JPWO2016175210A1 - レンズ駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光軸方向における高さ寸法を小さくすることが可能なレンズ駆動装置を提供することを目的とする。【解決手段】レンズ駆動装置101は、レンズ体を保持可能なレンズ保持部材2と、レンズ保持部材2を光軸方向に移動可能に支持する板ばね6と、板ばね6が固定される固定側部材と、レンズ保持部材2を光軸方向に沿って移動させる駆動機構MKと、を備え、駆動機構MKのコイル3が、レンズ保持部材2の外周に導電性の線材が巻かれて形成された巻回部13と、巻回部13の端部に繋がる延在部33と、を有し、レンズ保持部材2の一端部には、板ばね6の内側部分26cと離間して対向する対向部(82、82s)と、延在部33の一部が保持される保持部72と、を有し、対向部(82、82s)と内側部分26cとの間に、延在部33と内側部分26cとを電気的に接続する導電性接着剤CAが設けられていることを特徴としている。【選択図】図12

Description

本発明は、例えばカメラ付き携帯機器に搭載されるレンズ駆動装置に関する。
近年、携帯電話に代表される携帯機器にカメラ機構が搭載されているのは一般的となってきた。そして、この小型の携帯機器に搭載されるカメラ機構の主要部品であるレンズ駆動装置には、小型化の要求に加え、精度良くレンズ体(鏡筒)を駆動させるという要求が高まってきた。この2つの要求を満たすべきレンズ駆動装置として、レンズ体を保持するレンズホルダ(レンズ保持部材)を駆動するための磁気回路をレンズホルダの四方に設けたものが良く知られている。
このようなレンズ駆動装置として、特許文献1(従来例)では、図16に示すようなレンズ駆動装置901が提案されている。図16は、従来例のレンズ駆動装置901を説明する図であって、図16(a)は、レンズ駆動装置901を下方側から見た分解斜視図であり、図16(b)は、コイルの端部(第1コイル931のコイル端部934)と板ばね(像側バネ部材914x)との電気的な接続方法を説明する工程図である。
図16(a)に示すレンズ駆動装置901は、レンズを保持し光軸方向へ移動可能な移動体903(レンズホルダ937及びスリーブ913)と、移動体903を光軸方向へ駆動させる磁気駆動機構905(第1コイル931、第2コイル932、4つのマグネット917及びヨーク918)と、磁気駆動機構905及び移動体903などが搭載された支持体902(バネ支持部材911、ヨーク918及びホルダ919)と、支持体902と移動体903とを接続する像側バネ部材914x及び被写体側バネ部材914yと、を備えて構成される。そして、レンズ駆動装置901は、像側バネ部材914xを介してコイル(第1コイル931及び第2コイル932)に所定の電流を流し、磁気駆動機構905で生じる電磁力により、光軸方向に沿って移動体903を移動させるものである。
また、従来例のレンズ駆動装置901では、図16(b)に示すような接続方法で、コイルの端部(図16(b)では第1コイル931のコイル端部934)と板ばね(像側バネ部材914x)とを電気的に接続している。具体的には、先ず、最初の工程B1では、スリーブ913に絡げピン915を圧入などの方向で保持された状態としておく。次に、次の工程B2では、第1コイル931の巻き始めのコイル端部934を絡げピン915の周りに例えば7ターンから9ターン程度巻き付ける(図16(b)では9ターン)。次に、次の工程B3では、絡げピン915の先端にレーザを照射して、コイル端部934の表面から絶縁被覆層を除去するとともに、絡げピン915の先端を溶融変形させる。その結果、絡げピン915の先端には導電性の膨らみ部分951が形成される。次に、スリーブ913の端部に像側バネ部材914xを装着する。そして、最後に、最後の工程B4では、第1コイル931のコイル端部934(膨らみ部分951)と像側バネ部材914xとを導電性接着剤955等で接続する。このようにして、コイルの端部と板ばねとを電気的に接続している。
特開2010−286532号公報
しかしながら、従来例の構成では、導電性接着剤955等は、コイル端部934(コイルの端部)が巻かれた絡げピン915の側面側と像側バネ部材914x(板ばね)の面との間、すなわちL字状に配置された部材の間を繋げるように設けられている。そして、コイルの端部と板ばねとの電気的な接続を確実にするため、絡げピン915の高さを高くして、コイル端部934をより長く巻き付けるようにしている(7ターンから9ターン程度)。このため、レンズ保持部材(レンズホルダ937)の光軸方向における高さ寸法が大きくなり、ひいてはレンズ駆動装置の高さ寸法を小さくすることが図れないという課題があった。
本発明は、上述した課題を解決するもので、光軸方向における高さ寸法を小さくすることが可能なレンズ駆動装置を提供することを目的とする。
この課題を解決するために、本発明のレンズ駆動装置は、レンズ体を保持可能な筒状のレンズ保持部材と、内側部分及び外側部分を有するとともに該レンズ保持部材に前記内側部分が固定され前記レンズ保持部材を光軸方向に移動可能に支持する板ばねと、該板ばねの前記外側部分が固定される固定側部材と、前記レンズ保持部材を光軸方向に沿って移動させる少なくとも磁石及びコイルを有して構成される駆動機構と、を備えたレンズ駆動装置において、前記板ばねの前記内側部分が、前記レンズ保持部材の光軸方向における一端部に固定されており、前記コイルが、前記レンズ保持部材の光軸方向における前記一端部と他端部との間の外周に導電性の線材が巻かれて形成された巻回部と、該巻回部の端部に繋がる延在部と、を有し、前記レンズ保持部材の前記一端部には、前記内側部分と光軸方向において離間して対向する対向部と、前記延在部の一部が保持される保持部と、を有し、前記対向部と前記内側部分との間に、前記延在部と前記内側部分とを電気的に接続する導電性接着剤が設けられていることを特徴としている。
これによれば、本発明のレンズ駆動装置は、コイルの端部をより長く巻き付け電気的な接続を確保するための絡げ部を設ける必要がない、或いは絡げ部の突出高さを高くする必要がない。このことにより、レンズ保持部材の光軸方向における高さ寸法を小さくすることができ、ひいてはレンズ駆動装置の光軸方向における高さ寸法を小さくすることができる。
また、本発明のレンズ駆動装置は、前記延在部が前記対向部と前記板ばねの前記内側部分との間に延在する接続部を有し、該接続部が前記導電性接着剤に埋設されていることを特徴としている。
これによれば、接続部が対向部と内側部分との間で導電性接着剤に埋設されているので、この接続部で、コイルの延在部と板ばねの内側部分とを確実に導通接続させることができる。また、対向部と内側部分との間でコイルの延在部と板ばねの内側部分とを導通接続させているので、保持部を延在部が絡げられる突出した絡げ部とした場合でも、その突出寸法を大きくする必要がない。このため、レンズ保持部材の光軸方向における高さ寸法を小さくすることが可能となり、ひいてはレンズ駆動装置の光軸方向における高さ寸法を小さくすることができる。
また、本発明のレンズ駆動装置は、前記対向部には、前記内側部分側へ突出する突堤部で形成された収容部が設けられており、該収容部に前記接続部を埋設する前記導電性接着剤が充填されていることを特徴としている。
これによれば、導電性接着剤を充填する際に、流動性を有する導電性接着剤を所望の位置(収容部)に保持することができる。このため、対向部と内側部分との間に延在している接続部がこの収容部に配設されて、接続部を導電性接着剤に確実に埋設させることができる。このことにより、コイルの延在部と板ばねの内側部分とをより確実に導通接続させることができる。
また、本発明のレンズ駆動装置は、前記突堤部が前記収容部の周囲に設けられた壁部を有し、前記突堤部の一方側には、前記保持部が設けられており、前記保持部と離間した前記突堤部の他方側には、前記壁部が切り欠かれた開放部が形成されており、該開放部に前記延在部が挿通されていることを特徴としている。
これによれば、開放部にコイルの延在部を挿通することができ、突堤部で囲まれた収容部を設けても、突堤部と延在部とが干渉することを回避することができる。このため、レンズ保持部材の対向部と板ばねの内側部分との間隔を狭く保つことができる。このことにより、レンズ駆動装置が光軸方向に大きくなるのを抑制することができる。また、開放部には延在部が挿通されているので、収容部に充填された導電性接着剤が開放部を介して流れ出し難くすることができる。
また、本発明のレンズ駆動装置は、前記開放部と対向する位置における前記内側部分には、前記導電性接着剤が前記保持部から離れる方向へ移動するのを防止する貫通部が設けられていることを特徴としている。
これによれば、仮に導電性接着剤が保持部から離れる方向へ移動して開放部から流れ出そうとしても、貫通部を構成する端縁部でそれ以上の流れ出しを食い止めることができる。
また、本発明のレンズ駆動装置は、前記保持部が、前記収容部と隣り合う位置において、前記レンズ保持部材の前記一端部から前記突堤部と同じ方向へ突出する突出部からなり、前記延在部が前記突出部に巻き付けられる巻き付け部を有し、該巻き付け部と前記内側部分との間に前記導電性接着剤が設けられていることを特徴としている。
これによれば、コイルの延在部を突出部(保持部)に巻き付けて、延在部の巻き付け部を容易に保持することができる。しかもコイルの巻き付け部と板ばねの内側部分との間に導電性接着剤が設けられており、接続部に加えてこの巻き付け部で導通接続させることができる。このことにより、導電性接着剤に接する延在部の面積を広くすることができ、確実に導通接続させることができるとともに、板ばねとコイルとの導通抵抗を小さくすることができる。
また、本発明のレンズ駆動装置は、前記内側部分は、前記収容部と対向する一面及び該一面と反対側の面である他面を有し、前記突出部が、その先端が前記他面側に位置するように前記内側部分から突出しているとともに、前記巻き付け部が、前記収容部に対向して位置する前記内側部分の端面と隙間を有して対向するように設けられ、前記端面側に位置する当該内側部分には、前記巻き付け部側が開放された切欠き部が形成されており、前記切欠き部から前記導電性接着剤が露出していることを特徴としている。
これによれば、切欠き部の端面にも導電性接着剤が接することとなり、板ばねの接着が確実なものとなる。また、収容部に導電性接着剤を充填して、その後に板ばねをレンズ保持部材に装着する場合には、導電性接着剤の充填量がばらついても、その量のばらつきを吸収できる。つまり、導電性接着剤が多い場合には、切欠き部から導電性接着剤が板ばねの内側部分の他面側に流れ出させることが可能である。更に、切欠き部を介して、導電性接着剤が適切に設けられているかを確認することができる。
本発明のレンズ駆動装置は、コイルの端部をより長く巻き付け電気的な接続を確保するための絡げ部を設ける必要がない、或いは絡げ部の突出高さを高くする必要がない。このことにより、レンズ保持部材の光軸方向における高さ寸法を小さくすることができ、ひいてはレンズ駆動装置の光軸方向における高さ寸法を小さくすることができる。
本発明の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する分解斜視図である。 本発明の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図2(a)は、上方斜視図であり、図2(b)は、図2(a)に示すY2側から見た正面図である。 本発明の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図3(a)は、図2に示すZ1側から見た上面図であり、図3(b)は、図2に示すZ2側から見た底面図である。 本発明の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図4(a)は、図2(a)に示すヨークを省略した上方斜視図であり、図4(b)は、図2(b)に示すヨークを省略した正面図である。 本発明の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図5(a)は、レンズ保持部材の上方斜視図であり、図5(b)は、図5(a)のレンズ保持部材にコイルが巻かれた状態を示す上方斜視図である。 本発明の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図6(a)は、レンズ保持部材の下方斜視図であり、図6(b)は、図6(a)のレンズ保持部材にコイルが巻かれた状態を示す下方斜視図である。 本発明の第1実施形態のレンズ駆動装置に係わるレンズ保持部材を説明する図であって、図7(a)は、図5(a)に示すX2側から見たレンズ保持部材の側面図であり、図7(b)は、図7(a)に示すR部分の拡大側面図であり、図7(c)は、図7(b)を下方側から見た下方斜視図である。 本発明の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図8(a)は、図6(a)に示すレンズ保持部材をX2側から見た下方斜視図であり、図8(b)は、図8(a)に示すレンズ保持部材にコイルが巻かれた状態を示す下方斜視図である。 本発明の第1実施形態のレンズ駆動装置に係わるレンズ保持部材を説明する図であって、図9(a)は、図8(b)に示すQ部分の拡大下方斜視図であり、図9(b)は、図6(b)に示すP部分の拡大下方斜視図である。 本発明の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図10(a)は、端子及びベース部材を省略した底面図であり、図10(b)は、図10(a)に更に下側板ばね及びレンズ保持部材を省略した底面図である。 本発明の第1実施形態に係わるレンズ駆動装置の板ばねを説明する図であって、図11(a)は、上側板ばねの上面図であり、図11(b)は、下側板ばねの上面図である。 本発明の第1実施形態のレンズ駆動装置における板ばねとコイルとの接続状態を説明する図であって、図12(a)は、図10(a)に示すS部分の拡大底面図であり、図12(b)は、図10(a)に示すS部分をX2側から見た板ばね、コイル及びレンズ保持部材の拡大側面図である。 本発明の第1実施形態に係わるレンズ駆動装置の固定側部材を説明する図であって、図13(a)は、ベース部材の上方斜視図であり、図13(b)は、ベース部材に下側板ばねを組み付けた上方斜視図である。 本発明の第1実施形態に係わるレンズ駆動装置の変形例について説明する図であって、図14(a)は、変形例1及び変形例2の模式図であり、図14(b)は、変形例3及び変形例4の模式図であり、図14(c)は、変形例5及び変形例6の模式図である。 本発明の第1実施形態に係わるレンズ駆動装置の変形例について説明する図であって、変形例7及び変形例8の模式図である。 従来例のレンズ駆動装置を説明する図であって、図16(a)は、レンズ駆動装置を下方側から見た分解斜視図であり、図16(b)は、コイルの端部(第1コイルのコイル端部)と板ばね(像側バネ部材)との電気的な接続方法を説明する工程図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態のレンズ駆動装置101を説明する分解斜視図である。図2(a)は、レンズ駆動装置101の上方斜視図であり、図2(b)は、図2(a)に示すY2側から見たレンズ駆動装置101の正面図である。図3(a)は、図2に示すZ1側から見たレンズ駆動装置101の上面図であり、図3(b)は、図2に示すZ2側から見たレンズ駆動装置101の底面図である。図4(a)は、図2(a)に示すヨーク4を省略した上方斜視図であり、図4(b)は、図2(b)に示すヨーク4を省略した正面図である。
本発明の第1実施形態のレンズ駆動装置101は、図2及び図3に示すような直方体形状の外観を呈し、図1及び図4に示すように、図示していないレンズ体を保持可能なレンズ保持部材2と、レンズ保持部材2を光軸方向JD(図2に示すZ方向)に沿って上下に移動させる駆動機構MKと、レンズ保持部材2を光軸方向JDに移動可能に支持する板ばね6と、板ばね6が固定される固定側部材RGと、を備えて構成される。他に、本発明の第1実施形態のレンズ駆動装置101は、外部と電気的に接続するための端子7を有している。
また、本発明の第1実施形態のレンズ駆動装置101では、駆動機構MKは、図1に示すように、8角形の環状に巻かれたコイル3と、矩形状で箱状の外側ケースを兼ねたヨーク4と、コイル3の四辺と対向して配設された4つの磁石5と、を備えて構成される。また、板ばね6は、図1に示すように、レンズ保持部材2とヨーク4との間に配設される上側板ばね16と、レンズ保持部材2とベース部材18との間に配設される2つの下側板ばね(26A、26B)と、から構成されている。また、固定側部材RGは、図1に示す端子7が埋め込まれたベース部材18から主に構成されている。
このレンズ駆動装置101は、レンズが保持されたレンズ体(図示していない)がレンズ保持部材2に固定されて、図示していない撮像素子を実装した基板上に取り付けられる。そして、レンズ駆動装置101は、基板からの電源よりコイル3に通電されて、駆動機構MKで生じる電磁力により、撮像素子の上方に配置されるレンズ保持部材2をレンズの光軸方向JD(図2に示すZ方向)に沿って移動させるものである。つまり、レンズ駆動装置101は、撮像素子に対して、レンズ体のレンズを離れる方向に移動させてマクロ撮影を可能にし、レンズ体のレンズを近づける方向に移動させて無限遠撮影を可能にしている。なお、光軸方向JDは、筒状をしているレンズ体(レンズバレル)の中心軸線方向に沿ったものとなっている。
次に、レンズ駆動装置101の各構成部材に関して、図面を用いて詳細に説明する。先ず、レンズ保持部材2と駆動機構MKについて説明する。図5(a)は、レンズ保持部材2の上方斜視図であり、図5(b)は、図5(a)のレンズ保持部材2にコイル3が巻かれた状態を示す上方斜視図である。図6(a)は、レンズ保持部材2の下方斜視図であり、図6(b)は、図6(a)のレンズ保持部材2にコイル3が巻かれた状態を示す下方斜視図である。図7(a)は、図5(a)に示すX2側から見たレンズ保持部材2の側面図であり、図7(b)は、図7(a)に示すR部分の拡大側面図であり、図7(c)は、図7(b)を下方側から見た下方斜視図である。図8(a)は、図6(a)に示すレンズ保持部材2をX2側から見た下方斜視図であり、図8(b)は、図8(a)に示すレンズ保持部材2にコイル3が巻かれた状態を示す下方斜視図である。図9(a)は、図8(b)に示すQ部分の拡大下方斜視図であり、図9(b)は、図6(b)に示すP部分の拡大下方斜視図である。図10(a)は、端子7(後述する接続部材57も含む)及びベース部材18を省略した底面図であり、図10(b)は、図10(a)に更に下側板ばね26A、下側板ばね26B及びレンズ保持部材2を省略した底面図である。
先ず、レンズ駆動装置101のレンズ保持部材2について説明する。レンズ保持部材2は、液晶ポリマー(LCP、Liquid Crystal Polymer)等の合成樹脂を用いて射出成形して作製されており、図5及び図6に示すように、筒状に形成されており、円形で内周面と外周面を有した筒部12と、光軸方向JDにおける一端部側である下部側(図7(a)に示すZ2方向側)に形成された鍔状部52と、から主に構成されている。
先ず、レンズ保持部材2の筒部12は、図5に示すように、内周面にねじ溝が設けられており、図示していないレンズ体が係合されて装着される。また、筒部12には、その上部に位置する他端部側(図5に示すZ1方向側である上端側)に2つの凹状の窪みを有した台座部12dが対向して2ヶ所に設けられている(図5に示すX方向の2箇所)。この台座部12dには、図4(a)に示すように、上側板ばね16の内側部分(具体的には後述する第1部分16a)が載置される。
また、筒部12の外周面には、図5に示すように、コイル3を内側から支持するコイル支持部12jが四方に均等に4箇所設けられている。また、このコイル支持部12jの上端側には、図5に示すように、鍔状部52と対向して径方向外側に突出した庇部12h(図7(a)を参照)が4箇所形成されている。そして、図5(b)に示すように、コイル3(具体的には、後述する巻回部13)がコイル支持部12jに支持され庇部12h及び鍔状部52に挟まれるようにして、レンズ保持部材2の外周面側に8角形状で巻かれている。
次に、レンズ保持部材2の鍔状部52は、筒部12の下部に位置する一端部側(図6に示すZ2方向側である下端側)における外周(外周面)から径方向外側に突出して形成されている。そして、前述したように、鍔状部52の一面側(上面側)にコイル3が配設されている。
鍔状部52には、図5及び図6に示すように、鍔状部52の一面側(図5に示すZ1方向側)と他面側(図5に示すZ2方向側)を貫通して切り欠かれた切欠部52kが対向して2箇所形成されている。この切欠部52kには、図6(b)及び図8(b)に示すように、コイル3の巻始め側と巻終わり側の部分(具体的には、後述する延在部33の挿通部33k)が挿通されている。
また、鍔状部52には、図7及び図8に示すように、切欠部52kの一部を塞ぐように形成された弾性変形部62が設けられており、本発明の第1実施形態では、鍔状部52と一体で形成されている。これにより、レンズ保持部材2を射出成形で形成する際に、別部品を用いることなく弾性変形部62を同時に形成できるので、容易に弾性変形部62を作製することができる。
弾性変形部62は、図7(b)及び図7(c)に示すように、鍔状部52よりも肉薄に形成された薄肉部62qと、鍔状部52に向かうにしたがって肉厚寸法が厚くなる連結部62rと、から構成されており、この連結部62rが隣接し互いに交差する二辺に位置するように設けられて、薄肉部62qの二辺と繋がっているとともに、鍔状部52に繋がっている。これにより、肉薄に形成された薄肉部62qを確実に支えることができる。
鍔状部52の他面側(下面側)には、図6及び図8に示すように、その他面(下面)から光軸方向JD(下方向)に突出した、角形凸状の2つの保持部(突出部)72と、丸形凸状の6つの突設部2tと、三方の壁部(内側壁部82u、外側壁部82v、側壁部82w)で形成された突堤部82と、が設けられている。
保持部72は、図6(b)及び図8(b)に示すように、コイル3の巻始め及び巻終わりに対応して、2つ設けられており、保持部72には、コイル3(延在部33)の両端側の一部が絡げられて保持されている(図9を参照)。なお、説明を分かり易くするため、図10(b)に示すように、コイル3の巻き始め側でコイル3の一部を保持している保持部72を保持部72Aとし、コイル3の巻き終わり側でコイル3の一部を保持している保持部72を保持部72Bとして、以下説明する。
突設部2tは、図10(a)に示すように、下側板ばね26A及び下側板ばね26Bのそれぞれに対応して、各々3つ設けられており、突設部2tには、下側板ばね26A及び下側板ばね26Bの内側部分(具体的には後述する第3部分26c)が装着されて固定されている。なお、下側板ばね26A及び下側板ばね26Bの内側部分の固定は突設部2tを熱かしめすることによって行われているので、図6ないし図9及び図10(a)では、突設部2tは、熱かしめされた後の先端が変形した状態で図示されている。
突堤部82は、板ばね6(下側板ばね26A、下側板ばね26B)の内側部分と光軸方向JDにおいて離間して対向する対向部に設けられており(後述する図12を参照)、図9に示すように、レンズ保持部材2の中心側に位置する内側壁部82uと、内側壁部82uと対向して外側に位置する外側壁部82vと、保持部72が設けられた一方側で内側壁部82uと外側壁部82vとの間に位置する側壁部82wと、から構成されている。また、突堤部82の保持部72と離間した他方側は、壁部が切り欠かれた開放部82zとなっている。そして、三方の壁部(内側壁部82u、外側壁部82v、側壁部82w)で囲われた空間が収容部82sとなっている。なお、本発明の第1実施形態では、突堤部82が保持部72と隣り合う位置に形成されているので、保持部72の側壁を突堤部82の側壁部82wとして好適に利用している。従って、保持部72と隣り合う位置に、突堤部82で形成された収容部82sが隣接された状態で設けられている。
次に、レンズ駆動装置101の駆動機構MKについて説明する。駆動機構MKは、図10(b)に示すように、8角形の角度を有して環状に巻かれたコイル3と、外側ケースを兼ねた矩形状で箱状のヨーク4と、コイル3の四辺と対向して配設された4つの磁石5と、を備えて構成される。そして、駆動機構MKは、コイル3に流れる電流と磁石5から発生する磁界とで駆動力(推力)を発生させ、レンズ保持部材2を光軸方向JDに沿って上下に移動させている。
先ず、駆動機構MKのコイル3について説明する。コイル3は、図5(b)に示すように、レンズ保持部材2の光軸方向JD(図2に示すZ方向)における一端部(下端部)と他端部(上端部)との間の外周に導電性の線材を巻回して形成されており、図1に示すように、8角形の角度を有して巻かれて形成された巻回部13と、巻回部13の両側の端部に繋がる延在部33と、を有して構成されている。なお、図1及び図5(b)に代表されるコイル3では、導電性の線材は絶縁部材で表面を被覆していることもあり、巻回部13における導電性の線材の詳細な巻回状態を省略して示している。
次に、コイル3の各構成要素について、レンズ保持部材2にコイル3の線材を巻回する方法を交えながら、詳細に説明する。なお、説明を分かり易くするため、図10(b)に示すように、コイル3の巻き始め側で巻回部13の内周側に位置する巻回部13の端部に繋がっている延在部33を延在部33Aとし、コイル3の巻き終わり側で巻回部13の外周側に位置する巻回部13の端部に繋がっている延在部33を延在部33Bとして、以下説明する。
先ず、コイル3の延在部33(33A、33B)は、図9に示すように、保持部(突出部)72(72A、72B)に巻き付けられる巻き付け部33mと、収容部82sの内底面(対向部)と対向して延在している接続部33cと、切欠部52kに挿通されて鍔状部52の一面側と他面側に延在している挿通部33kと、を有して構成されている。
そして、先ずコイル3の線材を巻き始める際には、コイル3の延在部33Aをレンズ保持部材2の保持部72Aに絡げるようにする。図9(a)に示す例では、コイル3の線材の一部が保持部72Aに3ターン巻き付けられている。これにより、巻き付け部33mが保持部72Aに形成され、延在部33Aの一部が保持部72Aに保持されることとなる。
次に、線材を絡げた巻き付け部33mから線材を引き出して、レンズ保持部材2の外周に線材を巻回する。その際には、図9(a)に示すように、巻き付け部33mから引き出された線材が、収容部82sの内底面(対向部)と対向するとともに、壁部が切り欠かれた開放部82zに挿通される。更に、線材は、鍔状部52の他面側から鍔状部52の切欠部52kを介して鍔状部52の一面側(コイル3の巻回部13側)に延在している。これにより、突堤部82(対向部)及び収容部82sの内底面(対向部)と対向する部分が延在部33Aの接続部33cとなっており、切欠部52kに挿通される部分が延在部33Aの挿通部33kとなっている。
また、延在部33Aの挿通部33kは、コイル3の巻回部13側に延在する際に、図9(a)に示すように、レンズ保持部材2の弾性変形部62に当接して構成されている。これにより、落下等により強い衝撃がレンズ駆動装置101に加えられた際には、コイル3の延在部33Aがレンズ保持部材2の弾性変形部62に押し付けられるようになる。このため、この弾性変形部62が、弾性変形して延在部33Aにかかる衝撃を吸収することとなる。このことにより、延在部33Aが切欠部52kのエッジで切断され難いものとすることができ、コイル3が断線し難いレンズ駆動装置101を提供することができる。
更に、本発明の第1実施形態では、弾性変形部62に当接して設けられた延在部33Aが巻回部13の内周側に位置する巻回部13の端部に繋がっているので、巻回部13の外周側に位置する他方の延在部33B(コイル3の巻終わり側に繋がっている延在部33B)の場合と比較して、切欠部52kのエッジ部分での屈曲角度が狭くなっている。このため、コイル3の巻き始め側の延在部33Aと切欠部52kのエッジ部分とが当接する力がより強くなるので、この部分に弾性変形部62を設けることで、切欠部52kのエッジ部分から延在部33Aに力が加わるのをより効果的に緩和することができる。このことにより、落下等で強い衝撃がレンズ駆動装置101に加わった場合でも、延在部33Aが切欠部52kのエッジでより切断され難いものとすることができる。
また、前述したように、弾性変形部62の薄肉部62qが、図9(a)に示すように、隣接して互いに交差する二辺の位置に形成された連結部62rで、鍔状部52に繋がっているので、落下等により強い衝撃がレンズ駆動装置101に加えられて、コイル3の延在部33Aが弾性変形部62に強く押し付けられたとしても、この薄肉部62qを二辺(連結部62r)で支えて衝撃を受けることができる。このことにより、弾性変形部62の薄肉部62qが鍔状部52から破断して脱落するのを防止することができる。特に、本発明の第1実施形態では、薄肉部62qを鍔状部52側に向かうにしたがって肉厚寸法が厚く変化している連結部62rで鍔状部52に繋げているので、肉厚の寸法を急激に変化させた形態に比べて、強い衝撃が加えられた場合に、薄肉部62qの根本に加えられる応力が分散され、薄肉部62qがより破断しにくくなっている。
次に、レンズ保持部材2の外周に巻回されたコイル3の巻回部13は、図5(b)に示すように、レンズ保持部材2の筒部12の周囲を囲む位置に配設され、コイル支持部12j(図5(a)を参照)により内側から支持された状態で、コイル3の一部が庇部12hと鍔状部52に挟まれるようにして、鍔状部52の一面側(上面側)に固定されている。そして、コイル3の巻回部13の内周面がコイル支持部12jにより等方的にバランス良く支持されるため、コイル3の中心軸とレンズ保持部材2の中心軸とが一致した状態でレンズ保持部材2に保持される。これにより、レンズ保持部材2に保持されたレンズ体のレンズの光軸とレンズ保持部材2の中心軸とを容易に一致させ易くなる。
最後に、レンズ保持部材2の外周への線材の巻回が終了したら、コイル3の線材(巻回部13の巻き終わり側の端部に繋がる延在部33B)は、図9(b)に示すように、鍔状部52の一面側から鍔状部52の切欠部52kを介して鍔状部52の他面側に引き出される。そして、延在部33B(線材)は、突堤部82の開放部82zに挿通されるとともに、収容部82sの内底面(対向部)と対向して延在され、レンズ保持部材2の保持部72Bに絡げられる。図9(b)に示す例では、保持部72Bに3ターン巻き付けられている。これにより、切欠部52kに挿通される部分が延在部33Bの挿通部33kとなっており、突堤部82(対向部)及び収容部82sの内底面(対向部)と対向する部分が延在部33Bの接続部33cとなっている。また、巻き付け部33mが保持部72Bに形成され、延在部33Bの一部が保持部72Bに保持されることとなる。
以上のように構成されたレンズ保持部材2とコイル3において、保持部72(72A、72B)と離間した他方側に、突堤部82の壁部が切り欠かれた開放部82zが形成されており、この開放部82zにコイル3の延在部33(接続部33c)を挿通させている。このため、突堤部82で囲まれた収容部82sを設けていても、突堤部82と延在部33とが干渉することを回避することができ、レンズ保持部材2の対向部と板ばね6の内側部分との間隔を狭く保つことができる。このことにより、レンズ駆動装置101が光軸方向JDに大きくなるのを抑制することができる。
次に、駆動機構MKのヨーク4について説明する。ヨーク4は、鉄等の軟磁性体材料の板材に抜き加工や絞り加工を施して作製しており、図1に示すように、外形が収納部4sを有した箱状に形成されている。そして、ヨーク4は、矩形状の環状で外側に形成された外ヨーク4Aと、外ヨーク4Aの上端(図1に示すZ1側)と連続して設けられた平板状の上面部4Bと、上面部4Bの一部から下方(図1に示すZ2方向)に延設された4つの内ヨーク4Cと、を有して構成されている。また、内ヨーク4Cが形成された四隅には、上面部4Bより下方に位置する段差部4Dが設けられている。このように構成されたヨーク4は、図10(b)に示すように、コイル3及び磁石5を収納部4sに収容し、図2に示すように、ベース部材18に係合されて、ベース部材18とともに外形を構成している。
ヨーク4の内ヨーク4Cは、図3(a)及び図10(b)に示すように、平面視して、円弧状に形成され、外ヨーク4Aの4つの角部に対向するように、等間隔で配設されている。また、詳細な図示はしていないが、レンズ駆動装置101が組み立てられた際には、内ヨーク4Cのそれぞれは、レンズ保持部材2の筒部12の外周に沿って配設されるとともに、コイル3の内周面と対向して配設される。更に、内ヨーク4Cのそれぞれは、図10(b)に示すように、コイル3を挟んで、磁石5のそれぞれと対向する位置に配設されている。なお、ヨーク4を絞り加工で作製する際には、ヨーク4の内ヨーク4Cが円弧状であるので、容易に絞り加工を行うことができる。このため、ヨーク4の内ヨーク4Cの形状及び配設の位置の精度を高めることができる。
最後に、駆動機構MKの磁石5について説明する。磁石5は、図1に示すように、横断面形状が台形形状で、平板状の外形をしており、4つの磁石5が、図10(b)に示すように、コイル3の外側に位置するとともに、ヨーク4の四隅に等分に配設されている。また、磁石5の台形形状における傾斜する2つの外側面は、外ヨーク4Aに沿った形状をしている。このため、レンズ駆動装置101を組み立てる際に、この2つの外側面を外ヨーク4Aに押しあてて配置することができ、磁石5の位置決めを容易に行うことができる。そして、図示はしていないが、磁石5は、ヨーク4の段差部4Dとの間に板ばね6(上側板ばね16)の一部を挟持するようにして、接着剤により、ヨーク4に固定されている。
次に、レンズ駆動装置101の板ばね6及び固定側部材RGについて説明する。図11は、板ばね6を説明する図であって、図11(a)は、上側板ばね16の上面図であり、図11(b)は、下側板ばね26A及び下側板ばね26Bの上面図である。図12は、板ばね6(下側板ばね26A)とコイル3との接続状態を説明する図であって、図12(a)は、図10(a)に示すS部分の拡大底面図であり、図12(b)は、図10(a)に示すS部分をX2側から見た板ばね6(下側板ばね26A)、コイル3及びレンズ保持部材2の拡大側面図である。なお、図12には、説明を分かり易くするため、導電性接着剤CAがクロスハッチングで示されている。図13は、固定側部材RGのベース部材18を説明する図であって、図13(a)は、ベース部材18の上方斜視図であり、図13(b)は、ベース部材18に下側板ばね26A及び下側板ばね26Bを組み付けた上方斜視図である。
先ず、レンズ駆動装置101の板ばね6は、銅合金を主な材質とした金属板から作製されており、図1に示すように、レンズ保持部材2とヨーク4との間に配設される上側板ばね16と、レンズ保持部材2とベース部材18との間に配設される2つの下側板ばね(26A、26B)と、から構成されている。そして、レンズ保持部材2と板ばね6のそれぞれ(上側板ばね16、下側板ばね26A、下側板ばね26B)が係合されて、レンズ保持部材2が光軸方向JD(図2に示すZ方向)へ移動可能になるように、レンズ保持部材2を空中で支持している。なお、下側板ばね26A及び下側板ばね26Bは、コイル3の両端側とそれぞれ電気的に接続されているので、コイル3への給電部材としても用いられる。
先ず、板ばね6の上側板ばね16は、図11(a)に示すように、略矩形状をしており、レンズ保持部材2に固定される内側部分と、固定側部材RGに固定される外側部分と、内側部分と外側部分との間に位置する4箇所の弾性腕部16gと、を有して構成されている。具体的には、内側部分は、対向した位置に2箇所設けられているとともに、それぞれの内側部分には、レンズ保持部材2の光軸方向JDにおける他端部側(上端部側)に固定される2箇所の第1部分16aを有している(合わせて4箇所の第1部分16a)。また、外側部分は、ヨーク4と磁石5とで挟持されて固定される4箇所の第2部分16bと、4箇所の第2部分16b同士を繋ぐ桟部16rと、を有している。なお、ここでのヨーク4及び磁石5は、固定側部材RGとして機能している。
そして、上側板ばね16がレンズ駆動装置101に組み込まれた際には、図4(a)に示すように、第1部分16aがレンズ保持部材2の台座部12dに載置され、第1部分16aと台座部12dとを接着剤で固定することにより、上側板ばね16の内側部分がレンズ保持部材2に固定されるようになる。また、図4(b)に示すように、第2部分16bが磁石5の上面と当接し、図示はしていないが、ヨーク4との間に挟持されて、上側板ばね16の外側部分が固定されるようになる。
また、上側板ばね16は、図11(a)に示すように、ほぼ線対称の形状に構成しており、第1部分16aの2箇所の均等な位置でレンズ保持部材2に固定されているとともに、ベース部材18と一体化されたヨーク4に対して第2部分16bの4箇所の均等な位置で固定されている。これにより、上側板ばね16は、レンズ保持部材2をバランス良く空中で支持することができる。
次に、板ばね6の下側板ばね(26A、26B)は、図11(b)に示すように、それぞれの内側形状が半円形状をしており、レンズ保持部材2の光軸方向JDにおける一端部(下端部)に固定される内側部分と、固定側部材RGに固定される外側部分と、内側部分と外側部分との間に位置する4箇所の弾性腕部26gと、を有して構成されている。
また、下側板ばね(26A、26B)の内側部分は、図11(b)に示すように、レンズ保持部材2と係合される6箇所の第3部分26cと、3箇所の第3部分26c間を繋ぐ4つの第1連結部26pと、コイル3の延在部33と対向する接続板部26h(図12を参照)と、を有して構成されている。
そして、この下側板ばね(26A、26B)がレンズ駆動装置101に組み込まれた際には、図6及び図8に示すレンズ保持部材2の6つの突設部2tが図11(b)に示す下側板ばね(26A、26B)の第3部分26cに設けられた円形の貫通孔に挿通されて嵌合される。これにより、下側板ばね26A及び下側板ばね26Bの内側部分がレンズ保持部材2に位置決めされるとともに、レンズ保持部材2に固定される。なお、この際には、レンズ保持部材2の突設部2tに熱かしめを施して、より確実に下側板ばね26A及び下側板ばね26Bをレンズ保持部材2に固定している。
また、下側板ばね(26A、26B)の内側部分の接続板部26hは、図12に示すように、レンズ駆動装置101が組み立てられた際には、レンズ保持部材2の突堤部82(対向部)と対向するようになってる。これにより、内側部分の接続板部26hの一面(上面)(図12(b)に示すZ1方向側の面)が突堤部82で形成された収容部82sと対向するとともに、板ばね6(下側板ばね26A、下側板ばね26B)内側部分の一面とレンズ保持部材2の対向部(突堤部82及び収容部82sの内底面)との間に、コイル3の延在部33の接続部33cが延在するようになる。
そして、内側部分の接続板部26hには、図12(a)に示すように、突堤部82の開放部82zと対向する位置に、両側から切り欠かれた貫通部26tが設けられているとともに、コイル3の巻き付け部33mと隙間を有した端面側に、巻き付け部33m側が開放されたU字形状(半円形状)の切欠き部26kが設けられている。なお、貫通部26tは、平面視して、突堤部82の内側壁部82u及び外側壁部82vの端縁部が臨まれる位置に設けられ、貫通部26tを構成している壁端面26eがこの端縁部に重なって設けられている。また、切欠き部26kは、収容部82sを臨むようにこの収容部82sと対向して形成されている。
また、下側板ばね(26A、26B)がレンズ保持部材2に組み付けられた際には、図12(b)に示すように、保持部72を構成する突出部は、その先端が下側板ばね(26A、26B)の接続板部26h(内側部分)の下面である他面(収容部82sと対向する一面と反対側の面)側に位置するように、内側部分から下方(図12(b)に示すZ2方向)に突出している。更に、突出部に巻き付けられた巻き付け部33mの一部も、内側部分から下方(図12(b)に示すZ2方向)に位置している。
以上のようにして構成された、板ばね6の下側板ばね(26A、26B)とコイル3の延在部33とが、合成樹脂中に銀粒子等の導電性フィラーが分散された導電性接着剤CAで電気的に接続されている。具体的な方法は、下側板ばね(26A、26B)をレンズ保持部材2に組み込む前に、先ず、レンズ保持部材2の突堤部82で囲まれた収容部82sに導電性接着剤CAを充填し、その後、下側板ばね(26A、26B)をレンズ保持部材2に装着する。そして、レンズ保持部材2の突設部2tを熱かしめするとともに、導電性接着剤CAを熱硬化する。この導電性接着剤CAの収容部82sへの充填工程ないし導電性接着剤CAの熱硬化工程は、保持部72(突出部)が上方に突出するようにレンズ保持部材2を逆さまにした状態で行われる。これにより、本発明の第1実施形態では、対向部に突堤部82を有しているので、導電性接着剤CAを収容部82s上に充填する際に、流動性を有する導電性接着剤CAを所望の位置(収容部82s)に保持することができる。このことにより、レンズ保持部材2の対向部と下側板ばね(26A、26B)の内側部分との間に延在している接続部33cがこの収容部82sに配設されて、接続部33cを導電性接着剤CAに確実に埋設させることができる。なお、導電性接着剤CAは、熱硬化型に限らず、紫外線硬化型のものでも構わない。
これにより、従来例のようなコイル端部934(コイルの端部)が巻かれた絡げピン915の側面と像側バネ部材914x(板ばね6に相当)の面との間に導電性接着剤955等を配置するような構成でなく、レンズ保持部材2の対向部と板ばね6(下側板ばね26A及び下側板ばね26B)の内側部分との間に、コイル3の延在部33と板ばね6の内側部分とを電気的に接続する導電性接着剤CAが設けられている構成となる。このため、コイル3の端部をより長く巻き付け電気的な接続を確保するための絡げ部(絡げピン915)を設ける必要がない、或いは絡げ部(保持部72)の突出高さを高くする必要がない。このことにより、レンズ保持部材2の光軸方向JDにおける高さ寸法を小さくすることができ、ひいてはレンズ駆動装置101の光軸方向JDにおける高さ寸法を小さくすることができる。
また、対向配置されるレンズ保持部材2の対向部と板ばね6(下側板ばね26A及び下側板ばね26B)の内側部分との間に導電性接着剤CAが設けられて接続されているので、落下等による強い衝撃がレンズ駆動装置101に加えられて板ばね6(下側板ばね26A、下側板ばね26B)が変形した際でも、導電性接着剤CAを剥がれにくいものとすることができる。つまり、従来例のような構成では、導電性接着剤955等がコイル端部934(コイルの端部)が巻かれた絡げピン915の側面と像側バネ部材914x(板ばね6)の面との間にL字状に配置されていると、落下等による強い衝撃がレンズ駆動装置901に加えられて像側バネ部材914xが変形した際には、2つの部材(コイルの端部と板ばね6)の角度が広がるような力が作用し、導電性接着剤955等がコイル端部934或いは像側バネ部材914xから剥がれ易くなる。このような課題に対して、本発明の第1実施形態のレンズ駆動装置101は、導電性接着剤CAを板ばね6等から引き剥がすような垂直方向(図2に示すZ方向)の力は作用しにくいため、この剥がれを防止することができ、コイル3と板ばね6との電気的な接続を確実に確保することができる。
更に、延在部33と板ばね6の内側部分とが、合成樹脂中に導電性フィラーが分散した導電性接着剤CAで電気的に接続されているので、半田でしっかり固定して接続する場合と比較して、接続部分の導電性接着剤CA層の弾性が高いため、板ばね6の内側部分(接続板部26h)の僅かな可動を許容している。このため、内側部分に引張力が働いた際に、内側部分の可動で、この引張力を緩和することができる。このことにより、落下等で強い衝撃がレンズ駆動装置101に加わった場合でも、内側部分が剥がれるのを防止することができ、コイル3と板ばね6との接続をより確実に確保することができる。更に、接続部分の導電性接着剤CA層の弾性が高いため、延在部33の僅かな可動も許容している。このため、延在部33に引張力が働いた際に、延在部33の可動で、この引張力を緩和することができる。このことにより、落下等で強い衝撃がレンズ駆動装置101に加わった場合でも、延在部33が切欠部52kのエッジでより一層切断され難いものとすることができる。
また、延在部33の接続部33cがレンズ保持部材2の対向部(収容部82sの内底面)と下側板ばね(26A、26B)の内側部分(接続板部26h)との間で導電性接着剤CAに埋設されているので、この接続部33cで、コイル3の延在部33と板ばね6の内側部分とを確実に導通接続させることができる。
また、突堤部82に隣接して、レンズ保持部材2の一端部から突堤部82と同じ方向へ突出する突出部からなる保持部72を有し、コイル3の延在部33がこの突出部に巻き付けられているので、延在部33の巻き付け部33mを容易に保持することができる。しかもコイル3の巻き付け部33mと板ばね6(下側板ばね26A及び下側板ばね26B)の内側部分との間に導電性接着剤CAが設けられており、コイル3の接続部33cに加えてこの巻き付け部33mでも板ばね6と導通接続させることができる。このことにより、導電性接着剤CAに接する延在部33の面積を広くすることができ、確実に導通接続させることができるとともに、板ばね6とコイル3との導通抵抗を小さくすることができる。
また、本発明の第1実施形態では、板ばね6の接続板部26hには、突堤部82で形成された収容部82sを臨んだ切欠き部26kが形成されており、この切欠き部26kから導電性接着剤CAが露出している構成となっている。このため、切欠き部26kの端面にも導電性接着剤CAが接することとなり、板ばね6の内側部分とコイル3の延在部33との電気的な接続が確実なものとなる。
また、収容部82sに導電性接着剤CAを充填して、その後に板ばね6(下側板ばね26A及び下側板ばね26B)をレンズ保持部材2に装着する場合には、導電性接着剤CAの充填量がばらついても、この切欠き部26kによりその量のばらつきを吸収できる。つまり、導電性接着剤CAが多い場合には、切欠き部26kから導電性接着剤CAが板ばね6の内側部分(接続板部26h)の他面側に流れ出させることが可能である。更に、切欠き部26kの部分を確認することで、導電性接着剤CAが適切に設けられているか否かを確認することができる。
更に、本発明の第1実施形態のように、切欠き部26kが保持部72(側壁部82w)側に位置し巻き付け部33mと隣り合う場合には、板ばね6の内側部分(接続板部26h)の他面側にまで導電性接着剤CAを設ける、或いは流れ出させることで、コイル3の延在部33と板ばね6の内側部分とをより一層確実に導通接続させることができる。更に、導電性接着剤CAに接する延在部33の面積をより広くすることができ、板ばね6とコイル3の延在部33との導通抵抗をより小さくすることができる。
更に、収容部82sに導電性接着剤CAを充填して、その後に板ばね6(下側板ばね26A及び下側板ばね26B)をレンズ保持部材2に配置した場合に、巻き付け部33m側に向けて開放された切欠き部26kが内側部分(接続板部26h)に形成されているので、導電性接着剤CAが巻き付け部33m側に押し出されるため、内側部分の端面(切欠き部26kの端面を含む)と巻き付け部33mとの間に導電性接着剤CAを確実に設けることができ、板ばね6の内側部分とコイル3の延在部33との導通抵抗を下げてより確実に電気的に接続することができる。
また、突堤部82は、内側壁部82uと外側壁部82vとの間隔が、保持部72(72A、72B)側の一方側よりも開放部82z側の他方側の方が狭くなるように形成されている。このため、より多くの導電性接着剤CAを巻き付け部33m側に設けることができるので、コイル3と板ばね6間の導通抵抗をより小さくすることができる。しかも、開放部82z側が狭く形成され、開放部82zに延在部33(接続部33c)が挿通されているので、収容部82sに充填された導電性接着剤CAが開放部82zを介して流れ出し難くすることができる。
また、図12(a)に示すように、開放部82z(図9(a)を参照)と対向する位置における内側部分には、貫通部26tが設けられているので、仮に導電性接着剤CAが保持部72から離れる方向へ移動して開放部82zから流れ出そうとしても、貫通部26tを構成する壁端面26eでそれ以上の流れ出しを食い止めることができる。
一方、下側板ばね(26A、26B)の外側部分は、図11(b)に示すように、ベース部材18と係合される4箇所の第4部分26dと、2箇所の第4部分26d同士を繋ぐ2つの第2連結部26qと、を有して構成されている。なお、言うまでもないが、下側板ばね(26A、26B)の外側部分は、図10(a)に示すように、内側部分よりもレンズ保持部材2の中心からの距離が大きく、内側部分の外側に位置している。
そして、下側板ばね(26A、26B)の第4部分26dに設けられた6つの貫通孔に、後述するベース部材18の上面に設けられた6つの突設部18t(図13を参照)が挿通されて嵌合される。これにより、下側板ばね26A及び下側板ばね26Bの外側部分がベース部材18に位置決めされるとともに、固定側部材RGであるベース部材18に固定される。
また、下側板ばね26Aと下側板ばね26Bとは、図11(b)に示すように、ほぼ線対称の形状に構成しており、レンズ保持部材2に対して第3部分26cの4箇所の対称な位置で接続されているとともに、ベース部材18に対して第4部分26dの4箇所の均等な位置で接続されている。これにより、レンズ保持部材2をバランス良く空中で支持することができる。従って、以上のように構成された板ばね6(上側板ばね16、下側板ばね26A及び下側板ばね26B)により、レンズ保持部材2を光軸方向JDへ移動可能に支持している。
最後に、レンズ駆動装置101の固定側部材RGについて説明する。
レンズ駆動装置101の固定側部材RGは、上側板ばね16の第2部分16bを固定するヨーク4及び磁石5と、下側板ばね(26A、26B)の第4部分26dを固定するベース部材18と、を有して構成されている。ここでは、上側板ばね16の固定側部材RGについては、駆動機構MKでもあるヨーク4及び磁石5の項目で前述したので説明を省略し、下側板ばね(26A、26B)の固定側部材RGについてのみ説明する。
固定側部材RGのベース部材18は、液晶ポリマー(LCP)等の合成樹脂を用いて射出成形して作製されており、図1及び図13に示すように、外形が矩形の板状形状で構成され、中央に円形の開口18kが形成されている。また、ベース部材18の上面には、上方に向けて突出する6つの突設部18tが四隅に設けられている。そして、下側板ばね(26A、26B)の第4部分26dに設けられた貫通孔に、ベース部材18の上面に設けられた突設部18tが挿通されて、貫通孔と突設部18tとが嵌合される。なお、この際には、ベース部材18の突設部18tに熱かしめを施して、より確実に下側板ばね26A及び下側板ばね26Bをベース部材18に固定している。
ベース部材18には、図1及び図13に示すように、銅や鉄若しくはそれらを主成分とした合金等の材質を用いた金属板からなる端子7が、インサート成形されて埋め込まれている。そして、電気的に絶縁された2つの端子7(端子7A及び端子7B)のそれぞれは、図示していない撮像素子を実装した基板と電気的に接続され、この2つの端子7から電力を供給できるようになっている。そして、端子7の一方の端子7Aは、下側板ばね26Aと電気的に接続されるとともに、端子7の他方の端子7Bは、下側板ばね26Bと電気的に接続されており、この端子7A及び端子7Bから、下側板ばね26A及び下側板ばね26Bを介して、コイル3に電流を流すことができる。
また、ベース部材18には、詳細な図示はしていないが、銅や鉄若しくはそれらを主成分とした合金等の材質を用いた金属板からなる接続部材57も、端子7と同様に、インサート成形されて埋め込まれており、接続部材57の一部は、図2に示すように、ヨーク4の四隅に一部を露出している。そして、ヨーク4の外ヨーク4Aの内壁とベース部材18の外周側面が組み合わさって位置決めされた後に、ベース部材18の接続部材57とヨーク4の四隅とのつなぎ目部分を4箇所溶接して、ヨーク4をベース部材18に固定している。
以上のように構成された本発明の第1実施形態のレンズ駆動装置101における、効果について、以下に纏めて説明する。なお、本発明の第1実施形態における下側板ばね(26A、26B)が本発明の“板ばね”に相当するものであるので、以降の説明では、特に断りのない限り、“板ばね6”とは、“下側板ばね(26A、26B)”を指している。
本発明の第1実施形態のレンズ駆動装置101は、レンズ保持部材2の対向部と板ばね6の内側部分との間に、コイル3の延在部33と内側部分とを電気的に接続する導電性接着剤CAが設けられているので、コイル3の端部をより長く巻き付け電気的な接続を確保するための絡げ部(絡げピン915)を設ける必要がない、或いは絡げ部の突出高さを高くする必要がない。このことにより、レンズ保持部材2の光軸方向JDにおける高さ寸法を小さくすることができ、ひいてはレンズ駆動装置101の光軸方向JDにおける高さ寸法を小さくすることができる。また、対向状態で配置されるレンズ保持部材2の対向部と板ばね6の内側部分との間に導電性接着剤CAが設けられて接続されているので、落下等による強い衝撃がレンズ駆動装置101に加えられても、導電性接着剤CAを剥がれにくいものとすることができる。
また、接続部33cが対向部と内側部分との間で導電性接着剤CAに埋設されているので、この接続部33cで、コイル3の延在部33と板ばね6の内側部分とを確実に導通接続させることができる。また、対向部と内側部分との間でコイル3の延在部33と板ばね6の内側部分とを導通接続させているので、保持部72を延在部33が絡げられる突出した絡げ部とした場合でも、その突出寸法を大きくする必要がない。このため、レンズ保持部材2の光軸方向JDにおける高さ寸法を小さくすることが可能となり、ひいてはレンズ駆動装置101の光軸方向JDにおける高さ寸法を小さくすることができる。
また、接続部33cを埋設する導電性接着剤CAが突堤部82で形成された収容部82sに充填されているので、導電性接着剤CAを充填する際に、流動性を有する導電性接着剤CAを所望の位置(収容部82s)に保持することができる。このため、レンズ保持部材2の対向部と内側部分の接続板部26hとの間に延在している接続部33cがこの収容部82sに配設されて、接続部33cを導電性接着剤CAに確実に埋設させることができる。このことにより、コイル3の延在部33と板ばね6の内側部分(接続板部26h)とをより確実に導通接続させることができる。
また、突堤部82の一方側に設けられた保持部72と離間した他方側には、突堤部82の壁部が切り欠かれた開放部82zが形成されているので、この開放部82zにコイル3の延在部33を挿通することができる。このため、突堤部82で囲まれた収容部82sを設けても、突堤部82と延在部33とが干渉することを回避することがで、レンズ保持部材2の対向部と板ばね6の内側部分との間隔を狭く保つことができる。このことにより、レンズ駆動装置101が光軸方向JDに大きくなるのを抑制することができる。また、開放部82zには延在部33が挿通されているので、収容部82sに充填された導電性接着剤CAが開放部82zを介して流れ出し難くすることができる。
また、開放部82zと対向する位置における内側部分には、貫通部26tが設けられているので、仮に導電性接着剤CAが保持部72から離れる方向へ移動して開放部82zから流れ出そうとしても、貫通部26tを構成する端縁部で、それ以上の流れ出しを食い止めることができる。
また、レンズ保持部材2の一端部から突堤部82と同じ方向へ突出する突出部からなる保持部72を有し、コイル3の延在部33がこの突出部に巻き付けられているので、延在部33の巻き付け部33mを容易に保持することができる。しかもコイル3の巻き付け部33mと板ばね6の内側部分との間に導電性接着剤CAが設けられており、接続部33cに加えてこの巻き付け部33mで導通接続させることができる。このことにより、導電性接着剤CAに接する延在部33の面積を広くすることができ、確実に導通接続させることができるとともに、板ばね6とコイル3との導通抵抗を小さくすることができる。
また、板ばね6の接続板部26hには、突堤部82で形成された収容部82sを臨んだ切欠き部26kが形成されており、この切欠き部26kから導電性接着剤CAが露出しているので、切欠き部26kの端面にも導電性接着剤CAが接することとなり、板ばね6の内側部分とコイル3の延在部33との電気的な接続が確実なものとなる。また、収容部82sに導電性接着剤CAを充填して、その後に板ばね6をレンズ保持部材2に装着する場合には、導電性接着剤CAの充填量がばらついても、この切欠き部26kによりその量のばらつきを吸収できる。つまり、導電性接着剤CAが多い場合には、切欠き部26kから導電性接着剤CAが板ばね6の内側部分(接続板部26h)の他面側に流れ出させることが可能である。更に、切欠き部26kの部分を確認することで、導電性接着剤CAが適切に設けられているか否かを確認することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば次のように変形して実施することができ、これらの実施形態も本発明の技術的範囲に属する。
図14は、本発明の第1実施形態に係わるレンズ駆動装置101の変形例について説明する図であって、図14(a)は、変形例1及び変形例2の模式図であり、図14(b)は、変形例3及び変形例4の模式図であり、図14(c)は、変形例5及び変形例6の模式図である。図15は、本発明の第1実施形態に係わるレンズ駆動装置101の変形例について説明する図であって、変形例7及び変形例8の模式図である。
<変形例1>
上記第1実施形態では、レンズ保持部材2の突堤部82の形状を、開放部82z側が狭くなるような形状としたが、これに限るものではない。例えば、図14(a)に示すような矩形状の突堤部C82としても良い。その際には、開放部C82z側に新たな側壁部C82wを設け、その側壁部C82wを切り欠くことにより、開口の狭い開放部C82zを設ける方が良い。
<変形例2>
上記第1実施形態では、レンズ保持部材2の突堤部82の側壁部82wとして、好適に保持部72(72A、72B)の側壁を用いたが、これに限るものではない。例えば、図14(a)に示すように、保持部72側に新たな側壁部C82xを設け、保持部72も側壁部C82xから離間した位置に設けても良い(変形例2)。
<変形例3>
上記第1実施形態では、収容部82sとして略矩形状(平面視して)の形状に構成したが、これに限るものではない。例えば、図14(b)に示すような曲面状の突堤部D82で囲まれた略円形状(楕円形状)の収容部D82sであっても良い。
<変形例4>
上記第1実施形態では、略矩形状の収容部82sに隣接して保持部72(72A、72B)を配置する構成としたが、これに限るものではない。例えば、図14(b)に示すように、保持部D72が収容部D82s側に一部入り込んだ配置であっても良い。この際には、収容部D82sには、凹状部が形成されることとなるが、凹状部を有する収容部D82sが保持部D72と隣接した状態であるといえる。
<変形例5>
上記第1実施形態では、壁部が切り欠かれた開放部82zと隣接した収容部82sであったが、これに限るものではない。例えば、図14(c)に示すように、環状に形成された突堤部E82に囲まれた収容部E82sであっても良い。
<変形例6>
上記第1実施形態では、略矩形状の収容部82sに隣接して保持部72(72A、72B)を配置する構成としたが、これに限るものではない。例えば、図14(c)に示すように、保持部E72が収容部E82s内に配置されていても良い。このような形態も、保持部E72が収容部E82sの内側に隣接しているので、本発明においては、保持部E72と収容部E82sとが隣り合う位置に設けられているという概念に含まれるものとする。
<変形例7>
上記第1実施形態では、下側板ばね(26A、26B)の接続板部26hにおける切欠き部26kの形状を、半円形状の形状としたが、これに限るものではない。例えば、図15に示すような矩形状の切欠き部C26kとしても良い。
<変形例8>
上記第1実施形態では、下側板ばね(26A、26B)の接続板部26hの貫通部26tを両側から切り欠いた形状としたが、これに限るものではない。例えば、図15に示すような矩形の穴形状の貫通部C26tとしても良い。
<変形例9>
上記第1実施形態では、保持部72がレンズ保持部材2(鍔状部52)の一端部から光軸方向JDに突出する突出部から構成されていたが、これに限るものではない。例えば側方に突出する突出部でも良いし、突出させないフック部でも良い。
<変形例10>
上記第1実施形態では、下側板ばね(26A、26B)を2つに分割して一対とし、コイル3の延在部33(33A、33B)のそれぞれと電気的に接続する構成としたが、これに限るものではない。例えば、手振れ補正機能付きのレンズ駆動装置では、上側板ばねを2つに分割して、コイル3の延在部33(33A、33B)のそれぞれと導電性接着剤CAにより電気的に接続する構成でも良い。
本発明は上記実施の形態に限定されず、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更することが可能である。
2 レンズ保持部材
3 コイル
52 鍔状部
52k 切欠部
62 弾性変形部
62q 薄肉部
62r 連結部
72、72A、72B、D72、D72 保持部
82、C82、D82、E82 突堤部
82s 収容部
82z 開放部
13 巻回部
33、33A、33B 延在部
33c 接続部
33m 巻き付け部
4 ヨーク
5 磁石
6 板ばね(26A、26B 下側板ばね)
26c 第3部分(内側部分)
26d 第4部分(外側部分)
26h 接続板部(内側部分)
26k、C26k 切欠き部
26t、C26t 貫通部
MK 駆動機構
RG 固定側部材
CA 導電性接着剤
JD 光軸方向
101 レンズ駆動装置

Claims (7)

  1. レンズ体を保持可能な筒状のレンズ保持部材と、
    内側部分及び外側部分を有するとともに、該レンズ保持部材に前記内側部分が固定され前記レンズ保持部材を光軸方向に移動可能に支持する板ばねと、
    該板ばねの前記外側部分が固定される固定側部材と、
    前記レンズ保持部材を光軸方向に沿って移動させる少なくとも磁石及びコイルを有して構成される駆動機構と、を備えたレンズ駆動装置において、
    前記板ばねの前記内側部分は、前記レンズ保持部材の光軸方向における一端部に固定されており、
    前記コイルは、前記レンズ保持部材の光軸方向における前記一端部と他端部との間の外周に導電性の線材が巻かれて形成された巻回部と、該巻回部の端部に繋がる延在部と、を有し、
    前記レンズ保持部材の前記一端部には、前記内側部分と光軸方向において離間して対向する対向部と、前記延在部の一部が保持される保持部と、を有し、
    前記対向部と前記内側部分との間に、前記延在部と前記内側部分とを電気的に接続する導電性接着剤が設けられていることを特徴とするレンズ駆動装置。
  2. 前記延在部は、前記対向部と前記板ばねの前記内側部分との間に延在する接続部を有し、
    該接続部が前記導電性接着剤に埋設されていることを特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。
  3. 前記対向部には、前記内側部分側へ突出する突堤部で形成された収容部が設けられており、該収容部に前記接続部を埋設する前記導電性接着剤が充填されていることを特徴とする請求項2に記載のレンズ駆動装置。
  4. 前記突堤部は、前記収容部の周囲に設けられた壁部を有し、
    前記突堤部の一方側には、前記保持部が設けられており、
    前記保持部と離間した前記突堤部の他方側には、前記壁部が切り欠かれた開放部が形成されており、
    該開放部に前記延在部が挿通されていることを特徴とする請求項3に記載のレンズ駆動装置。
  5. 前記開放部と対向する位置における前記内側部分には、前記導電性接着剤が前記保持部から離れる方向へ移動するのを防止する貫通部が設けられていることを特徴とする請求項4に記載のレンズ駆動装置。
  6. 前記保持部は、前記収容部と隣り合う位置において、前記レンズ保持部材の前記一端部から前記突堤部と同じ方向へ突出する突出部からなり、
    前記延在部は、前記突出部に巻き付けられる巻き付け部を有し、
    該巻き付け部と前記内側部分との間に前記導電性接着剤が設けられていることを特徴とする請求項3ないし請求項5のいずれかに記載のレンズ駆動装置。
  7. 前記内側部分は、前記収容部と対向する一面及び該一面と反対側の面である他面を有し、
    前記突出部は、その先端が前記他面側に位置するように前記内側部分から突出しているとともに、前記巻き付け部は、前記収容部に対向して位置する前記内側部分の端面と隙間を有して対向するように設けられ、
    前記端面側に位置する当該内側部分には、前記巻き付け部側が開放された切欠き部が形成されており、
    前記切欠き部から前記導電性接着剤が露出していることを特徴とする請求項6に記載のレンズ駆動装置。
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