JP4639701B2 - 錫めっき皮膜を有する金属板及びそれを備えた電子部品並びに錫めっき皮膜の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ウイスカが発生しにくい錫めっき皮膜を有する金属板及びそれを備えた電子部品並びに錫めっき皮膜の製造方法に関するものである。
錫めっきは、装飾品、電子部品、構造部品などの金属表面処理方法として、コストが安く、耐食性、外観、はんだ付け性に優れているために一般的に用いられている。ところが、錫めっきの表面にはウイスカと呼ばれる錫の単結晶からなる針状結晶が発生することが知られている。このウイスカは通常直径1〜2μm、長さは数μm〜数mmに達し、光沢剤を添加した光沢錫めっき皮膜に特に発生しやすいものであり、電子部品の場合にはウイスカが発生・成長すると、回路中や、端子間でショートが発生したり、ノイズ発生の原因となっていた。しかも、近年の電子部品は小型化、高密度化、微弱電流化の傾向にあり、ウイスカが発生すると障害が起こりやすくなっている。
そこで、錫めっきを施した電子部品などの信頼性を確保するために種々のウイスカ発生防止方法が提案されている。
例えば、(特許文献1)や(非特許文献1)に記載されているように、錫の粒子サイズを2μmから8μmに粗大化する方法があるが、効果的にウイスカを抑制できない。
また、(非特許文献2)に開示されているように、錫結晶の優先配向面の制御する方法があるが、同様に効果的にウイスカを抑制できない。
特開平10−96095号公報 ドーラス・ロム(D.Romm),ドナルド・アボット(D.Abbott)著,「錫めっきされたロジック部品リードのウイスカ評価」(Whisker Evaluation of Tin−Plated Logic Component Leads),(米国),テキサス・シンスツルメンツ アプリケーション レポート SZZA037A(TEXAS INSTRUMENTS Application Report SZZA037A),2003年2月,p.7−10 マンフレッド・ヨーダン(M.Jordan),ゲルノット・シュトルーベ(G.Strube),「X線回折とウイスカ成長−それらにどんな関係があるか」(X−Ray−Diffraction and Whiskergrowth − Is there any correlation),(ドイツ),鉛フリー電子機器の国際会議(International Conference on Lead Free Electronics),2003年6月12日
解決しようとする問題点は、錫めっき皮膜の形成状態によってウイスカの成長しやすさが異なるため、ウイスカ発生防止方法を施しても、ウイスカ成長を抑制できないという問題があった。
そこで、本発明は、ウイスカ成長を効果的に抑制することができる錫めっき皮膜を有する金属板及びそれを備えた電子部品並びに錫めっき皮膜の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の錫めっき皮膜を有する金属板は、銅下地めっきが0.2μm以上形成された基材の表面に対し、(220)面に優先配向された結晶配向面と、−2.0MPaの圧縮応力とを有し、粒径範囲が1μm以上5μm以下でかつ平均粒径が1.7μm以下の錫粒子により構成される錫めっき皮膜が形成される構成とした。また、銅下地めっきが0.2μm以上形成された基材の表面に対し、(220)面に優先配向された結晶配向面と、−7.2MPa以上−6.2MPa以下の圧縮応力とを有し、粒径範囲が1μm以上5μm以下でかつ平均粒径が1.7μm以下の錫粒子により構成される錫めっき皮膜が形成される構成とした。
本発明の錫めっき皮膜の製造方法は、銅下地めっきが0.2μm以上形成された基材の表面に対し、塩酸、硝硫酸の中から選択され生成された処理剤による前処理を行った後、金属錫と酸との混合物にノニオン系界面活性剤が添加されためっき液を用いて、浴温25℃、流速5L/min、電流密度40A/dm2の条件で錫めっきを行うことにより、(220)面に優先配向された結晶配向面と、−2.0MPaの圧縮応力と、を有し、粒径範囲が1μm以上5μm以下でかつ平均粒径が1.7μm以下の錫粒子により構成されることを特徴とした。また、銅下地めっきが0.2μm以上形成された基材の表面に対し、塩酸、硝硫酸の中から選択され生成された処理剤による前処理を行った後、金属錫と酸との混合物にノニオン系界面活性剤が添加されためっき液を用いて、浴温25℃、流速5L/min、電流密度40A/dm 2 の条件で錫めっきを行い、前記錫めっきの後、220℃で恒温状態にある恒温槽に60秒間保持してアニール処理を行うことにより、(220)面に優先配向された結晶配向面と、−7.2MPa以上−6.2MPa以下の圧縮応力とを有し、粒径範囲が1μm以上5μm以下でかつ平均粒径が1.7μm以下の錫粒子により構成とした。
本発明は、ウイスカの発生しにくい信頼性の高い錫めっき皮膜を有する金属板及びそれを備えた電子部品並びに錫めっき皮膜の製造方法を提供できるという利点がある。
請求項1記載の発明は、銅下地めっきが0.2μm以上形成された基材の表面に対し、(220)面に優先配向された結晶配向面と、−2.0MPaの圧縮応力とを有し、粒径範囲が1μm以上5μm以下でかつ平均粒径が1.7μm以下の錫粒子により構成される錫めっき皮膜が形成されたことを特徴とする。また、請求項2に記載の発明は、銅下地めっきが0.2μm以上形成された基材の表面に対し、(220)面に優先配向された結晶配向面と、−7.2MPa以上−6.2MPa以下の圧縮応力とを有し、粒径範囲が1μm以上5μm以下でかつ平均粒径が1.7μm以下の錫粒子により構成される錫めっき皮膜が形成されたことを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1又は2記載の錫めっき皮膜を有する金属板を備えたことを特徴とする。
請求項記載の発明は、銅下地めっきが0.2μm以上形成された基材の表面に対し、塩酸、硝硫酸の中から選択され生成された処理剤による前処理を行った後、金属錫と酸との混合物にノニオン系界面活性剤が添加されためっき液を用いて、浴温25℃、流速5L/min、電流密度40A/dm2の条件で錫めっきを行うことにより、(220)面に優先配向された結晶配向面と、−2.0MPaの圧縮応力とを有し、粒径範囲が1μm以上5μm以下でかつ平均粒径が1.7μm以下の錫粒子により構成されることを特徴とする。また、請求項5記載の発明は、銅下地めっきが0.2μm以上形成された基材の表面に対し、塩酸、硝硫酸の中から選択され生成された処理剤による前処理を行った後、金属錫と酸との混合物にノニオン系界面活性剤が添加されためっき液を用いて、浴温25℃、流速5L/min、電流密度40A/dm 2 の条件で錫めっきを行い、前記錫めっきの後、220℃で恒温状態にある恒温槽に60秒間保持してアニール処理を行うことにより、(220)面に優先配向された結晶配向面と、−7.2MPa以上−6.2MPa以下の圧縮応力とを有し、粒径範囲が1μm以上5μm以下でかつ平均粒径が1.7μm以下の錫粒子により構成されることを特徴とする。
(実施の形態1)
本実施の形態1においては、PPF(PrePlated Frame:前めっき)方式に用いられる電子部品用リードフレームを例に説明する。
図1は実施の形態1における電子部品用リードフレームの平面図であり、図2は実施の形態1における電子部品用リードフレームの断面図である。なお、図2は図1のA−A線で切断した断面を示している。
図1,2において、1は基材、2はインナーリード部、3はアウターリード部であり、4は隣接するアウターリード部3を連結するタイバー部である。5は銀めっき層、6は錫めっき層であり、7はチップ搭載部を示す。
なお、本実施の形態1における基材1は本発明の金属基材に相当するが、本発明の金属基材は、リードフレームのような基材1自体がその電子部品の支持基板を兼ねているものや、配線板の金属膜のように、樹脂等で形成された絶縁性基板上に形成されたものの双方を含む。即ち、本発明の金属基材は、それ自体が電子部品の支持基板を構成してもよく、別部材の支持基板を備え、該支持基板上に形成されていてもよい。
ここで、電子部品用リードフレームに使用される基材1には、種々の金属、合金等を用いることができるが、好ましくは、低錫リン青銅または析出硬化型等の銅または銅合金や、鉄にニッケルを約42wt%含む鉄・ニッケル合金が用いられる。特に、これら銅または銅合金と、錫めっきとの組み合わせが、ウイスカの発生が顕著であるので、本発明の錫めっき皮膜は、金属基材が銅または銅合金である場合に好適に適用できる。
先ず、基材1の薄板をリードフレームの形状に加工するが、その加工方法としては、リードフレームの形状を打ち抜くための金型を造り、この金型を用いてプレス装置により打ち抜き加工する方法と、感光レジストを表面に塗布しパターンを焼き付けた後、現像し感光レジストをリードフレームのポジパターンとして残し、塩化第二鉄または塩化第二銅等のエッチング液で加工する方法がある。本発明では、プレス法もエッチング法も任意に選択できる。
基材1をリードフレーム形状に加工した後、洗浄工程を経て、必要に応じて熱処理工程を通し、プレスで打ち抜いた時に基材1に残った応力を除去する。その後、めっき工程に入る。
以下に本発明のめっき工程の詳細を説明する。
洗浄工程により基材1に付着したプレス工程や熱処理工程の油成分をアルカリ脱脂剤等により浸漬法または電気的な方法の併用または単独使用により除去した後、銅下地めっきを0.2μm以上形成する。銅下地めっき液としては、シアン化銅溶液を用いることができる。
その後、銀の部分めっき工程によりインナーリード部2に銀めっきを行う。そして、図2に示すように、銀メッキ層5が形成される。なお、本実施の形態1においては、図2に示すように、チップ搭載部7にも銀メッキ層5が形成する場合を示しているが、チップ搭載部7には銀メッキ層5を形成しなくてもよい。
そして、銀の部分めっきを行った後、基板1と後述する錫めっき層6の密着性を改善するため塩酸、硝硫酸を1種または2種以上から選択された処理剤によって、アウターリード部3の基材1を処理する。
この前処理の後に、アウターリード部3に錫めっきの部分めっきを行う。そして、図2に示すように、錫メッキ層6が形成される。
ここで、めっき液としては、金属錫として酸化第一錫を用いることができ、酸としてアルキルスルホン酸溶液を用いることができる。この混合物に、添加剤として界面活性剤を添加する。なお、界面活性剤としては、ノニオン系界面活性剤を用いることが好ましい。
また、浴温、流速、更に電流密度の条件を調整して、基材1に錫めっき皮膜(錫めっき層6)を形成する。
また、錫めっきに使用される陽極電極としては、白金、イリジウム、タンタル、ロジウ
ム、ルテニウムの金属またはその酸化物のうち一つ以上を含む不溶性電極により任意に選択できる。例えば、チタンの生地に酸化イリジウムと酸化タンタルの混合物を被覆した不溶性電極を使用することが好ましい。通常の錫板などを用いた溶解性電極を使用すると、電極交換が頻繁となり、その都度生産ラインを停止する必要があるため、量産性が極端に低下し、好ましくない。もちろん、高速めっき方法を用いない場合は、可溶性陽極を用いることもできる。
めっき厚さは3〜15μmの範囲で任意に選択できる。めっき厚が3μmより薄くなると、下地の影響ではんだぬれ性が悪くなる。15μm以上厚くなると、モールド樹脂の封止工程で金型の隙間から樹脂が漏れる等の不具合が発生するので好ましくない。
錫めっきを行った後、水洗を行いめっき液を充分除去した後、例えば、第三リン酸ナトリウム・12水和物を用いた浸漬処理によって、錫めっき面をエッチング処理する。
次に、例えば、ピロリジン−2−カルボン酸、イミノ二酢酸、グリシン、ヒダントイン、キシロースを含む溶液を用いて、リードフレーム全体を電気的に剥離を行い、有機皮膜による変色防止処理を行った後、水洗後乾燥する。
そして、めっき工程完了後、電子部品用リードフレームを加熱して、基材1に形成された錫めっき皮膜(錫めっき層6)のアニール処理を行う。
以上の工程によって、基材1に形成された錫めっき皮膜の結晶配向面が(220)面に優先配向すると共に、錫めっき皮膜形成後の圧縮応力が−7.2MPa以上0MPa以下となる。また、好ましくは、その圧縮応力は、同一測定部における直交する2方向の圧縮応力の差が1.0MPa以下であり、錫めっき皮膜の錫粒子の大きさが1μm以上5μm以下で、平均粒径が2μm以下である。或いは、基材1上に形成された錫めっき皮膜の結晶配向面が(220)面に優先配向し、錫めっき皮膜の錫粒子の大きさが1μm以上5μm以下で、平均粒径が2μm以下とすることができる。
以下、本発明の実施例を説明する。
(実施例1)
実施例1においては、図1,図2で示したような、電子部品用リードフレームにめっきを行った。先ず、電子部品用リードフレームに使用される基材として、実施例1では銅合金であるアロイ194を用いた。最初、このアロイ194の薄板をリードフレームの形状に加工する。
実施例1ではプレス法により、アロイ194の板をリードフレーム形状に加工した後、洗浄工程を経て、必要に応じて熱処理工程を通し、プレスで打ち抜いた時に基材に残った応力を除去する。その後、めっき工程に入る。
以下に実施例1のめっき工程の詳細を説明する。
洗浄工程により基材に付着したプレス工程や熱処理工程の油成分をアルカリ脱脂剤等により浸漬法または電気的な方法の併用または単独使用により除去した後、銅下地めっきを0.2μm以上形成する。銅下地めっき液として、シアン化銅溶液を用いた。その後、銀の部分めっき工程によりインナーリード部に銀めっきを行う。
銀の部分めっきを行った後、基材と錫めっき層の密着性を改善するためアウターリード
部の基材を処理するが、この前処理に実施例1では5%の硫酸を用いた。
この前処理の後に、アウターリード部に電流密度40A/dm2により錫めっきの部分めっきを行った。
めっき液としては、酸化第一錫とアルキルスルホン酸の混合物を用いて金属錫として75g/L、酸としてアルキルスルホン酸溶液を250mL/L、添加剤としてノニオン系界面活性剤を40mL/Lの濃度で調製した。
浴温25℃、流速5L/minの条件で錫めっき皮膜を形成した。陽極電極として、実施例1ではチタンの生地に酸化イリジウムと酸化タンタルの混合物を被覆した不溶性電極を使用した。そして、実施例1では9μmの錫めっきを行った。
錫めっきを行った後、水洗を行いめっき液を充分除去した後、第三リン酸ナトリウム・12水和物を50g/Lの濃度で60℃、20秒間の浸漬処理によって、錫めっき面をエッチング処理した。次に、ピロリジン−2−カルボン酸を41g/L、イミノ二酢酸を14g/L、グリシンを7.5g/L、ヒダントインを10g/L、キシロースを3.8g/Lとを含む溶液を用いて、リードフレーム全体を0.15Vで15秒間電気的に剥離を行い、エンテックCu−56(メルテックス製)を2mL/Lで15秒間有機皮膜による変色防止処理を行った後、水洗後乾燥した。
得られた錫めっき皮膜を30℃50%RHに保存し、2000時間を経過した時に取り出して、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いてウイスカの発生状況を観察した。
優先配向面の測定は、X線回折装置(XRD:JEOL社製JDX−8030)を使用し、走査範囲:30°〜80°、計測時間:1sec/step、ステップ幅:0.1°で測定した。
錫めっき皮膜の応力値の測定は、PSPC微小部X線応力測定装置(理学電機製)を使用してX線回折法により行い、sin2ψ法を用い、同一測定部につき直交する2方向について測定した。測定位置は0.5mm幅アウターリード中央部で、長手方向をX方向、幅方向をY方向で行った。測定は日本材料学会X線材料強度部門委員会X線応力測定法標準に基づいて行い、めっき皮膜形成後10℃以下に保存したものを用いて、測定までSn−Cu合金層形成による応力変化の防止を図った。実施例1では特性X線Cr−Kα時のSn(420)面のデータを用い、応力値は+側を引張応力、−側を圧縮応力とし、直交する2方向のデータのうち、圧縮応力の大きい方を皮膜応力とした。
はんだぬれ性評価は、はんだぬれ性試験器(ソルダーチェッカー:タルチン社製SWET−2100)を用い、得られた錫めっき皮膜を85℃85RH%16時間加熱後、リードフレームのアウターリード部のみを切断、装置に装着し、JIS C 0053規定の平衡法によるはんだ付け試験方法により、はんだ表面と試料が最初に接触する時点の作用力零値が浮力を受けた後に濡れ始めることで再び零値となる時点の時間であるゼロクロスタイムを測定した。フラックスはラピックスR(非ハロゲン)を用い、はんだ槽は230℃に保持し、錫−鉛共晶はんだを用いた。
(実施例2)
錫めっき皮膜を形成したリードフレームを220℃で恒温状態にある恒温槽に60秒間保持してアニール後、取り出したこと以外は、実施例1と同様の方法で行った。
(比較例1)
めっき液としては、アルキルスルホン酸と錫塩との混合物を用いて金属錫として50g/L、酸としてアルキルスルホン酸溶液(65wt%)を75mL/L、添加剤として非イオン界面活性剤と陰イオン界面活性剤のイソプロピルアルコール/メタノール/水溶液を60mL/Lの濃度で調製したものを用いた。浴温50℃、流速5L/minの条件で錫めっき皮膜を形成したこと以外は、実施例1と同様の方法で行った。
(比較例2)
めっき液としては、硫酸第一錫と硫酸の混合物を用いて金属錫として45g/L、酸として硫酸溶液(30wt%)を100mL/L、添加剤1を100mL/L、添加剤2を20mL/L、酸化防止剤としてヒドロキノン水溶液(5%)を20mL/Lの濃度で調製したものを用いた。浴温40℃、流速5L/minの条件で錫めっき皮膜を形成したこと以外は、実施例1と同様の方法で行った。
(比較例3)
めっき液としては、メタンスルホン酸錫溶液を用いて金属錫として50g/L、酸としてメタンスルホン酸溶液(55%)を210mL/L、添加剤として界面活性剤(50wt%)を80mL/L、酸化防止剤として硫黄化合物溶液(15wt%)を15mL/Lの濃度で調製したものを用いた。浴温45℃、流速5L/minの条件で錫めっき皮膜を形成したこと以外は、実施例1と同様の方法で行った。
(比較例4)
錫めっき皮膜を形成する条件を電流密度10A/dm2により行ったこと以外は、実施例1と同様の方法で行った。
(比較例5)
錫めっき皮膜を形成する条件を電流密度10A/dm2により行ったこと以外は、比較例1と同様の方法で行った。
得られた錫めっき皮膜の外観、粒径、ウイスカ評価、優先配向面、応力値、はんだぬれ性(ゼロクロスタイム)を(表1)、アニール、電流密度条件による優先配向面、応力値の変化を(表2)に示す。
Figure 0004639701
Figure 0004639701
実施例1は錫粒子サイズを小さくすることではんだぬれ性を優先させた皮膜であり、比較例1、比較例3は錫粒子サイズを大きくすることでウイスカの成長抑制を意図した皮膜である。一方、比較例2は皮膜の優先配向面を制御することでウイスカの成長抑制を意図した皮膜である。
従来、錫めっき皮膜はその外観を無光沢にすると、ウイスカが成長しにくい皮膜になると言われていた。比較例1、比較例3の外観は無光沢であるが、30℃2000H後で比較例1はウイスカが51μmと顕著に成長したのに対し、比較例3は9μmの短く太いウイスカが成長し、実施例1は外観が半光沢であるにも拘わらずウイスカの成長が4μmと小さかった。ウイスカの成長は、粒子サイズの大小、めっき皮膜の光沢性だけでは決まらなかった。比較例2は実施例1と皮膜の優先配向面が同じ(220)面であるが、比較例2は33μmと顕著にウイスカが成長した。比較例1、比較例3は、(220)面以外の結晶面の優先配向性を示し、比較例1は顕著なウイスカが成長し、比較例3は太くて短いウイスカが成長した。ウイスカの成長は、優先配向面だけでは決まらなかった。
めっき後、応力値の測定まで10℃以下に保存した皮膜の圧縮応力の大小とウイスカとの関係については、ウイスカ成長が4μmと最も小さかった実施例1が−2.0Mpa
、次に9μmであった比較例3が−12.2Mpa、ウイスカ成長が33μmであった比較例2が−21.9Mpa、最もウイスカ成長が大きかった比較例1が−18.0Mpaの応力であり、圧縮応力が大きい皮膜ほど、ウイスカが成長しやすい傾向が見られた。応力値が+側の引張応力の領域は、皮膜自身が収縮しようとするために基材との密着性が悪くなり好ましくない。
一方、応力値が−側の圧縮応力の領域は、皮膜自身が圧縮とは逆に伸びようとして基材を抱き込む形となって基材との密着性が良いので好ましいが、前記の様にこの圧縮応力が増大するとウイスカ発生の原因になりやすい。よって、基材との密着性が良好でウイスカが成長しにくい応力値の範囲は、圧縮応力領域の−2.0MPaから0MPaである。
また(表2)に示す様に、電流密度を10A/dm2に低くすると比較例4の様に優先配向面が変化し、圧縮応力が−29.6Mpaと著しく増大しウイスカが成長しやすくなる場合や、比較例5の様に圧縮応力の大きな変化はないが、優先配向面が変化した。逆に、例示していないが電流密度を50A/dm2以上に高くした場合、電流密度を低くした場合と同様にウイスカが発生しやすくなる結果が得られ、ウイスカの成長と電流密度には密接な関係があった。
実施例2に示す様に220℃でのアニールを加えた皮膜はウイスカの発生はなかったが、アニールによるSn−Cu合金の形成で圧縮応力はやや増大した。これはアニールによって、Sn−Cu合金層がCu3Snの形態で優先的に形成され、銅元素の錫皮膜への拡
散が粒界拡散からバルク拡散に変化したためと考える。よって、基材との密着性が良好な応力値の範囲は、圧縮応力範囲の−7.2MPaから0MPaの領域であった。
さらに、同一測定部における直交する2方向(X方向/Y方向)について測定した応力値の差が1.0MPa以下の時、ウイスカの発生が最も少なく好ましい状態であった。錫粒子が小さく、光沢性が高いものほど、はんだぬれ性が良好であり、本実施例ではウイスカ成長抑制とはんだぬれ性は両立した。
以上、本実施例1,2で示した様に、銅または銅合金製リードフレーム上に錫めっきを形成する際、めっき液組成に応じて、液温、電流密度、流速を適宜調整することにより、錫めっき皮膜を(220)面に優先配向させ、且つ得られためっき皮膜の圧縮応力が−7.2MPaから0MPaの領域に小さくし、めっき皮膜錫粒子の粒径範囲を1μmから5μm、平均粒径を2μm以下にすることで、ウイスカ成長は抑制される。
なお、詳細なメカニズムは定かではないが、めっき液組成としては、ノニオン系界面活性剤を含むこと、浴温は40℃よりも低く、25℃のような温度であり、電流密度は10A/dm2よりも大きく、50A/dm2未満、例えば、40A/dm2とする条件で錫めっきを行うことにより、錫めっき皮膜の結晶配向面が(220)面に優先配向すると共に、錫めっき皮膜形成後の圧縮応力が−7.2MPa以上0MPa以下となる。或いは、錫めっき皮膜の結晶配向面が(220)面に優先配向し、錫めっき皮膜の錫粒子の大きさが1μm以上5μm以下で、平均粒径が2μm以下とすることを達成できる。
よって、銅または銅合金製リードフレーム上に形成した錫めっき皮膜は、外観の光沢有無、優先配向面だけではウイスカの成長しにくさは決まらず、優先配向面が(220)面のめっき皮膜で、且つめっき直後の皮膜の圧縮応力が小さければ、その後Sn−Cu合金層(Cu6Sn5)の形成等によって圧縮応力が増大しても、ウイスカ成長は抑制される。また、アニールによって圧縮応力の大きな変化はなく、Sn−Cu合金層がCu3Snの形態で優先的に形成され、銅元素の錫皮膜への拡散が粒界拡散からバルク拡散になることで、ウイスカを成長しにくくする作用があると考える。
以上の実施例では電子部品用リードフレームへの錫めっき皮膜について記述したが、他にFPC等の種々の配線板の金属膜に形成される錫めっき皮膜等が挙げられ、本発明はこの用途に限定されるものではない。
ウイスカの発生抑制が必要とされる錫めっき皮膜を有する金属板及びそれを備えた電子部品並びに錫めっき皮膜の製造方法に適用できる。
実施の形態1における電子部品用リードフレームの平面図 実施の形態1における電子部品用リードフレームの断面図
符号の説明
1 基材
2 インナーリード部
3 アウターリード部
4 タイバー部
5 銀めっき層
6 錫めっき層
7 チップ搭載部

Claims (5)

  1. 銅下地めっきが0.2μm以上形成された基材の表面に対し、(220)面に優先配向された結晶配向面と、−2.0MPaの圧縮応力とを有し、粒径範囲が1μm以上5μm以下でかつ平均粒径が1.7μm以下の錫粒子により構成される錫めっき皮膜を有することを特徴とする金属板。
  2. 銅下地めっきが0.2μm以上形成された基材の表面に対し、(220)面に優先配向された結晶配向面と、−7.2MPa以上−6.2MPa以下の圧縮応力とを有し、粒径範囲が1μm以上5μm以下でかつ平均粒径が1.7μm以下の錫粒子により構成される錫めっき皮膜を有することを特徴とする金属板。
  3. 請求項1又は2記載の錫めっき皮膜を有する金属板を備えたことを特徴とする電子部品。
  4. 銅下地めっきが0.2μm以上形成された基材の表面に対し、塩酸、硝硫酸の中から選択され生成された処理剤による前処理を行った後、金属錫と酸との混合物にノニオン系界面活性剤が添加されためっき液を用いて、浴温25℃、流速5L/min、電流密度40A/dm2の条件で錫めっきを行うことにより、(220)面に優先配向された結晶配向面と、−2.0MPaの圧縮応力とを有し、粒径範囲が1μm以上5μm以下でかつ平均粒径が1.7μm以下の錫粒子により構成されることを特徴とする錫めっき皮膜の製造方法。
  5. 銅下地めっきが0.2μm以上形成された基材の表面に対し、塩酸、硝硫酸の中から選択され生成された処理剤による前処理を行った後、金属錫と酸との混合物にノニオン系界面活性剤が添加されためっき液を用いて、浴温25℃、流速5L/min、電流密度40A/dm 2 の条件で錫めっきを行い、前記錫めっきの後、220℃で恒温状態にある恒温槽に60秒間保持してアニール処理を行うことにより、(220)面に優先配向された結晶配向面と、−7.2MPa以上−6.2MPa以下の圧縮応力とを有し、粒径範囲が1μm以上5μm以下でかつ平均粒径が1.7μm以下の錫粒子により構成されることを特徴とする錫めっき皮膜の製造方法。
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