JPWO2017131195A1 - 成形体及びその製造方法、並びに成形体の結晶化度を向上させる方法 - Google Patents

成形体及びその製造方法、並びに成形体の結晶化度を向上させる方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、一側面において、タンパク質を含有する成形体前駆体を、相対湿度が80%以上である環境に曝露して成形体を得る成形体の製造方法を提供する。

Description

本発明は、成形体及びその製造方法、並びに成形体の結晶化度を向上させる方法に関する。
近年、環境保全意識の高まりから、石油由来の材料の代替物質の検討が進められており、強度などの点で優れるタンパク質がその候補として挙げられる。タンパク質は、従来は主に石油由来の材料で形成されてきたフィルム、ファイバー等の成形体にも適用可能である。例えば特許文献1には、タンパク質と可塑剤に、分解遅延剤及び/又は耐水性付与剤を加えたことを特徴とする生分解性成形体が開示されている。
特開平8−73613号公報
本発明は、高い結晶化度を有する成形体及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、タンパク質を含有する成形体について検討したところ、相対湿度が高い環境に成形体を曝露することで、そのメカニズムや曝露後の成形体の構造及び特性は不明であるものの、成形体の結晶化度が向上することを見出した。成形体の結晶化度を向上させることにより、応力、弾性率等の点で優れる成形体が得られると、本発明者らは推察している。
本発明は、一側面において、タンパク質を含有する成形体前駆体を、相対湿度が80%以上である環境に曝露して成形体を得る成形体の製造方法を提供する。
本発明は、他の一側面において、相対湿度が80%以上である環境への曝露履歴を有するタンパク質を含有する成形体を提供する。
本発明は、他の一側面において、タンパク質を含有する成形体を、相対湿度が80%以上である環境に曝露することにより、成形体の結晶化度を向上させる方法を提供する。
本発明によれば、高い結晶化度を有する成形体及びその製造方法を提供することができる。
試料を飽和塩水環境に曝露する方法を説明するための模式図である。 蚕フィルムの広角X線散乱測定の結果を示すグラフである。 蚕フィルムを用いた場合の相対湿度と結晶化度との関係を示すグラフである。 クモ糸フィブロインフィルムの広角X線散乱測定の結果を示すグラフである。 クモ糸フィブロインフィルムを用いた場合の相対湿度と結晶化度との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
一実施形態に係る成形体の製造方法は、少なくとも、タンパク質を含有する成形体前駆体を、相対湿度が80%以上である環境に曝露する曝露工程を備える。
本実施形態に係る成形体及び成形体前駆体(以下、これらをまとめて単に「成形体」ともいう)は、タンパク質を好ましくは主成分として含有する。成形体全体に対するタンパク質の含有量は、特に限定されるものではない。成形体は、主成分たるタンパク質以外の夾雑物等を含有していてもよい。タンパク質の種類も特に制限されず、例えば、構造タンパク質又は当該構造タンパク質に由来するタンパク質等を挙げることができる。構造タンパク質とは、生体内で構造、形態等を形成又は保持するタンパク質を意味する。構造タンパク質としては、例えば、フィブロイン、ケラチン、コラ−ゲン、エラスチン及びレシリン等を挙げることができる。
構造タンパク質は、フィブロイン及びケラチンからなる群より選択される1種以上を含んでいてよい。フィブロインは、例えば、絹フィブロイン、クモ糸フィブロイン、及びホーネットシルクフィブロインからなる群より選択される1種以上であってよい。構造タンパク質は、絹フィブロイン、クモ糸フィブロイン又はこれらの組み合わせであってもよい。絹フィブロインとクモ糸フィブロインとを併用する場合、絹フィブロインの割合は、例えば、クモ糸フィブロイン100質量部に対して、40質量部以下、30質量部以下、又は10質量部以下であってよい。
絹は、カイコガ(Bombyx mori)の幼虫である蚕の作る繭から得られる繊維である。一般に、1本の繭糸は、2本の絹フィブロインと、これらを外側から覆うニカワ質(セリシン)とから構成される。絹フィブロインは、多数のフィブリルで構成される。絹フィブロインは、4層のセリシンで覆われる。実用的には、精錬により外側のセリシンを溶解して取り除いて得られる絹フィラメントが、衣料用途に使用されている。一般的な絹は、1.33の比重、平均3.3decitexの繊度、及び1300〜1500m程度の繊維長を有する。絹フィブロインは、天然若しくは家蚕の繭、又は中古若しくは廃棄のシルク生地を原料として得られる。
絹フィブロインは、セリシン除去絹フィブロイン、セリシン未除去絹フィブロイン、又はこれらの組み合わせであってもよい。セリシン除去絹フィブロインは、絹フィブロインを覆うセリシン、及びその他の脂肪分などを除去して精製したものである。このようにして精製した絹フィブロインは、好ましくは、凍結乾燥粉末として用いられる。セリシン未除去絹フィブロインは、セリシンなどが除去されていない未精製の絹フィブロインである。
ホーネットシルクフィブロインは、蜂の幼虫が産生するタンパク質であり、天然ホーネットシルクタンパク質、及び、天然ホーネットシルクタンパク質に由来するポリペプチドからなる群より選ばれるポリペプチドを含有していてよい。
クモ糸フィブロインは、天然クモ糸タンパク質、及び天然クモ糸タンパク質に由来するポリペプチドからなる群より選ばれるクモ糸ポリペプチドを含有していてよい。
天然クモ糸タンパク質としては、例えば、大吐糸管しおり糸タンパク質、横糸タンパク質、及び小瓶状腺タンパク質が挙げられる。大吐糸管しおり糸は、結晶領域と無定形領域(非晶領域とも言う。)からなる繰り返し領域を持つため、高い応力と伸縮性を併せ持つと推測される。クモ糸の横糸は、結晶領域を持たず、無定形領域からなる繰り返し領域を持つという特徴を有する。一方、横糸は、大吐糸管しおり糸に比べると応力は劣るが、高い伸縮性を持つ。これは、横糸の大部分が無定形領域によって構成されているためだと考えられる。
大吐糸管しおり糸タンパク質は、クモの大瓶状線で産生され、強靭性に優れるという特徴を有する。大吐糸管しおり糸タンパク質としては、例えば、アメリカジョロウグモ(Nephila clavipes)に由来する大瓶状腺スピドロインMaSp1及びMaSp2、並びに二ワオニグモ(Araneus diadematus)に由来するADF3及びADF4が挙げられる。ADF3は、ニワオニグモの2つの主要なしおり糸タンパク質の一つである。天然クモ糸タンパク質に由来するポリペプチドは、これらのしおり糸タンパク質に由来するポリペプチドであってもよい。ADF3に由来するポリペプチドは、比較的合成し易く、また、強伸度及びタフネスの点で優れた特性を有する。
横糸タンパク質は、クモの鞭毛状腺(flagelliform gland)で産生される。横糸タンパク質としては、例えばアメリカジョロウグモ(Nephila clavipes)に由来する鞭毛状絹タンパク質(flagelliform silk protein)が挙げられる。
天然クモ糸タンパク質に由来するポリペプチドは、組換えクモ糸タンパク質であってよい。組換えクモ糸タンパク質としては、天然型クモ糸タンパク質の変異体、類似体又は誘導体等が挙げられる。このようなポリペプチドの好適な一例は、大吐糸管しおり糸タンパク質の組換えクモ糸タンパク質(「大吐糸管しおり糸タンパク質に由来するポリペプチド」ともいう)である。
フィブロイン様タンパク質である、大吐糸管しおり糸由来のタンパク質及びカイコシルク由来のタンパク質としては、例えば、式1:[(A)モチーフ−REP1]で表されるドメイン配列を含むタンパク質(ここで、式1中、(A)モチーフは4〜20アミノ酸残基から構成されるアミノ酸配列を示し、かつ(A)モチーフ中の全アミノ酸残基数に対するアラニン残基数が80%以上である。REP1は10〜200アミノ酸残基から構成されるアミノ酸配列を示す。mは8〜300の整数を示す。複数存在する(A)モチーフは、互いに同一のアミノ酸配列でもよく、異なるアミノ酸配列でもよい。複数存在するREP1は、互いに同一のアミノ酸配列でもよく、異なるアミノ酸配列でもよい。)を挙げることができる。具体的には配列番号1で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質を挙げることができる。
横糸タンパク質に由来するタンパク質としては、例えば、式2:[REP2]で表されるドメイン配列を含むタンパク質(ここで、式2中、REP2はGly−Pro−Gly−Gly−Xから構成されるアミノ酸配列を示し、Xはアラニン(Ala)、セリン(Ser)、チロシン(Tyr)及びバリン(Val)からなる群から選ばれる一つのアミノ酸を示す。oは8〜300の整数を示す。)を挙げることができる。具体的には配列番号2で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質を挙げることができる。配列番号2で示されるアミノ酸配列は、NCBIデータベースから入手したアメリカジョロウグモの鞭毛状絹タンパク質の部分的な配列(NCBIアクセッション番号:AAF36090、GI:7106224)のリピート部分及びモチーフに該当するN末端から1220残基目から1659残基目までのアミノ酸配列(PR1配列と記す。)と、NCBIデータベースから入手したアメリカジョロウグモの鞭毛状絹タンパク質の部分配列(NCBIアクセッション番号:AAC38847、GI:2833649)のC末端から816残基目から907残基目までのC末端アミノ酸配列を結合し、結合した配列のN末端に配列番号7で示されるアミノ酸配列(タグ配列及びヒンジ配列)が付加されたものである。
コラーゲン由来のタンパク質として、例えば、式3:[REP3]で表されるドメイン配列を含むタンパク質(ここで、式3中、pは5〜300の整数を示す。REP3は、Gly一X一Yから構成されるアミノ酸配列を示し、X及びYはGly以外の任意のアミノ酸残基を示す。複数存在するREP3は、互いに同一のアミノ酸配列でもよく、異なるアミノ酸配列でもよい。)を挙げることができる。具体的には、配列番号3で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質を挙げることができる。配列番号3で示されるアミノ酸配列は、NCBIデータベースから入手したヒトのコラーゲンタイプ4の部分的な配列(NCBIのGenebankのアクセッション番号:CAA56335.1、GI:3702452)のリピート部分及びモチーフに該当する301残基目から540残基目までのアミノ酸配列のN末端に配列番号7で示されるアミノ酸配列(タグ配列及びヒンジ配列)が付加されたものである。
レシリン由来のタンパク質として、例えば、式4:[REP4]で表されるドメイン配列を含むタンパク質(ここで、式4中、qは4〜300の整数を示す。REP4はSer一J一J一Tyr一Gly一U−Proから構成されるアミノ酸配列を示す。Jは任意のアミノ酸残基を示し、特にAsp、Ser及びThrからなる群から選ばれるアミノ酸残基であることが好ましい。Uは任意のアミノ酸残基を示し、特にPro、Ala、Thr及びSerからなる群から選ばれるアミノ酸残基であることが好ましい。複数存在するREP4は、互いに同一のアミノ酸配列でもよく、異なるアミノ酸配列でもよい。)を挙げることができる。具体的には、配列番号4で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質を挙げることができる。配列番号4で示されるアミノ酸配列は、レシリン(NCBIのGenebankのアクセッション番号NP 611157、Gl:24654243)のアミノ酸配列において、87残基目のThrをSerに置換し、かつ95残基目のAsnをAspに置換した配列の19残基目から321残基目までのアミノ酸配列のN末端に配列番号7で示されるアミノ酸配列(タグ配列及びヒンジ配列)が付加されたものである。
エラスチン由来のタンパク質として、例えば、NCBIのGenebankのアクセッション番号AAC98395(ヒト)、I47076(ヒツジ)、NP786966(ウシ)等のアミノ酸配列を有するタンパク質を挙げることができる。具体的には、配列番号5で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質を挙げることができる。配列番号5で示されるアミノ酸配列は、NCBIのGenebankのアクセッション番号AAC98395のアミノ酸配列の121残基目から390残基目までのアミノ酸配列のN末端に配列番号7で示されるアミノ酸配列(タグ配列及びヒンジ配列)が付加されたものである。
ケラチン由来のタンパク質として、例えば、カプラ・ヒルクス(Capra hircus)のタイプIケラチン等を挙げることができる。具体的には、配列番号6で示されるアミノ酸配列(NCBIのGenebankのアクセッション番号ACY30466のアミノ酸配列)を含むタンパク質を挙げることができる。
上述した構造タンパク質及び当該構造タンパク質に由来するタンパク質は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
タンパク質成形体及びタンパク質成形体前駆体に主成分として含まれるタンパク質は、例えば、当該タンパク質をコードする核酸配列と、当該核酸配列に作動可能に連結された1又は複数の調節配列とを有する発現ベクターで形質転換された宿主により、当該核酸を発現させることにより生産することができる。
タンパク質成形体及びタンパク質成形体前駆体に主成分として含まれるタンパク質をコードする核酸の製造方法は、特に制限されない。例えば、天然の構造タンパク質をコードする遺伝子を利用して、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)などで増幅しクローニングする方法、又は、化学的に合成する方法によって、当該核酸を製造することができる。核酸の化学的な合成方法も特に制限されず、例えば、NCBIのウェブデータベースなどより入手した構造タンパク質のアミノ酸配列情報をもとに、AKTA oligopilot plus 10/100(GEヘルスケア・ジャパン株式会社)などで自動合成したオリゴヌクレオチドをPCRなどで連結する方法によって遺伝子を化学的に合成することができる。この際に、タンパク質の精製及び/又は確認を容易にするため、上記のアミノ酸配列のN末端に開始コドン及びHis10タグからなるアミノ酸配列を付加したアミノ酸配列からなるタンパク質をコードする核酸を合成してもよい。
調節配列は、宿主における組換えタンパク質の発現を制御する配列(例えば、プロモーター、エンハンサー、リボソーム結合配列、転写終結配列等)であり、宿主の種類に応じて適宜選択することができる。プロモーターとして、宿主細胞中で機能し、目的とするタンパク質を発現誘導可能な誘導性プロモーターを用いてもよい。誘導性プロモーターは、誘導物質(発現誘導剤)の存在、リプレッサー分子の非存在、又は温度、浸透圧若しくはpH値の上昇若しくは低下等の物理的要因により、転写を制御できるプロモーターである。
発現ベクターの種類は、プラスミドベクター、ウイルスベクター、コスミドベクター、フォスミドベクター、人工染色体ベクター等、宿主の種類に応じて適宜選択することができる。発現ベクターとしては、宿主細胞において自立複製が可能、又は宿主の染色体中への組込みが可能で、目的とするタンパク質をコードする核酸を転写できる位置にプロモーターを含有しているものが好適に用いられる。
宿主として、原核生物、並びに酵母、糸状真菌、昆虫細胞、動物細胞及び植物細胞等の真核生物のいずれも好適に用いることができる。
原核生物の宿主の好ましい例として、エシェリヒア属、ブレビバチルス属、セラチア属、バチルス属、ミクロバクテリウム属、ブレビバクテリウム属、コリネバクテリウム属及びシュードモナス属等に属する細菌を挙げることができる。エシェリヒア属に属する微生物として、例えば、エシェリヒア・コリ等を挙げることができる。ブレビバチルス属に属する微生物として、例えば、ブレビバチルス・アグリ等を挙げることができる。セラチア属に属する微生物として、例えば、セラチア・リクエファシエンス等を挙げることができる。バチルス属に属する微生物として、例えば、バチルス・サチラス等を挙げることができる。ミクロバクテリウム属に属する微生物として、例えば、ミクロバクテリウム・アンモニアフィラム等を挙げることができる。ブレビバクテリウム属に属する微生物として、例えば、ブレビバクテリウム・ディバリカタム等を挙げることができる。コリネバクテリウム属に属する微生物として、例えば、コリネバクテリウム・アンモニアゲネス等を挙げることができる。シュードモナス(Pseudomonas)属に属する微生物として、例えば、シュードモナス・プチダ等を挙げることができる。
原核生物を宿主とする場合、目的タンパク質をコードする核酸を導入するベクターとしては、例えば、pBTrp2(ベーリンガーマンハイム社製)、pGEX(Pharmacia社製)、pUC18、pBluescriptII、pSupex、pET22b、pCold、pUB110、pNCO2(特開2002−238569号公報)等を挙げることができる。
真核生物の宿主としては、例えば、酵母及び糸状真菌(カビ等)を挙げることができる。酵母としては、例えば、サッカロマイセス属、ピキア属、シゾサッカロマイセス属等に属する酵母を挙げることができる。糸状真菌としては、例えば、アスペルギルス属、ペニシリウム属、トリコデルマ(Trichoderma)属等に属する糸状真菌を挙げることができる。
真核生物を宿主とする場合、目的タンパク質をコードする核酸を導入するベクターとしては、例えば、YEP13(ATCC37115)、YEp24(ATCC37051)等を挙げることができる。上記宿主細胞への発現ベクターの導入方法としては、上記宿主細胞へDNAを導入する方法であればいずれも用いることができる。例えば、カルシウムイオンを用いる方法〔Proc. Natl. Acad. Sci. USA,69,2110(1972)〕、エレクトロポレーション法、スフェロプラスト法、プロトプラスト法、酢酸リチウム法、コンピテント法等を挙げることができる。
発現ベクターで形質転換された宿主による核酸の発現方法としては、直接発現のほか、モレキュラー・クローニング第2版に記載されている方法等に準じて、分泌生産、融合タンパク質発現等を行うことができる。
タンパク質は、例えば、発現ベクターで形質転換された宿主を培養培地中で培養し、培養培地中に当該タンパク質を生成蓄積させ、該培養培地から採取することにより製造することができる。宿主を培養培地中で培養する方法は、宿主の培養に通常用いられる方法に従って行うことができる。
宿主が、大腸菌等の原核生物又は酵母等の真核生物である場合、培養培地として、宿主が資化し得る炭素源、窒素源及び無機塩類等を含有し、宿主の培養を効率的に行える培地であれば天然培地、合成培地のいずれを用いてもよい。
炭素源としては、上記形質転換微生物が資化し得るものであればよく、例えば、グルコース、フラクトース、スクロース、及びこれらを含有する糖蜜、デンプン及びデンプン加水分解物等の炭水化物、酢酸及びプロピオン酸等の有機酸、並びにエタノール及びプロパノール等のアルコール類を用いることができる。窒素源としては、例えば、アンモニア、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウム及びリン酸アンモニウム等の無機酸又は有機酸のアンモニウム塩、その他の含窒素化合物、並びにペプトン、肉エキス、酵母エキス、コーンスチープリカー、カゼイン加水分解物、大豆粕及び大豆粕加水分解物、各種発酵菌体及びその消化物を用いることができる。無機塩類としては、例えば、リン酸第一カリウム、リン酸第二カリウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、硫酸銅及び炭酸カルシウムを用いることができる。
大腸菌等の原核生物又は酵母等の真核生物の培養は、例えば、振盪培養又は深部通気攪拌培養等の好気的条件下で行うことができる。培養温度は、例えば、15〜40℃である。培養時間は、通常16時間〜7日間である。培養中の培養培地のpHは3.0〜9.0に保持することが好ましい。培養培地のpHの調整は、無機酸、有機酸、アルカリ溶液、尿素、炭酸カルシウム及びアンモニア等を用いて行うことができる。
また、培養中、必要に応じて、アンピシリン及びテトラサイクリン等の抗生物質を培養培地に添加してもよい。プロモーターとして誘導性のプロモーターを用いた発現ベクターで形質転換した微生物を培養するときには、必要に応じてインデューサーを培地に添加してもよい。例えば、lacプロモーターを用いた発現ベクターで形質転換した微生物を培養するときにはイソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド等を、trpプロモーターを用いた発現ベクターで形質転換した微生物を培養するときにはインドールアクリル酸等を培地に添加してもよい。
発現させたタンパク質の単離、精製は通常用いられている方法で行うことができる。例えば、当該タンパク質が、細胞内に溶解状態で発現した場合には、培養終了後、宿主細胞を遠心分離により回収し、水系緩衝液に懸濁した後、超音波破砕機、フレンチプレス、マントンガウリンホモゲナイザー及びダイノミル等により宿主細胞を破砕し、無細胞抽出液を得る。該無細胞抽出液を遠心分離することにより得られる上清から、タンパク質の単離精製に通常用いられている方法、すなわち、溶媒抽出法、硫安等による塩析法、脱塩法、有機溶媒による沈殿法、ジエチルアミノエチル(DEAE)−セファロース、DIAION HPA−75(三菱化成社製)等のレジンを用いた陰イオン交換クロマトグラフィー法、S−Sepharose FF(Pharmacia社製)等のレジンを用いた陽イオン交換クロマトグラフィー法、ブチルセファロース、フェニルセファロース等のレジンを用いた疎水性クロマトグラフィー法、分子篩を用いたゲルろ過法、アフィニティークロマトグラフィー法、クロマトフォーカシング法、等電点電気泳動等の電気泳動法等の方法を単独又は組み合わせて使用し、精製標品を得ることができる。
また、タンパク質が細胞内に不溶体を形成して発現した場合は、同様に宿主細胞を回収後、破砕し、遠心分離を行うことにより、沈殿画分としてタンパク質の不溶体を回収する。回収したタンパク質の不溶体はタンパク質変性剤で可溶化することができる。該操作の後、上記と同様の単離精製法によりタンパク質の精製標品を得ることができる。当該タンパク質が細胞外に分泌された場合には、培養上清から当該タンパク質を回収することができる。すなわち、培養物を遠心分離等の手法により処理することにより培養上清を取得し、その培養上清から、上記と同様の単離精製法を用いることにより、精製標品を得ることができる。
タンパク質又はポリペプチドの分子量は、大腸菌等の微生物を宿主とした組み換えタンパク質生産を行う場合の生産性の観点から、500kDa以下、300kDa以下、200kDa以下又は100kDa以下であってよく、10kDa以上であってよい。タンパク質又はポリペプチドは、上記の分子量を有するものが互いに架橋することなどにより、更に高分子量化していてもよい。
絹糸フィブロイン、及びクモ糸フィブロイン等の上述の構造タンパク質と、その他のタンパク質とを組み合わせてもよい。その他のタンパク質としては、例えば、コラーゲン、大豆タンパク質、カゼイン、ケラチン、及び乳清タンパク質が挙げられる。その他のタンパク質を構造タンパク質と併用することにより、タンパク質に由来する物性を調整することができる。併用する場合のその他のタンパク質の割合は、例えば、構造タンパク質100質量部に対して、40質量部以下、30質量部以下、又は10質量部以下であってよい。
本実施形態に係る成形体は、特に制限されず、フィルム、ファイバー、フォーム、樹脂板等であってよい。フィルムは、例えば、タンパク質及び溶媒を含有するタンパク質溶液の膜を形成し、形成された膜から溶媒を除去する方法により得られる。ファイバーは、例えば、タンパク質及び溶媒を含有するタンパク質溶液を紡糸し、紡糸されたタンパク質溶液から溶媒を除去する方法により得られる。すなわち、本実施形態に係る成形体の製造方法は、曝露工程の前に、例えばタンパク質及び溶媒を含有するタンパク質溶液から成形体前駆体を成形する成形工程を更に備えていてもよい。
成形工程において用いられる溶媒は、例えば極性溶媒であってよい。極性溶媒は、例えば、水、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ヘキサフルオロアセトン(HFA)及びヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)からなる群より選択される1種以上の溶媒を含んでいてよい。極性溶媒は、より高濃度の溶液を得る観点からは、ジメチルスルホキシド単独又はジメチルスルホキシドと水との混合溶媒であってよく、環境に対する悪影響を低減する観点からは水であってよい。
タンパク質溶液におけるタンパク質の含有量は、タンパク質溶液の全質量を基準として、15質量%以上、30質量%以上、40質量%以上又は50質量%以上であってよい。タンパク質の含有量は、タンパク質溶液の製造効率の観点から、タンパク質溶液の全質量を基準として、70質量%以下、65質量%以下、又は60質量%以下であってよい。
タンパク質溶液は、タンパク質及び溶媒に加えて、1種又は2種以上の無機塩を更に含有していてもよい。無機塩は、例えば、以下に示すルイス酸とルイス塩基とからなる無機塩が挙げられる。ルイス塩基は、例えば、オキソ酸イオン(硝酸イオン、過塩素酸イオン等)、金属オキソ酸イオン(過マンガン酸イオン等)、ハロゲン化物イオン、チオシアン酸イオン、シアン酸イオンなどであってよい。ルイス酸は、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン等の金属イオン、アンモニウムイオン等の多原子イオン、錯イオンなどであってよい。無機塩の具体例としては、塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、硝酸リチウム、過塩素酸リチウム、及びチオシアン酸リチウムのようなリチウム塩、塩化カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化カルシウム、硝酸カルシウム、過塩素酸カルシウム、及びチオシアン酸カルシウムのようなカルシウム塩、塩化鉄、臭化鉄、ヨウ化鉄、硝酸鉄、過塩素酸鉄、及びチオシアン酸鉄のような鉄塩、並びに、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、ヨウ化アルミニウム、硝酸アルミニウム、過塩素酸アルミニウム、及びチオシアン酸アルミニウムのようなアルミニウム塩、塩化カリウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム、硝酸カリウム、過塩素酸カリウム、及びチオシアン酸カリウムのようなカリウム塩、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、硝酸ナトリウム、過塩素酸ナトリウム、及びチオシアン酸ナトリウムのようなナトリウム塩、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、硝酸亜鉛、過塩素酸亜鉛、及びチオシアン酸亜鉛のような亜鉛塩、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、硝酸マグネシウム、過塩素酸マグネシウム、及びチオシアン酸マグネシウムのようなマグネシウム塩、塩化バリウム、臭化バリウム、ヨウ化バリウム、硝酸バリウム、過塩素酸バリウム、及びチオシアン酸バリウムのようなバリウム塩、塩化ストロンチウム、臭化ストロンチウム、ヨウ化ストロンチウム、硝酸ストロンチウム、過塩素酸ストロンチウム、及びチオシアン酸ストロンチウムのようなストロンチウム塩などが挙げられる。
無機塩の含有量は、タンパク質の全量100質量部に対して、1.0質量部以上、5.0質量部以上、9.0質量部以上、15質量部以上又は20.0質量部以上であってよい。無機塩の含有量は、タンパク質の全量100質量部に対して、40質量部以下、35質量部以下又は30質量部以下であってよい。
タンパク質溶液は、必要に応じて、各種の添加剤を更に含有していてもよい。添加剤としては、例えば、可塑剤、レベリング剤、架橋剤、結晶核剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、フィラー、及び合成樹脂が挙げられる。添加剤の含有量は、タンパク質の全量100質量部に対して、50質量部以下であってよい。
曝露工程では、例えば上記のようにして得られた成形体前駆体を、相対湿度が80%以上である環境(以下「曝露環境」ともいう)に曝露する。本発明における相対湿度は、湿度計(例えば(株)佐藤計量器製作所ハイエストII型湿度計 温度計付き7542−00)によって測定される相対湿度を25℃での相対湿度に換算した値を意味する。
曝露環境の相対湿度は、成形体の結晶化度を更に向上させる観点から、好ましくは、81.0%以上、81.5%以上、82.0%以上、82.5%以上、83.0%以上、83.5%以上、又は84.0%以上、より好ましくは、85.0%以上、90.0%以上、又は95.0%以上である。この際、曝露環境に置かれている成形体前駆体(成形体中間体)の含水率が成形体中間体の全量を基準として8.5質量%以上、10質量%以上、13質量%以上、15質量%以上、17質量%以上、又は18質量%以上となるように、曝露環境の相対湿度を調整することが好ましい。
曝露環境の温度は、特に制限されず、例えば0℃以上、5℃以上、15℃以上、20℃以上、又は25℃以上であってよく、また、例えば120℃以下、100℃以下、80℃以下、60℃以下、又は40℃以下であってよい。
成形体前駆体を相対湿度が80%以上である環境に曝露する時間は、特に限定されず、成形体前駆体の形状、大きさ、厚み等に応じて適宜選択されるが、例えば10秒間以上、10分間以上、1時間以上又は24時間以上であってよく、また、例えば336時間以下又は168時間以下であってよい。
曝露環境の雰囲気は、特に制限されず、例えば大気雰囲気であってよい。曝露環境の圧力は、特に制限されず、例えば大気圧であってよく、加圧下であってもよい。
本実施形態に係る製造方法では、曝露工程の前に成形体前駆体を乾燥させてもよい(乾燥工程)。これにより、曝露工程前における成形体前駆体の含水率をゼロ乃至はゼロに近い値にまで低減させることが可能となる。その結果、曝露環境に置かれている成形体前駆体の含水率が、成形体前駆体(成形体中間体)の全量を基準として所望の値となるように、曝露環境の相対湿度を調整する操作が、曝露工程前の成形体前駆体の含水量が不明な場合(乾燥工程を行わない場合)に比して容易に実施され得る。曝露工程の後に成形体を乾燥させてもよい。曝露工程前又は後の乾燥は、例えば真空乾燥、加熱乾燥又は真空加熱乾燥であってよい。
以上のように曝露工程を経ることにより、高い結晶化度を有する成形体が得られる。また、曝露工程を経ることにより、大きい結晶子サイズを有する成形体が得られる。すなわち、本実施形態は、一態様において、タンパク質を含有する成形体を、相対湿度が80%以上である環境に曝露することにより、当該成形体の結晶化度を向上させる方法であるともいえる。また、タンパク質を含有する成形体を、相対湿度が80%以上である環境に曝露することにより、当該成形体の結晶子サイズを向上させる方法であるともいえる。
なお、上記のようにして成形体の結晶化度を向上させる方法又は成形体の結晶子サイズを向上させる方法においても、曝露工程の前又は後に成形体を乾燥させてもよい。曝露工程の前に成形体を乾燥させることにより、前記の成形体の製造方法と同様に、曝露工程前の成形体の含水率をゼロ乃至はゼロに近い値にまで低減させることができる。その結果、曝露環境の相対湿度の調整操作が容易となる。
本実施形態は、一態様において、上述の製造方法により得られる成形体、すなわち、相対湿度が80%以上である環境への曝露履歴を有するタンパク質を含有する成形体である。得られる成形体がフィルムである場合は、フィルムの厚みは、例えば3〜1000μm又は5〜100μmであってよい。得られる成形体がファイバーである場合は、ファイバーの平均径は、例えば5〜300μm又は5〜50μmであってよい。
以下、実施例に基づき本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
天然の蚕(Bombyx mori)の繭を用い、D.N.Rockwood et al.,Nature Protocols, vol.6 [10] (2011)に記載の手順に従ってフィルムを作製した。以下に手順の概要を示す。
まず、中身を除去した蚕の繭を小さく切断し、0.02Mの炭酸ナトリウム(NaCO)水溶液で30分間煮た。その後、得られた絹をMilliQ水で20分間水洗いする工程を3回繰り返した。次いで、絹の水気を切って、乾燥させた。乾燥後の絹を9.3M臭化リチウム(LiBr)水溶液に浸し、60℃で4時間程度かけて溶解させた。得られた溶液を透析膜に移し、72時間程度透析を行った。透析後の溶液を4℃、12700Gで20分間遠心分離し、不純物を取り除いた。これを数回繰り返した後に、溶液の上清(タンパク質濃度は7.4質量%)をプレートに流し、乾燥させた。このようにして蚕フィルム(絹タンパク質を含有するフィルム)を得た。得られた蚕フィルムの厚さは、およそ55μm〜75μmであった。
別途、任意の湿度環境をつくるために、MilliQ水と複数種類の塩とを用い、飽和塩水を準備した。使用した塩の種類及びその飽和塩水で実現される湿度環境を表1に示す(JISB 7920に記載された値を示す)。
次に、作製した蚕フィルムを12mm×12mmの大きさに切断し、複数枚のフィルムを得た。その後、それら各フィルムを40℃で24時間真空乾燥した。次いで、図1(a),(b)(図1(b)は図1(a)のI−I線矢視断面図である)に示すように、支持体1の中央に設けられた窓部2に乾燥後のフィルム3を配置し、フィルム3の両端を固定部4で支持体1に固定して試料5を作製した。これと同様にして、フィルムの数と同数の試料5を作製した。作製した複数の試料5を、それぞれ異なる飽和塩水(湿度)環境に24.2℃で1週間程度曝露した。この際、図1(c)に示すように、各試料5をシリンジ6内に収容し、当該シリンジ6を飽和塩水7と共に密閉容器8内に収容することで、フィルム3を飽和塩水7に浸けずに大気雰囲気の各湿度環境に曝露した。また、上記の各湿度環境とは別に、40℃で24時間真空乾燥させた直後のフィルムをシリンジ6内に収容し、乾燥剤を敷き詰めた密閉容器8内(ただし、飽和塩水7は収容されていない)に収容することで相対湿度0%(dry)の環境を準備し、当該環境に上記の各湿度環境に曝露したものとは別の試料5を1週間程度曝露した。
上記のようにして互いに異なる測定環境に曝露した複数の試料5を、飽和塩水環境に置いた状態のまま大型放射光施設SPring−8に持ち込み、広角X線散乱測定を行った。広角X線散乱(WAXD又はWAXS)の測定には、BL45XUを使用した。装置の測定条件は、以下のとおりである。
波長:1.0Å
検出器:Pilatus3 2M(株式会社Rigaku製)
カメラ長:244.84mm
露光時間:10sec
ビームセンター:[X]727.63mm、[Y]864.79mm
各試料5の広角X線散乱測定の湿度条件は、静置した飽和塩水環境にできる限り近い湿度条件とした。各試料5の各飽和塩水環境での曝露時の湿度と広角X線散乱測定時の湿度との対応関係を表2に示す。
広角X線散乱の1次元プロファイルを、データ解析用ソフトウェアKaleidaGraphを用いて作製した。得られた回折データを図2に示す。得られた回折データをもとに、下記(1)式から結晶化度(%)を算出した。
結晶化度(%)=[結晶領域を示すピーク面積/(結晶領域を示すピーク面積+非晶領域を示すピーク面積)]×100 ・・・(1)
曝露環境の相対湿度とフィルムの結晶化度との関係を図3に示す。
図2と図3の結果から明らかなように、絹タンパク質を含有する成形体(フィルム)は、相対湿度が80%以上である環境に曝露されることで、その結晶化度が向上することが確認された。
(実施例2)
次に、組換えクモ糸タンパク質を用いて、以下のとおりフィルムを作製した。
1.組換えクモ糸タンパク質(組換えクモ糸フィブロイン:PRT410)の製造
(クモ糸タンパク質をコードする遺伝子の合成、及び発現ベクターの構築)
ネフィラ・クラビペス(Nephila clavipes)由来のフィブロイン(GenBankアクセッション番号:P46804.1、GI:1174415)の塩基配列及びアミノ酸配列に基づき、配列番号1で示されるアミノ酸配列を有する改変フィブロイン(以下、「PRT410」ともいう。)を設計した。
配列番号1で示されるアミノ酸配列は、ネフィラ・クラビペス由来のフィブロインのアミノ酸配列に対して、生産性の向上を目的としてアミノ酸残基の置換、挿入及び欠失を施したアミノ酸配列を有し、さらにN末端に配列番号7で示されるアミノ酸配列(タグ配列及びヒンジ配列)が付加されている。
次に、PRT410をコードする核酸を合成した。当該核酸には、5’末端にNdeIサイト及び終止コドン下流にEcoRIサイトを付加した。当該核酸をクローニングベクター(pUC118)にクローニングした。その後、同核酸をNdeI及びEcoRIで制限酵素処理して切り出した後、タンパク質発現ベクターpET−22b(+)に組換えて発現ベクターを得た。
PRT410をコードする核酸を含むpET22b(+)発現ベクターで、大腸菌BLR(DE3)を形質転換した。当該形質転換大腸菌を、アンピシリンを含む2mLのLB培地で15時間培養した。当該培養液を、アンピシリンを含む100mLのシード培養用培地(表3)にOD600が0.005となるように添加した。培養液温度を30℃に保ち、OD600が5になるまでフラスコ培養を行い(約15時間)、シード培養液を得た。
当該シード培養液を500mlの生産培地(下記表4)を添加したジャーファーメンターにOD600が0.05となるように添加した。培養液温度を37℃に保ち、pH6.9で一定に制御して培養した。また培養液中の溶存酸素濃度を、溶存酸素飽和濃度の20%に維持するようにした。
生産培地中のグルコースが完全に消費された直後に、フィード液(グルコース455g/1L、Yeast Extract 120g/1L)を1mL/分の速度で添加した。培養液温度を37℃に保ち、pH6.9で一定に制御して培養した。また培養液中の溶存酸素濃度を、溶存酸素飽和濃度の20%に維持するようにし、20時間培養を行った。その後、1Mのイソプロピル−β−チオガラクトピラノシド(IPTG)を培養液に対して終濃度1mMになるよう添加し、PRT410を発現誘導させた。IPTG添加後20時間経過した時点で、培養液を遠心分離し、菌体を回収した。IPTG添加前とIPTG添加後の培養液から調製した菌体を用いてSDS−PAGEを行い、IPTG添加に依存したPRT410に相当するサイズのバンドの出現により、PRT410の発現を確認した。
(PRT410の精製)
IPTGを添加してから2時間後に回収した菌体を20mM Tris−HCl buffer(pH7.4)で洗浄した。洗浄後の菌体を約1mMのPMSFを含む20mM Tris−HCl緩衝液(pH7.4)に懸濁させ、高圧ホモジナイザー(GEA Niro Soavi社)で細胞を破砕した。破砕した細胞を遠心分離し、沈殿物を得た。得られた沈殿物を、高純度になるまで20mM Tris−HCl緩衝液(pH7.4)で洗浄した。洗浄後の沈殿物を100mg/mLの濃度になるように8M グアニジン緩衝液(8M グアニジン塩酸塩、10mM リン酸二水素ナトリウム、20mM NaCl、1mM Tris−HCl、pH7.0)で懸濁し、60℃で30分間、スターラーで撹拌し、溶解させた。溶解後、透析チューブ(三光純薬株式会社製のセルロースチューブ36/32)を用いて水で透析を行った。透析後に得られた白色の凝集タンパク質(PRT410)を遠心分離により回収し、凍結乾燥機で水分を除き、凍結乾燥粉末を回収した。
得られた凍結乾燥粉末におけるPRT410の精製度は、粉末のポリアクリルアミドゲル電気泳動の結果をTotallab(nonlinear dynamics ltd.)を用いて画像解析することにより確認した。その結果、PRT410の精製度は約85%であった。
2.クモ糸タンパク質フィルム(クモ糸フィブロインフィルム)の製造
(ドープ液の調製)
上述の組換えクモ糸フィブロイン(PRT410)18g、純水57g、クリンソルブP−7 24g、及びグリセリン1gを高圧マイクロリアクター(オーエムラボテック株式会社製、型式“MMJ−500”)に投入した。リアクターの蓋を閉め、100℃で40分間加熱してクモ糸フィブロインを溶解させ、ドープ液を調製した(タンパク質の割合は18質量%)。
(フィルムキャスト成形)
調製したドープ液を、塗工機(株式会社井元製作所製、型番“IMC−70F−B”)を使用して基板の表面にキャスト成形し、濡れ膜を作成した。基板として、厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)表面にシリコーン化合物を固定化させた離形フィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、商標名“ピューレックス”、38μm)を使用した。
(乾燥)
成形した濡れ膜を60℃で2分間、100℃で2分間静置させて乾燥した。その後、フィルムを基板から剥離した。このようにして得られたクモ糸フィブロインフィルム(クモ糸フィブロインを含有するフィルム)の厚みは、およそ16μmであった。
次に、作製したクモ糸フィブロインフィルムを20mm×20mmの大きさに切断し、3枚のフィルムを得た。用いた塩の種類をNaCl、KCl及びKSOとした他は、実施例1と同様に、3枚のフィルムをそれぞれ異なる飽和塩水(湿度)環境に25℃で1日間程度曝露した。その後、恒温恒湿槽(espec社製、LHL−113)で20℃/65%の条件下で3日程度静置した。
上記のようにしてそれぞれ異なる湿度環境下に曝露した3枚のフィルムを、実施例1と同様に、飽和塩水環境に置いた状態のまま大型放射光施設SPring−8に持ち込み、各フィルムに対して広角X線散乱測定を行った。
実施例1と同様に、広角X線散乱の1次元プロファイルを、データ解析用ソフトウェアKaleidaGraphを用いて作製した。得られた回折データを図4に示す。さらに、得られた回折データをもとに、上述の式(1)から結晶化度(%)を算出した。曝露環境の相対湿度とフィルムの結晶化度との関係を図5に示す。
図4と図5の結果から明らかなように、組み換えクモ糸タンパク質を含有する成形体(フィルム)は、相対湿度が80%以上である環境に曝露されることで、その結晶化度が向上したことが確認された。
1…支持体、2…窓部、3…フィルム、4…固定部、5…試料、6…シリンジ、7…飽和塩水、8…密閉容器。

Claims (14)

  1. タンパク質を含有する成形体前駆体を、相対湿度が80%以上である環境に曝露して成形体を得る、成形体の製造方法。
  2. 前記成形体前駆体を前記曝露する前に乾燥させる、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記タンパク質が構造タンパク質である、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記タンパク質が、ケラチン、コラ−ゲン、エラスチン、レシリン、絹フィブロイン及びクモ糸フィブロインからなる群より選ばれる少なくとも一種である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。
  5. 前記タンパク質がクモ糸フィブロインである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の製造方法。
  6. 相対湿度が80%以上である環境への曝露履歴を有するタンパク質を含有する、成形体。
  7. 前記タンパク質が構造タンパク質である、請求項6に記載の成形体。
  8. 前記タンパク質が、ケラチン、コラ−ゲン、エラスチン、レシリン、絹フィブロイン及びクモ糸フィブロインからなる群より選ばれる少なくとも一種である、請求項6又は7に記載の成形体。
  9. 前記タンパク質がクモ糸フィブロインである、請求項6〜8のいずれか一項に記載の成形体。
  10. タンパク質を含有する成形体を、相対湿度が80%以上である環境に曝露することにより、前記成形体の結晶化度を向上させる方法。
  11. 前記成形体を前記曝露する前に乾燥させる、請求項10に記載の方法。
  12. 前記タンパク質が構造タンパク質である、請求項10又は11に記載の方法。
  13. 前記タンパク質が、ケラチン、コラ−ゲン、エラスチン、レシリン、絹フィブロイン及びクモ糸フィブロインからなる群より選ばれる少なくとも一種である、請求項10〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記タンパク質がクモ糸フィブロインである、請求項10〜13のいずれか一項に記載の方法。
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