JPWO2017047295A1 - シリンジ用プランジャおよびそれを用いたプレフィルドシリンジ - Google Patents

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Abstract

シリンジ用プランジャ(3)は、ガスケット装着部(32)と円盤部(3
4)とシャフト部(30)と押圧部(33)とを備える。シャフト部(30)
は、円盤部(34)より下方に延びる4つの平板部(31a,31b,31
c,31d)を有する。プランジャ(3)は、シャフト部(30)の先端部
に設けられたプランジャ傾倒規制部(5)を有する。プランジャ傾倒規制部
(5)は、円盤部(34)に一端を有し、シャフト部(30)の中心軸に対
して斜め下方に所定長延び、いずれかの平板部に他端を有する軸方向傾斜板
状部(51,52)を備える。軸方向傾斜板状部(51,52)の外縁は、
円盤部(34)の外縁の鉛直線上もしくは鉛直線上付近に位置し、軸方向傾
斜板状部(51,52)は、すべての隣り合う平板部間に設けられている。

Description

本発明は、シリンジ用プランジャおよびそれを用いたプレフィルドシリンジに関する。
近年、予め薬液が充填されたプレフィルドシリンジが多く利用されている。
プレフィルドシリンジとしては、プランジャがガスケットに装着されておらず、使用時に装着するタイプのものと、プランジャが予めガスケットに装着されたタイプのものがある。
プランジャがガスケットに装着されているタイプのプレフィルドシリンジは、先端開口がシールされた外筒内に薬剤を充填した状態とし、減圧下雰囲気(真空下雰囲気)にて、ガスケットを外筒の開口部に配置し、その後、常圧状態とすることにより、ガスケットを外筒内に挿入させるといういわゆる真空打栓といわれる方法を用いてガスケットを挿入した後、プランジャをガスケットに装着することにより製造されている。プランジャが装着済みでは、外筒の開口部へのガスケットの配置が困難であるため、ガスケット単体にて上記の打栓作業が行われる。このため、プレフィルドシリンジとしては、その後のプランジャ装着作業を必要とするのが一般的である。また、プランジャがガスケットに装着されていないタイプのプレフィルドシリンジでは、使用時に使用者がプランジャをガスケットに装着する作業を行うものとなる。
そして、プレフィルドシリンジでは、プランジャに雄ねじ部、ガスケットに雌ねじ部を設け、両者の螺合による装着機構を有するものが一般的となっている。
プレフィルドシリンジとして、例えば、特許文献1(WO01/005456、US2008−0051728−A1)のものがある。
特許文献1のプランジャは、シリンジバレルの中心軸とプランジャの中心軸を容易に一致させた状態でガスケットをプランジャ先端のネジ部に取り付けることができるシリンジ用プランジャである。そして、特許文献1のプランジャは、先端に、シリンジ2に備えられたガスケット25を取り付けるためのネジ部10が形成されている。このネジ部10の後方(図1において右方)には、一対のリング部材12,13が間隔を開けて配置されており,これらリング部材12,13の間には,複数枚の羽根部材14が配置されている。一方のリング部材12は,プランジャ1先端のネジ部10に接して配置され,他方のリング部材13は,一方のリング部材12よりも後方に離れて配置され,リング部材12,13同士の間には,0.5mm以上の間隔が開けられている。
また、本件出願人は、特許文献2(特開2014−87502)を提案している。特許文献2のプランジャ5は、本体部50の先端部に設けられた4つの補強部54を備えている。各補強部54は、図17ないし図19に示すように、平板状の軸方向補強部54aと、軸方向補強部と54aと一端が接合した周方向補強部54bにより構成されている。軸方向補強部54aは、シャフト部を構成するいずれかの平板部51a,51b,51c,51dの表面より直交するように、かつ、フランジ56の後端面からも直交するように、所定長延びる平板状のものとなっている。そして、軸方向補強部54aは、プランジャの中心軸にほぼ平行となるように設けられている。また、軸方向補強部54aの軸方向長は、シャフト部の全長(平板部の全長)の1/6〜1/4程度であることが好ましい。また、軸方向補強部54aは、図18に示すように、その終端(基端)は、面取り形状もしくは円弧状となっている。
周方向補強部54bは、軸方向補強部の基端側端部より若干先端側(フランジ56側)となる位置に設けられている。周方向補強部は、軸方向補強部54aと向かい合うシャフト部間を連結しており、周方向の一端が、軸方向補強部54aの一方の側面より延び、他端が軸方向補強部54aと向かい合う平板部に到達するものとなっており、かつ、底面は、軸方向補強部54aが突出する平板部と連結している。つまり、周方向補強部54bは、周方向補強部54bと近接する軸方向補強部54aと、2つの平板部を連結するものとなっている。また、周方向補強部54bは、フランジ56とほぼ平行となるように設けられている。
また、シリンジは、上記のプレフィルドシリンジに限らず、使用時に内部の空気抜きを行うことが必要な場合が多い。内部に充填されている液体の粘度が高い場合、また、充填量が多い大きなシリンジの場合、この空気抜き作業時に大きな負荷をかけることが必要である。この空気抜き作業時において、特に、プランジャの初期移動時では、外筒内に進入しているプランジャ部分が少ないため、プランジャが傾き易く、これにより液漏れが生じることがあった。また、液体を充填したシリンジは、シリンジポンプに装着して使用されることも多い。このシリンジポンプの利用時においても、プランジャの初期移動時では、外筒内に進入しているプランジャ部分が少ないため、プランジャが傾き易く、これにより液漏れが生じることがあった。
WO01/005456(US2008−0051728−A1) 特開2014−87502
特許文献1のプランジャは、一対のリング部材12,13が間隔を開けて配置されており、これらリング部材12,13の間に、複数枚の羽根部材14が配置されているため、外筒内でのプランジャの傾倒もある程度規制する。しかし、一対のリング部材12,13間に設けられている羽根部材14は、プランジャの軸方向に平行に延びており、羽根部材14間には、羽根部材不在部分が形成されている。プランジャが傾倒したとき、羽根部材が、外筒の内面に当接した場合には、傾倒が規制されるが、プランジャが、羽根部材非存在部側に傾倒したときは、プランジャの傾倒を十分に規制できない。そして、羽根部材非存在部は、羽根部材存在部より、かなり大きい。よって、このプランジャでは、全体的にみて、外筒内でのプランジャ傾倒規制は、不十分なものとなっている。
同様に、特許文献2のものでも、このような補強部を有することにより、ガスケットに装着されたプランジャの外筒内での傾倒をある程度防止できるが、補強部間に補強部不在部分が形成されている。プランジャが傾倒したとき、補強部が、外筒の内面に当接した場合には、傾倒が規制されるが、プランジャが、補強部非存在部側に傾倒したときは、プランジャの傾倒を十分に規制できない。
そこで、本発明の目的は、シリンジのガスケットに装着後において、外筒内でのプランジャの傾倒が規制され、プランジャ傾倒に起因する液漏れが生じなく、かつ、ガスケットへのプランジャ装着も良好に行うことができるシリンジ用プランジャおよびそれを用いたプレフィルドシリンジを提供する。
上記目的を達成するものは、以下のものである。
シリンジ用プランジャであって、
前記プランジャは、上端に設けられたガスケット装着部と、前記ガスケット装着部の下端に位置する円盤部と、前記円盤部より下方に延びるシャフト部と、前記シャフト部の下端付近に設けられた押圧部とを備え、
前記シャフト部は、前記円盤部より下方に延びる複数の平板部を有し、さらに、前記プランジャは、前記シャフト部の先端部に設けられ、外筒内でのプランジャの傾倒を規制するプランジャ傾倒規制部を有し、
前記プランジャ傾倒規制部は、前記円盤部に一端を有し、前記シャフト部の中心軸に対して斜め下方に延び、いずれかの前記平板部に他端を有する軸方向傾斜板状部を備え、前記軸方向傾斜板状部の外縁は、前記円盤部の外縁の鉛直線上もしくは前記鉛直線上付近に位置するものとなっており、かつ、前記軸方向傾斜板状部は、すべての隣り合う前記平板部間に設けられているシリンジ用プランジャ。
また、上記目的を達成するものは、以下のものである。
シリンジ用プランジャと、薬剤充填済外筒とからなるプレフィルドシリンジであって、
前記シリンジ用プランジャは、上記のシリンジ用プランジャであり、
前記薬剤充填済外筒は、封止された先端部と、基端部に設けられたフランジを有する外筒本体と、前記外筒本体の基端部内に収納され、かつ、前記シリンジ用プランジャが装着可能なガスケットと、前記外筒本体内に収納された薬剤とを備えるプレフィルドシリンジ。
図1は、本発明の実施例のプレフィルドシリンジの正面図である。 図2は、図1に示した薬剤充填済外筒のA−A線断面図である。 図3は、本発明の実施例のシリンジ用プランジャの正面図である。 図4は、図3に示したシリンジ用プランジャの右側面図である。 図5は、図3に示したシリンジ用プランジャの拡大平面図である。 図6は、図3のB−B線拡大断面図である。 図7は、図5のC−C線断面図である。 図8は、図5のD−D線断面図である。 図9は、図3に示したシリンジ用プランジャの先端部の拡大図(拡大正面図)である。 図10は、図4に示したシリンジ用プランジャの先端部の拡大図(拡大右側面図)である。 図11は、薬剤充填済外筒にシリンジ用プランジャを装着した状態のプレフィルドシリンジの正面図である。 図12は、図11に示したプレフィルドシリンジの右側面図である。 図13は、本発明の他の実施例のシリンジ用プランジャの正面図である。 図14は、図13に示したシリンジ用プランジャの右側面図である。 図15は、図13に示したシリンジ用プランジャの拡大平面図である。 図16は、図13のE−E線拡大断面図である。 図17は、図15のF−F線断面図である。 図18は、図15のG−G線断面図である。 図19は、図13に示したシリンジ用プランジャの先端部の拡大図(拡大正面図)である。 図20は、図14に示したシリンジ用プランジャの先端部の拡大図(拡大右側面図)である。 図21は、本発明の他の実施例のシリンジ用プランジャの正面図である。 図22は、図21に示したシリンジ用プランジャの右側面図である。 図23は、図21に示したシリンジ用プランジャの拡大平面図である。 図24は、図21のH−H線拡大断面図である。 図25は、図23のI−I線断面図である。 図26は、図23のJ−J線断面図である。 図27は、図21に示したシリンジ用プランジャの先端部の拡大図(拡大正面図)である。 図28は、図22に示したシリンジ用プランジャの先端部の拡大図(拡大右側面図)である。 図29は、本発明の他の実施例のシリンジ用プランジャの先端部の拡大正面図である。 図30は、図29に示したシリンジ用プランジャの先端部の右側面図である。右側面図である。 図31は、本発明の他の実施例のシリンジ用プランジャの先端部の拡大正面図である。
本発明のシリンジ用プランジャおよびプレフィルドシリンジを図面に示す実施例を用いて説明する。
本発明のプレフィルドシリンジ1は、薬剤充填済外筒2とシリンジ用プランジャ3とからなる。
図1および図2に示す実施例のプレフィルドシリンジ1では、シリンジ用プランジャ3は、薬剤充填済外筒2に装着されておらず、使用時に、シリンジ用プランジャ3が、薬剤充填済外筒2に装着されるものとなっている。
本発明のシリンジ用プランジャ3は、上端に設けられたガスケット装着部32と、ガスケット装着部32の下端に位置する円盤部34と、円盤部34より下方に延びるシャフト部30と、シャフト部30の下端付近に設けられた押圧部33とを備える。シャフト部30は、円盤部34より下方に延びる3つ以上の平板部31a,31b,31c,31dを有する。プランジャ3は、シャフト部30の先端部に設けられ、外筒内でのプランジャの傾倒を規制するプランジャ傾倒規制部5を有する。プランジャ傾倒規制部5は、円盤部34に一端を有し、シャフト部30の中心軸35に対して斜め下方に所定長延び、いずれかの平板部31a,31b,31c,31dに他端を有する軸方向傾斜板状部(軸方向傾斜扇型板状部)51,52を備える。軸方向傾斜扇型板状部51,52の外縁は、円盤部34の外縁の鉛直線上もしくは鉛直線上付近(望ましくは、鉛直線より若干内側)に位置するものとなっており、かつ、軸方向傾斜扇型板状部51,52は、すべての隣り合う平板部31a,31b,31c,31d間に設けられている。
薬剤充填済外筒2は、図1および図2に示すように、封止されたノズル部22と、基端部に設けられたフランジ23を有する外筒本体20と、外筒本体20の基端部内に収納され、かつ、シリンジ用プランジャ3が装着可能なガスケット4と、外筒本体20内に収納された薬剤8を備える。なお、この実施例では、封止部材7は、着脱可能なシールキャップ7により形成されている。なお、封止部材としては、ノズル部22の先端面を封止する剥離可能なフィルム状のものであってもよい。
外筒本体20は、透明もしくは半透明材料により、好ましくは、酸素透過性、水蒸気透過性の少ない材料により形成された筒状体である。
外筒本体20は、外筒本体部21と、外筒本体部21の先端側に設けられたノズル部22と、外筒本体部21の後端側に設けられたフランジ23を備える。
外筒本体部21は、ガスケット4を液密かつ摺動可能に収納するほぼ筒状の部分であり、ノズル部22は、外筒本体部21より小径の筒状部となっている。また、外筒本体部21の先端部は、ノズル部22に向かって縮径するテーパ部となっている。フランジ23は、図1および図2に示すように外筒本体部21の後端全周より垂直方向に突出するように形成された円弧状外縁を有するものとなっている。言い換えれば、フランジは、内部が欠損したドーナツ盤状のものとなっている。
ノズル部22は、図2に示すように、ノズル本体部と、ノズル本体部と同心的に形成されたカラーとを備えている。ノズル本体部は、外筒本体20の先端に設けられており、外筒内の薬液等を排出するための先端開口部を備えるとともに先端に向かってテーパ状に縮径するように形成されている。カラーは、ノズル本体部を取り囲むように、同心的に円筒状に形成されている。
外筒本体20の形成材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アクリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、環状ポリオレフィンポリマー、環状オレフィンコポリマーのような各種樹脂が挙げられるが、その中でも成形が容易で耐熱性があることから、ポリプロピレン、環状ポリオレフィンポリマー、環状オレフィンコポリマーのような樹脂が好ましい。なお、内部に充填された薬液を外側から目視にて確認できるように透明性が高く、オートクレーブ滅菌に耐えられる耐熱性を有する環状ポリオレフィンポリマー、環状オレフィンコポリマーが、外筒2の形成材料として特に好ましい。
封止部材(シールキャップ)7は、図1および図2に示すように、閉塞端と、筒状本体部と、筒状部内に形成されたノズル収納部とを有している。さらに、ノズル収納部は、ノズル本体部の先端部を収納するノズル先端部収納部と、カラーの先端部を収納するカラー先端部収納部とを備えている。また、キャップ7の外側面には、すべり止め用の突出部が形成されている。封止部材(シールキャップ)の形成材料としては、天然ゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム等の合成ゴム、オレフィン系エラストマーやスチレン系エラストマー等の熱可塑性エラストマー等の弾性材料が好ましい。
ガスケット4は、外筒本体20の基端部内、具体的には、外筒本体20の基端開口より、所定長、先端側となる位置に収納されている。ガスケット4の基端と外筒本体20の基端間の距離は、5〜30mmが好ましく、特に、10〜15mmが好ましい。また、ガスケット4の基端と外筒本体20の基端間の距離は、後述するプランジャ3のプランジャ傾倒規制部5の軸方向長の1/2以上であることが好ましい。
この実施例のガスケット4は、図1および図2に示すようにほぼ同一外径にて延びる筒状本体部と、本体部より先端方向に延びるテーパ状閉塞部とを備える。そして、本体部の外側面には、複数の環状リブ(この実施例では3つ、2つ以上であれば、液密性と摺動性を満足できれば適宜数としてもよい)が形成されている。これらのリブは、外筒本体20の内面に液密に接触する。
そして、ガスケット4は、筒状本体部の内部であり、かつ、後端開口部より先端方向に延びる凹部を備える。この凹部は、プランジャ3のガスケット装着部32を収納可能である。さらに、凹部の内面(筒状本体部の内面)には、ガスケット側螺合部43が形成されている。ガスケット側螺合部43は、プランジャ3のガスケット装着部32の外面に形成されたプランジャ側螺合部37と螺合可能である。両者が螺合することにより、プランジャ3は、ガスケット4より離脱しない。なお、プランジャ3は、使用時に取り付けるものとなっている。
ガスケット4の形成材料としては、弾性を有するゴム(例えば、ブチルゴム、ラテックスゴム、シリコーンゴムなど)、合成樹脂(例えば、SBSエラストマー、SEBSエラストマー等のスチレン系エラストマー、エチレン−αオレフィン共重合体エラストマー等のオレフィン系エラストマーなど)等を使用することが好ましい。
外筒本体20とガスケット4と封止部材7により形成される空間内に充填される薬液8としては、例えば、造影剤、高濃度塩化ナトリウム注射液、ミネラル類、ヘパリンナトリウム水溶液、ニトログリセリン、硝酸イソソルビド、シクロスポリン、ベンゾジアゼピン系薬剤、抗生物質、ビタミン剤(総合ビタミン剤)、各種アミノ酸、ヘパリンのような抗血栓剤、インスリン、抗腫瘍剤、鎮痛剤、強心剤、静注麻酔剤、抗パーキンソン剤、潰瘍治療剤、副腎皮質ホルモン剤、不整脈用剤、補正用電解質、抗ウイルス剤、免疫賦活剤等が挙げられる。充填される薬液8としては、特に、外筒本体20のフランジ23を挿入するフランジ収納部を有するインジェクター、シリンジポンプなどの自動投与器にプレフィルドシリンジ1(外筒2)が装着されて、投与されるものであっておよい。このように投与される薬液8としては、血管造影用の造影剤が挙げられる。
プランジャ3は、図3ないし図19に示すように、上端に設けられたガスケット装着部32と、ガスケット装着部32の下端に位置する円盤部34と、円盤部34より下方に延びるシャフト部30と、シャフト部30の下端付近に設けられた押圧部33とを備える。
ガスケット装着部32は、 プランジャ3の先端部に設けられた突出部である。ガスケット装着部32は、円盤部34の中央付近から上方(先端方向)に突出している。ガスケット装着部32は、筒状部であることが望ましいが、棒状部であってもよい。この実施例では、図5に示すように、ガスケット装着部32は、内側に十字状の補強部39を有する筒状部となっている。
そして、ガスケット装着部32の外面には、ガスケット4のガスケット側螺合部43と螺合するプランジャ側螺合部37が設けられている。プランジャ側螺合部37は、螺旋状リブにより形成されている。ガスケット4の螺旋状螺合部43に対応するように、二条(二本)の螺旋状リブ37を備えている。螺旋状リブは、一条(一本)のみであってもよい。そして、この実施例の注射器では、後述するガスケット4とプランジャ3は、プランジャ3を回転させることにより両者が装着状態となる。
円盤部34は、ほぼ真円形状の板状部であり、外筒本体20の内径より、若干小さい直径を有している。ガスケット装着部32は、円盤部34の中心軸上に、その中心が位置するように設けられている。
シャフト部30は、円盤部34より下方に延びる3つ以上(この実施例では、4つ)の平板部31a,31b,31c,31dを有している。この実施例のシャフト部30は、図6に示すように、シャフト部30の中心軸35に対して、等角度(具体的には、90度間隔)にて、放射状に延びる4つの平板部31a,31b,31c,31dにより形成されている。さらに、この実施例のシャフト部30では、各平板部31a,31b,31c,31dの接合部には、平板部の全長に延びる軸方向補強部38が設けられている。このため、シャフト部30は、その中心部が肉厚なもの、言い換えれば、太いシャフト軸を有するものとなっている。
シャフト部30の後端には、押圧部33が設けられている。押圧部33は、円盤状に形成され、プランジャ押圧部として使用される。この実施例の押圧部33は、上述した円盤部34より、大きい直径を有する円盤状のものとなっている。
また、平板部31a,31b,31c,31dは、一端が円盤部34と連結し、他端が押圧部34に連結している。そして、この実施例では、平板部31a,31b,31c,31dは、一端から他端まで、ほぼ同じ幅、同じ厚さにて、シャフト部30の中心軸35に平行に延びるものとなっている。このため、各平板部31a,31b,31c,31dは、円盤部34および押圧部34に対して直交している。また、シャフト部30の外縁、言い換えれば、平板部31a,31b,31c,31dの外縁は、円盤部34の外縁の鉛直線上もしくは鉛直線の内側付近に位置するものとなっている。
そして、本発明のプランジャ3は、シャフト部30の先端部に設けられ、外筒本体20内でのプランジャの傾倒を規制するプランジャ傾倒規制部5を有している。
特に、この実施例のプランジャ3では、図3ないし図10、特に、図9および図10に示すように、プランジャ傾倒規制部5は、円盤部34およびいずれかの平板部の上端に一端を有し、シャフト部30の中心軸35に対して斜め下方に所定長延び、一端を有する平板部と隣り合う平板部に他端を有する軸方向傾斜扇型板状部(第1方向傾斜扇型板状部)51を有するものとなっている。
具体的には、プランジャ傾倒規制部5は、円盤部34と第1の平板部31aの交点(言い換えれば、円盤部34の下面かつ第1の平板部31aの上端)に一端(始端)を有し、シャフト部30の中心軸35に対して斜めかつ所定長下方に延び、第1の平板部31aと隣り合う第2の平板部31bに他端(終端)を有する第1の軸方向傾斜扇型板状部(第1方向傾斜扇型板状部、円盤部平板部連結部始端型第1方向傾斜扇型板状部)51を有している。第1方向傾斜扇型板状部51が、第1の平板部31aと隣り合う第2の平板部31bを斜めに連結するため、第1の平板部31aと隣り合う第2の平板部31b間には、軸方向の全長にわたり、扇型板状部51が存在する。
同様に、プランジャ傾倒規制部5は、円盤部34と第2の平板部31bの交点(言い換えれば、円盤部34の下面かつ第2の平板部31bの上端)に一端(始端)を有し、シャフト部30の中心軸35に対して斜めかつ所定長下方に延び、第2の平板部31bと隣り合う第3の平板部31cに他端(終端)を有する第1の方向に傾斜する軸方向傾斜扇型板状部(第1方向傾斜扇型板状部)51を有している。第1方向傾斜扇型板状部51が、第2の平板部31bと隣り合う第3の平板部31cを斜めに連結するため、第2の平板部31bと隣り合う第3の平板部31c間には、軸方向の全長にわたり、扇型板状部51が存在する。
同様に、プランジャ傾倒規制部5は、円盤部34と第3の平板部31cの交点(言い換えれば、円盤部34の下面かつ第3の平板部31cの上端)に一端(始端)を有し、シャフト部30の中心軸35に対して斜めかつ所定長下方に延び、第3の平板部31cと隣り合う第4の平板部31dに他端(終端)を有する第1の軸方向傾斜扇型板状部(第1方向傾斜扇型板状部)51を有している。第1方向傾斜扇型板状部51が、第3の平板部31cと隣り合う第4の平板部31dを斜めに連結するため、第3の平板部31cと隣り合う第4の平板部31d間には、軸方向の全長にわたり、扇型板状部51が存在する。
同様に、プランジャ傾倒規制部5は、円盤部34と第4の平板部31dの交点(言い換えれば、円盤部34の下面かつ第4の平板部31dの上端)に一端(始端)を有し、シャフト部30の中心軸35に対して斜めかつ所定長下方に延び、第4の平板部31dと隣り合う第1の平板部31aに他端(終端)を有する第1の軸方向傾斜扇型板状部(第1方向傾斜扇型板状部)51を有している。第1の軸方向傾斜扇型板状部51が、第4の平板部31dと隣り合う第1の平板部31aを斜めに連結するため、第4の平板部31dと隣り合う第1の平板部31a間には、軸方向の全長にわたり、扇型板状部51が存在する。
上述したように、本発明のプランジャ3では、軸方向傾斜扇型板状部(第1方向傾斜扇型板状部)51は、すべての隣り合う平板部31a,31b,31c,31d間に設けられている。さらに、図6および図7に示すように、軸方向傾斜扇型板状部51の外縁は、円盤部34の外縁の鉛直線上もしくは鉛直線の内側付近に位置するものとなっている。特に、この実施例のプランジャ3では、軸方向傾斜扇型板状部51の外縁は、円盤部34の外縁の鉛直線上にほぼ位置するものとなっている。円盤部34の外縁を内径とし、下方に延びる円筒体を仮想した場合に、扇型板状部51の外縁は、仮想円筒体の内面上に位置するものとなっている。言い換えれば、扇型板状部51の外縁は、仮想円筒体の内面より突出しないものとなっている。
また、この実施例では、扇型板状部51の終端部が、プランジャ傾倒規制部5の終端を形成している。プランジャ傾倒規制部5の軸方向長(円盤部34からプランジャ傾倒規制部5の下端までの距離)は、10〜40mmであることが好ましい。特に、20〜30mmであることが好ましい。
さらに、この実施例のプランジャ3では、図3ないし図10、特に、図9および図10に示すように、プランジャ傾倒規制部5は、円盤部34およびいずれかの平板部の上端に一端を有し、シャフト部30の中心軸35に対して斜め下方に所定長延び、一端を有する平板部と隣り合う平板部に他端を有し、かつ、第1方向傾斜扇型板状部51と異なる方向に傾斜する軸方向傾斜扇型板状部(第2方向傾斜扇型板状部、円盤部平板部連結部始端型第2方向傾斜扇型板状部)52を有するものとなっている。そして、第1方向傾斜扇型板状部51と第2方向傾斜扇型板状部は、交差部56を備えている。この実施例では、軸方向傾斜扇型板状部は、隣り合う平板部間に、複数(2つ)設けられている。また、この実施例では、第1方向傾斜扇型板状部51と第2方向傾斜扇型板状部52は、終端54にて連結するものとなっている。
具体的には、プランジャ傾倒規制部5は、円盤部34と第2の平板部31bの交点(円盤部34の下面かつ第2の平板部31bの上端)に一端(始端)を有し、シャフト部30の中心軸35に対して斜めかつ所定長下方に延び、第2の平板部31bと隣り合う第1の平板部31aに他端(終端)を有する第2の軸方向傾斜扇型板状部(第2方向傾斜扇型板状部)52を有している。第2の軸方向傾斜扇型板状部(第2方向傾斜扇型板状部)52は、第1の軸方向傾斜扇型板状部(第1方向傾斜扇型板状部)51と異なる方向に傾斜している。このため、第2方向傾斜扇型板状部)52と第1方向傾斜扇型板状部51は、第2の平板部31bと隣り合う第1の平板部31a間にて交差し、交差部56を有している。この実施例のプランジャ3では、シャフト部30における第1方向傾斜扇型板状部51および第2方向傾斜扇型板状部52の終端の位置は、ほぼ同じものとなっている。
同様に、プランジャ傾倒規制部5は、円盤部34と第3の平板部31cの交点(円盤部34の下面かつ第3の平板部31cの上端)に一端(始端)を有し、シャフト部30の中心軸35に対して斜めかつ所定長下方に延び、第3の平板部31cと隣り合う第2の平板部31bに他端(終端)を有する第2の軸方向傾斜扇型板状部(第2方向傾斜扇型板状部)52を有している。第2方向傾斜扇型板状部)52と第1方向傾斜扇型板状部51は、第3の平板部31cと第2の平板部31b間にて交差し、交差部56を有している。
同様に、プランジャ傾倒規制部5は、円盤部34と第4の平板部31dの交点(円盤部34の下面かつ第4の平板部31dの上端)に一端(始端)を有し、シャフト部30の中心軸35に対して斜めかつ所定長下方に延び、第4の平板部31dと隣り合う第3の平板部31cに他端(終端)を有する第2の軸方向傾斜扇型板状部(第2方向傾斜扇型板状部)52を有している。第2方向傾斜扇型板状部)52と第1方向傾斜扇型板状部51は、第4の平板部31dと第3の平板部31c間にて交差し、交差部56を有している。
同様に、プランジャ傾倒規制部5は、円盤部34と第1の平板部31aの交点(円盤部34の下面かつ第1の平板部31aの上端)に一端(始端)を有し、シャフト部30の中心軸35に対して斜めかつ所定長下方に延び、第1の平板部31aと隣り合う第4の平板部31dに他端(終端)を有する第2の軸方向傾斜扇型板状部(第2方向傾斜扇型板状部)52を有している。第2方向傾斜扇型板状部)52と第1方向傾斜扇型板状部51は、第1の平板部31aと第4の平板部31d間にて交差し、交差部56を有している。
さらに、図6および図7に示すように、軸方向傾斜扇型板状部52の外縁は、円盤部34の外縁の鉛直線上もしくは鉛直線の内側付近に位置するものとなっている。特に、この実施例のプランジャ3では、軸方向傾斜扇型板状部52の外縁は、円盤部34の外縁の鉛直線上にほぼ位置するものとなっている。円盤部34の外縁を内径とし、下方に延びる円筒体を仮想したとき、扇型板状部52の外縁は、仮想円筒体の内面上に位置するものとなっている。言い換えれば、扇型板状部52の外縁は、仮想円筒体の内面より突出しないものとなっている。
さらに、この実施例のプランジャ3では、図3ないし図10、特に、図10に示すように、プランジャ傾倒規制部5は、円盤部34に一端を有し、所定幅にてシャフト部30上を下方に延びる円弧板状部53を有している。この円弧板状部53は、プランジャの中心軸に対して、向かい合うように2つ形成されている。そして、傾斜扇型板状部51,52は、円弧板状部53にて、それぞれの始端および終端が連結している。
また、円弧板状部53は、円盤部34に一端を有し、所定幅にて、第1の平板部31a、第3の平板部31cの外縁上を下方に延びるものとなっている。円弧板状部53の幅としては、円盤部34の外周の3/100〜10/100程度が好適である。また、円弧板状部53の軸方向長(円盤部34から円弧板状部53の終端までの距離)は、10〜40mmであることが好ましい。特に、20〜30mmであることが好ましい。さらに、円弧板状部53の外縁は、円盤部34の外縁の鉛直線上もしくは内側にほぼ位置するものであることが好ましい。特に、外縁の鉛直線上にほぼ位置することが好ましい。
なお、プランジャ傾倒規制部は、図31に示す実施例のシリンジ用プランジャ3dが備えるようなプランジャ傾倒規制部5dのように、隣り合う平板部間に1つのみの軸方向傾斜扇型板状部を有するものであってもよい。この実施例のシリンジ用プランジャ3dは、円盤部34およびいずれかの平板部の上端に一端を有し、シャフト部30の中心軸35に対して斜め下方に所定長延び、一端を有する平板部と隣り合う平板部に他端を有する軸方向傾斜扇型板状部(円盤部平板部連結部始端型第2方向傾斜扇型板状部)52のみを有するものとなっている。なお、円盤部34およびいずれかの平板部の上端に一端を有し、シャフト部30の中心軸35に対して斜め下方に所定長延び、一端を有する平板部と隣り合う平板部に他端を有する軸方向傾斜扇型板状部(円盤部平板部連結部始端型第1方向傾斜扇型板状部)51のみを有するものであってもよい。さらには、第1方向傾斜扇型板状部51と第2方向傾斜扇型板状部52を周方向に交互に備えるものであってもよい。これらの実施例のプランジャにおいても、すべての隣り合う平板部31a,31b,31c,31d間に軸方向傾斜扇型板状部を有している。
プランジャ3の構成材料としては、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート等の硬質もしくは半硬質樹脂を用いることが好ましい。また、この実施例のプランジャ3において、成形時の樹脂ゲート位置58は、扇型板状部の下端より、下端側となる平板部の外縁上に設けることが好ましい。このようにすることにより、良好な射出成形を行うことができる。
そして、この実施例のプレフィルドシリンジは、図11および図12に示すように、薬剤充填済外筒2にシリンジ用プランジャ3を装着した後、使用される。そして、この実施例のプレフィルドシリンジでは、図11および図12に示すように、薬剤充填済外筒2に装着された状態のシリンジ用プランジャ3は、少なくとも、プランジャ傾倒規制部5の中央部より先端側分が、外筒本体20内に収納されるものとなっている。特に、プランジャ装着時において、シリンジ用プランジャ3のプランジャ傾倒規制部5の軸方向長の1/2以上が、外筒本体20内に収納されるものであることが好ましい。このようなものとすることにより、プランジャ傾倒規制部5の傾倒規制機能が、十分に発揮されるものとなる。
本発明のシリンジ用プランジャにおけるプランジャ傾倒規制部5の形態は、上述のものに限定されるものではない。例えば、図13ないし図20に示すシリンジ用プランジャ3aが備えるようなプランジャ傾倒規制部5aであってもよい。この実施例のシリンジ用プランジャ3aと上述した実施例のシリンジ用プランジャ3との相違は、プランジャ傾倒規制部の形態のみである。
この実施例のプランジャ3aでは、図13ないし図20、特に、図19および図20に示すように、プランジャ傾倒規制部5aは、円盤部34およびいずれかの平板部の上端に一端を有し、シャフト部30の中心軸35に対して斜め下方に所定長延び、一端を有する平板部と隣り合う平板部に他端を有する軸方向傾斜扇型板状部(第1方向傾斜扇型板状部、円盤部平板部連結部始端型第1方向傾斜扇型板状部)51aを有するものとなっている。
さらに、この実施例のプランジャ傾倒規制部5aでは、上記の軸方向傾斜扇型板状部(第1方向傾斜扇型板状部)51aを有する2つの平板部間と隣り合う2つの平板部間には、円盤部34およびいずれか平板部の上端に一端を有し、シャフト部30の中心軸35に対して斜め下方に所定長延び、一端を有する平板部と隣り合う平板部に他端を有する軸方向傾斜扇型板状部(第2方向傾斜扇型板状部、円盤部平板部連結部始端型第2方向傾斜扇型板状部)52aを有するものとなっている。第2方向傾斜扇型板状部52aは、第1方向傾斜扇型板状部51aと異なる方向に傾斜するものとなっている。
さらに、この実施例のプランジャ傾倒規制部5aでは、上記の軸方向傾斜扇型板状部(第1方向傾斜扇型板状部)52aを有する2つの平板部間と隣り合う2つの平板部間には、上述した第1方向傾斜扇型板状部51aを有している。そして、上記の軸方向傾斜扇型板状部(第1方向傾斜扇型板状部)51aを有する2つの平板部間と隣り合う2つの平板部間には、軸方向傾斜扇型板状部(第2方向傾斜扇型板状部)52aを有するものとなっている。
この実施例のプランジャ傾倒規制部5aは、隣り合う2つの平板部間には、第1方向傾斜扇型板状部51aまたは第2方向傾斜扇型板状部52aのいずれかを有するものとなっており、かつ、第1方向傾斜扇型板状部51aと第2方向傾斜扇型板状部52aが、周方向に交互となるように配置されている。
具体的には、プランジャ傾倒規制部5aは、円盤部34と第1の平板部31aの交点(円盤部34の下面かつ第1の平板部31aの上端)に一端(始端)を有し、シャフト部30の中心軸35に対して斜めかつ所定長下方に延び、第1の平板部31aと隣り合う第2の平板部31bに他端(終端)を有する第1の軸方向傾斜扇型板状部(第1方向傾斜扇型板状部)51aを有している。この実施例においても、第1方向傾斜扇型板状部51aが、第1の平板部31aと隣り合う第2の平板部31bを斜めに連結するため、扇型板状部51aが存在する部分において、第1の平板部31aと隣り合う第2の平板部31b間には、軸方向の全長にわたり、補強部(扇型板状部51a)が存在する。
さらに、この実施例のプランジャ傾倒規制部5aは、上記の第1方向傾斜扇型板状部51aより下方に位置し、円盤部34より、所定長下方となる第1の平板部31aの外縁に一端(始端)を有し、シャフト部30の中心軸35に対して斜めかつ所定長下方に延び、第1の平板部31aと隣り合う第2の平板部31bに他端(終端)を有する第1の軸方向傾斜扇型板状部(第1方向傾斜扇型板状部、平板部始端型第1方向傾斜扇型板状部)71を有している。さらに、この実施例では、軸方向に、複数の第1方向傾斜扇型板状部71を備えている。そして、第1の軸方向傾斜扇型板状部51aおよび第1の軸方向傾斜扇型板状部71は、ほぼ平行となっており、また、それらは、ほぼ等距離離間するものとなっている。
そして、第1の平板部31aと第2の平板部31b間と、シャフト部30の中心軸35にて対向する第3の平板部31cと第4の平板部31dにも同様に、第1方向傾斜扇型板状部51a、複数の第1の軸方向傾斜扇型板状部(第1方向傾斜扇型板状部)71が設けられている。
また、プランジャ傾倒規制部5aは、円盤部34と第3の平板部31cの交点(円盤部34の下面かつ第3の平板部31cの上端)に一端(始端)を有し、シャフト部30の中心軸35に対して斜めかつ所定長下方に延び、第3の平板部31cと隣り合う第2の平板部31bに他端(終端)を有する第2の軸方向傾斜扇型板状部(第2方向傾斜扇型板状部)52aを有している。第2方向傾斜扇型板状部52aが、第3の平板部31cと隣り合う第2の平板部31bを斜めに連結するため、扇型板状部52aが存在する部分において、第3の平板部31cと隣り合う第2の平板部31b間には、軸方向の全長にわたり、補強部(扇型板状部52a)が存在する。第2方向傾斜扇型板状部52aは、第1方向傾斜扇型板状部51aと異なる方向、具体的には、逆方向に傾斜するものとなっている。また、この実施例では、第1方向傾斜扇型板状部51aと第2方向傾斜扇型板状部52aは、終端54aにて連結するものとなっている。
さらに、この実施例のプランジャ傾倒規制部5aは、上記の第2方向傾斜扇型板状部52aより下方に位置し、円盤部34より、所定長下方となる第3の平板部31cの外縁に一端(始端)を有し、シャフト部30の中心軸35に対して斜めかつ所定長下方に延び、第3の平板部31cと隣り合う第2の平板部31bに他端(終端)を有する第2の軸方向傾斜扇型板状部(第2方向傾斜扇型板状部)72を有している。さらに、この実施例では、軸方向に、複数の第2方向傾斜扇型板状部72を備えている。そして、第2の軸方向傾斜扇型板状部52aおよび第2の軸方向傾斜扇型板状部72は、ほぼ平行となっており、また、それらは、ほぼ等距離離間するものとなっている。また、この実施例では、第1方向傾斜扇型板状部71と第2方向傾斜扇型板状部72は、終端にて連結するものとなっている。
そして、第3の平板部31cと第2の平板部31b間と、シャフト部30の中心軸35にて対向する第1の平板部31aと第4の平板部31d間にも同様に、第2方向傾斜扇型板状部52a、複数の第2の軸方向傾斜扇型板状部(第2方向傾斜扇型板状部、平板部始端型第2方向傾斜扇型板状部)72が設けられている。
そして、この実施例のプランジャ3aにおいても、軸方向傾斜扇型板状部は、すべての隣り合う平板部31a,31b,31c,31d間に設けられている。さらに、図16および図17に示すように、軸方向傾斜扇型板状部51a,52a、71,72の外縁は、円盤部34の外縁の鉛直線上もしくは鉛直線の内側付近に位置するものとなっている。特に、この実施例のプランジャ3では、軸方向傾斜扇型板状部の外縁は、円盤部34の外縁の鉛直線上にほぼ位置するものとなっている。円盤部34の外縁を内径とし、下方に延びる円筒体を仮想したとき、扇型板状部51a、52a、71,72の外縁は、仮想円筒体の内面上に位置するものとなっている。言い換えれば、扇型板状部51a,52a、71,72の外縁は、仮想円筒体の内面より突出しないものとなっている。
さらに、この実施例のプランジャ3aでは、図14および図20に示すように、プランジャ傾倒規制部5aは、円盤部34に一端を有し、所定幅にてシャフト部30上を下方に延びる円弧板状部53aを有している。この円弧板状部35aは、プランジャの中心軸に対して、向かい合うように2つ形成されている。
具体的には、円弧板状部53aは、円盤部34に一端を有し、所定幅にて、第1の平板部31a、第3の平板部31cの外縁上を下方に延びるものとなっている。そして、第1方向傾斜扇型板状部51aと第2方向傾斜扇型板状部52aは、円弧板状部53aにて、それぞれの始端が連結している。同様に、第1方向傾斜扇型板状部71と第2方向傾斜扇型板状部72も円弧板状部53aにて、それぞれの始端が連結している。円弧板状部53aは、上記の板状部の連結部間に設けられた凹部61を備えている。
本発明のシリンジ用プランジャにおけるプランジャ傾倒規制部5の形態は、図21ないし図28に示すシリンジ用プランジャ3bが備えるようなプランジャ傾倒規制部5bであってもよい。この実施例のシリンジ用プランジャ3bと上述した実施例のシリンジ用プランジャ3との相違は、プランジャ傾倒規制部の形態のみである。
この実施例のプランジャ3bでは、図21ないし図28、特に、図27および図28に示すように、プランジャ傾倒規制部5bは、第1の平板部31aと第2の平板部31b間において、円盤部34に一端を有し、シャフト部30の中心軸35に対して斜め下方に所定長延び、第2の平板部31bに他端を有する軸方向傾斜扇型板状部(第1方向傾斜扇型板状部、円盤部始端型第1方向傾斜扇型板状部)51bを有している。この実施例のプランジャ傾倒規制部5bは、円盤部34より所定長下方に形成された第2の円盤部62を有している。さらに、この実施例のプランジャ傾倒規制部5bは、円盤部34と平板部31aの交点(円盤部34の下面かつ平板部31aの上端)に一端を有し、シャフト部30の中心軸35に対して斜め下方かつ隣り合う平板部31b方向に所定長延び、第2の円盤部62に他端を有する軸方向傾斜扇型板状部(第2円盤部終端型第1方向傾斜扇型板状部)74を有している。
そして、この実施例のプランジャ傾倒規制部5bは、円盤部始端型第1方向傾斜扇型板状部51bが、複数、具体的には、3つ、ほぼ平行かつほぼ等間隔にて設けられている。さらに、この実施例のプランジャ傾倒規制部5bは、第2円盤部終端型第1方向傾斜扇型板状部)74も複数、具体的には、3つ、ほぼ平行かつほぼ等間隔にて設けられている。
さらに、この実施例のプランジャ傾倒規制部5bは、第3の平板部31cと第2の平板部31b間において、円盤部34に一端を有し、シャフト部30の中心軸35に対して斜め下方に所定長延び、第2の平板部31bに他端を有する軸方向傾斜扇型板状部(第2方向傾斜扇型板状部、円盤部始端型第2方向傾斜扇型板状部)52bを有している。この実施例のプランジャ傾倒規制部5bは、円盤部34と第3の平板部31cの交点(円盤部34の下面かつ第3の平板部31cの上端)に一端を有し、シャフト部30の中心軸35に対して斜め下方かつ隣り合第2の平板部31b方向に所定長延び、第2の円盤部62に他端を有する軸方向傾斜扇型板状部(第2円盤部終端型第2方向傾斜扇型板状部)75を有している。
そして、この実施例のプランジャ傾倒規制部5bは、円盤部始端型第2方向傾斜扇型板状部52bが、複数、具体的には、3つ、ほぼ平行かつほぼ等間隔にて設けられている。さらに、この実施例のプランジャ傾倒規制部5bは、第2円盤部終端型第2方向傾斜扇型板状部)75も複数、具体的には、3つ、ほぼ平行かつほぼ等間隔にて設けられている。第2方向傾斜扇型板状部52b、75は、第1方向傾斜扇型板状部51b、74と異なる方向に傾斜するものとなっている。そして、第1方向傾斜扇型板状部51bと第2方向傾斜扇型板状部52bは、終端部54bにおいて連結している。終端部54bは、平板部上に位置している。
そして、第1の平板部31aと第2の平板部31b間と、シャフト部30の中心軸35にて対向する第3の平板部31cと第4の平板部31dにも同様に、第1方向傾斜扇型板状部51b、複数の第2円盤部終端型第1方向傾斜扇型板状部74が設けられている。
また、第3の平板部31cと第2の平板部31b間と、シャフト部30の中心軸35にて対向する第1の平板部31aと第4の平板部31dにも同様に、第2方向傾斜扇型板状部52b、複数の第2円盤部終端型第2方向傾斜扇型板状部75が設けられている。
さらに、この実施例のプランジャ3bでは、図28に示すように、プランジャ傾倒規制部5bは、円盤部34に一端を有し、所定幅にてシャフト部30上を下方に延びる円弧板状部53bを有している。この円弧板状部53bは、プランジャの中心軸に対して、向かい合うように2つ形成されている。そして、第2円盤部終端型第1方向傾斜扇型板状部74および第2円盤部終端型第2方向傾斜扇型板状部75は、円弧板状部53bにて、それぞれの始端が連結している。
また、第1方向傾斜扇型板状部51bと第2方向傾斜扇型板状部51bの終端は、連結している。特に、図27に示すように、第1方向傾斜扇型板状部51bと第2方向傾斜扇型板状部51bの終端は、第2の平板部31b、第4の平板部31dの外縁部にて連結している。
この実施例のプランジャ3bでは、図27および図28に示すように、第2の円盤部62は、円盤部34とほぼ同じ直径を有するものとなっている。しかし、第2の円盤部は、図29および図30に示す実施例のシリンジ用プランジャ3cが備える第3の円盤部63のように、円盤部34より直径が小さいものであってもよい。
この実施例のシリンジ用プランジャ3cは、上述した実施例のシリンジ用プランジャ3bと同様に、図29および図30に示すように、プランジャ傾倒規制部5cは、第1の平板部31aと第2の平板部31b間において、円盤部34に一端を有し、シャフト部30の中心軸35に対して斜め下方に所定長延び、第2の平板部31bに他端を有する軸方向傾斜扇型板状部(第1方向傾斜扇型板状部、円盤部始端型第1方向傾斜扇型板状部)51bを有している。この実施例では、ほぼ平行に2つの円盤部始端型第1方向傾斜扇型板状部51bを備えている。
さらに、上記の傾斜扇型板状部51bの下方に、円盤部34の底面に一端を有し、シャフト部30の中心軸35に対して斜め下方に所定長延び、第2の平板部31bに他端を有する軸方向傾斜扇型板状部(第1方向傾斜扇型板状部、円盤部平板部連結部始端型第1方向傾斜扇型板状部)51cを有している。この傾斜扇型板状部51cは、図30に示すように下端部81が、シャフト部30の中心方向に傾斜するものとなっている。
さらに、プランジャ傾倒規制部5cは、上記の傾斜扇型板状部51cの下方に、平板部31aの上端(かつ円盤部34の下面)に一端を有し、シャフト部30の中心軸35に対して斜め下方かつ隣り合う平板部31b方向に所定長延び、第2の円盤部63に他端を有する軸方向傾斜扇型板状部(第2円盤部終端型第1方向傾斜扇型板状部)74aを有している。この実施例では、ほぼ平行に3つの第2円盤部終端型第1方向傾斜扇型板状部74aを備えている。そして、この傾斜扇型板状部74aは、図30に示すように下端部81が、シャフト部30の中心方向に傾斜するものとなっている。
また、この実施例のシリンジ用プランジャ3cでは、プランジャ傾倒規制部5cは、第3の平板部31cと第2の平板部31b間において、円盤部34に一端を有し、シャフト部30の中心軸35に対して斜め下方に所定長延び、第2の平板部31bに他端を有する軸方向傾斜扇型板状部(第2方向傾斜扇型板状部、円盤部始端型第2方向傾斜扇型板状部)52bを有している。この実施例では、ほぼ平行に2つの円盤部始端型第2方向傾斜扇型板状部52bを備えている。
さらに、上記の傾斜扇型板状部52bの下方に、円盤部34の底面に一端を有し、シャフト部30の中心軸35に対して斜め下方に所定長延び、第2の平板部31bに他端を有する軸方向傾斜扇型板状部(第2方向傾斜扇型板状部、円盤部平板部連結部始端型第2方向傾斜扇型板状部)52cを有している。この傾斜扇型板状部52cは、図30に示すように下端部81が、シャフト部30の中心方向に傾斜するものとなっている。
さらに、プランジャ傾倒規制部5cは、上記の傾斜扇型板状部52cの下方に、平板部31cの上端(かつ円盤部34の下面)に一端を有し、シャフト部30の中心軸35に対して斜め下方かつ隣り合う平板部31b方向に所定長延び、第2の円盤部63に他端を有する軸方向傾斜扇型板状部(第2円盤部終端型第2方向傾斜扇型板状部)75aを有している。この実施例では、ほぼ平行に3つの第2円盤部終端型第2方向傾斜扇型板状部75aを備えている。そして、この傾斜扇型板状部75aは、図30に示すように下端部81が、シャフト部30の中心方向に傾斜するものとなっている。
そして、第1の平板部31aと第2の平板部31b間と、シャフト部30の中心軸35にて対向する第3の平板部31cと第4の平板部31dにも同様に、第1方向傾斜扇型板状部51b、51c、74aが設けられている。また、第3の平板部31cと第2の平板部31b間と、シャフト部30の中心軸35にて対向する第1の平板部31aと第4の平板部31dにも同様に、第2方向傾斜扇型板状部52b、52c、75aが設けられている。
さらに、この実施例のプランジャ3cでは、図30に示すように、プランジャ傾倒規制部5cは、円盤部34に一端を有し、所定幅にてシャフト部30上を下方に延びる円弧板状部53cを有している。この円弧板状部35は、プランジャの中心軸に対して、向かい合うように2つ形成されている。そして、第2円盤部終端型第1方向傾斜扇型板状部74aおよび第2円盤部終端型第2方向傾斜扇型板状部75aは、円弧板状部53cにて、それぞれの始端が連結している。
また、この実施例のプランジャ3cでは、最も下方に位置する第1方向傾斜扇型板状部74aは、円弧板状部53cの下端と連結し、円弧板状部53cの下端部に周方向に延びる拡張部66aを有するものとなっている。同様に、最も下方に位置する第2方向傾斜扇型板状部75aも、円弧板状部53cの下端と連結し、円弧板状部53cの下端部に、拡張部66aと逆向きの周方向に延びる拡張部66bを有するものとなっている。
本発明のシリンジ用プランジャは、以下のものである。
(1) シリンジ用プランジャであって、
前記プランジャは、上端に設けられたガスケット装着部と、前記ガスケット装着部の下端に位置する円盤部と、前記円盤部より下方に延びるシャフト部と、前記シャフト部の下端付近に設けられた押圧部とを備え、
前記シャフト部は、前記円盤部より下方に延びる複数の平板部を有し、さらに、前記プランジャは、前記シャフト部の先端部に設けられ、外筒内でのプランジャの傾倒を規制するプランジャ傾倒規制部を有し、
前記プランジャ傾倒規制部は、前記円盤部に一端を有し、前記シャフト部の中心軸に対して斜め下方に延び、いずれかの前記平板部に他端を有する軸方向傾斜板状部を備え、前記軸方向傾斜板状部の外縁は、前記円盤部の外縁の鉛直線上もしくは前記鉛直線上付近に位置するものとなっており、かつ、前記軸方向傾斜板状部は、すべての隣り合う前記平板部間に設けられているシリンジ用プランジャ。
特に、軸方向傾斜板状部の外縁は、円盤部の外縁の鉛直線上もしくは鉛直線の内側付近に位置するものとなっており、かつ、軸方向傾斜板状部は、すべての隣り合う平板部間に設けられているため、プランジャ傾倒規制部には、実質的に軸方向傾斜板状部が存在しない部分が形成されないため、その全体において、プランジャの傾倒が規制される。このため、シリンジのガスケットに装着後において、外筒内でのプランジャが傾倒することがなく、プランジャの傾倒に起因する液漏れが生じることがない。また、ガスケットへのプランジャ装着作業時においても、外筒内でのプランジャの傾倒がないため、装着作業を良好に行うことができる。
また、上記の実施態様は、以下のものであってもよい。
(2) 前記軸方向傾斜板状部は、一端が前記円盤部と前記平板部との交点にあり、前記平板部と隣り合う前記平板部に他端を有している上記(1)に記載のシリンジ用プランジャ。
(3) 前記軸方向傾斜板状部は、隣り合う前記平板部間に、複数設けられている上記(1)または(2)に記載のシリンジ用プランジャ。
(4) 前記隣り合う平板部間に複数設けられた前記軸方向傾斜板状部は、交差している上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のシリンジ用プランジャ。
(5) 前記隣り合う平板部間に複数設けられた前記軸方向傾斜板状部は、略平行となっている上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のシリンジ用プランジャ。
(6)前記プランジャ傾倒規制部は、前記平板部に一端を有し、前記シャフト部の中心軸に対して斜め下方に延び、前記平板部と隣り合う前記平板部に他端を有する軸方向傾斜板状部を有している上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のシリンジ用プランジャ。
(7) 前記プランジャ傾倒規制部は、前記円盤部より下方に形成された第2の円盤部と、前記平板部の上端に一端を有し、前記シャフト部の中心軸に対して斜め下方かつ隣り合う前記平板部に延び、前記第2の円盤部に他端を有する軸方向傾斜板状部を有している上記(1)ないし(6)のいずれかに記載のシリンジ用プランジャ。
(8) 前記プランジャ傾倒規制部は、前記円盤部に一端を有し、所定幅にて前記シャフト部上を下方に延びる円弧板状部を有している上記(1)ないし(6)のいずれかに記載のシリンジ用プランジャ。
(9) 前記シャフト部は、前記円盤部より下方に延びる4つの前記平板部を有している上記(1)ないし(8)のいずれかに記載のシリンジ用プランジャ。
また、本発明のプレフィルドシリンジは、以下のものである。
(10) シリンジ用プランジャと、薬剤充填済外筒とからなるプレフィルドシリンジであって、
前記シリンジ用プランジャは、上記(1)ないし(9)のいずれかに記載のシリンジ用プランジャであり、
前記薬剤充填済外筒は、封止された先端部と、基端部に設けられたフランジを有する外筒本体と、前記外筒本体の基端部内に収納され、かつ、前記シリンジ用プランジャが装着可能なガスケットと、前記外筒本体内に収納された薬剤とを備えるプレフィルドシリンジ。
また、上記の実施態様は、以下のものであってもよい。
(11) 前記シリンジ用プランジャは、前記薬剤充填済外筒に装着されておらず、使用時に、前記シリンジ用プランジャは、前記薬剤充填済外筒に装着されるものである上記(10)に記載のプレフィルドシリンジ。

Claims (11)

  1. シリンジ用プランジャであって、
    前記プランジャは、上端に設けられたガスケット装着部と、前記ガスケット装着部の下端に位置する円盤部と、前記円盤部より下方に延びるシャフト部と、前記シャフト部の下端付近に設けられた押圧部とを備え、
    前記シャフト部は、前記円盤部より下方に延びる複数の平板部を有し、さらに、前記プランジャは、前記シャフト部の先端部に設けられ、外筒内でのプランジャの傾倒を規制するプランジャ傾倒規制部を有し、
    前記プランジャ傾倒規制部は、前記円盤部に一端を有し、前記シャフト部の中心軸に対して斜め下方に延び、いずれかの前記平板部に他端を有する軸方向傾斜板状部を備え、前記軸方向傾斜板状部の外縁は、前記円盤部の外縁の鉛直線上もしくは前記鉛直線上付近に位置するものとなっており、かつ、前記軸方向傾斜板状部は、すべての隣り合う前記平板部間に設けられていることを特徴とするシリンジ用プランジャ。
  2. 前記軸方向傾斜板状部は、一端が前記円盤部と前記平板部との交点にあり、前記平板部と隣り合う前記平板部に他端を有している請求項1に記載のシリンジ用プランジャ。
  3. 前記軸方向傾斜板状部は、隣り合う前記平板部間に、複数設けられている請求項1または2に記載のシリンジ用プランジャ。
  4. 前記隣り合う平板部間に複数設けられた前記軸方向傾斜板状部は、交差している請求項1ないし3のいずれかに記載のシリンジ用プランジャ。
  5. 前記隣り合う平板部間に複数設けられた前記軸方向傾斜板状部は、略平行となっている請求項1ないし3のいずれかに記載のシリンジ用プランジャ。
  6. 前記プランジャ傾倒規制部は、前記平板部に一端を有し、前記シャフト部の中心軸に対して斜め下方に延び、前記平板部と隣り合う前記平板部に他端を有する軸方向傾斜板状部を有している請求項1ないし5のいずれかに記載のシリンジ用プランジャ。
  7. 前記プランジャ傾倒規制部は、前記円盤部より下方に形成された第2の円盤部と、前記平板部の上端に一端を有し、前記シャフト部の中心軸に対して斜め下方かつ隣り合う前記平板部に延び、前記第2の円盤部に他端を有する軸方向傾斜板状部を有している請求項1ないし6のいずれかに記載のシリンジ用プランジャ。
  8. 前記プランジャ傾倒規制部は、前記円盤部に一端を有し、所定幅にて前記シャフト部上を下方に延びる円弧板状部を有している請求項1ないし6のいずれかに記載のシリンジ用プランジャ。
  9. 前記シャフト部は、前記円盤部より下方に延びる4つの前記平板部を有している請求項1ないし8のいずれかに記載のシリンジ用プランジャ。
  10. シリンジ用プランジャと、薬剤充填済外筒とからなるプレフィルドシリンジであって、
    前記シリンジ用プランジャは、請求項1ないし9のいずれかに記載のシリンジ用プランジャであり、
    前記薬剤充填済外筒は、封止された先端部と、基端部に設けられたフランジを有する外筒本体と、前記外筒本体の基端部内に収納され、かつ、前記シリンジ用プランジャが装着可能なガスケットと、前記外筒本体内に収納された薬剤とを備えることを特徴とするプレフィルドシリンジ。
  11. 前記シリンジ用プランジャは、前記薬剤充填済外筒に装着されておらず、使用時に、前記シリンジ用プランジャは、前記薬剤充填済外筒に装着されるものである請求項10に記載のプレフィルドシリンジ。
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