JPWO2016190358A1 - 熱可塑性エラストマーの製造方法及び熱可塑性エラストマー - Google Patents
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Abstract
Description
を主成分とするブロック(a)と、芳香族ビニル単量体(C)を主成分とするブロック(b)と、から成る熱可塑性エラストマーの製造方法において、
下記一般式(2)で表される化合物を重合開始剤とし、
ブロック(a)の重合中に存在する未反応のアルキルスチレン(B)の物質量をイソオレフィン系単量体(A)の総物質量に対して、モル比で、1/90以下に保つことを特徴とする。
を主成分とするブロック(a)と、スチレン由来のユニットを主成分とするブロック(b)と、から成り、ブロック(a)が中間ブロックであって、ブロック(b)が両端ブロックである、トリブロック構造が主成分である熱可塑性エラストマーであって、該ハロゲン基を有するユニット数が1分子中、12〜45ユニットであり、該熱可塑性エラストマーの数平均分子量が70,000〜200,000であることを特徴とする熱可塑性エラストマーであってもよい。
を主成分とするブロック(a)と、芳香族ビニル単量体(C)を主成分とするブロック(b)と、から成る熱可塑性エラストマーの製造方法において、
下記一般式(2)で表される化合物を重合開始剤とし、
ブロック(a)の重合中に存在する未反応のアルキルスチレン(B)の物質量をイソオレフィン系単量体(A)の総物質量に対して、モル比で、1/90以下に保つ。
<イソオレフィン系単量体(A)>
イソオレフィン系単量体(A)は炭素数4〜7のイソオレフィン化合物である以外は限定されない。イソオレフィン系単量体(A)としては、より具体的には、例えば、イソブチレン(イソブテン)、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、1−ブテン、2−ブテン、メチルビニルエーテル、インデン、ビニルトリメチルシラン、ヘキセン、及び4−メチル−1−ペンテンが挙げられ、これらを単独で用いても、又は2種類以上を併用してもよい。中でも、製造された熱可塑性エラストマーが、ガスバリア性、及び湿分バリア性に優れたものになることから、イソブチレンの単量体を用いることが、実用面でより好ましい。
アルキルスチレン(B)は下記一般式(1)で表される化合物である。
芳香族ビニル単量体(C)としては、スチレン、o−、m−又はp−メチルスチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、2,6−ジメチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、α−メチル−o−メチルスチレン、α−メチル−m−メチルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン、β−メチル−o−メチルスチレン、β−メチル−m−メチルスチレン、β−メチル−p−メチルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、α−メチル−2,6−ジメチルスチレン、α−メチル−2,4−ジメチルスチレン、β−メチル−2,6−ジメチルスチレン、β−メチル−2,4−ジメチルスチレン、o−、m−又はp−クロロスチレン、2,6−ジクロロスチレン、2,4−ジクロロスチレン、α−クロロ−o−クロロスチレン、α−クロロ−m−クロロスチレン、α−クロロ−p−クロロスチレン、β−クロロ−o−クロロスチレン、β−クロロ−m−クロロスチレン、β−クロロ−p−クロロスチレン、2,4,6−トリクロロスチレン、α−クロロ−2,6−ジクロロスチレン、α−クロロ−2,4−ジクロロスチレン、β−クロロ−2,6−ジクロロスチレン、β−クロロ−2,4−ジクロロスチレン、o−、m−又はp−t−ブチルスチレン、o−、m−又はp−メトキシスチレン、o−、m−又はp−クロロメチルスチレン、o−、m−又はp−ブロモメチルスチレン、シリル基で置換されたスチレン誘導体、インデン、ビニルナフタレン等が挙げられ、これらを単独で用いても、併用してもよい。中でも、工業的な入手性や価格、ガラス転移温度の点から、スチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、もしくはインデンか、又は、これらの2種類以上の混合物がより好ましく、特に入手性が良好である点でスチレンが更に好ましい。
本発明で用いる重合開始剤は、下記一般式(2)で表される化合物である。
前記重合開始剤は、ルイス酸等の存在下で炭素陽イオン(カルボカチオン)を生成し、カチオン重合の開始点になると考えられる。
<ブロック(a)>
ブロック(a)はイソオレフィン系単量体(A)とアルキルスチレン(B)とを主成分とする重合体のブロックであればよい。ここで、「主成分とする」とは、ブロック(a)の総重量に対して、イソオレフィン系単量体(A)に由来するユニットとアルキルスチレン(B)に由来するユニットとの合計重量が、好ましくは60重量%以上、より好ましくは80重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上であることをいう。得られる共重合体、すなわち最終的に得られる熱可塑性エラストマーのエラストマーとしての力学物性が優れていることから、ブロック(a)は、その総重量に対して、イソオレフィン系単量体(A)に由来するユニットがより好ましくは60重量%以上、更に好ましくは80重量%以上となるように構成される。
を主成分とする重合体ブロックも含まれる。
ブロック(b)は、芳香族ビニル単量体(C)を主成分とする重合体ブロックであればよい。ここで、「主成分とする」とは、ブロック(b)の総重量に対して、芳香族ビニル単量体(C)に由来するユニットの合計重量が、好ましくは60重量%以上、より好ましくは80重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上であることをいう。最終的に得られる熱可塑性エラストマーのエラストマーとしての力学物性が優れていることから、ブロック(b)は、芳香族ビニル系化合物(C)に由来するユニットが、ブロック(b)の総重量に対して、60重量%以上、好ましくは80重量%以上から構成される重合体ブロックであることがより好ましい。
本発明で製造される熱可塑性エラストマーは、ブロック構造重合体である。この本発明で製造されるブロック構造重合体は、イソオレフィン系単量体(A)とアルキルスチレン(B)とを主成分とする重合体ブロック(a)と、芳香族ビニル系単量体(C)を主成分とする重合体ブロック(b)とから成る。
を主成分とするブロック(a)と、スチレン由来のユニットを主成分とするブロック(b)と、から成り、ブロック(a)が中間ブロックであって、ブロック(b)が両端ブロックである、トリブロック構造が主成分である熱可塑性エラストマーを挙げることができる。
本発明の熱可塑性エラストマーは、上述したように、イソオレフィン系単量体(A)中にアルキルスチレン(B)を、重合液中の未反応のアルキルスチレン(B)の濃度を一定の濃度以下に保ちつつ、連続的に滴下しながら重合してブロック(a)を構成させ、引き続き芳香族ビニル単量体を重合してブロック(b)を構成させて製造される。
本発明の重合方法はカルボカチオンを生長種とするカチオン重合法である。
ルイス酸等の存在下でカルボカチオンを生成し、カチオン重合の開始点になると考えられる。
<ハロゲン化反応>
本発明の熱可塑性エラストマーは、触媒存在下に各モノマーを重合した後、該重合体をハロゲン化反応させ、アルキルスチレン由来のアルキル基にハロゲンを導入してもよい。すなわち、触媒存在下に各モノマーを重合して、ブロック(a)とブロック(b)とから成るブロック構造重合体を得た後、得られたブロック構造重合体をハロゲン化反応させ、アルキルスチレン由来のアルキル基にハロゲンを導入してもよい。
本発明の熱可塑性エラストマーは、触媒存在下に各モノマーを重合した後、前記方法によってハロゲン基を導入した後、更に官能化剤と反応させて、ハロゲン基以外の官能基を導入してもよい。
本発明の熱可塑性エラストマーには、製造及び成型工程での外的要因により物性を変化させない目的で、安定剤及び安定化助剤を配合してもよい。
本発明の熱可塑性エラストマーは、ガスバリア性、及び柔軟性に富み、成形加工性、ゴム的特性、機械的強度、及び圧縮永久歪み特性に優れている。したがって、以下のような用途に利用可能である。
下記実施例中、ブロック(a)、並びに、ハロゲン化前及びハロゲン化後の、ブロック(a)とブロック(b)とから成るブロック構造重合体の、「数平均分子量(Mn)」、「重量平均分子量(Mw)」及び「分子量分布(重量平均分子量と数平均分子量の比)」を、サイズ浸透クロマトグラフィー(SEC)を用いた標準ポリスチレン換算法により算出した。測定装置としては、Waters社製510型GPCシステムを用いて、クロロホルムを移動相とし、カラム温度35℃の条件下にて、ポリマー濃度が4mg/mlである試料溶液をGPCに注入することで測定した。ポリスチレンを標準試料として用いた。
下記実施例中、ハロゲン化前の熱可塑性エラストマー1分子中のpMSt基の数、及びハロゲン化後の熱可塑性エラストマー1分子中のハロゲン化されたpMSt基の数を、以下の方法で算出した。
式1:
ブロック(a)のMw=56.11×IBユニット+118.18×pMSユニット
式2:
ブロック(a)中のpMSt由来のユニットの含有割合(mol%)/100=
pMSユニット/(pMSユニット+IBユニット)
(式1及び式2中、「IBユニット」はブロック(a)中のイソブチレン由来のユニットの数を示し、「pMSユニット」はブロック(a)中のpMSt由来のユニットの数を示す。
式3:
ブロック(a)中のハロゲン化されたpMSt由来のユニットの含有割合(mol%)/100=
ハロゲン化pMSユニット/(ハロゲン化pMSユニット+pMSユニット+IBユニット)
(式3中、「ハロゲンpMSユニット」はブロック(a)中のハロゲン化されたpMSt由来のユニットの数を示し、「IBユニット」はブロック(a)中のイソブチレン由来のユニットの数を示し、「pMSユニット」はブロック(a)中のpMSt由来のユニットの数を示す。
pMStは未反応のイソオレフィン系単量体との混合状態で重合されるため、イソオレフィン系重合体中にランダムに配列される。特に下記実施例中、重合反応中に随時、反応溶液を抜き取り、ガスクロマトグラフィー(島津製作所製、型番GC−17A)を用いて、未反応のイソブチレン、及び未反応のp−メチルスチレンの濃度を測定し、イソブチレンとp−メチルスチレンが共に一定の割合で消費されていくことを確認した。
下記実施例中、重合反応中随時、反応溶液を抜き取り、ガスクロマトグラフィー(島津製作所製、型番GC−17A)を用いて、未反応のp−メチルスチレンの濃度を測定した。重合反応に用いたイソブチレンの総質量(mol)に対する、測定された未反応のp−メチルスチレンの質量(mol)を算出し、重合反応中、最も比率の高い時の値を、最大pMSt濃度とした。
JIS K 6251に準拠し、試験片として(製造例1)に示す2.0mm厚にプレスした評価用シートをダンベルで7号型に打抜いたものを用意し、これを測定に使用した。引張速度は200mm/分とした。
JIS K 6251に準拠し、試験片として(製造例1)に示す2.0mm厚にプレスした評価用シートをダンベルで7号型に打抜いたものを用意し、これを測定に使用した。引張速度は200mm/分とした。
イソプレンゴムとの接着性を評価した。(製造例2)に示す0.5mm厚にプレスしたハロゲン化された熱可塑性エラストマーのシート(接着剤層)の片方の離型紙を剥し、露出したハロゲン化された熱可塑性エラストマーの面に、(製造例3)で示す支持層からなる試験片のナイロンメッシュ側の面を貼り合わせた。次に、前記(接着剤層)の他方の離型紙を剥し、露出したハロゲン化された熱可塑性エラストマーの面に、(製造例4)で示すイソプレンゴムの2mm厚未加硫シート(基材層)を貼り合わせ、150℃、50MPaで40分加熱加圧加硫を行った後、幅2cm×6cmに切り出した。その後、180°剥離試験を行った際の応力を測定した。試験速度は200mm/minで行い、試験応力の平均値(N)を採用した。
得られた結果に基づき、以下の基準で接着性を評価した。
評価4:75N以上。
評価3:50N以上75N未満。
評価2:30N以上50N未満。
評価1:30N未満。
JIS K−6394に準拠し、試験片として(製造例1)に示す2.0mm厚にプレスした評価用シートを5mm×6mmに切り出したものを用意し、剪断モード、周波数10Hz、歪み0.05%にて、−80℃〜250℃の範囲で4℃/分で昇温しながら、動的粘弾性の測定を行った。23℃の貯蔵弾性率(Pa)に対する200℃の貯蔵弾性率(Pa)の値の割合(%;(200℃の貯蔵弾性率(Pa)/23℃の貯蔵弾性率(Pa))×100)を耐熱性の指標として用いた。
得られた結果に基づき、以下の基準で耐熱性を評価した。
評価5:19%以上。
評価4:16%以上19%未満。
評価3:13%以上16%未満。
評価2:10%以上13%未満。
評価1:7%以上10%未満。
得られた熱可塑性エラストマー100重量部に対して、安定化助剤としてDHT−4V(登録商標、協和化学工業社製)5重量部と酸化防止剤としてADK STAB AO−50(ADEKA社製)0.5重量部とを加えて、170℃、50rpmで3分間混錬し、その後1分間減圧脱泡させ、更に170℃に予熱したプレス機で加圧して、2mm圧のシートを得た。
ハロゲン化された熱可塑性エラストマー15gを離型紙で挟みこみ、170℃で8分プレスすることで0.5mm厚のシート状サンプルを得た。
SIBSTAR(登録商標)102T(株式会社カネカ社製)のペレット40gを200℃で8分間プレスすることで、2mm厚シート状のサンプル片を得た。次に、このサンプル片上にナイロンメッシュを置き、再度200℃で8分間プレスすることで、ナイロンメッシュとSIBSTAR 102Tが圧着された支持層サンプルを得た。
イソプレンゴム(株式会社JSR社製 商品名「IR2200」)400gと、カーボンブラック(旭カーボン株式会社製、旭♯50)200gとを40℃に設定した1Lニーダー(株式会社モリヤマ社製)に投入し50rpmで5分間混練した。その後、前記ニーダーに、硫黄6g、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾルスルフェンアミド8g、酸化亜鉛8g、及びステアリン酸8gを投入し2分間混練した。その後ニーダーから混練された混合物を排出し、この混合物を80℃で加熱プレス(神藤金属社製)にて2mm厚のシート状に成形した。
2Lのセパラブルフラスコの容器内を窒素置換した後、注射器を用いて、塩化ブチル(蒸留後、モレキュラーシーブスで乾燥したもの)274.5mL及びヘキサン(蒸留後、モレキュラーシーブスで乾燥したもの)117.6mLを加えた。重合容器を−80℃のドライアイス/エタノール中に浸して冷却した後、イソブチレンモノマー93.9mL(1.016mol)を加えた。次に、p−ジクミルクロライド0.160g(0.69mmol)及びトリエチルアミン0.210g(2.1mmol)を加えた。次に、チタン(IV)イソプロポキシド2.05ml(0.691mmol)を加え、系中を−70℃まで冷却した。四塩化チタン5.30mL(0.0484mol)を加えて重合を開始した。四塩化チタンを投入してから間もなく、p−メチルスチレン3.265g(0.0276mol)と塩化ブチル5.78g、ヘキサン1.84gの混合溶液を0.363g/minの流速でシリンジポンプを使い30分かけて全量を滴下した。pMStの1分間当たりの投入速度は、pMSt滴下終了時の反応溶液の容量に対して、1.8mM/minであった。反応中随時反応溶液を抜き取り、イソブチレン及びp−メチルスチレンの濃度を測定したところ、p−メチルスチレン滴下終了時に、未反応のp−メチルスチレン濃度が最も高く、その時のp−メチルスチレンの物質量(mol)は総イソブチレンの物質量、すなわちイソブチレンモノマーの仕込み量(mol)に対して1/128(mol/mol)であること、並びに、イソブチレン及びp−メチルスチレンが共に一定の割合で消費されていることを確認した。四塩化チタンを投入してから76分後に、イソブチレン及びp−メチルスチレンの99重量%が消費されていることをガスクロマトグラフィーにより確認した。この時点でのイソブチレンとp−メチルスチレンのランダム共重合体(重合体ブロック(a))の重量平均分子量は99,000、数平均分子量は70,000であり、分子量分布は1.41であった。四塩化チタンの投入後91分後にスチレンモノマー13.85ml(0.12mol)を投入した。スチレンモノマー投入後58分後に投入したスチレンモノマーの90重量%が消費されたことをガスクロマトグラフィーにより確認した。次いで、反応溶液全体を、70℃に加熱している2.8重量%水酸化ナトリウム水溶液0.3Lに注ぎ込み、60分間メカニカルスターラーを使用して激しく撹拌することで、重合を停止させた。次に、純水0.3Lで洗浄を2回繰り返した。その後、加熱下に溶剤等の揮発分を留去し、乾燥させることにより、ポリスチレンブロック(重合体ブロック(b))とメチルスチレン−イソブチレン共重合体(重合体ブロック(a))とから成る熱可塑性エラストマーを70g得た。得られた熱可塑性エラストマーの重量平均分子量は117,000、数平均分子量は76,000であり、分子量分布は1.53であった。熱可塑性エラストマーの各種物性結果はTb:3.19MPa、及びEb:1357%であった。結果を表1に示す。
2Lのセパラブルフラスコの容器内を窒素置換した後、注射器を用いて、塩化ブチル(蒸留後、モレキュラーシーブスで乾燥したもの)274.5mL及びヘキサン(蒸留後、モレキュラーシーブスで乾燥したもの)117.6mLを加えた。重合容器を−80℃のドライアイス/エタノール中に浸して冷却した後、イソブチレンモノマー93.9mL(1.016mol)を加えた。次に、p−ジクミルクロライド0.160g(0.69mmol)及びトリエチルアミン0.210g(2.1mmol)を加えた。次に、チタンテトライソプロポキシド2.05ml(0.691mmol)を加え、系中を−70℃まで冷却した。四塩化チタン5.30mL(0.0484mol)を加えて重合を開始した。四塩化チタンを投入してから間もなく、p−メチルスチレン3.265g(0.0276mol)と塩化ブチル5.78g、ヘキサン1.84gの混合溶液を0.1814g/minの流速でシリンジポンプを使い60分かけて全量を滴下した。pMStの1分間当たりの投入速度は、pMSt滴下終了時の反応溶液の容量に対して、0.9mM/minであった。反応中随時反応溶液を抜き取り、イソブチレン及びp−メチルスチレンの濃度を測定したところ、p−メチルスチレン滴下終了時に、未反応のp−メチルスチレン濃度が最も高く、その時のp−メチルスチレンの物質量(mol)は総イソブチレンの物質量、すなわちイソブチレンモノマーの仕込み量(mol)に対して1/208(mol/mol)であること、並びに、イソブチレン及びp−メチルスチレンが共に一定の割合で消費されていることを確認した。四塩化チタンを投入してから128分後に、イソブチレン及びp−メチルスチレンの99重量%が消費されていることをガスクロマトグラフィーにより確認した。この時点でのイソブチレンとp−メチルスチレンのランダム共重合体(重合体ブロック(a))の重量平均分子量は108,000、数平均分子量は101,000であり、分子量分布は1.07であった。四塩化チタンの投入後140分後にスチレンモノマー13.85ml(0.12mol)を投入した。スチレンモノマー投入後113分後に投入したスチレンモノマーの85重量%が消費されたことをガスクロマトグラフィーにより確認した。次いで、反応溶液全体を、70℃に加熱している2.8重量%水酸化ナトリウム水溶液0.3Lに注ぎ込み、60分間メカニカルスターラーを使用して激しく撹拌することで、重合を停止させた。次に、純水0.3Lで洗浄を2回繰り返した。その後、加熱下に溶剤等の揮発分を留去し、乾燥させることにより、ポリスチレンブロック(重合体ブロック(b))とメチルスチレン−イソブチレン共重合体(重合体ブロック(a))とから成る熱可塑性エラストマーを70g得た。得られた熱可塑性エラストマーの重量平均分子量は115,000、数平均分子量は58,000であり、分子量分布は1.99であった。熱可塑性エラストマーの各種物性結果はTb:3.42MPa、及びEb:1178%であった。結果を表1に示す。
200LのSUS製重合機の容器内を窒素置換した後、配管を通して、塩化ブチル(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)74.334L及びヘキサン(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)23.731Lを加えた。重合機のジャケットに−80℃のブラインを通して重合機を冷却した後、イソブチレンモノマー29.329L(310.49mol)を加えた。次に、p−ジクミルクロライド48.805g(0.211mol)及びトリエチルアミン64.09g(0.63mol)を加えた。次に、チタンテトライソプロポキシド625ml(2.11mol)を加え、系中を−70℃まで冷却した。四塩化チタン1.621L(14.78mol)を加えて重合を開始した。四塩化チタンを投入してから間もなく、p−メチルスチレン1.113kg(9.42mol)と塩化ブチル2.903kg、ヘキサン0.927kgの混合溶液を164.76g/minの流速で滴下設備を使い30分かけて全量を滴下した。pMStの1分間当たりの投入速度は、pMSt滴下終了時の反応溶液の容量に対して、1.8mM/minであった。反応中随時反応溶液を抜き取り、イソブチレン及びp−メチルスチレンの濃度を測定したところ、p−メチルスチレン滴下終了時に、未反応のp−メチルスチレン濃度が最も高く、その時のp−メチルスチレンの物質量(mol)は総イソブチレンの物質量、すなわちイソブチレンモノマーの仕込み量(mol)に対して1/196(mol/mol)であること、並びに、イソブチレン及びp−メチルスチレンが共に一定の割合で消費されていることを確認した。四塩化チタンを投入してから104分後に、イソブチレン及びp−メチルスチレンの99重量%が消費されていることをガスクロマトグラフィーにより確認した。この時点でのイソブチレンとp−メチルスチレンのランダム共重合体(重合体ブロック(a))の重量平均分子量は100,000、数平均分子量は74,000であり、分子量分布は1.35であった。四塩化チタンの投入後120分後にスチレンモノマー4.235L(36.78mol)を投入した。スチレンモノマー投入後120分後に投入したスチレンモノマーの80重量%が消費されたことをガスクロマトグラフィーにより確認した。次いで、反応溶液全体を、70℃に加熱している2.8重量%水酸化ナトリウム水溶液125Lに注ぎ込み、60分間激しく撹拌することで、重合を停止させた。次に、純水125Lで洗浄を2回繰り返した。その後、加熱下に溶剤等の揮発分を留去し、乾燥させることにより、ポリスチレンブロック(重合体ブロック(b))とメチルスチレン−イソブチレン共重合体(重合体ブロック(a))とから成る熱可塑性エラストマーを21.3kg得た。得られたポリマーの重量平均分子量は119,000、数平均分子量は78,000であり、分子量分布は1.52であった。熱可塑性エラストマーの各種物性結果はTb:3.28MPa、及びEb:1249%であった。
2Lのセパラブルフラスコの容器内を窒素置換した後、注射器を用いて、塩化ブチル(蒸留後、モレキュラーシーブスで乾燥したもの)944mL及びヘキサン(蒸留後、モレキュラーシーブスで乾燥したもの)404mLを加えた。重合容器を−72℃のドライアイス/エタノール中に浸して冷却した後、イソブチレンモノマー331mL(3.499mol)を加えた。次に、p−ジクミルクロライド0.55g(2.38mmol)及びトリエチルアミン0.72g(7.1mmol)を加えた。次に、チタンテトライソプロポキシド6ml(20mmol)を加え、系中を−70℃まで冷却した。四塩化チタン16mL(0.143mol)を加えて重合を開始した。四塩化チタンを投入してから間もなく、p−メチルスチレン11.2g(95mmol)を0.373g/minの流速でシリンジポンプを使い15分かけて全量を滴下した。pMStの1分間当たりの投入速度は、pMSt滴下終了時の反応溶液の容量に対して、3.6mM/minであった。反応中随時反応溶液を抜き取り、イソブチレン及びp−メチルスチレンの濃度を測定したところ、p−メチルスチレン滴下終了時に、未反応のp−メチルスチレン濃度が最も高く、その時のp−メチルスチレンの物質量(mol)は総イソブチレンの物質量、すなわちイソブチレンモノマーの仕込み量(mol)に対して1/118(mol/mol)であること、並びに、イソブチレン及びp−メチルスチレンが共に一定の割合で消費されていることを確認した。四塩化チタンを投入してから104分後に、イソブチレン及びp−メチルスチレンの99重量%が消費されていることをガスクロマトグラフィーにより確認した。この時点でのイソブチレンとp−メチルスチレンのランダム共重合体(重合体ブロック(a))の重量平均分子量は101,000、数平均分子量は94,000であり、分子量分布は1.08であった。四塩化チタンの投入後106分後にスチレンモノマー48ml(0.41mol)を投入した。スチレンモノマー投入後122分後に投入したスチレンモノマーの82重量%が消費されたことをガスクロマトグラフィーにより確認した。次いで、反応溶液全体を、50℃に加熱している2.8重量%水酸化ナトリウム水溶液0.3Lに注ぎ込み、60分間メカニカルスターラーを使用して激しく撹拌することで、重合を停止させた。次に、純水0.3Lで洗浄を2回繰り返した。その後、加熱下に溶剤等の揮発分を留去し、乾燥させることにより、ポリスチレンブロック(重合体ブロック(b))とメチルスチレン−イソブチレン共重合体(重合体ブロック(a))とから成る熱可塑性エラストマーを240g得た。得られた熱可塑性エラストマーの重量平均分子量は125,000、数平均分子量は99,000であり、分子量分布は1.26であった。熱可塑性エラストマーの各種物性結果は、Tb:6.83MPa、Eb:1187%であった。結果を表1に示す。
2Lのセパラブルフラスコの容器内を窒素置換した後、注射器を用いて、塩化ブチル(蒸留後、モレキュラーシーブスで乾燥したもの)1202mL及びヘキサン(蒸留後、モレキュラーシーブスで乾燥したもの)515mLを加えた。重合容器を−72℃のドライアイス/エタノール中に浸して冷却した後、イソブチレンモノマー421mL(4.45mol)を加えた。次に、p−ジクミルクロライド0.7g(3.03mmol)及びトリエチルアミン0.92g(9.1mmol)を加えた。次に、チタンテトライソプロポキシド9.0ml(30mmol)を加え、系中を−70℃まで冷却した。四塩化チタン23mL(0.21mol)を加えて重合を開始した。四塩化チタンを投入してから間もなく、p−メチルスチレン9.0g(76mmol)を0.30g/minの流速でシリンジポンプを使い30分かけて全量を滴下した。pMStの1分間当たりの投入速度は、pMSt滴下終了時の反応溶液の容量に対して、1.1mM/minであった。反応中随時反応溶液を抜き取り、イソブチレン及びp−メチルスチレンの濃度を測定したところ、p−メチルスチレン滴下終了時に、未反応のp−メチルスチレン濃度が最も高く、その時のp−メチルスチレンの物質量(mol)は総イソブチレンの物質量、すなわちイソブチレンモノマーの仕込み量(mol)に対して1/227(mol/mol)であること、並びに、イソブチレン及びp−メチルスチレンが共に一定の割合で消費されていることを確認した。四塩化チタンを投入してから76分後に、イソブチレン及びp−メチルスチレンの99重量%が消費されていることをガスクロマトグラフィーにより確認した。この時点でのイソブチレンとp−メチルスチレンのランダム共重合体(重合体ブロック(a))の重量平均分子量は106,000、数平均分子量は94,000であり、分子量分布は1.13であった。四塩化チタンの投入後100分後にスチレンモノマー61ml(0.53mol)を投入した。スチレンモノマー投入後145分後に投入したスチレンモノマーの86重量%が消費されたことをガスクロマトグラフィーにより確認した。次いで、反応溶液全体を、50℃に加熱している2.8重量%水酸化ナトリウム水溶液0.3Lに注ぎ込み、60分間メカニカルスターラーを使用して激しく撹拌することで、重合を停止させた。次に、純水0.3Lで洗浄を2回繰り返した。その後、加熱下に溶剤等の揮発分を留去し、乾燥させることにより、ポリスチレンブロック(重合体ブロック(b))とメチルスチレン−イソブチレン共重合体(重合体ブロック(a))とから成る熱可塑性エラストマーを302g得た。得られた熱可塑性エラストマーの重量平均分子量は138,000、数平均分子量は112,000であり、分子量分布は1.24であった。結果を表1に示す。
200LのSUS製重合機の容器内を窒素置換した後、配管を通して、塩化ブチル(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)89.6L及びヘキサン(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)38.4Lを加えた。重合機のジャケットに−80℃のブラインを通して重合機を冷却した後、イソブチレンモノマー25.3L(268mol)を加えた。次に、p−ジクミルクロライド21.06g(0.091mol)及びトリエチルアミン55.3g(0.4mol)を加えた。次に、チタンテトライソプロポキシド694ml(2.34mol)を加え、系中を−70℃まで冷却した。四塩化チタン1.8L(16.4mol)を加えて重合を開始した。四塩化チタンを投入してから間もなく、p−メチルスチレン215g(1.82mol)と塩化ブチル925g、ヘキサン295gの混合溶液を47.8g/minの流速で滴下設備を使い30分かけて全量を滴下した。pMStの1分間当たりの投入速度は、pMSt滴下終了時の反応溶液の容量に対して、0.4mM/minであった。反応中随時反応溶液を抜き取り、イソブチレン及びp−メチルスチレンの濃度を測定したところ、p−メチルスチレン滴下終了時に、未反応のp−メチルスチレン濃度が最も高く、その時のp−メチルスチレンの物質量は総イソブチレンの物質量、すなわちイソブチレンモノマーの仕込み量に対して1/528(mol/mol)であること、並びに、イソブチレン及びp−メチルスチレンが共に一定の割合で消費されていることを確認した。四塩化チタンを投入してから109分後に、イソブチレン及びp−メチルスチレンの99重量%が消費されていることをガスクロマトグラフィーにより確認した。この時点でのイソブチレンとp−メチルスチレンのランダム共重合体(重合体ブロック(a))の重量平均分子量は173,000、数平均分子量は98,000であり、分子量分布は1.77であった。四塩化チタンの投入後120分後にスチレンモノマー3.655L(31.7mol)を投入した。スチレンモノマー投入後176分後に投入したスチレンモノマーの81重量%が消費されたことをガスクロマトグラフィーにより確認した。次いで、反応溶液全体を、70℃に加熱している2.8重量%水酸化ナトリウム水溶液125Lに注ぎ込み、60分間激しく撹拌することで、重合を停止させた。次に、純水125Lで洗浄を2回繰り返した。その後、加熱下に溶剤等の揮発分を留去し、乾燥させることにより、ポリスチレンブロック(重合体ブロック(b))とメチルスチレン−イソブチレン共重合体(重合体ブロック(a))とから成る熱可塑性エラストマーを18.0kg得た。得られた熱可塑性エラストマーの重量平均分子量は188,000、数平均分子量は116,000であり、分子量分布は1.61であった。熱可塑性エラストマーの各種物性結果はTb:5.57MPa、及びEb:1089%であった。結果を表1に示す。
2Lのセパラブルフラスコの容器内を窒素置換した後、注射器を用いて、塩化ブチル(蒸留後、モレキュラーシーブスで乾燥したもの)1202mL及びヘキサン(蒸留後、モレキュラーシーブスで乾燥したもの)515mLを加えた。重合容器を−72℃のドライアイス/エタノール中に浸して冷却した後、イソブチレンモノマー421mL(4.45mol)を加えた。次に、p−ジクミルクロライド0.7g(3.03mmol)及びトリエチルアミン3.1g(22mmol)を加えた。次に、チタンテトライソプロポキシド9.0ml(30mmol)を加え、系中を−70℃まで冷却した。四塩化チタン23mL(0.21mol)を加えて重合を開始した。四塩化チタンを投入してから間もなく、p−メチルスチレン7.2g(61mmol)と塩化ブチル4.6g、ヘキサン2.0gの混合溶液を0.46g/minの流速でシリンジポンプを使い30分かけて全量を滴下した。pMStの1分間当たりの投入速度は、pMSt滴下終了時の反応溶液の容量に対して、0.9mM/minであった。反応中随時反応溶液を抜き取り、イソブチレン及びp−メチルスチレンの濃度を測定したところ、p−メチルスチレン滴下終了時に、未反応のp−メチルスチレン濃度が最も高く、その時のp−メチルスチレンの物質量(mol)は総イソブチレンの物質量、すなわちイソブチレンモノマーの仕込み量(mol)に対して1/183(mol/mol)であること、並びに、イソブチレン及びp−メチルスチレンが共に一定の割合で消費されていることを確認した。四塩化チタンを投入してから115分後に、イソブチレン及びp−メチルスチレンの99重量%が消費されていることをガスクロマトグラフィーにより確認した。この時点でのイソブチレンとp−メチルスチレンのランダム共重合体(重合体ブロック(a))の重量平均分子量は113,000、数平均分子量は96,000であり、分子量分布は1.17であった。四塩化チタンの投入後135分後にスチレンモノマー61ml(0.53mol)を投入した。スチレンモノマー投入後95分後に投入したスチレンモノマーの82重量%が消費されたことをガスクロマトグラフィーにより確認した。次いで、反応溶液全体を、50℃に加熱している2.8重量%水酸化ナトリウム水溶液0.3Lに注ぎ込み、60分間メカニカルスターラーを使用して激しく撹拌することで、重合を停止させた。次に、純水0.3Lで洗浄を2回繰り返した。その後、加熱下に溶剤等の揮発分を留去し、乾燥させることにより、ポリスチレンブロック(重合体ブロック(b))とメチルスチレン−イソブチレン共重合体(重合体ブロック(a))とから成る熱可塑性エラストマーを307g得た。得られた熱可塑性エラストマーの重量平均分子量は142,000、数平均分子量は104,000であり、分子量分布は1.36であった。結果を表1に示す。
p−ジクミルクロライドを0.47g(2.03mmol)にした以外は実施例7と同様の操作を行い、熱可塑性エラストマーを得た。イソブチレンとp−メチルスチレンのランダム共重合体(重合体ブロック(a))の重量平均分子量は160,000、数平均分子量は131,000であり、分子量分布は1.22であった。また、ポリスチレンブロック(重合体ブロック(b))とメチルスチレン−イソブチレン共重合体(重合体ブロック(a))とから成る熱可塑性エラストマーの重量平均分子量は179,000、数平均分子量は36,000であり、分子量分布は1.31であった。pMStの1分間当たりの投入速度は、pMSt滴下終了時の反応溶液の容量に対して、0.9mM/minであった。重合中のp−メチルスチレンの最大物質量(mol)は総イソブチレンの物質量、すなわちイソブチレンモノマーの仕込み量(mol)に対して1/128(mol/mol)であり、並びに、イソブチレン及びp−メチルスチレンは共に一定の割合で消費されていた。
p−ジクミルクロライドを0.35g(1.52mmol)、チタンテトライソプロポキシドを11.6ml(39mmol)、四塩化チタン30mL(0.27mol)にした以外は実施例7と同様の操作を行い、熱可塑性エラストマーを得た。イソブチレンとp−メチルスチレンのランダム共重合体(重合体ブロック(a))の重量平均分子量は189,000、数平均分子量は158,000であり、分子量分布は1.20であった。また、ポリスチレンブロック(重合体ブロック(b))とメチルスチレン−イソブチレン共重合体(重合体ブロック(a))とから成る熱可塑性エラストマーの重量平均分子量は211,000、数平均分子量は180,000であり、分子量分布は1.17であった。pMStの1分間当たりの投入速度は、pMSt滴下終了時の反応溶液の容量に対して、0.9mM/minであった。重合中のp−メチルスチレンの最大物質量(mol)は総イソブチレンの物質量、すなわちイソブチレンモノマーの仕込み量(mol)に対して1/151(mol/mol)であり、並びに、イソブチレン及びp−メチルスチレンは共に一定の割合で消費されていた。
p−ジクミルクロライドを0.28g(1.22mmol)、チタンテトライソプロポキシドを13.5ml(46mmol)、四塩化チタン35mL(0.32mol)にした以外は実施例7と同様の操作を行い、熱可塑性エラストマーを得た。イソブチレンとp−メチルスチレンのランダム共重合体(重合体ブロック(a))の重量平均分子量は204,000、数平均分子量は135,000であり、分子量分布は1.51であった。また、ポリスチレンブロック(重合体ブロック(b))とメチルスチレン−イソブチレン共重合体(重合体ブロック(a))とから成る熱可塑性エラストマーの重量平均分子量は190,000、数平均分子量は93,000であり、分子量分布は1.93であった。pMStの1分間当たりの投入速度は、pMSt滴下終了時の反応溶液の容量に対して、0.9mM/minであった。重合中のp−メチルスチレンの最大物質量(mol)は総イソブチレンの物質量、すなわちイソブチレンモノマーの仕込み量(mol)に対して1/146(mol/mol)であり、並びに、イソブチレン及びp−メチルスチレンは共に一定の割合で消費されていた。
p−メチルスチレン3.6g(30mmol)と塩化ブチル2.3g、ヘキサン1.0gの混合溶液を0.23g/minの流速を滴下投入した以外は実施例7と同様の操作を行い、熱可塑性エラストマーを得た。イソブチレンとp−メチルスチレンのランダム共重合体(重合体ブロック(a))の重量平均分子量は117,000、数平均分子量は103,000であり、分子量分布は1.14であった。また、ポリスチレンブロック(重合体ブロック(b))とメチルスチレン−イソブチレン共重合体(重合体ブロック(a))とから成る熱可塑性エラストマーの重量平均分子量は148,000、数平均分子量は129,000であり、分子量分布は1.15であった。pMStの1分間当たりの投入速度は、反応溶液の最終容量に対して、0.5mM/minであった。重合中のp−メチルスチレンの最大物質量(mol)は総イソブチレンの物質量、すなわちイソブチレンモノマーの仕込み量(mol)に対して1/459(mol/mol)であり、並びに、イソブチレン及びp−メチルスチレンは共に一定の割合で消費されていた。
p−ジクミルクロライドを0.47g(2.03mmol)にした以外は実施例11と同様の操作を行い、熱可塑性エラストマーを得た。イソブチレンとp−メチルスチレンのランダム共重合体(重合体ブロック(a))の重量平均分子量は154,000、数平均分子量は126,000であり、分子量分布は1.23であった。また、ポリスチレンブロック(重合体ブロック(b))とメチルスチレン−イソブチレン共重合体(重合体ブロック(a))とから成る熱可塑性エラストマーの重量平均分子量は176,000、数平均分子量は101,000であり、分子量分布は1.74であった。pMStの1分間当たりの投入速度は、反応溶液の最終容量に対して、0.5mM/minであった。重合中のp−メチルスチレンの最大物質量(mol)は総イソブチレンの物質量、すなわちイソブチレンモノマーの仕込み量(mol)に対して1/370(mol/mol)であり、並びに、イソブチレン及びp−メチルスチレンは共に一定の割合で消費されていた。
p−メチルスチレンと一緒にp−クロロメチルスチレン0.84g(5.5mmol)を滴下投入した以外は実施例5と同様の操作を行い、熱可塑性エラストマーを得た。イソブチレン、p−メチルスチレン、及びp−クロロメチルスチレンのランダム共重合体(重合体ブロック(a))の重量平均分子量は101,000、数平均分子量は81,000であり、分子量分布は1.24であった。また、ポリスチレンブロック(重合体ブロック(b))とクロロメチルスチレン−メチルスチレン−イソブチレン共重合体(重合体ブロック(a))とから成る熱可塑性エラストマーの重量平均分子量は125,000、数平均分子量は88,000であり、分子量分布は1.42であった。得られた熱可塑性エラストマーの各種結果は、Tb:4.76MPa、Eb:1160%であった。pMStの1分間当たりの投入速度は、pMSt滴下終了時の反応溶液の容量に対して、1.1mM/minであった。重合中のp−メチルスチレンの最大物質量(mol)は総イソブチレンの物質量、すなわちイソブチレンモノマーの仕込み量(mol)に対して1/200(mol/mol)であり、並びに、イソブチレン及びp−メチルスチレンは共に一定の割合で消費されていた。結果を表2に示す。
実施例3で得られた臭素化された熱可塑性エラストマー20.0gをトルエン96.3gに溶解させ、更にアクリル酸カリウム16.6g、テトラブチルアンモニウム1.46g、キョーワード700(登録商標、協和化学工業社製)0.08g、及びH−TEMPO(デグサ社製)0.002gを投入して90℃で加熱攪拌した。90℃到達から1時間後、大過剰量のメタノールへ反応溶液を投入し、アクリロイル基が導入された熱可塑性エラストマーを析出させた。メタノールを数回入れ替えて不純物を除いた後、析出物を80℃真空条件下で一晩乾燥させ、アクリロイル基が導入された熱可塑性エラストマーを得た。アクリロイル基が導入された熱可塑性エラストマーの1H NMRを測定したところ、モノブロモメチル基を示唆するシグナルが完全に消失し、アクリロイル基を示唆するシグナルが発生しているのを確認した。アクリロイル基のシグナルの積分値から、アクリロイル基は反応前のモノブロモメチル基に対して97%が導入されたことが算出された。アクリロイル化後の熱可塑性エラストマーの各種結果はTb:4.50MPa、Eb:1205%であった。
2Lのセパラブルフラスコの容器内を窒素置換した後、注射器を用いて、塩化ブチル(蒸留後、モレキュラーシーブスで乾燥したもの)274.5mL及びヘキサン(蒸留後、モレキュラーシーブスで乾燥したもの)117.6mLを加えた。重合容器を−80℃のドライアイス/エタノール中に浸して冷却した後、イソブチレンモノマー93.9mL(1.016mol)を加えた。次に、p−ジクミルクロライド0.160g(0.69mmol)及びトリエチルアミン0.210g(2.1mmol)を加えた。次に、チタンテトライソプロポキシド2.05ml(0.691mmol)を加え、系中を−70℃まで冷却した。四塩化チタン5.30mL(0.0484mol)を加えて重合を開始した。四塩化チタンを投入してから間もなく、p−メチルスチレン3.265g(0.0276mol)と塩化ブチル5.78g、ヘキサン1.84gの混合溶液0.363gを1分毎にシリンジを使って30分間かけて全量をショット投入した。pMStの1ショットあたりの投入量は、反応溶液の最終容量に対して、1.8mM/shotであった。反応中随時反応溶液を抜き取りp−メチルスチレンの濃度を測定したところ、p−メチルスチレン投入終了時が未反応のp−メチルスチレン濃度が最も高く、その時のp−メチルスチレンの物質量(mol)は総イソブチレンの物質量、すなわちイソブチレンモノマーの仕込み量(mol)に対して1/83(mol/mol)であった。四塩化チタンを投入してから102分後に、イソブチレン及びp−メチルスチレンの99重量%が消費されていることをガスクロマトグラフィーにより確認した。この時点でのイソブチレンとp−メチルスチレンのランダム共重合体(重合体ブロック(a))の重量平均分子量は95,000、数平均分子量は44,000であり、分子量分布は2.19であった。四塩化チタンの投入後125分後にスチレンモノマー13.85ml(0.12mol)を投入した。スチレンモノマー投入後94分後に投入したスチレンモノマーの80重量%が消費されたことをガスクロマトグラフィーにより確認した。次いで、反応溶液全体を、70℃に加熱している2.8重量%水酸化ナトリウム水溶液0.3Lに注ぎ込み、60分間メカニカルスターラーを使用して激しく撹拌することで、重合を停止させた。次に、純水0.3Lで洗浄を2回繰り返した。その後、加熱下に溶剤等の揮発分を留去し、乾燥させることにより、ポリスチレンブロック(重合体ブロック(b))とメチルスチレン−イソブチレン共重合体(重合体ブロック(a))とから成る熱可塑性エラストマーを70g得た。得られた熱可塑性エラストマーの重量平均分子量は107,000、数平均分子量は59,000であり、分子量分布は1.80であった。熱可塑性エラストマーの物性結果はTb:2.56MPa、及びEb:1506%であった。結果を表2に示す。
200LのSUS製重合機の容器内を窒素置換した後、配管を通して、塩化ブチル(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)66.37L及びヘキサン(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)21.189mLを加えた。重合機のジャケットに−80℃のブラインを通して重合機を冷却した後、イソブチレンモノマー26.187L(277.223mol)を加えた。次に、p−ジクミルクロライド43.576g(0.189mol)及びトリエチルアミン57.23g(0.57mol)を加えた。次に、チタンテトライソプロポキシド558ml(1.89mol)を加え、系中を−70℃まで冷却した。四塩化チタン1.447L(13.20mol)を加えて重合を開始した。四塩化チタンを投入してから間もなく、p−メチルスチレン0.891kg(7.54mol)と塩化ブチル1.576kg、ヘキサン0.503kgの混合溶液0.520gを10分毎に圧入して30分間かけて全量をショット投入した。pMStの1ショットあたりの投入量は、反応溶液の最終容量に対して、13.8mM/shotであった。反応中随時反応溶液を抜き取りp−メチルスチレンの濃度を測定したところ、p−メチルスチレン滴下終了時に、未反応のp−メチルスチレン濃度が最も高く、その時のp−メチルスチレンの物質量(mol)は総イソブチレンの物質量、すなわちイソブチレンモノマーの仕込み量(mol)に対して1/88(mol/mol)であった。四塩化チタンを投入してから100分後に、イソブチレン及びp−メチルスチレンの99重量%が消費されていることをガスクロマトグラフィーにより確認した。この時点でのイソブチレンとp−メチルスチレンのランダム共重合体(重合体ブロック(a))の重量平均分子量は97,000、数平均分子量は55,000であり、分子量分布は1.75であった。四塩化チタンの投入後120分後にスチレンモノマー3.42L(32.84mol)を投入した。スチレンモノマー投入後64分後に投入したスチレンモノマーの78重量%が消費されたことをガスクロマトグラフィーにより確認した。次いで、反応溶液全体を、70℃に加熱している2.8重量%水酸化ナトリウム水溶液125Lに注ぎ込み、60分間メカニカルスターラーを使用して激しく撹拌することで、重合を停止させた。次に、純水125Lで洗浄を2回繰り返した。その後、加熱下に溶剤等の揮発分を留去し、乾燥させることにより、ポリスチレンブロック(重合体ブロック(b))とメチルスチレン−イソブチレン共重合体(重合体ブロック(a))とから成る熱可塑性エラストマーを19.05kg得た。得られた熱可塑性エラストマーの重量平均分子量は111,000、数平均分子量は53,000であり、分子量分布は2.10であった。熱可塑性エラストマーの物性試験である、破断強度:Tb及び破断伸び:Ebの各試験は、得られた熱可塑性エラストマーの強度が低すぎて、測定不能であった。結果を表2に示す。
2Lのセパラブルフラスコの容器内を窒素置換した後、注射器を用いて、塩化ブチル(蒸留後、モレキュラーシーブスで乾燥したもの)367mL及びヘキサン(蒸留後、モレキュラーシーブスで乾燥したもの)157mLを加えた。重合容器を−72℃のドライアイス/エタノール中に浸して冷却した後、イソブチレンモノマー128mL(1.36mol)、及びp−メチルスチレン4.4g(37mmol)を加えた。次に、p−ジクミルクロライド0.21g(0.92mmol)及びトリエチルアミン0.93g(6.7mmol)を加えた。次に、チタンテトライソプロポキシド2.7ml(9.2mmol)を加え、系中を−70℃まで冷却した。四塩化チタン7.1mL(0.06mol)を加えて重合を開始した。p−メチルスチレン濃度は重合開始時が最も高く、その時のp−メチルスチレンの物質量(mol)は総イソブチレンの物質量、すなわちイソブチレンモノマーの仕込み量(mol)に対して1/37(mol/mol)であった。四塩化チタンを投入してから55分後に、イソブチレン及びp−メチルスチレンの99重量%が消費されていることをガスクロマトグラフィーにより確認した。この時点でのイソブチレンとp−メチルスチレンの共重合体(重合体ブロック(a))の重量平均分子量は116,000、数平均分子量は91,000であり、分子量分布は1.28であった。四塩化チタンの投入後72分後にスチレンモノマー19ml(0.16mol)を投入した。スチレンモノマー投入100分後に投入したスチレンモノマーの83重量%が消費されたことをガスクロマトグラフィーにより確認した。次いで、反応溶液全体を、50℃に加熱している2.8重量%水酸化ナトリウム水溶液0.3Lに注ぎ込み、60分間メカニカルスターラーを使用して激しく撹拌することで、重合を停止させた。次に、純水0.3Lで洗浄を2回繰り返した。その後、加熱下に溶剤等の揮発分を留去し、乾燥させることにより、ポリスチレンブロック(重合体ブロック(b))とメチルスチレン−イソブチレン共重合体(重合体ブロック(a))とから成る熱可塑性エラストマーを93g得た。得られた熱可塑性エラストマーの重量平均分子量は136,000、数平均分子量は90,000であり、分子量分布は1.51であった。熱可塑性エラストマーの各種物性評価結果はTb:1.17MPa、及びEb:1094%であった。
2Lのセパラブルフラスコの容器内を窒素置換した後、注射器を用いて、塩化ブチル(蒸留後、モレキュラーシーブスで乾燥したもの)1151mL及びヘキサン(蒸留後、モレキュラーシーブスで乾燥したもの)128mLを加えた。重合容器を−72℃のドライアイス/エタノール中に浸して冷却した後、イソブチレンモノマー400mL(4.23mol)を加えた。次に、p−ジクミルクロライド0.67g(2.88mmol)及びα−ピコリン0.55g(5.9mmol)を加え、系中を−70℃まで冷却した。四塩化チタン4.5mL(0.04mol)を加えて重合を開始した。四塩化チタンを投入してから55分後に、イソブチレンの99重量%が消費されていることをガスクロマトグラフィーにより確認した。この時点でのイソブチレン単独重合体の重量平均分子量は92,000、数平均分子量は82,000であり、分子量分布は1.12であった。四塩化チタンの投入後73分後にスチレンモノマー46ml(0.4mol)を投入した。その後まもなくp−メチルスチレン11.9g(0.1mol)を投入した。スチレンモノマー投入100分後に投入したスチレンモノマーの84重量%が消費されたことをガスクロマトグラフィーにより確認した。次いで、反応溶液全体を、50℃に加熱している2.8重量%水酸化ナトリウム水溶液0.3Lに注ぎ込み、60分間メカニカルスターラーを使用して激しく撹拌することで、重合を停止させた。次に、純水0.3Lで洗浄を2回繰り返した。その後、加熱下に溶剤等の揮発分を留去し、乾燥させることにより、ポリスチレン−p−メチルスチレンブロックを有するイソブチレン重合体を281g得た。得られたポリマーの重量平均分子量は117,000、数平均分子量は95,000であり、分子量分布は1.23であった。ポリマーの各種物性評価結果はTb:14.6MPa、及びEb:933%であった。
表1及び2に示されたように、ブロック(a)の重合中に存在する未反応アルキルスチレン(B)の物質量を総イソオレフィン系単量体の物質量に対して1/90以下に保った実施例1〜13は比較例1〜3に比べてTbが高く熱可塑性エラストマー特有の優れた機械強度を示すとともに、優れた接着性及び耐熱性を併せ持っているといえる。なお、表1及び2では、接着性評価と耐熱性評価との合計を、これらの総合評価として示している。
Claims (15)
- 炭素数4〜7のイソオレフィン系単量体(A)と下記一般式(1)で表されるアルキルスチレン(B)と
を主成分とするブロック(a)と、芳香族ビニル単量体(C)を主成分とするブロック(b)と、から成る熱可塑性エラストマーの製造方法において、
下記一般式(2)で表される化合物を重合開始剤とし、
ブロック(a)の重合中に存在する未反応のアルキルスチレン(B)の物質量をイソオレフィン系単量体(A)の総物質量に対して、モル比で、1/90以下に保つことを特徴とする熱可塑性エラストマーの製造方法。 - 前記一般式(1)のR1及びR2は、同一であっても異なっていてもよく、水素原子、又は炭素数1〜5のアルキル基であることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性エラストマーの製造方法。
- 前記一般式(1)で表されるアルキルスチレン(B)の物質量が前記一般式(2)で表される重合開始剤の物質量に対して、モル比で1〜100倍であることを特徴とする請求項1又は2記載の熱可塑性エラストマーの製造方法。
- 前記熱可塑性エラストマーは、ブロック(a)が中間ブロックであって、ブロック(b)が両端ブロックである、トリブロック構造であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマーの製造方法。
- 前記炭素数4〜7のイソオレフィン系単量体(A)がイソブチレンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマーの製造方法。
- 前記アルキルスチレン(B)がp−メチルスチレンであり、前記芳香族ビニル単量体(C)がスチレンであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマーの製造方法。
- 前記ブロック(a)が、前記炭素数4〜7のイソオレフィン系単量体(A)に由来するユニットと前記アルキルスチレン(B)に由来するユニットとがランダムに連なった重合体ブロックであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマーの製造方法。
- 前記ブロック(a)及びブロック(b)から成るブロック構造重合体の重量平均分子量が5,000〜1,000,000であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマーの製造方法。
- 前記ブロック(a)の重量平均分子量がブロック構造重合体全体の重量平均分子量に対して60〜95%を占めることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマーの製造方法。
- 前記ブロック(a)の分子量分布が1.7以下であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマーの製造方法。
- 前記ブロック(a)の全重合時間のうちの10%以上の時間を使用して、アルキルスチレン(B)を滴下投入することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマーの製造方法。
- さらに、前記熱可塑性エラストマーにハロゲン基を導入する工程を含むことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマーの製造方法。
- さらに、前記熱可塑性エラストマーのハロゲン基を官能化剤と反応させてハロゲン基以外の官能基を導入する工程を含むことを特徴とする請求項12記載の熱可塑性エラストマーの製造方法。
- 請求項1〜13のいずれか1項に記載の製造方法により得られる熱可塑性エラストマー。
- イソブチレン由来のユニットと下記一般式(3)で表されるハロゲン基を有するユニットと
を主成分とするブロック(a)と、スチレン由来のユニットを主成分とするブロック(b)と、から成り、ブロック(a)が中間ブロックであって、ブロック(b)が両端ブロックである、トリブロック構造が主成分である熱可塑性エラストマーであって、該ハロゲン基を有するユニット数が1分子中、12〜45ユニットであり、該熱可塑性エラストマーの数平均分子量が70,000〜200,000であることを特徴とする熱可塑性エラストマー。
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