JPWO2018042925A1 - 電気化学素子用添加剤、電気化学素子用電解液、電気化学素子、リチウムイオン二次電池用電解液、リチウムイオン二次電池及び電気化学素子用添加剤の製造方法 - Google Patents

電気化学素子用添加剤、電気化学素子用電解液、電気化学素子、リチウムイオン二次電池用電解液、リチウムイオン二次電池及び電気化学素子用添加剤の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、電池の寿命特性を向上でき、かつ物質安定性が高い電気化学素子用添加剤、それを用いた電気化学素子用電解液、電気化学素子、リチウムイオン二次電池用電解液、リチウムイオン二次電池及び電気化学素子用添加剤の製造方法を提供することを目的とする。本発明に係る電気化学素子用添加剤は、一般式:[(BO)3(OR)3]m(H2O)n(式中m、nは1以上の整数であって、Rはそれぞれ独立して炭素数1以上の有機基である。)で表されることを特徴とする。電気化学素子用添加剤の製造方法は、ホウ酸とアルコールの脱水縮合により合成することを特徴とする。

Description

本発明は、電気化学素子用添加剤、電気化学素子用電解液、電気化学素子、リチウムイオン二次電池用電解液、リチウムイオン二次電池及び電気化学素子用添加剤の製造方法に関する。
近年の携帯電話や携帯用パソコンなどの移動体通信用電源はますます小型化、高エネルギー密度化が要望されるとともに、深夜電力の貯蔵のみならず、太陽電池や風力発電と組み合わせた電力貯蔵用電源の開発も進んでいる。また、環境問題から電気自動車や電力を動力の一部に利用したハイブリッド車、ハイブリッド電車の実用化が進んでいる。しかしながら、非水電解液二次電池は、充放電を繰り返すことで、充放電効率の低下を示すため、電池性能の経時劣化が小さいリチウムイオン二次電池が求められている。具体的に、この経時劣化は、初期容量、レート特性、高温保存特性、サイクル特性、低温での充放電特性などで、材料である正極活物質および負極活物質、電解液、セパレータなどの改良が重要な研究課題として掲げられており、数多くの研究が報告されている。
特許文献1には、高電圧で繰り返し充電することができるリチウムイオン二次電池用電解液を得るために、電解液にボロキシン化合物を添加することが開示されている。
特許文献2には、容量の経時劣化が少なく、寿命特性に優れたリチウム電池を提供するために、ボロキシン化合物とLiPFとを含有することによって生成する、3価及びそれより高い価数のホウ素を有する化合物を、含む電解液を用いることが開示されている。
国際公開第2012/133556号 特開2015−041531号公報
特許文献1及び特許文献2に開示された添加剤は、加水分解を受けやすく、分解しやすい。そのため、寿命特性を向上させ、かつ物質安定性の高い添加剤が望まれている。
そこで、本発明は、電気化学素子の寿命特性を向上でき、かつ物質安定性が高い電気化学素子用添加剤、それを用いた電気化学素子用電解液、電気化学素子、リチウムイオン二次電池用電解液、リチウムイオン二次電池及び電気化学素子用添加剤の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る電気化学素子用添加剤は、一般式:[(BO)(OR)(HO)(式中m、nは1以上の整数であって、Rはそれぞれ独立して炭素数1以上の有機基である。)で表されることを特徴とする。
本発明によれば、電気化学素子寿命特性を向上し、かつ物質安定性が高い電気化学素子用添加剤、それを用いた電気化学素子用電解液、電気化学素子、リチウムイオン二次電池用電解液、リチウムイオン二次電池及び電気化学素子用添加剤の製造方法を提供できる。
一実施形態に係る電池の内部構造を模式的に表す図。 実施例4に係る電気化学素子用添加剤のマススペクトル。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。また、以下の図面において、同じ作用を奏する部材又は部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略又は簡略化することがある。図面における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は、実際の寸法関係を反映するものではない。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、添加剤として含有水分量が一定値以下になる環状ホウ酸エステルをリチウムイオン二次電池用電解液添加剤として用いることで、電池のサイクル寿命を大幅に改善できることが可能になることが判った。本発明により、サイクル試験後の電池容量の低下を抑制し、電池の寿命特性を向上でき、長寿命な電気化学素子を提供することが可能になる。
以下では、電気化学素子としてリチウムイオン二次電池を例に説明する。
<電気化学素子用添加剤>
本発明の一実施形態に係る電気化学素子用添加剤は、ボロキシン化合物の水和物であり、一般式:[(BO)(OR)(HO)(式中m、nは1以上の整数であって、Rはそれぞれ独立して、炭素数1以上の有機基である。)で表される。
ボロキシン化合物の有機基(R)としては、直鎖状又は分岐状のアルキル基、シクロアルキル基等が挙げられる。このような有機基(R)の具体例としては、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。有機基(R)は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子に例示されるハロゲン原子、窒素原子、硫黄原子等を含有していてもよい。
また、炭素数は2以上6以下であることが好ましい。
ボロキシン化合物の具体例としては、トリメトキシボロキシン((O−CH(BO))、トリエトキシボロキシン((O−CHCH(BO))、トリイソプロポキシボロキシン((O−CH(CH(BO))、トリスシクロヘキシロキシボロキシン((O−C11(BO))等が挙げられる。
ボロキシン化合物としては、第2級アルキル基を有機基(R)として有する化合物が好ましい。有機基(R)が第2級であると、ボロキシン化合物が分解し難く、適度な溶解性も得られる点で有利である。ボロキシン化合物としては、特に、トリイソプロポキシボロキシン(Tri−iso−Propoxy Boroxine;TiPBx)が好適に用いられる。
(BO)(OR)で示されるボロキシン化合物は、水分子を配位させることにより、物質安定性が向上する。その結果、大気中での取扱いが容易になり、添加剤として電解液に添加しやすくなる。これは、2分子の(BO)(OR)に対して水が1分子水和し、1分子の水が2分子の(BO)(OR)とキレート配位することにより、分子構造の安定性が増すためである。その結果、水分との反応性を抑制することが可能になり、大気中での取り扱いが可能になる。水の分子数を表すnと、ボロキシン化合物の分子数を表すmと、は、n≦mの関係を有する。nは1又は2、mは1〜3であることがより好ましい。
特に、1分子の(BO)(OR)に対して1分子のHOが付着したもの、2分子の(BO)(OR)に対して1分子のHOが付着したものは、特に構造の安定性が高い。そのため、直接イオン化法により測定される分子量が276.2m/Z又は533.4m/Zであることが好ましい。これらは、それぞれ1分子のトリイソプロポキシボロキシンに対して1分子の水が付着したもの、トリイソプロポキシボロキシン2分子に1分子の水成分が付着したものと考えられる。なお、(BO)(OR)に含まれるBは、天然に10Bと11Bの2種類の同位体が存在し、11Bが天然のBの80%程度を占める。従って、(BO)(OR)の分子量測定では、この11Bと10Bの天然存在比が影響し、主ピークが276.2あるいは533.4を主ピークとしその近傍に複数の分子量ピークを示す測定結果が得られることが多い。
ボロキシン化合物は、電解質塩であるLiPFに由来するリチウムイオンと相互作用し、リチウムイオンの解離度を向上させる作用を有している。そのため、ボロキシン化合物を電解液の総量に対して適量含有させることによって、リチウムイオン二次電池の容量を効果的に向上させることができる。
また、ボロキシン化合物は、正極活物質と反応して正極活物質の表面に被膜を形成する作用も有している。この被膜は、ホウ素原子を有する化合物、詳細には、B−O結合を有する化合物を含んでなる。すなわち、ボロキシン化合物の作用によって、リチウム遷移金属複合酸化物の表面の一部はホウ素原子を有する状態となる。そして、正極活物質の表面における非水溶媒の分解反応が抑制され、リチウムイオン二次電池のサイクル特性が向上する効果が得られる。
<電気化学素子用添加剤の製造方法>
ボロキシン化合物の水和物は、ホウ酸(B(OH))とアルコール(R−OH)の脱水反応により合成する。下記式1に示すように、ホウ酸とアルコールの脱水反応では、系中にHOが生成するためボロキシン化合物は水和物になる。
Figure 2018042925
例えば、アルコールとしてイソプロパノールを用いれば、ボロキシン化合物の有機基(R)がイソプロピル基であるトリイソプロポキシボロキシンの水和物を合成することができる。アルコールとして、メタノール、エタノール、シクロヘキサールを用いることにより、それぞれトリメトキシボロキシンの水和物、トリエトキシボロキシンの水和物、トリスシクロヘキシロキシボロキシンの水和物を合成することができる。
なお、特許文献1及び2に記載のボロキシン化合物は、ホウ酸エステル(B(OR))と、無水ホウ酸(B)とによる環化反応により合成されている。下記式2に示すようにホウ酸エステルと無水ホウ酸の環化反応では、系中にHOが生成しないため、水和物を合成することはできない。
Figure 2018042925
これら合成は低含水量の溶媒を用いて合成することが望ましい。また、化学反応中にも不活性雰囲気を維持するため、アルゴンや窒素などの不活性ガスをフローさせるなど、水分の混入をさけるようにした方が良い。大量の水分が混入すると、原料のホウ酸の加水分解が進行するので、上記の反応収率の低下を招くことがある。あるいは合成物の純度向上のため、良溶媒と貧溶媒を用いた再結晶や凍結乾燥などを繰り返すことによっても純度を向上させても良い。また、反応に用いる溶媒は、原料を完全に溶解させる溶媒を選択することが望ましいが、高温加熱などにより、懸濁液あるいは僅かに溶解状態にすることで反応を進めることが可能である。具体例としては、アルコールなどのプロトン性の溶媒よりもトルエンやベンゼンなどの低極性溶媒を用いることが望ましい。合成物質の同定は、重溶媒に合成物を溶解した溶液NMR測定や分子量分析により確認することができる。特にホウ素を有する物質の分子量測定結果では、天然にはホウ素10(約20%)とホウ素11(約80%)の2種類が存在しているため、それぞれに対応した分子量が計測され、ホウ素含有物特有の複数のピークを示す。このことからもホウ素含有物の合成確認の重要な指標として用いることができる。
<電気化学素子用電解液>
電解液(非水電解液)は、上述したボロキシン化合物の水和物と、支持塩と、非水溶媒とを含有している。支持塩としては、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF)が少なくとも用いられる。支持塩としては、LiPFのみを単独で用いてもよいし、その他のリチウム塩を併用してもよい。LiPFと併用するその他のリチウム塩としては、例えば、LiBF、LiClO、LiAsF、LiCFSO、Li(CFSON、Li(CSON、Li(FSON、LiF、LiCO、LiPF(CF、LiPF(CFSO、LiBF(CF)、LiBF(CFSO等が挙げられる。
電解液におけるリチウムイオン濃度は、0.6mol/L以上1.5mol/L以下の範囲とすることが好ましい。濃度が0.6mol/L以上であると、良好なイオン伝導性を実現することができる。また、濃度が1.5mol/L以下であると、イオン伝導の抵抗が小さく抑えられ、リチウムイオンの反応速度も速くなる。
電解液中のボロキシン化合物の含有量は、好ましくは2.0質量%以下であり、さらに好ましくは1.0質量%以下である。
電解液に用いる非水溶媒としては、例えば、鎖状カーボネート、環状カーボネート、鎖状カルボン酸エステル、環状カルボン酸エステル、鎖状エーテル、環状エーテル、有機リン化合物、有機硫黄化合物等が挙げられる。これらの化合物は、一種を単独で用いてもよいし、複数種を併用してもよい。
鎖状カーボネートとしては、例えば、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチルプロピルカーボネート等が挙げられる。また、環状カーボネートとしては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ビニレンカーボネート、1,2−ブチレンカーボネート、2,3−ブチレンカーボネート等が挙げられる。
鎖状カルボン酸エステルとしては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル等が挙げられる。また、環状カルボン酸エステルとしては、例えば、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン等が挙げられる。
鎖状エーテルとしては、例えば、ジメトキシメタン、ジエトキシメタン、1,2−ジメトキシエタン、1−エトキシ−2−メトキシエタン、1,3−ジメトキシプロパン等が挙げられる。また、環状エーテルとしては、例えば、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフラン等が挙げられる。
有機リン化合物としては、例えば、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリフェニル等のリン酸エステルや、亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリフェニル等の亜リン酸エステルや、トリメチルホスフィンオキシド等が挙げられる。また、有機硫黄化合物としては、例えば、1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン、メタンスルホン酸メチル、スルホラン、スルホレン、ジメチルスルホン、エチルメチルスルホン、メチルフェニルスルホン、エチルフェニルスルホン等が挙げられる。
非水溶媒として用いられるこれらの化合物は、置換基を有していてもよいし、酸素原子が硫黄原子で置換された化合物であってもよい。置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子が挙げられる。非水溶媒として二種以上の化合物を併用する場合は、環状カーボネートや環状ラクトン等のように比誘電率が高く粘度が相対的に高い化合物と、鎖状カーボネート等のように粘度が相対的に低い化合物とを組み合わせることが好ましい。特に、充放電に伴う放電容量の低下が大きい、エチレンカーボネートと、エチルメチルカーボネート又はジエチルカーボネートとの組み合わせは、被膜の形成によるサイクル特性の向上の効果が有効となる点で好適である。
電解液には、ボロキシン化合物の水和物(第一添加剤)の他に、第二添加剤として各種添加剤を含んでも良い。
第二添加剤としては、リチウムイオン電池の非水系電解液用の添加剤であれば特に制限はなく、求められる機能に応じて添加することができ、電極表面に被膜を形成する添加剤、過充電抑制のための添加剤、電解液に難燃性を付与する添加剤、正極活物質からのMnの溶出を抑制する添加剤、電解液のイオン導電性を向上するための添加剤などが挙げられる。
電極表面に被膜を形成させる添加剤としては、ビニレンカーボネート(VC)、モノフッ素化エチレンカーボネート等のカーボネート類、カルボン酸無水物、1,3−プロパンスルトン等の硫黄化合物、リチウムビスオキサレートボレート(LiBOB)、ホウ酸トリメチル等のホウ素化合物が挙げられる。
負極活物質の表面には、C=O、C−H、COO等の官能基が存在しており、これらの官能基は、電池反応に伴い非水溶媒と不可逆的に反応して、SEI(Solid Electrolyte Interphase)被膜と呼ばれる表面被膜を形成する。SEI被膜は、非水溶媒の分解を抑制する作用を示すが、電池反応における電荷を消費して生成されるため電池の容量を低下させる一因となる。
電池容量や出力低下を抑制する観点から、電極表面に被膜を形成させる添加剤の添加量は、電解液の重量当たり0.01質量%〜10質量%であることが好ましく、0.1質量%〜5質量%であることがより好ましく、0.3質量%〜3質量%が更に好ましい。
過充電抑制剤としては、例えば、ビフェニル、ビフェニルエーテル、ターフェニル、メチルターフェニル、ジメチルターフェニル、シクロヘキシルベンゼン、ジシクロヘキシルベンゼン、トリフェニルベンゼン、ヘキサフェニルベンゼン、アジポニトリル、ジオキサン類等を用いることができる。難燃化剤としては、例えば、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル等の有機リン化合物、ホウ酸エステル等をはじめとする非水溶媒のフッ化物等を用いることができる。
また、濡れ性改善剤としては、例えば、1,2−ジメトキシエタン等をはじめとする鎖状エーテル等を用いることができる。また、金属イオンの捕集効果を示す物質としては、電解液中に溶出した金属イオンと錯体を形成する錯形成能を有した物質で、N、O、Sなどの負電荷に帯電し正電荷である金属イオンと静電気的に結合する物質、また、電解液のイオン導電性を向上させる物質としてはリチウムイオン電池に用いられる電解質の解離度を向上させるために、N、O、Sや電解液中でリチウムカチオンと錯形成し電解質のリチウムカチオンとアニオン部の静電気的な引力を弱めることができる物質などが挙げられる。
これらの添加剤は併用してもよいが、添加剤の添加量の総量は、電解液の重量あたり10質量%以下であることが好ましい。
以上の非水電解液は、リチウムイオン二次電池の他、リチウムイオンをキャリアとするその他の蓄電デバイスに用いることもできる。その他の蓄電デバイスとしては、例えば、リチウムイオンキャパシタ、電気二重層キャパシタ等のキャパシタが挙げられる。キャパシタは、例えば、分極を生じる正極と、負極と、リチウム塩を含む前記の非水電解液とを備えて構成される。分極を生じる電極材料としては、例えば、活性炭等の前記の炭素材料を用いることが可能である。前記の非水電解液を備えた蓄電デバイスによると、非水電解液の分解が抑制され、高温の保存条件において促進される非水電解液の組成変化や、分解物の堆積に起因する放電容量の低下を低減することができる。
<電池構造>
図1は、本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の構造を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池1は、正極10、セパレータ11、負極12、電池容器13、正極集電タブ14、負極集電タブ15、内蓋16、内圧開放弁17、ガスケット18、正温度係数(Positive Temperature Coefficient;PTC)抵抗素子19、電池蓋20、軸心21を備えている。電池蓋20は、内蓋16、内圧開放弁17、ガスケット18及び抵抗素子19からなる一体化部品である。
正極10及び負極12は、シート状に設けられており、セパレータ11を挟んで互いに重ねられている。そして、正極10、セパレータ11及び負極12が軸心21の周りに捲回されることによって、円筒形状の電極群が形成されている。
軸心21は、正極10、セパレータ11及び負極12を担持できるものであれば、公知の任意のものを用いることができる。軸心21の材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイド等が挙げられる。電極群は、図1に示した円筒形状の他に、短冊状電極を積層したもの、又は正極10と負極12を扁平状等の任意の形状に捲回したもの、セパレータ11に袋状のものを用いてこの中に正極10と負極12を収納しこれらを順次重ねて多層構造としたもの等、種々の形状にすることができる。電池缶13の形状は、電極群の形状に合わせ、円筒形、扁平長円形状、扁平楕円形状、角形、コイン等の形状を選択してもよい。
電池容器13は、電解液に対して耐食性のある材料、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼等によって形成することができる。電池容器13を正極10又は負極12と電気的に接続する場合に、電解液と接触している部分において電池容器13の腐食やリチウムとの合金化による材料の変質が起こらないように材料を選定する。電池容器13の内面には、耐食性や密着性を向上させるための表面加工処理が施されていてもよい。
正極10及び負極12には、電流引き出し用の正極集電タブ14、負極集電タブ15のそれぞれが、スポット溶接、超音波溶接等によって接続されている。正極集電タブ14と負極集電タブ15とが設けられた電極群が電池容器13に収納されている。正極集電タブ14は、電池蓋20の底面に電気的に接続されている。また、負極集電タブ15は、電池容器13の内壁に電気的に接続されている。正極集電タブ14や負極集電タブ15は、図1に示すように電極群に対して複数設けてもよい。複数設けることによって、大電流への対応が可能となる。
電池容器13の内部には、電解液(非水電解液)が注入されている。電解液の注入方法は、電池蓋20を開放した状態で直接注入する方法であってもよいし、電池蓋20を閉鎖した状態で電池蓋20に設けた注入口から注入する方法等であってもよい。電池容器13の開口は、電池蓋20を溶接、かしめ等により接合することによって密閉される。なお、電池蓋20には、逃がし弁が設けられており、電池容器13の内圧が過度に上昇した場合に開放されるようになっている。
<正極>
正極10は、リチウムイオンを可逆的に吸蔵及び放出可能な正極活物質として、リチウム遷移金属複合酸化物を含んでなる。正極10は、例えば、正極活物質と、導電剤と、バインダとを含んで組成される正極合剤層と、正極合剤層が片面又は両面に塗工された正極集電体とを備えて構成される。正極活物質であるリチウム遷移金属複合酸化物は、一次粒子の状態で含まれていてもよいし、二次粒子を形成した状態で含まれていてもよい。
リチウム遷移金属複合酸化物としては、一般的なリチウムイオン二次電池において正極活物質として用いられる適宜の種類を用いることができる。但し、リチウム遷移金属複合酸化物としては、マンガン(Mn)、コバルト(Co)及びニッケル(Ni)からなる群より選択される少なくとも一種の遷移金属を含有することが好ましい。
リチウム遷移金属複合酸化物の具体例としては、例えば、LiCoO、LiNiO、LiMn等が挙げられる。また、LiMnO、LiMn、LiMnO、LiMn12や、LiMn2−xM1(但し、M1は、Co、Ni、Fe、Cr、Zn及びTiからなる群より選択される少なくとも1種の金属元素であり、x=0.01〜0.2を満たす。)や、LiMnM2O(但し、M2は、Fe、Co、Ni、Cu及びZnからなる群より選択される少なくとも1種の金属元素である。)や、Li1−yMn(但し、Aは、Mg、B、Al、Fe、Co、Ni、Cr、Zn及びCaからなる群より選択される少なくとも1種であり、y=0.01〜0.1を満たす。)や、LiNi1−ZM2(但し、M2は、Mn、Fe、Co、Al、Ga、Ca及びMgからなる群より選択される少なくとも1種であり、z=0.01〜0.2を満たす。)、LiCo1−vM3(但し、M3は、Ni、Fe及びMnからなる群より選択される少なくとも1種であり、z=0.01〜0.2を満たす。)、LiFeO、Fe(SO、Fe(MoO、FeF、LiFePO、LiMnPO等を用いることができる。
導電剤としては、例えば、黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック等の炭素粒子や、炭素繊維等を用いることができる。これらの導電剤は、一種を単独で用いてもよいし、複数種を併用してもよい。導電剤の量は、正極活物質に対して5質量%以上20質量%以下とすることが好ましい。導電剤の量がこのような範囲であると、良好な導電性が得られると共に、高い容量も確保することができる。
バインダとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、アクリル系ポリマ、イミドやアミド基を有するポリマ、これらの共重合体等の適宜の材料を用いることができる。これらのバインダは、一種を単独で用いてもよいし、複数種を併用してもよい。また、カルボキシメチルセルロース等の増粘性のバインダを併用してもよい。バインダの量は、正極活物質、導電剤及びバインダの総計に対して1質量%以上7質量%以下とすることが好ましい。バインダの量がこのような範囲であると、容量が小さくなったり、内部抵抗が過大になったりすることが少ない。また、正極合剤層の塗布性及び成形性や、正極合剤層の強度が損なわれ難い。
正極集電体としては、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、チタン等を材質とする金属箔、金属板、発泡金属板、エキスパンドメタル、パンチングメタル等の適宜の材料を用いることができる。金属箔については、例えば、0.1mm以上10mm以下程度の孔径に穿孔された穿孔箔としてもよい。金属箔の厚さは、10μm以上100μm以下とすることが好ましい。
正極10は、例えば、正極活物質と、導電剤と、バインダとを適宜の溶媒と共に混合して正極合剤とし、この正極合剤を正極集電体に塗布した後、乾燥、圧縮成形することによって作製することができる。正極合剤を塗布する方法としては、例えば、ドクターブレード法、ディッピング法、スプレー法等を用いることができる。また、正極合剤を圧縮成形する方法としては、例えば、ロールプレス等を用いることができる。
正極合剤層の厚さは、製造しようとするリチウムイオン二次電池の仕様や、負極とのバランスを考慮して、適宜の厚さとすることができるが、正極集電体の両面に塗布した場合、50μm以上250μm以下とすることが好ましい。正極合剤層の厚さは、リチウムイオン二次電池の容量、抵抗値等の仕様に応じて設定することができるが、この程度の塗布量であれば、電極間の距離が過大になったり、リチウムイオンの吸蔵及び放出の反応について分布が生じたりすることは少ない。
正極活物質の粒径は、通常、正極合剤層の厚さ以下とされる。合成した正極活物質の粉末中に粗粒がある場合は、あらかじめ篩分級、風流分級等を行い、正極活物質の平均粒径を正極合剤層の厚さより小さくしておくことが好ましい。
正極合剤層の密度は、製造しようとするリチウムイオン二次電池の仕様や、負極とのバランスを考慮して、適宜の密度とすることができるが、リチウムイオン二次電池についての容量を確保する観点からは、真密度の60%以上の密度とすることが好ましい。
<セパレータ>
セパレータ11は、正極10と負極12とが直接接触して短絡が生じるのを防止するために備えられる。セパレータ11としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、アラミド樹脂等の微多孔質フィルムや、このような微多孔質フィルムの表面にアルミナ粒子等の耐熱性物質を被覆したフィルム等を用いることができる。なお、セパレータ11の機能は、電池性能を損なわない程度で、正極10及び負極12自体に具備させてもよい。
<負極>
負極12は、リチウムイオンを可逆的に吸蔵及び放出可能な負極活物質を含んでなる。負極12は、例えば、負極活物質とバインダとを含む負極合剤と、負極集電体とを備えて構成される。
負極活物質としては、一般的なリチウムイオン二次電池において用いられる適宜の種類を用いることができる。負極活物質の具体例としては、天然黒鉛、石油コークス、ピッチコークス等から得られる易黒鉛化材料を2500℃以上の高温で処理したもの、メソフェーズカーボン、非晶質炭素、黒鉛の表面に非晶質炭素を被覆したもの、天然黒鉛又は人造黒鉛の表面を機械的処理することにより表面の結晶性を低下させた炭素材、高分子等の有機物を炭素表面に被覆・吸着させた材料、炭素繊維、リチウム金属、リチウムとアルミニウム、スズ、ケイ素、インジウム、ガリウム、マグネシウム等との合金、シリコン粒子又は炭素粒子の表面に金属を担持した材料、スズ、ケイ素、鉄、チタン等の金属の酸化物等が挙げられる。担持させる金属としては、例えば、リチウム、アルミニウム、スズ、ケイ素、インジウム、ガリウム、マグネシウム、これらの合金等が挙げられる。
負極活物質としては、0.3(VvsLi/Li)以下の電位でリチウムイオンを可逆的に吸蔵及び放出可能な負極活物質が特に好ましい。本実施形態に係るリチウムイオン二次電池では、このような電圧範囲でもサイクル特性が向上し、高い容量や出力を実現することができる。
バインダとしては、水に溶解、膨潤又は分散する水系バインダ、及び、水に溶解、膨潤又は分散しない有機系バインダのいずれを用いることも可能である。水系バインダの具体例としては、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリル系ポリマ、シアノ基を有するポリマ、これらの共重合体等が挙げられる。有機系バインダの具体例としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン、これらの共重合体等が挙げられる。これらのバインダは、一種を単独で用いてもよいし、複数種を併用してもよい。また、カルボキシメチルセルロース等の増粘性のバインダを併用してもよい。
バインダの量は、水系バインダについては、負極活物質及びバインダの総計に対して0.8質量%以上1.5質量%以下とすることが好ましい。一方、有機系バインダについては、負極活物質及びバインダの総計に対して3質量%以上6質量%以下とすることが好ましい。バインダの量がこのような範囲であると、電池容量が小さくなったり、内部抵抗が過大になったりすることは少ない。また、負極合剤の塗布性及び成形性や、負極合剤層の強度が損なわれ難い。
負極集電体としては、例えば、銅、銅を主成分とする銅合金等を材質とする金属箔、金属板、発泡金属板、エキスパンドメタル、パンチングメタル等の適宜の材料を用いることができる。金属箔については、例えば、0.1mm以上10mm以下程度の孔径に穿孔された穿孔箔としてもよい。金属箔の厚さは、7μm以上25μm以下とすることが好ましい。
負極12は、例えば、負極活物質と、バインダとを適宜の溶媒と共に混合して負極合剤とし、この負極合剤を負極集電体に塗布した後、乾燥、圧縮成形することによって作製することができる。負極合剤を塗布する方法としては、例えば、ドクターブレード法、ディッピング法、スプレー法等を用いることができる。また、正極合剤を圧縮成形する方法としては、例えば、ロールプレス等を用いることができる。
負極合剤層の厚さは、製造しようとするリチウムイオン二次電池の仕様や、正極とのバランスを考慮して、適宜の厚さとすることができるが、負極集電体の両面に塗布した場合、50μm以上200μm以下とすることが好ましい。負極合剤層の厚さは、リチウムイオン二次電池の容量、抵抗値等の仕様に応じて設定することができるが、この程度の塗布量であれば、電極間の距離が過大になったり、リチウムイオンの吸蔵及び放出の反応について分布が生じたりすることは少ない。
以下、本発明の実施例、および比較例によって本発明をさらに具体例を挙げ説明する。
<ボロキシン化合物(添加剤)の作製>
以下の方法によりリチウムイオン二次電池用添加剤を合成した。
ホウ酸(和光純薬工業株式会社製)15g(0.24mol)とイソプロパノール(東京化成工業株式会社製)17.7g(0.30mol)とをトルエン100g中に懸濁させ、120℃で10時間還流した。その後、反応溶液を室温まで冷却し、未反応のイソプロパノールを留去し、粉状の反応生成物がトルエン中から生成していることを確認した。原料の秤量から、反応物の回収までを不活性雰囲気下で行った。さらに得られた粉体の分子量測定を直接イオン化法で行ったところ、合成物であるトリイソプロポキシボロキシンの分子量に水(HO)の分子量18m/Zを加えた276.2m/Zに主ピークを示す成分を検出した。分子量測定には、大気圧イオン化飛行時間質量分析計(日本電子株式会社製JMS−T100LP AccuTOF LC)を用いた。イオン源はDART(Direct Analysis in Real Time)とし、DART用ガスにはヘリウムを使用し、ヘリウム加熱温度は300℃、オリフィス1の電圧は30Vとした。
<ボロキシン化合物の物質安定性の評価>
作製したボロキシン化合物を湿度20%、温度25℃のドライルーム中で10分暴露し、性状及び臭いを確認することにより物質安定性を評価した。大気中に暴露する前と後で、変化が小さいものを「◎」、見た目の変化は小さいがホウ酸臭がするものを「○」、見た目に明らかな変化がありホウ酸臭が顕著なものを「×」とした。
<リチウムイオン二次電池の作製>
正極活物質には、平均粒径10μm、比表面積0.8m/gのLiMn0.33Co0.33Ni0.33を用いた。正極活物質85重量%に、塊状黒鉛とアセチレンブラックを9:2に混合したものを導電剤とし、結着剤として予め5重量%PVDFに調整されたN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶液に導電剤を分散させてスラリーにした。この時、正極活物質、導電剤、PVDFの混合比は、重量比で85:10:5にした。このスラリーを厚さ20μmのアルミニウム箔(正極集電体)にできるだけ均一かつ均等に塗布した。塗布後、80℃の温度で乾燥し、同じ手順でアルミニウム箔の両面に塗布乾燥を行った。その後ロールプレス機により圧縮成形し、塗布幅5.4cm、塗布長さ50cmとなるよう切断し、電流を取り出すためのアルミニウム箔製のリード片を溶接し正極10を作製した。
負極活物質にはX線回折測定で得られた面間隔が0.368nm、平均粒径が20μm、比表面積が5m/gの天然黒鉛を用いた。平均粒径はD50の値であり、レーザ式回折/散乱式粒子径分布測定装置を用いて測定した。比表面積は定容量式ガス吸着装置により測定した。
負極活物質とカルボキシメチルセルロースの水分散液と充分に混合し、スチレンブタジエン共重合体の水分散液を分散させて負極スラリーとした。負極活物質、カルボキシメチルセルロース、スチレンブタジエン共重合体の混合比は、重量比で98:1:1にした。このスラリーを厚さ10μmの圧延銅箔(負極集電体)に実質的に均一に塗布した。
正極10と同様の手順で圧延銅箔の両面に塗付乾燥を行った。その後ロールプレス機により圧縮成形し、塗布幅5.6cm、塗布長さ54cmとなるよう切断し、銅箔製のリード片を溶接し負極12を作製した。
作製した正極10と負極12を用いて図1に示す円筒型の電池1を作製した。図1に示す正極10と負極12とし、それぞれ電流引き出し用のタブ部の正極リード14、負極リード15を超音波溶接により形成する。タブ部の正極リード14、負極リード15は、長方形の形状をした集電体とそれぞれ同じ材質の金属箔からできており、電極から電流を取り出すために設置する部材である。タブ付けされた正極10及び負極12の間にポリエチレンの単層膜であるセパレータ11を挟んで重ね、これを、図1に示すように、円筒状(螺旋状)に捲いて電極群とし、円筒状容器の電池缶13に収納した。電極群を電池缶13に収納した後、電池缶13内に電解液を注入し、ガスケットで密封させた。
電解液には、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)を重量比でEC:EMC=1:2の割合で混合した混合溶液に電解質としてLiPFを1.0mol/Lの濃度に調整した。この電解液に上記の方法で合成したボロキシン化合物を第一添加剤として非水溶媒とLiPFの合計重量に対して1wt%濃度で添加した。
このように作製した電解液を正極端子が取り付けられた密閉用の電池蓋20をガスケット18を介して電池缶13に注液し、かしめにより密閉して、径18mm、長さ650mmの円筒型の電池1とした。
<サイクル試験>
このように作製した円筒型の電池1について、25℃の恒温槽内で、充電電流1500mA、電圧4.2V、5時間の定電流定電圧充電をし、放電は放電電流1500mAで電池電圧3.0Vまで定電流放電した。この充電、放電プロセスを1サイクルとし、合計3サイクルした。この3サイクル目の放電容量を100%として、1000サイクル試験後の1500mA放電容量との比を算出した。この比を放電容量維持率とする。サイクル試験は、4.2Vの電圧で、25℃の恒温槽内で行った。
電解液に第二添加剤としてビニレンカーボネートを1wt%添加したものを用いた以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製し、サイクル試験を行った。
ビニレンカーボネートの添加量は、非水溶媒とLiPFの合計重量に対して1wt%とした。また、ボロキシン化合物の添加量は、非水溶媒とLiPFとビニレンカーボネートの合計重量に対して1wt%とした。
電解液に第二添加剤としてビニレンカーボネートを2wt%添加したものを用いた以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製し、サイクル試験した。
ビニレンカーボネートの添加量は、非水溶媒とLiPFの合計重量に対して2wt%とした。また、ボロキシン化合物の添加量は、非水溶媒とLiPFとビニレンカーボネートの合計重量に対して1wt%とした。
以下の方法で合成した環状ボロキシンを電解液添加剤として用いた以外は、実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製し、電池のサイクル試験をした。
実施例1と同様にトリイソプロポキシボロキシンを合成し、合成したトリイソプロポキシボロキシンを凍結乾燥し、付着水分を取り除いた。凍結乾燥は、トリイソプロポキシボロキシンを氷水により凍結させ、真空ポンプで減圧し、気化成分(水)を除去することにより行った。この凍結乾燥後のトリイソプロポキシボロキシンの分子量を実施例1と同様に直接イオン化法で測定した。図2に凍結乾燥後のトリイソプロポキシボロキシンのマススペクトルを示す。トリイソプロポキシボロキシンの分子量に18m/Zを加えた276.2m/Zに主ピークを示す成分に加えて、533m/Zにもピークを検出した。この533m/zに検出されたピークの成分は、トリイソプロポキシボロキシン2分子に1分子の水成分が付着したものと考えられる。つまり、環状ボロキシン2分子に対して水が1分子付着したものと考えられる。
電解液に第二添加剤としてビニレンカーボネートを1wt%添加したものを用いた以外は、実施例4と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製し、サイクル試験した。
ビニレンカーボネートの添加量は、非水溶媒とLiPFの合計重量に対して1wt%とした。また、ボロキシン化合物の添加量は、非水溶媒とLiPFとビニレンカーボネートの合計重量に対して1wt%とした。
電解液に第二添加剤としてビニレンカーボネートを2wt%添加したものを用いた以外は、実施例4と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製し、サイクル試験した。
ビニレンカーボネートの添加量は、非水溶媒とLiPFの合計重量に対して2wt%とした。また、ボロキシン化合物の添加量は、非水溶媒とLiPFとビニレンカーボネートの合計重量に対して1wt%とした。
電解液に対するボロキシン化合物の添加量を2wt%としたこと以外実施例3と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製し、サイクル試験を行った。
ビニレンカーボネートの代わりに第二添加剤としてフルオロエチレンカーボネート(FEC)を1wt%添加したこと以外実施例2と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製し、サイクル試験を行った。
ボロキシン化合物として[(BO)(OCH(CH)CH(HO)を用いたこと以外実施例2と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製し、サイクル試験を行った。
環ホウ酸とメタノールからトリメトキシボロキシンを合成したものを添加剤として用いた以外は、実施例1と同様にして、サイクル試験をした。合成したトリメトキシボロキシンは室温で液状であった。
(比較例1)
電解液にECとEMCを重量比でEC:EMC=1:2の割合で混合した混合溶液に電解質としてLiPFを1.0mol/Lの濃度に調整した電解液を用いた以外は、実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製し、サイクル試験をした。
(比較例2)
電解液にECとEMCを重量比でEC:EMC=1:2の割合で混合した混合溶液に電解質としてLiPFを1.0mol/Lの濃度に調整した電解液に第二添加剤としてビニレンカーボネートを1wt%含むのを用いた以外は、実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製し、サイクル試験をした。
(比較例3)
電解液にECとEMCを重量比でEC:EMC=1:2の割合で混合した混合溶液に電解質としてLiPFを1.0mol/Lの濃度に調整した電解液に第二添加剤としてビニレンカーボネートを2wt%含むのを用いた以外は、実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製し、サイクル試験をした。
(比較例4)
以下の方法で合成した環状ボロキシンを電解液添加剤として用いた以外は、実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製し、電池のサイクル試験をした。
無水ホウ酸10g(0.14mol)とトリイソプロポキシボレート22.6g(0.12mol)とを脱水トルエン200ml中に懸濁させ、加熱し、12時間還流した。そのときの反応溶液温度は120℃であった。加熱還流後、室温程度まで自然冷却し、ろ過し未反応の無水ホウ酸を除去した。その後、ロータリエバポレータでろ液から溶媒成分を留去し、粉体のトリイソプロポキシボロキシン26gを得た。この時の反応収率は93%であった。以上の原料の秤量から、反応生成物の回収は、高純度アルゴンガスをフローした不活性雰囲気下で行った。この得られた環状トリイソプロポキシボロキシンの分子量を直接イオン化法によって分子量測定したところ、257.7m/zに主ピークを確認した。
(比較例5)
電解液にビニレンカーボネートを1wt%添加したものを用いた以外は、比較例4と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製し、サイクル試験した。
(比較例6)
電解液にビニレンカーボネートを2wt%添加したものを用いた以外は、比較例4と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製し、サイクル試験した。
(比較例7)
無水ホウ酸とトリメチルホウ酸からトリメトキシボロキシンを合成し、これを凍結乾燥したもの添加剤として用いた以外は、実施例1と同様にして、サイクル試験をした。合成したトリメトキシボロキシンは室温で液状であった。
Figure 2018042925
実施例1〜10より、[(BO)(OR)(HO)(式中m、nは1以上の整数であって、Rは炭素数1以上の有機基である。)で表される物質を電解液に添加することにより、電池の容量維持率の顕著に向上できることが分かった。この結果より、[(BO)(OR)(HO)で表される化合物を電解液に添加することにより、電池の寿命特性を向上できることが分かった。また、実施例1〜10の添加剤は、比較例4〜7の添加剤よりも物質安定性が高いことが分かった。この結果からボロキシン化合物に水を一定量付加することにより、物質安定性が向上し、添加剤の取扱が容易になることが分かった。
実施例2、3は、第二添加剤としてVCを添加していない実施例1と比較して、容量維持率が高い。また、実施例5、6は、第二添加剤であるVCを添加していない実施例4よりも容量維持率が高い。これらの結果より、ボロキシン化合物の水和物とVCとを併用することにより、さらに容量維持率を向上できることが分かった。
10…正極、11…セパレータ、12…負極、13…電池缶、14…正極集電タブ、15…負極集電タブ、16…内蓋、17…内圧開放弁、18…ガスケット、19…PTC素子、20…電池蓋、21…軸芯

Claims (13)

  1. 一般式:[(BO)(OR)(HO)(式中m、nは1以上の整数であって、Rはそれぞれ独立して炭素数1以上の有機基である。)で表されることを特徴とする電気化学素子用添加剤。
  2. 前記Rはそれぞれ独立して炭素数2以上6以下の有機基であることを特徴とする請求項1に記載の電気化学素子用添加剤。
  3. 前記Rは、−CH(CH、−CH、−CHCH、−C11のいずれかである請求項1に記載の電気化学素子用添加剤。
  4. 前記m及び前記nは、n≦mの関係を満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電気化学素子用添加剤。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電気化学素子用添加剤を含む電気化学素子用電解液。
  6. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電気化学素子用添加剤を含む電気化学素子。
  7. 非水電解液を備える電気化学素子であって、
    前記非水電解液は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電気化学素子用添加剤と、非水溶媒と、を含むことを特徴とする電気化学素子。
  8. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電気化学素子用添加剤と、非水溶媒と、LiPFと、を含むリチウムイオン二次電池用電解液。
  9. 請求項8に記載のリチウムイオン二次電池用電解液であって、
    さらにビニレンカーボネートを含むことを特徴とするリチウムイオン二次電池用電解液。
  10. 請求項9に記載のリチウムイオン二次電池用電解液であって、
    前記ビニレンカーボネートの含有量は、前記非水溶媒と前記LiPFの合計重量に対して2重量%以下であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用電解液。
  11. 正極と、負極と、非水電解液と、を含むリチウムイオン二次電池であって、
    前記非水電解液は、請求項8乃至10のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池用電解液であることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  12. 一般式:[(BO)(OR)(HO)(式中m、nは1以上の整数であって、n≦mの関係を満たし、Rは炭素数1以上の炭化水素基である。)で表されることを特徴とする電気化学素子用添加剤の製造方法であって、
    ホウ酸とアルコールの脱水縮合により合成することを特徴とする電気化学素子用添加剤の製造方法。
  13. 請求項12に記載の電気化学素子用添加剤の製造方法であって、
    前記アルコールはメタノール、エタノール、イソプロパノール、シクロヘキサノールのいずれかであることを特徴とする電気化学素子用添加剤の製造方法。
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