JP5411556B2 - プレフィルドシリンジ用注射器およびプレフィルドシリンジ - Google Patents

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Description

本発明は、予め薬液が充填されるいわゆるプレフィルドシリンジ用注射器および予め薬液が充填されたプレフィルドシリンジに関する。
患者に輸液を投与するのに先立って、輸液容器内に充填された輸液にビタミン剤、ミネラル類、抗生物質のような様々な薬剤を必要に応じて配合することが行われている。また、救急医療の現場では注射器によって自律神経作用薬、昇圧薬などの複数併用および大量投与が行われている。このような薬剤の配合や投与は、バイアル瓶から注射器によって薬液を吸引し、次いで輸液容器あるいは直接血管に薬液を注入することによって行われている。しかしながら、このような薬剤の配合および投与は操作が煩雑であり、配合に要する時間、投与に要する時間が長くかかるという欠点がある。そこで、予め薬液が充填されるいわゆるプレフィルドシリンジが提案されている。
プレフィルドシリンジは、外筒内に充填された薬液が、外筒内に収納されたガスケットと外筒の先端に装着されたキャップにより、流出しないように封止されている。そして、プレフィルドシリンジは、シリンジ使用前、特に輸送中に内部の薬液等がノズル先端開口から漏れないようにすることが必要である。
プレフィルドシリンジは、例えば、特開2002−172165号公報(特許文献1)に示すもののように、外筒本体部21と、外筒本体部21の先端側に設けられたノズル部22と、外筒本体部21の後端側に設けられたフランジ23とを備える外筒2と、ノズル部22に液密かつ着脱可能に取り付けられたシールキャップ3を備えている。ノズル部22は、ノズル本体部24と、外筒側螺合部25と、外筒側係合部26とを備える。シールキャップ3は、ノズル本体部収納部31と、外筒側螺合部25と螺合するキャップ側螺合部32と、シールキャップ3をノズル部22に液密に取り付けた時に外筒側係合部26と係合するシールキャップ側係合部33とを備えるものを本件出願人は提案している。そして、このプレフィルドシリンジは、シリンジ使用前、特に輸送中の振動によるシールキャップのゆるみを確実に防止でき有効である。
特開2002−172165
しかし、特許文献1のような外筒を用いるプレフィルドシリンジでは、キャップ側より落下させた場合、外筒のノズル部が破損する場合が発生することがわかった。
特許文献1のプレフィルドシリンジに用いている外筒では、ノズル部が、外筒側螺合部を構成する螺旋状リブを備えている。このため、外筒側螺合部には、螺旋状リブ間により形成された螺旋状肉薄部が形成されている。そして、外筒側螺合部の基端には、外筒側係合部を備えており、この外筒側係合部は、外筒側螺合部より外径の大きい台座部となっている。このため、外筒螺合部と台座部(外筒側係合部)とは、螺旋状リブにより繋がる部分と、螺旋状リブ間により形成された螺旋状肉薄部により繋がる部分が形成されている。
本発明者らが鋭意検討したところ、ノズル部における破損は、外筒螺合部と台座部(外筒側係合部)との境界部付近の外筒側螺合部の基端部での発生が殆どであり、外筒螺合部と台座部(外筒側係合部)との強度差と外筒螺合部の基端部の形態に起因するものと知見した。
そこで、本発明の目的は、プレフィルドシリンジに装着されているキャップへの衝撃付与があっても、外筒のノズル部における破損を防止するプレフィルドシリンジ用注射器およびプレフィルドシリンジを提供するものである。
上記目的を達成するものは、以下のものである。
(1)外筒本体部と、該外筒本体部の先端部に設けられ先端が開口したノズル部を備える外筒と、前記ノズル部に着脱可能に取り付けられたもしくは取り付け可能なシールキャップと、前記外筒内に摺動可能に収納されたガスケットと、該ガスケットの後端に取り付けられたもしくは取り付け可能なプランジャーとを備えるプレフィルドシリンジ用注射器であって、前記ノズル部は、先端に向かって縮径する注射針装着用チップ部と、該チップ部の後端側に設けられた拡径部と、該拡径部の後端に位置しかつ前記拡径部より外径が大きい座面部とを備えており、前記拡径部は、該拡径部の先端部から基端部まで延びるノズル側螺旋状リブと、該ノズル側螺旋状リブの基端部の下面から前記座面部に到達するように前記外筒の軸方向に延び、前記ノズル側螺旋状リブの前記基端部の下面と前記座面部間を埋設する埋設部を備え、前記埋設部は、前記外筒の軸方向に延びる部分を有し、前記埋設部と隣り合う凹部に、前記ノズル側螺旋状リブ側の角部と前記座面部側の角部とを形成し、かつ、前記ノズル側螺旋状リブの前記基端部の下面と前記座面部間に鋭角となった凹部の形成を阻害するものであり、前記シールキャップは、前記チップ部を収納するチップ部収納部と、前記ノズル側螺旋状リブと螺合するキャップ側螺合部を備えているプレフィルドシリンジ用注射器。
(2) 前記凹部の前記ノズル側螺旋状リブ側の角部および前記座面部側の角部は、ともに鈍角となっている上記(1)に記載のプレフィルドシリンジ用注射器。
(3) 前記ノズル部は、前記拡径部の後端側に設けられ、かつ、前記拡径部より外径が大きい台座部を備え、前記座面部は、前記台座部の先端面により形成されているものである上記(1)または(2)に記載のプレフィルドシリンジ用注射器。
(4) 前記外筒は、前記台座部に設けられ、半径方向に突出する外筒側係合部を備え、前記シールキャップは、前記キャップ側螺合部よりも後端側に設けられるとともに、前記外筒側係合部と係合するキャップ側係合部を備えており、前記埋設部と前記外筒側係合部とは、前記外筒の中心軸に対して所定角度ずれた位置に設けられている上記(3)に記載のプレフィルドシリンジ用注射器。
(5) 前記拡径部は、2本の前記ノズル側螺旋状リブと、ほぼ向かい合うように形成された2つの前記埋設部を備え、前記外筒は、ほぼ向かい合うように形成された2つの前記外筒側係合部を備え、前記埋設部は、前記拡径部の外面上かつ2つの前記外筒側係合部のほぼ中間部となる位置に設けられており、かつ、前記外筒側係合部の配置部付近の前記拡径部は、前記ノズル側螺旋状リブおよび前記埋設部が存在しない肉薄部となっている上記(4)に記載のプレフィルドシリンジ用注射器。
(6) 前記ノズル側螺旋状リブの基端は、前記座面部に到達しておらず、前記埋設部は、前記ノズル側螺旋状リブの前記基端部と前記座面部間を埋めるものとなっている上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のプレフィルドシリンジ用注射器。
(7) 前記埋設部は、前記ノズル側螺旋状リブの高さと同じもしくは若干低いものとなっている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載のプレフィルドシリンジ用注射器。
(8) 前記外筒は、ポリプロピレンにより作製されている上記(1)ないし(7)のいずれかに記載のプレフィルドシリンジ用注射器。
(9) 上記(1)ないし(8)のいずれかに記載のプレフィルドシリンジ用注射器と、前記外筒と前記ガスケットと前記シールキャップにより形成される空間内に収納された薬剤とからなるプレフィルドシリンジ。
本発明のプレフィルドシリンジ用注射器およびプレフィルドシリンジにおいて用いる外筒は、外筒本体部と、外筒本体部の先端部に設けられ先端が開口したノズル部を備え、ノズル部は、先端に向かって縮径する注射針装着用チップ部と、チップ部の後端側に設けられた拡径部と、拡径部の後端に位置しかつ拡径部より外径が大きい座面部とを備えている。さらに、拡径部は、拡径部の先端部から基端部まで延びるノズル側螺旋状リブと、ノズル側螺旋状リブの基端部から座面部に到達するように外筒の軸方向に延び、ノズル側螺旋状リブの基端部の下面と座面部間を埋設する埋設部を備えている。特に、この埋設部を備えることにより、ノズル側螺旋状リブの基端部の下面と座面部間に鋭角となった凹部が形成されることが阻害されるため、ノズル部に外部より衝撃が付与されたとき、凹部の鋭角となった部分への応力集中に起因するノズル部の破損を防止する。
図1は、本発明の実施例であるプレフィルドシリンジ用注射器を用いたプレフィルドシリンジの部分破断正面図である。 図2は、図1に示したプレフィルドシリンジに用いられる外筒の拡大正面図である。 図3は、図2に示した外筒の先端部の拡大平面図である。 図4は、図2に示した外筒の先端部の拡大正面図である。 図5は、図4のA−A線断面図である。 図6は、本発明の他の実施例のプレフィルドシリンジ用注射器に用いられる外筒の先端部の拡大正面図である。 図7は、本発明の他の実施例のプレフィルドシリンジ用注射器に用いられる外筒の先端部の拡大正面図である。 図8は、図7のB−B線断面図である。 図9は、図1に示したプレフィルドシリンジの先端部の拡大断面図である。 図10は、図1に示したプレフィルドシリンジのシールキャップの拡大正面図である。 図11は、図10に示すシールキャップの縦断面図である。 図12は、図10に示すシールキャップの平面図である。 図13は、図10に示すシールキャップの底面図である。 図14は、本発明の実施例であるプレフィルドシリンジを包装した包装済みプレフィルドシリンジの正面図である。 図15は、図14に示した包装済みプレフィルドシリンジの底面図である。
本発明のプレフィルドシリンジ用注射器およびプレフィルドシリンジを図面に示す実施例を用いて説明する。
本発明のプレフィルドシリンジ用注射器10は、外筒本体部21と、外筒本体部21の先端部に設けられ先端が開口したノズル部22を備える外筒2と、ノズル部22に着脱可能に取り付けられたもしくは取り付け可能なシールキャップ3と、外筒2内に摺動可能に収納されたガスケット4と、ガスケット4の後端に取り付けられたもしくは取り付け可能なプランジャー5とを備える。外筒2のノズル部22は、先端に向かって縮径する注射針装着用チップ部24と、チップ部24の後端側に設けられた拡径部36と、拡径部36の後端側に設けられ、かつ、拡径部36の後端に位置しかつ拡径部36より外径が大きい座面部42aとを備える。そして、拡径部36は、拡径部36の先端部から基端部まで延びるノズル側螺旋状リブ25a、25bと、ノズル側螺旋状リブ25a、25bの基端部の下面から座面部42aに到達するように外筒2の軸方向に延び、ノズル側螺旋状リブ25a、25bの基端部の下面と座面部42a間を埋設する埋設部26a,26bを備える。シールキャップ3は、チップ部24を収納するチップ部収納部49と、ノズル側螺旋状リブ25a、25bと螺合するキャップ側螺合部を備えている。
また、本発明のプレフィルドシリンジ1は、プレフィルドシリンジ用注射器10と、この注射器10の外筒2とガスケット4とシールキャップ3により形成される空間内に収納された薬剤62とからなる。
この実施例のプレフィルドシリンジ用注射器10は、図1に示すように、外筒2と、外筒2のノズル部22に取り付けられたシールキャップ3と、外筒2内に摺動可能に収納されたガスケット4と、ガスケット4に取り付けられたプランジャー5により構成されている。
外筒2は、透明もしくは半透明材料により、好ましくは、酸素透過性、水蒸気透過性の少ない材料により形成された筒状体である。
外筒2は、外筒本体部21と、外筒本体部21の先端部に設けられたノズル部22と、外筒本体部21の後端部に設けられたフランジ23を備える。
外筒本体部21は、ガスケット4を液密かつ摺動可能に収納するほぼ筒状の部分であり、ノズル部22は、外筒本体部21より小径の筒状部となっている。また、外筒本体部21の先端部(肩部)は、ノズル部22(台座部42)に向かってテーパー状に縮径している。
フランジ23は、図1ないし図3に示すように、外筒本体部21の後端全周より垂直方向に突出するように形成された楕円ドーナツ状の円盤部である。フランジ23は、向かい合う幅広となった2つの把持部23a、23bを備え、さらに、把持部23a、23bの先端面側には、複数のリブが形成されている。また、フランジ23の後端面は、周縁および外筒後端部がリブ部分以外となる部分は凹部となっている。
ノズル部22は、図3、図4に示すように、先端に向かって縮径する注射針装着用チップ部24と、チップ部24の後端側に設けられた拡径部36と、拡径部36の後端側に設けられ、かつ、拡径部36より外径が大きい座面部42aを備える。なお、座面部42aは、拡径部36の後端側に設けられた台座部42の先端面により構成されている。そして、拡径部36には、ノズル側螺合部25が形成されており、台座部42には、ノズル側係合部43,44が形成されている。
チップ部24は、拡径部36の前方に形成され、先端に向かってテーパー状に縮径し、注射針を装着可能なものとなっている。チップ部24の軸方向の長さとしては、5〜10mm、特に7〜9mm程度が好ましい。また、図9に示すように、チップ部24の先端部24aに、環状肉厚部38を形成することが好ましい。この実施例では、環状肉厚部38は、チップ部24の先端部内面に環状リブを設けることにより形成されている。環状肉厚部38の環状リブの内面は、先端に向かって緩やかにテーパー状に拡径するものであってもよい。
拡径部36は、ノズル部22と台座部42間に位置し、ノズル部22より外径が大きい短い円筒状部分となっている。拡径部36の軸方向の長さとしては、2〜6mm、特に3〜5mm程度が好ましい。そして、拡径部36の外面には、ノズル側螺合部25を構成するノズル側螺旋状リブ25a,25bが形成されている。ノズル側螺合部は、後述するシールキャップ3の基端部内面に形成されたキャップ側螺合部50と螺合する。そして、この実施例では、ノズル側螺旋状リブ25a,25bは、ほぼ向かい合うように形成された2本の螺旋状のものとなっている。また、2本のノズル側螺旋状リブ25a、25bは、向かい合うように配置されている。言い換えれば、ほぼ同じ形態の2本螺旋状リブが、外筒の中心軸に対して、180度ずれた形態となるように配置されている。
また、ノズル部22と外筒本体部21の境界部(言い換えれば、拡径部36と筒状本体部21間)には、図2ないし図5に示すように、拡径部36より拡径した台座部42が形成されている。台座部42の外面には、後述するシールキャップ3に設けられたシールキャップ側係合部55、56と係合する外筒側係合部43、44が形成されている。外筒側係合部43と外筒側係合部44は、向かい合うように2つ形成されている。外筒側係合部は、中心軸に対して等角度となるように配置されていることが好ましい。具体的には、台座部42の外面には、半径方向に突出する突起43a、43b、突起44a、44bが設けられ、突起43aと突起43bにより凹部状の外筒側係合部43が形成される。同様に、突起44a、44bにより凹部状の外筒側係合部44が形成される。また、凹部をこの実施例のように2つの突起間により形成する場合には、シールキャップ3を取り付ける際に、キャップ側係合部55、56の突起が先に当接し、乗り越える側の突起43a、44aを小さいものとすることが好ましい。
また、もう一方の突起43b、44bをキャップ側係合部55、56が乗り越えられない程度大きく作製することが好ましい。さらに、キャップ側係合部の突起が先に当接し、乗り越える側の突起43a、44aの係合部当接面をキャップの螺合進行回転方向に向かって高くなってゆく傾斜面とすることが好ましい。このようにすることにより、後述するキャップ側係合部との係合が容易なものとなる。以上のような構成により、シールキャップ3をノズル部22に被せ、螺合進行方向に回転させると、シールキャップ側係合部が、突起43a、44aに当接し乗り越え、突起43aと突起43bの間に形成された凹部43、突起44aと突起44bの間の凹部44と係合し、シールキャップ3が外筒2に取り付けられる。
そして、この実施例の外筒2では、図4に示すように、ノズル部22の拡径部36は、2本のノズル側螺旋状リブ25a、25bを備え、その基端部から座面部42aに到達するように延びる2つの埋設部26a,26bを備えている。特に、この実施例の外筒2では、2本のノズル側螺旋状リブ25a、25bを有し、それらの先端は拡径部36の先端に位置し、基端が座面部42aに到達するものとなっている。そして、図4および図5に示すように、ノズル側螺旋状リブ25a、25bの基端部の下面と台座部間は、埋設部26a,26bに埋められた状態となっている。
そして、2つの埋設部26a,26bは、図5に示すように、向かい合うものとなっている。このような埋設部を設けることにより、拡径部36の基端部では、螺旋状リブ25a、25bが存在しないことにより形成される肉薄部が減少している。また、埋設部26a,26bは、図4に示すように、螺旋状リブ25a、25bの基端部の下面と座面部42a間に鋭角となった凹部の形成を阻害する。埋設部26a,26bは、外筒2の軸方向に延びる部分29を有し、埋設部26a,26bと隣り合う凹部28に、ノズル側螺旋状リブ側の角部28aと座面部側の角部28bとを形成する。このため、ノズル側螺旋状リブ25a、25bの基端部の下面と座面部42a間に鋭角となった凹部が形成されることがなく、ノズル部に外部より衝撃が付与されたとき、凹部の鋭角となった部分への応力集中に起因するノズル部の破損を防止する。そして、凹部28のノズル側螺旋状リブ側の角部28aおよび座面部側の角部28bは、ともに鈍角であることが好ましい。また、この実施例では、埋設部26a、26bは、ノズル側螺旋状リブ25a、25bとほぼ同じ高さに形成されている。なお、埋設部26a、26bは、ノズル側螺旋状リブ25a、25bより突出しないものであることが好ましい。特に、図4および図5に示すように、埋設部26a、26bの高さは、ノズル側螺旋状リブ25a、25bとほぼ同じであることが好ましい。また、図5に示すように、ノズル側螺旋状リブ25a、25bの台座部42と接する下端側部(基端側部)は、拡径部36の外周方向に延びるものであることが好ましい。このようにすることにより、拡径部36と台座部42の境界部における強度変化がより緩やかなものとなる。
さらに、図5に示すように、2つの埋設部26a,26bは、拡径部の外面上かつ2つの外筒側係合部43、44のほぼ中間部となる位置に設けられている。具体的には、2つの埋設部26a,26bと2つの外筒側係合部43、44は、外筒2の中心軸に対して所定角度ずれた位置に設けられている。特に、この実施例では、2つの埋設部26a,26bと2つの外筒側係合部43、44は、外筒2の中心軸に対して80〜100度(好ましくは、約90度)ずれた位置に設けられており、埋設部は、拡径部の外面上かつ2つの外筒側係合部のほぼ中間部に位置するものとなっている。さらに、外筒側係合部43、44の配置部付近の拡径部36は、ノズル側螺旋状リブおよび埋設部がともに存在しない肉薄部となっている。このような形態とすることにより、ノズル部22の基端部での強度バランスが良好なものとなる。また、埋設部26a,26bの円周方向の大きさとしては、外筒の中心軸に対して30〜60度程度であることが好ましい。特に、40〜50度が好ましい。
また、図6に示す実施例の外筒2aのように、ノズル側螺旋状リブ25a、25bの基端27は、台座部42に到達することなく終端しているものであってもよい。この実施例では、埋設部26a,26bは、ノズル側螺旋状リブ25a、25bの基端を含む基端部と台座部42間を埋めるものとなっている。そして、この実施例の外筒2aでは、図6に示すように、ノズル側螺旋状リブ25a、25bの台座部42と接する下端両側部(基端両側部)は、拡径部36の外周方向に延びるものであることが好ましい。このようにすることにより、拡径部36と台座部42の境界部における強度変化がより緩やかなものとなる。
また、図7および図8に示す実施例の外筒2bのように、埋設部26c、26dは、その高さが、ノズル側螺旋状リブ25a、25bより若干低いものとしてもよい。このようにすることにより、埋設部26a、26bの形成部分に、ノズル側螺旋状リブ25a、25bとノズル側螺旋状リブ非形成部との中間的な強度部分とすることができる。
外筒2の形成材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アクリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、環状ポリオレフィンのような各種樹脂が挙げられるが、その中でも成形が容易で耐熱性があることから、ポリプロピレン、環状ポリオレフィンのような樹脂が好ましい。また、外筒2の形成材料としては、密封性を高めるために、シールキャップ3より相対的に硬度が高い樹脂を使用することが好ましい。このようにすると、ノズルへのシールキャップの取り付けの際、螺合操作に伴ってシールキャップがノズルに密着し、より密封性を高めることができる。
次に、シールキャップ3について説明する。
シールキャップ3は、図9ないし図13に示すように、キャップ部(言い換えれば、内筒部)45と、キャップ部45を取り囲むように形成された外筒部46と、キャップ部45と外筒部46の間に形成された連結部60からなる。キャップ部45と外筒部46は後端部の全周および連結部60により一体化している。連結部60は、キャップ部45の外面と外筒部46の内面との間に配置され、中心軸に対して等角度に6枚配置されている。連結部60は、キャップ部45の先端から少し後端側から後端部(キャップ部45と外筒部46が連続する部分)まで延びている。
キャップ3は、図9および図11に示すように、外筒のノズル部の注射針装着用チップ部24を収納するチップ部収納部49と、ノズル側螺合部25と螺合するキャップ側螺合部50と、チップ部収納部49内に収納されたシール部材58とを備える。さらに、この実施例では、キャップ3は、外筒の外筒側係合部43,44と係合するキャップ側係合部55、56を備えている。
キャップ部45の基端部49aは、ほぼ同一内径の円柱状空間であり、内面にはノズル側係合部25と係合するキャップ側螺合部50が設けられている。この実施例では、キャップ側螺合部50は、ノズル側係合部25を形成するノズル側螺旋状リブ25a、25b間と螺合するキャップ側螺旋状リブ50a、50bにより構成されている。
キャップ部45の基端部49aより後方には、キャップ部45の後端面と外筒部46の後端部内側面とにより形成され、ノズル部22と外筒本体部21の境界部に形成された台座部42を収納する収納空間54が形成されている。収納空間54は、基端部49aより拡径した短円柱状空間である。また、収納空間54の内側面には、外筒側係合部43、44と係合する2つのキャップ側係合部55、56が形成されている。キャップ側係合部55、56は、収納空間54の内側面に向かい合うように2つ内側に突出するリブ55a、56aと、リブ55a、56aの螺合進行方向とは逆方向に隣接してリブ55a、56aに向かって高くなるように形成された斜面55b、56bからなる。このような斜面55b、56bを有することにより、リブ55a、56aがキャップ側の突起43a、44aを乗り越えやすくなる。リブ55a、56aは、断面が矩形となるように形成されているが、これに限られるものでなく、断面が半円形、半楕円形状等であってもよい。このような構成により、シールキャップ3を螺合進行方向に回転させると、キャップ側係合部55、56が、それぞれ突起43a、44aを乗り越え、突起43aと突起43bとの間に形成された凹部(係合部)、突起44aと突起44bとの間に形成された凹部と係合する。
そして、シールキャップ3は、図11に示すように、外筒2のノズル部22の拡径部36を収納する拡径部収納部51を備えており、キャップ側螺旋状リブ50a、50bは、拡径部収納部51の先端(上端)から後端方向(下端方向)に螺旋状に延びている。さらに、キャップ側螺旋状リブ50a、50bは、拡径部収納部51の後端(下端)に到達することなく終端するものとなっている。そして、シールキャップ3のキャップ側係合部55、56と外筒2の外筒側係合部43、44とが係合するまで、キャップ側螺旋状リブ50a、50bの基端は、上述した外筒2の埋設部26a,26bに当接しないものとなっている。このため、外筒2の埋設部26a,26bは、シールキャップ3のキャップ側係合部55、56と外筒2の外筒側係合部43、44との係合を阻害しない。なお、キャップ側螺旋状リブ50a、50bは、シールキャップ3のキャップ側係合部55、56と外筒2の外筒側係合部43、44との係合時に埋設部26a,26bと接触するものであってもよい。チップ部収納部49の先端部52は、中央部49bより小径であり、ほぼ同一内径の円柱状空間となっている。なお、収納部の先端部は、先端に向かってテーパー状となっていてもよい。
そして、シールキャップ3は、図9および図11に示すように、チップ部収納部49に収納されたシール部材58を有する。シール部材58は、シールキャップ3のキャップ側係合部55、56と外筒2の外筒側係合部43、44とが係合した状態において、外筒のノズル部の注射針装着用チップ部24の先端開口に密着し、シールする。また、シールキャップ3のチップ部収納部49の閉塞部の内面には、基端方向に向かって突出する環状リブが形成されている。環状リブは、シールキャップ3の過剰ねじ込み時におけるシール部材58の破断を防止する。
外筒部46は、図9ないし図12に示すように、シールキャップ3を把持するために使用される部分であり、キャップ部45を取り囲むように形成された把持部47と、キャップ部45を取り囲むように把持部47の後方に形成された円筒部48を備えている。
把持部47は、ほぼ六角形の筒状に形成されている。把持部47のそれぞれの外側面には、滑り止め47aが設けられている。なお、持部47の外側面には滑り止め47aが設けられていなくてもよい。また、把持部47の六角形の角部分には、図8に示すように、半径方向の断面がほぼ半円形となるような形状に形成されている。また、把持部47は、円筒部48より大径に形成されている。また、把持部47の先端は、キャップ部45の先端より前方に突出している。
円筒部48は、把持部47と連続して把持部47の後方に延びている。円筒部48の後端部は、キャップ部45の後端より突出している。円筒部48は、後端部側面においてキャップ部45の後端面と連続している。
シールキャップ3の形成材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アクリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、環状ポリオレフィンのような各種樹脂が挙げられるが、その中でも成形が容易で耐熱性があることから、ポリプロピレン、環状ポリオレフィンのような樹脂が好ましい。また、特に、シールキャップの形成材料としては、ポリプロピレンとエラストマーとの混合物を使用することが好ましい。エラストマーとしては、ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、シリコーンゴム等の熱可塑性エラストマーを使用することが好ましい。このようにエラストマーを混合することにより、樹脂に弾性が付与されるのでシールキャップ3とノズル部22が密着しやすくなり、密封性が高くなる。ポリプロピレンとエラストマーの配合比は、エラストマーの種類にもよるが、ポリプロピレン:エラストマーが、75:25〜45:65程度となるように混合することが好ましい。また、ノズル部22(外筒2)とシールキャップ3は相溶性のある樹脂で作製することが好ましい。これにより、ノズル部22とシールキャップ3が密着しやすくなり薬液の密封性が高くなる。具体的に、外筒はポリプロピレンで作製され、シールキャップは、ポリプロピレンとエラストマーとの混合物で作製されていることが好ましい。
以上のような構成により、シールキャップ3は以下のようにノズル部22に取り付けられる。シールキャップ3をノズル部22に被せ、螺合進行方向に回転させると、まず、シールキャップ3の基端部に設けられたキャップ側螺合部50と拡径部36のノズル側螺合部25が螺合し、さらに、シールキャップ3を回転させると、ノズル部22と外筒21の境界部に形成された外筒側係合部43、44と、キャップの後端付近に形成されたキャップ側係合部55、56が係合して螺合が完了し、シールキャップ3が外筒2に取り付けられる。シールキャップ3が外筒2に取り付けられた状態では、チップ部24の先端部は、シールキャップ3の小径部(チップ部先端部収納部)52内に収納されており、チップ部24の先端部の開口は、シール部材5により液密かつ気密にシールされる。
ガスケット4は、図1に示すようにほぼ同一外径にて延びる本体部と、この本体部に設けられた複数の環状リブ(この実施例では2つ、2つ以上であれば、液密性と摺動性を満足できれば適宜数としてもよい)を備え、これらリブが、外筒2の内面に液密に接触する。また、ガスケット4の先端面は、外筒2の先端内面に当接した時に、両者間に極力隙間を形成しないように、外筒2の先端内面形状に対応した形状となっている。
ガスケット4の形成材料としては、弾性を有するゴム(例えば、ブチルゴム、ラテックスゴム、シリコーンゴム、スチレンブタジエンゴムなど)、合成樹脂(例えば、SBSエラストマー、SEBSエラストマー等のスチレン系エラストマー、エチレン−αオレフィン共重合体エラストマー等のオレフィン系エラストマーなど)等を使用することが好ましい。
そして、ガスケット4には、その後端部より内部に延びる凹部が設けられ、この凹部は、雌ねじ状となっており、プランジャー5の先端部に形成された突出部の外面に形成された雄ねじ部と螺合可能となっている。両者が螺合することにより、プランジャー5は、ガスケット4より離脱しない。なお、プランジャー5は、取り外しておき、使用時に取り付けるようにしてもよい。
プランジャー5は、上述したように、先端部に筒状に突出する突出部を備え、突出部の外面には雄ねじが形成されている。また、プランジャー5は、断面十字状の軸方向に延びる本体部と、後端部に設けられた押圧用の円盤部と、本体部の途中に設けられたリブを備えている。
以上のような構成により、プレフィルドシリンジ用注射器10は、シール部材が内部に配置された公知のシールキャップと同等のシール性を有するため、内部に収納された薬液等を劣化することが防止される。また、シリンジ内部の薬液が外部に漏れ出すことがない。
次に、本発明のプレフィルドシリンジ用注射器を用いたプレフィルドシリンジについて説明する。
プレフィルドシリンジ1は、図1に示すように、上述したプレフィルドシリンジ用注射器10と、その外筒2とガスケット4とシールキャップ3により形成される空間内に収納された薬剤62とからなる。薬剤62としては、生理食塩水、高濃度塩化ナトリウム注射液、ビタミン剤、ミネラル類、ヘパリンナトリウム水溶液などの薬液、さらには、抗生物質等の粉末状もしくは凍結乾燥薬剤が使用される。プレフィルドシリンジ用注射器10の構成については上述した通りである。
以上のような構成により、本発明のプレフィルドシリンジは、シール部材が内部に配置された公知のシールキャップと同等のシール性を有するため、内部に収納された薬液等を劣化することが防止される。また、シリンジ内部の薬液が外部に漏れ出すことがない。
なお、本発明のシリンジは、プレフィルドシリンジ用に限らず一般の注射器にも応用できる。
そして、本発明のプレフィルドシリンジ1は、滅菌された後、図14および図15に示すように、包装体30に収納され、密封され、包装済みプレフィルドシリンジ20とされる。包装体30は、プレフィルドシリンジ1を収納するための収納用凹部を有する包装体本体40と、包装体本体40の凹部開口を封止するための剥離可能な封止フィルム41とからなる。
(実施例1)
ポリプロピレン(日本ポリプロ株式会社製)を用いて図2ないし図5に示した形状の容量10mlの外筒を作製した。
なお、外筒の全長は、94.7mm、外筒本体部の外径は、18.06mm、ノズル部の全長は、12.0mm、注射針装着用チップ部の長さは、8.0mm、拡径部の長さは、4.0mm、拡径部における螺旋状リブが存在する部分の肉厚1.175mm、拡径部における螺旋状リブが存在しない部分の肉厚0.875mm、台座部(ノズル側係合部を含まない)の外径8.0mm、長さ1.0mm、であり、拡径部は、2本のノズル側螺旋状リブを持ち、さらに、図4および図5のように、各ノズル側螺旋状リブの基端部から台座部に到達するように延びる埋設部を備えるものとした。そして、拡径部の基端における各埋設部の円周方向の大きさ(言い換えれば、広がりもしくは幅)は、外筒の中心軸に対して約45度であり、拡径部の基端における各ノズル側螺旋状リブの円周方向の大きさ(広がり、幅)としては、外筒の中心軸に対して約45度である。よって、この外筒では、図5に示すように、拡径部の基端において、螺旋状リブおよび埋設部が存在する肉厚部の総角度は、約180度であり、螺旋状リブおよび埋設部が存在しない肉薄部の総角度も、約180度であった。
ガスケットは、スチレン系エラストマー[SEBS、商品名ラバロン(登録商標)、三菱化学株式会社製)]を用いて作製した。また、シールキャップは、ポリプロピレン樹脂組成物を用いて成形した。
そして、外筒にシールキャップを装着した後、外筒内にヘパリン液10mlを充填し、ガスケットを真空打栓することにより、プレフィルドシリンジを作製した後、121℃、20分間、オートクレーブ滅菌して、本発明のプレフィルドシリンジを作製した。
そして、上記のように作製したプレフィルドシリンジを、図14および図15に示すように、包装体本体と封止フィルムかなる包装体に密封収納した。
包装体本体は、未延伸ポリプロピレン樹脂フィルム30μm/ポリエチレン樹脂フィルム100μmの積層シートを用い、真空成形法によって、プレフィルドシリンジ用の所望の数の成形凹部を有し、開口部の周縁に設けられた各成形凹部間を連結するフランジ部とからなるものを用いた。
封止フィルムとしては、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(東洋紡績株式会社製「T−4100」)に、厚さ30μmのポリエチレン樹脂フィルム(テクノフィルム(株)製「M−16P」)を2液硬化型のドライラミネート用接着剤(三井武田ケミカル株式会社製「主剤A969/硬化剤A5」)を介して、ドライラミネーションして形成したものを用いた。
そして、包装体本体にプレフィルドシリンジを収納し、包装体本体と封止フィルムとをロールシール方式にて密封した。
(比較例1)
外筒として、埋設部を持たない以外は、実施例1と同様にして、プレフィルドシリンジを作製した。この比較例の外筒では、拡径部の基端において、螺旋状リブが存在する肉厚部の総角度は、約90度であり、螺旋状リブが存在しない肉薄部の総角度は、約270度であった。
実施例1と同様に、包装体本体に比較例のプレフィルドシリンジを収納し、包装体本体と封止フィルムとをロールシール方式にて密封した。
(実験)
傾斜した接地面を準備し、実施例1および比較例1の包装済みプレフィルドシリンジを高さ150cmより、シールキャップ側が下側となり、かつ接地面に当接した後、包装体本体側に倒れるように傾斜した接地面に向けて、各30本を落下させた。実施例1の包装済みプレフィルドシリンジでは、外筒のノズル部を含み、すべてサンプルにおいて破損はなかった。これに対して、比較例1の包装済みプレフィルドシリンジでは、2本のプレフィルドシリンジが、外筒のノズル部の拡径部の基端部において破断した。
1 プレフィルドシリンジ
2 外筒
3 シールキャップ
4 ガスケット
5 プランジャー
22 ノズル部
25 ノズル側螺合部
25a、25b ノズル側螺旋状リブ
26a、26b 埋設部

Claims (9)

  1. 外筒本体部と、該外筒本体部の先端部に設けられ先端が開口したノズル部を備える外筒と、前記ノズル部に着脱可能に取り付けられたもしくは取り付け可能なシールキャップと、前記外筒内に摺動可能に収納されたガスケットと、該ガスケットの後端に取り付けられたもしくは取り付け可能なプランジャーとを備えるプレフィルドシリンジ用注射器であって、
    前記ノズル部は、先端に向かって縮径する注射針装着用チップ部と、該チップ部の後端側に設けられた拡径部と、該拡径部の後端に位置しかつ前記拡径部より外径が大きい座面部とを備えており、
    前記拡径部は、該拡径部の先端部から基端部まで延びるノズル側螺旋状リブと、該ノズル側螺旋状リブの基端部の下面から前記座面部に到達するように前記外筒の軸方向に延び、前記ノズル側螺旋状リブの前記基端部の下面と前記座面部間を埋設する埋設部を備え、前記埋設部は、前記外筒の軸方向に延びる部分を有し、前記埋設部と隣り合う凹部に、前記ノズル側螺旋状リブ側の角部と前記座面部側の角部とを形成し、かつ、前記ノズル側螺旋状リブの前記基端部の下面と前記座面部間に鋭角となった凹部の形成を阻害するものであり、
    前記シールキャップは、前記チップ部を収納するチップ部収納部と、前記ノズル側螺旋状リブと螺合するキャップ側螺合部を備えていることを特徴とするプレフィルドシリンジ用注射器。
  2. 前記凹部の前記ノズル側螺旋状リブ側の角部および前記座面部側の角部は、ともに鈍角となっている請求項1に記載のプレフィルドシリンジ用注射器。
  3. 前記ノズル部は、前記拡径部の後端側に設けられ、かつ、前記拡径部より外径が大きい台座部を備え、前記座面部は、前記台座部の先端面により形成されているものである請求項1または2に記載のプレフィルドシリンジ用注射器。
  4. 前記外筒は、前記台座部に設けられ、半径方向に突出する外筒側係合部を備え、前記シールキャップは、前記キャップ側螺合部よりも後端側に設けられるとともに、前記外筒側係合部と係合するキャップ側係合部を備えており、前記埋設部と前記外筒側係合部とは、前記外筒の中心軸に対して所定角度ずれた位置に設けられている請求項3に記載のプレフィルドシリンジ用注射器。
  5. 前記拡径部は、2本の前記ノズル側螺旋状リブと、ほぼ向かい合うように形成された2つの前記埋設部を備え、前記外筒は、ほぼ向かい合うように形成された2つの前記外筒側係合部を備え、前記埋設部は、前記拡径部の外面上かつ2つの前記外筒側係合部のほぼ中間部となる位置に設けられており、かつ、前記外筒側係合部の配置部付近の前記拡径部は、前記ノズル側螺旋状リブおよび前記埋設部が存在しない肉薄部となっている請求項4に記載のプレフィルドシリンジ用注射器。
  6. 前記ノズル側螺旋状リブの基端は、前記座面部に到達しておらず、前記埋設部は、前記ノズル側螺旋状リブの前記基端部と前記座面部間を埋めるものとなっている請求項1ないし5のいずれかに記載のプレフィルドシリンジ用注射器。
  7. 前記埋設部は、前記ノズル側螺旋状リブの高さと同じもしくは若干低いものとなっている請求項1ないし6のいずれかに記載のプレフィルドシリンジ用注射器。
  8. 前記外筒は、ポリプロピレンにより作製されている請求項1ないし7のいずれかに記載のプレフィルドシリンジ用注射器。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載のプレフィルドシリンジ用注射器と、前記外筒と前記ガスケットと前記シールキャップにより形成される空間内に収納された薬剤とからなることを特徴とするプレフィルドシリンジ。
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