JP2020032330A - ガス分離システム及びガス分離方法 - Google Patents

ガス分離システム及びガス分離方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020032330A
JP2020032330A JP2018159278A JP2018159278A JP2020032330A JP 2020032330 A JP2020032330 A JP 2020032330A JP 2018159278 A JP2018159278 A JP 2018159278A JP 2018159278 A JP2018159278 A JP 2018159278A JP 2020032330 A JP2020032330 A JP 2020032330A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
separation membrane
separation
membrane module
coefficient
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018159278A
Other languages
English (en)
Inventor
正也 板倉
Masaya Itakura
正也 板倉
祥広 浅利
Yoshihiro Asari
祥広 浅利
正史 岡田
Masashi Okada
正史 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Zosen Corp
Original Assignee
Hitachi Zosen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Zosen Corp filed Critical Hitachi Zosen Corp
Priority to JP2018159278A priority Critical patent/JP2020032330A/ja
Priority to PCT/JP2019/031038 priority patent/WO2020044992A1/ja
Publication of JP2020032330A publication Critical patent/JP2020032330A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D71/00Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by the material; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D71/02Inorganic material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D53/00Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols
    • B01D53/22Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols by diffusion
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D61/00Processes of separation using semi-permeable membranes, e.g. dialysis, osmosis or ultrafiltration; Apparatus, accessories or auxiliary operations specially adapted therefor
    • B01D61/58Multistep processes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B39/00Compounds having molecular sieve and base-exchange properties, e.g. crystalline zeolites; Their preparation; After-treatment, e.g. ion-exchange or dealumination
    • C01B39/02Crystalline aluminosilicate zeolites; Isomorphous compounds thereof; Direct preparation thereof; Preparation thereof starting from a reaction mixture containing a crystalline zeolite of another type, or from preformed reactants; After-treatment thereof
    • C01B39/46Other types characterised by their X-ray diffraction pattern and their defined composition

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Geology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Water Supply & Treatment (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)

Abstract

【課題】返送ガスの量をできるだけ少なくしてコンプレッサー動力消費エネルギーを少なくし、混合ガスを高精製度で分離することができるガス分離システムを提供する。【解決手段】第1分離膜モジュールと、第1分離膜モジュールの非透過ガスを供給ガスとして第1分離膜モジュールとつながる第2分離膜モジュールと、第1分離膜モジュールの透過ガスを供給ガスとして第1分離膜モジュールとつながる第3分離膜モジュールと、第1分離膜モジュールの供給口とつながる配管途中に備えられたコンプレッサーとを有し、第2分離膜モジュールの透過ガスは、第3分離膜モジュールに供給され、第3分離膜モジュールの非透過ガスは、コンプレッサーによって所定の圧力に昇圧されて第1分離膜モジュールの供給ガスとされ、分離膜の分離係数は、被分離ガスの要求精製度を満足するのに必要な最小分離係数以上である。【選択図】図1

Description

本発明は、混合ガスを分離するためのガス分離システム及び分離方法に関する。
天然ガスやバイオガスには、COガスやCHガスなどのガスが含まれている。これらのガスの内、CHガス等の炭化水素ガスは、エネルギー源として有用なガスである。例えば、CHガスは燃料として有用なガスであり、天然ガスやバイオガス等の多成分を含む混合ガスからCHガス等の燃料ガスを高精製度で分離する技術が近年注目されている。
混合ガスを分離する分離膜として、中空糸膜などの有機膜やゼオライト膜などの無機膜が利用されている。これらの分離膜に求められる特性として、高い分離係数を有することが要求される。例えば、COガスとCHガスの混合ガスを1つの分離膜モジュールを用いて大量に、かつ高精製度で分離するためには、分離係数が約200以上の分離膜が必要となる。
分離係数が200以上の分離膜を製造するには、現状の生産技術においては、その分離係数の高い値ゆえに歩留まりが悪くなり、製造コストが非常に高くなる。この問題を解決するために、特許文献1に記載の発明では、複数の分離膜モジュールを組み合わせた分離装置によってガス分離を行っている。
特許文献1に記載の発明では、例えばCOガスとCHガスの混合ガスを分離する場合、図9に示すように、3つの分離膜モジュールと1つのコンプレッサーを備えるシステムであって、分離対象の被分離ガスを第1分離膜モジュールに供給し、第1分離膜モジュールの非透過ガスを第2分離膜モジュールに供給し、第2分離膜モジュールの非透過ガスをCHガスとして採取し、第1分離膜モジュールの透過ガスを第3分離膜モジュールに供給し、第3分離膜モジュールの透過ガスをCOガスとして採取している。
第2分離膜モジュールの透過ガスと第3分離膜モジュールの非透過ガスは、返送ガスとしてコンプレッサーで昇圧されて第1分離膜モジュールに供給される。この返送ガスの量が多いと、コンプレッサーは被分離ガス以外に返送ガスも加圧しなければならず、大きなコンプレッサーの動力消費となってしまう。コンプレッサー動力を抑えるためにも返送ガスの量が出来るだけ少なくなるようなシステムが好ましい。
特許第5858992号公報
本発明の課題は、混合ガスの分離システムであって、混合ガスを高精製度で分離することができ、返送ガスの量をできるだけ少なくしてコンプレッサー動力消費エネルギーを少なくすることができるガス分離システム及びガス分離方法を提供することである。
上記課題を解決すべく、本発明(1)は、第1分離膜モジュールと、第1分離膜モジュールの非透過ガスを供給ガスとして第1分離膜モジュールとつながる第2分離膜モジュールと、第1分離膜モジュールの透過ガスを供給ガスとして第1分離膜モジュールとつながる第3分離膜モジュールと、第1分離膜モジュールの供給口とつながる配管途中に備えられたコンプレッサーとを有し、2以上のガス成分を含む被分離ガスを第1分離膜モジュールに供給して、第3分離膜モジュールの透過ガスと第2分離膜モジュールの非透過ガスとして分離するガス分離システムであって、前記被分離ガスは、ガス圧力が第1分離膜モジュールの駆動圧力に満たない場合は前記コンプレッサーで加圧されて第1分離膜モジュールに供給され、前記第2分離膜モジュールの透過ガスは、前記第3分離膜モジュールに供給され、前記第3分離膜モジュールの非透過ガスは、前記コンプレッサーによって加圧されて前記第1分離膜モジュールの供給ガスとされ、前記第1〜3分離膜モジュールに用いられる分離膜の分離係数は、前記被分離ガスの要求精製度を満足するのに必要な最小分離係数以上であるガス分離システムである。
特許文献1に記載の従来技術と異なる特徴は、特許文献1に記載の発明では、第2分離膜モジュールの透過ガスを直接に第1分離膜モジュールに供給しているが、本発明(1)では、第3分離膜モジュールに供給している点である。このガスの通路のつなぎ方を変えることによって、返送ガスの量を大幅に少なくすることができる。返送ガスの量を少なくすることによって、ガスの昇圧のためのコンプレッサー動力消費を削減でき、省エネルギーのガス分離システムが可能となる。
また、この分離システムの分離膜モジュールに使用される分離膜の分離係数は、被分離ガスの要求精製度を満足するのに必要な最小分離係数以上であればよい。ここで、要求精製度とは、要求される精製の純度のことである。この最小分離係数の求め方は、例えばガス分離のシミュレーションソフトウェアを使って算出する方法がある。シミュレーションソフトウェア(Aspen Tech社製 Aspen Plus)上に本発明(1)のガス分離システムを構築し、各分離膜モジュールに分離係数を設定することで、各分離膜モジュールでの透過ガス、非透過ガスの流量および濃度が算出される。分離膜モジュールに用いられる分離膜の種類は特に限定されるものではない。被分離ガスに対応して適宜選択でき、中空糸膜のような有機膜であってもよい。耐久性・耐熱性・耐化学薬品性の観点から、多孔質セラミックの表面にゼオライト分離膜を形成した無機膜も好ましい。
本発明(2)は、前記最小分離係数が30であることを特徴とする本発明(1)に記載のガス分離システムである。分離係数が30付近から、返送ガスの量が大きく減少するので、分離係数が30以上であると返送ガスの量を大きく減らすことができるので好ましい。
本発明(3)は、真空ポンプが、前記第2分離膜モジュールの透過側と、前記第3分離膜モジュールの供給側との間に備えられている本発明(1)または(2)に記載のガス分離システムである。
例えば、COとCHガスの混合ガスを分離する場合、第2分離膜モジュールの透過側と、前記第3分離膜モジュールの供給側との間に真空ポンプを備えることは、CHガス損失をできる限り僅かに保つために好ましく、真空ポンプを用いて第3分離膜モジュールへの供給ガスの圧力を調節するためにも好ましい。
本発明(4)は、前記第1分離膜モジュール、第2分離膜モジュール及び第3分離膜モジュールに備えられている分離膜がゼオライト膜である本発明(1)〜(3)のいずれかに記載のガス分離システムである。
分離膜モジュールに備えられている分離膜がゼオライト膜であることによって、耐熱性、耐薬品性、耐水性等に優れた分離膜モジュールとすることができるために好ましい。
本発明(5)は、前記ゼオライト膜が8員環細孔を有するゼオライト膜である本発明(4)に記載のガス分離システムである。例えば、COガス分子の分子径は0.33nm、CHガス分子の分子径は0.38nmであるため、細孔径が0.33nm以上0.38nm以下の8員環細孔を有するゼオライト構造が適している。
8員環細孔の構造を有するゼオライトには、ABW、AEI、AFX、APC、CHA、DDR、EAB、EPI、ERI、ESV、IHW、LEV、PHI、RHO、RTE、RTH、SIVなどが挙げられる。
本発明(6)は、8員環細孔を有するゼオライト膜がCHA型ゼオライト膜である本発明(5)に記載のガス分離システムである。
CHA型のゼオライト膜の細孔径は0.38nmであるので、例えば、COガス分子はこの細孔を透過できるが、CHガス分子は透過できないので、COガスとCHガスの混合ガスを分離するのに適している。また、CHA型のゼオライト膜は耐酸性にも優れており、酸性度の高い環境にも耐えられるので好ましい。
3種以上のガスが混合した混合ガスにおいても、適切なゼオライト細孔径を適宜選択することによって、透過するガス群と非透過のガス群に分離し、順次、分離されたガス群に対してさらに、ガス分離システムによってガス成分毎に分離することが可能となる。
本発明(7)は、被分離ガスの要求精製度を満足するための最小分離係数以上の分離係数を有する分離膜を備える第1〜第3分離膜モジュールによって、ガス圧が第1分離膜モジュールの駆動圧力未満の2成分以上のガス成分を含む被分離ガスをガス成分毎に分離するガス分離方法であって、被分離ガスをコンプレッサーで加圧して第1分離膜モジュールに供給するステップ(1)と、第1分離膜モジュールの非透過ガスを第2分離膜モジュールに供給するステップ(2)と、第2分離膜モジュールの非透過ガスを第1のガスとして分離するステップ(3)と、第1分離膜モジュールの透過ガスと第2分離膜モジュールの透過ガスを第3の分離膜モジュールに供給するステップ(4)と、第3分離膜モジュールの透過ガスを第2のガスとして分離するステップ(5)と、第3分離膜モジュールの非透過ガスを前記コンプレッサーで加圧して第1分離膜モジュールに供給するステップ(6)と、を備えるガス分離方法である。
本発明(7)によると、返送ガスの量を少なくすることができる。返送ガスの量を少なくすることによって、ガスの昇圧のためのコンプレッサー動力を削減することができ、省エネルギーのガス分離システムを構築する上で好ましい。また、このガス分離方法で使用される分離膜モジュールの分離膜の分離係数は被分離ガスの要求精製度を満足するための最小分離係数以上であればよいので、低コストの分離膜によって省エネルギーで、かつ高い分離精度のガス分離方法を実現することができる。
本発明(8)は、被分離ガスの要求精製度を満足するための最小分離係数以上の分離係数を有する分離膜を備える第1〜第3分離膜モジュールによって、ガス圧が第1分離膜モジュールの駆動圧力以上の2成分以上のガス成分を含む被分離ガスをガス成分毎に分離するガス分離方法であって、被分離ガスを第1分離膜モジュールに供給するステップ(1)と、第1分離膜モジュールの非透過ガスを第2分離膜モジュールに供給するステップ(2)と、第2分離膜モジュールの非透過ガスを第1のガスとして分離するステップ(3)と、第1分離膜モジュールの透過ガスと第2分離膜モジュールの透過ガスを第3の分離膜モジュールに供給するステップ(4)と、第3分離膜モジュールの透過ガスを第2のガスとして分離するステップ(5)と、第3分離膜モジュールの非透過ガスをコンプレッサーで加圧して第1分離膜モジュールに供給するステップ(6)と、を備えるガス分離方法である。
本発明(8)においては、被分離ガスのガス圧が第1分離膜モジュールの駆動圧力以上であるので、被分離ガスはコンプレッサーで加圧されずに、減圧バルブ等の圧力調整手段によって所定の圧力に調整されて第1分離膜モジュールに供給される。
本発明(8)によると本発明(7)と同様に、返送ガスの量を少なくすることができ、省エネルギーのガス分離システムを構築することができる。また、このガス分離方法で使用される分離膜モジュールの分離膜の分離係数は被分離ガスの要求精製度を満足するための最小分離係数以上であればよいので、低コストの分離膜によって省エネルギーで、かつ高い分離精度のガス分離方法を実現することができる。
本発明は、返送ガスの量をできるだけ少なくしてコンプレッサー動力消費エネルギーを少なくし、混合ガスを高精製度で分離することができるガス分離システム及びガス分離方法を提供することができる。
本発明のガス分離システムを利用したガス分離装置の実施形態を示すブロック図である。 実施例1における分離係数αが10の場合の、各箇所におけるガス流量を示す。 実施例1における分離係数αが25の場合の、各箇所におけるガス流量を示す。 実施例1における分離係数αが30の場合の、各箇所におけるガス流量を示す。 実施例1における分離係数αが50の場合の、各箇所におけるガス流量を示す。 実施例2における分離係数αと返送率(%)の関係を示す。 実施例3の返送量と比較例1の返送量との比較対比を示す。 実施例4の返送量と比較例2の返送量との比較対比を示す。 特許文献1に記載のガス分離装置の実施形態を示すブロック図である。
つぎに、本発明の実施の形態を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1は、本発明のガス分離システムを利用したガス分離装置の実施形態を示すブロック図である。このブロック図において、ガス流路の特定の位置における流量を示すために、特定の位置に[0]、[1]、[2]、[3]、[4]、[5]及び[6]の符号を付している。
位置[0]は、コンプレッサーの入口位置、位置[1]は第1分離膜モジュールの透過ガス(第1透過ガス)の流出位置、位置[2]は第1分離膜モジュールの非透過ガス(第1非透過ガス)の流出位置、位置[3]は第2分離膜モジュールの透過ガス(第2透過ガス)の流出位置、位置[4]は第2分離膜モジュールの非透過ガス(第2非透過ガス)の流出位置、位置[5]は第3分離膜モジュールの透過ガス(第3透過ガス)の流出位置、位置[6]は第3分離膜モジュールの非透過ガス(第3非透過ガス)の流出位置を示す。以下、本明細書においてこの符号が付された個所は同一の位置を示すものとし、「位置[i]」と記載する。
被分離ガスは、コンプレッサーによって第1分離膜モジュールの駆動圧力以上(例えば14.5Bar)まで加圧されて第1分離膜モジュールに入り、分離膜によって第1透過ガスと第1非透過ガスに分離される。例えば、COガスとCHガスが50%ずつ混合しているガスの場合は、第1分離膜モジュールでは完全には分離されずに、第1透過ガス(COガス)に第1非透過ガス(CHガス)が混入することになる。この混入度は分離膜の分離係数に依存する。
図1に示す実施形態は、被分離ガスがバイオガスのように、第1分離膜モジュールの駆動圧力よりも低い圧力しか有していない場合を想定している。被分離ガスは、図1に示すようにコンプレッサーで加圧されて第1分離膜モジュールに供給される。被分離ガスが天然ガスの場合においては、もともとの天然ガスの圧力が、第1分離膜モジュールが必要とする駆動圧力以上の場合がある。このような場合、被分離ガスは、コンプレッサーで加圧されずに、減圧バルブ等で分離膜モジュールが必要とする駆動圧力に減圧されて第1分離膜モジュールに供給される。
位置[1]のガスは全て第3分離膜モジュールに供給され、位置[1]の圧力は、例えば2.5barとなるように調整されている。位置[2]のガスは、第2分離膜モジュールに供給され、第2分離膜モジュールの位置[4]より非透過ガス(第1のガス)が流出する。位置[3]の透過ガスは、真空ポンプを通って第3分離膜モジュールに供給される。第3分離膜モジュールの透過ガス(第2のガス)は位置[5]より流出し、非透過ガスは位置[6]から位置[0]に返送され、コンプレッサーで昇圧されて再度第1分離膜モジュールに供給される。
実施例1
図1に示すガス分離システムによって、COガスとCHガスとの混合ガスを被分離ガスとしたときのガス分離を、分離係数αが10、25、30及び50の場合でシミュレーション試験を行った。被分離ガスの流量は1Nm/hrとし、COガス濃度を50mol%とし、CHガス濃度を50mol%とした。
このときの位置[0]〜位置[6]におけるCOガスとCHガスの流量(m/hr)を表1〜4に示す。位置[1]〜位置[6]におけるCOガスとCHガスの濃度(mol%)を表5〜8に示す。
表1は、分離係数αが10のとき、表2はαが25のとき、表3はαが30のとき、表4はαが50のときの成分毎の流量データを示している。
Figure 2020032330
Figure 2020032330
Figure 2020032330
Figure 2020032330
表1〜表4を総合的に見ると、分離係数αの大きさによって以下のようになっていることがわかる。
位置[6]における合計流量は、α=10のときは0.721で、α=25のときは0.609で、α=30のときは0.397で、α=50のときは0.076となり、分離係数αが大きくなるに伴って減少した。
位置[0]における合計流量は、被分離ガスの流量と位置[6]の流量の合計であり、α=10のときは1.721で、α=25のときは1.609で、α=30のときは1.397で、α=50のときは1.076となり、分離係数αが大きくなるに伴って減少した。
この傾向は、位置[1]、[2]及び[3]における合計流量についても同様の結果となった。
分離係数αが10の場合の各位置における流量を図2に、αが25の場合を図3に、αが30の場合を図4に、αが50の場合を図5に示す。この4つの図を比較すると、[0]〜[3]及び[6]の各位置におけるガスの流量は、分離係数αが大きくなればなるほど少なくなることが明確に示されている。
表5は、分離係数αが10のとき、表6はαが25のとき、表7はαが30のとき、表8はαが50のときの成分毎の濃度データを示している。
Figure 2020032330
Figure 2020032330
Figure 2020032330
Figure 2020032330
位置[1]の第1透過ガスのCO濃度(mol%)を見ると、分離係数α=10のときは87.0で、α=25のときは95.8で、α=30のときは95.0で、α=50のときは96.6となり、分離係数αが大きくなるに伴って、第1透過ガスのCO濃度はほぼ増加傾向にある。
位置[3]の第2透過ガスのCO濃度(mol%)を見ると、分離係数α=10のときは49.2で、α=25のときは75.9で、α=30のときは68.8で、α=50のときは81.9となり、分離係数αが大きくなるに伴って、第2透過ガスのCO濃度は増加傾向にあるが、分離係数αが25と30との比較では分離係数αが30のときの方が25のときに比べて小さくなっている。これは位置[3]における第2透過ガスの流量が大きく減少していることに起因していると考えられる。
位置[5]の第3透過ガスのCO濃度(mol%)を見ると、分離係数α=10のときは95.9で、α=25のときは99.4で、α=30のときは99.5で、α=50のときは99.5となり、分離係数αが大きくなるに伴って第3透過ガスのCO濃度は増加し、分離係数αが30となって飽和している。
位置[2]の第1非透過ガスのCO濃度(mol%)を見ると、分離係数α=10のときは22.9で、α=25のときは28.8で、α=30のときは17.3で、α=50のときは21.5となり、分離係数αが変動しても、第1非透過ガスのCO濃度は、17.7〜28.8(mol%)で、傾向が見られず、第1非透過ガスには分離係数αが10〜50の範囲内においては、約2割前後のCOガスが混入するという結果であった。
位置[4]の第2非透過ガスのCO濃度(mol%)を見ると、分離係数α=10〜50のときは1.5(mol%)の一定値となった。
位置[6]の第3非透過ガスのCO濃度(mol%)を見ると、分離係数α=10のときは62.1で、α=25のときは83.2で、α=30のときは79.0で、α=50のときは45.5となり、分離係数αが変動しても、第3非透過ガスのCO濃度は45.5〜83.2(mol%)で、傾向が見られなかった。これは位置[1]及び[3]における第1透過ガス及び第2透過ガスの流量が変動しているために傾向が見られないものと考えられる。
実施例2
次に、図1に示すガス分離システムを用いて、分離係数αが10、20、25、30、32、35、40、45及び50の9つのケースで、位置[4]におけるCHガス濃度が98.5(mol%)以上であり、位置[5]におけるCHガス濃度が0.5(mol%)以下となるかどうかのシミュレーション試験をし、位置[6]における返送量(m/hr)の計算を行った。
この実施例2のシミュレーション試験では、実施例1のときと同じく、被分離ガスの流量を1Nm/hrとし、COガス濃度を50(mol%)とし、CHガス濃度を50(mol%)とした。実施例2の結果を、表9に示す。
Figure 2020032330
表9を見ると、位置[4]におけるCHガス濃度(mol%)は、分離係数αが10〜50の全てにおいて98.5(mol%)以上となっていた。位置[4]における第2非透過ガス(第1のガス)がCH製品ガスとなるので、CHガス濃度98.5(mol%)を被分離ガスの要求精製度とすると、この要求精製度を満足するのに必要な分離膜の最小分離係数は10で良いことがわかる。
位置[5]におけるCHガス濃度(mol%)は、分離係数αが10〜25に対しては0.6〜4.1(mol%)であり、分離係数αが30〜50に対しては0.5(mol%)となっていた。
位置[6]における返送量(m/hr)は、分離係数が大きくなればなるほど少なくなっていた。被分離ガス1m/hrに対する位置[6]における返送量の比を返送率(%)で表したものを、表9の右端欄に記載している。表9の返送率を見ると、分離係数αが25から30に変化すると返送率が大きく減少している。
分離係数αを横軸(X軸)に、返送率を縦軸(Y軸)とし折れ線グラフで表したものを図6に示している。この折れ線グラフを見ても、分離係数α=30を境として左側の返送率が大きく、右側の返送率が小さくなっているのがわかる。しかも、分離係数α=30以上であれば位置[5]における第3透過ガス(第2のガス)中のCHガス濃度が0.5(mol%)まで低下することから、より高い精製度が要求される場合、分離膜モジュールに用いる分離膜の最小分離係数αは、30であることが好ましいことがわかる。
実施例3
COガスとCHガスの混合ガスであって、混合比が50mol%ずつの被分離ガスを、本願発明(図1参照)と特許文献1に記載のガス分離装置(図9参照)を用いてガス分離を行った時の結果を表10及び表11に示す。表10は、各位置におけるガス流量(m/hr)と返送量(m/hr)を示し、表11は、各位置におけるCH濃度を示している。なお、各位置の符号の表記で、実施例3の位置にはダッシュ記号なしで、比較例1の位置にはダッシュ記号有りで記載している。
Figure 2020032330
Figure 2020032330
表10に記載の返送量の結果によると、実施例3では返送量が0.397m/hrで、比較例1では0.446m/hrであり、実施例3における返送量は、比較例1の返送量に対して88%となっており、返送ガスの加圧に要する動力は、12%だけ実施例3の方が比較例1よりも削減できている。
表11の位置[4],[4']における第2非透過ガス中CH濃度の欄がCH製品ガスの濃度であり、実施例3では98.5mol%であるのに対して、比較例1では93.8mol%であった。実施例3は、比較例1と比べて4.7mol%高い精製度であった。
図7は、実施例3の返送量と比較例1の返送量との差異を示す棒グラフである。
実施例4
次に、実施例3及び比較例1の試験条件と分離係数のみ異なったシミュレーション試験を行った。その試験を実施例4と比較例2として示す。分離膜の分離係数を10とした。その結果を下記表12と表13に示す。
Figure 2020032330
Figure 2020032330
表12に記載の返送量の結果によると、実施例4では返送量が0.721m/hrで、比較例2では0.844m/hrであり、実施例4における返送量は、比較例2の返送量に対して82%となっており、返送ガスの加圧に要する動力は、18%だけ実施例4の方が比較例2よりも削減できている。
表13の位置[4],[4']における第2非透過ガス中CH濃度の欄がCH製品ガスの濃度であり、実施例4では98.5mol%であるのに対して、比較例2では97.3mol%であった。実施例4は、比較例2と比べて1.2mol%高い精製度であった。
図8は、実施例4の返送量と比較例2の返送量との差異を示す棒グラフである。

Claims (8)

  1. 第1分離膜モジュールと、第1分離膜モジュールの非透過ガスを供給ガスとして第1分離膜モジュールとつながる第2分離膜モジュールと、第1分離膜モジュールの透過ガスを供給ガスとして第1分離膜モジュールとつながる第3分離膜モジュールと、第1分離膜モジュールの供給口とつながる配管途中に備えられたコンプレッサーとを有し、2以上のガス成分を含む被分離ガスを第1分離膜モジュールに供給して、第3分離膜モジュールの透過ガスと第2分離膜モジュールの非透過ガスとして分離するガス分離システムであって、
    前記被分離ガスは、ガス圧力が第1分離膜モジュールの駆動圧力に満たない場合は前記コンプレッサーで加圧されて第1分離膜モジュールに供給され、
    前記第2分離膜モジュールの透過ガスは、前記第3分離膜モジュールに供給され、
    前記第3分離膜モジュールの非透過ガスは、前記コンプレッサーによって加圧されて前記第1分離膜モジュールの供給ガスとされ、
    前記第1〜3分離膜モジュールに用いられる分離膜の分離係数は、前記被分離ガスの要求精製度を満足するのに必要な最小分離係数以上であるガス分離システム。
  2. 前記最小分離係数が30であることを特徴とする請求項1に記載のガス分離システム。
  3. 真空ポンプが、前記第2分離膜モジュールの透過側と、前記第3分離膜モジュールの供給側との間に備えられている請求項1または2のいずれかに記載のガス分離システム。
  4. 前記第1分離膜モジュール、第2分離膜モジュール及び第3分離膜モジュールに備えられている分離膜がゼオライト膜である請求項1〜3のいずれか1項に記載のガス分離システム。
  5. 前記ゼオライト膜が8員環細孔を有するゼオライト膜である請求項4に記載のガス分離システム。
  6. 前記8員環細孔を有するゼオライト膜がCHA型ゼオライト膜である請求項5に記載のガス分離システム。
  7. 被分離ガスの要求精製度を満足するための最小分離係数以上の分離係数を有する分離膜を備える第1〜第3分離膜モジュールによって、ガス圧が第1分離膜モジュールの駆動圧力未満の2成分以上のガス成分を含む被分離ガスをガス成分毎に分離するガス分離方法であって、
    被分離ガスをコンプレッサーで加圧して第1分離膜モジュールに供給するステップ(1)と、
    第1分離膜モジュールの非透過ガスを第2分離膜モジュールに供給するステップ(2)と、
    第2分離膜モジュールの非透過ガスを第1のガスとして分離するステップ(3)と、
    第1分離膜モジュールの透過ガスと第2分離膜モジュールの透過ガスを第3の分離膜モジュールに供給するステップ(4)と、
    第3分離膜モジュールの透過ガスを第2のガスとして分離するステップ(5)と、
    第3分離膜モジュールの非透過ガスを前記コンプレッサーで加圧して第1分離膜モジュールに供給するステップ(6)と、を備えるガス分離方法。
  8. 被分離ガスの要求精製度を満足するための最小分離係数以上の分離係数を有する分離膜を備える第1〜第3分離膜モジュールによって、ガス圧が第1分離膜モジュールの駆動圧力以上の2成分以上のガス成分を含む被分離ガスをガス成分毎に分離するガス分離方法であって、
    被分離ガスを第1分離膜モジュールに供給するステップ(1)と、
    第1分離膜モジュールの非透過ガスを第2分離膜モジュールに供給するステップ(2)と、
    第2分離膜モジュールの非透過ガスを第1のガスとして分離するステップ(3)と、
    第1分離膜モジュールの透過ガスと第2分離膜モジュールの透過ガスを第3の分離膜モジュールに供給するステップ(4)と、
    第3分離膜モジュールの透過ガスを第2のガスとして分離するステップ(5)と、
    第3分離膜モジュールの非透過ガスをコンプレッサーで加圧して第1分離膜モジュールに供給するステップ(6)と、を備えるガス分離方法。
JP2018159278A 2018-08-28 2018-08-28 ガス分離システム及びガス分離方法 Pending JP2020032330A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018159278A JP2020032330A (ja) 2018-08-28 2018-08-28 ガス分離システム及びガス分離方法
PCT/JP2019/031038 WO2020044992A1 (ja) 2018-08-28 2019-08-07 ガス分離システム及びガス分離方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018159278A JP2020032330A (ja) 2018-08-28 2018-08-28 ガス分離システム及びガス分離方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020032330A true JP2020032330A (ja) 2020-03-05

Family

ID=69644851

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018159278A Pending JP2020032330A (ja) 2018-08-28 2018-08-28 ガス分離システム及びガス分離方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2020032330A (ja)
WO (1) WO2020044992A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112021002379T5 (de) 2020-07-13 2023-01-26 Ngk Insulators, Ltd. Trennsystem

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4690695A (en) * 1986-04-10 1987-09-01 Union Carbide Corporation Enhanced gas separation process
HUE033254T2 (en) * 2010-07-01 2017-11-28 Evonik Fibres Gmbh Process for separating gases
JP6167489B2 (ja) * 2012-03-30 2017-07-26 三菱ケミカル株式会社 ゼオライト膜複合体
HUE045214T2 (hu) * 2012-11-14 2019-12-30 Evonik Fibres Gmbh Membrános gázelválasztó berendezés gáz összetételének szabályozása
CN204447689U (zh) * 2015-01-28 2015-07-08 甘焱生 运用气体分离膜进行提纯的装置系统
CN104587804B (zh) * 2015-01-28 2016-08-17 甘焱生 运用气体分离膜进行提纯的装置系统
WO2017150737A1 (ja) * 2016-03-04 2017-09-08 三菱ケミカル株式会社 二酸化炭素の分離方法、及び二酸化炭素の分離装置
JP6643223B2 (ja) * 2016-12-28 2020-02-12 日立造船株式会社 ガス分離膜の品質評価方法とその評価装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112021002379T5 (de) 2020-07-13 2023-01-26 Ngk Insulators, Ltd. Trennsystem

Also Published As

Publication number Publication date
WO2020044992A1 (ja) 2020-03-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6435961B2 (ja) ガス分離システム及び富化ガスの製造方法
JP5541636B2 (ja) 複数種の繊維を含む膜フィルタ素子
JP2011016133A (ja) 浄水システムおよび方法、および前記システムのためのモジュール
US20110305310A1 (en) Equipment and system for processing a gaseous mixture by permeation
JP5948853B2 (ja) ガス分離システム
CA2786065C (en) Combination membrane system for producing nitrogen enriched air
JP6953764B2 (ja) バイオガス濃縮システムおよびバイオガス濃縮方法
CN106000016B (zh) 气体分离系统及富化气体的制造方法
WO2020044992A1 (ja) ガス分離システム及びガス分離方法
JP2018528076A (ja) 酸性ガス除去のためのプロセス設計
JP6164682B2 (ja) ガス分離装置及びそれを用いた酸性ガスの分離方法
JP4405474B2 (ja) 気体放散構造及び気液分離装置
JP5982876B2 (ja) ガス分離システム
KR100658423B1 (ko) 역삼투 분리막에 의한 다단 분리시스템
Ismail et al. Membrane modules and process design
JP2020163282A (ja) ガス分離膜システム
Rautenbach Process design and optimization
JP2020014995A (ja) 正浸透処理方法および正浸透処理装置
US20160346735A1 (en) Water treatment system
JP7031214B2 (ja) ヘリウム富化ガスの製造方法及びガス分離システム
JP2016187769A (ja) ガス分離システム及び富化ガスの製造方法
JP2020163250A (ja) ガス分離膜システム
KR102273078B1 (ko) Gtl 합성공정에서 분리막을 이용한 이산화탄소 분리방법
KR101338270B1 (ko) Cbm으로부터 멤브레인에 의한 메탄 분리방법
WO2024014493A1 (ja) ガス分離システム及びメタン富化ガスの製造方法