JPWO2017130312A1 - ジャイロスコープ - Google Patents

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Abstract

リング状の弾性体と、前記リング状の弾性体に機械的に接続され、平面内に任意の方向に振動できる複数の慣性体と、前記慣性体を振動させる駆動振動部と、前記慣性体の変位を検出するセンサ部と、を有するジャイロスコープが開示されている。

Description

本発明は、ジャイロスコープに関し、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を使用して形成されたジャイロスコープに適用して有効な技術に関する。
特許文献1には、基板上に形成された振動体を用いて、基板の厚み方向の軸周りに印加される角速度(ヨーレート)と、基板の面内方向に印加される2軸の加速度とを検出するための慣性センサに関する技術が記載されている。
特許文献2には、リングの内部周縁部からベース上の突出部まで延在する支持ビームによって搭載されたリング状共振器を含む角速度センサまたはジャイロに関する技術が記載されている。
特許文献3には、容量性バルク弾性波ディスク・ジャイロに関し、自己較正型の容量性バルク弾性波ディスク・ジャイロに関する技術が記載されている。
特開2010-008300号公報 特表2001-526790号公報 特開2009-162760号公報
例えば、ナビゲーションシステムは、パーソナルナビゲーション、軍事用ナビゲーション、車両の横滑り防止システム、バーチャルリアリティシステム、無人飛行機などの広い分野で使用されることが期待されている。このナビゲーションシステムの基本的な構成要素は、ジャイロスコープである。ジャイロスコープは、角速度を検出することができるセンサであり、ナビゲーションシステムでは、この角速度から回転角を決定している。
伝統的なジャイロスコープとしては、光学式ジャイロスコープ、回転慣性体を使用したジャイロスコープなどがあるが、これらのジャイロスコープは、サイズが大きく、かつ、重量が重い。さらには、これらのジャイロスコープは、価格が高く、かつ、消費電力も大きい。この点に関し、現在の産業のトレンドでは、ジャイロスコープの小型化や高性能化が望まれており、上述したジャイロスコープでは、トレンドに適合していない。
ここで、近年では、MEMS技術を使用したジャイロスコープが登場してきており、このMEMS技術を使用したジャイロスコープは、上述したトレンドに適合して、小型化や高性能化を実現できるポテンシャルを秘めている。さらに、MEMS技術を使用したジャイロスコープは、量産性にも優れており、低コストを実現できる利点を有している。
本発明の目的は、MEMS技術を使用したジャイロスコープの性能をさらに向上できる技術を提供することにある。
MEMS技術を使用した振動型のジャイロスコープは、コリオリの力の原理によって、互いに直交する振動間のエネルギー結合を検知することにより、角速度を検出するジャイロスコープである。原理的には、振動型のジャイロスコープにおいて、x方向にしか振動できない駆動振動体がx方向に振動している状態で、z方向回りの角速度が印加されたとき、コリオリの力によって、y方向にしか振動できない感知振動体にy方向の振動が生じる。そして、振動型のジャイロスコープでは、このy方向の振動の大きさを測定することにより、z方向回りの角速度を検出することができる。
特許文献1に記載されているように、音叉構造を有する複数の振動体を用い、これらの差分を取ることで、外部からの衝撃力に対して強いジャイロスコープを構成することができる。これらの駆動振動体と感知振動体が分離しているジャイロスコープは、クラスの1のジャイロスコープと称される。
また、駆動振動体と感知振動体が一体になり、駆動軸と感知軸とが相互に交換されるジャイロスコープが存在する。このような構成のジャイロスコープはクラス2の振動型ジャイロスコープと称される。クラス2の振動型ジャイロスコープは、例えば、特許文献2、特許文献3に記載されているが、共振キャリアモード振動を維持することが特徴である。クラス2の振動型ジャイロスコープは、例えば特許文献3に記載のように自己較正が可能になるといった特徴がある。
ところが、回転角速度を算出する振動型ジャイロスコープは、ナビゲーションシステムに使用するには不向きである。なぜなら、ナビゲーションシステムでは、回転角を求める必要があるが、現在の振動型のジャイロスコープでは、検出した角速度を時間で積分することにより回転角を算出しているからである。
すなわち、例えば、角速度を検出する際には、バイアス誤差やドリフト誤差が存在するが、回転角を算出するために、角速度を積分すると、同時に、角速度に付随するバイアス誤差やドリフト誤差も積分されることになり、これらの誤差が増幅されることになるからである。つまり、ナビゲーションシステムでは、長い時間にわたって角速度を積分する必要がある場合があり、この場合は、特に、バイアス誤差やドリフト誤差も積分されて、誤差の大きさが大きくなってしまうのである。したがって、特に、ナビゲーションシステムのように、回転角を求める用途に使用される振動型のジャイロセンサでは、誤差の増幅を抑制できる工夫、及び直接に角度検出する機能が望まれる。
上記課題を解決するための、本発明の一つの観点は、リング状の弾性体と、リング状の弾性体に機械的に接続され、平面内に任意の方向に振動できる複数の慣性体と、慣性体を振動させる駆動振動部と、慣性体の変位を検出するセンサ部と、を有するジャイロスコープである。
本発明の他の観点は、第1方向および第1方向と直交する第2方向に変位可能な第1慣性体と、第1方向および第2方向に変位可能な第2慣性体と、第1方向および第2方向に変位可能な第3慣性体と、第1方向および第2方向に変位可能な第4慣性体と、第1慣性体を支持する第1接続部と、第2慣性体を支持する第2接続部と、第3慣性体を支持する第3接続部と、第4慣性体を支持する第4接続部と、第1慣性体と第2慣性体と第3慣性体と第4慣性体との間に設けられ、かつ、第1慣性体と第2慣性体と第3慣性体と第4慣性体を接続する接続体とを備える、ジャイロスコープである。
本発明の他の観点は、4個以上の慣性体を備えるジャイロスコープである。例えば、第1方向および第1方向と直交する第2方向に変位可能な第1慣性体と、第1方向および第2方向に変位可能な第2慣性体と、第1方向および第2方向に変位可能な第3慣性体と、第1方向および第2方向に変位可能な第4慣性体と、第3方向および第3方向と直交する第4方向に変位可能な第5慣性体と、第3方向および第4方向に変位可能な第6慣性体と、第3方向および第4方向に変位可能な第7慣性体と、第3方向および第4方向に変位可能な第8慣性体と、第1慣性体を支持する第1接続部と、第2慣性体を支持する第2接続部と、第3慣性体を支持する第3接続部と、第4慣性体を支持する第4接続部と、第5慣性体を支持する第5接続部と、第6慣性体を支持する第6接続部と、第7慣性体を支持する第7接続部と、第8慣性体を支持する第8接続部と、第1乃至第8慣性体の間に設けられ、かつ、第1乃至第8慣性体を接続する接続体とを備える、ジャイロスコープである。
本発明のさらに他の観点は、第1方向および第1方向と直交する第2方向に変位可能な複数の慣性体と、複数の慣性体の其々を支持する接続部と、複数の慣性体の間に設けられ、かつ、複数の慣性体を接続するカップリングスプリングとを備える、ジャイロスコープである。
MEMS技術を使用したジャイロスコープの性能を向上することができる。
リング振動構造体の振動の模式図 センサエレメントの平面図 接続部及び慣性体の概念的な平面構造を示す模式図 リング状カップリングスプリングの変曲パターンの一例の模式図 リング状カップリングスプリングの変曲パターンの一例の模式図(縮退モード) 節点及び腹点が4つより多くなるモードの一例の模式図 リング状カップリングスプリングと慣性体の接続部の構造の例を示す平面図 実施例で角度を検出する方式を説明する概念図 センサエレメント上の容量素子の配置例を示す平面図 センサエレメント上の容量素子の他の配置例を示す平面図 図8のA−A’線で切断した断面図 駆動振動部の構成を示す回路図 駆動振動部の構成を示す模式図 リング状カップリングスプリングと接続部で接続された慣性体が、半径方向に駆動振動している状態を示す模式図 リング状カップリングスプリングと接続部で接続された慣性体が、円周方向に駆動振動している状態を示す模式図 本実施例におけるセンサシステムの構成を示すブロック図 本願発明の他の実施例であるジャイロスコープを構成する、センサエレメントの平面構成を示す模式図 センサエレメントの平面構成例を示す平面図 センサエレメントの他の平面構成例を示す平面図 センサエレメントの動作を示す模式図 センサエレメントの動作を示す模式図(縮退モード) 角速度が印加された場合におけるエネルギーを交換する原理を示す模式図 慣性体の構成を示す平面図 慣性体の構成を示す拡大平面図 センサエレメントの他の平面構成例を示す平面図
以下の実施の形態の詳細においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうではないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。なお、図面をわかりやすくするために、平面図であってもハッチングやパターンを付す場合がある。
以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、重複する説明は省略することがある。
本明細書等における「第1」、「第2」、「第3」などの表記は、構成要素を識別するために付するものであり、必ずしも、数または順序を限定するものではない。また、構成要素の識別のための番号は文脈毎に用いられ、一つの文脈で用いた番号が、他の文脈で必ずしも同一の構成を示すとは限らない。また、ある番号で識別された構成要素が、他の番号で識別された構成要素の機能を兼ねることを妨げるものではない。
図面等において示す各構成の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、必ずしも、図面等に開示された位置、大きさ、形状、範囲などに限定されない。
以下の実施例では、MEMS微細加工技術を適用するのに適したクラス2の振動型ジャイロスコープにおいて、回転角度を直接測定可能な構成について説明する。クラス2のコリオリ振動型ジャイロスコープでは、線形運動量を発生させ、この運動量はジャイロスコープが適当な軸周りで回転されるとコリオリの力を生成する。コリオリの力は、適用された回転及び線形運動量の軸と直交をなす軸に沿って、共振キャリアモードの振動で、振動運動を生成する。この振動運動の振幅は適用された回転の速度に正比例し、振動軸の回転角度は適用された回転の角度に正比例する。
上記のような振動構造を有するジャイロスコープの角度測定感度(Angular Gain)は、加工誤差に関係なく、構造体の形状特徴によって決められるため、感度が安定である。たとえば、リング振動構造体は、MEMS微細加工技術を利用した製造方法に適した共振器の例である。
図1にリング振動構造体の振動の模式図を示す。リング振動構造体は図1の実線の円で示される。また、点線の円はリング振動構造体の振動の様子を表している。リング振動構造体は、典型的にはcos2θ共振モードに励振される。完全に対称な共振器の場合、このモードでは、θ=45度の相互角度において縮退振動モードが存在する。これらの振動モードでは、リング振動構造体の振動が図1(a)の1次軸P、P’と、図1(b)の2次軸Q、Q’の周りで示される。
図1(a)、図1(b)で、最小振動振幅の点を「節点(Node)」と呼ぶ。図1で例えば、ND(0)、ND(45)は節点である。また、最大振動振幅の点を「腹点(Antinode)」と呼ぶ。例えば、AD(0)、AD(45)は腹点である。さらに、図1(a)のモードの節点ND(0)は図1(b)のモードの腹点AD(45)であり、図1(a)のモードの腹点AD(0)は図1(b)のモードの節点ND(45)である。
例えば、リング振動構造体が軸P、P’を駆動軸として励振され、リング面に垂直の軸(z軸)周りで回転される時、コリオリの力で縮退振動モードの軸Q、Q’が感知軸として振動が起こされる。また、構造体が軸Q、Q’を駆動軸として励振され、リング面に垂直の軸(z軸)周りで回転される時、コリオリの力で縮退振動モードの軸P、P’が感知軸として振動が起こされる。
クラス2のコリオリ振動ジャイスコープは、駆動振動軸と感知振動軸が相互に交換され、本質的に平衡状態であり、入力軸に関して対称的で直交する縮退振動モード(orthogonal degenerate vibration mode)を有する。以下の記述では、リング振動構造体の半径方向は半径方向と称して、リング振動構造体の円周方向は円周方向と称する。
<積分レートジャイロスコープ>
実施例1の具体的構成を説明する前に、関連する積分レートジャイロスコープ(Rate integrating gyroscopes)について説明する。
MEMS技術を使用した振動型のジャイロスコープは、コリオリの原理によって、互いに直交する振動間のエネルギー結合を検知することにより、角速度を検出するジャイロスコープである。この振動型のジャイロスコープの一例として、レートジャイロスコープ(Rate gyroscopes)がある。
レートジャイロスコープでは、例えば、x方向に慣性体を駆動振動させている状態で、z方向回りの角速度が印加されたとき、コリオリ力によって、慣性体にy方向の振動が生じる。そして、角速度がy方向の慣性体の振動の大きさ(振幅)に比例することから、レートジャイロスコープでは、y方向の振動の振幅を測定することにより、z方向回りの角速度を検出することができる。そして、レートジャイロスコープでは、検出した角速度に基づいて、回転角を算出するように構成されている。例えば、レートジャイロスコープでは、検出した角速度を時間で積分することにより回転角を算出することができる。
ここで、例えば、角速度を検出する際には、バイアス誤差やドリフト誤差が不可避的に存在するが、回転角を算出するために、角速度を積分すると、同時に、角速度に付随するバイアス誤差やドリフト誤差も積分されることになり、これらの誤差が増幅されることになる。つまり、レートジャイロスコープでは、角速度を検出し、この角速度を時間で積分して回転角を算出するように構成されている結果、角速度に付随するバイアス誤差やドリフト誤差も積分されて誤差が大きくなるのである。
このことから、特に、積分時間が長くなるナビゲーションにレートジャイロスコープを適用することは困難となる。すなわち、積分時間が長くなるナビゲーションなどの用途に使用されるジャイロスコープには、レートジャイロスコープよりも誤差の少ないことが望まれることになる。
この点に関し、振動型のジャイロスコープとして、積分レートジャイロスコープと呼ばれるジャイロスコープが存在する。積分レートジャイロスコープの原理はフーコーの振り子と同じである。積分レートジャイロスコープでは、印加された角速度に比例して振動する慣性体がプリセッション(precession)する。このため、慣性体の2軸内の速度と位置を知ることで、回転の角度を知ることができる。
この結果、積分レートジャイロスコープでは、回転角の測定誤差が存在するにしても、この測定誤差が積分されて増幅されることがない。したがって、積分レートジャイロスコープは、レートジャイロスコープに比べて、回転角の検出精度を向上することができるのである。
そこで、本実施例1では、回転角を直接測定することにより、回転角の検出精度を向上できる積分レートジャイロスコープを前提として、さらなる積分レートジャイロスコープの性能向上を図る観点から工夫を施している。以下に、この工夫を施した具体例として実施例1について説明することにする。
<センサエレメントの平面構成>
図2は、本実施例におけるジャイロスコープを構成するセンサエレメントSE1の平面構成を示す図である。図2に示すように、本実施例のセンサエレメントSE1は、慣性体MS1、MS2、MS3、MS4を有している。慣性体MS1〜MS4は、其々接続部CU1〜CU4(慣性体MS1〜MS4の中央にある十字形の部分)と対になっている。
慣性体MS1と接続部CU1、慣性体MS2と接続部CU2、慣性体MS3と接続部CU3、慣性体MS4と接続部CU4は、其々機械的に接続されている。接続部CU1〜CU4の中央には固定部(アンカー)ACRが配置されている。固定部ACRは便宜上グレーで着色を施している(以下同様)。
図中に便宜的にxyz軸を示しているが、慣性体MS1は、x方向及びx方向と直交するy方向のいずれにも変位可能である。慣性体MS1をx方向及びx方向と直交するy方向のいずれにも変位させる接続部CU1については、図3で詳細を説明する。同様に、慣性体MS2、MS3、MS4もx方向及びy方向に変位可能である。また、カップリングスプリングとしてのリング状の弾性体SPRによって、慣性体MS1、MS2、MS3、MS4を機械的に接続している。
慣性体MS1、MS2、MS3、MS4の平面形状は同様であり、例えば、図2に示したような四角形状をしている。ただし形状は四角形に限る必要はなく、円盤形状、三角形状、台形状、扇形状でも良い。慣性体MS1、MS2、MS3、MS4の質量は、同一にすることが望ましい。
慣性体MS1〜MS4の配置に関しては、図2の例では、平面内において、点対称位置付近に配置されている。例えば、リング状の弾性体SPRの中心Kに対し、直径方向VL1に慣性体MS1とMS3が対称に配置されており、直径方向VL1と直交する直径方向VL2に慣性体MS2とMS4が対称に配置される。同様に、接続部CU1〜CU4も、xy平面内において、点対称位置付近に配置されている。また、図2の例に示すように、慣性体MS1〜MS4は、リング状の弾性体SPRの円周方向に均等配置となっている。
すなわち、本実施例におけるセンサエレメントSE1は、x方向およびy方向のいずれにも変位可能な慣性体MS1、x方向およびy方向のいずれにも変位可能な慣性体MS2、x方向およびy方向のいずれにも変位可能な慣性体MS3、x方向およびy方向のいずれにも変位可能な慣性体MS4、慣性体MS1を接続する接続部CU1と、慣性体MS2を接続するCU2と、慣性体MS3を接続するCU3と、慣性体MS4を接続するCU4と、慣性体MS1、MS2、MS3、MS4を機械的に接続する弾性体SPRとを備えている。
<X−Yディカップリングスプリングシステム>
次に接続部CU1〜CU4の構成について説明する。ここで、接続部CU1〜CU4のそれぞれは同一構成のため、接続部CU1〜CU4を接続部CUとして説明することにする。また、慣性体MS1〜MS4のそれぞれは同一構成のため、慣性体MS1〜MS4を慣性体MSとして説明することにする。
図3は、本実施例における接続部CU及び慣性体MSの概念的な平面構造を示す模式図の一例である。図3で慣性体MSをx方向およびy方向のいずれにも変位可能にするX−Yディカップリングスプリングシステム(X−Yばね構造)を説明する。便宜的に図3をはじめとして本明細書では、図中の矢印で示すようにxyz方向を規定するものとする。z方向は便宜的に紙面に対して手前側を正とする。
図3において、接続部CUの中央部には、例えば、四角形状をした固定部(アンカー)ACRが配置されており、このアンカーACRを挟むように、四角形状をしたシャトルSH1〜SH4が配置されている。そして、シャトルSH1〜SH4の外側に慣性体MSが配置されている。アンカーACRの重心は、慣性体MSおよび接続部CU全体の重心付近に一致させることが望ましい。
そして、図3に示すように、アンカーACRとシャトルSH1とは、梁BM13と梁BM14で機械的に接続されており、アンカーACRとシャトルSH2とは、梁BM23と梁BM24で機械的に接続されており、アンカーACRとシャトルSH3とは、梁BM33と梁BM34で機械的に接続されており、アンカーACRとシャトルSH4とは、梁BM43と梁BM44で機械的に接続されている。
さらに、シャトルSH1と慣性体MSとは、梁BM11と梁BM12で機械的に接続されており、シャトルSH2と慣性体MSとは、梁BM21と梁BM22で機械的に接続されており、シャトルSH3と慣性体MSとは、梁BM31と梁BM32で機械的に接続されており、シャトルSH4と慣性体MSとは、梁BM41と梁BM42で機械的に接続されている。
以上のことから、本実施例における接続部CUは、図3に示したように、基板に固定されたアンカーACRと、アンカーACRと慣性体MSとの間に設けられたシャトルSH1、SH2、SH3、SH4とを備える。そして、アンカーACRとシャトルSH、あるいは、シャトルSHと慣性体MSを機械的に接続する梁BMを含む。
続いて、図3に示すように、梁BM11、BM12、BM13、BM14と、梁BM21、BM22、BM23、BM24と、梁BM31、BM32、BM33、BM34と、梁BM41、BM42、BM43、BM44とは、アンカーACRに対して点対称な関係がある。これらの梁は、基本的に同一構造から構成されている。または、梁BM11、BM12、BM21、BM22、BM31、BM32、BM41、BM42がばね係数K1の同一構造から構成されており、梁BM13、BM14、BM23、BM24、BM33、BM34、BM43、BM44がばね係数K2の同一構造から構成されている。ばね係数K1はばね係数K2より小さいであるのを望ましい。すなわち、ばね係数K1はばね係数K2より柔らかいである。以下では代表して梁BM11〜14を、ディカップリングスプリング(decoupling spring)の一例として説明することにする。
梁BM11、BM12、BM13、BM14は、例えば図3に示すごとくU型形状のスプリング形状である。本実施例では、梁BM11とBM12はy方向に弾性変形しやすい一方、x方向に弾性変形しにくくなるように構成されている。また、梁BM13、BM14はx方向に弾性変形しやすい一方、y方向に弾性変形しにくくなるように構成されている。そして、梁BM11〜BM14とアンカーACRに対して対称に配置されている梁BM31〜BM34は、梁BM11〜BM14と同様な弾性変形特性を有している。
そして、梁BM21、BM22は、x方向に弾性変形しやすい一方、y方向に弾性変形しにくくなるように構成されている。また、梁BM23、BM24は、y方向に弾性変形しやすい一方、x方向に弾性変形しにくくなるように構成されている。そして、梁BM21〜BM24とACRに対して対称に配置されている梁BM41〜BM44は、梁BM21〜BM24と同様な弾性変形特性を有している。なお、梁BM11〜44の形状は、U型形状に限るものではなく、I型またはW型等でも良い。
さらに、梁間シャトルSH11と、SH12と、SH13と、SH14とが、アンカーACRに対して対称な位置に設けられている。本実施例では、形状は四角形状としているが、四角形状に限る必要はない。
慣性体MSがyの正方向に変位する際には、アンカーARCと接続されている梁BM13、BM14、BM33、BM34と、シャトルSH4と接続されている梁BM41、BM42、シャトルSH2と接続されているBM21、BM22の弾性変形が少ない。このため、シャトルSH1、SH3がアンカーACRに固定されてほぼ変位しない一方、シャトルSH2、SH4が慣性体MSと同じ程度に変位する。そのため、慣性体MSと接続されている梁BM11、BM32が、アンカーACRと接続されている梁BM43、BM44と同じ程度に伸張する一方、慣性体MSと接続されている梁BM12、BM31が、アンカーACRと接続されている梁BM23、BM24と同じ程度に圧縮する。
すなわち、慣性体MSがy方向に励振された際、梁BM11、BM12、BM23、BM24、BM31、BM32、BM43、BM44がy方向に弾性変形が大きく発生しており、梁BM13、BM14、BM21、BM22、BM33、BM34、BM41、BM42の弾性変形が少ない。そして、慣性体MSがx方向に励振される際に、梁BM13、BM14、BM21、BM22、BM33、BM34、BM41、BM42がx方向に弾性変形が大きく発生しており、梁BM11、BM12、BM23、BM24、BM31、BM32、BM43、BM44の弾性変形が少ない。
こうして、梁BM11〜BM14と、梁BM21〜BM24と、梁BM31〜BM34と、梁BM41〜BM42とはそれぞれにx方向またy方向の弾性変形特性を持ち、シャトルSH11〜SH14の配置により、x方向の変位に対応する弾性体梁とy方向の変位に対応する弾性体梁を独立させ、クォドレーチャーエラー(quadrature error)を低減する効果がある。すなわち、x方向とy方向の振動をディカップリングさせることができる。さらに、梁間シャトルの幅は調整でき、最小幅にすることで、マスの有効面積を最大化にするメリットがある。また、後に説明するように、x方向とy方向の振動は分離して容量素子により検出することができる。
さらに、x方向とy方向の弾性体梁の構成が同様とすれば、慣性体MSのx方向の共振時のばね定数kxと、y方向共振時のばね定数kyとが同様となる。さらに、x方向の共振とy方向の共振時に、慣性体が同一なマスになるため、x方向の共振周波数fxと、y方向の共振周波数fyとが同様になる。ここで、各変数の定義は以下のとおりである。
f=(k/M)の平方根
f:共振周波数
k:梁BMのばね定数
M:慣性体MSの質量
<リング状カップリングスプリングの縮退モード>
つぎに、慣性体MS1、MS2、MS3、MS4間のカップリングモードについて説明する。図2に示したように、慣性体MS1〜MS4は機械的にリング状の弾性体(リング状カップリングスプリング)SPRで接続される。リング状カップリングスプリングSPRの振動は、前記リング振動構造体のcos2θ(θ=45度)共振モード及び縮退モードを有する。本実施例では、図2に示した慣性体MS1〜MS4は、感度を上げるためにリング状カップリングスプリングSPRのθ=45度の共振モードの腹点の付近に接続される。すなわち、慣性体MS1〜MS4は図1(b)に示す腹点AD(0)の付近に接続される。腹点AD(0)は、点対称な位置に4か所あるため、これらを以下AD1、AD2、AD3、AD4、と称する。
図4Aに慣性体MS1〜MS4、およびリング状カップリングスプリングSPRが共振になった際の、リング状カップリングスプリングSPRの変曲パターンの一例の模式図を示す。振動の振幅は、大きく誇張されている。まず、慣性体MS1〜MS4とリング状スプリングSPRの共振振動モードの詳細を説明する。
慣性体MS1、MS2、MS3、MS4それぞれは、リング状カップリングスプリングSPRの最大振動振幅の腹点AD1、AD2、AD3、AD4(煩雑になるため腹点は図示していない)の位置と接続される。1つの共振モードでは、図4A(a)に示したように、慣性体MS1、MS3がy方向に沿って振動し、これらの振動は、振動フェーズが180度ずれている。また、慣性体MS2、MS4がx方向に沿って振動し、これらの振動は、振動フェーズが180度ずれている。すなわち、慣性体MS1〜MS4は半径方向に沿って振動し、共振周波数はfrとする。
さらに、慣性体MS1、MS3がy方向の最大振幅(リングの外側方向)に到着する際に、慣性体MS2、MS4がx方向の最大振幅(リングの内側方向)に到着する。すなわち、図4A(b)に示したように、慣性体MS1、MS3が中心Kと最大距離である際に、慣性体MS2、MS4が中心Kと最小距離である。一方、図4A(c)に示したように、慣性体MS1、MS3が中心Kと最小距離である際に、慣性体MS2、MS4が中心Kと最大距離である。
図4Bに慣性体MS1〜MS4、およびリング状カップリングスプリングSPRが共振になった際の、リング状カップリングスプリングSPRの変曲パターンの一例の模式図を示す。図4Bに示すモードは縮退モードであり、共振周波数はfdとする。
図1で説明したように、縮退モードで共振する際に、前記図4Aの腹点AD1〜AD4は図4Bの節点ND1〜ND4になる。節点ND(45)は、点対称な位置に4か所あるため、これらを以下ND1、ND2、ND3、ND4、と称する。すなわち、ND1、ND2、ND3、ND4は最小振幅位置となる。しかし、慣性体MS1〜MS4は機械的にリングスプリングSRPと接続されるため、図4Bに示したような振動を発生する。
縮退モードの振動の形状の詳細を、図4Bを参照しながら説明する。慣性体MS1、MS3がx方向に沿って振動し、これらの振動フェーズが180度ずれている。そして、慣性体MS2、MS4がx方向に直交するy方向に沿って振動し、これらの振動フェーズが180度ずれている。
すなわち、図4B(a)〜(c)に示したように慣性体MS1〜MS4が円周方向に沿って振動し、慣性体MS1〜MS4が同時に最大振幅位置に到着する。さらに、図4B(b)に示したように、慣性体MS1とMS3は、時計周りの逆方向の最大振幅になる際に、慣性体MS2、MS4は、時計周りの方向の最大振幅になる。さらに、図4B(c)に示したように、慣性体MS1とMS3は、時計周りの最大振幅になる際に、慣性体MS2、MS4は、時計周りの逆方向の最大振幅になる。
理想状態の場合は、縮退モードの共振周波数fdは共振モードfrと一致する。図4Aで示した共振モードの周波数fdは、リング状カップリングスプリングSPRの内径及び厚さを調整することによって、図4Bで示した共振モードの周波数frと一致することが可能である。すなわち、慣性体MS1〜MS4を接続しても、リング状カップリングスプリングと慣性体MS1〜MS4を有する構造体は共振モードと縮退モードを実現することが可能である。
さらに、リング状カップリングスプリングSPRの幾何学的形状によって確立される振動モード、並びに後述する駆動振動部(櫛歯電極)によって印加されるあらゆる励起信号の周波数に応じて、節点及び腹点は各々、図4A,図4Bに示す4つよりも多くても少なくともよい。
図4Cは節点及び腹点が4つより多くなるモードの一例の模式図である。例えば、図4Cに示したように、θ=30度の時に6つの節点及び腹点がある。この場合、慣性体MSの配置は図4Aと同じ配置と数でも良い。慣性体が直交方向である二つの方向の共振周波数fx、fyはリング状カップリングスプリングの共振周波数により決められ、共振モード周波数frと縮退モード共振周波数fdをより簡単にマッチすることができ、加工バラツキなどによる周波数ずれを低減でき、ノイズ低減させる効果がある。
<接続部の一例>
図5は、リング状カップリングスプリングSPRと慣性体MSの接続部の構造の例を示す平面図である。図5にはリング状のカップリングスプリングSPRの一部のみが示されている。図5(a)に示した梁状の接続部501は、この例では、断面積がリング状カップリングリングSPRの断面積より小さく、リング状カップリングスプリングSPRの共振モード及び縮退モードの形状を影響を少なくしている。
また図5(b)に示した四角状な接続部502は、X方向とY方向の変形ができるため、xy平面内で慣性体MSの回転を抑えることを期待できる。例えば、図4Bに示したように、慣性体MS1〜MS4が時計回りで振動する際に、図5(b)のような四角スプリングにより接続することで、慣性体MS1〜MS4を回転させる力を抑えることが可能になり、それぞれの慣性体MSの共振振動の軌跡を、x方向、y方向に沿って直線振動に近づけることができる。
これらの共振周波数が近いモードの1つに励振され、リング状カップリングスプリングSPRの面に垂直の軸(z軸)周りで回転されると、コリオリの力をそのままもう1つの軸(感知軸)に交換できる。さらに、感知軸を周期的に交替することにより、バイアスを低減することができる。
なお、原理的にはリング状のカップリングスプリングSPRは真円であることが望ましい。ただし、通常のMEMSの精度で許容される誤差は想定内とする。また、周知のように多角形は円に近似できる場合があるため、多角形を排除するものではない。例えば、一辺の長さが、図5(a)に示した梁状の接続部501の幅aと同等もしくはこれより小さい多角形は、実質的に円と同様と考えてよい。また、カップリングスプリングSPRの幅Dとの関係を考慮すれば、幅Dと同等もしくはこれより小さい多角形は、実質的に円と同様と考えてよい。本出願では、これらの円に近似できる多角形も「円」「円環」あるいは「リング」と称することにする。
<角度検出の原理>
既に述べたように、リング状カップリングスプリングSPRがモードの1つ(駆動振動軸)に励振され、リング状カップリングスプリングSPRの面に垂直の軸(z軸)周りで回転されると、コリオリの力のエネルギーをもう1つのモード(感知振動軸)に変換することができる。このような振動モードと縮退振動モードのペアは同じ共振周波数とすることができ、本質的に平衡状態であるため、駆動振動軸と感知振動軸とを相互に交換することができる。これにより、直接に角度の測定ができる。
図6を参照しながら、角度の検出方式を説明する。慣性体MS1〜MS4の駆動振動軸は実線の矢印61で示されている。また、リング状カップリングスプリングの振動形状も実線で示した。そして、z軸周りで回転加速度Ωが発生し、リング状カップリングスプリングの振動形状が点線で示すように変形する際に、エネルギーが駆動振動軸から感知振動軸に交換されると、慣性体MS1〜MS4の振動軸は変更され、点線で示す矢印62のようになる。駆動振動軸と新たな振動軸との間の角度は、回転角度θである。従って、上記実施例で説明したデバイスを用い、駆動振動軸61と新たな振動軸62との間の角度を測定することにより、回転角度θを直接検出することができる。
<容量素子>
続いて、本実施例におけるセンサエレメントSE1で、回転角度を測定する容量素子を説明する。
図7は、センサエレメントSE1上の容量素子の配置例を示す平面図である。図7に示したように、慣性体MS1〜MS4に複数の容量素子70〜77が形成されている。具体的には、図7に示すように、慣性体MS1の接続部CU1のy方向に延在する仮想線VL1上に容量素子70,73,74,77を形成すると、これらの容量素子のうち、例えば容量素子70と74を駆動振動部として機能する容量素子とし、例えば容量素子73と77をモニタ部あるいは検出部(センサ部)として機能する容量素子とすることができる。なお、図7の構成では、各容量素子がアンカーに対して中心対象ではないので、回転を発生させないためには、xy方向に各2個ずつ駆動振動部とセンサ部を設けることが望ましい。あるいは、駆動振動部とする素子とセンサ部とする素子を兼用させてもよい。また、x方向に延在する仮想線VL2上に容量素子71,72,75,76を形成すると、同様に駆動振動部として機能する容量素子と、センサ部として機能する容量素子とを形成することができる。周知のように、容量素子は電力を供給して駆動することにより駆動振動部とすることができる。また、容量素子は振動など外部からの力を容量変化として検出するモニタあるいは検出部とすることができる。
駆動部とセンサ部の配置は、一方向について、少なくとも一つの駆動部と少なくとも一つのセンサ部があればよい。ただし配置は慣性体MSの重心を変化させないことが望ましい。また、中心Kに対して点対称の配置であることが望ましい。
同様に、慣性体MS2、MS3、MS4にも同様な駆動振動部として機能する容量素子と、センサ部として機能する容量素子とが形成されている。図7に示した容量素子の配置及び形状は一例であり、これに限るものではない。
図8は、センサエレメントSE1上の容量素子の他の配置例を示す平面図である。図8の例では、慣性体MSごとに、4つの容量素子80〜83を配置している。例えば、慣性体MS1の容量素子80と慣性体MS3の容量素子80を駆動振動部とし、カップリングに介してVL1軸に沿う振動をさせる。そして、慣性体MS1の容量素子82と慣性体MS3の容量素子82をモニタ部として機能する容量素子とすることができる。そして、X方向に延在する仮想線VL2上に容量素子81、83を形成すると、検出部(センサ部)として機能する容量素子とすることができる。慣性体MS2、MS4の容量素子は同様に駆動振動部容量素子80、モニタ部容量素子82、検出部容量素子81、83を形成することできる。そして、VL1に沿った振動モードを駆動できる。一方、縮退モードの駆動の一例を説明する。慣性体MS1の容量素子81、慣性体MS2の容量素子83、慣性体MS3の容量素子81、慣性体MS4の容量素子83を駆動振動部とし、カップリングに介してVL1軸の45°に沿う振動をさせる。そして、慣性体MS1の容量素子83、慣性体MS2の容量素子81、慣性体MS3の容量素子83、慣性体MS4の容量素子81をモニタ部とする。そして、慣性体MS1〜MS4の容量素子80,82を検出部(センサ部)として機能する容量素子とすることができる。駆動振動部としては、lateral 櫛歯形状を使用することで、paralleled 櫛歯形状より同じ振幅を駆動する際に電圧を下げる可能になり、低消耗電力になる。
以上のようにして、本実施例におけるジャイロスコープのセンサエレメントSE1が構成されていることになり、円周方向と円径方向其々の方向へ、励振と変位の測定が可能となっている。なお、各慣性体MS1〜4における容量素子の配置は、リング中心Kから見たときに上から時計回りに80〜83の符号で区別している。
<実施の形態1におけるセンサエレメントの断面構成>
次に、本実施の形態1におけるジャイロスコープのセンサエレメントSE1の断面構成について説明する。
図9は、図8に示すセンサエレメントSE1を半導体技術でデバイスとして構成した例であり、図8のA−A’線で切断した断面図である。図9に示すように、本実施例におけるセンサエレメントSE1は、基板層1aと絶縁層1bとデバイス層1cを有するSOI(Silicon On Insulator)基板を有する。そして、図9に示すように、絶縁層1bは、接続部CU1の一部(アンカーACR)や接続部CU3の一部(アンカーACR)と接続される部位を除いて除去されている。このため、A−A’断面においてデバイス層1cは、基板層1aから浮いた構造となっており、このデバイス層1cに、慣性体MS1、慣性体MS3、接続部CU1、接続部CU3、駆動振動部、センサ部となる容量素子80,82が形成されている。一方、アンカーACRは、基板層1aに固定されている。
具体的には、図9に示すように、慣性体MS1が接続部CU1に接続され、慣性体MS1の内部に駆動振動部やセンサ部となる容量素子80,82が形成されている。リング状カップリングスプリングSPRを挟んで、接続部CU1と対称に配置される接続部CU3に、慣性体MS3が配置されている。そして、慣性体MS3の内部に駆動振動部やセンサ部となる容量素子80,82が形成されている。
このようなデバイス層1cの加工は、例えば、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用することにより実現することができ、かつ、絶縁層1bの加工もデバイス層1cのアンカーACR以外のエレメント、例えば、慣性体MS,シャトルSH,リング状カップリングスプリングSPR、に貫通穴を設けることでエッチング技術により実現することができる。そして、図9に示すように、加工されたデバイス層1cを覆うようにキャップCAPが設けられており、キャップCAPと基板層1aで挟まれた密閉空間に加工されたデバイス層1cが配置されることになる。この密閉空間の圧力は、ダンピングによるエネルギーロスが十分に抑圧される真空度に設定されることが望ましい。また、キャップCAPとアンカーACRも固定されていることが望ましい。
以上のようにして、本実施例におけるジャイロスコープのセンサエレメントSE1が断面構成されていることになる。以上では、図8のy方向の断面を説明したが、x方向も同様である。
<駆動振動>
次に、図10によって駆動振動部の構成について説明する。振動駆動部は、図7の容量素子70〜77、あるいは図8の容量素子80〜83により構成することができる。以下では、図8の構成を例に振動駆動部10を説明する。図8の慣性体MS1とMS3のy方向と、慣性体MS2とMS4のx方向は半径方向と称し、慣性体MS1とMS3のx方向と、慣性体MS2とMS4のy方向は円周方向(円周の切線方向)と称する。円周方向の振動とは、円の中心に対して回転振動ではなく、接線方向に沿って平行振動することになる。
図8において、前述のように例えば、容量素子80と83を駆動振動部とし、容量素子81と82をセンサ部として用いることにする。その場合、慣性体MS1の内部に設けられている容量素子80は、慣性体MS1を半径方向に駆動振動させる駆動振動部10rとして設けられる。また、慣性体MS1の内部に設けられている容量素子83は、慣性体MS1を円周方向に駆動振動させる駆動振動部10cとして設けられる。他の慣性体MS2〜MS4も同様である。
ここで、駆動振動部10rと駆動振動部10cとは、配置向きが90度異なることを除けば同様の構成をしているため、駆動振動部10rを振動駆動部10として取り挙げて説明することにする。
図10Aは、図8の実施例における慣性体MS1とMS3の駆動振動部10r(容量素子80)を使用して慣性体MS1〜MS4を駆動振動させるための回路構成を示す図である。図10Aに示す回路構成では、慣性体MS1と慣性体MS3とは逆位相(Out Of Phase)で駆動振動することになる。そして、慣性体MS2と慣性体MS4とは逆位相(Out Of Phase)で駆動振動することになる。さらに、慣性体MS1とMS3との振動モードは、慣性体MS2とMS4との振動モードとは、逆位相(Out Of Phase)で駆動振動することにもなる。
図10Aにおいて、慣性体MS1〜MS4は電気的な接続は同様であるため、慣性体MS1とMS3を例として説明する。慣性体MS1とMS3は電気的に接地されており、直流電源Vbが、慣性体MS1の内部に形成されている駆動振動部10および慣性体MS3の内部に形成されている駆動振動部10に接続されている。図8の例では、駆動振動部10は、慣性体MS1とMS3其々の容量素子80から構成されており、駆動振動部10の一方の電極(可動電極)がGNDと電気的に接続され、駆動振動部10の他方の電極(固定電極)が直流電源Vbと接続されている。
さらに、図10Aに示すように、慣性体MS1の内部に形成されている駆動振動部10には、交流電源Vd1が接続されている一方、慣性体MS3の内部に形成されている駆動振動部10には、交流電源Vd2が接続されている。そして、容量素子から構成されている慣性体MS1の駆動振動部10には、交流電源Vd1から供給される交流電圧に基づく静電気力が発生し、容量素子から構成されている慣性体MS3の駆動振動部10には、交流電源Vd2から供給される交流電圧に基づく静電気力が発生する。このとき、交流電源Vdから慣性体MS1の駆動振動部10に供給される交流電圧と、交流電源Vd2から慣性体MS3の駆動振動部10に供給される交流電圧とは逆位相(180度位相が異なる)になっている。このことから、慣性体MS1の駆動振動部10に発生する静電気力と、慣性体MS3の駆動振動部10に発生する静電気力とは互いに逆方向となる結果、慣性体MS1と慣性体MS3とは逆位相で振動することになる。
図10Bは、駆動振動部10の構成例を示す模式図である。図10Bに示すように、駆動振動部10は、例えば、パラレル構造の容量素子から構成されている。具体的には、駆動振動部10は、外部との接続端子として機能するパッドPDと電気的に接続された固定電極10a(1)および固定電極10a(2)を有し、この固定電極10a(1)および固定電極10a(2)の間に挟まれるように、慣性体MS1(慣性体MS3)と一体的に形成された可動電極10bが形成されている。このとき、例えば、固定電極10a(1)と可動電極10bとの間の距離L1は、固定電極10a(2)と可動電極10bとの間の距離L2とが異なるように構成されている。具体的に、距離L1は、例えば、数μm程度であり、距離L2は、距離L1の3倍程度の値に設定されている。図10Bに示す容量素子から駆動振動部10を構成する場合、距離L1を短くできる結果、固定電極10a(1)と可動電極10bとの間に働く静電気力を大きくすることができ、これによって、容量素子における高い駆動効率を得ることができる。
なお、図8に示すように、慣性体MS1の内部には、慣性体MS1の半径方向の変位(振動)をモニタするために容量素子82がセンサ部11rとして形成され、かつ、慣性体MS1の内部には、慣性体MS1の円周方向の変位(振動)をモニタするために容量素子81がセンサ部11cとして形成されている。これらのセンサ部11も、図10Bに示す構造の容量素子から構成されている。
図8に示すように、慣性体MS1と同様に慣性体MS2〜MS4の内部には、慣性体MS2の半径方向の変位(振動)をモニタするセンサ部が形成され、また、慣性体MS2の内部には、慣性体MS2の円周方向の変位(振動)をモニタするセンサ部が形成されている。これらのセンサ部も、図10Bに示す構造の容量素子から構成することができる。
すなわち、センサ部は、慣性体MS1〜MS4の半径方向や円周方向の変位(振動)を静電容量値の変化として検出するために、例えば、図10Bに示す構造の容量素子から構成されている。したがって、駆動振動部10と、センサ部11とは、ともに図10Bに示す構造の容量素子から構成することができるが用途が異なる。すなわち、駆動振動部10においては、電極間に静電気力を発生させて、慣性体MS1〜MS4を駆動振動させるために容量素子を使用している。一方、センサ部11においては、慣性体MS1〜MS4の変位(振動)を静電容量の変化として捉えてモニタリングするために容量素子を使用している。
<実施例におけるセンサエレメントの動作>
本実施の形態1におけるセンサエレメントSE1は、上記のように構成されており、以下では、センサエレメントSE1の動作について、図面を参照しながら説明する。
図10Cは、リング状カップリングスプリングSPRと接続部CU1〜CU4で接続された慣性体MS1〜MS4が、半径方向に駆動振動している状態を示す図である。
慣性体MS1は、半径方向に変位可能であるため、図8に示す慣性体MS1の内部に形成されている駆動振動部10r(容量素子80)によって、慣性体MS1はy方向に駆動振動する。同様に、慣性体MS3も、半径方向に変位可能であるため、図1に示す慣性体MS3の内部に形成されている駆動振動部10r(容量素子80)によって、慣性体MS3は、y方向に駆動振動することになる。
特に、図10C(a)および図10C(b)は、慣性体MS1と慣性体MS3とが半径方向に同位相(y軸の変位が逆位相)で駆動振動している状態を模式的に示す図である。すなわち、図10(a)に示すように、慣性体MS1が−y方向に変位する場合、慣性体MS3は+y方向に変位する。一方、図10(b)に示すように、慣性体MS1が+y方向に変位する場合、慣性体MS3は−y方向に変位する。このようにして、本実施の形態1においては、慣性体MS1と慣性体MS3によってy方向に音叉構造が構成され、接続部CU1とCU3、リング状カップリングスプリングSPRの変形によって、慣性体MS1と慣性体MS3とがy方向に逆位相で駆動振動する動作が実現されることになる。同時に、慣性体MS2と慣性体MS4は、同様にx方向に音叉構造が構成され、x方向に逆位相で駆動振動する動作が実現されることになる。
図10Dは、接続部CU1〜CU4で接続された慣性体MS1と慣性体MS4が円周方向に駆動振動している状態を示す図である。慣性体MS1は、x方向にも変位可能であるため、図8に示す慣性体MS1の内部に形成されている駆動振動部10c(容量素子83)によって、慣性体MS1は円周方向(x方向)に駆動振動する。同様に、慣性体MS3も、円周方向に変位可能であるため、図1に示す慣性体MS3の内部に形成されている駆動振動部10c(容量素子83)によって、慣性体MS3は、円周方向(x方向)に駆動振動することになる。
特に、図10D(a)および図10D(b)は、慣性体MS1と慣性体MS3とが円周方向に同位相(x方向に逆位相)で駆動振動している状態を模式的に示す図である。すなわち、図10D(a)に示すように、慣性体MS1が−x方向に変位する場合、慣性体MS2は+x方向に変位する。一方、図10D(b)に示すように、慣性体MS1が+x方向に変位する場合、慣性体MS2は−x方向に変位する。このようにして、本実施例においては、接続部CU1、CU3でリング状カップリングスプリングSPRに接続された慣性体MS1と慣性体MS3によってx方向に音叉構造が構成され、接続部CU1、CU3、リング状カップリングスプリングSPRの変形によって、慣性体MS1と慣性体MS3とがx方向に逆位相で駆動振動する動作が実現されることになる。同時に、慣性体MS2と慣性体MS4は、同様にy方向に音叉構造が構成され、y方向に逆位相で駆動振動する動作が実現されることになる。
以上のことから、本実施例によれば、駆動振動部10rによって、慣性体MS1〜MS4を半径方向に駆動振動させ、かつ、駆動振動部10cによって、慣性体MS1〜MS4を円周方向に駆動振動させることができる。したがって、本実施例によれば、駆動振動部10rと駆動振動部10cとを組み合わせることにより、慣性体MS1および慣性体MS2を任意の方向に駆動振動させることができる。
先に図6で、z方向回り(時計回り)に角速度(Ω)が印加された場合におけるセンサエレメントの動作を説明した。以下、本実施例の構成と対応させて、具体的な動作を説明する。図8の構成を例にとると、図8において、慣性体MS1〜MS4とが半径方向に駆動振動しているとする。この状態で、図6に示すように、z方向回り(反時計回り)に角速度(Ω)が印加されると、コリオリ力によって、半径方向の駆動振動が時計回りに回転する(「フーコーの振り子の原理」)。この駆動振動の傾きを測定することにより、角速度(Ω)に起因する回転角θを測定することができる。
このとき、駆動振動が回転する場合においても、この回転を阻害することなく、駆動振動の振幅を一定に保持することが回転角の検出精度を向上する観点から重要である。この点に関し、本実施例では、上述したように、駆動振動部10rによって、慣性体MS1〜慣性体MS4を半径方向に駆動振動させ、かつ、駆動振動部10cによって、慣性体MS1〜MS4を円周方向に駆動振動させることができる。このことから、本実施例によれば、駆動振動部10rと駆動振動部10cとを組み合わせて制御することにより、「フーコーの振り子の原理」によって、慣性体MSの駆動振動の方向が変化しても、駆動振動の振幅を一定に制御しつつ、回転角を算出することができる。以下に、この制御動作について説明する。
図11は、本実施例におけるセンサシステム100の構成を示す図である。本システムでは、センサエレメントにおける回転による振動方向の変化を検知すればよいので、様々な公知の方式を適用できるが、以下では容量素子を用いた回路方式を説明する。図11に示すように、本実施例におけるセンサシステム100は、ジャイロスコープであるセンサエレメントSE1、増幅部101、復調部102、信号検出部103、QE(Quadrature
Error)制御部104、振幅制御部105、角度算出部106、フィードバック制御部107、変調部108、増幅部109、チューニング部110を有している。
まず、図8に示すようなセンサエレメントSE1において、先に述べたように、各慣性体MSのx方向とy方向の変位は、センサ部11(例えば容量素子81と82)で検出することができる。慣性体MS1のx方向の変位x1が静電容量値の変化としてセンサ部11で検出され、かつ、慣性体MS3のx方向の変位x3が静電容量値の変化としてセンサ部11で検出される。一方、慣性体MS1のy方向の変位y1が静電容量値の変化としてセンサ部11で検出され、かつ、慣性体MS3のy方向の変位y3が静電容量値の変化としてセンサ部11で検出される。そして、x方向の変位を示す静電容量値の変化は、例えば、図示しないC/V変換部で第1電圧信号(X)に変換される。同様に、y方向の変位を示す静電容量値の変化は、例えば、図示しないC/V変換部で第1電圧信号(Y)に変換される。
以上により、慣性体MSの変位を検出することで、慣性体MSと接続されているリング状カップリングスプリングSPRの振動を検出することができる。これは、図6における点線で示す矢印62の振動を検出することに相当する。上記では慣性体MS1とMS3のセンサ部により信号を検出した。ただし、図6より明らかなように、慣性体MS2とMS4からも同様に信号を検出することができる。従って、MS2とMS4の検出信号を用いることにより、さらに誤差を修正することができる。あるいは、センサエレメントの対称性が保たれており、単一の慣性体にx、y方向の変位を検出可能なセンサが内蔵されていれば、一つの慣性体からの信号でリング状カップリングスプリングSPRの振動を算出することもできる。
次に、図11に示すように、増幅部101において、第1電圧信号(X)および第1電圧信号(Y)は、それぞれ増幅された後、復調部102で復調されて、それぞれ互いに直交する成分に分離される。なお、チューニング部110においては、図示しない容量素子を使用して、x方向の共振周波数とy方向の共振周波数とのマッチングを行ってもよい。
続いて、信号検出部103では、復調部102で復調された信号から、有用なパラメータである「Quadrature」(駆動振動と直交する位相の成分)と「振幅」(駆動振動の振幅)と「角度」とを取得する。
そして、QE制御部104では、「Quadrature」の補償が行なわれる。また、振幅制御部105では、信号検出部103で取得した振幅を基準値と比較し、均一の振幅が得られるようにフィードバック制御部107を介して変調部108を制御する。さらに、角度算出部106では、図6に示す回転角θが算出される。本実施例の例では、取得した「角度」と実際の回転角θの間には、所定の比率(angular gain)の関係があるため、角度算出部106により実際の回転角を算出している。
その後、フィードバック制御部107は、QE制御部104と振幅制御部105と角度算出部106とから供給される信号に基づいてフィードバック信号を生成する。本実施例では、角度を用いてx軸とy軸の補正エネルギーを算出している。次に、フィードバック制御部107で生成されたフィードバック信号は、変調部108で変調された後、増幅部109で増幅されて、回転角θを阻害することなく、駆動振動部10に供給される。この結果、本実施例におけるセンサシステム100によれば、駆動振動部10cと駆動振動部10rとを組み合わせて制御することにより、「フーコーの振り子の原理」によって、慣性体MS1〜MS4の駆動振動の方向が変化しても、駆動振動の振幅を一定に制御しながら、回転角を算出する動作を実現することができる。
図12は本願発明の他の実施例であるジャイロスコープを構成する、センサエレメントSE1の平面構成を示す図である。実施例1では、慣性体MSがリング状カップリングスプリングSPRの外側に配置されていたが、実施例2は慣性体MSがリング状カップリングスプリングSPRの内側に配置される。また、慣性体MSの個数を5個以上としている。
<慣性体の配置>
図12を参照して説明する。本実施例は、慣性体MS1〜MS8と、アンカー接続部(接続部)CU1〜CU8と、リング状カップリングスプリングSPRと、リング接続部SPRC1〜SPRC8により構成する。
接続部CU1〜CU8は前記実施例1と同様の構造でも良い。すなわち、慣性体MSを支持する接続部CUは、慣性体MSをリング状カップリングスプリングSRPの円周方向及び半径方向に振動させる。さらに、円周方向の共振周波数fxと半径方向の共振周波数fyが同様(fx=fy)であるように構成している。
リング状カップリングスプリングSPRは、図12に示したように、内径はrであり、厚みはdである。内径rと、厚みdと、縮退モードθにより、リング状カップリングスプリングSPRの共振周波数frs及び縮退モードの共振周波数frdを以下の式により決めることができる。
Figure 2017130312
ここで、
Figure 2017130312
である。
すなわち、実施例2は慣性体MS1〜MS8と、アンカー接続部CU1〜CU8と、リング状カップリングスプリングSPRと、リング接続部SPRC1〜SPRC8で構成され、共振周波数はfx=fy、frs=frdとする。また、構造全体の共振モードfs及び縮退モードfdは、fx(fy)とfrs(frd)の間である。
慣性体MS1〜MS8のそれぞれは同一構造から構成されているため、慣性体MS1〜MS8を慣性体MSとして説明することにする。また、接続部CU1〜CU8のそれぞれは同一構造から構成されているため、接続部CU1〜CU8を接続部CUとして説明することにする。
接続部CUを構成している複数梁の弾性係数をKx、弾性係数Kxと直交する方向の弾性係数をKyとする。また、弾性係数Kxは慣性体MSが円周方向に変位する際の弾性係数であり、弾性係数Kyは慣性体MSが半径方向に変位する際の弾性係数である。
図12に示すように、実施例2では8個の慣性体MS1〜MS8が45度おきにカップリングスプリングSPRと接続されている。すなわち、中心Oに対して対向する位置に慣性体MSが配置される。図1(a)に示したような振動モード(Primary mode)の際に、慣性体MS1、MS3、MS5、MS7は振動の腹点(antinode)位置であり、半径方向に励振され、さらに、慣性体MS1とMS5がy方向に逆位相であり、慣性体MS3とMS7がx方向に逆位相関係である。また、慣性体MS1とMS5が最大振幅であり、慣性体MS3、MS7が最大振幅でもある。
一方、慣性体MS2、MS4、MS6、MS8は振動の節点(node)位置になり、半径方向の振動振幅は小さく、円周方向にも振動振幅を有する、そのため、円周方向に励振される。さらに、慣性体MS2とMS6がx+軸と45度方向に逆位相であり、慣性体MS4とMS8がx+軸と135度方向に逆位相関係である。また、慣性体MS1とMS5が最大振幅であり、慣性体MS3、MS7が最大振幅でもある。節点に配置される慣性体の振幅は腹点に配置される慣性体の振幅より小さい。
<容量素子の配置例>
図13Aは図12の実施例における容量素子CDの配置例を示す平面図である。櫛歯電極は容量素子CDの一例である。容量素子の詳細は実施例1と同様である。また、直交位置に配置されている慣性体MS1、MS3、MS5、MS7のグループ,または慣性体MS2、MS4、MS6、MS8のグループが対称性であるため、グループ内において、駆動振動部とセンサ部を持てばよいため、1つの慣性体MSに、駆動振動部、センサ部を全て備えなくても良く、電極の数を減らすことができる。
例えば、図13Aでは一つの慣性体MSに4つの容量素子(櫛歯電極)CDを備えるように構成しており、例えば、慣性体MS1、MS3、MS5、MS7のグループのなかで、任意の容量素子CDを駆動振動部とし、任意の容量素子CDをセンサ部とすればよい。
図13Bは図12の実施例における容量素子CDの別の配置例を示す平面図である。例えば、図13Bでは一つの慣性体MSに2つの容量素子(櫛歯電極)CDを備えるように構成しており、例えば、慣性体MS1、MS3、MS5、MS7のグループのなかで、任意の容量素子CDを駆動振動部とし、任意の容量素子CDをセンサ部とすればよい。
<センサエレメントの動作説明>
図14は図12のセンサエレメントSE1の動作を模式的に示している。図14Aは共振モードのPrimary modeを示した。図14Bはθ=45度(n=2)の縮退モードの形状を示した。図14Cにはz方向回り(時計回り)に角速度が印加された場合におけるエネルギーを交換する原理を示す。
すなわち、図14Aのように駆動され、角速度が印加された際に、図14Cに示したように、半径方向に駆動される慣性体MS1、MS3、MS5、MS7が円周方向にエネルギーを交換し、円周方向に駆動される慣性体MS2、MS4、MS6、MS8が半径方向にエネルギーを交換する。図14Cのθは角度である。
同様に、図14Bに示す縮退モード(degenerate mode =45度)で駆動される際には、慣性体MS1、MS3、MS5、MS7は振動の節点位置になり、円周方向に励振され、一方、慣性体MS2、MS4、MS6、MS8は振動の腹点位置になり、半径方向に励振される。
このように、カップリングスプリングの固有な特徴により、θ=45度の固有振動モードとその縮退モードを利用し、慣性体MS1〜MS8はそれぞれが円周方向及び半径方向の直交方向である二つモードを同じ共振周波数で駆動することができる。
<慣性体MSと容量素子CDのレイアウト例>
図15Aは図12のセンサエレメントSE1における、慣性体MSのレイアウト例を示す平面図である。図中黒い部分には部材が存在し、白抜きの部分は空隙となっている。中央にアンカーACRがあり、アンカーACRの周りに4つのシャトルSHと4つの容量素子CDが配置されている。このようなパターンは、図9に断面図を示したように、デバイス層1cをエッチング技術等により加工することで形成することができる。
図15Bは図15AのアンカーACR周辺の部分拡大図である。中央のアンカーACRの周りに見える白抜きの細い部分が、梁BMである。図15の構造は、例えばMEMSを製造する半導体製造技術を適用して作成することができる。また、容量素子CDは、其々特定の方向の力を検出できるように構成され、あるいは、特定の方向に力を加えることができるように構成されている。
<実施例の効果>
以上で説明した本発明の実施例1〜3では、慣性体MSがリング状カップリングスプリングSPRに接続されているため、各慣性体MSの周波数整合が容易である。また、慣性体MSの質量を有効利用することにより、低ノイズが期待できるというメリットがある。
例えば、図12の実施例の慣性体MS1の半径方向弾性係数Ky1が加工誤差により10%のバラツキが発生する際に、慣性体MS1の半径方向と円周方向の共振周波数のずれは0.01%までに抑えることが可能である。すなわち、加工ばらつきによる駆動振動共振周波数と感知軸周波数とのずれを抑えられ、校正可能な範囲とすることができる。
また、加工する際にSiのエッチングにより慣性体MS1の質量が他の慣性体とバラツキがあった場合でも、慣性体MS1と他の慣性体の半径方向と円周方向の共振周波数のずれを抑えることが可能である。
リング状カップリングスプリングSPRを慣性体MSの外側に配置することにより、リングの厚さのバラツキのロバスト(Robustness)にもなる。すなわち、慣性体MS1〜MS8の半径方向の弾性係数Kyが円周方向の弾性係数Kxと異なる場合には、または、加工バラツキによる慣性体の質量が異なる場合であっても、駆動振動軸と感知軸の共振周波数をリング状カップリングスプリングSPRの固有モードと縮退モードという機械的な固有特徴により一致させることができる。すなわち、慣性体MS1〜MS8はそれぞれの円周方向の共振周波数と半径方向の共振周波数が同様になり、エネルギーの変換が実現でき、角度を直接に出力できる。
図16は本願発明の他の実施例である、ジャイロスコープを構成するセンサエレメントSE1の平面構成を示す図である。各要素は実施例2の構成と同様であるが、慣性体MS1〜MS8の配置はリング状カップリングスプリングSPRの外側に配置される。そのため、慣性体の配置がリング状カップリングスプリングSPRに制約されない。このため、慣性体の形状や配置は対称性を持つ構造に簡易に設計でき、設計のロバスト性が良くなる。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることが可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の実施例の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
回転角や角速度を測定するジャイロスコープに利用することができる。
センサエレメント:SE
リング状カップリングスプリング:SPR
アンカー:ACR
シャトル:SH
接続部:CU
梁:BM

Claims (15)

  1. リング状の弾性体と、
    前記リング状の弾性体に機械的に接続され、平面内に任意の方向に振動できる複数の慣性体と、
    前記慣性体を振動させる駆動振動部と、
    前記慣性体の変位を検出するセンサ部と、
    を有するジャイロスコープ。
  2. 前記複数の慣性体は、
    前記リング状の弾性体の中心に対して、点対称に配置されており、さらに、前記リング状の弾性体の円周方向に均等に配置されている、
    請求項1記載のジャイロスコープ。
  3. 前記複数の慣性体は、
    前記平面内の第1の方向に対して変形可能であり、前記第1の方向とは異なる第2の方向に対して前記第1の方向より変形しにくい第1支持部材と、
    前記平面内の第2の方向に対して変形可能であり、前記第1の方向に対して前記第2の方向より変形しにくい第2支持部材と、により支持されている、
    請求項1記載のジャイロスコープ。
  4. 前記第1の方向と前記第2の方向は直交する方向であり、
    前記複数の慣性体の其々は、
    前記第1の方向の共振時のばね定数kxと、前記第2の方向の共振時のばね定数kyとが同様となるように、前記第1支持部材および第2支持部材により支持される、
    請求項3記載のジャイロスコープ。
  5. 前記複数の慣性体は、
    前記前記リング状の弾性体と接続部により機械的に接続され、
    前記接続部は、断面積が前記リング状の弾性体の断面積より小さく構成されている、
    請求項1記載のジャイロスコープ。
  6. 前記複数の慣性体は、
    前記前記リング状の弾性体と接続部により機械的に接続され、
    前記接続部は、平面内での変形により前記慣性体の回転を抑える、
    請求項1記載のジャイロスコープ。
  7. 第1方向および前記第1方向と直交する第2方向に変位可能な第1慣性体と、
    前記第1方向および前記第2方向に変位可能な第2慣性体と、
    前記第1方向および前記第2方向に変位可能な第3慣性体と、
    前記第1方向および前記第2方向に変位可能な第4慣性体と、
    前記第1慣性体を支持する第1接続部と、
    前記第2慣性体を支持する第2接続部と、
    前記第3慣性体を支持する第3接続部と、
    前記第4慣性体を支持する第4接続部と、
    前記第1慣性体と前記第2慣性体と前記第3慣性体と前記第4慣性体との間に設けられ、かつ、前記第1慣性体と前記第2慣性体と前記第3慣性体と前記第4慣性体を接続する接続体と、
    を備える、ジャイロスコープ。
  8. 第1方向および前記第1方向と直交する第2方向に変位可能な複数の慣性体と、
    前記複数の慣性体の其々を支持する接続部と、
    前記複数の慣性体の間に設けられ、かつ、前記複数の慣性体を接続するカップリングスプリングと、
    を備える、ジャイロスコープ。
  9. 前記カップリングスプリングは、
    円環状の弾性体で構成される、
    請求項8記載のジャイロスコープ。
  10. 前記複数の慣性体は、
    前記円環状の弾性体の中心に対して、点対称に配置されており、さらに、前記円環状の弾性体の円周方向に均等に配置されている、
    請求項9記載のジャイロスコープ。
  11. 前記接続部は、
    基体に固定されたアンカーと、
    前記アンカーに接続され、前記アンカーに対して相対的に、前記第1の方向に変位可能、かつ、前記第2の方向に前記第1の方向より変位しにくく構成された第1シャトルと、
    前記アンカーに接続され、前記アンカーに対して相対的に、前記第2の方向に変位可能、かつ、前記第1の方向に前記第2の方向より変位しにくく構成された第2シャトルと、
    を備え、
    前記第1シャトルは前記慣性体に接続され、前記慣性体に対して相対的に、前記第2の方向に変位可能、かつ、前記第1の方向に前記第2の方向より変位しにくく構成され、
    前記第2シャトルは前記慣性体に接続され、前記慣性体に対して相対的に、前記第1の方向に変位可能、かつ、前記第2の方向に前記第1の方向より変位しにくく構成される、
    請求項8記載のジャイロスコープ。
  12. 前記複数の慣性体は、
    前記円環状の弾性体の内側に配置されている、
    請求項8記載のジャイロスコープ。
  13. 前記複数の慣性体は、
    等価な質量を有している、
    請求項8記載のジャイロスコープ。
  14. 前記慣性体のそれぞれは、
    前記慣性体を振動させる駆動振動部を有し、
    前記駆動振動部は前記円環状の弾性体をcos2θ共振モードに励振する、
    請求項8記載のジャイロスコープ。
  15. 前記慣性体のそれぞれは、
    前記慣性体の振動を検出するセンサ部を有し、
    前記センサ部の出力信号に基づいて、
    前記駆動振動部による駆動振動軸と与えられた回転による新たな振動軸との間の角度を測定することにより、与えられた回転の角度を検出する、
    請求項14記載のジャイロスコープ。
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