JPWO2018016177A1 - モータの製造方法、モータの製造装置、樹脂封止治具およびモータ - Google Patents

モータの製造方法、モータの製造装置、樹脂封止治具およびモータ Download PDF

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Abstract

モータの製造方法は、筐体と固定子とを準備する工程(ステップ1)と、固定子を取り付ける工程(ステップ2)と、樹脂封止治具を押し込む工程(ステップ3)と、樹脂を注入する工程(ステップ4)と、注入した樹脂を硬化する工程(ステップ5)と、芯部を取り出す工程(ステップ6)と、被膜部を取り出す工程(ステップ7)と、を備える。

Description

本発明は、筐体の内部に固定子を備えるモータであって、特に、樹脂封止治具を用いて固定子の周囲に樹脂を注入したモータに関する。また、本発明は、モータの製造方法、モータの製造装置、および樹脂封止治具に関する。
近年、小型で高効率のモータが求められる。小型で高効率のモータには、モータが有する固定子巻線の放熱性を向上させたものがある。
例えば、小型で高効率のモータには、固定子巻線の端部とブラケットとの間に、電気絶縁性を有する弾性部材が位置するものがある(例えば、特許文献1を参照)。
また、小型で高効率のモータには、固定子巻線が樹脂で覆われたものがある。固定子巻線を樹脂で覆うため、固定子巻線を有する固定子は、固定子の内側と固定子の外側とが治具で囲まれる。治具で囲まれた、固定子が位置する空間には、樹脂が注入される。注入された樹脂が固化すれば、樹脂で覆われた固定子が形成される(例えば、特許文献2を参照)。
しかしながら、上述した従来のモータには、つぎの問題があった。
すなわち、特許文献1に開示された発明では、固定子巻線からブラケットに対して伝導される熱の効率、いわゆる熱伝導率が低いという問題があった。
その原因として、つぎの理由が考えられる。つまり、特許文献1に示されたモータでは、固定子巻線の端部、つまり、全ての固定子巻線のうち一部しか弾性部材に接触していない。あるいは、特許文献1に示されたモータにおいては、固定子巻線の線径、または、形成された固定子巻線の形状ばらつき等により、固定子巻線の端部の寸法が安定しない。よって、特許文献1に示されたモータでは、固定子巻線の端部から安定して熱が弾性部材に放出されない。
一方、特許文献2に開示された発明においては、固定子巻線の全体が細部に至るまで樹脂と接触する。よって、特許文献2に示されたモータは、固定子巻線からブラケットに対する熱伝導率が高い。しかしながら、特許文献2に示されたモータは、つぎの製造上の問題を有するため、製造上のコストが高くなる。
すなわち、特許文献2に示されたモータを製造する際、固定子は、固定子の内側と固定子の外側とが治具で挟まれて、固定される。治具が形成する、固定子を含む空間には、樹脂が注入される。このような製造工程を採用しているため、治具の表面には、離型性が良い被膜を形成することが求められる。よって、治具は、価格が高くなる。
また、治具は繰り返して使用されるため、治具が固定子鉄心と擦れる機会が多い。よって、治具に形成された被膜は損傷する。したがって、治具に形成された被膜は、離型性が悪くなる。つまり、特許文献2に示されたモータの製造効率が低下する。
換言すれば、特許文献2に示されたモータを効率よく製造するためには、治具の表面に形成される被膜を良好な状態に保つ必要がある。よって、特許文献2に開示された発明は、製造上のコストが高くなる。
特開2000−228843号公報 特開2004−48957号公報
本発明は、上述した問題を解決するものであり、モータを製造する際の作業効率を向上させる。また、本発明は、小型で高効率のモータを提供できる。
上記のため、本発明のモータの製造方法は、筐体と固定子とを準備する工程と、固定子を取り付ける工程と、樹脂封止治具を押し込む工程と、樹脂を注入する工程と、注入した樹脂を硬化する工程と、芯部を取り出す工程と、被膜部を取り出す工程と、を備える。
筐体と固定子とを準備する工程において、準備される筐体は、側面と、底面と、開口と、を含む。側面は、軸心に沿って延伸する。底面は、軸心方向の一方に位置する。軸心方向の他方において、開口は、底面と向かい合って位置する。
準備される固定子は、固定子鉄心と、巻線と、を有する。固定子鉄心は、軸心と向かい合う内周面を含む。固定子鉄心は、軸心に沿って環状に延伸する。巻線は、固定子鉄心に巻き回される。
固定子を取り付ける工程において、固定子は、開口を通って筐体の内部に取り付けられる。
樹脂封止治具を押し込む工程において、樹脂封止治具は、芯部と、被膜部と、を有する。被膜部は、芯部の一端を覆うように取り付けられる。樹脂封止治具は、開口側から、固定子鉄心が含む内周面に沿って挿入される。挿入された樹脂封止治具は、樹脂封止治具が含む端部が底面と接する位置まで押し込まれる。
樹脂を注入する工程において、樹脂は樹脂空間に注入される。樹脂空間は、側面と、底面と、被膜部が含む外表面と、固定子と、で囲われる。
芯部を取り出す工程において、芯部が、開口を通って取り出される。
被膜部を取り出す工程において、硬化した樹脂から被膜部が取り外される。取り外された被膜部が、開口を通って取り出される。
また、本発明のモータの製造装置は、筐体固定部と、樹脂封止治具と、樹脂注入部と、を備える。ここで、筐体と、固定子と、被膜部と、に関する説明は、前述した説明を援用する。
筐体固定部は、筐体を固定する。固定子は、筐体の内部に挿入される。
芯部は、固定子鉄心が含む内周面に沿って挿入される。固定子鉄心を、挿入された固定子が有する。
樹脂封止治具が固定子鉄心の内側に挿入された後、樹脂注入部は、筐体内に樹脂を注入する。
特に、本発明の樹脂封止治具は、芯部と被膜部とが着脱自在である。
また、本発明のモータは、前述した、筐体と固定子とに加え、さらに、回転子と、軸受と、樹脂部と、を備える。
回転子は、固定子鉄心が含む内周面に沿って挿入される。軸受は、回転子を回転自在に支持する。
内周面に沿って、被膜部を有する樹脂封止治具が挿入される。このとき、側面と、底面と、被膜部が含む外表面と、固定子と、で囲われた樹脂空間が形成される。樹脂空間に、樹脂が注入される。樹脂部は、注入された樹脂が硬化して成る。
ここで、軸心と直交する径方向において、樹脂部の内径φ1は、樹脂部から樹脂封止治具が取り外されて形成される。同様に、軸心と直交する径方向において、内径φ2を、内周面が成す。内径φ1は、内径φ2よりも大きい。
以上の構成とすれば、樹脂空間に樹脂を注入した後、固定子鉄心の内側を介して樹脂封止治具を取り出す際、被膜部と、固定子鉄心に含まれる内周面とが擦れる機会を低減できる。
さらに、樹脂部の内径φ1は、固定子鉄心に含まれる内周面の内径φ2よりも大きい。本構成とすれば、芯部を取り出す工程において、被膜部は、固定子鉄心に引っ掛かり易くなる。よって、樹脂封止治具は、芯部と被膜部とに分離し易くなる。したがって、同工程において、芯部のみを取り出し易くなる。
本発明の、モータの製造方法、モータの製造装置、および樹脂封止治具によれば、樹脂空間に樹脂を注入した後、固定子鉄心の内側を介して樹脂封止治具を取り出す際、芯部と、被膜部と、を分離して取り出すことができる。よって、被膜部が、固定子鉄心に含まれる内周面と擦れる機会を低減できる。したがって、被膜部が損傷することを防止できる。このため、被膜部の寿命を延ばすことができる。
この結果、本発明のモータの製造方法等は、被膜部を交換する回数を低減できる。よって、生産効率の低下を抑制できる。また、モータを生産するためのコストを抑制できる。
また、本発明のモータによれば、樹脂部の内径φ1は、固定子鉄心に含まれる内周面の内径φ2よりも大きい。よって、固定子鉄心の端部から、はみ出している巻線部分は、適切に形成された樹脂空間に充填された、適量の樹脂で覆われる。したがって、本発明のモータは、巻線から筐体に対する熱伝導率が向上する。このため、モータの小型化、高効率化を実現できる。
図1は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法を示すフローチャートである。 図2は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、筐体と固定子とを準備する工程(ステップ1)を示す説明図である。 図3は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、固定子を取り付ける工程(ステップ2)を示す説明図である。 図4は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、樹脂封止治具を押し込む工程(ステップ3)を示す説明図である。 図5は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、樹脂封止治具を押し込む工程(ステップ3)を示す説明図である。 図6は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、樹脂を注入する工程(ステップ4)を示す説明図である。 図7Aは、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、樹脂が注入された状態を示す説明図である。 図7Bは、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、樹脂を注入する他の工程を示す説明図である。 図8は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、注入した樹脂を硬化する工程(ステップ5)を示す説明図である。 図9は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、芯部を取り出す工程(ステップ6)を示す説明図である。 図10は、本発明の実施の形態1における樹脂封止治具の概要を示す説明図である。 図11は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、被膜部を取り出す工程(ステップ7)を示す説明図である。 図12は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、筐体に、回転子、軸受、および蓋部を取り付ける工程を示す説明図である。 図13は、本発明の実施の形態2におけるモータの概要を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具現化した一例であって、本発明の技術的範囲を制限するものではない。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法、モータの製造装置および樹脂封止治具について、図1から図12を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法を示すフローチャートである。図2〜図9および図11〜図12は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法の工程を示す説明図である。図10は、本発明の実施の形態1における樹脂封止治具の概要を示す説明図である。
図1に示すように、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法は、筐体と固定子とを準備する工程(ステップ1)と、固定子を取り付ける工程(ステップ2)と、樹脂封止治具を押し込む工程(ステップ3)と、樹脂を注入する工程(ステップ4)と、注入した樹脂を硬化する工程(ステップ5)と、芯部を取り出す工程(ステップ6)と、被膜部を取り出す工程(ステップ7)と、を備える。
図4は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、樹脂封止治具を押し込む工程(ステップ3)を示す説明図である。図6は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、樹脂を注入する工程(ステップ4)を示す説明図である。
図4、図6に示すように、本発明の実施の形態1におけるモータの製造装置90は、筐体固定部92と、樹脂封止治具80と、樹脂注入部94と、を備える。
筐体固定部92は、筐体10を固定する。固定子30は、筐体固定部92に固定された筐体10の内部に挿入される。
樹脂封止治具80は、固定子鉄心32に含まれる内周面32aに沿って挿入される。固定子鉄心32を、筐体10に挿入された固定子30が有する。
図6に示すように、樹脂封止治具80が固定子鉄心32の内側に挿入された後、樹脂注入部94は、筐体10内に樹脂20を注入する。
以下、図1から図12を用いて、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法、およびモータの製造装置について説明する。
図2は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、筐体と固定子とを準備する工程(ステップ1)を示す説明図である。
図2に示すように、筐体と固定子とを準備する工程(ステップ1)において、準備される筐体10は、側面12と、底面14と、開口16と、を含む。側面12は、軸心18に沿って延伸する。底面14は、軸心18方向の一方に位置する。軸心18方向の他方において、開口16が、底面14と向かい合って位置する。
準備される固定子30は、固定子鉄心32と、巻線34と、を有する。固定子鉄心32は、軸心18と向かい合う内周面32aを含む。固定子鉄心32は、軸心18に沿って環状に延伸する。巻線34は、固定子鉄心32に巻き回される。固定子鉄心32と巻線34との間には、インシュレータ34aが位置する。インシュレータ34aは、固定子鉄心32と巻線34とを電気的に絶縁する。
準備される筐体10と準備される固定子30とは、自社で製造することも、他者から購入することもできる。
図3は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、固定子を取り付ける工程(ステップ2)を示す説明図である。図3に示すように、固定子を取り付ける工程(ステップ2)において、固定子30は、開口16を通って筐体10の内部に取り付けられる。
図4は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、樹脂封止治具を押し込む工程(ステップ3)を示す説明図である。図5は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、樹脂封止治具を押し込む工程(ステップ3)を示す説明図である。
図4に示すように、樹脂封止治具を押し込む工程(ステップ3)において、樹脂封止治具80は、芯部82と、被膜部84と、を有する。被膜部84は、芯部82の一端を覆うように取り付けられる。樹脂封止治具80は、開口16側から、固定子鉄心32に含まれる内周面32aに沿って、挿入される。図5に示すように、挿入された樹脂封止治具80は、樹脂封止治具80に含まれる端部80aが底面14と接する位置まで押し込まれる。
図6は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、樹脂を注入する工程(ステップ4)を示す説明図である。
図6に示すように、樹脂を注入する工程(ステップ4)において、樹脂20は樹脂空間22に注入される。樹脂封止治具80が固定子鉄心32の内側に挿入された後、樹脂注入部94は、筐体10内に樹脂20を注入する。樹脂空間22は、筐体10が含む側面12と、筐体10が含む底面14と、樹脂封止治具80が有する被膜部84が含む外表面84aと、固定子30と、で囲われている。図7Aは、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、樹脂が注入された状態を示す説明図である。図7Aに示すように、樹脂空間22に樹脂20が注入された結果、樹脂空間22には、樹脂20が充填される。
図8は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、注入した樹脂を硬化する工程(ステップ5)を示す説明図である。
図8に示すように、注入した樹脂を硬化する工程(ステップ5)において、樹脂空間22に充填された樹脂20は、硬化される。本実施の形態において、樹脂20が充填された筐体10は、乾燥炉96にて加熱される。乾燥炉96で加熱された樹脂20は、乾燥して硬化する。
図9は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、芯部を取り出す工程(ステップ6)を示す説明図である。
図9に示すように、芯部を取り出す工程(ステップ6)において、樹脂封止治具80が有する芯部82が、開口16を通って、取り出される。
図11は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、被膜部を取り出す工程(ステップ7)を示す説明図である。
図11に示すように、被膜部を取り出す工程(ステップ7)において、硬化した樹脂20から、樹脂封止治具80が有する被膜部84が取り外される。取り外された被膜部84が、開口を通って取り出される。
図12は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、筐体10に、回転子40、軸受42、および蓋部10aを取り付ける工程を示す説明図である。
図12に示すように、筐体10には、回転子40、軸受42、および蓋部10aが取り付けられる。
特に、顕著な作用効果を奏する構成は、以下のとおりである。
図9に示すように、本発明の実施の形態1における樹脂封止治具80は、芯部82と被膜部84とが着脱自在である。
図4に示すように、樹脂封止治具80が固定子鉄心32に挿入されたとき、被膜部84は、つぎの構成となる。
被膜部84は、固定子対向部84bと、樹脂対向部84cと、をさらに含む。固定子対向部84bは、固定子鉄心32が含む内周面32aと向かい合って位置する。樹脂対向部84cは、固定子鉄心32と筐体10が含む底面14との間に位置する。
軸心18と直交する径方向において、樹脂対向部84cの外径をφ1とする。同様に、固定子鉄心32が含む内周面32aが成す内径をφ2とする。固定子対向部84bの外径をφ3とする。
このとき、樹脂対向部84cの外径φ1は、内周面32aが成す内径φ2よりも大きい。また、固定子対向部84bの外径φ3は、内周面32aが成す内径φ2よりも小さい。
図6〜図9および図11〜図12に示すように、樹脂20は、熱硬化性の樹脂である。あるいは、樹脂20は、熱可塑性の樹脂である。
図4から図10に示すように、芯部82は、金属または樹脂で形成される。
図7Aから図11に示すように、被膜部84と注入された樹脂20との間に生じる分子間力は、固定子30と注入された樹脂20との間に生じる分子間力、または筐体10と注入された樹脂20との間に生じる分子間力よりも小さい。被膜部84は、ポリエステル、フッ素系樹脂およびシリコン系樹脂のいずれかを含む材料で形成される。
被膜部84が有する外表面84aの表面上には、少なくともフッ素系樹脂およびシリコン系樹脂のいずれかを含む離型剤膜85を有することができる。
さらに、図面を用いて、詳細に説明する。
図2に示すように、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、筐体と固定子とを準備する工程(ステップ1)では、固定子30が準備される。固定子30は、環状の固定子鉄心32に対して巻線34が巻き回されている。固定子鉄心32と巻線34との間には、インシュレータ34aが位置する。
図3に示すように、固定子を取り付ける工程(ステップ2)では、筐体10の内部に固定子30が挿入されて、固定される。固定子30と筐体10とは、接着剤を用いて固定できる。あるいは、固定子30と筐体10とは、焼嵌めにより固定できる。
図4から図5に示すように、樹脂封止治具を押し込む工程(ステップ3)では、樹脂封止治具80が固定子30の内側に挿入される。樹脂封止治具80は、芯部82と、被膜部84と、を有する。
芯部82は、金属および樹脂を材料として形成される。金属の材料には、アルミニウム、炭素鋼、ステンレスおよび黄銅などが利用できる。金属を材料とした場合、芯部82は、高い加工精度で形成される。樹脂の材料には、フェノール、ナイロンおよびフッ素などが利用できる。樹脂を材料とした場合、芯部82は、金属を材料とした場合と比べて軽く形成される。よって、芯部82を挿入する際の作業性は向上する。また、適切な寸法形状であれば、標準に入手できるパイプなどが利用できる。
被膜部84は、芯部82の一部表面を覆うように、シート状に形成される。被膜部84は、固定子対向部84bと、樹脂対向部84cと、を含む。固定子対向部84bと樹脂対向部84cとは、外径寸法が異なる。固定子対向部84bの外径φ3は、環状を成す固定子鉄心32が有する内径φ2よりも小さい。樹脂対向部84cの外径φ1は、固定子鉄心32が有する内径φ2よりも大きい。
本構成とすれば、後述する、樹脂封止治具80が固定子鉄心32の内側を出し入れされる工程において、被膜部84と固定子鉄心32とが接触する機会を少なくできる。具体的には、弾力を有する樹脂対向部84cは、固定子鉄心32と接しながら、固定子鉄心32の内側を通過する。固定子対向部84bは、固定子鉄心32と接することなく、固定子鉄心32の所定位置へ到達できる。
被膜部84の材料には、被膜部84と注入される樹脂20との間に生じる分子間力が固定子30と注入される樹脂20および筐体10と注入される樹脂20との間に生じる分子間力よりも小さい樹脂が利用できる。具体的には、分子間力が小さい樹脂材料には、ポリエステル、フッ素およびシリコンなどを用いることができる。被膜部84は、厚みが薄いシート状とすることで、柔軟性を確保できる。
よって、樹脂対向部84cの外径φ1が固定子鉄心32の内径φ2よりも大きい場合でも、被膜部84が柔軟性を有しているため、樹脂対向部84cは、固定子鉄心32の内側を通り抜けることができる。
さらに、被膜部84を成す樹脂材料と、樹脂空間22に注入される樹脂20を成す樹脂材料とが、同程度の分子間力を有している場合、例えば、被膜部84が有する外表面84aには、離型剤が塗布される。よって、離型剤が塗布された被膜部84と、樹脂空間22に注入された樹脂20との間には、期待される相対的な分子間力の大小を生じさせることができる。塗布された離型剤は、離型剤膜85を形成する。
やがて、樹脂封止治具80が挿入される方向の先端に位置する端部80aは、筐体10の底面14に達する。この状態において、クランプやボルトなどを用いれば、樹脂封止治具80を固定できる。
図6と図7Aに示すように、樹脂を注入する工程(ステップ4)では、樹脂注入部94から筐体10の内部に対して、樹脂20が注入される。図中、筐体10の上部に位置する開口16を介して、樹脂20は筐体10の内部に滴下注入される。樹脂注入部94から供給された樹脂20は、固定子鉄心32が有する隙間、および、固定子鉄心32と筐体10に含まれる側面12との間などを通って、樹脂空間22に注がれる。樹脂空間22は、筐体10の底面14側に位置する。本実施の形態において、樹脂空間22は、筐体10に含まれる側面12と、筐体10に含まれる底面14と、被膜部84が有する外表面84aと、固定子30が有するインシュレータ34aとで囲われて形成される。
なお、図7Bは、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、樹脂を注入する他の工程を示す説明図である。図7Bに示すように、筐体10に挿入孔10bを形成すれば、この挿入孔10bを介して、樹脂20を注入することもできる。
さらに、本実施の形態において、充填される樹脂20の量は、樹脂空間22を満たす量だけが注入される。注入される樹脂20の量は、求められる熱伝導率および求められる接着強度などから算出される。例えば、モータに求められる仕様に応じて、筐体10内において、樹脂20が充填される量は、固定子30の全体が樹脂20に覆われる程度でもよい。
図8に示すように、注入した樹脂を硬化する工程(ステップ5)では、樹脂空間22に充填された樹脂20が、硬化される。
樹脂20が熱硬化性の樹脂の場合、樹脂20が充填された筐体10は、乾燥炉96内で加熱される。樹脂20は、加熱により硬化する。
樹脂20は、樹脂20と接する巻線34に電流を流して、通電による加熱を行うこともできる。
樹脂20が熱可塑性の樹脂の場合、筐体10の内部に充填された樹脂20は、乾燥炉96内で加熱される。加熱により、さらに樹脂空間22内を適切に充填するに至った樹脂20は、樹脂20が蓄えた熱を放熱するに従って硬化する。
樹脂20が硬化すれば、後述する2段階の工程を経て、樹脂封止治具80が、筐体10の内部から取り出される。
図9に示すように、芯部を取り出す工程(ステップ6)では、固定子鉄心32の内側に挿入された樹脂封止治具80のうち、芯部82が取り出される。樹脂封止治具80においては、芯部82の一端を覆うように被膜部84が取り付けられる。よって、被膜部84は、芯部82に対して着脱自在となる。
本構成において、樹脂20と被膜部84とが引き合う力が、被膜部84と芯部82とが引き合う力よりも強い場合、芯部82を引き出せば、被膜部84から引き出された芯部82が取り出される。
本実施の形態において、被膜部84に含まれる樹脂対向部84cの外径φ1は、環状を成す固定子鉄心32が有する内径φ2よりも大きい。よって、芯部82を引き出せば、樹脂対向部84cが固定子鉄心32に引っ掛かるため、芯部82を、被膜部84から容易に取り出すことができる。
さらに、例えば、図10に示すように、芯部82には、芯部82を引き出す側の端部80bに引掛具86を取り付けることができる。引掛具86には、引抜き治具86aが引掛けられる。図10中、矢印にて示した方向に向けて、引抜き治具86aが引かれる。よって、芯部82は、被膜部84から引き出され易くなる。
図11に示すように、被膜部を取り出す工程(ステップ7)では、筐体10内に残された被膜部84が取り出される。被膜部84は、被膜部84と注入された樹脂20との間に生じる分子間力が、固定子30と注入された樹脂20および筐体10と注入された樹脂20との間に生じる分子間力よりも小さい樹脂で形成されているため、柔軟性を有する。よって、被膜部84の一端を引抜くことにより、被膜部84の変形を促すことができる。したがって、被膜部84は、樹脂20から容易に剥がされる。この結果、被膜部84は、固定子鉄心32の内側を通る際、擦れて傷付けられることなく取り出される。
あるいは、被膜部84には、微小な振動が加えられる。よって、被膜部84は、樹脂20から剥がされる。
このようにして、被膜部84は、傷付けられることなく、固定子鉄心32の内側を介して取り出される。
つぎに、図12に示すように、固定子30が取り付けられた筐体10には、回転子40および軸受42などが取り付けられる。
回転子40は、固定子鉄心32の内側において、隙間を介して固定子30と向かい合って取り付けられる。回転子40が取り付けられると、筐体10には、蓋部10aが取り付けられる。よって、筐体10と蓋部10aとで囲まれたモータが形成される。
以上のように、本実施の形態におけるモータの製造方法は、筐体10と固定子30とを準備する工程(ステップ1)と、固定子30を取り付ける工程(ステップ2)と、樹脂封止治具80を押し込む工程(ステップ3)と、樹脂20を注入する工程(ステップ4)と、注入した樹脂20を硬化する工程(ステップ5)と、芯部82を取り出す工程(ステップ6)と、被膜部84を取り出す工程(ステップ7)と、を備える。
筐体10と固定子30とを準備する工程(ステップ1)において、準備される筐体10は、側面12と、底面14と、開口16と、を含む。側面12は、軸心18に沿って延伸する。底面14は、軸心方向の一方に位置する。軸心方向の他方において、開口16は、底面14と向かい合って位置する。
準備される固定子30は、固定子鉄心32と、巻線34と、を有する。固定子鉄心32は、軸心18と向かい合う内周面32aを含む。固定子鉄心32は、軸心18に沿って環状に延伸する。巻線34は、固定子鉄心32に巻き回される。
固定子30を取り付ける工程(ステップ2)において、固定子30は、開口16を通って筐体10の内部に取り付けられる。
樹脂封止治具80を押し込む工程(ステップ3)において、樹脂封止治具80は、芯部82と、被膜部84と、を有する。被膜部84は、芯部82の一端を覆うように取り付けられる。樹脂封止治具80は、開口16側から、固定子鉄心32が含む内周面32aに沿って挿入される。挿入された樹脂封止治具80は、樹脂封止治具80が含む端部80aが底面14と接する位置まで押し込まれる。
樹脂20を注入する工程(ステップ4)において、樹脂20は樹脂空間22に注入される。樹脂空間22は、側面12と、底面14と、被膜部84が含む外表面84aと、固定子30と、で囲われる。
芯部82を取り出す工程(ステップ6)において、芯部82が、開口16を通って取り出される。
被膜部84を取り出す工程(ステップ7)において、硬化した樹脂20から被膜部84が取り外される。取り外された被膜部84が、開口16を通って取り出される。
これにより、樹脂空間22に精度よく樹脂20を充填できる。樹脂20を充填した後、被膜部84を傷付けることなく、容易に取り出すことができる。よって、モータの製造効率が向上する。さらに、被膜部84は、傷付けられることが抑制できるため、被膜部84は多くの回数で利用できる。よって、モータを製造するコストも抑制できる。
ここで、樹脂20は、熱硬化性の樹脂であってもよい。
芯部82は、金属で形成されてもよい。
被膜部84は、ポリエステル、フッ素系樹脂およびシリコン系樹脂のいずれかを含んでもよい。
また、本実施の形態におけるモータの製造装置は、筐体固定部92と、樹脂封止治具80と、樹脂注入部94と、を備える。ここで、筐体10と、固定子30と、被膜部84は、上記で説明したものである。
筐体固定部92は、筐体10を固定する。固定子30は、筐体10の内部に挿入される。
芯部82は、固定子鉄心32が含む内周面32aに沿って挿入される。固定子鉄心32を、挿入された固定子30が有する。
樹脂封止治具80が固定子鉄心32の内側に挿入された後、樹脂注入部は、筐体10内に樹脂を注入する。
本実施の形態の樹脂封止治具80は、芯部82と被膜部84とが着脱自在である。これにより、被膜部84を傷付けることなく、樹脂封止治具80を繰り返し利用できる。このため、モータ製造装置の作業性が向上する。
樹脂封止治具80が固定子鉄心32に挿入されたとき、被膜部84は、内周面32aと向かい合って位置する固定子対向部84bと、固定子鉄心32と筐体10が含む底面14との間に位置する樹脂対向部84cと、を、さらに含んでもよい。
軸心18と直交する径方向において、樹脂対向部84の外径φ1は、内周面32aが成す内径φ2よりも大きく、固定子対向部84bの外径φ3は、内径φ2よりも小さい。
ここで、樹脂20は、熱硬化性の樹脂であってもよい。
芯部82は、金属で形成されてもよい。
被膜部84は、ポリエステル、フッ素系樹脂およびシリコン系樹脂のいずれかを含んでもよい。
(実施の形態2)
図13は、本発明の実施の形態2におけるモータの概要を示す説明図である。
なお、本実施の形態1におけるモータと同様の構成については、同じ符号を付して、説明を援用する。
図13に示すように、本発明の実施の形態2におけるモータ100は、筐体10と、固定子30と、回転子40と、軸受42と、樹脂部24と、を備える。
筐体10は、側面12と、底面14と、開口16と、を含む。側面12は、軸心18に沿って延伸する。底面14は、軸心18方向の一方に位置する。軸心18方向の他方において、開口16は、底面14と向かい合って位置する。
固定子30は、固定子鉄心32と、巻線34と、を有する。固定子鉄心32は、軸心18と向かい合う内周面32aを含む。固定子鉄心32は、軸心18に沿って環状に延伸する。巻線34は、固定子鉄心32に巻き回される。
回転子40は、固定子鉄心32に含まれる内周面32aに沿って挿入される。軸受42は、回転子40を回転自在に支持する。
固定子鉄心32に含まれる内周面32aに沿って、被膜部84を有する樹脂封止治具80が、固定子鉄心32の内側に挿入される。このとき、筐体10が含む側面12と、筐体10が含む底面14と、樹脂封止治具80が有する被膜部84が含む外表面84aと、固定子30と、で囲われた樹脂空間22が形成される。樹脂空間22には、樹脂20が注入される。樹脂部24は、注入された樹脂20が硬化して成る。
ここで、軸心18と直交する径方向において、樹脂部24の内径φ1は、樹脂部24から樹脂封止治具80が取り外されて形成されるものである。内径φ2は、固定子鉄心32に含まれる内周面32aが成すものである。内径φ1は、内径φ2よりも大きい。
なお、樹脂対向部84cの外径φ1と樹脂部24の内径φ1とは、同じ寸法となる。
以上のように、本実施の形態のモータ100は、上記で説明した、筐体10と固定子30とに加え、さらに、回転子40と、軸受42と、樹脂部24と、を備える。
回転子40は、固定子鉄心32が含む内周面32aに沿って挿入される。軸受42は、回転子40を回転自在に支持する。
内周面32aに沿って、被膜部84を有する樹脂封止治具80が挿入される。このとき、側面12と、底面14と、被膜部84が含む外表面84aと、固定子30と、で囲われた樹脂空間22が形成される。樹脂空間22に、樹脂20が注入される。樹脂部24は、注入された樹脂20が硬化して成る。
ここで、軸心18と直交する径方向において、樹脂部24の内径φ1は、樹脂部24から樹脂封止治具80が取り外されて形成される。同様に、軸心18と直交する径方向において、内径φ2は、内周面32aが成す。内径φ1は、内径φ2よりも大きい。
本構成とすれば、モータ100は、巻線34で生じた熱を筐体10に伝えるために適切な量の樹脂部24を有することができる。よって、本実施の形態におけるモータ100は、巻線34から筐体10に対して熱伝導率が向上するため、小型化、高効率化を達成できる。
ここで、樹脂20は、熱硬化性の樹脂であってもよい。
被膜部24は、ポリエステル、フッ素系樹脂およびシリコン系樹脂のいずれかを含んでもよい。
本発明のモータの製造方法、モータの製造装置、樹脂封止治具およびモータは、固定子に巻き回された巻線と筐体との間に隙間を生じることなく、樹脂を充填できる。よって、巻線から筐体に対する熱伝導率が向上する。したがって、モータの小型化、高効率化を図ることができる。
しかも、本発明のモータの製造方法、モータの製造装置、樹脂封止治具およびモータは、モータに樹脂を充填する際、芯部と被膜部とが着脱自在である樹脂封止治具を用いている。よって、被膜部を傷付けることなく繰り返し利用できる。したがって、モータを製造する作業性が向上する。
10 筐体
10a 蓋部
10b 挿入孔
12 側面
14 底面
16 開口
18 軸心
20 樹脂
22 樹脂空間
24 樹脂部
30 固定子
32 固定子鉄心
32a 内周面
34 巻線
34a インシュレータ
40 回転子
42 軸受
80 樹脂封止治具
80a,80b 端部
82 芯部
84 被膜部
84a 外表面
84b 固定子対向部
84c 樹脂対向部
85 離型剤膜
86 引掛具
86a 引抜き治具
90 製造装置
92 筐体固定部
94 樹脂注入部
96 乾燥炉
100 モータ
本発明は、筐体の内部に固定子を備えるモータであって、特に、樹脂封止治具を用いて固定子の周囲に樹脂を注入したモータに関する。また、本発明は、モータの製造方法、モータの製造装置、および樹脂封止治具に関する。
近年、小型で高効率のモータが求められる。小型で高効率のモータには、モータが有する固定子巻線の放熱性を向上させたものがある。
例えば、小型で高効率のモータには、固定子巻線の端部とブラケットとの間に、電気絶縁性を有する弾性部材が位置するものがある(例えば、特許文献1を参照)。
また、小型で高効率のモータには、固定子巻線が樹脂で覆われたものがある。固定子巻線を樹脂で覆うため、固定子巻線を有する固定子は、固定子の内側と固定子の外側とが治具で囲まれる。治具で囲まれた、固定子が位置する空間には、樹脂が注入される。注入された樹脂が固化すれば、樹脂で覆われた固定子が形成される(例えば、特許文献2を参照)。
しかしながら、上述した従来のモータには、つぎの問題があった。
すなわち、特許文献1に開示された発明では、固定子巻線からブラケットに対して伝導される熱の効率、いわゆる熱伝導率が低いという問題があった。
その原因として、つぎの理由が考えられる。つまり、特許文献1に示されたモータでは、固定子巻線の端部、つまり、全ての固定子巻線のうち一部しか弾性部材に接触していない。あるいは、特許文献1に示されたモータにおいては、固定子巻線の線径、または、形成された固定子巻線の形状ばらつき等により、固定子巻線の端部の寸法が安定しない。よって、特許文献1に示されたモータでは、固定子巻線の端部から安定して熱が弾性部材に放出されない。
一方、特許文献2に開示された発明においては、固定子巻線の全体が細部に至るまで樹脂と接触する。よって、特許文献2に示されたモータは、固定子巻線からブラケットに対する熱伝導率が高い。しかしながら、特許文献2に示されたモータは、つぎの製造上の問題を有するため、製造上のコストが高くなる。
すなわち、特許文献2に示されたモータを製造する際、固定子は、固定子の内側と固定子の外側とが治具で挟まれて、固定される。治具が形成する、固定子を含む空間には、樹脂が注入される。このような製造工程を採用しているため、治具の表面には、離型性が良い被膜を形成することが求められる。よって、治具は、価格が高くなる。
また、治具は繰り返して使用されるため、治具が固定子鉄心と擦れる機会が多い。よって、治具に形成された被膜は損傷する。したがって、治具に形成された被膜は、離型性が悪くなる。つまり、特許文献2に示されたモータの製造効率が低下する。
換言すれば、特許文献2に示されたモータを効率よく製造するためには、治具の表面に形成される被膜を良好な状態に保つ必要がある。よって、特許文献2に開示された発明は、製造上のコストが高くなる。
特開2000−228843号公報 特開2004−48957号公報
本発明は、上述した問題を解決するものであり、モータを製造する際の作業効率を向上させる。また、本発明は、小型で高効率のモータを提供できる。
上記のため、本発明のモータの製造方法は、筐体と固定子とを準備する工程と、固定子を取り付ける工程と、樹脂封止治具を押し込む工程と、樹脂を注入する工程と、注入した樹脂を硬化する工程と、芯部を取り出す工程と、被膜部を取り出す工程と、を備える。
筐体と固定子とを準備する工程において、準備される筐体は、側面と、底面と、開口と、を含む。側面は、軸心に沿って延伸する。底面は、軸心方向の一方に位置する。軸心方向の他方において、開口は、底面と向かい合って位置する。
準備される固定子は、固定子鉄心と、巻線と、を有する。固定子鉄心は、軸心と向かい合う内周面を含む。固定子鉄心は、軸心に沿って環状に延伸する。巻線は、固定子鉄心に巻き回される。
固定子を取り付ける工程において、固定子は、開口を通って筐体の内部に取り付けられる。
樹脂封止治具を押し込む工程において、樹脂封止治具は、芯部と、被膜部と、を有する。被膜部は、芯部の一端を覆うように取り付けられる。樹脂封止治具は、開口側から、固定子鉄心が含む内周面に沿って挿入される。挿入された樹脂封止治具は、樹脂封止治具が含む端部が底面と接する位置まで押し込まれる。
樹脂を注入する工程において、樹脂は樹脂空間に注入される。樹脂空間は、側面と、底面と、被膜部が含む外表面と、固定子と、で囲われる。
芯部を取り出す工程において、芯部が、開口を通って取り出される。
被膜部を取り出す工程において、硬化した樹脂から被膜部が取り外される。取り外された被膜部が、開口を通って取り出される。
また、本発明のモータの製造装置は、筐体固定部と、樹脂封止治具と、樹脂注入部と、を備える。ここで、筐体と、固定子と、被膜部と、に関する説明は、前述した説明を援用する。
筐体固定部は、筐体を固定する。固定子は、筐体の内部に挿入される。
芯部は、固定子鉄心が含む内周面に沿って挿入される。固定子鉄心を、挿入された固定子が有する。
樹脂封止治具が固定子鉄心の内側に挿入された後、樹脂注入部は、筐体内に樹脂を注入する。
特に、本発明の樹脂封止治具は、芯部と被膜部とが着脱自在である。
また、本発明のモータは、前述した、筐体と固定子とに加え、さらに、回転子と、軸受と、樹脂部と、を備える。
回転子は、固定子鉄心が含む内周面に沿って挿入される。軸受は、回転子を回転自在に支持する。
内周面に沿って、被膜部を有する樹脂封止治具が挿入される。このとき、側面と、底面と、被膜部が含む外表面と、固定子と、で囲われた樹脂空間が形成される。樹脂空間に、樹脂が注入される。樹脂部は、注入された樹脂が硬化して成る。
ここで、軸心と直交する径方向において、樹脂部の内径φ1は、樹脂部から樹脂封止治具が取り外されて形成される。同様に、軸心と直交する径方向において、内径φ2を、内周面が成す。内径φ1は、内径φ2よりも大きい。
以上の構成とすれば、樹脂空間に樹脂を注入した後、固定子鉄心の内側を介して樹脂封止治具を取り出す際、被膜部と、固定子鉄心に含まれる内周面とが擦れる機会を低減できる。
さらに、樹脂部の内径φ1は、固定子鉄心に含まれる内周面の内径φ2よりも大きい。本構成とすれば、芯部を取り出す工程において、被膜部は、固定子鉄心に引っ掛かり易くなる。よって、樹脂封止治具は、芯部と被膜部とに分離し易くなる。したがって、同工程において、芯部のみを取り出し易くなる。
本発明の、モータの製造方法、モータの製造装置、および樹脂封止治具によれば、樹脂空間に樹脂を注入した後、固定子鉄心の内側を介して樹脂封止治具を取り出す際、芯部と、被膜部と、を分離して取り出すことができる。よって、被膜部が、固定子鉄心に含まれる内周面と擦れる機会を低減できる。したがって、被膜部が損傷することを防止できる。このため、被膜部の寿命を延ばすことができる。
この結果、本発明のモータの製造方法等は、被膜部を交換する回数を低減できる。よって、生産効率の低下を抑制できる。また、モータを生産するためのコストを抑制できる。
また、本発明のモータによれば、樹脂部の内径φ1は、固定子鉄心に含まれる内周面の内径φ2よりも大きい。よって、固定子鉄心の端部から、はみ出している巻線部分は、適切に形成された樹脂空間に充填された、適量の樹脂で覆われる。したがって、本発明のモータは、巻線から筐体に対する熱伝導率が向上する。このため、モータの小型化、高効率化を実現できる。
図1は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法を示すフローチャートである。 図2は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、筐体と固定子とを準備する工程(ステップ1)を示す説明図である。 図3は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、固定子を取り付ける工程(ステップ2)を示す説明図である。 図4は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、樹脂封止治具を押し込む工程(ステップ3)を示す説明図である。 図5は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、樹脂封止治具を押し込む工程(ステップ3)を示す説明図である。 図6は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、樹脂を注入する工程(ステップ4)を示す説明図である。 図7Aは、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、樹脂が注入された状態を示す説明図である。 図7Bは、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、樹脂を注入する他の工程を示す説明図である。 図8は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、注入した樹脂を硬化する工程(ステップ5)を示す説明図である。 図9は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、芯部を取り出す工程(ステップ6)を示す説明図である。 図10は、本発明の実施の形態1における樹脂封止治具の概要を示す説明図である。 図11は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、被膜部を取り出す工程(ステップ7)を示す説明図である。 図12は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、筐体に、回転子、軸受、および蓋部を取り付ける工程を示す説明図である。 図13は、本発明の実施の形態2におけるモータの概要を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具現化した一例であって、本発明の技術的範囲を制限するものではない。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法、モータの製造装置および樹脂封止治具について、図1から図12を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法を示すフローチャートである。図2〜図9および図11〜図12は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法の工程を示す説明図である。図10は、本発明の実施の形態1における樹脂封止治具の概要を示す説明図である。
図1に示すように、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法は、筐体と固定子とを準備する工程(ステップ1)と、固定子を取り付ける工程(ステップ2)と、樹脂封止治具を押し込む工程(ステップ3)と、樹脂を注入する工程(ステップ4)と、注入した樹脂を硬化する工程(ステップ5)と、芯部を取り出す工程(ステップ6)と、被膜部を取り出す工程(ステップ7)と、を備える。
図4は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、樹脂封止治具を押し込む工程(ステップ3)を示す説明図である。図6は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、樹脂を注入する工程(ステップ4)を示す説明図である。
図4、図6に示すように、本発明の実施の形態1におけるモータの製造装置90は、筐体固定部92と、樹脂封止治具80と、樹脂注入部94と、を備える。
筐体固定部92は、筐体10を固定する。固定子30は、筐体固定部92に固定された筐体10の内部に挿入される。
樹脂封止治具80は、固定子鉄心32に含まれる内周面32aに沿って挿入される。固定子鉄心32を、筐体10に挿入された固定子30が有する。
図6に示すように、樹脂封止治具80が固定子鉄心32の内側に挿入された後、樹脂注入部94は、筐体10内に樹脂20を注入する。
以下、図1から図12を用いて、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法、およびモータの製造装置について説明する。
図2は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、筐体と固定子とを準備する工程(ステップ1)を示す説明図である。
図2に示すように、筐体と固定子とを準備する工程(ステップ1)において、準備される筐体10は、側面12と、底面14と、開口16と、を含む。側面12は、軸心18に沿って延伸する。底面14は、軸心18方向の一方に位置する。軸心18方向の他方において、開口16が、底面14と向かい合って位置する。
準備される固定子30は、固定子鉄心32と、巻線34と、を有する。固定子鉄心32は、軸心18と向かい合う内周面32aを含む。固定子鉄心32は、軸心18に沿って環状に延伸する。巻線34は、固定子鉄心32に巻き回される。固定子鉄心32と巻線34との間には、インシュレータ34aが位置する。インシュレータ34aは、固定子鉄心32と巻線34とを電気的に絶縁する。
準備される筐体10と準備される固定子30とは、自社で製造することも、他者から購入することもできる。
図3は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、固定子を取り付ける工程(ステップ2)を示す説明図である。図3に示すように、固定子を取り付ける工程(ステップ2)において、固定子30は、開口16を通って筐体10の内部に取り付けられる。
図4は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、樹脂封止治具を押し込む工程(ステップ3)を示す説明図である。図5は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、樹脂封止治具を押し込む工程(ステップ3)を示す説明図である。
図4に示すように、樹脂封止治具を押し込む工程(ステップ3)において、樹脂封止治具80は、芯部82と、被膜部84と、を有する。被膜部84は、芯部82の一端を覆うように取り付けられる。樹脂封止治具80は、開口16側から、固定子鉄心32に含まれる内周面32aに沿って、挿入される。図5に示すように、挿入された樹脂封止治具80は、樹脂封止治具80に含まれる端部80aが底面14と接する位置まで押し込まれる。
図6は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、樹脂を注入する工程(ステップ4)を示す説明図である。
図6に示すように、樹脂を注入する工程(ステップ4)において、樹脂20は樹脂空間22に注入される。樹脂封止治具80が固定子鉄心32の内側に挿入された後、樹脂注入部94は、筐体10内に樹脂20を注入する。樹脂空間22は、筐体10が含む側面12と、筐体10が含む底面14と、樹脂封止治具80が有する被膜部84が含む外表面84aと、固定子30と、で囲われている。図7Aは、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、樹脂が注入された状態を示す説明図である。図7Aに示すように、樹脂空間22に樹脂20が注入された結果、樹脂空間22には、樹脂20が充填される。
図8は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、注入した樹脂を硬化する工程(ステップ5)を示す説明図である。
図8に示すように、注入した樹脂を硬化する工程(ステップ5)において、樹脂空間22に充填された樹脂20は、硬化される。本実施の形態において、樹脂20が充填された筐体10は、乾燥炉96にて加熱される。乾燥炉96で加熱された樹脂20は、乾燥して硬化する。
図9は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、芯部を取り出す工程(ステップ6)を示す説明図である。
図9に示すように、芯部を取り出す工程(ステップ6)において、樹脂封止治具80が有する芯部82が、開口16を通って、取り出される。
図11は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、被膜部を取り出す工程(ステップ7)を示す説明図である。
図11に示すように、被膜部を取り出す工程(ステップ7)において、硬化した樹脂20から、樹脂封止治具80が有する被膜部84が取り外される。取り外された被膜部84が、開口を通って取り出される。
図12は、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、筐体10に、回転子40、軸受42、および蓋部10aを取り付ける工程を示す説明図である。
図12に示すように、筐体10には、回転子40、軸受42、および蓋部10aが取り付けられる。
特に、顕著な作用効果を奏する構成は、以下のとおりである。
図9に示すように、本発明の実施の形態1における樹脂封止治具80は、芯部82と被膜部84とが着脱自在である。
図4に示すように、樹脂封止治具80が固定子鉄心32に挿入されたとき、被膜部84は、つぎの構成となる。
被膜部84は、固定子対向部84bと、樹脂対向部84cと、をさらに含む。固定子対向部84bは、固定子鉄心32が含む内周面32aと向かい合って位置する。樹脂対向部84cは、固定子鉄心32と筐体10が含む底面14との間に位置する。
軸心18と直交する径方向において、樹脂対向部84cの外径をφ1とする。同様に、固定子鉄心32が含む内周面32aが成す内径をφ2とする。固定子対向部84bの外径をφ3とする。
このとき、樹脂対向部84cの外径φ1は、内周面32aが成す内径φ2よりも大きい。また、固定子対向部84bの外径φ3は、内周面32aが成す内径φ2よりも小さい。
図6〜図9および図11〜図12に示すように、樹脂20は、熱硬化性の樹脂である。あるいは、樹脂20は、熱可塑性の樹脂である。
図4から図10に示すように、芯部82は、金属または樹脂で形成される。
図7Aから図11に示すように、被膜部84と注入された樹脂20との間に生じる分子間力は、固定子30と注入された樹脂20との間に生じる分子間力、または筐体10と注入された樹脂20との間に生じる分子間力よりも小さい。被膜部84は、ポリエステル、フッ素系樹脂およびシリコン系樹脂のいずれかを含む材料で形成される。
被膜部84が有する外表面84aの表面上には、少なくともフッ素系樹脂およびシリコン系樹脂のいずれかを含む離型剤膜85を有することができる。
さらに、図面を用いて、詳細に説明する。
図2に示すように、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、筐体と固定子とを準備する工程(ステップ1)では、固定子30が準備される。固定子30は、環状の固定子鉄心32に対して巻線34が巻き回されている。固定子鉄心32と巻線34との間には、インシュレータ34aが位置する。
図3に示すように、固定子を取り付ける工程(ステップ2)では、筐体10の内部に固定子30が挿入されて、固定される。固定子30と筐体10とは、接着剤を用いて固定できる。あるいは、固定子30と筐体10とは、焼嵌めにより固定できる。
図4から図5に示すように、樹脂封止治具を押し込む工程(ステップ3)では、樹脂封止治具80が固定子30の内側に挿入される。樹脂封止治具80は、芯部82と、被膜部84と、を有する。
芯部82は、金属および樹脂を材料として形成される。金属の材料には、アルミニウム、炭素鋼、ステンレスおよび黄銅などが利用できる。金属を材料とした場合、芯部82は、高い加工精度で形成される。樹脂の材料には、フェノール、ナイロンおよびフッ素などが利用できる。樹脂を材料とした場合、芯部82は、金属を材料とした場合と比べて軽く形成される。よって、芯部82を挿入する際の作業性は向上する。また、適切な寸法形状であれば、標準に入手できるパイプなどが利用できる。
被膜部84は、芯部82の一部表面を覆うように、シート状に形成される。被膜部84は、固定子対向部84bと、樹脂対向部84cと、を含む。固定子対向部84bと樹脂対向部84cとは、外径寸法が異なる。固定子対向部84bの外径φ3は、環状を成す固定子鉄心32が有する内径φ2よりも小さい。樹脂対向部84cの外径φ1は、固定子鉄心32が有する内径φ2よりも大きい。
本構成とすれば、後述する、樹脂封止治具80が固定子鉄心32の内側を出し入れされる工程において、被膜部84と固定子鉄心32とが接触する機会を少なくできる。具体的には、弾力を有する樹脂対向部84cは、固定子鉄心32と接しながら、固定子鉄心32の内側を通過する。固定子対向部84bは、固定子鉄心32と接することなく、固定子鉄心32の所定位置へ到達できる。
被膜部84の材料には、被膜部84と注入される樹脂20との間に生じる分子間力が固定子30と注入される樹脂20および筐体10と注入される樹脂20との間に生じる分子間力よりも小さい樹脂が利用できる。具体的には、分子間力が小さい樹脂材料には、ポリエステル、フッ素およびシリコンなどを用いることができる。被膜部84は、厚みが薄いシート状とすることで、柔軟性を確保できる。
よって、樹脂対向部84cの外径φ1が固定子鉄心32の内径φ2よりも大きい場合でも、被膜部84が柔軟性を有しているため、樹脂対向部84cは、固定子鉄心32の内側を通り抜けることができる。
さらに、被膜部84を成す樹脂材料と、樹脂空間22に注入される樹脂20を成す樹脂材料とが、同程度の分子間力を有している場合、例えば、被膜部84が有する外表面84aには、離型剤が塗布される。よって、離型剤が塗布された被膜部84と、樹脂空間22に注入された樹脂20との間には、期待される相対的な分子間力の大小を生じさせることができる。塗布された離型剤は、離型剤膜85を形成する。
やがて、樹脂封止治具80が挿入される方向の先端に位置する端部80aは、筐体10の底面14に達する。この状態において、クランプやボルトなどを用いれば、樹脂封止治具80を固定できる。
図6と図7Aに示すように、樹脂を注入する工程(ステップ4)では、樹脂注入部94から筐体10の内部に対して、樹脂20が注入される。図中、筐体10の上部に位置する開口16を介して、樹脂20は筐体10の内部に滴下注入される。樹脂注入部94から供給された樹脂20は、固定子鉄心32が有する隙間、および、固定子鉄心32と筐体10に含まれる側面12との間などを通って、樹脂空間22に注がれる。樹脂空間22は、筐体10の底面14側に位置する。本実施の形態において、樹脂空間22は、筐体10に含まれる側面12と、筐体10に含まれる底面14と、被膜部84が有する外表面84aと、固定子30が有するインシュレータ34aとで囲われて形成される。
なお、図7Bは、本発明の実施の形態1におけるモータの製造方法において、樹脂を注入する他の工程を示す説明図である。図7Bに示すように、筐体10に挿入孔10bを形成すれば、この挿入孔10bを介して、樹脂20を注入することもできる。
さらに、本実施の形態において、充填される樹脂20の量は、樹脂空間22を満たす量だけが注入される。注入される樹脂20の量は、求められる熱伝導率および求められる接着強度などから算出される。例えば、モータに求められる仕様に応じて、筐体10内において、樹脂20が充填される量は、固定子30の全体が樹脂20に覆われる程度でもよい。
図8に示すように、注入した樹脂を硬化する工程(ステップ5)では、樹脂空間22に充填された樹脂20が、硬化される。
樹脂20が熱硬化性の樹脂の場合、樹脂20が充填された筐体10は、乾燥炉96内で加熱される。樹脂20は、加熱により硬化する。
樹脂20は、樹脂20と接する巻線34に電流を流して、通電による加熱を行うこともできる。
樹脂20が熱可塑性の樹脂の場合、筐体10の内部に充填された樹脂20は、乾燥炉96内で加熱される。加熱により、さらに樹脂空間22内を適切に充填するに至った樹脂20は、樹脂20が蓄えた熱を放熱するに従って硬化する。
樹脂20が硬化すれば、後述する2段階の工程を経て、樹脂封止治具80が、筐体10の内部から取り出される。
図9に示すように、芯部を取り出す工程(ステップ6)では、固定子鉄心32の内側に挿入された樹脂封止治具80のうち、芯部82が取り出される。樹脂封止治具80においては、芯部82の一端を覆うように被膜部84が取り付けられる。よって、被膜部84は、芯部82に対して着脱自在となる。
本構成において、樹脂20と被膜部84とが引き合う力が、被膜部84と芯部82とが引き合う力よりも強い場合、芯部82を引き出せば、被膜部84から引き出された芯部82が取り出される。
本実施の形態において、被膜部84に含まれる樹脂対向部84cの外径φ1は、環状を成す固定子鉄心32が有する内径φ2よりも大きい。よって、芯部82を引き出せば、樹脂対向部84cが固定子鉄心32に引っ掛かるため、芯部82を、被膜部84から容易に取り出すことができる。
さらに、例えば、図10に示すように、芯部82には、芯部82を引き出す側の端部80bに引掛具86を取り付けることができる。引掛具86には、引抜き治具86aが引掛けられる。図10中、矢印にて示した方向に向けて、引抜き治具86aが引かれる。よって、芯部82は、被膜部84から引き出され易くなる。
図11に示すように、被膜部を取り出す工程(ステップ7)では、筐体10内に残された被膜部84が取り出される。被膜部84は、被膜部84と注入された樹脂20との間に生じる分子間力が、固定子30と注入された樹脂20および筐体10と注入された樹脂20との間に生じる分子間力よりも小さい樹脂で形成されているため、柔軟性を有する。よって、被膜部84の一端を引抜くことにより、被膜部84の変形を促すことができる。したがって、被膜部84は、樹脂20から容易に剥がされる。この結果、被膜部84は、固定子鉄心32の内側を通る際、擦れて傷付けられることなく取り出される。
あるいは、被膜部84には、微小な振動が加えられる。よって、被膜部84は、樹脂20から剥がされる。
このようにして、被膜部84は、傷付けられることなく、固定子鉄心32の内側を介して取り出される。
つぎに、図12に示すように、固定子30が取り付けられた筐体10には、回転子40および軸受42などが取り付けられる。
回転子40は、固定子鉄心32の内側において、隙間を介して固定子30と向かい合って取り付けられる。回転子40が取り付けられると、筐体10には、蓋部10aが取り付けられる。よって、筐体10と蓋部10aとで囲まれたモータが形成される。
以上のように、本実施の形態におけるモータの製造方法は、筐体10と固定子30とを準備する工程(ステップ1)と、固定子30を取り付ける工程(ステップ2)と、樹脂封止治具80を押し込む工程(ステップ3)と、樹脂20を注入する工程(ステップ4)と、注入した樹脂20を硬化する工程(ステップ5)と、芯部82を取り出す工程(ステップ6)と、被膜部84を取り出す工程(ステップ7)と、を備える。
筐体10と固定子30とを準備する工程(ステップ1)において、準備される筐体10は、側面12と、底面14と、開口16と、を含む。側面12は、軸心18に沿って延伸する。底面14は、軸心方向の一方に位置する。軸心方向の他方において、開口16は、底面14と向かい合って位置する。
準備される固定子30は、固定子鉄心32と、巻線34と、を有する。固定子鉄心32は、軸心18と向かい合う内周面32aを含む。固定子鉄心32は、軸心18に沿って環状に延伸する。巻線34は、固定子鉄心32に巻き回される。
固定子30を取り付ける工程(ステップ2)において、固定子30は、開口16を通って筐体10の内部に取り付けられる。
樹脂封止治具80を押し込む工程(ステップ3)において、樹脂封止治具80は、芯部82と、被膜部84と、を有する。被膜部84は、芯部82の一端を覆うように取り付けられる。樹脂封止治具80は、開口16側から、固定子鉄心32が含む内周面32aに沿って挿入される。挿入された樹脂封止治具80は、樹脂封止治具80が含む端部80aが底面14と接する位置まで押し込まれる。
樹脂20を注入する工程(ステップ4)において、樹脂20は樹脂空間22に注入される。樹脂空間22は、側面12と、底面14と、被膜部84が含む外表面84aと、固定子30と、で囲われる。
芯部82を取り出す工程(ステップ6)において、芯部82が、開口16を通って取り出される。
被膜部84を取り出す工程(ステップ7)において、硬化した樹脂20から被膜部84が取り外される。取り外された被膜部84が、開口16を通って取り出される。
これにより、樹脂空間22に精度よく樹脂20を充填できる。樹脂20を充填した後、被膜部84を傷付けることなく、容易に取り出すことができる。よって、モータの製造効率が向上する。さらに、被膜部84は、傷付けられることが抑制できるため、被膜部84は多くの回数で利用できる。よって、モータを製造するコストも抑制できる。
ここで、樹脂20は、熱硬化性の樹脂であってもよい。
芯部82は、金属で形成されてもよい。
被膜部84は、ポリエステル、フッ素系樹脂およびシリコン系樹脂のいずれかを含んでもよい。
また、本実施の形態におけるモータの製造装置は、筐体固定部92と、樹脂封止治具80と、樹脂注入部94と、を備える。ここで、筐体10と、固定子30と、被膜部84は、上記で説明したものである。
筐体固定部92は、筐体10を固定する。固定子30は、筐体10の内部に挿入される。
芯部82は、固定子鉄心32が含む内周面32aに沿って挿入される。固定子鉄心32を、挿入された固定子30が有する。
樹脂封止治具80が固定子鉄心32の内側に挿入された後、樹脂注入部は、筐体10内に樹脂を注入する。
本実施の形態の樹脂封止治具80は、芯部82と被膜部84とが着脱自在である。これにより、被膜部84を傷付けることなく、樹脂封止治具80を繰り返し利用できる。このため、モータ製造装置の作業性が向上する。
樹脂封止治具80が固定子鉄心32に挿入されたとき、被膜部84は、内周面32aと向かい合って位置する固定子対向部84bと、固定子鉄心32と筐体10が含む底面14との間に位置する樹脂対向部84cと、を、さらに含んでもよい。
軸心18と直交する径方向において、樹脂対向部84の外径φ1は、内周面32aが成す内径φ2よりも大きく、固定子対向部84bの外径φ3は、内径φ2よりも小さい。
ここで、樹脂20は、熱硬化性の樹脂であってもよい。
芯部82は、金属で形成されてもよい。
被膜部84は、ポリエステル、フッ素系樹脂およびシリコン系樹脂のいずれかを含んでもよい。
(実施の形態2)
図13は、本発明の実施の形態2におけるモータの概要を示す説明図である。
なお、本実施の形態1におけるモータと同様の構成については、同じ符号を付して、説明を援用する。
図13に示すように、本発明の実施の形態2におけるモータ100は、筐体10と、固定子30と、回転子40と、軸受42と、樹脂部24と、を備える。
筐体10は、側面12と、底面14と、開口16と、を含む。側面12は、軸心18に沿って延伸する。底面14は、軸心18方向の一方に位置する。軸心18方向の他方において、開口16は、底面14と向かい合って位置する。
固定子30は、固定子鉄心32と、巻線34と、を有する。固定子鉄心32は、軸心18と向かい合う内周面32aを含む。固定子鉄心32は、軸心18に沿って環状に延伸する。巻線34は、固定子鉄心32に巻き回される。
回転子40は、固定子鉄心32に含まれる内周面32aに沿って挿入される。軸受42は、回転子40を回転自在に支持する。
固定子鉄心32に含まれる内周面32aに沿って、被膜部84を有する樹脂封止治具80が、固定子鉄心32の内側に挿入される。このとき、筐体10が含む側面12と、筐体10が含む底面14と、樹脂封止治具80が有する被膜部84が含む外表面84aと、固定子30と、で囲われた樹脂空間22が形成される。樹脂空間22には、樹脂20が注入される。樹脂部24は、注入された樹脂20が硬化して成る。
ここで、軸心18と直交する径方向において、樹脂部24の内径φ1は、樹脂部24から樹脂封止治具80が取り外されて形成されるものである。内径φ2は、固定子鉄心32に含まれる内周面32aが成すものである。内径φ1は、内径φ2よりも大きい。
なお、樹脂対向部84cの外径φ1と樹脂部24の内径φ1とは、同じ寸法となる。
以上のように、本実施の形態のモータ100は、上記で説明した、筐体10と固定子30とに加え、さらに、回転子40と、軸受42と、樹脂部24と、を備える。
回転子40は、固定子鉄心32が含む内周面32aに沿って挿入される。軸受42は、回転子40を回転自在に支持する。
内周面32aに沿って、被膜部84を有する樹脂封止治具80が挿入される。このとき、側面12と、底面14と、被膜部84が含む外表面84aと、固定子30と、で囲われた樹脂空間22が形成される。樹脂空間22に、樹脂20が注入される。樹脂部24は、注入された樹脂20が硬化して成る。
ここで、軸心18と直交する径方向において、樹脂部24の内径φ1は、樹脂部24から樹脂封止治具80が取り外されて形成される。同様に、軸心18と直交する径方向において、内径φ2は、内周面32aが成す。内径φ1は、内径φ2よりも大きい。
本構成とすれば、モータ100は、巻線34で生じた熱を筐体10に伝えるために適切な量の樹脂部24を有することができる。よって、本実施の形態におけるモータ100は、巻線34から筐体10に対して熱伝導率が向上するため、小型化、高効率化を達成できる。
ここで、樹脂20は、熱硬化性の樹脂であってもよい。
被膜部24は、ポリエステル、フッ素系樹脂およびシリコン系樹脂のいずれかを含んでもよい。
本発明のモータの製造方法、モータの製造装置、樹脂封止治具およびモータは、固定子に巻き回された巻線と筐体との間に隙間を生じることなく、樹脂を充填できる。よって、巻線から筐体に対する熱伝導率が向上する。したがって、モータの小型化、高効率化を図ることができる。
しかも、本発明のモータの製造方法、モータの製造装置、樹脂封止治具およびモータは、モータに樹脂を充填する際、芯部と被膜部とが着脱自在である樹脂封止治具を用いている。よって、被膜部を傷付けることなく繰り返し利用できる。したがって、モータを製造する作業性が向上する。
10 筐体
10a 蓋部
10b 挿入孔
12 側面
14 底面
16 開口
18 軸心
20 樹脂
22 樹脂空間
24 樹脂部
30 固定子
32 固定子鉄心
32a 内周面
34 巻線
34a インシュレータ
40 回転子
42 軸受
80 樹脂封止治具
80a、80b 端部
82 芯部
84 被膜部
84a 外表面
84b 固定子対向部
84c 樹脂対向部
85 離型剤膜
86 引掛具
86a 引抜き治具
90 製造装置
92 筐体固定部
94 樹脂注入部
96 乾燥炉
100 モータ

Claims (13)

  1. 軸心に沿って延伸する側面と、
    前記軸心方向の一方に位置する底面と、
    前記軸心方向の他方において、前記底面と向かい合って位置する開口と、
    を含む筐体と、
    前記軸心と向かい合う内周面を含み、前記軸心に沿って環状に延伸する固定子鉄心と、
    前記固定子鉄心に巻き回された巻線と、
    を有する固定子と、
    を準備する工程と、
    前記開口を通って前記筐体の内部に前記固定子を取り付ける工程と、
    芯部と、
    前記芯部の一端を覆うように取り付けられる被膜部と、
    を有する樹脂封止治具を、前記開口側から、前記固定子鉄心が含む前記内周面に沿って挿入し、挿入した前記樹脂封止治具が含む端部を前記底面と接する位置まで押し込む工程と、
    前記側面と、前記底面と、前記被膜部が含む外表面と、前記固定子と、で囲われた樹脂空間に、樹脂を注入する工程と、
    注入した前記樹脂を硬化する工程と、
    前記開口を通って、前記芯部を取り出す工程と、
    硬化した前記樹脂から前記被膜部を取り外し、前記開口を通って取り外した前記被膜部を取り出す工程と、
    を備える、モータの製造方法。
  2. 前記樹脂は、熱硬化性の樹脂である、請求項1に記載のモータの製造方法。
  3. 前記芯部は、金属で形成される、請求項1に記載のモータの製造方法。
  4. 前記被膜部は、ポリエステル、フッ素系樹脂およびシリコン系樹脂のいずれかを含む、請求項1に記載のモータの製造方法。
  5. 軸心に沿って延伸する側面と、前記軸心方向の一方に位置する底面と、前記軸心方向の他方において前記底面と向かい合って位置する開口と、を含む筐体を固定する、筐体固定部と、
    前記筐体の内部に、前記軸心と向かい合う内周面を含むとともに、前記軸心に沿って環状に延伸する固定子鉄心と、前記固定子鉄心に巻き回された巻線と、を有する固定子が挿入されて、
    挿入された前記固定子が有する前記固定子鉄心が含む前記内周面に沿って挿入される芯部と、
    前記芯部の一端を覆うように取り付けられる被膜部と、
    を有する樹脂封止治具と、
    前記樹脂封止治具を前記固定子鉄心の内側に挿入した後、前記筐体内に樹脂を注入する樹脂注入部と、
    を備える、モータの製造装置。
  6. 請求項5に記載のモータの製造装置が備える前記樹脂封止治具であって、前記芯部と前記被膜部とが着脱自在である、樹脂封止治具。
  7. 前記樹脂封止治具が前記固定子鉄心に挿入されたとき、前記被膜部は、
    前記内周面と向かい合って位置する固定子対向部と、
    前記固定子鉄心と前記筐体が含む前記底面との間に位置する樹脂対向部と、
    を、さらに含み、
    前記軸心と直交する径方向において、前記樹脂対向部の外径φ1は、前記内周面が成す内径φ2よりも大きく、前記固定子対向部の外径φ3は、前記内径φ2よりも小さい、請求項5に記載のモータの製造装置。
  8. 前記樹脂は、熱硬化性の樹脂である、請求項5に記載のモータの製造装置。
  9. 前記芯部は、金属で形成される、請求項6に記載の樹脂封止治具。
  10. 前記被膜部は、ポリエステル、フッ素系樹脂およびシリコン系樹脂のいずれかを含む、請求項6に記載の樹脂封止治具。
  11. 軸心に沿って延伸する側面と、
    前記軸心方向の一方に位置する底面と、
    前記軸心方向の他方において、前記底面と向かい合って位置する開口と、
    を含む筐体と、
    前記軸心と向かい合う内周面を含み、前記軸心に沿って環状に延伸する固定子鉄心と、
    前記固定子鉄心に巻き回された巻線と、
    を有する固定子と、
    前記固定子鉄心が含む前記内周面に沿って挿入される回転子と、
    前記回転子を回転自在に支持する軸受と、
    前記内周面に沿って、被膜部を有する樹脂封止治具が挿入されたとき、前記側面と、前記底面と、前記被膜部が含む外表面と、前記固定子と、で囲われた樹脂空間に樹脂が注入され、注入された前記樹脂が硬化して成る、樹脂部と、
    を備え、
    前記軸心と直交する径方向において、前記樹脂部から前記樹脂封止治具が取り外されて形成される前記樹脂部の内径φ1は、前記内周面が成す内径φ2よりも大きい、モータ。
  12. 前記樹脂は、熱硬化性の樹脂である、請求項11に記載のモータ。
  13. 前記被膜部は、ポリエステル、フッ素系樹脂およびシリコン系樹脂のいずれかを含む、請求項11に記載のモータ。
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