JP3183931U - レンズ駆動装置 - Google Patents

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寛志 長田
勝彦 大友
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Abstract

【課題】搭載された製品の落下等で過度の衝撃が加えられても、不具合を回避できるレンズ駆動装置を提供する。
【解決手段】レンズ駆動装置は、ベース部材18とレンズ保持部材12とレンズ保持部材12を光軸方向へ移動可能に支持する板ばね16とレンズ保持部材12の外周に設けられたコイル13とコイル13の外側に対向して配置された磁石15とヨーク14とを備え、板ばね16が上側板ばね16Aを有し、上側板ばね16Aがレンズ保持部材12に固定される第1部分とヨーク14に一体化される第2部分16bと第1部分と第2部分16bとの間に位置する弾性腕部16pとを有し、上側板ばね16Aの弾性腕部16pがコイル13の上方に配置され、上側板ばね16Aとコイル13との間に、仕切部11pを有する平板状の仕切部材11を設け、仕切部11pが、上側板ばね16Aの弾性腕部16pとコイル13との間に位置することを特徴としている。
【選択図】図16

Description

本考案は、例えばカメラ付き携帯機器に搭載されるレンズ駆動装置に関する。
近年、携帯電話に代表される携帯機器にカメラ機構が搭載されているのは一般的となってきた。そして、この小型の携帯機器に搭載されるカメラ機構の主要部品であるレンズ駆動装置には、小型化の要求に加え、精度良くレンズ体を駆動させるという要求が高まってきた。この2つの要求を満たすべきレンズ駆動装置として、レンズホルダを駆動するための磁気回路をレンズホルダの四方に設けたものが良く知られている。
上述したレンズ駆動装置として、特許文献1(従来例)では、図19に示すようなレンズ駆動装置900が提案されている。図19は、従来例のレンズ駆動装置900を説明する図であって、図19(a)は、外観を示す斜視図であり、図19(b)は、図19(a)に示すZ1側から見た上面図であり、図19(c)は、図19(b)に示すA−A線における断面を模式的に示した図である。また、図20は、図19に示すレンズ駆動装置900の弾性部材を示す図であって、図20(a)は、上側板ばね907を示す斜視図であり、図20(b)は、下側板ばね906を示す斜視図である。
図19に示すレンズ駆動装置900は、金属板部材902を埋設したベース部材901と、レンズ体を保持可能なレンズ保持体903と、金属線材が巻回されたコイル904と、複数の磁石905と、レンズ保持体903の下方(図19に示すZ2側)に配設された下側板ばね(弾性部材)906と、レンズ保持体903の上方(図19に示すZ1側)に配設された上側板ばね(弾性部材)907と、金属板材からなるヨーク908と、環状に形成されたスペーサ部材909と、を備えて構成されている。
そして、図20(a)に示すように、上側板ばね907は、中央に第1開口907cを有した矩形状をしており、レンズ保持体903に固定される第1部分907aが4箇所と、磁石905と当接しヨーク908側に固定される第2部分907bが4箇所と、多段に折り返した線状に形成された上側ばね部907eが4箇所と、上側ばね部907e及び第2部分907bが接続されている台座部907dが2箇所と、を有して構成されている。また、図20(b)に示すように、下側板ばね906は、内側形状が半月形状をした1対の板ばねが組み合わされて構成されており、1対の板ばねのそれぞれには、レンズ保持体903に固定される第2取り付け穴906dが2箇所と、ベース部材901に固定される第1取り付け穴906bが2箇所と、多段に折り返した線状に形成された下側ばね部906eが2箇所と、を有して構成されている。また、図19(c)に示すように、上側板ばね907の上側ばね部907eがコイル904の上方に位置するようにして、上側板ばね907が配設されている。そして、この上側板ばね907と下側板ばね906とで、レンズ保持体903が光軸方向(図20に示すZ方向)へ移動可能になるように、レンズ保持体903を空中で支持している。
実用新案登録第3179634号公報
しかしながら、従来例のような構成では、搭載された製品の落下等で過度の衝撃が加わった際に、コイル904の上方に配設された上側板ばね907の上側ばね部907e(図19(c)を参照)が、弾性変形してコイル904と当接する虞があった。このため、この当接によるコイル904の絶縁被膜破れが発生し、コイル904の導線間が短絡するという可能性が生じてしまう。そして、コイル904の導線間が短絡した際には、コイル904の両端間の電気抵抗が下がり、レンズ駆動装置900に大きな電流が流れてしまい、その結果、レンズ駆動装置900或いはレンズ駆動装置900が搭載された製品に不具合が生じるという虞れがあった。
本考案は、上述した課題を解決するもので、搭載された製品の落下等で過度の衝撃が加えられても、不具合を回避できるレンズ駆動装置を提供することを目的とする。
この課題を解決するために、本考案のレンズ駆動装置は、ベース部材と、該ベース部材の上方に配置されるとともにレンズ体を保持可能なレンズ保持部材と、該レンズ保持部材を光軸方向へ移動可能に支持する板ばねと、前記レンズ保持部材の外周に設けられたコイルと、該コイルの外側に対向して配置された磁石と、前記レンズ保持部材、前記板ばね、前記コイル及び前記磁石を収容するケースを構成し前記ベース部材と一体化されるヨークと、を備えたレンズ駆動装置において、前記板ばねが、前記レンズ保持部材の上部に固定される上側板ばねと、前記レンズ保持部材の下部に固定される下側板ばねと、からなり、前記上側板ばね及び前記下側板ばねのそれぞれが、前記レンズ保持部材に固定される第1部分と、前記ヨーク或いは前記ベース部材に一体化される第2部分と、前記第1部分と前記第2部分との間に位置する弾性腕部と、を有し、前記上側板ばねの前記弾性腕部が前記コイルの上方に配置され、前記上側板ばねと前記コイルとの間に、仕切部を有する平板状の仕切部材を設け、前記仕切部が、前記上側板ばねの前記弾性腕部と前記コイルとの間に位置することを特徴としている。
これによれば、本考案のレンズ駆動装置は、レンズ駆動装置に過度の衝撃が加えられて、上側板ばねの弾性腕部が過剰変形しても、弾性腕部がコイルと当接することを防止できる。このため、上側板ばねとコイルとが当接してコイルの絶縁皮膜を破ることがないので、コイルの導線間の短絡の発生を防ぐことができる。このことにより、搭載された製品の落下等で過度の衝撃がレンズ駆動装置に加えられても、コイルの導線間の短絡の発生による、レンズ駆動装置或いはレンズ駆動装置が搭載された製品の不具合を回避することができる。
また、本考案のレンズ駆動装置は、前記仕切部材が非磁性の金属板材からなることを特徴としている。
これによれば、仕切部材が非磁性であるので、近傍にある磁石とヨーク間の磁束に影響を与えることがなく、コイルに作用する推力の低下を防ぐことができる。また、仕切部材が金属板材からなるので、合成樹脂により仕切部材を形成する場合と比較して、剛性を保ちながらより薄型にすることができる。
また、本考案のレンズ駆動装置は、前記仕切部材が、前記上側板ばねの前記第2部分の下面に位置する取付部を有し、前記ヨークが筒状の側壁部と開口部を有する天井部とを有し、前記上側板ばねと前記ヨークの前記天井部との間に位置し前記上側板ばねの前記弾性腕部の変形を許容するスペーサ部材を設け、前記仕切部材、前記上側板ばね、前記スペーサ部材及び前記天井部を積層した状態で、前記仕切部材の下部に配置される前記磁石を前記ヨークの前記側壁部に接着固定することで、前記仕切部材の前記取付部、前記板ばねの前記第2部分及び前記スペーサ部材を、前記ヨークの前記天井部と前記磁石とで挟持したことを特徴としている。
これによれば、仕切部材、上側板ばね及びスペーサ部材をヨークの天井部と磁石とで挟持し一括して接着固定できるので、個々の部材同士を個々に取り付ける必要がない。このことにより、レンズ駆動装置を組み立てる際に、簡易に組み立てることができ、生産性の向上をはかることができる。
また、本考案のレンズ駆動装置は、前記仕切部材には、前記取付部と前記仕切部との間に孔部が設けられていることを特徴としている。
これによれば、取付部に接着材を塗布して接着する場合、この孔部により、余分な接着材が流動して仕切部に到達するのを防止することができる。このことにより、接着剤が仕切部から弾性腕部に流れて弾性腕部に接着するのを防止でき、レンズ保持部材の光軸方向への移動が阻害されるのを防止することができる。
また、本考案のレンズ駆動装置は、前記レンズ保持部材には、前記レンズ保持部材の前記外周の下端から径方向外側に突出した鍔部を有し、前記鍔部が前記コイルの下方と前記下側板ばねの前記弾性腕部との間に位置することを特徴としている。
これによれば、過度の衝撃がレンズ駆動装置に加えられて、下側板ばねの弾性腕部が変形しても、弾性腕部がコイルと当接することを防止できるので、下側板ばねとコイルとが当接してコイルの絶縁皮膜を破ることがない。このことにより、コイルの導線間の短絡の発生を防ぐことができ、搭載された製品の落下等で過度の衝撃が加えられても、コイルの導線間の短絡の発生による、レンズ駆動装置或いはレンズ駆動装置が搭載された製品の不具合を確実に回避することができる。
本考案のレンズ駆動装置は、レンズ駆動装置に過度の衝撃が加えられて、上側板ばねの弾性腕部が過剰変形しても、弾性腕部がコイルと当接することを防止できる。このため、上側板ばねとコイルとが当接してコイルの絶縁皮膜を破ることがないので、コイルの導線間の短絡の発生を防ぐことができる。このことにより、搭載された製品の落下等で過度の衝撃がレンズ駆動装置に加えられても、コイルの導線間の短絡の発生による、レンズ駆動装置或いはレンズ駆動装置が搭載された製品の不具合を回避することができる。
本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する分解斜視図である。 本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図2(a)は、レンズ駆動装置の斜視図であり、図2(b)は、図2(a)に示すY2側から見た正面図である。 本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図3(a)は、図2(a)に示すZ1側から見た上面図であり、図3(b)は、図2(a)に示すZ2側から見た底面図である。 本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する斜視図であって、図4(a)は、図2に示す斜視図において、ヨークとスペーサ部材を省略した図であり、図4(b)は、図4(a)に示す斜視図において上側板ばねを省略した図である。 本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であり、図5(a)は、図4(a)に示す斜視図においてZ1側から見た上面図であり、図5(b)は、図4(b)に示す斜視図においてZ1側から見た上面図である。 本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であり、図6(a)は、図3(b)に示す底面図においてベース部材を省略した底面図であり、図6(b)は、図6(a)に示す底面図において下側板ばねとレンズ保持部材を省略した底面図である。 本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図7(a)は、レンズ保持部材の斜視図であり、図7(b)は、レンズ保持部材にコイルが巻回された斜視図である。 本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図8(a)は、図2(a)に示すZ2側から見たヨークの底面図であり、図8(b)は、図2(a)に示すZ2側から見たヨークの斜視図である。 本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図1に示すベース部材に下側板ばねを組み付けた斜視図である。 本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置におけるスペーサ部材を説明する図であって、図10(a)は、図1に示すZ1側から見た上面斜視図であり、図10(b)は、図1に示すZ2側から見た底面斜視図である。 本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置における板ばねを示す図であって、図11(a)は、上側板ばねの上面図であり、図11(b)は、下側板ばねの底面図である。 本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置における仕切部材の平面図である。 本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図3に示すXIII−XIII線における断面図である。 本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図13に示すP部分の拡大断面図である。 本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図3に示すXV−XV線における断面図である。 本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図15に示すQ部分の拡大断面図である。 本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図3に示すXVII−XVII線における断面図である。 本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図17に示すR部分の拡大断面図である。 従来例のレンズ駆動装置900を説明する図であって、図19(a)は、外観を示す斜視図であり、図19(b)は、図19(a)に示すZ1側から見た上面図であり、図19(c)は、図19(b)に示すA−A線における断面を模式的に示した図である。 弾性部材を示す図であって、図20(a)は、上側板ばねを示す斜視図であり、図20(b)は、下側板ばねを示す斜視図である。
以下、本考案の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1は、本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置101を説明する分解斜視図である。図2は、本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置101を説明する図であって、図2(a)は、レンズ駆動装置101の斜視図であり、図2(b)は、図2(a)に示すY2側から見た正面図である。図3は、本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置101を説明する図であって、図3(a)は、図2(a)に示すZ1側から見た上面図であり、図3(b)は、図2(a)に示すZ2側から見た底面図である。
本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置101は、図1ないし図3に示すように、レンズ体(図示していない)を保持可能な筒状のレンズ保持部材12と、レンズ保持部材12の外周に設けられたコイル13と、コイル13の外側に対向して配置された磁石15と、レンズ保持部材12を光軸方向へ移動可能に支持する板ばね16と、平板状の仕切部材11と、レンズ保持部材12、コイル13、磁石15、板ばね16及び仕切部材11を収容するヨーク14と、端子7が埋め込まれたベース部材18と、ヨーク14と板ばね16(16A)との間に配設されたスペーサ部材19と、を備えて構成される。更に、板ばね16は、レンズ保持部材12の上部に固定される上側板ばね16Aと、レンズ保持部材12の下部に固定される2つの下側板ばね(16C、16E)と、を備えて構成される。
そして、レンズ駆動装置101は、図示しないレンズ体をレンズ保持部材12に保持し、図示しない撮像素子を実装した基板上に取り付けられる。そして、撮像素子に対して、レンズ体に保持されたレンズを光軸方向(図2(a)に示すZ方向)に駆動させて焦点距離を調整するために、電源よりコイル13に通電して生じる電磁力により、レンズ保持部材12を光軸方向に沿って移動させるものである。
図4は、本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する斜視図であって、図4(a)は、図2に示す斜視図において、図2に示すヨーク14と図1に示すスペーサ部材19を省略した図であり、図4(b)は、図4(a)に示す斜視図において上側板ばね16Aを省略した図である。図5は、本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であり、図5(a)は、図4(a)に示す斜視図においてZ1側から見た上面図であり、図5(b)は、図4(b)に示す斜視図において、Z1側から見た上面図である。図6は、本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であり、図6(a)は、図3(b)に示す底面図においてベース部材18を省略した底面図であり、図6(b)は、図6(a)に示す底面図において、下側板ばね(16C、16E)とレンズ保持部材12を省略した底面図である。図7は、本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図7(a)は、レンズ保持部材12の斜視図であり、図7(b)は、レンズ保持部材12にコイル13が巻回された斜視図である。図8は、本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図8(a)は、図2(a)に示すZ2側から見たヨーク14の底面図であり、図8(b)は、図2(a)に示すZ2側から見たヨーク14の斜視図である。
レンズ保持部材12は、ポリアミド樹脂(PA、polyamide)を用い、図1、図4及び図7に示すように、筒状に形成されており、円形の外周面及び内周面を有する筒部12sと、筒部12sの下端(図7に示すZ2側)の外周面から径方向外側に突出した鍔部12vとから構成され、ベース部材18の上方(図7に示すZ1側)に配置されている。また、筒部12sの内周面には、雌ねじ部12nが形成されており、この雌ねじ部12nに図示しないレンズ体が装着されて、保持される。また、筒部12sの外周面には、コイル13を内側から支持するコイル支持部12jが均等に4箇所設けられ、コイル支持部12jの一端側には、鍔部12vと対向して径方向外側に突出した庇部12hが形成されている。
また、図7に示すように、庇部12hの更に上方の筒部12sの外周面には、台座部12dが対向して2箇所形成され、台座部12dの上面の平面部12uには、それぞれに凹部12rが2箇所形成されている。
また、レンズ保持部材12の底面には、図6(a)に示すように、下方(図6(a)の紙面の手前側)に突出する凸設部12tが4箇所(12t、12t、12t、12t)設けられ、長方形になるように配置されている。また、レンズ保持部材12の底面には、図6(a)に示すように、下方(図6(a)の紙面の手前側)に突出する突部12fが3箇所設けられ、3角形になるように配置されている。
コイル13は、図1、図6(b)及び図7(b)に示すように、環状形状で8角形状の形状を有して導線を巻回して形成されている。また、コイル13は、図4及び図7(b)に示すように、レンズ保持部材12の筒部12sの周囲を囲む位置に配設され、コイル支持部12jにより内側から支持された状態で、コイル13の一部が庇部12hと鍔部12vに挟まれるようにして、鍔部12vの上面(図7に示すZ1側の面)に固定されている。そして、コイル13の内周面13pがコイル支持部12jにより等方的にバランス良く支持されるため、コイル13の中心軸とレンズ保持部材12の中心軸とが一致した状態でレンズ保持部材12に保持される。これにより、レンズ保持部材12の雌ねじ部12nにより保持されたレンズ体の中心軸とコイル13の光軸とを容易に一致させ易くなる。
ヨーク14は、図1ないし図3、及び図8に示すように、外形が箱状に形成されてケースを構成しており、レンズ保持部材12、コイル13、磁石15、板ばね16及び仕切部材11を覆うようにして、それら部材を収容部14sに収容している。そして、ヨーク14は、ベース部材18に係合され、ベース部材18と一体化されている。また、ケース状のヨーク14は、筒状の側壁部14Aと、側壁部14Aの上端(図11に示すZ1側)と連続して設けられた平板状の天井部14Bと、天井部14Bの開口部14kの一部から下方(図2に示すZ2方向)に延設された4つの内ヨーク14Cと、を有して構成されている。
また、側壁部14Aは、図3及び図6に示すように、平面視して、矩形状をしており、内ヨーク14Cは、図6(b)に示すように、平面視して、円弧状に形成され、側壁部14Aの4つの角部に対向するように、等間隔で配設されている。また、レンズ駆動装置101が組み立てられた際に、内ヨーク14Cのそれぞれは、図2に示すように、レンズ保持部材12の筒部12sの外周面に沿って配設されるとともに、図6(b)に示すように、コイル13の内周面13pと対向して配設される。更に、内ヨーク14Cのそれぞれは、コイル13を挟んで、磁石15のそれぞれと対向する位置に配設されている。なお、ヨーク14を絞り加工で作製する際には、ヨーク14の内ヨーク14Cが円弧状であるので、容易に絞り加工を行うことができる。このため、ヨーク14の内ヨーク14Cの形状及び配設の位置の精度を高めることができる。
磁石15は、図1に示すように、断面形状が台形形状で、平板状の外形をしており、4つの磁石15(15A、15B、15C、15D)が、図4及び図6(b)に示すように、コイル13の外側に位置するとともに、コイル13を挟んでヨーク14の4つの内ヨーク14Cにそれぞれ対向配置されて、ヨーク14の四隅に等分に配設されている。
また、磁石15の台形形状における傾斜する2つの外側面15vは、側壁部14Aに沿った形状をしている。このため、レンズ駆動装置101を組み立てる際に、この2つの外側面15vを側壁部14Aの内側に押しあてて配置することができ、磁石15の位置決めを容易に行うことができる。
図9は、本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図1に示すベース部材18に下側板ばね(16C、16E)を組み付けた斜視図である。図10は、本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置におけるスペーサ部材19を説明する図であって、図10(a)は、図1に示すZ1側から見た上面斜視図であり、図10(b)は、図1に示すZ2側から見た底面斜視図である。
ベース部材18は、レンズ保持部材12と同じポリアミド樹脂(PA、polyamide)からなり、図1及び図9に示すように、外形が矩形の板状形状で構成され、中央に円形の開口18kが形成されている。また、ベース部材18の四隅の上面(図9に示すZ1側の面)には、上方(図9に示すZ1側)に向けて突出する4つの突設部18t(18t、18t、18t、18t)が設けられている。
また、ベース部材18の開口18kに臨んだ部分の上面には、図1及び図9に示すように、凹座部18dが3箇所設けられており、3角形になるように配置されている。そして、光軸方向へ移動可能なレンズ保持部材12が最も下方(図2に示すZ2方向)に保持された際には、この3箇所の凹座部18dとレンズ保持部材12の3箇所の突部12fとが、当接するようになる(図15及び図16を参照)。
このような状態で保持が継続された場合、この凹座部18dと突部12fとがお互いに擦れ合うことで静電気が発生し、この部分に帯電することがある。このため、この静電気によりベース部材18とレンズ保持部材12とが静電吸着し、レンズ保持部材12の上方(図2に示すZ1方向)への移動を阻害する虞があった。本考案の第1実施形態では、レンズ保持部材12の材質とベース部材18の材質を、同じ材質のポリアミド樹脂(PA)に好適に選択したので、帯電列を同じにすることができ、摩擦による帯電量を極力低くすることができる。このことにより、レンズ保持部材12の突部12fとベース部材18の凹座部18dとがお互いに擦れ合ったとしても、静電気によるベース部材18とレンズ保持部材12との静電吸着を抑制し、レンズ保持部材12の上方への移動阻害を抑制することができる。なお、レンズ保持部材12の材質とベース部材18の材質を、ポリアミド樹脂(PA)にしたが、これに限るものではなく、例えば液晶ポリマー(LCP、Liquid Crystal Polymer)であっても良い。また、同じ材質に限るものではなく、帯電列が近い材料の組合せでも良く、例えば、ポリエステル樹脂と液晶ポリマー(LCP)との組合せ等でも良い。
また、ベース部材18には、図1及び図9に示すように、銅や鉄若しくはそれらを主成分とした合金等の材質を用いた金属板からなる端子7が、インサート成形されて埋め込まれており(図13を参照)、電気的に絶縁された2つの端子7(端子7C及び端子7E)のそれぞれは、図示していない撮像素子を実装した基板と電気的に接続され、この2つの端子7(端子7C及び端子7E)を介して電力が供給される。そして、端子7の一方の端子7Cは、下側板ばね16Cと電気的に接続されるとともに、端子7の他方の端子7Eは、下側板ばね16Eと電気的に接続されており、この端子7C及び端子7Eから、下側板ばね16C及び下側板ばね16Eを介して、コイル13に電流を流すことができる。
また、ベース部材18には、図1及び図9に示すように、銅や鉄若しくはそれらを主成分とした合金等の材質を用いた金属板からなる接続部材57が、端子7と同様に、インサート成形されて埋め込まれており(図17を参照)、接続部材57の一部は、図2及び図3に示すように、四隅に一部を露出している。そして、ヨーク14の側壁部14Aの内壁とベース部材18の外周側面が組み合わさって位置決めされた後に、ベース部材18の接続部材57とヨーク14の四隅とのつなぎ目部分を4箇所溶接して、ヨーク14をベース部材18に固定している。これにより、ヨーク14は、ベース部材と一体化される。また、ヨーク14は、グラウンドに接地される。
スペーサ部材19は、図1及び図10に示すように、中央に矩形状の開口19kを有した枠形の形状をしており、上側板ばね16Aの上方(図2に示すZ1側)に配設されて、上側板ばね16Aとヨーク14の天井部14Bとの間に位置し、上側板ばね16Aが上方に変形できるサイズで形成されている。これにより、スペーサ部材19は、上側板ばね16Aの変形を許容し、ひいてはレンズ保持部材12の上方への移動を許容している。
また、スペーサ部材19の下面(図1に示すZ2側の面)には、図10(b)に示すように、対向する枠の一方組に、下方(図10に示すZ2側)に向けて突出する凸部19tが4箇所形成されるとともに、枠の4つの角部に、平面形状の押圧部19pが形成されている。
図11は、本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置における板ばね16を示す図であって、図11(a)は、上側板ばね16Aの上面図であり、図11(b)は、下側板ばね(16C、16E)の底面図である。図12は、本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置における仕切部材11の平面図である。図13は、本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図3に示すXIII−XIII線における断面図である。図14は、本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図13に示すP部分の拡大断面図である。図15は、本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図3に示すXV−XV線における断面図である。図16は、本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図15に示すQ部分の拡大断面図である。図17は、本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図3に示すXVII−XVII線における断面図である。図18は、本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図17に示すR部分の拡大断面図である。なお、図13ないし図18に示すレンズ保持部材12の状態は、レンズ保持部材12が最下方(図13に示すZ2方向)にある状態を示しており、コイル13に通電して生じる電磁力により、レンズ保持部材12は、光軸方向に沿って上方(図13に示すZ1方向)に移動するものである。
板ばね16は、銅合金からなる板を加工して作製され、図3(a)に示すように、レンズ保持部材12の筒部12sの内周面よりも大径な開口を有し、図1及び図4(a)に示すように、レンズ保持部材12とスペーサ部材19との間に配設される上側板ばね16Aと、図1及び図9に示すように、レンズ保持部材12とベース部材18との間に配設されベース部材18に載置される2枚の下側板ばね16C及び下側板ばね16Eと、から構成される。そして、レンズ保持部材12と板ばね16のそれぞれ(16A、16C、16E)が係合され、レンズ保持部材12が光軸方向(図2に示すZ方向)へ移動可能になるように、レンズ保持部材12を空中で支持している。
板ばね16の上側板ばね16Aは、図11(a)に示すように、矩形状をしており、レンズ保持部材12に固定される第1部分16aが4箇所と、ヨーク14側に固定され一体化される第2部分16bが4箇所と、第1部分16aと第2部分16bとの間に位置する弾性腕部16pが4箇所と、4箇所の第1部分16aのそれぞれを繋ぎ弾性腕部16pの一端と接続している桟部16dと、を有している。また、第1部分16aのそれぞれは、弾性腕部16pの他端と繋がっているとともに、2箇所の第1部分16a同士は、固定連結部16eにより、繋がっている。また、第2部分16bは、長方形状に形成され、矩形状の四隅に配置されている。
この上側板ばね16Aがレンズ駆動装置101に組み込まれた際には、図4(a)及び図5(a)に示すように、上側板ばね16Aの弾性腕部16pがコイル13の上方(図2に示すZ1方向)に配置される。そして、この第1部分16aと第2部分16bと弾性腕部16pとが設けられた4箇所の部分で、レンズ保持部材12が光軸方向(図2に示すZ方向)へ移動可能になるように、レンズ保持部材12を空中で支持している。
上側板ばね16Aの第1部分16aは、図4(a)、図5(a)、図13及び図14に示すように、図7に示す台座部12dの平面部12uに載置され、例えば接着材でレンズ保持部材12に固定される。この際には、図7に示す平面部12uの凹部12rに接着材を充填して、上側板ばね16Aをレンズ保持部材12に載置した後、接着材を硬化して、固定するようにすると良い。また、上側板ばね16A側(図4に示すZ1側)から固定連結部16eに接着材を塗布して、固定するようにしても良い。
上側板ばね16Aの桟部16dには、図11(a)に示すように、対向する一方組に、切欠け部16cが4箇所形成されている。この切欠け部16cは、スペーサ部材19が上側板ばね16Aの上に載置された際に、図10(b)に示すスペーサ部材19の凸部19tが切欠け部16cに係合することで、上側板ばね16Aとスペーサ部材19との位置決めを行っている。また、スペーサ部材19が上側板ばね16Aの上に載置された際に、第2部分16bは、図16に示すように、図10(b)に示すスペーサ部材19の押圧部19pと当接する。
板ばね16の下側板ばね16Cは、図11(b)に示すように、内側形状が半月形状をしており、レンズ保持部材12に固定される第1部分16hが2箇所と、ベース部材18に固定される第2部分16iが2箇所と、第1部分16hと第2部分16iとの間に位置する弾性腕部16qが2箇所と、を有している。また、第1部分16hのそれぞれは、弾性腕部16qの一端と繋がっているとともに、2箇所の第1部分16h同士は、第1固定連結部16jにより、繋がっている。また、第2部分16iのそれぞれは、弾性腕部16qの他端と繋がっているとともに、2箇所の第2部分16i同士は、第2固定連結部16fにより、繋がっている。そして、この第1部分16hと第2部分16iと弾性腕部16qとが設けられた2箇所の部分で、レンズ保持部材12の片側を支持している。
下側板ばね16Cの第1部分16hには、図11(b)に示すように、それぞれ貫通孔16kが設けられており、レンズ駆動装置101が組み立てられた際には、この2つの貫通孔16kは、図6(a)、図17及び図18に示すように、レンズ保持部材12の凸設部12t(12t、12t)と勘合し、レンズ保持部材12に位置決めされ固定される。また、この凸設部12t(12t、12t)を用いて、熱かしめを行うことにより、より確実に下側板ばね16Cをレンズ保持部材12に固定することができる。なお、図17に示している凸設部12t(12t)及び凸設部12t(12t)は、熱かしめを行った後の状態を示しており、凸設部12t(12t)及び凸設部12t(12t)が変形している状態を示している(詳細には、図18の凸設部12t(12t)を参照)。
下側板ばね16Cの第2部分16iには、図11(b)に示すように、それぞれ貫通孔16mが設けられており、レンズ駆動装置101が組み立てられた際には、この2つの貫通孔16mは、図9に示すように、ベース部材18の突設部18t(18t、18t)と勘合し、ベース部材18に位置決めされ固定される。
板ばね16の下側板ばね16Eは、下側板ばね16Cと同様に、図11(b)に示すように、内側形状が半月形状をしており、レンズ保持部材12に固定される第1部分16vが2箇所と、ベース部材18に固定される固定される第2部分16wが2箇所と、第1部分16vと第2部分16wとの間に位置する弾性腕部16rが2箇所と、を有している。また、第1部分16vのそれぞれは、弾性腕部16rの一端と繋がっているとともに、2箇所の第1部分16v同士は、第1固定連結部16xにより、繋がっている。また、第2部分16wのそれぞれは、弾性腕部16rの他端と繋がっているとともに、2箇所の第2部分16w同士は、第2固定連結部16gにより、繋がっている。そして、この第1部分16vと第2部分16wと弾性腕部16rとが設けられた2箇所の部分で、レンズ保持部材12のもう一方の片側を支持している。
下側板ばね16Eの第1部分16vには、図11(b)に示すように、それぞれ貫通孔16yが設けられており、レンズ駆動装置101が組み立てられた際には、この2つの貫通孔16yは、図6(a)に示すように、レンズ保持部材12の凸設部12t(12t、12t)と勘合し、レンズ保持部材12に位置決めされ固定される。また、下側板ばね16Cと同様に、この凸設部12t(12t、12t)を用いて、熱かしめを行うことにより、より確実に下側板ばね16Eをレンズ保持部材12に固定することができる。
下側板ばね16Eの第2部分16wには、図11(b)に示すように、それぞれ貫通孔16nが設けられており、レンズ駆動装置101が組み立てられた際には、この2つの貫通孔16nは、図9に示すように、ベース部材18の突設部18t(18t、18t)と勘合し、ベース部材18に位置決めされ固定される。
また、下側板ばね16Cと下側板ばね16Eとは、図11(b)に示すように、ほぼ点対称の形状にしており、第1部分16hの2箇所と第1部分16vの2箇所で、レンズ保持部材12に対して均等な位置で接続され、第2部分16iの2箇所と第2部分16wの2箇所で、ベース部材18に対して均等な位置で接続される。これにより、レンズ保持部材12をバランス良く空中で支持しすることができる。
また、図13ないし図16に示すように、下側板ばね16Cの弾性腕部16q及び下側板ばね16Eの弾性腕部16r(図11(b)を参照)は、レンズ保持部材12の鍔部12vを挟んでコイル13の下方と対向している。つまり、レンズ保持部材12の鍔部12vが、コイル13の下方と下側板ばね(16C、16E)の弾性腕部(16q、16r)との間に位置している。これにより、過度の衝撃がレンズ駆動装置101に加えられて、下側板ばね(16C、16E)の弾性腕部(16q、16r)が変形しても、弾性腕部(16q、16r)がコイル13と当接することがない。
また、下側板ばね16Cは、図6(a)及び図13に示すように、コイル13の一端側と電気的に接続されるとともに(図中に示すCN1の部分)、下側板ばね16Eは、図6(a)に示すように、コイル13の他端側と電気的に接続されている(図中に示すCN2の部分)。なお、コイル13と下側板ばね(16C、16E)との接続は、はんだ等により容易に接続される。また、下側板ばね16Cは、図9に示す貫通孔16sの部分で端子7Cと電気的に接続されるとともに、下側板ばね16Eは、図9に示す貫通孔16tの部分で端子7Eと電気的に接続されている。これにより、この下側板ばね16C及び下側板ばね16Eを介して、コイル13に電流を流すことができる。なお、下側板ばね(16C、16E)と端子7(7C、7E)との接続は、溶接等により容易に接続される。
仕切部材11は、図1及び図12に示すように、平板状で矩形状をしており、4隅に取付部11bと仕切部11pとをそれぞれ有し、取付部11bと仕切部11pとの間には、孔部11hがそれぞれ設けられている。また、4隅の取付部11及び仕切部11pとを4つの連結部11jで接続している。そして、仕切部材11は、図2ないし図4に示すように、ヨーク14に収容されて、上側板ばね16Aと磁石15との間に配設される。これにより、仕切部材11が平板状であるので、仕切部材11の外形寸法を上側板ばね16Aの外形寸法と合わせることができ、仕切部材11や上側板ばね16A等の部材を収容するケースであるヨーク14が大きくなるのを抑制することができる。
また、仕切部材11は、仕切部材11が組み付けられた際には、図4及び図5に示すように、上側板ばね16Aとレンズ保持部材12の筒部12sに巻回されたコイル13との間にも、配設されるようになる。この際に、図4、図5、図15及び図16に示すように、取付部11bは、上側板ばね16Aの第2部分16bの下面に位置し、仕切部11pは、上側板ばね16Aの弾性腕部16pとコイル13との間に位置するようになる。
これにより、レンズ駆動装置101に過度の衝撃が加えられて、上側板ばね16Aの弾性腕部16pが過剰変形しても、弾性腕部16pがコイル13と当接することがないので、上側板ばね16Aとコイル13とが当接してコイル13の絶縁皮膜を破ることがない。このため、コイル13の導線間の短絡の発生を防ぐことができる。また、ヨーク14を介して上側板ばね16Aがグランドに接続されている際には、上側板ばね16Aとコイル13との短絡の発生も防ぐことができる。
仕切部材11の連結部11jには、図12に示すように、対向する一方組に、切欠け部11cが4箇所、形成されている。この切欠け部11cは、スペーサ部材19が上側板ばね16Aを介して仕切部材11の上に載置された際に、図10(b)に示すスペーサ部材19の凸部19tが切欠け部11cに係合することで、仕切部材11とスペーサ部材19との位置決めを行っている。
また、仕切部材11は、りん青銅等の非磁性の金属板材から作製されている。これにより、仕切部材11が非磁性であるので、近傍にある磁石15とヨーク14間の磁束に影響を与えることがなく、コイル13に作用する推力の低下を防ぐことができる。仕切部材11が金属板材からなるので、合成樹脂により仕切部材11を形成する場合と比較して、剛性を保ちながら、より薄型にすることができる。
また、仕切部材11を薄い金属板材にすることで、仕切部材11に弾性を持たせることができる。このため、弾性腕部16pが仕切部材11の仕切部11pに当接しても、弾性腕部16pの変形を防止することができる。
以上のように構成されたレンズ駆動装置101は、図8に示すヨーク14に、スペーサ部材19、上側板ばね16A、仕切部材11、レンズ保持部材12、コイル13、磁石15、及び下側板ばね(16C、16E)を、順次、収容部14sに収容するようにしている。
具体的には、先ず、図8に示すヨーク14に、スペーサ部材19の上面(図1に示すZ1側の面)がヨーク14の天井部14Bに当接するような向きで、スペーサ部材19を配置する。次に、図10(b)に示すスペーサ部材19の凸部19tと図11(a)に示す上側板ばね16Aの切欠け部16cとが係合するようにして、上側板ばね16Aを配置する。この際に、上側板ばね16Aの桟部16dの一部とヨーク14の側壁部14Aの一部とが当接するようになり、上側板ばね16Aは、ヨーク14を介してもグランドに接続される。
次に、図10(b)に示すスペーサ部材19の凸部19tと図12に示す仕切部材11の切欠け部11cとが係合するようにして、仕切部材11を配置する。そして、上側板ばね16Aの第1固定部16aの4箇所、ヨーク14の4隅の側壁部14A及び仕切部材11の取付部11bの4箇所に接着材を塗布する。
次に、コイル13が巻回されたレンズ保持部材12を配置するとともに、4つの磁石15(15A、15B、15C、15D)を、図6(b)に示すように、ヨーク14の四隅に配置する。この際には、磁石15の2つの外側面15vをヨーク14の側壁部14Aの内側に押しあてて配置するようにする。
そして、接着剤を硬化させ、レンズ保持部材12と上側板ばね16Aとを接着固定するとともに、ヨーク14の天井部14Bにスペーサ部材19、上側板ばね16Aの第2部分16b、仕切部材11の取付部11b及び磁石15が積層した状態で、磁石15をヨーク14の側壁部14Aに接着固定する。これにより、図15及び図16に示すように、スペーサ部材19、上側板ばね16Aの第2部分16b及び仕切部材11の取付部11bを、ヨーク14の天井部14Bと磁石15の上面15uとで挟持したようになる。このように、スペーサ部材19、上側板ばね16A、仕切部材11及び磁石15を、ヨーク14の天井部14Bに一括して接着固定できるので、個々の部材同士を個々に取り付ける必要がない。このことにより、レンズ駆動装置101を組み立てる際に、簡易に組み立てることができ、生産性の向上をはかることができる。
また、仕切部材11には、取付部11bと仕切部11pとの間に孔部11hが設けられているので、取付部11bに接着材を塗布して接着する場合、この孔部11hにより、余分な接着材が流動して仕切部11pに到達するのを防止することができる。このことにより、接着材が仕切部11pから弾性腕部16pに流れて、弾性腕部16pに接着するのを防止でき、レンズ保持部材12の光軸方向へ移動が阻害されるのを防止することができる。
最後に、下側板ばね(16C、16E)が組み付けられたベース部材18に、各部材が収容されたヨーク14を覆い被せて、ヨーク14の側壁部14Aの内壁とベース部材18の外周側面が組み合わせて位置決めする。そして、ベース部材18の接続部材57とヨーク14の四隅とのつなぎ目部分を4箇所溶接して、ヨーク14をベース部材18に固定している。これにより、ヨーク14は、ベース部材18と一体化される。
以上により、本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置101は、平板状の仕切部材11の仕切部11pが上側板ばね16Aの弾性腕部16pとコイル13との間に位置するので、レンズ駆動装置101に過度の衝撃が加えられて、上側板ばね16Aの弾性腕部16pが過剰変形しても、弾性腕部16pがコイル13と当接することがない。このため、上側板ばね16Aとコイル13とが当接してコイル13の絶縁皮膜を破ることがないので、コイル13の導線間の短絡の発生を防ぐことができる。また、ヨーク14を介して上側板ばね16Aがグランドに接続されている際には、上側板ばね16Aとコイル13との短絡の発生も防ぐことができる。これらのことにより、搭載された製品の落下等で過度の衝撃がレンズ駆動装置101に加えられても、コイル13の導線間、或いは上側板ばね16Aとコイル13との短絡の発生による、レンズ駆動装置101或いはレンズ駆動装置101が搭載された製品の不具合を回避することができる。
また、仕切部材11が非磁性であるので、近傍にある磁石15とヨーク14間の磁束に影響を与えることがなく、コイル13に作用する推力の低下を防ぐことができる。また、仕切部材11が金属板材からなるので、合成樹脂により仕切部材11を形成する場合と比較して、剛性を保ちながらより薄型にすることができる。
また、仕切部材11を薄い金属板材にすることで、仕切部材11に弾性を持たせることができる。このため、弾性腕部16pが仕切部材11の仕切部11pに当接しても、弾性腕部16pの変形を防止することができる。
また、スペーサ部材19、上側板ばね16A、仕切部材11及び磁石15を、ヨーク14の天井部14Bに一括して接着固定できるので、個々の部材同士を個々に取り付ける必要がない。このことにより、レンズ駆動装置101を組み立てる際に、簡易に組み立てることができ、生産性の向上をはかることができる。
また、仕切部材11には、取付部11bと仕切部11pとの間に孔部11hが設けられているので、取付部11bに接着材を塗布して接着する場合、この孔部11hにより、余分な接着材が流動して仕切部11pに到達するのを防止することができる。このことにより、接着材が仕切部11pから弾性腕部16pに流れて弾性腕部16pに接着するのを防止でき、レンズ保持部材12の光軸方向へ移動が阻害されるのを防止することができる。
また、レンズ保持部材12の鍔部12vがコイル13の下方と下側板ばね(16C、16E)の弾性腕部(16q、16r)との間に位置するので、過度の衝撃がレンズ駆動装置101に加えられて、下側板ばね(16C、16E)の弾性腕部(16q、16r)が変形しても、弾性腕部(16q、16r)がコイル13と当接することを防止できる。このため、下側板ばね(16C、16E)の弾性腕部(16q、16r)とコイル13とが当接してコイル13の絶縁皮膜を破ることがない。このことにより、コイル13の導線間の短絡の発生を防ぐことができ、搭載された製品の落下等で過度の衝撃が加えられても、コイル13の導線間の短絡の発生による、レンズ駆動装置101或いはレンズ駆動装置101が搭載された製品の不具合を確実に回避することができる。
なお、本考案は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば次のように変形して実施することができ、これらの実施形態も本考案の技術的範囲に属する。
<変形例1>
上記第1実施形態では、好適に仕切部材11を非磁性の金属板材から作製したが、これに限るものではなく、非磁性の合成樹脂でも良いし、磁性を有した鋼板を用いても良い。
本考案は上記実施の形態に限定されず、本考案の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更することが可能である。
11 仕切部材
11b 取付部
11h 孔部
11p 仕切部
12 レンズ保持部材
12v 鍔部
13 コイル
14 ヨーク
14A 側壁部
14B 天井部
14k 開口部
15、15A、15B、15C、15E 磁石
16 板ばね
16A 上側板ばね
16C、16E 下側板ばね
16a、16h、16v 第1部分
16b、16i、16w 第2部分
16p、16q、16r 弾性腕部
18 ベース部材
19 スペーサ部材
101 レンズ駆動装置

Claims (5)

  1. ベース部材と、
    該ベース部材の上方に配置されるとともにレンズ体を保持可能なレンズ保持部材と、
    該レンズ保持部材を光軸方向へ移動可能に支持する板ばねと、
    前記レンズ保持部材の外周に設けられたコイルと、
    該コイルの外側に対向して配置された磁石と、
    前記レンズ保持部材、前記板ばね、前記コイル及び前記磁石を収容するケースを構成し前記ベース部材と一体化されるヨークと、を備えたレンズ駆動装置において、
    前記板ばねは、前記レンズ保持部材の上部に固定される上側板ばねと、前記レンズ保持部材の下部に固定される下側板ばねと、からなり、
    前記上側板ばね及び前記下側板ばねのそれぞれは、前記レンズ保持部材に固定される第1部分と、前記ヨーク或いは前記ベース部材に一体化される第2部分と、前記第1部分と前記第2部分との間に位置する弾性腕部と、を有し、
    前記上側板ばねの前記弾性腕部が前記コイルの上方に配置され、
    前記上側板ばねと前記コイルとの間に、仕切部を有する平板状の仕切部材を設け、
    前記仕切部が、前記上側板ばねの前記弾性腕部と前記コイルとの間に位置することを特徴とするレンズ駆動装置。
  2. 前記仕切部材は、非磁性の金属板材からなることを特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。
  3. 前記仕切部材は、前記上側板ばねの前記第2部分の下面に位置する取付部を有し、
    前記ヨークは、筒状の側壁部と開口部を有する天井部とを有し、
    前記上側板ばねと前記ヨークの前記天井部との間に位置し前記上側板ばねの前記弾性腕部の変形を許容するスペーサ部材を設け、
    前記仕切部材、前記上側板ばね、前記スペーサ部材及び前記天井部を積層した状態で、前記仕切部材の下部に配置される前記磁石を前記ヨークの前記側壁部に接着固定することで、前記仕切部材の前記取付部、前記板ばねの前記第2部分及び前記スペーサ部材を、前記ヨークの前記天井部と前記磁石とで挟持したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレンズ駆動装置。
  4. 前記仕切部材には、前記取付部と前記仕切部との間に孔部が設けられていることを特徴とする請求項3に記載のレンズ駆動装置。
  5. 前記レンズ保持部材には、前記レンズ保持部材の前記外周の下端から径方向外側に突出した鍔部を有し、
    前記鍔部が、前記コイルの下方と前記下側板ばねの前記弾性腕部との間に位置することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のレンズ駆動装置。
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