JPWO2018051775A1 - 高純度テレフタル酸の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、この液相酸化反応は酢酸を溶媒とし、得られた粗テレフタル酸スラリーには4−カルボキシベンズアルデヒド(以下、4CBAとも記載する。)、パラトルイル酸(以下、p−TOLとも記載する。)、安息香酸等の不純物、あるいはその他にも種々の着色性不純物が多く含まれる。そして粗テレフタル酸スラリーから分離して得られた粗テレフタル酸にも、上記の不純物が混入しており、高純度のテレフタル酸を得ることはかなり高度の精製技術を必要とする。
[1]
以下の工程(a)〜(e);
(a)p−フェニレン化合物を液相酸化することにより粗テレフタル酸結晶を得る工程、
(b)前記粗テレフタル酸結晶を水に溶解させた後、接触水素化処理する工程、
(c)前記接触水素化後の反応液を2段以上の晶析槽を用いて段階的に落圧、降温してテレフタル酸を晶析させてテレフタル酸スラリーを得る工程、
(d)前記テレフタル酸スラリーを母液置換塔の上部に導入し、テレフタル酸結晶を塔内で沈降させながら母液置換塔の塔底部から導入された置換水の上昇流と接触させ、前記テレフタル酸結晶を前記置換水とのスラリーとして塔底部より抜き出す工程、
(e)前記塔底部より抜き出したスラリーを、水とテレフタル酸結晶とに固液分離し、分離したテレフタル酸結晶を乾燥させる工程、
を含む、高純度テレフタル酸の製造方法であって、
前記接触水素化処理を行う結晶の処理量をQ[ton/hr]、前記2段以上の晶析槽の1段目の晶析槽の滞留時間をT1[hr]、前記母液置換塔の断面積をA[m2]とするとき、下記の条件(1)〜(3);
(1)0.07≦T1≦0.5
(2)0.3≦A/Q≦0.8
(3)0.035≦T1×A/Q≦0.25
を全て満たす、高純度テレフタル酸の製造方法。
[2]
前記2段以上の晶析槽の段数が、3〜5段である、[1]記載の製造方法。
[3]
メジアン径が、100〜130μmであり、
粒径53μm未満の結晶が、15%以下であり、
粒径212μm以上の結晶が、15%以下である、
高純度テレフタル酸。
[4]
粒径38μm未満の結晶が、7%以下である、[3]記載の高純度テレフタル酸。
以下の工程(a)〜(e);
(a)p−フェニレン化合物を液相酸化することにより粗テレフタル酸結晶を得る工程、
(b)前記粗テレフタル酸結晶を水に溶解させた後、接触水素化処理する工程、
(c)前記接触水素化後の反応液を2段以上の晶析槽を用いて段階的に落圧、降温してテレフタル酸を晶析させてテレフタル酸スラリーを得る工程、
(d)前記テレフタル酸スラリーを母液置換塔の上部に導入し、テレフタル酸結晶を塔内で沈降させながら母液置換塔の塔底部から導入された置換水の上昇流と接触させ、前記テレフタル酸結晶を前記置換水とのスラリーとして塔底部より抜き出す工程、
(e)前記塔底部より抜き出したスラリーを、水とテレフタル酸結晶とに固液分離し、分離したテレフタル酸結晶を乾燥させる工程、
を含む。
また、本実施形態の高純度テレフタル酸の製造方法は、前記接触水素化処理を行う結晶の処理量をQ[ton/hr]、前記2段以上の晶析槽の1段目の晶析槽の滞留時間をT1[hr]、前記母液置換塔の断面積をA[m2]とするとき、下記の条件(1)〜(3);
(1)0.07≦T1≦0.5
(2)0.3≦A/Q≦0.8
(3)0.035≦T1×A/Q≦0.25
を全て満たす。
工程(a)は、p−フェニレン化合物を液相酸化することにより粗テレフタル酸結晶を得る工程である。
工程(a)は、好ましくは、p−フェニレン化合物を液相酸化した後、落圧、降温して得られる粗テレフタル酸スラリーから反応母液を分離することにより粗テレフタル酸結晶を得る工程である。
該被酸化性置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、アルデヒド基、アセチル基等が例示される。フェニル上の2つの置換基は、互いに同一であっても、異なっていてもよい。
触媒としてコバルト触媒を使用する場合は、促進剤として、アセトアルデヒド、メチルエチルケトン等を併用することが好ましい。
工程(b)は、前記粗テレフタル酸結晶を接触水素化処理する工程である。
工程(b)は、好ましくは、前記粗テレフタル酸結晶を、高温、高圧下で水に溶解させた後、接触水素化処理する工程である。
接触水素化反応の温度は、好ましくは260℃以上であり、より好ましくは270〜300℃である。
溶液中の粗テレフタル酸の濃度は、好ましくは10〜40質量%である。
接触水素化反応の圧力は、テレフタル酸含有処理液が液相を維持するに充分であり、且つ、接触水素化反応に適切な水素分圧を保持できる圧力であれば特に制限されず、通常6〜10MPaであることが好ましい。
工程(c)は、前記接触水素化後の反応液を2段以上の晶析槽を用いて段階的に落圧、降温してテレフタル酸を晶析させてテレフタル酸スラリーを得る工程である。
前記接触水素化後の反応液は、直列に連結された2段以上の晶析槽へ導入され、段階的に落圧することで、水分のフラッシュ蒸発によって120〜200℃まで降温され、テレフタル酸結晶が晶析し、テレフタル酸結晶スラリーが得られる。
また、第1晶析槽の滞留時間(以下、T1と記載する場合がある)は、0.07〜0.5hrであり(以下、条件(1)ともいう。)、好ましくは0.08〜0.4hrであり、より好ましくは0.1〜0.3hrである。滞留時間が長いほど精製テレフタル酸結晶の平均粒径が大きくなる傾向にあり、T1を0.07〜0.5hrとすることにより、適度な平均粒径を持ち、乾燥時の加熱負荷が小さく、かつ、ポリエステルの原料として良好な挙動を示す精製テレフタル酸結晶が得られる。
工程(d)は、前記テレフタル酸結晶スラリーを母液置換塔の上部に導入し、テレフタル酸結晶を塔内で沈降させながら母液置換塔の塔底部から導入された置換水の上昇流と接触させ、前記テレフタル酸結晶を前記置換水とのスラリーとして塔底部より抜き出す工程(以下、「母液置換工程」ともいう。)である。
母液置換工程に用いられる装置(即ち「母液置換塔」)は、大きく分けて塔上部、塔底部および塔中間部からなる。
塔上部は、テレフタル酸結晶を含有する母液からなる原スラリーの導入部を有する。原スラリーの導入部は、塔上部内壁に開口していてもよいが、結晶の分散を良好にする観点から、塔上部内に延びて開口していることが好ましい。さらに、原スラリー導入部の開口先端部は下向きに設置されていてもよく、また、開口先端部に分散板等の結晶の分散を促進する機構を備えていてもよい。塔上部は母液排出口をさらに備え、母液排出口からはテレフタル酸結晶をほとんど含まない母液が抜き出され、所定の処理槽に導かれる。
塔中間部は、重力で沈降するテレフタル酸結晶の動きを阻害するような棚段等の構造物を設ける必要はない。
塔底部は、置換水供給部と、置換水で置換された精製テレフタル酸スラリーの抜き出し口、置換水供給流量および置換スラリー抜き出し流量の調節部、並びに塔底部内スラリーの攪拌装置を備えている。置換水で置換された精製テレフタル酸スラリーの抜き出し口の位置は、スラリーが高比重であるため、塔底部の下方に近い方が好ましい。
0.3≦A/Q≦0.8
となる(以下、条件(2)ともいう。)ような内径にすることが必要である。さらに、塔中間部の内径は、
0.35≦A/Q≦0.6
となるような内径にするのが好ましい。
塔上部や塔底部の径は、塔中間部と同程度の径であればよいが、より大きな径とすることもできる。
また、塔の高さは、供給したテレフタル酸結晶が塔内全体に分散する高さにすることが好ましく、具体的には原スラリー導入部から塔底までの距離が、塔内径に対して1〜3倍となるような高さにすることが好ましい。
0.035≦T1×A/Q≦0.25
0.04≦T1×A/Q≦0.2
0.045≦T1×A/Q≦0.15
塔上部から導かれたテレフタル酸スラリーは、重力による沈降により、母液置換塔底部にスラリー濃度が高い層を成し、高スラリー濃度の層と、テレフタル酸結晶が重力で沈降する低スラリー濃度の領域との間に界面が形成される。
塔底部のスラリー層は結晶の固結や閉塞を防ぐために攪拌装置によって流動性を与えることが好ましい。必要以上に撹拌を行なうと、置換すべき不純物の濃度も均一に撹拌されて置換効率が著しく低下するため、スラリー層の流動性が損なわれない程度の適度な撹拌が好ましい。攪拌機の動力としては、塔底部のスラリー層の単位体積あたりの動力として0.05〜1.0kWh/m3であることが好ましく、0.1〜0.8kWh/m3であることがより好ましく、0.2〜0.7kWh/m3であることがさらに好ましい。
前記晶析工程の第1晶析相の滞留時間T1と母液置換塔の断面積が、前記条件(1)〜(3)を満たすようにすることにより、これらの小粒径の結晶の割合をさらに低減することが可能になり、53μm未満の小粒径の結晶が15%以下、38μm未満の微細粒径の結晶が7%以下である高純度テレフタル酸を得ることができる。なお、本願において結晶の粒径割合は、結晶の篩分けによる分級で得られた割合を示している。
ここで、置換水の上昇液流の線速度は、置換水供給量と塔底からの抜き出しスラリーとの水のバランスから計算することができる。
工程(e)は、前記塔底部より抜き出したスラリーを水とテレフタル酸結晶に固液分離し、分離したテレフタル酸結晶を乾燥させる工程である。
母液置換塔底部より抜き出したスラリーは、ロータリーバキュームフィルター等の固液分離装置でテレフタル酸結晶と水に分離する。固液分離により得られるテレフタル酸結晶は、ケーキとして得られ、固液分離後のケーキの含水率は12〜13質量%である。すなわち、本実施形態の製造方法により、固液分離工程のみで容易にケーキの含水率を15質量%以下にすることができる。ケーキの含水率が低いことで、続く乾燥工程におけるエネルギー消費量を抑えることが可能である。次の乾燥工程では、テレフタル酸製造に通常用いられるスチームチューブドライヤー等を使用することができ、さらに、テレフタル酸ケーキの含水率が低いことで、分離後のケーキを直接、流動層乾燥機を用いて乾燥することが可能である。
本実施形態の一つは、メジアン径が100〜130μmであり、全結晶の質量に対し、53μm未満の結晶が15質量%以下であり、粒径212μm以上の結晶が15質量%以下の高純度テレフタル酸である。メジアン径が100〜130μmであり、全結晶の質量に対し、粒径53μm以下の結晶が15質量%以下であり、粒径212μm以上の結晶が15質量%以下の高純度テレフタル酸は、本実施形態の製造方法により製造することができる。
本実施形態の高純度テレフタル酸における粒径212μm以上の結晶の割合は、好ましくは12%以下である。
本実施形態の高純度テレフタル酸は、粒径38μm未満の結晶の割合が7%以下であることが好ましい。
粒径212μm以上の結晶が15質量%以下であることにより、ポリエステルの原料として良好な挙動を示すことができる。
また、53μm未満の結晶が15質量%以下であることにより、固液分離して乾燥する際の加熱負荷を小さくすることができる。
母液置換率(%)=(塔上部の母液排出口より抜き出された母液中に含まれる安息香酸量)/(粗テレフタル酸スラリー中に不純物として含まれる安息香酸量)×100
また、母液置換塔上部から排出される母液中のテレフタル酸含有量(質量%)は、常温まで冷却した母液をフィルターで濾過して得られる結晶重量から算出した。
コバルトおよびマンガン触媒と臭化化合物の助触媒を用いて、酢酸溶液中でp−キシレンの液相酸化反応を行った後、晶析して冷却し、析出した粗テレフタル酸結晶を分離した。得られた粗テレフタル酸を水と混合して加熱溶解し、図1の水素添加反応槽1を用いて281℃で接触水素化反応を行い、該反応液であるテレフタル酸の溶液を、晶析槽2の第1晶析槽に毎時126トンの流量(テレフタル酸含有量は24.8質量%でテレフタル酸結晶処理量Qは毎時31.3ton)で送り、250℃の晶析スラリーを生成させた。この時、第1晶析槽の液面から計算される第1晶析槽におけるスラリー滞留時間は0.12hrであった。この250℃の晶析スラリーを、移送配管を介して230℃の第2晶析槽に毎時114トンの流量で連続的に供給した(テレフタル酸含有量は27.4質量%)。この時、第2晶析槽におけるスラリー滞留時間は0.20hrであった。さらに、約195℃の第3晶析槽に毎時111トンの流量で連続的に供給した(テレフタル酸含有量は28.2質量%)。さらに、165℃の第4晶析槽に毎時104トンの流量で連続的に供給した(テレフタル酸含有量は30.1質量%)。なお、第3晶析槽および第4晶析槽におけるスラリー滞留時間は、共に0.20hrであった。
実施例1の運転条件、母液置換率、母液排出口中のテレフタル酸濃度、バキュームフィルターのウェットケーキの含水率、乾燥結晶の粒径分布を表1に示す。
実施例1で使用した装置を用いて粗テレフタル酸の精製を行なった。テレフタル酸処理量Q、および第1晶析槽、第2晶析槽の液面を調節して、晶析槽滞留時間T1、T2、A/Q、T1×A/Qを変えて装置の運転を行なった。なお、粗テレフタル酸精製用の水および置換水の流量は、スラリー濃度が実施例1と同じになるようにテレフタル酸処理量Qに比例した流量とし、各部のスラリー流量もテレフタル酸処理量Qに合わせて調節した。また、水素添加反応槽、各晶析槽および母液置換塔の温度、および第3晶析槽、第4晶析槽の滞留時間は、実施例1と同じにして運転を行なった。
各実施例、比較例の運転条件、母液置換率、母液排出口中のテレフタル酸濃度、ウェットケーキの含水率、乾燥結晶の粒径分布を表1に示す。
実施例1で使用した装置において、母液置換塔を用いずに第4晶析槽のスラリーを晶析槽10に直接供給する方法で粗テレフタル酸の精製を行なった。第4晶析槽の温度を155℃とした以外は、各部の温度は実施例1と同じとし、各晶析槽の滞留時間は実施例2と同じとして運転を行なった。
運転条件、母液置換率、母液排出口中のテレフタル酸濃度、ウェットケーキの含水率、乾燥結晶の粒径分布を表1に示す。
2:晶析槽
3:原スラリー供給ポンプ
4:母液置換塔
5:原スラリー導入ノズル
6:母液排出口
7:精製テレフタル酸スラリー抜き出し口
8:置換水供給ポンプ
9:置換水導入口
10:晶析槽
a:堆積層上面
b:テレフタル酸結晶の堆積層
Claims (4)
- 以下の工程(a)〜(e);
(a)p−フェニレン化合物を液相酸化することにより粗テレフタル酸結晶を得る工程、
(b)前記粗テレフタル酸結晶を水に溶解させた後、接触水素化処理する工程、
(c)前記接触水素化後の反応液を2段以上の晶析槽を用いて段階的に落圧、降温してテレフタル酸を晶析させてテレフタル酸スラリーを得る工程、
(d)前記テレフタル酸スラリーを母液置換塔の上部に導入し、テレフタル酸結晶を塔内で沈降させながら母液置換塔の塔底部から導入された置換水の上昇流と接触させ、前記テレフタル酸結晶を前記置換水とのスラリーとして塔底部より抜き出す工程、
(e)前記塔底部より抜き出したスラリーを、水とテレフタル酸結晶とに固液分離し、分離したテレフタル酸結晶を乾燥させる工程、
を含む、高純度テレフタル酸の製造方法であって、
前記接触水素化処理を行う結晶の処理量をQ[ton/hr]、前記2段以上の晶析槽の1段目の晶析槽の滞留時間をT1[hr]、前記母液置換塔の断面積をA[m2]とするとき、下記の条件(1)〜(3);
(1)0.07≦T1≦0.5
(2)0.3≦A/Q≦0.8
(3)0.035≦T1×A/Q≦0.25
を全て満たす、高純度テレフタル酸の製造方法。 - 前記2段以上の晶析槽の段数が、3〜5段である、請求項1記載の製造方法。
- メジアン径が、100〜130μmであり、
粒径53μm未満の結晶が、15%以下であり、
粒径212μm以上の結晶が、15%以下である、
高純度テレフタル酸。 - 粒径38μm未満の結晶が、7%以下である、請求項3記載の高純度テレフタル酸。
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