JP2023042230A - リクライニング装置 - Google Patents

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風太 田中
Futa Tanaka
崇弘 大西
Takahiro Onishi
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Abstract

【課題】ベースプレート及びギヤプレート間に配設される内部部品の軸方向ズレを抑制可能な構成を提供する。【解決手段】第1ロックギヤ61のギヤプレート40側には、当該第1ロックギヤ61の半径方向移動の制御に利用される突起61dが設けられ、この突起61dは、軸方向の高さがカムレバー90の板厚よりも大きく、回動時にギヤプレート40の環状の対向側面43に対して所定の隙間Gaを介して対向するように形成される。そして、カムレバー90には、回動時に対向側面43に対して対向する部位に、当該対向側面43との間の隙間Gbを小さくするように隙間調整部94が形成される。【選択図】図9

Description

本発明は、相対的に傾動する第1の部材と第2の部材との傾動角度を調整するリクライニング装置に関するものである。
従来、相対的に傾動する第1の部材と第2の部材との傾動角度を調整するリクライニング装置として、下記特許文献1に開示される車両用のリクライニング装置が知られている。このリクライニング装置では、リクライニング操作レバーの操作に応じて回動するカムと4つのロックギヤとの当接状態に応じて、各ロックギヤがギヤプレートに噛合するロック状態とその噛合を解除するアンロック状態とを切り替えるように構成されている。
また、ロックギヤと固定ガイドとの間には、摺動可能な可動ガイドがそれぞれ介在しており、これら可動ガイドは、外方端から内方端に向かって漸次幅が狭く形成され、可動ガイドの摺動面のうち、ロックギヤ側の摺動面はロックギヤの移動方向に平行に設けられ、固定ガイド側の摺動面は前記ロックギヤ側の摺動面に対し傾斜して設けられている。そして、各可動ガイドにはそれぞれスプリングが係合され、当該スプリングによってベースプレートの内方向へと付勢されている。このため、可動ガイドはロックギヤと固定ガイドとの間に常に食い込んだ状態となるため、これら固定ガイドとロックギヤと可動ガイドとは相互に緊合して、各部材間における隙間が消滅することとなる。これにより、シートバックの前後方向へのガタが確実に解消されることとなり、確実なロック及びその解除を可能としている。
特開2012-056397号公報
ところで、上述のように、ベースプレートとギヤプレートとの間に形成されるキャビティ(空間)内にロックギヤ及び可動ガイド、カム、スプリング等の内部部品が配設される構成では、設計上、一部の部品間に軸方向の隙間が設けられる。部品寸法のばらつき等が生じた場合であっても、組み付け時の内部部品の挟み込み等を防止するためである。
しかしながら、上述のような隙間があるため、衝突時などの外力が作用する際には、内部部品が軸方向にズレてしまい、そのズレ量によっては、例えば、ロック解除操作時でのカムとロックギヤとの接触面積が小さくなるためにその接触部位が圧損等してしまうおそれがある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、ベースプレート及びギヤプレート間に配設される内部部品の軸方向ズレを抑制可能な構成を提供することにある。
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1の発明は、
相対的に傾動する第1の部材(11,11a)と第2の部材(12,12a)との傾動角度を調整するリクライニング装置(20)であって、
前記第1の部材に取り付けられるベースプレート(30)と、
前記第2の部材に取り付けられるとともに前記ベースプレートに対して相対回動可能に組み付けられて内歯(41)を有するギヤプレート(40)と、
前記ベースプレートに形成される案内面(33a,33b)を利用して半径方向に摺動可能にガイドされるように組み付けられ、前記内歯と噛合可能な外歯(61a)を有するロックギヤ(61)と、
所定の回動軸(22)を中心するロック方向への回動時に前記ロックギヤに対して半径方向内側から当接することで前記外歯を前記内歯に噛合させるカム(70)と、
前記外歯を前記内歯に噛合させる方向に前記カムを付勢する付勢部材(80)と、
前記カムの前記ギヤプレート側に組み付けられて、前記カムのロック解除方向の回動時に前記外歯と前記内歯との噛合を解除するように前記ロックギヤを半径方向内側に移動させる薄板状のカムレバー(90)と、
を備え、
前記ロックギヤの前記ギヤプレート側には、当該ロックギヤの半径方向移動の制御に利用される突起(61d)が設けられ、
前記突起は、軸方向の高さが前記カムレバーの板厚よりも大きく、回動時に前記ギヤプレートの環状の対向側面(43)に対して所定の隙間(Ga)を介して対向するように形成され、
前記カムレバーには、回動時に前記対向側面に対して対向する部位に、当該対向側面との間の隙間(Gb)を小さくするように隙間調整部(94,94a,94b)が形成されることを特徴とする。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
請求項1の発明では、ロックギヤのギヤプレート側には、当該ロックギヤの半径方向移動の制御に利用される突起が設けられ、この突起は、軸方向の高さがカムレバーの板厚よりも大きく、回動時にギヤプレートの環状の対向側面に対して所定の隙間を介して対向するように形成される。カムレバーには、回動時に対向側面に対して対向する部位に、当該対向側面との間の隙間を小さくするように隙間調整部が形成される。
これにより、衝突時などの外力が作用することでカムレバーが軸方向にズレたとしても、僅かなズレで隙間調整部がギヤプレートの環状の対向側面に接触するため、当該対向側面に対向する部位に隙間調整部が加工されない場合と比較して、カムレバーの板厚を厚くすることなく、カムレバーの軸方向のズレ量を抑制することができる。そして、このように軸方向のズレ量を抑制されたカムレバーのベースプレート側にカム及びロックギヤが配置されるため、軸方向付勢用の部材を新たに追加することなく、ベースプレート及びギヤプレート間に配設されるカムレバー、カム及びロックギヤ等の内部部品の軸方向ズレを抑制することができる。
請求項2の発明のように、隙間調整部は、対向側面に向けて突出する複数の凸部によって構成されてもよい。
請求項3の発明のように、隙間調整部は、円弧状の絞り部によって構成されてもよい。
請求項4の発明のように、隙間調整部は、円弧状の曲げ部によって構成されてもよい。
本発明のリクライニング装置が設置される車両用シートの構成概要を示す側面図である。 リクライニング装置の断面図である。 リクライニング装置の分解斜視図である。 図2に示すX1-X1線相当の切断面による断面図である。 図2に示すX2-X2線相当の切断面による断面図である。 ギヤプレートをベースプレート側から見た平面図である。 カムレバーの斜視図である。 図7のカムレバーの平面図である。 図9(A)は、ギヤプレートの環状の対向側面とロックギヤの突起との軸方向隙間を説明する拡大断面図であり、図9(B)は、ギヤプレートの環状の対向側面とカムレバーの隙間調整部との軸方向隙間を説明する拡大断面図である。 第1変形例に係るカムレバーの斜視図である。 図10のカムレバーの平面図である。 第2変形例に係るカムレバーの斜視図である。 図12のカムレバーの平面図である。
以下、本発明に係るリクライニング装置の一実施形態について図を参照して説明する。
図1に示すように、本発明のリクライニング装置20を備えた車両用シート10は、シートクッション11とシートバック12を主な構成要素とし、シートクッション11にはシートブラケット(下側ブラケット)11aが、シートバック12にはシートバックブラケット(上側ブラケット)12aがそれぞれ固定されている。
下側ブラケット11a及び上側ブラケット12aは、ラウンドリクライニングユニット21の相対回動する部位にそれぞれ固定されることで、互いに相対回動可能に連結されている。これにより、シートクッション11に対するシートバック12の傾動角度の調整が可能となる。なお、シートクッション11及び下側ブラケット11aは、「第1の部材」の一例に相当し、シートバック12及び上側ブラケット12aは、「第2の部材」の一例に相当し得る。
ラウンドリクライニングユニット21の中央のセンターシャフト22にはリクライニング操作レバー23が装着されている。ラウンドリクライニングユニット21、センターシャフト22及びリクライニング操作レバー23によりリクライニング装置20が構成されている。リクライニング操作レバー23を上方に引くとリクライニング装置20がアンロック状態となりシートバック12の傾動角度の調整が可能となる。ここで、シートバック12を後方に倒した図1にて示す角度Aの範囲は、リクライニング操作レバー23から手指を離すとその時の角度位置にシートバック12がロックされる傾度調整範囲であり、シートバック12を前方に倒した図1にて示す角度Bの範囲は、リクライニング操作レバー23から手指を離してもアンロックの状態が持続するロックフリー状態に対応する自由回動範囲である。図1から判るように、シートバック12は、シートクッション11と接する前倒しの位置からシートクッション11とフラットになる後倒しの位置まで回動可能である。このようなリクライニング装置20の構造について以下説明する。
図2及び図3に示すように、ラウンドリクライニングユニット21は、略円板状のベースプレート30と略お椀形状のギヤプレート40を重ね合わせてカバーブラケット50を組み付けることで、ベースプレート30及びギヤプレート40が相対回動可能に保持されるとともに軸方向への相対移動が抑制されるように構成されている。なお、便宜上、図2及び図3では、センターシャフト22及びリクライニング操作レバー23の図示を省略しており、図4及び図5では、ギヤプレート40は内歯41近傍のみ図示して、カバーブラケット50の図示を省略している。
ベースプレート30とギヤプレート40の間にはキャビティ(空間)Cが形成される。このキャビティC内には、図2~図5に示すように、一対の第1ロックギヤ61と一対の第2ロックギヤ62の計4枚のロックギヤ、中央のカム70、2つの付勢部材80及び略円板状のカムレバー90等のロック、アンロックのための部材が配設されている。なお、図2において、図面左側を軸方向一側、図面右側を軸方向他側として、以下説明する。
ベースプレート30は、軸方向一側の側面(以下、取付面30aともいう)に複数の突起30bが形成されており、これら各突起30bを下側ブラケット11aの係合穴(図示略)に係合させることで、当該下側ブラケット11aに取り付けられる。また、図3及び図4に示すように、ベースプレート30には、軸方向他側(ギヤプレート40側)の側面に、各ロックギヤ61,62を半径方向に案内するための4つの案内凸部31、32、31、32が形成されている。なお、以下の説明では、図4に示すように、第1ロックギヤ61を案内するための一対の案内面のうち、案内凸部31の案内面を一方の第1案内面33aとし、案内凸部32の案内面を他方の第1案内面33bとする。また、第2ロックギヤ62を案内するための一対の案内面のうち、案内凸部32の案内面を一方の第2案内面34aとし、案内凸部31の案内面を他方の第2案内面34bとする。
ベースプレート30には、センターシャフト22の軸部(図示略)が挿通する挿通孔35が形成されている。また、ベースプレート30の軸方向他側の側面には、案内凸部31,32の内方となる位置に、円形状の凹部36が挿通孔35に対して同軸的となるように設けられている。凹部36は、図2に示すように、カム70の軸方向一側が相対回動可能に入り込むように形成されている。この凹部36の深さは、許容されるカム70とロックギヤ61,62の軸方向ずれに等しくなるように設定することができる。
図6に示すように、ギヤプレート40の内周面には、全周にわたって内歯41が形成されている。ギヤプレート40は、その背面(軸方向他側の面)に複数の突起40aが形成されており、これら各突起40aを上側ブラケット12aの係合穴(図示略)に係合させることで、当該上側ブラケット12aに取り付けられる。
また、ギヤプレート40のベースプレート30側の内周面には、内歯41と同軸的に形成された円弧状段部42が180°間隔に2つ配置されている。円弧状段部42は、上述したロックフリー状態を実現するためのもので、第1ロックギヤ61の突起61d(後述する)が内周側から当接する角度範囲が上記自由回動範囲に対応するように形成されている。
図3及び図4に示すように、両第1ロックギヤ61及び両第2ロックギヤ62の外周側には、ギヤプレート40の内歯41と噛合可能な外歯61a、62aがそれぞれ形成されている。各ロックギヤ61,62は、ベースプレート30の案内面33a,33b,34a,34bを利用して半径方向に摺動可能にガイドされるように組み付けられている。具体的には、両第1ロックギヤ61は、案内凸部31の一方の第1案内面33aと案内凸部32の他方の第1案内面33bに案内される可動ガイド37(後述する)とに案内されて半径方向にのみ摺動自在にそれぞれ支承されている。また、両第2ロックギヤ62は、案内凸部32の一方の第2案内面34aと案内凸部31の他方の第2案内面34bとに案内されて半径方向にのみ摺動自在にそれぞれ支承されている。
また、両第1ロックギヤ61には、軸方向他側(ギヤプレート40側)に係合部として突出する突起61bがそれぞれ設けられ、両第2ロックギヤ62には、軸方向他側に係合部として突出する突起62bがそれぞれ設けられている。両突起61b及び両突起62bは、後述するように回動するカムレバー90によって案内されることで、各ロックギヤ61、62の半径方向移動を制御するように機能する。
また、両第1ロックギヤ61の軸方向他側(ギヤプレート40側)であって突起61bの外側にも、当該ロックギヤ61の半径方向移動の制御に利用される突起61dがそれぞれ設けられている。両突起61dは、図9(A)に示すように、軸方向の高さがカムレバー90の板厚よりも大きく、回動時にギヤプレート40の環状の対向側面43に対して所定の隙間Gaを介して対向し、ギヤプレート40の円弧状段部42に内周側から当接することで、内歯41と外歯61aとの噛合を解除した状態が維持されるように形成されている。
可動ガイド37は、一方端から他方端に向かって漸次幅が狭くなるよう楔状に形成されており、第1ロックギヤ61と案内凸部32の他方の第1案内面33bとの間にて摺動可能にそれぞれ配置されている。両可動ガイド37には付勢部材80を係合するための係合穴37aが形成されており、この係合穴37aに付勢部材80を係合することで、当該付勢部材80によって両可動ガイド37がベースプレート30の内方向へとそれぞれ付勢されている。これにより、当該可動ガイド37は第1ロックギヤ61と他方の第1案内面33bとの間に常に食い込んだ状態となり、これら第1ロックギヤ61と他方の第1案内面33bと可動ガイド37とが相互に緊合して(堅く合わさって)、各部材間における回動方向の隙間が消滅する。そのため、シートバック12の前後方向におけるガタが解消されることとなる。
ベースプレート30には、その凹部36を利用して、センターシャフト22の軸部を挿入するための貫通孔71が形成される板状のカム70が、回動可能に配設されている。カム70は、両ロックギヤ61の内側端面61c及び両ロックギヤ62の内側端面62cに対してそれぞれカム面72にて半径方向内側から当接し、回動軸となる上記軸部を中心に所定の状態に回動した際にロックギヤ61,62の外歯61a,62aをギヤプレート40の内歯41に噛合させるように形成されている。また、カム70には、ギヤプレート40側となる側面に、付勢部材80が係合する2つの係合穴73と軸方向他側に突出する2つの円柱状の突起74とが形成されている。
図5に示すように、カム70は、2つの付勢部材80とそれぞれ係合することにより、ロック方向(図4及び図5にて時計方向)に強く付勢されている。これにより、カム70は、カム面72にて各ロックギヤ61、62の内側端面61c,62cに当接することで、上記両付勢部材80によるロック方向の付勢力により各ロックギヤ61、62を半径方向外側に強く付勢することとなる。
カム70の貫通孔71には、センターシャフト22の軸部が挿入され、このセンターシャフト22を回動させることにより両付勢部材80の付勢力に抗してカム70をロック解除方向(図4及び図5にて反時計方向)に回動させることができるようになっている。
付勢部材80は、弾性変形可能な線材バネとして形成されるもので、カム70の係合穴73に係合する一端部と、可動ガイド37の係合穴37aに係合する他端部と、一端部及び他端部を連結する弾性変形可能な略円弧状の連結部とを有するように構成される。
図7及び図8に示すように、カムレバー90は、薄板状の鋼材(例えば、板厚1.0mmのSPFC590材)に対してプレス加工などの塑性加工を施してなるもので、カム70の両突起74にそれぞれ嵌合する貫通孔91と、2つのカム孔92及び2つのカム孔93とが設けられている。両カム孔92は、ロック解除方向への回動時に、その内周縁にて第1ロックギヤ61の突起61bを半径方向内側に付勢するようにそれぞれ形成されている。両カム孔93は、ロック解除方向への回動時に、その内周縁にて第2ロックギヤ62の突起62bを半径方向内側に付勢するようにそれぞれ形成されている。
また、カムレバー90には、回動時にギヤプレート40の環状の対向側面43に対して対向する外縁部位(回動軸からの距離が第1ロックギヤ61の突起61dとほぼ同じ距離となる外縁部位)に、一対の隙間調整部94が設けられている。隙間調整部94は、図9(B)から分かるように、上記外縁部位に対して、複数の凸部が対向側面43に向けて所定の高さで突出するような絞り形状によって、当該対向側面43との間の隙間Gbを小さくするように形成されている。この隙間調整部94によって、カムレバー90は、上記外縁部位の厚さ(軸方向長さ)が、他の部位の厚さ、すなわち、板厚よりも厚くなるように形成される。特に、複数の凸部が設けられる絞り形状によって断面係数を大きくできるので、カムレバー90の強度向上を図ることができる。
このように構成されるカムレバー90は、図5に示すように、両貫通孔91と両突起74とをそれぞれ嵌合させ、両カム孔92に突起61bをそれぞれ挿通させ、両カム孔93に突起62bをそれぞれ挿通させた状態で、カム70のギヤプレート40側に組み付けられている。
これにより、カムレバー90がカム70とともにロック解除方向に回動すると、カム孔92の内周縁が第1ロックギヤ61の突起61bにそれぞれ当接するとともにカム孔93の内周縁が両第2ロックギヤ62の突起62bにそれぞれ当接する。さらにカムレバー90がロック解除方向に回動すると、これら突起61b、突起62bが各カム孔92、93の内周縁により半径方向内側に付勢されて、各ロックギヤ61、62が半径方向内側に連動して移動することとなる。
このように構成されるリクライニング装置20は、各ロックギヤ61、62及び可動ガイド37、カム70、カムレバー90及び両付勢部材80などの各内部部品をキャビティC内に配設して一体に組み付けたベースプレート30及びギヤプレート40の側周部をカバーブラケット50によりリングかしめをして一体化される。これにより、ベースプレート30及びギヤプレート40は、相対回動可能に保持されるとともに軸方向への相対移動が抑制されることとなる。
そして、カム70の貫通孔71に軸部を挿入したセンターシャフト22に対してリクライニング操作レバー23を組み付けることで、図2に示すリクライニング装置20が完成する。このように構成されるリクライニング装置20に対して、ベースプレート30の各突起30bを下側ブラケット11aの係合穴に係合させるとともに、ギヤプレート40の各突起40aを上側ブラケット12aの係合穴に係合させることで、シートクッション11及びシートバック12がリクライニング装置20により相対傾動可能に連結されることとなる。
次に、上述ように構成される本実施形態に係るリクライニング装置20のアンロック状態、ロックフリー状態及びロック状態について、以下に説明する。
(アンロック状態)
まず、リクライニング装置20におけるアンロック状態について説明する。
乗員がシートバック12の傾斜角度を調整するためロックを外す時は、リクライニング操作レバー23を操作してセンターシャフト22をロック解除方向に回動させる。すると、カム70は、センターシャフト22とともに両付勢部材80の付勢力に抗してロック解除方向に回動する。
カム70がロック解除方向に回動することにより、カム70のカム面72と各ロックギヤ61、62のそれぞれの内側端面61c,62cとの当接が解除されて、各ロックギヤ61、62を半径方向外側へ付勢しているカム70による付勢力が解除される。これにより、各ロックギヤ61、62は半径方向内側に移動することが可能になり、ギヤプレート40の内歯41と各ロックギヤ61、62の外歯61a、62aとの噛合が解除可能状態となる。
そして、カムレバー90がカム70とともにロック解除方向に回動することにより、カムレバー90の各カム孔92、93の内周縁が各ロックギヤ61、62の突起61b、62bに当接して、各ロックギヤ61、62を積極的に半径方向内側に移動させて内歯41と外歯61a、62aとの噛合が解除される。
上述のように、内歯41と外歯61a、62aとの噛合が解除されると、ギヤプレート40の回動が自由になり、ラウンドリクライニングユニット21がアンロック状態になる。ラウンドリクライニングユニット21がアンロック状態になれば、リクライニング装置20がアンロック状態になり、シートバック12を後方に倒す場合には、当該シートバック12の傾斜角度を自由に調整可能な状態になる(図1の角度A参照)。
(ロックフリー状態)
次に、リクライニング装置20におけるロックフリー状態について説明する。
上述のようなアンロック状態において、シートバック12を前方に倒す場合には、ベースプレート30及びギヤプレート40が相対回動し、突起61dがギヤプレート40の円弧状段部42に当接可能な位置に両第1ロックギヤ61が移動する。この状態でリクライニング操作レバー23を緩めると、カム70が、両付勢部材80の付勢力によりロック方向に回動し、このカム70の回動により各ロックギヤ61、62が半径方向外側に付勢される。
このとき、両第1ロックギヤ61の突起61dがギヤプレート40の円弧状段部42にそれぞれ当接するため、内歯41と外歯61a、62aとの噛合が解除された状態が維持される。このため、突起61dがギヤプレート40の円弧状段部42に当接する間、ベースプレート30及びギヤプレート40が相対回動するようにシートバック12を前方に倒しても、アンロック状態が維持されることとなる(図1の角度B参照)。
(ロック状態)
次に、リクライニング装置20におけるロック状態について説明する。
乗員によるシートバック12の傾斜角度の調整が終了すると、リクライニング操作レバー23を緩めることにより、カム70が、両付勢部材80の付勢力によりロック方向に回動する。
この回動するカム70のカム面72が各ロックギヤ61、62のそれぞれの内側端面61c,62cに当接することにより、各ロックギヤ61、62が半径方向外側に付勢される。これにより、各ロックギヤ61、62の外歯61a、62aがギヤプレート40の内歯41に噛合するように半径方向外側へ移動する。そして、各ロックギヤ61、62の外歯61a、62aがギヤプレート40の内歯41に噛合することにより、ギヤプレート40の回動が制限され、リクライニング装置20がロック状態になる。
次に、カムレバー90における隙間調整部94による効果について、図9を参照して説明する。
リクライニング装置20は、軸方向が略水平になるように車両用シート10に組み込まれるため、上述のようなロック状態、アンロック状態、ロックフリー状態の遷移を繰り返す際に、キャビティC内の各内部部品に対して軸方向の力が作用する。また、衝突時などの外力が作用する際にも、各内部部品に対して軸方向の力が作用する。
本実施形態に係るリクライニング装置20では、第1ロックギヤ61のギヤプレート40側には、当該第1ロックギヤ61の半径方向移動の制御に利用される突起61dが設けられ、この突起61dは、図9(A)に示すように、軸方向の高さがカムレバー90の板厚よりも大きく、回動時にギヤプレート40の環状の対向側面43に対して所定の隙間Gaを介して対向するように形成される。そして、カムレバー90には、図9(B)に示すように、回動時に対向側面43に対して対向する部位に、当該対向側面43との間の隙間Gbを小さくするように隙間調整部94が形成される。
これにより、衝突時などの外力が作用することでカムレバー90が軸方向にズレたとしても、僅かなズレで隙間調整部94がギヤプレート40の環状の対向側面43に接触する。このため、当該対向側面43に対向する部位に隙間調整部94が加工されない場合と比較して、カムレバー90の板厚を厚くすることなく、カムレバー90の軸方向のズレ量を抑制することができる。そして、このように軸方向のズレ量を抑制されたカムレバー90のベースプレート30側にカム70及び各ロックギヤ61,62が配置されるため、軸方向付勢用の部材を新たに追加することなく、ベースプレート30及びギヤプレート40間に配設されるカムレバー90、カム70及び各ロックギヤ61,62等の内部部品の軸方向ズレを抑制することができる。
[他の実施形態]
なお、本発明は上記実施形態等に限定されるものではなく、例えば、以下のように具体化してもよい。
(1)内部部品の軸方向ズレを抑制可能なカムレバーとして、上述した隙間調整部94を有するカムレバー90を採用することに限らず、他の形状の隙間調整部を有するカムレバーを採用してもよい。具体的には、例えば、図10及び図11に例示する第1変形例のように、隙間調整部94の各凸部を一体化したような円弧状の絞り部によって構成される隙間調整部94aを有するカムレバー90aを採用してもよい。このような円弧状の絞り部を採用することで、隙間調整部94aによる上記外縁部位の厚さ(軸方向長さ)を容易に調整することができる。また、図12及び図13に例示する第2変形例のように、上記外縁部位の端部をギヤプレート40側に曲げるようにした円弧状の曲げ部によって構成される隙間調整部94bを有するカムレバー90bを採用してもよい。このような円弧状の曲げ部を採用することで、ギヤプレート40側からの外力に対して強度を高めやすい隙間調整部を実現することができる。
(2)本発明は、ベースプレート30が下側ブラケット11aに取り付けられてギヤプレート40が上側ブラケット12aに取り付けられるリクライニング装置20に適用されることに限らず、ベースプレートが上側ブラケット12aに取り付けられてギヤプレートが下側ブラケット11aに取り付けられるリクライニング装置に適用されてもよい。なお、このような構成では、上側ブラケット12a及びシートバック12が「第1の部材」に相当し、下側ブラケット11a及びシートクッション11が「第2の部材」に相当し得る。
10…車両用シート
11…シートクッション(第1の部材)
11a…下側ブラケット(第1の部材)
12…シートバック(第2の部材)
12a…上側ブラケット(第2の部材)
20…リクライニング装置
22…センターシャフト(回動軸)
30…ベースプレート
33a,33b…案内面
40…ギヤプレート
41…内歯
43…対向側面
61…第1ロックギヤ
61a…外歯
61d…突起
62…第2ロックギヤ
70…カム
80…付勢部材
90…カムレバー
94,94a,94b…隙間調整部
Ga,Gb…隙間

Claims (4)

  1. 相対的に傾動する第1の部材と第2の部材との傾動角度を調整するリクライニング装置であって、
    前記第1の部材に取り付けられるベースプレートと、
    前記第2の部材に取り付けられるとともに前記ベースプレートに対して相対回動可能に組み付けられて内歯を有するギヤプレートと、
    前記ベースプレートに形成される案内面を利用して半径方向に摺動可能にガイドされるように組み付けられ、前記内歯と噛合可能な外歯を有するロックギヤと、
    所定の回動軸を中心するロック方向への回動時に前記ロックギヤに対して半径方向内側から当接することで前記外歯を前記内歯に噛合させるカムと、
    前記外歯を前記内歯に噛合させる方向に前記カムを付勢する付勢部材と、
    前記カムの前記ギヤプレート側に組み付けられて、前記カムのロック解除方向の回動時に前記外歯と前記内歯との噛合を解除するように前記ロックギヤを半径方向内側に移動させる薄板状のカムレバーと、
    を備え、
    前記ロックギヤの前記ギヤプレート側には、当該ロックギヤの半径方向移動の制御に利用される突起が設けられ、
    前記突起は、軸方向の高さが前記カムレバーの板厚よりも大きく、回動時に前記ギヤプレートの環状の対向側面に対して所定の隙間を介して対向するように形成され、
    前記カムレバーには、回動時に前記対向側面に対して対向する部位に、当該対向側面との間の隙間を小さくするように隙間調整部が形成されることを特徴とするリクライニング装置。
  2. 前記隙間調整部は、前記対向側面に向けて突出する複数の凸部によって構成されることを特徴とする請求項1に記載のリクライニング装置。
  3. 前記隙間調整部は、円弧状の絞り部によって構成されることを特徴とする請求項1に記載のリクライニング装置。
  4. 前記隙間調整部は、円弧状の曲げ部によって構成されることを特徴とする請求項1に記載のリクライニング装置。
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