JPWO2017150737A1 - 二酸化炭素の分離方法、及び二酸化炭素の分離装置 - Google Patents
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Abstract
Description
これらの問題を解決すべく耐薬品性、耐酸化性、耐熱性、耐圧性が良好な無機膜が提案されてきている。無機膜としてはPd膜、複合酸化物膜などの緻密膜やシリカ膜、ゼオライト膜等の多孔質膜がある。緻密膜では溶解拡散を原理とする分離であるが、多孔質膜では分子ふるい、吸着性を利用する分離であり、膜に溶解しない成分同士でも分離対象とすることができる。その中でもゼオライト膜は結晶性を有し、サブナノメートルの規則的な細孔を持つため、細孔径が均一であり分子ふるい効果が高く、分離性能に優れている。また組成を変えることなどで吸着性の制御も期待できる。さらに結晶性であるためにアモルファスな形態であるシリカ膜等と比較して安定性にも優れている。
また、高い分離能力及び処理能力を持ってガス分離を行うことが可能な気体分離装置の運転方法として、複数の分離膜モジュールを有するモジュールにおいて、他の分離膜モジュールを1つ前の分離膜モジュールの運転サイクルに対して所定の間隔ずつずらした運転サイクルでそれぞれ運転する方法が開示されている(特許文献2参照)。
また、ハイブリッドFSC膜を用いて、CO2/CH4混合ガスから選択的にCO2を分離する方法が知られており、最適な条件で調製されたハイブリッドFSC膜は、高圧でのガス透過試験において、高いCO2透過性及び比較的良いCO2/CH4選択性を示すことが開示されている(非特許文献2参照)。
本発明は、膜分離法を用いて混合ガスから二酸化炭素を分離する方法において、更に効率良く二酸化炭素を分離する技術を提供することを課題とする。
(1)混合ガスを分離膜モジュールへ供給し、混合ガスから二酸化炭素を分離する方法であって、混合ガスをレイノルズ数2300以上、線速度1.0m/s以上で分離膜モジュールへ供給することを特徴とする、二酸化炭素の分離方法。
(2)混合ガスを分離膜モジュールへ供給し、混合ガスから二酸化炭素を分離する方法であって、分離膜モジュールが分離膜として無機分離膜を備え、かつ、混合ガスを線速度1.0m/s以上で分離膜モジュールへ供給することを特徴とする、二酸化炭素の分離方法。
(3)混合ガスの供給圧力が1MPaG以上である、(1)または(2)に記載の二酸化炭素の分離方法。
(4)分離膜モジュールが分離膜としてゼオライト分離膜を備える、(1)から(3)のいずれかに記載の二酸化炭素の分離方法。
(5)分離膜モジュールを備える二酸化炭素の分離装置であって、混合ガスをレイノルズ数2300以上、線速度1.0m/s以上の条件で分離膜モジュールへ供給することを特徴とする、二酸化炭素の分離装置。
(6)分離膜モジュールを備える二酸化炭素の分離装置であって、分離膜モジュールが分離膜として無機分離膜を備え、かつ、混合ガスを線速度1.0m/s以上の条件で分離膜モジュールへ供給することを特徴とする、二酸化炭素の分離装置。
二酸化炭素の分離方法は、混合ガスを分離膜モジュールへ供給し、混合ガスから二酸化炭素を分離する方法である。また、二酸化炭素の分離装置は、分離膜モジュールを備える分離装置である。
分離膜モジュールは分離膜を含み、二酸化炭素を含む混合ガスから二酸化炭素を分離するためのモジュールである。
モジュールが有する分離膜の大きさ、個数は特段限定されず、分離する混合ガスの量、成分、分離膜の種類等に応じて適宜設定できる。
分離膜としては、高分子膜、及びPd膜、炭素膜、シリカ膜、ゼオライト膜などの無機膜があり、耐薬品性、耐酸化性、耐熱性、耐圧性などの観点から無機膜が好ましい。
ここで、パーミエンス(Permeance、「透過度」ともいう)とは透過する物質量を、膜面積と時間と透過する物質の供給側と透過側の分圧差の積で割ったものであり、単位は、[mol・(m2・s・Pa)-1]である。二酸化炭素を含む混合ガスが、二酸化炭素及びメタンを含む混合ガスである場合、供給側ガス圧を0.1MPaG、透過側ガス圧を大気圧とし、50℃において測定する二酸化炭素とメタンのそれぞれの単成分のパーミエンス比が通常100以上の分離膜を用い、好ましくは140以上、より好ましくは180以上である。上限は特に限定されないが、通常500以下である。
このような高い分離性能を有する分離膜としては無機膜が好ましく、炭素膜、ゼオライト膜が高い分離性能を有する観点からより好ましく、ゼオライト膜が更に好ましい。
また、炭素膜は多孔質支持体に塗布されたものでもよい。多孔質支持体には、セラミック系のアルミナ、シリカ、ジルコニア、マグネシア、ゼオライト、金属系のフィルタなどがあげられる。
具体的には、例えば、シリカ、α−アルミナ、γ−アルミナ、ムライト、ジルコニア、チタニア、イットリア、窒化珪素、炭化珪素などを含むセラミックス焼結体(セラミックス支持体)が挙げられる。それらの中で、アルミナ、シリカ、ムライトのうち少なくとも1種を含む無機多孔質支持体が好ましい。これらの支持体を用いれば、部分的なゼオライト化が容易であるため、支持体とゼオライトの結合が強固になり緻密で分離性能の高い膜が形成されやすくなる。
多孔質支持体は、必要に応じて表面をやすり等で研磨してもよい。なお、多孔質支持体の表面とはゼオライトを結晶化させる無機多孔質支持体の表面部分を意味し、表面であればそれぞれの形状のどこの表面であってもよく、複数の面であってもよい。例えば円筒管の支持体の場合には外側の表面でも内側の表面でもよく、場合によっては外側と内側の両方の表面であってもよい。
ゼオライトの粒子径は特に限定されないが、小さすぎると粒界が大きくなるなどして透過選択性などを低下させる傾向がある。それゆえ、通常30nm以上、好ましくは50nm以上、より好ましくは100nm以上であり、上限は膜の厚さ以下である。さらに、ゼオライトの粒子径が膜の厚さと同じである場合が特に好ましい。ゼオライトの粒子径が膜の厚さと同じであるとき、ゼオライトの粒界が最も小さくなる。後に述べる水熱合成で得られたゼオライト膜は、ゼオライトの粒子径と膜の厚さが同じになる場合があるので特に好ましい。
ゼオライト膜の分離機能の一つは、分子ふるいとしての分離であり、用いるゼオライトの有効細孔径以上の大きさを有する気体分子とそれ以下の気体とを好適に分離することができる。なお分離に供される分子に上限はないが、分子の大きさは、通常100Å程度以下である。
ここでいう酸素n員環を有するゼオライトのnの値は、ゼオライト骨格を形成する酸素とT元素(骨格を構成する酸素以外の元素)で構成される細孔の中で最も酸素の数が大きいものを示す。例えば、MOR型ゼオライトのように酸素12員環と8員環の細孔が存在する場合は、酸素12員環のゼオライトとみなす。
なお、本明細書において、ゼオライトの構造は、上記のとおり、International Zeolite Association(IZA)が定めるゼオライトの構造を規定するコードで示す。
フレームワーク密度とは、ゼオライトの1000Å3あたりの、骨格を構成する酸素以外の元素(T元素)の数を意味し、この値はゼオライトの構造により決まる。なおフレームワーク密度とゼオライトとの構造の関係はATLAS OF ZEOLITE FRAMEWORK TYPES Fifth Revised Edition 2001 ELSEVIERに示されている。
CHA型ゼオライトのフレームワーク密度(T/1000Å3)は14.5である。また、SiO2/Al2O3モル比は上記と同様である。
具体的には、例えば、ゼオライト膜複合体は、組成を調整して均一化した水熱合成用の反応混合物(以下これを「水性反応混合物」ということがある。)を、多孔質支持体を内部に緩やかに固定した、オートクレーブなどの耐熱耐圧容器に入れて密閉して、一定時間加熱することにより調製できる。
水性反応混合物に用いるSi元素源としては、例えば、無定形シリカ、コロイダルシリカ、シリカゲル、ケイ酸ナトリウム、無定形アルミのシリケートゲル、テトラエトキシシラン(TEOS)、トリメチルエトキシシラン等を用いることができる。
Al元素源としては、例えば、アルミン酸ナトリウム、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、酸化アルミニウム、無定形アルミノシリケートゲル等を用いることができる。なお、Al元素源以外に他の元素源、例えばGa、Fe、B、Ti、Zr、Sn、Znなどの元素源を含んでいてもよい。
有機テンプレートとしては、所望のゼオライト膜を形成し得るものであれば種類は問わず、如何なるものであってもよい。また、テンプレートは1種類でも、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
ゼオライトがCHA型の場合、有機テンプレートとしては、通常、アミン類、4級アンモニウム塩が用いられる。例えば、米国特許第4544538号明細書、米国特許公開第2008/0075656号明細書に記載の有機テンプレートが好ましいものとして挙げられる。
水性反応混合物中のシリカ源と有機テンプレートの比は、SiO2に対する有機テンプレートのモル比(有機テンプレート/SiO2モル比)で、通常0.005以上、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.02以上であり、通常1以下、好ましくは0.4以下、より好ましくは0.2以下である。
有機テンプレート/SiO2モル比が上記範囲にあるとき、緻密なゼオライト膜が生成し得ることに加えて、生成したゼオライトが耐酸性、耐水蒸気性に強くなる。
水性反応混合物中の物質のモル比がこれらの範囲にあるとき、緻密なゼオライト膜が生成し得る。水の量は緻密なゼオライト膜の生成においてとくに重要であり、粉末合成法の一般的な条件よりも水がシリカに対して多い条件のほうが緻密な膜ができやすい傾向にある。
さらに、水熱合成に際して、必ずしも反応系内に種結晶を存在させる必要は無いが、種結晶を加えることで、支持体上にゼオライトの結晶化を促進できる。種結晶を加える方法としては特に限定されず、粉末のゼオライトの合成時のように、水性反応混合物中に種結晶を加える方法や、支持体上に種結晶を付着させておく方法などを用いることができる。
使用する種結晶としては、結晶化を促進するゼオライトであれば種類は問わないが、効率よく結晶化させるためには形成するゼオライト膜と同じ結晶型であることが好ましい。
CHA型ゼオライト膜を形成する場合は、CHA型ゼオライトの種結晶を用いることが好ましい。
支持体上に種結晶を付着させる方法は特に限定されず、例えば、種結晶を水などの溶媒に分散させてその分散液に支持体を浸けて種結晶を付着させるディップ法や、種結晶を水などの溶媒と混合してスラリー状にしたものを支持体上に塗りこむ方法などを用いることができる。種結晶の付着量を制御し、再現性よく膜複合体を製造するにはディップ法が望ましい。
種結晶を分散させる溶媒は特に限定されないが、特に水が好ましい。
加熱時間は特に限定されないが、通常1時間以上、好ましくは5時間以上、更に好ましくは10時間以上であり、通常10日間以下、好ましくは5日以下、より好ましくは3日以下、さらに好ましくは2日以下である。反応時間が短すぎるとゼオライトが結晶化し難くなることがある。反応時間が長すぎると、求めるゼオライトとは異なるタイプのゼオライトが生成し易くなることがある。
水熱合成により得られたゼオライト膜複合体は、水洗した後に、加熱処理して、乾燥させる。ここで、加熱処理とは、熱をかけてゼオライト膜複合体を乾燥又はテンプレートを使用した場合にテンプレートを焼成することを意味する。
テンプレートの焼成を目的とする加熱処理の際の昇温速度は、支持体とゼオライトの熱膨張率の差がゼオライト膜に亀裂を生じさせることを少なくするために、なるべく遅くすることが望ましい。昇温速度は、通常5℃/分以下、好ましくは2℃/分以下、さらに好ましくは1℃/分以下、特に好ましくは0.5℃/分以下である。通常、作業性を考慮し0.1℃/分以上である。
また、焼成後の降温速度もゼオライト膜に亀裂が生じることを避けるためにコントロールする必要がある。昇温速度と同様、遅ければ遅いほど望ましい。降温速度は、通常5℃/分以下、好ましくは2℃/分以下、より好ましくは1℃/分以下、特に好ましくは0.5℃/分以下である。通常、作業性を考慮し0.1℃/分以上である。
イオン交換は、焼成後(テンプレートを使用した場合など)のゼオライト膜を、NH4NO3、NaNO3などアンモニウム塩あるいは交換するイオンを含む水溶液、場合によっては塩酸などの酸で、通常、室温から100℃の温度で処理後、水洗する方法などにより行えばよい。さらに、必要に応じて200℃〜500℃で焼成してもよい。
ここで、空気透過量とは、後述するとおり、ゼオライト膜複合体を絶対圧5kPaの真空ラインに接続した時の空気の透過量[L/(m2・h)]である。
本発明の実施形態に係る二酸化炭素の分離方法は、二酸化炭素を含む混合ガスを分離膜モジュールへ供給し、混合ガスを分離膜に接触させて、該混合ガスのうち二酸化炭素を透過させることにより、該混合ガスから二酸化炭素を分離する。
混合ガスとしては、二酸化炭素を含む混合ガスであれば特に限定されない。代表的なものとしては、二酸化炭素及びメタンを含む混合ガスがあげられる。二酸化炭素及びメタンを含む混合ガスである場合、その他のガスを含んでもよく、具体的には(硫化水素、酸素、窒素、ヘリウム、水蒸気、エタン、プロパン等のオレフィン、エチレン、プロピレン等のオレフィン、ベンゼン、トルエン等の芳香族化合物)などがあげられる。
混合ガスの線速度の上限は特段限定されないが、線速度を高くすることで、分離膜モジュールに物理的な負荷がかかり破損する恐れがあるため、通常15m/s以下であり、好ましくは12m/s以下、より好ましくは10m/s以下、さらに好ましくは8.0m/s以下、特に好ましくは7.0m/s以下である。
なお、本明細書における線速度とは、分離膜モジュール内の非透過ガス流量、非透過ガスの圧力、非透過ガスの温度、及び分離膜モジュール内の空隙断面積から決定される値であり、分離膜外側部分の非透過ガスの線速度を意味する。ここで分離膜モジュール内の空隙とは、分離膜モジュール内の非透過ガスが存在可能な空間を言う(ゼオライト膜の内側は除く)。
レイノルズ数の上限は特段限定されないが、通常4050000以下である。
尚、レイノルズ数は、下記式(1)で定義されるが、本発明の分離膜モジュールの場合、モジュール(配管)内部に分離膜が配置されているため、直径dを単純にモジュールの直径とすることが出来ない。
(Va:配管内の流速[m/s] d:配管直径[m] ν:動粘度[m2/s](=粘度÷密度))
そのため、直径dは相当直径Deとする。相当直径Deは下記式(2)により算出される値である。
De=4×(ガス流路面積)÷(濡れ縁長さ)・・・(2)
ここで、ガス流路面積とは実際にガスが流れるモジュール内部の断面積であり、濡れ縁長さとは該断面積におけるガスが接する境界部の長さの総和である。
供給される混合ガスの供給圧力が1MPaG以上であることで、分離膜の分離性能を高いレベルで維持することができる。
供給圧力の上限は特段限定されないが、圧力を高くすることで、分離膜モジュールに物理的な負荷がかかり破損する恐れがあるため、通常20MPaG以下である。
混合ガスの分離に用いる分離膜モジュールの形態としては、平膜型、スパイラル型、ホロウファーバー型、円筒型、ハニカム型等が考えられ、適用対象に合わせて最適な形態が選ばれる。
その一つである円筒型分離膜モジュールを、図1を用いて説明する。
円筒型のゼオライト膜複合体1の一端は、円形のエンドピン3で密封されている。他端は、接続部4で接続され、接続部4の他端は耐圧容器2と接続されている。円筒型のゼオライト膜複合体1の内側と透過気体8を排出する配管10が、接続部4を介して接続されており、配管10は、耐圧容器2の外側に伸びている。さらに、耐圧容器2に通ずるいずれかの箇所には、試料気体(混合気体)の供給側の圧力を測る圧力計5、供給側の圧力を調整する背圧弁6が接続されている。各接続部は気密性よく接続されている。
混合ガスからの気体分離温度としては、0から500℃の範囲内で行なわれる。膜の分離特性から考えると室温から100℃の範囲内が望ましい。
混合ガス分離試験は、図1に模式的に示す装置を用いて、以下のとおり行った。用いた試料ガスは、CO2/CH4=20/80、CO2/CH4=5/95のモル比率で混合された2種類の標準ガスである。
無機多孔質支持体上にCHA型アルミノ珪酸塩のゼオライトを直接水熱合成することにより無機多孔質支持体−CHA型ゼオライト膜複合体を作製した。
水熱合成用の反応混合物は次のとおり調製した。
1mol/L−NaOH水溶液2.9g、1mol/L−KOH水溶液11.5gを混合したものに水酸化アルミニウム(Al2O3 53.5質量%含有、アルドリッチ社製)0.393gを加えて撹拌し溶解させ、さらに脱塩水228gを加えた。これに有機テンプレートとして、N,N,N−トリメチル−1−アダマンタンアンモニウムヒドロキシド(以下これを「TMADAOH」と称する。)水溶液(TMADAOH 25質量%含有、セイケム社製)4.9gを加え、さらにコロイダルシリカ(日産化学社製 スノーテック−40)21.6gを加えて撹拌し、水性反応混合物とした。
無機多孔質支持体上にCHA型アルミノ珪酸塩のゼオライトを直接水熱合成することにより無機多孔質支持体−CHA型ゼオライト膜複合体を作製した。
水熱合成用の反応混合物は次のとおり調製した。
1mol/L−NaOH水溶液1.5g、1mol/L−KOH水溶液5.8gを混合したものに水酸化アルミニウム(Al2O3 53.5質量%含有、アルドリッチ社製)0.196gを加えて撹拌し溶解させ、さらに脱塩水114gを加えた。これに有機テンプレートとして、N,N,N−トリメチル−1−アダマンタンアンモニウムヒドロキシド(以下これを「TMADAOH」と称する。)水溶液(TMADAOH 25質量%含有、セイケム社製)2.5gを加え、さらにコロイダルシリカ(日産化学社製 スノーテック−40)10.8gを加え、さらにCHA型ゼオライト0.025gを加えて撹拌し、水性反応混合物とした。
この反応混合物の種結晶を除いた組成(モル比)は、実施例1と同様である。
実施例1と同様に作製したCHA型ゼオライト膜複合体を用いて、混合ガス透過試験を行った。前処理として、ゼオライト膜複合体をステンレス製の耐圧容器に格納した状態で50℃に設定した恒温槽の中に入れ、供給ガス7としてCO2を約500mL/minの流量で、耐圧容器2とゼオライト膜複合体1との円筒の間に導入した。供給ガス圧力を約0.1MPaGに設定し、ゼオライト膜複合体1の円筒の内側を0MPaG(大気圧)として、約1時間乾燥した。
このようにして得られたCO2パーミエンスとCO2/CH4パーミエンス比の線速依存性を図5に示す。線速度0.2m/s以下では線速度の影響が大きいが、線速度が1.0m/s以上の領域では影響が小さくなり、線速度の違いによる性能差が小さくなっていることがわかる。すなわち、レイノルズ数が小さい条件では1.0m/s以上の線速度は必要ないことがわかる。
2 耐圧容器
3 エンドピン
4 接続部
5 圧力計
6 背圧弁
7 供給気体
8 透過気体
9 スイーブ気体
10 配管
Claims (6)
- 混合ガスを分離膜モジュールへ供給し、混合ガスから二酸化炭素を分離する方法であって、
混合ガスをレイノルズ数2300以上、線速度1.0m/s以上で分離膜モジュールへ供給することを特徴とする、二酸化炭素の分離方法。 - 混合ガスを分離膜モジュールへ供給し、混合ガスから二酸化炭素を分離する方法であって、
分離膜モジュールが分離膜として無機分離膜を備え、かつ、混合ガスを線速度1.0m/s以上で分離膜モジュールへ供給することを特徴とする、二酸化炭素の分離方法。 - 混合ガスの供給圧力が1MPaG以上である、請求項1または2に記載の二酸化炭素の分離方法。
- 分離膜モジュールが分離膜としてゼオライト分離膜を備える、請求項1から3のいずれか1項に記載の二酸化炭素の分離方法。
- 分離膜モジュールを備える二酸化炭素の分離装置であって、
混合ガスをレイノルズ数2300以上、線速度1.0m/s以上の条件で分離膜モジュールへ供給することを特徴とする、二酸化炭素の分離装置。 - 分離膜モジュールを備える二酸化炭素の分離装置であって、
分離膜モジュールが分離膜として無機分離膜を備え、かつ、混合ガスを線速度1.0m/s以上の条件で分離膜モジュールへ供給することを特徴とする、二酸化炭素の分離装置。
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