JPWO2017043665A1 - シート用リクライニング装置及びシート - Google Patents

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Abstract

構成部品間のガタつきを低減する。取付リング(70)のリング状底面部(71)と、リング状底面部(71)に対向するガイドブラケット(20)の外面又はインターナルギヤ(30)の外面との間に配設される外側転動部材(80)と、ガイドブラケット(20)のガイド溝部とロックプレート(60A〜60D)との各対向面間に、ロックプレート(60A,60C)を半径方向にガイドする内側転動部材(90)とを有している。そして、外側転動部材(80)及び内側転動部材(90)とにより、積層配設される各部材を積層方向に相対的に押圧する力が機能し、また、その反力として取付リング(70)のばね力が作用してガタつきを低減する。外側転動部材(80)及び内側転動部材(90)による相対的な押圧力は、ロック時にはもとより、ロック解除時においても各転動部材(80,90)による押圧力は作用するため、いずれの場合でも各部材間のガタつきが低減される。

Description

本発明は、車両等のシートに取り付けられ、シートクッションに対するシートバックの傾斜角を適宜に調節するためのシート用リクライニング装置及びかかるシート用リクライニング装置が組み込まれたシートに関する。
特許文献1及び2には、シートクッション及びシートバックの一方にガイドブラケットを、他方にインターナルギヤを固定し、両者間にインターナルギヤの内歯に噛み合う外歯を備えたロックプレートを配設し、両者を噛み合わせることでシートバックを適宜の傾斜角で維持し、両者の噛み合いを解除することでシートバックを前後に回動できるようにしたリクライニング装置が開示されている。ガイドブラケット又はインターナルギヤの外周面には、取付リングが固定されている。取付リングは、断面略L字状の底面部と周面部を有するリング状に形成され、ガイドブラケット又はインターナルギヤの一方から挿入して、周面部を、挿入方向奥側に位置するガイドブラケット又はインターナルギヤの外周面に溶接などにより固定し、その間に位置するインターナルギヤ又はガイドブラケットを底面部との間で回転可能に支持している。内部に収容したロックプレートとインターナルギヤの内歯との噛み合わせによりロックできるため、薄型化に適している。
特開2009−247392号公報 特開2005−230300号公報
特許文献1及び2においては、中心部に渦巻きばねで付勢されるカムを配設し、円周方向に所定間隔をおいてガイドブラケットに設けた隣接するガイド壁部間のガイド溝部に複数枚のロックプレートを配設し、渦巻きばねの弾性力によるカムの回動によってロックプレートを半径方向外方に摺動させてロックプレートの外歯をインターナルギヤの内歯に噛み合わせている。これにより、シートバックのシートクッションの傾斜角は所定の角度で維持される。一方、操作レバーを操作してカムを渦巻きばね弾性力に抗して逆方向に回転させると、カムがロックプレートに係合してロックプレートを半径方向内方に摺動させてロックを解除し、シートバックの傾動を可能にしている。
ロックプレートの半径方向の摺動は、上記のようにガイドブラケットに設けた隣接するガイド壁部間のガイド溝部に沿ってなされるが、ガイド壁部とロックプレートとの間には、僅かな作動クリアランスが設けられている。この作動クリアランスは、ロックプレートの動きを円滑にするために必須であるが、ロック時においては、この作動クリアランスが僅かであっても、この作動クリアランスに相当する分、ロックプレートが円周方向に動いてガタつき、また、ガイド壁部の側面に接触することで異音が生じることがある。また、作動クリアランスは、製造時のプレス工程や熱処理工程を考慮して許容されている公差の範囲内でばらつきがあり、この点も、ロックプレートのガタつきや異音が発生する要因となっている。
特許文献2では、ガイドブラケットのガイド壁部の1つを揺動可能に設け、この可動ガイド壁部と所定間隔をおいて設けられた固定ガイド壁部との間に、ロックプレートと同様に半径方向に移動可能な板状くさびを設けている。また、可動ガイド壁部と板状くさびは、半径方向に対して所定角度傾斜した傾斜側面同士が当接するように設けられている。従って、板状くさびが半径方向に摺動すると、可動ガイド壁部が円周方向に押圧されて揺動し、可動ガイド壁部に隣接して配置されたロックプレートの側面に押し付けられる。これにより、ロック時において、両者間の作動クリアランスを消滅させ、ロックプレートのガタつきを抑制している。
しかし、特許文献2の場合、ガイドブラケットのガイド壁部のいずれかを揺動可能に設けなければならないと共に、揺動可能な可動ガイド壁部と固定ガイド壁部との間に、所定形状に加工した板状くさびを配設しなければならず構造が複雑で、製造コストが増す。また、ロックプレートとガイド壁部との円周方向のガタつきを解消することはできるが、ロックプレートとガイドブラケット若しくはインターナルギヤといった積層配設されている各部材間の積層方向(軸方向)の作動クリアランスを解消することはできない。特に、ロック解除時においては、円周方向のくさび機能も作用しないため、積層方向におけるガタつきが大きくなりがちである。その一方、ロック解除時において作動クリアランスを低減すると円滑な動作に支障が生じる可能性がある。
本発明は上記に鑑みなされたものであり、各部材間の積層方向(軸方向)の作動クリアランスをロック時及びロック解除時のいずれにおいても従来より低減し、ガタつきを抑制できる構造でありながら、ロック解除時におけるガイドブラケット及びインターナルギヤの相対回転動作も円滑に行わせることができ、さらに、ロックプレートの半径方向への摺動の円滑性を高めることができるシート用リクライニング装置及び該シート用リクライニング装置が組み込まれたシートを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明のシート用リクライニング装置は、シートクッションとシートバックのうちの一方に取り付けられ、円周方向に間隔をおいて設けられた複数のガイド壁部を有するガイドブラケットと、前記シートクッションと前記シートバックのうちの他方に取り付けられるインターナルギヤと、前記ガイドブラケットの外周面又は前記インターナルギヤの外周面の一方に周面部が固定されると共に、前記周面部から内方に突出し、前記ガイドブラケットの外面側又は前記インターナルギヤの外面側の他方に配置されるリング状底面部を備えた取付リングとを有し、前記ガイドブラケット及び前記インターナルギヤが相対回転することにより、前記シートバックを前記シートクッションに対してリクライニング可能に支持するシート用リクライニング装置であって、
前記ガイドブラケットに設けられた隣接する各ガイド壁部間のガイド溝部に、半径方向に動作可能に配設され、外周面に前記インターナルギヤの内歯に噛合する外歯が形成されたロックプレートを有するロック機構と、
前記取付リングのリング状底面部と、前記リング状底面部に対向する前記ガイドブラケットの外面又は前記インターナルギヤの外面との間に配設される外側転動部材と、
前記ガイドブラケットのガイド溝部と前記ロックプレートとの各対向面間に配設され、前記ロックプレートと共に半径方向に転動可能な内側転動部材と
を有しており、
前記外側転動部材及び前記内側転動部材とにより、前記インターナルギヤ、前記ロックプレート及び前記取付リングを含む積層配設される各部材を積層方向に相対的に押圧してガタつきを低減しつつ、前記外側転動部材により、前記取付リングと共に回転する前記ガイドブラケット又は前記インターナルギヤの一方と、これに相対回転する他方との間で転がり摩擦が作用し、前記内側転動部材により、前記ガイド溝部と前記ロックプレートとの間で転がり摩擦が作用する構造であることを特徴とする。
前記内側転動部材が配設される少なくとも1箇所の前記ガイドブラケットのガイド溝部と前記ロックプレートとの各対向面に、それぞれ支持溝が形成され、前記内側転動部材が前記各支持溝によって支持されていることが好ましい。
前記各対向面に形成される各支持溝のうちの一方は、前記内側転動部材が半径方向に転動可能な長さを有し、前記半径方向に直交する方向の断面が略V字状になっている溝部を有する構成であることが好ましい。
前記断面が略V字状の溝部が、前記断面で見た場合に、前記内側転動部材に2点で接触可能であり、前記内側転動部材を介しての前記ロックプレートの円周方向の動きを規制する形状になっていることが好ましい。
前記ガイドブラケットと前記インターナルギヤとが相対回転する回転中心を挟んで対向する位置に設けられた2個一対のロックプレートと、それに対応する前記各ガイド溝部との各対向面間に、それぞれ前記内側転動部材が配設されていることが好ましい。
前記取付リングのリング状底面部は、その内方折り曲げ部の内周端面が、前記ガイドブラケット又は前記インターナルギヤの対向傾斜面に斜め方向に対向すると共に、この対向傾斜面に、他の部位よりも近接又は当接する部位を部分的に有する構成であることが好ましい。
前記取付リングのリング状底面部は、その内方折り曲げ部の内周端面が、前記ガイドブラケット又は前記インターナルギヤの外面側周縁の面に略直角に当接する部位を部分的に有する構成であることが好ましい。
また、本発明のシート用リクライニング装置は、シートクッションとシートバックのうちの一方に取り付けられ、円周方向に間隔をおいて設けられた複数のガイド壁部を有するガイドブラケットと、前記シートクッションと前記シートバックのうちの他方に取り付けられるインターナルギヤと、前記ガイドブラケットの外周面又は前記インターナルギヤの外周面の一方に周面部が固定されると共に、前記周面部から内方に突出し、前記ガイドブラケットの外面側又は前記インターナルギヤの外面側の他方に配置されるリング状底面部を備えた取付リングとを有し、前記ガイドブラケット及び前記インターナルギヤが相対回転することにより、前記シートバックを前記シートクッションに対してリクライニング可能に支持するシート用リクライニング装置であって、
前記ガイドブラケットに設けられた隣接する各ガイド壁部間のガイド溝部に、半径方向に動作可能に配設され、外周面に前記インターナルギヤの内歯に噛合する外歯が形成されたロックプレートを有するロック機構と、
前記ガイドブラケットのガイド溝部と前記ロックプレートとの各対向面間に配設され、前記ロックプレートと共に半径方向に転動可能な内側転動部材と
を有しており、
前記内側転動部材が配設される少なくとも1箇所の前記ガイドブラケットのガイド溝部と前記ロックプレートとの各対向面に、それぞれ支持溝が形成され、前記転内側動部材が前記各支持溝によって支持され、
前記各対向面に形成される各支持溝のうちの一方は、前記内側転動部材が半径方向に転動可能な長さを有し、前記半径方向に直交する方向の断面が略V字状になっている溝部を有し、かつ、
前記断面が略V字状の溝部が、前記断面で見た場合に、前記内側転動部材に2点で接触可能であり、前記内側転動部材を介しての前記ロックプレートの円周方向の動きを規制する形状になっていることを特徴とする。
また、本発明のシートは、シートクッションとシートバックとを備えたシートにおいて、上記いずれかのシート用リクライニング装置が、前記シートクッションと前記シートバックとの間に配設されていることを特徴とする。
本発明によれば、取付リングのリング状底面部と、リング状底面部に対向するガイドブラケットの外面又はインターナルギヤの外面との間に配設される外側転動部材と、ガイドブラケットのガイド溝部とロックプレートとの各対向面間に配設され、ロックプレートと共に半径方向に転動可能な内側転動部材とを有している。そして、外側転動部材及び内側転動部材により、積層配設される各部材を積層方向に相対的に押圧する力が機能し、また、その反力として取付リングのばね力が作用してガタつきを低減する。外側転動部材及び内側転動部材による相対的な押圧力は、ロックプレートの外歯とインターナルギヤの内歯とが噛合するロック時にはもとより、ロック解除時においても作用するため、いずれの場合でも各部材間のガタつきが低減される。特に、この積層方向のガタつきを低減する力が大きく作用するため、ロック時においては、それが円周方向の動きを規制し、円周方向におけるガタつきも抑制する。その一方、ロック解除時であるリクライニング時においては、外側転動部材の回転により、取付リングと共に回転するガイドブラケット又はインターナルギヤの一方と、これに相対回転する他方との摩擦力を低減するように作用する。このため、積層方向の作動クリアランスが従来より抑制されているにも拘わらず、外側転動部材の転がりによって摩擦力が低減され、ガイドブラケットとインターナルギヤの相対回転は円滑に行われる。
また、内側転動部材を、支持溝を断面略V字状とすることにより、該内側転動部材は、円周方向に沿った断面で見た場合に2点で支持されることになり、円周方向への転動が規制される。そのため、ロック解除状態からロックすると、内側転動部材の支持溝に沿った半径方向への転がりにより、ロックプレートがスムースに半径方向に変位してロックされる。従って、ロックプレートのロック動作及び解除動作の応答性が向上する。その一方、ロック時において外力が付加され、ガイドブラケットとインターナルギヤとを相対回転させるようとした際には、内側転動部材が断面の支持溝の傾斜面の一方に押しつけられて、円周方向への動きを規制する力を発揮すると共に、該内側転動部材は回転するため該支持溝から離脱する方向に変位し、それによっても、積層方向(厚み方向)のガタつきを抑制する利点がある。従って、外側転動部材を有していることが好ましいことはもちろんであるが、内側転動部材のみの構成であっても、円周方向と積層方向(厚み方向)の両方向のガタつきを抑制できる。
図1(a)は、本発明の一の実施形態に係るシート用リクライニング装置をインターナルギヤ側から見た斜視図であり、図1(b)はそのガイドブラケット側から見た斜視図である。 図2(a)は、本発明の一の実施形態に係るシート用リクライニング装置の側面図であり、図2(b)はそのガイドブラケット側から見た平面図である。 図3は、本発明の一の実施形態に係るシート用リクライニング装置の一方側から見た分解斜視図である。 図4は、本発明の一の実施形態に係るシート用リクライニング装置の他方側から見た分解斜視図である。 図5は、本発明の一の実施形態に係るシート用リクライニング装置のガイドブラケット側から見た平面図である。 図6(a)は、図5のA−A線断面図であり、図6(b)は、図6(a)における内側転動部材を配設した箇所付近の拡大図であり、図6(c)は、図5のB−B線断面図である。 図7(a)〜(c)は、一の例に係るプレート側支持溝を備えたロックプレートと転動部材との配設関係を示した図であり、このうち(a)はロックプレートの平面図、(b)はロックプレートの側面図、(c)は斜視図である。図7(d)〜(f)は、他の例に係るプレート側支持溝を備えたロックプレートと転動部材との配設関係を示した図であり、このうち(d)はロックプレートの平面図、(e)はロックプレートの側面図、(f)は斜視図である。 図8(a)〜(c)は、取付リングの詳細構造を説明するための図である。 図9(a),(b)は、取付リングの他の態様の詳細構造を説明するための図である。 図10は、本発明の他の実施形態に係るシート用リクライニング装置のガイドブラケット側から見た平面図である。 図11(a)は、図10のA−A線断面図であり、図11(b)は、図10(a)における内側転動部材を配設した箇所付近の拡大図であり、図11(c)は、図10のB−B線断面図である。 図12(a)は、本発明の他の実施形態に係るシート用リクライニング装置の半径方向に直交する方向に沿った断面図であり、図12(b)は、図12(a)における内側転動部材を配設した箇所付近の拡大図である。 図13は、各試験例の荷重−変位特性の測定方法を説明するための図である。 図14は、試験例1の荷重−変位特性の測定結果を示した図である。 図15は、試験例2の荷重−変位特性の測定結果を示した図である。 図16は、試験例3の荷重−変位特性の測定結果を示した図である。 図17は、試験例1及び試験例3の後方モーメント強度を比較例1とのあわせて示した図である。 図18(a)は、熱処理を行った箇所及び硬度の箇所を説明するためのガイドブラケットの平面図であり、図18(b)は図18(a)のa−a線断面図である。 図19(a),(b)は、硬度の測定結果を示した図である。
以下、図面に示した実施の形態に基づき本発明をさらに詳細に説明する。図1〜図6は、本発明の一の実施形態に係るシート用リクライニング装置10を示したものである。シート用リクライニング装置10は、シートクッションフレームのサイドフレームと、シートバックフレームのサイドフレームとの間に取り付けられる。図1〜図6に示したように、シート用リクライニング装置10は、ガイドブラケット20とインターナルギヤ30とを備えており、例えば、ガイドブラケット20がシートクッションフレームのサイドフレームの後部付近に固定され、インターナルギヤ30がシートバックフレームのサイドフレームの下部付近に固定される。
ガイドブラケット20は、円盤状に形成されていると共に、外面に外方に突出する連結突起21,21がガイドブラケット20及びインターナルギヤ30の回転中心を挟んで180度対向する位置に形成され、この連結突起21,21が例えばシートクッションフレームのサイドフレームに連結される。中心には、渦巻きばね40を配置するための所定径の配置孔22が貫通形成されている。配置孔22の内周面には、係合溝22aが少なくとも1箇所に設けられ、いずれかの係合溝22aに渦巻きばね40の外端部41が係合される。
ガイドブラケット20は、その内面(インターナルギヤ30に対向する面)に、円周方向に等間隔で4つのガイド壁部23a〜23dが突設されており、隣接する各ガイド壁部23a及び23b間、23b及び23c間、23c及び23d間、並びに、23d及び23a間の4つのガイド溝部23f〜23iに、後述のロックプレート60A〜60Dが配置され、各ガイド溝部23f〜23iに沿って半径方向に摺動する。
インターナルギヤ30は、平面視で円形に形成されると共に断面略凹状に形成され、凹状部31の内周面に内歯32が形成され、凹状部31をガイドブラケット20の内面に対向させて配置される。インターナルギヤ30の外面には、外方に突出する円形大径突起33が設けられていると共に、この円形大径突起33の外面からさらに外方に突出する連結突起34が円周方向に複数形成されている。この連結突起34を介して例えばシートバックフレームのサイドフレームに連結される。
ガイドブラケット20及びインターナルギヤ30は、ガイドブラケット20の内面とインターナルギヤ30の凹状部31を対向させ、凹状部31の周壁31aの端面をガイドブラケット20の内面に突き合わせ、取付リング70によって位置決めされる。取付リング70は、金属板を加工して、平面視で円形のリング状に形成され、リング状底面部71と、リング状底面部71の外周縁から立ち上がる周面部72を有している。換言すれば、取付リング70は、周面部72と、その一端縁から内方に折り曲げられて突出するリング状底面部71とを有している。
取付リング70は、ガイドブラケット20の内面とインターナルギヤ30の凹状部31を対向させ、その内部空間に渦巻きばね40、カム50及びロックプレート60A〜60Dを含むロック機構を収容した状態で、本実施形態では、インターナルギヤ30の外面側から周面部72がインターナルギヤ30及びガイドブラケット20の各外周面に対向するように装着される。このとき、リング状底面部71の内周円71aの内径は、インターナルギヤ30の円形大径突起33の外径とほぼ同じ大きさであって、円形大径突起33が挿通可能な大きさに形成されているため、このように組付けると、円形大径突起33が内周縁71aの外方に露出する。取付リング70はこのようにして装着した後、その周面部72がガイドブラケット20の外周面に溶接固定される。従って、ガイドブラケット20の連結突起21を例えばシートクッションのサイドフレームに固定連結し、インターナルギヤ30の連結突起34を例えばシートバックのサイドフレームに固定連結した状態で、シートバックがシートクッションに対して相対的に回転すると、ガイドブラケット20及びインターナルギヤ30が相対的に回転する。取付リング70は、ガイドブラケット20と共にインターナルギヤ30に対して相対回転し、インターナルギヤ30の半径方向の動きは取付リング70の周面部72によって規制され、インターナルギヤ30の軸方向の動きはリング状底面部71によって規制される。
取付リング70は、図3、図4及び図6等に示したように、取付リング70のリング状底面部71を、周面部72側から内方に向かって曲成させた内方折り曲げ部711を有し、この内方折り曲げ部711の内側に、鋼球等の金属球からなる外側転動部材80が円周方向に沿って複数支持されている。外側転動部材80の配設数は限定されるものではないが、円周方向に略等間隔で複数箇所(本実施形態では、円周方向に略等間隔で3箇所)に配置することが好ましい。そして、リング状底面部71のうち、各外側転動部材80を挟んだ円周方向両側において、外面から内方に向かって変形させた規制部711a,711aを形成し、各外側転動部材80の円周方向の転動範囲を規制している。
カム50は、図4及び図5等に示したように、本実施形態では4枚配設されるロックプレート60A〜60Dに対応して、円周方向に等間隔に、略円弧状で角状に延びる係合突起51,51が4つ設けられている。また、係合突起51,51を除いたカム50の本体部52には、各係合突起51,51の基部から所定角度隔てた位置に外径が大きくなるように膨出する段差部52b,52bが4箇所に形成されている。カム50の中心には、リクライニング操作用の操作部材(図示せず)の軸部が挿通される扁平中心孔52aが貫通形成されており、操作部材を正逆いずれかに回転操作すると、カム50はこれに追従して同方向に回転する。
カム50は、ガイドブラケット20に対向する面において扁平中心孔52aの周囲からガイドブラケット20側に突出する第1軸部53が設けられている(図5参照)。第1軸部53は、渦巻きばね40の内径よりも小さな外径で形成されていると共に、第1軸部53には、外周面から中心方向に向かって係合溝53aが切り欠き形成されている。渦巻きばね40は、第1軸部53の外周に配置され、その内端部42が第1軸部53の係合溝53aに係合され、第1軸部53と共にガイドブラケット20の配置孔22内に配置される。そして、渦巻きばね40は、上記のように外端部41がガイドブラケット20の配置孔22の内周面に形成された係合溝22aに係合される。このため、内端部42を係合溝53aに係合すると、カム50を一方の回転方向に付勢する。
インターナルギヤ30の中心には、カム50側に突出する第2軸部35が設けられており、この第2軸部35がカム50に形成された軸受け孔54に挿入され、該カム50が回転可能に支持される(図3,図4参照)。
ロックプレート60A〜60Dは、本実施形態では4枚用いられる。4枚のロックプレート60A〜60Dは、カム50に形成した角状の4つの係合突起51,51に対応して、それぞれ、幅が、隣接するガイド壁部23a,23b間、23b及び23c間、23c及び23d間、並びに、23d及び23a間にできるだけ小さな作動クリアランス(円周方向(すなわち回転方向)の作動クリアランス)d1,d2(図6(b),図11(b)参照)をもって収まり、ガイド壁部23a〜23dにおける隣接する側面でそれぞれガイドされ、ガイドブラケット20の半径方向に沿ってガイド溝部23f〜23i上を摺動可能となっている。
ロックプレート60A〜60D及びカム50は、渦巻きばね40の弾性によるカム50の一方向(図5では反時計回り)への回転によって、ロックプレート60A〜60Dが半径方向外方に付勢され、操作部材によるカム50の逆方向(図5では時計回り)への回転によってロックプレート60A〜60Dを中心方向に変位させることができることを満足できる形状であればよい。本実施形態では、各ロックプレート60A〜60Dを平面視で略長方形に形成する一方、カム50に角状の係合突起51,51を形成しているため、各ロックプレート60A〜60Dには、内周面から図5の時計回りに略円弧状に切り欠かれた被係合溝61,61を設けている。カム50が図5の時計回りに回転すると、各係合突起51,51が各被係合溝61,61に係合して、ロックプレート60A〜60Dを中心方向に引き寄せる。カム50が渦巻きばね40に付勢されて図5の反時計回りに回転すると、各係合突起51,51及び段差部52b,52bが、ロックプレート60A〜60Dを半径方向外方に押圧する。ロックプレート60A〜60Dの外周面には外歯63,63が形成されており、半径方向外方に押圧されるとインターナルギヤ30の内歯32に係合し、ガイドブラケット20とインターナルギヤ30とが相互回転不能にロックされる(図5の状態)。
ここで、4つのロックプレート60A〜60Dのうち、本実施形態では、ガイドブラケット20及びインターナルギヤ30の回転中心を挟んで180度対向する2つのロックプレート60A,60Cの一方の対向面(本実施形態では、ガイドブラケット20のガイド溝部23f,23hとの対向面)に、支持溝(プレート側支持溝)60A1,60C1が形成されている(図4及び図6参照)。ガイドブラケット20のガイド溝部23f,23hにおいては、プレート側支持溝60A1,60C1に対向する位置に、支持溝(ブラケット側支持溝)23f1,23h1が形成されている(図3、図5及び図6参照)。
プレート側支持溝60A1,60C1とブラケット側支持溝23f1,23h1に挟まれて、鋼球等の金属球からなる内側転動部材90が配設されている。また、いずれか一方の支持溝、本実施形態では、ブラケット側支持溝23f1,23h1の半径方向(ガイドブラケット20の半径ないしは直径に沿った方向)の長さを内側転動部材90の直径より大きく形成し(図3、図5及び図6参照)、内側転動部材90がブラケット側支持溝23f1,23h1で半径方向に相対的に変位できるようになっている。また、図6(b)に示したように、ブラケット側支持溝23f1,23h1は、半径方向に直交する方向である溝幅方向に沿った断面で略V字状に形成されていることが好ましい。本実施形態では、ブラケット側支持溝23f1,23h1の溝幅は、ガイド溝部23fの表面に沿った長さでは内側転動部材90の直径よりも若干広い程度である一方、内側転動部材90の下半分程度のみが収納されるように、深さ方向(ガイドブラケット20の厚さ方向)に徐々に狭くなり、その中途からは、内側転動部材90の直径よりも狭くなる断面略V字状の溝部になっている。これにより、内側転動部材90は、断面略V字状のブラケット側支持溝23f1,23h1の傾斜面によって、ガイドブラケット20の円周方向に沿った断面にほぼ一致する溝幅方向の断面で見て両側のa点,b点により2点で支持され、その一部がブラケット側支持溝23f1,23h1から外方に突出するように配置される(図6(b)参照)。従って、内側転動部材90は、a点,b点の2点で挟まれた配置になり、ブラケット側支持溝23f1,23h1に沿って半径方向への転動は許容されるものの、円周方向への転動は規制される。それにより、4枚のロックプレート60A〜60Dは、隣接するガイド壁部23a,23b間、23b及び23c間、23c及び23d間、並びに、23d及び23a間において、それぞれの両側に小さな作動クリアランスd1,d2(図6(b),図11(b)参照)を維持できる。
なお、ブラケット側支持溝23f1,23h1の傾斜面の傾斜角度、直径あるいは深さは、内側転動部材90を配置したときに、内側転動部材90の一部が該ブラケット側支持溝23f1,23h1から突出するように設定される。これにより、組付け状態では、インターナルギヤ30が、内側転動部材90と上記の外側転動部材80との間に挟まれた配置となる。
一方、プレート側支持溝60A1,60C1は、図6に示したように、ブラケット側支持溝23f1,23h1から突出している内側転動部材90の一部に接し、ブラケット側支持溝23f1,23h1に沿って内側転動部材90を半径方向に転動し得る形状であればよい。例えば、図7(a)〜(c)に示すように、円周方向に沿った長さが内側転動部材90の直径よりも長く、半径方向の溝幅D1が、内側転動部材90の直径未満で形成され、内側転動部材90がプレート側支持溝60A1,60C1の周縁部に点接触しながら転動させることができる形状、あるいは、図7(d)〜(f)に示すように、内側転動部材90よりも直径の小さな円形に形成され、内側転動部材90がプレート側支持溝60A1,60C1の周縁部に線接触しながら転動させることができる形状等に形成される。本実施形態では、プレート側支持溝60A1,60C1を、このうち、図7(d)〜(f)に示した形状と同じ形状で形成している。
本実施形態によれば、インターナルギヤ30が外側転動部材80と内側転動部材90とにより挟まれた位置関係になっていると共に、内側転動部材90が、ブラケット側支持溝23f1,23h1から突出し、外側転動部材80が、インターナルギヤ30の外面と、周面部72がガイドブラケット20の外周面に固定されている取付リング70のリング状底面部71との間で支持されている。従って、ロック時及びロック解除時のいずれにおいても、各部材の積層方向(軸方向)に、外側転動部材80及び内側転動部材90の押圧力が作用する。そして、取付リング70のリング状底面部71の内方折り曲げ部711の内側に外側転動部材80が支持され、周面部72がガイドブラケット20の外周面に固定されていると共に、取付リング70が上記のように金属板を加工して形成されているため、上記押圧力の反作用としてリング状底面部71及び周面部72のばね力が働く。その結果、ガイドブラケット20とインターナルギヤ30との間に位置している内側転動部材90と外側転動部材80が互いに接近する方向に、すなわち積層方向に力が作用する。この力は、常時、すなわちロック時及びロック解除時のいずれであっても作用し、シート用リクライニング装置10の剛性を高めることになる。従って、ロック時においては、積層方向(軸方向)の作動クリアランスを要因とするガタつき、異音の発生が解消される。
また、本実施形態では3つの外側転動部材80と2つの内側転動部材90とを用いて、円周方向に複数の箇所で、積層方向(軸方向)への上記の押圧力とばね力を作用させる構造であるため、この力が、結果的にロックプレート60A〜60Dの円周方向への変位を規制することになり、ロック時における円周方向への変位及びそれに基づくガタつきも抑制される。また、ロック解除時は、このような積層方向の力によって作動クリアランスが小さくなっているにも拘わらず、外側転動部材80がインターナルギヤ30の外面上を相対的に転動するため、外側転動部材80との間では転がり摩擦になり、インターナルギヤ30と取付リング70との間の回転時の摩擦抵抗が小さくなって、インターナルギヤ30の空転トルクを小さくでき、スムースな回転が確保される。
また、内側転動部材90が、断面略V字状のプレート側支持溝60A1,60C1において2点で支持されているため、ロック解除状態からロックする際には、上記の積層方向(軸方向)の力によって積層方向の作動クリアランスが小さくなっている構造にも拘わらず、ロックプレート60A,60Cが内側転動部材90の転がりによって摩擦力が転がり摩擦となって低減され、半径方向に小さな抵抗でスムースに動作できる。その結果、ロック動作及びロック解除動作の応答性もよくなる。
一方、内側転動部材90が、断面略V字状のプレート側支持溝60A1,60C1において2点で支持されているため、ロックプレート60A〜60Dの外歯63,63がインターナルギヤ30の内歯32に係合したロック時においても、各ロックプレート60A〜60Dの両側に存在する円周方向の作動クリアランスd1,d2(図6(b),図11(b),図12(b)参照)はそのまま維持され、ガイドブラケット20とインターナルギヤ30とを相互に回転させる外力が付加された場合でも、内側転動部材90によって各ロックプレート60A〜60Dの円周方向の動きは規制され、その結果、ロック時において、各ロックプレート60A〜60Dがガイド壁部23a〜23dにおける隣接する側面に当接して異音を発生することが抑制される。具体的には、ロック時に、人の荷重等によって、ガイドブラケット20とインターナルギヤ30とを相互に回転させる外力が付加された場合、内側転動部材90は、断面略V字状のブラケット側支持溝23f1,23h1のいずれか一方の傾斜面に押しつけられ、この押しつけられた傾斜面に沿ってブラケット側支持溝23f1,23h1から離脱する方向に変位しようとするが、積層方向に押さえつけられているため、結果的に円周方向の変位量は僅かな範囲に規制される。この円周方向への変位量が、円周方向の作動クリアランスd1,d2よりも小さくなるように、傾斜面の傾斜角度等を設定することで、ロック時に外力が加わっても、各ロックプレート60A〜60Dがガイド壁部23a〜23dにおける隣接する側面に当接することを抑制できる。
従って、本実施形態のシート用リクライニング装置10のように、外側転動部材80と内側転動部材90との両方を有することが好ましいものの、内側転動部材90のみを有する構成であっても、円周方向と積層方向(厚み方向)の両方向のガタつきを抑制できる。
ここで、外側転動部材80を抱え込むように加工したリング状底面部710の内方折り曲げ部711は、外側転動部材80の装填位置において、数十度(例えば30度から60度)の折り曲げ角度を有している。本実施形態では、図8(a)に示すように、リング状底面部71の内方折り曲げ部711の内周端面711aと、対向するインターナルギヤ30の外面側周縁30a付近の対向傾斜面30a1との間に0.3〜0.5mm程度のクリアランスXが存在する形状となっている。また、外側転動部材80の装填位置では、リング状底面部710の内方折り曲げ部711は、外側転動部材80の外面に当接するまで数十度傾斜した折り曲げ角度になっているが(図8(a)参照)、図8(b),(c)に示したように、外側転動部材80の装填位置以外では、内方折り曲げ部711の内周端面711aが、外面側周縁30aの面に略直角に当接するように折り曲げられている。このうち、外側転動部材80の装填位置以外の内方折り曲げ部711は、その円周方向に部分的に、本実施形態では、隣接する外側転動部材80,80間の円周方向略中間部である3箇所において、内周端面711aが外面側周縁30aに当接し(図5の符号「R」の箇所)、それ以外の部分では、若干のクリアランスYを有している。
本実施形態によれば、リング状底面部71は、内方折り曲げ部711の内周端面711aの一部が、インターナルギヤ30の外面側周縁30aの面に略直角に突き当たっている。この結果、インターナルギヤ30は、外側転動部材80に加えて、リング状底面部71の内方折り曲げ部711によっても押さえ付けられることになり、インターナルギヤ30の厚さ方向(各部材の積層方向)におけるガタつきをさらに低減できる。また、インターナルギヤ30の厚さ方向への押さえ付けを、リング状底面部71に例えばダボ加工により突出させた凸部により行うのではなく、内方折り曲げ部711の折り曲げ角度を調整して内周端面711aをインターナルギヤ30の外面側周縁30aに略直角に当てて押さえ付けているため、押さえ付けの機能を果たしている部分の断面係数がダボ加工により突出させた凸部等と比較して高く、インターナルギヤ30の相対回転による押さえ付け機能の低下も生じにくい。
また、上記のように、取付リング70における、外側転動部材80を抱え込むように加工したリング状底面部710の内方折り曲げ部711は、数十度(例えば30度から60度)の折り曲げ角度を有している。そこで、内方折り曲げ部711を、全て斜めにしたまま、図9(a),(b)に示したように、インターナルギヤ30の外面側周縁30a付近の傾斜対向面30a1に対向させ、内方折り曲げ部711の内周端面711aと、インターナルギヤ30の傾斜対向面30a1とのクリアランス(図9(a)参照)を、通常箇所で0.3〜0.5mm程度で設定する一方で、内周端面711の円周方向において、部分的に、傾斜対向面30a1方向に突出し、クリアランスが0.1〜0.3mm程度か、0.1m以下(0mmも含む)で実質的にクリアランスのない箇所を設ける構成とすることもできる(図9(d)参照)。
内方折り曲げ部711の内周端面711aと傾斜対向面30a1をこのように数十度(例えば30度から60度)の角度をもって対向させ、かつ部分的にクリアランスを狭小にし、さらには当接可能としてクリアランスが実質的にゼロとなる構成とすると、インターナルギヤ30に対して、その厚さ方向(部材の積層方向)と径方向との2方向にガタつきを抑制する機能が作用する。すなわち、0.1〜0.3mmの極めて狭小なクリアランスを設定した場合には、2方向のガタつきが最大でもその狭小なクリアランス範囲に抑制され、実質的にゼロにした場合には2方向へのガタつきがほとんどなくなる。取付リング700の内方折り曲げ部711の内周端面711aと、インターナルギヤ30の傾斜対向面30a1とのクリアランスの狭小な部位(クリアランスがゼロの場合も含む)は、円周方向に2〜3箇所設けることが好ましく、外側転動部材80を上記のように円周方向に3箇所設ける場合には、隣接する外側転動部材80,80間の円周方向略中間部に、クリアランスの狭小な部位を設けることがより好ましい。それにより、外側転動部材80の機能と、内周端面711aにおけるクリアランスの狭小な部位による機能とが円周方向にバランスのとれた位置で発揮される。すなわち、摩擦係数を下げる機能も有している外側転動部材80と内周端面711aとにより2種類のガタ抑制機能が作用することになる。
(荷重試験)
次に、断面略V字状のブラケット側支持溝23f1,23h1の傾斜角度の違いによるロック時のガタつきについて、試験例1及び試験例2のシート用リクライニング装置10を用いて検証を行った。まず、図1〜図6に示した本実施形態のブラケット側支持溝23f1,23h1を有するシート用リクライニング装置10(試験例1)について試験を行った。本実施形態のブラケット側支持溝23f1,23h1は、溝底面から断面両側に60度の傾斜面を備えた断面略V字状の溝である(図6(a),(b)参照)。
一方、試験例2のシート用リクライニング装置10は、図10及び図11に示したように、ブラケット側支持溝23f1,23h1を内側転動部材90の直径よりも幅広に形成すると共に、その中央付近に、断面略V字状の溝部23f3,23h3を形成したものである。上記実施形態では、ブラケット側支持溝23f1,23h1の全体が断面略V字状の溝部に相当するが、試験例2では、ブラケット側支持溝23f1,23h1内に形成された溝部23f3,23h3が断面略V字状の溝部に相当する。請求項における断面略V字状の溝部は、このいずれの態様も含まれる。試験例2では、図11(b)に示したように、溝部23f3,23h3を、溝底面から断面両側に30度で立ち上がる傾斜面を備えた形状で形成している。なお、図10及び図11において、その他の構成は、全て試験例1の図1〜図6に示した実施形態と同様である。
図12は、試験例3のシート用リクライニング装置10の要部を示した図であり、基本的には、試験例2のシート用リクライニング装置10と同じ構造で、ブラケット側支持溝23f1,23h1内に形成された溝部23f3,23h3が断面略V字状の溝部を構成している。但し、溝部23f3,23h3を、溝底面から断面両側に45度で立ち上がる傾斜面を備えた形状で形成している。なお、試験例3は、溝部23f3,23h3、プレート側支持溝60A1,60C1が、シート用リクライニング装置10の中心位置に形成されており、図11の試験例2では、若干偏心した位置に形成されているが、これらの違いは、内側転動部材90の機能を含むシート用リクライニング装置10の機能に違いをもたらすものではない。
また、試験例1の内側転動部材90は、上記のように、断面方向から見てa点,b点による2点でブラケット側支持溝23f1,23h1に接しているが、試験例2及び試験例3の内側転動部材90のいずれも、断面方向から見てa点,b点による2点で溝部23f3,23h3に接している。従って、試験例1〜3のいずれも、各ロックプレート60A〜60Dの両側に円周方向の作動クリアランスd1,d2を有している。
試験は次のように行った。図13に示したように、インターナルギヤ30の連結突起34をシートバックに相当する所定長さのバック側剛体治具1000に溶接し、ガイドブラケット20の連結突起21をシートクッションを想定したクッション側剛体治具1100に溶接することにより、両者間にシート用リクライニング装置10を配設し、バック側剛体治具1000の上部(図13の負荷点の位置)を前後(シート用リクライニング装置10の回転方向(円周方向))に押圧して荷重−変位特性を測定した。変位量は、バック側剛体治具1000の略中間部の所定位置(図13の変位測定位置であるシート用リクライニング装置10の回転中心からバック用剛体治具1000に沿って上方200mm離間した位置)で測定した。
図14が試験例1の測定結果であり、図15が試験例2の測定結果であり、図16が試験例3の測定結果である。変位測定位置における前後を合わせた総変位量は、試験例1が1.46mm、試験例2が1.71mm、試験例3が0.74mmであった。試験例1は、ブラケット側支持溝23f1,23h1の傾斜角度が60度と、3つの試験例の中で最も急傾斜であり、内側転動部材90が円周方向に最も動きにくい。しかし、円周方向に動きにくいということは、ブラケット側支持溝23f1,23h1から離脱する方向への変位量が小さく、それにより、シート用リクライニング装置10の厚さ方向(部材の積層方向)に作用する力が他の試験例と比較して相対的に小さくなり、各ロックプレート60A〜60D、インターナルギヤ30、ガイドブラケット20の積層方向への変位が若干ながら相対的に生じやすくなる。その結果、内側転動部材90が配設されている溝部23f3,23h3の傾斜角度が45度の試験例3よりも総変位量が大きくなったものと考えられる。
試験例2は、溝部23f3,23h3の傾斜角度が最も小さいため、内側転動部材90を2点で支持しているといっても、試験例1,試験例3よりも、a点及びb点間の距離が短い。そのため、円周方向への変位量が3つの試験例の中で最大となり、総変位量が最大になったものと考えられる。
これに対し、試験例3は、溝部23f3,23h3の傾斜角度が45度であるため、内側転動部材90の円周方向に作用する力と、それに伴う溝部23f3,23h3の傾斜面に沿った該溝部23f3,23h3から離脱する方向に作用する力とのバランスに優れ、内側転動部材90の円周方向及び離脱方向への相対的な変位量もバランスがとれたものになり、総変位量が最も小さくなったものと考えられる。
また、ヒステリシスロスの点では、試験例2が最大で、試験例1が最も小さく、試験例3がその中間、という結果になっている。ヒステリシスロスが大きいほど減衰力も大きくなるが、試験例1及び試験例2の場合、ヒステリシス曲線が原点付近でほぼ一致しており、原点付近では減衰力が生じていない。これに対し、溝部23f3,23h3の傾斜角度が45度の試験例3は、変位範囲の全てにおいて、所定のヒステリシスロスがあり、所定の減衰力が生じている。この点でも、試験例3が最も好ましい。
なお、試験例1のようにブラケット側支持溝23f1,23h1全体が断面略V字状の溝部に相当する場合と、試験例2及び試験例3のようにブラケット側支持溝23f1,23h1内の溝部23f3,23h3が断面略V字状の溝部に相当する場合のいずれの場合も、それらの傾斜面の角度として示した上記の60度、30度、45度は、いずれも例示であり、それらの角度に限定されるものではない。内側転動部材90の円周方向の動きを規制するための断面略V字状の溝部としては、内側転動部材90の溝底面からの立ち上がり角度で、25度以上とすることが好ましく、上記の試験結果から、30〜60度の範囲がより好ましく、45度を中心とした40〜50度の範囲が最も好ましい。
次に、試験例1及び3のシート用リクライニング装置10を取り付けた自動車用シートと、従来のシート用リクライニング装置(比較例1)を取り付けた自動車用シートについて、後方モーメント強度の試験を行った。比較例1のシート用リクライニング装置は、外側転動部材80及び内側転動部材90を有しておらず、取付リング70も、断面L字状のリングで、外側転動部材80を配設するための内方折り曲げ部711を有していない構造である。但し、その他の点は、試験例1と同じ構造でる。また、 後方モーメント強度は、負荷治具を設けたダミーのヒップポイント(H.P.)を、座席構造の設計上のヒップポイントにセットし、H.P.回りに所定のモーメントを発生させる負荷を、シートバック部の前方から後方に向かってかけることにより測定した。なお、試験例1及び試験例3は、それぞれ3個のサンプル(試験例1−(1)〜(3)、試験例3−(1)〜(3))を用いて測定し、比較例1は5個のサンプル(比較例1−(1)〜(5))を用いて測定した。
その結果が、図17である。この図に示したように、試験例1及び試験例3のいずれも比較例1よりも後方モーメント強度が高くなっている。試験例1と試験例3を比較した場合には、試験例1の方が後方モーメント強度は若干高くなっている。また、各サンプル間のモーメントのばらつきを調べたところ、比較例1が153Nm、試験例3が54Nm、試験例1が15Nmであり、試験例1,3のように、外側転動部材80及び内側転動部材90を用いることにより、厚み方向の拘束性が高まり、製品誤差も少なくなることがわかった。
以上のことから、内側転動部材90が配設される溝部(ブラケット側支持溝23f1,23h1、溝部23f3,23h3)は、その傾斜角度によって、内側転動部材90の円周方向に作用する力と、溝部の傾斜面に沿って駆け上がろうとする方向に作用する力を異ならせることができ、また、後方モーメント強度も異ならせることができる。例えば、上記のように、傾斜角度30度の場合には、傾斜面に沿っての変位が相対的に大きく、厚み方向(シートのBL方向)へのガタの吸収性に優れ、傾斜角度60度の場合には、傾斜面に沿っての変位が小さいため、円周方向(回転方向)へのガタつきが小さく、ロックの切り換え動作が速やかで応答性に優れていると共に、高い後方モーメント強度が得られ、傾斜角度45度の場合には、その中間のバランスのとれた特性を有している。バランスがとれている意味では上記のように45度が好ましいが、このような傾斜角度の違いによる特性差に着目して、溝部の傾斜角度を適宜に選択することで、シートの構造やフレーム材質等に適したガタつきの抑制対策をとることができ、また、所望の後方モーメント強度を得ることができる。
また、ブラケット側支持溝23f1,23h1の内面における傾斜面を含む内側転動部材90の接触面は、熱処理を施して表面の硬度をより高くすることが好ましい。これにより、内側転動部材90による圧痕を防ぐことができ、内側転動部材90により発揮される機能をより長く維持できる。この点に関し、ガイドブラケット20のブラケット側支持溝23f1,23h1に熱処理を施したものと熱処理を施さないものについて硬度を調べたところ次のような結果が得られた。
熱処理は、ガイドブラケット20のブラケット側支持溝23f1,23h1をその表面からレーザを照射して行い、図18(b)に矢印で示した「硬度測定方向」に沿った深さ毎の硬度を測定した。結果を図19に示す。図19(a)は、ブラケット側支持溝23h1の硬度であり、図19(b)は、ブラケット側支持溝23f1の硬度である。また、図19(a),(b)において、「溶融」は、表面溶融が生じるまでレーザ照射した試料のデータであり、「焼入れ」は、表面溶融が生じない程度でレーザ照射した試料のデータである。「圧痕」は、熱処理を施していない試料のデータである。図19(a),(b)から明らかなように、熱処理を施していない「圧痕」の試料と比較して、熱処理を施した「焼入れ」の試料は、表面からの深さ約0.5mmより浅い部分において表面硬度が高くなっている。表面溶融した「溶融」の試料も同様に表面硬度は高くなっている。従って、外側転動部材80の転動による圧痕を防止するためには、ブラケット側支持溝23f1,23h1における少なくとも内側転動部材90と接触する部位を熱処理することが好ましい。
10 シート用リクライニング装置
20 ガイドブラケット
23a〜23d ガイド壁部
23f〜23i ガイド溝部
23f1,23h1 ブラケット側支持溝
23f3,23h3 浅い溝部
30 インターナルギヤ
32 内歯
40 渦巻きばね
50 カム
60A〜60D ロックプレート
60A1,60C1 プレート側支持溝
63 外歯
70 取付リング
80 外側転動部材
90 内側転動部材

Claims (10)

  1. シートクッションとシートバックのうちの一方に取り付けられ、円周方向に間隔をおいて設けられた複数のガイド壁部を有するガイドブラケットと、前記シートクッションと前記シートバックのうちの他方に取り付けられるインターナルギヤと、前記ガイドブラケットの外周面又は前記インターナルギヤの外周面の一方に周面部が固定されると共に、前記周面部から内方に突出し、前記ガイドブラケットの外面側又は前記インターナルギヤの外面側の他方に配置されるリング状底面部を備えた取付リングとを有し、前記ガイドブラケット及び前記インターナルギヤが相対回転することにより、前記シートバックを前記シートクッションに対してリクライニング可能に支持するシート用リクライニング装置であって、
    前記ガイドブラケットに設けられた隣接する各ガイド壁部間のガイド溝部に、半径方向に動作可能に配設され、外周面に前記インターナルギヤの内歯に噛合する外歯が形成されたロックプレートを有するロック機構と、
    前記取付リングのリング状底面部と、前記リング状底面部に対向する前記ガイドブラケットの外面又は前記インターナルギヤの外面との間に配設される外側転動部材と、
    前記ガイドブラケットのガイド溝部と前記ロックプレートとの各対向面間に配設され、前記ロックプレートと共に半径方向に転動可能な内側転動部材と
    を有しており、
    前記外側転動部材及び前記内側転動部材とにより、前記インターナルギヤ、前記ロックプレート及び前記取付リングを含む積層配設される各部材を積層方向に相対的に押圧してガタつきを低減しつつ、前記外側転動部材により、前記取付リングと共に回転する前記ガイドブラケット又は前記インターナルギヤの一方と、これに相対回転する他方との間で転がり摩擦が作用し、前記内側転動部材により、前記ガイド溝部と前記ロックプレートとの間で転がり摩擦が作用する構造であることを特徴とするシート用リクライニング装置。
  2. 前記内側転動部材が配設される少なくとも1箇所の前記ガイドブラケットのガイド溝部と前記ロックプレートとの各対向面に、それぞれ支持溝が形成され、前記内側転動部材が前記各支持溝によって支持されている請求項1記載のシート用リクライニング装置。
  3. 前記各対向面に形成される各支持溝のうちの一方は、前記内側転動部材が半径方向に転動可能な長さを有し、前記半径方向に直交する方向の断面が略V字状になっている溝部を有する請求項2記載のシート用リクライニング装置。
  4. 前記断面が略V字状の溝部が、前記断面で見た場合に、前記内側転動部材に2点で接触可能であり、前記内側転動部材を介しての前記ロックプレートの円周方向の動きを規制する形状になっている請求項3記載のシート用リクライニング装置。
  5. 前記ガイドブラケットと前記インターナルギヤとが相対回転する回転中心を挟んで対向する位置に設けられた2個一対のロックプレートと、それに対応する前記各ガイド溝部との各対向面間に、それぞれ前記内側転動部材が配設されている請求項1〜4のいずれか1に記載のシート用リクライニング装置。
  6. 前記取付リングのリング状底面部は、前記ガイドブラケット又は前記インターナルギヤが臨む内周円を備えており、前記リング状底面部が、周面部側から内方に向かって曲成された内方折り曲げ部を有し、この内方折り曲げ部の内側に、前記外側転動部材が円周方向に沿って複数配設されている請求項1〜5のいずれか1に記載のシート用リクライニング装置。
  7. 前記取付リングのリング状底面部は、その内方折り曲げ部の内周端面が、前記ガイドブラケット又は前記インターナルギヤの対向傾斜面に斜め方向に対向すると共に、この対向傾斜面に、他の部位よりも近接又は当接する部位を部分的に有する構成である請求項6記載のシート用リクライニング装置。
  8. 前記取付リングのリング状底面部は、その内方折り曲げ部の内周端面が、前記ガイドブラケット又は前記インターナルギヤの外面側周縁の面に略直角に当接する部位を部分的に有する請求項6記載のシート用リクライニング装置。
  9. シートクッションとシートバックのうちの一方に取り付けられ、円周方向に間隔をおいて設けられた複数のガイド壁部を有するガイドブラケットと、前記シートクッションと前記シートバックのうちの他方に取り付けられるインターナルギヤと、前記ガイドブラケットの外周面又は前記インターナルギヤの外周面の一方に周面部が固定されると共に、前記周面部から内方に突出し、前記ガイドブラケットの外面側又は前記インターナルギヤの外面側の他方に配置されるリング状底面部を備えた取付リングとを有し、前記ガイドブラケット及び前記インターナルギヤが相対回転することにより、前記シートバックを前記シートクッションに対してリクライニング可能に支持するシート用リクライニング装置であって、
    前記ガイドブラケットに設けられた隣接する各ガイド壁部間のガイド溝部に、半径方向に動作可能に配設され、外周面に前記インターナルギヤの内歯に噛合する外歯が形成されたロックプレートを有するロック機構と、
    前記ガイドブラケットのガイド溝部と前記ロックプレートとの各対向面間に配設され、前記ロックプレートと共に半径方向に転動可能な内側転動部材と
    を有しており、
    前記内側転動部材が配設される少なくとも1箇所の前記ガイドブラケットのガイド溝部と前記ロックプレートとの各対向面に、それぞれ支持溝が形成され、前記内側転動部材が前記各支持溝によって支持され、
    前記各対向面に形成される各支持溝のうちの一方は、前記内側転動部材が半径方向に転動可能な長さを有し、前記半径方向に直交する方向の断面が略V字状になっている溝部を有し、かつ、
    前記断面が略V字状の溝部が、前記断面で見た場合に、前記内側転動部材に2点で接触可能であり、前記内側転動部材を介しての前記ロックプレートの円周方向の動きを規制する形状になっていることを特徴とするシート用リクライニング装置。
  10. シートクッションとシートバックとを備えたシートにおいて、
    請求項1〜9のいずれか1に記載のシート用リクライニング装置が、前記シートクッションと前記シートバックとの間に配設されていることを特徴とするシート。
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