JPH07225243A - 加速度センサ及びその製造方法、当該加速度センサによる加速度検出方法、並びに加速度センサアレイ - Google Patents

加速度センサ及びその製造方法、当該加速度センサによる加速度検出方法、並びに加速度センサアレイ

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JPH07225243A
JPH07225243A JP6040459A JP4045994A JPH07225243A JP H07225243 A JPH07225243 A JP H07225243A JP 6040459 A JP6040459 A JP 6040459A JP 4045994 A JP4045994 A JP 4045994A JP H07225243 A JPH07225243 A JP H07225243A
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JP
Japan
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acceleration sensor
acceleration
weight portion
electrode
fixed electrode
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Application number
JP6040459A
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English (en)
Inventor
Tatsuhisa Kawabata
達央 川畑
Minoru Sakata
稔 坂田
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 3次元型の加速度センサを提供する。 【構成】 角枠状のフレーム1の開口部分2中央に重り
部3を配設し、4本のビーム4により重り部3をフレー
ム1に支持させ、重り部3が揺動自在に変位できるよう
重り部3の周辺部に空間5を形成する。重り部3全体に
不純物を導入して、重り部3の側面やその上面及び下面
に可動電極6を形成する。フレーム1の内側面には可動
電極6と対向させて固定電極7を形成する。フレーム1
上面にカバー8bを接合し、カバー8bの内面には重り
部3上面の可動電極6と微小なギャップ10bを隔てて
固定電極11bを対向させる。フレーム1下面に窪み9
を形成したカバー8aを接合し、窪み9の内面に重り部
3下面の可動電極6と対向させて固定電極11aを形成
し、加速度センサAを作成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は加速度センサ及びその製
造方法、当該加速度センサによる加速度検出方法、並び
に加速度センサアレイに関する。具体的にいうと、多軸
型の加速度センサ及びその製造方法に関する。また、当
該加速度センサによる加速度検出方法及び当該加速度セ
ンサを使った加速度センサアレイに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の多軸型加速度センサとして、特開
平4−278464号公報に開示されたものがある。こ
の加速度センサは、同一平面、例えばX−Y平面上の第
1象現、第2象現、第3象現、第4象現のそれぞれに固
定電極が設けられており、Z軸方向の弾性を有する軸棒
状をした一本の支持棒によって重り部が揺動自在に支持
され、平面と平行な重り部底面にX−Y平面上の4つの
固定電極と対向させて共通する1つの可動電極が設けら
れている。したがって、4つの固定電極と1つの可動電
極との間にはそれぞれコンデンサが形成されている。し
かして、加速度センサに加速度が加わり重り部が変位又
は振動すると、第1、第2、第3、第4の各象現の固定
電極と対向する可動電極との距離又は面積が変化し、そ
れぞれ4つのコンデンサの静電容量の大きさが変化す
る。したがって、この静電容量の変化をそれぞれ検知す
ることにより加速度センサに加わったX軸方向及びY軸
方向の加速度の大きさを知ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの加速
度センサにあっては、X軸方向及びY軸方向の加速度し
か検出できず、Z軸方向の加速度を同時に検出すること
はできなかった。
【0004】また、重り部は支持棒によりその一点を支
持されているため、加えられた加速度により支持棒を中
心とした回転モーメントが重り部に働き、重り部はX軸
方向又は/及びY軸方向のみならずねじり方向つまりZ
軸の回りに回転する。このため、加速度が加わり重り部
がZ軸方向へ回転した場合には、4つの固定電極と可動
電極との間の静電容量はそれぞれ同じ大きさの静電容量
が変化し、X軸又はY軸方向の加速度検出精度に影響を
与える。
【0005】また、サーボ構造の加速度センサを構成し
た場合には、同一平面に形成された4つの固定電極と1
つの可動電極とでは変位した重り部を元の位置に戻すこ
とは困難で、重り部の変位をフィードバック制御しする
ための構成(つまり、サーボ構造)が複雑なものとなっ
ていた。
【0006】本発明は叙上の従来例の欠点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、Z軸回りの
回転を少なくして、感度のよい3次元加速度センサを提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の加速度センサ
は、六面体をした重り部を、弾性を有するビームによっ
て支持部に支持させて、前記重り部の3軸方向にそれぞ
れ少なくとも1つの前記重り部側面に設けた可動電極を
配置し、前記各可動電極と対向して固定電極を設けたこ
とを特徴としている。
【0008】また、前記重り部を少なくとも2本の前記
ビームにより両持ち状に支持部に支持させることが好ま
しく、さらに、4本の前記ビームにより前記重り部端面
の4つの辺を支持させることが望ましい。また、前記ビ
ーム形状を非直線形状とすることが好ましい。
【0009】前記重り部はシリコンの{111}面から
なる4つの側面とシリコンの{100}面からなる上面
及び下面とから構成することができ、前記複数個の可動
電極を共通電極若しくは共通接地電極とすることとして
もよい。
【0010】さらに、少なくとも一つの前記固定電極
を、前記支持部に不純物を導入して形成したり、前記支
持部に形成した金属薄膜をパターニングして形成するこ
ととしてもよい。
【0011】本発明の加速度センサによる加速度検出方
式は、上記の加速度センサを用いた加速度検出方式であ
って、前記可動電極と前記固定電極との間の静電容量の
変化を検知することを特徴としている。
【0012】本発明の加速度センサによる別な加速度検
出方式は、前記重り部を挟んで、2つの組の前記可動電
極と固定電極とを配置した上記加速度センサを用いた加
速度検出方式であって、前記重り部を挟んだ2つの組の
前記可動電極と前記固定電極との間の静電容量の変化の
差を検知することを特徴としている。また、いずれか一
方の組の前記可動電極と前記固定電極との間の静電容量
の変化を検知し、加速度によって生じる前記検知信号の
変化を打ち消すように残る一方の組の前記可動電極及び
前記固定電極の間に静電力を発生させ、当該両電極へ入
力するフィードバック信号から加速度を検出するように
してもよい。
【0013】本発明の第1の加速度センサの製造方法
は、上記加速度センサを製造するための方法であって、
シリコンウエハにトレンチエッチングする工程とシリコ
ンウエハを研磨する工程とにより、前記ビーム及び前記
重り部を形成することを特徴としている。
【0014】本発明の第2の加速度センサの製造方法
は、上記加速度センサを製造するための方法であって、
シリコンウエハに形成された多孔質シリコン層を熱酸化
処理し、熱酸化処理されたシリコン層をエッチングする
工程により、前記ビーム及び前記重り部を形成すること
を特徴としている。
【0015】また、本発明の加速度センサアレイは、上
記加速度センサを多数2次元的に配置したことを特徴と
している。
【作用】本発明の加速度センサにあっては、弾性を有す
るビームにより支持された六面体の重り部の3軸方向
に、それぞれ少なくとも1つの重り部側面に設けた可動
電極を配置し、可動電極に対向してそれぞれ固定電極を
設けているので、加えられた加速度によって3軸方向例
えば、X軸、Y軸及びZ軸方向に設けられた可動電極が
それぞれ変位若しくは振動する。したがって、それぞれ
の可動電極と固定電極の間の静電容量の変化を検出すれ
ば、X軸、Y軸及びZ軸方向それぞれの加速度若しくは
加速度の変動を同時に測定することができる。さらに、
重り部を挟んで2つの組の可動電極と固定電極との組を
設けた加速度センサにあっては、その2つの組の静電容
量の大きさの差を比較すれば感度を上げることができ、
あるいは加速度によって生じたいずれか1つの組の静電
容量の変化を打ち消すように残る組の電極間に静電力を
発生させ、この電極間に入力するフィードバック信号か
ら加速度を検出することもできる。
【0016】また、例えば重り部を少なくとも2本のビ
ームによって両持ち状に支持すれば、ビーム中心軸以外
の軸を中心とする回転を少なくすることができる。さら
に、4本のビームによって重り部端面の4つの辺をそれ
ぞれ支持すれば、重り部の軸回転を抑えることができ
る。このため、回転方向の可動電極の変位が少なくな
り、X軸、Y軸及びZ軸方向の加速度をそれぞれ精度よ
く測定することができる。
【0017】また、ビーム形状を非直線形状としている
ので、ビームの軸方向への伸縮が容易となり、重り部
(可動電極)はよりスムーズにビームの軸方向へ変位で
きる。このため、より感度よく加速度を測定することが
できる。
【0018】さらに、重り部をシリコンの{111}面
からなる4つの側面とシリコンの{100}面からなる
上面及び下面とから構成すれば、シリコンウエハを異方
性エッチングすることにより、簡単に重り部を形成する
ことができる。
【0019】また、複数個の可動電極を共通電極若しく
は共通接地電極とすれば、可動電極を一個で済ませるこ
とができ、その構造及び製造工程を簡単にすることがで
きる。
【0020】本発明の加速度センサの製造方法によれ
ば、上記加速度センサの重り部やビームなどの主要な構
造体を簡単に製造することができる。
【0021】また、本発明の加速度センサアレイによれ
ば、加速度センサアレイに加わった加速度分布や振動分
布を正確に測定することができる。
【0022】
【実施例】図1(a)(b)に本発明の一実施例である
加速度センサAを示す。図1(a)は加速度センサAの
概略断面図、図1(b)は加速度センサAのフレーム1
を示す概略平面図である。加速度センサAは、角枠状を
したフレーム1の開口部分2のほぼ中央に重り部3が配
設されており、重り部3はX軸方向やY軸方向に揺動自
在に変位できるようその周辺部には空間5が形成され、
伸縮可能な弾性を有するビーム4により重り部3の下端
部4辺がフレーム1に支持されている。重り部3やフレ
ーム1及びビーム4はシリコンウエハより一体として作
成されており、重り部3はシリコンウエハの導電性によ
って、重り部3全体つまり重り部3の4つの側面や下面
及び上面はそれぞれ可動電極6として機能している。ま
た、フレーム1の4つの内周面には可動電極6と微小な
ギャップを隔てて、それぞれ可動電極6と対向して4つ
の固定電極7が設けられている。この4つの固定電極7
は可動電極6と絶縁性を保つようにしてフレーム1に不
純物が導入され形成されている。また、フレーム1の内
周面にAlなどを蒸着させた金属薄膜をパターニングし
て固定電極7を作成してもよい。
【0023】フレーム1の下面には例えばガラスからな
るカバー8aが重ねられ、その周辺部はフレーム1に接
着剤や陽極接合法等により接合されている。カバー8a
には窪み9が形成され、窪み9の内面には重り部3下面
の可動電極6と微小なギャップ10aを隔てて固定電極
11aが対向して設けられている。また、フレーム1の
上面にも例えばガラスからなるカバー8bが重ねられ、
その周辺部をフレーム1に接合されている。カバー8b
の内面にも重り部3上面の可動電極6と微小なギャップ
10bを隔てて固定電極11bが対向して設けられてい
る。
【0024】しかして−X軸方向(−Y軸方向)に加速
度が加わると、加えられた加速度の大きさに応じて重り
部3は+X軸方向(+Y軸方向)に相対変位して、Y軸
方向(X軸方向)に配設されたビーム4は+X軸方向
(+Y軸方向)に撓みを生じ、X軸方向(Y軸方向)に
配設されたビーム4はX軸方向(Y軸方向)に伸縮す
る。重り部3が+X軸方向(+Y軸方向)に変位する
と、X軸方向(Y軸方向)にある重り部3側面の可動電
極6と固定電極7とのギャップが変化し、X軸方向(Y
軸方向)にある2組の可動電極6と固定電極7とで構成
された2つのコンデンサの静電容量が増減する。また、
Y軸方向(X軸方向)に設けられた可動電極6と固定電
極7との対向面積が減少し、Y軸方向(X軸方向)にあ
る2組の可動電極6と固定電極7とで構成された2つの
コンデンサの静電容量が減少する。
【0025】また、−Z軸方向に加速度が加わると、加
えられた加速度の大きさに応じて重り部3は+Z軸方向
に変位し、重り部3を支持する4つのビーム4は+Z軸
方向に撓みを生じる。重り部3が+Z軸方向へ変位する
と重り部3の上面の可動電極6と固定電極11bとのギ
ャップ10b及び重り部3下面の可動電極6と固定電極
11aとのギャップ10aがそれぞれ変化し、Z軸方向
にある可動電極6,6と固定電極11b,11aとで構
成される2つのコンデンサの静電容量が増減する。ま
た、重り部3の側面6の可動電極6と固定電極7との対
向面積が減少し、可動電極6と固定電極7とで構成され
た4つのコンデンサの静電容量はそれぞれ減少する。
【0026】したがって、これらの6つのコンデンサの
静電容量の変化をそれぞれ検知することにより、加速度
センサAに加えられた加速度の大きさ及び方向を検出す
ることができる。
【0027】この加速度センサAにあっては、重り部3
がその周囲に配設された4つのビーム4により支持され
ているので、加えられた加速度によっても重り部3はZ
軸を中心として回転せず加速度を正確に測定することが
できる。また、可動電極6を検知回路等の接地側に接続
すれば、可動電極6の電位を安定にすることができるの
で、安定に静電容量を検出でき、より測定誤差を少なく
することができる。さらに、重り部3の両側に設けられ
た2組の可動電極6と固定電極7との間の静電容量の変
化の差を検知することにすれば、測定感度を2倍にする
ことができる。もちろん、重り部3上下面に設けられた
2組の可動電極6,6と固定電極11b,11aとの間
の静電容量の変化の差を検知する場合も同様である。
【0028】また、この加速度センサAにあっては、重
り部3側面のいずれか一方の1組の可動電極6及び固定
電極7間の静電容量の変化を打ち消すように、重り部3
反対側の可動電極6及び固定電極7間に静電力を発生さ
せ、当該発生させた静電力の大きさを検知することによ
り加速度の大きさを求めることもできる。また、重り部
3の上面若しくは下面にあるいずれか1組の可動電極6
及び固定電極11b(11a)間に静電力を発生させる
ことにしてもよい。このように、重り部3を挟むように
して可動電極6を設けているので、簡単にサーボ構造の
加速度センサとすることもできる。
【0029】図2(a)〜(k)に本発明の別な実施例
である加速度センサBの製造方法を示す。加速度センサ
Bは、図2(k)に示すように第1の実施例である加速
度センサAと同様に、4本のビーム4により支持された
重り部3の側面及び上下面にそれぞれ可動電極6が設け
られており、側面の可動電極6と微小なギャップを隔て
て固定電極7が形成され、上下面の可動電極6,6とそ
れぞれ微小なギャップ10b,10aを隔てて固定電極
11b,11aが形成されている。以下図2(a)〜
(k)に従って加速度センサBの製造方法について詳述
する。
【0030】まず、フレーム1となるシリコンウエハ2
1のセンサ一個分に固定電極7とフレーム1との絶縁を
図るためにリンなどをドーピングしてn領域22を角枠
状に形成する(図2(a))。このn領域22の内部に
ボロンなどを高濃度にドーピングしてp+領域23を角
枠状に形成する(図2(b))。次に空間5を形成させ
る領域にp+領域23の側面を露出させるようにエッチ
ングしてトレンチ24を形成する(図2(c))。この
トレンチ24の内周面からシリコンウエハ21上面のn
領域22の外周域にかけてSiO2の酸化膜25を形成
する(図2(d))。さらにトレンチ24内部を埋める
とともに酸化膜25を覆うようにしてポリシリコン層2
6をシリコンウエハ21上面に堆積し(図2(e))、
堆積したポリシリコン層26をパターニングして重り部
3の上面のギャップ10bを形成させる領域にポリシリ
コン層26を残す(図2(f))。このポリシリコン層
26が後に犠牲層として空洞化され空間5及びギャップ
10bが形成される。次にポリシリコン層26を覆うよ
うにしてシリコンウエハ21上面にSiNのパッシベー
ション膜27を形成する(図2(g))。さらにパッシ
ベーション膜27の上面に蒸着形成した金属薄膜28を
パターニングして固定電極11bを形成し、さらにその
上からSiNのパッシベーション膜29を形成する(図
2(h))。続いて所定の厚さとなるまでシリコンウエ
ハ21の下面を研磨する(図2(i))。この研磨量を
調整することによって、ビーム4の厚さを調整して加速
度センサBの感度の調整を行なうことができる。次い
で、フレーム1下面のカバー8aとなる基板31例えば
ガラス基板やシリコン基板に窪み9及び電極引き出し用
凹部12を設け、空間5及び凹部12の内面に金属薄膜
30を蒸着形成して固定電極11a及び固定電極引き出
しパッド13を形成する。この固定電極11a等を形成
した基板31をシリコンウエハ21の下面に接合する
(図2(j))。最後に、パッシベーション膜27,2
9の適当な箇所にポリシリコン層26に通じる穴を開口
し、KOH水溶液などのアルカリエッチャントによって
ポリシリコン層26を犠牲層エッチングして、重り部3
や空間5、重り部3上面のギャップ10b及びビーム4
を形成して、多数の加速度センサBが2次元的に配置さ
れたシリコンウエハ21を作成する。最後にこのシリコ
ンウエハ21を切断して、加速度センサBを同時に多数
作成することができる(図2(k))。このようにする
ことにより、フレーム1上面のカバー8aをフレーム1
と一体として作成することができる。
【0031】また、図3(a)〜(g)には別な実施例
である加速度センサCの製造方法を示す。加速度センサ
Cも第2の実施例の加速度センサBと主要な構造は同じ
であって、フレーム1上下面のカバー8b及びカバー8
aはフレーム1と一体として形成されている(なお、図
示した加速度センサCにあってはビーム4が重り部3の
上端に配設されている。)。以下図3(a)〜(g)に
従って加速度センサCの製造方法について述べる。ま
ず、シリコンウエハ41に、空間5や重り部3、ビーム
4や固定電極7などを形成させる領域にボロンなどを高
濃度にドーピングしてp+領域42を形成させる(図3
(a))。次に、p+領域42の内周域にリンなどをド
ーピングしてn領域43を形成する。このn領域43は
のちに多孔質化シリコン領域46へ電圧を印加するため
の電極となる。さらに、n領域43からp+領域42に
かけて重り部3や空間5、重り部3下側のギャップ10
bを形成する領域にリンなどを高濃度にドーピングして
+領域44を形成させる(図3(b))。次に、重り
部3及びビーム4を形成させる領域にボロンなどを導入
してp領域45を形成させる(図3(c))。次にシリ
コンウエハ41の上面にn領域43を露出させるように
マスクを施したのち、HF水溶液中において露出したn
領域43からシリコンウエハ41に電圧を印加し、n+
領域44を多孔質化して多孔質シリコン領域46を形成
させる(図3(d))。この多孔質シリコン領域46を
熱処理して酸化シリコン領域47を形成し、シリコンウ
エハ41上面のp+領域42の外周域まで酸化シリコン
層48を形成する(図3(e))。次に酸化シリコン層
48を覆うようにしてSiNのパッシベーション膜49
をシリコンウエハ41上面に形成し、さらにパッシベー
ション膜49の上面に蒸着形成させた金属薄膜50をパ
ターニングして固定電極11aを形成して、金属薄膜5
0の上に再度SiNのパッシベーション膜51を形成す
る(図3(f))。最後にパッシベーション膜49,5
1の適当な位置に酸化シリコン領域47及び酸化シリコ
ン層48に達する穴を開口し、HF水溶液中で酸化シリ
コン領域47及び酸化シリコン層48を犠牲層エッチン
グをして、重り部3や空間5及び重り部3上下面のギャ
ップ10a,10bを形成する。このようにして加速度
センサCを簡単に作成することができる。
【0032】図4に示すものはさらに別な実施例である
加速度センサDを示す断面図である。加速度センサDの
重り部3は角錐台状に形成されていて、シリコンの{1
11}面からなる4つの側面によって囲まれている。重
り部3全体は導電性を有しており、4つの側面及び上面
や下面はそれぞれ可動電極6として機能する。フレーム
1の上面にはガラス製のカバー8aが接合されて、カバ
ー8aに設けられた窪み9の内面には重り部3上面の可
動電極6と微小なギャップ10aを隔てて固定電極11
aが設けられている。また、フレーム1の下面には角枠
状をしたガラス製の接合部14を挟んでシリコン製のカ
バー8bが接合されている。カバー8bには重り部3が
納まるように凹部15が設けられており、凹部15の内
側面には重り部3の4つの側面にある4つの可動電極6
と微小なギャップを隔てて固定電極7が設けられてい
る。また、凹部15の底面には重り部3下面の可動電極
6と微小なギャップ10bを隔てて固定電極11bが設
けられている。
【0033】この加速度センサDの製造方法を図5
(a)〜(h)に示す。なお、図5においてもセンサ1
個分について示している。まず、フレーム1となる第1
の導電型の{100}面シリコンウエハ(例えばp型)
61を準備し(図5(a))、異方性エッチング時のエ
ッチストップ層となる第2の導電層(例えばn型)62
をシリコンウエハ61の上面に形成する(図5
(b))。次に、電気化学エッチング法(ECE法)に
よりシリコンウエハ61に異方性エッチングを施し、フ
レーム1やビーム4となる薄膜部63及び角錐台状の重
り部3を形成する(図5(c))。この時{100}面
シリコンウエハ61に異方性エッチングを施しているの
で、エッチング速度の違いにより{111}面が表わ
れ、重り部3は{111}面からなる4つの側面で囲ま
れることになる。
【0034】また別なシリコンウエハ64を準備し(図
5(d))、重り部3と反転構造となるようにエッチン
グを施し、重り部3が納まる凹部15を形成する。(図
5(e))。このシリコンウエハ64の凹部15の4つ
の内側面にそれぞれ固定電極7を形成し、底面には一つ
の固定電極11bを形成する(図5(f))。なお、固
定電極7及び固定電極11bはシリコンウエハ64に不
純物をドーピングして形成することにしてもよい。次に
凹部15が形成されたシリコンウエハ64の薄膜部63
に、接合部14となる角枠状に形成されたガラス基板6
5を重ね合わせ、さらにガラス基板65の上に重り部3
が配置されたシリコンウエハ61を重ね合わせて、それ
ぞれを陽極接合法等により接合する(図5(g))。ま
た、窪み9の内面に固定電極11aが形成されたガラス
基板66をシリコンウエハ61に接合する(図5
(h))。最後に図5(h)の一点破線で示した位置で
切断することにより、多数の加速度センサDを同時に作
成することができる。
【0035】図6には本発明のさらに別な実施例である
加速度センサEのフレーム1を示す平面図である。重り
部3を支持する4本のビーム4は、それぞれ略矩形パル
ス状に形成されている。このように略矩形パルス状に形
成すれば、抵抗なく重り部3は上下左右方向に揺動自在
に変位することができ、加速度センサEの感度を向上さ
せることができる。また、これ以外にも様々な形状が考
えられ、例えばビーム4のパルス形状に丸みを持たせて
略正弦波状などの非直線状に形成して、重り部3を揺動
自在に変位させるようにするとよい。
【0036】図7に示すものは本発明の一実施例である
加速度センサアレイFを示す概略構成図である。加速度
センサアレイFは、ガラス基板などの基板71上に例え
ば第1の実施例である加速度センサAが多数2次元的に
配列されたものである。したがって、この加速度センサ
アレイFを用いれば、加速度センサアレイに加わった加
速度や振動の分布を正確に知ることができる。
【0037】
【発明の効果】本発明の加速度センサにあっては、重り
部の3軸方向例えば、X軸、Y軸及びZ軸方向それぞれ
の加速度若しくは加速度の変動を同時に測定することが
できる。
【0038】また、例えば重り部を少なくとも2本のビ
ームによって両持ち状に支持したり、4本のビームによ
って重り部端面の4つの辺を支持すれば、重り部の軸回
りの回転を抑えることができ、X軸、Y軸及びZ軸方向
の加速度をそれぞれ精度よく測定することができる。
【0039】また、ビーム形状を非直線形状とすれば、
ビームの軸方向への伸縮が容易となり、測定感度を上げ
ることができる。
【0040】さらに、重り部をシリコンの{111}面
からなる4つの側面とシリコンの{100}面からなる
上面及び下面とから構成すれば、シリコンウエハを異方
性エッチングすることによって簡単に重り部を形成する
ことができる。
【0041】また、複数個の可動電極を共通電極若しく
は共通接地電極とすれば、可動電極を一個で済ませるこ
とができ、その構造及び製造工程を簡単にすることがで
きる。
【0042】本発明の加速度センサの製造方法によれ
ば、上記加速度センサの重り部やビームなどの主要な構
造体を簡単に製造することができる。
【0043】また、本発明の加速度センサアレイによれ
ば、加速度センサアレイに加わった加速度分布や振動分
布を正確に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施例である加速度センサ
を示す断面図、(b)は加速度センサのフレームを示す
平面図ある。
【図2】(a)〜(k)は、同上の別な実施例である加
速度センサの製造方法を示す断面図である。
【図3】(a)〜(g)は、同上のさらに別な実施例で
ある加速度センサの製造方法を示す断面図である。
【図4】本発明のさらに別な実施例である加速度センサ
を示す断面図である。
【図5】(a)〜(h)は、同上のさらに別な実施例で
ある加速度センサの製造方法を示す断面図である。
【図6】本発明のさらに別な実施例である加速度センサ
のフレームを示す平面図である。
【図7】(a)(b)はそれぞれ、本発明の一実施例で
ある加速度センサアレイを示す平面図及び断面図であ
る。
【符号の説明】
3 重り部 4 ビーム 6 可動電極 14 接合部 21 シリコンウエハ 24 トレンチ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年7月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 六面体をした重り部を、弾性を有するビ
    ームによって支持部に支持させて、前記重り部の3軸方
    向にそれぞれ少なくとも1つの前記重り部側面に設けた
    可動電極を配置し、前記各可動電極と対向して固定電極
    を設けたことを特徴とする加速度センサ。
  2. 【請求項2】 少なくとも2本の前記ビームにより前記
    重り部を両持ち状に支持させたことを特徴とする請求項
    1に記載の加速度センサ。
  3. 【請求項3】 4本の前記ビームによって前記重り部端
    面の4つの辺をそれぞれ支持させたことを特徴とする請
    求項1又は2に記載の加速度センサ。
  4. 【請求項4】 前記ビーム形状を非直線形状としたこと
    を特徴とする請求項1、2又は3に記載の加速度セン
    サ。
  5. 【請求項5】 前記重り部はシリコンの{111}面か
    らなる4つの側面とシリコンの{100}面からなる上
    面及び下面とからなることを特徴とする請求項1、2、
    3又は4に記載の加速度センサ。
  6. 【請求項6】 前記複数個の可動電極を共通電極若しく
    は接地共通電極としたことを特徴とする請求項1、2、
    3、4又は5に記載の加速度センサ。
  7. 【請求項7】 少なくとも一つの前記固定電極を前記支
    持部に不純物を導入して形成したことを特徴とする請求
    項1、2、3、4、5又は6に記載の加速度センサ。
  8. 【請求項8】 少なくとも一つの前記固定電極を前記支
    持部に形成した金属薄膜をパターニングして形成したこ
    とを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6に記載
    の加速度センサ。
  9. 【請求項9】 請求項1、2、3、4、5、6、7又は
    8に記載の加速度センサを用いた加速度検出方式であっ
    て、 前記可動電極と前記固定電極との間の静電容量の変化を
    測定することを特徴とする加速度センサによる加速度検
    出方式。
  10. 【請求項10】 前記重り部を挟んで2つの組の前記可
    動電極と固定電極を設けた請求項1、2、3、4、5、
    6、7又は8に記載の加速度センサを用いた加速度検出
    方式であって、 前記重り部を挟んで設けられた2つの組の前記可動電極
    と前記固定電極との間の静電容量の変化の差を検知する
    ことを特徴とする加速度センサによる加速度検出方式。
  11. 【請求項11】 前記重り部を挟んで2つの組の前記可
    動電極と固定電極を設けた請求項1、2、3、4、5、
    6、7又は8に記載の加速度センサを用いた加速度検出
    方式であって、 いずれか一つの組の前記可動電極と前記固定電極との間
    の静電容量の変化を検知し、加速度によって生じる前記
    検知信号の変化を打ち消すように、残る組の前記可動電
    極及び前記固定電極の間に静電力を発生させ、当該両電
    極へ入力するフィードバック信号から加速度を検出する
    ようにしたことを特徴とする加速度センサによる加速度
    検出方式。
  12. 【請求項12】 請求項1、2、3、4、5、6、7又
    は8に記載の加速度センサを製造するための方法であっ
    て、 シリコンウエハにトレンチエッチングする工程とシリコ
    ンウエハを研磨する工程とにより、前記ビーム及び前記
    重り部を形成することを特徴とする加速度センサの製造
    方法。
  13. 【請求項13】 請求項1、2、3、4、5、6、7又
    は8に記載の加速度センサを製造するための方法であっ
    て、 シリコンウエハに形成された多孔質シリコン層を熱酸化
    処理し、熱酸化処理されたシリコン層をエッチングする
    工程により、前記ビーム及び前記重り部を形成すること
    を特徴とする加速度センサの製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項1、2、3、4、5、6、7又
    は8に記載の加速度センサを多数2次元的に配置したこ
    とを特徴とする加速度センサアレイ。
JP6040459A 1994-02-14 1994-02-14 加速度センサ及びその製造方法、当該加速度センサによる加速度検出方法、並びに加速度センサアレイ Pending JPH07225243A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11304834A (ja) * 1998-04-22 1999-11-05 Mitsumi Electric Co Ltd 物理量検出センサ
JP2009517666A (ja) * 2005-12-02 2009-04-30 エー. デニッシュ,リー 形状/加速度測定機器および装置
JP2012002752A (ja) * 2010-06-18 2012-01-05 Denso Corp 容量式慣性力センサ
JP2013076582A (ja) * 2011-09-29 2013-04-25 Seiko Instruments Inc 加速度センサ

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