JP6953764B2 - バイオガス濃縮システムおよびバイオガス濃縮方法 - Google Patents

バイオガス濃縮システムおよびバイオガス濃縮方法 Download PDF

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Description

本発明は、直列に接続された二段のガス分離膜ユニットを用いてメタンを効率的に濃縮することが可能なバイオガス濃縮システムおよびバイオガス濃縮方法に関する。
2種類以上のガスを含む混合ガスの分離方法として、膜に対するガスの透過速度の差を利用した膜分離法がある。この方法では、目的ガスである高濃度の高透過性ガスまたは高濃度の低透過性ガスを得ることができる。
混合ガスに含まれる各ガスの分離膜に対する単位面積・単位分圧差あたりの透過流速は透過速度として、P’(単位は、×10−5cm(STP)/cm・sec・cmHg)で表される。ガス分離膜のガス分離選択性は、(高透過性ガスの透過速度/低透過性ガスの透過速度)で示される。
混合ガスからガス分離膜を用いて低透過性ガスを濃縮する際、ガス分離選択性が高い膜は上記の比の値が大きく、純度の高い低透過性ガスを高濃縮率で得やすい。その一方で、一般に、混合ガス中に含まれる各ガスの膜に対する透過速度P’自体は小さく、所定量の低透過性ガスを得るためには大きい膜面積もしくは高い分圧差が必要となる。
他方、ガス透過性が高い膜、すなわちガスの透過速度P’が大きい膜は、所定量の混合ガスを処理するための膜面積は小さくて済むが、一般に、ガスの分離選択性は低くなり、低透過性ガスの純度もしくは濃縮率が低くなる。
使用されるガス分離膜は、一般にモジュール化されている。このガス分離膜モジュールは、少なくともガス入口、透過ガス排出口、非透過ガス排出口とを有する容器を備え、その容器内にガス分離膜が設けられる。容器の内部空間は、分離膜により、ガス供給側とガス透過側の空間に隔絶されている。
目的ガスを高濃度、高濃縮率で濃縮するため、多段階にこのガス分離膜モジュールを備えた装置を用いる方法も知られている。例えば、高濃度の低透過性ガスを目的ガスとする場合、一段目のガス分離膜モジュールのガス入口へ原料である混合ガスを供給し、排出された非透過ガスを二段目のガス分離膜モジュールに供給し、二段目から排出された非透過ガスを濃縮することにより、目的ガスを濃縮することができる。さらに処理量を向上させるため、ガス分離膜モジュールを複数本並列に接続したユニットとし、このユニットを多段階に直列に接続する方法も知られている。
特許文献1には、ガス分離膜モジュールを直列二段に接続し、一段目のガス分離膜の性能と二段目のガス分離膜の性能とを異ならせて効率的にメタン濃縮を行えるようにしたシステムが開示されている。
特開2013−128868
本発明の目的は、直列に接続された二段のガス分離膜ユニットを用いてメタンを効率的に濃縮することが可能なバイオガス濃縮システム等を提供することにある。
上記目的を実現するための本発明の一形態に係る発明は以下のとおりである:
分離膜を有する第1の分離膜ユニットと、
分離膜を有する第2の分離膜ユニットと、
上記第1の分離膜ユニットに原料ガスを供給する原料ガスラインと、
上記第1の分離膜ユニットの非透過ガスを上記第2の分離膜ユニットに送る第1の非透過ガスラインと、
上記第2の分離膜ユニットの非透過ガスを送る第2の非透過ガスラインと、
上記原料ガスラインに配置され、原料ガスを昇圧する第1の圧縮機と、
上記第1の非透過ガスライン上に配置され、非透過ガスを昇圧する第2の圧縮機と、
第2の分離膜ユニットの透過ガスを、上記原料ライン上の上記第1の圧縮機より上流側に戻す透過ガス循環ラインと、
を備えるシステムであって、
運転時、
(a)上記第2の圧縮機の吐出圧が上記第1の圧縮機の吐出圧よりも高く、
(b)上記第2の分離膜ユニットの透過圧が、原料ガス圧と同等かやや高い、
ことを特徴とする、バイオガス濃縮システム。
なお、「やや高い」とは、0bar〜2barの範囲内で圧力が高いことを意図する。
一実施形態のバイオガス濃縮システムの一例を示す図である。 他の形態のバイオガス濃縮システムの一例を示す図である。 さらに他の形態のバイオガス濃縮システムの一例を示す図である。 実施例1および比較例1に係るバイオガス濃縮のシミュレーションの内容および結果を示す表である。 実施例1および比較例1の結果を示すグラフである。 実施例2および比較例2に係るバイオガス濃縮のシミュレーションの内容および結果を示す表である。 実施例2および比較例2の結果を示すグラフである。 実施例3および比較例3に係るバイオガス濃縮のシミュレーションの内容および結果を示す表である。 実施例3および比較例3の結果を示すグラフである。 実施例4および比較例4に係るバイオガス濃縮のシミュレーションの内容および結果を示す表である。 実施例4および比較例4の結果を示すグラフである。 実施例5および比較例5に係るバイオガス濃縮のシミュレーションの内容および結果を示す表である。 実施例5および比較例5の結果を示すグラフである。 実施例6および比較例6に係るバイオガス濃縮のシミュレーションの内容および結果を示す表である。 実施例6および比較例6の結果を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1に示す本発明の一形態に係るバイオガス濃縮システム100(以下単に「ガス濃縮システム」ともいう)は、原料ガス(一例でバイオガス)から二酸化炭素を分離してメタンガスを濃縮するシステムである。メタンガスは、この例では、利用装置160に送られそこで利用される。このガス濃縮システム100は、第1のガス分離膜ユニット110と、それに直列に接続された第2のガス分離膜ユニット120とを備えている。
第1のガス分離膜ユニット110は、二酸化炭素を選択的に透過させるガス分離膜111を有している。ガス分離膜111の形態は特に限定されるものではないが、一例で、均質膜、均質層と多孔層とからなる非対称膜、微多孔質膜などいずれであってもよい。また、ガス分離膜の容器内における収納形態に関しても、プレートアンドフレーム型、スパイラル型、中空糸型などいずれであっても構わない。
具体的な一例として、第1のガス分離膜ユニット110は、筒状の容器(不図示)内に、複数の中空糸膜を束ねた中空糸束が収納されたものであってもよい。中空糸束の両端部または一端部には管板(不図示)が設けられていてもよく、この管板は、主に中空糸膜どうしを固着する役割を果たす。管板は、容器の内面に固着されていてもよいが、必ずしもそれに限らず、固着されないものであってもよい。
ガス分離膜111の材質としては、二酸化炭素を優先的に透過させるものであれば特に限定されず、例えば、シリコーン樹脂、ポリブタジエン樹脂などのゴム状ポリマー材料、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリスルホン、ポリカーボネート、セルロースなどのガラス状ポリマー材料、または、ゼオライトなどのセラミックス材料等を用いるものであってもよい。
第1のガス分離膜ユニット110に対しては原料ガスライン141が接続されている。原料ガスライン141を通じて、原料ガスが、ガス分離膜ユニット110の内部空間のうちガス分離膜111を挟んで非透過側の空間に供給されるように構成されている。
第1のガス分離膜ユニット110に供給された原料ガスは、一部がガス分離膜111を透過して透過ガスとなり、ガス分離膜を透過しなかった残りが非透過ガスとして第2のガス分離膜ユニット120へと送られることとなる。本実施形態では、具体的には、ガス分離膜111によって二酸化炭素が分離され、メタン濃度が濃縮されたガスが第2のガス分離膜ユニット120へと送られる。
第1のガス分離膜ユニット110からのガスを送るラインとしては、非透過側の空間に接続された第1の非透過ガスライン142と、透過側の空間に接続された第1の透過ガスライン143とが設けられている。第1の非透過ガスライン142は、第1のガス分離膜ユニット110と第2のガス分離膜ユニット120とを接続し、第1のガス分離膜ユニット110からの非透過ガスを第2のガス分離膜ユニット120に送るように構成されている。
第2のガス分離膜ユニット120は、第1のガス分離膜ユニット110と同様、ガス分離膜121とそれが収容される容器とを備えている。第2のガス分離膜ユニット120に関し、その構成やサイズ等が第1のガス分離膜ユニット110のものと同一であってもよいし、または、異なっていてもよい。ガス分離膜121に関しても、第1のガス分離膜ユニット110のものと同一としてもよいが、必ずしもこれに限定されない。
第2のガス分離膜ユニット120からのガスを送るラインとしては、非透過側の空間に接続された第2の非透過ガスライン144と、透過側の空間に接続された第2の透過ガスライン(以下、「透過ガス循環ライン」ともいう)145とが設けられている。第2の非透過ガスライン144を介して、二酸化炭素濃度が低減されメタンガスが濃縮されたガスが利用装置160へと供給される。
なお、利用装置160へと供給されるガスの二酸化炭素の濃度は、一例として、3%以下であることが好ましい。
第2の分離膜ユニット120からの透過ガスは、透過ガス循環ライン145を介して、原料ガスライン141に戻される。透過ガスを戻す位置は、具体的には、圧縮機101(詳細下記)の上流側と下流側との何れでも構わないが、この例では上流側に戻される構成となっている。別の言い方をすれば、透過ガス循環ライン145の一端は、原料ガスライン141のうち圧縮機101よりも上流の位置に接続されている。
(圧縮機)
図1の例では、原料ガスライン141に第1の圧縮機101が設けられている。また、第1の非透過ガスライン142に第2の圧縮機102が設けられている。圧縮機101、102としては、例えばコンプレッサー、ブロア、またはファンのような、ガスを昇圧させるものを用いることができる。
図2に示すように、透過ガス循環ライン145′は、原料ガスライン141のうち圧縮機101よりも下流の位置に接続されるように構成されていてもよい。図2の構成は透過ガス循環ライン145′以外は図1の構成と同様であるので、重複する説明は省略するものとする。
また、図3に示すように、透過ガス循環ライン145に真空ポンプのような減圧手段105が設けられていてもよい。図3の構成は減圧手段105以外は図1の構成と同様であるので、重複する説明は省略するものとする。なお、図2のような透過ガス循環ライン145′に減圧手段105を設けてもよい。
以下、本発明の一形態について、実施例に基づき、さらに詳細に説明する。ただし、本発明は下記実施例により制限されるものではない。
<実施例1>
図4Aの表1は、実施例1および比較例1の条件および結果を示している。表1の例は、(i)原料ガス量を2000Nm/hとし、かつ、(ii)第1のガス分離膜ユニットにおけるガスの供給圧力(表中の「膜供給圧」参照)が、第2のガス分離膜ユニットのガス供給圧力よりも低い例である。表中の数値は、分離膜ユニットの膜の本数やガス量、圧力などを適宜変更してシミュレーションを行った結果である。以下では、第1の分離膜ユニットを「一段目」、第2の分離膜ユニットを「二段目」と表現することもある。
実施例1−A−(枝番:1〜4)では、一段目が1.2MPaGであり、二段目が2.1MPaGである。実施例1−B−(枝番:1〜4)では、一段目が0.9MPaGであり、二段目が2.1MPaGである。実施例1−C−(枝番:1〜4)では、一段目が0.7MPaGであり、二段目が2.1MPaGである。実施例1−D−(枝番:1〜4)では、一段目が0.5MPaGであり、二段目が2.1MPaGである。
比較例1−(枝番:1〜4)では、一段目が2.1MPaGであり、二段目の膜供給圧は約2.1MPaGで圧縮機102は用いていない。その他の条件は表1に示すとおりである。表中、
−「原料ガス量」は、単位時間あたりの原料ガスの供給量を示している;
−「非透過ガス量」は、一段目および二段目それぞれにおける、ガス分離膜を透過しなかった単位時間当りのガス量を示している;
−「循環ガス量」は、透過ガス循環ラインで送られる単位時間当りのガス量を示している;
−「膜本数」は、ガス分離膜ユニット内の膜の本数を示している;
−「膜運転温度」は、一段目および二段目それぞれにおける、原料ガスの温度を示している;
−「膜供給圧」は、一段目および二段目それぞれにおける供給されたガスの圧力を示している;
−「膜透過側圧」は、一段目および二段目それぞれにおける膜透過側のガスの圧力を示している;
−「製品ガス濃度」は、最終的に得られる製品ガスの二酸化炭素濃度およびメタン濃度を示している;
−「メタン回収率」は、本実施形態のシステムにおけるメタンの回収率を示し、原料ガスラインにおけるメタンの量に対する第2の非透過ガスラインにおけるメタンの量の割合で表される;
−「圧縮機動力」は、圧縮機の動力を示している;
−「製品ガスあたりの動力」は、単位体積あたりに必要な動力(動力(合計)を製品ガス量で割ったもの)を示している。
実施例および比較例のいずれも、分離膜は「高分離」タイプのものが使用されている。
実施例1によれば、(i)第2の圧縮機を設けて二段目のガスの供給圧力(換言すれば、第2の圧縮機の吐出圧)を一段目のガス供給圧力より高くし、かつ、(ii)第2のガス分離膜ユニットの透過圧を「原料ガスと同等」とする(この例では0MPaG)ことで、図4Bに示すように、比較例に比べて効率的なメタンを行うことができることが示される。実施例では、製品ガス量当り動力が、メタン回収率およそ96.5%〜98%の範囲で、比較例のいずれよりも低くなることが示された。
<実施例2>
図5Aの表2は、実施例2および比較例2の条件および結果を示している。上記実施例1と同様の構成および条件等については、重複する説明は省略するものとする。実施例3以降も同様である。
実施例2は、原料ガス量を1000Nm/hとし、かつ、第1のガス分離膜ユニットにおけるガスの供給圧力(表中の「膜供給圧」参照)が、第2のガス分離膜ユニットにおけるガスの供給圧力よりも低い例である。
実施例2−A−(枝番)では、一段目が0.9MPaGであり、二段目が1.4MPaGとなっている。実施例−B−(枝番)では、一段目が0.7MPaGであり、二段目が1.4MPaGとなっている。実施例−C−(枝番)では、一段目が0.5MPaGであり、二段目が1.4MPaGとなっている。実施例−D−(枝番)では、一段目が0.3MPaGであり、二段目が1.4MPaGとなっている。比較例2−(枝番)では、一段目が1.4MPaGであり、二段目の膜供給圧は約1.4MPaGで圧縮機102は用いていない。その他の条件は表2に示すとおりである。
実施例2によれば、上記実施例と同様、(i)第2の圧縮機を設けて二段目のガスの供給圧力(すなわち第2の圧縮機の吐出圧)を一段目のガス供給圧力より高くし、かつ、(ii)第2のガス分離膜ユニットの透過圧を「原料ガスと同等」とする(この例では0MPaG)ことで、図5Bに示すように、比較例に比べて効率的なメタンを行うことができることが示された。
<実施例3>
図6Aの表3は、実施例3および比較例3の条件および結果を示している。実施例3は、原料ガス量を1000Nm/hとし、かつ、第1のガス分離膜ユニットにおけるガスの供給圧力(表中の「膜供給圧」参照)が、第2のガス分離膜ユニットにおけるガスの供給圧力よりも低い例である。
実施例3−A−(枝番)では、一段目が0.5MPaGであり、二段目が0.7MPaGとなっている。実施例3−B−(枝番)では、一段目が0.3MPaGであり、二段目が0.7MPaGとなっている。比較例3−(枝番)では、一段目が0.7MPaGであり、二段目の膜供給圧は約0.7MPaGで圧縮機102は用いていない。その他の条件は表3に示すとおりである。
実施例3によれば、上記実施例と同様、(i)第2の圧縮機を設けて二段目のガスの供給圧力(すなわち第2の圧縮機の吐出圧)を一段目のガス供給圧力より高くし、かつ、(ii)第2のガス分離膜ユニットの透過圧を「原料ガスと同等」とする(この例では0MPaG)ことで、図6Bに示すように、比較例に比べて効率的なメタンを行うことができることが示された。
<実施例4>
図7Aの表4は、実施例4および比較例4の条件および結果を示している(図2の構成)。実施例4−A−(枝番)では、一段目が0.5MPaGであり、二段目が2.1MPaGとなっている。また、膜透過側圧は、一段目が0MPaGであり、二段目が0.5MPaGである。
比較例4−(枝番)では、膜供給圧が一段目では2.1MPaGであり、二段目は約2.1MPaGで圧縮機102は用いていない。その他の条件は表4に示すとおりである。
実施例4によれば、図7Bに示すように、比較例に比べて効率的なメタンを行うことができることが示された。
<実施例5>
図8Aの表5は、実施例5および比較例5の条件および結果を示している(図1の構成)。実施例5−A−(枝番)では、一段目は「高分離」タイプの中空糸であるが、二段目が「高透過」タイプの中空糸である。実施例5−B−(枝番)では、膜運転温度が55℃であり高温運転となっている。なお、高分離タイプか高透過タイプかは、共通の中空糸膜を用いつつ運転温度を変えることで、高分離タイプのものを高透過タイプのように用いるものであってもよい。
実施例5によれば、図8Bに示すように、比較例に比べて効率的なメタンを行うことができることが示された。実施例5−Bでは、二段目の温度を上げたため分離度が低下しやや効率が低減しているものの二段目の膜本数を減らすことができるという効果も期待される。
<実施例6>
図9Aの表6は、実施例6および比較例6の条件および結果を示している(図2の構成)。実施例6−A−(枝番)では、一段目は「高分離」タイプ(運転温度を変更している)であるが、二段目が「高透過」タイプ(運転温度を変更していない)である。
実施例6によれば、図9Bに示すように、比較例に比べて効率的なメタンを行うことができることが示された。
本明細書は以下の発明を開示する:
1.分離膜(111)を有する第1の分離膜ユニット(110)と、
分離膜(121)を有する第2の分離膜ユニット(120)と、
上記第1の分離膜ユニット(110)に原料ガスを供給する原料ガスライン(141)と、
上記第1の分離膜ユニット(110)の非透過ガスを上記第2の分離膜ユニット(120)に送る第1の非透過ガスライン(142)と、
上記第2の分離膜ユニットの非透過ガスを送る第2の非透過ガスライン(144)
上記原料ガスラインに配置され、原料ガスを昇圧する第1の圧縮機(101)と、
上記第1の非透過ガスライン上に配置され、非透過ガスを昇圧する第2の圧縮機(102)と、
第2の分離膜ユニット(120)の透過ガスを、上記原料ライン(141)上の上記第1の圧縮機より上流側に戻す透過ガス循環ライン(145)と、
を備えるシステムであって、
運転時、
(a)上記第2の圧縮機(102)の吐出圧が上記第1の圧縮機(101)の吐出圧よりも高く、
(b)上記第2の分離膜ユニット(120)の透過圧が、原料ガス圧と同等かやや高い、
ことを特徴とする、バイオガス濃縮システム。
2.上記第1の圧縮機の吐出圧が、0.5MPaG以上であり、
上記第2の圧縮機の吐出圧が、1.4MPaG以上である、
上記記載のシステム。
3.上記原料ガスは、メタンおよび二酸化炭素を含む混合ガスであり、
上記第2の分離膜ユニットの非透過ガスの二酸化炭素の濃度が3%以下である、
上記記載のシステム。
4.上記原料ガスは、二酸化炭素およびメタンを含む混合ガスであり、
上記第2の分離膜ユニットの非透過ガスのメタンの量が、上記原料ガスのメタンの量の97%以上である、
上記記載のシステム。
5.上記第1の分離膜ユニットの分離膜、および、上記第2の分離膜ユニットの分離膜のいずれかまたは両方が、ポリイミド中空糸膜である、上記記載のシステム。
6.上記第1の分離膜ユニットは、中空フィード型のモジュールを有する、上記記載のシステム。
7.上記第2の分離膜ユニットは、シェルフィード型のモジュールを有する、上記記載のシステム。
8.分離膜(111)を有する第1の分離膜ユニット(110)と、
分離膜(121)を有する第2の分離膜ユニット(120)と、
上記第1の分離膜ユニット(110)に原料ガスを供給する原料ガスライン(141)と、
上記第1の分離膜ユニット(110)の非透過ガスを上記第2の分離膜ユニット(120)に送る第1の非透過ガスライン(142)と、
上記第2の分離膜ユニットの非透過ガスを送る第2の非透過ガスライン(144)
上記原料ガスラインに配置され、原料ガスを昇圧する第1の圧縮機(101)と、
上記第1の非透過ガスライン上に配置され、非透過ガスを昇圧する第2の圧縮機(102)と、
第2の分離膜ユニット(120)の透過ガスを、上記原料ライン(141)上の前記第1の圧縮機より下流側に戻す透過ガス循環ライン(145)と、
を備えるシステムであって、
運転時、
(a)前記第2の圧縮機(102)の吐出圧が前記第1の圧縮機(101)の吐出圧よりも高く、
(b)上記第2の分離膜ユニット(120)の透過圧が、第1の圧縮機の吐出圧と同等かやや高い、
ことを特徴とする、システム。
9.分離膜(111)を有する第1の分離膜ユニット(110)と、
分離膜(121)を有する第2の分離膜ユニット(120)と、
上記第1の分離膜ユニット(110)に原料ガスを供給する原料ガスライン(141)と、
上記第1の分離膜ユニット(110)の非透過ガスを上記第2の分離膜ユニット(120)に送る第1の非透過ガスライン(142)と、
上記第2の分離膜ユニットの非透過ガスを送る第2の非透過ガスライン(144)
上記原料ガスラインに配置され、原料ガスを昇圧する第1の圧縮機(101)と、
上記第1の非透過ガスライン上に配置され、非透過ガスを昇圧する第2の圧縮機(102)と、
第2の分離膜ユニット(120)の透過ガスを、上記原料ライン(141)上の上記第1の圧縮機より上流側に戻す透過ガス循環ライン(145)と、
上記透過ガス循環ライン(145)に配置された減圧手段と、
を備えるシステムであって、
運転時、
(a)上記第2の圧縮機(102)の吐出圧が上記第1の圧縮機(101)の吐出圧よりも高く、
(b)上記第2の分離膜ユニット(120)の透過圧が上記減圧手段により減圧される、システム。
さらに、上記発明を方法の発明として表現したものも、本出願によって開示される。
100 バイオガス濃縮システム
101、102 圧縮機
110 第1のガス分離膜ユニット
111 ガス分離膜
120 第2のガス分離膜ユニット
121 ガス分離膜
141 原料ガスライン
142 第1の非透過ガスライン
143 第1の透過ガスライン
144 第2の非透過ガスライン
145 第2の透過ガスライン
160 利用装置

Claims (9)

  1. 分離膜を有する第1の分離膜ユニットと、
    分離膜を有する第2の分離膜ユニットと、
    前記第1の分離膜ユニットに原料ガスを供給する原料ガスラインと、
    前記第1の分離膜ユニットの非透過ガスを前記第2の分離膜ユニットに送る第1の非透過ガスラインと、
    前記第2の分離膜ユニットの非透過ガスを製品ガスとして送る第2の非透過ガスラインと、
    前記原料ガスラインに配置され、原料ガスを昇圧する第1の圧縮機と、
    前記第1の非透過ガスライン上に配置され、非透過ガスを昇圧する第2の圧縮機と、
    第2の分離膜ユニットの透過ガスを、前記原料ガスライン上の前記第1の圧縮機より上流側に戻す透過ガス循環ラインと、
    を備えるシステムであって、
    運転時、
    (a)前記第2の圧縮機の吐出圧が前記第1の圧縮機の吐出圧よりも高く、
    (b)前記第2の分離膜ユニットの透過圧が、原料ガス圧と同等かやや高く、
    (c)前記第1の圧縮機の吐出圧が、0.5MPaG以上である、
    ことを特徴とする、バイオガス濃縮システム。
  2. 記第2の圧縮機の吐出圧が、1.4MPaG以上である、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記原料ガスは、メタンおよび二酸化炭素を含む混合ガスであり、
    前記第2の分離膜ユニットの非透過ガスの二酸化炭素の濃度が3%以下である、
    請求項1または2に記載のシステム。
  4. 前記原料ガスは、二酸化炭素およびメタンを含む混合ガスであり、
    前記第2の分離膜ユニットの非透過ガスのメタンの量が、前記原料ガスのメタンの量の97%以上である、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のシステム。
  5. 前記第1の分離膜ユニットの分離膜、および、前記第2の分離膜ユニットの分離膜のいずれかまたは両方が、ポリイミド中空糸膜である、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のシステム。
  6. 前記第1の分離膜ユニットは、中空フィード型のモジュールを有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のシステム。
  7. 前記第2の分離膜ユニットは、シェルフィード型のモジュールを有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載のシステム。
  8. 分離膜を有する第1の分離膜ユニットと、
    分離膜を有する第2の分離膜ユニットと、
    前記第1の分離膜ユニットに原料ガスを供給する原料ガスラインと、
    前記第1の分離膜ユニットの非透過ガスを前記第2の分離膜ユニットに送る第1の非透過ガスラインと、
    前記第2の分離膜ユニットの非透過ガスを製品ガスとして送る第2の非透過ガスラインと、
    前記原料ガスラインに配置され、原料ガスを昇圧する第1の圧縮機と、
    前記第1の非透過ガスライン上に配置され、非透過ガスを昇圧する第2の圧縮機と、
    第2の分離膜ユニットの透過ガスを、前記原料ガスライン上の前記第1の圧縮機より下流側に戻す透過ガス循環ラインと、
    を備えるシステムであって、
    運転時、
    (a)前記第2の圧縮機の吐出圧が前記第1の圧縮機の吐出圧よりも高く、
    (b)前記第2の分離膜ユニットの透過圧が、第1の圧縮機の吐出圧と同等かやや高く、
    (c)前記第1の圧縮機の吐出圧が、0.5MPaG以上である、
    ことを特徴とする、バイオガス濃縮システム。
  9. 分離膜を有する第1の分離膜ユニットと、
    分離膜を有する第2の分離膜ユニットと、
    前記第1の分離膜ユニットに原料ガスを供給する原料ガスラインと、
    前記第1の分離膜ユニットの非透過ガスを前記第2の分離膜ユニットに送る第1の非透過ガスラインと、
    前記第2の分離膜ユニットの非透過ガスを製品ガスとして送る第2の非透過ガスラインと、
    前記原料ガスラインに配置され、原料ガスを昇圧する第1の圧縮機と、
    前記第1の非透過ガスライン上に配置され、非透過ガスを昇圧する第2の圧縮機と、
    第2の分離膜ユニットの透過ガスを、前記原料ガスライン上の前記第1の圧縮機より上流側に戻す透過ガス循環ラインと、
    前記透過ガス循環ラインに配置された減圧手段と、
    を備えるシステムであって、
    運転時、
    (a)前記第2の圧縮機の吐出圧が前記第1の圧縮機の吐出圧よりも高く、
    (b)前記第2の分離膜ユニットの透過圧が前記減圧手段により減圧され、
    (c)前記第1の圧縮機の吐出圧が、0.5MPaG以上である、
    バイオガス濃縮システム。
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