JPWO2016159222A1 - ひき肉入りソースの製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明のひき肉入りソースの製造方法は、生ひき肉をオーブンで加熱処理して、そのオーブン加熱処理後のひき肉の水分含量が該生ひき肉の水分含量に対して74質量%以下となるように調整する工程と、該オーブン加熱処理後のひき肉をバーナーで加熱処理する工程と、そのバーナー加熱処理後のひき肉を用いてソースを製造する工程とを有する。前記オーブン加熱処理中は、前記オーブンの庫内温度を200〜300℃とし、該オーブン加熱処理後のひき肉の水分含量が前記生ひき肉の水分含量に対して60〜74質量%となるように調整することが好ましい。

Description

本発明は、オーブンで加熱したひき肉を用いたひき肉入りソースの製造方法に関する。
ミートソース、ボロネーゼソース、サルサソース等のひき肉入りソースとしては、ひき肉特有の粒状感のある食感があり、香りと味わいの強いものが好まれる傾向がある。従来のひき肉入りソースの製造方法の代表的なものは、生ひき肉を炒めるか又は蒸煮する等して、加熱調理されたひき肉を固めておき、その固めたひき肉と他のソース原料とを合わせるというものであるが、斯かる従来の製造方法では、粒状感は得られるものの、香りと味わいの強いひき肉入りソースは得られなかった。
生肉からは通常臭みしか感じられないが、これを加熱すると、活性化即ち調理肉特有の芳香成分や呈味成分が生成される。これらは前駆体から変換されるものや、分解により生じるもの、化学反応により生じるものなど種々のものがあると考えられる。しかし、単に生肉を加熱するだけでは好ましくない成分も生成するので、従来は熟練者による調理によるか、スパイスや調味料等の使用による香りや呈味の外的付加によって、調理肉の香りや味が調節されていた。
特許文献1には、大量調理においても肉の好ましい香りを有するひき肉入りソースの製造方法として、生ひき肉をオーブンで品温が70〜105℃になるまで焼成する工程を含むものが開示されている。しかし、特許文献1記載の方法によって製造されたひき肉入りソースは肉の香りや旨みが物足りず、香りと味わいの強いひき肉入りソースの要望に十分に応え得るものではなかった。
特開2014−113076号公報
本発明の課題は、香ばしい肉の香りと、ジューシーな肉の旨みとを有し、香り高く味わい深く食感の良好なひき肉入りソースの製造方法を提供することに関する。
本発明者らは前記課題に対して、生ひき肉をオーブン加熱して特定の水分含量に調整した後、さらにバーナーを用いて加熱することで、熟練者による調理やスパイス等の使用に頼らずとも、ステーキのような香ばしい肉の香りとジューシーな肉の旨みとを有するひき肉入りソースを簡便に製造できることを見出した。
本発明は、斯かる知見に基づきなされたもので、生ひき肉をオーブンで加熱処理して、そのオーブン加熱処理後のひき肉の水分含量が該生ひき肉の水分含量に対して74質量%以下となるように調整する工程と、該オーブン加熱処理後のひき肉をバーナーで加熱処理する工程と、そのバーナー加熱処理後のひき肉を用いてソースを製造する工程とを有する、ひき肉入りソースの製造方法である。
本発明の製造方法によれば、ひき肉を用いながらも、より大きな塊肉を用いたかのような肉の甘い香りと、ジューシーな肉の旨みとを有し、香り高く味わい深く食感の良好なひき肉入りソースが得られる。本発明の製造方法によって得られたひき肉入りソースは、ミートソース、ボロネーゼソース、サルサソース等の各種ソースとして有用である。
本発明で用いる生ひき肉の種類には、特に限定がなく、牛、豚、羊、猪、鶏、鴨等の肉を原料とすることができる。本発明で用いる生ひき肉としては、これらの原料肉を細かく挽いたものを用いることができ、1種類の生ひき肉を単独で使用しても良く、合いびき肉のように2種類以上を組み合わせて使用しても良い。中でも、牛肉の生ひき肉及び/又は豚肉の生ひき肉は、生肉特有のえぐみや臭みが除去され、且つ焦げた肉独特の香ばしい香りと肉のジューシーな旨みとが向上したひき肉入りソースが得られるため好ましい。
本発明で用いる生ひき肉を得るための原料肉のミンチは、食肉をミンチ状に加工する公知のミンチ機を用いて通常の要領で行えば良い。また、原料肉の挽き方、生ひき肉のミンチの程度も特に限定されず、粗挽き、細挽きいずれも本発明で利用できる。本発明で好ましく用いられる生ひき肉の一例として、原料肉をミンチ機で2度挽いたものが挙げられる。特に、原料肉を細引きした後に粗挽きして得られる2度挽きの生ひき肉は、加熱しても硬くなりにくく、ソースの味や香りが一層引き立つため、本発明で好ましく用いられる。
本発明においては、オーブンの庫内で生ひき肉を加熱処理して、そのオーブン加熱処理後のひき肉の水分含量を特定範囲に調整する(第1の加熱処理)。斯かるオーブン加熱処理により、ひき肉の表面を焼き固めると同時にひき肉の内部を穏やかに加熱することができ、それによって、調理肉特有の芳香成分や呈味成分を活性化させると共に、生肉特有のえぐみや臭みの成分を低下させ、加熱によって生じる良好な風味成分をひき肉の中に濃縮することができる。
尚、オーブン加熱処理の対象物である生ひき肉は、生ひき肉全体を均一に加熱する観点から、シート状に成形されたものが好ましい。シート状の生ひき肉の厚さは、好ましくは5〜80mm、さらに好ましくは15〜60mmである。
本発明においては、生ひき肉の加熱手段としてオーブンを用いることが必要であり、他の加熱手段、例えば、ソテー等のフライパンによる加熱、蒸煮加熱(ボイル)、油ちょう加熱では、後述する実施例と比較例との対比からも明らかなように、前記の本発明の効果は得られない。生ひき肉のオーブン加熱用オーブンとしては、通常食品調理に用い得る公知のものを特に制限なく利用でき、例えば、オーブントースター、ロースターオーブン、ジェットオーブン、コンベクションオーブン等が挙げられる。これらの中でも特にジェットオーブン及びコンベクションオーブンは、オーブンの庫内に気流を発生可能に構成されており、生ひき肉の加熱手段として有用である。
生ひき肉をオーブン加熱することによって、熱した空気及び/又はオーブン壁からの赤外線を媒体としてひき肉の表面のみならず内部まで加熱され、ひき肉の表面温度が上昇して焼き固まると共に、ひき肉中の水分や揮発成分その他の不要成分が蒸発、揮発又は飛散するようになり、前記の本発明の効果の発現に繋がる。
しかし、オーブンの庫内で生ひき肉を加熱処理した場合、ひき肉の品温上昇に伴ってひき肉の水分含量が徐々に低下するところ、ひき肉の水分含量が一定量以上であると活性化が不足すると共に、不要成分の減少が十分ではなくなるおそれがある。本発明者らが種々検討した結果、斯かるオーブン加熱処理後のひき肉の水分含量が該生ひき肉の水分含量に対して74質量%以下の範囲にあると、前記の本発明の効果が安定的に奏されることがわかった。即ち本発明においては、オーブン加熱処理(第1の加熱処理)後のひき肉の水分含量が該生ひき肉の水分含量に対して74質量%以下となるように調整する必要があり、斯かるオーブン加熱処理後のひき肉の対生ひき肉水分含量は、好ましくは60〜74質量%、さらに好ましくは62〜71質量%、より好ましくは65〜68質量%である。加熱処理後のひき肉の水分含量は、加熱温度、加熱時間、水蒸気の導入量等を適宜調整することによって調整可能である。
前記の本発明の効果をより確実に奏させるようにする観点から、ひき肉のオーブン加熱処理(第1の加熱処理)中は、オーブンの庫内温度を200〜300℃にすることが好ましい。オーブンの庫内温度が低すぎると、ひき肉の加熱速度が遅すぎとなり、オーブンの庫内温度が高すぎると、ひき肉の加熱速度が速すぎとなり、何れの場合も、肉のえぐみや臭みの成分を低下させ加熱によって生じる良好な風味成分を濃縮させるバランスが崩れてしまい、その結果前記の本発明の効果が得られにくくなる。ひき肉のオーブン加熱処理中において、オーブンの庫内温度は好ましくは215〜285℃である。
また、同様の観点から、ひき肉のオーブン加熱処理(第1の加熱処理)中は、ひき肉の表面温度を50〜80℃にすることが好ましい。オーブン加熱中のひき肉の表面温度が斯かる範囲であると、ひき肉表面の焼き固まる速度及びひき肉の呈味成分が活性化する速度と、ひき肉中の水分や揮発成分その他の不要成分が蒸発、揮発又は飛散する速度とがそれぞれ適切なものとなり、その結果前記の本発明の効果が得られやすくなる。ひき肉のオーブン加熱処理中において、ひき肉の表面温度は好ましくは58〜74℃である。尚、加熱調理中のひき肉の表面温度は、ひき肉の表面から深さ1mm程度の位置に温度計プローブ(センサ)を設置することによって測定することができる。
また、オーブンの庫内温度を200〜300℃に維持する時間(ひき肉の表面温度を50〜80℃に維持する時間)、即ちオーブン加熱時間は、好ましくは60〜300秒間、さらに好ましくは120〜240秒間である。オーブン加熱時間が短すぎると、肉の活性化が足りず、オーブン加熱時間が長すぎると、肉の風味成分が飛散して消失したり、過加熱による異味異臭成分が生成するおそれがある。尚、オーブンの庫内に生ひき肉を投入する前に、庫内を予め加熱して庫内温度を200〜300℃に調整しておくことが好ましい。
また、オーブン加熱中にひき肉中の旨み成分が過度に飛散することを防ぐという観点からは、オーブン加熱処理(第1の加熱処理)は水蒸気の存在下に行うことが好ましい。当該水蒸気は、噴霧、流入、対流等の操作により、オーブンの庫内に導入する。水蒸気は、飽和水蒸気でも良く、過熱水蒸気でも良い。オーブンの庫内への水蒸気の導入は、水蒸気発生手段をオーブンに設置することで可能であり、公知の技術を利用して常法に従って実施可能である。しかし、導入する水蒸気が多くてもひき肉が水っぽくなったりすることがある。以上の点を考慮すると、オーブンの庫内への水蒸気の導入圧力は、好ましくは0.01〜0.5MPa、さらに好ましくは0.1〜0.3MPaである。水蒸気の導入圧力は、ひき肉に接触させる水蒸気の量にほぼ比例する。
本発明においては、前述したように、オーブンの庫内で生ひき肉を加熱処理(第1の加熱処理)した後、そのオーブン加熱処理後のひき肉、即ち、対生ひき肉水分含量が74質量%以下のひき肉をバーナーで加熱処理する(第2の加熱処理)。ここでバーナーとは、気体燃料等の燃料と空気とを混合して燃焼させる周知の装置である。本発明で用いるバーナーの典型的な一例として、調理対象(ひき肉)を調理中に支持する支持部(例えばグリル網)と、該支持部によって支持されている調理対象の近傍に配置される被加熱体(例えばセラミックプレート)と、該被加熱体を火炎や燃焼によって加熱する熱源とを備え、該熱源によって加熱された該被加熱体からの輻射熱(赤外線、遠赤外線等)によって調理対象を加熱調理するバーナーが挙げられる。バーナーの輻射熱で加熱されることによって、ひき肉の表面が一気に加熱され、その結果、強い香ばしい香りがひき肉に付与される。バーナーとしては、通常食品調理に用い得る公知の機器を特に制限なく利用でき、例えば、セラミックバーナー、熱板式バーナー、赤外線バーナーが挙げられる。バーナー加熱処理による効果をより確実に奏させるようにする観点から、バーナー加熱処理としては、加熱温度(前記被加熱体の温度)600〜950℃でひき肉を5〜60秒間加熱する処理が好ましく、特に、オーブン加熱処理後のひき肉の表面全体、例えばシート状に成形されたひき肉の表面全体を、加熱温度(前記被加熱体の温度)600〜950℃で5〜60秒間かけて均一に加熱することが好ましい。
また本発明においては、前述したように、ひき肉をバーナーで加熱処理(第2の加熱処理)した後、そのバーナー加熱処理後のひき肉を用いて、ひき肉入りソースを製造する。ソースの製造は、目的とするひき肉入りソースの種類等に応じて常法に従って実施すれば良い。ソースの製造方法の一例として、香味野菜等のひき肉以外の原材料を、鍋に張った水に投入して加熱し、それらの原材料に火が通ったところで、オーブン加熱及びバーナー加熱処理後のひき肉を鍋に投入し、調味料で味をととのえる方法が挙げられる。また、ソースの製造方法の他の一例として、ひき肉以外の原材料を用いて常法に従って基本ソースを製造し、最終工程でその基本ソースにオーブン加熱及びバーナー加熱処理後のひき肉を加える方法が挙げられ、その場合、オーブン加熱及びバーナー加熱処理後のひき肉は、冷却せずに基本ソースに加えることもできるが、加熱後のひき肉を安定化させる観点から、室温程度まで一旦冷却した後に基本ソースに加える方が好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は斯かる実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
〔実施例1〜8及び比較例1〕
原料となる牛肉をミンチ機により細引きした後に粗挽きして、2度挽きの生ひき肉を得、該ひき肉200gを厚さ20mmのシート状に成形した。
先ず、市販のジェットオーブン(株式会社フジマック製)の庫内を予め所定温度に加熱しておき、その予熱された庫内にシート状に成形した生ひき肉を投入し、所定時間オーブン加熱処理した(第1の加熱処理)。第1の加熱処理中、超小型の温度ロガー(DATATRACE;西華産業株式会社製)でひき肉の表面から約1mmの深さの位置におけるひき肉の温度を測定し、その測定温度中の最高温度をひき肉の表面温度とした。
次いで、オーブン加熱処理後にオーブンの庫内からひき肉を取り出し、そのシート状に成形されたひき肉の表面全体を、シュバンクバーナー(赤外線バーナー、リンナイ株式会社製)を用いて加熱温度(前記被加熱体に相当する部分の温度)800℃で20秒間かけて均一に加熱処理した(第2の加熱処理)。
次いで、バーナー加熱処理後のひき肉を用いて、ひき肉入りソースの一種であるミートソースを製造した。ミートソースの製造は、先ず、みじん切りにしたタマネギをフライパンで炒め、調味料で味付けし、次いで、そのフライパンにオーブン加熱及びバーナー加熱処理後のひき肉を投入してさらに加熱し、次いで、具を含まない市販のミートソース(日清フーズ株式会社製)を投入してひと煮立ちさせることによって実施した。
〔比較例2〕
バーナー加熱処理(第2の加熱処理)を実施しなかった以外は、前記〔実施例1〜8及び比較例1〕と同様にしてミートソースを製造した。
〔比較例3〕
第1の加熱処理の加熱手段として、オーブン加熱に代えて、市販のフライパンによるソテー(フライパンに少量の油を用いて加熱する調理方法)を用い、且つバーナー加熱処理(第2の加熱処理)を実施しなかった以外は、前記〔実施例1〜8及び比較例1〕と同様にしてミートソースを製造した。
〔比較例4〕
第1の加熱処理の加熱手段として、オーブン加熱に代えて、市販のニーダー(加熱撹拌機、株式会社カジワラ製)による加熱を用い、且つバーナー加熱処理(第2の加熱処理)を実施しなかった以外は、前記〔実施例1〜8及び比較例1〕と同様にしてミートソースを製造した。
〔比較例5〕
第1の加熱処理の加熱手段として、オーブン加熱に代えて、沸騰水による蒸煮加熱(ボイル)を用い、且つバーナー加熱処理(第2の加熱処理)を実施しなかった以外は、前記〔実施例1〜8及び比較例1〕と同様にしてミートソースを製造した。
〔試験例1〕
実施例1〜8及び比較例1〜5によって得られたミートソースを10名のパネラーに喫食してもらい、ミートソースに含まれるひき肉部分の香り、味及び食感を下記評価基準により評価してもらった。その評価結果(10名のパネラーの平均点)を下記表1に示す。
尚、下記表における「加熱温度」は、加熱手段がオーブンの場合(実施例1〜8及び比較例1〜2)は「オーブンの庫内温度」であり、加熱手段がソテーの場合(比較例3)は「フライパン上の油の温度」であり、加熱手段がニーダーの場合(比較例4)は「ニーダー機器の加熱設定温度」であり、加熱手段がボイルの場合(比較例5)は「沸騰水の温度」である。
(香りの評価基準)
5点:焦げた肉の香ばしい香りが十分にあり、極めて良好。
4点:焦げた肉の香ばしい香りがあり、良好。
3点:香ばしい香りがややあり、通常のソテーひき肉と同様の香り。
2点:香ばしい香りが物足りず、不良。
1点:香ばしい香りが感じられず、極めて不良。
(味の評価基準)
5点:ジューシーな肉の旨みが十分にあり、極めて良好。
4点:ジューシーな肉の旨みがあり、良好。
3点:ジューシーな肉の旨みがややあり、通常のソテーひき肉と同様の味。
2点:ジューシーな肉の旨みが物足りず、不良。
1点:ジューシーな肉の旨みが感じられず、極めて不良。
(食感の評価基準)
5点:十分な弾力があり、噛みしめると肉の味が広がり、極めて良好。
4点:適度な弾力があり、噛みしめると肉の味がし、良好。
3点:やや弾力があり、噛みしめるとわずかに肉の味がする、通常のソテーひき肉と同様の食感。
2点:弾力に乏しく、よく噛みしめるとわずかに肉の味がするが、不良。
1点:弾力がほとんど無く、よく噛みしめてもほとんど肉の味がせず、極めて不良。
Figure 2016159222
表1に示す通り、実施例1〜8は何れも各評価項目の評価点が3.4点以上であり、比較例1〜5に比して香り、味、食感の全てに優れていた。ただし実施例8は、第1の加熱処理における加熱時間及び加熱処理中のひき肉の表面温度が適切ではなかったことに起因して、第1の加熱処理後のひき肉の対生ひき肉水分含量が55質量%と低過ぎるため、他の実施例に比して評価に若干劣る結果となった。
比較例1は、第1の加熱処理における加熱時間及び加熱処理中のひき肉の表面温度が適切ではなかったことに起因して、第1の加熱処理後のひき肉の対生ひき肉水分含量が74質量%と高過ぎるため、実施例に比して評価に劣る結果となった。
比較例2は、バーナー加熱処理(第2の加熱処理)を実施しなかった以外は実施例3とほぼ同じ条件で加熱調理を行った例であるが、実施例3に比して全ての評価項目で劣る結果となった。
比較例3〜5は、オーブン以外の他の加熱手段を用いて第1の加熱処理のみを実施した例であり、特に比較例3のソテーは、従来のひき肉入りソースの製造方法の代表的な例である。
以上の結果から、香り高く味わい深く食感の良好なひき肉入りソースを製造するためには、1)生ひき肉に対してオーブン加熱及びバーナー加熱の2段階の加熱処理を順次施すこと、及び2)第1の加熱処理後のひき肉の対生ひき肉水分含量を、実施例1〜8が含まれる範囲である74質量%以下、特に実施例1〜7が含まれる範囲である60〜74質量%に調整することが有効であることがわかる。
〔実施例9〜16〕
第2の加熱処理(バーナー加熱処理)の加熱温度及び加熱時間を種々変更した以外は、実施例3と同様にしてミートソースを製造した。
〔試験例2〕
実施例9〜16によって得られたミートソースを10名のパネラーに喫食してもらい、ミートソースに含まれるひき肉部分の香り、味及び食感を前記評価基準により評価してもらった。その評価結果(10名のパネラーの平均点)を下記表2に示す。尚、対比考察を容易にする観点から、下記表2には実施例3を再掲している。
Figure 2016159222
表2の実施例3及び9〜16は、第1の加熱処理(オーブン加熱処理)の条件は同じであり、第2の加熱処理(バーナー加熱処理)の条件のみが異なる。表2の実施例は何れも良好な結果であるが、加熱温度500℃の実施例9、加熱時間3秒の実施例11及び加熱時間80秒の実施例15は、他の実施例に比して評価に若干劣る結果となった。
以上の結果から、香り高く味わい深く食感の良好なひき肉入りソースを製造するためには、オーブン加熱処理後のバーナー加熱処理において、加熱温度を600〜950℃、加熱時間(シート状に成形されたひき肉の表面全体を加熱するのにかける時間)を5〜60秒間とすることが有効であることがわかる。
〔実施例17〜21〕
第1の加熱処理(オーブン加熱処理)を水蒸気の存在下で行った。即ち、オーブン加熱処理の際、加熱開始と同時に、外部ボイラーからオーブンの庫内に水蒸気を所定圧力で導入した以外は、実施例3と同様にしてミートソースを製造した。
〔試験例3〕
実施例17〜21によって得られたミートソースを10名のパネラーに喫食してもらい、ミートソースに含まれるひき肉部分の香り、味及び食感を前記評価基準により評価してもらった。その評価結果(10名のパネラーの平均点)を下記表3に示す。尚、対比考察を容易にする観点から、下記表3には実施例3を再掲している。
Figure 2016159222
表3の実施例3及び17〜21は、第2の加熱処理(バーナー加熱処理)の条件は同じであり、第1の加熱処理(オーブン加熱処理)の際に水蒸気導入の有無とその導入圧力条件のみが異なる。表3の実施例は何れも良好な結果であるが、水蒸気の導入圧力が0.01〜0.5MPaの実施例17〜20は、実施例3に比して少なくとも味と食感の評価項目で評価が高い結果となった。水蒸気の導入圧力が1MPaの実施例21は、実施例3に比して味と食感の評価は良好であったが、香りの評価では若干劣る結果となった。
以上の結果から、特に味わい深く食感の良好なひき肉入りソースを製造するためには、オーブン加熱処理において、水蒸気を導入することが有効であることがわかる。

Claims (4)

  1. 生ひき肉をオーブンで加熱処理して、そのオーブン加熱処理後のひき肉の水分含量が該生ひき肉の水分含量に対して74質量%以下となるように調整する工程と、該オーブン加熱処理後のひき肉をバーナーで加熱処理する工程と、そのバーナー加熱処理後のひき肉を用いてソースを製造する工程とを有する、ひき肉入りソースの製造方法。
  2. 前記オーブン加熱処理中は、前記オーブンの庫内温度を200〜300℃とし、該オーブン加熱処理後のひき肉の水分含量が前記生ひき肉の水分含量に対して60〜74質量%となるように調整する請求項1に記載のひき肉入りソースの製造方法。
  3. 前記バーナー加熱処理は、加熱温度600〜950℃でひき肉を5〜60秒間加熱する処理である請求項1又は2に記載のひき肉入りソースの製造方法。
  4. 前記オーブン加熱処理は、水蒸気の存在下で行われる請求項1〜3の何れか一項に記載のひき肉入りソースの製造方法。
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