JPWO2016204209A1 - 積層配線基板およびこれを備えるプローブカード - Google Patents

積層配線基板およびこれを備えるプローブカード Download PDF

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Abstract

セラミックで形成されたコア基板に樹脂部が積層されて成る積層配線基板において、樹脂部の主面に実装される部品用の実装電極の剥離を低減する。複数のプローブピン5a〜5eが接続される積層配線基板3aは、複数のセラミック層8aが積層されて成るコア基板8と、コア基板8の一方主面80aに設けられた部品実装用の実装電極13と、複数の樹脂層9aが積層されて成り、コア基板8の一方主面80aに積層された樹脂部9と、樹脂部9のコア基板8と反対側の主面90aに露出して設けられ、各プローブピン5a〜5eに接続される複数の接続電極11a〜11eとを備え、実装電極13は、樹脂部9に形成された貫通孔16を介して、一部が樹脂部9の主面90aに露出している。

Description

本発明は、複数のセラミック層が積層されて成るコア基板と、該コア基板の一方主面に積層された樹脂部とを備える積層配線基板およびこの積層配線基板を備えるプローブカードに関する。
近年の半導体素子の外部端子の高密度化に伴い、この種の半導体素子の電気検査が可能なプローブカード用の配線基板の開発が進められている。例えば、図5に示すように、特許文献1に記載の積層配線基板100は、複数のセラミック層101aが積層されて成るコア基板101と、複数の樹脂層102a(例えば、ポリイミド)が積層されて成る樹脂部102とを備える。ここで、積層配線基板100の上面には、それぞれプローブピンと接続される複数の接続電極103が形成される。また、積層配線基板100の下面には、各接続電極103それぞれに対応するように設けられた複数の外部電極104が、各接続電極103のピッチよりも広いピッチで配置される。そして、対応する接続電極103と外部電極104同士が、積層配線基板100の内部に形成された配線電極105および層間接続導体106を介して接続されることで、積層配線基板100に再配線構造が形成されている。
このような再配線構造では、各接続電極103が形成される積層配線基板100の上部において、各外部電極104が形成される下部よりも配線電極105や層間接続導体106の密度を高くする必要がある。そのため、積層配線基板100の上部は、微細な電極パターンの形成が可能なポリイミド等の薄膜で形成された複数の樹脂層102aの積層体である樹脂部102で形成される。一方、配線電極105や層間接続導体106の高密度化が要求されない積層配線基板100の下部は、剛性が樹脂積層体103よりも高く、研磨等により平坦性を確保し易いセラミック(コア基板)で形成されている。
特開2011−222945号公報(段落0026〜0028、図1等参照)
この種の積層配線基板100に部品を実装する場合、樹脂部102の上面に部品用の実装電極が設けられるが、樹脂部102と実装電極とは密着強度が低いため、部品実装後の衝撃などで実装電極が樹脂部102から剥離するおそれがある。また、樹脂部102の樹脂は、実装電極を形成する金属よりも熱膨張率が高いため、プローブカードの検査時の熱変化によっても、実装電極の剥離のおそれがある。
本発明は、上記した課題に鑑みてなされたものであり、セラミックで形成されたコア基板に樹脂部が積層されて成る積層配線基板において、樹脂部の主面に実装される部品用の実装電極の剥離を低減することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明の積層配線基板は、複数のプローブピンが接続される積層配線基板において、複数のセラミック層が積層されて成るコア基板と、前記コア基板の一方主面に積層され、貫通孔を有する樹脂部と、前記樹脂部の前記貫通孔に位置し、前記コア基板の前記一方主面上に設けられた部品実装用の実装電極と、前記樹脂部のうち前記コア基板に面する主面と反対側の主面である反対面に露出して設けられ、前記各プローブピンに接続される複数の接続電極とを備えることを特徴としている。
この構成によると、部品実装用の実装電極が、樹脂部を形成する樹脂よりも密着強度が高いコア基板(セラミック)上に設けられるため、実装電極の剥離を低減することができる。また、コア基板を形成するセラミックは、実装電極を形成する金属との熱膨張係数の差が、樹脂部を形成する樹脂よりも小さいため、積層配線基板の温度変化に起因する実装電極の剥離を低減することができる。また、実装電極は、樹脂部の貫通孔に配置されることで樹脂部の前記反対面に露出するため、実装電極の剥離を低減しつつ、樹脂部の前記反対面に部品を実装することができる。
また、前記貫通孔の周縁の前記樹脂部が、前記実装電極の周縁部を被覆していてもよい。このようにすると、実装電極のコア基板からの剥離の基点となる周縁部が、樹脂部で保護されるため、実装電極の剥離をさらに低減することができる。
また、前記実装電極は、x(xは2以上の整数)層のパッド電極が積層されて成り、前記コア基板に接する前記パッド電極を第1層目として、第n(nは2以上かつx以下の整数)層目の前記パッド電極は、前記樹脂部を平面視して、第n−1層目の前記パッド電極よりも面積が小さく形成されて前記第n−1層目の前記パッド電極に収まるように配設されていてもよい。
この構成によると、実装電極を構成する各パッド電極の面積は、コア基板に近づくにつれて大きくなるため、実装電極のコア基板との接続面の面積を容易に大きくでき、これにより、実装電極とコア基板の密着強度の向上を図ることができる。
また、前記樹脂部は、y(yは前記パッド電極の層数x以上の整数)層の樹脂層が積層されて成り、前記貫通孔は、前記各樹脂層それぞれに設けられた層貫通孔が連結されて成り、前記コア基板に接する前記樹脂層を第1層目として、第m(mは2以上かつx+1以下の整数)層目の前記樹脂層は、該樹脂層のうち前記層貫通孔の周縁部が、第m−1層目の前記パッド電極の周縁部を被覆するようにして、第m−1層目の前記樹脂層に積層されるようにしてもよい。
この構成によると、実装電極を構成する各パッド電極の周縁部が、いずれも樹脂部を構成する樹脂層により被覆されるため、実装電極のコア基板からの剥離を確実に低減することができる。
また、上述の積層配線基板が、半導体素子の電気検査を行うプローブカードに使用されるものであってもよい。この場合、熱膨張係数の差が小さいコア基板上に実装電極を設ける本発明の積層配線基板は、電気検査時に熱にさらされるプローブカードに使用する配線基板として好適である。
本発明によれば、部品実装用の実装電極が、樹脂部を形成する樹脂よりも密着強度が高いコア基板(セラミック)上に設けられるため、実装電極の剥離を低減することができる。また、コア基板を形成するセラミックは、実装電極を形成する金属との熱膨張係数の差が、樹脂部を形成する樹脂よりも小さいため、積層配線基板の温度変化に起因する実装電極の剥離を低減することができる。また、実装電極は、樹脂部の前記反対面に露出するため、実装電極の剥離を低減しつつ、樹脂部の前記反対面に部品を実装することができる。
本発明の第1実施形態にかかるプローブカードの断面図である。 図1の積層配線基板の断面図である。 本発明の第2実施形態にかかる積層配線基板の断面図である。 本発明の第3実施形態にかかる積層配線基板の部分断面図である。 従来の積層配線基板の断面図である。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態にかかるプローブカード1について、図1および図2を参照して説明する。なお、図1はプローブカード1の断面図、図2は図1の積層配線基板3aの断面図である。なお、図1では、積層配線基板3aに形成される配線電極およびビア導体の一部を図示省略している。
この実施形態にかかるプローブカード1は、図1に示すように、マザー基板2と、該マザー基板2の一方主面2aに実装された積層配線基板3aと、それぞれ積層配線基板3aに接続される複数のプローブピン5a〜5eと、各プローブピン5a〜5eを支持するプローブヘッド4とを備え、例えば、半導体素子などの被検査物の電気検査に使用されるものである。
マザー基板2は、一方主面2aに積層配線基板3aを実装するための複数の実装電極6が形成されるとともに、他方主面2bに外部接続用の複数の外部電極7a〜7eが形成される。ここで、各実装電極6は、マザー基板の内部に形成された配線電極30やビア導体31により所定の外部電極7a〜7eに接続される。マザー基板2は、例えば、ガラスエポキシ樹脂などで形成されている。
積層配線基板3aは、マザー基板2側に配置されたコア基板8と、該コア基板8の一方主面80aに積層された樹脂部9とを備える。このとき、コア基板8は、例えば、ホウケイ酸系ガラスを含有するセラミック(例えば、アルミナ)を主成分とする低温同時焼成セラミック(LTCC)、高温焼成セラミック(HTCC)など、種々のセラミックで形成することができる。
例えば、低温同時焼成セラミック(LTCC)の材料としては、CaO−SiO2−Al2 3 −B2 3 系ガラス50〜65重量%(好ましくは60重量%)とアルミナ50〜35重量%(好ましくは40重量%)との混合物を用いる。LTCCグリーンシートの焼成時には、上記LTCCグリーンシートの圧着体の両面に、該グリーンシートより焼結温度が高いダミーグリーンシート(アルミナ等の拘束層シート)を、加熱圧着した圧着体を、LTCCの焼結温度である800〜1000℃(好ましくは900℃)で、LTCC基板を無収縮焼成する。この際、内層の導体パターン(例えば、配線電極14)としてCuを用いた場合には、酸化防止のため還元雰囲気中で焼成する必要があるが、Ag、Ag/Pd、Au、Ag/Ptを用いた場合には、酸化雰囲気(空気)中で焼成することが可能である。この焼成中は、LTCCグリーンシートの圧着時の加圧力より小さい圧力(例えば2〜20Kgf/cm2 )で上記基板を加圧しながら焼成する。これにより、焼成時に基板表面が内層導体パターン部分で凸変形することが防がれ、基板表面の平坦度が確保されると共に、焼成時の基板の反りや剥離(デラミネーション)も防止される。
樹脂部9は、例えば、ポリイミドなどの樹脂で形成される。なお、この実施形態では、コア基板8および樹脂部9は、それぞれ多層構造で形成されている。
各プローブピン5a〜5eを保持するプローブヘッド4は、所定間隔で略平行に配置された2枚の保持板4aと、両保持板4aの間に配置されたスペーサ4bとで形成され、マザー基板2に固定されたカバー体21に固定配置される。
積層配線基板3aについて、図2を参照して具体的に説明すると、コア基板8は、複数のセラミック層8aの積層体から成る。ここで、コア基板8の樹脂部9と反対側の主面80bには、マザー基板2に実装するための複数の外部接続電極10a〜10eが形成され、これらの各外部接続電極10a〜10eがマザー基板2に形成された所定の実装電極6にそれぞれ半田で接続される。
コア基板8の樹脂部9側の一方主面80aには、部品12を実装するための実装電極13が形成される。また、各セラミック層8aには、各種配線電極14および複数のビア導体15が形成される。なお、各外部接続電極10a〜10e、各配線電極14、各ビア導体15および実装電極13は、例えば、Cu、Ag、Al等の金属のいずれかで形成される。ここで、各外部接続電極10a〜10e、各配線電極14および実装電極13は、例えば、上記金属(Cu、Ag、Al等)を含有する導電性ペーストを用いたスクリーン印刷により形成することができる。また、各外部接続電極10a〜10aおよび実装電極13は、上述の金属で形成された下地電極に、Ni/Auめっきで形成された表面電極を積層する構成であってもよい。
樹脂部9は、複数の樹脂層9aの積層体から成り、コア基板8の一方主面80aに積層される。ここで、樹脂部9のコア基板8と反対側の主面90a(本発明の「樹脂部の反対面」に相当)には、それぞれプローブピン5a〜5eが接続される複数の接続電極11a〜11eが形成される。この実施形態では、接続電極11aが電源供給用のプローブピン5aに接続され、接続電極11bおよび接続電極11eが、いずれも接地用のプローブピン5b,5eに接続され、接続電極11cおよび接続電極11dがいずれも信号送受信用のプローブピン5c,5dに接続される。なお、各接続電極11a〜11eは、例えば、Cu等で形成された下地電極と、該下地電極上にNi/Auめっきが施されて成る表面電極とでそれぞれ形成することができる。
各樹脂層9aには、各種配線電極17および複数のビア導体18が形成される。この場合、各配線電極17は、例えば、樹脂層9aの主面に、下地電極としてのTi膜をスパッタ等により成膜し、同じくスパッタ等によりTi膜上にCu膜を成膜する。そして、Cu膜上に、電解または無電解めっきにより、同じくCu膜を成膜することで形成することができる。また、各樹脂層9aに形成される配線電極17は、フォトリソグラフィ加工により微細パターンに形成される。なお、コア基板8に形成された配線電極14は、スクリーン印刷などで形成されるため厚膜パターンとなるのに対して、樹脂部9に形成された配線電極17は、スパッタ等で成膜されるため薄膜パターンとなる。また、樹脂部9に形成された配線電極17は、上記したようにフォトリソグラフィ加工で細線化される。
各接続電極11a〜11eは、マザー基板2の他方主面に形成された所定の外部電極7a〜7eにそれぞれ電気的に接続される。具体的には、図1および図2に示すように、各接続電極11a〜11eは、それぞれ、樹脂部9に形成された配線電極17およびビア導体18、コア基板8に形成された配線電極14およびビア導体15、マザー基板2に形成された配線電極30およびビア導体31等を介して所定の外部電極7a〜7eに接続される。
また、樹脂部9には、コア基板8の平面視(コア基板8の一方主面80aと垂直な方向から見た平面視)で実装電極13に重なる位置に、当該樹脂部9を厚み方向で貫通する貫通孔16が形成される。そして、当該貫通孔16を介して、実装電極13の一部が樹脂部9の主面90aに露出するように構成されている。ここで、実装電極13の周縁部は、貫通孔16の周縁の樹脂部9で被覆される。このように、樹脂部9に貫通孔を設けて実装電極13を樹脂部9の主面90aに露出させることで、コア基板8上の実装電極13と、樹脂部9の主面90aに配設された部品12との接続を可能にしている。なお、貫通孔16は、例えば、レーザ加工などで形成することができる。
部品12は、例えば、チップコンデンサ、チップインダクタ、チップ抵抗、ヒューズチップで構成することができる。この実施形態では、部品12が、接続電極11aと外部接続電極10bとを接続する電源ラインとグランド(接地)ラインとの間に接続されたバイパスコンデンサ(チップコンデンサ)で構成されている。
したがって、上記した実施形態によれば、部品実装用の実装電極13が、樹脂部9を形成する樹脂よりも密着強度が高いコア基板8(セラミック)上に設けられるため、実装電極13の剥離を低減することができる。
また、半導体素子などの電気検査に使用されるプローブカードでは、検査時に高温で使用されるため、実装電極13と、該実装電極13が形成される部材との熱膨張係数の差が実装電極13の剥離に影響する。ここで、コア基板8を形成するセラミックの熱膨張係数は5.5ppm/℃、樹脂部9を形成する樹脂がポリイミド場合の樹脂部9の熱膨張係数は50ppm/℃、実装電極13を形成する金属がCuの場合の実装電極13の熱膨張率は16.8ppm/℃である。この構成によると、コア基板8は、実装電極13との熱膨張係数の差が、樹脂部9よりも小さいため、コア基板8上に実装電極13を形成することで、積層配線基板3aの温度変化に起因する実装電極13の剥離を低減することができる。
また、バイパスコンデンサ(部品12)により、プローブカード1の電気検査時に半導体素子などから発生する高周波ノイズが電源ラインに混入するのを防止する場合、半導体素子に近い位置にバイパスコンデンサを配置すると効率が良い。このような場合は、樹脂部9の主面90上に部品12の実装用の実装電極を形成するのが一般的であるが、上述のように、樹脂部9と実装電極13の密着強度は低いため、実装電極13の剥離のリスクが高まる。一方、この構成によると、部品12を樹脂部9の主面90aに配置しつつ、実装電極13をコア基板8上に形成することができるため、部品12のバイパスコンデンサとしての機能を向上させつつ、実装電極13の剥離を低減することができる。
貫通孔16の周縁の樹脂部9により、実装電極13の周縁部が被覆されるため、実装電極13のコア基板8からの剥離の基点となる周縁部が、樹脂部9で保護されるため、実装電極13の剥離をさらに低減することができる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態にかかる積層配線基板3bについて、図3を参照して説明する。なお、図3は積層配線基板3bの断面図である。
この実施形態にかかる積層配線基板3bが、図1および図2を参照して説明した第1実施形態の積層配線基板3aと異なるところは、図3に示すように、樹脂部9が1層の樹脂層9aで構成されていることと、コア基板8の配線構造が異なることである。その他の構成は、第1実施形態の積層配線基板3aと同じであるため、同一符号を付すことにより説明を省略する。
この場合、コア基板8の一方主面80aには、部品12の実装用の実装電極13に加え、第1実施形態の積層配線基板3aで樹脂部9に形成されていた各接続電極11a〜11eが形成される。樹脂部9には、実装電極13を露出させるための貫通孔16が設けられ、当該貫通孔16の周縁の樹脂部9により実装電極13の周縁部が被覆される。また、各接続電極11a〜11eも実装電極13と同様に周縁部が樹脂部9により被覆される。
なお、樹脂部9には、第1実施形態の積層配線基板3aの樹脂部9に形成されていた配線電極17およびビア導体18が形成されておらず、これに伴って、コア基板8に形成された各配線電極14とビア導体15による配線構造が変更されている。
この構成によると、第1実施形態の積層配線基板3aと同様の効果が得られる。また、各接続電極11a〜11eが、コア基板8上に形成されるため、各接続電極11a〜11eの剥離を低減することができる。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態にかかる積層配線基板3cについて、図4を参照して説明する。なお、図4は積層配線基板3cの部分断面図であって、積層配線基板3cの部品12の周辺部を示している。
この実施形態にかかる積層配線基板3cが、図1および図2を参照して説明した第1実施形態の積層配線基板3aと異なるところは、図4に示すように、実装電極13および貫通孔16それぞれの構成が異なることである。その他の構成は、第1実施形態の積層配線基板3aと同じであるため、同一符号を付すことにより説明を省略する。
この場合、実装電極13は、複数層(この実施形態では3層)のパッド電極13a〜13cが積層されて成る。また、実装電極13のコア基板8から最も離れたパッド電極13cには、めっき処理などで表面電極19が積層される。この場合、コア基板8に接するパッド電極13aを第1層目、パッド電極13aに積層されるパッド電極13bを第2層目、パッド電極13bに積層されるパッド電極13cを第3層目とした場合、第2層目のパッド電極13bは、平面視の面積が第1層目のパッド電極13aよりも小さく形成されて、第1層目のパッド電極13aに収まるように配設される。第3層目のパッド電極13cも同様に、平面視の面積が第2層目のパッド電極13bよりも小さく形成されて、第2層目のパッド電極13bに収まるように配設される。表面電極19は、平面視の面積が、第3層目のパッド電極13cと略同じに形成される。
樹脂部9に設けられる貫通孔16は、各樹脂層9aそれぞれに設けられた層貫通孔16a〜16dが連結されて成る。具体的に説明すると、樹脂部9において、コア基板8に接する樹脂層9aを第1層目、この樹脂層9aに積層される樹脂層9aを第2層目、第2層目の樹脂層9aに積層される樹脂層9aを第3層目、第3層目に積層される樹脂層9aを第4層目とした場合、第1層目の樹脂層9aには、第1層目のパッド電極13aよりも開口面積が大きい層貫通孔16aが設けられ、該層貫通孔16aに第1層目のパッド電極13aが配設される。この構成を形成するために、例えば、第1層目の樹脂層9aにフォトリソグラフィ技術を用いて層貫通孔16aを形成し、該層貫通孔16a内にCuめっきで第1層目のパッド電極13aを形成する。
第2層目の樹脂層9aには、第1層目の樹脂層9aと同様に、平面視で第2層目のパッド電極13bよりも開口面積が大きい層貫通孔16bが設けられ、該層貫通孔16bに第2層目のパッド電極13bが配設される。このとき、層貫通孔16bの開口面積は、第2層目のパッド電極13bを配設でき、かつ、平面視で第2層目の樹脂層9aの当該層貫通孔16bの周縁部が第1層目のパッド電極13aの周縁部を被覆するような大きさで形成する。第2層目の層貫通孔16b、パッド電極13bも、第1層目の層貫通孔16aおよびパッド電極13aと同じ要領で形成することができる。
そして、第3層目の樹脂層9aの層貫通孔16cおよびパッド電極13cも、第1、第2層目の層貫通孔16a,16b、パッド電極13a,13bと同じ要領で形成する。ここで、第3層目のパッド電極13cの表面(第3層目の層貫通孔16cからの露出面)に、さらに表面電極19を形成する。表面電極19は、Ni/Auめっきにより形成される。
最後に、第4層目の樹脂層9aの平面視で第3層目のパッド電極13cと重なる領域に層貫通孔16dを形成する。このとき、層貫通孔16dの開口面積は、第4層目の樹脂層9aの層貫通孔16dの周縁部が、第3層目のパッド電極13cの周縁部を被覆するような大きさで形成する。
なお、各パッド電極13a〜13cは、いずれも同じ樹脂層9aに形成されるビア導体18と同時に形成することができるため、パッド電極13a〜13cの形成に新たな工程は不要である。また、この実施形態では、樹脂部9の層数(4層)が、実装電極13の層数(3層)よりも多い場合について説明したが、これらの層数が同じであってもよい。
また、樹脂部9の各樹脂層9aや実装電極13の各パッド電極13a〜13cそれぞれの層数は、適宜変更することができる。ここで、実装電極の層数がx(xは2以上の整数)で、コア基板8に接するパッド電極13aを第1層目とした場合は、第n(nは2以上かつx以下の整数)層目のパッド電極が、樹脂部9を平面視して、第n−1層目のパッド電極よりも面積が小さく形成されて第n−1層目のパッド電極に収まるように配設されていればよい。また、このときの樹脂部については、樹脂層の層数がy(前記パッド電極の層数x以上の整数)で、コア基板8に接する樹脂層を第1層目とした場合、第m(mは2以上かつx+1以下の整数)層目の樹脂層は、該樹脂層のうち層貫通孔の周縁部が、第m−1層目のパッド電極の周縁部を被覆するようにして、第m−1層目の樹脂層に積層されるとよい。
この構成によると、実装電極13を構成する各パッド電極13a〜13cの面積(平面視での面積)は、コア基板8に近づくにつれて大きくなるため、実装電極13のコア基板8との接続面の面積を容易に大きくすることができ、これにより、実装電極13とコア基板8の密着強度の向上を図ることができる。また、最上層のパッド電極13cの面積を小さくできることで、樹脂部9の主面90aの空きスペースを広げることができるため、樹脂部9の主面90aの設計自由度を向上することができる。
また、実装電極13を構成する各パッド電極13a〜13cの周縁部が、いずれも当該パッド電極13a〜13cの1つ上の樹脂層9aにより被覆されるため、実装電極13のコア基板8からの剥離を確実に低減することができる。
なお、本発明は上記した各実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、上記したもの以外に種々の変更を行なうことが可能である。例えば、上記した各実施形態では、部品12がバイパスコンデンサである場合について説明したが、電源ラインにノイズが混入するのを防止する他の方法として、部品12をチップインダクタで構成してもよい。この場合、チップインダクタを電源ラインに直列接続するとよい。
また、各セラミック層8aおよび各樹脂層9aの層数それぞれは、適宜、変更することができる。
産業の利用可能性
本発明は、複数のセラミック層が積層されて成るコア基板と、該コア基板の一方主面に積層された樹脂部とを備える種々の積層配線基板およびこれを備えるプローブカードに適用することができる。
1 プローブカード
3a〜3c 積層配線基板
8 コア基板
8a セラミック層
9 樹脂部
9a 樹脂層
11a〜11e 接続電極
13 実装電極
13a〜13c パッド電極
16 貫通孔
16a〜16d 層貫通孔
80a コア基板の一方主面
90a 樹脂部の主面(反対面)
また、バイパスコンデンサ(部品12)により、プローブカード1の電気検査時に半導体素子などから発生する高周波ノイズが電源ラインに混入するのを防止する場合、半導体素子に近い位置にバイパスコンデンサを配置すると効率が良い。このような場合は、樹脂部9の主面90上に部品12の実装用の実装電極を形成するのが一般的であるが、上述のように、樹脂部9と実装電極13の密着強度は低いため、実装電極13の剥離のリスクが高まる。一方、この構成によると、部品12を樹脂部9の主面90aに配置しつつ、実装電極13をコア基板8上に形成することができるため、部品12のバイパスコンデンサとしての機能を向上させつつ、実装電極13の剥離を低減することができる。

Claims (5)

  1. 複数のプローブピンが接続される積層配線基板において、
    複数のセラミック層が積層されて成るコア基板と、
    前記コア基板の一方主面に積層され、貫通孔を有する樹脂部と、
    前記樹脂部の前記貫通孔に位置し、前記コア基板の前記一方主面上に設けられた部品実装用の実装電極と、
    前記樹脂部のうち前記コア基板に面する主面と反対側の主面である反対面に露出して設けられ、前記各プローブピンに接続される複数の接続電極と
    を備えることを特徴とする積層配線基板。
  2. 前記貫通孔の周縁の前記樹脂部が、前記実装電極の周縁部を被覆していることを特徴とする請求項1に記載の積層配線基板。
  3. 前記実装電極は、x(xは2以上の整数)層のパッド電極が積層されて成り、
    前記コア基板に接する前記パッド電極を第1層目として、第n(nは2以上かつx以下の整数)層目の前記パッド電極は、前記樹脂部を平面視して、第n−1層目の前記パッド電極よりも面積が小さく形成されて前記第n−1層目の前記パッド電極に収まるように配設されることを特徴とする請求項1または2に記載の積層配線基板。
  4. 前記樹脂部は、y(yは前記パッド電極の層数x以上の整数)層の樹脂層が積層されて成り、
    前記貫通孔は、前記各樹脂層それぞれに設けられた層貫通孔が連結されて成り、
    前記コア基板に接する前記樹脂層を第1層目として、第m(mは2以上かつx+1以下の整数)層目の前記樹脂層は、該樹脂層のうち前記層貫通孔の周縁部が、第m−1層目の前記パッド電極の周縁部を被覆するようにして、第m−1層目の前記樹脂層に積層されることを特徴とする請求項3に記載の積層配線基板。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の積層配線基板を備え、半導体素子の電気検査を行うことを特徴とするプローブカード。
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