JP2014087502A - シリンジ用外筒およびそれを用いたプレフィルドシリンジ - Google Patents

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Abstract

【課題】シリンジのフランジの長径部側と短径部側を視覚により容易に確認可能であり、自動投与器の装着作業が迅速に行えるシリンジ用外筒およびそれを用いたプレフィルドシリンジを提供する。
【解決手段】シリンジ用外筒2は、外筒本体部21と、外筒本体部21の先端側に設けられたノズル部22と、外筒本体部21の後端側に設けられた外方に突出するフランジ23とを備える。そして、フランジ23は、向かい合いかつほぼ平行に設けられた2つの直線状部24a、24bを備え、かつ、直線状部24a、24bの側面には、直線状部を視覚により確認可能な視認可能部25a,25bを備えている。
【選択図】図4

Description

本発明は、シリンジ用外筒およびそれを用いたプレフィルドシリンジに関する。
患者に薬液を注射により投与する場合、バイアル瓶から注射器によって薬液を吸引し、直接血管に薬液を注入することによって行われている。しかしながら、このような投与準備は煩雑であるとともに、薬液投与には緊急性を有する場合もあり、予め薬液が充填されるいわゆるプレフィルドシリンジが多く用いられるようになっている。
プレフィルドシリンジとしては、充填されている薬液の性状、患者の状態により、インジェクターまたはシリンジポンプのような自動投与器に装着されて持続的投与が行われるものがある。そして、このようなタイプのプレフィルドシリンジは、投与準備として、インジェクターまたはシリンジポンプのような自動投与器への装着作業が必要であり、この装着作業が容易なものが求められていた。
特開2002−11096号公報 特開2001−218842号公報
特許文献1には、シリンダホルダ溝によりシリンジのフランジを保持してシリンジを固定するためのシリンダホルダに装着されて、注入装置用として用いることができるシリンジであって、前記シリンダホルダと係合して、装着されるシリンジの装着方向を規定するガイドを有するシリンジが開示されている。
特許文献1の図2にもあるように、自動投与器にシリンジを装着する場合、自動投与器が備えるシリンジのフランジ収納部にシリンジのフランジを挿入し、装着することが必要である。そして、シリンジのフランジは、通常真円形ではなく、長径部および短径部を有する。自動投与器のフランジ収納部への挿入のためには、その自動投与器のフランジ収納部の形態に適合した長径部側もしくは短径部側より挿入することが必要である。このため、シリンジとしては、フランジの長径部側と短径部側を容易に確認可能とすることにより、自動投与器のフランジ収納部への装着作業が迅速側に行えるものとなる。
特許文献1のものでは、外筒本体部の後端側に設けられた外方に突出するドーナツ盤状のフランジを備え、ドーナツ盤状のフランジには、向かい合いかつほぼ平行に設けられた2つの直線状部(カット部)を備えている。そして、直線状部(カット部)の側面には、特許文献1の図2に示すように、位置決め機構と嵌合する凹部として、位置決めカット41が設けられている。
しかし、この溝は、直線状部(カット部)の側面のほぼ中央部に一つ設けられたのみであり、フランジは肉厚が薄いこともあり、その溝を視覚により確認することは極めて困難である。
特許文献2には、シリンジ外筒の鍔(フランジ)前面および後面の少なくとも一方が粗面化されているシリンジ外筒が開示されている。このような粗面化により、フランジ自体の視認は容易になると思われるが、上記粗面部では、フランジの長径部側と短径部側の視認には寄与しない。
そこで、本発明の目的は、シリンジのフランジの長径部側と短径部側を視覚により容易に確認可能とすることにより、自動投与器のフランジ収納部への装着作業が迅速に行えるシリンジ用外筒およびそれを用いたプレフィルドシリンジを提供するものである。
上記目的を達成するものは、以下のものである。
(1) 外筒本体部と、該外筒本体部の先端側に設けられたノズル部と、前記外筒本体部の後端側に設けられた外方に突出するフランジとを備えるシリンジ用外筒であって、前記フランジは、向かい合いかつほぼ平行に設けられた2つの直線状部を備え、かつ、前記直線状部の側面には、前記直線状部を視覚により確認可能な視認可能部を備えているシリンジ用外筒。
(2) 前記視認可能部は、触感により確認可能である上記(1)に記載のシリンジ用外筒。
(3) 前記フランジは、向かい合う2つの円弧状外縁部を有し、かつ、前記2つの直線状部間に形成された短径部と、前記2つの円弧状外縁部間に形成された長径部を有している上記(1)または(2)に記載のシリンジ用外筒。
(4) 前記視認可能部は、光の反射が他の部分と異なるものとなっている上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のシリンジ用外筒。
(5) 前記視認可能部は、多数のリブ、梨地表面もしくは多数の溝部により形成されている上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のシリンジ用外筒。
(6) 前記視認可能部は、前記直線状部のほぼ全域に形成されている上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のシリンジ用外筒。
(7) 前記直線状部は、前記直線状部の側面のほぼ全域に形成された凹部を有し、前記視認可能部は、前記直線状部の前記凹部の表面に形成されている上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のシリンジ用外筒。
(8) 前記視認可能部は、前記直線状部の側面より外方に突出している上記(1)ないし(7)のいずれかに記載のシリンジ用外筒。
(9) 前記視認可能部は、前記シリンジ用外筒の中心軸に対して平行に延びる多数のリブにより形成されている上記(1)ないし(8)のいずれかに記載のシリンジ用外筒。
また、上記目的を達成するものは、以下のものである。
(10) 上記(1)ないし(9)のいずれかに記載のシリンジ用外筒と、前記外筒の前記ノズル部を封止する封止部材と、前記外筒内に収納された摺動可能なガスケットと、前記ガスケットの後端に取り付けられたもしくは取り付け可能なプランジャと、前記外筒と前記ガスケットと前記封止部材により形成される空間内に充填された薬液とからなるプレフィルドシリンジ。
(11) 前記プレフィルドシリンジは、前記フランジを挿入するフランジ収納部を備えた自動投与器に装着されるものである上記(10)に記載のプレフィルドシリンジ。
本発明のシリンジ用外筒は、外筒本体部と、外筒本体部の先端側に設けられたノズル部と、前記外筒本体部の後端側に設けられた外方に突出するフランジとを備える。フランジは、向かい合いかつほぼ平行に設けられた2つの直線状部を備え、かつ、前記直線状部の側面には、前記直線状部を視覚により確認可能な視認可能部を備えている。
このシリンジ用外筒では、フランジは、向かいかつほぼ平行に設けられた2つの直線状部間に形成された短径部と、この短径部と直交する長径部を有している。そして、フランジの直線状部の側面には、直線状部を視覚により確認可能な視認可能部を備えているので、フランジの短径部側を視覚により容易に確認であり、自動投与器のフランジ収納部への装着作業を迅速に行うことができる。
また、本発明のプレフィルドシリンジは、上記のシリンジ用外筒と、外筒のノズル部を封止する封止部材と、外筒内に収納された摺動可能なガスケットと、ガスケットの後端に取り付けられたもしくは取り付け可能なプランジャと、外筒とガスケットと封止部材により形成される空間内に充填された薬液とからなるものである。このため、このプレフィルドシリンジは、フランジの短径部側を視覚により容易に確認でき、自動投与器のフランジ収納部への装着作業を迅速に行うことができる。
図1は、本発明の一実施例のプレフィルドシリンジの正面図である。 図2は、図1に示したプレフィルドシリンジの右側面図である。 図3は、図1のA−A断面図である。 図4は、本発明のシリンジ用外筒の斜視図である。 図5は、本発明のシリンジ用外筒の拡大底面図である。 図6は、本発明の一実施例のシリンジ用外筒の後端部の部分拡大正面図である。 図7は、図6に示したシリンジ用外筒のフランジ部分を説明するための説明図である。 図8は、本発明の他の実施例のシリンジ用外筒の後端部の部分拡大正面図である。 図9は、本発明の他の実施例のシリンジ用外筒の後端部の部分拡大正面図である。 図10は、本発明の他の実施例のシリンジ用外筒の後端部の部分拡大正面図である。 図11は、本発明の他の実施例のシリンジ用外筒の後端部の部分拡大正面図である。 図12は、図11に示したシリンジ用外筒のフランジ部分を説明するための説明図である。 図13は、図1に示したプレフィルドシリンジに用いられている外筒の拡大縦断面図である。 図14は、図13の外筒の先端部の拡大断面図である。 図15は、図1に示したプレフィルドシリンジに用いられている封止部材の拡大正面図である。 図16は、15に示した封止部材の縦断面図である。 図17は、図1に示したプレフィルドシリンジに用いられているプランジャの正面図である。 図18は、図17に示したプランジャの右側面図である。 図19は、図17に示したプランジャの拡大斜視図である。 図20は、図1に示したプレフィルドシリンジに用いられているガスケットの拡大正面図である。 図21は、図20に示したガスケットの縦断面図である。
本発明のプレフィルドシリンジおよびシリンジ用外筒を図面に示す実施例を用いて説明する。
本発明のシリンジ用外筒2は、外筒本体部21と、外筒本体部21の先端側に設けられたノズル部22と、外筒本体部21の後端側に設けられた外方に突出するフランジ23とを備える。そして、フランジ23は、向かい合いかつほぼ平行に設けられた2つの直線状部24a、24bを備え、かつ、直線状部24a、24bの側面には、直線状部を視覚により確認可能な視認可能部25a,25bを備えている。本発明のシリンジ用外筒2は、プレフィルドシリンジ用外筒として用いることができる。
また、本発明のプレフィルドシリンジ1は、上記のシリンジ用外筒2と、外筒2のノズル部22を封止する封止部材3と、外筒内に収納された摺動可能なガスケット4と、ガスケット4の後端に取り付けられたもしくは取り付け可能なプランジャ5と、外筒2とガスケット4と封止部材3により形成される空間内に充填された薬液8とからなるものである。なお、この実施例では、封止部材3は、着脱可能なシールキャップ3により形成されている。
本発明のプレフィルドシリンジ1は、外筒2とガスケット4と封止部材であるシールキャップ3により形成される空間内に充填された薬液8とからなる。
シリンジ用外筒2は、透明もしくは半透明材料により、好ましくは、酸素透過性、水蒸気透過性の少ない材料により形成された筒状体である。
外筒2は、外筒本体部21と、外筒本体部21の先端側に設けられたノズル部22と、外筒本体部21の後端側に設けられたフランジ23を備える。
外筒本体部は、ガスケット4を液密かつ摺動可能に収納するほぼ筒状の部分であり、ノズル部は、外筒本体部21より小径の筒状部となっている。また、外筒本体部の先端部はノズル部に向かって縮径するテーパ部となっている。
フランジ23は、図1ないし図5に示すように外筒本体部21の後端全周より垂直方向に突出するように形成された円弧状外縁を有するものとなっている。言い換えれば、フランジは、内部が欠損したドーナツ盤状のものとなっている。
円弧状外縁を有するフランジ23は、図5に示すように、向かい合いかつほぼ平行に設けられた2つの直線状部24a、24bを備え、かつ、直線状部24a、24bの側面には、図4に示すように直線状部を視覚により確認可能な視認可能部25a,25bを備えている。また、フランジは、向かい合う2つの円弧状外縁部26a,26bを有している。そして、フランジ23は、図5に示すように、向かいかつほぼ平行に設けられた2つの直線状部24a、24b間に形成された短径部と、向かい合う2つの円弧状外縁部間に形成された長径部を有している。また、上記の短径部と上記の長径部は、ほぼ直交するものとなっている。長径部は、向かいあう2つの円弧状外縁部26a,26bの中央部間により形成されている。視認可能部は、他の部位と異なる表面性状を有し、光の反射が他の部位と明らかに異なるものとなっている。これにより、視認可能部は、視覚により容易に確認することができる。特に、視認可能部25a,25bは、直線状部24a、24bのほぼ全域に形成されていることが好ましい。これにより、直線状部24a、24bのほぼ全域において、光の反射が他の部位と明らかに異なるものとなるため、視覚による視認可能部の確認がより容易となる。
また、視認可能部は、指による接触により確認可能であることが好ましい。このようにすることにより、視覚のみならず、触感により、直線状部を確認することが可能となる。
図6および図6のB−B線拡大部分断面図(説明図)である図7に示すように、この実施例の外筒2では、直線状部24a、24bは、他の部分と連続する平坦面となっており、かつ、視認可能部25a,25bは、直線状部24a、24bの側面より外方に突出する多数のリブにより形成されている。特に、この実施例の視認可能部25a、25bでは、外筒2の中心軸に対してほぼ平行に所定長延び、かつ多数形成されたリブにより形成されている。シリンジ用外筒2を成形する際、シリンジ用外筒2の中心軸に対して平行に金型を抜くため、この実施例のように、視認可能部であるリブはシリンジ用外筒2の中心軸に対してほぼ平行に所定長延びていることが好ましい。また、直線状部24a、24bの両端部には、視認可能部25a、25bを形成するリブが存在しないものとなっている。なお、このリブは、上記のような外筒の中心軸に対して平行なものとなっているが、外筒2の中心軸に対して斜めに延びるものであってもよい。
さらに、視認可能部としては、図8に示す外筒2aの視認可能部61a、61bのように、ドット状の多数のリブにより形成されたものであってもよい。
さらに、視認可能部としては、図9に示す外筒2bの視認可能部62a,62bのように、直線状部24a,24bの側面に設けた多数の溝により形成されたものであってもよい。視認可能部62a,62bを形成する多数の溝としては、図9に示すような菱形目のローレット状であることが好ましい。なお、平目、斜目または、四角目のローレット状であってもよい。さらには、外筒の中心軸に対して平行に延びる多数の溝、外筒の中心軸に対して斜めに延びる多数の溝であってもよい。
さらに、視認可能部としては、図10に示す外筒2cの視認可能部63a,63bのように、直線状部24a,24bの側面の全面もしくは所定領域に設けた梨地状面により形成されたものであってもよい。
また、上述したすべての実施例において、図11および図11のC−C線拡大部分断面図(説明図)である図12に示す外筒2dのように、直線状部24a,24bは、その側面の全域もしくは所定領域に設けた凹部60a、60bを有するものであってもよい。この実施例のものでは、凹部60a,60bは、直線状部24a,24bのほぼ全域となるように形成されている。そして、この凹部60a,60bの表面に視認可能部25a,25bが形成されている。図示するものでは、視認可能部は、上述した外筒2の視認可能部25a,25bと同じものとなっている。この凹部60a,60bの深さは、視認可能部25a,25bである多数のリブの高さと等しいものであり、視認可能部25a,25bである多数のリブが、直線状部24a,24bの側面よりも外方に突出することがない。これにより、例えば、フランジ収納部を有する自動投与器にシリンジ用外筒をセットする際、視認可能部25a,25bに邪魔されることなくフランジをフランジ収納部に挿入することができる。なお、視認可能部の形態は、上述したすべてのタイプのものを用いることができる。そして、上述したすべての実施例における視認可能部は、指による接触などの触感により確認可能なものとなっている。
なお、視認可能部としては、色によって確認可能なものでもよい。このような視認可能部としては、直線状部24a、24bにインクなどの印刷を施したもの、直線状部24a、24bをレーザーなどによりマーキングしたもの、直線状部24a、24bと外筒2の直線状部24a、24b以外の部分とを異なる色の樹脂により2色成形したものなどが挙げられる。
ノズル部22は、図3、図13および図14に示すように、ノズル本体部24と、ノズル本体部24と同心的に形成されたカラー25とを備えている。ノズル本体部24は、外筒2の先端に設けられており、外筒内の薬液等を排出するための先端開口部を備えるとともに先端に向かってテーパ状に縮径するように形成されている。カラー25は、ノズル部22を取り囲むようにノズル部22と同心的に円筒状に形成されている。また、カラー25は、先端が開口しており、カラー25の内径および外径は基端から先端までほぼ同一径となっている。また、カラー25の先端開口からはノズル本体部24の先端部が突出しており、ノズル部本体24およびカラー25の先端部は、ノズル本体部24およびカラー25を封止部材(シールキャップ)3内に収納しやすくするため面取り加工されている。
カラー25の内周面には、後述する封止部材(シールキャップ)3のノズル収納部30に形成されたリブ35および使用時に接続される注射針のハブ(図示せず)と係合するためのネジ溝(外筒側螺合部)26が形成されている。これにより、外筒2とシールキャップ3はカラー内周面とノズル収納部外周面との間で係合する。また、ネジ溝(外筒側螺合部)26は、シールキャップ3を外筒から取り外した後注射針(注射針のハブ)を取り付ける部分となる。
外筒2の形成材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アクリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、環状ポリオレフィンポリマー、環状オレフィンコポリマーのような各種樹脂が挙げられるが、その中でも成形が容易で耐熱性があることから、ポリプロピレン、環状ポリオレフィンポリマー、環状オレフィンコポリマーのような樹脂が好ましい。なお、内部に充填された薬液を外側から目視にて確認できるように透明性が高く、オートクレーブ滅菌に耐えられる耐熱性を有する環状ポリオレフィンポリマー、環状オレフィンコポリマーが、外筒2の形成材料として特に好ましい。
封止部材(シールキャップ)3は、図3、図15および図16に示すように、閉塞端31と、筒状本体部32と、筒状部内に形成されたノズル収納部30とを有している。さらに、ノズル収納部30は、ノズル本体部24の先端部を収納するノズル先端部収納部39と、カラー25の先端部を収納するカラー先端部収納部34とを備えている。そして、筒状本体部32は、上端が閉塞し、下端が開放開口した円筒部である。ノズル収納部30は、ノズル部22のほぼ全体を収納するものとなっている。ノズル収納部30には、閉塞端31の内側より、下方(開口部方向)に、かつ、筒状本体部32と同心的に形成された短筒部33を備えている。そして、短筒部33の下端部には、カラー25の内面に形成された螺合部26と係合可能なリブ35が形成されている。
また、キャップの外側面には、すべり止め用の突出部36が、閉塞端31の上面には、複数のリブ37が、筒状本体部32の下面にも複数のリブ38が形成されている。
封止部材(シールキャップ)の形成材料としては、天然ゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム等の合成ゴム、オレフィン系エラストマーやスチレン系エラストマー等の熱可塑性エラストマー等の弾性材料が好ましい。
ガスケット4は、図20および図21に示すようにほぼ同一外径にて延びる筒状本体部40と、本体部40より先端方向に延びるテーパ状閉塞部41とを備える。そして、本体部40の外側面には、複数の環状リブ44,45,46(この実施例では3つ、2つ以上であれば、液密性と摺動性を満足できれば適宜数としてもよい)が形成されている。これらのリブは、外筒2の内面に液密に接触する。また、ガスケット4の閉塞部41は、外筒2の先端内面に当接した時に、両者間に極力隙間を形成しないように、外筒2の先端内面形状に対応した形状となっている。
そして、ガスケット4は、筒状本体部40の内部であり、かつ、後端開口部より先端方向に延びる凹部42を備える。この凹部42は、プランジャ5の先端部52を収納可能である。さらに、凹部42の内面(筒状本体部40の内面)には、ガスケット側螺合部43が形成されている。ガスケット側螺合部43は、プランジャ5の先端部に形成された突出部52の外面に形成されたプランジャ側螺合部57と螺合可能である。両者が螺合することにより、プランジャ5は、ガスケット4より離脱しない。なお、プランジャ5は、取り外しておき、使用時に取り付けるようにしてもよい。また、ガスケット4は、筒状本体部40の下端面に、複数のリブ47が設けられている。
ガスケット4の形成材料としては、弾性を有するゴム(例えば、ブチルゴム、ラテックスゴム、シリコーンゴムなど)、合成樹脂(例えば、SBSエラストマー、SEBSエラストマー等のスチレン系エラストマー、エチレン−αオレフィン共重合体エラストマー等のオレフィン系エラストマーなど)等を使用することが好ましい。
プランジャ5は、図1,図2、図17ないし図19に示すように、プランジャ本体部50と、プランジャ本体部50より先端方向に突出するガスケット4への装着用先端部52とを備える。プランジャ本体部50は、フランジ部56、押圧部53、補強部54を備えている。
プランジャ本体部50は、図17ないし図19に示すように断面十字状に形成されたシャフト部を備え、シャフト部は、4つの平板部51a,51b,51c,51dにより形成されている。そして、本体部50(シャフト部)の先端には、フランジ56が設けられ、後端部には、円盤状のプランジャ押圧部53が設けられている。
装着用先端部52は、 プランジャ5の先端部に設けられた突出部である。装着用先端部52は、フランジ56の中央付近から前方(先端方向)に突出している。装着用先端部52は、筒状部であることが望ましいが、棒状部であってもよい。この実施例では、図19に示すように、装着用先端部52は、内側に十字状の補強部を有する筒状部となっている。
そして、装着用先端部52の外面には、ガスケット4のガスケット側螺合部43と螺合するプランジャ側螺合部57が設けられている。プランジャ側螺合部57は、螺旋状リブにより形成されている。ガスケット4の螺旋状螺合部43に対応するように、二条(二本)の螺旋状リブ57を備えている。螺旋状リブは、一条(一本)のみであってもよい。そして、この実施例の注射器では、後述するガスケット4とプランジャ5は、プランジャ5を回転させることにより両者が装着状態となる。
そして、この実施例のプランジャ5は、本体部50の先端部に設けられた4つの補強部54を備えている。
各補強部54は、図17ないし図19に示すように、平板状の軸方向補強部54aと、軸方向補強部と54aと一端が接合した周方向補強部54bにより構成されている。軸方向補強部54aは、シャフト部を構成するいずれかの平板部51a,51b,51c,51dの表面より直交するように、かつ、フランジ56の後端面からも直交するように、所定長延びる平板状のものとなっている。そして、軸方向補強部54aは、プランジャの中心軸にほぼ平行となるように設けられている。また、軸方向補強部54aの軸方向長は、シャフト部の全長(平板部の全長)の1/6〜1/4程度であることが好ましい。また、軸方向補強部54aは、図18に示すように、その終端(基端)は、面取り形状もしくは円弧状となっている。
周方向補強部54bは、軸方向補強部の基端側端部より若干先端側(フランジ56側)となる位置に設けられている。周方向補強部は、軸方向補強部54aと向かい合うシャフト部間を連結しており、周方向の一端が、軸方向補強部54aの一方の側面より延び、他端が軸方向補強部54aと向かい合う平板部に到達するものとなっており、かつ、底面は、軸方向補強部54aが突出する平板部と連結している。つまり、周方向補強部54bは、周方向補強部54bと近接する軸方向補強部54aと、2つの平板部を連結するものとなっている。また、周方向補強部54bは、フランジ56とほぼ平行となるように設けられている。
このような補強部54を有することにより、ガスケットに装着されたプランジャの外筒内での傾倒を防止できる。
プランジャ5の構成材料としては、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート等の硬質もしくは半硬質樹脂を用いることが好ましい。
外筒2とガスケット4と封止部材により形成される空間内に充填される薬液8としては、例えば、造影剤、高濃度塩化ナトリウム注射液、ミネラル類、ヘパリンナトリウム水溶液、ニトログリセリン、硝酸イソソルビド、シクロスポリン、ベンゾジアゼピン系薬剤、抗生物質、ビタミン剤(総合ビタミン剤)、各種アミノ酸、ヘパリンのような抗血栓剤、インスリン、抗腫瘍剤、鎮痛剤、強心剤、静注麻酔剤、抗パーキンソン剤、潰瘍治療剤、副腎皮質ホルモン剤、不整脈用剤、補正用電解質、抗ウイルス剤、免疫賦活剤等が挙げられる。充填される薬液8としては、特に、外筒2のフランジ23を挿入するフランジ収納部を有するインジェクター、シリンジポンプなどの自動投与器にプレフィルドシリンジ1(外筒2)が装着されて、投与されるものであることが好ましい。このように投与される薬液8としては、血管造影用の造影剤が挙げられる。
1 プレフィルドシリンジ
2 シリンジ用外筒
3 封止部材
4 ガスケット
5 プランジャ
8 薬液
21 外筒本体部
23 フランジ
24a、24b 直線状部
25a,25b 視認可能部

Claims (11)

  1. 外筒本体部と、該外筒本体部の先端側に設けられたノズル部と、前記外筒本体部の後端側に設けられた外方に突出するフランジとを備えるシリンジ用外筒であって、
    前記フランジは、向かい合いかつほぼ平行に設けられた2つの直線状部を備え、かつ、前記直線状部の側面には、前記直線状部を視覚により確認可能な視認可能部を備えていることを特徴とするシリンジ用外筒。
  2. 前記視認可能部は、触感により確認可能である請求項1に記載のシリンジ用外筒。
  3. 前記フランジは、向かい合う2つの円弧状外縁部を有し、かつ、前記2つの直線状部間に形成された短径部と、前記2つの円弧状外縁部間に形成された長径部を有している請求項1または2に記載のシリンジ用外筒。
  4. 前記視認可能部は、光の反射が他の部分と異なるものとなっている請求項1ないし3のいずれかに記載のシリンジ用外筒。
  5. 前記視認可能部は、多数のリブ、梨地表面もしくは多数の溝部により形成されている請求項1ないし4のいずれかに記載のシリンジ用外筒。
  6. 前記視認可能部は、前記直線状部のほぼ全域に形成されている請求項1ないし5のいずれかに記載のシリンジ用外筒。
  7. 前記直線状部は、前記直線状部の側面のほぼ全域に形成された凹部を有し、前記視認可能部は、前記直線状部の前記凹部の表面に形成されている請求項1ないし5のいずれかに記載のシリンジ用外筒。
  8. 前記視認可能部は、前記直線状部の側面より外方に突出している請求項1ないし7のいずれかに記載のシリンジ用外筒。
  9. 前記視認可能部は、前記シリンジ用外筒の中心軸に対して平行に延びる多数のリブにより形成されている請求項1ないし8のいずれかに記載のシリンジ用外筒。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載のシリンジ用外筒と、前記外筒の前記ノズル部を封止する封止部材と、前記外筒内に収納された摺動可能なガスケットと、前記ガスケットの後端に取り付けられたもしくは取り付け可能なプランジャと、前記外筒と前記ガスケットと前記封止部材により形成される空間内に充填された薬液とからなることを特徴とするプレフィルドシリンジ。
  11. 前記プレフィルドシリンジは、前記フランジを挿入するフランジ収納部を備えた自動投与器に装着されるものである請求項10に記載のプレフィルドシリンジ。
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