JPWO2016125911A1 - Snめっき鋼板及び化成処理鋼板並びにこれらの製造方法 - Google Patents

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Abstract

この化成処理鋼板は、鋼板と、前記鋼板の上層として設けられた、β−Snからなるマット仕上げのSnめっき層と、前記Snめっき層の上層として設けられた、化成処理皮膜層と、を備え、前記Snめっき層は、金属Sn量に換算して0.10〜20.0g/m2のβ−Snを含有し、前記Snめっき層の(100)面群の結晶配向指数が他の結晶方位面の結晶配向指数よりも高く、前記化成処理皮膜層は、金属Zr量に換算して0.50〜50.0mg/m2のZrを含有するZr化合物と、リン酸化合物とを含む。

Description

本発明は、Snめっき鋼板及び化成処理鋼板並びにこれらの製造方法に関する。
本願は、2015年2月6日に、日本に出願された特願2015−22385号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
鋼板製品には、耐食性、耐錆性、塗料密着性などの特性を確保するため、鋼板または鋼板表面にSn、Zn又はNi等がめっきされためっき鋼板表面に、オキサイドCrあるいは金属CrとオキサイドCrからなるクロメート皮膜を形成するクロメート処理が施される場合がある。クロメート皮膜は、鋼板またはめっき鋼板に対して、六価クロムを溶液中に含んだ処理液を用いたカソード電解処理(電解Cr酸処理)を施すことによって形成される。ところが、近年、六価クロムが環境上有害であるため、クロメート処理を他の表面処理で代替しようとする動きがある。
他の表面処理の一種として、Zr化合物を含有する化成処理剤による表面処理が知られている。例えば、特許文献1には、カソード電解処理によってZr化合物およびF化合物を含む化成処理剤による化成処理反応を行い、金属基材の表面にZr含有化成処理皮膜を形成することが記載されている。また、特許文献2には、Zr,O及びFを主成分とすると共にリン酸イオンを含有しない無機表面処理層と、有機成分を主成分とする有機表面処理層とが形成されている表面処理金属材料が記載されている。また、特許文献3には、フッ化Zrイオンおよびリン酸イオンを含む処理液中で帯鋼に対して連続してカソード電解処理を行い、帯鋼に化成処理皮膜を被覆することが記載されている。
また、Snめっきを特定面に結晶配向させる技術が知られている。例えば、特許文献4では、ウィスカー対策のため、Snめっき皮膜の結晶配向を(220)面に優先配向している。特許文献4では、Snめっき皮膜形成後の皮膜応力が−7.2〜0MPaである。特許文献5では、銅箔上のSnめっき皮膜を(200)面に結晶配向させることによりSnめっき皮膜の粗度を増加させ、連続めっき時におけるSnめっき鋼板とロールとのスリップを低減させている。さらに、特許文献5では、Snめっき皮膜の結晶配向を(200)面に優先配向することで、ロールへのSnの付着が減少することが開示されている。
非特許文献1では、Snの稠密面が優れた耐食性を有することが示されている。
日本国特開2005−23422号公報 日本国特開2006−9047号公報 日本国特開2009−84623号公報 日本国特開2006−70340号公報 日本国特開2011−74458号公報
朝野秀次郎、大八木八七著、「メッキ錫の結晶方位と耐食性」、鉄と鋼、1969年、第2号、P.184〜189
Snめっき鋼板上にZr含有化成処理皮膜を形成した場合には、Snめっき鋼板上にクロメート皮膜を形成した場合と比較して、耐食性が劣るという問題があった。例えば、Snめっき鋼板上にZr含有化成処理皮膜を形成した化成処理鋼板を輸送および長期保存する時に酸化Snが形成され外観が黄色に変色する(以下、黄変と呼称する)という問題があった。
また、Snめっき鋼板は、飲料又は食品等を内容物とする容器に用いられる場合がある。そのような場合であって、内容物がたんぱく質(アミノ酸)を含む食品の場合には、Snめっき鋼板のSnとたんぱく質(アミノ酸)中のSとが反応し、黒色のSnSが形成される(以下、硫化黒変と呼称する)という問題があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、優れた耐食性を有するSnめっき鋼板及び化成処理鋼板並びにこれらの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決して、係る目的を達成するために以下の手段を採用する。
(1)本発明の一態様に係る化成処理鋼板は、鋼板と、前記鋼板の上層として設けられた、β−Snからなるマット仕上げのSnめっき層と、前記Snめっき層の上層として設けられた、化成処理皮膜層と、を備え、前記Snめっき層は、金属Sn量に換算して0.10〜20.0g/mのβ−Snを含有し、前記Snめっき層の(100)面群の結晶配向指数が他の結晶方位面の結晶配向指数よりも高く、前記化成処理皮膜層は、金属Zr量に換算して0.50〜50.0mg/mのZrを含有するZr化合物と、リン酸化合物とを含む。
(2)上記(1)に記載の化成処理鋼板において、前記Snめっき層の(200)面の結晶配向指数を下記(1)式で表されるXと定義したとき、前記Xが1.0以上であってもよい。
Figure 2016125911
(3)本発明の一態様に係る化成処理鋼板の製造方法は、鋼板上に、電流密度が限界電流密度に対して10〜50%である電気めっきによりβ−Snを含有するSnめっき層を形成する電気Snめっき工程と、前記Snめっき層が形成された前記鋼板を化成処理浴中で電解処理することにより、前記Snめっき層の上に化成処理皮膜層を形成する化成処理工程と、を有する。
(4)上記(3)の化成処理鋼板の製造方法において、前記化成処理工程では、前記Snめっき層が形成された前記鋼板を、10〜10000ppmのZrイオン、10〜10000ppmのFイオン、10〜3000ppmのリン酸イオン及び100〜30000ppmの硝酸イオンを含み、温度が5〜90℃である化成処理浴中で、1.0〜100A/dmの電流密度及び0.2〜100秒の電解処理時間の条件下で、電解処理してもよい。
(5)本発明の一態様に係るSnめっき鋼板は、鋼板と、前記鋼板の上層として設けられた、β−Snからなるマット仕上げのめっき層と、を備え、前記Snめっき層は金属Sn量に換算して0.10〜20.0g/mのβ−Snを含有し、前記Snめっき層の(100)面群の結晶配向指数が他の結晶方位面の結晶配向指数よりも高い。
(6)本発明の一態様に係るSnめっき鋼板の製造方法は、鋼板上に、電流密度が限界電流密度に対して10〜50%である電気めっきにより、β−Snを含有するSnめっき層を形成する電気Snめっき工程を有する。
上記各態様によれば、優れた耐食性を有するSnめっき鋼板及び化成処理鋼板並びにこれらの製造方法を提供することができる。
本実施形態に係る化成処理鋼板の層構造を模式的に示した説明図である。 本実施形態に係る化成処理鋼板の層構造を模式的に示した説明図である。 本実施形態に係る化成処理鋼板の製造方法の一例を示す流れ図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本実施形態において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[化成処理鋼板10]
まず、図1A及び図1Bを参照しながら、本実施形態に係る化成処理鋼板10について詳細に説明する。図1A及び図1Bは、本実施形態に係る化成処理鋼板10を側方から見た場合の層構造を模式的に示した説明図である。
本実施形態に係る化成処理鋼板10は、図1A及び図1Bに示したように、Snめっき鋼板101と、化成処理皮膜層107と、を備える。Snめっき鋼板101は、母材となる鋼板103と、鋼板103上に形成されたSnめっき層105と、を有している。なお、Snめっき層105及び化成処理皮膜層107は、図1Aに示したように、鋼板103の一方の表面にのみ形成されていてもよいし、図1Bに示したように、鋼板103の互いに対向する二つの表面に形成されていてもよい。
[鋼板103について]
鋼板103は、本実施形態に係る化成処理鋼板10の母材として用いられる。本実施形態で用いられる鋼板103については特に限定されるものではなく、通常、容器材料として用いられる公知の鋼板103を使用することが可能である。上述の公知の鋼板103の製造方法及び材質についても特に限定されず、通常の鋼片製造工程から、熱間圧延、酸洗、冷間圧延、焼鈍、調質圧延等の公知の工程を経て製造された鋼板103を用いることができる。
[Snめっき層105について]
鋼板103の表面には、Snめっき層105が形成される。本実施形態に係るSnめっき層105は、正方晶の結晶構造を有するβ−Snから構成される。また、本実施形態に係るSnめっき層105の表面は、マット仕上げが施されている。マット仕上げとは、JIS G3303:2008に規定されている表面の仕上げ方法であり、表面のつやを消す処理が施されている。ダル状表面をもつ鋼板103の表面にSnめっきを施した状態で、その表面に溶融溶錫処理(リフロー処理)を行わないことでSnめっき層105の表面はマット仕上げが施される。
Snめっき層105に溶融溶錫処理を行うと、Snめっき層105の表面粗度が減少する。その結果、Snめっき層105が光沢外観を有し、JIS G3303:2008に規定される外観が得られないため好ましくない。
本実施形態では、Snめっき層105の表面にマット仕上げを施すことを前提にしているため、Snめっき層105の形成後のリフロー処理は行わない。したがって、リフロー処理により生成する合金層であるFeSn相及びNiSn相は、本実施形態の化成処理鋼板10においては原則として存在しない。
以下では、図1Aを参照しながら、本実施形態に係るSnめっき層105の例について、具体的に説明する。なお、本実施形態における「Snめっき」とは、金属Snによるめっきだけでなく、金属Snに不可避的な不純物が混入したものや、金属Snに人為的に微量元素を添加したものも含む。本実施形態では、後述するように、Snめっき層105を電気Snめっき法により形成する。
本実施形態のSnめっき層105においては、Snの含有量は金属Snに換算して片面あたり0.10〜20.0g/mとする。Snの含有量が、金属Snに換算して0.10g/m未満では、Snめっき層105の厚みが薄く、Snめっき層105によって鋼板103を完全に被覆することができず、ピンホールが発生する。SnはFeより貴な金属であり、ピンホールが存在すると腐食環境に曝されたとき容易に穿孔腐食が発生するため、好ましくない。
一方、Snの含有量が20.0g/m超の場合には、下記に説明する方法によりSnめっき層105を(100)面群に優先配向させた場合に、(100)面群の結晶配向指数が飽和するため好ましくない。また、Snの含有量が20.0g/m超の場合には、耐食性の効果が飽和するため、経済的に好ましくない。さらに、Snの含有量が20.0g/m超の場合には、Snめっき層105を形成するための電気Snめっき処理における電気量及び処理時間が多く必要となり、生産性が下がるため、好ましくない。
また、本実施形態でのSnめっき層105においては、片面あたりのSnの含有量は金属換算量で、好ましくは1.0g/m〜15.0g/m、より好ましくは2.5〜10.0g/mとするとよい。その理由は、(i)Snの含有量が金属Snに換算して少ないと、母材である鋼板103の配向性の影響が大きくなるため、Snめっき層105中のβ−Snの配向性を制御することによる好適な効果を得ることが難しくなること、(ii)Snめっき層105のSnの含有量が多いと、生産性が低下するため好ましくないからである。
Snめっき層105中に含まれる金属Sn量は、例えば、蛍光X線法によって測定することができる。この場合、金属Sn量既知のSn含有量サンプルを用いて、金属Sn量に関する検量線をあらかじめ特定しておき、同検量線を用いて相対的に金属Sn量を特定する。本発明のSnめっき層105に含まれる金属Snは、β−Snである。
Snめっき層105の鋼板103に対する被覆率は、例えば以下のような方法で評価することができる。β−Snの被覆率(鉄の露出率)を定量的に評価する方法として、IEV(Iron Exposure Value)の測定が挙げられる。IEVでは、Snめっき鋼板101を、21g/Lの炭酸ナトリウム、17g/Lの炭酸水素ナトリウム及び0.3g/Lの塩化ナトリウムを含有し、pHが10であり、温度が25℃である試験液中で、Snが不動態化する電位(1.2 V vs.SCE)にアノード分極させ、その3分後の電流密度を測定する。得られた電流密度の値をIEVとし、IEVの値が小さいほど、被覆率が良好であることを示す。本実施形態においては、IEVが15mA/dm以下であることが好ましい。
化成処理鋼板10は、製品化した際に、優れた外観を有することが望まれる。化成処理鋼板10を輸送用又は長期保存用の容器として用いた場合、化成処理鋼板10のSnと酸素とが反応し、酸化Snが形成され、容器の外観が黄変するという問題があった。
また、化成処理鋼板10は、飲料又は食品等を内容物とする容器に用いられる場合がある。そのような場合のうち、内容物がたんぱく質(アミノ酸)を含む食品の場合には、化成処理鋼板10のSnとたんぱく質(アミノ酸)中のSとが反応し、黒色のSnSが形成される(以下、硫化黒変と呼称する)という問題があった。本発明者らは、上述の黄変および硫化黒変を防止するために、Snめっき層105において、β−Snの稠密面を優先配向させることが有効であることを知見した。
本実施形態では、Snめっき層105の結晶配向が、(100)面群に優先配向している。言い換えると、本実施形態のSnめっき層105においては、(100)面群の結晶配向指数Xが他の結晶方位面の結晶配向指数Xよりも高い。β−Snは正方晶であり、最稠密面は(100)面群である。(100)と等価な面である(100)面群は、(010)、(200)、(020)である。本実施形態の化成処理鋼板10では、Snめっき層105の(100)面群を優先配向させることにより、黄変に対する特性(以下、耐黄変性と呼称する)及び硫化黒変に対する特性(以下、耐硫化黒変性と呼称する)等の耐食性が向上する。
本実施形態においては、Snめっき層105における(100)面群の結晶配向指数Xが他の結晶方位面よりも高い。詳細には、Snめっき層105の(200)面の結晶配向指数Xは、1.0以上であり、好ましくは1.5以上である。Snめっき層105の(200)面の結晶配向指数Xが1.0以下の場合には、化成処理鋼板10の耐食性も悪化する。なお、結晶配向指数Xの定義については、後述する。
また、本実施形態では、Snめっき層105における(100)面群以外の結晶配向指数Xが1.0未満である。例えば、Snめっき層105では、(211)面の結晶配向指数Xが1.0未満である。好ましくは、Snめっき層105における(100)面群以外の結晶配向指数Xは0.6未満である。上述のように、Snめっき層105では、(100)面群以外の他の結晶方位面の結晶配向指数Xが極端に低いことにより、(100)面群が優先配向している。
<結晶配向指数Xについて>
上記の結晶配向指数Xは、X線ディフラクトメータにより測定し、下記(2)式を用いることで算出される。X線ディフラクトメータの線源はCuKα線を用い、管電流100mA、管電圧30kVとした。
Figure 2016125911
本発明者らは、(200)面のX線回折のピーク強度であるI(200)を(101)面のX線回折のピーク強度であるI(101)で除することにより得られる比率であるI(200)/I(101)と、上記(2)式により求められる結晶配向指数Xとの関係について調べた。その結果、本発明者らは、I(200)/I(101)が1超であっても、結晶配向指数Xは必ずしも1超にはならないことを知見した。例えば、I(200)/I(101)が2.0である一方、結晶配向指数Xが0.668である場合があった。
上述の結果となった原因としては、結晶配向指数Xは結晶が配向していない状態の粉末X線回折との相対的なピーク強度比率から求められるのに対し、X線回折により得られたピーク強度比は、結晶の配向状態を適切に表していないためである。以上の理由から、結晶の配向状態を適切に表すためには、上記(2)式により得られる結晶配向指数Xが適切であると考えられる。
本実施形態では、α−Feを含む鋼板103の上層にSnめっき層105が形成されるが、鋼板103のSnめっき層105側の表面は、(100)面に優先配向していることが好ましい。鋼板103のSnめっき層105側の表面が(100)面に優先配向していることにより、鋼板103と(200)面に優先配向したSnめっき層105との密着性が向上するためである。
[化成処理皮膜層107について]
Snめっき層105上には、図1A及び図1Bに示したように、化成処理皮膜層107が形成される。化成処理皮膜層107は、片面あたり金属Zr量に換算して0.50〜50.0mg/mのZrを含有するZr化合物と、リン酸化合物とを含む皮膜層である。
本実施形態に係る化成処理皮膜層107に含まれるZr化合物は、耐食性、密着性及び加工密着性を向上させる機能を有する。本実施形態に係るZr化合物は、例えば、酸化Zrやリン酸Zrの他に、水酸化Zr、フッ化Zr等といった複数のZr化合物から構成される。化成処理皮膜層107に含まれるZrが金属Zrに換算して0.50mg/m未満の場合では、被覆性が不十分であり、耐食性が低下するため好ましくない。一方、化成処理皮膜層107に含まれるZrが50.0mg/m超の場合では、化成処理皮膜層107の形成に長時間を要することに加え、付着むらが生じるため好ましくない。
なお、本実施形態での化成処理皮膜層107においては、Zr化合物が、片面あたり金属Zr量に換算して、5.0〜25.0mg/m含まれることが好ましい。
また、上記の化成処理皮膜層107は、上述したZr化合物に加えて、1種又は2種以上のリン酸化合物をさらに含む。
本実施形態に係るリン酸化合物は、耐食性、密着性及び加工密着性を向上させる機能を有する。本実施形態に係るリン酸化合物の例としては、リン酸イオンと鋼板103、Snめっき層105及び化成処理皮膜層107に含まれる化合物とが反応して形成されるリン酸Fe、リン酸Sn、リン酸Zr等が挙げられる。化成処理皮膜層107は、上述のリン酸化合物を1種含んでもよく、2種以上含んでもよい。上述のリン酸化合物は、耐食性及び密着性に優れるため、化成処理皮膜層107に含まれるリン酸化合物の量が多くなるほど、化成処理鋼板10の耐食性及び密着性が向上する。
化成処理皮膜層107の含有するリン酸化合物の量は特に限定されないが、P量に換算して、0.50〜50.0mg/mであることが好ましい。化成処理皮膜層107が上述の量のリン酸化合物を含有することで、化成処理皮膜層107が好適な耐食性、密着性及び加工密着性を有することができる。
本実施形態の化成処理皮膜層107は、Snめっき層105が(100)面群に優先配向していることにより、優れた耐食性、密着性及び加工密着性を有する。その理由としては、Snめっき層105中の(100)面群に優先配向したβ−Snがふっ化物イオン等の化成処理液成分により均一に活性化され(表面洗浄効果)、Snめっき層105と化成処理皮膜層107との親和性が向上していることに起因すると考えられる。つまり、Snめっき層105と化成処理皮膜層107との間に活性化中間層(不図示)が形成されていると考えられる。よって、活性化中間層(不図示)は、本発明の製造方法によって形成されたSnめっき層105に特有の層であり、本発明の化成処理鋼板10の有する効果を発揮する構成要素であると推測される。
また、(100)面群に優先配向しているSnめっき層105上に、化成処理皮膜層107を均一に形成することで、化成処理鋼板10が好適な外観を有する。この理由としては、Snめっき層105中のβ−Sn及び化成処理皮膜層107中の化合物が規則正しく配置されているためであると考えられる。
本実施形態に係る化成処理皮膜層107中に含有されるZr量及びP量は、例えば、蛍光X線分析等の定量分析法により測定することが可能である。この場合、Zr量が既知のサンプル及びP量が既知のサンプルを用いて、Zr量に関する検量線及びP量に関する検量線をあらかじめ作成し、これらの検量線を用いて相対的にZr量及びP量を特定することができる。
<化成処理鋼板10の製造方法について>
次に、本実施形態に係る化成処理鋼板10の製造方法について説明する。図2は、本実施形態に係る化成処理鋼板10の製造方法の一例を示す流れ図である。
本実施形態に係る化成処理鋼板10の製造方法では、まず、母材である鋼板103の表面に付着した油分及びスケールを除去(洗浄工程)する。次に、鋼板103の表面に対して、上記のような方法によりSnを電気めっきしてSnめっき層105を形成する(電気Snめっき工程)。その後、電解処理を行うことにより化成処理皮膜層107を形成する(化成処理工程)。そして、化成処理皮膜層107表面に防錆油を塗布する(防錆油塗布工程)。このような流れで処理が行われることで、本実施形態に係る化成処理鋼板10が製造される。
<洗浄工程>
洗浄工程では、母材である鋼板103の表面に付着した油分及びスケールを除去する(ステップS101)。洗浄工程の例としては、油分を除去するアルカリ洗浄処理、鋼板表面に存在する無機系の汚れ、例えば、錆、酸化皮膜(スケール)、スマット等を除去する酸洗処理、これらの洗浄処理で使用した洗浄液を鋼板表面から除去するリンス洗浄処理、さらにはリンス洗浄処理で付着したリンス洗浄液を鋼板表面から除去する液切り処理等が挙げられる。
<電気Snめっき工程>
本実施形態の電気Snめっき工程では、フェノールスルホン酸(フェロスタン)浴、メタンスルホン酸(ロナスタン)浴等の電気Snめっき浴を用いて、Snめっき層105を製造する(ステップS103)。
フェノールスルホン酸浴は、フェノールスルホン酸に硫酸SnあるいはSnを溶解させ、数種類の添加剤を加えためっき浴である。メタンスルホン酸浴は、メタンスルホン酸とメタンスルホン酸第一Snを主成分としためっき浴である。上述以外の電気Snめっき浴も用いることができるが、アルカリ浴は、四価のSnであるSn酸ナトリウムをSnの供給源として用いており、生産性が劣るため、実用上好ましくない。また、ハロゲン浴及びホウフッ化物浴は、環境負荷の観点から好ましくない。
電気Snめっき浴中のSn2+イオン濃度は、10〜100g/Lが好ましい。Sn2+イオン濃度が10g/L未満の場合、限界電流密度が著しく低下し、高電流密度での電気Snめっきが困難になる。その結果、生産性が劣るので好ましくない。一方、Sn2+イオン濃度が100g/L超の場合、Sn2+イオンが過剰になり、SnOを含むスラッジが電気Snめっき浴中に生成するため好ましくない。
電気Snめっき浴は上述の成分の他に、添加剤を含んでもよい。電気Snめっき浴に含まれてもよい添加剤としては、エトキシ化α−ナフトールスルホン酸、エトキシ化α−ナフトール、メトキシベンズアルデヒド等が挙げられる。電気Snめっき浴がこれらの添加剤を含むことにより、β−Snめっきの析出が好適に行われる。
電気Snめっき浴の浴温は、電気伝導度の観点から、40℃以上が好ましく、また、蒸発等によりめっき浴が減少することを防ぐ観点から60℃以下が好ましい。
電気Snめっき時の通電量は、Snめっき層105のSn含有量及び生産性の観点から、170〜37000C/mであることが好ましい。
電気Snめっきを行った後にリフロー処理を行うと、Snめっき層105の表面に光沢が生じてしまい、マット仕上げを施すことができないため好ましくない。そのため、本実施形態では、電気Snめっきを行った後にリフロー処理は行わない。
<Snめっき層105の配向制御について>
Snめっき層105のβ−Snめっきの配向を制御する方法を述べる。電気Snめっきにおいて、反応物は拡散によって電極表面に運ばれるが、電流密度がある大きさになると、運ばれた反応物は電極反応によりすべて消費され、電極表面の反応物濃度が0になる。このときの電流密度を、限界電流密度という。
限界電流密度以上の電流密度で電気Snめっきを行うと、めっき表面に粉状の析出物が生じる場合またはめっきが樹枝状に形成される場合があり好ましくない。また、限界電流密度以上の電流密度で電気Snめっきを行うと、水素発生などに電流が消費され電流効率が低下するため好ましくない。一方、電気Snめっきの際、電流密度を低くすることにより、生産性が低下する。これらの理由から、工業的な電気Snめっきは、通常、限界電流密度より僅かに低い電流密度で行われる。
本発明者らは、限界電流密度に対して特定の範囲の電流密度で電気Snめっきすることにより、β−Snが(100)面群に優先配向するとともに、Snめっき層105が好適に鋼板103を被覆することを知見した。また、本発明者らは、限界電流密度に対して特定の範囲の電流密度で電気Snめっきすることにより、化成処理鋼板10が好適な耐食性を有することを知見した。
本実施形態では、電気Snめっきの電流効率が90%となる電流密度を限界電流密度とした。本実施形態では、この限界電流密度に対して10%〜50%の電流密度で電気Snめっきを行うことが好ましい。限界電流密度に対して10%〜50%の電流密度で電気Snめっきを行うことにより、Snめっき層105が好適に鋼板103を被覆するとともに、β−Snが(100)面群に優先配向する。
例えば、限界電流密度が30A/dmの電気Snめっきであれば、電流密度は、3〜15A/dmで行うことが好ましい。電流密度は、限界電流密度に対して25%〜40%であることがさらに好ましい。
限界電流密度の50%以下の電流密度では、β−Snは、β−Snの(100)面群である(200)面に優先配向する。電流密度が限界電流密度の50%超では、β−Snの(101)面群が優先配向するため、電気Snめっきの際の電流密度を限界電流密度の50%超にすることは好ましくない。
一方、電流密度が限界電流密度の10%未満の場合では、β−Snは(100)面群に優先配向するが、めっきの核発生頻度が低下し結晶成長が遅くなるため、疎なSnめっきとなる。Snは、Feより貴な電位であり犠牲防食能力を有さない。そのため、Snめっき鋼板101において、Snめっき層105による鋼板103の被覆性が不十分である(鋼板103が露出する)場合には、赤錆が発生する。したがって、Snめっき層105による鋼板103の被覆性も重要であることから、電気Snめっきの際の電流密度を限界電流密度の10%以上とすることが好ましい。
<プレディップ工程>
電気Snめっき工程後、後述の化成処理工程を施すのに先立ち、Snめっき鋼板101に対してプレディップ工程を施してもよい。プレディップ工程を行う場合には、化成処理工程の前に、Snめっき鋼板101を例えば0.2〜1.0%希硝酸に2〜5秒間浸漬する。他のプレディップ工程の例では、Snめっき鋼板101を化成処理液に1〜5秒間浸漬してもよい。プレディップ工程により、付着していたSnめっき浴に含まれるSn以外の成分がSnめっき層105表面から除去され、Snめっき層105表面が活性化されるため、化成処理工程を好適に行うことができる。
<化成処理工程>
本実施形態では、化成処理工程により、化成処理皮膜層107を形成する(ステップS105)。本実施形態の化成処理工程では、化成処理浴中のZrイオン濃度を10〜10000ppmとする。化成処理浴中のZrイオンを10〜10000ppmとすることで、化成処理皮膜層107中のZr化合物の含有量を0.50〜50.0mg/mに制御することができる。また、化成処理浴中のZrイオンを10〜10000ppmとすることで、Snめっき層105と化成処理皮膜層107との親和性が向上し、化成処理皮膜層107の耐食性が向上するため好ましい。
化成処理浴中のZrイオン濃度が10ppm未満の場合には、β−Snを活性化するには不十分であり、その結果、化成処理鋼板10の耐食性も低下する。一方、化成処理浴中のZrイオン濃度が10000ppmを超える場合には、Snめっき層105表面のβ−Snが過剰に活性化されることにより、Snめっき層105表面に付着むらを生じ、化成処理鋼板10の耐食性が低下するため好ましくない。化成処理浴中のZrイオン濃度は、好ましくは100〜10000ppmである。
本実施形態の化成処理工程では、化成処理浴中のFイオン濃度を10〜10000ppmとする。化成処理浴中のFイオン濃度を10〜10000ppmとすることで、ZrイオンとFイオンとが錯体を形成し、Zrイオンが安定化する。また、化成処理浴中のFイオン濃度を10〜10000ppmとすることで、Snめっき層105の濡れ性及びSnめっき層105と化成処理皮膜層107との親和性が向上し、化成処理皮膜層107の耐食性が向上するため好ましい。
Snめっき層105と化成処理皮膜層107との親和性が向上する原因としては、Zrイオンの場合と同様に、化成処理浴中のFイオンを10〜10000ppmとすることで、Snめっき層105中の(100)面群に優先配向したβ−Snが活性化され、Snめっき層105に対する化成処理皮膜層107の結合性が向上するためであると考えられる。つまり、Snめっき層105と化成処理皮膜層107との間に活性化中間層(不図示)が形成されていると考えられる。この活性化中間層(不図示)は、本発明の製造方法によって形成されたSnめっき層105に特有の層であり、本発明の化成処理鋼板10の有する効果を発揮する構成要素であると推測される。
化成処理浴中のFイオン濃度が10ppm未満の場合には、ZrイオンとFイオンとが錯体を形成せず、Zrイオンが安定化しないため好ましくない。また、化成処理浴中のFイオン濃度が10ppm未満の場合には、β−Snを活性化するには不十分であり、その結果、化成処理鋼板10の耐食性も低下する。一方、化成処理浴中のFイオン濃度が10000ppmを超える場合には、ZrイオンとFイオンとが過剰に錯体を形成し、Zrイオンの反応性が低くなる。その結果、Snめっき層105表面、すなわち陰極界面におけるpHの上昇に対する加水分解反応が遅くなり、電解処理時の応答性が著しく緩慢となり、電解時間を長く要することから実用的ではない。さらに、化成処理浴中のFイオン濃度が10000ppmを超える場合には、上述のように電解時間を長く要することにより、β−Snが過度に活性化し、付着むらを生じる場合がある。化成処理浴中のFイオン濃度は、好ましくは100〜10000ppmである。
本実施形態の化成処理工程では、化成処理浴中のリン酸イオン濃度を10〜3000ppmとすることにより、リン酸化合物を好適に含有する化成処理皮膜層107が形成される。化成処理浴中のリン酸イオン濃度が10ppm未満の場合では、化成処理皮膜層107がリン酸化合物を含有しないことにより、耐食性が低下するため好ましくない。また、化成処理浴中のリン酸イオン濃度が3000ppmを超える場合、化成処理浴中にリン酸Zrに起因すると考えられる不溶物(沈殿物)が形成され、化成処理浴を汚染する場合があるため、好ましくない。また、化成処理浴中のリン酸イオン濃度が3000ppmを超える場合、化成処理皮膜層107中の耐食性に寄与するリン酸化合物が減少するため、好ましくない。化成処理浴中のリン酸イオン濃度は、好ましくは100〜3000ppmである。
本実施形態の化成処理工程では、化成処理浴中の硝酸イオンを100〜30000ppmとすることにより、電解処理に必要な導電率を維持することができ、化成処理皮膜層107を好適に形成することができる。化成処理浴中の硝酸イオン濃度が100ppm未満の場合では、導電率が電解処理に必要な水準よりも低いため、化成処理皮膜層107が形成されないため好ましくない。また、化成処理浴中の硝酸イオン濃度が30000ppmを超える場合は、導電率が過剰に増加するため、微小な電流で化成処理皮膜層107が形成される。その結果、化成処理皮膜層107の一部で局部成長等が起こり、化成処理皮膜層107が均一に形成されないため、化成処理鋼板10の耐食性が低下する。化成処理浴中の硝酸イオン濃度は、好ましくは1000〜30000ppmである。
本実施形態の化成処理工程では、化成処理浴の温度を5〜90℃に制限することで、ZrイオンとFイオンとが好適に錯体を形成する。化成処理浴の温度が5℃未満の場合では、リン酸Zrに起因すると考えられる不溶物(沈殿物)が形成されやすい。化成処理浴の温度が90℃を超える場合では、ZrイオンとFイオンとが好適に錯体を形成せず、化成処理皮膜層107が好適に形成されないため好ましくない。化成処理浴の温度は、好ましくは10℃〜70℃である。
本実施形態の化成処理工程では、化成処理浴のpHは2.0〜6.0であることが好ましく、pH3.0〜4.5であることがより好ましい。化成処理浴のpHが上述の範囲であることにより、不純物が発生しにくく、好適に化成処理を行うことができるためである。
本実施形態の化成処理工程では、電解処理における通電時間を0.2〜100秒とする。通電時間が0.2秒未満の場合には、化成処理皮膜層107の付着量が少なく、好適な耐硫化黒変性が得られないため好ましくない。通電時間が100秒超の場合には、化成処理皮膜層107が過剰に形成され、化成処理浴中で化成処理皮膜層107が剥離する場合があり好ましくない。また、通電時間が100秒超の場合には、生産性が低下するため好ましくない。電解処理における通電時間は、好ましくは1〜50秒である。
上述のように、本実施形態に係るSnめっき層105の結晶配向は、(100)面群に優先配向している。本発明者らは、Snめっき層105が(100)面群に優先配向することにより、化成処理工程の電解処理における通電時間を短くすることができ、生産性に優れることを知見した。つまり、Snめっき層105の結晶配向が無配向の場合には、化成処理工程の電解処理における通電時間が長くなり、生産性に劣るため、好ましくない。
この原因としては、Snめっき層105の結晶配向が(100)面群に優先配向することにより、Snめっき層105の表面が均一に活性化されており、化成処理皮膜層107が形成しやすくなっていることが考えられる。つまり、Snめっき層105と化成処理皮膜層107との間に活性化中間層(不図示)が形成されていると考えられる。この活性化中間層(不図示)は、本発明の製造方法によって形成されたSnめっき層105に特有の層であり、本発明の化成処理鋼板10の有する効果を発揮する構成要素であると推測される。
本実施形態の化成処理工程では、電流密度を1.0〜100A/dmとする。
電流密度が1.0A/dm未満の場合には、化成処理皮膜層107の付着量が少なく、好適な耐食性が得られないため好ましくない。また、電流密度が1.0A/dm未満の場合には、長い電解処理時間が必要となり生産性が低下するため好ましくない。電流密度が100A/dm超の場合には、局所的に高電流密度となり、化成処理皮膜層107が均一に形成されず、化成処理鋼板10の耐食性が低下するため好ましくない。電流密度は、好ましくは5.0〜50A/dmである。
なお、化成処理工程中の電流密度は一定でもよいが、電流密度を1.0〜100A/dmの範囲内で変化させてもよい。化成処理工程中で電流密度を変化させる場合には、Snめっき層105と化成処理皮膜層107の界面に近い部分が密に形成され、耐食性や塗料等の密着性が向上するため、徐々に電流密度を増加させることが好ましい。
本実施形態の化成処理工程では、ラインスピードを50〜800m/分とすることが好ましい。ラインスピードを上述の範囲とすることでZrイオンの陰極界面への供給が安定し、化成処理皮膜層107が好適に付着する。
<防錆油塗布工程>
化成処理工程により化成処理皮膜層107が形成された後、化成処理皮膜層107の表面に防錆油を塗布する(ステップS105)。具体的には、静電塗油方法が挙げられる。
上述の製造方法により、特定の面方位に配向したマット仕上げのSnめっき層105上にZr化合物を含む化成処理皮膜層107が形成されることにより、好適な耐食性を有する化成処理鋼板10が製造される。特に、本実施形態に係る化成処理鋼板10は、食品分野及び飲料缶分野の容器用鋼板として好適である。
以下に、実施例を示しながら、本発明の実施形態に係る化成処理鋼板及びその製造方法について、具体的に説明する。なお、以下に示す実施例は、本発明の実施形態に係る化成処理鋼板及びその製造方法のあくまでも一例であって、本発明の実施形態に係る化成処理鋼板及びその製造方法が、下記の例に限定されるものではない。
(1)Snめっき層の形成
焼鈍、調質圧延を行った200mm×300mm×0.18mmの低炭素鋼板(C:0.05mass%、Si:0.015mass%、Mn:0.4mass%、P:0.01mass%、S:0.004%)を使用した。上述の低炭素鋼板を5%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し、90℃の温度及び1kA/mの電流密度の条件下で陰極電解処理を行うことにより、アルカリ脱脂を行った。アルカリ脱脂を行った後、低炭素鋼板を10%硫酸水溶液に浸漬し、25℃の温度及び1kA/mの電流密度の条件下で陰極電解処理を行うことにより、酸洗を行った。酸洗後、ポンプ、電極部及び貯液部から構成される循環セルを用いて電気Snめっきを行い、低炭素鋼板の表面にSnめっき層を形成した。電気Snめっきに用いためっき浴の組成を表1に示し、各実施例のめっき浴の温度、限界電流密度、電流密度、通電量を表2に示す。
循環セル内のめっき浴の流速はポンプ流量で5m/sに制御した。めっき浴の温度は、貯液部に備えたサーモスタットにより測定した。電流密度は、直流電源を用いて制御した。めっき付着量は、電流密度と電解時間とを乗じて得られる積である通電量により調整した。なお、対極はチタンに白金めっきを施した不溶性陽極を使用した。
Figure 2016125911
Figure 2016125911
(2)金属Sn量の測定
Snめっき層に含まれる金属Sn量は、先に説明した蛍光X線法により測定した。その結果を電気Snめっき条件とともに、表2に示した。
(3)結晶配向指数の測定
電気Snめっき鋼板(化成処理皮膜層の形成されていない)をX線ディフラクトメータを用いてX線回折を行い、各配向面のピーク強度を測定した。X線回折は、線源はCuKα線を用い、管電流100mA及び管電圧30kVの条件下で行った。測定した結果を用いて(200)面の結晶配向指数を下記(3)式を用いて算出した。
Figure 2016125911
(200)面の結晶配向指数が1.0以上の場合には、そのSnめっき層は(200)面に配向していると判断した。電気Snめっき条件とともに、結晶配向指数の結果を表2に示した。
(4)IEV測定
得られたSnめっき鋼板のIEV(Iron Exposure Value)の測定を行った。まず、Snめっき鋼板を21g/Lの炭酸ナトリウム、17g/Lの炭酸水素ナトリウム及び0.3g/Lの塩化ナトリウムを含有し、pHが10であり、温度が25℃である試験液中で、Snが不動態化する電位(1.2 vs.SCE)にアノード分極させた。アノード分極させてから3分後の電流密度を測定し、得られた電流密度をIEVとした。IEVが15mA/dm以下の場合には、β−Snの被覆率が良好であると判断した。IEVの測定結果を表2に示した。
(5)化成処理皮膜層の形成
前述のSnめっき鋼板の表面にZr化合物及びリン酸化合物を含む化成処理皮膜層を表3及び表4に示す条件で形成した。
Figure 2016125911
Figure 2016125911
(6)Zr量及びP量の測定
化成処理皮膜層に含まれる金属Zr量及びP量は、先に説明した蛍光X線法により測定した。測定した金属Zr量及びP量を表4に示した。
(7)耐黄変性の評価
上述の化成処理鋼板を試験片として用いた。この試験片を40℃、80%RHの恒温恒湿環境下に1000時間設置し、試験前後における試験片の変色の度合いΔEを色差計(コニカミノルタ製、CM−2600d)を用いて測定、算出することにより、耐黄変性を評価した。ΔEが2.0以下の場合、耐黄変性が好適であると評価した。表5及び表6に、耐黄変性の評価結果を記載した。
なお、表5及び表6において、耐黄変性評価の結果が「−」と示されている場合には、黄変が不均一に進行し、上述の方法でΔEを測定してもばらつきが大きすぎるため、正しく評価できなかった場合を表す。
(8)耐硫化黒変性の評価
0.1%チオ硫酸ナトリウム水溶液と0.1N硫酸とを体積比1:2に混合した水溶液を耐硫化黒変性試験液として用いた。前述の化成処理皮膜層が形成された化成処理鋼板をφ35mmに切り出して、耐硫化黒変性試験液を入れた耐熱瓶の口に乗せ固定した。その後、121℃で60分の熱処理を行った。耐硫化黒変性試験液が化成処理鋼板に触れる面積(耐熱瓶の口の面積)に対する、腐食した面積の割合で耐硫化黒変性を評価し、以下の基準に基づいて1〜5点の評点をつけた。なお、3点以上の場合に、容器用鋼板として実用することが可能であることから、3点以上を合格とした。表5及び表6に、耐硫化黒変性評価の結果を記載した。
<耐硫化黒変性の評価基準>
5点:20%未満〜0%以上
4点:40%未満〜20%以上
3点:60%未満〜40%以上
2点:80%未満〜60%以上
1点:100%未満〜80%以上
Figure 2016125911
Figure 2016125911
以上の評価結果より、本実施形態の化成処理鋼板は、優れた耐食性を有することが明らかになった。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
上記一実施形態によれば、優れた耐食性を有するSnめっき鋼板及び化成処理鋼板並びにこれらの製造方法を提供することが可能である。
10 化成処理鋼板
101 Snめっき鋼板
103 鋼板
105 Snめっき層
107 化成処理皮膜層
本発明は、上記課題を解決して、係る目的を達成するために以下の手段を採用する。
(1)本発明の一態様に係る化成処理鋼板は、鋼板と、前記鋼板の上層として設けられた、β−Snからなるマット仕上げのSnめっき層と、前記Snめっき層の上層として設けられた、化成処理皮膜層と、を備え、前記Snめっき層は、金属Sn量に換算して0.10〜20.0g/mのβ−Snを含有し、前記Snめっき層の(100)面群の結晶配向指数が他の結晶方位面の結晶配向指数よりも高く、且つ、前記Snめっき層の(200)面の結晶配向指数を下記(1)式で表されるXと定義したとき、前記Xが1.0以上であって、前記化成処理皮膜層は、金属Zr量に換算して0.50〜50.0mg/mのZrを含有するZr化合物と、リン酸化合物とを含む。
)本発明の一態様に係る化成処理鋼板の製造方法は、上記(1)に記載の化成処理鋼板の製造方法であって、鋼板上に、電流密度が限界電流密度に対して10〜50%である電気めっきによりβ−Snを含有するSnめっき層を形成する電気Snめっき工程と、前記Snめっき層が形成された前記鋼板を化成処理浴中で電解処理することにより、前記Snめっき層の上に化成処理皮膜層を形成する化成処理工程と、を有する。
)上記()の化成処理鋼板の製造方法において、前記化成処理工程では、前記Snめっき層が形成された前記鋼板を、10〜10000ppmのZrイオン、10〜10000ppmのFイオン、10〜3000ppmのリン酸イオン及び100〜30000ppmの硝酸イオンを含み、温度が5〜90℃である化成処理浴中で、1.0〜100A/dmの電流密度及び0.2〜100秒の電解処理時間の条件下で、電解処理してもよい。
)本発明の一態様に係るSnめっき鋼板は、鋼板と、前記鋼板の上層として設けられた、β−Snからなるマット仕上げのめっき層と、を備え、前記Snめっき層は金属Sn量に換算して0.10〜20.0g/mのβ−Snを含有し、前記Snめっき層の(100)面群の結晶配向指数が他の結晶方位面の結晶配向指数よりも高く、且つ、前記Snめっき層の(200)面の結晶配向指数を下記(1)式で表されるXと定義したとき、前記Xが1.0以上である。
X=(A/B)/(C/D)…(1)
ただし、
X:結晶配向指数
A:求める配向面のピーク強度測定値(cps)
B:(200)面、(101)面、(211)面、(301)面、(112)面、(400)面、
(321)面、(420)面、(411)面、(312)面、(501)面のピーク強度測定値の和(cps)
C:粉末X線回折により求める配向面のピーク強度測定値(cps)
D:粉末X線回折による(200)面、(101)面、(211)面、(301)面、
(112)面、(400)面、(321)面、(420)面、(411)面、(312)面、
(501)面のピーク強度の測定値の和(cps)
)本発明の一態様に係るSnめっき鋼板の製造方法は、上記(4)に記載のSnめっき鋼板の製造方法であって、鋼板上に、電流密度が限界電流密度に対して10〜50%である電気めっきにより、β−Snを含有するSnめっき層を形成する電気Snめっき工程を有する。

Claims (6)

  1. 鋼板と;
    前記鋼板の上層として設けられた、β−Snからなるマット仕上げのSnめっき層と;
    前記Snめっき層の上層として設けられた、化成処理皮膜層と;
    を備え、
    前記Snめっき層は、金属Sn量に換算して0.10〜20.0g/mのβ−Snを含有し、
    前記Snめっき層の(100)面群の結晶配向指数が他の結晶方位面の結晶配向指数よりも高く、
    前記化成処理皮膜層は、金属Zr量に換算して0.50〜50.0mg/mのZrを含有するZr化合物と、リン酸化合物とを含む、
    ことを特徴とする、化成処理鋼板。
  2. 前記Snめっき層の(200)面の結晶配向指数を下記(1)式で表されるXと定義したとき、
    前記Xが1.0以上である
    ことを特徴とする、請求項1に記載の化成処理鋼板。
    Figure 2016125911
  3. 鋼板上に、電流密度が限界電流密度に対して10〜50%である電気めっきによりβ−Snを含有するSnめっき層を形成する電気Snめっき工程と;
    前記Snめっき層が形成された前記鋼板を化成処理浴中で電解処理することにより、前記Snめっき層の上に化成処理皮膜層を形成する化成処理工程と;
    を有する
    ことを特徴とする、化成処理鋼板の製造方法。
  4. 前記化成処理工程では、前記Snめっき層が形成された前記鋼板を、10〜10000ppmのZrイオン、10〜10000ppmのFイオン、10〜3000ppmのリン酸イオン及び100〜30000ppmの硝酸イオンを含み、温度が5〜90℃である化成処理浴中で、1.0〜100A/dmの電流密度及び0.2〜100秒の電解処理時間の条件下で電解処理する
    ことを特徴とする、請求項3に記載の化成処理鋼板の製造方法。
  5. 鋼板と;
    前記鋼板の上層として設けられた、β−Snからなるマット仕上げのめっき層と;
    を備え、
    前記Snめっき層は金属Sn量に換算して0.10〜20.0g/mのβ−Snを含有し、
    前記Snめっき層の(100)面群の結晶配向指数が他の結晶方位面の結晶配向指数よりも高い、
    ことを特徴とする、Snめっき鋼板。
  6. 鋼板上に、電流密度が限界電流密度に対して10〜50%である電気めっきにより、β−Snを含有するSnめっき層を形成する電気Snめっき工程を有する
    ことを特徴とする、Snめっき鋼板の製造方法。
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