JP2007160238A - ガス分離膜モジュールおよびガス分離方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】供給ガスの大半を低圧側に膜透過させる運転条件でも高分離性能を発揮するガス分離膜モジュールの提供。
【解決手段】混合気体からその構成成分を分離・回収するガス分離膜モジュールであって、被処理ガスを供給する高圧側入り口1、膜を透過したガスが集められて出てくる透過ガス出口3、および未透過ガスの高圧側出口2を有するハウジング内に複数のガス分離膜5を収納し、高圧側入り口1から入るガスが高圧側出口2に至るまでの高圧側流れと、膜面透過ガスが透過ガス出口3まで流れ出る透過側流れとが混じることがないように膜をハウジングに固定し、ハウジング内部を少なくとも二個以上の空間に仕切る隔壁7を設け、隔壁7には仕切られた空間の間をガスが移動できるための流通孔8を存在させることで、高圧側ガス流れおよび透過ガスの低圧側ガス流れ共に、膜の有効長の少なくとも2倍以上の距離を連続して膜と接触できるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は数種類のガスを構成成分とする混合ガスから、ある特定な成分を分離・回収する目的で、分離膜に混合ガスを接触させ圧力差でもって透過させることで、透過側にあるいは未透過側すなわち残部ガス側にその特定成分を濃縮して回収する方法に関するものである。それは、水素と炭化水素の混合ガスからの水素の回収、空気からの窒素の濃縮回収、空気中の有機蒸気や水蒸気の回収除去、アルコールと水の混合蒸気の分離などで既に実用に供せられているが、本発明は、処理ガスの大半を膜透過させることで目的の特定成分の回収が達成できる濃度および操作条件で有効になる技術である。
特に近年注目されている、半導体産業から排出されるPFC(パーフルオロカーボン)ガスの分離回収や、燃料電池用の水素製造システムでの水素の分離精製など、被処理供給ガスの大半を膜透過させることで特定成分の分離・回収を行う用途に対応するガス分離膜モジュールおよびガス分離方法に関する。
ガス分離膜モジュールの分離性能は、膜を界にして高圧側のガスと低圧側(透過側)のガスの流れの接触様式(向流や並流や十字流あるは完全混合など)により変化し、一般には最も透過しやすい成分を透過させることにより達成する分離では、向流接触が最も性能に優れることがモデル計算で明らかになっている。また、分離性能が最も劣るのは完全混合であることも明らかになっている。(非特許文献1参照)そこで実モジュールの設計においても、いかに理想的な向流接触を維持するかの工夫がなされている(特許文献1参照)。また、構成成分数が3以上の混合ガスで二番目に透過しやすい成分を透過させることにより達成する分離では、モジュールの高圧側入り口近傍では並流に、出口近傍では向流になるような接触が優れている(特許文献2参照)ことなどが明らかにされている。
しかしながら、これら膜モジュールのステージカット(透過流量/供給流量)が大きい操作範囲では、理想的な分離性能から大きく低下する問題に対する対策や工夫はなにも行われていない。
特開2000-262838号公報 特開平10-57746号公報 酒井清孝監修膜分離プロセスの理論と設計 アイピーシー(191〜226ページ)
従来の方法では、ステージカット(透過流量/供給流量)が大きい操作範囲では、モジュール内での膜の高圧側ガスの流量が小さくなるために、膜面での線速(流量/断面積)が小さくなり、そのために、透過に伴ってモジュール軸方向に形成される濃度勾配に起因する流れと逆方向の拡散移動が無視できなくなることから、濃度分布は平準化の方向に進む(すなわち完全混合に近づく)現象が起こる。ステージカットが大きい場合に起こる、この、いわゆる逆混合現象により、本来の分離性能が発揮できなくなる問題点があった。
上記問題を解決するために本発明は、モジュールのハウジング内に隔壁を設け、すくなくとも二個以上の空間に仕切り、その隔壁には仕切られた空間の間をガスが移動できるための流通孔が存在することで、二個以上の空間に納められた膜の高圧側ガス流れと、低圧側の透過ガス流れの両方共に、膜の有効長の2倍以上の距離を直列的に移動して膜に接触できる構造にすることによって、隔壁のない従来型モジュールに比較して、高圧側ガス通路の断面積が小さくなり、同じ被処理ガス供給流量の条件での高圧側膜表面でのガスの線速(流量/断面積)を大きく維持できることを特徴とする方法を提供する。
すなわち本発明は、ガスの種類により、圧力差による膜の透過速度が異なる性質を用いて、混合気体からそれを構成する成分を分離・回収する目的に使用するガス分離膜モジュールであって、被処理混合ガスを供給する高圧側入り口、膜を透過したガスが集められて出てくる透過ガス出口、および残部ガスを排出する高圧側出口を有するハウジング内に複数のガス分離膜を収納し、高圧側入り口から入るガスが、膜の片面に接触し流れ、高圧側出口に至るまでの膜の高圧側流れと、膜のもう一方の片面に透過したガスが透過ガス出口まで流れ出る透過側流れが混じることがないように膜をハウジングに接着やシールで固定した構造を持ち、ハウジング内部を少なくとも二個以上の空間に仕切る隔壁を設け、その隔壁には仕切られた空間の間をガスが移動できるための流通孔が存在することで、膜に接する高圧側ガス流れおよび透過したガスの低圧側ガス流れ共に、膜の有効長の少なくとも2倍以上の距離を連続して膜と接触できることを特徴とするガス分離膜モジュールである。
また、本発明は、ハウジング内部を隔壁で高圧側ガス通路の断面積を小さく仕切ることにより、高圧側ガス通路の断面積が小さくし、同じ被処理ガス供給流量の条件での高圧側膜表面でのガスの線速(流量/断面積)を大きく維持できることを特徴とするガス分離膜モジュールである。
さらに、本発明は、ハウジング内部の仕切られた空間の容積が、被処理ガスを供給する高圧側入り口に近い方を大きく、残部ガス出口に近い方を小さくすることで、ガスの膜透過に伴って低下する高圧側ガスの線速は、高圧側のガス流れが次のより小さい空間に移ることで線速が一時的に回復し、全体として高圧側ガス流れの線速低下の度合いを緩和することを特徴とするガス分離膜モジュールである。
また、本発明は、ハウジング内部が隔壁で少なくとも二個以上の空間に仕切られ、高圧側流れと、膜を透過した低圧側流れが向流(逆向き流れ)になるように隔壁に流通孔が存在することを特徴とするガス分離膜モジュールである。
本発明のガス分離膜モジュールを用いることで、従来型の膜モジュールでの運転では分離性能が低下する高ステージカットの運転条件でも、高い分離性能を発揮することができる。
本発明のガス分離膜モジュールの一例について、その断面の模式図を図1に示す。図1においては、1は被処理ガスを供給する高圧側入り口、2は未透過ガスである残部ガスが排出する高圧側出口、3は膜を透過したガスを集め取り出すための透過側出口、4は円筒状のハウジング容器、5は中心側が高圧となる円筒状の分離膜、あるいは多数の細い中空糸状の分離膜からなる束、6は管板で膜の高圧側と低圧側の間でリークがないように接着あるいはシールして封止し、膜をハウジング内に固定するためのもの、7はハウジング内を複数の空間に区切るための円筒状の隔壁、8は隔壁に設けた流通孔である。
参考までに従来型のガス分離膜モジュールの断面模式図を図2に示す。図2との比較において、図1の本発明のガス分離膜モジュールでは、隔壁を設け空間を2つに仕切ることで、高圧側のガス流路は1の入り口から2の出口にいたる距離となり、また透過したガスの流路も2の出口に近い側の管板の端から流通孔を通って3の透過ガス出口に至る距離となり、どちらも膜の有効長の約2倍の長さに伸びる。また、被処理ガス流量が同じ時の比較において膜面でのガスの線速を大きく維持でき、さらに、仕切られた空間の容積を1の入り口から2の出口に向かうに従って小さくする事により、透過に伴って低下する高圧側ガスの線速が、次の空間に移ることで回復し、全体として線速を大きく維持できる。
上記した本発明のガス分離膜モジュールを用いることで、従来型の膜モジュールでの運転では分離性能が低下する高ステージカットの運転条件でも、高い分離性能を発揮することを見出した。
図1は円筒状あるいは中空糸状膜の芯側に高圧ガスを接触させる様式のモジュールであったが、これら膜の外径側に高圧ガスを接触させる様式も可能であり、その一例の断面模式図が図3である。
さらに、図1、3は隔壁で仕切られる空間が2つの場合であるが、多い方がより好ましく、例えば3つの場合の円筒状あるいは中空糸状膜の芯側に高圧ガスを接触させる様式のモジュール断面模式図が図4,同じく3つの空間に仕切り、これら膜の外径側に高圧ガスを接触させる様式の断面模式図が図5である。
また、上記の例示はハウジングが円筒状のもので、膜も円筒状あるいは中空糸膜を用いたものであるが、立方体のハウジングや平板形の膜も可能であり、本発明で用いるガス分離モジュールは、典型的には、ハウジングに被処理ガス供給口、ガス分離膜、透過ガス出口、残部ガス排出口を有する従来知られているものならどのような形状のものでも良い。
ガス分離膜も、従来知られているものならどのようなものでも良い。例えば、高分子なら、ポリスルホン、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキシド、酢酸セルロース、シリコンゴムなどで作製される膜で、さらに多孔質支持体上にこれらをコーティングした複合膜などである。無機物で作製した分離膜も使用でき、ゼオライト、シリカ、炭化ケイ素、多孔質ガラス、カーボン、金属酸化物や合金などで作製された膜、および多孔質支持体上にこれらを被覆した複合膜であってもよい。
本発明について実施例を用いてさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示した二空間構造の円筒型テスト用分離膜モジュールを試作し、94.9%N2−5.1%CF4の混合気体の膜分離試験を行った。この場合、分離膜としては外径0.039mm、内径0.027mm、有効長150mmのポリイミド中空糸膜を用い、外周側の空間に120本、中心側の空間に30本を接着固定して収納した。混合ガスは中空糸膜の芯側に供給し、高圧側圧力1気圧、透過側圧力0.007気圧、温度100℃の条件で分離試験を行った。
図4に示した三空間構造の円筒型テスト用分離膜モジュールを試作し、実施例1と同じ条件で94.9%N2−5.1%CF4の混合気体の膜分離試験を行った。用いた膜も実施例1と同じポリイミド中空糸膜で、テスト用モジュールの最外周部空間に100本、次の中間の空間に30本、中心部に20本を接着固定して収納した。膜の総面積は実施例1と同じである。
(比較例1)
図2に示した従来型構造の円筒型テスト用分離膜モジュールを試作し、実施例1,2と同じ条件で94.9%N2−5.1%CF4の混合気体の膜分離試験を行った。用いた膜も実施例1、2と同じポリイミド中空糸膜で、150本を接着固定して収納した。総膜面積は実施例1、2と同じである。
(比較例2)
実施例1,2および比較例1の分離試験が、モジュール軸方向の濃度勾配による逆混合が無視できる理想的な条件下で行われた場合のシミュレーションを、クロスプラグフローモデル(非特許文献1)を用いて行った。計算には実施例1,2および比較例1で用いたポリイミド中空糸膜の100℃での実測値:N2/CF4の透過率比=25、N2透過率=1.3x10-5cm3(STP)/cm2/sec/cmHgを用いた。以上の試験結果および計算結果を表1に示す。なお、表1に示した分離係数は以下のように定義される膜モジュールの分離性能を表すパラメータである。
分離係数={(Aのモル分率/Bのモル分率)透過側出口}/{(Aのモル分率/Bのモル分率)高圧側出口
CF4の回収率は高圧側出口で回収されるCF4の量の供給CF4量に対する比率である。
Figure 2007160238
表1に示した結果から、本発明の場合では比較例1の従来型での結果に比較して高濃度のCF4をしかもより大きな回収率で回収でき、分離性能に優れていることを示している。また、実施例1と2の比較から分かるように、二空間より三空間構造の方がより分離性能が高いことを示している。比較例2の理想的な計算値に比較すると少し劣るが、本発明により、高いステージカットでの運転でも分離性能の低下が抑制される効果が出ていることが明らかである。
実施例1,2と同じポリイミド中空糸膜を用いて、図3に示す二空間構造の円筒型テスト用分離膜モジュールを試作し、膜の外径側を高圧として79.5%CO2-20.5%CH4の混合ガスの分離試験を行った。テストモジュールの内径は25mmであり、外周側の相当直径(4断面積/総辺長)が15mmの空間に15本、そして、中心部空間(直径10mm)に10本のポリイミド中空糸膜を接着固定し、高圧側圧力5気圧、透過側圧力1気圧、温度25℃の条件で分離試験を行った。
(比較例3)
実施例3と同じポリイミド中空糸膜を用いて、内径25mmの円筒容器に25本のポリイミド中空糸膜を接着固定し、総膜面積は実施例3と同じである従来型テストモジュールを作製した。このモジュールで中空糸膜の外径側を高圧として実施例3と同じ条件で分離試験を行った。

(比較例4)
実施例3,比較例3の分離試験が、モジュール軸方向の濃度勾配による逆混合が無視できる理想的な条件下で行われた場合のシミュレーションをクロスプラグフローモデルを用いて行った。計算には実施例3および比較例3で用いたポリイミド中空糸膜の25℃での実測値:CO2/CH4の透過率比=85、CO2透過率=2.0x10-4cm3(STP)/cm2/sec/cmHgを用いた。以上の試験結果および計算結果を表2に示す。分離係数は表1の場合と同じ定義。CH4の回収率は高圧側出口で回収されるCH4の量の供給CH4量に対する比率である。
Figure 2007160238
表2に示した結果から、本発明の場合では比較例3の従来型での結果に比較して高濃度のCH4を回収でき分離性能に優れていることを示している。比較例4の理想的な計算値に比較すると少し劣るが、本発明により、高いステージカットでの運転でも分離性能の低下が抑制される効果が出ていることが明らかである。
外径3mm、内径2mm、有効長150mmの多孔質支持管上に形成したキャピラリー状の炭素膜を用いて、図3に示す二空間構造の円筒型テスト用分離膜モジュールを試作し、膜の外径側を高圧として75.1%H2-24.9%COの混合ガスの分離試験を行った。テストモジュールの内径は25mmであり、炭素膜は外周側の相当直径が15mmの空間に4本、そして、中心部空間(直径10mm)に1本を接着固定し、高圧側圧力5気圧、透過側圧力1気圧、温度100℃の条件で分離試験を行った。
(比較例5)
実施例4と同じキャピラリー状の炭素膜を用いて、内径25mmの円筒容器に5本の炭素膜を接着固定し、総膜面積は実施例4と同じである従来型テストモジュールを作製した。このモジュールで炭素膜の外径側を高圧として実施例4と同じ条件で分離試験を行った。
(比較例6)
実施例4,比較例5の分離試験が、モジュール軸方向の濃度勾配による逆混合が無視できる理想的な条件下で行われた場合のシミュレーションをクロスプラグフローモデルを用いて行った。計算には実施例4および比較例5で用いた炭素膜の100℃での実測値:H2/COの透過率比=102、H2透過率=1.3x10-4cm3(STP)/cm2/sec/cmHgを用いた。以上の試験結果および計算結果を表3に示す。分離係数は表1の場合と同じ定義。Hの回収率は透過側出口で回収されるHの量の供給H量に対する比率である。
Figure 2007160238
表3に示した結果から、本発明の場合では比較例5の従来型での結果に比較して透過側出口での回収H2濃度はやや高い程度であるが、H2回収率が大きく分離性能に優れていることを示している。比較例6の理想的な計算値に比較すると劣るが、本発明により高いステージカットでの運転でも分離性能の低下が抑制される効果が出ていることが明らかである。
本発明のガス分離装置は、多様多種のガス分離に転用することができるので、産業上の利用可能性は高く評価されるべきである。
本発明の1例(二空間構造 中空膜芯側供給)ハウジング内を隔壁で二つの空間に仕切、高圧側入り口から中空膜の芯側を通り出口に向かう高圧側ガス流路について、膜の有効長の2倍の距離の連続した流路を確保したガス分離膜モジュールの断面模式図 従来型の1例(中空膜芯側供給)ハウジング内に隔壁を設けることなく、単純に中空膜を収納する従来型ガス分離膜モジュールで、中空膜の芯側を高圧側とする場合の断面模式図 本発明の1例(二空間構造 中空膜外側供給)ハウジング内を隔壁で二つの空間に仕切、高圧側入り口から中空膜の外径側を通り出口に向かう高圧側ガス流路について、膜の有効長の2倍の距離の連続した流路を確保したガス分離膜モジュールの断面模式図 本発明の1例(三空間構造 中空膜芯側供給)ハウジング内を隔壁で三つの空間に仕切、高圧側入り口から中空膜の芯側を通り出口に向かう高圧側ガス流路について、膜の有効長の3倍の距離の連続した流路を確保したガス分離膜モジュールの断面模式図 本発明の1例(三空間構造 中空膜外側供給)ハウジング内を隔壁で三つの空間に仕切、高圧側入り口から中空膜の外径側を通り出口に向かう高圧側ガス流路について、膜の有効長の3倍の距離の連続した流路を確保したガス分離膜モジュールの断面模式図
符号の説明
1.被処理ガスを供給する高圧側入り口
2.未透過ガスを排出する高圧側出口
3.透過ガスを取り出す透過側出口
4.モジュールハウジング
5.円筒状の分離膜、あるいは多数の細い中空糸状の分離膜からなる束
6.管板
7.隔壁
8.流通孔



Claims (4)

  1. ガスの種類により、圧力差による膜の透過速度が異なる性質を用いて、混合気体からそれを構成する成分を分離・回収する目的に使用するガス分離膜モジュールであって、被処理混合ガスを供給する高圧側入り口、膜を透過したガスが集められて出てくる透過ガス出口、および残部ガスを排出する高圧側出口を有するハウジング内に複数のガス分離膜を収納し、高圧側入り口から入るガスが、膜の片面に接触し流れ、高圧側出口に至るまでの膜の高圧側流れと、膜のもう一方の片面に透過したガスが透過ガス出口まで流れ出る透過側流れが混じることがないように膜をハウジングに接着やシールで固定した構造を持ち、ハウジング内部を少なくとも二個以上の空間に仕切る隔壁を設け、その隔壁には仕切られた空間の間をガスが移動できるための流通孔が存在することで、膜に接する高圧側ガス流れおよび透過したガスの低圧側ガス流れ共に、膜の有効長の少なくとも2倍以上の距離を連続して膜と接触できることを特徴とするガス分離膜モジュール。
  2. ハウジング内部を隔壁で高圧側ガス通路の断面積を小さく仕切ることにより、高圧側ガス通路の断面積が小さくし、同じ被処理ガス供給流量の条件での高圧側膜表面でのガスの線速(流量/断面積)を大きく維持できることを特徴とする請求項1に記載したガス分離膜モジュール。
  3. ハウジング内部の仕切られた空間の容積が、被処理ガスを供給する高圧側入り口に近い方を大きく、残部ガス出口に近い方を小さくすることで、ガスの膜透過に伴って低下する高圧側ガスの線速は、高圧側のガス流れが次のより小さい空間に移ることで線速が一時的に回復し、全体として高圧側ガス流れの線速低下の度合いを緩和することを特徴とする請求項1に記載したガス分離膜モジュール。
  4. ハウジング内部が隔壁で少なくとも二個以上の空間に仕切られ、高圧側流れと、膜を透過した低圧側流れが向流(逆向き流れ)になるように隔壁に流通孔が存在することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかひとつに記載したガス分離膜モジュール。
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