JP7452492B2 - 慣性センサおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、三次元曲面を有する微小振動子を備える慣性センサおよびその製造方法に関する。
近年、車両の自動運転のシステム開発が進められており、この種のシステムでは、高精度の自己位置の推定技術が必要である。例えば、いわゆるレベル3の自動運転向けに、GNSS(Global Navigation Satellite Systemの略)とIMU(Inertial Measurement Unitの略)とを備える自己位置推定システムの開発が進められている。IMUは、例えば、3軸のジャイロセンサと3軸の加速度センサから構成される6軸の慣性力センサである。将来的に、いわゆるレベル4以上の自動運転を実現するためには、現状よりもさらに高感度のIMUが求められる。
このような高感度のIMUを実現するためのジャイロセンサとしては、BRG(Bird-bath Resonator Gyroscopeの略)が有力視されており、ワイングラスモードで振動する三次元曲面を有する微小振動子が実装基板に搭載されてなる。この微小振動子は、振動の状態を表すQ値が10以上に達するため、従来よりも高感度が見込まれる。
しかし、複数の電極部を有する実装基板に上記の微小振動子を接合して得られるBRGは、搭載時に位置ズレが生じると、微小振動子と複数の電極部との距離のバラつきに起因する静電容量の差が生じてしまい、センサ精度が低下しうる。このような微小振動子と複数の電極部との距離のバラつきを抑制可能なBRGとしては、例えば特許文献1に記載のものが提案されている。
中国特許出願公開第105424019号明細書
特許文献1に記載のBRGは、シリコンなどによりなる下部基板と、ホウケイ酸ガラスなどによりなる上部基板とが接合されてなると共に、上部基板が互いに独立した複数の電極部および微小振動子を有した構成となっている。また、このBRGは、環状の溝が形成された下部基板に、後に上部基板となる平板状の板材を陽極接合し、減圧下で高温加熱を行うことで微小振動子を形成した後に、微小振動子と複数の電極部とをエッチングで分離することで得られる。これにより、微小振動子と複数の電極部との位置ズレが生じなくなり、当該位置ズレに起因する静電容量の差が抑制されたBRGとなる。
しかし、特許文献1に記載のBRGは、平板状の板材を下部基板に接合した後に、微小振動子を形成するため、微小振動子のうち下部基板側の裏面に導電膜を形成することができず、微小振動子と下部基板とを電気的に接続することが困難である。そのため、このBRGは、微小振動子が外部電源により所定の電圧を印加したり、所定の電位に固定したりすることができない構造となっている。
本発明は、上記の点に鑑み、三次元曲面を有する微小振動子が互いに独立した複数の電極部に囲まれてなり、微小振動子と複数の電極部との距離バラつきの抑制および微小振動子と下部基板との電気的接続が両立した構造の慣性センサを提供することを目的とする。また、上記した構造の慣性センサの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の慣性センサは、慣性センサであって、台座部(21)と、台座部を囲むエッチング溝(22)と、エッチング溝を跨ぐ配線(23)と、台座部を覆う下部金属膜(24)とを有してなる下部基板(2)と、互いに独立した、微小振動子(4)、複数の電極部(5)およびパッド部(7)を有してなる上部基板(3)と、を備え、微小振動子は、三次元曲面とされた曲面部(41)と、曲面部の頂点から内側に向かって凹むと共に、下部基板のうち台座部に接合された接合部(42)と、曲面部のうち接合部とは反対側の端部に形成されたリム(43)と、表面(4a)および裏面(4b)を覆う導電膜(44)とを有し、曲面部は、他の部材とは接触していない中空状態であり、リムは、複数の電極部と同一材料で構成され、かつ複数の電極部のなす仮想平面と同一の平面に位置すると共に、複数の電極部に距離を隔てて囲まれており、導電膜のうち接合部を覆う部分は、下部金属膜に電気的に接合されている。
これによれば、微小振動子、複数の電極部およびパッド部を有する上部基板と、台座部、エッチング溝、配線および下部金属膜を有する下部基板とが接合され、微小振動子が下部基板と電気的に接続された慣性センサとなる。そして、この慣性センサは、微小振動子の裏面に成膜された導電膜が下部基板の下部金属膜に接続されているため、下部基板2介した微小振動子の電位固定や所定の電圧印加が可能である。微小振動子のリムと複数の電極部とが同一材料で構成され、かつ同一平面上に位置し、微小振動子と複数の電極部との距離バラつきが生じていない。よって、この慣性センサは、微小振動子の電位固定や電圧印加が可能、かつ、微小振動子と複数の電極部との距離バラつきに起因する静電容量の差が抑制された構造となっている。
請求項8に記載の慣性センサの製造方法は、慣性センサの製造方法であって、台座部(21)と、台座部を囲むエッチング溝(22)と、エッチング溝を跨ぐ配線(23)と、台座部を覆う下部金属膜(24)とを有してなる下部基板(2)を用意することと、平板状の板材(30)を用意し、板材に環状の曲面部位(301)を形成した後、板材のうち曲面部位が突出する側の面である突出面とは反対側の面に上部金属膜(31)を成膜することと、上部金属膜と下部金属膜とを接合し、板材と下部基板とを一体化することと、下部基板に接合された板材に曲面部位を囲む環状の貫通溝(6)を形成し、曲面部位を板材の他の部分と分離することと、貫通溝を形成した後に、板材のうち突出面に導電膜(32、44)を成膜することと、導電膜を成膜した後、板材のうち曲面部位の外周側に位置する外周部位(303)に貫通溝(6)を形成し、互いに電気的に独立した、複数の電極部(5)およびパッド部(7)を形成することと、を含む。
これによれば、微小振動子および複数の電極部を1つの板材で構成し、板材を下部基板に接合後に分離するため、微小振動子と複数の電極部との間に距離バラつきが生じない。また、板材のうち下部基板に接合する面に上部金属膜を成膜した後に、下部基板と板材とを接合し、微小振動子、電極部およびパッド部に分離するため、微小振動子と下部基板とが電気的に接続された構造の慣性センサを製造できる。よって、微小振動子の電位固定や電圧印加が可能、かつ微小振動子と複数の電極部との間の距離バラつきに起因する静電容量の差が生じない高精度の物理量センサを製造できる。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態の慣性センサを示す斜視断面図である。 第1実施形態の慣性センサを示す上面レイアウト図である。 図2のIII-III間の断面を示す断面図である。 図2のIV-IV間の断面を示す断面図である。 図2のV-V間の断面を示す断面図である。 第1実施形態の慣性センサの製造工程のうち上部基板の用意工程を示す図である。 図6Aに続く製造工程を示す図である。 図6Bに続く製造工程を示す図である。 図6Cに続く製造工程を示す図である。 図6Dに続く製造工程を示す図である。 図6Eに続く製造工程を示す図である。 図6Eの工程後の状態を示す上面レイアウト図である。 図6Fに続く製造工程を示す図である。 図6Gに続く製造工程を示す図である。 一度に複数の慣性センサを製造する場合における図6Iに続く製造工程を示す図である。 第2実施形態の慣性センサを示す断面図である。 第3実施形態の慣性センサを示す断面図である。 第4実施形態の慣性センサを示す上面レイアウト図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
第1実施形態の慣性センサ1について、図1~図5を参照して説明する。
図1では、慣性センサ1の構成を分かり易くするため、慣性センサ1のうち後述する下部基板2、上部基板3および微小振動子4の一部を省略しつつ、微小振動子4の断面構成を部分的に示している。
以下、説明の便宜上、図2に示すように、紙面における左右方向に沿った方向を「x方向」と、同紙面上においてx方向に直交する方向を「y方向」と、xy平面に対する法線方向を「z方向」と、それぞれ称する。図3以降の図中のx、y、z方向は、図1のx、y、z方向にそれぞれ対応するものである。また、本明細書における「上」とは、図中のz方向に沿った方向であって、矢印側を意味し、「下」とは上の反対側を意味する。さらに、本明細書では、例えば図2等に示すように、z方向上側から慣性センサ1を見た状態を「上面視」と称することがある。
〔基本構成〕
本実施形態の慣性センサ1は、例えば図1に示すように、下部基板2と、上部基板3とが接合されてなり、上部基板3が微小振動子4と、複数の電極部5と、複数のパッド部7とを備える構成となっている。慣性センサ1は、微小振動子4が略椀状の三次元曲面を有する曲面部41と、曲面部41の頂点から内側に凹んだ凹部とを備え、当該凹部が下部基板2に接合された接合部42となっている。慣性センサ1は、曲面部41が他の部材とは接触していない中空状態とされ、曲面部41のうち接合部42とは反対側の端部にリム43を有し、リム43が互いに独立した複数の電極部5に距離を隔てて囲まれている。慣性センサ1は、リム43と複数の電極部5とがキャパシタを形成しており、キャパシタの静電容量の変化に基づいて、慣性センサ1に印加された角速度などの所定の物理量を検出する構成となっている。慣性センサ1は、例えば、BRG構造のジャイロセンサであって、自動車等の車両に搭載される用途に適用されると好適であるが、勿論、他の用途にも適用されうる。
下部基板2は、例えば、主に半導体材料のSi(シリコン)により構成されると共に、上部基板3のうち微小振動子4に接合される台座部21と、台座部21を囲む環状のエッチング溝22と、配線23と、下部金属膜24とを有してなる。下部基板2は、例えば、Si基板にKOHやTMAHなどのアルカリ水溶液を用いたウエットエッチングにより円環状のエッチング溝22を形成した後、スパッタリングなどの真空成膜法により、配線23および下部金属膜24を成膜することで得られる。下部基板2は、例えば図2に示すように、上面視にて、エッチング溝22の外側に位置する領域を外周領域として、エッチング溝22を跨いで台座部21と外周領域とを繋ぐ配線23が複数設けられている。
配線23および下部金属膜24は、例えば、基板側からTi(チタン)、Au(金)がこの順で積層された積層膜とされ、真空成膜法で形成された後、フォトリソグラフィエッチング法などにより所定のパターン形状となっている。下部金属膜24は、エッチング溝22の底部以外の領域、すなわち、外周領域の一部および台座部21を覆っている。配線23は、エッチング溝22の外側と内側とを跨ぐパターン形状とされ、下部金属膜24のうち台座部21を覆う部分と外周領域を覆う部分とを電気的に接続している。下部金属膜24は、上部基板3のうち後述する上部金属膜31に金属接合されており、実質的に上部金属膜31と一体となっている。
なお、配線23は、下部金属膜24とは別工程で成膜されてもよく、この場合には、例えばAl(アルミニウム)などの下部金属膜24とは異なる導電性の金属材料により構成されてもよい。
上部基板3は、例えば、石英、ホウケイ酸ガラスなどの添加物含有のガラス、金属ガラス、シリコンやセラミック等の材料で構成される。上部基板3は、ワイングラスモードで振動可能な微小振動子4と、複数の電極部5と、複数のパッド部7とを有してなり、これらが分離溝6により互いに独立した構成となっている。上部基板3は、上記した材料によりなる平板状の板材を加工し、微小振動子4の部分を形成した後に下部基板2に接合した後に、微小振動子4、電極部5およびパッド部7をエッチングにより分離することで得られる。言い換えると、上部基板3を構成する微小振動子4、複数の電極部5およびパッド部7は、同一の材料により構成されている。この詳細については、後述する。
微小振動子4は、例えば、略半球形の三次元曲面の外形を有する曲面部41と、環状曲面形状の曲面部41の頂点側から半球の中心側に向かうように凹むと共に、下部基板2に接合される接合部42と、リム43とを備える。微小振動子4は、例えば図2に示すように、慣性センサ1が駆動していない状態においてリム43と複数の電極部53との間隔が等間隔となるように、リム43が略円筒形状とされる。微小振動子4は、曲面部41が椀状の三次元曲面を有することで、その振動のQ値が例えば10以上となっている。微小振動子4は、例えば、その厚みが20μm~80μmといった具合の数十μmの薄肉構成となっている。微小振動子4は、例えば、z方向(すなわち高さ方向)の寸法が2.5mm、平面方向(すなわちxy平面)の最大径が5mmといったミリサイズの大きさとなっている。
微小振動子4は、例えば図3に示すように、外径が大きい面を表面4aとし、外径が小さい面を裏面4bとして、表面4aおよび裏面4bがいずれも導電膜44により覆われており、これらが電気的に接続されている。つまり、微小振動子4は、外側の表面4aだけでなく、内側である下部基板2側の裏面4b、およびリム43のうち表面4aと裏面4bとを繋ぐ側面4cが導電膜44に覆われている。
リム43は、例えば図3や図4に示すように、複数の電極部5と同じ厚みであると共に、複数の電極部5と同じ高さ、すなわち複数の電極部5のなす平面と同一の平面上に位置している。これは、単一の板材から微小振動子4および複数の電極部5が形成され、これらが慣性センサ1の製造工程の途中で分離したことに起因している。この詳細については後述する。リム43は、例えば図2に示すように、上面視にて、連続した円環形状とされると共に、複数の電極部5に囲まれている。
導電膜44は、例えば、下部金属膜24と同様の構成とされ、接合部42のうち裏面4b側を覆う部分が下部金属膜24と金属接合されている。これにより、微小振動子4が下部基板2と電気的に接続され、後述するパッド部7およびこれに電気接続された配線23を介して、微小振動子4に電圧印加や電位固定をすることが可能となっている。
複数の電極部5は、上面視にて、互いに距離を隔てつつ、微小振動子4のリム43を取り囲むように配置されている。複数の電極部5は、例えば図4に示すように、下部基板2側の一面5aに上部金属膜31が形成されると共に、上部金属膜31と下部金属膜24とが接合されることで、下部基板2に固定されている。複数の電極部5は、一部がエッチング溝22から台座部21側に向かって突き出ており、下部基板2から距離を隔てた中空状態となっている。言い換えると、複数の電極部5は、下部基板2との接合面よりも平面サイズが大きくなっており、後述する電極膜51の成膜において、下部基板2のうち意図しない領域に金属膜が成膜され、意図しない導通が生じることを抑制する構成となっている。
複数の電極部5は、下部基板2とは反対側の他面5b、および一面5aと他面5bとを繋ぐ壁面5cに電極膜51が成膜されている。複数の電極部5は、電極膜51のうち壁面5cを覆う部分が、導電膜44のうちリム43の側面4cを覆う部分と対向することでキャパシタを構成している。複数の電極部5は、例えば、他面5b側に図示しない金属ワイヤがワイヤボンディングにより接続され、図示しない外部電源により所定の電位の印加やリム43との静電容量の検出が可能とされる。
なお、複数の電極部5の数、配置、サイズや形状等については、図2に示す例に限定されるものではなく、適宜変更されてもよい。また、電極膜51は、導電膜44と同一工程で成膜されるため、導電膜44と同じ構成とされる。
分離溝6は、上部基板3のうち微小振動子4と複数の電極部5およびパッド部7との間、隣接する電極部5同士の間、および電極部5とパッド部7との間に設けられた貫通溝である。分離溝6は、例えば、DRIE(Deep Reactive Ion Etchingの略)などの任意のドライエッチング法により形成される。
なお、下部基板2のうち外周領域であって分離溝6に位置する部分は、例えば図5に示すように、分離溝6の形成に伴って下部金属膜24が除去され、基材が剥き出しの状態となっている。言い換えると、下部基板2の外周領域のうち電極部5およびパッド部7から露出する部分は、基材が外部に露出した状態となっている。これにより、複数の電極部5およびパッド部7は、電気的に独立した状態となっている。
複数のパッド部7は、配線23を介して台座部21を覆う下部金属膜24および微小振動子4の導電膜44に電気的に接続されており、微小振動子4の導電膜44の電圧印加や電位固定に用いられる。複数のパッド部7は、複数の電極部5と同様に、下部基板2側の面に上部金属膜31が、その反対面にパッド電極膜72が、それぞれ成膜されており、上部金属膜31が下部金属膜24に接合されることで下部基板2に固定されている。複数のパッド部7は、貫通溝であるパッド溝71が形成されると共に、パッド溝71の壁面がパッド電極膜72に覆われている。複数のパッド部7は、パッド電極膜72が、パッド溝71の底部において、下部金属膜24のうち配線23が接続されたものに接続されている。複数のパッド部7は、例えば、図示しない金属ワイヤがワイヤボンディングにより接続されており、図示しない外部電源により微小振動子4の導電膜44の電位制御が可能な構成となっている。
なお、パッド電極膜72は、導電膜44よび電極膜51と同一工程で成膜されるため、これらと同一の構成とされる。
以上が、本実施形態の慣性センサ1の基本的な構成である。
〔製造方法〕
次に、本実施形態の慣性センサ1の製造方法について、図6A~図6Jを参照して説明する。
まず、例えば図6Aに示すように、石英などによりなる平板状の板材30を用意する。この板材30は、後の上部基板3を構成する部材である。なお、ここでは、慣性センサ1の製造工程を分かり易くするため、1つの板材30および下部基板2を用いて、1つの慣性センサ1を製造する場合を代表例として説明するが、これに限定されるものではなく、一度に複数の慣性センサ1を製造することも可能である。
続いて、図6Bに示すように、板材30に三次元曲面形状を形成するための型Mおよび型Mを冷却するための冷却体Cを用意する。型Mは、例えば、板材30に三次元曲面形状を形成する際のスペースとなる円環状の凹部M1と、凹部M1の中心において、凹部M1の深さ方向に沿って延設され、加工時に板材30の一部を支える支柱部M2とを備える。支柱部M2は、型Mのうち凹部M1の外側部分と同じ高さとなっている。型Mは、凹部M1の底面に貫通孔M11が形成されている。冷却体Cは、型Mが嵌め込まれる嵌め込み部C1と、嵌め込み部C1の底面に排気用の排気口C11とを備え、板材30を加工する際に型Mを冷却する役割を果たす。板材30は、型Mの凹部M1の全域を覆うように配置される。
次いで、例えば、板材30に向けてトーチTから火炎Fを吹きかけ、板材30を溶融させる。このとき、型Mの凹部M1は、図示しない真空機構により冷却体Cの排気口C11を通じて真空引きされている。これにより、板材30のうち溶融した部分は、凹部M1の底面に向かって引き延ばされると共に、その中心周辺領域が支柱部M2により支えられた状態となる。その後、板材30の加熱をやめて冷却することで、板材30は、略半球形の三次元曲面形状とされた曲面部位301と、曲面部位301の中心近傍で凹むと共に、支柱部M2の先端面に追従する凹部位302とが形成される。また、板材30は、凹部M1の外側に位置する部分が、曲面部位301の外周端に位置し、平坦形状とされた外周部位303となる。
その後、例えば図6Cに示すように、板材30を型Mから取り外し、板材30のうち曲面部位301が突出する側の面を突出面30aとし、その反対面30bに、例えば、スパッタリング、蒸着等の真空成膜プロセスにより上部金属膜31を成膜する。上部金属膜31は、例えば、板材30の反対面30bの全域に成膜される。
そして、例えば図6Dに示すように、台座部21、エッチング溝22、配線23および下部金属膜24を備える下部基板2を用意する。下部基板2は、エッチング溝22の一部領域を除き、配線23または下部金属膜24に覆われている。この下部基板2は、例えば、次のような工程で得られる。まず、Si基板を用意し、KOHやTMAHなどのアルカリ水溶液を用いたウエットエッチングにより円環状のエッチング溝22となる部分を形成する。エッチング後、Si基板にスパッタによる成膜を用いたリフトオフ法により、所定のパターン形状とされた配線23および下部金属膜24を成膜する。このような工程により、Si基板は、エッチング溝22、配線23および下部金属膜24を備える構成の下部基板2となる。
続けて、例えば図6Eに示すように、板材30の凹部位302と下部基板2の台座部21、および外周部位303と下部基板2の外周領域とを接触させ、上部金属膜31と下部金属膜24とを常温接合により接合する。例えば、上部金属膜31および下部金属膜24を基材側からTi、Auの積層構成とし、これらのAu層同士を常温で接触させ、Au原子を拡散/再配列させることにより、上部金属膜31および下部金属膜24を一体化させ、接合することが可能である。
次いで、外周部位303のうち曲面部位301に隣接する領域、および後ほどパッド部7として分離する領域にDRIEなどのドライエッチングにより板材30を貫通する貫通溝を形成する。これにより、例えば図6Fに示すように、板材30のうち曲面部位301および凹部位302であった部分は、環状の貫通溝、すなわち分離溝6により外周部位303から切り離され、微小振動子4を構成する。また、後ほどパッド部7として分離する領域に形成された貫通溝は、パッド溝71となる。
なお、上記のエッチング工程では、パッド部7と配線23との電気的接続の観点から、下部金属膜24を除去しない程度に留めておく。また、このエッチング工程直後では、板材30のうち外周部位303は、例えば図6Gに示すように、まだ一体化された状態となっており、電極部5とパッド部7とが分離していない。
その後、図6Hに示すように、板材30の突出面30a側における全域に、スパッタリング等の真空成膜法により、導電膜44および金属膜32を成膜する。金属膜32と導電膜44は同一構成とされた導電性の膜であるが、本明細書では、区別のため、便宜上、微小振動子4を覆う膜を「導電膜44」と、外周部位303を覆う膜を「金属膜32」と称している。
そして、例えば図6Iに示すように、DRIEなどのドライエッチングにより、外周部位303に複数の貫通溝、すなわち分離溝6を形成し、外周部位303を複数の電極部5と複数のパッド部7とに分離する。このエッチング工程では、下部金属膜24を除去し、下部基板2の基材を露出させる。これにより、板材30は、微小振動子4、電極部5およびパッド部7を有する上部基板3となる。また、複数の電極部5それぞれ、および電極部5とパッド部7とは、例えば図2に示す構造となり、互いに電気的に独立した状態となる。
続けて、例えば、下部基板2を図示しない回路基板等に搭載し、上部基板3の複数の電極部5それぞれにワイヤボンディングをし、回路基板等と上部基板3の複数の電極部5およびパッド部7とを電気的に接続する。最後に、例えば、下部基板2あるいは下部基板2が取り付けられる部材に図示しないキャップ材を真空環境で取り付け、微小振動子4を図示しないキャップ材で覆われてなる内部空間に気密封止を行う。このような工程により、実施形態に係る慣性センサ1を製造することができる。
なお、1つの板材30および1つの下部基板2により複数の慣性センサ1を製造する場合も、基本的に上記と同様の工程でなし得る。この場合には、図6Iの工程の後、例えば図6Jに示すように、レーザダイシングなどの任意の方法により、複数の慣性センサ1に個片化する。
以上が、本実施形態の慣性センサ1の基本的な製造方法である。
微小振動子4と複数の電極部5とを別部材で構成し、複数の電極部5を有する基板に微小振動子4を搭載する従来の方法は、微小振動子4をマウントする際における位置ズレにより、微小振動子4と複数の電極部5との間に距離のバラつきが生じるおそれがあった。このような距離のバラつきが生じると、微小振動子4と複数の電極部5との間に静電容量の差が生じてしまい、センサ精度が低下してしまう。
また、特許文献1に記載の製造方法の場合、下部基板に接合した平板状の板材に振動子を形成した後、振動子と電極とを分離するため、振動子のマウント工程がなく、振動子と電極との距離バラつきは生じない。しかし、この場合、下部基板および板材を例えば900℃程度の高温で加熱し、振動子を形成するため、下部基板の耐熱温度を超える融点の材料(例えば石英では1700℃など)により振動子を構成することができず、振動子の材料が制限されてしまう。また、この高温振動子と下部基板とが電気的に接続されないため、振動子の電位固定や電圧印加をすることができない構造となってしまう。
これに対して、本実施形態の製造方法によれば、微小振動子4および複数の電極部5を1つの板材30で構成し、板材30を下部基板2に接合後に分離するため、微小振動子4と複数の電極部5との間に距離バラつきが生じない。また、板材30のうち下部基板2に接合する面に上部金属膜31を成膜した後に、下部基板2と板材30とを接合し、微小振動子4、電極部5およびパッド部7に分離するため、微小振動子4と下部基板2とが電気的に接続された構造の慣性センサ1となる。そのため、微小振動子4の電位固定や電圧印加が可能、かつ微小振動子4と複数の電極部5との間の距離バラつきに起因する静電容量の差が生じず、高精度の物理量センサを製造できる。
また、この製造方法によれば、微小振動子4のリム43は、複数の電極部5のなす仮想平面と同じ平面上に位置し、その厚みが複数の電極部5と同一となる。これにより、上下方向、すなわちz方向におけるリム43と複数の電極部5との位置ズレやこれに起因する寄生容量の発生が生じない。そのため、微小振動子4の駆動面(すなわち側面4c)における上下方向の静電引力をキャンセルでき、信号処理を簡素化できる構造の慣性センサ1となる。さらに、微小振動子4を直接把持する必要がなく、微小振動子4や導電膜44の傷付き、Q値が低下することを抑制できる。
本実施形態の慣性センサ1は、微小振動子4、複数の電極部5およびパッド部7を有する上部基板3と、台座部21、エッチング溝22、配線23および下部金属膜24を有する下部基板2とが接合され、微小振動子4が下部基板2と電気的に接続されている。そして、この慣性センサ1は、微小振動子4の表面4aおよび裏面4bに導電膜44が成膜され、導電膜44が下部基板2の下部金属膜24に接続されているため、微小振動子4の電位固定や所定の電圧印加が可能である。また、1つの板材から微小振動子4、電極部5およびパッド部7が分離成形されているため、微小振動子4のリム43と複数の電極部5とが同一材料で構成され、かつ同一平面上に位置し、微小振動子4と複数の電極部5との距離バラつきが生じない。したがって、この慣性センサ1は、微小振動子4の電位固定や電圧印加が可能、かつ、微小振動子4と複数の電極部5との距離バラつきに起因する静電容量の差が抑制され、高精度の物理量センサとなっている。
(第2実施形態)
第2実施形態の慣性センサ1について、図7を参照して説明する。
本実施形態の慣性センサ1は、例えば図7に示すように、リム43の側面4cおよびこれに向き合う複数の電極部5の側面が傾斜したテーパー形状となっている点で上記第1実施形態と相違する。本実施形態では、この相違点について主に説明する。
微小振動子4は、本実施形態では、リム43の側面4cが傾斜面となっており、表面4a側の端部よりも裏面4bの端部が電極部5に向かって突き出たテーパー形状となっている。これにより、リム43の側面4cにおける導電膜44の成膜が容易な形状となり、導電膜44の表面4aおよび裏面4bの接続がより容易となるため、下部基板2を介した微小振動子4への電気接続が安定する効果が得られる。
また、xy平面と側面4cとのなす角度のうち鋭角のものをテーパー角度として、テーパー角度は、導電膜44の成膜安定性の観点から、少なくとも曲面部41の最大傾斜の角度以下とされることが好ましい。ここでいう「曲面部41の傾斜の角度」とは、曲面部41のうち表面4aとxy平面とのなす角度のうち鋭角のものを意味する。これにより、側面4cには微小振動子4の表面4aと同程度の膜質の導電膜44が形成され、裏面4bとの電気接続が安定する効果が得られる。
複数の電極部5のうちリム43と向き合う側面部分は、本実施形態では、リム43の側面4cと同様のテーパー形状となっており、そのテーパー角度についても側面4cと同程度となっている。これは、分離溝6のうち微小振動子4と、複数の電極部5およびパッド部7とを隔てる部分が、同一のエッチング工程により形成されることに起因している。テーパー形状およびテーパー角度については、ドライエッチングの条件調整により適宜変更されうる。
本実施形態によれば、上記第1実施形態と同様の効果が得られる慣性センサ1となると共に、以下の効果も得られる。
(1)微小振動子4のリム43の側面4cにおける導電膜44の成膜がより安定し、表面4aおよび裏面4bの導電膜44の接続、ひいては下部基板2と微小振動子4との電気的接続がより安定する。
(第3実施形態)
第3実施形態の慣性センサ1について、図8を参照して説明する。
本実施形態の慣性センサ1は、例えば図8に示すように、微小振動子4のうち接合部42に表面4aと裏面4bとを繋ぐ貫通孔45が形成されている点で上記第1実施形態と相違する。本実施形態では、この相違点について主に説明する。
微小振動子4は、本実施形態では、接合部42に表面4aと裏面4bとを繋ぐ貫通孔45を有すると共に、貫通孔45の壁面が導電膜44に覆われた構成となっている。貫通孔45は、例えば、分離溝6のうち微小振動子4と、複数の電極部5およびパッド部7とを隔てる部分を形成する工程で同時に形成される。貫通孔45の壁面は、例えば図8に示すように、断面視にてテーパー形状となっている。貫通孔45の壁面とxy平面とのなす角度は、導電膜44の成膜性の観点から、曲面部41の最大傾斜の角度以下とされることが好ましい。
本実施形態によれば、上記第1実施形態と同様の効果が得られる慣性センサ1となると共に、以下の効果も得られる。
(1)微小振動子4のリム43の側面4cに加えて、貫通孔45の壁面にも導電膜44が成膜され、表面4aおよび裏面4bの導電膜44の接続がさらに容易となり、ひいては下部基板2と微小振動子4との電気的接続がより安定する。
(第4実施形態)
第4実施形態の慣性センサ1について、図9を参照して説明する。
本実施形態の慣性センサ1は、例えば図9に示すように、上面視にて、微小振動子4のリム43と複数の電極部5とが交互に突き出た櫛歯構造となっている点で上記第1実施形態と相違する。本実施形態では、この相違点について主に説明する。
複数の電極部5のうち一部の電極部5は、本実施形態では、対向するリム43に向かって突き出た第1突出部52を備える突出電極となっている。残りの電極部5は、第1突出部52を有しない通常電極となっている。複数の電極部5は、例えば、通常電極と突出電極とが交互に配置され、突出電極が隣接しない構成となっている。
微小振動子4は、本実施形態では、リム43の一部が対向する電極部5に向かって延設され、突き出た複数の第2突出部46を有した構成となっている。第2突出部46は、リム43のうち通常電極と対向する部分に形成されている。これにより、微小振動子4および複数の電極部5は、上面視にて、第1突出部52と第2突出部46とが互い違いに配置された櫛歯構造となっている。
本実施形態によれば、上記第1実施形態と同様の効果が得られる慣性センサ1となると共に、以下の効果も得られる。
(1)微小振動子4と複数の電極部5とが櫛歯構造であることで、上記各実施形態に比べて、微小振動子4および複数の電極部5の間の静電容量が増大し、さらに高精度の慣性センサ1となる。
(他の実施形態)
本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらの一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本発明の範疇や思想範囲に入るものである。
例えば、慣性センサ1は、微小振動子4が貫通孔45を有すると共に、リム43の側面4cがテーパー形状とされた構成であってもよいし、貫通孔45を有しつつ、複数の電極部5と共に櫛歯構造であってもよい。このように、慣性センサ1は、上記各実施形態を可能な範囲内で適宜組み合わせた構成とされてもよい。
2・・・下部基板、21・・・台座部、22・・・エッチング溝、23・・・配線、
24・・・下部金属膜、3・・・上部基板、30・・・板材、301・・・曲面部位、
303・・・外周部位、31・・・上部金属膜、4・・・微小振動子、4a・・・表面、
4b・・・裏面、4c・・・側面、41・・・曲面部、42・・・接合部、
43・・・リム、44・・・導電膜、45・・・貫通孔、46・・・第2突出部、
5・・・電極部、52・・・第1突出部、6・・・分離溝、7・・・パッド部、
71・・・パッド溝

Claims (8)

  1. 慣性センサであって、
    台座部(21)と、前記台座部を囲むエッチング溝(22)と、前記エッチング溝を跨ぐ配線(23)と、前記台座部を覆う下部金属膜(24)とを有してなる下部基板(2)と、
    互いに独立した、微小振動子(4)、複数の電極部(5)およびパッド部(7)を有してなる上部基板(3)と、を備え、
    前記微小振動子は、三次元曲面とされた曲面部(41)と、前記曲面部の頂点から内側に向かって凹むと共に、前記下部基板のうち前記台座部に接合された接合部(42)と、前記曲面部のうち前記接合部とは反対側の端部に形成されたリム(43)と、表面(4a)および裏面(4b)を覆う導電膜(44)とを有し、
    前記曲面部は、他の部材とは接触していない中空状態であり、
    前記リムは、複数の前記電極部と同一材料で構成され、かつ複数の前記電極部のなす仮想平面と同一の平面に位置すると共に、複数の前記電極部に距離を隔てて囲まれており、
    前記導電膜のうち前記接合部を覆う部分は、前記下部金属膜に電気的に接合されている、慣性センサ。
  2. 複数の前記電極部は、分離溝(6)により隔てられ、互いに電気的に独立している、請求項1に記載の慣性センサ。
  3. 前記パッド部は、貫通溝であるパッド溝(71)を備え、前記パッド溝の底部において前記配線を介して前記下部金属膜と電気的に接続されている、請求項1または2に記載の慣性センサ。
  4. 前記リムのうち前記表面と前記裏面とを繋ぐ側面(4c)は、前記裏面の側の端部が前記表面の側の端部よりも前記電極部に突き出たテーパー形状である、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の慣性センサ。
  5. 前記微小振動子は、前記接合部に貫通孔(45)を有し、
    前記貫通孔の壁面は、前記導電膜に覆われており、
    前記下部金属膜は、前記貫通孔の前記壁面を覆う前記導電膜に電気的に接続されている、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の慣性センサ。
  6. 前記上部基板は、石英により構成されている、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の慣性センサ。
  7. 複数の前記電極部のうち一部の前記電極部は、前記リムに向かって突き出る第1突出部(52)を有する突出電極であり、
    前記リムのうち複数の前記電極部であって、前記突出電極とは異なる前記電極部に向き合う部分は、前記突出電極とは異なる前記電極部に向かって突き出る第2突出部(46)となっており、
    前記微小振動子および複数の前記電極部は、前記第1突出部と前記第2突出部とが互い違いで配置された櫛歯構造となっている、請求項1ないし6のいずれか1つに記載の慣性センサ。
  8. 慣性センサの製造方法であって、
    台座部(21)と、前記台座部を囲むエッチング溝(22)と、前記エッチング溝を跨ぐ配線(23)と、前記台座部を覆う下部金属膜(24)とを有してなる下部基板(2)を用意することと、
    平板状の板材(30)を用意し、前記板材に環状の曲面部位(301)を形成した後、前記板材のうち前記曲面部位が突出する側の面である突出面とは反対側の面に上部金属膜(31)を成膜することと、
    前記上部金属膜と前記下部金属膜とを接合し、前記板材と前記下部基板とを一体化することと、
    前記下部基板に接合された前記板材に前記曲面部位を囲む環状の貫通溝(6)を形成し、前記曲面部位を前記板材の他の部分と分離することと、
    前記貫通溝を形成した後に、前記板材のうち前記突出面に導電膜(32、44)を成膜することと、
    前記導電膜を成膜した後、前記板材のうち前記曲面部位の外周側に位置する外周部位(303)に貫通溝(6)を形成し、互いに電気的に独立した、複数の電極部(5)およびパッド部(7)を形成することと、を含む、慣性センサの製造方法。
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