JPWO2018066663A1 - プレス成形品の製造方法および製造装置 - Google Patents

プレス成形品の製造方法および製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2018066663A1
JPWO2018066663A1 JP2018503618A JP2018503618A JPWO2018066663A1 JP WO2018066663 A1 JPWO2018066663 A1 JP WO2018066663A1 JP 2018503618 A JP2018503618 A JP 2018503618A JP 2018503618 A JP2018503618 A JP 2018503618A JP WO2018066663 A1 JPWO2018066663 A1 JP WO2018066663A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
press
pad
cross
metal plate
blank holder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018503618A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6315163B1 (ja
Inventor
隆司 宮城
隆司 宮城
田中 康治
康治 田中
操 小川
操 小川
敏光 麻生
敏光 麻生
昂 山本
昂 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel and Sumitomo Metal Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel and Sumitomo Metal Corp filed Critical Nippon Steel and Sumitomo Metal Corp
Application granted granted Critical
Publication of JP6315163B1 publication Critical patent/JP6315163B1/ja
Publication of JPWO2018066663A1 publication Critical patent/JPWO2018066663A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21DWORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21D5/00Bending sheet metal along straight lines, e.g. to form simple curves
    • B21D5/01Bending sheet metal along straight lines, e.g. to form simple curves between rams and anvils or abutments
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21DWORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21D22/00Shaping without cutting, by stamping, spinning, or deep-drawing
    • B21D22/20Deep-drawing
    • B21D22/22Deep-drawing with devices for holding the edge of the blanks
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21DWORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21D22/00Shaping without cutting, by stamping, spinning, or deep-drawing
    • B21D22/20Deep-drawing
    • B21D22/24Deep-drawing involving two drawing operations having effects in opposite directions with respect to the blank
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21DWORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21D22/00Shaping without cutting, by stamping, spinning, or deep-drawing
    • B21D22/20Deep-drawing
    • B21D22/26Deep-drawing for making peculiarly, e.g. irregularly, shaped articles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21DWORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21D24/00Special deep-drawing arrangements in, or in connection with, presses
    • B21D24/10Devices controlling or operating blank holders independently, or in conjunction with dies
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21DWORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21D35/00Combined processes according to or processes combined with methods covered by groups B21D1/00 - B21D31/00
    • B21D35/002Processes combined with methods covered by groups B21D1/00 - B21D31/00
    • B21D35/005Processes combined with methods covered by groups B21D1/00 - B21D31/00 characterized by the material of the blank or the workpiece
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21DWORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21D53/00Making other particular articles
    • B21D53/88Making other particular articles other parts for vehicles, e.g. cowlings, mudguards

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

この製造方法は、パッドホールド状態とする第1段階と第1段階の完了後にパッド絞り成形を行う第2段階を含む。パッドホールド状態では、(a)パッド13およびパンチ11がブランク15における天板21に成形される部分を保持し、ダイ14およびブランクホルダー12がブランク15におけるフランジ25に成形される部分を保持し、(b)ブランク15における第1部分に成形される部分に存在する特定プレス方向断面において、ブランクホルダー12におけるブランク15との当接面のプレス方向での位置が、パッド13におけるブランク15との当接面のプレス方向での位置よりも、パッド13とパンチ11との並び方向でパンチ11が存在する側に位置し、(c)上下逆転断面角度が0°超80°以下であり、(d)特定プレス方向断面とは異なるプレス方向断面において、パッド13におけるブランク15との当接面のプレス方向での位置が、ブランクホルダー12におけるブランク15との当接面のプレス方向での位置よりも、前記並び方向でパッド13が存在する側に位置する。

Description

本発明は、プレス成形品の製造方法および製造装置に関する。
自動車車体の構成部材のうち、例えばフロントピラーリンフォースメントやセンターピラーリンフォースメント、フロントサイドメンバリア、リアサイドメンバ、クロスメンバが、例えばハット型の断面形状を有する強度部材や補強部材として、知られる。
例えば特許文献1には、衝突性能に優れた自動車車体用のプレス成形品を製造する方法が開示されている。この製造方法では、金属板に曲げ加工を行うことにより、天板と、天板に連続する一対の稜線と、一対の稜線にそれぞれ連続する一対の縦壁を有する中間成形品を製造する。
そして、パンチ側へ向けて天板を突出させた状態で中間成形品を配置し、その後、パンチをダイに挿入してパンチにより天板を押圧し、天板をパンチ挿入前の突出方向の反対方向へ突出させるプレス成形を行う。この製造方法は、中間成形品の曲げ加工部位を逆方向へ曲げる曲げ戻し加工を行うことにより、プレス成形品の縦壁を加工硬化させる。
上述した強度部材や補強部材は、必要な強度の確保、他部品との干渉の回避、さらには所望の空間の確保といった制約下で設計される。このため、これらの部材は、断面形状の自由度の確保のため、断面形状を構成する縦壁の高さ等の形状が多様に変化することが多い。
しかし、鋼板の強度が上昇するにつれて鋼板の成形性は低下する。このため、通常の絞り工法(パンチ、ダイおよびブランクホルダーを用いる)や、通常のパッド曲げ工法(パンチ、ダイおよびパッドを用いる)により高強度鋼板にプレス成形を行うことにより、縦壁の高さが、長手方向で変化する形状を有するプレス成形品を製造すると、割れやしわがプレス成形品に発生する。
特許文献1により開示された発明は、特許文献1の段落0031や図1〜3に示されるように、長手方向が直線方向であり縦壁が長手方向で湾曲しない形状を有するハット断面を有するプレス成形品を対象とする。このため、特許文献1により開示された発明では、縦壁が長手方向で湾曲するプレス成形品を製造することはできない。
このため、(a)プレス成形された複数の分割部品を接合して組み立てること、(b)複数回のプレス成形(例えば、浅絞り成形後に深絞り成形)を行うこと、(c)鋼板の強度を低下するとともに板厚を増加すること、さらには、(d)プレス成形品の形状をプレス成形可能な形状に設計変更すること等の対策を講じる必要がある。しかし、いずれの対策によっても、プレス成形品の製造コストが上昇する。
特許文献2には、プレス成形を2回行うことにより、縦壁が長手方向で湾曲するセンターピラーリンフォースメントにおけるフランジのしわや、天板の幅が長手方向で変化することにより上面視でL字型やT字型を呈するプレス成形品における天板のしわを防ぐ発明が開示されている。
特許文献2により開示された発明では、第1プレス成形により、湾曲部を浅絞り成形することによりフランジのしわの無い中間成形品を成形する。そして、第2プレス成形により、中間成形品の天板をパッドで押えながらパッド曲げ成形する。これにより、天板しわの発生を防ぎながらセンターピラーリンフォースメントを成形する。
特許文献3には、長手方向で湾曲するプレス成形品であるセンターピラーリンフォースメントにおいて発生するフランジのしわと、天板の幅が長手方向で変化する上面視でL字型やT字型のプレス成形品における天板のしわを、プレス成形の回数を増やすことなく、防止する発明が開示されている。
特許文献3により開示された発明は、第1段階においてブランクホルダーによる押さえを行う。第2段階において絞り成形を開始する。第3段階において絞り成形の途中(成形深さ0〜50%)で天板のパッド押えを開始する。第1〜3段階からなる1回のプレス成形により、長手方向で湾曲する部品のフランジのしわと、長手方向で天板の幅が変化する部品の天板のしわを防ぐ。
特許文献3により開示された発明では、金型の配置の逆転が発生しない。すなわち、パンチよりも上にブランクホルダーを配置し、かつブランクホルダーよりも上に上型パッドを配置してプレス成形を開始する。そして、ブランクを上型ダイおよびブランクホルダーにより保持して絞り成形を行う途中で、ブランクを上型パッドおよびパンチにより保持する。これにより、1回のプレス成形でも、フランジのしわと天板のしわを防止できるとしている。
特許第5728334号明細書 国際公開第2014/050973号パンフレット 特開2014−240078号公報
特許文献2により開示された発明はプレス成形の回数が増加するため、プレス成形品の製造コストが上昇する。
特許文献3により開示された発明を実施する場合に、本発明者らの検討により想定される成形不良を、図22、図23(a)及び図23(b)を参照しながら説明する。
図22は、特許文献3により開示された発明で想定される、天板のしわの発生箇所を示す説明図である。図22のA−A断面図に示すように、特許文献3により開示された発明は、ブランクホルダー1と上型ダイ2によるブランクホールド後にパッド3とパンチ4によるパッド押さえを行う。このため、縦壁の高さが長手方向で変化するプレス成形品を製造する場合に、成形品5の天板5aに天板しわが絞り成形時に発生する材料余りにより発生することが想定される。
図23(a)および図23(b)は、特許文献3により開示された発明で想定される、縦壁のしわの発生状況を示す説明図である。図23(a)に示すように、成形しようとするプレス成形品の縦壁の高さが長手方向で大きく変化する場合(例えば、図23(a)における角度θが80°超の場合)、パッド3とパンチ4により金属板6を保持する高さ位置YAと、上型ダイ2とブランクホルダー1により金属板6を保持する高さ位置YBとの上下関係が逆転する断面箇所(以下、「上下逆転断面箇所」という)が不可避的に発生する。
その後に絞り成形を行うと、過剰な材料余りが、図23(a)における垂直方向のパッド3とパンチ4により金属板6を保持する水平位置XAと、上型ダイ2とブランクホルダー1により金属板6を保持する水平位置XBとの間で、発生する。このため、金属板6の引張強度と上型ダイ2およびブランクホルダー1が金属板6を保持する力との関係によっては金属版6が座屈し、図23(b)に示すように縦壁のしわが発生することが想定される。
本発明の目的は、引張強度が400MPa以上の、主として自動車車体の強度部材用または補強部材用のプレス成形品を、天板のしわや縦壁のしわを発生することなく、一回のプレス成形により製造できる、プレス成形品の製造方法および製造装置を提供することである。
本発明の製造対象であるプレス成形品は、第1方向へ延びて存在する。このプレス成形品は、プレス方向に沿いかつ第1方向に交差するプレス方向断面における形状が、天板、この天板につながる稜線、この稜線につながる縦壁およびこの縦壁につながるフランジを有する断面形状である。
このプレス成形品は、プレス方向から見た上面視またはプレス方向に交差する方向から見た側面視の一方または双方において第1方向において湾曲する湾曲形状部を少なくとも一つ有する。このプレス成形品は、湾曲形状部を含む第1部分と、第1部分に連続する第2部分とを有する。さらに、第2部分の縦壁の最小高さは第1部分の縦壁の最大高さ以上である。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、以下に列記の知見A,Bを得て、本発明を完成した。
(A)一回のプレス成形中に段階を分けて成形する。具体的には、プレス成形品の縦壁の高さが第1方向で変化する場合、パッドおよびパンチにより金属板を保持するタイミングと、ダイおよびブランクホルダーにより金属板を保持するタイミングに着目する。そして、パッドおよびパンチにより金属板を保持する高さ位置と、ダイとブランクホルダーにより金属板を保持する高さ位置との関係を第1方向の少なくとも一つのプレス方向断面において上下逆転する。これにより、フランジおよび天板それぞれにしわを生じさせることなく、上記のプレス成形品を製造できる。
(B)すなわち、一回のプレス成形の第1段階で、長手方向の少なくとも一つの成形断面において、プレス成形品の天板およびフランジにしわが発生しないように金属板における天板に成形される部分をパッドおよびパンチにより保持し、かつ、金属板におけるフランジに成形される部分をダイおよびブランクホルダーにより保持してパッドホールドを完了する。
その後の第2段階で、第1方向の少なくとも一つの断面において金属板における天板に成形される部分をパッドおよびパンチにより保持するとともに、金属板におけるフランジに成形される部分をダイおよびブランクホルダーにより保持しながら、パッド絞り成形する。
これにより、特許文献3により開示された発明とは異なり、一回のプレス成形の途中で第1方向について金型の配置が上下で逆転しても、上記のプレス成形品を、天板のしわや縦壁のしわを生じることなく、製造できる。
本発明は以下に列記の通りである。
(1)パンチおよびブランクホルダーと、前記パンチおよび前記ブランクホルダーに対向して配置されるパッドおよびダイを用い、前記パンチおよび前記ブランクホルダーと前記パッドおよび前記ダイとの間に配置される、引張強度が400MPa以上の鋼板、アルミニウム板またはアルミニウム合金板である金属板にプレス加工を行うことによりプレス成形品を製造する方法であって、
前記プレス成形品は、第1方向へ延びて存在し、プレス方向に沿いかつ第1方向に交差するプレス方向断面における形状が、天板、前記天板につながる稜線、前記稜線につながる縦壁および前記縦壁につながるフランジを有する断面形状であり、前記プレス方向から見た上面視または前記プレス方向に交差する方向から見た側面視の一方または双方において前記第1方向において湾曲する湾曲形状部を少なくとも一つ有し、前記湾曲形状部を含む第1部分と、前記第1部分に連続する第2部分とを有するとともに、前記第2部分における前記縦壁の最小高さは、前記第1部分における前記縦壁の最大高さ以上であり、
パッドホールド状態とする第1段階と、前記第1段階の完了後に、前記パンチおよび前記ブランクホルダーと、前記パッドおよび前記ダイとを用いてパッド絞り成形を行う第2段階とを含み、
前記パッドホールド状態では、
前記金属板における前記天板に成形される部分が前記パッドおよび前記パンチにより保持され、かつ、前記金属板における前記フランジに成形される部分が前記ダイおよび前記ブランクホルダーにより保持され、
前記プレス方向断面のうち前記金属板における前記第1部分に成形される部分に存在する特定プレス方向断面において、前記ブランクホルダーにおける前記金属板との当接面の前記プレス方向での位置が、前記パッドにおける前記金属板との当接面の前記プレス方向での位置よりも、前記パッドと前記パンチとの並び方向で前記パッドが存在する側に位置し、
前記パッドの前記当接面における角R端部の中心、および前記ブランクホルダーの前記当接面における角R端部の中心を結んだ直線と、前記パッドにおける前記金属板との当接面の延長線とがなす鋭角である上下逆転断面角度が0°超80°以下であるとともに、
前記プレス方向断面のうち前記特定プレス方向断面とは異なる前記プレス方向断面において、前記パッドにおける前記金属板との当接面の前記プレス方向での位置が、前記ブランクホルダーにおける前記金属板との当接面の前記プレス方向での位置よりも、前記並び方向で前記パッドが存在する側に位置する、プレス成形品の製造方法。
(2)前記第1段階において、前記特定プレス方向断面において、前記ブランクホルダーが前記縦壁の最小高さの位置以上の高さ位置で待機し、その後に前記ダイが最初に前記金属板に対する成形を開始する、(1)に記載のプレス成形品の製造方法。
(3)前記第1方向の少なくとも一箇所の前記プレス方向断面において、前記パッドが最初に前記金属板に対する成形を開始する、(1)または(2)に記載のプレス成形品の製造方法。
(4)前記金属板は、素材金属板を予加工した中間加工品である、(1)〜(3)のいずれかに記載のプレス成形品の製造方法。
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載の製造方法により製造されたプレス成形品に後成形を行う、プレス成形品の製造方法。
(6)パンチおよびブランクホルダーと、前記パンチおよび前記ブランクホルダーに対向して配置されるパッドおよびダイを備え、前記パンチおよび前記ブランクホルダーと前記パッドおよび前記ダイとの間に配置される、引張強度が400MPa以上の鋼板、アルミニウム板またはアルミニウム合金板である金属板にプレス加工を行うことによりプレス成形品を製造する装置であって、
前記プレス成形品は、第1方向へ延びて存在し、プレス方向に沿いかつ第1方向に交差するプレス方向断面における形状が、天板、前記天板につながる稜線、前記稜線につながる縦壁および前記縦壁につながるフランジを有する断面形状であり、前記プレス方向から見た上面視または前記プレス方向に交差する方向から見た側面視の一方または双方において前記第1方向において湾曲する湾曲形状部を少なくとも一つ有し、前記湾曲形状部を含む第1部分と、前記第1部分に連続する第2部分とを有するとともに、前記第2部分における前記縦壁の最小高さは、前記第1部分における前記縦壁の最大高さ以上であり、
パッドホールド状態とする第1段階と、前記第1段階の完了後に、前記パンチおよび前記ブランクホルダーと、前記パッドおよび前記ダイとがパッド絞り成形を行う第2段階とを経て前記プレス成形品を製造し、
前記パッドホールド状態では、
前記パッドおよび前記パンチが前記金属板における前記天板に成形される部分を保持し、かつ、前記ダイおよび前記ブランクホルダーが前記金属板における前記フランジに成形される部分を保持し
前記プレス方向断面のうち前記金属板における前記第1部分に成形される部分に存在する特定プレス方向断面において、前記ブランクホルダーにおける前記金属板との当接面の前記プレス方向での位置が、前記パッドにおける前記金属板との当接面の前記プレス方向での位置よりも、前記パッドと前記パンチとの並び方向で前記パッドが存在する側に位置し、
前記パッドの前記当接面における角R端部の中心、および前記ブランクホルダーの前記当接面における角R端部の中心を結んだ直線と、前記パッドにおける前記金属板との当接面の延長線とがなす鋭角である上下逆転断面角度が0°超80°以下であるとともに、
前記プレス方向断面のうち前記特定プレス方向断面とは異なる前記プレス方向断面において、前記パッドにおける前記金属板との当接面の前記プレス方向での位置が、前記ブランクホルダーにおける前記金属板との当接面の前記プレス方向での位置よりも、前記並び方向で前記パッドが存在する側に位置する、プレス成形品の製造装置。
本発明によれば、第1方向(長手方向)へ延びて存在し、少なくとも前記断面形状を有し、前記湾曲形状部を少なくとも一つ有し、前記第1部分および前記第2部分を有するとともに、引張強度が400MPa以上であるプレス成形品を、天板のしわや縦壁のしわを発生することなく、一回のプレス成形により製造できる。
図1Aは、実施形態の製造装置の構成例を示す斜視図である。 図1Bは、本発明の着眼ポイントとなる上下逆転断面金型の構造を示す説明図である。 図1Cは、実施形態の製造装置により製造されるプレス成形品の一例を示す斜視図である。 図2Aは、パッドの当接面における角R端部の中心、およびブランクホルダーの当接面における角R端部の中心を結んだ直線と、パッドにおけるブランクとの当接面の延長線とがなす鋭角である上下逆転断面角度θを示す説明図である。 図2Bは、実施形態による成形過程の概略を示す説明図であり、実施形態による成形過程を示す側面図と、この側面図中のsecA、secB、secC、secDの断面図である。 図2Cは、実施形態による成形過程の概略を示す説明図であり、実施形態による成形過程を示す側面図と、この側面図中のsecA、secB、secC、secDの断面図である。 図2Dは、実施形態による成形過程の概略を示す説明図であり、実施形態による成形過程を示す側面図と、この側面図中のsecA、secB、secC、secDの断面図である。 図2Eは、実施形態による成形過程の概略を示す説明図であり、実施形態による成形過程を示す側面図と、この側面図中のsecA、secB、secC、secDの断面図である。 図3(a)は、上下逆転断面角度θが80°以下となる逆成形金型を有する製造装置を示す説明図であり、図3(b)は、製造装置を部分的に抜き出して拡大して示す説明図である。 図4(a)は、上下逆転断面角度θが80°以下となる逆成形金型を有する製造装置を示す説明図であり、図4(b)は、製造装置を部分的に抜き出して拡大して示す説明図である。 図5(a)は、上下逆転断面角度θが80°以下となる逆成形金型を有する製造装置を示す説明図であり、図5(b)は、製造装置を部分的に抜き出して拡大して示す説明図である。 図6(a)は、上下逆転断面角度θが80°以下となる逆成形金型を有する製造装置を示す説明図であり、図6(b)は、製造装置を部分的に抜き出して拡大して示す説明図である。 図7(a)は、上下逆転断面角度θが80°以下となる逆成形金型を有する製造装置を示す説明図であり、図7(b)は、製造装置を部分的に抜き出して拡大して示す説明図である。 図8(a)は、上下逆転断面角度θが80°以下となる逆成形金型を有する製造装置を示す説明図であり、図8(b)は、製造装置を部分的に抜き出して拡大して示す説明図である。 図9(a)は、実施例で製造したプレス成形品20Aの形状を示す斜視図であり、図9(b)は、プレス成形品20Aの二面図(上面図および側面図)である。 図10(a)は、実施例で製造したプレス成形品20Bの形状を示す斜視図であり、図10(b)は、プレス成形品20Bの二面図(上面図および側面図)である。 図11(a)は、実施例で製造したプレス成形品20Cの形状を示す斜視図であり、図11(b)は、プレス成形品20Cの二面図(上面図および側面図)である。 図12(a)は、実施例で製造したプレス成形品20Dの形状を示す斜視図であり、図12(b)は、プレス成形品20Dの二面図(上面図および側面図)である。 図13(a)は、実施例で製造したプレス成形品20Eの形状を示す斜視図であり、図13(b)は、プレス成形品20Eの二面図(上面図および側面図)である。 図14(a)は、実施例で製造したプレス成形品20Fの形状を示す斜視図であり、図14(b)は、プレス成形品20Fの二面図(上面図および側面図)である。 図15(a)は、実施例で製造したプレス成形品20Gの形状を示す斜視図であり、図15(b)は、プレス成形品20Gの二面図(上面図および側面図)である。 図16(a)は、実施例で製造したプレス成形品20Hの形状を示す斜視図であり、図16(b)は、プレス成形品20Hの二面図(上面図および側面図)である。 図17(a)は、実施例で製造したプレス成形品20Iの形状を示す斜視図であり、図17(b)は、プレス成形品20Iの二面図(上面図および側面図)である。 図18(a)は、実施例で製造したプレス成形品20Jの形状を示す斜視図であり、図18(b)は、プレス成形品20Jの二面図(上面図および側面図)である。 図19(a)は、実施例で製造したプレス成形品20Kの形状を示す斜視図であり、図19(b)は、プレス成形品20Kの二面図(上面図および側面図)である。 図20(a)は、実施例で製造したプレス成形品20Lの形状を示す斜視図であり、図20(b)は、プレス成形品20Lの二面図(上面図および側面図)である。 図21(a)は、実施例で製造したプレス成形品20Mの形状を示す斜視図であり、図21(b)は、プレス成形品20Mの二面図(上面図および側面図)である。 図22は、特許文献3により開示された発明で想定される、天板のしわの発生箇所を示す説明図である。 図23(a)および図23(b)は、特許文献3により開示された発明で想定される、縦壁のしわの発生状況を示す説明図である。
添付図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
1.本発明の実施形態に係る製造装置10の構成
図1Aは、製造装置10の構成例を示す斜視図である。図1Bは、本発明のポイントとなる製造装置10における上下逆転断面金型の構造を示す説明図であり、本実施形態におけるパッドホールド状態における断面および金型構造、ならびにブランク15を示す。さらに、図1Cは、製造装置10により製造されるプレス成形品20の一例を示す斜視図である。
図1A,図1Bに示すように、製造装置10は、パンチ11およびブランクホルダー12と、パッド13およびダイ14とを備える。パッド13およびダイ14はパンチ11およびブランクホルダー12に対向して配置される。
パンチ11、ブランクホルダー12、パッド13、ダイ14の何れかまたは全ては、後述する第1方向で複数に分割されていてもよい。この場合、分割されたパンチ11、ブランクホルダー12、パッド13、ダイ14それぞれの構成要素を、同期させて一体的に動作させてもよいし、同期させずに相対移動を伴いながら動作させてもよい。
製造装置10は、パンチ11およびブランクホルダー12とパッド13およびダイ14との間に配置される金属板(以下、「ブランク」という)15にプレス加工を行うことにより、プレス成形品20を製造する。
ブランク15は、例えば、スタンピング加工、絞り成形加工、曲げ成形加工、ブランキング加工、トリム加工、さらには、打ち抜き加工による座面、ビード、稜線、穴、切り欠きなどの予加工を行われていてもよい。また、プレス成形品20は、リストライクおよびトリム、ピアスなどの後加工を行われてもよい。なお、予加工、後加工の種類は、これらに限定されないことは言うまでもない。
ブランク15は、特に限定されないが高強度材であることが望ましく、400〜2000MPaの引張強度を有する鋼板、アルミニウム板またはアルミニウム合金板である。鋼板製のブランク15の引張強度は、望ましくは440MPa以上であり、より望ましくは590MPa以上であり、さらに望ましくは780MPa以上であり、さらにいっそう望ましくは980MPa以上であり、最も望ましくは1180MPa以上である。
2.本実施形態により製造されるプレス成形品20
プレス成形品20は、第1方向(図1C中の両矢印方向であってプレス成形品20の長手方向)に延びて存在する。プレス成形品20は、長手方向の全域において、天板21と、2つの稜線22と、2つの縦壁23と、2つのフランジ25とを少なくとも有する断面形状(プレス成形品20ではハット型の断面形状)を有する。2つの稜線22は天板21につながる。2つの縦壁23は2つの稜線22にそれぞれつながる。さらに、2つのフランジ25は2つの縦壁23にそれぞれつながる。プレス成形品20は、天板21と、1つの稜線22と、1つの縦壁23と、1つのフランジ25とを少なくとも有する断面形状を有していればよい。
プレス成形品20の縦壁23の高さh(プレス方向の長さ)が第1方向で変化する。縦壁23の高さhの差の最大値が5mm未満であると、本発明を実施しなくても成形できる。一方、縦壁23の高さhの差の最大値が150mm超であると、本発明を実施してもしわや割れが天板21や縦壁23、さらにはフランジ25に発生するおそれがある。このため、縦壁23の高さhの差の最大値は5〜150mmであることが望ましい。
プレス成形品20の長手方向の全長(プレス方向からの投影長)に対する、縦壁23の高さhの差の最大値の比{(高さhの差の最大値)/(全長)}の値が0.005未満であると、本発明を実施しなくても成形できる。一方、この比の値が0.200超であると、本発明を実施してもしわや割れが天板21や縦壁23、さらにはフランジ25に発生するおそれがある。このため、この比の値は0.005〜0.200であることが望ましい。
プレス成形品20は少なくとも一つの湾曲形状部24を有する。湾曲形状部24は、縦壁23に交差する方向からの側面視(B矢視)で、第1方向について湾曲する。湾曲形状部24の曲率半径Rの最小値が30mm未満であると、本発明を実施してもしわや割れが天板21や縦壁23、さらにはフランジ25に発生するおそれがある。一方、曲率半径Rの最小値が5000mm超であると、本発明を実施しなくても成形できる。このため、湾曲形状部24の曲率半径Rの最小値は30〜5000mmであることが望ましい。
プレス成形品20は、湾曲形状部24とともに、あるいは湾曲形状部24に替えて、天板21に交差する方向からの上面視(A矢視)で長手方向について湾曲する少なくとも一つの湾曲形状部を有していてもよい。
プレス成形品20は、第1部分26および第2部分27を有する。第1部分26および第2部分27は、第1部分26が2つの第2部分27の間に位置する状態で、第1方向へ並んで存在する。第1部分26は湾曲形状部24を含む。2つの第2部分27の縦壁23の最小高さの双方は、第1部分26の縦壁23の最大高さ以上である。
湾曲形状部24は、第1方向へ離間して2つ以上存在してもよいし、第1方向へ隣接して2つ以上存在してもよい。
プレス成形品20は、以下に列記の寸法を有することが望ましい。
板厚:0.4〜6.0mm
天板21の幅:30〜2000mm
縦壁23の高さ:20〜500mm
フランジ25の幅:10〜100mm
第1方向への縦壁23の高さの差の最大値:5〜150mm
湾曲形状部24の曲率半径Rの最小値:30〜5000mm
プレス成形品20は、上述したように、400MPa以上の高い引張強度を有するにもかかわらず、縦壁23の高さが第1方向で変化するとともに湾曲形状部24を少なくとも一つ有するという複雑な形状を有する。このため、プレス成形品20の断面形状の自由度が十分に確保される。
このため、プレス成形品20は、自動車車体の構成部材のうち例えばハット型の断面形状を有する強度部材や補強部材(例えば、フロントピラーリンフォースメントやセンターピラーリンフォースメント、フロントサイドメンバリア、リアサイドメンバ、クロスメンバ)として、極めて好適である。
3.製造装置10の詳細構成
パッド13およびパンチ11は、ブランク15における、プレス成形品20の天板21に成形される部分を保持する機能を有する。ダイ14およびブランクホルダー12は、ブランク15における、プレス成形品20のフランジ25に成形される部分を保持する機能を有する。さらに、パンチ11およびブランクホルダー12と、パッド13およびダイ14とは、パッドホールド完了後にブランク15にパッド絞り成形を行う機能を有する。
図2Aは、パッド13のブランク15との当接面13aにおける角R端部の中心13b、および、ブランクホルダー12のブランク15との当接面12aにおける角R端部の中心12bを結んだ直線mと、パッド13におけるブランク15との当接面13aの延長線nとがなす鋭角である上下逆転断面角度θを示す説明図である。
パッド13およびパンチ11と、ダイ14およびブランクホルダー12は、図2Aに示すように、プレス方向断面のうちブランク15における第1部分26に成形される部分に存在する特定プレス方向断面において、ブランクホルダー12におけるブランク15との当接面のプレス方向での位置が、パッド13におけるブランク15との当接面のプレス方向での位置よりも、パッド13とパンチ11との並び方向でパッド13が存在する側に位置する。
さらに、パッド13およびパンチ11と、ダイ14およびブランクホルダー12は、図2Aに示すように、上下逆転断面角度θを0°<θ≦80°としてパッドホールドを完了する。
そして、パッド13およびパンチ11と、ダイ14およびブランクホルダー12は、パッドホールドを完了した後に、パッド絞り成形を行う機能を有する。
上下逆転断面角度θは0°超80°以下である。上下逆転断面角度θが80°超であると、パッド13、パンチ11とダイ14、ブランクホルダー12が成形移動して逆転する時にブランク15が干渉してブランク15が座屈し、プレス成形品20の縦壁23にしわが発生するため、成形できない。一方、上下逆転断面角度θが0°以下であると、通常の絞り成形となる。このため、本発明では、上下逆転断面角度θは0°超80°以下である。
上下逆転断面角度θの限界値は、ブランク15の引張強度が上昇するに伴って上昇する。上下逆転断面角度θの値は、ブランク15の引張強度が、980MPa以上の場合には70°以下とすることが望ましく、980MPa未満の引張強度の場合には60°以下とすることが望ましい。
図2Aに示すように、パッド13およびパンチ11によりブランク15を保持することと、ダイ14およびブランクホルダー12によりブランク15を保持することを完了させるステップを、「パッドホールド完了ステップ」という。
製造装置10および製造方法では、パッドホールド完了ステップにおける、長手方向の少なくとも1箇所の成形断面において、上下逆転断面角度θが0°超80°以下になる範囲において、金型の断面形状を変化させる。これにより、天板21のしわ、縦壁22のしわ、およびフランジ24のしわを生成することなく、プレス成形品20を成形できる。
図2B〜図2Eは、いずれも、本実施形態による成形過程の概略を示す説明図であり、本実施形態による成形過程を示す側面図と、この側面図中のsecA,B,C,Dの断面図である。なお、図2B〜図2Eは各金型の成形面を示しており、斜線部はダイ14、パンチ11の縦壁部を示す。図2B〜図2Eにおいてパッド13、ブランクホルダー12が線(ライン)として描かれている理由は、この例では各断面でパッド13、ブランクホルダー12が平坦であるためである。
図2DのsecDに示すように、プレス方向断面のうちブランク15における第1部分26に成形される部分に存在する特定プレス方向断面において、ブランクホルダー12におけるブランク15との当接面のプレス方向での位置が、パッド13におけるブランク15との当接面のプレス方向での位置よりも、パッド13およびパンチ12の並び方向でパッド13が存在する側に位置する。
以下、本実施形態によるプレス成形品20の成形過程の概略を経時的に説明する。
図2B〜図2Dは、本実施形態に係る製造方法の第1段階を示し、図2Eは、本実施形態に係る製造方法の第2段階を示す。
図2Bは、成形開始前の初期段階(成形上死点位置でのパンチ11,ブランクホルダー12,パッド13,ダイ14の配置)を示し、図2Cは、パッド13およびパンチ11による保持が完了した段階(パッド完了状態位置でのパンチ11,ブランクホルダー12,パッド13,ダイ14の配置)を示し、図2Dは、パッドホールドが完了した段階(パッドホールド位置でのパンチ11,ブランクホルダー12,パッド13,ダイ14の配置)を示し、さらに、図2Eは、成形下死点まで到達し、成形終了後の終了段階(成形下死点位置でのパンチ11,ブランクホルダー12,パッド13,ダイ14の配置)を示す。
図2Bに示す成形開始前の初期段階(成形上死点位置)では、secCでパッド13がブランク15の上面に接触する。secA、secBおよびsecDではパンチ11,ブランクホルダー12,パッド13,ダイ14のいずれもがブランク15には接触しない。
図2Cに示すパッド13およびパンチ11による保持が完了した段階(パッド完了状態位置)では、secA〜secCにかけてパッド13がブランク15を押し込み、特にsecBおよびsecCではパッド13およびパンチ11によりブランク15を挟持する。
これにより、ブランク15における天板21に成形される部分におけるしわの発生が防止される。secDでは、パッド13およびパンチ11によりブランク15を保持するものの、ブランク15を変形させない。
長手方向の少なくとも一箇所における成形断面において、(a)ブランクホルダー12がプレス成形品20の縦壁23の最小高さ位置以上の高さ位置で待機してダイ14が最初にブランク15に対する成形を開始すること、または、(b)パッド13が最初にブランク15に対する成形を開始することが、成形時の割れやしわがより改善されるために、望ましい。
図2Dに示す、パッドホールドが完了した段階(パッドホールド位置)では、secBにおいて、パッド13およびパンチ11がブランク15における天板21に成形される部分を保持するとともに、ダイ14およびブランクホルダー12がブランク15におけるフランジ25に成形される部分を保持する。
すなわち、パッドホールド完了時には、ブランク15は、secA,B,Dではダイ14およびブランクホルダー12により挟持され、secB〜Dではパンチ11およびパッド13により挟持される。
secAでは、パッド13を上方へ逃がすことにより、上下逆転断面角度θ:0°超80°以下とされる。また、secCでは、ブランクホルダー12を下方に逃がすことにより、上下逆転断面角度θ:0°超80°以下とされる。
ブランク15は400〜2000MPaの引張強度を有する高強度材である。このため、secBでは、後述する第2段階でダイ14が下降すると、ブランク15のフランジ25に成形される部分に作用する面方向の力がダイ14およびブランクホルダー12の押圧力を上回るために、ブランク15がこの部分で座屈することなくダイ14およびブランクホルダー12間で摺動し、ブランク15におけるフランジ25に成形される部分が金型外側へ押し出される。
これにより、パッド13とブランクホルダー12との間に存在するブランク15に過剰な余りが発生せず、縦壁しわの発生が防止される。すなわち、本発明は、ブランク15の引張強度が高いことを利用して、縦壁しわの発生を防止する。
図2Eに示す、成形終了後の終了段階(成形下死点位置)では、パッドホールド完了後に、パンチ11およびブランクホルダー12と、パッド13およびダイ14とを用いてパッド絞り成形を行うことにより、プレス成形品20が製造される。
プレス部品20の実際の成形では、少なくとも長手方向における1箇所以上の断面において、一部パッド13とパンチ11、およびダイ14とブランクホルダー12により保持されない断面箇所が存在してもよい。
4.上下逆転断面角度θ:0°超80°以下の達成手段
図3(a)は、上下逆転断面角度θが80°以下となる逆成形金型を有する製造装置10−1を示す説明図であり、図3(b)は、製造装置10−1を部分的に抜き出して拡大して示す説明図である。製造装置10−1では、パッド13の幅wを小さく設定することにより、上下逆転断面角度θ:0°超80°以下を達成する。
図4(a)は、上下逆転断面角度θが80°以下となる逆成形金型を有する製造装置10−2を示す説明図であり、図4(b)は、製造装置10−2を部分的に抜き出して拡大して示す説明図である。製造装置10−2では、ブランクホルダー12の幅をダイ14のダイR部14aから遠ざけるように狭く設定することにより、上下逆転断面角度θ:0°超80°以下を達成する。
図5(a)は、上下逆転断面角度θが80°以下となる逆成形金型を有する製造装置10−3を示す説明図であり、図5(b)は、製造装置10−3を部分的に抜き出して拡大して示す説明図である。製造装置10−3では、パッド13を上方に配置することにより、上下逆転断面角度θ:0°超80°以下を達成する。
さらに、図6(a)は、上下逆転断面角度θが80°以下となる逆成形金型を有する製造装置10−4を示す説明図であり、図6(b)は、製造装置10−4を部分的に抜き出して拡大して示す説明図である。製造装置10−4では、ブランクホルダー12を下方に配置することにより、上下逆転断面角度θ:0°超80°以下を達成する。
図3〜6に示すこれらの手段により上下逆転断面角度θ:0°超80°以下を達成することができる。
図7(a)は、上下逆転断面角度θが80°以下となる逆成形金型を有する製造装置10−5を示す説明図であり、図7(b)は、製造装置10−5を部分的に抜き出して拡大して示す説明図である。
製造装置10−5では、パンチ11のパンチ肩R部11aの曲率半径を大きく設定することにより、上下逆転断面角度θ:0°超80°以下を達成する。上下逆転断面角度θ:80°以下を維持できる範囲でパッド13の幅wを大きく設定してもよい。
図8(a)は、上下逆転断面角度θが80°以下となる逆成形金型を有する製造装置10−6を示す説明図であり、図8(b)は、製造装置10−6を部分的に抜き出して拡大して示す説明図である。製造装置10−6では、ダイ14のダイR部14aの曲率半径を大きく設定することにより、上下逆転断面角度θ:0°超80°以下を達成する。上下逆転断面角度θ:80°以下を維持できる範囲でブランクホルダー12の幅をダイR部14aに近づけるように広く設定してもよい。
5.本実施形態に係る製造方法
本実施形態に係る製造方法は、上述したパンチ11およびブランクホルダー12と、パッド13およびダイ14とを用いてブランク15にプレス加工を行うことにより、プレス成形品20を製造する。この製造方法は、パッドホールド状態とする第1段階と、第1段階の完了後に、パンチ11およびブランクホルダー12と、パッド13およびダイ14とを用いてパッド絞り成形を行う第2段階とを含。
第1段階:パッド13およびパンチ11によりブランク15における天板21に成形される部分を保持するとともに、ダイ14およびブランクホルダー12によりブランク15におけるフランジ25に成形される部分を保持しながら、以下に規定する条件1〜3を満足して、パッドホールド状態とする。
(条件1)プレス方向断面のうちブランク15における第1部分26に成形される部分に存在する特定プレス方向断面において、ブランクホルダー12におけるブランク15との当接面のプレス方向での位置を、パッド13におけるブランク15との当接面のプレス方向での位置よりも、パッド13およびパンチ11の並び方向でパッド13が存在する側に位置させる。
(条件2)例えば、図3(a)および図3(b)、図4(a)および図4(b)、図5(a)および図5(b)、図6(a)および図6(b)、図7(a)および図7(b)、または、図8(a)および図8(b)により示す上下逆転断面角度θ:0°超80°以下の達成手段、もしくはこれらの達成手段の組み合わせにより、上下逆転断面角度θを0°超80°以下とする。
(条件3)プレス方向断面のうち特定プレス方向断面とは異なるプレス方向断面において、パッド13におけるブランク15との当接面のプレス方向での位置を、ブランクホルダー12におけるブランク15との当接面のプレス方向での位置よりも、パッド13およびパンチ11の並び方向でパッド13が存在する側に位置させる。
第2段階:第1段階でパッドホールド状態とした後に、パンチ11およびブランクホルダー12と、パッド13およびダイ14とを用いてパッド絞り成形を行うことにより、プレス成形品20を製造する。
さらに、第1段階および第2段階を経て製造されたプレス成形品20に後加工を行ってもよい。
このようにして、本実施形態によればプレス成形品20を、天板しわや縦壁しわを発生させずに、一回のプレス成形により製造できる。また、本実施形態によれば、逆転成形を行って材料余りを発生させることにより、割れの低減を図ることもできる。
プレス成形品20の縦壁23の高さhの差が大きい場合、側面視においてダイ14のダイフェース面とパッド13のパッド面のシルエットを合わせる必要がある。本の逆転形を行うことにより、段絞りなどによるダイフェース面とパッド面の高さ合わせを必要としないため、材料歩留りを改善できる。
図9(a)〜図21(a)は、本実施例で製造したプレス成形品20A〜20Mの形状を示す斜視図であり、図9(b)〜図21(b)は、プレス成形品20A〜20Mの二面図(上面図および側面図)である。なお、図9(b)〜図21(b)に記載されている寸法の単位はmmである。また、図9(a)〜図21(a)における破線で囲まれた範囲は、上下逆断面成形範囲を示す。
表1に示す材質(素材金属板種類、板厚、引張強度)の素材金属板に、パッドおよびパンチと、ブランクホルダーおよび上型ダイとを有する金型ユニットを用いてプレス成形を行うことにより、表1に示すプレス成形品20A〜20Mのいずれかの形状を有する本発明例1〜17および比較例1〜4のプレス成形品を製造した。
図9に示す、本発明例1および比較例3のプレス成形品20Aは、上面視で片側への凹湾曲形状部24を有する。本発明例1では、図4に示す逆成形金型を用いて上下逆転断面角度θ:0°超80°以下を達成した。
図10に示す、本発明例2および比較例4のプレス成形品20Bは、上面視で凸となるとともに側面視で直線となる湾曲形状部24を有する。本発明例2では、図3に示す逆成形金型を用いて上下逆転断面角度θ:0°超80°以下を達成した。
図11に示す、本発明例3のプレス成形品20Cは、上面視で直線となるとともに側面視で凸となる湾曲形状部24を有する。本発明例3では、図5に示す逆成形金型を用いて上下逆転断面角度θ:0°超80°以下を達成した。
図12に示す、本発明例4のプレス成形品20Dは、上面視で直線となるとともに側面視で凹となる湾曲形状部24を有する。本発明例4では、図6に示す逆成形金型を用いて上下逆転断面角度θ:0°超80°以下を達成した。
図13に示す、本発明例5,9〜14のプレス成形品20Eは、上面視で凹となるとともに側面視で直線となる湾曲形状部24を有する。本発明例5,9〜14では、図4に示す逆成形金型を用いて上下逆転断面角度θ:0°超80°以下を達成した。
図14に示す、本発明例6のプレス成形品20Fは、上面視で直線となるとともに側面視で凸となる湾曲形状部24を有する。本発明例6では、図5に示す逆成形金型を用いて上下逆転断面角度θ:0°超80°以下を達成した。
図15に示す、本発明例7のプレス成形品20Gは、上面視で直線となるとともに側面視で凹となる湾曲形状部24を有する。本発明例7では、図6に示す逆成形金型を用いて上下逆転断面角度θ:0°超80°以下を達成した。
図16に示す、本発明例8のT型のプレス成形品20Hは、上面視で凹となるとともに側面視で直線となる湾曲形状部24を有する。本発明例8では、図4に示す逆成形金型を用いて上下逆転断面角度θ:0°超80°以下を達成した。
図17に示す、比較例1のプレス成形品20Iは、上面視で片側へ凹となる湾曲形状部24を有する。図4に示す逆成形金型を用いたが、上下逆転断面角度θ:0°超80°以下を達成できなかった。
図18に示す、比較例2のプレス成形品20Jは、上面視で凸となるとともに側面視で直線となる湾曲形状部24を有する。図3に示す逆成形金型を用いたが、上下逆転断面角度θ:0°超80°以下を達成できなかった。
図19に示す、本発明例15のプレス成形品20Kは、上面視で凹となるとともに側面視で直線となる湾曲形状部24を有するとともに、ブランクにおける天板21に成形される部分に座面を付与する予加工が行われている。本発明例15では、図4に示す逆成形金型を用いて上下逆転断面角度θ:0°超80°以下を達成した。
図20に示す、本発明例16のプレス成形品20Lは、上面視で凹となるとともに側面視で直線となる湾曲形状部24を有し、後加工としてリストライク成形を行われたものである。本発明例16では、図4に示す逆成形金型を用いて上下逆転断面角度θ:0°超80°以下を達成した。
さらに、図21に示す、本発明例17のプレス成形品20Mは、上面視で凹となるとともに側面視で直線となる湾曲形状部24を有する。本発明17では、図4に示す逆成形金型を用いて上下逆転断面角度θ:0°超80°以下を達成した。
表1には、本発明例1〜17および比較例1〜4のプレス成形品の形状として「長手方向の全長、縦壁高さ最大値、縦壁高さ最小値、縦壁高さ差、天板幅の最小値、プレス成形品最大幅、上面視形状、側面視形状、湾曲形状部曲率半径」を示し、製造条件として「上下逆転断面角度θ、逆成形金型(用いた金型を示す図面の番号)、予加工および後加工の有無」を示すとともに、成形後の評価として「フランジ部、天板部、縦壁部のしわ有無評価、また、フランジ部、天板部、縦壁部の割れ有無評価」を示す。なお、表1の下線は、本発明の範囲外であること、または評価結果が芳しくないことを示す。
Figure 2018066663
本発明例1〜4は、図4,3,5,6に示す逆成形金型を用い、上下逆転断面角度を30°としてパッドホールドを完了した後にパッド絞り成形を行うことにより製造された。このため、天板、縦壁およびフランジのいずれにも割れやしわが発生せず、良好に成形できた。
比較例1,2は、縦壁高さ差が190mmで、上下逆転断面角度が85°でパッドホールドを行った。このため、縦壁のしわが発生した。
比較例3,4は、逆成形金型を使用せず、上下逆転断面角度を−20°,−30°としてパッドホールドを行った。このため、天板のしわが発生した。
本発明例5〜8は、図4,5,6,4に示す逆成形金型を用い、上下逆転断面角度を50,45,45,50°としてパッドホールドを完了した後にパッド絞り成形を行うことにより製造された。このため、天板、縦壁およびフランジのいずれにも割れやしわが発生せず、良好に成形できた。
本発明例9〜14は、ブランクの材質の変更や種類を変更し、図4に示す逆成形金型を用い、上下逆転断面角度を20,30,50,60,70,20°としてパッドホールドを完了した後にパッド絞り成形を行うことにより製造された。このため、天板、縦壁およびフランジのいずれにも割れやしわが発生せず、良好に成形できた。
本発明例15は、予加工として、上型と、上型の成形面から板厚分オフセットした面を有する下型とを用いて成形を行うスタンピング加工により天板に座面を付与した。図4に示す逆成形金型を用い、上下逆転断面角度を30°としてパッドホールドを完了した後にパッド絞り成形を行うことにより製造された。このため、天板、縦壁およびフランジのいずれにも割れやしわが発生せず、良好に成形できた。
本発明例16は、後加工として、上型と、上型の成形面から板厚分オフセットした面を有する下型とを用いて成形を行うリストライクにより形状ビード付与した場合である。図4に示す逆成形金型を用い、上下逆転断面角度を30°としてパッドホールドを完了した後にパッド絞り成形を行うことにより製造された。このため、天板、縦壁およびフランジのいずれにも割れやしわが発生せず、良好に成形できた。
さらに、本発明例17は、図4に示す逆成形金型を用い、上下逆転断面角度を40°としてパッドホールドを完了した後にパッド絞り成形を行うことにより製造された。このため、天板、縦壁およびフランジのいずれにも割れやしわが発生せず、良好に成形できた。
10 本発明に係る製造装置
11 パンチ
12 ブランクホルダー
12a 当接面
13 パッド
13a 当接面
14 ダイ
15 ブランク
20,20A〜20M プレス成形品
21 天板
22 稜線
23 縦壁
24 湾曲形状部
25 フランジ
26 第1部分
27 第2部分

Claims (6)

  1. パンチおよびブランクホルダーと、前記パンチおよび前記ブランクホルダーに対向して配置されるパッドおよびダイを用い、前記パンチおよび前記ブランクホルダーと前記パッドおよび前記ダイとの間に配置される、引張強度が400MPa以上の鋼板、アルミニウム板またはアルミニウム合金板である金属板にプレス加工を行うことによりプレス成形品を製造する方法であって、
    前記プレス成形品は、第1方向へ延びて存在し、プレス方向に沿いかつ第1方向に交差するプレス方向断面における形状が、天板、前記天板につながる稜線、前記稜線につながる縦壁および前記縦壁につながるフランジを有する断面形状であり、前記プレス方向から見た上面視または前記プレス方向に交差する方向から見た側面視の一方または双方において前記第1方向において湾曲する湾曲形状部を少なくとも一つ有し、前記湾曲形状部を含む第1部分と、前記第1部分に連続する第2部分とを有するとともに、前記第2部分における前記縦壁の最小高さは、前記第1部分における前記縦壁の最大高さ以上であり、
    パッドホールド状態とする第1段階と、前記第1段階の完了後に、前記パンチおよび前記ブランクホルダーと、前記パッドおよび前記ダイとを用いてパッド絞り成形を行う第2段階とを含み、
    前記パッドホールド状態では、
    前記金属板における前記天板に成形される部分が前記パッドおよび前記パンチにより保持され、かつ、前記金属板における前記フランジに成形される部分が前記ダイおよび前記ブランクホルダーにより保持され、
    前記プレス方向断面のうち前記金属板における前記第1部分に成形される部分に存在する特定プレス方向断面において、前記ブランクホルダーにおける前記金属板との当接面の前記プレス方向での位置が、前記パッドにおける前記金属板との当接面の前記プレス方向での位置よりも、前記パッドと前記パンチとの並び方向で前記パッドが存在する側に位置し、
    前記パッドの前記当接面における角R端部の中心、および前記ブランクホルダーの前記当接面における角R端部の中心を結んだ直線と、前記パッドにおける前記金属板との当接面の延長線とがなす鋭角である上下逆転断面角度が0°超80°以下であるとともに、
    前記プレス方向断面のうち前記特定プレス方向断面とは異なる前記プレス方向断面において、前記パッドにおける前記金属板との当接面の前記プレス方向での位置が、前記ブランクホルダーにおける前記金属板との当接面の前記プレス方向での位置よりも、前記並び方向で前記パッドが存在する側に位置する、プレス成形品の製造方法。
  2. 前記第1段階において、前記特定プレス方向断面において、前記ブランクホルダーが前記縦壁の最小高さの位置以上の高さ位置で待機し、その後に前記ダイが最初に前記金属板に対する成形を開始する、請求項1に記載のプレス成形品の製造方法。
  3. 前記第1方向の少なくとも一箇所の前記プレス方向断面において、前記パッドが最初に前記金属板に対する成形を開始する、請求項1または2に記載のプレス成形品の製造方法。
  4. 前記金属板は、素材金属板を予加工した中間加工品である、請求項1〜3のいずれかに記載のプレス成形品の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法により製造されたプレス成形品に後成形を行う、プレス成形品の製造方法。
  6. パンチおよびブランクホルダーと、前記パンチおよび前記ブランクホルダーに対向して配置されるパッドおよびダイを備え、前記パンチおよび前記ブランクホルダーと前記パッドおよび前記ダイとの間に配置される、引張強度が400MPa以上の鋼板、アルミニウム板またはアルミニウム合金板である金属板にプレス加工を行うことによりプレス成形品を製造する装置であって、
    前記プレス成形品は、第1方向へ延びて存在し、プレス方向に沿いかつ第1方向に交差するプレス方向断面における形状が、天板、前記天板につながる稜線、前記稜線につながる縦壁および前記縦壁につながるフランジを有する断面形状であり、前記プレス方向から見た上面視または前記プレス方向に交差する方向から見た側面視の一方または双方において前記第1方向において湾曲する湾曲形状部を少なくとも一つ有し、前記湾曲形状部を含む第1部分と、前記第1部分に連続する第2部分とを有するとともに、前記第2部分における前記縦壁の最小高さは、前記第1部分における前記縦壁の最大高さ以上であり、
    パッドホールド状態とする第1段階と、前記第1段階の完了後に、前記パンチおよび前記ブランクホルダーと、前記パッドおよび前記ダイとがパッド絞り成形を行う第2段階とを経て前記プレス成形品を製造し、
    前記パッドホールド状態では、
    前記パッドおよび前記パンチが前記金属板における前記天板に成形される部分を保持し、かつ、前記ダイおよび前記ブランクホルダーが前記金属板における前記フランジに成形される部分を保持し
    前記プレス方向断面のうち前記金属板における前記第1部分に成形される部分に存在する特定プレス方向断面において、前記ブランクホルダーにおける前記金属板との当接面の前記プレス方向での位置が、前記パッドにおける前記金属板との当接面の前記プレス方向での位置よりも、前記パッドと前記パンチとの並び方向で前記パッドが存在する側に位置し、
    前記パッドの前記当接面における角R端部の中心、および前記ブランクホルダーの前記当接面における角R端部の中心を結んだ直線と、前記パッドにおける前記金属板との当接面の延長線とがなす鋭角である上下逆転断面角度が0°超80°以下であるとともに、
    前記プレス方向断面のうち前記特定プレス方向断面とは異なる前記プレス方向断面において、前記パッドにおける前記金属板との当接面の前記プレス方向での位置が、前記ブランクホルダーにおける前記金属板との当接面の前記プレス方向での位置よりも、前記並び方向で前記パッドが存在する側に位置する、プレス成形品の製造装置。
JP2018503618A 2016-10-05 2017-10-05 プレス成形品の製造方法および製造装置 Active JP6315163B1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016197463 2016-10-05
JP2016197463 2016-10-05
PCT/JP2017/036350 WO2018066663A1 (ja) 2016-10-05 2017-10-05 プレス成形品の製造方法および製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6315163B1 JP6315163B1 (ja) 2018-04-25
JPWO2018066663A1 true JPWO2018066663A1 (ja) 2018-10-04

Family

ID=61832022

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018503618A Active JP6315163B1 (ja) 2016-10-05 2017-10-05 プレス成形品の製造方法および製造装置

Country Status (11)

Country Link
US (1) US11059085B2 (ja)
EP (1) EP3524367B1 (ja)
JP (1) JP6315163B1 (ja)
KR (1) KR102220417B1 (ja)
CN (1) CN109952165B (ja)
BR (1) BR112019006805A2 (ja)
CA (1) CA3039456A1 (ja)
MX (1) MX2019003975A (ja)
RU (1) RU2711061C1 (ja)
TW (1) TWI655038B (ja)
WO (1) WO2018066663A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102624275B1 (ko) * 2018-03-09 2024-01-11 스미도모쥬기가이고교 가부시키가이샤 성형장치, 및 금속파이프
JP6870672B2 (ja) * 2018-11-06 2021-05-12 Jfeスチール株式会社 プレス成形方法
JP6870674B2 (ja) * 2018-11-16 2021-05-12 Jfeスチール株式会社 プレス成形方法
JP2020110819A (ja) * 2019-01-10 2020-07-27 大豊精機株式会社 金属部品の製造方法
JP6733773B1 (ja) * 2019-04-22 2020-08-05 Jfeスチール株式会社 プレス成形方法
JP6733772B1 (ja) * 2019-04-22 2020-08-05 Jfeスチール株式会社 プレス成形方法
JP7288212B2 (ja) * 2019-07-12 2023-06-07 日本製鉄株式会社 ブランク材の製造方法、プレス成形品の製造方法、形状判定方法、形状判定プログラム、ブランク材の製造装置、及びブランク材
JP6753502B1 (ja) * 2019-09-30 2020-09-09 Jfeスチール株式会社 自動車用外板パネルのプレス成形方法及びプレス成形装置

Family Cites Families (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5464571A (en) 1977-10-31 1979-05-24 Matsushita Electric Works Ltd Production of laminate
JPS6044054B2 (ja) 1982-09-03 1985-10-01 第一高周波工業株式会社 金属曲管の製造方法
RU2057606C1 (ru) * 1992-10-20 1996-04-10 Челябинский государственный технический университет Способ изготовления профилей
JPH11239827A (ja) * 1998-02-20 1999-09-07 Toyota Motor Corp 金属部品の製造方法
JP2001058218A (ja) * 1999-08-19 2001-03-06 Toyota Motor Corp プレス方法及びその装置
JP4438468B2 (ja) 2004-03-22 2010-03-24 Jfeスチール株式会社 プレス成形方法およびプレス成形装置
JP5194982B2 (ja) * 2008-04-15 2013-05-08 新日鐵住金株式会社 形状凍結性に優れたプレス成形方法およびその装置
JP2011206789A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Kobe Steel Ltd プレス成形方法
JP2012051005A (ja) 2010-09-01 2012-03-15 Sumitomo Metal Ind Ltd プレス成形装置およびプレス成形品の製造方法
JP5823745B2 (ja) * 2011-06-27 2015-11-25 本田技研工業株式会社 プレス成形方法及びプレス成形装置
JP5728334B2 (ja) * 2011-08-31 2015-06-03 新日鐵住金株式会社 衝突性能に優れた車体用のプレス成形品およびその製造方法
CA2842251C (en) * 2011-09-09 2016-11-08 Graphic Packaging International, Inc. Tool for forming a three dimensional article or container
MY169897A (en) * 2012-06-22 2019-06-12 Nippon Steel Corp Manufacturing method and manufacturing apparatus of press-formed body
ES2823726T3 (es) * 2012-09-12 2021-05-10 Nippon Steel Corp Método para producir un artículo curvado
EP2902128B1 (en) * 2012-09-27 2019-09-25 Nippon Steel Corporation Production method for centre-pillar reinforcement
WO2014106931A1 (ja) 2013-01-07 2014-07-10 新日鐵住金株式会社 プレス成形品の製造方法
RU2621519C2 (ru) * 2013-01-16 2017-06-06 Ниппон Стил Энд Сумитомо Метал Корпорейшн Способ штамповки
TWI574755B (zh) * 2013-03-21 2017-03-21 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp A method of manufacturing a press-formed member, and a press-forming device
JP6119848B2 (ja) * 2013-05-13 2017-04-26 新日鐵住金株式会社 ブランク、成形板、プレス成形品の製造方法及びプレス成形品
JP5664704B2 (ja) 2013-06-11 2015-02-04 Jfeスチール株式会社 プレス成形方法
JP2015081036A (ja) * 2013-10-23 2015-04-27 ダイハツ工業株式会社 フレーム部材及びその製造方法
JP6191428B2 (ja) 2013-12-06 2017-09-06 新日鐵住金株式会社 プレス成形装置およびプレス成形方法
JP6037054B2 (ja) 2013-12-26 2016-11-30 新日鐵住金株式会社 ハット形断面部品の製造方法
JP6083418B2 (ja) * 2014-06-19 2017-02-22 Jfeスチール株式会社 プレス成形方法
EP3296033B1 (en) * 2015-05-11 2020-01-08 Nippon Steel Corporation Press molding device and press molding method
DE102015114943A1 (de) * 2015-09-07 2017-03-09 Benteler Automobiltechnik Gmbh Verfahren zur Herstellung eines geschlossenen Hohlprofils für eine Fahrzeugachse

Also Published As

Publication number Publication date
CA3039456A1 (en) 2018-04-12
US11059085B2 (en) 2021-07-13
WO2018066663A1 (ja) 2018-04-12
EP3524367A4 (en) 2020-09-16
RU2711061C1 (ru) 2020-01-15
EP3524367B1 (en) 2021-09-29
KR20190056438A (ko) 2019-05-24
TWI655038B (zh) 2019-04-01
TW201819063A (zh) 2018-06-01
MX2019003975A (es) 2019-08-01
BR112019006805A2 (pt) 2019-07-09
EP3524367A1 (en) 2019-08-14
US20200038931A1 (en) 2020-02-06
CN109952165B (zh) 2020-10-09
KR102220417B1 (ko) 2021-02-25
JP6315163B1 (ja) 2018-04-25
CN109952165A (zh) 2019-06-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6315163B1 (ja) プレス成形品の製造方法および製造装置
CN109414745B (zh) 冲压部件的制造方法及制造装置
JP5836972B2 (ja) L形製品の製造方法
US10179360B2 (en) Method for producing curved part, and skeleton structure member of body shell of automobile
TWI619564B (zh) 壓製成形品之製造方法及壓製模具
JP6369556B2 (ja) プレス成形品の製造方法、製造装置及び製造設備列
US20150336619A1 (en) Press component and method and device for manufacturing same
WO2017170533A1 (ja) プレス成形品の製造方法
JP6128226B2 (ja) プレス成形品及びプレス成形品の製造方法並びにプレス成形品の製造装置
CN111727089B (zh) 冲压部件的制造方法、冲压成型装置和冲压成型用的金属板
WO2016147703A1 (ja) プレス成形(press forming)方法及びプレス成形金型(tool of press forming)
JP2011067841A (ja) 中空柱状部品の製造方法
JP6015784B2 (ja) 伸びフランジ成形部品の製造方法
JP6011680B1 (ja) プレス成形方法及びプレス成形金型
JP5079604B2 (ja) 金属製断面ハット型形状部材のプレス成形用金型およびプレス成形方法
JP2020075258A (ja) プレス成形方法
JP2022139302A (ja) プレス成形品の製造方法および製造装置
KR20230002914A (ko) 프레스 성형 금형 및 프레스 성형 방법
JP2022173890A (ja) 車両用プレス部品の製造方法
KR20230003551A (ko) 프레스 성형 방법
JP2021167002A (ja) ハット形状成形部品の製造方法、および金型

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180123

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20180123

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20180222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180227

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180312

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6315163

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350