JP6350504B2 - ブランク形状決定方法、及びブランク形状修正装置 - Google Patents

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Description

本発明は、フランジを有するプレス成形品を形成するために使用されるプレス前のブランクの形状を、プレス成形する際に発生しやすいフランジ割れを回避可能な形状に適正化するための技術に関する。
近年、自動車車体の軽量化と衝突安全性とを両立させるために、自動車部品への高張力鋼板の適用が進んでいる。一般的に鋼板の強度が上昇すると成形性は低下するため、高張力鋼板のプレス成形ではしばしば割れが発生し、適用拡大の妨げとなっている。特に、フランジを有する製品形状の成形品において、成形中に線長が伸びる変形、つまり伸びフランジ変形を受ける部位において伸びフランジ割れが問題となる。
この伸びフランジ割れに対する技術として、例えば特許文献1及び特許文献2に記載の技術がある。
特許文献1では、内側に凹んだ凹状外周縁に形成される凸状フランジ部の中央部下端に生じる伸びフランジ割れを防止するために、凸状フランジ部となるブランク部の輪郭形状を、滑らかに結ばれた輪郭形状とすることが提案されている。
また特許文献2では、伸びフランジ部のブランク端部のコーナー半径を大きくとることで割れを回避できるブランク形状が提案されている。
特開2009−160655号公報 特許第4959605号公報
平坦なブランクを立体の成形品に加工する場合、部品全体が受ける変形量はほぼ決まっている。このため、ある箇所の変形量が小さくなると別の場所の変形量が大きくならざるを得ないという、いわゆるトレードオフの関係がある。
これに対し、特許文献1及び特許文献2の技術では、ブランクの初期形状に対し、伸びフランジ割れ危険部のブランク形状を大きくする、すなわち予肉を付与する方向に修正するようにブランク形状を修正することになる。
しかし、この2つの特許文献に記載されているように、フランジに対応する部位のブランク形状を大きくすることでフランジの変形が小さくなると、フランジに接続するダイ肩部での変形が増大し、割れのおそれがある。
また、予肉の付与によりブランク寸法は大きくなることから、材料の歩留まりが低下するという問題もある。したがって、公知の決定方法で決めた、ブランクの初期形状からの修正量はできるだけ少ないことが望ましい。
本発明は、上記のような点を考慮してなされたものであり、効率的に伸びフランジ割れを回避可能な適正形状にブランクの初期形状を修正可能な技術の提供を目的とする。
課題を解決するために、本発明の一態様は、フランジを有するプレス成形品を形成するために使用されるプレス前のブランクの形状を決定するブランク形状決定方法であって、
上記フランジのうち、プレスによって線長が伸び変形する部分に対応する上記ブランクの部分を形状検討部と定義した場合に、初期形状のブランクをプレス成形したときに、上記形状検討部に発生するブランク端縁に沿った方向での板厚減少量の分布若しくはひずみの分布からなる分布を求める分布評価工程と、上記分布評価工程が求めた分布に基づき、上記ブランク端縁に沿った方向において、設定した基準量を越えた過剰変形領域の区画と、上記基準量未満と上記基準量よりも小さい下限設定値との間の余裕変形領域の区画とを求める変形領域決定工程と、上記過剰変形領域の区画のブランク端位置を、当該ブランク端縁に直交する方向の外方に変更し、上記余裕変形領域の区画のブランク端位置を、当該ブランク端縁に直交する方向の内方に変更する修正を行うブランク形状修正工程と、を備え、
上記修正による各区間のブランク端位置の修正量は、対象とする区間の途中位置を最大修正量とすると共に、ブランク端縁に沿って上記途中位置から各区画の端に向かうほど修正量が小さくなるように設定され、且つ、上記形状検討部のブランク端縁に沿った方向における、上記修正量の変化が滑らかとなるように設定することを特徴とする。
上記修正量の変化が滑らかとは、ブランク端縁に沿った修正量の変化に、曲率が急峻する曲率急峻部(修正量の変化が急激に大きくなる部分)が無いことを指す。
本発明によれば、歩留まりの悪化を最小限に抑え、且つ、フランジ以外の部位の成形への影響を抑えつつ、効率的に伸びフランジ割れを回避可能な形状にブランクの初期形状を修正可能となる。
本発明に基づく実施形態に係るブランク形状修正装置の構成を示す図である。 分布に対する領域の区画、修正量の求め方を説明するための図である。 プレス成形品を適用する形状の一例を示す図である。 ブランクの初期形状を示す図である。 ブレス成形品の形状の例を示す図である。 各区画の設定を示す図である。 各区画での修正量を示す図である。 求めた修正量の初期形状への反映例を説明する図である。 修正ブランク形状での分布の例を示す図である。 求めた修正量の初期形状への別の反映例を説明する図である。 図10の場合の修正ブランク形状での分布の例を示す図である。
次に、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
本実施形態のブランク形状修正装置10は、フランジを有するプレス成形品を形成するために使用されるプレス前のブランクBLKの初期形状を、プレス成形によって伸びフランジ割れを抑制したブランク形状に修正する、すなわちブランク形状の適正化を行うための装置である。
以下の説明では、分布Bとして板厚減少量の分布を例に挙げて説明するが、フランジ線長方向のひずみ(例えば最大主ひずみ)の分布を評価のための分布として適用しても、また両者の分布を一緒に使用して評価しても構わない。
ここで、本明細書では、ブランクBLKをプレス成形して目標のプレス形成品の形状とすることで形成されるフランジのうち、プレスによって線長が伸び変形する部分に対応する上記ブランクBLKの部分を形状検討部と定義する。
<構成>
ブランク形状修正装置10は、図1に示すように、入力部10A、分布評価部10B、変形領域決定部10C、ブランク形状修正部10D、分布再評価部10E、及び終了判定部10Fを備える。ブランク形状修正装置10での演算処理は、コンピュータでの演算処理にて行われる。
入力部10Aは、対象とするブランクBLKの初期形状のデータや、プレス条件のデータを入力して、データを記憶部に格納する。プレス条件のデータには、目標とするプレス成形品の形状データを含む。
分布評価部10Bは、入力部10Aが入力したデータに基づき、有限要素解析法その他の公知の数値解析手法によるシミュレーションのプログラムを用いた解析によって、初期形状のブランクBLKを目標とするプレス成形品の形状にプレス成形したときに、形状検討部に発生する板厚減少量の分布Bを求める。求める板厚減少量の分布Bは、形状検討部における、ブランク端縁に沿った方向での板厚減少量の分布Bである。端縁に沿った分布Bの例を図2に示す。
変形領域決定部10Cは、分布評価部10Bが求めた分布Bに基づき、上記ブランク端縁に沿った方向において、設定した基準量αを越えた過剰変形領域の区画Xと、上記基準量α未満と上記基準量αよりも小さい下限設定値βとの間の余裕変形領域の区画Yとを求める。図2では、α=18.0%とし、β=5.0%とした場合を例示している。
基準量αは、例えば、対象とするブランクBLKの材質や板厚から、穴広げ率などの材料特性値に基づき、許容可能な板厚減少量の最大値を求め、その半分や三分の一などの値とする。また例えば分布評価部10Bで取得した板厚減少量の最大値と最小値との平均値を採用する。但し、基準量αは、8%以上20%以下の範囲で設定することが好ましい。例えば、20%寄りの値(例えば18%)などを初期基準量として初期設定し、分布評価部10Bが取得した分布Bの最大値と20%との差に基づき、上記初期値を変更して基準量αとしても良い。例えば差が大きいほど初期基準量よりも小さくなる方向に基準量αを設定変更する。
下限設定値βは、余裕変形領域決定の足切りを行うために設定する値である。下限設定値βは、例えば0〜5%の範囲、好ましくは2〜5%の範囲で設定することが好ましい。
ブランク形状修正部10Dは、変形領域決定部10Cが求めた過剰変形領域の区画Xや余裕変形領域の区画Yの各領域のブランク端縁に沿った区画毎に、過剰変形領域の区画Xのブランク端位置を、当該ブランク端縁に直交する方向の外方に変更する修正(材料を盛る修正)を行うと共に、余裕変形領域の区画Yのブランク端位置を、当該ブランク端縁に直交する方向の内方に変更する修正(材料を削る修正)を行う。
各区間の上記のブランク端縁の修正のための修正量は、ブランク端縁に沿った方向において、対象とする区間の途中位置を最大修正量λとし求め、ブランク端縁に沿って上記途中位置から各区画の端に向かうほど修正量が徐々に小さくなるように設定される。このとき、ブランク端縁に沿った方向への上記修正量の変化が滑らかとなるように設定する。
上記途中位置は、例えば、区間の中央位置に設定したり、板厚減少量の絶対値が一番大きい位置に設定したりする。
例えば、各区間のブランク端位置の修正量のブランク端縁に沿ったプロフィールを、対象とする区画の中央位置を上記途中位置とし、対象とする区画の両端位置を最小修正量とした、同方向に凸の曲率からなる曲線形状に設定する。図2のS1〜S5がそのプロフィール形状である。上記の各曲線形状S1〜S5は、例えば円や楕円、放物線の一部の円弧形状や、三角関数、指数関数、対数関数、双曲線関数、正規分布B関数で表現される曲線とする。もっとも、3点を通る円の一部の曲線とすることが簡便である。
但し、区間の境界部分では、補間処理を行って両者の線が滑らかに連続するように処理する。例えば、両方の曲線の端部近傍の各接線を使用して補間処理を行う。
上記のようにして、ブランク端縁に沿った修正量のプロフィールの線S1〜S5を決定したら、そのブランク端縁に沿った修正量を、初期形状のブランクBLKの板端縁に対応する部分に加算することで、修正後のブランクBLKの形状を決定する。
分布再評価部10Eは、分布評価部10Bの処理と基本的に同じであるが、ブランク形状修正部10Dの処理により修正された後の形状のブランクBLKをプレス成形したときに、上記形状検討部に発生するブランク端縁に沿った方向での板厚減少量の分布B若しくは最大主ひずみの分布Bからなる分布Bを求める。分布評価部10Bが分布再評価部10Eを兼ねていても良い。
終了判定部10Fは、分布再評価部10Eが求めた板厚減少量の分布Bの最大値が目標値以下か否かを判定する。そして、最大値が目標値以下の場合には、ブランク形状の修正処理を終了する。
一方、終了判定部10Fが目標値以下で無いと判定すると、パラメータ変更部が、上記基準量α、下限設定値β、最大修正量λの少なくとも一つの値を変更して、分布評価部10Bに戻ることで、分布評価部10B、変形領域決定部10C、ブランク形状修正部10Dの処理を繰り返す。
ここで、上記のブランク形状修正装置10では、形状修正するブランク形状を初期形状のままとしているが、これに限定されない。例えば、ブランク形状修正部10Dの処理により修正されたブランク形状を上記初期形状とする初期形状変更部を有していても良い。修正されたブランク形状を上記初期形状とする処理は、ブランク形状修正部10Dの処理が行われる度に実行しても良いし、複数回、ブランク形状修正部10Dの処理が実行される度に実行してもよい。
<動作その他>
次に、プレス成形品として、図3のような自動車のドア部のアウタパネルを製造するためのプレス成形品を例示し、そのドア開口部の伸びフランジ変形部に対して、評価及びブランク形状の修正を行うことを例示して、ブランク形状を修正してブランク形状を決定する処理例その他について説明する。
ここで、図3に示すようなサイドアウタードアオープニング部における伸びフランジ変形においては、実際にプレス成形しても、シミュレーション解析を行ってみても、図3中符号○で示す箇所に伸びフランジ変形が集中しており、割れの危険性が高くなっている。すなわち、割れの危険性を小さくするには、板厚減少率のピーク値を小さくするため、伸びフランジ変形の集中を緩和させることがポイントとなる。
そこで発明者は、ブランク形状を適正化することで、この伸びフランジ変形の集中を緩和させる方法を鋭意検討した。
これを実現するために発明者は、ブランクBLKのフランジに相当する端部において、ひずみが大きな領域には予肉を付与し、ひずみが小さな領域は削ぐことを考えた。ブランク形状が変わると場所によりフランジ幅が変わることとなるが、フランジ幅が大きい屈曲部では外力に対する抵抗が大きくなり変形しにくくなる。一方、フランジ幅の小さい直線部では外力に対する抵抗が小さくなり変形しやすくなる。これによりフランジに生じるひずみを分散することができると考えた。
以下、ブランク形状の修正量の演算について説明する。
ここで、図4のようなブランクBLKを初期形状として、図5のプレス成形品にプレス加工する場合を想定する。
このとき、上述のように図3の○の箇所が伸びフランジ変形が集中するため、その○のうち、A部周辺のブランク端部を形状検討部に設定する場合で説明する。
そして、分布評価工程として、分布評価部10Bが、初期形状のブランクBLKを目標とするプレス成形品の形状にプレス成形したときに、形状検討部に発生するブランク端縁に沿った方向での板厚減少量の分布Bを求める。
例えば、形状検討部におけるブランク端縁に沿った、板厚減少量の分布Bは、図6のようになる。
次に、変形領域決定工程として、変形領域決定部10Cが、分布評価部10Bが求めた分布Bに基づき、上記ブランク端縁に沿った方向において、設定した基準量αを越えた過剰変形領域の一又は2以上の区画X1,X2、及び、上記基準量α未満と上記基準量αよりも小さい下限設定値βとの間の余裕変形領域の一又は2以上の区画Y1,Y2,Y3とを求める。
例えば現在のブランク端縁に沿った方向での板厚減少量の分布Bである場合、図6のように、過剰変形領域及び余裕変形領域の各区画X1,X2、Y1,Y2,Y3が決定される。この例ではα=18%、β=2%とした場合である。
次に、ブランク形状修正工程として、ブランク形状修正部10Dは、過剰変形領域の区画X1,X2のブランク端位置を、当該ブランク端縁に直交する方向の外方に変更、すなわちブランクBLKに材料を盛るような修正を行う量を決定すると共に、余裕変形領域の区画Y1,Y2,Y3のブランク端位置を、当該ブランク端縁に直交する方向の内方に、すなわちブランクBLKから材料を削ぐような変更する修正を行う量を決定する。
ブランク端縁に沿った修正量のプロフィールは、上記分布Bのプロフィール形状とは関係なく、一定の円弧形状など、各区画毎に同方向に凸の曲率からなる曲線形状の連続した線で設定される。
その修正量のプロフィール形状は、例えば図7のS1〜S5のように、区画毎に、対象とする区画の中央位置を最大修正量λとし、対象とする区画の両端位置を最小修正量とし、その中央位置と区画の両端位置を通る円の一部でプロフィールを形成する。
最大修正量λは、対象位置でのフランジの線長Laに対し、予め設定した係数γを乗算した値とする。係数γは例えば0.02〜0.20の範囲で設定する。フランジの線長Laは、形状検討部のフランジの線長の平均値を採用しても構わない。また、フランジの線長の代わりに区画の長さを使用しても良い。
λ=γ・La
そして、求めた修正量を、図8のように、対象とする形状対象部に端縁に沿って適用して、修正後のブランク形状を決定する。図8は、α=15%、β=2%。γ=0.1の場合である。図8中、斜線部分が修正した部分であり、符号Zが初期形状のブランク端縁位置を示す。図10でも同様であり、α=18%、β=2%。γ=0.05の場合である。
次に、分布再評価工程として、分布再評価部10Eは、修正後のブランク形状のブランクBLKを目標とするプレス成形品の形状にプレス成形したときに、形状検討部に発生するブランク端縁に沿った方向での板厚減少量の分布Bを求める。例えば図9のように分布Bが求められる。
そして、分布再評価部10Eが求めた板厚減少量の分布Bの板厚減少量の最大値が所定許容値以下であれば、処理を終了し、ブランク形状修正部10Dで求めた修正後のブランク形状のブランクBLKに決定する。そして、そのブランク形状のデータを出力する。
一方、分布再評価部10Eが求めた板厚減少量の分布Bの板厚減少量の最大値が所定許容値よりも大きい場合には、基準量α、下限設定値β、係数γの少なくとも一つのパラメータを板厚減少量の最大値が小さくなると推定される方向に設定変更して、上記分布評価工程の処理に戻り、上記の処理を繰り返す。
再度求めた修正ブランクBLKの形状の例を図10に、またそのときの板厚減少率の分布Bの例を図11に示す。
このとき、分布評価工程の処理に戻る度、若しくは所定繰り返し回数の度に、ブランクBLKの初期形状をブランク形状修正工程の処理で修正されたブランク形状と置き換える処理をしても良い。
以上説明してきたように、効率的にひずみを分散することができる。また、予肉を付与した領域は変形が抑制され、削いだ領域は変形が促進されることから、フランジ全体の変形量は修正前から大きくは変わらない。これにより、フランジ以外の部位の成形に影響を及ぼすことなく伸びフランジ割れを回避することができる。
すなわち、本実施形態によれば、歩留まりの悪化を最小限に抑え、且つ、フランジ以外の部位の成形への影響を抑えつつ、効率的に伸びフランジ割れを回避可能な形状にブランクBLKの初期形状を修正可能となる。
この時、プレスによる板厚減少率の分布Bのプロフィールが複雑な形状となっても、円弧状に修正量を簡素化して求める事で、簡易に修正出来ると共に、修正量を滑らかな曲線形状とすることで、修正により曲率急峻部が形成されることも回避することが出来る。曲率が急峻する部分は、応力が集中する傾向にあるが、そのような修正位置を回避出来る。
ここで、板厚減少率の分布Bを、FEMによる数値解析(構造解析)で求める場合を例示しているが、実際にプレス成形を行った、実測によって板厚減少率の分布Bを求めても良い。
また、上記説明では、評価のための分布Bとして板厚減少率で説明したが、ブランク端縁に直交方向(フランジの線長方向)でのひずみ、例えば最大主ひずみの端縁に沿った分布Bを使用しても良い。分布Bがひずみの分布Bの場合、基準量αを0.15〜0.45の範囲で設定し、上記下限設定値βを0.0〜0.1の範囲で設定することが好ましい。
ここで、板厚減少率若しくはひずみの測定は、例えばブランクBLKの端縁から予め設定した線長方向の長さ部分(例えば1mm)での値とする。
10 ブランク形状修正装置
10A 入力部
10B 分布評価部
10C 変形領域決定部
10D ブランク形状修正部
10E 分布再評価部
10F 終了判定部
B 分布
BLK ブランク
X 過剰変形領域の区画
Y 余裕変形領域の区画
α 基準量
β 下限設定値
γ 係数
λ 最大修正量
S 修正量のプロフィール

Claims (10)

  1. フランジを有するプレス成形品を形成するために使用されるプレス前のブランクの形状を決定するブランク形状決定方法であって、
    上記フランジのうち、プレスによって線長が伸び変形する部分に対応する上記ブランクの部分を形状検討部と定義した場合に、
    初期形状のブランクをプレス成形したときに、上記形状検討部に発生するブランク端縁に沿った方向での板厚減少量の分布若しくはひずみの分布からなる分布を求める分布評価工程と、
    上記分布評価工程が求めた分布に基づき、上記ブランク端縁に沿った方向において、設定した基準量を越えた過剰変形領域の区画と、上記基準量未満と上記基準量よりも小さい下限設定値との間の余裕変形領域の区画とを求める変形領域決定工程と、
    上記過剰変形領域の区画のブランク端位置を、当該ブランク端縁に直交する方向の外方に変更し、上記余裕変形領域の区画のブランク端位置を、当該ブランク端縁に直交する方向の内方に変更する修正を行うブランク形状修正工程と、を備え、
    上記修正による各区間のブランク端位置の修正量は、対象とする区間の途中位置を最大修正量とすると共に、ブランク端縁に沿って上記途中位置から各区画の端に向かうほど修正量が小さくなるように設定され、
    且つ、上記形状検討部のブランク端縁に沿った方向における、上記修正量の変化が滑らかとなるように設定することを特徴とするブランク形状決定方法。
  2. 上記各区間のブランク端位置の修正量のブランク端縁に沿ったプロフィールを、対象とする区画の中央位置を上記途中位置とし、対象とする区画の両端位置を最小修正量とした、同方向に凸の曲率からなる曲線形状に設定することを特徴とする請求項1に記載したブランク形状決定方法。
  3. 上記途中位置での最大修正量は、上記途中位置での上記形状検討部でのブランク端縁に直交する方向のフランジとなる部分の線長の0.02〜0.20の範囲で設定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載したブランク形状決定方法。
  4. 上記分布が板厚減少量の分布の場合、上記基準量を8〜20%の範囲で設定し、上記下限設定値を0〜5%の範囲で設定することを特徴とする請求項3に記載したブランク形状決定方法。
  5. 上記分布がひずみの分布の場合、上記基準量を0.15〜0.45の範囲で設定し、上記下限設定値を0.0〜0.1の範囲で設定することを特徴とする請求項3に記載したブランク形状決定方法。
  6. 更に、上記ブランク形状修正工程の処理により修正された後の形状のブランクをプレス成形したときに、上記形状検討部に発生するブランク端縁に沿った方向での板厚減少量の分布若しくはひずみの分布からなる分布を求める分布再評価工程を備え、
    上記分布再評価工程が求めた分布の最大値が目標値以下となるまで、上記基準量、下限設定値、最大修正量の少なくとも一つの値を変更して、上記ブランクの形状の修正の処理を繰り返すことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載したブランク形状決定方法。
  7. 更に、上記ブランク形状修正工程の処理により修正された後のブランクの形状を上記初期形状とする初期形状変更工程を備え、
    上記分布評価工程が求めた分布の最大値が目標値以下となるまで、上記ブランクの形状の修正の処理を繰り返すことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載したブランク形状決定方法。
  8. フランジを有するプレス成形品を形成するために使用されるプレス前のブランクの形状を修正するブランク形状修正装置であって、
    上記フランジのうち、プレスによって線長が伸び変形する部分に対応する上記ブランクの部分を形状検討部と定義した場合に、
    上記ブランクの初期形状とプレス条件を入力する入力部と、
    初期形状のブランクをプレス成形したときに、上記形状検討部に発生するブランク端縁に沿った方向での板厚減少量の分布若しくはひずみの分布からなる分布を解析によって求める分布評価部と、
    上記分布評価部が求めた分布に基づき、上記ブランク端縁に沿った方向において、設定した基準量を越えた過剰変形領域の区画と、上記基準量未満と上記基準量よりも小さい下限設定値との間の余裕変形領域の区画とを求める変形領域決定部と、
    上記過剰変形領域の区画のブランク端位置を、当該ブランク端縁に直交する方向の外方に変更し、上記余裕変形領域の区画のブランク端位置を、当該ブランク端縁に直交する方向の内方に変更する修正を行うブランク形状修正部と、
    を備え、
    上記修正による各区間のブランク端位置の修正量は、対象とする区間の途中位置を最大修正量とすると共に、ブランク端縁に沿って上記途中位置から各区画の端に向かうほど修正量が小さくなるように設定され、
    且つ、上記形状検討部のブランク端縁に沿った方向における、上記修正量の変化が滑らかとなるように設定することを特徴とするブランク形状修正装置。
  9. 更に、上記ブランク形状修正部の処理により修正された後の形状のブランクをプレス成形したときに、上記形状検討部に発生するブランク端縁に沿った方向での板厚減少量の分布若しくは最大主ひずみの分布からなる分布を求める分布再評価部と、
    上記分布再評価部が求めた分布の最大値が目標値以下か否かを判定する終了判定部と、
    上記終了判定部が目標値以下で無いと判定すると、上記基準量、下限設定値、最大修正量の少なくとも一つの値を変更するパラメータ変更部と、を備えることを特徴とする請求項8に記載したブランク形状修正装置。
  10. 更に、上記ブランク形状修正部の処理により修正されたブランクの形状を上記初期形状とする初期形状変更部と、
    上記初期形状変更部で変更後に上記分布評価部で求めた分布の最大値が目標値以下か否かを判定する終了判定部と、を備え、
    上記終了判定部が目標値以下で無いと判定すると、変形領域決定部、ブランク形状修正部の処理を行うことを特徴とする請求項8に記載したブランク形状修正装置。
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