JP6870674B2 - プレス成形方法 - Google Patents

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本発明は、金属部材のプレス成形方法に関するものである。
ここで金属部材とは、熱延鋼板、冷延鋼板、あるいは鋼板に表面処理(電気亜鉛めっき、溶融亜鉛めっき、有機皮膜処理等)を施した表面処理鋼板をはじめ、ステンレス鋼、アルミニウム、マグネシウム等、各種金属類から構成される板でもよい。
近年、CO2排出量削減を目的とした自動車車体の軽量化のため、自動車部品に対して高強度薄鋼板の適用が進められている。そして、自動車部品の製造においては、製造コストに優れたプレス成形が適用されることが多い。
しかしながら、例えば長手方向に亘って天板部とフランジ部が凹状に湾曲したハット型の断面形状の部品をプレス成形する場合、天板部となる部材に成形過程においてしわが発生しやすいという課題があり、高強度薄鋼板を用いた場合は、発生したしわを潰すことが困難であるために特に問題となっている。
このような長手方向に亘って凹状に湾曲した天板部のしわ発生を抑制する技術として、特許文献1には、しわの発生が予測される部位に中間絞り工程にてビード(膨出部)を成形し、最終工程でビードを引き延ばすことによってしわの発生を抑制する技術が開示されている。
また、特許文献2には、中間絞り工程にて鞍型屈曲部の少なくとも一端部に削ぎ面を設けて、鞍型屈曲部の両端部に高低差を有する中間形状品を成形することでしわの発生を抑制し、仕上げ絞り工程において削ぎ面を膨出して消失させつつ所期の製品外形へと絞り成形する方法が開示されている。
特公昭64−2452号公報 特許第5234262号公報
特許文献1に開示されている方法は、中間絞り工程にて、しわの発生が予測される部位にビード(膨出部)を成形するものであるが、しわ発生箇所を的確に予測することや、高強度薄鋼板を用いると一旦形成されたビードを完全に消去することが困難である。
また、特許文献2に開示されている方法は、樋形断面の成形品への適用に留まっており、本発明が対象とする断面形状がハット形であるようなフランジ部を有する成形品をフォーム成形する際には新たな課題の発生が予想される。
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、天板部とフランジ部がそれぞれ長手方向に亘って凹状に湾曲し、天板部の曲率半径がフランジ部の曲率半径よりも小さいことによって天板部にしわが発生するようなハット形断面のプレス成形品を成形するにあたり、ビード等の膨出部を形成することなく、天板部のしわを低減してフォーム成形することができるプレス成形方法を提供することを目的としている。
本発明にかかるプレス成形方法は、長手方向に沿って凹形状となる天板部と該天板部の両側に続く一対の縦壁部と、該一対の縦壁部に続く長手方向に沿って凹形状となるフランジ部を有し、目標形状として、前記フランジ部の曲率半径r2よりも前記天板部の曲率半径r1が小さい断面ハット形状のプレス成形品のプレス成形方法であって、天板部、縦壁部及びフランジ部を有し、前記フランジ部に材料余りによって生じた撓みを有する中間形状プレス成形品を成形する第1成形工程と、該第1成形工程で成形された前記中間形状プレス成形品を、目標形状に成形する第2成形工程とを備え、前記第1成形工程は、天板成形部、縦壁成形部及びフランジ成形部を有するパンチ及びダイであって、下死点において、前記パンチと前記ダイのフランジ成形部の間に長手方向全長に亘って1mm以上5mm以下の隙間があり、前記ダイにおける天板成形部と縦壁成形部を繋ぐ稜線の曲率半径R1と前記ダイにおける縦壁成形部とフランジ成形部を繋ぐ稜線の曲率半径R2とがR1≧R2という関係を満たす第1成形金型を用いることを特徴とするものである。
本発明に係るプレス成形方法においては、第1成形金型を用いて、天板部、縦壁部及びフランジ部を有し、前記フランジ部の長手方向全長に亘って材料余りによって生じた撓みを有する中間形状プレス成形品を成形する第1成形工程と、該第1成形工程で成形された前記中間形状プレス成形品を、目標形状に成形する第2成形工程とを備えたことにより、長手方向に亘って天板部とフランジ部が凹状に湾曲する断面ハット形状のプレス成形品を成形する際に、ビード等の膨出部を形成することなく、天板部のしわを低減してフォーム成形することができる。
本発明に係るプレス成形方法を説明する図であり、(a)は第1成形工程に用いられる金型、(b)は第2成形工程で用いられる金型を説明する図である。 本発明に係るプレス成形方法により成形されたプレス成形品を説明する図であり、(a)は第1成形工程により成形された中間形状のプレス成形品の説明図、(b)は第2成形工程により成形された目標形状のプレス成形品の説明図である。 本発明に係る第1成形工程で用いる第1ダイの形状を示す図である。 本発明に係る天板部のシワを抑制する過程を説明する図であり、(a)は成形開始前、(b)は第1ダイがブランクに当接する時点、(c)は下死点における、第1ダイと第1パンチを示す図である。 本発明に係る第1成形工程の下死点における金型とプレス成形品の断面形状を説明する図であり、(A)はA−A断面図、(B)はB−B断面図である。 本発明に係る第2成形工程で用いる第2ダイの形状を示す図である。 本発明に係る第2成形工程の下死点における金型とプレス成形品の断面形状を説明する図であり、(A)はA−A断面図、(B)はB−B断面図である。 本発明において目標形状とするプレス成形品の一例を示す図である。 従来のプレス成形方法における問題点を説明する図であり、(a)は従来のプレス成形に用いられる金型、(b)は従来のプレス成形方法によるプレス成形品を示す図である。 従来のプレス成形方法における天板部のシワが発生する過程を説明する図であり、(a)は成形開始前、(b)はダイがブランクに当接する時点、(c)は下死点における、ダイとパンチを示す図である。
本発明の実施の形態に係るプレス成形方法は、金属板からなるブランクを図8に示すような断面ハット形状のプレス成形品6にフォーム成形するものである。
以下、本実施の形態において成形対象とするプレス成形品6について説明した後、本実施の形態に係るプレス成形方法の各工程を詳細に説明する。
<プレス成形品>
本実施の形態が目標形状とするプレス成形品6は、図8に示すような、長手方向に沿って凹形状となる天板部1と天板部1に続く縦壁部3と、縦壁部3に続く長手方向に沿って凹形状となるフランジ部5を有する断面ハット形状に成形されたものである。
ここで、図8に示すように、天板部1と縦壁部3をつなぐ稜線(以下、天板側稜線15という)の曲率半径を天板側曲率半径r1とし、縦壁部3とフランジ部5をつなぐ稜線(以下、フランジ側稜線17という)の曲率半径をフランジ側曲率半径r2とする。
本発明は、目標形状におけるフランジ側曲率半径r2が天板側曲率半径r1よりも大きいものを対象とするものである。
以降、従来のプレス成形方法および本実施の形態に係るプレス成形方法によって成形されるプレス成形品についても、同様の部分には同じ符号を用いて説明する。
上記のようなプレス成形品6は、従来、図9(a)に示すような、ダイ37とパンチ39からなる金型41を用いて、ダイ37とパンチ39の相対移動によって金属板を挟み込んで曲げ成形を行う、1工程からなる成形方法によって成形されている。
なお、図9(a)は金型41の形状をわかりやすく説明するため、金型41の右半分であって、かつ、金型41におけるブランクに当接する面(以下、成形面部という)のみを図示している。以降の金型に関する図示についても同様である。
従来のプレス成形方法で成形されたプレス成形品43では、図9(b)のように、天板部にシワ45が発生していた。
このようなシワ45の発生原因について、図10を用いて以下に説明する。
図10は従来のプレス成形方法において、パンチ39に対しダイ37を鉛直下降させる成形途中の状態を示しており、図10(a)はダイ37がブランクに当接する前、図10(b)はダイ37がブランクに当接する時点、図10(c)は下死点での縦壁成形部側から見た成形面部の様子を簡略的に示した図である。なお、説明簡略化のため、ブランクの図示を省略している。
フランジ側曲率半径r2が天板側曲率半径r1よりも大きい(r1<r2)目標形状を1工程でプレス成形しようとすると、図10(b)に示すとおり、ダイ37の長手方向両端部がブランクに当接して縦壁部3の成形が始まり(破線丸参照)、その後順に中央部に向かって縦壁部3が成形されていく。
縦壁部3の成形が始まると先に挟持される長手方向端部から中央部に向かって材料が移動し、下死点において天板部1を成形する際、長手方向中央部にシワ45が発生する。
特に、使用する金属板が延性の低い高強度鋼板である場合には、発生したシワ45を後から潰すことが困難であるため、シワ45の発生を低減するプレス成形方法が要求される。
そこで、本発明の実施の形態に係るプレス成形方法は、図1(a)に示すような第1成形金型7を用いて、ブランクを中間形状プレス成形品9(図2(a)参照)に成形する第1成形工程と、図1(b)に示すような第2成形金型11を用いて、中間形状プレス成形品9を目標形状プレス成形品13(図2(b)参照)に成形する第2成形工程とを備えることで、材料移動によるシワ45(図9(b)参照)の発生を低減するというものである。
以下に各工程について具体的に説明する。
<第1成形工程>
第1成形工程は、図1(a)に示すような、第1パンチ19と第1ダイ21を有する第1成形金型7を用いて、ブランク23を図2(a)に示すような、中間形状プレス成形品9に成形する工程である。
≪第1成形金型≫
第1成形金型7の第1パンチ19および第1ダイ21は天板成形部19a、21aと、縦壁成形部19b、21bと、フランジ成形部19c、21cをそれぞれ有している。
第1パンチ19と第1ダイ21は、下死点において、第1パンチ19のフランジ成形部19cと第1ダイ21のフランジ成形部21cの間における長手方向全長に亘って1mm以上の隙間hができるよう形成されている。
なお、第1成形工程における下死点では、第1パンチ19の天板成形部19aと第1ダイ21の天板成形部21aによってブランク23が挟持される。
図3は第1ダイ21における成形面部の形状を示すものである。
第1ダイ21における、天板成形部21aと縦壁成形部21bをつなぐ稜線(以下、天板側稜線25という)の曲率半径を天板側曲率半径R1とし、縦壁成形部21bとフランジ成形部21cをつなぐ稜線(以下、フランジ側稜線27という)の曲率半径をフランジ側曲率半径R2としたとき、フランジ側曲率半径R2は天板側曲率半径R1より小さくなるよう設定されている(R1>R2)。言い換えれば、第1ダイ21において、天板側稜線25よりもフランジ側稜線27のほうが、曲りが急な稜線となっている。
第1ダイ21のフランジ側曲率半径R2が天板側曲率半径R1より小さいことで、第1ダイ21の長手方向に直交する方向(以下、単に「長手直交方向」という)における線長は、長手方向中央部における線長LAよりも、長手方向端部近傍における線長LBの方が短くなっている(LA>LB)。
また、第1ダイ21の天板側曲率半径R1は目標形状の天板側曲率半径r1と略同じに設定されており、さらに、第1ダイ21の長手方向中央部(縦壁の高さが一番高い部分)における縦壁成形部21b高さは目標形状の縦壁部3高さと略同じに設定されている。
第1パンチ19の形状は第1ダイ21の形状に合わせて、図4(c)に示すように、第1ダイ21のフランジ成形部21cとの間における長手方向全長に亘って隙間hが生じるよう、以下のように設定されている。
第1パンチ19の天板側稜線およびフランジ側稜線は、対応する第1ダイ21の天板側稜線25およびフランジ側稜線27と曲率半径がそれぞれ同じである。
また、第1パンチ19の縦壁成形部19bの高さは、長手方向全長に亘って、第1ダイ21の縦壁成形部21bの高さより、隙間h分高くなっている。
よって、第1成形工程の下死点において、フランジ成形部19c、21cの間には、長手方向全長に亘って隙間hが生じるようになっている。
≪成形過程とプレス成形品≫
上記のような第1成形金型7を用いて行う第1成形工程の成形過程を、図4を用いて以下に説明する。
図4は本実施の形態において、第1パンチ19に対し、第1ダイ21を鉛直下降させる第1成形工程の途中の状態を示しており、図4(a)は第1ダイ21がブランクに当接する前、図4(b)は第1ダイ21がブランクに当接する時点、図4(c)は下死点での縦壁成形部側から見た成形面部の様子を簡略的に示した図である。なお、図10と同じく説明簡略化のため、ブランクの図示を省略している。
図10を用いて説明した従来のプレス成形方法に対して、図4に示す本発明の第1成形工程では、フランジ側曲率半径R2が天板側曲率半径R1より小さい(R1>R2)第1パンチ19および第1ダイ21を用いているため、第1ダイ21の長手方向中央部がブランクに当接して縦壁部3の成形が始まり(破線丸参照)、その後に順に両端部に向かって縦壁部3が成形されていく。
これによって、先に挟持される長手方向中央部から両端部に向かって材料が移動するので、中央部にシワ45が発生しない。
また、前述したとおり、第1ダイ21の長手直交方向における線長は、長手方向中央部における線長LAよりも、長手方向端部近傍における線長LBの方が短くなっているため(LA>LB)(図3参照)、第1成形工程の成形が進むにつれ、ブランク23における長手方向端部近傍では、さらにブランク23の材料余りが生じる。
図5に示す通り、ブランク23の天板部1および縦壁部3は第1パンチ19と第1ダイ21の天板成形部19a、21aおよび縦壁成形部19b、21bに挟持されているが、ブランク23のフランジ部5は第1パンチ19と第1ダイ21のフランジ成形部19c、21cの間に隙間hが生じて挟持されていないため、長手方向端部近傍で生じたブランク23の材料余りは、フランジ部5に移動し、フランジ部5の長手方向全長に亘って撓みを生じさせる。
このように、第1成形工程では、長手方向の中央部から成形を始めることで、材料が端部から中央部に移動することで起こっていた天板部3のシワ45の発生を抑制し、かつ、長手方向両端部で材料余りを生じさせると共にフランジ成形部19c、21cの間に隙間hを設けたことにより、フランジ部5の長手方向全長に亘って材料余りによる撓みを生じさせた中間形状プレス成形品9を成形することができる(図2(a)参照)。
なお、フランジ部5に撓みを十分に生じさせるためには、隙間hは1mm以上必要である。
しかしながら、隙間hが大きすぎると上述したブランク23の長手方向両端部で生じた材料余りがフランジ部5に集中してしまい、後述する第2成形工程においてフランジ部5に集中した材料余りを縦壁部3の成形に充当しきれず、フランジ部5にシワが残存する場合がある(図示なし)。
そのため、隙間hは5mm以下にするのが好ましい。
<第2成形工程>
第2成形工程は、図1(b)に示すような、第2パンチ29と第2ダイ31を有する第2成形金型11を用いて、第1成形工程で成形した中間形状プレス成形品9を図2(b)に示すような、目標形状プレス成形品13に成形する工程である。
≪第2成形金型≫
第2成形金型11(図1(b))の第2パンチ29および第2ダイ31は天板成形部29a、31aと、縦壁成形部29b、31bと、フランジ成形部29c、31cをそれぞれ有している。
天板成形部29a、31aおよび縦壁成形部29b、31b、フランジ成形部29c、31cは目標形状と同形状に設定される。
図6は第2ダイ31における成形面部の形状を示すものである。
第2ダイ31における、天板成形部31aと縦壁成形部31bをつなぐ稜線(以下、天板側稜線33という)の曲率半径r1、縦壁成形部31bとフランジ成形部31cをつなぐ稜線(以下、フランジ側稜線35という)の曲率半径r2において、フランジ側曲率半径r2は天板側曲率半径r1より大きい(r1<r2)。言い換えれば、第2ダイ31において、天板側稜線33よりもフランジ側稜線35のほうが、曲りが緩やかな稜線となっている。
また、長手直交方向の線長に関して言えば、第1ダイ21では長手方向中央部の線長LAより長手方向端部近傍の線長LBの方が短かったのに対し(LA>LB)、第2ダイ31では長手方向中央部の線長laより長手方向端部近傍の線長lbの方が長くなっている(la<lb)。
第1ダイ21の長手方向中央部の線長LAと第2ダイ31の長手方向中央部の線長laの長さは同じであるため(LA=la)、第2ダイ31の線長lbは、第1ダイ21の線長LBよりも、長くなっている(LB<lb)(図3、図6参照)。
≪プレス成形品≫
上記のような第2成形金型11を用いて行う第2成形工程によって得られるプレス成形品について、以下に説明する。
前述したとおり、長手方向端部近傍における長手直交方向の線長は、第2ダイ31の線長lbが、第1ダイ21の線長LBよりも、長くなっている(LB<lb)(図3、図5参照)。
そのため、第2成形工程の下死点において、ブランク23では、フランジ部5の長手方向全長に亘って撓みを生じさせていた材料が、高さが高くなった長手方向端部近傍の縦壁部3に移動することで、フランジ部5の撓みは解消される(図7参照)。
このように、第2成形工程では、中間形状プレス成形品9のフランジ部5に撓みを生じさせていた材料余りを、高さが高くなった縦壁部3に充当することで、図2(b)に示すような、目標形状プレス成形品13を成形することができる。
本実施の形態によるプレス成形方法で成形された図2(b)に示す目標形状プレス成形品13と、従来のプレス成形方法で成形された図9(b)に示すプレス成形品43を比較すると、天板部のシワが低減していることがわかる。
上述した実施の形態における要件を満たしてプレス成形を実施した場合の具体例について以下に説明する。
Figure 0006870674
表1のNo.1-1〜1-8は天板側曲率半径r1=400mm、フランジ側曲率半径r2=10000mmである断面ハット形プレス成形品を目標形状としてプレス成形を行ったものである。
また、No.2-1〜2-4は天板側曲率半径r1=500mm、フランジ側曲率半径r2=10000mmである断面ハット形プレス成形品を目標形状としてプレス成形を行ったものである。
上記2種類の目標形状に対して、従来のプレス成形方法と本発明のプレス成形方法にてプレス成形を行い、得られたプレス成形品における天板部の板厚増加率に対して評価を行った。
No.1-1およびNo.2-1は1工程からなる従来のプレス成形方法にて成形を行ったものである。また、No.1-2、1-3、1-5〜1-8およびNo.2-2〜2-4は2工程からなる本発明のプレス成形方法にて成形を行ったものである。No.1-4は本発明と同じく2工程によるものであるが、隙間hの値が本発明の適用外であるため、比較例として記載している。
R1は、ダイの天板側曲率半径(mm)、R2は、ダイのフランジ側曲率半径(mm)を示すものである。
hは、第1成形工程下死点でのフランジ成形部19c、21cの間の隙間(mm)を示すものである。
天板部板厚増加率は、成形後のプレス成形品の天板部においてもっとも厚みがある箇所について、成形前のブランクに対する板厚増加率を示すものである。
評価は、「○」が従来例よりも天板部板厚増加率が減少してシワが抑制され、かつ、天板部板厚増加率が5%未満に抑えられたものを示している。
No.1-2〜1-4では第1成形工程のR2の値を等しく設定し、隙間hの値を変化させて天板部板厚増加率を測定した。
本発明例であるNo.1-2および1-3では(1≦h≦5)、従来例と比較して天板部板厚増加率が減少し、シワが抑制された。比較例であるNo.1-4(5<h)では、フランジ部にシワが残存したため、評価を「×」とした。
No.1-5〜1-8およびNo.2-2〜2-4は第1成形工程の隙間hの値を等しく設定し、第1成形工程のR2の値を変化させて天板部板厚増加率を測定した。
第1成形工程のR2を小さく設定すると板厚増加率が低く、よりシワを低減できる傾向にあったが、第1成形工程のR1と等しくなるまでR2を大きくしてもシワの低減効果がみられた。
上述したとおり、2種類の目標形状において、従来のプレス成形方法に比べて本発明のプレス成形方法で得られたプレス成形品ではいずれも天板部板厚増加率が減少しており、シワの発生が低減された。
1 天板部
3 縦壁部
5 フランジ部
6 プレス成形品(目標形状)
7 第1成形金型
9 中間形状プレス成形品
11 第2成形金型
13 目標形状プレス成形品
15 天板側稜線(目標形状)
17 フランジ側稜線(目標形状)
19 第1パンチ
19a 天板成形部
19b 縦壁成形部
19c フランジ成形部
21 第1ダイ
21a 天板成形部
21b 縦壁成形部
21c フランジ成形部
23 ブランク
25 天板側稜線(第1ダイ)
27 フランジ側稜線(第1ダイ)
29 第2パンチ
29a 天板成形部
29b 縦壁成形部
29c フランジ成形部
31 第2ダイ
31a 天板成形部
31b 縦壁成形部
31c フランジ成形部
33 天板側稜線(第2ダイ)
35 フランジ側稜線(第2ダイ)
37 ダイ(従来例)
39 パンチ(従来例)
41 金型(従来例)
43 プレス成形品(従来例)
45 シワ
r1 天板側曲率半径(目標形状)
r2 フランジ側曲率半径(目標形状)
R1 天板側曲率半径(第1ダイ)
R2 フランジ側曲率半径(第1ダイ)

Claims (1)

  1. 長手方向に沿って凹形状となる天板部と該天板部の両側に続く一対の縦壁部と、該一対の縦壁部に続く長手方向に沿って凹形状となるフランジ部を有し、目標形状として、前記フランジ部の曲率半径r2よりも前記天板部の曲率半径r1が小さい断面ハット形状のプレス成形品のプレス成形方法であって、
    天板部、縦壁部及びフランジ部を有し、前記フランジ部に材料余りによって生じた撓みを有する中間形状プレス成形品を成形する第1成形工程と、
    該第1成形工程で成形された前記中間形状プレス成形品を、目標形状に成形する第2成形工程とを備え、
    前記第1成形工程は、天板成形部、縦壁成形部及びフランジ成形部を有するパンチ及びダイであって、下死点において、前記パンチと前記ダイのフランジ成形部の間に長手方向全長に亘って1mm以上5mm以下の隙間があり、前記ダイにおける天板成形部と縦壁成形部を繋ぐ稜線の曲率半径R1と前記ダイにおける縦壁成形部とフランジ成形部を繋ぐ稜線の曲率半径R2とがR1≧R2という関係を満たす第1成形金型を用いることを特徴とするプレス成形方法。
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