JPWO2016190438A1 - 外装容器と液体収納容器の組合体およびその使用方法、注出口と保持具の組合体および保持具 - Google Patents

外装容器と液体収納容器の組合体およびその使用方法、注出口と保持具の組合体および保持具 Download PDF

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Abstract

保持具内に注出口をスムースに通過させ、かつ注出口を保持具に係合する。液体収納容器(1)は袋本体(3)と、注出口フランジ(42)を有する注出口(40)とを備えている。注出口(40)は外装容器(5)の開口部(5a)に保持具(80)を介して装着される。保持具(80)は外側フランジ(81)と内側フランジ(82)とを有し、内側フランジの内側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最小長さをa1、内側フランジの内側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最大長さをa2とし、前記注出口フランジの外側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最大長さをb1、前記注出口フランジの外側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最小長さをb2としたとき、a2>b2、 a1<b1となっている。

Description

本発明は、外装容器と液体収納容器の組合体、注出口と保持具の組合体および保持具に係り、とりわけ工業薬品分野、医薬品や化粧品原料分野等で流動性内容物の保管や輸送に供せられる外装容器と液体収納容器の組合体、および注出口と保持具の組合体および保持具に関する。
従来、工業薬品分野、医薬品や化粧品原料分野等で、保管や輸送にアルミニウム、プラスチック、スチール、ステンレス、ファイバーボード等で作られた外装容器の内部に配置され、流動性内容物を収容する液体収納容器が使用されている。
このような液体収納容器は、使用済みの液体収納容器を外装容器から取り出し、新たな液体収納容器を外装容器内にセットするだけで再使用することができるために、例えば、液体収納容器を使用せずに直にプラスチックやスチール等の外装容器に流動性内容物を充填する場合に比べて、洗浄する手間等が省けるなどの利点があり、工業薬品、医薬品や化粧品原料の容器として広く使用されている。
また液体収納容器として、内袋と外袋とを有する袋本体と、袋本体に取付けられた注出口とを有するものが知られている。このような液体収納容器は、まずコンパクトに折畳まれ外装容器の開口部から外装容器内に挿入される。この際、液体収納容器の注出口は、外装容器の開口部に装着されるが、開口部の形状が多少大きくなっても注出口を開口部に正しく装着できるよう、注出口と開口部との間に注出口を保持する保持具が介在されている。しかしながら従来より、注出口と開口部との間に介在される保持具として、容易かつ簡単に注出口に取付けることができ、かつ十分な強度をもった保持具は開発されていないのが実情である。
特開2008−7154号公報 特許第3,464,232号公報 米国特許第5,102,010号公報
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、容易かつ簡単に注出口に取付けることができ、かつ十分な強度をもった保持具を有する外装容器と液体収納容器の組合体、注出口と保持具の組合体および保持具、およびそれらの使用方法を提供することを目的とする。
本発明は、開口部を有する外装容器と、この外装容器内に配置された液体収納容器とを備え、前記液体収納容器は、袋本体と、この袋本体に取付けられ注出口フランジを含む注出口とを備え、前記注出口は前記開口部に保持具を介して装着され、前記保持具は外側縁を有し前記開口部に係合する外側フランジと、前記外側フランジに連結され内側縁を有し前記注出口フランジに係合する内側フランジとを含み、前記内側フランジの内側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最小長さをa1、内側フランジの内側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最大長さをa2とし、前記注出口フランジの外側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最大長さをb1、前記注出口フランジの外側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最小長さをb2としたとき、a2>b2、a1<b1の条件を満たすことを特徴とする外装容器と液体収納容器の組合体である。
本発明は、前記内側フランジはリング形状を有し、当該リング形状の内側縁に対向する一対の切欠きが設けられ、内側フランジの内側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最小長さa1はリング形状の内径により規定され、内側フランジの内側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最大長さa2は一対の切欠きにより規定されることを特徴とする外装容器と液体収納容器の組合体であってもよい。
本発明は、前記注出口の注出口フランジは、リング形状を有し、前記注出口フランジの外側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最大長さb1および外側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最小長さをb2は互いに等しいことを特徴とする外装容器と液体収納容器の組合体であってもよい。
本発明は、注出口フランジを有する注出口と、外側フランジと、前記外側フランジに連結され前記注出口フランジに係合する内側フランジとを含む保持具とを備え、前記内側フランジの内側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最小長さをa1、内側フランジの内側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最大長さをa2とし、前記注出口フランジの外側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最大長さをb1、前記注出口フランジの外側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最小長さをb2としたとき、a2>b2、a1<b1の関係を満たすことを特徴とする注出口と保持具の組合体である。
本発明は、前記内側フランジはリング形状を有し、当該リング形状の内側縁に対向する一対の切欠きが設けられ、内側フランジの内側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最小長さa1はリング形状の内径により規定され、内側フランジの内側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最大長さa2は一対の切欠きにより規定されることを特徴とする注出口と保持具の組合体であってもよい。
前記注出口の注出口フランジは、リング形状を有し、前記注出口フランジの外側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最大長さb1および外側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最小長さb2は互いに等しいことを特徴とする注出口と保持具の組合体であってもよい。
本発明は、外側フランジと、前記外側フランジに連結され注出口の注出口フランジに係合する内側フランジとを含む保持具において、前記内側フランジの内側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最小長さをa1、内側フランジの内側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最大長さをa2とし、前記注出口フランジの外側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最大長さをb1、前記注出口フランジの外側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最小長さをb2としたとき、a2>b2、a1<b1の関係を満たすことを特徴とする保持具である。
本発明は、前記内側フランジはリング形状を有し、当該リング形状の内側縁に対向する一対の切欠きが設けられ、前記内側フランジの内側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最小長さa1はリング形状の内径により規定され、内側フランジの内側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最大長さa2は一対の切欠きにより規定されることを特徴とする保持具であってもよい。
本発明は、外側フランジと、前記外側フランジに連結され注出口の注出口フランジに係合する内側フランジとを含む保持具において、前記保持具は前記注出口が通過可能な開口を有することを特徴とする保持具である。
本発明は、開口部を有する外装容器と、この外装容器内に配置された液体収納容器とを備え、前記液体収納容器は、袋本体と、この袋本体に取付けられ注出口フランジを含む注出口とを備え、前記注出口は前記開口部に保持具を介して装着され、前記保持具は外側フランジと、前記外側フランジに連結され前記注出口の注出口フランジに係合する内側フランジとを含み、前記保持具は前記注出口が通過可能な開口を有することを特徴とする外装容器と液体収納容器の組合体である。
本発明は、開口部を有する外装容器を準備する工程と、袋本体と、この袋本体に取付けられ注出口フランジを含む注出口とを有する液体収納容器を準備する工程と、前記外装容器内に前記開口部を介して前記袋本体を挿入する工程と、前記注出口に、前記開口部に係合する外側フランジと、前記外側フランジに連結され前記注出口フランジに係合する内側フランジを含む保持具を取付けて、この保持具を前記開口部に装着する工程と、前記注出口から前記袋本体内へ気体を供給して前記袋本体を膨らませる工程と、を備えたことを特徴とする外装容器と液体収納容器の組合体の使用方法である。
本発明は、前記袋本体内へ内容物を充填した後、前記開口部に開口部キャップを装着する工程と、前記外装容器と液体収納容器の組合体を搬送する工程と、搬送先において、前記開口部キャップを取外して、前記袋本体内の内容物を前記注出口を介して外方へ排出する工程と、を更に備えたことを特徴とする外装容器と液体収納容器の組合体の使用方法である。
本発明は、前記袋本体内へ内溶液を充填した後、前記注出口に注出口キャップを装着する工程と、前記注出口から前記保持具を取外す工程と、前記注出口を前記開口部を介して前記外装容器内へ収納して、前記開口部に開口部キャップを装着する工程と、を更に備えたことを特徴とする外装容器と液体収納容器の組合体の使用方法である。
本発明は、前記開口部に前記開口部キャップを装着した後、前記外装容器と液体収納容器の組合体を搬送する工程と、搬送先において前記開口部キャップを取外し、前記注出口を前記外装容器から前記開口部を介して外方へ引出す工程と、前記注出口に追加保持具を取付けて、この追加保持具を前記開口部に装着する工程と、前記注出口キャップを取外して、前記袋本体内の内容物を前記注出口を介して外方へ排出する工程と、を更に備えたことを特徴とする外方容器と液体収納容器の組合体の使用方法である。
本発明は、開口部を有する外装容器と、この外装容器内に配置された液体収納容器とを備え、前記液体収納容器は、袋本体と、この袋本体に取付けられ注出口フランジを含む注出口とを備え、前記注出口は前記開口部に保持具を介して装着され、前記保持具は外側縁を有し前記開口部に係合する外側フランジと、前記外側フランジに連結され内側縁を有し前記注出口フランジに係合する内側フランジとを含み、前記注出口は前記開口部を介して前記外装容器内へ収納可能となっており、前記外装容器内に収納される前記注出口を前記開口部を介して外方へ引出すための注出口引出具を設けたことを特徴とする外装容器と液体収納容器の組合体である。
以上のように本発明によれば、保持具を注出口に容易かつ簡単に取付けることができ、かつ保持具の強度を十分に保つことができる。
図1は第1の実施の形態による液体収納容器を示す平面図。 図2は注出口を示す斜視図。 図3は注出口を示す側面図。 図4は注出口を示す平面図。 図5は注出口を示す底面図。 図6は注出口と保持具の組合体を示す斜視図。 図7は注出口と保持具の組合体を示す側断面図。 図8は液体収納容器を外装容器内に挿入する状態を示す図。 図9は液体収納容器の袋本体の層構成を示す断面図。 図10Aは保持具を示す平面図。 図10Bは保持具を示す側面図。 図11は、注出口と保持具の組合体を示す平面図。 図12は、注出口と保持具の組合体を示す側面図。 図13は、注出口と保持具の組合体を示す図12と90°異なる方向からみた側面図。 図14は、注出口と保持具の組合体を示す底面図。 図15は、注出口と保持具の組合体を示す分解斜視図。 図16は図11のA−A線断面図。 図17は図11のB−B線断面図。 図18は保持具内に注出口を挿入する状態を示す図。 図19Aは保持具の変形例を示す図。 図19Bは保持具の変形例を示す図。 図19Cは保持具の変形例を示す図。 図19Dは保持具の変形例を示す図。 図20Aは保持具の変形例を示す図。 図20Bは保持具の変形例を示す図。 図21Aは保持具の変形例を示す図。 図21Bは保持具の変形例を示す図。 図21Cは保持具の変形例を示す図。 図22Aは第2の実施の形態による外装容器と液体収納容器の組合体の作用を示す図。 図22Bは第2の実施の形態による外装容器と液体収納容器の組合体の作用を示す図。 図22Cは第2の実施の形態による外装容器と液体収納容器の組合体の作用を示す図。 図22Dは第2の実施の形態による外装容器と液体収納容器の組合体の作用を示す図。 図22Eは第2の実施の形態による外装容器と液体収納容器の組合体の作用を示す図。 図22Fは第2の実施の形態による外装容器と液体収納容器の組合体の作用を示す図。 23Aは第2の実施の形態による保持具を示す平面図。 23Bは第2の実施の形態による保持具を示す平面図。 図24は注出口引出具を示す図。 図25は注出口引出具の変形例を示す図。 図26は注出口引出具の変形例を示す図。 図27は注出口引出具の変形例を示す図。 図28は注出口引出具の変形例を示す図。
<本発明の第1の実施の形態>
以下、図面を参照して本発明の第1の実施の形態について説明する。
ここで図1乃至図18は本発明の実施の形態を示す図である。
まず液体収納容器1について説明する。
液体収納容器1は、外袋20と内袋21とを重ね合わせた多重フィルム2を、内袋21同士が対向するように重ね合わせて合計4枚とし、その四辺をヒートシールしてヒートシール部10を形成した袋本体3と、この袋本体3の上縁3aに配置され内袋21間に予め熱融着された注出口40とを備えている。
尚、本実施形態では、袋本体3は多重フィルム2を内袋21同士が対向するようにして積層し、四辺をヒートシールしてヒートシール部10を形成することにより得られるが、これに限定されるものではなく、例えば、多重フィルム2を内袋21同士が対向するようにして折り曲げた後、重なり合った外周辺の三辺をヒートシールして形成してもよい。また、ヒートシール部10の内縁各部は、その内縁が弧状となるよう形成してもよい。これによって、角部に流動性内容物が残存し難い構造となる。また、袋本体は必ずしも多重フィルムから構成する必要はなく、袋本体3のフィルム構成は内容物や量に応じて適宜選定できる。
なお、本実施の形態では、袋本体3が2枚の多重フィルムを重ね合わせた態様で形成されている例を示したが、これに限らず、フィルムを2枚用意して4辺をヒートシールしたり、あるいは1枚のフィルムを折り返して3辺をヒートシールすることにより、単層のフィルムで袋本体3を形成することも可能である。
なお、上述のように袋本体3は2枚の多重フィルム2を重ね合わせ、周縁をヒートシールしてヒートシール部10を形成することにより得られる。この場合、袋本体3は上縁3aと、底縁3bと、2側縁3c、3cとを有する矩形形状を有している。また上縁3aは2本の上縁ヒートシール部10a含み、底縁3bは1本の底縁ヒートシール部10bを含み、各側縁3c、3cは1本の側縁ヒートシール部10cを有し、これら上縁ヒートシール部10aと、底縁ヒートシール部10bと側縁ヒートシール部10cとによりヒートシール部10が構成されている。
また、本実施の形態では袋本体3の上縁3aは、上述のように2本の上縁ヒートシール部10aを含むが、上縁3aに1本のヒートシール部を形成してもよい。本実施の形態のように、上縁3aのヒートシール部10aを2本に分けることにより、例えば上縁3aに2本分のヒートシール部10aの幅をもつ1本のヒートシール部を形成する場合に比べて、上縁3aを比較的軟質に構成することができる。
また注出口40は、袋本体3の上縁3aに熱融着された注出口取付部50と、該注出口取付部50に連接され袋本体3から外方へ突出する注出口本体41とを有し、注出口本体41の上端には注出口フランジ42が設けられている。また、図1に示すように、注出口40は注出口取付部50で多重フィルム2の内袋21間に熱融着されている。
注出口40の注出口取付部50は、図2乃至図7に示すように、中央部51と、中央部51の両側に設けられ中央部51の厚みより薄肉となる薄肉部52をもつ楕円筒体からなり、扁平状で中央部51に貫通穴45を有する。通常、注出口40を注出口取付部50において多重フィルム2の内袋21間に熱融着する際に、内袋21間と注出口取付部50の端部で囲まれる2つの領域に隙間ができて密封不良となり易い。これを防止するために両側に薄肉部52を設け、熱融着時にこの薄肉部52を溶融することにより隙間ができることを防止する。
また注出口40の注出口本体41は、断面形状が略U字形状の筒状体からなり、その上端周縁に注出口フランジ42が設けられている。注出口本体41の底部43には、開口44が形成されている。この開口44によって液体収納容器1と、後述する外装容器5との間に通気を確保することができ、使用時に内容液を汲み出す際には、この開口44を通じて液体収納容器1と外装容器5との間に気体を封入して、液体収納容器1の外部から圧力をかけて液体収納容器1内部の内容液の汲み出しをスムースに行うことができる。また注出口本体41内の底部43には、注出口上部部材70が垂直方向に延びて設けられている。
注出口40の注出口フランジ42は外装容器5に形成された開口部5aに後述する保持具80を介して装着され、液体収納容器1が外装容器5内で支持される。
注出口40は、好ましくは射出成形法にて製造される。これに用いる樹脂としては射出成形可能な樹脂であれば特に限定するものではないが、多重フィルム2の内袋21の内面を構成する樹脂と熱融着により接合されるために、内袋21の内面を構成する樹脂により適宜選択する必要があるが、通常は高温時でも剛性があり、低温時において脆化し難い高密度ポリエチレンが好適である。
図9に示すように、袋本体3の外袋20としては未延伸ナイロン(厚さ20μm)20a/直鎖状低密度ポリエチレン(厚さ40μm)20bの積層体を用いることができ、内袋21としては直鎖状低密度ポリエチレン(厚さ70μm)を用いることができる。
この場合、外袋20は未延伸ナイロン20aを含むため、外袋20としてはその伸長度を増加させることができ、例えば外袋20は300%〜500%の伸長度をもつ。このように外袋20は高い伸長度をもつことができるため、袋本体3を全体として軟質とすることができ、後述のように外装容器5内に袋本体3を挿入し、この袋本体3内に窒素ガスやクリーンドライエアーを供給して袋本体3を外装容器内で膨らませる際、スムースに袋本体3を膨らませることができる。
なお、袋本体3の材料としては上述したものに限られることはない。
例えば内袋21の材料としては、低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンと直鎖状低密度ポリエチレンのような材料を用いることができる。
また外袋20の材料としては、伸長度が300%〜500%のもの、例えば低密度ポリエチレンと直鎖状低密度ポリエチレンのような材料を用いることができる。
ところで上述のように、注出口40の注出口フランジ42は外装容器5の開口部5aに保持具80を介して装着される。この保持具80は、開口部5aと注出口40との間に介在されて、外装容器5の開口部5aの形状が注出口フランジ42の外形より多少大きくなっても開口部5aに注出口40を確実に装着するよう機能する。
次に保持具80について、図10A乃至図18により詳述する。
保持具80は外装容器5の開口部5aに係合する外側フランジ81と、この外側フランジ81に連結段部83を介して連結され注出口40の注出口フランジ42に係合する内側フランジ82とを有し、全体として開口80aを有するリング形状からなる。
また保持具80の内側フランジ82は開口80aを形成するリング形状をもち、その内径はa1となっている。また内側フランジ82にはその中心を通る直線上に、対向する一対の切欠き85、85が設けられており、この切欠き85、85を通る内側フランジ82の内径はa2となっている(図10Aおよび図10B参照)。
このため、図10Aに示すように、内側フランジ82の最小内径はa1、最大内径はa2となる。
このように構成された保持具80は、液体収納容器1の注出口40に装着されるが(図11乃至13参照)、この場合、注出口40の注出口フランジ42はリング形状(円形状)をなしている。このため注出口フランジ42の最大外径b1および最小外径b2は、互いに等しくなっている(図4参照)。
しかしながら、注出口フランジ42を楕円形状に形成して、注出口フランジ42が最大外径b1と、この最大外径より小さな最小外径b2とを有していてもよい(図4の2点鎖線参照)。
次に保持具80の内側フランジ82の最小内径a1と最大内径a2、および注出口40の注出口フンラジ42の最大外径b1と最小外径b2の関係について説明する。
図18に示すように、内側フランジ82の最大内径a2は注出口フランジ42の最小外径b2より大きく、a2>b2となっている。
また内側フランジ82の最小内径a1は注出口フランジ42の最大外径b1より小さくa1<b1となっている。
このようにa2>b2となっているため、注出口フランジ42は、保持具80の一対の切欠き85間を延びる空間を通過可能となっている。さらにa1<b1となっているため、保持具80の一対の切欠き85間を通過した注出口フランジ42は、保持具80の内側フランジ82に係止可能となっている。
ところで、保持具80の内側フランジ82の最小内径a1および最大内径a2と、注出口40の注出口フランジ42の最大外径b1および最小内径b2は、次のように規定することもできる。
すなわち、保持具80の内側フランジ82の最小内径a1は内側フランジ82の内側縁82Aの向い合う2点間を結ぶ直線の最小長さとなっており、保持具80の内側フランジ82の最大内径a2は内側フランジ82の内側縁82Aの向い合う2点間を結ぶ直線の最大長さとなっている。
また注出口40の注出口フランジ42の最大外径b1は注出口フランジ42の外側縁42Aの向い合う2点間を結ぶ直線の最大長さとなっており、注出口40の注出口フランジ42の最小外径b2は注出口フランジ42の外側縁42Aの向い合う2点間を結ぶ直線の最小長さとなっている。
ここで、上記a2、b2を規定する「向い合う2点間」とは、向い合う2点間を利用して注出口フランジ42が保持具80内の空間をスムースに通過することを意味する。
上記a1、b1を規定する「向い合う2点間」とは、向い合う2点間を利用して注出口フランジ42が保持具80の内側フランジ82に係合可能なことを意味する。
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
まず上述のようにして構成された液体収納容器1が準備される。
次に図8に示すように、液体収納容器1は縦方向に折畳まれて縦方向に細長状に形成され、液体収納容器1は開口部5aから外装容器5内に挿入される。
次に液体収納容器1の注出口40が開口部5a外方から突出した状態で、注出口40に保持具80が装着される。この場合、まず図18に示すように、保持具80に対して注出口40を傾ける。図18において、保持具80に対して注出口40は90°傾けて配置されている。
次に注出口40の注出口フランジ42が保持具80の一対の切欠き85間を延びる空間内を通過する。
この場合、一対の切欠き85に対応する内側フランジ82の最大内径a2は、リング形状の外径に対応する注出口フランジ42の最小外径b2より大きくなっているため、注出口フランジ42を一対の切欠き85間を延びる空間内をスムースに通過させることができる。このとき注出口40も全体として保持具80の開口80a内を通過する。
注出口40が全体として保持具80の開口80aを通過した後、保持具80に対して注出口40を回動させ、保持具80に対して注出口40を平行にもってくる。
この場合、内側フランジ82のリング形状の内径に対応する最小内径a1は、リング形状の外径に対応する注出口フランジ42の最大外径b1より小さくなっているため、注出口フランジ42を保持具80の内側フランジ82に確実に係止することができる。
このようにして注出口40と保持具80とを有する注出口と保持具の組合体80Aを得ることができる(図11乃至図17参照)。
なお、上記実施の形態において、液体収納容器1を外装容器5内に挿入した後、注出口40に保持具80を取り付けた例を示したが、これに限らず、注出口40に保持具80を取り付けた後、液体収納容器1を外装容器5内に挿入しても良い。
次に注出口40と保持具80とを有する注出口と保持具の組合体80Aが外装容器5の開口部5aに装着される。この場合、保持具80の外側フランジ81が外装容器5の開口部5aに係合する(図6及び図7参照)。
ところで図8に示す外装容器5としては、4角筒状の大型合成樹脂コンテナ(容量1000kg)を用いることができるが、外装容器5として円筒状のコンテナを用いてもよい。
あるいは外装容器5として、金属製キャニスター缶、合成樹脂ドラム缶、金属製コンテナを用いることもできる。
次に液体収納容器1の注出口40に膨らまし治具(図示せず)が装着され、この膨らまし治具を用いて液体収納容器1内に窒素ガスまたはクリーンドライエアーが供給されて、外装容器5内で液体収納容器1の袋本体3が膨らむ。
次に外装容器5内で液体収納容器1を膨らませる作用について、以下説明する。
次に上述のように、液体収納容器1内に膨らまし治具を用いて窒素ガスまたはクリーンドライエアーを供給することにより、袋本体3が膨らむ。これに伴なって、縦方向に折畳まれた袋本体3が平坦状に拡げられる。
また袋本体3の上縁3aは2本の上縁ヒートシール部10aを含むため、幅広のヒートシール部を含む場合に比べて上縁3aを軟質に構成することができ、袋本体3をよりスムースに外装容器5内で拡げることができる。さらにまた袋本体3の外袋20は300%〜500%の伸長度を有するため、袋本体3の柔軟性を高めて、袋本体3の拡張作用を容易に行なうことができる。
このようにして、外装容器と液体収納容器の組合体が得られる。その後、膨らまし治具が注出口40から取外され、内容液充填機(図示せず)が注出口40に装着されて、この内容液充填機から内容液が液体収納容器1へ充填される。
内容液が液体収納容器1へ充填された後、図6および図7に示すように、外装容器5の開口部5aに装着された注出口40の注出口本体41内に、予め液体分配ノズル60をねじ止め保持した注出口上部部材70が装着される。この場合、注出口上部部材70は外ねじ70aを有し、注出口本体41は内ねじ41aを有し、内ねじ41aに外ねじ70aを係合させることにより、注出口本体41内に注出口上部部材70が固定される。また液体分配ノズル60は、液体分配ノズル60の外ねじ60aを注出口上部部材70の内ねじ70bに係合させることにより、注出口上部部材70にねじ止め固定されている。
注出口上部部材70内に挿入された液体分配ノズル60は注出口40の貫通穴45を貫通して液体収納容器1の袋本体3内へ延びている(図1参照)。また液体分配ノズル60はその下端に形成されたドーム形状部61を有し、ドーム形状部61に複数の開孔62が形成されている。このドーム形状部61は、半球状をなしており、この半球状の面に複数の開孔62が形成されている。ドーム形状部61は、液体分配ノズル60の下端が半球状に形成されていてもよいし、または半球状に形成されたノズルキャップが液体分配ノズル60の下端に取り付けられていてもよい。
このようにして、液体収納容器1内への内容液の充填工程を終えた後、外装容器5の開口部5aに開口部キャップ5Aが装着される(図8参照)。このようにして、注出口40および液体分配ノズル60が密閉される。
液体収納容器1内の内容液を外部へ排出する場合、開口部キャップ5Aが取外され、液体分配ノズル60が接続パイプ63を介してディスペンサに接続される。
次に加圧ガス源(図示せず)から窒素ガスが注出口40の注出口本体41内に供給され、その後窒素ガスは、開口44から、外装容器5と液体収納容器1の袋本体3との間の空間に入る。次に袋本体3が外側から窒素ガスにより押圧され、袋本体3内の内容液がドーム形状部61の開孔62から液体分配ノズル60内に入り、液体分配ノズル60内の内容液はその後接続パイプ63からディスペンサ側へ排出される。もしくは、注出口40に吸引ポンプ(図示せず)を接続し、この吸引ポンプによる排出を行ってもよい。この際、袋本体3は排出とともに萎んでいくが、袋本体3の外側は大気圧が維持されている為、耐圧容器でなくとも外装容器5は変形などする事がない。
この間、液体分配ノズル60はその下端にドーム形状部61を有するため、袋本体3内の内容液を液体分配ノズル60を介して接続パイプ63から外方へ排出する場合、液体分配ノズル60の下端が袋本体3内面に当接しても、液体分配ノズル60の下端によって袋本体3が破損することが防止される。
また、袋本体3内の内容液はドーム形状部61に設けられた複数の開孔62を介して液体分配ノズル60内に吸込まれて、接続パイプ63からディスペンサ側へ排出される。このため液体分配ノズル60の下端中心に単一の開孔を設けた場合に比べて、内容液の残量が少なくなっても袋本体3が液体分配ノズル60に密接して液体分配ノズル60内へ内容液が流れにくくなることが防止される。
以上のように本実施の形態によれば、保持具80は外側フランジ81と内側フランジ82とを有するリング形状からなっているので、例えば保持具80がU字状に構成されたり、あるいはヒンジ部を中心として開閉する構成を有する場合に比べて、保持具80を堅固に構成することができる。さらに保持具80の内側フランジ82の最小内径をa1、最大内径をa2、注出口40の注出口フランジ42の最大外径をb1、最小外径をb2としたとき、a2>b2となっているため、注出口フランジ42を内側フランジ82内にスムースに通過させ、a1<b1となっているため、その後内側フランジ82に注出口フランジ42を確実に係止することができる。
<本実施の形態の変形例>
次に第1の実施の形態の変形例について図19A〜図19D乃至図21A〜図21Cにより説明する。なお図19A〜図19D乃至図21A〜図21Cに示す変形例において、図1乃至図18に示す実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
上記実施の形態において、保持具80の内側フランジ82にその中心を通る直線上に対向する一対の切欠き85、85を設けた例を示したが、この一対の切欠き85、85は内側フランジ82の外周近傍まで達していてもよい(図19A参照)。
あるいは保持具80の内側フランジ82に、その中心を通る直交する2本の直線上に対向する一対の切欠き85、85を設けてもよい(図19B参照)。
あるいは保持具80の内側フランジ82にその中心を通る直線上に対向する幅広の形状の一対の切欠き85、85を設けてもよい(図19C参照)。
あるいは図19Dに示すように、保持具80の内側フランジ82に、その中心を通る直線上により幅広の形状をもつ一対の切欠き85、85を設けるとともに、この一対の切欠き85、85に対して注出口40を傾斜させて注出口40を内側フランジ82の開口85内に通してもよい(図19D参照)。
あるいはまた保持具80の内側フランジ82に、開口80aの縁部に沿って一対の切欠き85、85を設けてもよい(図20A参照)。
図20Aにおいて、一対の切欠き85、85は内側フランジ82の中心から離れた直線上に配置されている。
あるいは保持具80の内側フランジ82に、開口80aの縁部近傍に一対の切欠き85、85を設けてもよい(図20B参照)。図20Bにおいて、一対の切欠き85、85は内側フランジ82の中心から離れた直線上に配置されている。
あるいはまた、保持具80の内側フランジ82の開口80aを楕円形状に形成しても良い(図21A参照)。
あるいは、保持具80の内側フランジ82の開口80aを正方形状、長方形状のような矩形状に形成しても良い(図21B参照)。
あるいは、保持具の内側フランジ82の開口80aをひし形に形成しても良い(図21C参照)。
なお、図21Bおよび図21Cにおいて、内側フランジ82の開口80aの隅部にR形状を持たせても良い。
<第2の実施の形態>
次に図22A乃至図26により第2の実施の形態について説明する。
図22A乃至図26に示す第2の実施の形態は外装容器と液体収納容器の組合体の使用方法が異なるが、他の構成は図1乃至図21Cに示す第1の実施の形態と略同一である。
図22A乃至図26に示す第2の実施の形態において図1乃至図21Cに示す第1の実施の形態と同一部分については同一符号を付して詳細な説明は省略する。
まず図22Aに示すように、液体収納容器1が外装容器5内に挿入される。
この際、図8に示すように、液体収納容器1は縦方向に折畳まれて縦方向に細長状に形成され、液体収納容器1は開口部5aから外装容器5内に挿入される。
次に液体収納容器1の注出口40が開口部5a外方から突出した状態で、注出口40に保持具80が装着される。この場合、まず図18に示すように、保持具80に対して注出口40を傾ける。図18において、保持具80に対して注出口40は90°傾けて配置されている。
次に注出口40の注出口フランジ42が保持具80の一対の切欠き85間を延びる空間内を通過する。
この場合、一対の切欠き85に対応する内側フランジ82の最大内径a2は、リング形状の外径に対応する注出口フランジ42の最小外径b2より大きくなっているため、注出口フランジ42を一対の切欠き85間を延びる空間内をスムースに通過させることができる。このとき注出口40も全体として保持具80の開口80a内を通過する。
注出口40が全体として保持具80の開口80aを通過した後、保持具80に対して注出口40を回動させ、保持具80に対して注出口40を平行にもってくる。
この場合、内側フランジ82のリング形状の内径に対応する最小内径a1は、リング形状の外径に対応する注出口フランジ42の最大外径b1より小さくなっているため、注出口フランジ42を保持具80の内側フランジ82に確実に係止することができる。
このようにして注出口40と保持具80とを有する注出口と保持具の組合体80Aを得ることができる(図11乃至図17参照)。
なお、上記実施の形態において、液体収納容器1を外装容器5内に挿入した後、注出口40に保持具80を取り付けた例を示したが、これに限らず、注出口40に保持具80を取り付けた後、液体収納容器1を外装容器5内に挿入しても良い。
次に注出口40と保持具80とを有する注出口と保持具の組合体80Aが外装容器5の開口部5aに装着される。この場合、保持具80の外側フランジ81が外装容器5の開口部5aに係合する(図6及び図7参照)。
ところで図8に示す外装容器5としては、4角筒状の大型合成樹脂コンテナ(容量1000kg)を用いることができるが、外装容器5として円筒状のコンテナを用いてもよい。
あるいは外装容器5として、金属製キャニスター缶、合成樹脂ドラム缶、金属製コンテナを用いることもできる。
次に図22Bに示すように液体収納容器1の注出口40に膨らまし治具90が装着され、この膨らまし治具90を用いて液体収納容器1内に窒素ガスまたはクリーンドライエアーが供給されて、外装容器5内で液体収納容器1の袋本体3が膨らむ。
次に外装容器5内で液体収納容器1を膨らませる作用について、以下説明する。
次に上述のように、液体収納容器1内に膨らまし治具を用いて窒素ガスまたはクリーンドライエアーを供給することにより、袋本体3が膨らむ。これに伴なって、縦方向に折畳まれた袋本体3が平坦状に拡げられる。
また袋本体3の上縁3aは2本の上縁ヒートシール部10aを含むため、幅広のヒートシール部を含む場合に比べて上縁3aを軟質に構成することができ、袋本体3をよりスムースに外装容器5内で拡げることができる。さらにまた袋本体3の外袋20は300%〜500%の伸長度を有するため、袋本体3の柔軟性を高めて、袋本体3の拡張作用を容易に行なうことができる。
このようにして、外装容器と液体収納容器の組合体が得られる。その後、膨らまし治具90が注出口40から取外され、内容液充填機91が注出口40に装着されて、この内容液充填機から内容液が液体収納容器1へ充填される(図22C参照)。
このようにして図22Dに示すように、液体収納容器1内へ内溶液が充填された後、注出口40に注出口キャップ40Aが装着される。注出口キャップ40Aは注出口40のうち、注出口本体41の内ねじ41aに係合する外ねじを有し、注出口キャップ40Aはその外ねじを注出口本体41の内ねじ41aに係合させることにより注出口40に装着される(図6および図7参照)。
次に図22Eに示すように、注出口40から保持具80が取外される。この場合、保持具80は注出口40に装着される上述した手順と逆の手順により、注出口40から取外される。
外装容器5の開口部5aの内径は、注出口40の注出口フランジ42の外径より大きくなっているため、保持具80が注出口40から取外されると、注出口40は開口部5aを経て外装容器5内へ落下する。
本実施の形態においては、注出口40を開口部5aを介して外装容器5内へ収納し、注出口40を液体収納容器1の袋本体3上面へ載置する。このとき、後述のように注出口40の開口44を通して予めテープ95が設けられ、テープ95の上端は接着部95aを介して外装容器1の天板裏に貼り付けられている。
次に図22Fに示すように、外装容器5の開口部5aに開口部キャップ5Aを装着し、外装容器5を完全に密閉する。上述のように、外装容器5内に収納された液体収納容器1の注出口40から保持具80が取外され、この保持具80は内容液の充填場所に保管される。
なお、注出口40に装着される保持具80としては、図10Aおよび図10Bに示す構造のものである必要はなく、図23Aおよび図23Bに示すように、保持具80は分割線Lを介して2つ割構造となっているものであってもよい。図23Aおよび図23Bに示すように2つ割構造の保持具80は外層フランジ81と内側フランジ82とを有し、内側フランジ82には、通気口82aが形成されている。また、保持具80は3つ割構造、4つ割構造のように多分割構造を有していてもよい。
この通気口82aは、液体収納容器1と外装容器5との間に通気を確保するものである。液体収納容器1の膨らましにおいて、液体収納容器1内に窒素ガスまたはクリーンドライエアを供給し、袋本体3が膨らむと、外装容器5内の空気が外装容器5の外へと排気される。この排気をスムーズに行うことができる。液体収納容器1から内容液を排出する際、通気口82aを通じて液体収納容器1と外装容器5との間に気体を封入して、液体収納容器1の外部から圧力をかけて液体収納容器1内部の内容液をスムースに排出することができる。もしくは、注出口40に吸引ポンプ(図示せず)を接続し、この吸引ポンプによる排出を行ってもよい。この際、袋本体3は排出とともに萎んでいくが、袋本体3の外側は大気圧が維持されている為、耐圧容器でなくとも外装容器5は変形などする事がない
次に開口部5aに開口部キャップ5Aが装着された外装容器5は、搬送先まで搬送される。
次に搬送先まで外装容器5が搬送されると、外装容器5の開口部5aから開口部キャップ5Aが取外される。
次に図24に示すように搬送先において、袋本体3の上面に載置されている注出口40を引上げる。内容液を充填する際、予め注出口40の開口44を通してテープ95が設けられ、このテープ95の上端は接着部95aを介して外装容器5の天板裏に貼り付けられているため、作業者はこのテープ95を把持して注出口40を引上げ、注出口40を外装容器5から開口部5aを介して外方へ引出す。
このように上端が外装容器5の天板裏に貼付けられたテープ95は、注出口40の引出具として機能する。
次に開口部5aから外方へ引出された注出口40に対して、上述と同様にして保持具(追加保持具)80が取付けられる。その後注出口40と保持具80とを有する注出口と保持具の組合体80Aが外装容器5の開口部5aに装着される。この場合、保持具80の外側フランジ81が外装容器5の開口部5aに係合する(図6及び図7参照)。
なお、追加保持具80としては搬送先に保管された保持具を使用することになるが、充填場所で使用した保持具80をそのまま搬送して使用してもよい。
その後、外装容器5の開口部5aに装着された注出口40から注出口キャップ40Aが取外される。
次に、外装容器5の開口部5aに装着された注出口40の注出口本体41内に、予め液体分配ノズル60をねじ止め保持した注出口上部部材70が装着される。この場合、注出口上部部材70は外ねじ70aを有し、注出口本体41は内ねじ41aを有し、内ねじ41aに外ねじ70aを係合させることにより、注出口本体41内に注出口上部部材70が固定される。また液体分配ノズル60は、液体分配ノズル60の外ねじ60aを注出口上部部材70の内ねじ70bに係合させることにより、注出口上部部材70にねじ止め固定されている。
注出口上部部材70内に挿入された液体分配ノズル60は注出口40の貫通穴45を貫通して液体収納容器1の袋本体3内へ延びている(図1参照)。また液体分配ノズル60はその下端に形成されたドーム形状部61を有し、ドーム形状部61に複数の開孔62が形成されている。このドーム形状部61は、半球状をなしており、この半球状の面に複数の開孔62が形成されている。ドーム形状部61は、液体分配ノズル60の下端が半球状に形成されていてもよいし、または半球状に形成されたノズルキャップが液体分配ノズル60の下端に取り付けられていてもよい。
次に液体収納容器1内の内容液を外部へ排出する。この場合、液体分配ノズル60が接続パイプ63を介してディスペンサに接続される。
次に加圧ガス源(図示せず)から窒素ガスが注出口40の注出口本体41内に供給され、その後窒素ガスは、開口44から、外装容器5と液体収納容器1の袋本体3との間の空間に入る。次に袋本体3が外側から窒素ガスにより押圧され、袋本体3内の内容液がドーム形状部61の開孔62から液体分配ノズル60内に入り、液体分配ノズル60内の内容液はその後接続パイプ63からディスペンサ側へ排出される。もしくは、注出口40に吸引ポンプ(図示せず)を接続し、この吸引ポンプによる排出を行ってもよい。この際、袋本体3は排出とともに萎んでいくが、袋本体3の外側は大気圧が維持されている為、耐圧容器でなくとも外装容器5は変形などする事がない
この間、液体分配ノズル60はその下端にドーム形状部61を有するため、袋本体3内の内容液を液体分配ノズル60を介して接続パイプ63から外方へ排出する場合、液体分配ノズル60の下端が袋本体3内面に当接しても、液体分配ノズル60の下端によって袋本体3が破損することが防止される。
また、袋本体3内の内容液はドーム形状部61に設けられた複数の開孔62を介して液体分配ノズル60内に吸込まれて、接続パイプ63からディスペンサ側へ排出される。このため液体分配ノズル60の下端中心に単一の開孔を設けた場合に比べて、内容液の残量が少なくなっても袋本体3が液体分配ノズル60に密接して液体分配ノズル60内へ内容液が流れにくくなることが防止される。
以上のように本実施の形態によれば、内容液の充填時および内容液の排出時に外装容器5の開口部5aに保持具80を介して注出口40を装着するとともに、外装容器5の開口部5aに装着される注出口40から保持具80を取外して外装容器5を搬送することができるため、外装容器5をコンパクトに構成して搬送することができる。また保持具80を開口部5aに取付けたまま外装容器5を搬送する場合、強度の大きな保持具80を用いる必要があるが、搬送時に注出口40から取外されるため、保持具80として堅固な構造のものを用いる必要はない。
さらに保持具80として図23Aおよび図23Bに示すような2つ割構造のものを用いた場合、注出口40に保持具80を取付けたり、注出口40から保持具80を取外す作業を容易かつ簡単に行なうことができる。
さらにまた、搬送時に外装容器5内において、袋本体3上面に注出口40を載置し、この注出口40をテープ95により引出す例を示したが(図24参照)、袋本体3内に多量の内容液が充填される場合、袋本体3の容量が大きくなるため、作業者はテープ95を用いることなく開口部5aから注出口40を容易に引出すことができる。
<本実施の形態の変形例>
次に第2の実施の形態の変形例について説明する。
図24において、袋本体3の上面に載置されている注出口40を開口部5aを介して引出すための引出具として、接着部95aを介して外装容器1の天板裏に貼り付けられるテープ95の例を示したが、これに限らず図25に示すように下端に永久磁石96aが設けられた引出棒96を用いてもよい。
図25に示すように、外装容器5が搬送先まで搬送されると、外装容器5の開口部5aから開口部キャップ5Aが取外される。次に作業者は引出棒96を開口部5aから外装容器5内に挿入し、引出棒96の下端に設けられた永久磁石96aを注出口40に設けられた鋼等の磁性体からなる磁性体部97に当接させる。その後作業者が引出棒96を引上げることにより注出口40を外装容器5から開口部5aを介して外方へ引出すことができる。
次に開口部5aから外方へ引出された注出口40に対して保持具80が取付けられ、注出口40と保持具80とを有する注出口と保持具の組合体80Aが外装容器5の開口部5aに装着される。
あるいはまた、図26に示すように、注出口40を開口部5aを介して引出すための引出具として、下端に形成されたフック99を有する引出棒98を用いてもよい。
図26に示すように、外装容器5が搬送先まで搬送されると、外装容器5の開口部5aから開口部キャップ5Aが取外される。次に作業者は引出棒98を開口部5aから外装容器5内に挿入し、引出棒98の下端に設けられたフック99を注出口40の開口44に引掛ける。その後、作業者が引出棒98を引上げることにより注出口40を外装容器5から開口部5aを介して外方へ引出すことができる。
次に開口部5aから外方へ引出された注出口40に対して保持具80が取付けられ、注出口40と保持具80とを有する注出口と保持具の組合体80Aが外装容器5の開口部5aに装着される。
あるいはまた、図27に示すように、注出口40を開口部5aを介して引出すための引出具として、下端に取り付けられた粘着テープ101を有する引出棒100を用いてもよい。
図27に示すように、外装容器5が搬送先まで搬送されると、外装容器5の開口部5aから開口部キャップ5Aが取外される。次に作業者は引出棒100を開口部5aから外装容器5内に挿入し、引出棒100の下端に設けられた粘着テープ101を注出口40の注出口キャップ40Aに取り付ける。その後、作業者が引出棒100を引上げることにより注出口40を外装容器5から開口部5aを介して外方へ引出すことができる。
次に開口部5aから外方へ引出された注出口40に対して保持具80が取付けられ、注出口40と保持具80とを有する注出口と保持具の組合体80Aが外装容器5の開口部5aに装着される。
あるいはまた、図28に示すように、注出口40を開口部5aを介して引出すための引出具として、棒状の吸引装置102を用いてもよい。
図28に示すように、外装容器5が搬送先まで搬送されると、外装容器5の開口部5aから開口部キャップ5Aが取外される。次に作業者は棒状の吸引装置102を開口部5aから外装容器5内に挿入し、吸引装置102の下端を注出口40の注出口キャップ40Aに当接させて、注出口キャップ40Aを吸引する。その後、作業者が吸引装置102を引上げることにより注出口40を外装容器5から開口部5aを介して外方へ引出すことができる。
次に開口部5aから外方へ引出された注出口40に対して保持具80が取付けられ、注出口40と保持具80とを有する注出口と保持具の組合体80Aが外装容器5の開口部5aに装着される。
1 液体収納容器
3 袋本体
3a 上縁
3b 底縁
3c 側縁
5 外装容器
5a 開口部
10 ヒートシール部
20 外袋
21 内袋
40 注出口
41 注出口本体
42 注出口フランジ
50 注出口取付部
51 中央部
52 薄肉部
60 液体分配ノズル
61 ドーム形状部
62 開孔
70 注出口上部部材
80 保持具
80a 開口
80A 注出口と保持具の組合体
81 外側フランジ
82 内側フランジ
85 切欠き
90 膨らまし治具
91 内容液充填機
95 テープ
95a 接着部
96 引出具
96a 永久磁石
97 磁性体部
98 引出具
99 フック
a1 内側フランジの最小内径
a2 内側フランジの最大内径
b1 注出口フランジの最大外径
b2 注出口フランジの最小外径
L 分割線

Claims (15)

  1. 開口部を有する外装容器と、
    この外装容器内に配置された液体収納容器とを備え、
    前記液体収納容器は、
    袋本体と、
    この袋本体に取付けられ注出口フランジを含む注出口とを備え、
    前記注出口は前記開口部に保持具を介して装着され、
    前記保持具は外側縁を有し前記開口部に係合する外側フランジと、前記外側フランジに連結され内側縁を有し前記注出口フランジに係合する内側フランジとを含み、
    前記内側フランジの内側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最小長さをa1、内側フランジの内側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最大長さをa2とし、前記注出口フランジの外側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最大長さをb1、前記注出口フランジの外側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最小長さをb2としたとき、
    a2>b2、a1<b1の条件を満たすことを特徴とする外装容器と液体収納容器の組合体。
  2. 前記内側フランジはリング形状を有し、当該リング形状の内側縁に対向する一対の切欠きが設けられ、内側フランジの内側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最小長さa1はリング形状の内径により規定され、内側フランジの内側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最大長さa2は一対の切欠きにより規定されることを特徴とする請求項1記載の外装容器と液体収納容器の組合体。
  3. 前記注出口の注出口フランジは、リング形状を有し、前記注出口フランジの外側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最大長さb1および外側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最小長さをb2は互いに等しいことを特徴とする請求項1または2記載の外装容器と液体収納容器の組合体。
  4. 注出口フランジを有する注出口と、
    外側フランジと、前記外側フランジに連結され前記注出口フランジに係合する内側フランジとを含む保持具とを備え、
    前記内側フランジの内側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最小長さをa1、内側フランジの内側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最大長さをa2とし、前記注出口フランジの外側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最大長さをb1、前記注出口フランジの外側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最小長さをb2としたとき、 a2>b2、 a1<b1の関係を満たすことを特徴とする注出口と保持具の組合体。
  5. 前記内側フランジはリング形状を有し、当該リング形状の内側縁に対向する一対の切欠きが設けられ、内側フランジの内側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最小長さa1はリング形状の内径により規定され、内側フランジの内側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最大長さa2は一対の切欠きにより規定されることを特徴とする請求項4記載の注出口と保持具の組合体。
  6. 前記注出口の注出口フランジは、リング形状を有し、前記注出口フランジの外側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最大長さb1および外側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最小長さb2は互いに等しいことを特徴とする請求項4または5記載の注出口と保持具の組合体。
  7. 外側フランジと、前記外側フランジに連結され注出口の注出口フランジに係合する内側フランジとを含む保持具において、
    前記内側フランジの内側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最小長さをa1、内側フランジの内側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最大長さをa2とし、前記注出口フランジの外側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最大長さをb1、前記注出口フランジの外側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最小長さをb2としたとき、
    a2>b2、a1<b1の関係を満たすことを特徴とする保持具。
  8. 前記内側フランジはリング形状を有し、当該リング形状の内側縁に対向する一対の切欠きが設けられ、前記内側フランジの内側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最小長さa1はリング形状の内径により規定され、内側フランジの内側縁の向い合う2点間を結ぶ直線の最大長さa2は一対の切欠きにより規定されることを特徴とする請求項7記載の保持具。
  9. 外側フランジと、前記外側フランジに連結され注出口の注出口フランジに係合する内側フランジとを含む保持具において、
    前記保持具は前記注出口が通過可能な開口を有することを特徴とする保持具。
  10. 開口部を有する外装容器と、
    この外装容器内に配置された液体収納容器とを備え、
    前記液体収納容器は、
    袋本体と、
    この袋本体に取付けられ注出口フランジを含む注出口とを備え、
    前記注出口は前記開口部に保持具を介して装着され、
    前記保持具は外側フランジと、前記外側フランジに連結され前記注出口の注出口フランジに係合する内側フランジとを含み、
    前記保持具は前記注出口が通過可能な開口を有することを特徴とする外装容器と液体収納容器の組合体。
  11. 開口部を有する外装容器を準備する工程と、
    袋本体と、この袋本体に取付けられ注出口フランジを含む注出口とを有する液体収納容器を準備する工程と、
    前記外装容器内に前記開口部を介して前記袋本体を挿入する工程と、
    前記注出口に、前記開口部に係合する外側フランジと、前記外側フランジに連結され前記注出口フランジに係合する内側フランジとを含む保持具を取付けて、この保持具を前記開口部に装着する工程と、
    前記注出口から前記袋本体内へ気体を供給して前記袋本体を膨らませる工程と、を備えたことを特徴とする外装容器と液体収納容器の組合体の使用方法。
  12. 前記袋本体内へ内容物を充填した後、前記開口部に開口部キャップを装着する工程と、
    前記外装容器と液体収納容器の組合体を搬送する工程と、
    搬送先において、前記開口部キャップを取外して、前記袋本体内の内容物を前記注出口を介して外方へ排出する工程と、を更に備えたことを特徴とする請求項11記載の外装容器と液体収納容器の組合体の使用方法。
  13. 前記袋本体内へ内溶液を充填した後、前記注出口に注出口キャップを装着する工程と、
    前記注出口から前記保持具を取外す工程と、
    前記注出口を前記開口部を介して前記外装容器内へ収納して、前記開口部に開口部キャップを装着する工程と、を更に備えたことを特徴とする請求項11記載の外装容器と液体収納容器の組合体の使用方法。
  14. 前記開口部に前記開口部キャップを装着した後、前記外装容器と液体収納容器の組合体を搬送する工程と、
    搬送先において前記開口部キャップを取外し、前記注出口を前記外装容器から前記開口部を介して外方へ引出す工程と、
    前記注出口に追加保持具を取付けて、この追加保持具を前記開口部に装着する工程と、
    前記注出口キャップを取外して、前記袋本体内の内容物を前記注出口を介して外方へ排出する工程と、を更に備えたことを特徴とする請求項13記載の外方容器と液体収納容器の組合体の使用方法。
  15. 開口部を有する外装容器と、
    この外装容器内に配置された液体収納容器とを備え、
    前記液体収納容器は、
    袋本体と、
    この袋本体に取付けられ注出口フランジを含む注出口とを備え、
    前記注出口は前記開口部に保持具を介して装着され、
    前記保持具は外側縁を有し前記開口部に係合する外側フランジと、前記外側フランジに連結され内側縁を有し前記注出口フランジに係合する内側フランジとを含み、
    前記注出口は前記開口部を介して前記外装容器内へ収納可能となっており、
    前記外装容器内に収納される前記注出口を前記開口部を介して外方へ引出すための注出口引出具を設けたことを特徴とする外装容器と液体収納容器の組合体。
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