるリン酸塩は、反応系のpH調整を目的として添加する。リン酸塩は、リン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩のことである。
具体的には、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素二ナトリウム、第一リン酸マグネシウム、リン酸一水素マグネシウム、第一リン酸カルシウム、リン酸一水素カルシウム、それらの水和物が挙げられ、中でも触媒のpH調整が容易なことからリン酸二水素カリウム(及び/又はその水和物)、リン酸二水素ナトリウム(及び/又はその水和物)が特に好ましい。
前記したリン酸塩は、単独で用いても混合して用いてもよい。
リン酸塩の使用量は、過酸化水素に対し、通常0.005〜5モル当量、好ましくは0.01〜4モル当量、より好ましくは、0.012〜3モル当量である。この際、過酸化水素に対し、5モル当量を超えるとpH調整が必要となり、0.005モル当量未満の場合、生成したエポキシ基の加水分解物が進行しやすくなる、あるいは反応が遅くなる等の弊害が生じる。リン酸塩の使用量は、反応系のpHが2.0〜10.0になるように調整されたものが好ましく、より好ましくはpH3.0〜6.0である。pH2.0未満の場合、エポキシ基の加水分解反応、重合反応が進行しやすくなる。またpH10.0を超える場合、反応が極度に遅くなり、反応時間が長すぎるという問題が生じる。
前述した(a)〜(c)の各試薬は、そのまま反応系に添加して用いることも、水に溶解して水溶液として用いることもできる。また、(a)〜(c)の各試薬を同一の水溶液として用いることもできる。
次に、(d)4級アンモニウム塩について説明する。
本発明における4級アンモニウム塩は、下記式(4)で表わされる化合物である。
Figure 2015189695
式(4)中、R、R、R、Rはそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜30の炭化水素基を、Aはアニオン種をそれぞれ表わす。
、R、R、Rのうち炭素数1〜30(好ましくは、炭素数5〜20)の炭化水素基は、直鎖状炭化水素、分岐状炭化水素、環状炭化水素、芳香族炭化水素などが使用できる。
、R、R、Rはすべて脂肪族鎖で有ることが好ましい。
、R、R、Rの総炭素数は10以上、好ましくは25〜100、より好ましくは25〜55が好ましい。
炭素数が100を上回ると、疎水性が強くなりすぎて有機層への溶解性が悪くなる場合がある。一方、炭素数が10未満であると、親水性が強くなり、同様に有機層への相溶性が悪くなる場合がある。
で表わされるアニオン種としては、4級アンモニウム塩のカウンターアニオンとして安定に存在するものであればいずれも使用することができるが、具体的にはフッ化物アニオン、塩化物アニオン、臭化物アニオン、ヨウ化物アニオン等のハロゲン化物アニオン、ギ酸イオン、酢酸アニオン、プロピオン酸アニオン、酪酸アニオン、吉草酸アニオン、カプロン酸アニオン、エナント酸アニオン、カプリル酸アニオン、ぺラルゴン酸アニオン、カプリン酸アニオン等のカルボキシレートアニオン、ヒドロキシルアニオン等が挙げられる。
アニオン種の中でもカルボキシレートアニオンが、反応が早く進行するため好ましい。
カルボキシレートアニオンの中でも、ギ酸イオン、酢酸アニオン、プロピオン酸アニオンが好ましく、酢酸アニオンが特に好ましい。
前記した4級アンモニウム塩は、単独で用いても混合して用いてもよい。
4級アンモニウム塩の使用量は、式(1)で表わされるビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物100質量部に対して、0.2〜10質量部が好ましく、特に0.4〜3質量部が好ましい。0.2質量部よりも少ないと反応が極度に遅くなり、反応時間が長すぎるという問題が生じ、10質量部よりも多いと反応後の精製によって取り除けずに着色原因となる問題が生じる。
本発明のビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化方法は過酸化水素を用いてモノエポキシ化を行う。本反応に使用する過酸化水素としては、その取扱いの簡便さから過酸化水素濃度が10〜40質量%の濃度である水溶液が好ましい。濃度が40質量%を超える場合、取扱いが難しくなる他、生成したエポキシ樹脂の分解反応も進行しやすくなることから好ましくない。
使用する過酸化水素の量は、ビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物(A)中の炭素−炭素二重結合に対して、0.1〜0.7モル当量である事を特徴とする。この中でも好ましくは0.15〜0.5当量、より好ましくは0.2〜0.4当量である。0.1より小さいとモノエポキシ体の収率が著しく低下し効率が悪く、0.7より大きいとジエポキシ体および/またはジエポキシ体の加水分解体が多量に生成するため、モノエポキシ体の収率が著しく低下し効率が悪く好ましくない。
本発明のビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化方法は有機溶剤中で行うこともできるが、ビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物(A)の質量に対して0〜5質量%であることが、廃棄物を減少させるという観点から好ましく、0〜1質量%であることがより好ましい。使用できる有機溶剤の具体的な例としてはヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン等のアルカン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素化合物、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール等のアルコール類が挙げられる。また、場合によっては、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン等のケトン類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、蟻酸メチル等のエステル化合物、アセトニトリル等のニトリル化合物等も使用可能である。
具体的な反応操作方法としては、例えばバッチ式の反応釜で反応を行う際は、ビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物(A)、過酸化水素(水溶液)、(a)ヘテロポリ酸、(b)タングステン酸塩、(c)リン酸塩、(d)4級アンモニウム塩及び使用する場合には有機溶剤を加え、二層で撹拌する。撹拌速度に特に指定は無いが、二層が激しく交じり合うようにように撹拌すると反応が早く進行し好ましい。過酸化水素の添加時に発熱する場合が多いことから、各成分を添加した後に過酸化水素を徐々に添加する方法でも構わない。
反応温度は特に限定されないが30〜90℃が好ましく、50〜90℃がさらに好ましい。反応温度が高すぎる場合、加水分解反応が進行しやすく、反応温度が低いと反応速度が極端に遅くなる。
また反応時間は反応温度、触媒量等にもよるが、工業生産という観点から、長時間の反応は多大なエネルギーを消費することになるため好ましくはない。好ましい範囲としては0.5〜48時間、好ましくは1〜36時間、さらに好ましくは2〜30時間である。
反応終了後、過剰な過酸化水素のクエンチ処理を行う。クエンチ処理は、塩基性化合物を使用して行なうことが好ましい。また、還元剤と塩基性化合物を併用することも好ましい。好ましい処理方法としては塩基性化合物でpH6〜12に中和調整後、還元剤を用い、残存する過酸化水素をクエンチする方法が挙げられる。pHが6未満の場合、過剰の過酸化水素を還元する際の発熱が大きく、分解物を生じる可能性がある。
還元剤としては亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、ヒドラジン、シュウ酸、ビタミンC等が挙げられる。還元剤の使用量としては過剰分の過酸化水素のモル数に対し、通常0.01〜20倍モル、より好ましくは0.05〜10倍モル、さらに好ましくは0.05〜3倍モルである。
塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の金属炭酸塩、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム等のリン酸塩、イオン交換樹脂、アルミナ等の塩基性固体が挙げられる。
その使用量としては水、あるいは有機溶剤(例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン類、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン等の炭化水素、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類等の各種溶剤)に溶解するものであれば、その使用量は過剰分の過酸化水素のモル数に対し、通常0.01〜20倍モル、より好ましくは0.05〜10倍モル、さらに好ましくは0.05〜3倍モルである。これらは水、あるいは前述の有機溶剤の溶液として添加しても単体で添加しても構わない。
水や有機溶剤に溶解しない固体塩基を使用する場合、系中に残存する過酸化水素の量に対し、質量比で1〜1000倍の量を使用することが好ましい。より好ましくは10〜500倍、さらに好ましくは10〜300倍である。水や有機溶剤に溶解しない固体塩基を使用する場合は、後に記載する水層と有機層の分離の後、処理を行っても構わない。
過酸化水素のクエンチ後(もしくはクエンチを行う前に)、この際、有機層と水層が分離しない、もしくは有機溶剤を使用していない場合は前述の有機溶剤を添加して操作を行い、水層より反応生成物の抽出を行う。この際使用する有機溶剤は、ビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物に対して質量比で0.5〜10倍、好ましくは0.5〜5倍である。この操作を必要に応じて数回繰り返した後に有機層を分離し、必要に応じて該有機層を水洗して精製する。
得られた有機層は必要に応じてイオン交換樹脂や金属酸化物(特に、シリカゲルやアルミナ等が好ましい)、活性炭(中でも特に薬品賦活活性炭が好ましい)、複合金属塩(中でも特に塩基性複合金属塩が好ましい)、粘土鉱物(中でも特にモンモリロナイト等層状粘土鉱物が好ましい)等により、不純物を除去し、さらに水洗及びろ過等を行った後、溶剤を留去し、目的とするビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化物を得る。場合によってはさらにカラムクロマトグラフィーや蒸留、減圧蒸留により精製しても構わない。
本発明のビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化方法は以下の(i)〜(iv)の順で各工程を経ることが好ましい態様である。
(i) (a)ヘテロポリ酸、(b)タングステン酸塩、(c)リン酸塩を水に溶かし水溶液とする工程
(ii) (i)で得られた水溶液、(d)4級アンモニウム塩、ビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物(A)を混合する工程
(iii) (ii)で得られた混合液に過酸化水素を加える工程
(iv) (iii)の過酸化水素添加終了後30〜90℃で熟成する工程
以下、各工程について説明する。
(i) (a)ヘテロポリ酸、(b)タングステン酸塩、(c)リン酸塩を水に溶かし水溶液とする工程;
この工程では、(a)ヘテロポリ酸、(b)タングステン酸塩、(c)リン酸塩を水に溶かす工程である。(a)〜(c)の各触媒原料は室温(25℃)にて固体であり、そのまま反応釜に仕込んだ場合、溶解させるまでに時間がかかる場合がある。そのため予め水溶液としておくことで仕込み作業を簡便にすることができる。また、この(i)で製造した水溶液はそのまま安定的に保存しておくこともできる。
(ii) (i)で得られた水溶液、(d)4級アンモニウム塩、ビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物(A)を混合する工程;
この工程では(i)工程で得られた水溶液と、(d)4級アンモニウム塩、ビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物(A)を混合する工程である。これらを仕込んだ後は、通常反応液は有機層、水層の二層に分離する。
(iii) (ii)で得られた混合液に過酸化水素を添加する工程;
(ii)工程で得られた通常二層の混合液に、過酸化水素を滴下する工程である。過酸化水素の添加方法は、一括で添加してもよいが、少量ずつ滴下して添加する方法が反応系の過剰な発熱を防ぐために好ましい。
(iv) (iii)の過酸化水素添加終了後30〜90℃で熟成する工程
(iii)工程で、過酸化水素添加終了後に反応系内温を30〜90℃に保ち、熟成する工程である。熟成温度は50〜90℃がさらに好ましい。
(i)〜(iv)の各工程を経て得られたビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化物は、前述したようなクエンチ処理、精製処理を行うこともできる。
前述したクエンチ処理後、減圧蒸留等の精製処理を行うことで、純度の高いモノエポキシ化物を得ることが可能となる。
本発明のビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化方法により合成した目的物であるモノエポキシ体と、ジエポキシ体およびジエポキシ体の加水分解体のGC分析における生成比率(モノエポキシ体のGC分析の面積%/ジエポキシ体および加水分解体の面積%の和)は、4.0以上が好ましく、6.0以上がさらに好ましく、10.0以上が特に好ましい。存在比率が4.0未満であるとジエポキシ体および/またはジエポキシ体の加水分解体が多く存在することになり、目的物であるモノエポキシ体の収率が著しく低下するため好ましくない。
また、GC分析において、モノエポキシ体は20面積%以上であることが好ましく30面積%以上であることがより好ましい。一方、GC分析においてジエポキシ体は20面積%以下であることが好ましく、10面積%以下であることがより好ましく、5面積%以下であることが特に好ましい。
さらに、上記の通り、クエンチ処理後、減圧蒸留等の精製処理等を行うことで、有効にモノエポキシ体のGC分析による面積%が高い、高純度のエポキシ樹脂を得ることが可能となる。ここで、最終的に得られたモノエポキシ体の純度は、GC分析による面積%において、70面積%以上であることが好ましく、80面積%以上であることがより好ましく、90面積%以上であることが特に好ましい。
このような高純度のモノエポキシ体をヒドロシリル化等の原料に使用することにより、純度の高いエポキシ樹脂を得ることを実現できる。そして、得られたエポキシ樹脂において、ビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物自体又はこれらのジエポキシ体の含有量が少ないエポキシ樹脂が得られることから、耐熱性等の硬化物性に優れたエポキシ樹脂を得ることが可能となる。
本明細書において、比率、パーセント、部などは、特に断りのない限り、質量に基づくものである。本明細書において、「X〜Y」という表現は、XからYまでの範囲を示し、その範囲はX、Yを含む。また、GCにおける%は特に断りのない限り面積%を表す。
以下、本発明を合成例、実施例により更に詳細に説明する。尚、本発明はこれら合成例、実施例に限定されるものではない。なお、合成例、実施例中の各物性値は以下の方法で測定した。ここで、部は特に断りのない限り質量部を表す。また、ジエポキシ体および加水分解体の面積比とは、両面積比の和を示す。
○GC分析:下記条件により、GC(ガスクロマトグラフィー)分析を行い、反応における生成物の存在比を分析した。
GCの各種条件
メーカー:島津製作所
機種:GC2010
カラム:アジレント・テクノロジー社製 HP−5MS 15m
キャリアーガス:ヘリウム 1.0ml/min.
検出器:FID
スプリット比: 30:1
温度条件
インジェクション:300℃
カラム:50℃2分保持、10℃/min.で300℃まで昇温、300℃で20分保持
検出器:300℃
○エポキシ当量:JIS K−7236に記載の方法で測定した。
○pH:JIS Z−8802に記載の方法で測定した。
調整例1(pHが4.7である(a)ヘテロポリ酸、(b)タングステン酸塩、(c)リン酸塩の水溶液を調整する例);
(a)ヘテロポリ酸としてリンタングステン酸n水和物(n≒30)14.5g、(b)タングステン酸塩としてタングステン酸ナトリウム二水和物10.0g、(c)リン酸塩としてリン酸二水素ナトリウム二水和物16.0g、水100gをポリプロピレン製容器に量りとり、容器の蓋を閉め振とうさせ、(a)〜(c)成分を溶解させ、(a)ヘテロポリ酸、(b)タングステン酸塩、(c)リン酸塩の水溶液(AQ−1)を得た。得られた水溶液のpHは4.7であった。
調整例2(pHが2.7である(a)ヘテロポリ酸、(b)タングステン酸塩、(c)リン酸塩の水溶液を調整する例);
調整例1のリンタングステン酸n水和物の添加量を29.0gとした他は、調整例1と同様の操作を行い、(a)ヘテロポリ酸、(b)タングステン酸塩、(c)リン酸塩の水溶液(AQ−2)を得た。得られた水溶液のpHは2.7であった。
調整例3(pHが6.0である(a)ヘテロポリ酸、(b)タングステン酸塩、(c)リン酸塩の水溶液を調整する例);
調整例1のリンタングステン酸n水和物の添加量を1.8gとした他は、調整例1と同様の操作を行い、(a)ヘテロポリ酸、(b)タングステン酸塩、(c)リン酸塩の水溶液(AQ−3)を得た。得られた水溶液のpHは6.0であった。
実施例1;
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、調整例1で得られた水溶液(AQ−1)6.0g、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムアセテートの50質量キシレン溶液0.3g(ライオンアクゾ製、TOMAA−50)、ビニルノルボルネン60.1gを加え、四つ口フラスコを、加熱機能を備えたウォーターバスに浸して内温を50±3℃に昇温し、35質量%過酸化水素水14.6g(ビニルノルボルネン内の炭素―炭素二重結合に対して0.15モル当量)を60分かけて反応液に滴下し、そのまま内温50±3℃でGCにて反応の進行を確認しながら4時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のビニルノルボルネンの面積比は67.5%、モノエポキシ体の面積比は31.4%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は1.1%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=29.6であった。
実施例2;
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、調整例1で得られた水溶液(AQ−1)6.0g、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムアセテートの50質量キシレン溶液0.3g(ライオンアクゾ製、TOMAA−50)、ビニルノルボルネン60.1gを加え、四つ口フラスコを、加熱機能を備えたウォーターバスに浸して内温を35±3℃に昇温し、35質量%過酸化水素水29.1g(ビニルノルボルネン内の炭素―炭素二重結合に対して0.3モル当量)を60分かけて反応液に滴下し、そのまま内温35±3℃でGCにて反応の進行を確認しながら19時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のビニルノルボルネンの面積比は45.2%、モノエポキシ体の面積比は49.8%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は5.0%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=10.0であった。
実施例3;
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、調整例1で得られた水溶液(AQ−1)6.0g、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムアセテートの50質量キシレン溶液0.6g(ライオンアクゾ製、TOMAA−50)、ビニルノルボルネン60.1gを加え、四つ口フラスコを、加熱機能を備えたウォーターバスに浸して内温を35±3℃に昇温し、35質量%過酸化水素水29.1g(ビニルノルボルネン内の炭素―炭素二重結合に対して0.3モル当量)を60分かけて反応液に滴下し、そのまま内温35±3℃でGCにて反応の進行を確認しながら10.5時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のビニルノルボルネンの面積比は41.1%、モノエポキシ体の面積比は53.1%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は5.8%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=9.2であった。
実施例4;
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、調整例1で得られた水溶液(AQ−1)6.0g、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムアセテートの50質量キシレン溶液1.2g(ライオンアクゾ製、TOMAA−50)、ビニルノルボルネン60.1gを加え、四つ口フラスコを、加熱機能を備えたウォーターバスに浸して内温を35±3℃に昇温し、35質量%過酸化水素水29.1g(ビニルノルボルネン内の炭素―炭素二重結合に対して0.3モル当量)を60分かけて反応液に滴下し、そのまま内温35±3℃でGCにて反応の進行を確認しながら7.5時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のビニルノルボルネンの面積比は39.6%、モノエポキシ体の面積比は54.2%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は6.2%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=8.7であった。
実施例5;
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、調整例1で得られた水溶液(AQ−1)6.0g、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムアセテートの50質量キシレン溶液0.3g(ライオンアクゾ製、TOMAA−50)、ビニルノルボルネン60.1gを加え、四つ口フラスコを、加熱機能を備えたウォーターバスに浸して内温を50±3℃に昇温し、35質量%過酸化水素水29.1g(ビニルノルボルネン内の炭素―炭素二重結合に対して0.3モル当量)を60分かけて反応液に滴下し、そのまま内温50±3℃でGCにて反応の進行を確認しながら8時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のビニルノルボルネンの面積比は43.1%、モノエポキシ体の面積比は51.0%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は5.8%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=8.8であった。
実施例6;
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、調整例1で得られた水溶液(AQ−1)6.0g、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムアセテートの50質量キシレン溶液0.3g(ライオンアクゾ製、TOMAA−50)、ビニルノルボルネン60.1gを加え、四つ口フラスコを、加熱機能を備えたウォーターバスに浸して内温を80±3℃に昇温し、35質量%過酸化水素水29.1g(ビニルノルボルネン内の炭素―炭素二重結合に対して0.3モル当量)を60分かけて反応液に滴下し、そのまま内温80±3℃でGCにて反応の進行を確認しながら0.6時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のビニルノルボルネンの面積比は51.0%、モノエポキシ体の面積比は42.0%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は7.0%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=6.0であった。
実施例7;
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、調整例1で得られた水溶液(AQ−1)6.0g、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムアセテートの50質量キシレン溶液0.3g(ライオンアクゾ製、TOMAA−50)、ビニルノルボルネン60.1gを加え、四つ口フラスコを、加熱機能を備えたウォーターバスに浸して内温を35±3℃に昇温し、35質量%過酸化水素水43.7g(ビニルノルボルネン内の炭素―炭素二重結合に対して0.45モル当量)を60分かけて反応液に滴下し、そのまま内温35±3℃でGCにて反応の進行を確認しながら27時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のビニルノルボルネンの面積比は26.8%、モノエポキシ体の面積比は60.3%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は12.9%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=4.7であった。
実施例8;
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、調整例1で得られた水溶液(AQ−1)6.0g、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムアセテートの50質量キシレン溶液0.3g(ライオンアクゾ製、TOMAA−50)、ビニルノルボルネン60.1gを加え、四つ口フラスコを、加熱機能を備えたウォーターバスに浸して内温を50±3℃に昇温し、35質量%過酸化水素水43.7g(ビニルノルボルネン内の炭素―炭素二重結合に対して0.45モル当量)を60分かけて反応液に滴下し、そのまま内温50±3℃でGCにて反応の進行を確認しながら8時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のビニルノルボルネンの面積比は32.6%、モノエポキシ体の面積比は54.2%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は13.2%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=4.1であった。
実施例9;
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、調整例2で得られた水溶液(AQ−2)6.0g、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムアセテートの50質量キシレン溶液0.3g(ライオンアクゾ製、TOMAA−50)、ビニルノルボルネン60.1gを加え、四つ口フラスコを、加熱機能を備えたウォーターバスに浸して内温を35±3℃に昇温し、35質量%過酸化水素水29.1g(ビニルノルボルネン内の炭素―炭素二重結合に対して0.3モル当量)を60分かけて反応液に滴下し、そのまま内温35±3℃でGCにて反応の進行を確認しながら17時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のビニルノルボルネンの面積比は46.4%、モノエポキシ体の面積比は47.3%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は6.3%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=7.5であった。
実施例10;
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、調整例3で得られた水溶液(AQ−3)6.0g、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムアセテートの50質量キシレン溶液0.3g(ライオンアクゾ製、TOMAA−50)、ビニルノルボルネン60.1gを加え、四つ口フラスコを、加熱機能を備えたウォーターバスに浸して内温を50±3℃に昇温し、35質量%過酸化水素水14.6g(ビニルノルボルネン内の炭素―炭素二重結合に対して0.15モル当量)を60分かけて反応液に滴下し、そのまま内温50±3℃でGCにて反応の進行を確認しながら4時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のビニルノルボルネンの面積比は75.2%、モノエポキシ体の面積比は24.1%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は0.6%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=37.7であった。
実施例11;
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、調整例3で得られた水溶液(AQ−3)6.0g、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムアセテートの50質量キシレン溶液1.2g(ライオンアクゾ製、TOMAA−50)、ビニルノルボルネン60.1gを加え、四つ口フラスコを、加熱機能を備えたウォーターバスに浸して内温を35±3℃に昇温し、35質量%過酸化水素水29.1g(ビニルノルボルネン内の炭素―炭素二重結合に対して0.3モル当量)を60分かけて反応液に滴下し、そのまま内温35±3℃でGCにて反応の進行を確認しながら28.8時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のビニルノルボルネンの面積比は42.1%、モノエポキシ体の面積比は51.3%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は6.6%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=7.8であった。
実施例12;
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、調整例3で得られた水溶液(AQ−3)6.0g、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムアセテートの50質量キシレン溶液0.3g(ライオンアクゾ製、TOMAA−50)、ビニルノルボルネン60.1gを加え、四つ口フラスコを、加熱機能を備えたウォーターバスに浸して内温を50±3℃に昇温し、35質量%過酸化水素水29.1g(ビニルノルボルネン内の炭素―炭素二重結合に対して0.3モル当量)を60分かけて反応液に滴下し、そのまま内温50±3℃でGCにて反応の進行を確認しながら21時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のビニルノルボルネンの面積比は54.1%、モノエポキシ体の面積比は42.3%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は3.6%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=11.7であった。
実施例13;
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、調整例3で得られた水溶液(AQ−3)6.0g、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムアセテートの50質量キシレン溶液0.3g(ライオンアクゾ製、TOMAA−50)、ビニルノルボルネン60.1gを加え、四つ口フラスコを、加熱機能を備えたウォーターバスに浸して内温を80±3℃に昇温し、35質量%過酸化水素水29.1g(ビニルノルボルネン内の炭素―炭素二重結合に対して0.3モル当量)を60分かけて反応液に滴下し、そのまま内温80±3℃でGCにて反応の進行を確認しながら1.6時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のビニルノルボルネンの面積比は60.2%、モノエポキシ体の面積比は36.0%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は3.8%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=9.4であった。
実施例14;
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、調整例3で得られた水溶液(AQ−3)6.0g、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムアセテートの50質量キシレン溶液0.3g(ライオンアクゾ製、TOMAA−50)、ビニルノルボルネン60.1gを加え、四つ口フラスコを、加熱機能を備えたウォーターバスに浸して内温を35±3℃に昇温し、35質量%過酸化水素水43.7g(ビニルノルボルネン内の炭素―炭素二重結合に対して0.45モル当量)を60分かけて反応液に滴下し、そのまま内温35±3℃でGCにて反応の進行を確認しながら42時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のビニルノルボルネンの面積比は35.8%、モノエポキシ体の面積比は54.4%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は9.8%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=5.6であった。
実施例15;
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、調整例3で得られた水溶液(AQ−3)6.0g、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムアセテートの50質量キシレン溶液(TOMAA)0.3g(ライオンアクゾ製、TOMAA−50)、ビニルノルボルネン60.1gを加え、四つ口フラスコを、加熱機能を備えたウォーターバスに浸して内温を50±3℃に昇温し、35質量%過酸化水素水43.7g(ビニルノルボルネン内の炭素―炭素二重結合に対して0.45モル当量)を60分かけて反応液に滴下し、そのまま内温50±3℃でGCにて反応の進行を確認しながら20時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のビニルノルボルネンの面積比は33.3%、モノエポキシ体の面積比は55.7%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は11.0%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=5.1であった。
実施例A;触媒にトリオクチルメチルアンモニウムクロライドを使用した例
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、調整例1で得られた水溶液(AQ−1)6.0g、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムクロライドの25質量%トルエン溶液(TOMAC)0.6g、ビニルノルボルネン60.1gを加え、四つ口フラスコを、加熱機能を備えたウォーターバスに浸して内温を50±3℃に昇温し、35質量%過酸化水素水29.1g(ビニルノルボルネン内の炭素―炭素二重結合に対して0.3モル当量)を60分かけて反応液に滴下し、そのまま内温50±3℃でGCにて反応の進行を確認しながら11時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のビニルノルボルネンの面積比は50.4%、モノエポキシ体の面積比は44.4%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は5.2%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=8.5であった。
実施例B;触媒にセチルピリジニウムクロライドを使用した例
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、調整例1で得られた水溶液(AQ−1)6.0g、相関移動触媒としてセチルピリジニウムクロライドの2質量%水溶液(CPC)3.1g、ビニルノルボルネン60.1gを加え、四つ口フラスコを、加熱機能を備えたウォーターバスに浸して内温を50±3℃に昇温し、35質量%過酸化水素水43.7g(ビニルノルボルネン内の炭素―炭素二重結合に対して0.45モル当量)を60分かけて反応液に滴下し、そのまま内温50±3℃でGCにて反応の進行を確認しながら7.8時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のビニルノルボルネンの面積比は47.7%、モノエポキシ体の面積比は38.3%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は14.0%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=2.7であり、ジエポキシ体と加水分解体が多く生成した。
実施例C;過酸化水素を基質に対して1.45当量添加した例
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、調整例1で得られた水溶液(AQ−1)6.0g、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムクロライド0.57g、ビニルノルボルネン60.1gを加え、四つ口フラスコを、加熱機能を備えたウォーターバスに浸して内温を50±3℃に昇温し、35質量%過酸化水素水70.4g(ビニルノルボルネン内の炭素―炭素二重結合に対して0.73モル当量)を60分かけて反応液に滴下し、そのまま内温50±3℃でGCにて反応の進行を確認しながら4時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のビニルノルボルネンの面積比は50.3%、モノエポキシ体の面積比は39.0%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は10.6%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=3.7であり、ジエポキシ体と加水分解体が多く生成した。
実施例D;過酸化水素を基質に対して1.45当量添加した例
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、調整例3で得られた水溶液(AQ−3)6.0g、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムクロライド0.57g、ビニルノルボルネン60.1gを加え、四つ口フラスコを、加熱機能を備えたウォーターバスに浸して内温を50±3℃に昇温し、35質量%過酸化水素水70.4g(ビニルノルボルネン内の炭素―炭素二重結合に対して0.73モル当量)を60分かけて反応液に滴下し、そのまま内温50±3℃でGCにて反応の進行を確認しながら20時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のビニルノルボルネンの面積比は26.8%、モノエポキシ体の面積比は54.7%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は18.5%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=3.0であり、ジエポキシ体と加水分解体が多く生成した。
実施例1〜15および実施例A〜Dの仕込み原料比と、合成結果を表1にまとめる。
Figure 2015189695
表1より明らかなように、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムアセテートを用い、添加する過酸化水素がビニルノルボルネンの0.15〜0.45当量である実施例1〜15は合成時のモノエポキシ体の面積/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)が4.0以上であり、高選択的にモノエポキシ体が合成できているのに対し、過酸化水素をビニルノルボルネンの0.73当量使用した実施例B、Cは合成時のモノエポキシ体/(ジエポキシ体および加水分解体)が4.0未満であり、選択性に劣り廃棄物が増えて工業的に望ましくない。また、4級アンモニウム塩の代わりにセチルピリジニウムクロライドを使用した実施例Bも合成時のモノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)が4.0未満であり、選択性に劣り廃棄物が増え工業的に望ましくない。また、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムクロライドを用いた実施例Aは、同反応条件でトリオクチルメチルアンモニウムアセテートを用いた実施例5と比較して反応終了する時間がかかり、工業的に望ましくない。
ここからは、反応基質としてD−リモネンを用いた実施例、比較例を述べる。
実施例16;
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、調整例1で得られた水溶液(AQ−1)6.8g、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムアセテートの50質量キシレン溶液0.3g(ライオンアクゾ製、TOMAA−50)、D−リモネン68.1gを加え、四つ口フラスコを、加熱機能を備えたウォーターバスに浸して内温を35±3℃に昇温し、35質量%過酸化水素水14.6g(D−リモネン内の炭素―炭素二重結合に対して0.15モル当量)を60分かけて反応液に滴下し、そのまま内温35±3℃でGCにて反応の進行を確認しながら10.4時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のD−リモネンの面積比は75.7%、モノエポキシ体の面積比は22.9%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は1.5%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=15.6であった。
実施例17;
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、調整例1で得られた水溶液(AQ−1)6.8g、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムアセテートの50質量キシレン溶液0.3g(ライオンアクゾ製、TOMAA−50)、D−リモネン68.1gを加え、四つ口フラスコを、加熱機能を備えたウォーターバスに浸して内温を50±3℃に昇温し、35質量%過酸化水素水16.2g(D−リモネン内の炭素―炭素二重結合に対して0.15モル当量)を60分かけて反応液に滴下し、そのまま内温50±3℃でGCにて反応の進行を確認しながら0.8時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のD−リモネンの面積比は70.5%、モノエポキシ体の面積比は27.6%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は1.9%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=14.7であった。
実施例18;
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、調整例1で得られた水溶液(AQ−1)6.8g、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムアセテートの50質量キシレン溶液0.3g(ライオンアクゾ製、TOMAA−50)、D−リモネン68.1gを加え、四つ口フラスコを、加熱機能を備えたウォーターバスに浸して内温を35±3℃に昇温し、35質量%過酸化水素水29.1g(D−リモネン内の炭素―炭素二重結合に対して0.3モル当量)を60分かけて反応液に滴下し、そのまま内温35±3℃でGCにて反応の進行を確認しながら0.8時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のD−リモネンの面積比は44.3%、モノエポキシ体の面積比は46.9%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は8.8%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=5.4であった。
実施例19;
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、調整例1で得られた水溶液(AQ−1)6.8g、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムアセテートの50質量キシレン溶液0.3g(ライオンアクゾ製、TOMAA−50)、D−リモネン68.1gを加え、四つ口フラスコを、加熱機能を備えたウォーターバスに浸して内温を50±3℃に昇温し、35質量%過酸化水素水29.1g(D−リモネン内の炭素―炭素二重結合に対して0.3モル当量)を60分かけて反応液に滴下し、そのまま内温50±3℃でGCにて反応の進行を確認しながら1.0時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のD−リモネンの面積比は46.5%、モノエポキシ体の面積比は44.2%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は9.4%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=4.7であった。
実施例20;
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、調整例3で得られた水溶液(AQ−3)6.8g、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムアセテートの50質量キシレン溶液0.3g(ライオンアクゾ製、TOMAA−50)、D−リモネン68.1gを加え、四つ口フラスコを、加熱機能を備えたウォーターバスに浸して内温を50±3℃に昇温し、35質量%過酸化水素水14.6g(D−リモネン内の炭素―炭素二重結合に対して0.15モル当量)を60分かけて反応液に滴下し、そのまま内温50±3℃でGCにて反応の進行を確認しながら1.3時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のD−リモネンの面積比は72.5%、モノエポキシ体の面積比は26.1%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は1.4%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=18.6であった。
実施例21;
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、調整例3で得られた水溶液(AQ−3)6.8g、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムアセテートの50質量キシレン溶液0.3g(ライオンアクゾ製、TOMAA−50)、D−リモネン68.1gを加え、四つ口フラスコを、加熱機能を備えたウォーターバスに浸して内温を35±3℃に昇温し、35質量%過酸化水素水29.1g(D−リモネン内の炭素―炭素二重結合に対して0.3モル当量)を60分かけて反応液に滴下し、そのまま内温35±3℃でGCにて反応の進行を確認しながら16.4時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のD−リモネンの面積比は43.5%、モノエポキシ体の面積比は52.5%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は4.0%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=13.1であった。
実施例22;
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、調整例3で得られた水溶液(AQ−3)6.8g、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムアセテートの50質量キシレン溶液0.3g(ライオンアクゾ製、TOMAA−50)、D−リモネン68.1gを加え、四つ口フラスコを、加熱機能を備えたウォーターバスに浸して内温を50±3℃に昇温し、35質量%過酸化水素水29.1g(D−リモネン内の炭素―炭素二重結合に対して0.3モル当量)を60分かけて反応液に滴下し、そのまま内温50±3℃でGCにて反応の進行を確認しながら9.0時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のD−リモネンの面積比は46.6%、モノエポキシ体の面積比は48.4%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は5.1%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=9.5であった。
実施例23;
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、調整例3で得られた水溶液(AQ−3)6.8g、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムアセテートの50質量キシレン溶液0.3g(ライオンアクゾ製、TOMAA−50)、D−リモネン68.1gを加え、四つ口フラスコを、加熱機能を備えたウォーターバスに浸して内温を35±3℃に昇温し、35質量%過酸化水素水43.7g(D−リモネン内の炭素―炭素二重結合に対して0.45モル当量)を60分かけて反応液に滴下し、そのまま内温35±3℃でGCにて反応の進行を確認しながら20.8時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のD−リモネンの面積比は22.3%、モノエポキシ体の面積比は66.3%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は11.4%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=5.8であった。
実施例E;過酸化水素を基質に対して1.45当量添加した例
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、調整例1で得られた水溶液(AQ−1)6.8g、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムアセテートの50質量キシレン溶液0.3g(ライオンアクゾ製、TOMAA−50)、D−リモネン68.1gを加え、四つ口フラスコを、加熱機能を備えたウォーターバスに浸して内温を50±3℃に昇温し、35質量%過酸化水素水70.4g(D−リモネン内の炭素―炭素二重結合に対して0.73モル当量)を60分かけて反応液に滴下し、そのまま内温50±3℃でGCにて反応の進行を確認しながら0.7時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のD−リモネンの面積比は56.1%、モノエポキシ体の面積比は20.9%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は22.9%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=0.9であり、ジエポキシ体と加水分解体が多く生成した。
実施例F;過酸化水素を基質に対して1.45当量添加した例
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、調整例3で得られた水溶液(AQ−3)6.8g、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムアセテートの50質量キシレン溶液0.3g(ライオンアクゾ製、TOMAA−50)、D−リモネン68.1gを加え、四つ口フラスコを、加熱機能を備えたウォーターバスに浸して内温を50±3℃に昇温し、35質量%過酸化水素水70.4g(D−リモネン内の炭素―炭素二重結合に対して0.73モル当量)を60分かけて反応液に滴下し、そのまま内温50±3℃でGCにて反応の進行を確認しながら8.7時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のD−リモネンの面積比は28.3%、モノエポキシ体の面積比は18.6%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は53.1%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=0.4であり、ジエポキシ体と加水分解体が多く生成した。
実施例16〜23および実施例E〜Fの仕込み原料比と、合成結果を表1にまとめる。
Figure 2015189695
表2より明らかなように、添加する過酸化水素がD−リモネンの0.15〜0.45当量である実施例16〜22は合成時のモノエポキシ体/(ジエポキシ体および加水分解体)が4.0以上であり、高選択的にモノエポキシ体が合成できているのに対し、過酸化水素をD−リモネンの0.73当量使用した実施例E、Fは合成時のモノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)が4.0未満であり、選択性に劣り廃棄物が増えてしまうため、工業的に望ましくない。
実施例24;
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、調整例1で得られた水溶液(AQ−1)24.0g、4級アンモニウム塩としてトリオクチルメチルアンモニウムアセテートの50質量キシレン溶液1.2g(ライオンアクゾ製、TOMAA−50)、ビニルノルボルネン240.4gを加え、四つ口フラスコを、加熱機能を備えたウォーターバスに浸して内温を50±3℃に昇温し、35質量%過酸化水素水116.6g(ビニルノルボルネン内の炭素―炭素二重結合に対して0.3モル当量)を60分かけて反応液に滴下し、そのまま内温50±3℃でGCにて反応の進行を確認しながら8時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のビニルノルボルネンの面積比は46.1%、モノエポキシ体の面積比は48.7%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は5.2%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=9.4であった。
得られた反応混合物を内温30℃まで放冷した後に、撹拌をしながら30質量%水酸化ナトリウム水溶液加えて、水層のpHを8.7とした。その後、20質量%チオ硫酸ナトリウム水溶液46.6gを加え、そのまま30分撹拌した。反応混合物を分液ロートに移して水層と有機層を分離して、有機層を減圧蒸留設備(磁気式撹拌機、温度計、精留管、リービッヒ冷却管、二股アダプター、減圧ポンプ)を備えたガラス製フラスコに移し、減圧蒸留により精製を行った。留出分として留出した順に、留分1(98.8g、GC分析面積比でビニルノルボルネン98.6%、モノエポキシ体1.4%)、留分2(17.2g、GC分析面積比でビニルノルボルネン25.4%、モノエポキシ体74.5%)、留分3(100.3g、GC分析面積比でビニルノルボルネン0.7%、モノエポキシ体99.3%)が得られた。また、フラスコ内に11.6gの残渣が残った。
比較例1;J. Org. Chem.1988, 53,3587-3593を参考に比較した例
撹拌装置、還流冷却管、温度計を備えたガラス製四つ口フラスコに、リンタングステン酸n水和物(n≒30)0.89g(0.26mmol)、セチルピリジニウムクロライド0.27g(0.78mmol)、クロロホルム222g、35質量%過酸化水素9.52g(98mmol)を加え、室温(23℃)で撹拌しながらビニルノルボルネン7.81g(65mmol)を30分かけて滴下した。その後フラスコを加温装置を備えたウォーターバスで加温し、クロロホルムを還流させGCにて反応の進行を確認しながら3時間攪拌した。GCにて確認したところ原料のビニルノルボルネンの面積比は5.2%、モノエポキシ体の面積比は63.4%、ジエポキシ体と加水分解体の面積比の合計は31.4%であった。このことから、モノエポキシ体の面積比/(ジエポキシ体および加水分解体の面積比)=2.0であった。
この比較例でもビニルノルボルネンのモノエポキシ体を得ることはできるが、ビニルノルボルネンに対して28.4質量倍のクロロホルムを使用しており、製造効率が悪く工業的には適さない。しかし、クロロホルムの使用量を減量すると、強酸性であるリンタングステン酸と、生成したエポキシ基を有する化合物が高濃度で接触することになり、エポキシ基の発熱を伴う重合が激しく進行してしまうため、クロロホルムを減量することは困難である。

Claims (13)

  1. 下記式(1)で表されるビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物(A)
    Figure 2015189695
    (式(1)中、R、R、R、Rはそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜6の炭化水素基を、mは0〜5の整数を、nは0又は1の整数を、点線はメチレン基又は結合が存在しないことそれぞれ表す。)
    を、
    (a)ヘテロポリ酸
    (b)タングステン酸塩
    (c)リン酸塩
    (d)4級アンモニウム塩
    の存在下に過酸化水素によって炭素―炭素二重結合を酸化することを特徴とする、ビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化方法。
  2. 過酸化水素の使用量が、ビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物(A)中の炭素―炭素二重結合に対して、0.1〜0.7モル当量である、請求項1に記載のビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化方法。
  3. 4級アンモニウム塩が、4級アンモニウムカルボキシレート塩類である、請求項1又は請求項2に記載のビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化方法。
  4. ヘテロポリ酸が、リンタングステン酸、ケイタングステン酸、リンモリブデン酸から選ばれる一種以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化方法。
  5. タングステン酸塩類が、タングステン酸ナトリウム、タングステン酸カリウムから選ばれる一種以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化方法。
  6. リン酸塩が、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸三ナトリウムから選ばれる一種以上である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化方法。
  7. 製造時の有機溶剤の使用量が、ビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物(A)の質量に対して0〜5質量%であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化方法。
  8. 製造工程が、
    (i) (a)ヘテロポリ酸、(b)タングステン酸塩、(c)リン酸塩を水に溶かし水溶液とする工程
    (ii) (i)で得られた水溶液、(d)4級アンモニウム塩、ビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物(A)を混合する工程
    (iii) (ii)で得られた混合液に過酸化水素を滴下する工程
    (iv) (iii)の過酸化水素添加終了後30〜90℃で熟成する工程
    の(i)〜(iv)の順で行う、請求項1〜7に記載のいずれか一項に記載のビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化方法。
  9. 前記式(1)で表されるビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物(A)が、ビニルノルボルネンである請求項1〜8のいずれか一項に記載のビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化方法。
  10. 前記式(1)で表されるビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物(A)が、リモネンである請求項1〜8のいずれか一項に記載のビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の製造方法において、(a)ヘテロポリ酸がリンタングステン酸である請求項1〜10のいずれか一項に記載のビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物のモノエポキシ化方法。
  12. 下記式(1)で表されるビニル基又はアリル基を有する環状オレフィン化合物(A)
    Figure 2015189695
    (式(1)中、R、R、R、Rはそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜6の炭化水素基を、mは0〜5の整数を、nは0又は1の整数を、点線はメチレン基又は結合が存在しないことそれぞれ表す。)
    を酸化することにより得られる、モノエポキシ体がガスクロマトグラフィーの測定において70面積%以上であることを特徴とするモノエポキシ樹脂。
  13. 請求項12記載のモノエポキシ樹脂であって、モノエポキシ体がガスクロマトグラフィーの測定において90面積%以上であることを特徴とするモノエポキシ樹脂。
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