JP6119848B2 - ブランク、成形板、プレス成形品の製造方法及びプレス成形品 - Google Patents

ブランク、成形板、プレス成形品の製造方法及びプレス成形品 Download PDF

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Description

本発明は、ブランク、成形板、プレス成形品の製造方法及びプレス成形品に関する。
自動車のボディシェルは、フロントピラー,センターピラー,サイドシル、ルーフレール、サイドメンバ等の骨格部材と、フードリッジ,ダッシュパネル,フロントフロアーパネル,リアフロアフロントパネル,リアフロアリアパネル等の各種成形パネルとを接合したユニットコンストラクション構造(モノコック構造)を有する。フロントピラー,センターピラー,サイドシル等の一般的に閉断面を有する骨格部材は、フロントピラーレインフォースメント,センターピラーレインフォースメント,サイドシルアウターレインフォースメント等の構成部材を、アウターパネルやインナーパネルといった他の構成部材と接合することにより、組立てられる。
例えば、図12に示すように、骨格部材1は、構成部材2〜5をスポット溶接によって接合することにより形成される。
構成部材2は、天板部2aと、天板部2aの両端から下方に延在する一対の縦壁部2b,2bと、縦壁部2b,2bの下端から外方に延在するフランジ部2c,2cとを備える略ハット型の横断面形状を有する。また、構造部材2は、天板部2aが平面視でL字状の外形を有する(以下、このような構成部材を「L字状形状部品」という場合がある)。このような構成部材2を含むことにより、骨格部材1の強度及び剛性が確保される。
図13には、天板部6aが平面視でT字状の外形を有する構成部材(以下、「T字状形状部品」という場合がある)6を示す説明図である。T字状形状部品6も、L字状形状部品2と同様に、天板部6a,左右一対の縦壁部6b,6b,フランジ部6c,6cとを備える略ハット型の横断面形状を有する。また、T字状形状部品6の変形として、天板部が平面視でY字状の外形を有するY字状形状部品(図示しない)もある。
通常、L字状形状部品2、T字状形状部品6さらにはY字状形状部品をプレス成形により製造する場合には、シワの発生を抑えるために絞り成形によるプレス加工が採用される。
図14Aは、絞り成形によるプレス加工の成形開始前を示す概略説明であり、図14Bは成形完了時を示す概略説明図である。
絞り成形方法は、図14A、図14Bに示すように、ダイ7、パンチ8、及びシワ押さえ9(ブランクホルダ)を用いて素材金属板(ブランク)10をプレス成形品、例えばL字状形状部品11に絞り成形によりプレス加工する。
図15は、絞り成形によるプレス加工により製造されるプレス成形品11の一例を示す概略説明図であり、図16はプレス成形品11の成形素材であるブランク10を示す概略説明図であり、図17はブランク10におけるシワ押さえ領域10aをハッチングにより示す概略説明図であり、さらに、図18はトリミング前の中間プレス成形品12を示す概略説明図である。
例えば、図15に示すL字状形状部品11を絞り成形によるプレス加工方法により製造する場合には、(1)図16に示す素材金属板10を図14Aに示すダイ7とパンチ8の間に設置し、(2)図17に示す素材金属板10の周囲のシワ押さえ領域10aをシワ押さえ9とダイ7により強く押さえ、(3)図14Bに示すように、ダイ7とパンチ8とをプレス方向(鉛直方向)に相対移動させて素材金属板10を図18に示す中間プレス成形品12に絞り成形によるプレス加工し、(4)中間プレス成形品12の周囲の不要な部分をトリムし、L字状形状部品11を得る。
図14A、図14B、図15〜18に示すように、絞り成形によるプレス加工によれば、シワ押さえ9によってブランク10が型内に流入することを抑制できるため、ブランク10の過剰な流入による中間プレス成形品12のシワの発生を抑制できる。
しかし、絞り成形によるプレス加工によってプレス成形品11を製造するためには、中間プレス成形品12の周囲に広範なトリム領域が必要になるため、プレス成形品11の歩留まりが低下して製造コストが上昇する。
図19は、中間プレス成形品12におけるプレス不良であるシワ及び割れの発生状況の一例を示す概略説明図である。
また、図19に示すように、中間プレス成形品12は、絞り成形の過程でブランク10が型内に過剰に流入するα領域においてシワが発生し易いとともに、絞り成形の過程で板厚が局部的に減少するβ領域において割れが発生し易い。特に、ブランクとして延性が小さい高強度鋼板を用いてL字状形状部品2を絞り成形によりプレス加工しようとすると、ブランク10の延性の不足によりシワや割れが発生し易い。
このようなシワ及び割れの発生を防止するために、従来は、フロントピラーレインフォースメント等のL字状形状部品2やセンターピラーレイフォースメント等のT字状形状部品6のブランク10として、延性に優れた比較的低強度の金属板を用いていた。このため、強度を確保するためにはブランク10の板厚を厚くせざるを得ず、重量増加やコスト上昇は否めなかった。
特開2003−103306号公報、特開2004−154859号公報、特開2006−015404号公報、特開2008−307557号公報(以下、それぞれを「特許文献1〜4」という場合がある)には、ハット形状やZ字状形状等の単純な断面形状が長手方向の全長にわたって延在する部品を製造するための曲げ成形によるプレス加工法が開示されている。しかしながら、これらの方法は、いずれもL字状形状部品2やT字状形状部品6、さらにはY字状形状部品といった複雑な形状を有する部品の製造には適用できない。
そこで、本発明者らは、先に国際公開第2011/145679号パンフレット(以下、「特許文献5」という場合がある)により、延性が小さい高張力鋼板からなるブランクを用いても、シワや割れを生じることなく、L字状形状部品2やT字状形状部品6、Y字状形状部品を歩留まりよく曲げ成形によりプレス加工できる方法に係る特許発明(特許第5168429号明細書)を開示した。
この特許発明は特許文献5により既に公知であるので、以下に簡単に説明する。この特許発明は、L字形状部材のように、横断面が略ハット形状で平面視で縦壁部が天板部側に凸となる屈曲部を有する部品をブランクから成形する方法である。ブランクをダイ金型とパッド及び曲げ型との間に配置し、(1)面外変形抑制領域としてのブランクの天板部に相当する部位の一部をパッドにより加圧した状態、且つ、ブランクのL字の下側に相当する部分の端部が天板部と同一平面上にある状態で、ダイ金型と曲げ型とを鉛直方向に相対移動させることにより、ブランクのL字の下側に相当する部分の端部をダイ金型のうち天板部に対応する部位の上でスライド(面内移動)させながら、縦壁部及びフランジ部を成形することによってL字状形状部品等を成形するものである。または、(2)面外変形抑制領域としてのブランクの天板部に相当する部位の一部にパッドを近接又は接触し、パッドとダイ金型との隙間を、ブランクの板厚以上ブランクの板厚の1.1倍以下に保った状態、かつ、ブランクのL字の下側に相当する部分の端部が天板部と同一平面上にある状態で、ダイ金型と曲げ型とを鉛直方向に相対移動させることにより、ブランクのL字の下側に相当する部分の端部をダイ金型のうちブランクの天板部に対応する部位の上でスライド(面内移動)させながら、縦壁部及びフランジ部を成形することによって、L字状形状部品等を成形するものである。本明細書では、この特許発明に係る曲げ成形によるプレス加工方法を「自由曲げ工法」という。
自由曲げ工法によれば、L字状形状部品等をブランクからプレス成形する際に、ブランクのうち、L字状形状部品のL字下側部に対応する部位が縦壁部に向けて引き込まれる。この結果、通常の絞り成形によるプレス加工では板厚減少による割れが発生し易いフランジ部の過度な引張り応力を軽減できるため、フランジ部の割れの発生が抑制される。
また、L字形状部品の通常の絞り成形によるプレス加工では過剰なブランクの流入によりシワが発生しやすい天板部も、ブランクが流入により引張られるためにシワの発生が抑制される。
さらに、通常の絞り成形によるプレス加工においては、ブランクにおけるL字状形状部品のL字下側部に対応する部位に必ず設けられる、シワ押さえのための大きなトリム領域を設ける必要がなくなるため、歩留まりが向上する。
さらにまた、曲げ成形によるプレス加工のためにブランクに要求される延性が小さくなるため、延性が優れた比較的低強度の鋼板だけでなく、比較的延性が低い高強度の鋼板をブランクとして用いることも可能になる。このため、ブランクの板厚を小さくすることができ、車両等の軽量化にも寄与できる。
上述のように、自由曲げ工法は、L字状形状部品又はT字形状部品等を高強度のブランクから低コストで割れやシワを生じることなく冷間でプレス成形できる画期的なプレス成形法である。
しかしながら、本発明者らが自由曲げ工法の優れたプレス成形性をさらに高めるべく鋭意検討を重ねた結果、L字状形状部品11の各部寸法、とりわけ、天板部11aのL字下端部における幅w3(図15参照)が長くなると、自由曲げ工法でも湾曲部14における縦壁部11bからフランジ部11cにつながる部分においてL字状形状部品11の内側又はエッジ部(図15、A部付近)における割れ(以下、この割れを「フランジ割れ」という場合がある)や、天板部11aのL字下端部(図15、B部)におけるエッジ割れ(以下「天板エッジ割れ」という場合がある)が生じるという、自由曲げ工法に特有な新規な課題があることが判明した。
自由曲げ工法によりプレス加工を行う際の割れ対策として、他の曲げ加工によるプレス加工法と同様に、ブランク10におけるフランジ部11cに成形される部分のエッジに適正な大きさの余肉部を設けることにより天板部11aの材料を縦壁部11b側へ移動させ、これにより、割れを防止できるのではと一見考えられる。
しかし、本発明者らが検討した結果、さらに課題があることが判明した。すなわち、自由曲げ工法では、フランジ割れを解消するために、フランジ部11cに成形される部分であるブランク10のエッジに余肉部を設ける範囲を増やすことは確かに有効である。しかしながら、余肉部を設けられたフランジ部11cに成形される部分の強度も増加するため、天板部11aに成形されるブランク10の部分から縦壁部11bに成形される部分へのブランクの流入量が増加し、天板エッジ割れが発生してしまうことが判明した。
一方、天板エッジ割れを回避するために、天板部11aのL字下端部に成形されるブランク10の部分のエッジに余肉部を設けると、天板部11aの変形抵抗が大きくなるために天板部11aから縦壁部11bへのブランクの流入が不足し、フランジ割れが発生してしまう。
特許文献5の段落0058には、フランジ部の幅が25mm未満である場合に25mm以上100mm以下となるように余肉部を設けることが記載されているものの、余肉部の形状は具体的に記載されていない。また、フランジ部の幅が25mm以上100mm以下である場合には余肉部を設けることが開示されていない。
このように、湾曲部14の存在により天板部11aの長手方向の一端の幅w3が他端の幅w1よりも大きいL字状形状部品やT字状形状部品、さらにはY字状形状部品を自由曲げ工法によりプレス成形する際に、フランジ割れ及び天板エッジ割れの発生を防止する手法は、何ら確立されていない。このため、例えば、T字形状部品の代表的な例であるセンターピラーレインフォースメントを自由曲げ工法によるプレス加工により製造する場合には、長手方向の一端の幅を短くする(他端の幅との差を小さくする)ことによりフランジ割れ及び天板エッジ割れの発生を防止せざるを得ない。したがって、センターピラーレインフォースメントの天板部の長手方向の一端の幅を、300mmより長く設定することは、プレス成形技術上不可能であった。
本発明の目的は、プレス成形時にシワや割れを防止又は抑制するブランク、成形板、及びプレス成形時にシワや割れを防止又は抑制するプレス成形品の製造方法及びシワや割れの発生が防止されたプレス成形品を提供することである。
本発明は、略述すると、「L字状形状部品やT字状形状部品、さらにはY字状形状部品であるプレス成形品を展開した形状のブランクにおける、フランジ部に成形される部分のエッジ部への余肉部の設け方を工夫することにより、プレス成形品におけるフランジ割れの発生を防ぎながら、天板部から縦壁部への過剰なブランクの流入を抑制して天板エッジ割れの発生をも防ぐことができる」という技術思想、具体的には、「T字状形状部品やL字状形状部品、さらにはY字状形状部品であるプレス成形品を展開した形状のブランクにおける、フランジ部に成形される部分のエッジ部へ余肉部を設けるとともに、この余肉部のエッジ部に、第1の凹部、凸部及び第2の凹部を設けることにより、余肉部に設ける凸部によりフランジ割れの発生を抑制できるとともに、余肉部に設ける第1の凹部及び第2の凹部がいずれも延びることにより天板部から縦壁部への変位量を軽減することができるために天板エッジ割れの発生をも抑制できる」という技術思想に基づく。
本発明の第1の態様は、平面視において、一対の外縁部のうちの少なくとも一方が、直線である直線外縁部と、前記直線外縁部から連続して他方の外縁部から離間していく外側に凹形状の曲線である曲線外縁部とを備えた天板部と、前記外縁部から下方に折り曲げられ、前記直線外縁部に沿って形成された縦壁部と前記曲線外縁部に沿って形成された曲縦壁部とを備えた縦壁部と、前記縦壁部から外側へ延び、前記直線外縁部に沿って形成された直線フランジ部と前記曲線外縁部に沿って形成された前記曲縦壁部から外側へ延びる曲線フランジ部とを備えたフランジ部と、を備えた平面視でL字、T字、及び、Y字状のいずれかの形状の加工部品にプレス加工して製造される平板状のブランクであって、前記加工部品の展開形状において前記フランジ部のエッジに相当する部位には余肉部が設けられており、前記余肉部には外側へ凸形状となる凸部と、前記凸部の両側に凹形状の第1凹部と第2凹部が形成され、少なくもとも前記凸部が前記曲線フランジ部のエッジに相当する部位に設けられているブランクを提供する。
本発明の第2の態様は、前記余肉部は、前記第1凹部と前記凸部の間、および前記凸部と前記第2凹部との間の少なくとも一方には、平面視で直線となる直線状部をさらに備える本発明の第1の態様によるブランクを提供する。
本発明の第3の態様は、本発明の第1態様又は第2態様のブランクにプレス成形前の予加工を行った成形板を提供する。
本発明の第4の態様は、本発明の第1の態様又は第2の態様のブランク又は第3の態様の成形板を、ダイ金型とパッド及び曲げ型との間に配置する工程と、前記天板部、前記縦壁部及び前記フランジ部の端部に形成される前記ブランク又は前記成形板の部分が前記天板部に成形される前記ブランク又は前記成形板の部分と同一平面上に存在する状態で、前記ブランク又は前記成形板において前記天板部に成形される部分の一部である面外変形抑制領域を前記パッドにより加圧した状態で、前記ダイ金型又は前記曲げ型を相互に接近する方向へ相対移動させることによって、前記端部を、前記ダイ金型における前記天板部に対応する部位に対して面内移動させながら前記縦壁部及び前記フランジ部を曲げ成形によりプレス成形する工程と、を備えるプレス成形品の製造方法を提供する。
本発明の第5の態様は、本発明の第1の態様又は第2の態様のブランク又は第3の態様の成形板を、ダイ金型とパッド及び曲げ型との間に配置する工程と、前記天板部、前記縦壁部及び前記フランジ部の端部に形成される前記ブランク又は前記成形板の部分が前記天板部に成形される前記ブランク又は前記成形板の部分と同一平面上に存在する状態で、前記ブランク又は前記成形板における前記天板部に成形される部分の一部である面外変形抑制領域に前記パッドを近接又は接触させ、前記パッドと前記ダイ金型との隙間を、前記ブランク又は前記成形板の板厚以上、かつ該板厚の1.1倍以下に保ちながら前記ダイ金型又は前記曲げ型を相互に接近する方向へ相対移動させることにより、前記縦壁部及び前記フランジ部を曲げ成形によりプレス成形する工程と、を備えるプレス成形品の製造方法を提供する。
本発明の第6の態様は、前記面外変形抑制領域は、前記ブランク又は前記成形板において平面視で、前記天板部に形成される部分を前記直線外縁部となる線の延長線で二分された領域のうち前記曲線外縁部となる部位側の領域であって、前記ダイ金型に接する領域である本発明の第4又は第5態様にプレス成形品の製造方法を提供する。
本発明の第7の態様は、前記ブランク又は前記成形板の端部であって、前記ブランク又は前記成形板における前記面外変形抑制領域に対応する部位の中で前記曲線外縁部よりも前記天板部に成形される側に存在する部分は、前記天板部に成形される部分と同一平面上に存在する本発明の第4〜第6のいずれか1態様によるプレス成形品の製造方法を提供する。
本発明の第8の態様は、前記縦壁部の高さは、前記曲線外縁部の長さの0.2倍以上、又は20mm以上である本発明の第4〜第7のいずれか1態様によるプレス成形品の製造方法を提供する。
本発明の第9の態様は、前記ブランク又は前記成形板における前記天板部に成形される部分の内側であって、前記曲線外縁部から前記天板部に成形される側へ少なくとも5mm以内の領域に、前記パッドを近接又は接触させることによって、前記縦壁部及び前記フランジ部が成形される本発明の第4〜第8のいずれか1態様によるプレス成形品の製造方法を提供する。
本発明の第10の態様は、前記曲線外縁部の中央の位置から、前記曲線外縁部の端部から前記直線外縁部側へ50mm以上離れた位置までの間の前記フランジ部の幅は、25mm以上100mm以下である本発明の第4〜第9のいずれか1態様によるプレス成形品の製造方法を提供する。
本発明の第11の態様は、前記天板部の前記曲線外縁部の最大曲率半径は5mm以上300mm以下である本発明の第4〜第10のいずれか1態様によるプレス成形品の製造方法を提供する。
本発明の第12の態様は、前記ブランク又は前記成形板の引張強度は、400MPa以上1600MPa以下である本発明の第4〜第11のいずれか1態様によるプレス成形品の製造方法を提供する。
本発明の第13の態様は、平面視において、一対の外縁部のうちの少なくとも一方が、直線である直線外縁部と、前記直線外縁部から連続して他方の外縁部から離間していく外側に凹形状の曲線である曲線外縁部とを備えた天板部と、前記外縁部から下方に折り曲げられ、前記直線外縁部に沿って形成された直縦壁部と前記曲線外縁部に沿って形成された曲縦壁部とを備えた縦壁部と、前記縦壁部から外側へ延び、前記直線外縁部に沿って形成された直線フランジ部と前記曲線外縁部に沿って形成された前記曲縦壁部から外側へ延びる曲線フランジ部とを備えたフランジ部と、を備え、前記天板部の前記曲線外縁部側の端部の幅が150mm以上であり、引張強度が400MPa以上1600MPa以下である請求項1又は2に記載されたブランク又は該ブランクに予加工を行った成形板を素材として冷間で曲げ成形によりプレス成形されて得られるプレス成形品を提供する。
本発明のブランク又は成形板をプレス成形することにより、プレス成形品のシワや割れの発生を防止又は抑制できる。また、本発明のプレス成形品の製造方法によれば、シワや割れの発生を防止又は抑制してプレス成形品を製造することができる。さらに、本発明のプレス成形品は、高強度のブランクからシワや割れの発生が防止又は抑制され、所望の形状に製造されたものである。
本発明の一実施形態に係るプレス成形品であるL字状形状部品の形状を簡略化して示す概略説明図である。 本発明の一実施形態に係るL字状形状部品の主要部寸法の一例を示す概略説明図である。 本発明の一実施形態に係るL字状形状部品のブランクの形状を模式的に示す概略説明図である。 本発明の一実施形態に係るL字状形状部品の曲縦壁部近傍の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る製造方法により得られるL字状形状部品の曲縦壁部近傍の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る製造方法を実施する際に用いられる金型ユニットの概略を示す概略説明図である。 図5に示す金型ユニットによるプレス成形開始前の概略を示す、図4Bにおけるa−a線断面図である。 図5に示す金型ユニットによるプレス成形完了時の概略を示す、図4Bにおけるa−a線断面における、説明図である。 図5に示す金型ユニットによるプレス成形開始前の概略を示す、図4Bにおけるb−b線断面図である。 図5に示す金型ユニットによるプレス成形完了時の概略を示す、図4Bにおけるb−b線断面における、説明図である。 ブランクの面外変形抑制領域(領域F)をハッチングで示す概略説明図である。 ブランクをダイ金型上に設置した状態を示す斜視図である。 ブランクをL字状形状部材に成形した後の状態を示す斜視図である。 比較例1のブランク形状を示す概略説明図である。 比較例2のブランク形状を示す概略説明図である。 比較例3のブランク形状を示す概略説明図である。 比較例4のブランク形状を示す概略説明図である。 実施例のブランク形状を示す概略説明図である。 実施例で試作した自動車の骨格部品の構成部品であるプレス成形品の形状を示す斜視図である。 構成部材をスポット溶接によって接合することにより形成される骨格部材の一例を示す概略説明図である。 天板部が平面視でT字状の外形を有するT字状形状部品を示す説明図である。 絞り成形によるプレス加工において、成形開始前を示す概略説明図である。 絞り成形によるプレス加工において、成形完了時を示す概略説明図である。 図15は、絞り成形によるプレス加工により製造されるプレス成形品の一例を示す概略説明図である。 プレス成形品の成形素材であるブランクを示す斜視図である。 図17は、ブランクにおけるシワ押さえ領域をハッチングにより示す概略説明図である。 プレス加工後の中間プレス成形品を示す斜視図である。 自由曲げ工法による中間プレス成形品におけるシワ及び割れの発生状況の一例を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るブランク形状のバリエーションを示す概略説明図である。 本発明の一実施形態に係るブランク形状のバリエーションを示す概略説明図である。 本発明の一実施形態に係るブランク形状のバリエーションを示す概略説明図である。 本発明の一実施形態に係るブランク形状のバリエーションを示す概略説明図である。 本発明の一実施形態に係るブランク形状のバリエーションを示す概略説明図である。
本発明の実施形態に係るブランク、プレス成形品及びその製造方法について、図1〜図11及び図20を参照しながら説明する。なお、本実施形態において、「平面視」とは、プレス成形時にダイ金型と曲げ金型が相対移動する方向から視ることを意味する。
また、本実施形態では、プレス成形品がL字状形状部品である場合を例にとるが、本発明はL字状形状部品に限定されるものではなく、T字状形状部品やY字状形状部品といった、後述する横断面形状を有するとともに湾曲部を有するプレス成形品であれば同様に適用される。
さらに、ブランクは、プレス成形に適した金属板であればよく、その材質は特定のものには限定されない。ブランクとしては、例えば鋼板、アルミニウム板、さらには鋼やアルミニウムを主成分とする合金板といった、プレス成形に適した金属板が好適である。本実施形態では、ブランクが鋼板である場合を例にとる。
1.プレス成形品
図1は、本実施形態に係る長尺のプレス成形品であるL字状形状部品20の形状を簡略化して示す説明図である。図2は、このプレス成形品の主要部の寸法の一例を示す説明図である。さらに、図3は、本実施形態に係るL字状形状部品20のブランク30の形状を模式的に示す説明図である。
L字状形状部品20は、図1に示すように、長手方向(図1における矢印X方向(以下、X方向という場合がある」))に長く延びて存在する長尺プレス成形品である。L字状形状部品20のX方向の寸法は、100〜1400mmの範囲にあり、図2に示すように例えば300mmである。
L字状形状部品20は、平面視略L字形状の天板部20aと、天板部20aのX方向と交差する方向(本実施形態ではX方向と直交する矢印Y方向(以下、「Y方向」という場合がある))の両端から下方に延在する二つの縦壁部20c,20cと、二つの縦壁部20c、20cの下端部から外側に延在する二つのフランジ部20d,20dとを備える略ハット型の横断面形状を有する。なお、天板部20aと縦壁部20c、20cの間には、横断面がR形状とされた稜線部20b、20bを備える。
天板部20aには、Y方向の両端部に稜線部20b、20bとの境界線となる外縁部24a、24bがある。外縁部24aは、X方向の一方(以下、「X1方向」という場合がある。)の端部から平面視直線上に延びている直線外縁部24a1と、直線外縁部24a1に連続して平面視で内側に凸に湾曲しており、X方向の他方(以下、「X2方向」という場合がある。)に向かって外縁部24bから離間していく曲線外縁部24a2と、曲線外縁部24a2に連続して平面視直線状に延びている直線外縁部24a3とを備える。なお、反対側の外縁部24bは、平面視直線状の直線外縁部のみで形成されている。
天板部20aは、X方向へ延在するとともにY方向に所定の幅wを有する。X1方向の端部における天板部20aの幅w1は50〜200mmの範囲にあり、図2に示すように例えば100mmである。また、X2方向の端部における天板部20aの幅w3は70〜1000mmの範囲にあり、図2に示すように例えば200mmである。
なお、L字状形状部品20において、「L字下端部」とは、図1に示すように、天板部20aのX2方向の端部25のことを意味する。本実施形態のように端部が平面視において複数の部分(本実施形態では2つの直線)から形成される場合にはその全てを含む。
次に、縦壁部20c、20cについて説明する。
外縁部24a側の縦壁部20cは、直線外縁部24a1に倣ってX1方向の端部から平面視において直線状となる直縦壁部20c1と、曲線外縁部24a2に倣って平面視において内側に凸となる曲線状となる曲縦壁部20c2と、直線外縁部24a3に倣って平面視において直線状となる直縦壁部20c3とを備える。なお、反対側の縦壁部20cは、平面視直線状の直縦壁部のみから形成されている。
縦壁部20c,20cの高さは20〜120mmの範囲にあり、図2に示すように、例えば70mmである。ここで、縦壁部20cの高さは、曲線外縁部24a2の長さの0.2倍未満であるか、あるいは20mm未満であると、縦壁部20cにシワが発生し易くなる。このため、縦壁部20cの高さは、曲線外縁部24a2の長さの0.2倍以上かつ20mm以上であることが好ましい。
縦壁部20c(曲縦壁部20c2)の平面視における最大曲率半径、すなわち、外縁部24a(外縁部24a2)の最大曲率半径(RMAX)は、5mm以上300mm以下であることが好ましい。最大曲率半径が5mm未満であると、最大曲率部分が局所的に張り出すため、割れが発生し易くなる。一方、最大曲率半径が300mm超であると、X2方向の端部における天板部20aの幅w3とX1方向の端部の幅w1との差が大きくなり、プレス成形の過程で縦壁部20dに引き込まれる距離が長くなるため、後述する金型ユニット40とブランク30との摺動距離が大きくなり、金型ユニット40の摩耗が促進され、金型寿命が短くなる。したがって、曲縦壁部20c2(曲線外縁部24a2)の最大曲率半径は100mm以下であるとより好ましい。
続いて、フランジ部20d、20dについて説明する。
外縁部24a側のフランジ部20dも、外縁部24aに倣ってX1方向の端部から平面視においてエッジが直線状となる直線フランジ部20d1と、エッジが内側に凹となる曲線状となる曲線フランジ部20d2と、直線状となる直線縦壁部20d3とを備える。なお、反対側のフランジ部20dは、平面視直線状の直線フランジ部のみから形成されている。
二つのフランジ部20d,20dの幅はいずれも10〜100mmの範囲にあり、図2に示すように例えば35mmである。
さらに、本実施形態に係る製造方法では、図4Aに示すように、曲縦壁部20c2の中央Cよりも第1の端部A(X1方向側の曲縦壁部20c2の終点を意味する)へ向けた側のフランジ部20dの幅hが25mm以上100mm以下であればよい。より具体的には、後述する図4Aにおいて、フランジ部20dの中央線Cから、端部Aにおけるフランジ部20dを超えて、端部A側におけるフランジ部20dからフランジ周方向へ50mm離れた位置までの区間Dにおけるフランジ部20dの幅hが25mm以上100mm以下になるようにプレス成形することが好ましい。
フランジ部20dの幅hは、フランジ部20dの縁の任意の位置における接線と直交する方向へのフランジ部20dの距離で定義される。
区間D内のフランジ部20dにフランジ幅hが25mm未満である箇所が存在すると、フランジ部20dにおいて板厚減少が大きくなり、割れが発生し易くなる。これは、成形の過程で天板部20aのX2方向の端部(図1におけるB部近傍)を縦壁部20cに引き込む力がフランジ部近辺に集中するためである。
一方、区間D内のフランジ部20dにフランジ幅hが100mm超の箇所が存在する場合、フランジ部20dの圧縮される量が大きくなり、シワが発生し易くなる。
このため、区間D内のフランジ部20dのフランジ幅hを25mm以上100mm以下とすることにより、フランジ部20dにおけるシワと割れの発生を抑制することができる。
したがって、フランジ部20dのフランジ幅hが25mm未満の形状の部品を製造する場合には、25mm以上の幅を有するフランジ部20dを有する中間プレス成形体をプレス成形により製造した後に、不要部分を切除することが好ましい。
また、L字状形状部品20は、X方向の直線外縁部24a1と曲線外縁部24a2との境界位置で、第1の部分21と第2の部分22に便宜的に分けられる。第1の部分21では、縦壁部20c,20cが平面視で平行な直線状に形成されているため、天板部20aの幅w1が略一定である。
これに対して第2の部分22では、縦壁部20c、20cのうち、曲縦壁部20c2(曲線外縁部24a2)が略板厚方向へ湾曲するとともに天板部20aの幅wがX2方向の端部に向けて徐々に増加することにより、天板部20aが平面視でL字状を呈する。曲縦壁部20c2の曲率半径は、5〜500mmの範囲にあり、図2に示すように200mmである。
なお、曲線外縁部24a2、曲縦壁部20c2、曲線フランジ部20d2をまとめて、湾曲部23という場合がある。
L字状形状部品20の曲線外縁部24a2は、平面視で一定の曲率を有する形状、楕円形状、複数の曲率を有する形状、又は直線部を含む形状などであってよい。すなわち、L字状形状部品20では、平面視で、弧状に湾曲している稜線部20b(曲線外縁部24a2)の外側に天板部20aが存在し、弧状に湾曲している稜線部20bの内側(弧の中心点側)にフランジ部20dが存在する。なお、天板部20aは完全な平面である必要はなく、プレス製品のデザインに基づき天板部20aに種々の付加形状(例えば凹部や凸部等)が付与されてもよい。
図4Aに示すように、L字状形状部品20の曲線外縁部24a2の両端部のうち、X1方向の端部を端部A(第1の端部)と呼び、X2方向の端部を端部B(第2の端部)という。
X2方向の端部における天板部20aの幅w3は150mm以上であることが例示される。従来、T字状形状部品の代表的な例であるセンターピラーレインフォースメントを自由曲げ工法によるプレス加工により製造する場合には、ブランクの形状を変更してフランジ割れ及び天板エッジ割れの発生を防止せざるを得ず、センターピラーレインフォースメントの下端部における幅w3を150mm超に長く設定することは困難であった。しかし、本実施形態に係るL字状形状部品20は、後述するブランク30を用いて自由曲げ工法で成形するため、ブランクの形状を変更してフランジ割れ及び天板エッジ割れの発生を防止する必要がなくなり、X2方向の端部における天板部20aの幅w3として150mm以上を確保することができる。
さらに、X2方向の端部を含む第2の部分22の一部は、他の部材(例えばルーフレールやサイドシル等)との接合部をなしており、この部分を介して他の部材と適宜手段(スポット溶接やレーザ溶接等)により接合される。
このため、本実施形態に係るプレス成形品20は、他の部材との接合部となる部分の接合面積を増加できるために、他の部材との接合強度を高めることができ、プレス成形品が自動車車体構成部材(各種ピラーアウターレインフォースメントやシルアウターレインフォースメント等)である場合には、自動車のボディシェルの曲げ剛性やねじり剛性を向上することができる。
なお、以上の説明は、二つの縦壁部20c,20cのうちの一つの縦壁部20cとこの縦壁部20cにつながる稜線部20b及びフランジ部20dとがいずれも縦壁部20cの略板厚方向へ湾曲する場合、すなわちL字状形状部品20を例にとったが、二つの縦壁部20c,20cのうちの両方の縦壁部20cとこれらの縦壁部20cにそれぞれつながる稜線部20b及びフランジ部20dとがいずれも縦壁部20cの略板厚方向へ湾曲する場合、すなわちT字状形状部品やY字状形状部品についても、事情は同じである。
本実施形態に係るプレス成形品であるL字状形状部品20は、以上のように構成される。
2.ブランク
次に、L字状形状部品20をプレス成形するための金属素材板であるブランク30について説明する。
図3に示すように、ブランク30は、素材である鋼板から適当な加工(例えばレーザー加工)により所定の形状に切り出されることにより、製造される。
ブランク30に行う予加工としては、例えば、ブランク20の内部に軽度の凸部を形成するための曲げ成形や絞り成形によるプレス成形加工や穴空け加工等がある。プレス成形品20の寸法や形状を勘案してブランク30に対してこれらの予加工を適宜行ってもよい。
ブランク30は、プレス成形品20を展開した形状31(図3おける一点鎖線で示す形状であり、本明細書では「展開形状」という場合がある)、すなわち天板部20aに成形される部分30aと、外縁部24a、24bに成形される部分30b,30bと、稜線部20b、20b、縦壁20c,20c及びフランジ部20d,20dに成形される部分30c,30cを合わせた形状に、曲線フランジ部20d2を含むフランジ部20dに成形される部分のエッジに膨出部48を付加するとともに、この膨出部48のエッジを、下記条件1を満足する第1の凹部33、凸部34及び第2の凹部35を設けた余肉部32にする。
図3に示すように、フランジ部20dに成形される部分の展開形状31のエッジ部45には、L字状形状部品20のフランジ部20dと同様に、X1方向の端部から直線エッジ部45a、曲線エッジ部45b、直線エッジ部45cが形成されている。
条件1;ブランク30の内部方向への曲率の符号を負とするとともにこの内部方向と反対の方向への曲率の符号を正とした場合に、余肉部32のエッジに並んで形成された、曲率の符号が負となる第1の凹部33、曲率の符号が正となる凸部34、及び曲率の符号が負となる第2の凹部35をこの順に有する。
さらに、ブランク30は、下記条件2及び3を満足することが好ましい。
条件2;凸部34の平面視におけるエッジ長さ(以下、同様の平面視におけるエッジ長さを「エッジ長さ」という場合がある)は曲線エッジ部45bのエッジ長さ以下である。凸部34は、フランジ割れを防ぐために設けられるものであり、フランジ割れが生じるのは曲線フランジ部20d2であるから、凸部34のエッジ長さは曲線エッジ部45bのエッジ長さ以下であることが好ましい。
なお、ブランク30において、「平面視」という場合には、板の延在方向に対して直交する方向から見た場合を意味する。
また、第1の凹部33、凸部34、第2の凹部35のエッジ長さは、ブランク30のエッジにおける変曲点間の距離をさす。
条件3;第1の凹部33及び第2の凹部35それぞれの曲率の絶対値は、いずれも、0.1(1/mm)以下である。第1の凹部33及び第2の凹部35は、天板エッジ割れを防ぐために設けられるものであり、第1の凹部33及び第2の凹部35が延びることによって、プレス加工時にブランク30が型内へ流入することを抑制するものである。したがって、第1の凹部33及び第2の凹部35それぞれの曲率の絶対値が大きいと第1の凹部33及び第2の凹部35それぞれにおいて応力集中が発生し、第1の凹部33及び第2の凹部35それぞれにおいてエッジ割れが発生し易くなる。このため、第1の凹部33及び第2の凹部35それぞれの曲率の絶対値は0.1(1/mm)以下であることが好ましい。
展開形状31は、ブランク30の形状のベースとなる形状であり、天板部20a,稜線部20b,20b,縦壁部20c,20c及びフランジ部20d,20dを平面に展開した形状であって、天板部20aに成形される部分に、稜線部20b,20bに成形される部分と、縦壁部20c,20cに成形される部分と、フランジ部20d,20dに成形された部分とを付加することにより得られる形状である。
また、余肉部32は、上述のように、フランジ割れ及び天板エッジ割れをともに防ぐための基本となる部分であり、このような観点から余肉部32の形成範囲や大きさを決定すればよい。例えば、製品であるL字状形状部品20の縦壁部20cの高さの1/2〜3/2倍の幅(縦壁部20cとフランジ部20dとの境界線から余肉部32のエッジまでの距離)を有する余肉部32を、L字状形状部品20の曲線フランジ部20d2となる部分に形成することが望ましい。L字状形状部品20のフランジ部20dの形状(長さ)により余肉部32が変動することを防ぐためである。余肉部32の幅が縦壁部20cの高さの1/2未満であるとフランジ割れが発生し、余肉部32の幅が縦壁部20cの高さの3/2超であると、フランジしわや縦壁割れが発生するからである。
また、本実施形態に係る製造方法によれば、成形によるフランジ部20dの板厚減少が抑制されるので、延性が高く比較的低強度の鋼板(例えば引張強度が400MPa程度の鋼板)からなるブランク30だけでなく、延性が低く比較的高強度の鋼板(例えば引張強度が1600MPa程度の鋼板)からなるブランクを用いても良好にプレス成形することができる。このため、ブランク30には、引張強度が400MPa以上1600MPa以下の高強度鋼板を用いることができる。
ブランク30のX2方向の端部30dは、少なくとも一部の端部が天板部20aに成形される部分30aの同一平面内にあるような形状、すなわちプレス成形時に端部が巻き込まれない形状を有していることが望ましい。また、後述する図7に示すように、ブランク30のうち、面外変形抑制領域(領域F)に対応する部位の端部は部分30aと同一平面上にあること、換言すると、ブランク30の端部であって、ブランク30における面外変形抑制領域に対応する部位の中で曲線外縁部24a2及び直線外縁部24a3に成形される部分よりも天板部20aに成形される側に存在する部分は、天板部20aに成形される部分と同一平面上に存在することが好ましい。
図3に示すブランク30とは異なり、第1の凹部33と凸部34との間、又は第2の凹部35と凸部34との間のうちの一方又は双方に、直線状部を有していてもよい(図20E、直線状部46、47参照)。これにより、第1の凹部33,凸部34,第2の凹部35それぞれの曲率半径が小さくてもよい場合には、これらの曲率半径を大きくしなくとも、所望の第1の凹部33,凸部34及び第2の凹部35をエッジに有する余肉部32を形成することができ、好ましい。
なお、ブランク30に設けられる余肉部32の配置については、図20A〜20Eに示すようなバリエーションが考えられる。
図20Aに示すように、余肉部32の第1の凹部33、凸部34、第2の凹部35が全て曲線エッジ部45bの範囲内に設けられているブランク30(図20A参照)や、第1凹部33の始点が直線エッジ部45aにかかるブランク30(図20B参照)や、第2凹部35の始点が直線エッジ部45cにかかるブランク30(図20C参照)が考えられる。
また、直線エッジ部45aに第1凹部33、曲線エッジ部45bに凸部34、直線エッジ部45cに第2の凹部35が形成されたブランク30(図20D参照)も考えられる。
さらに、第1の凹部33と凸部34の間、凸部34と第2の凹部35の間に平面視で直線となる直線状部46、47が形成されているブランク30(図20E参照)等が考えられる。これらは、あくまでも例示であり、これらに限定する趣旨ではない。
3.本実施形態に係るプレス成形品の製造方法
本実施形態に係るプレス成形品の製造方法について、先ず自由曲げ工法について説明し、次にこれを本実施形態に係るブランク30に適用した場合の作用効果について説明する。
これらのプレス成形品の製造方法は、略述すると、上述の本発明に係るブランク30に、特許文献5により開示された自由曲げ工法を用いて冷間で曲げ成形によるプレス加工を行うことを経て、上述の本発明に係るプレス成形品20を製造するものである。自由曲げ工法は特許文献5により既に公知であるので、以下に簡単に説明する。
なお、この自由曲げ工法の説明では、上記説明で用いたL字状形状部品20、ブランク30と異なる形状のL字状形状部品20Y、ブランク30Yを用いているが、作用等に変わりはない。また、L字状形状部品20Y、ブランク30Yの構成要素については、L字状形状部品20、ブランク30と同様の構成要素には同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図4Bは、本製造方法により得られるL字状形状部品20の湾曲部23の斜視図であり、図5は、本製造方法を実施する際に用いられる金型ユニット40の概略を示す説明図であり、図6A、図6Bは、図5に示す金型ユニット40によるプレス成形開始前とプレス成形完了時の概略を示す図4Bにおけるa−a線断面図であり、図6C、図6Dは、図5に示す金型ユニット40によるプレス成形開始前とプレス成形完了時の概略を示す図4Bにおけるb−b線断面図である。
はじめに、金型ユニット40を図5を参照して説明する。金型ユニット40は、ブランク30Yが設置されるダイ金型41と、ブランク30ダイ金型41との間に挟み込むパッド42と、ダイ金型41と相対移動することによりブランク30をプレス成形する曲げ型43とを備える。
後述する面外変形抑制領域(領域F)に対応する部位などの面内移動を許容する程度にブランク30を加圧する場合にパッド42の駆動機構はバネや油圧でよい。または、ガスクッションをパッド42としてもよい。
また、面外変形抑制領域(領域F)に近接又は接触する部分についてパッド42とダイ金型41との隙間を、ブランク30の板厚以上でかつ板厚の1.1倍以下に保った状態で縦壁部20c及びフランジ部20dを成形する場合に用いるパッド42の駆動機構は電動シリンダーや油圧サーボ装置などであればよい。なお、ダイ金型41と曲げ型43との上下の位置関係は反対でも良い。
この方法では、ブランク30Yの少なくとも一部の領域(ブランク30のうち、天板部20aに対応する領域の少なくとも一部)が、ダイ金型41のうち天板部20aに対応する部位の上でスライド(面内移動)可能な状態で、縦壁部20c及びフランジ部20dを成形する。つまり、ブランク30Yをダイ金型41とパッド42及び曲げ型43との間に配置し、パッド42をブランク30Yに近接又は接触させた状態で、ブランク30Yの少なくとも一部を、ダイ金型41のうち天板部20aに対応する部位の上でスライドさせながら、縦壁部20cおよびフランジ部20dを成形する。
なお、「パッド42をブランク30Yに近接させた状態」とは、ダイ金型41のうち天板部20aに対応する部位の上でブランク30Yがスライドする場合にはブランク30Yとパッド42とが接触せず、この部位の上でブランク30Yが面外変形(又は座屈)しようとした場合にはブランク30Yとパッド42とが接触する状態を意味する。より厳密には、「パッド42をブランク30Yに近接させた状態」とは、パッド42とダイ金型41との隙間を、ブランク30Yの板厚の1.0倍超かつ1.1倍以下に保った状態を意味する。
また、縦壁部20cおよびフランジ部20dの成形では、ブランク30Yの一部である面外変形抑制領域(領域F)にパッド42が近接又は接触する部分については、パッド42とダイ金型41との隙間をブランク30Yの板厚の1.0倍超且つ1.1倍以下に保った状態で、成形してもよい。
例えば、天板部20aに相当する部分のパッド42とダイ金型41との隙間をブランク30Yの板厚以上でかつ板厚の1.1倍以下に保った状態で成形した場合、ブランク30Yには過大な面圧がからないため、プレス中にブランク30Yは金型ユニット40内で十分にスライド(面内移動)でき、さらに成形が進むにつれて、天板部20aで肉余りが発生してブランク30Yを面外変形させる力が働いた場合には、パッド42によりブランク30Yの面外変形が拘束されるので、割れやシワの発生を抑制することができる。
天板部20aに相当する部分のパッド42とダイ金型41との隙間をブランク30Yの板厚未満にして成形した場合は、ブランク30Yとダイ金型41との間に過大な面圧がかかることになり、ブランク30Yが金型ユニット40内で十分にスライド(面内移動)できずに、フランジ部20dで割れが発生してしまう。
一方、天板部20aに相当する部分におけるパッド42とダイ金型41との隙間をブランク30Yの板厚の1.1倍以上として成形した場合、プレス中にブランク30Yの面外変形が十分に拘束されないため、成形が進むにつれ、天板部20aでブランク30Yが大幅に余ることにより、天板部20aに顕著なシワの発生のみならず、座屈が発生し、所定の形に成形することができなくなる。
自動車部品等で一般に使用される引張強度200MPaから1600MPaの金属板をその一部を面外変形抑制領域(領域F)として、パッド42の面外抑制領域に近接又は接触する部分についてはパッド42とダイ金型51との隙間がブランク30Yの板厚の1.0倍超かつ1.1倍以下に保った状態で成形する場合、パッド42とダイ金型41との隙間がブランク30Yの板厚の1.03倍以上であると、多少のシワが発生するので、パッド42とダイ金型41との隙間は板厚以上、かつ板厚の1.03倍以下とすることがより望ましい。
本実施形態に係る製造方法では、図6A、図6Bに示すように、a−a線断面位置ではダイ金型41上に天板部20aに成形される部分(図3、天板部20aに成形される部分30a参考)を載置してパッド42で押さえながら又は近接させながら、ブランク30の両側が曲げ型43によりプレスされることにより縦壁部20c,20cおよびフランジ部20d,20dが成形される。この際、図6C、図6Dに示すように、b−b線断面位置では、ダイ金型41上に面外変形抑制領域Fに相当する部分が載置され、ブランク30の一方側のみが曲げ型43によりプレスされることにより縦壁部20cおよびフランジ部20dが成形される。
このように、面外抑制変形領域Fは、b−b線断面において、一方側のみが曲げ型43によりプレス成形されると共に、パッド42とダイ金型41間をブランク30Yが移動可能に設置されているため、十分な量のブランクが型内に流れ込むことになる。
上記自由曲げ工法の説明では、パッド42とダイ金型41の間に隙間を設けたが、パッド42により、ブランク30Yに加圧しても良い。
すなわち、縦壁部20cおよびフランジ部20dの成形では、ブランク30Yの一部を面外変形抑制領域(領域F)として、パッド42により所定の荷重圧力で加圧してもよい。
例えばパッド荷重圧力が高く設定され、プレス中にブランク30Yにおける、ダイ金型41の天板部20aに接する部分が、ダイ金型41とパッド42との間で十分にスライド(面内移動)できない場合には、フランジ部20dに割れが発生してしまう。
また、パッド42による荷重圧力が低く設定され、プレス中にブランク30Yにおける、ダイ金型41の天板部20aに接する部分での面外変形を拘束できない場合は、天板部20aにシワが発生してしまう。
自動車部品等で一般に使用される引張強度200MPaから1600MPaの鋼板を成形する場合、30MPa以上の圧力でパッド42によってブランク30Yに加圧するとダイ金型41の天板部20aに対応する部位上でブランクが十分に摺動(移動)できないためフランジ部20dで割れが発生する。一方、0.1MPa以下の圧力で加圧すると天板部20aでの面外変形を十分に抑制できない。したがって、パッド42によるブランク30Yに対する加圧は0.1MPa以上かつ30MPa以下の圧力で行うことが望ましい。
さらに一般的な自動車部品の製造用のプレス機および金型ユニットを考えると、0.4MPa以下では荷重が小さいため、ガスクッション等でパッド42を安定して加圧することが難しく、15MPa以上では荷重が大きくなり高圧の加圧装置が必要になるため設備コストが高くなるので、パッド42による加圧は0.4MPa以上かつ15MPa以下の圧力で行うことがより望ましい。
ここで言う圧力とは、パッド加圧力を、パッド42とブランク30Yとの接触部分の面積で除した平均面圧のことであり、局所的には多少のバラツキがあってもよい。
図7は、ブランク30Yの面外変形抑制領域(領域F)をハッチングで示す説明図である。
図7に示すように、縦壁部20c及びフランジ部20dの成形では、天板部20aの平面視で、稜線部20bの弧状に湾曲している部位20bの一方の端部である端部A(第1の端部)における、稜線部20bと天板部20aとの境界線の接線で二分される天板部20aの領域のうち、他方の端部である端部B(第2の端部)を含む側の領域であって、ダイ金型41の天板面(ブランク30の天板部20aに成形される部分30aに対応する面)に接する領域(図7におけるハッチング部)が、面外変形抑制領域(領域F)として加圧されることが好ましい。これにより、天板部20aや縦壁部20cのシワ発生を抑えることができる。
なお、パッド加圧に際しては、ブランク30のダイ金型41の天板面に接する部分全面もしくは、面外変形抑制領域(領域F)の全体を含むブランク30のダイ金型41の天板面に接する部分の一部をカバーする形状のパッドを用いることが好ましい。但し、例えば製品のデザインにより面外変形抑制領域(領域F)に付加形状が存在する場合等には、付加形状部を避けて、少なくとも面外変形抑制領域(領域F)のうち外縁部24a(曲線外縁部24a2、直線外縁部24a3)になる位置から5mm以内の領域を含みかつ面外変形抑制領域(領域F)の50%以上の面積をカバーする形状のパッドを用いてもよい。さらに、加圧面が区切りされたパッドを用いてもよい。
また、ブランク30のうち、外縁部24aになる位置から少なくとも5mm以内にある天板部30aに成形される領域を、パッド42で加圧することが好ましい。すなわち、ブランク30における天板部20aに成形される部分30aの内側であって外縁部24aとなる位置から少なくとも5mm以内の領域に、パッド42を近接又は接触させることによって、曲縦壁部20c2及び曲線フランジ部20d2は成形されることが好ましい。例えば、外縁部24aから4mm以内の領域のみをパッド42で加圧すると、天板部20aにシワが発生し易いからである。
図8は、ブランク30Yをダイ金型41上に設置した状態を示す斜視図であり、図9は、ブランク30YをL字状形状部材20Yに成形した後の状態を示す斜視図である。
本発明に係る製造方法では、ブランク30Yを、図8に示すように、ダイ金型41の上に設置し、そして、L字状形状部材20Yの天板部20aに成形される部分30aを、パッド42によりダイ金型41に向けて加圧した状態で、曲げ型43をプレス方向に向けて降下させ、図9に示すように縦壁部20c,20c及びフランジ部20d,20dを成形する。
上述のように、曲げ型43をプレス方向に向けて降下させることで、ブランク30は縦壁部20c及びフランジ部20dの形状に沿って変形する。このとき、ブランク30のうち、端部30dに対応する部位は、縦壁部20cに流入する。すなわち、ブランク30のうち、端部30dにおける天板部20dに成形される位置は伸ばされることになるため、従来の絞り成形の場合では型内へのブランク30の過剰な流入による天板部20aにおけるシワの発生が抑制される。また、ブランク30のうち、端部30dのフランジ部20dに対応する位置は、過度に伸ばされないため、従来の絞り成形の場合では板厚減少による割れが発生し易かったフランジ部20dにおける割れの発生が抑制される。また、このようにしてシワ、割れの発生を抑制できることから、従来の成形法のように、ブランク30のうち端部30dの近傍にシワ押さえのための大きなトリム領域を設ける必要がない。
本実施形態に係るプレス成形品の製造方法は、冷間で上記自由曲げ工法によるプレス加工によりブランク30から製造する方法である。
したがって、ブランク30Yに換えてブランク30を適用することにより、上記自由曲げ工法と同様の作用効果を奏すると共に、以下のような作用を有する
これらの製造方法によれば、この曲げ成形によるプレス加工の際に、ブランク30は、余肉部32のエッジ部に、第1の凹部33、凸部34及び第2の凹部35を有するため、余肉部32に設けられた凸部34により型内へのブランクの流れ込み量を増加させ、フランジ割れの発生を抑制できる。余肉部32で凸部34の両側に設けられた第1の凹部33及び第2の凹部35がプレス加工時にいずれも延びることにより天板部20aに成形される部分30aから縦壁部30cへの変位量を軽減することができ、天板エッジ割れの発生をも抑制できるようになる。
さらに、本製造方法では、L字状形状部材20の幅w3を長くとった場合でも、この曲げ成形によるプレス加工の際に用いるブランク30が、余肉部32のエッジ部に、第1の凹部33、凸部34及び第2の凹部35を有するため、余肉部32に設けられた凸部34によりフランジ割れの発生を抑制できるようになるとともに、余肉部に設けられた第1の凹部33及び第2の凹部35がいずれも延びることにより天板部20aに成形される部分30aから縦壁部30cへの変位量を軽減することができるために天板エッジ割れの発生をも抑制できるようになる。
余肉部32の作用を確認するために、以下のような試験を行った。
すなわち、図10A〜図10Eに示すように、各種形状のブランク36〜39、30(比較例1〜4、実施例)(引張強度1180MPa、板厚1.6mm)を用いて、ブランクにおける天板部20aに成形される部分をパッドで抑えた後に曲げ型によって曲げ成形する自由曲げ工法により、図1及び図2に示す形状及び寸法を有するプレス成形品20を製造した。
なお、ブランク36〜39、30は、余肉部32以外の部分は全て同一である。
図10AはベースとなるL字状形状部品20の展開形状を有するブランク36(比較例1)を示し、図10B〜図10Eは、いずれも、フランジ部20dに形成される部分のエッジに余肉部32を形成したものである。図10Bは余肉部32のエッジに曲率の符号が負となる凹部46(曲率半径300mm)を形成したブランク37(比較例2)を示し、図10Cは余肉部32を直線状のエッジ47に形成したブランク38(比較例3)を示している。また、図10Dは余肉部32のエッジにそれぞれ曲率半径が150mmの凹部48及び凸部49を並べて形成したブランク39(比較例4)を示し、さらに、図10Eは余肉部32のエッジにそれぞれ曲率半径が100mmの第1凹部33、凸部34及び第2の凹部35を連続して形成したブランク30(本実施例)である。
成形したプレス成形品20における図1に示すA部及びB部それぞれにおける板厚減少率、割れについて調べた結果を表1に示す。なお、表1のおける部位A1〜部位A3とは、図1における部位を意味する。
表1に示すように、比較例1ではA部でフランジ割れが生じた。また、比較例2〜4に示すように付与する余肉部32の面積が大きくなるにつれてA部の板厚減少率は小さくなりA部でのフランジ割れの危険性は小さくなるものの、B部の板厚減少率が大きくなってB部での天板エッジ割れの危険性が高まることが分かる。
これに対し、本発明例によれば、A部の板厚減少率を最も小さくすることができるとともに比較例3、4のブランク38、39よりもB部の板厚減少率も小さく抑えることができるため、A部でのフランジエッジ割れのみならずB部での天板エッジ割れの発生を防ぐことができた。
このようにして、自由曲げ工法によりブランク30が中間プレス成形体に成形される。このようにして成形された中間プレス成形体に、必要に応じてさらに曲げ成形を行った後に、外形を所望の形状にするトリム加工を行うとともに、穴抜き加工を行うことにより、製品であるプレス成形体が製造される。
図11は、本実施例で試作した自動車の骨格部品の構成部品であるプレス成形品50の形状を示す斜視図である。
図11に示すように、プレス成形品50の全長は1000mmであり、X1方向及びX2方向の端部における天板部50aの幅はいずれも100mmであり、縦壁部50cの高さは70mmであり、さらに、フランジ部50dの幅は25mmである。
また、プレス成形品50のブランクは、板厚がいずれも1.6mmであって引張強度が590MPa級、980MPa級又は1180MPa級の3種類の高張力鋼板からなり、プレス成形品の展開形状における、湾曲部のフランジに成形される部分のエッジに、図3に示す余肉部32を形成し、この余肉部32のエッジに第1の凹部33、凸部34及び第2の凹部35を設けたものである。
強度レベルが異なるこれら3種のブランクを用い、このブランクを、パンチの上に設置した後に天板部に成形される部分をパッドで抑えてダイで曲げ成形を行う自由曲げ工法を用いて、図11に示すプレス成形品50を製造した。
その結果、3種のいずれのブランクを用いた場合でも、図11に示す本発明に係るプレス成形品50を、部位A1におけるフランジ割れや、部位A2におけるダイR割れや、部位A3における縦壁割れ、さらには部位Bにおける天板エッジ割れを生じることなく、良好にプレス成形ができた。
なお、2013年5月13日に出願された日本国特許出願2013−101419号の開示は、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。
前述したように、本発明によれば、高強力鋼板等を高品質かつ効率的に成形することができる。よって、本発明は、鋼板加工技術産業、例えば自動車産業において利用可能性が高いものである。

Claims (13)

  1. 平面視において、一対の外縁部のうちの少なくとも一方が、直線である直線外縁部と、前記直線外縁部から連続して他方の外縁部から離間していく外側に凹形状の曲線である曲線外縁部とを備えた天板部と、
    前記外縁部から下方に折り曲げられ、前記直線外縁部に沿って形成された直縦壁部と前記曲線外縁部に沿って形成された曲縦壁部とを備えた縦壁部と、
    前記直縦壁部から外側へ延び、前記直線外縁部に沿って形成された直線フランジ部と前記曲線外縁部に沿って形成された前記曲縦壁部から外側へ延びる曲線フランジ部とを備えたフランジ部と、
    を備えた平面視でL字、T字、及び、Y字状のいずれかの形状の加工部品にプレス加工して製造される平板状のブランクであって、
    前記加工部品の展開形状において前記フランジ部のエッジに相当する部位には余肉部が設けられており、前記余肉部には外側へ凸形状となる凸部と、前記凸部の両側に凹形状の第1凹部と第2凹部が形成され、少なくもとも前記凸部が前記曲線フランジ部のエッジに相当する部位に設けられているブランク。
  2. 前記余肉部は、前記第1凹部と前記凸部の間、および前記凸部と前記第2凹部との間の少なくとも一方には、平面視で直線となる直線状部をさらに備える請求項1記載のブランク。
  3. 請求項1又は2記載のブランクにプレス成形前の予加工を行った成形板。
  4. 請求項1又は2記載のブランク又は請求項3記載の成形板を、ダイ金型とパッド及び曲げ型との間に配置する工程と、
    前記天板部、前記縦壁部及び前記フランジ部の端部に形成される前記ブランク又は前記成形板の部分が前記天板部に成形される前記ブランク又は前記成形板の部分と同一平面上に存在する状態で、
    前記ブランク又は前記成形板において前記天板部に成形される部分の一部である面外変形抑制領域を前記パッドにより加圧した状態で、前記ダイ金型又は前記曲げ型を相互に接近する方向へ相対移動させることによって、前記端部を、前記ダイ金型における前記天板部に対応する部位に対して面内移動させながら前記縦壁部及び前記フランジ部を曲げ成形によりプレス成形する工程と、
    を備えるプレス成形品の製造方法。
  5. 請求項1又は2記載のブランク又は請求項3記載の成形板を、ダイ金型とパッド及び曲げ型との間に配置する工程と、
    前記天板部、前記縦壁部及び前記フランジ部の端部に形成される前記ブランク又は前記成形板の部分が前記天板部に成形される前記ブランク又は前記成形板の部分と同一平面上に存在する状態で、
    前記ブランク又は前記成形板における前記天板部に成形される部分の一部である面外変形抑制領域に前記パッドを近接又は接触させ、前記パッドと前記ダイ金型との隙間を、前記ブランク又は前記成形板の板厚以上、かつ該板厚の1.1倍以下に保ちながら前記ダイ金型又は前記曲げ型を相互に接近する方向へ相対移動させることにより、前記縦壁部及び前記フランジ部を曲げ成形によりプレス成形する工程と、
    を備えるプレス成形品の製造方法。
  6. 前記面外変形抑制領域は、前記ブランク又は前記成形板において平面視で、前記天板部に形成される部分を前記直線外縁部となる線の延長線で二分された領域のうち前記曲線外縁部となる部位側の領域であって、前記ダイ金型に接する領域である請求項4又は5に記載されたプレス成形品の製造方法。
  7. 前記ブランク又は前記成形板の端部であって、前記ブランク又は前記成形板における前記面外変形抑制領域に対応する部位の中で前記曲線外縁部よりも前記天板部に成形される側に存在する部分は、前記天板部に成形される部分と同一平面上に存在する請求項4〜6のいずれか1項に記載されたプレス成形品の製造方法。
  8. 前記縦壁部の高さは、前記曲線外縁部の長さの0.2倍以上、又は20mm以上である請求項4〜7のいずれか1項に記載されたプレス成形品の製造方法。
  9. 前記ブランク又は前記成形板における前記天板部に成形される部分の内側であって、前記曲線外縁部から前記天板部に成形される側へ少なくとも5mm以内の領域に、前記パッドを近接又は接触させることによって、前記縦壁部及び前記フランジ部が成形される請求項4〜8のいずれか1項に記載されたプレス成形品の製造方法。
  10. 前記曲線外縁部の中央の位置から、前記曲線外縁部の端部から前記直線外縁部側へ50mm以上離れた位置までの間の前記フランジ部の幅は、25mm以上100mm以下である請求項4〜9のいずれか1項に記載されたプレス成形品の製造方法。
  11. 前記天板部の前記曲線外縁部の最大曲率半径は5mm以上300mm以下である請求項4〜10のいずれか1項に記載されたプレス成形品の製造方法。
  12. 前記ブランク又は前記成形板の引張強度は、400MPa以上1600MPa以下である請求項4〜11のいずれか1項に記載されたプレス成形品の製造方法。
  13. 平面視において、一対の外縁部のうちの少なくとも一方が、直線である直線外縁部と、前記直線外縁部から連続して他方の外縁部から離間していく外側に凹形状の曲線である曲線外縁部とを備えた天板部と、
    前記外縁部から下方に折り曲げられ、前記直線外縁部に沿って形成された直縦壁部と前記曲線外縁部に沿って形成された曲縦壁部とを備えた縦壁部と、
    前記縦壁部から外側へ延び、前記直線外縁部に沿って形成された直線フランジ部と前記曲線外縁部に沿って形成された前記曲縦壁部から外側へ延びる曲線フランジ部とを備えたフランジ部と、
    を備え、
    前記天板部の前記曲線外縁部側の端部の幅が150mm以上であり、引張強度が400MPa以上1600MPa以下である請求項1又は2に記載されたブランク又は該ブランクに予加工を行った成形板を素材として冷間で曲げ成形によりプレス成形されて得られるプレス成形品。
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