JPWO2017170370A1 - アルミニウム合金の陽極酸化皮膜用封孔処理液、濃縮液及び封孔処理方法 - Google Patents

アルミニウム合金の陽極酸化皮膜用封孔処理液、濃縮液及び封孔処理方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、ニッケル塩を含有しない封孔処理液であって、ニッケル塩を含有する封孔処理液を用いた場合と同程度の封孔性能を付与することができ、且つ、封孔処理された陽極酸化皮膜が優れた耐汚染性を示すことができる封孔処理液を提供する。
本発明は、金属塩、pH緩衝剤及び界面活性剤を含有するアルミニウム合金の陽極酸化皮膜用封孔処理液であって、
前記金属塩は、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩より選択される少なくとも1種である、ことを特徴とする封孔処理液を提供する。

Description

本発明は、アルミニウム合金の陽極酸化皮膜用封孔処理液、濃縮液及び封孔処理方法に関する。
アルミニウム合金の陽極酸化皮膜には、汚れ防止、耐食性の向上等を達成するため封孔処理を施すのが一般的である。封孔処理方法としては、沸騰水封孔、水蒸気封孔、常温封孔、酢酸ニッケル水溶液を用いて封孔処理を行う酢酸ニッケル封孔等が知られている(下記非特許文献1参照)。
中でも、沸騰水封孔に比べて皮膜の耐食性が得られやすく、水蒸気封孔に比べて作業効率に優れており、常温封孔に比べて液管理がしやすい等の理由により、酢酸ニッケル封孔が特に用いられている。
しかしながら、近年、ニッケルアレルギーや微粉末性のニッケル塩の有毒性が問題になっていることから、ニッケル塩を用いない封孔処理方法によって、酢酸ニッケル封孔と同程度の耐食性、封孔度等の封孔性能を有する陽極酸化皮膜を製造することが望まれている。
軽金属出版社編 アルミニウム表面技術便覧 金属塩封孔処理の項
本発明は、上記した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、ニッケル塩を含有しない封孔処理液であって、ニッケル塩を含有する封孔処理液を用いた場合と同程度の封孔性能を付与することができ、且つ、封孔処理された陽極酸化皮膜が優れた耐汚染性を示すことができる封孔処理液を提供することを目的とする。
本発明者は、上記した目的を達成すべく鋭意研究を重ねてきた。その結果、金属塩、pH緩衝剤及び界面活性剤を含有するアルミニウム合金の陽極酸化皮膜用封孔処理液であって、上記金属塩は、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩より選択される少なくとも1種である封孔処理液によれば、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記のアルミニウム合金の陽極酸化皮膜用封孔処理液、濃縮液及び封孔処理方法に関する。
1.金属塩、pH緩衝剤及び界面活性剤を含有するアルミニウム合金の陽極酸化皮膜用封孔処理液であって、
前記金属塩は、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩からなる群より選択される少なくとも1種である、ことを特徴とする封孔処理液。
2.前記金属塩は、Na、Mg、K及びCaからなる群より選択される少なくとも1種の金属の金属塩である、項1に記載の封孔処理液。
3.前記金属塩は、Mg及びCaからなる群より選択される少なくとも1種の金属の金属塩である、項1に記載の封孔処理液。
4.前記金属塩は、酢酸塩、スルファミン酸塩、硫酸塩及び硝酸塩からなる群より選択される少なくとも1種である、項1〜3のいずれかに記載の封孔処理液。
5.前記金属塩は、硝酸塩である、項1〜3のいずれかに記載の封孔処理液。
6.前記pH緩衝剤は、有機酸塩、アンモニウム塩、アミノ酸、ホウ酸塩、アミン化合物及び含窒素複素環式化合物からなる群より選択される少なくとも1種である、項1〜5のいずれかに記載の封孔処理液。
7.前記pH緩衝剤は、含窒素複素環式化合物である、項1〜5のいずれかに記載の封孔処理液。
8.前記界面活性剤は、アニオン系界面活性剤及び両性界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1種である、項1〜7のいずれかに記載の封孔処理液。
9.前記界面活性剤は、硫酸塩系界面活性剤、スルホン酸塩系界面活性剤及びリン酸エステル系界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1種である、項1〜7のいずれかに記載の封孔処理液。
10.pHが7.0〜10.0である、項1〜9のいずれかに記載の封孔処理液。
11.ニッケル系金属塩を含まない、項1〜10のいずれかに記載の封孔処理液。
12.前記封孔処理液中の前記金属塩、前記pH緩衝剤及び前記界面活性剤の含有量の合計は、0.2〜100g/Lである、項1〜11のいずれかに記載の封孔処理液。
13.金属塩、pH緩衝剤及び界面活性剤を含有するアルミニウム合金の陽極酸化皮膜用封孔処理液の濃縮液であって、
前記金属塩は、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩からなる群より選択される少なくとも1種である、ことを特徴とする濃縮液。
14.アルミニウム合金の陽極酸化皮膜の封孔処理方法であって、
アルミニウム合金の陽極酸化皮膜用封孔処理液中に、アルミニウム合金の陽極酸化皮膜を有する物品を浸漬する工程を有し、
前記封孔処理液は、金属塩、pH緩衝剤及び界面活性剤を含有し、
前記金属塩は、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩からなる群より選択される少なくとも1種である、
ことを特徴とする封孔処理方法。
15.前記封孔処理液の液温が85〜100℃である項14に記載の封孔処理方法。
16.前記封孔処理液のpHが7.0〜10.0である、項14又は15に記載の封孔処理方法。
17.項14〜16のいずれかに記載の封孔処理方法により封孔処理された物品。
本発明の封孔処理液によれば、アルミニウム合金の陽極酸化皮膜に対して、ニッケル塩を含有する封孔処理液を用いた場合と同程度の封孔性能を付与することができ、且つ、優れた耐汚染性を付与することができる。
また、本発明の濃縮液によれば、当該濃縮液を希釈するだけで容易に本発明のアルミニウム合金の陽極酸化皮膜用封孔処理液を調製することができる。
更に、本発明のアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の封孔処理方法によれば、アルミニウム合金の陽極酸化皮膜に対して、ニッケル塩を含有する封孔処理液を用いた場合と同程度の封孔性能を付与することができ、且つ、優れた耐汚染性を付与することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
1.封孔処理液
本発明の封孔処理液は、金属塩、pH緩衝剤及び界面活性剤を含有するアルミニウム合金の陽極酸化皮膜用封孔処理液であって、上記金属塩は、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩より選択される少なくとも1種である。
(金属塩)
本発明の封孔処理液が含有する金属塩は、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩からなる群より選択される少なくとも1種である。上記アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩としては特に限定されないが、水溶性のものが好ましく、カルボン酸塩、スルファミン酸塩、硫酸塩、硝酸塩、有機スルホン酸塩等が挙げられる。これらの中でも、封孔処理されたアルミニウム合金の陽極酸化皮膜が耐汚染性に優れる点で、カルボン酸塩、スルファミン酸塩、硫酸塩、硝酸塩が好ましく、酢酸塩、スルファミン酸塩、硫酸塩、硝酸塩がより好ましく、酢酸塩、硝酸塩が更に好ましく、硝酸塩が特に好ましい。上記金属塩は、一種単独で又は二種以上を混合して用いることができる。
上記金属塩に含まれる金属としては、アルカリ金属及びアルカリ土類金属であれば特に限定されず、具体的には、Li、Be、Na、Mg、K、Ca、Rb、Sr、Cs、Ba、Fr、Raを用いることができる。これらの中でも、封孔処理されたアルミニウム合金の陽極酸化皮膜が耐汚染性に優れる点で、Na、Mg、K、Caの金属塩が好ましく、Mg、Caの金属塩がより好ましく、Mgの金属塩であることが更に好ましい。上記金属塩に含まれる金属は、一種単独で又は二種以上を混合して用いることができる。
封孔処理液中の金属塩の濃度は特に限定されず、0.001〜1モル/Lが好ましく、0.01〜0.5モル/Lがより好ましい。金属塩の濃度が上記範囲であることにより、封孔処理液が十分な封孔性能を示すことができ、封孔処理液により封孔処理されたアルミニウム合金の陽極酸化皮膜が耐汚染性を十分に示すことができる。
(pH緩衝剤)
pH緩衝剤としては特に限定されず、従来公知のpH緩衝剤を用いることができる。このようなpH緩衝剤としては、例えば、有機酸塩、アンモニウム塩、アミノ酸、ホウ酸塩、アミン化合物、含窒素複素環式化合物等が挙げられる。これらの中でも、封孔処理液により封孔処理されたアルミニウム合金の陽極酸化皮膜に優れた耐汚染性を付与することができる点で、含窒素複素環式化合物が好ましい。
有機酸塩としては、カルボン酸やオキシカルボン酸の塩が挙げられる。上記カルボン酸、オキシカルボン酸の炭素数は4以下が好ましい。また、上記塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩が挙げられる。
アンモニウム塩としては有機酸のアンモニウム塩、無機酸のアンモニウム塩が挙げられる。有機酸のアンモニウム塩としては、カルボン酸やオキシカルボン酸のアンモニウム塩が挙げられる。上記カルボン酸、オキシカルボン酸の炭素数は4以下が好ましい。また、無機酸のアンモニウム塩としては、硫酸アンモニウム塩、硝酸アンモニウム塩、スルファミン酸アンモニウム塩等が挙げられる。
アミノ酸としては、グリシン、アラニン、アスパラギン等やそれらの塩が挙げられる。ホウ酸塩としては、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸アンモニウム等が挙げられる。アミン化合物としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンであるエタノールアミンが挙げられ、また、アルキルアミン、芳香族アミンや、尿素等の水溶性カルボニルアミン等が挙げられる。
含窒素複素環式化合物としては、ヘテロ原子として少なくとも1つの窒素原子を含む複素環式化合物、ヘテロ原子として少なくとも1つの窒素原子及び少なくとも1つの酸素原子を含む複素環式化合物が挙げられる。
上記含窒素複素環式化合物としては、エチレンイミン環、アジリン環、アゼチジン環、アゼト環、ピロリジン環、ピロール環、ピペリジン環、ピリジン環、ヘキサメチレンイミン環、アザトロピリデン環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環、イミダゾリン環、ピラジン環、モルホリン環、プテリジン環、プリン環等を含む含窒素複素環式化合物が挙げられる。これらの中でも、ピロリジン環、ピロール環、ピペリジン環、ピリジン環、ヘキサメチレンイミン環、アザトロピリデン環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環、イミダゾリン環、ピラジン環、モルホリン環、プテリジン環、プリン環等を含む含窒素複素環式化合物が好ましい。
上記含窒素複素環式化合物としては、エチレンイミン、アジリン、アゼチジン、アゼト、ピロリジン、ピロール、ピペリジン、ピリジン、ヘキサメチレンイミン、アザトロピリデン、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾール、イミダゾリン、ピラジン、モルホリン、プテリジン、プリン等が挙げられ、これらの骨格にアミノ基やメチル基が付加した化合物を用いることができる。これらの中でも環状構成原子に一つまたは二つの窒素原子をヘテロ原子としてもち、炭素または一つのヘテロ原子酸素と炭素からなる環状5員〜7員環の複素環式化合物が好ましく、具体的にはピロリジン、ピロール、ピペリジン、ピリジン、ヘキサメチレンイミン、アザトロピリデン、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾール、イミダゾリン、ピラジン、モルホリン等の化合物とその環状骨格を基本構造とした化合物群が挙げられる。また、重多環構造をもちヘテロ原子窒素を4つ以上もつもの、例えばプリン、プテリジン等の化合物とその多重環状骨格を基本構造とした化合物群も好ましい。中でも、5〜6員環のものが更に好ましく、ピロリジン、ピロール、ピペリジン、ピリジン、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾール、イミダゾリン、ピラジン、モルホリン等の化合物とその環状骨格を基本構造とした化合物群が挙げられる。この中でも環内に二重結合を持つピロール、ピリジン、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾール、イミダゾリン、ピラジン等の化合物とその環状骨格を基本構造とした化合物群が特に好ましい。これらの化合物群を構成する置換基としてはアミノ基やメチル基等が挙げられ、これらの置換基が付加した化合物群を用いてもよい。例えば2−アミノピリジン、4−アミノピリジン等のアミノピリジン等や、2−メチルイミダゾール等のメチルイミダゾール等が特に好ましいものとして挙げられる。中でも、ピリジン、イミダゾール、アミノピリジン、メチルイミダゾール等が最も好ましい。
上記含窒素複素環式化合物としては、ピリジン;2−アミノピリジン、4−アミノピリジン等のアミノピリジン;イミダゾール;2−メチルイミダゾール等のメチルイミダゾール;ピラゾール;プテリジン;オキサゾール等が特に好ましい。
上記pH緩衝剤は、一種単独で又は二種以上を混合して用いることができる。
封孔処理液中のpH緩衝剤の濃度は特に限定されず、0.1〜100g/Lが好ましく、0.2〜20g/Lがより好ましい。pH緩衝剤の濃度が上記範囲であることにより、封孔処理液が優れたpHの緩衝性を示すことができ、且つ、pH緩衝剤の濃度が高過ぎることにより発生する処理品表面の外観不良(乾きジミ)や染色品の色ヌケが抑制される。
(界面活性剤)
界面活性剤としては特に限定されず、従来公知の界面活性剤を用いることができる。このような界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、硫酸塩系界面活性剤、スルホン酸塩系界面活性剤、リン系界面活性剤等を用いることができる。
硫酸塩系界面活性剤としては、芳香族硫酸塩系界面活性剤、脂肪族硫酸塩系界面活性剤等が挙げられる。
上記芳香族硫酸塩系界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩が挙げられる。また、脂肪族硫酸塩系界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩が挙げられる。
スルホン酸塩系界面活性剤としては、芳香族スルホン酸塩系界面活性剤等が挙げられる。
上記芳香族スルホン酸塩系界面活性剤としては、ベンゼンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩等の芳香族スルホン酸塩化合物や、ベンゼンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩等の芳香族スルホン酸塩骨格に、アルキル基、ポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンアルキルエーテル基、カルボキシル基、カルボニル基、水酸基、アルコール基、ビニル基やアリル基等のアルキレン基や多重結合を持つ基、さらなるスルホン酸基が置換した化合物等が挙げられ、また、これらの化合物のホルマリン等での重縮合物、並びに共重合物等が挙げられる。このような芳香族スルホン酸塩系界面活性剤としては例えばアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ならびにそれらのホルマリン等重縮合物、ナフタレンスルホン酸塩のホルマリン等重縮合物、アルキレンベンゼンスルホン酸塩やアルキレンナフタレンスルホン酸塩等からの共重合物等が挙げられる。
上記芳香族スルホン酸塩系界面活性剤としては、また、ジフェニルエーテルジスルホン酸塩等の、複数個のフェニルスルホン酸塩がエーテル結合した化合物が挙げられ、また、当該化合物にアルキル基、ポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンアルキルエーテル基等が置換した化合物が挙げられる。このような芳香族スルホン酸塩系界面活性剤としては、例えば、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホコハク酸塩等が挙げられる。
リン系界面活性剤としては、リン酸エステル系界面活性剤、リン酸エステル塩系界面活性剤等を用いることができる。具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキレン化フェニルエーテルリン酸エステル、アルキルリン酸エステル等とそれらの塩が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としては、封孔処理液中の濃度の調整や、他の界面活性剤との組み合わせにより封孔処理液中で曇点を85℃以上とすることができるノニオン性界面活性剤を好適に用いることができる。このようなノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、グリセリンエステルポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンエステル、脂肪酸アルカノールアミド等が挙げられる。
両性界面活性剤としてはアルキルベタイン、脂肪酸アミドベタイン、アルキルアミンオキサイド等が挙げられる。
上記界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤が好ましい。中でも、硫酸塩系界面活性剤、スルホン酸塩系界面活性剤、リン系界面活性剤がより好ましく、スルホン酸塩系界面活性剤が更に好ましい。
上記界面活性剤は、一種単独で又は二種以上を混合して用いることができる。なお、上記ノニオン系界面活性剤は、封孔処理液の曇点が低くならないように選択すればよい。また、ノニオン系界面活性剤とアニオン系界面活性剤とを混合して用いる場合は、界面活性剤の曇点を高くすることができる。アニオン系界面活性剤を用いる場合は、含有金属や両性界面活性剤と反応して濁りを生じないものを選択すればよい。
封孔処理液中の界面活性剤の濃度は特に限定されず、10mg/L〜10g/Lが好ましく、20mg/L〜5g/Lがより好ましい。界面活性剤の濃度が上記範囲であることにより、封孔処理液が十分な封孔性能を示すことができ、且つ、封孔処理された陽極酸化皮膜の表面の粉吹きやカブリ外観不良を抑制することができる。
(pH調整剤)
本発明の封孔処理液は、更に、pH調整剤を含んでいてもよい。pH調整剤としては特に限定されず、従来公知のpH調整剤を用いることができる。
封孔処理液を酸性側に調整するためのpH調整剤としては、例えば、酢酸、スルファミン酸、硫酸、硝酸、有機スルホン酸等の希釈水溶液が挙げられる。これらの中でも、封孔性能に優れる点で、硝酸が好ましい。
封孔処理液をアルカリ性側に調整するためのpH調整剤としては、例えば、アンモニア水、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液等が挙げられる。これらの中でも、封孔性能に優れる点で、水酸化ナトリウム水溶液が好ましい。
上記pH調整剤は、一種単独で又は二種以上を混合して用いることができる。
封孔処理液中のpH調整剤の濃度は特に限定されず、0〜20g/Lが好ましく、0〜10g/Lがより好ましく、0〜5g/Lが更に好ましい。pH調整剤の濃度が上記範囲であることにより、封孔処理液が十分な封孔性能を示すことができ、封孔処理液により封孔処理された陽極酸化皮膜の封孔度の低下を抑制することができる。
(その他の成分)
本発明の封孔処理液は、封孔性能や液の使用実用性を向上させるために、必要に応じて防カビ剤、錯化剤等の添加剤成分を含んでいてもよい。添加剤としては、例えば、安息香酸、安息香酸塩等の防カビ剤;クエン酸、クエン酸塩等の錯化剤等が挙げられる。また、防カビ剤としては市販の防カビ剤、例えば「TACカビコロン」(奥野製薬工業株式会社製)を添加してもよい。
(封孔処理液)
本発明の封孔処理液中の金属塩、pH緩衝剤及び界面活性剤の含有量の合計は、0.2〜100g/Lが好ましく、0.3〜50g/Lがより好ましく、0.5〜30g/Lが更に好ましい。上記含有量の合計が上述の範囲であることにより、封孔処理液が十分な封孔性能を示すことができ、封孔処理液により封孔処理されたアルミニウム合金の陽極酸化皮膜が耐汚染性を十分に示すことができ、且つ、封孔処理された陽極酸化皮膜の表面の粉吹きやカブリ外観不良を抑制することができる。
封孔処理液のpHは、7.0〜10.0が好ましく、7.2〜9.5がより好ましく、7.5〜9.0が更に好ましい。pHを上記範囲とすることにより、封孔処理液が十分な封孔性能を示すことができ、封孔処理液により封孔処理されたアルミニウム合金の陽極酸化皮膜が耐汚染性を十分に示すことができ、且つ、被処理物の表面に粉状付着物が付着する外観不良(粉吹き、カブリ)が抑制される。
本発明の封孔処理液は、金属塩、pH緩衝剤及び界面活性剤を含有していればその他の成分は特に限定されないが、上述の各成分を含有する水溶液であることが好ましい。
本発明の封孔処理液は、ニッケル系金属塩等の金属塩を含まないことが好ましい。当該金属塩としては、Ni、Co、Fe、Cr等の金属塩が挙げられる。
2.濃縮液
本発明の濃縮液は、金属塩、pH緩衝剤及び界面活性剤を含有するアルミニウム合金の陽極酸化皮膜用封孔処理液の濃縮液であって、上記金属塩は、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩より選択される少なくとも1種である。上記封孔処理液に含まれる成分の濃度が高い濃縮液とすることにより、運搬、保存が容易になり、水等の希釈液で希釈することにより、上記封孔処理液を容易に調製することができる。上記希釈液としては、水が好ましい。
本発明の濃縮液が含有する金属塩、pH緩衝剤及び界面活性剤は、上記封孔処理液が含有するものと同一のものを用いることができる。本発明の濃縮液は、上記封孔処理液と同一の成分を含有するが、当該成分の含有量が異なる。
濃縮液中の金属塩、pH緩衝剤及び界面活性剤の含有量の合計は、1〜800g/Lが好ましく、1.5〜400g/Lがより好ましく、2.5〜250g/Lが更に好ましい。上記含有量の合計が上述の範囲であることにより、運搬、保存が容易であり、且つ、水等で希釈することにより、上記封孔処理液を容易に調製することができる。また、上記濃縮液中の金属塩、pH緩衝剤及び界面活性剤の含有量の合計は、封孔処理液と濃縮液との区別の点で、100g/Lを超える範囲であってもよく、150g/L以上であってもよい。
3.封孔処理方法
本発明の封孔処理方法は、アルミニウム合金の陽極酸化皮膜の封孔処理方法であって、アルミニウム合金の陽極酸化皮膜用封孔処理液中に、アルミニウム合金の陽極酸化皮膜を有する物品を浸漬する工程を有し、上記封孔処理液は、金属塩、pH緩衝剤及び界面活性剤を含有し、上記金属塩は、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩より選択される少なくとも1種である封孔処理方法である。
封孔処理液としては、上記説明した封孔処理液を用いることができる。本発明の封孔処理方法では、上記封孔処理液中に、アルミニウムの合金の陽極酸化皮膜を有する物品を浸漬する工程を有する。浸漬方法としては特に限定されず、従来公知の方法により浸漬すればよい。
上記工程における封孔処理液の温度は、85〜100℃が好ましく、88〜98℃がより好ましく、90〜98℃が更に好ましい。封孔処理液の温度を上記範囲とすることにより、十分な封孔性能を示すことができる。
封孔処理液のpHは、7.0〜10.0が好ましく、7.2〜9.5がより好ましく、7.5〜9.0が更に好ましい。pHを上記範囲とすることにより、封孔処理液が十分な封孔性能を示すことができ、被処理物の表面に粉状付着物が付着する外観不良(粉吹き、カブリ)が抑制される。
封孔処理時間は、通常、処理対象とする陽極酸化皮膜の膜厚により決定することができる。具体的には、膜厚を示す数(μm)に、0.1〜10を乗じて得られる数を封孔処理時間(分)とすることが好ましく、膜厚を示す数(μm)に、0.2〜5を乗じて得られる数を封孔処理時間(分)とすることがより好ましく、膜厚を示す数(μm)に、0.5〜4を乗じて得られる数を封孔処理時間(分)とすることが更に好ましい。例えば、陽極酸化皮膜の膜厚が10μmであるならば、浸漬時間は、10に0.2〜5を乗じて、2〜50分程度とすることがより好ましい。封孔処理時間を上記範囲とすることにより、封孔処理液が十分な封孔性能を示すことができ、封孔処理液により封孔処理されたアルミニウム合金の陽極酸化皮膜が耐汚染性を十分に示すことができ、また、粉吹き、カブリ等の外観不良による、被処理物の外観の低下を抑制することができる。
上記工程では、封孔処理液を撹拌しながらアルミニウム合金の陽極酸化皮膜を有する物品を浸漬してもよい。撹拌方法としては、循環攪拌、空気攪拌、ガス撹拌、揺動撹拌が好適である。中でも、循環攪拌、ガス撹拌が好ましく、循環攪拌がより好ましい。上記ガス撹拌としては、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスを用いたガス撹拌が好適である。上記工程において、金属塩としてMg塩、Ca塩、Sr塩、Ba塩、Ra塩を含有し、pHが7以上の封孔処理液を用いる場合、封孔処理液が空気中の二酸化炭素を吸収し、濁りを生じる場合がある。このため、撹拌方法としては上述のように循環攪拌が好ましいが、設備上空気攪拌を行うことが必要な場合は上記不活性ガスを用いたガス撹拌を行うことが、封孔処理液の濁りを抑制することができる点で好ましい。
本発明の封孔処理方法は、上述のアルミニウム合金の陽極酸化皮膜用封孔処理液中にアルミニウム合金の陽極酸化皮膜を有する物品を浸漬する工程中に、上記封孔処理液中の濁りを除去する濁り除去処理を行ってもよい。また、上記濁り除去処理は、上記工程中以外の、例えば、上記物品を陽極酸化皮膜用封孔処理液中に浸漬するまでの待機中や、ラインの休止中に行ってもよい。濁り除去処理を行うことにより濁りに起因する粉吹き、カブリ等の外観不良による、陽極酸化皮膜の外観の低下を抑制することができる。
濁りの除去方法としては特に限定されず、従来公知の除去方法を用いることができる。上記除去方法としては、濾過除去が挙げられる。具体的には、封孔処理を行う槽から薬品補給添加溶解槽であるクッションタンク等の予備タンクに、封孔処理液の一部を流し、封孔処理液の温度を好ましくは50℃以下に冷却し、濾過器を通して濾過を行い、上記封孔処理を行う槽に戻して循環させる濾過除去が挙げられる。設備にクッションタンクが無い場合、単純濾過循環により濾過除去を行ってもよい。
本発明の封孔処理方法では、処理対象物はアルミニウム合金の陽極酸化皮膜である。上記アルミニウム合金の陽極酸化皮膜としては特に限定されず、一般的なアルミニウム合金に硫酸、シュウ酸等を用いた公知の陽極酸化法を適用して得られたアルミニウム合金の陽極酸化皮膜であればよい。アルミニウム合金としては特に限定的ではなく、各種のアルミニウム主体の合金を陽極酸化の対象とすることができる。アルミニウム合金の具体例としては、JISに規定されているJIS−A 1千番台〜7千番台で示される展伸材系合金、AC、ADCの各番程で示される鋳物材、ダイカスト材等を代表とするアルミニウム主体の各種合金群等が挙げられる。
アルミニウム合金に施される陽極酸化法としては、例えば、硫酸濃度が100g/L〜400g/L程度の水溶液を用い、液温を−10〜30℃程度として、0.5〜4A/dm程度の陽極電流密度で電解を行う方法が挙げられる。
また、本発明の封孔処理方法においては、アルミニウム合金の陽極酸化皮膜に電解着色を施したものを処理対象としてもよい。
電解着色方法としては、公知の着色技術の方法を採用できる。例えば、陽極酸化を行った後、電解着色浴に浸漬し、二次電解を行うことにより陽極酸化皮膜に着色を施すことができる。電解着色浴としては、ニッケル塩−ホウ酸浴、ニッケル塩−スズ塩−硫酸浴などを例示できる。
また、本発明の封孔処理方法においては、アルミニウム合金の陽極酸化皮膜に染料を用いて染色を施したものを処理対象としてもよい。
染料を用いた染色方法としては、従来公知の染料水溶液に陽極酸化皮膜を浸漬する方法が挙げられる。このような染料としては、アルミニウム合金陽極酸化皮膜用染料として市販されているものを用いることができ、例えば、アニオン系染料等が挙げられる。上記染料水溶液の温度は、10〜70℃が好ましく、20〜60℃がより好ましい。また、上記染料水溶液中の染料の濃度及び浸漬時間は、要望される染色の色調、色の濃さに応じて適宜設定すればよい。
アルミニウム合金の陽極酸化皮膜に染料を用いた染色を施したものを処理対象とし、封孔処理液が染料定着性を付与できない場合には、染色後、封孔処理前に、染料定着処理を施してもよい。当該染料定着処理に用いられる染料定着処理剤としては、アルミニウム合金陽極酸化皮膜染色工程用に市販されているもの(例えば奥野製薬工業(株)製 TAC固着剤−2、TACサンブロック77−5Cなど)が使用できる。また、封孔処理液中の上記pH緩衝剤及び上記界面活性剤の種類と配合を調整することにより、封孔処理液に染料定着性を付与することができる。
本発明の封孔処理方法では、上記したアルミニウム合金の陽極酸化皮膜を有する物品を被処理物として用い、前述した封孔処理液中に被処理物を浸漬すればよい。また、必要に応じて、アルミニウム合金の陽極酸化皮膜を有する物品に電解着色、染色等を施した後、十分に水洗を行い、前述した封孔処理液中に被処理物を浸漬してもよい。これにより、被処理物のアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の封孔性能を大きく向上させることができる。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
以下の製造条件に従って、下記の実施例及び比較例に用いる陽極酸化を施したアルミニウム合金試験片を調製した。
陽極酸化済試験片A(染色処理及び染色定着処理無し)の調製
アルミニウムの試験片(JIS A1050P板材)を弱アルカリ性脱脂液(奥野製薬工業(株)製 トップアルクリーン101(商品名)の30g/L水溶液、浴温:60℃)に3分間浸漬して脱脂した。次いで、水洗し、硫酸を主成分とする陽極酸化浴(遊離硫酸180g/L及び溶存アルミ8.0g/Lを含む)で陽極酸化(浴温:20±1℃、陽極電流密度:1A/dm、電解時間:30分間、膜厚:約10μm)を行った。得られた陽極酸化皮膜を水洗し、陽極酸化を施したアルミニウム合金試験片(以下、「陽極酸化済試験片A」という)を得た。
陽極酸化済試験片B(染色処理及び染色定着処理有り)の調製
アルミニウムの試験片(JIS A1050P板材)を弱アルカリ性脱脂液(奥野製薬工業(株)製 トップアルクリーン101(商品名)の30g/L水溶液、浴温:60℃)に3分間浸漬して脱脂した。次いで、水洗し、硫酸を主成分とする陽極酸化浴(遊離硫酸180g/L及び溶存アルミ8.0g/Lを含む)で陽極酸化(浴温:20±1℃、陽極電流密度:1A/dm、電解時間:30分間、膜厚:約10μm)を行った。得られた陽極酸化皮膜を水洗し、98%硫酸100mL/Lを含む酸活性浴(浴温:室温)に1分間浸漬して酸活性し、水洗を行った。次いで、染色処理液(奥野製薬工業(株)製 TAC染料 TACブラック402 1g/L)に50℃で1分浸漬し、水洗して染色処理を行った。次いで、染色定着処理液(奥野製薬工業(株)製 TAC固着剤−2(商品名)20mL/L)に室温で3分浸漬し、水洗を行うことにより染色定着処理を施し、染色処理された、陽極酸化を施したアルミニウム合金試験片(以下、「陽極酸化済試験片B」という)を得た。
陽極酸化済試験片C(染色処理有り、染色定着処理無し)の調製
アルミニウムの試験片(JIS A1050P板材)を弱アルカリ性脱脂液(奥野製薬工業(株)製 トップアルクリーン101(商品名)の30g/L水溶液、浴温:60℃)に3分間浸漬して脱脂した。次いで、水洗し、硫酸を主成分とする陽極酸化浴(遊離硫酸180g/L及び溶存アルミ8.0g/Lを含む)で陽極酸化(浴温:20±1℃、陽極電流密度:1A/dm、電解時間:30分間、膜厚:約10μm)を行った。得られた陽極酸化皮膜を水洗し、98%硫酸100mL/Lを含む酸活性浴(浴温:室温)に1分間浸漬して酸活性し、水洗を行った。次いで、染色処理液(奥野製薬工業(株)製 TAC染料 TACブラック402 1g/L)に50℃で1分浸漬し、水洗を行うことにより染色処理を施し、染色処理された、陽極酸化を施したアルミニウム合金試験片(以下、「陽極酸化済試験片C」という)を得た。
(実施例1)
上記製造条件に従って製造した陽極酸化済試験片Aを、金属塩として酢酸ナトリウム1g/L、pH緩衝剤として酢酸アンモニウム1g/L、界面活性剤としてナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン重縮合物0.5g/Lを含有し、硝酸とアンモニア水でpHを7.0、8.0、9.0のそれぞれに調整した水溶液である封孔処理液(浴温:92℃)に、各pH毎にそれぞれ5分間、10分間、20分間の各浸漬時間で浸漬して封孔処理を行った。
(実施例2)
陽極酸化済試験片Bを用いた以外は実施例1と同様にして、封孔処理を行った。
(実施例3)
金属塩として酢酸マグネシウム5g/L、pH緩衝剤としてトリエタノールアミン0.5g/L、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2g/Lを含有し、酢酸と水酸化ナトリウムでpHを調整した水溶液である封孔処理液を用いた以外は実施例1と同様にして、封孔処理を行った。
(実施例4)
金属塩として硝酸カルシウム5g/L、pH緩衝剤としてアラニン4g/L、界面活性剤としてアルキレンフェニルスルホン酸ナトリウム共重合物0.2g/Lを含有し、硝酸とアンモニア水でpHを調整した水溶液である封孔処理液を用いた以外は実施例1と同様にして、封孔処理を行った。
(実施例5)
金属塩として硝酸マグネシウム10g/L、pH緩衝剤としてピリジン4g/L、界面活性剤としてナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン重縮合物0.5g/Lを含有し、硝酸と水酸化カリウムでpHを調整した水溶液である封孔処理液を用いた以外は実施例1と同様にして、封孔処理を行った。
(実施例6)
陽極酸化済試験片Bを用い、金属塩として硝酸マグネシウム10g/L、pH緩衝剤としてピリジン4g/L、ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン重縮合物0.5g/Lを含有し、硝酸と水酸化カリウムでpHを調整した水溶液である封孔処理液を用いた以外は実施例1と同様にして、封孔処理を行った。
(実施例7)
上記製造条件に従って製造した陽極酸化済試験片Aを、金属塩として硝酸カリウム10g/L、pH緩衝剤として2−アミノピリジン0.5g/L及び2−メチルイミダゾール0.5g/L、界面活性剤としてポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルリン酸エステル0.2g/Lを含有し、硝酸とアンモニア水でpHを7.5、9.5のそれぞれに調整した水溶液である封孔処理液(浴温:92℃)に、各pH毎にそれぞれ5分間、20分間の各浸漬時間で浸漬して封孔処理を行った。
(実施例8)
金属塩として硝酸マグネシウム20g/L、pH緩衝剤として2−アミノピリジン0.5g/L及び2−メチルイミダゾール0.5g/L、界面活性剤としてポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルリン酸エステル0.2g/Lを含有し、硝酸とアンモニア水でpHを調整した水溶液である封孔処理液を用いた以外は実施例7と同様にして、封孔処理を行った。
(実施例9)
陽極酸化済試験片Bを用い、金属塩として硝酸バリウム1g/L、pH緩衝剤としてピラゾール1g/L及びプテリジン1g/L、界面活性剤として脂肪酸アミドアルキルベタイン1g/L及びアルキレンフェニルスルホン酸ナトリウム共重合物0.2g/Lを含有し、硝酸とアンモニア水でpHを調整した水溶液である封孔処理液を用いた以外は実施例7と同様にして、封孔処理を行った。
(実施例10)
陽極酸化済試験片Aを用い、金属塩として硝酸マグネシウム20g/L、pH緩衝剤としてイミダゾール2g/L、界面活性剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム0.1g/L及びポリオキシエチレンフェニルエーテル硫酸ナトリウム0.2g/Lを含有し、硝酸とアンモニア水でpHを調整した水溶液である封孔処理液を用いた以外は実施例7と同様にして、封孔処理を行った。
(実施例11)
陽極酸化済試験片Aを用い、金属塩として硝酸マグネシウム20g/L、pH緩衝剤としてイミダゾール2g/L、界面活性剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテル0.01g/L及びアルキレンフェニルスルホン酸ナトリウム共重合物0.2g/Lを含有し、硝酸とアンモニア水でpHを調整した水溶液である封孔処理液を用いた以外は実施例7と同様にして、封孔処理を行った。
(実施例12)
陽極酸化済試験片Bを用い、金属塩として硝酸カルシウム5g/L、pH緩衝剤としてオキサゾール1g/L、界面活性剤として脂肪酸アミドアルキルベタイン0.2g/L及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5g/Lを含有し、硝酸とアンモニア水でpHを調整した水溶液である封孔処理液を用いた以外は実施例7と同様にして、封孔処理を行った。
(比較例1)
陽極酸化済試験片Aを、沸騰水封孔(イオン交換水)に92℃で20分浸漬して封孔処理を行った。
(比較例2)
陽極酸化済試験片Aを、酢酸ニッケル系封孔剤(奥野製薬工業(株)製 トップシールH−298(商品名))を40mL/L含むpH5.6の水溶液からなる封孔処理液(浴温:92℃)に、5分間、10分間、20分間の各浸漬時間で浸漬して封孔処理を行った。
(比較例3)
陽極酸化済試験片Cを用いた以外は比較例2と同様にして、封孔処理を行った。
(比較例4)
硫酸アンモニウム10g/L、pH緩衝剤として2−アミノピリジン0.5g/L及び2−メチルイミダゾール0.5g/L、界面活性剤としてポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルリン酸エステル0.2g/Lを含有し、硝酸とアンモニア水でpHを調整した水溶液である封孔処理液を用いた以外は実施例7と同様にして、封孔処理を行った。
上記実施例及び比較例において陽極酸化済試験片に封孔処理を行った直後、水道水で1分間流水水洗を行った。次いで、陽極酸化済試験片をドライヤーで乾燥した後、一夜室温環境下で放置して、封孔処理後の陽極酸化済試験片を調製した。
上記実施例及び比較例で調製した封孔処理後の陽極酸化済試験片について、下記の試験方法により評価を行った。
封孔度
JIS H 8683−2:1999(アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の封孔度試験方法 第2部:リン酸−クロム酸水溶液浸漬試験)に準拠して、封孔処理後の各試験片をリン酸−クロム酸水溶液に浸漬し、単位面積あたりの試験片の質量減少を測定した。数値が小さいほど、封孔度が良いことを示す。
耐汚染性(マジックテスト−付着汚れ除去性試験)
封孔処理後の各試験片を室温にて1日放置し、表面に油性黒マジックインクにてマークを記入し、30秒静置した。次いで、水又はイソプロピルアルコールを染み込ませたボックスティシューにより拭き取りを行い、下記評価基準に従って評価した。
◎:軽く擦ると完全にマークを除去できる
○:強く擦るとマークを除去できる
△:強く擦っても若干マーク跡が残る
×:マークの黒色が取れない
なお、水を用いた試験により、△評価であれば実使用において問題ないと評価できる。
外観評価
封孔処理を行った陽極酸化済試験片の表面の粉吹き、カブリ、又はそれらによる干渉膜虹の発生状態を目視で観察し、下記評価基準に従って評価した。
◎:粉吹き、カブリ、又はそれらによる干渉膜虹が全く発生しておらず、外観が良好である
○:粉吹き、カブリ、又はそれらによる干渉膜虹が若干発生しているが、外観に問題がない程度である
△:粉吹き、カブリ、又はそれらによる干渉膜虹が発生しており、軽度の外観不良が生じている
×:粉吹き、カブリ、又はそれらによる干渉膜虹が強く発生しており、重度の外観不良が生じている
結果を表1〜5に示す。
Figure 2017170370
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表1〜5から明らかなように、実施例1〜12の封孔処理液を用いると、ニッケル塩を含有しない封孔処理液であっても、ニッケル塩を含有する封孔処理液を用いた場合と同程度の封孔性能を付与することができることが分かった。また、実施例1〜12の封孔処理液を用いると、封孔処理された陽極酸化皮膜が優れた耐汚染性を示すことができることが分かった。
(実施例13)
陽極酸化済試験片Aを、金属塩として硝酸マグネシウム10g/L、pH緩衝剤としてピリジン4g/L、界面活性剤としてナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン重縮合物0.5g/Lを含有し、硝酸と水酸化カリウムでpHを9.0に調整した水溶液である封孔処理液(浴温:92℃)1Lに浸漬して封孔処理を行った。具体的には、上記封孔処理液に対してアルゴンガス撹拌を行いながら、20枚の試験片をそれぞれ20分間ずつ順次浸漬した。試験片は、大きさが5cm×10cmであり、面積が両面の合計で1dmであった。
(実施例14)
アルゴンガス撹拌に代えて、空気攪拌を行った以外は実施例13と同様にして、封孔処理を行った。
実施例14では、空気攪拌により封孔浴が濃く白濁したが、アルゴンガス攪拌を行った実施例13では、封孔浴がわずかに白濁する程度であった。また、実施例13及び14の白濁物は、濾過除去が可能であった。

Claims (17)

  1. 金属塩、pH緩衝剤及び界面活性剤を含有するアルミニウム合金の陽極酸化皮膜用封孔処理液であって、
    前記金属塩は、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩からなる群より選択される少なくとも1種である、ことを特徴とする封孔処理液。
  2. 前記金属塩は、Na、Mg、K及びCaからなる群より選択される少なくとも1種の金属の金属塩である、請求項1に記載の封孔処理液。
  3. 前記金属塩は、Mg及びCaからなる群より選択される少なくとも1種の金属の金属塩である、請求項1に記載の封孔処理液。
  4. 前記金属塩は、酢酸塩、スルファミン酸塩、硫酸塩及び硝酸塩からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれかに記載の封孔処理液。
  5. 前記金属塩は、硝酸塩である、請求項1〜3のいずれかに記載の封孔処理液。
  6. 前記pH緩衝剤は、有機酸塩、アンモニウム塩、アミノ酸、ホウ酸塩、アミン化合物及び含窒素複素環式化合物からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1〜5のいずれかに記載の封孔処理液。
  7. 前記pH緩衝剤は、含窒素複素環式化合物である、請求項1〜5のいずれかに記載の封孔処理液。
  8. 前記界面活性剤は、アニオン系界面活性剤及び両性界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1〜7のいずれかに記載の封孔処理液。
  9. 前記界面活性剤は、硫酸塩系界面活性剤、スルホン酸塩系界面活性剤及びリン酸エステル系界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1〜7のいずれかに記載の封孔処理液。
  10. pHが7.0〜10.0である、請求項1〜9のいずれかに記載の封孔処理液。
  11. ニッケル系金属塩を含まない、請求項1〜10のいずれかに記載の封孔処理液。
  12. 前記封孔処理液中の前記金属塩、前記pH緩衝剤及び前記界面活性剤の含有量の合計は、0.2〜100g/Lである、請求項1〜11のいずれかに記載の封孔処理液。
  13. 金属塩、pH緩衝剤及び界面活性剤を含有するアルミニウム合金の陽極酸化皮膜用封孔処理液の濃縮液であって、
    前記金属塩は、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩からなる群より選択される少なくとも1種である、ことを特徴とする濃縮液。
  14. アルミニウム合金の陽極酸化皮膜の封孔処理方法であって、
    アルミニウム合金の陽極酸化皮膜用封孔処理液中に、アルミニウム合金の陽極酸化皮膜を有する物品を浸漬する工程を有し、
    前記封孔処理液は、金属塩、pH緩衝剤及び界面活性剤を含有し、
    前記金属塩は、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩からなる群より選択される少なくとも1種である、
    ことを特徴とする封孔処理方法。
  15. 前記封孔処理液の液温が85〜100℃である請求項14に記載の封孔処理方法。
  16. 前記封孔処理液のpHが7.0〜10.0である、請求項14又は15に記載の封孔処理方法。
  17. 請求項14〜16のいずれかに記載の封孔処理方法により封孔処理された物品。
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