JPWO2017018202A1 - 樹脂組成物、樹脂膜、樹脂膜の製造方法、光学フィルタ、インク、装置、j会合体およびj会合体の製造方法 - Google Patents
樹脂組成物、樹脂膜、樹脂膜の製造方法、光学フィルタ、インク、装置、j会合体およびj会合体の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2017018202A1 JPWO2017018202A1 JP2017531125A JP2017531125A JPWO2017018202A1 JP WO2017018202 A1 JPWO2017018202 A1 JP WO2017018202A1 JP 2017531125 A JP2017531125 A JP 2017531125A JP 2017531125 A JP2017531125 A JP 2017531125A JP WO2017018202 A1 JPWO2017018202 A1 JP WO2017018202A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- dye
- resin composition
- resin
- formula
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K5/00—Use of organic ingredients
- C08K5/01—Hydrocarbons
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K5/00—Use of organic ingredients
- C08K5/04—Oxygen-containing compounds
- C08K5/07—Aldehydes; Ketones
- C08K5/08—Quinones
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K5/00—Use of organic ingredients
- C08K5/04—Oxygen-containing compounds
- C08K5/15—Heterocyclic compounds having oxygen in the ring
- C08K5/151—Heterocyclic compounds having oxygen in the ring having one oxygen atom in the ring
- C08K5/1545—Six-membered rings
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K5/00—Use of organic ingredients
- C08K5/16—Nitrogen-containing compounds
- C08K5/22—Compounds containing nitrogen bound to another nitrogen atom
- C08K5/23—Azo-compounds
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K5/00—Use of organic ingredients
- C08K5/16—Nitrogen-containing compounds
- C08K5/34—Heterocyclic compounds having nitrogen in the ring
- C08K5/3412—Heterocyclic compounds having nitrogen in the ring having one nitrogen atom in the ring
- C08K5/3415—Five-membered rings
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K5/00—Use of organic ingredients
- C08K5/16—Nitrogen-containing compounds
- C08K5/34—Heterocyclic compounds having nitrogen in the ring
- C08K5/3442—Heterocyclic compounds having nitrogen in the ring having two nitrogen atoms in the ring
- C08K5/3462—Six-membered rings
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K5/00—Use of organic ingredients
- C08K5/16—Nitrogen-containing compounds
- C08K5/34—Heterocyclic compounds having nitrogen in the ring
- C08K5/35—Heterocyclic compounds having nitrogen in the ring having also oxygen in the ring
- C08K5/357—Six-membered rings
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L101/00—Compositions of unspecified macromolecular compounds
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09B—ORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
- C09B23/00—Methine or polymethine dyes, e.g. cyanine dyes
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09B—ORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
- C09B57/00—Other synthetic dyes of known constitution
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D11/00—Inks
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B5/00—Optical elements other than lenses
- G02B5/20—Filters
- G02B5/22—Absorbing filters
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
- Optical Filters (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
Description
<1> π共役平面および疎水基を有する色素Aと、
ケトン類、エーテル類、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、ニトリル類、エステル類、ハロゲン含有化合物、およびこれらの混合物から選ばれる有機溶剤Bと、
樹脂Cと、を含む樹脂組成物であり、
色素Aは、25℃の有機溶剤Bに対して0.1質量%以上溶解する、樹脂組成物。
<2> 色素Aは、原子数6以上のπ共役平面を有する、<1>に記載の樹脂組成物。
<3> 色素Aは、原子数14以上のπ共役平面を有する、<1>に記載の樹脂組成物。
<4> 色素Aは、炭素数8以上のアルキル基を2以上有する、<1>〜<3>のいずれかに記載の樹脂組成物。
<5> アルキル基の少なくとも1つは、分岐構造を有する、<4>に記載の樹脂組成物。
<6> 色素Aは、ポリメチン骨格、フタロシアニン骨格、ポルフィリン骨格、アゾ骨格、ぺリレン骨格、アントラキノン骨格、キサンテン骨格、トリアリールメタン骨格、ピロロピロール骨格、キナクリドン骨格またはジオキサジン骨格を有する、<1>〜<5>のいずれかに記載の樹脂組成物。
<7> 色素Aは、式(1)で表される色素、および、式(4)で表される色素から選ばれる少なくとも1種である、<1>〜<6>のいずれかに記載の樹脂組成物;
式(1)中、R1a〜R8aは、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表し、R1a〜R8aの少なくとも1つは、疎水基を有し、Hetは、含窒素複素環を表す;
式(4)中、A1およびA2は、それぞれ独立に、下記式(A1)または(A2)で表される基を表し、A1およびA2は、疎水基を有する;
式(A1)中、波線は、式(4)との結合位置を表し、R1d〜R6dは、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表し、R1d〜R6dの少なくとも1つは疎水基を有し、R1dとR2d、R2dとR5d、R3dとR6d、R3dとR4d、R5dとR6dは、連結して環を形成してもよい;
式(A2)中、波線は、式(4)との結合位置を表し、R11d〜R16dは、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表し、R11d〜R16dの少なくとも1つは疎水基を有し、R11dとR12d、R12dとR13d、R13dとR14d、R14dとR15d、R15dとR16dは、連結して環を形成してもよい。
<8> 樹脂Cは、100℃以下のガラス転移温度を有する、<1>〜<7>のいずれかに記載の樹脂組成物。
<9> 樹脂Cが、(メタ)アクリル樹脂および、ポリエステル樹脂から選ばれる少なくとも1種である、<1>〜<8>のいずれかに記載の樹脂組成物。
<10> 更に、重合性化合物を含有する、<1>〜<9>のいずれかに記載の樹脂組成物。
<11> 光学フィルタ、または、インクに用いられる、<1>〜<10>のいずれかに記載の樹脂組成物。
<12> <1>〜<11>のいずれかに記載の樹脂組成物を用いて形成される樹脂膜。
<13> 樹脂膜の極大吸収波長が、樹脂組成物に含まれる有機溶剤B中における色素Aの極大吸収波長よりも20nm以上長波長側に存在する、<12>に記載の樹脂膜。
<14> <1>〜<11>のいずれかに記載の樹脂組成物を用いる樹脂膜の製造方法。
<15> <1>〜<11>のいずれかに記載の樹脂組成物を用いて形成される光学フィルタ。
<16> <1>〜<11>のいずれかに記載の樹脂組成物を用いて得られるインク。
<17> <12>に記載の樹脂膜を有する装置であって、装置が、固体撮像素子、赤外線センサまたは画像表示装置である、装置。
<18> ケトン類、エーテル類、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、ニトリル類、エステル類、ハロゲン含有化合物、およびこれらの混合物から選ばれる25℃の有機溶剤に対して、0.1質量%以上溶解し、かつ、π共役平面および疎水基を有する色素のJ会合体。
<19> 色素は、原子数6以上のπ共役平面を有する、<18>に記載のJ会合体。
<20> 色素は、原子数14以上のπ共役平面を有する、<18>に記載のJ会合体。
<21> <1>〜<11>のいずれかに記載の樹脂組成物を用いるJ会合体の製造方法。
本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
本明細書における基(原子団)の表記に於いて、置換および無置換を記していない表記は、置換基を有さない基(原子団)と共に置換基を有する基(原子団)をも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートおよびメタクリレートを表し、「(メタ)アクリル」は、アクリルおよびメタクリルを表し、「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイルおよびメタクリロイルを表し、「(メタ)アリル」は、アリルおよびメタリルを表す。
本発明で用いられる化合物の重量平均分子量および数平均分子量の測定方法は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定でき、GPCの測定によるポリスチレン換算値として定義される。
本明細書において、全固形分とは、組成物の全組成から溶剤を除いた成分の総質量をいう。本発明における固形分は、25℃における固形分である。
本明細書において、Meはメチル基を示し、Etはエチル基を表し、Buはブチル基を表し、Phはフェニル基を表す。
本発明の樹脂組成物は、
π共役平面および疎水基を有する色素Aと、
ケトン類、エーテル類、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、ニトリル類、エステル類、ハロゲン含有化合物、およびこれらの混合物から選ばれる有機溶剤Bと、
樹脂Cと、を含む樹脂組成物であり、
色素Aは、25℃の有機溶剤Bに対して0.1質量%以上溶解する、樹脂組成物である。
上記色素Aは、π共役平面および疎水基を有するので、π共役平面同士のπ−π相互作用と、疎水基同士の相互作用により、有機溶剤中での色素の会合性が向上したと考えられる。また、従来は、例えば組成物中の樹脂のような、色素以外の材料が存在する環境下では、色素同士の相互作用を阻害するため、J会合体を形成することはきわめて難しいとされていた。しかしながら、上記構成を有する色素Aは、組成物中に樹脂のような色素以外の材料が存在していても、色素同士の相互作用が阻害されにくく、膜中で色素のJ会合体を形成することができる。また、本発明の樹脂組成物が樹脂を含むことで、製膜時に色素が斜めにずれて配列しやすくなり、膜中で色素がJ会合を形成しやすくなったと考えられる。このため、本発明の樹脂組成物によれば、色素のJ会合体を含む樹脂膜を形成することができる。
J会合体を形成後の極大吸収波長のシフト量は、例えば、20nm以上が好ましく、30nm以上がより好ましく、40nm以上が更に好ましい。上限は特に限定はなく、例えば、200nm以下とすることもでき、180nm以下とすることもできる。
以下、各成分について詳細に説明する。
本発明の樹脂組成物は、上記色素Aを含有する。
色素Aは、25℃の後述する有機溶剤Bに対して、0.1質量%以上溶解することが好ましく、1質量%以上溶解することがより好ましく、5質量%以上溶解することが更に好ましく、10質量%以上溶解することが特に好ましい。
本発明において、色素Aの有機溶剤Bに対する溶解度は、後述する実施例に示す方法で測定した値を意味する。
色素Aの分子量は、400〜2500が好ましく、800〜2000がより好ましい。分子量が上記範囲であれば、樹脂膜中でJ会合体を形成しやすい。
本発明において、色素Aは、例えば、ポリメチン骨格、フタロシアニン骨格、ポルフィリン骨格、アゾ骨格、ぺリレン骨格、アントラキノン骨格、キサンテン骨格、トリアリールメタン骨格、ピロロピロール骨格、キナクリドン骨格またはジオキサジン骨格を有する色素が好ましい。これらの骨格を有する色素は、π共役平面を有する色素として好ましく用いることができる。
本発明において、疎水基は、下式(W)で表される基が好ましい。
−L−T ・・・(W)
mの上限は、各基の最大置換数である。mは、0が好ましい。
R’が表す置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ヘテロアリーロキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロアリールチオ基、−NR1R2、−COR3、−COOR4、−OCOR5、−NHCOR6、−CONR7R8、−NHCONR9R10、−NHCOOR11、−SO2R12、−SO2OR13、−NHSO2R14または−SO2NR15R16が挙げられる。R1〜R16は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、または、ヘテロアリール基を表す。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
アルキル基、アルコキシ基およびアリールチオ基の炭素数は、1〜20が好ましく、1〜15がより好ましく、1〜8が更に好ましい。アルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれでもよく、直鎖または分岐が好ましく、分岐がより好ましい。
アルケニル基の炭素数は、2〜20が好ましく、2〜12がより好ましく、2〜8が特に好ましい。アルケニル基は直鎖、分岐、環状のいずれでもよく、直鎖または分岐が好ましい。
アリール基の炭素数は、6〜30が好ましく、6〜20がより好ましく、6〜12が更に好ましい。
アルキニル基の炭素数は、2〜40が好ましく、2〜30がより好ましく、2〜25が特に好ましい。アルキニル基は直鎖、分岐、環状のいずれでもよく、直鎖または分岐が好ましい。
アリーロキシ基およびアリールチオ基が有するアリール基の炭素数は、6〜30が好ましく、6〜20がより好ましく、6〜12が更に好ましい。
アラルキル基の炭素数は、7〜40が好ましく、7〜30がより好ましく、7〜25が更に好ましい。
ヘテロアリール基は、単環または縮合環が好ましく、単環または縮合数が2〜8の縮合環が好ましく、単環または縮合数が2〜4の縮合環がより好ましい。ヘテロアリール基の環を構成するヘテロ原子の数は1〜3が好ましい。ヘテロアリール基の環を構成するヘテロ原子は、窒素原子、酸素原子または硫黄原子が好ましい。ヘテロアリール基は、5員環または6員環が好ましい。
ヘテロアリーロキシ基およびヘテロアリールチオ基が有するヘテロアリール基は、上述したものが挙げられ、好ましい範囲も同様である。
Lは、単結合、上記式(L−4)、(L−6)〜(L−11)が好ましい。
Tが表すアルキル基の炭素数は、8〜32が好ましい。下限は、10以上がより好ましく、12以上が更に好ましく、14以上が一層好ましい。上限は、28以下がより好ましく、20以下が更に好ましい。アルキル基は、直鎖、分岐、又は環状構造のいずれを有していてもよいが、直鎖または分岐構造を有することが好ましく、分岐構造を有することが更に好ましい。
Tが表すアリール基の炭素数は、6〜30が好ましく、6〜20がより好ましく、6〜12が更に好ましい。
Tが表すヘテロアリール基は、単環であっても多環であってもよい。ヘテロアリール基の環を構成するヘテロ原子の数は1〜3が好ましい。ヘテロアリール基の環を構成するヘテロ原子は、窒素原子、酸素原子または硫黄原子が好ましい。ヘテロアリール基の環を構成する炭素原子の数は3〜30が好ましく、3〜18がより好ましく、3〜12がより好ましい。
Tは、アルキル基がより好ましい。
また、本発明において、色素Aは、疎水基を2以上有することが好ましく、炭素数8以上のアルキル基を2以上有することが更に好ましい。また、疎水基の少なくとも1つは、分岐アルキル基を有することが好ましい。この態様によれば、色素Aが樹脂膜中でJ会合体をより形成しやすい。
式(2)中、R1b〜R16bは、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表し、R1b〜R16bの少なくとも1つは、疎水基を有し、M1は、金属原子又は金属化合物を表す;
式(3)中、R1c〜R10cは、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表し、R1c〜R10cの少なくとも1つは、疎水基を有する;
式(4)中、A1およびA2は、それぞれ独立に、下記式(A1)または(A2)で表される基を表し、A1およびA2は、疎水基を有する;
式(A1)中、波線は、式(4)との結合位置を表し、R1d〜R6dは、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表し、R1d〜R6dの少なくとも1つは疎水基を有し、R1dとR2d、R2dとR5d、R3dとR6d、R3dとR4d、R5dとR6dは、それぞれ独立に、連結して環を形成してもよい;
式(A2)中、波線は、式(4)との結合位置を表し、R11d〜R16dは、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表し、R11d〜R16dの少なくとも1つは疎水基を有し、R11dとR12d、R12dとR13d、R13dとR14d、R14dとR15d、R15dとR16dは、それぞれ独立に、連結して環を形成してもよい;
式(5)中、R1e〜R15eは、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表し、R1e〜R15eの少なくとも1つは、疎水基を有する;
式(6)中、Z1およびZ2は、それぞれ独立に、縮環してもよい5員または6員の含窒素複素環を形成する非金属原子群を表し、R1fおよびR2fは、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表し、R1fおよびR2fの少なくとも1つは、疎水基を有し、L1は、奇数個のメチン基からなるメチン鎖を表し、aおよびbは、それぞれ独立に、0または1であり、式中のCyで表される部位がカチオン部である場合、X1はアニオンを表し、cは電荷のバランスを取るために必要な数を表し、式中のCyで表される部位がアニオン部である場合、X1はカチオンを表し、cは電荷のバランスを取るために必要な数を表し、式中のCyで表される部位の電荷が分子内で中和されている場合、cは0である。
式(1)中、R1a〜R8aは、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表し、R1a〜R8aの少なくとも1つは、疎水基を表し、Hetは、含窒素複素環を表す。
R1aおよびR2aが表すアルキル基の炭素数は、1〜40が好ましく、1〜30がより好ましく、1〜25が特に好ましい。アルキル基は直鎖、分岐、環状のいずれでもよいが、直鎖または分岐が好ましく、分岐が特に好ましい。
R1aおよびR2aが表すアリール基の炭素数は、6〜30が好ましく、6〜20がより好ましく、6〜12が更に好ましい。アリール基は、フェニルが好ましい。
R1aおよびR2aが表すヘテロアリール基は、単環または縮合環が好ましく、単環または縮合数が2〜8の縮合環が好ましく、単環または縮合数が2〜4の縮合環がより好ましい。ヘテロアリール基の環を構成するヘテロ原子の数は1〜3が好ましい。ヘテロアリール基の環を構成するヘテロ原子は、窒素原子、酸素原子または硫黄原子が好ましい。ヘテロアリール基を構成する炭素原子の数は3〜30が好ましく、3〜18がより好ましく、3〜12がより好ましく、3〜10が特に好ましい。ヘテロアリール基は、5員環または6員環が好ましい。
R3aおよびR4aは、電子吸引性基であることが好ましい。Hammettのσp値(シグマパラ値)が正の置換基は、電子吸引性基として作用する。
本発明においては、Hammettのσp値が0.2以上の置換基を電子吸引性基として例示することができる。σp値として好ましくは0.25以上であり、より好ましくは0.3以上であり、特に好ましくは0.35以上である。上限は特に制限はないが、好ましくは0.80である。なお、以下において、Meはメチル基を示し、Phはフェニル基を示す。
電子吸引性基の具体例としては、シアノ基(0.66)、カルボキシル基(−COOH:0.45)、アルコキシカルボニル基(−COOMe:0.45)、アリールオキシカルボニル基(−COOPh:0.44)、カルバモイル基(−CONH2:0.36)、アルキルカルボニル基(−COMe:0.50)、アリールカルボニル基(−COPh:0.43)、アルキルスルホニル基(−SO2Me:0.72)、アリールスルホニル基(−SO2Ph:0.68)などが挙げられる。特に好ましくは、シアノ基である。ここで、Meはメチル基を、Phはフェニル基を表す。
Hammettのσp値については、例えば、特開2009−263614号公報の段落0024〜0025を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が好ましい。
アルキル基およびアルコキシ基の炭素数は、1〜40が好ましい。下限は、8以上が好ましく、10以上がより好ましく、12以上が更に好ましく、14以上が一層好ましい。上限は、32以下が好ましく、28以下がより好ましく、20以下が更に好ましい。アルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれでもよいが、直鎖または分岐が好ましく、分岐が更に好ましい。アルキル基およびアルコキシ基は、置換基を有していてもよく、無置換であってもよい。置換基としては、疎水基、アリール基、ヘテロアリール基、ハロゲン原子などが挙げられる。
アリール基の炭素数は、6〜20が好ましく、6〜12がより好ましい。アリール基は、置換基を有していてもよく、無置換であってもよい。置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子などが挙げられる。
ヘテロアリール基は、単環であっても多環であってもよい。ヘテロアリール基を構成するヘテロ原子の数は1〜3が好ましい。ヘテロアリール基を構成するヘテロ原子は、窒素原子、酸素原子または硫黄原子が好ましい。ヘテロアリール基を構成する炭素原子の数は3〜30が好ましく、3〜18がより好ましく、3〜12がより好ましく、3〜5が特に好ましい。ヘテロアリール基は、5員環または6員環が好ましい。ヘテロアリール基は、置換基を有していてもよく、無置換であってもよい。置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子などが挙げられる。
含窒素複素環は、置換基を有していてもよく、無置換であってもよい。置換基としては、上記アリール基およびヘテロアリール基が有してもよい置換基で説明した基が挙げられる。
式(2)において、R1b〜R16bは、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表し、R1b〜R16bの少なくとも1つは、疎水基を有する。
R1b〜R16bが表す置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アラルキル基、−OR10、−COR11、−COOR12、−OCOR13、−NR14R15、−NHCOR16、−CONR17R18、−NHCONR19R20、−NHCOOR21、−SR22、−SO2R23、−SO2OR24、−NHSO2R25または−SO2NR26R27が挙げられる。R10〜R27は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、またはアラルキル基を表す。なお、−COOR12のR12が水素の場合(すなわち、カルボキシル基)は、水素原子が解離してもよく(すなわち、カルボネート基)、塩の状態であってもよい。また、−SO2OR24のR24が水素原子の場合(すなわち、スルホ基)は、水素原子が解離してもよく(すなわち、スルホネート基)、塩の状態であってもよい。また、置換基は、疎水基であってもよい。疎水基としては、上述した基が挙げられ、上記式(W)で表される基が好ましく、アルキル基がより好ましく、分岐アルキル基がさらに好ましい。
式(3)において、R1c〜R10cは、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表し、R1c〜R10cの少なくとも1つは、疎水基を有す。置換基としては、式(2)のR1b〜R16bで説明した基が挙げられる。疎水基としては、上述した基が挙げられ、上記式(W)で表される基が好ましく、アルキル基がより好ましく、分岐アルキル基がさらに好ましい。
式(4)中、A1およびA2は、それぞれ独立に、下記式(A1)または(A2)で表される基を表し、A1およびA2は、疎水基を有する;
式(A1)中、波線は、式(4)との結合位置を表し、R1d〜R6dは、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表し、R1d〜R6dの少なくとも1つは疎水基を有し、R1dとR2d、R2dとR5d、R3dとR6d、R3dとR4d、R5dとR6dは、それぞれ独立に、連結して環を形成してもよい;
式(A2)中、波線は、式(4)との結合位置を表し、R11d〜R16dは、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表し、R11d〜R16dの少なくとも1つは疎水基を有し、R11dとR12d、R12dとR13d、R13dとR14d、R14dとR15d、R15dとR16dは、それぞれ独立に、連結して環を形成してもよい。
また、式(A2)において、R11dとR12d、R12dとR13d、R13dとR14d、R14dとR15d、R15dとR16dのそれぞれは、連結して環を形成する場合、これらが直接結合して環を形成してもよく、アルキレン基、−CO−、−O−、−NH−、−BR−およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる2価の連結基を介して結合して環を形成してもよい。Rは、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基が挙げられる。アルキル基、アリール基およびヘテロアリール基は、置換基として有していてもよい。置換基としては、式(2)のR1b〜R16bで説明した基が挙げられ、疎水基が好ましい。
式(4−1)
式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、置換基を表し、
R3およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、または、アルキル基を表し、
X1およびX2は、それぞれ独立に、酸素原子、または、−N(R5)−を表し、
R5は、水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表し、
Y1〜Y4は、それぞれ独立に、置換基を表し、Y1とY2、および、Y3とY4は、互いに結合して環を形成していてもよく、
Y1〜Y4は、それぞれ複数有する場合は、互いに結合して環を形成していてもよく、
pおよびsは、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、
qおよびrは、それぞれ独立に0〜2の整数を表す。
R3およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基またはエチル基であることが好ましく、水素原子またはメチル基がより好ましく、水素原子が特に好ましい。
R5は、水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表す。
R5は、水素原子、アルキル基またはアリール基が好ましい。R5が表すアルキル基、アリール基およびヘテロアリール基は、無置換であってもよく、置換基を有していてもよい。置換基としては、式(2)のR1b〜R16bで説明した基が挙げられ、疎水基が好ましい。
なお、一般式(4)においてカチオンは、以下のように非局在化して存在している。
式(5)において、R1e〜R15eは、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表し、R1e〜R15eの少なくとも1つは、疎水基を有す。置換基としては、式(2)のR1b〜R16bで説明した基が挙げられる。疎水基としては、上述した基が挙げられ、上記式(W)で表される基が好ましく、アルキル基がより好ましく、分岐アルキル基がさらに好ましい。
式(5)において、R7eおよびR9eは、それぞれ独立して、水素原子またはアルキル基であることが好ましく、水素原子がより好ましい。
式(5)において、R8eおよびR10eは、それぞれ独立して、アキル基、アリール基または疎水基であることが好ましい。アルキル基の炭素数は、1〜40が好ましい。アルキル基は、直鎖、環状、又は分岐構造のいずれを有していてもよく、分岐構造を有することが好ましい。アルキル基は置換基を有してもよく、無置換であってもよい。置換基としては、式(2)のR1b〜R16bで説明した基が挙げられる。アリール基の炭素数は、6〜20が好ましく、6〜12がより好ましい。アリール基はフェニル基であることがより好ましい。アリール基は置換基を有してもよく、無置換であってもよい。置換基としては、式(2)のR1b〜R16bで説明した基が挙げられ、疎水基がより好ましい。アリール基は、オルト位およびパラ位に置換基を有していることが好ましい。
式(5)において、R11e〜R14eは、水素原子であることが好ましい。また、R15eは、置換基であることが好ましい。
式(6)において、Z1およびZ2は、それぞれ独立に、縮環してもよい5員又は6員の含窒素複素環を形成する非金属原子群を表す。
含窒素複素環には、他の複素環、芳香族環または脂肪族環が縮合してもよい。含窒素複素環は、5員環が好ましい。5員の含窒素複素環にベンゼン環又はナフタレン環が縮合しているのがさらに好ましい。含窒素複素環の具体例としては、オキサゾール環、イソオキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、ナフトオキサゾール環、オキサゾロカルバゾール環、オキサゾロジベンゾフラン環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、ナフトチアゾール環、インドレニン環、ベンゾインドレニン環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ナフトイミダゾール環、キノリン環、ピリジン環、ピロロピリジン環、フロピロール環、インドリジン環、イミダゾキノキサリン環、キノキサリン環等が挙げられ、キノリン環、インドレニン環、ベンゾインドレニン環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾイミダゾール環が好ましく、インドレニン環、ベンゾチアゾール環、ベンゾイミダゾール環が特に好ましい。
メチン基は置換基を有していてもよい。置換基を有するメチン基は、中央の(メソ位の)メチン基であることが好ましい。置換基の具体例としては、Z1およびZ2の含窒素複素環が有してもよい置換基、および、下式(a)で表される基が挙げられる。また、メチン鎖の二つの置換基が結合して5または6員環を形成しても良い。
式(a)中、*は、メチン鎖との連結部を表し、A1は、酸素原子または硫黄原子を表す。
式(6)において、式中のCyで表される部位がアニオン部である場合、X1はカチオンを表し、cは電荷のバランスを取るために必要な数を表す。カチオンとしては、アルカリ金属イオン(Li+、Na+、K+など)、アルカリ土類金属イオン(Mg2+、Ca2+、Ba2+、Sr2+など)、遷移金属イオン(Ag+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Cu2+、Zn2+など)、その他の金属イオン(Al3+など)、アンモニウムイオン、トリエチルアンモニウムイオン、トリブチルアンモニウムイオン、ピリジニウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオン、グアニジニウムイオン、テトラメチルグアニジニウムイオン、ジアザビシクロウンデセニウムなどが挙げられる。カチオンとしては、Na+、K+、Mg2+、Ca2+、Zn2+、ジアザビシクロウンデセニウムが好ましい。
式(6)において、式中のCyで表される部位の電荷が分子内で中和されている場合、X1は存在しない。すなわち、cは0である。
式(6)で表される色素は、下記(6A)または(6B)で表される色素であることも好ましい。
式中、R1A、R2A、R1BおよびR2Bは、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表し、
L1AおよびL1Bは、それぞれ独立に奇数個のメチン基からなるメチン鎖を表し、
Y1およびY2は、各々独立に−S−、−O−、−NRX1−または−CRX2RX3−を表し、
RX1、RX2およびRX3は、各々独立に水素原子またはアルキル基を表し、
V1A、V2A、V1BおよびV2Bは、それぞれ独立に、置換基を表し、V1A、V2A、V1BおよびV2Bは、縮合環を形成していてもよく、
m1およびm2は、それぞれ独立に0〜4を表し、
式中のCyで表される部位がカチオン部である場合、X1はアニオンを表し、cは電荷のバランスを取るために必要な数を表し、
式中のCyで表される部位がアニオン部である場合、X1はカチオンを表し、cは電荷のバランスを取るために必要な数を表し、
式中のCyで表される部位の電荷が分子内で中和されている場合、cは0である。
Y1およびY2は、各々独立に−S−、−O−、−NRX1−または−CRX2RX3−を表し、−NRX1−が好ましい。
RX1、RX2およびRX3は、各々独立に水素原子またはアルキル基を表し、アルキル基が好ましい。アルキル基の炭素数は、1〜10が好ましく、1〜5がより好ましく、1〜3が特に好ましい。アルキル基は直鎖、分岐、環状のいずれでもよいが、直鎖または分岐が好ましく、直鎖が特に好ましい。アルキル基は、メチル基またはエチル基が特に好ましい。
L1AおよびL1Bは、式(6)のL1と同義であり、好ましい範囲も同様である。
V1A、V2A、V1BおよびV2Bが表す基は、式(6)のZ1およびZ2の含窒素複素環が有してもよい置換基で説明した範囲と同義であり、好ましい範囲も同様である。
m1およびm2は、それぞれ独立に0〜4を表し、0〜2が好ましい。
X1が表すアニオンおよびカチオンは、式(6)のX1で説明した範囲と同義であり、好ましい範囲も同様である。
X1およびX2は、各々独立に−S−、−O−、−NRX1−または−CRX2RX3−を表し、
RX1、RX2およびRX3は、それぞれ独立に、水素原子またはアルキル基を表し、
R3aおよびR4aは、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表し、
V1aおよびV2aは、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表し、V1aおよびV2aは、縮合環を形成していてもよく、
m1およびm2は、それぞれ独立に0〜4を表す。
X1およびX2は、式(6A)のX1およびX2と同義であり、好ましい範囲も同様である。
R3aおよびR4aは、式(6)で説明した、L1が有してもよい置換基で説明した範囲と同義であり、好ましい範囲も同様である。
V1aおよびV2aが表す基は、式(6)で説明した、含窒素複素環及びそれに縮合している環が有してもよい置換基で説明した範囲と同義であり、好ましい範囲も同様である。
m1およびm2は、それぞれ独立に0〜4を表し、0〜2が好ましい。
本発明の樹脂組成物は有機溶剤Bを含む。有機溶剤は、特に制限はなく、本発明の樹脂組成物の各成分を均一に溶解或いは分散しうるものであれば、目的に応じて適宜選択することができる。有機溶剤の例としては、ケトン類、エーテル類、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、ニトリル類、エステル類、ハロゲン含有化合物などが挙げられる。
ケトン類として、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。
エーテル類として、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート等が挙げられる。
芳香族炭化水素類として、例えば、トルエン、キシレン等が挙げられる。
エステル類として、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸シクロヘキシル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸アルキル(例えば、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル(例えば、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル等))、3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例えば、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル等(例えば、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等))、2−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例:2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル等(例えば、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル))、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル及び2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル(例えば、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル等)、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等が挙げられる。
脂肪族炭化水素類として、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ドデカン、デカリンなどが挙げられる。
ニトリル類として、アセトニトリル、プロパノニトリル、ベンゾニトリルなどが挙げられる。
ハロゲン含有化合物として、四塩化炭素、トリクロロエチレン、クロロホルム、1,1,1−トリクロロエタン、塩化メチレン、モノクロロベンゼンなどが挙げられる。
また、有機溶剤Bは、色素Aを溶解するものを用いることも好ましい。有機溶剤Bは、25℃での色素Aの溶解度が、0.1質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることが更に好ましい。溶解度の上限は特に限定はない。例えば、100質量%以下とすることもできる。なお、溶解度が100質量%の場合とは、有機溶剤Bに色素Aが完全に溶解している状態を意味する。
本発明の樹脂組成物は樹脂Cを含む。樹脂Cの重量平均分子量(Mw)は、2,000〜2,000,000が好ましい。上限は、1,000,000以下が好ましく、500,000以下がより好ましい。下限は、3,000以上が好ましく、5,000以上がより好ましい。
また、エポキシ樹脂の場合、エポキシ樹脂の重量平均分子量(Mw)は、100以上が好ましく、200〜2,000,000がより好ましい。上限は、1,000,000以下が好ましく、500,000以下がより好ましい。下限は、100以上が好ましく、200以上がより好ましい。
樹脂CのTgは、150℃以下が好ましく、100℃以下がより好ましく、95℃以下がより好ましく、90℃以下が更に好ましい。下限は、特に限定されない。例えば、−150℃以上とすることもでき、−100℃以上とすることもできる。なお、本発明において、樹脂Cがガラス転移温度を2以上有する場合は、低い方の温度を、本発明におけるガラス転移温度の値とする。
(メタ)アクリル樹脂としては、(メタ)アクリル酸および/またはそのエステルに由来する繰り返し単位を含む重合体が挙げられる。例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリルアミドおよび(メタ)アクリロニトリルから選ばれる少なくとも1種を重合して得られる重合体が挙げられる。例えば、ポリ(メタ)アクリル酸(2−エチルヘキシル)などが挙げられる。
ポリエステル樹脂としては、ポリオール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン)と、多塩基酸(例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸及びこれらの芳香核の水素原子がメチル基、エチル基、フェニル基等で置換された芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等の炭素数2〜20の脂肪族ジカルボン酸、及びシクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸など)との反応により得られるポリマーや、カプロラクトンモノマー等の環状エステル化合物の開環重合により得られるポリマー(例えばポリカプロラクトン)が挙げられる。
式(X)において、R1は、水素原子またはメチル基を表し、R2は炭素数2〜10のアルキレン基を表し、R3は、水素原子またはベンゼン環を含んでもよい炭素数1〜20のアルキル基を表す。nは1〜15の整数を表す。
式中、R1は、水素原子又はアルキル基を表し、L1は、単結合または2価の連結基を表し、P1は重合性基を表す。
酸基を有する繰り返し単位の割合は、重合性ポリマーを構成する全繰り返し単位の0〜50質量%であることが好ましい。下限は、1質量%以上がより好ましく、3質量%以上が更に好ましい。上限は、35質量%以下がより好ましく、30質量%以下が更に好ましい。
本発明の樹脂組成物は、重合性化合物を含有してもよい。重合性化合物は、ラジカルにより架橋可能な公知の化合物を用いることができる。例えば、エチレン性不飽和結合を有する基等のラジカル重合性基を有する化合物(ラジカル重合性化合物)が挙げられる。エチレン性不飽和結合を有する基としては、ビニル基、(メタ)アリル基、(メタ)アクリロイル基などが挙げられ、(メタ)アリル基、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
重合性化合物の分子量は、100〜3000が好ましい。上限は、2000以下が好ましく、1500以下が更に好ましい。下限は、150以上が好ましく、250以上が更に好ましい。
重合性化合物は、3〜15官能の(メタ)アクリレート化合物であることが好ましく、3〜6官能の(メタ)アクリレート化合物であることがより好ましい。
これらの具体的な化合物としては、特開2009−288705号公報の段落番号〔0095〕〜〔0108〕、特開2013−29760号公報の段落0227、特開2008−292970号公報の段落番号0254〜0257に記載の化合物を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
本発明の樹脂組成物は、光重合開始剤を含有してもよい。
光重合開始剤の含有量は、樹脂組成物の全固形分に対し、0.01〜30質量%が好ましい。下限は、0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましい。上限は、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。光重合開始剤は、1種類のみでも、2種類以上でもよく、2種類以上の場合は、合計量が上記範囲となることが好ましい。
光重合開始剤としては、光により重合性化合物の重合を開始する能力を有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。光で重合を開始させる場合、紫外線領域から可視の光線に対して感光性を有するものが好ましい。
光重合開始剤としては、特開2013−253224号公報の段落0217〜0228の記載を参酌することができ、この内容は本明細書に組み込まれる。
オキシム化合物としては、市販品であるIRGACURE−OXE01(BASF社製)、IRGACURE−OXE02(BASF社製)、TR−PBG−304(常州強力電子新材料有限公司社製)、アデカアークルズNCI−831(ADEKA社製)、アデカアークルズNCI−930(ADEKA社製)等を用いることができる。
アセトフェノン系化合物としては、市販品であるIRGACURE−907、IRGACURE−369、および、IRGACURE−379(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。またアシルホスフィン化合物としては市販品であるIRGACURE−819やDAROCUR−TPO(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。
本発明は、光重合開始剤として、フッ素原子を有するオキシム化合物を用いることもできる。フッ素原子を有するオキシム化合物の具体例としては、特開2010−262028号公報記載の化合物、特表2014−500852号公報記載の化合物24、36〜40、特開2013−164471号公報記載の化合物(C−3)などが挙げられる。この内容は本明細書に組み込まれることとする。
本発明の樹脂組成物は、界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤は、1種のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせてもよい。界面活性剤の含有量は、本発明の樹脂組成物の全固形分に対して、0.0001〜5質量%が好ましい。下限は、0.005質量%以上が好ましく、0.01質量%以上がより好ましい。上限は、2質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましい。
界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などの各種界面活性剤を使用できる。本発明の樹脂組成物は、フッ素系界面活性剤およびシリコーン系界面活性剤の少なくとも一方を含有することが好ましい。被塗布面と塗布液との界面張力が低下して、被塗布面への濡れ性が改善される。このため、組成物の液特性(特に、流動性)が向上し、塗布厚の均一性や省液性がより改善する。その結果、少量の液量で数μm程度の薄膜を形成した場合であっても、厚みムラの小さい均一厚の膜形成を行える。
フッ素系界面活性剤として具体的には、特開2014−41318号公報の段落0060〜0064(対応する国際公開WO2014/17669号パンフレットの段落0060〜0064)等に記載の界面活性剤が挙げられ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。フッ素系界面活性剤の市販品としては、例えば、メガファック F−171、同F−172、同F−173、同F−176、同F−177、同F−141、同F−142、同F−143、同F−144、同R30、同F−437、同F−475、同F−479、同F−482、同F−554、同F−780(以上、DIC(株)製)、フロラードFC430、同FC431、同FC171(以上、住友スリーエム(株)製)、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC1068、同SC−381、同SC−383、同S393、同KH−40(以上、旭硝子(株)製)等が挙げられる。
また、下記化合物も本発明で用いられるフッ素系界面活性剤として例示される。
上記の化合物の重量平均分子量は、好ましくは3,000〜50,000であり、例えば、14,000である。また、エチレン性不飽和基を側鎖に有する含フッ素重合体をフッ素系界面活性剤として用いることもできる。具体例としては、特開2010−164965号公報0050〜0090段落および0289〜0295段落に記載された化合物、例えばDIC社製のメガファックRS−101、RS−102、RS−718K等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、製造中又は保存中において、重合性化合物の不要な反応を阻止するために、少量の重合禁止剤を含有してもよい。重合禁止剤としては、ハイドロキノン、パラ−メトキシフェノール、ジ−tert−ブチル−パラ−クレゾール、ピロガロール、tert−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第一セリウム塩等が挙げられ、パラ−メトキシフェノールが好ましい。
本発明の樹脂組成物が重合禁止剤を含有する場合、重合禁止剤の含有量は、本発明の樹脂組成物の全固形分に対して、0.01〜5質量%が好ましい。
本発明の樹脂組成物は、紫外線吸収剤を含有してもよい。
紫外線吸収剤としては、波長365nmにおける1g当りの吸光係数が100超であって、かつ、波長400nm以上における1g当りの吸光係数が10以下である化合物が好ましい。なお、吸光係数は、紫外可視分光光度計(Varian社製、Cary−5 spectrophotometer)にて、酢酸エチル溶媒を用いて0.01g/Lの濃度で測定される値である。
紫外線吸収剤は、特開2012−068418号公報の段落番号0137〜0142(対応する対応する米国特許出願公開第2012/0068292号明細書の段落0251〜0254)の化合物が使用でき、これらの内容が援用でき、本明細書に組み込まれる。市販品としては、例えば、UV503(大東化学株式会社)などが挙げられる。
本発明の樹脂組成物が紫外線吸収剤を含む場合、紫外線吸収剤の含有量は、樹脂組成物の全固形分に対して、0.01〜10質量%であることが好ましく、0.01〜5質量%であることがより好ましい。本発明においては、紫外線吸収剤は1種のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせてもよい。
本発明の樹脂組成物は、必要に応じて、各種添加物を配合することができる。各種添加剤は、用途により適宜選択することができる。例えば、光学フィルタ用の樹脂組成物の場合には、上述した色素A、有機溶剤Bおよび樹脂Cの他に、上述した各成分をさらに含有することもできる。また、その他添加剤として、増感剤、架橋剤、硬化促進剤、フィラー、熱硬化促進剤、熱重合禁止剤、可塑剤、密着促進剤およびその他の助剤類(例えば、導電性粒子、充填剤、消泡剤、難燃剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、表面張力調整剤、連鎖移動剤など)を配合することができる。これらの成分は、例えば、特開2012−003225号公報の段落番号0183〜0228(対応する米国特許出願公開第2013/0034812号明細書の<0237>〜<0309>)、特開2008−250074号公報の段落番号0101〜0102、段落番号0103〜0104、段落番号0107〜0109、特開2013−195480号公報の段落番号0159〜0184等の記載を参酌でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
また、本発明の樹脂組成物を、インクジェット用インクや印刷用インク等の各種インクとして用いる場合、上述した色素A、有機溶剤Bおよび樹脂Cの他に、上述した各成分をさらに含有することもできる。また、その他添加剤として、滑剤、充填剤、消泡剤、ゲル化剤、増粘剤、比抵抗調整剤、皮膜形成剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防ばい剤、防錆剤等を配合することができる。これらの添加剤としては、特開2014−24980号の段落番号0163〜0170に記載のものを挙げることができ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
本発明の樹脂組成物は、前述の成分を混合して調製できる。
樹脂組成物の調製に際しては、各成分を一括配合してもよいし、各成分を溶剤に溶解・分散した後に逐次配合してもよい。また、配合する際の投入順序や作業条件は特に制約を受けない。例えば、全成分を同時に有機溶剤に溶解・分散して組成物を調製してもよいし、必要に応じては、各成分を適宜2つ以上の溶液・分散液としておいて、使用時(塗布時)にこれらを混合して組成物として調製してもよい。
フィルタの孔径は、0.01〜7.0μm程度が適しており、好ましくは0.01〜3.0μm程度、さらに好ましくは0.05〜0.5μm程度である。この範囲とすることにより、後工程において均一及び平滑な組成物の調製を阻害する、微細な異物を確実に除去することが可能となる。また、ファイバ状のろ材を用いることも好ましく、ろ材としては例えばポリプロピレンファイバ、ナイロンファイバ、グラスファイバ等が挙げられ、具体的にはロキテクノ社製のSBPタイプシリーズ(SBP008など)、TPRタイプシリーズ(TPR002、TPR005など)、SHPXタイプシリーズ(SHPX003など)のフィルタカートリッジを用いることができる。
また、上述した範囲内で異なる孔径の第1のフィルタを組み合わせてもよい。ここでの孔径は、フィルタメーカーの公称値を参照することができる。市販のフィルタとしては、例えば、日本ポール株式会社(DFA4201NXEYなど)、アドバンテック東洋株式会社、日本インテグリス株式会社(旧日本マイクロリス株式会社)又は株式会社キッツマイクロフィルタ等が提供する各種フィルタの中から選択することができる。
第2のフィルタは、上述した第1のフィルタと同様の材料等で形成されたものを使用することができる。
例えば、第1のフィルタでのフィルタリングは、分散液のみで行い、他の成分を混合した後で、第2のフィルタリングを行ってもよい。
本発明の樹脂組成物は、光学フィルタ形成用の組成物や、インク等に用いることができる。光学フィルタとしては、カラーフィルタ、赤外線透過フィルタ、赤外線カットフィルタなどが挙げられる。なお、本発明において、カラーフィルタとは、可視光域の波長の光のうち、特定の波長域の光を通過させ、特定の波長域の光を遮光するフィルタを意味する。また、赤外線透過フィルタとは、可視光域の波長の光を遮光し、赤外域の波長の光(赤外線)を透過するフィルタを意味する。また、赤外線カットフィルタとは、可視光域の波長の光(可視光)を透過し、赤外域の波長の光(赤外線)を遮光するフィルタを意味する。
本発明の樹脂膜は、上述した本発明の樹脂組成物を用いて形成されるものである。
本発明の樹脂組成物を用いることで、色素AのJ会合体が膜中で形成された樹脂膜を製造することができる。すなわち、本発明の樹脂膜は、色素Aと、樹脂Cとを少なくとも含み、かつ、色素Aの少なくとも一部がJ会合体を形成してなるものである。
この樹脂膜は、色素Aが膜中でJ会合体を形成しているので、極大吸収波長が、色素Aの上述した有機溶剤B中における値よりも長波長側に有している。樹脂膜の極大吸収波長は、樹脂組成物に含まれる色素Aの、樹脂組成物に含まれる有機溶剤B中における極大吸収波長よりも20nm以上長波長側に存在することが好ましく、30nm以上がより好ましく、40nm以上が更に好ましい。上限は特に限定はなく、例えば、200nm以下とすることもでき、180nm以下とすることもできる。
本発明の樹脂膜は、長波長側の光を遮光する用途に好ましく用いることができる。このような用途としては、カラーフィルタ、赤外線透過フィルタ、赤外線カットフィルタなどが挙げられる。
本発明の樹脂膜は、波長700〜1300nmの範囲に極大吸収波長を有することが好ましく、波長700〜1200nmの範囲に極大吸収波長を有することが更に好ましく、波長700〜1100nmの範囲に極大吸収波長を有することが特に好ましい。
本発明のJ会合体は、本発明の樹脂組成物を用いて得られる。また、本発明の樹脂膜は、本発明の樹脂組成物を用いて得られる。
具体的には、本発明の樹脂組成物を支持体に適用して樹脂組成物層を形成する工程、樹脂組成物層を乾燥する工程を経て製造できる。膜厚、積層構造などについては、目的に応じて適宜選択することができる。また、更にパターンを形成する工程を行ってもよい。
フォトリソグラフィ法によるパターン形成は、樹脂組成物を用いて支持体上に樹脂組成物層を形成する工程と、樹脂組成物層をパターン状に露光する工程と、未露光部を現像除去してパターンを形成する工程と、を含むことが好ましい。
また、ドライエッチング法によるパターン形成は、樹脂組成物を用いて支持体上に樹脂組成物を形成し、硬化して硬化物層を形成する工程と、硬化物層上にフォトレジスト層を形成する工程と、露光および現像することによりフォトレジスト層をパターニングしてレジストパターンを得る工程と、レジストパターンをエッチングマスクとして硬化物層をドライエッチングしてパターンを形成する工程とを含むことが好ましい。
前加熱工程および後加熱工程における加熱温度は、80〜200℃が好ましい。上限は150℃以下が好ましい。下限は90℃以上が好ましい。
前加熱工程および後加熱工程における加熱時間は、30〜240秒が好ましい。上限は180秒以下が好ましい。下限は60秒以上が好ましい。
硬化処理工程は、必要に応じ、形成された上記膜に対して硬化処理を行う工程であり、この処理を行うことにより、樹脂膜の機械的強度が向上する。上記硬化処理工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、全面露光処理、全面加熱処理などが好適に挙げられる。ここで、本発明において「露光」とは、各種波長の光のみならず、電子線、X線などの放射線照射をも包含する意味で用いられる。
露光方式としては、ステッパー露光や、高圧水銀灯による露光などが挙げられる。
露光量は5〜3000mJ/cm2が好ましい。上限は、2000mJ/cm2以下が好ましく、1000mJ/cm2以下がより好ましい。下限は、10mJ/cm2以上が好ましく、50mJ/cm2以上がより好ましい。
全面露光処理の方法としては、例えば、樹脂膜の全面を露光する方法が挙げられる。本発明の樹脂組成物が重合性化合物を含有する場合、全面露光により、樹脂膜中の重合成分の硬化が促進され、膜の硬化が更に進行し、機械的強度、耐久性が改良される。
全面露光を行う装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、超高圧水銀灯などの紫外線(UV)露光機が好適に挙げられる。
全面加熱における加熱温度は、100〜260℃が好ましい。下限は120℃以上が好ましく、160℃以上がより好ましい。上限は240℃以下が好ましく、220℃以下がより好ましい。加熱温度が上記範囲であれば、強度に優れた膜が得られやすい。
全面加熱における加熱時間は、1〜180分が好ましい。下限は3分以上が好ましく、5分以上がより好ましい。上限は120分以下が好ましい。
全面加熱を行う装置としては、特に制限はなく、公知の装置の中から、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ドライオーブン、ホットプレート、赤外線ヒーターなどが挙げられる。
固体撮像素子は、上述した本発明の樹脂膜を有する。固体撮像素子の構成としては、本発明の樹脂膜を有する構成であり、固体撮像素子として機能する構成であれば特に限定はないが、例えば、以下のような構成が挙げられる。
さらに、デバイス保護層上であって、本発明の樹脂膜の下(支持体に近い側)に集光手段(例えば、マイクロレンズ等。以下同じ)を有する構成や、本発明の膜上に集光手段を有する構成等であってもよい。
本発明の赤外線センサは、上述した本発明の樹脂膜を有する。本発明の赤外線センサの構成としては、本発明の樹脂膜を有する構成であり、赤外線センサとして機能する構成であれば特に限定はない。
図1において、図番110は、固体撮像素子である。固体撮像素子110上に設けられている撮像領域は、赤外線カットフィルタ111と、赤外線透過フィルタ114とを有する。また、赤外線カットフィルタ111上には、カラ−フィルタ112が積層している。カラ−フィルタ112および赤外線透過フィルタ114の入射光hν側には、マイクロレンズ115が配置されている。マイクロレンズ115を覆うように平坦化層116が形成されている。赤外線カットフィルタ111、カラ−フィルタ112および赤外線透過フィルタ114から選ばれる1種以上を、本発明の樹脂膜で構成することができる。
例えば、赤外LEDの発光波長が830nmであることを前提として、以下の説明は行う。
赤外線透過フィルタ114は、膜の厚み方向における光透過率の、波長400〜650nmの範囲における最大値が30%以下であることが好ましく、20%以下であることがより好ましく、10%以下であることがさらに好ましく、0.1%以下であることが特に好ましい。この透過率は、波長400〜650nmの範囲の全域で上記の条件を満たすことが好ましい。波長400〜650nmの範囲における最大値は、通常、0.1%以上である。
赤外線透過フィルタ114の分光特性、膜厚等の測定方法を以下に示す。
膜厚は、膜を有する乾燥後の基板を、触針式表面形状測定器(ULVAC社製 DEKTAK150)を用いて測定した。
膜の分光特性は、紫外可視近赤外分光光度計(日立ハイテクノロジーズ社製 U−4100)の分光光度計を用いて、波長300〜1300nmの範囲において透過率を測定した値である。
本発明の樹脂膜(好ましくは、赤外線カットフィルタ)は、液晶表示装置や有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)表示装置などの画像表示装置に用いることもできる。例えば、各着色画素(例えば赤色、緑色、青色)とともに用いることにより、表示装置のバックライト(例えば白色発光ダイオード(白色LED))に含まれる赤外光を遮断し、周辺機器の誤作動を防止する目的や、各着色表示画素に加えて赤外の画素を形成する目的で用いることが可能である。
重量平均分子量は、以下の方法で測定した。
カラムの種類:TSKgel SuperHZ4000(TOSOH製、4.6mm(内径)×15cm)
展開溶媒:テトラヒドロフラン
カラム温度:40℃
流量(サンプル注入量):60μL
装置名:東ソー(株)製高速GPC(HLC−8220GPC)
検量線ベース樹脂:ポリスチレン
各色素を、大気圧下で、25℃の測定溶媒(有機溶剤)に添加し、1時間攪拌した。攪拌後の溶液を用いて、各色素の有機溶剤に対する溶解度を求めた。
色素の溶解性評価は、得られた溶解度から以下の基準に基づいて行った。
A:25℃の測定溶媒に対する色素の溶解度が1質量%以上
B:25℃の測定溶媒に対する色素の溶解度が0.1質量%以上、1質量%未満
C:25℃の測定溶媒に対する色素の溶解度が0.1質量%未満
(溶液スペクトルの測定)
各色素を、下記表に記載の測定溶媒(有機溶剤)に溶解し(吸光度(Abs)が1になる濃度に調整)、分光光度計UV−1800PC((株)島津製作所製)を用いて、吸収スペクトルを測定した(光路長10mm)。各色素の有機溶媒中での極大吸収波長(λmax)を下記表に示す。
なお、比較例1、3で使用した色素Y−1およびY−3は、クロロホルム、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、シクロヘキサノンおよびシクロペンタノンのいずれに対しても、25℃での溶解度が0.1質量%未満であった。
比較例1で使用した色素Y−1は、クロロホルムに対して0.1質量%未満であるが、極少量溶解したので、測定溶媒としてクロロホルムを使用した。
また、比較例3の色素Y−3は、25℃のメタノールに対して、0.1質量%以上、1質量%未満の溶解性を示したため、メタノールを測定溶媒として使用した。
色素を0.3質量部と、樹脂を0.75質量部と、シクロヘキサノンを18.8質量部とを混合して樹脂組成物を調製した。得られた樹脂組成物をガラス基板にスピンコート塗布(300rpm)した。塗布後、ガラス基板を120℃で2分間加熱した後、さらに200℃で5分間加熱した。得られた樹脂膜付きガラス基板について、分光光度計UV−3100PC((株)島津製作所製)を用いて吸収スペクトルを測定した。各樹脂膜の極大吸収波長(λmax)を下記表に示す。なお、以下の表中のPGMEAは、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの略称である。
また、実施例7において、樹脂組成物の調製に用いたシクロヘキサノンに代えて、同量のPGMEA、テトラヒドロフランまたはクロロホルムをそれぞれ用いた以外は同様にして樹脂組成物を調製し、次いで、実施例7と同様にして得られた樹脂膜の膜スペクトルを測定した。得られた膜スペクトルの極大吸収波長は、溶液スペクトルの極大吸収波長よりも長く、20nm以上長波長側にシフトしていた。更には、J会合体を形成している結晶のX線結晶構造解析データと、この樹脂膜のX線表面分析データとの比較より、この樹脂膜は、J会合体を形成している結晶と同様の結晶構造を有していることを確認でき、樹脂膜中で色素がJ会合体を形成していることを確認できた。
一方、比較例2は、溶液スペクトルの極大吸収波長と、膜スペクトルの極大吸収波長とで殆ど差がなかった。また、比較例は、樹脂膜中で色素がJ会合体を形成していなかった。また、比較例1、3は、色素が樹脂組成物中の溶剤(シクロヘキサノン)に溶解せず、膜スペクトルを測定できなかった。なお、比較例1、3で使用した色素は、ケトン類、エーテル類、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、ニトリル類、エステル類、ハロゲン含有化合物、およびこれらの混合物に対し、25℃での溶解度が0.1質量%未満であった。
また、比較例1〜3は、樹脂膜のX線表面分析データより、色素分子が周期的に配列していないことが確認できた。このため、比較例1〜3は、樹脂膜で色素が会合せずに単量体の状態で存在していると考えられる。
(色素)
色素A−1〜A−22、B−1、B−2、B−6:上記色素Aで説明した構造の色素
色素Y−1〜Y−3:下記構造。なお、Y−2は親水基を有する色素である。
P−1:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=70/30[モル比])共重合体のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(45%、重量平均分子量30000、藤倉化成(株)製、製品名:アクリベースFF−187、Tg=80℃)
P−2:アリルメタクリレート/メタクリル酸(=80/20[モル比])共重合体のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(30%、重量平均分子量40000、Tg=53℃)
P−3:ポリスチレン(重量平均分子量10000、Tg=110℃)
P−4:ポリアクリル酸(2−エチルヘキシル)(重量平均分子量92000、Tg=−50℃)
P−5:ポリカプロラクトン(重量平均分子量70000、Tg=−60℃)
(樹脂組成物の調製)
下記の組成に示される各成分を混合し、混合液を撹拌した。日本ポール製DFA4201NXEY(0.45μmナイロンフィルター)を用いて、撹拌後の混合液をろ過し、樹脂組成物を調製した。樹脂組成物の固形分量は、31質量%であり、樹脂組成物の全固形分に対する色素の含有量は、7.5質量%である。
<組成>
色素(表4に示す化合物):2.3質量部
樹脂1(下記構造):12.9質量部
重合性化合物:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製、製品名 KAYARAD DPHA):12.9質量部
光重合開始剤:IRGACURE OXE 01〔2−(o−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−オクタンジオン〕、BASF社製:2.5質量部
紫外線吸収剤:UV503(大東化学株式会社):0.5質量部界面活性剤:下記混合物(Mw=14000):0.04質量部
重合禁止剤:パラ−メトキシフェノール:0.006質量部
シクロヘキサノン:49.6質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA):19.3質量部
樹脂1は、特開2012−198408号公報の段落0247〜0249に記載の方法で合成した。
各樹脂組成物を、ガラス基板(コーニング社製1737)上に、乾燥後の膜厚が1.0μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、100℃のホットプレートを用いて120秒間加熱処理(プリベーク)を行った。
次いで、i線ステッパー露光装置FPA−3000i5+(Canon(株)製)を使用して、500mJ/cm2で全面露光した。次いでCD−2060(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)を用いて23℃で60秒間パドル現像を行い、樹脂層が形成されたガラス基板を純水でリンス処理し、スプレー乾燥した。さらに、200℃のホットプレートを用いて300秒間加熱処理(ポストベーク)を行い、光学フィルタを得た。得られた樹脂膜のスペクトルを試験例1と同様の方法で測定し、各樹脂膜の極大吸収波長(λmax)を測定した。結果を下記表に記す。なお、各樹脂組成物に用いた色素のクロロホルム、シクロヘキサノンおよびPGMEA中での極大吸収波長(λmax)についても併せて記す。
上記表に示す通り、実施例の樹脂膜の極大吸収波長が、各有機溶剤中での値よりも長波長側にシフトしていた。また、実施例は、樹脂膜中で色素がJ会合体を形成していること確認出来た。
また、各実施例で使用した色素は、クロロホルム、シクロヘキサノンおよびPGMEAのいずれに対しても、25℃での溶解度が0.1質量%以上であった。
Claims (21)
- π共役平面および疎水基を有する色素Aと、
ケトン類、エーテル類、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、ニトリル類、エステル類、ハロゲン含有化合物、およびこれらの混合物から選ばれる有機溶剤Bと、
樹脂Cと、を含む樹脂組成物であり、
前記色素Aは、25℃の前記有機溶剤Bに対して0.1質量%以上溶解する、樹脂組成物。 - 前記色素Aは、原子数6以上のπ共役平面を有する、請求項1に記載の樹脂組成物。
- 前記色素Aは、原子数14以上のπ共役平面を有する、請求項1に記載の樹脂組成物。
- 前記色素Aは、炭素数8以上のアルキル基を2以上有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 前記アルキル基の少なくとも1つは、分岐構造を有する、請求項4に記載の樹脂組成物。
- 前記色素Aは、ポリメチン骨格、フタロシアニン骨格、ポルフィリン骨格、アゾ骨格、ぺリレン骨格、アントラキノン骨格、キサンテン骨格、トリアリールメタン骨格、ピロロピロール骨格、キナクリドン骨格またはジオキサジン骨格を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 前記色素Aは、式(1)で表される色素、および、式(4)で表される色素から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂組成物;
式(1)中、R1a〜R8aは、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表し、R1a〜R8aの少なくとも1つは、疎水基を有し、Hetは、含窒素複素環を表す;
式(4)中、A1およびA2は、それぞれ独立に、下記式(A1)または(A2)で表される基を表し、A1およびA2は、疎水基を有する;
式(A1)中、波線は、式(4)との結合位置を表し、R1d〜R6dは、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表し、R1d〜R6dの少なくとも1つは疎水基を有し、R1dとR2d、R2dとR5d、R3dとR6d、R3dとR4d、R5dとR6dは、それぞれ独立に、連結して環を形成してもよい;
式(A2)中、波線は、式(4)との結合位置を表し、R11d〜R16dは、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表し、R11d〜R16dの少なくとも1つは疎水基を有し、R11dとR12d、R12dとR13d、R13dとR14d、R14dとR15d、R15dとR16dは、それぞれ独立に、連結して環を形成してもよい。 - 前記樹脂Cは、100℃以下のガラス転移温度を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 前記樹脂Cが、(メタ)アクリル樹脂、および、ポリエステル樹脂から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 更に、重合性化合物を含有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 光学フィルタ、または、インクに用いられる、請求項1〜10のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜11のいずれか1項に記載の樹脂組成物を用いて形成される樹脂膜。
- 前記樹脂膜の極大吸収波長が、前記樹脂組成物に含まれる有機溶剤B中における色素Aの極大吸収波長よりも、20nm以上長波長側に存在する、請求項12に記載の樹脂膜。
- 請求項1〜11のいずれか1項に記載の樹脂組成物を用いる樹脂膜の製造方法。
- 請求項1〜11のいずれか1項に記載の樹脂組成物を用いて形成される光学フィルタ。
- 請求項1〜11のいずれか1項に記載の樹脂組成物を用いて得られるインク。
- 請求項12に記載の樹脂膜を有する装置であって、前記装置が、固体撮像素子、赤外線センサまたは画像表示装置である、装置。
- ケトン類、エーテル類、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、ニトリル類、エステル類、ハロゲン含有化合物、およびこれらの混合物から選ばれる25℃の有機溶剤に対して、0.1質量%以上溶解し、かつ、π共役平面および疎水基を有する色素のJ会合体。
- 前記色素は、原子数6以上のπ共役平面を有する、請求項18に記載のJ会合体。
- 前記色素は、原子数14以上のπ共役平面を有する、請求項18に記載のJ会合体。
- 請求項1〜11のいずれか1項に記載の樹脂組成物を用いるJ会合体の製造方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015149256 | 2015-07-29 | ||
JP2015149256 | 2015-07-29 | ||
PCT/JP2016/070552 WO2017018202A1 (ja) | 2015-07-29 | 2016-07-12 | 樹脂組成物、樹脂膜、樹脂膜の製造方法、光学フィルタ、インク、装置、j会合体およびj会合体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2017018202A1 true JPWO2017018202A1 (ja) | 2018-06-28 |
JP6761803B2 JP6761803B2 (ja) | 2020-09-30 |
Family
ID=57884528
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017531125A Active JP6761803B2 (ja) | 2015-07-29 | 2016-07-12 | 樹脂組成物、樹脂膜、樹脂膜の製造方法、光学フィルタ、インク、装置、j会合体およびj会合体の製造方法 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6761803B2 (ja) |
TW (1) | TW201704357A (ja) |
WO (1) | WO2017018202A1 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019176975A1 (ja) * | 2018-03-16 | 2019-09-19 | 富士フイルム株式会社 | 構造体、近赤外線カットフィルタ用組成物、ドライフィルム、構造体の製造方法、光センサおよび画像表示装置 |
WO2019177009A1 (ja) * | 2018-03-16 | 2019-09-19 | 富士フイルム株式会社 | 組成物、膜、ドライフィルム、パターン形成方法、近赤外線透過フィルタ、構造体、光センサおよび画像表示装置 |
WO2020013089A1 (ja) * | 2018-07-13 | 2020-01-16 | 富士フイルム株式会社 | 着色組成物、膜、カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法、固体撮像素子及び画像表示装置 |
Citations (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62267755A (ja) * | 1986-05-16 | 1987-11-20 | Fuji Xerox Co Ltd | 電子写真感光体 |
JP2001342364A (ja) * | 2000-06-02 | 2001-12-14 | Konica Corp | 感熱転写記録材料、感熱転写記録方法、色素と金属イオン含有化合物との混合物、カラートナー、有機エレクトロルミネッセンス素子、インク、光記録媒体及びカラーフィルター |
JP2004212980A (ja) * | 2002-12-19 | 2004-07-29 | Mitsubishi Chemicals Corp | 電子ディスプレイ用フィルター |
WO2008035554A1 (fr) * | 2006-09-20 | 2008-03-27 | Konica Minolta Holdings, Inc. | Nouveau composé complexe squarylium-métal, colorant et composition, toner de couleur, encre, support d'enregistrement optique, filtre de couleur et filtre avant pour dispositif d'affichage contenant le colorant |
JP2008298820A (ja) * | 2007-05-29 | 2008-12-11 | Konica Minolta Holdings Inc | 光学フィルター用組成物、これを用いた光学フィルターおよびディスプレイ用前面フィルター |
JP2009031734A (ja) * | 2007-07-02 | 2009-02-12 | Nitto Denko Corp | 架橋体、色補正フィルター、光学部材、画像表示装置および液晶表示装置 |
JP2010106248A (ja) * | 2008-09-30 | 2010-05-13 | Fujifilm Corp | 近赤外線吸収組成物、近赤外線吸収塗布物、及び樹脂混練物 |
JP2011068731A (ja) * | 2009-09-24 | 2011-04-07 | Fujifilm Corp | 近赤外吸収性色素を含有する硬化性組成物、インク用組成物および近赤外線吸収フィルタの製造方法 |
JP2014026178A (ja) * | 2012-07-27 | 2014-02-06 | Fujifilm Corp | 近赤外線吸収性組成物、これを用いた近赤外線カットフィルタ及びその製造方法、並びに、カメラモジュール及びその製造方法 |
JP2014052431A (ja) * | 2012-09-05 | 2014-03-20 | Asahi Glass Co Ltd | 近赤外線吸収フィルタおよび固体撮像装置 |
WO2014088063A1 (ja) * | 2012-12-06 | 2014-06-12 | 旭硝子株式会社 | 近赤外線カットフィルタ |
JP2015034837A (ja) * | 2012-07-27 | 2015-02-19 | 富士フイルム株式会社 | 近赤外線吸収性組成物、これを用いた近赤外線カットフィルタ及びその製造方法、並びに、カメラモジュール及びその製造方法 |
JP2015086379A (ja) * | 2013-09-26 | 2015-05-07 | 住友化学株式会社 | 化合物 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009287032A (ja) * | 1999-08-20 | 2009-12-10 | Fujifilm Corp | シアニン化合物の会合体および光学フィルター |
-
2016
- 2016-07-12 JP JP2017531125A patent/JP6761803B2/ja active Active
- 2016-07-12 WO PCT/JP2016/070552 patent/WO2017018202A1/ja active Application Filing
- 2016-07-20 TW TW105122860A patent/TW201704357A/zh unknown
Patent Citations (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62267755A (ja) * | 1986-05-16 | 1987-11-20 | Fuji Xerox Co Ltd | 電子写真感光体 |
JP2001342364A (ja) * | 2000-06-02 | 2001-12-14 | Konica Corp | 感熱転写記録材料、感熱転写記録方法、色素と金属イオン含有化合物との混合物、カラートナー、有機エレクトロルミネッセンス素子、インク、光記録媒体及びカラーフィルター |
JP2004212980A (ja) * | 2002-12-19 | 2004-07-29 | Mitsubishi Chemicals Corp | 電子ディスプレイ用フィルター |
WO2008035554A1 (fr) * | 2006-09-20 | 2008-03-27 | Konica Minolta Holdings, Inc. | Nouveau composé complexe squarylium-métal, colorant et composition, toner de couleur, encre, support d'enregistrement optique, filtre de couleur et filtre avant pour dispositif d'affichage contenant le colorant |
JP2008298820A (ja) * | 2007-05-29 | 2008-12-11 | Konica Minolta Holdings Inc | 光学フィルター用組成物、これを用いた光学フィルターおよびディスプレイ用前面フィルター |
JP2009031734A (ja) * | 2007-07-02 | 2009-02-12 | Nitto Denko Corp | 架橋体、色補正フィルター、光学部材、画像表示装置および液晶表示装置 |
JP2010106248A (ja) * | 2008-09-30 | 2010-05-13 | Fujifilm Corp | 近赤外線吸収組成物、近赤外線吸収塗布物、及び樹脂混練物 |
JP2011068731A (ja) * | 2009-09-24 | 2011-04-07 | Fujifilm Corp | 近赤外吸収性色素を含有する硬化性組成物、インク用組成物および近赤外線吸収フィルタの製造方法 |
JP2014026178A (ja) * | 2012-07-27 | 2014-02-06 | Fujifilm Corp | 近赤外線吸収性組成物、これを用いた近赤外線カットフィルタ及びその製造方法、並びに、カメラモジュール及びその製造方法 |
JP2015034837A (ja) * | 2012-07-27 | 2015-02-19 | 富士フイルム株式会社 | 近赤外線吸収性組成物、これを用いた近赤外線カットフィルタ及びその製造方法、並びに、カメラモジュール及びその製造方法 |
JP2014052431A (ja) * | 2012-09-05 | 2014-03-20 | Asahi Glass Co Ltd | 近赤外線吸収フィルタおよび固体撮像装置 |
WO2014088063A1 (ja) * | 2012-12-06 | 2014-06-12 | 旭硝子株式会社 | 近赤外線カットフィルタ |
JP2015086379A (ja) * | 2013-09-26 | 2015-05-07 | 住友化学株式会社 | 化合物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2017018202A1 (ja) | 2017-02-02 |
JP6761803B2 (ja) | 2020-09-30 |
TW201704357A (zh) | 2017-02-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI741010B (zh) | 組成物、膜、近紅外線截止濾波器、圖案形成方法、積層體、固體攝像元件、圖像顯示裝置、照相機模組及紅外線感測器 | |
TWI709641B (zh) | 組成物、膜、近紅外線截止濾波器、積層體、圖案形成方法、固體攝像元件、圖像顯示裝置、紅外線感測器及濾色器 | |
KR102138068B1 (ko) | 감광성 조성물, 컬러 필터, 패턴 형성 방법, 고체 촬상 소자 및 화상 표시 장치 | |
KR102247284B1 (ko) | 감광성 조성물, 경화막, 광학 필터, 적층체, 패턴 형성 방법, 고체 촬상 소자, 화상 표시 장치 및 적외선 센서 | |
KR102354075B1 (ko) | 구조체, 구조체의 제조 방법, 흡수층 형성용 조성물, 고체 촬상 소자 및 화상 표시 장치 | |
TWI828632B (zh) | 樹脂組成物、膜、濾光器、固體攝像元件、圖像顯示裝置及紅外線感測器 | |
TWI754706B (zh) | 組成物、膜、濾光器、圖案形成方法、固體成像元件、圖像顯示裝置及紅外線感測器 | |
JP6745329B2 (ja) | 感放射線性組成物、光学フィルタ、積層体、パターン形成方法、固体撮像素子、画像表示装置および赤外線センサ | |
TWI745417B (zh) | 組成物、膜的製造方法、近紅外線截止濾光片的製造方法、固體攝像元件的製造方法、圖像顯示裝置的製造方法及紅外線感測器的製造方法 | |
TWI757374B (zh) | 顏料分散液、硬化性組成物、膜、近紅外線截止濾波器、固體攝像元件、圖像顯示裝置及紅外線感測器 | |
JP2019095796A (ja) | 近赤外線吸収組成物、硬化膜、近赤外線カットフィルタ、固体撮像素子、赤外線センサ、および化合物 | |
TW201833241A (zh) | 積層體、光學濾波器、固體攝像元件、圖像顯示裝置、紅外線感測器及套組 | |
TW201839017A (zh) | 組成物、膜、紅外線透過濾波器、固體攝像元件、圖像顯示裝置及紅外線感測器 | |
JP6761803B2 (ja) | 樹脂組成物、樹脂膜、樹脂膜の製造方法、光学フィルタ、インク、装置、j会合体およびj会合体の製造方法 | |
JP7057412B2 (ja) | 着色組成物、顔料分散液、顔料分散液の製造方法、硬化膜、カラーフィルタ、固体撮像素子および画像表示装置 | |
KR20190006545A (ko) | 조성물, 막, 적층체, 적외선 투과 필터, 고체 촬상 소자 및 적외선 센서 | |
WO2017170339A1 (ja) | 組成物、膜、光学フィルタ、積層体、固体撮像素子、画像表示装置および赤外線センサ | |
TWI828616B (zh) | 硬化性組成物、硬化膜、近紅外線截止濾波器、固體攝像元件、圖像顯示裝置及紅外線感測器 | |
TW201840566A (zh) | 組成物、膜、近紅外線截止濾波器、固體攝像元件、圖像顯示裝置及紅外線感測器 | |
KR20200115564A (ko) | 감광성 착색 조성물, 경화막, 패턴의 형성 방법, 컬러 필터, 고체 촬상 소자 및 화상 표시 장치 | |
KR20200030567A (ko) | 감광성 착색 조성물, 경화막, 패턴의 형성 방법, 컬러 필터, 고체 촬상 소자 및 화상 표시 장치 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180118 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20181204 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190129 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190702 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190830 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200114 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200310 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200901 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200907 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6761803 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |