JP2005535746A - カチオン重合化可能モノマーの重合化処理 - Google Patents

カチオン重合化可能モノマーの重合化処理 Download PDF

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Abstract

本発明は新たな触媒系に関し、この触媒系は連続スラリー重合化処理におけるイソブチレン基重合体の生産においてブチル反応器スラリー処理の伝熱を向上させる。この処理は、ルイス酸とCSまたは3次ハロゲンを有する更に大きな開始剤を伴うポーラー稀釈剤におけるモノマーの混合体を包含する無水重合化系において実行される。

Description

発明の分野
本発明はラバー合成物に有益なイソブチレン基重合体の生成のための改良された方法に関する。
発明の背景
イソブチレン−イソプレン 重合体(一般に「ブチル・ラバー」と称される)は1930年代から良く知られており、それらの合成及び特性についてはKresge and Wang in 8 KIRK-OTHMER ENCYCLOPEDIA OF CHEMICAL TECHNOLOGY, pp. 934-955 (1993年第四版) に記載されている。これらブチル・ラバー重合体は良好な対空気不浸透性、伸張または圧縮時における高い減衰レベルを有するので、タイヤ及び医薬工業製品に広く用いられている。共重合体は、ルイス酸と開始剤とを含む触媒を用いて約−95℃におけるカチオンスラリー重合化処理により製造される。水及び無水HClなどの触媒は広く用いられている。関連特許文献は欧州特許第0279456号、WO 00/40624号、米国特許第4,385,560号、同第5,169,914号及び同第5,506,316号であり、これらは参照により本明細書に組み込まれている。
他の背景技術参照文献は米国特許第4,146,692号、同第4,171,414号及び同第4,269,955号を含む。
これらのラバーを製造するのに用いられる商用反応器は、容積10乃至30リットル以上の良好な混合槽であり、ポンプインペラーによって高い循環速度が与えられる。重合化とポンプとは共に発熱を伴うので、スラリーを加工常温に保つために、反応器は熱交換器を包含する。このような連続流攪拌タンク反応器(continuous flow stirred tank reactor: CFSTR)の一実施形態は、米国特許第5,417,930号に見出され、これは参照により本明細書に組み込まれており、以下では概括的に「反応器」または「ブチル反応器」と称する。これらの反応器においては、スラリー(反応モノマー)がポンプにより熱交換器の管系を通じて循環し、シェル側の沸騰エチレンは冷却を与え、スラリー温度は、沸騰エチレン温度、要求される熱フラックス及び熱転移に対する全抵抗により定まる。スラリー側では、熱交換器表面に漸進的に汚れが付着し、これはしばしば皮膜状付着と称され、スラリー温度の増大の原因となる。これは大概の場合には、実際的なスラリー濃度に制約を与えるので、殆どの反応器ではスラリー、希釈不反応モノマーの全重量に対して21乃至28wt%のみが使用可能である。
スラリー温度が上昇するにつれて、スラリー粘度が高くなり、熱移転係数の無視できない減少をもたらすので、スラリー温度の更なる上昇を惹起する事象がある。温度上昇は更なる粘度増大を引き起こし、これはスラリーが不反応になるまで前進的に連続し、反応器の閉塞をもたらすスラリーの凝集を開始させる。その結果、急激なウォームアップ(これはしばしば制御不能(run away)と称される)を被る反応器は、汚染物付着化及び閉塞化を回避すべく直ちに稼動を止めるので、結局は設備機器を混乱させる。
ここで反応器「ウォームアップ」は、重合化進行につれての反応器温度の漸進的な増大を意味する。一定の重合化速度においては、ウォームアップは反応器内の熱除去能力の漸進的損失の結果である。反応器から除去された熱は次式(1)によって数学的に記述できる。
Figure 2005535746
但し、Qは除去された熱、Aは反応器の表面領域、Uは全体的な熱転移係数であり、これはスラリー自身、反応器の壁、反応器上に形成された皮膜、発熱重合化反応から熱を引き抜くのに用いられる沸騰エチレンについての熱係数を含む。2つのT値はそれぞれスラリー、エチレンの温度である。
重合化処理において、熱転移についての温度差駆動力は、(a)全熱係数Uが低減すること、及び/または(b)熱伝達領域は反応進行中に例えば管閉塞により損失することにより増大してしまう。これらは反応路の皮膜の形成及び塊状付着物の結果として生じる。またUは、反応器循環速度の降下またはスラリー粘着性の増加に伴い減少する。以下の数学的関係により規定されることを望むものではないが、スラリー側の伝熱係数は、次式(2)に示すように管状流量についてのジーダーテイト(Sieder-Tate)式によりスラリーの粘度に関係する。
Figure 2005535746
但し、hslurryはスラリー側熱交換係数、Dは反応器熱伝導管の径、kは反応器重合化スラリーの熱伝導性、vは管内側スラリーの平均速度、ρはスラリーの平均密度、μは重合化スラリーの平均バルク粘性、cは重合化スラリーの特定の熱、μは重合化スラリーの平均壁粘度である。従って、hslurryは式(2)における(1/μ0.4に比例する。
これら反応器の使用に関連する操作上の問題は、反応器内で生じ得る特定の反応及び特定の場所に依存して変化する。これらの反応器に伴う一つの問題は、原料が導入されるポンプインペラーの下側(または上側)に不均一な領域が存在することである。ポンプに隣接するモノマー富領域は特に厄介な問題を孕んでおり、これは、原料がせいぜい40%モノマー濃度で供給される一方、反応器内の安定状態モノマーレベルは非常に低く、代表的には1%乃至10%であることに起因する。本発明の発明者は、注目すべきことに、C5または三次以上のハロアルキルのような開始剤が系に添加されたならば、スラリーの粘度の低減と両立して反応器伝熱係数が改善されることを見出した。これは二つの理由により予期されていなかった。
第1に、開始剤2−クロロ−2,4,4−トリメチル−ペンタン(TMPCl)の使用は、オレフィンの重合化及び高反応性パラ−アルキルスチレンにおいて既に実証されており、これは米国特許出願第09/684,713号(200年10月6日出願)(本願の譲受人に譲渡された)に開示されている。しかしながら、例えばブチル・ラバー生産に用いられる共役ジエンは重合化における遅延モノマーとして作用することが知られている。この観察結果は、ブチル・ラバーの重合化におけるTMPClまたは他のC5或いは更に大きな開始剤の使用から逸脱することを教示する傾向にある。
第2に、特定の3次アルキルハロゲン化開始剤、例えば三次ブチルクロリド(C三次ハロゲン化物)はKkennedy 他により米国特許第3,560,458号に示されており、これはHCLに比べると、小規模の回分試験におけるイソブチレン重合化を改善する。これは、小規模回分試験におけるタート−ブチルクロリド及びTMPClに比べると、改良を与えるには依然として小さすぎる。更に小回分処理における安定状態の欠如は、連続的なスラリー処理または反応器の汚物付着の関連する問題が進行する際には、熱伝達及び粘性度の変化が明らかにならないことを意味する。
発明者は、Cよりも大きな特定のアルキルハロゲン化化合物は、連続スラリー反応器におけるブチル・ラバー重合化のための開始剤としてHClを用いることに伴う反応器汚物付着を相当に低減するという予期せぬことを見出した。本発明は高スラリー濃度及び/または殆どの商用反応器で実際的な期間よりも長い稼動期間を可能とする。
発明の概要
従って、本発明の一つの目的は、ブチル・ラバーを形成する共役ジエンによるイソオレフィンの重合化のために改良された触媒系を採用することにより、ブチル反応器内の熱伝導を改良する方法を与えることである。
改良された触媒系は、ルイス酸と開始剤とを含み、その開始剤は、スラリーの熱伝達係数を低下させることにより、重合化スラリーから反応器内に構築された熱交換系への熱伝達を改良する。これは究極的に汚物付着速度を低下させ、反応器へ注入されるべきモノマーの高濃度及び維持すべき高いスラリー濃度を可能とし、及び/または洗浄前までの長時間に亘って反応器を稼動させることを可能とするので、製品及び処理の商業的価値を改善する。
本発明の一つの実施形態は、少なくとも一つのイソオレフィンモノマー及び少なくとも一つの共役ジエンモノマーの不規則な共重合体の処方において連続スラリー重合化反応器内の熱伝導能力、反応器内にスラリーを形成する反応モノマーを向上させる。この方法は極希釈においてイソオレフィン及びジエンモノマー、ルイス酸、及び開始剤を反応させることを含み、開始剤は次の化学式を有する。
Figure 2005535746
ここでXはハロゲンであり、RはC乃至Cアルキル及びC乃至Cアルケニルからなるグループから選択され、RはC乃至Cアルキル及びC乃至Cアルケニル並びにフェニルアルキルからなるグループから選択され、RはC乃至C200アルキル、C乃至Cアルケニル、フェニル、フェニルアルキル、アルキルフェニル、C乃至C10サイクロアルキルからなるグループから選択され、且つ
Figure 2005535746
ここでXはハロゲンであり、RはC乃至Cアルキル及びC乃至Cアルケニルからなるグループから選択され、RはC乃至Cアルキル、C乃至Cアルケニル及びフェニルアルキルからなるグループから選択され、Rはフェニレン、ビフェニル、α,ω−ジフェニルアルカン及び――(CH――から選択され、nは1乃至10の整数であり、R,R,及びRはアダマンチルまたはボルニル環系を形成し、Xグループは3次炭素状態にあり、ルイス酸及び開始剤は、イソオレフィン及びジエンモノマーとの接触に先立つ60秒未満の接触時間で接触する。更に、反応器内のスラリーは一実施形態においては50wt%以下の濃度である。
他の実施形態においては、本発明はパラ−アルキルスチレンコモノマーを包含するイソオレフィン共重合体の触媒系及び生産処理を与える。改良された触媒系及び処理は、共重合体全体、特にイソブチレン パラ−メチルスチレン(IPMS)共重合体についての商業的スラリー重合化についての様々な予期せぬ利点を与えることが見出されている。本発明は、高PAS含有物を有するイソオレフィン−パラ−アルキルスチレンン(IPAS)共重合体、特に高PMS含有物(例えば10−20重量パーセントPMS)を有するイソブチレン−パラ−メチルスチレン(IPMS)共重合体の生産に特に有益である。
特定の好ましい実施形態においては、生産された共重合体は、イソオレフィンとしてのイソブチレン、パラ−アルキルスチレンコモノマーとしてのパラ−メチルスチレンを包含する。これらの実施形態の説明は、広範な発明を制限するように解釈すべきではなく、少なくとも一つのイソオレフィン及び少なくとも一つのパラ−アルキルスチレン(PAS)モノマーの共重合体へ広く適用可能である。
本発明によれば、出願人は、4乃至7炭素原子及びパラ−アルキルスチレンモノマーを有するイソ−モノ−オレフィンを共重合体化する改良された重合化系を見出している。本発明の好ましい実施形態によれば、処理は約80wt%と99.5wt%との間のイソオレフィン、例えば約0.5wt%と20wt%との間のパラ−アルキルスチレン、例えばパラメチルスチレンを包含する共重合体を生成する。しかしながら本発明の他の実施形態においては、ガラス状またはプラスチック材料も生産され、共重合体は、約10wt%と99.5wt%との間のイソオレフィン、またはイソブチレン、及び例えば約0.5wt%と90wt%との間のパラ−アルキルスチレン、またはパラメチルスチレンを包含する。
特定の好ましい実施形態においては、本発明は、少なくとも一つのイソオレフィンモノマー及び少なくとも一つのパラ−アルキルスチレンモノマーの不規則共重合体を処方する連続スラリー重合化処理を与え、これは、前記モノマーの無水重合化系において、ポーラー溶媒、ルイス酸、及び開始剤を反応させることを含み、前記重合化系は、以下の化学式を有する自然位置電子対ドナー開始剤を形成する能力がある。
Figure 2005535746
ここでRは、アルキル、アルケニル、アリル、アラルキル、またはアラケニル基であって、30までの炭素原子を包含するが、Rが少なくとも一つのオレフィン不飽和を包含しない限りは、3炭素原子未満ではない。
とRとは、アルキル、アリル、またはアラルキルグループであって、30までの同数または異なる炭素原子を包含する。
Xはハロゲンまたはカーボキシ、ハイドロキシル、またはアルコキシル基である。
nは負の自然数である。
ここでルイス酸と開始剤とは、イソオレフィン及びパラ−アルキルスチレンモノマーとの接触に先立つ60秒未満の接触時間で接触する。
他の実施形態においては、本発明はポリイソオレフィンラバーの生産を与える。これはイソオレフィンモノマーの間の重合化反応により生産される。本発明に採用されるオレフィン重合化原料は、イソブチレンタイプのラバー重合体の処方に従来用いられているオレフィン化合物である。好ましくはポリイソオレフィンラバーは、C乃至Cイソオレフィンモノマー成分、例えばイソブテンのモノマーを反応させることにより処方される。
一実施形態においては、イソオレフィンはC乃至C化合物、例えばイソブチレン、イソブテン、2メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、及び4メチル−1−ペンテンである。望ましくは、イソオレフィンはイソブチレンである。
特定の好ましい実施形態においては、本発明はイソオレフィンのホモ重合体、反応器内にスラリーを形成する反応モノマー、ルイス酸、及び開始剤の処方において連続スラリー重合化反応器に使用する重合化方法を与え、ここで開始剤は以下の化学式を有する。
Figure 2005535746
ここでXはハロゲンであり、RはC乃至Cアルキル及びC乃至Cアルケニルからなるグループから選択され、RはC乃至Cアルキル、C乃至Cアルケニル及びフェニルアルキルからなるグループから選択され、RはC乃至C200アルキル、C乃至Cアルケニル、フェニル、フェニルアルキル、アルキルフェニル、C乃至C10サイクロアルキルからなるグループから選択され、且つ
Figure 2005535746
ここでXはハロゲンであり、RはC乃至Cアルキル及びC乃至Cアルケニルからなるグループから選択され、RはC乃至Cアルキル、C乃至Cアルケニル及びフェニルアルキルからなるグループから選択され、Rはフェニレン、ビフェニル、α,ω−ジフェニルアルカン及び――(CH――からなるグループから選択され、nは1乃至10の整数であり、R,R,及びRはアダマンチルまたはボルニル環系も形成でき、Xグループは3次炭素状態にあり、ルイス酸及び開始剤は、イソオレフィンとの接触に先立つ60秒未満の接触時間で接触する。
接触時間を示す先述の何れの実施形態においても、代替的な接触時間(60秒未満、30秒未満、25秒未満、20秒未満、15秒未満、10秒未満、または5秒未満)をとってもよい。
詳細な説明
本発明は、共役ジエン共モノマーを包含するイソオレフィン共重合体の生産のための触媒系及び処理に関する。商用スラリー重合化処理に様々な予期せぬ利点を提供する改良された触媒系及び処理が発見されている。以下の説明及び例は広範な発明の実施形態を主眼としている。説明を特定する外延は、単に図示及び例示の実施形態の目的のためになされており、本発明をこれらの実施形態に限定して解釈すべきではない。
本発明の重合化系は、少なくとも2つのモノマー、ルイス酸触媒、開始剤、及びポーラー希釈剤の混合体を含む。共重合化反応器は、触媒、開始剤、またはモノマーにより複雑になる不純物が実質的にないように維持されており、また重合化反応は成長重合体鎖の連鎖転移及び終結を制限するか回避する状態のもとでなされる。無水状態は非常に好ましいものであり、当該技術分野で公知の技術によりモノマーと希釈剤との双方から除去せねばならない不純物、例えば活性水素原子(水、アルコール等)を含む成分に反応する。
用語の定義
本明細書に用いるように、用語「触媒系」は、本発明のオレフィンモノマーの重合化を触媒するのに用いられるルイス酸または他の金属複合体、以下に説明する開始剤、及び他のマイナー触媒成分を意味する。
本明細書で用いるように、用語「重合化系」は、ブチルタイプ反応器内の触媒系並びにモノマー及び不反応モノマーである。
本明細書で用いるように、用語「スラリー」は、希釈剤から沈殿する段階へ重合化された反応モノマーを意味する。スラリー「濃度」はこれら反応モノマーの重量パーセントであり、反応モノマー重量パーセントはスラリー、希釈剤、不反応モノマー及び触媒系の総重量による。
本明細書で用いるように、周期表グループについての新たな番号付け計画がHAWLEY‘S CONDENSED CHEMICAL DICTIONARY 82(1997年、第13板)によりなさていれる。
本明細書に用いるように用語「ブチル・ラバー」は、イソブチレンから誘導された反復単位を主に含む重合体を意味するが、共役ジエンから誘導さらた反復単位は含まない。
イソブチレン基重合体
ブチル・ラバーは、イソオレフィンと共役ジエン共モノマーとの間の重合化反応により生成されるので、イソオレフィン誘導単位及び共役ジエン誘導単位を含有する。触媒及び開始剤系(以下により詳細に説明する)に関連して採用されたオレフィン重合化原料はオレフィン化合物であり、その重合化はカチオン的に開始されることが知られており、パラ−アルキルスチレンモノマーのようなアロマティックモノマーを伴わない。好ましくは、本発明に採用されたオレフィン重合化原料は、ブチル型ラバー重合体の処方に従来用いられているオレフィン化合物である。ブチル重合体はコモノマー混合体を反応させることにより処方され、その混合体は少なくとも(1)イソブテンのようなC乃至Cのイソオレフィンモノマーと、(2)多重オレフィン(または共役ジエン)モノマー成分とを有する。イソオレフィンは、全コモノマー混合体の重量による範囲で、一実施形態では70乃至99.5wt%、他の実施形態においては85乃至95.5wt%である。コモノマー混合体内に存在する共役ジエン成分は、一実施形態においては30乃至0.5wt%であり、他の実施形態においては15乃至0.5wt%である。更に他の実施形態においては8乃至0.5wt%コモノマー混合体が共役ジエンである。
イソオレフィンはC乃至C化合物、例えばイソブテンまたは2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、及び4−メチル−1−ペンテンである。多重オレフィンはC乃至C14共役ジエン、例えばイソプレン、ブタジエン、2,3−ジメチル1、3−ブタジエン、ミルセン、6,6−ジメチルフルベン、ヘキサジエン、及びピプリレンである。本発明のブチル・ラバー重合体は、95乃至99.5wt%イソブチレンを、一実施形態においては0.5乃至8wt%イソプレンと、他の実施形態においては0.5wt%乃至5.0wt%イソプレンと反応させることにより得られた。
他の実施形態においては、本発明はパラ−アルキルスチレンコモノマーを含有するイソオレフィン共重合体の生産のための触媒系及び処理を与える。これらの共重合体一般、特にイソブチレン パラ−メチルスチレン(IPMS)共重合体の商用スラリー重合化処理に様々な予期せぬ利点を提供する改良された触媒系及び処理が発見されている。本発明は、高含有率のPASを有するイソオレフィン−パラ−アルキルスチレン(IPAS)共重合体、特に、高含有率のPMS(例えば10−20重量パーセントPMS)を有するイソブチレン−パラ−メチルスチレン(IPMS)共重合体の生産に特に有益である。
特定の好ましい実施形態においては、生産された共重合体はイソオレフィンとしてのイソブチレンと、パラ−アルキルスチレン コモノマーを含有する。これらの好ましい実施形態の説明は広範な発明を限定するように解釈すべきではなく、本発明は一般に、少なくとも1つのイソオレフィン及び少なくとも1つのパラ−アルキルスチレン(PAS)モノマーの共重合体に適用可能である。
本発明によれば、出願人は4乃至7炭素原子及びパラ−アルキルスチレン モノマーを有するイソ−モノ−オレフィンの共重合体化のための改良された重合化系を見出している。本発明の好ましい実施形態によれば、処理は、約80wt%と90wt%との間のイソオレフィン(例えばイソブチレン)と、約0.5wt%と20wt%との間のパラ−アルキルスチレン(例えばパラ−メチルスチレン)とを包含する共重合体を生産する。しかしながら他の実施形態においては、ガラス状またはプラスチック材料も良好に生産され、共重合体は、約10wt%と99.5wt%との間のイソオレフィンまたはイソブチレン、及び約0.5wt%と90wt%との間のパラ−アルキルスチレンまたはパラ−メチルスチレンを含む。
他の実施形態においては、本発明はポリイソオレフィンラバーの生産を与える。これはイソオレフィン モノマーの間の重合化反応により生産される。本発明に採用されたオレフィン重合化原料はイソブチレン型ラバーモノマーの処方に通常に用いられているオレフィン化合物である。好ましくは、ポリイソオレフィンラバーは、イソブチレンなどのC乃至Cのイソオレフィン モノマー成分のモノマーを反応させることにより処方される。
一実施形態においては、イソオレフィンはC乃至C化合物、例えばイソブチレン、イソブテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、及び4−メチル−1−ペンテンである。望ましくは、イソオレフィンはイソブチレンである。
ルイス酸
イソモノオレフィン及び共役ジエン、特にイソブチレン及びイソプレン、カチオン状態で共重合体化することができる。共重合体化はルイス酸触媒により実行される。本発明の実施形態は、ルイス酸触媒(Friedel-Crafts 触媒を含む)を含み、これは良好な重合化活性化を示す。望ましい触媒は元素周期表の第4,13及び15族からの金属に基づくルイス酸であり、その金属はボロン、アルミニウム、ガリウム、インジウム、チタニウム、ジルコニウム、錫、バナジウム、アルセニック、アンチモニー、及びビスマスを含む。一実施形態においては、金属はアルミニウム、ボロン、及びチタニウムであり、アルミニウムが望ましい。本発明の方法の実践では、弱酸ははアルキル化、平衡化、及び高いモノマー転換率を導かないことから、弱酸が好ましい。
第13族ルイス酸は一般表式RMX3−nを有し、ここでMは第13族金属、Rは、C乃至C12アルキル、アリル、アリラルキル、アルキラリル、及びサイクロアルキル基からなるグループから選択された一価水酸化炭素基、nは0から3の整数、Xは、フルオリン、クロリン、ブロミン、及びイオジン、好ましくはクロリンからなるグループから独立に選択されたハロゲンである。用語「アリラルキル」はアリファティック構造とアロマティック構造とを共に包含する基を意味し、基はアルキル状態になる。用語「アルキラリル」はアリファティック構造とアロマティック構造とを共に包含する基を意味し、基はアリル状態になる。これらのルイス酸の非限定的な例は以下を含む。即ちアルミニウム クロリド、アルミニウム ブロミド、ボロン トリフルオリド、エチル アルミニウム デクロリド(EtAlClまたはEADC)、ジエチル アルミニウム クロリド(EtAlClまたはDEAC)、エチル アルミニウム セスクイクロリド(Et1.5AlCl1.5またはEASC)、トリメチル アルミニウム、及びトリエチル アルミニウムである。
第4族ルイス酸は一般表式MXを有し、ここでMは第4族金属、Xはリガンド、好ましくはハロゲンである。非限定的な例はチタニウム テトラクロリド、ジルコニウム テトラクロリド、またはチン テトラクロリドを含む。
第15族ルイス酸は一般表式MXを有し、ここでMは第15族金属、Xはリガンド、好ましくはハロゲンであり、yは3から5の整数である。非限定的な例はバナジウム テトラクロリド及びアンチモニー ペンタフルオリドを含む。
特に好ましいルイス酸は、イソブチレン共重合体のカチオン重合化に有益なものであり、これはAlCl、EADC、EASC、DEAC、BF、TiCl等を含み、EASC及びEADCは特に好ましい。
反応器における(ルイス酸に基づく)触媒効率は、ルイス酸の開始剤に対するモル比を制御することにより、触媒の重合体/lbの10000lbと、触媒の重合体/lbの300lbとの間に維持され、好ましくは触媒の重合体/lbの4000lb乃至触媒の重合体/lbの1000lbの範囲である。
開始剤
本発明の一実施形態によれば、ルイス酸触媒は開始剤との組み合わせで用いられる。開始剤は、反応器内に伝播重合体鎖を迅速に形成するカーベニウムイオン対と平衡する複合体を産するように選択されたルイス酸を有する好適な希釈剤内であらかじめ複合化する能力がある開始剤である。これらの開始剤は反応器内に重合化の迅速で単純な開始剤を産し、これはイソブチレン 共重合体の商用カチオンスラリー重合化に従来用いられていた水またはHClのような触媒系の平衡特性における幾つかのポーラー問題を伴う遅い段階的進行の開始剤とは対照的である。この開始剤はCより大きな3次ハロゲンであり、この開始剤は化学式(A)を有する。
Figure 2005535746
ここでXはハロゲンであり、RはC乃至Cアルキル及びC乃至Cアルケニルからなるグループから選択され、RはC乃至Cアルキル、C乃至Cアルケニル及びフェニルアルキルからなるグループから選択され、RはC乃至C200アルキル、C乃至Cアルケニル、フェニル、フェニルアルキル、アルキルフェニル、C乃至C10サイクロアルキルからなるグループから選択され、且つ
Figure 2005535746
ここでXはハロゲンであり、RはC乃至Cアルキル及びC乃至Cアルケニルからなるグループから選択され、RはC乃至Cアルキル、C乃至Cアルケニル及びフェニルアルキルからなるグループから選択され、Rはフェニレン、ビフェニル、α,ω−ジフェニルアルカン及び――(CH――からなるグループから選択され、nは1から10の整数であり、R,R,及びRはアダマンチルまたはボルニル環系も形成でき、Xグループは3次炭素状態にある。
上記構造式基(B)を式(A)におけるRと置換すると以下の式(C)を得る。
Figure 2005535746
ここでR,R,R,R,R及びRは上述のように定義されている。構造式(C)で表される化合物はルイス酸及び開始剤は、2つの解離可能なハロゲンを包含し、構造式(A)により表される化合物を単純に複数倍したものと考えられる。
多官能開始剤が採用され、ここでは分岐共重合体の生産が望ましく、単機能及び倍官能開始剤が基本的に線形の共重合体の生産に好ましい。
構造(A)の一つの望ましい実施形態においては、開始剤は構造(D)におけるイソブチレンのオリゴマーである。
Figure 2005535746
ここでXはハロゲンであり、mの値は1から60、及びその混合体である。他の実施形態においてはmは2から40である。この構造は3次アルキル クロリド−終端ポリブチレンとしても記述され、それが有するMnは一実施形態においては2500までであり、他の実施形態においては1200までである。
好適な開始剤の比限定的な例は、水酸化炭素酸のクミル エスター、及びアルキル クミル エーテルである。代表的な開始剤は、例えば以下のような化合物を含む。即ち2−アセチル−2−フェニルプロパン、即ちクミル アセテイト; 2−メソキシ−フェニル プロパン、即ちクミルメチル−エーテル;1,4−di(2−メソキシ−2−プロピル)ベンゼン、即ちdi(クミルメチル エーテル);クミル ハロゲン、特にクロリド、即ち2−クロロ−2−フェニルプロパン、即ちクミル クロリド(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン;1,4−di(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼン、即ちdi(クミルクロリド);1,3,5―tri(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼン、即ちtri(クミルクロリド);アリファティック ハロゲン、特にクロリド、即ち2−クロロ−2,4,4−トリメチルペンタン(TMPCl)、2−ブロモ−2,4,4−トリメチルペンタン(TMPBr)、2,6−ジクロロ−2,4,4,6−テトラメチルヘプタン;クミル及びアリファティック ハイドロキシル、例えば1,4−di((2−ハイドロキシル−2−プロピル)−ベンゼン)、2,6−ジハイドロキシル−2,4,4,6−テトラメチルヘプタン、1−クロロアダマンタン及び1−クロロボルナン、5−3次−ブチル−1,3−di(1−クロロ−1−メチル エチル)ベンゼン及び同様な化合物である。他の好適な開始剤は米国特許第4,946,899号に見出され、これは米国特許慣行の目的のために本明細書に参照により組み込まれている。これらの開始剤は一般に、3次より大きいCまたはアリリック アルキルまたはベンジリック ハロゲンであり、多官能開始剤を含んでもよい。 これらの開始剤の望ましい例はTMPCl、TMPBr、2,6−ジクロロ−2,4,4,6−テトラメチルヘプタン、クミルクロリド及び“di−”及び“tri−”クミル クロイドまたはブロミドを含む。他の実施形態においては、開始剤は3次アルキル クロロイド−有限ポリイソブチレンであり、これは2500までのMn(平均分子重量数)を有する。
一実施形態においては、TMPCClは、メチルクロリド内のイソブチレンダイマーを解離し、次いで無水HClを添加してアルキルクロリドを形成する。過剰なHClは窒素により除去され、メチルクロリドにおけるTMPClの結果的な溶液が連続プラントにおける開始剤ストリームとして用いられてブチル重合体を生産する。商用型の処理の一実施形態においては、TMPClストリームは低温メチルクロリド(クロロメタン)ストリーム及びアルミニウム アルキル ストリームと混合されて触媒系を形成する。このストリームは、従来可能であったよりも更に制御性があり且つ経済的な条件のもとに、ブチル重合体生産に用いられる連続流攪拌タンク反応器(CFSTR)へ注入される。他の実施形態においては、イソブチレンダイマーはHClインラインと反応して反応器へ直接に供給される。
重合化反応状態
選択された希釈剤または希釈混合体は、妥当なレートで重合化を進める目的で或る程度のポーラーを有する希釈媒体を与えねばならない。この要求を完全に満たすために、非ポーラー及びポーラー希釈剤の混合体を使用することができる。代替的には、混合体、または単独のポーラー希釈剤がより望ましい。好適な非ポーラー希釈剤成分は、水酸化炭素、好ましくはアロマティックまたはサイクリック水酸化炭素またはそれらの混合体を含む。このような化合物は、例えばメチルサイクロヘキサン、サイクロヘキサン、トルエン、カーボン ジスサルファイド及びその他を含む。適切なポーラー希釈剤は、ハロゲン化水酸化炭素、ノーマル、分岐鎖またはサイクリック水酸化炭素を含む。特定の化合物は、好ましい液体希釈剤、例えばエチルクロリド、メチレン クロリド(ジクロメタン、CHCl)、メチルクロリド(クロロメタン、CHCl)、CO、CHCl、CCl、n−ブチル クロリド、クロロベンゼン、及び他の塩素処理水酸化炭素を含む。メチルクロリドは本発明の一つの実施形態において望ましく使用される。適切なポーラー及び溶解度を達成するためには、単独または複数の希釈剤が混合されているならば、その混合体は体積で少なくとも70%ポーラー希釈剤であることが望ましい。
標準的な場合のように、製品分子重量は、反応時間、温度、濃度、反応剤の特性、及び同様な因子により決定される。結果的に、異なる反応状態は、異なる分子重量の製品を生産することになる。従って、反応期間中に周期的になされる試料の検査による反応の経過の監視、即ち連続反応器の流出物の検査または採取試験により当技術分野で広く採用されて示されている技術を通じて、望ましい反応製品の合成が達成される。
本発明の実践に利用され得る反応器は、連続スラリー処理を実行できる従来の反応器及びその均等物、例えば米国特許第5,417,930号に開示されたものを含み、その米国特許は参照により本明細書に組み込まれている。反応器ポンプインペラーは、ポンピング上昇変動またはポンピング下降変動をなせる。反応器は、原料ストリームを含むモノマーの重合化に有効な充分な量の本発明の触媒系を包含するので、所望の特性を有する充分な量の重合体が生産される。原料ストリームが包含する総モノマー濃度は、一実施形態においては30wt%以上(モノマー、希釈剤、及び触媒系の総重量に基づく)であり、他の実施形態においては35wt%以上である。更に他の実施形態においては、原料ストリームは、モノマー、希釈剤、及び触媒系の総重量に基づく35wt%乃至50wt%濃度モノマーを含有する。
原料ストリームはシリカカチオン生成種を実質的に含まない。シリカカチオン生成種を実質的に含まないことは、原料ストリームにおけるこれらシリカ種のモノマーの総重量に基づいて0.0005wt%よりも多くないことを意味する。シリカカチオン生成種の代表例は、式RSiXまたはRSiX等(ここでRはアルキルであり、Xはハロゲンである)を有するハロ−アルキル シリカ化合物である。 最後に、原料ストリームはパラ−アルキルスチレンなどのアロマティック包含モノマーを含まないようにせねばならない。
反応条件は、望ましい温度、圧力、及び滞留時間が液相の反応媒体を維持し、且つ所望の特性を有する所望の重合体を生成するのに有効なものとする。代表的には、モノマー原料ストリームは、重合化条件下の触媒と不都合な反応を生じる不純物を基本的に含まない。例えばモノマー原料は、基(例えば苛性)、硫黄含有化合物(例えばHS、COS及びオルガノ−メルカプタン、例えばメチル メルカプタン、エチル メルカプタン)、N−含有化合物、酸素含有基例えばアルコールその他を実質的に含まないことが好ましい。
重合化反応温度は、目的の重合体分子重量、重合化すべきモノマー、及び標準処理変数、経済的考慮事項、例えばレート、温度制御その他に基づいて適宜に選択される。重合化のための温度は、一実施形態においては−10℃と重合化の凝固点との間であり、他の実施形態においては−25℃乃至−120℃である。更に他の実施形態においては、重合化温度は−40℃乃至−100℃であり、また更に他の実施形態においては−70℃乃至−100℃である。更に他の望ましい実施形態においては、温度範囲は−80℃乃至−100℃である。この温度は望ましい重合体分子重量が達成されるように選択される。反応圧力は、一実施形態においては200kPa乃至1600kPaとなり、他の実施形態においては300kPa乃至1200kPaとなり、更に他の実施形態においては400kPa乃至1000kPaとなる。
使用された触媒(ルイス酸)対モノマー比は、当該技術分野で炭素カチオン重合化処理について適宜なものである。触媒対モノマーモル比は、本発明の一実施形態においては0.10乃至20であり、他の実施形態においては0.5から10の範囲である。ルイス酸対開始剤の比は、他の望ましい実施形態においては0.75乃至2.5であり、更に他の望ましい実施形態においては1.25乃至1.5である。反応器内の開始剤の全濃度は、一実施形態においては50乃至300ppmであり、他の実施形態においては100乃至250ppmである。触媒原料ストリームにおける開始剤の濃度は、一実施形態においては500乃至3000ppmであり、他の実施形態においては1000乃至2500である。反応器内の開始剤の量を記述する他の手法は、重合体に対する開始剤の量により記述するものである。本発明の一実施形態においては0.25乃至5.0モル 重合体/モル開始剤が存在し、他の実施形態においては0.5乃至3.0モル 重合体/モル開始剤が存在する。
反応器内の反応モノマーはスラリーを形成する。用語「スラリー」は、反応モノマーが希釈剤から沈殿した段階へ重合化された反応モノマーを意味する。スラリー「濃度」は、これら反応モノマーの重量パーセントであり、スラリー、希釈剤、不反応モノマー及び触媒系の総重量による反応モノマーの重量パーセントである。一実施形態においては、スラリーの濃度は10wt%以上である。他の実施形態においては、スラリーは反応器内に25wt%以上の濃度で存在する。更に他の実施形態においては反応器内のスラリー濃度は50wt%未満である。更に他の実施形態においては、反応器内にスラリーは20乃至50wt%で存在する。更に他の実施形態においては反応器内に存在するスラリー濃度は30乃至40wt%である。
スラリーは、式(2)で上記に定義されたように伝熱係数(hslurry)を有することにより特徴付けられる。本発明の一実施形態においては、スラリーの伝熱係数は200乃至500Btu/hr・ft°Fである。本発明の他の実施形態においては、スラリーの伝熱係数は300乃至450Btu/hr・ft°Fである。
モノマー原料ストリーム、触媒、開始剤、及び希釈剤の接触する順序は本発明については重要ではない。一実施形態においては、開始剤とルイス酸とは、標準的な方式で触媒ノズルを通じて連続反応器内へ注入される直前に、低温メチルクロリドまたは他の適切な低温ポーラー希釈剤内で共に混合されることにより、前置複合体にされる。開始剤を反応器へ注入する他の方法も採用し得る。モノマーは、反応器へ入る以前には、ルイス酸及び開始剤と接触しないことが望ましい。他の実施形態においては、ルイス酸と開始剤とは反応器内へ個別に添加される。
本発明の他の実施形態においては、安定開始剤及びルイス酸は、接触時間を変動させて共に混合することにより前置複合体にさせることが可能である。所望の触媒効率に応じて、接触時間は以下のように変化させてもよい。即ち0.001s、0.002s、0.003s、0.004s、0.005s、0.006s、0.007s、0.008s、0.009s、0.010s、0.020s、0.030s、0.040s、0.050s、0.060s、0.070s、0.080s、0.090、0.100s、0.200s、0.300s、0.400s、0.500s、0.600s、0.700s、0.800s、0.900s、1s、2s、3s、4s、5s、6s、7s、8s、9s乃至10sである。好ましい範囲は、20s以下、309s以下、40s以下、50s以下、60s以下、70s以下、80s以下、90s以下、100s以下、110s以下、及び120s以下を含む。他の好ましい範囲は、1μs乃至120s、100μs乃至60s、1μs乃至30s、0.45s乃至25s、0.001s乃至20s、0.05s乃至10s、及び0.10s乃至5sを含む。
本発明の他の実施形態においては、安定開始剤及びルイス酸は前置複合体にされて、単独の反応器ノズルを通じて反応器内へ注入される。更に他の実施形態においては、安定開始剤とルイス酸とは、反応器内へ個別に供給される際に、反応器内の混合領域において前置複合体にされる。理論的に規定することを望むものではないが、ルイス酸と安定開始剤との組み合わせは安定複合体を生じ、これは、反応器内に伝播重合体鎖を直接に形成するカーベニウムイオン対と平衡する。短い接触時間が触媒効率に予期せぬ有益な効果を有することが見出されている。
特に好ましい実施形態においては、TMPCl及びEADCは、イソオレフィンとしてのイソブチレン及び共役ジエンコモノマーとしてのイソプレンと組み合わせるのに先立って、以下の範囲の接触時間で組み合わせられる。即ち1μs乃至120s、100μs乃至60s、1μs乃至30s、0.45s乃至25s、0.01s乃至20s、0.05s乃至10s、または0.10s乃至5sの範囲である。
更に他の特定の好ましい実施形態においては、TMPCl及びEASCは、イソオレフィンとしてのイソブチレン及び共役ジエンコモノマーとしてのイソプレンと組み合わせるのに先立って、以下の範囲の接触時間で組み合わせられる。即ち1μs乃至120s、100μs乃至60s、1μs乃至30s、0.45s乃至25s、0.01s乃至20s、0.05s乃至10s、または0.10s乃至5sの範囲である。
一つの実施形態においては、ブチル・ラバーを形成するイソブチレン及びイソプレンの重合化は、複数の段階を含む。第1に、ポンピング上昇またはポンピング下降の能力のあるポンプインペラーを有する反応器が設けられる。ポンプインペラーは代表的には電流測定可能な電気モータにより駆動される。反応器は代表的には液体エチレンを包含する被覆内に並行垂直反応管系を備えている。管系を含む総内部容積は、30から50リットルよりも大きいので、大規模容積重合化反応の能力がある。反応器は代表的には、形成されるスラリーから重合化反応の熱を逃すために液体エチレンを用いる。ポンプインペラーは、スラリー、希釈剤、触媒系及び不反応モノマーの反応管系を通じる一定流量を保つ。ポーラー稀釈剤におけるイソプレン及びイソブチレンの原料ストリームは反応器内へ充填され、原料ストリームの包含するカチオン生成シリカ化合物は0.0005wt%未満であり、代表的にはアロマティックモノマーを含まない。次いで触媒系は原料ストリームへ充填され、この触媒系は0.50乃至10.0のモル比で存在するルイス酸及び開始剤を有する。反応器内では、モノマー及び触媒系の原料ストリームが互いに接触することを可能とするので、この反応がブチル・ラバーのスラリーを形成し、このスラリーは25wt%乃至50wt%の濃度を有する。最後に、かくして形成されたブチル・ラバーは出口または出口流ラインを通じて反応器を出ることが可能であり、それと同時に原料ストリーム供給を連続的になすことが可能であるので、連続スラリー重合化を構成する。有益なことに、本発明はこの処理を複数の方式で改良し、圧力不安定即ち「跳ね上がり」により測定される出口ポートに発生する閉塞の量を究極的に低減させる。
反応器内の全滞留時間は、例えば触媒活性度及び濃度、モノマー濃度、原料供給率、生産率、反応温度、及び所望の分子重量に依存して変動し、一般的には約1分と5時間との間であり、好ましくは約10分と60分との間である。滞留時間の原理的な可変制御は、モノマー原料注入率である。本発明の一実施形態からの最終的重合体は、ポリイソブチレン/イソプレン 重合体(ブチル・ラバー)であり、これは分子重量分布が約2乃至5であり、不飽和がモノマー100モルに対して0.5乃至2.5モルである。この生産物は後続のハロゲン化を受けて、ハロゲン化ブチル・ラバーを与える。
新たな触媒系及び処理は、イソオレフィン及び共役ジエンの商用スラリー重合化について多くの予期せぬ利点を与える。この新たな開始剤により獲得された改良は、商用プラント規模の試験で実証された。以下の例は本発明の実施形態を反映するものであって、本発明の目的の限定を意図するものではない。

実験室の実験 実験室規模の実験は、以下のプラント規模の実験に例示される本発明の予期せぬ特性を示す。これらの実験室の実験においては、メチルクロリドにおけるイソブチレン(9.7wt%)及びイソプレン(0.3wt%)の原料ブレンドを、不活性雰囲気中のガラス反応器内で−93℃へ急冷して、表1に示すルイス酸及び開始剤を様々な量で添加することによる個々の実験により重合化した。各実験に存在する開始剤及びルイス酸濃度は表1にppmとして示す。ルイス酸及び開始剤をそのような度合いでバッチ反応へ添加して、重力収率により決定されるモノマーの30から45%変換を達成する。全ての実験において、分子重量(Mw)は、周囲温度(30℃)で操作されるWatersクロマトグラフを用いるゲル浸透クロマトグラフィにより決定した。HCl(Matheson)を260ppm溶液として用い、3次−ブチルクロリド(t−BuCl,Aldrich Chemical Company)を710ppm溶液として用いた。TMPClはエクソンモービル ケミカル カンパニーによってイソブチレン ダイマー及びHClから当該技術分野における通常の方法により作成した。モノマーはエクソンモービル ケミカル カンパニー(テキサス州、ハウストン)によって製造されたものである。表1における分子重量は各実験について3回の平均である。
Figure 2005535746
これらのデータは、3次−ブチルクロリドとTMPClとが共にバッチ実験室規模実験における結果的なブチル重合体の分子重量を増大させ、その2つの間には顕著な差異はないことを示している。従って、この実験室データから、TMPClと3次−ブチルクロリドとが連続スラリープラント反応器において同様に振舞うことが予測される。注目すべきことには、TMPCl開始連続スラリー重合化が相当な伝熱及び粘度の利点をもたらすのに対して、3次−ブチルクロリド開始重合化では、そのようにはならなかった。
プラント反応器実験 この例についてデータを表した図に関連させて以下に説明する。反応器内の代表的な反応条件は表2に先ず概略しておあり、これは本発明の開始剤による連続スラリー反応器プラント試験例についての条件であって、開始剤としてHCl及び3次−ブチルクロリドを用いる例に比較されるものである。
Figure 2005535746
表2の条件は、TMPCl開始反応において原料ブレンドが30.7wt%から39wt%へ増大することを除けば、TMCPCl開始反応並びにHCl及び3次−ブチルクロリド開始反応に対応する。比較例では、原料ブレンドは30.7wt%で一定であった。モノマーはエクソンモービル ケミカル カンパニー(テキサス州、ハウストン)によって製造されたものである。メチルクロリド(Dow Chemical Company)、EADC(Albemarle)、及びHCl(Matheson)を受領した通りに用い、TMPClはエクソンモービル ケミカル カンパニーによってイソブチレン ダイマー及びHClを当該技術分野における通常の方法により反応させて作成した。
図1 図1は本発明の実施形態におけるブチル重合化条件を表すデータのグラフ表示であり、このデータは反応器回転の関数としての反応器スラリー側伝熱係数としてプロットしてある。スラリー側伝熱係数(hslurry)はブチル反応器管系内のスラリーの伝熱係数(h)であり、反応器管壁の残留伝熱及び/または反応器からの除熱に用いた沸騰エチレンの伝熱係数に対抗する。値“h”(Btu/hr・ft°F)はスラリー(μ)の粘度の関数であり、上述の良く知られたジーダーテイト方程式(2)に関連している。
これらの例においては、反応器は、管系を被覆する凍結メチルクロリド(稀釈剤)フィルムを伴って稼動させた。バルクスラリー温度と凍結氷フィルムとの差を測定した。凍結氷フィルムの温度は反応器内のモノマー濃度及びその凍結点の相互関係から解析できる。以下の式(3)を用いて、スラリー側伝熱係数hslurryについての値を得た。
Figure 2005535746
ここでQは重合化期間中に反応器から除去された熱、Aは反応器の伝熱領域、Tslurryは反応器スラリーの平均バルク温度、TMeClice(MeClはメチルクロリド)は凍結氷フィルムの平均温度であり、次式(4)により定義される。
Figure 2005535746
ここで−143.8は純メチルクロリドの凍結点温度(°F)であり、Mはスラリーにおけるイソブチレンのwt%濃度である。
図1におけるデータは、様々なスラリー濃度におけるHCl開始ブチル重合化とTMPCl開始ブチル重合化との間の比較データを示す。最も適合する線(線形回帰)はデータの線形部分を通じて描いてあり、これは反応器内のスラリー濃度を3転換の準備状態値へ構築するための時間、ひいては初期の大きなhslurry値を考慮した。比較HCl開始反応において、スラリー濃度は、スラリー、稀釈剤、モノマー、及び他の反応器成分の総重量により25.3wt%である。同一のスラリー濃度において、TMPCl開始反応は高いhslurry値を有するので、式(1)により低粘度に解釈される。TMPCl開始反応についてのスラリー濃度が29wt%に増大すると、hslurry値ひいては粘度も感知できるほどの変化はしない。TMPCl開始反応についてのスラリー濃度が32.5wt%に増大すると、hslurry値はHCl開始反応についてのそれを上回る。
これらのデータは、スラリー濃度が25乃至30wt%のときには、スラリーの伝熱係数は375乃至450Btu/hr・ft°Fであり、;スラリー濃度が30乃至35wt%のときには、スラリーの伝熱係数は200乃至350Btu/hr・ft°Fであることを示す。これらのデータはTMPCl開始剤が伝熱係数を上昇させるので、ブチル反応器で実行すべき高いスラリー濃度及び/または長い反応器運転時間を可能にすることを示す。
図2 図2は本発明の実施形態におけるブチル重合化条件を示すデータのグラフ表示であり、このデータは反応器回転の関数としての反応器スラリー側伝熱係数としてプロットしてある。最も適合する線(線形回帰)はデータの線形部分を通じて描いてあり、これは反応器内のスラリー濃度を3転換の準備状態値へ構築するための時間、ひいては初期の大きなhslurry値を考慮した。この例においては、HCl、3次−ブチルクロリド(Aldrich Chemical Company)、及びTMPClを個別のブチル反応における開始剤として用いて比較した。
スラリーレベル25.6%及び生産率6.0Klb/hr(2.72T/hr)における約4乃至6回の反応転換の後、HCl開始反応についてのhslurry値は概ね300Btu/hr・ft°F(1.7kW/mK)である。スラリーレベル25.4%及び生産率6.3Klb/hr(2.86T/hr)において3次−ブチルクロイドが開始剤である場合、hslurry値は減少するので、スラリー粘度が僅かに増加することが示される。スラリーレベル26.1%及び生産率6.3Klb/hr(2.86T/hr)においてTMPClが開始剤である場合、hslurry値は400Btu/hr・ft°F(2.27kW/mK)へ増加する。従って3次−ブチルクロリド及びHClに比較すると、TMPCl開始重合化効率は改善されている。
図3 この例は、本発明の実施形態を用いた場合に反応器内のモノマーの転換が如何に増大するかを示す。特に、図3は本発明の実施形態におけるブチル重合化条件を示すデータのグラフ表示であり、このデータは反応器滞留時間の関数としての反応器内のイソブチレン変換の割合としてプロットしてある。
HCl開始ブチル重合化反応において、イソブチレン転換は、0.85時間の滞留時間に亘って約86.5%から約87.5%へ増大する。3次−ブチルクロリド開始重合化についての転換は約87.5%である。TMCl開始反応については、0.。55時間乃至約0.7時間の時間期間に亘って、転換は約88.5%乃至約89.5%イソブチレンとなる。本発明のこの実施形態は、残留する不反応モノマーの量が15%に減少しており、即ちモノマー転換における顕著な向上を示している。これらのデータは、TMPCl開始反応はモノマーの転換を向上させるので、全ブチル重合化処理が向上し、実行すべき高いスラリー濃度及び/または長い反応器運転時間を可能にすることを示す。
図4 図4に示す例は、本発明の実施形態を用いた場合にブチルスラリーの低下した粘度に起因して低下した凝固傾向を示す。特に、図4Aは本発明の実施形態におけるブチル重合化条件を示すデータのグラフ表示であり、このデータはTMPCl開始剤が存在するときの反応器滞留時間の関数としての反応器圧力としてプロットしてある。図4Bは本発明の実施形態におけるブチル重合化条件を示すデータのグラフ表示であり、このデータは開始剤としてHClを伴うときの反応器滞留時間の関数としての反応器圧力としてプロットしてある。圧力は反応器への原料入口で測定し、反応器それ自体の内部圧力を代表させてある。内部反応器圧力の増大は、出口またはオーバーフローラインにおけるスラリーの凝固を示し、このことは閉塞として検出され、即ち反応器の閉塞がある点で圧力が増大する。
図4Aにおけるデータではスラリー濃度が32.5wt%であり、図4BにおけるHCl開始反応についてのスラリー濃度は30wt%である。2つのグラフの間のy軸目盛における差異に注目されたい。このデータは、約41psiaにおけるベースライン圧力レベルは、反応器が約20時間稼動の後に切り替わるまでは比較的に一定であることを示す。しかしながら、HClが開始剤として用いられたときは、低いスラリーレベルにおいても、8時間の反応時間の後に顕著な圧力蓄積が存在し、この圧力蓄積即ち「キッキング」は凝固及びブチル反応器の閉塞の指標である。
図5 この例におけるデータは、本発明の実施形態を用いた場合にブチル スラリーの粘度の低下と両立するものである。特に、図5は本発明の実施形態におけるブチル重合化条件を示すデータのグラフ表示であり、このデータは反応器滞留時間の関数としての反応器ポンプインペラーを駆動するアンペア数降下としてプロットしてあり、ここでは反応器の第1の部分にTMPClが存在し、反応器の第2の部分にHClが存在する。
この例では、ブチル重合化反応を約22時間に亘って実行し、そのスラリー濃度は25wt%であり、開始剤としてTMPClを用い、その濃度は反応器へ入る触媒ストリーム内では2000ppm、反応器内では200ppmである。次いでHClを反応器へ添加し、TMPCLを含むスラリーが反応器を出ることを可能とした。特に、反応器へ入る触媒系におけるHClの濃度は通常は100乃至200ppmの範囲にあり、且つ反応器における濃度は10乃至20ppmの間にある。HClからTMPCI開始剤への遷移期間は約2時間である。開始剤としてHClがTMPClに置き換わると、反応器ポンプインペラーを駆動するモータは、スラリーを攪拌するのにより激しく作動せねばならず、このことはモータへ流れる電力の増加により示される。これは開始剤としてのTMPClによる低い粘度に合致する。式により定義されることを望むものではないが、図5に示される結果は(2)式から予測されるものに整合する。特に、hslurry値は、HClが開始剤であるときは、その範囲が411乃至592Btu/hr・ft°F(2.33乃至3.36kW/mK)であり、TMPCl開始剤反応のときは、241乃至261Btu/hr・ft°F(1.37乃至1.48kW/mK)である。
図6 この例では図5の例におけるスラリーの温度を直接に測定し、TMPCl開始反応で開始させ、次いでHClを開始剤として注入した。グラフに見られるように、温度は−98.3℃(−145°F)で変動がないが、HClが開始剤として添加されると安定に上昇する。これらのデータは本発明の実施形態がブチル反応器における伝熱を如何に改善し、ひいては重合化効率を改善させることを示している。
図7 この例においては、重合化反応は、〜−95℃にて機械的攪拌を伴う3ネック丸底フラスク反応器を用いて乾燥ボックスの冷却槽内で実行した。重合化のための開始剤(2−クロロ−2,4,4−三次ペンタン(TMPCl))は室温で真空蒸留して過剰なHClガスを除去した。重合(ヘプタン内の25.3wt%エチル アルミニウム ジクロリド(EADC))のための共開始剤をAKZO NOBELから購入して直接に使用した。重合化のためのモノマー(イソブチレン)及びコモノマー(イソプレン)は、使用前に乾燥コラムを通過させるか、または真空蒸留した。稀釈メチルクリドは反応前に乾燥コラムを通過させた。原料ブレンド(モノマー溶液の10wt%)は、反応前に単独または複数のモノマー及び稀釈剤の混合体から処方して〜−95℃で冷却槽に保管した。開始剤及び共開始剤貯蔵溶液は、メチル クロリドを蒸留TMPClと混合し、メチル クロリドを25wt%EADCと混合することにより処方した。重合化に用いたガラス製品は150mlメチル クロリド及び25.3wt%EADC15μlで洗浄して、反応の直前に冷却槽で〜−95℃へ前置急冷した。原料ブレンド300mlを浄化ガラス反応器へ移して反応前に冷却槽で〜−95℃へ急冷した。短い接触時間(即ち0から1秒)試験に亘って、開始剤を冷却槽で〜−95℃において原料ブレンドと混合してから共開始剤を添加した。他の接触時間については、開始剤及び共開始剤を反応器へ添加する前にガラス小壜内で異なる接触時間(2秒、5秒、60秒、180秒、及び360秒)で混合した。反応器温度の上昇が止んだとき、BHTを有する25mlイソプロパノールを安定剤として添加して反応器を急冷した。溶剤が煮沸して除去された後、重合体を真空オーブンで45℃にて一晩乾燥させた。次いで重合体を除去して触媒効率を計算するために秤量した。
Figure 2005535746
この表から明らかなように、TMPCl及びEADCの短い接触時間は、向上された触媒効率という予期せぬ結果をもたらす。この結果は図7のグラフにも示してある。
検討
本発明は幾つかの利点を有する。迅速な反応器の詰まり速度は、反応器を非常に低いスラリー濃度で稼動させ、詰まった反応器を他の詰まった反応器と交換して生産へ戻すまでに有効な時間を達成するように洗浄及び分解点検が必要な稼働時間に達する熱負荷で稼動させたときに典型的に生じる。本発明は、各実施形態に示したように、ブチル反応器を高いスラリー濃度で稼動させ、及び/または詰まる前の長時間に亘って低い濃度で稼動させることを可能とする。本発明の一実施形態においては、稼働時間は、HClまたはC或いはそれより小さな開始剤を触媒システムに使用したときの稼働時間に比べて、30%乃至200%増大した。
本発明の実施形態は反応器内の伝熱を改良する。改良された伝熱は高いスラリー濃度または長い稼働時間の何れも可能とする。従って伝熱係数は、管状流についてのジーダーテイト式を用いて予測されるように、スラリーの低粘度に起因して高くなる。改良された伝熱に起因して高いスラリー濃度が可能になるばかりでなく、高いモノマー転換率も達成される。更に、本発明の実施形態による低いオーバーフローライン閉塞率、低いポンプ電力消費に起因する安定な反応器稼動もある。また、反応器はスラリーの伝熱係数が低いときは長時間に亘って低温(液体エチレン温度)に留まることが知られているが、伝熱が改良されているので、(25wt%を下回る)比較的に低いスラリー濃度における長い稼働時間が可能となる。低温は伝熱面の汚染速度を低下させるので、反応器は、従来は起こり得た長期間に亘る停止及び洗浄を伴うことなく、稼動状態に留まることが可能となる。
本明細書に引用した全ての特許、出願及び出版物は、それらの優先権も含めて、米国特許慣行の目的で本明細書に参照により組み込まれている。
図1は本発明の実施形態におけるブチル重合化条件を示すデータのグラフ表示であり、このデータは反応器回転の関数としての反応器スラリー側伝熱係数としてプロットしてある。 図2は本発明の実施形態におけるブチル重合化条件を示すデータのグラフ表示であり、このデータは反応器回転の関数としての反応器スラリー側伝熱係数としてプロットしてある。 図3は本発明の実施形態におけるブチル重合化条件を示すデータのグラフ表示であり、このデータは反応器滞留時間の関数としての反応器内のイソブチレン変換の割合としてプロットしてある。 図4Aは本発明の実施形態におけるブチル重合化条件を示すデータのグラフ表示であり、このデータはTMPCl開始剤が存在するときの反応器滞留時間の関数としての反応器圧力としてプロットしてある。 図4Bは本発明の実施形態におけるブチル重合化条件を示すデータのグラフ表示であり、このデータは開始剤としてHClを伴うときの反応器滞留時間の関数としての反応器圧力としてプロットしてある。 図5は本発明の実施形態におけるブチル重合化条件を示すデータのグラフ表示であり、このデータは反応器滞留時間の関数としての反応器ポンプインペラーを駆動するアンペア数降下としてプロットしてあり、ここでは反応器の第1の部分にTMPClが存在し、反応器の第2の部分にHClが存在する。 図6は本発明の実施形態におけるブチル重合化条件を示すデータのグラフ表示であり、このデータは反応器滞留時間の関数としてのスラリー温度としてプロットしてあり、ここでは反応器の第1の部分にTMPClが存在し、反応器の第2の部分にHClが存在する。 図7はTMPCl/EADC接触時間の関数としてプロットされた触媒効率を示すデータのグラフ表示である。

Claims (21)

  1. 連続スラリー重合化反応器において用いられ、少なくとも一つのイソオレフィンモノマー及び少なくとも一つの共役ジエンモノマーの不規則共重合体を処方し、反応したモノマーが前記反応器内にスラリーを形成する重合化方法であって、
    ポーラー稀釈剤内でイソオレフィン及びジエンモノマー、ルイス酸、及び開始剤を反応させ、その開始剤は以下の化学式を有し、
    Figure 2005535746
    ここでXはハロゲンであり、RはC乃至Cアルキル及びC乃至Cアルケニルからなるグループから選択され、RはC乃至Cアルキル及びC乃至Cアルケニル並びにフェニルアルキルからなるグループから選択され、RはC乃至C200アルキル、C乃至Cアルケニル、フェニル、フェニルアルキル、アルキルフェニル、C乃至C10サイクロアルキルからなるグループから選択され、且つ、
    Figure 2005535746
    ここでXはハロゲンであり、RはC乃至Cアルキル及びC乃至Cアルケニルからなるグループから選択され、RはC乃至Cアルキル、C乃至Cアルケニル及びフェニルアルキルからなるグループから選択され、Rはフェニレン、ビフェニル、α,ω−ジフェニルアルカン及び--(CH--から選択され、nは1乃至10の整数であり、R,R,及びRはアダマンチルまたはボルニル環系を形成し、Xグループは3次炭素状態にあると共に、
    前記ルイス酸及び開始剤は、イソオレフィン及びジエンモノマーとの接触に先立つ60秒未満の接触時間で接触する重合化方法。
  2. 請求項1に記載の重合化方法において、前記接触時間が30秒未満である重合化方法。
  3. 請求項1に記載の重合化方法において、前記接触時間が25秒未満である重合化方法。
  4. 請求項1に記載の重合化方法において、前記接触時間が20秒未満である重合化方法。
  5. 請求項1に記載の重合化方法において、前記接触時間が15秒未満である重合化方法。
  6. 請求項1に記載の重合化方法において、前記接触時間が10秒未満である重合化方法。
  7. 請求項1に記載の重合化方法において、前記接触時間が5秒未満である重合化方法。
  8. 少なくとも一つのイソオレフィンモノマー及び少なくとも一つのパラ−アルキルスチレンモノマーの不規則共重合体を処方する連続スラリー重合化処理であって、この処理は前記モノマーの無水重合化系において、ポーラー溶媒、ルイス酸、及び開始剤を反応させることを含み、前記重合化系は、以下の化学式を有する自然位電子対ドナー開始剤を形成する能力があり、
    Figure 2005535746
    ここでRは、アルキル、アルケニル、アリル、アラルキル、またはアラケニルグループであって、30までの炭素原子を包含するが、Rが少なくとも一つのオレフィン不飽和を包含しない限りは、3炭素原子未満ではなく、
    とRとは、アルキル、アリル、またはアラルキルグループであって、30までの同数または異なる炭素原子を包含し、
    Xはハロゲンまたはカーボキシ、ハイドロキシル、またはアルコキシルグループであり、
    nは負の自然数であり、
    前記ルイス酸と前記開始剤とは、イソオレフィン及びパラ−アルキルスチレンモノマーとの接触に先立つ60秒未満の接触時間で接触する連続スラリー重合化処理。
  9. 請求項8に記載の連続スラリー重合化処理において、前記接触時間が30秒未満である連続スラリー重合化処理。
  10. 請求項8に記載の連続スラリー重合化処理において、前記接触時間が25秒未満である連続スラリー重合化処理。
  11. 請求項8に記載の連続スラリー重合化処理において、前記接触時間が20秒未満である連続スラリー重合化処理。
  12. 請求項8に記載の連続スラリー重合化処理において、前記接触時間が15秒未満である連続スラリー重合化処理。
  13. 請求項8に記載の連続スラリー重合化処理において、前記接触時間が10秒未満である連続スラリー重合化処理。
  14. 請求項8に記載の連続スラリー重合化処理において、前記接触時間が5秒未満である連続スラリー重合化処理。
  15. 連続スラリー重合化反応器に用いられ、イソオレフィンのホモ重合体、反応器内にスラリーを形成する反応モノマー、ルイス酸、及び開始剤を処方する重合化方法であり、前記開始剤は以下の化学式を有し、
    Figure 2005535746
    ここでXはハロゲンであり、RはC乃至Cアルキル及びC乃至Cアルケニルからなるグループから選択され、RはC乃至Cアルキル、C乃至Cアルケニル及びフェニルアルキルからなるグループから選択され、RはC乃至C200アルキル、C乃至Cアルケニル、フェニル、フェニルアルキル、アルキルフェニル、C乃至C10サイクロアルキルからなるグループから選択され、且つ
    Figure 2005535746
    ここでXはハロゲンであり、RはC乃至Cアルキル及びC乃至Cアルケニルからなるグループから選択され、RはC乃至Cアルキル、C乃至Cアルケニル及びフェニルアルキルからなるグループから選択され、Rはフェニレン、ビフェニル、α,ω−ジフェニルアルカン及び--(CH--からなるグループから選択され、nは1乃至10の整数であり、R,R,及びRはアダマンチルまたはボルニル環系も形成でき、Xグループは3次炭素状態にあり、前記ルイス酸及び前記開始剤は、イソオレフィンとの接触に先立つ60秒未満の接触時間で接触する重合化方法。
  16. 請求項15に記載の重合化方法において、前記接触時間が30秒未満である重合化方法。
  17. 請求項15に記載の重合化方法において、前記接触時間が25秒未満である重合化方法。
  18. 請求項15に記載の重合化方法において、前記接触時間が20秒未満である重合化方法。
  19. 請求項15に記載の重合化方法において、前記接触時間が15秒未満である重合化方法。
  20. 請求項15に記載の重合化方法において、前記接触時間が10秒未満である重合化方法。
  21. 請求項15に記載の重合化方法において、前記接触時間が5秒未満である重合化方法。
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