JPH08103828A - 低温絞り成形方法及び絞り成形用金型装置及びプレス機械 - Google Patents

低温絞り成形方法及び絞り成形用金型装置及びプレス機械

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JPH08103828A
JPH08103828A JP6240251A JP24025194A JPH08103828A JP H08103828 A JPH08103828 A JP H08103828A JP 6240251 A JP6240251 A JP 6240251A JP 24025194 A JP24025194 A JP 24025194A JP H08103828 A JPH08103828 A JP H08103828A
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JP
Japan
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plate material
die
blank holder
temperature
vertical wall
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Application number
JP6240251A
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English (en)
Inventor
Takashi Sugiyama
隆司 杉山
Takakuni Iwase
孝邦 岩瀬
Shigeru Ishikawa
茂 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 たて壁部W2 の破断及びフランジ部W1 の亀
裂を生じせしめることなく、深い低温絞り成形を行うこ
とを目的とする。 【要約】 板材Wの温度が極低温になるように板材Wを液体窒素に
より冷却せしめた後に、ブランクホルダ11により板材
Wをダイ9に押圧せしめつつ、ポンチ5をダイ孔9hに
進入させることにより、この板材Wをフランジ部W1
たて壁部W2 、底部W3 を備えた成形品Wに絞り成形せ
しめる低温絞り成形方法において、成形過程における板
材Wの温度上昇に伴う板材Wの引張強さの低下に対応し
て、成形過程におけるたて壁部W2 の引張応力が低下す
る上記引張強さに近づきつつ変化するように、上記ブラ
ンクホルダ11による押圧力を可変制御してなることを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、板材(例えばアルミニ
ウム板材、アルミニウム合金板材)の温度が極低温にな
るようにこの板材を液体窒素により冷却せしめた後に、
この板材をフランジ部、たて壁部、底部を備えた成形品
に絞り成形せしめる低温絞り成形方法、及び絞り成形用
金型装置、プレス機械に関する。
【0002】
【従来の技術】図6、図7を参照して、一般的な絞り成
形用金型装置1について説明する。
【0003】プレス機械におけるボルスタ3にはポンチ
5が設けてあり、プレス機械における上下(図6、図7
において上下)動可能なラム7にはダイ9がこのポンチ
5に上下に対向して設けてある。成形品Wにおけるフラ
ンジ部W1 のしわ発生を押えるため、このポンチ5の周
縁部には板材Wをダイ9に押圧せしめる環状のブランク
ホルダ11が設けてあり、このブランクホルダ11は複
数のクッションピン13を介して上下動可能である。こ
こで、クッションピン13は、ポンチ5及びボルスタ3
にそれぞれ形成したガイド孔15,17に上下動自在に
支持されており、ボルスタ3の下側に設けた押圧シリン
ダ19に接続してある。なお、成形品Wは成形途中の成
形品も含む意であってフランジ部W1 、たて壁部W2
底部W3を備えている。
【0004】上記ブランクホルダ11は、環状の絞りビ
ード21が設けてあり、この絞りビード21は、成形品
Wのフランジ部W1 のしわの発生を押える他に、上記ダ
イ9とブランクホルダ11の間に板材Wを位置せしめた
後であってダイ9とブランクホルダ11の協働により板
材Wを押圧する前に、板材Wの下面を局部的に支持する
環状の支持部としての作用も有する。
【0005】したがって、板材Wをダイ9とブランクホ
ルダ11の間に位置せしめた後に(図7(a)参照)、
ラム7を下方向へ移動させてブランクホルダ11により
板材Wをダイ9に押圧せしめる。ここで、ブランクホル
ダ11による押圧力は押圧シリンダ19内の圧力により
定まり、予め所定の押圧力に設定されている。そして、
ラム7を更に下方向へ移動させることにより、ポンチ5
をダイ9に対して相対的に上方向へ移動させて、ダイ孔
9hに進入させる(図7(b)参照)。これによって、
板材Wに対して所望の絞り成形加工を行うことができ
る。
【0006】一方、アルミニウム板材又はアルミニウム
合金板材のごとき板材Wの温度が極低温(−50℃〜−
196℃)になるようにこの板材Wを液体窒素により冷
却せしめると板材Wの引張強さ、伸び等の機械的性質が
向上することは公知であり(特開平4−300032号
公報、特開平6−47455号公報参照)、本発明の発
明者も5000系アルミニウム板材に対して引張試験を
行い、図3に示すような温度に対する引張強さと伸びと
の関係を得ることができた。ところが、板材Wを液体窒
素により冷却せしめた後に、図6に示すような絞り成形
用金型装置1により上記板材に対して低温絞り成形加工
を行った場合には、成形過程において図4に示すように
板材Wの温度が急激に上昇し、急激な温度上昇に伴い板
材Wの引張強さ、伸び等の機械的性質が急激に低下す
る。これは、成形過程においてブランクホルダ11によ
り板材Wをダイ9に押圧せしめると、冷却した板材Wに
ブランクホルダ11及びダイ9から熱が伝達されるから
である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述のごとく図6に示
すような絞り成形用金型装置1により低温絞り成形を行
う場合においては、成形過程において板材Wの引張強さ
が低下するため、ブランクホルダ11の押圧力に基づい
てたて壁部W2 に作用する引張応力が、成形過程の初期
段階には板材Wの引張強さを越えることなく、適切な絞
り成形が行われる。しかし、成形が進むに従って、たて
壁部W2 に作用する引張応力が変化する引張強さを越え
て、図5(a)に示すようにたて壁部W2 に破断が生じ
るという問題がある。
【0008】一方、ブランクホルダ11による押圧力を
低く設定した場合には、ダイ孔9hに対するフランジ部
1 の流入は促進されると共に、たて壁部W2 に作用す
る引張応力が低下する引張強さを越えることはなく、た
て壁部W2 に破断は生じない。しかし、自動車のセンタ
ーピラー等のごとくフランジ部W1 の形状が曲げアール
を呈している場合においては、ダイ9bに対するフラン
ジ部W1 の流入に伴い、フランジ部W1 に周方向の引張
応力が作用し、この引張応力が変化する引張強さを越え
て、図5(b)に示すようにフランジ部W1 に亀裂が生
じるという問題がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述のごとき従来の問題
点を解決するため本発明においては、第1の手段とし
て、板材の温度が極低温になるように板材を液体窒素に
より冷却せしめた後に、ブランクホルダにより板材をダ
イに押圧せしめつつ、ポンチをダイ孔に進入させること
により、この板材をフランジ部、たて壁部、底部を備え
た成形品に絞り成形せしめる低温絞り成形方法におい
て、成形過程における板材の温度上昇に伴う板材の引張
強さの低下に対応して、成形過程におけるたて壁部の引
張応力が低下する上記引張強さに近づきつつ変化するよ
うに、上記ブランクホルダによる押圧力を可変制御して
なることを特徴とする。
【0010】第2の手段として、板材の温度が極低温に
なるように板材を液体窒素により冷却せしめた後に、ブ
ランクホルダにより板材をダイに押圧せしめつつ、ポン
チをダイ孔に進入させることにより、この板材をフラン
ジ部、たて壁部、底部を備えた成形品に絞り成形せしめ
る低温絞り成形方法において、成形過程における板材の
温度上昇に伴う板材の引張強さの低下に対応して、成形
過程におけるたて壁部の引張応力が低下する上記引張強
さに近づきつつ連続状に変化するように、上記ブランク
ホルダによる押圧力を可変制御してなることを特徴とす
る。
【0011】第3の手段として、板材の温度が極低温に
なるように板材を液体窒素により冷却せしめた後に、ブ
ランクホルダにより板材をダイに押圧せしめつつ、ポン
チをダイ孔に進入させることにより、この板材をフラン
ジ部、たて壁部、底部を備えた成形品に絞り成形せしめ
る低温絞り成形方法において、成形過程における板材の
温度上昇に伴う板材の引張強さの低下に対応して、成形
過程におけるたて壁部の引張応力が低下する上記引張強
さに近づきつつ階段状に変化するように、上記ブランク
ホルダによる押圧力を可変制御してなることを特徴とす
る。
【0012】第4の手段として、板材の温度が極低温に
なるように板材を液体窒素により冷却せしめた後に、上
記板材をフランジ部、たて壁部、底部を備えた成形品に
絞り成形せしめる絞り成形用金型装置において、ポンチ
とダイを上下に対向して設け、このポンチをダイ孔に進
入させるため、このダイをポンチに対して相対的に上下
動可能に構成し、このポンチの周縁部に板材をダイに押
圧せしめるブランクホルダを上下動可能に設け、このブ
ランクホルダをダイに接近する方向へ押圧する押圧シリ
ンダを設け、成形過程における板材の温度上昇に伴う板
材の引張強さの低下に対応して、成形過程におけるたて
壁部の引張応力が低下する上記引張強さに近づきつつ変
化するように、ブランクホルダによる押圧力を可変制御
する圧力制御弁を上記押圧シリンダに接続してなること
を特徴とする。
【0013】第5の手段として、第4の手段の構成要件
の他に、前記ダイと前記ブランクホルダの間に板材を位
置せしめた後であってブランクホルダにより板材をダイ
に押圧せしめる前に、板材の下面を局部的に支持する支
持部を、ダイ又はブランクホルダの一方に備えてなるこ
とを特徴とする。
【0014】第6の手段として、第4又は第5の手段の
構成要件の他に、液圧絞り成形をするため、前記ダイ孔
は圧力液を充填する液圧室であることを特徴とする。
【0015】第7の手段として、板材に対して絞り成形
加工を行うプレス機であって、第4〜第6の手段の構成
要件を有する絞り成形用金型装置を備えてなることを特
徴とする。
【0016】
【作用】本発明によれば、板材の温度が極低温になるよ
うに板材を液体窒素により冷却せしめた後に、板材をダ
イとブランクホルダの間に位置せしめる。このとき、第
5の手段によれば、板材の下面が支持部により局部的に
支持される。そして、ブランクホルダをダイに対して接
近する上方向(又は下方向)へ相対的に移動させること
により、ブランクホルダにより板材をダイに押圧せしめ
る。ここで、ブランクホルダによる押圧力は押圧シリン
ダの圧力により決定される。
【0017】ブランクホルダにより板材をダイに押圧せ
しめた状態の下で、ポンチをダイに対して接近する上方
向(または下方向)へ相対的に移動させることにより、
ポンチをダイ孔に進入させる。これによって、板材に対
して所望の低温絞り成形加工を行うことができる。成形
過程において板材の温度上昇に伴い板材の引張強さが低
下するものであるが、成形過程におけるたて壁部の引張
応力が低下する引張強さに近づきつつ連続状又は階段状
に変化するように、圧力制御弁を適宜に作動してブラン
クホルダによる押圧力を可変制御する。
【0018】即ち、成形過程の初期段階から中期段階に
かけては板材の引張強さ、伸びが大きいため、ブランク
ホルダによる押圧力を高い押圧力に可変制御してたて壁
部の引張応力を高くしても、たて壁部は破断を生じるこ
となく大きく伸びるものであり、また、ブランクホルダ
による押圧力が高いため、ダイ孔に対するフランジ部の
流入量を小さくすることができる。したがって、成形過
程の初期段階から中期段階にかけてはフランジ部の流入
量を小さくしても、たて壁部を破断せしめることなく大
きく伸ばすことができる。
【0019】一方、成形過程の中期段階から終期段階に
かけては板材の引張強さ、伸びが小さいため、ブランク
ホルダによる押圧力を低い押圧力に可変制御してダイ孔
に対するフランジ部の流入量を大きくする。ここで、初
期段階から中期段階にかけてフランジ部の流入量を極力
小さくしたことにより全成形段階におけるフランジ部の
流入量を小さくすることができ、フランジ部の形状が曲
げアールを呈していてもこのフランジ部に周方向に高い
引張応力は作用することはなく、フランジ部に亀裂が生
じることはない。したがって、成形過程の中期段階から
終期段階にかけては、フランジ部の亀裂が生じることな
く、ダイ孔に対するフランジ部の流入量を大きくするこ
とができる。
【0020】
【実施例】以下、本実施例に係る発明について図面を参
照して説明する。
【0021】図1、図2を参照するに、本実施例に係る
絞り成形用金型装置23は特徴部分を除いて、従来の絞
り成形用金型装置1とほぼ同じ構成を有しており、以
下、絞り成形金型装置23の特徴部分についてのみ説明
する。
【0022】絞り成形用金型装置23の一部を構成する
押圧シリンダ19は回路25を介してエア源27に接続
してあり、この回路25の途中には圧力電磁比例制御弁
のごとき圧力制御弁29が配設してある。この圧力制御
弁29は、成形過程における板材Wの温度上昇に伴う板
材Wの引張強さの低下に対応して、図2に示すように成
形過程におけるたて壁部W2 の引張応力が低下する引張
強さに近づきつつ図2における(I)線のように連続状
又は図2における(II)線のように階段状に変化する
ように、ブランクホルダ11による押圧力を可変制御す
る作用を有している。
【0023】次に本実施例に係る低温絞り成形方法につ
いて説明する。
【0024】例えばアルミニウム板材、アルミニウム合
金板材のごとき板材Wの温度が極低温になるように板材
Wを液体窒素により冷却せしめた後に、板材Wをダイ9
とブランクホルダ11の間に位置せしめる。このとき、
板材Wの下面が絞りビード(支持部)21により局部的
に支持される(図7(a)参照)。そして、ラム7を下
方向へ移動させてブランクホルダ11をダイ9に対して
接近する上方向へ相対的に移動させることにより、ブラ
ンクホルダ11により板材Wをダイ9に押圧せしめる。
ここで、ブランクホルダ11による押圧力は押圧シリン
ダ19内の圧力により決定される。
【0025】ブランクホルダ11により板材Wをダイ9
に押圧せしめた状態の下で、ラム7を下方向へ更に移動
させてポンチ5をダイ9に対して相対的に上方向へ移動
させることにより、ポンチ5をダイ孔9bに進入させる
(図7(b)参照)。これによって、板材Wに対して所
望の低温絞り成形加工を行うことができる。成形過程に
おいて板材Wの温度上昇に伴い板材Wの引張強さが低下
するものであるが、成形過程におけるたて壁部W2 の引
張応力が低下する引張強さに近づきつつ図2における
(II)線に示すように連続状又は図2における(I
I)線に示すように階段状に変化するように、圧力制御
弁29を適宜に作動してブランクホルダ11による押圧
力を可変制御する。
【0026】即ち、成形過程の初期段階から中期段階に
かけては板材Wの引張強さ、伸びが大きいため、ブラン
クホルダ11による押圧力を高い押圧力に可変制御して
たて壁部W2 の引張応力を高くしても、たて壁部W2
破断を生じることなく大きく伸びるものであり、また、
ブランクホルダ11による押圧力が高いため、ダイ孔9
hに対するフランジ部W1 の流入量を小さくすることが
できる。したがって、成形過程の初期段階から中期段階
にかけてはフランジ部W1 の流入量を小さくしても、た
て壁部W2 を破断せしめることなく大きく伸ばすことが
できる。
【0027】一方、成形過程の中期段階から終期段階に
かけては板材Wの引張強さ、伸びが小さいため、ブラン
クホルダ11による押圧力を低い押圧力に可変制御して
ダイ孔9bに対するフランジ部W1 の流入量を大きくす
る。ここで、初期段階から中期段階にかけてフランジ部
1 の流入量を極力小さくしたことにより全成形段階に
おけるフランジ部W1 の流入量を小さくすることがで
き、例えば自動車のセンターピラー等のごとくフランジ
部W1 の形状が曲げアールを呈していてもこのフランジ
部W1 に周方向に高い引張応力は作用することはなく、
フランジ部W1 に亀裂が生じることはない。したがっ
て、成形過程の中期段階から終期段階にかけては、フラ
ンジ部W1 の亀裂が生じることなく、ダイ孔9hに対す
るフランジ部W1 の流入量を大きくすることができる。
【0028】以上のごとき本実施例に係る発明によれ
ば、成形過程における板材Wの温度上昇に伴う板材Wの
引張強さの低下に対応して、成形過程におけるたて壁部
2 の引張応力が低下する上記引張強さに近づきつつ変
化するように、ブランクホルダ11による押圧力を可変
制御しているため、成形過程の初期段階から中期段階に
かけては、ダイ孔9hに対するフランジ部W1 の流入量
を小さくしても、たて壁部W2 を破断することなく大き
く伸ばすことができ、成形過程の中期段階から終期段階
にかけては、フランジ部W1 の亀裂が生じることなく、
ダイ孔9hに対するフランジ部W1 の流入量を大きくす
ることができる。したがって、たて壁部W2 の破断及び
フランジ部W1 の亀裂を生じせしめることなく、深い低
温絞り成形を行うことができ、成形性の向上を図ること
ができる。
【0029】なお、本発明は、前述のごとく実施例の説
明に限るものではなく、ボルスタ3にポンチ5を設ける
と共にラム7にダイ9を設ける代わりに、ボルスタ3に
ダイ9を設けると共にラム7にポンチ5を設けたり、又
は液圧絞り成形をするためダイ孔9hは圧力液を充填す
る液圧室として用いたり等の変更を行うことができる。
【0030】
【発明の効果】以上のごとき実施例の説明により理解さ
れるように、本発明によれば、成形過程における板材の
温度上昇に伴う板材の引張強さの低下に対応して、成形
過程におけるたて壁部の引張応力が低下する上記引張強
さに近づきつつ変化するように、上記ブランクホルダに
よる押圧力を可変制御しているため、成形過程の初期段
階から中期段階にかけては、ダイ孔に対するフランジ部
の流入量を小さくしても、たて壁部を破断することなく
大きく伸ばすことができ、成形過程の中期段階から終期
段階にかけては、フランジ部の亀裂が生じることなく、
ダイ孔に対するフランジ部の流入量を大きくすることが
できる。したがって、たて壁部の破断及びフランジ部の
亀裂を生じせしめることなく、深い低温絞り成形を行う
ことができ、成形性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る絞り成形用金型装置の断面図で
ある。
【図2】ブランクホルダによる押圧力を可変制御する説
明図である。
【図3】5000系アルミニウム板材に引張試験を行っ
た場合における温度に対する引張強さと伸びの関係を示
した図である。
【図4】冷却した板材における経過時間と温度の関係を
示した図である。
【図5】成形品におけるたて壁部の破断、フランジ部の
亀裂を示した図である。
【図6】従来の絞り成形用金型装置の断面図である。
【図7】絞り成形過程を示す動作図である。
【符号の説明】
W 板材 W1 フランジ部 W2 たて壁部 W3 底部 5 ポンチ 9 ダイ 9h ダイ孔 11 ブランクホルダ 19 押圧シリンダ 21 絞りビード(支持部) 23 絞り成形用金型装置 29 圧力制御弁

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板材の温度が極低温になるように板材を
    液体窒素により冷却せしめた後に、ブランクホルダによ
    り板材をダイに押圧せしめつつ、ポンチをダイ孔に進入
    させることにより、この板材をフランジ部、たて壁部、
    底部を備えた成形品に絞り成形せしめる低温絞り成形方
    法において、 成形過程における板材の温度上昇に伴う板材の引張強さ
    の低下に対応して、成形過程におけるたて壁部の引張応
    力が低下する上記引張強さに近づきつつ変化するよう
    に、上記ブランクホルダによる押圧力を可変制御してな
    ることを特徴とする低温絞り成形方法。
  2. 【請求項2】 板材の温度が極低温になるように板材を
    液体窒素により冷却せしめた後に、ブランクホルダによ
    り板材をダイに押圧せしめつつ、ポンチをダイ孔に進入
    させることにより、この板材をフランジ部、たて壁部、
    底部を備えた成形品に絞り成形せしめる低温絞り成形方
    法において、 成形過程における板材の温度上昇に伴う板材の引張強さ
    の低下に対応して、成形過程におけるたて壁部の引張応
    力が低下する上記引張強さに近づきつつ連続状に変化す
    るように、上記ブランクホルダによる押圧力を可変制御
    してなることを特徴とする低温絞り成形方法。
  3. 【請求項3】 板材の温度が極低温になるように板材を
    液体窒素により冷却せしめた後に、ブランクホルダによ
    り板材をダイに押圧せしめつつ、ポンチをダイ孔に進入
    させることにより、この板材をフランジ部、たて壁部、
    底部を備えた成形品に絞り成形せしめる低温絞り成形方
    法において、 成形過程における板材の温度上昇に伴う板材の引張強さ
    の低下に対応して、成形過程におけるたて壁部の引張応
    力が低下する上記引張強さに近づきつつ階段状に変化す
    るように、上記ブランクホルダによる押圧力を可変制御
    してなることを特徴とする低温絞り成形方法。
  4. 【請求項4】 板材の温度が極低温になるように板材を
    液体窒素により冷却せしめた後に、上記板材をフランジ
    部、たて壁部、底部を備えた成形品に絞り成形せしめる
    絞り成形用金型装置において、 ポンチとダイを上下に対向して設け、このポンチをダイ
    孔に進入させるため、このダイをポンチに対して相対的
    に上下動可能に構成し、 このポンチの周縁部に板材をダイに押圧するブランクホ
    ルダを上下動可能に設け、このブランクホルダをダイに
    接近する方向へ押圧する押圧シリンダを設け、成形過程
    における板材の温度上昇に伴う板材の引張強さの低下に
    対応して、成形過程におけるたて壁部の引張応力が低下
    する上記引張強さに近づきつつ変化するように、ブラン
    クホルダによる押圧力を可変制御する圧力制御弁を上記
    押圧シリンダに接続してなることを特徴とする絞り成形
    用金型装置。
  5. 【請求項5】 前記ダイと前記ブランクホルダの間に板
    材を位置せしめた後であってブランクホルダにより板材
    をダイに押圧せしめる前に、板材の下面を局部的に支持
    する支持部を、ダイ又はブランクホルダの一方に備えて
    なることを特徴とする請求項4に記載の絞り成形用金型
    装置。
  6. 【請求項6】 液圧絞り成形をするため、前記ダイ孔は
    圧力液を充填する液圧室であることを特徴とする請求項
    4又は請求項5に記載の絞り成形用金型装置。
  7. 【請求項7】 板材に対して絞り成形加工を行うプレス
    機であって、請求項4〜請求項6に記載の絞り成形用金
    型装置を備えてなることを特徴とするプレス機械。
JP6240251A 1994-10-04 1994-10-04 低温絞り成形方法及び絞り成形用金型装置及びプレス機械 Pending JPH08103828A (ja)

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Cited By (9)

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