JPWO2016060143A1 - 布帛およびその製造方法および繊維製品 - Google Patents

布帛およびその製造方法および繊維製品 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2016060143A1
JPWO2016060143A1 JP2016554092A JP2016554092A JPWO2016060143A1 JP WO2016060143 A1 JPWO2016060143 A1 JP WO2016060143A1 JP 2016554092 A JP2016554092 A JP 2016554092A JP 2016554092 A JP2016554092 A JP 2016554092A JP WO2016060143 A1 JPWO2016060143 A1 JP WO2016060143A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
fabric
aromatic polyamide
meta
fabric according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016554092A
Other languages
English (en)
Inventor
博樹 島田
博樹 島田
憲二 岩下
憲二 岩下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Publication of JPWO2016060143A1 publication Critical patent/JPWO2016060143A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A41WEARING APPAREL
    • A41DOUTERWEAR; PROTECTIVE GARMENTS; ACCESSORIES
    • A41D13/00Professional, industrial or sporting protective garments, e.g. surgeons' gowns or garments protecting against blows or punches
    • DTEXTILES; PAPER
    • D03WEAVING
    • D03DWOVEN FABRICS; METHODS OF WEAVING; LOOMS
    • D03D15/00Woven fabrics characterised by the material, structure or properties of the fibres, filaments, yarns, threads or other warp or weft elements used
    • D03D15/50Woven fabrics characterised by the material, structure or properties of the fibres, filaments, yarns, threads or other warp or weft elements used characterised by the properties of the yarns or threads
    • D03D15/513Woven fabrics characterised by the material, structure or properties of the fibres, filaments, yarns, threads or other warp or weft elements used characterised by the properties of the yarns or threads heat-resistant or fireproof
    • DTEXTILES; PAPER
    • D03WEAVING
    • D03DWOVEN FABRICS; METHODS OF WEAVING; LOOMS
    • D03D15/00Woven fabrics characterised by the material, structure or properties of the fibres, filaments, yarns, threads or other warp or weft elements used
    • D03D15/20Woven fabrics characterised by the material, structure or properties of the fibres, filaments, yarns, threads or other warp or weft elements used characterised by the material of the fibres or filaments constituting the yarns or threads
    • D03D15/283Woven fabrics characterised by the material, structure or properties of the fibres, filaments, yarns, threads or other warp or weft elements used characterised by the material of the fibres or filaments constituting the yarns or threads synthetic polymer-based, e.g. polyamide or polyester fibres
    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06PDYEING OR PRINTING TEXTILES; DYEING LEATHER, FURS OR SOLID MACROMOLECULAR SUBSTANCES IN ANY FORM
    • D06P3/00Special processes of dyeing or printing textiles, or dyeing leather, furs, or solid macromolecular substances in any form, classified according to the material treated
    • D06P3/02Material containing basic nitrogen
    • D06P3/04Material containing basic nitrogen containing amide groups
    • D06P3/24Polyamides; Polyurethanes

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Physical Education & Sports Medicine (AREA)
  • Woven Fabrics (AREA)
  • Coloring (AREA)
  • Knitting Of Fabric (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)
  • Professional, Industrial, Or Sporting Protective Garments (AREA)

Abstract

課題は、有機繊維を含みかつ捺染処理により着色された布帛であって、鮮明性、意匠性に優れるだけでなく難燃性にも優れる布帛およびその製造方法および繊維製品を提供することであり、解決手段は、捺染処理により布帛を着色する際、難燃剤を含む捺染処理剤を用いることにより測定した炭化長を10cm以下とすることである。

Description

本発明は、有機繊維を含みかつ捺染処理により着色された布帛であって、鮮明性、意匠性に優れるだけでなく難燃性にも優れる布帛およびその製造方法および繊維製品に関する。
従来、メタ型芳香族ポリアミド繊維などの有機繊維を主体とする布帛を着色する方法として、原着した繊維を用いる方法や助剤(膨潤剤)を用いて染色する方法などが知られている。さらには、捺染処理により着色された布帛も提案されている(例えば、特許文献1)。
しかしながら、捺染処理により着色された布帛では難燃性の点で十分とはいえなかった。
特開2009−57652号公報
本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、有機繊維を含みかつ捺染処理により着色された布帛であって、鮮明性、意匠性に優れるだけでなく難燃性にも優れる布帛およびその製造方法および繊維製品を提供することにある。
本発明者らは上記の課題を達成するため鋭意検討した結果、捺染処理を工夫することにより難燃性が向上することを見出し、さらに鋭意検討を重ねることにより本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば「有機繊維を含みかつ捺染処理により着色された布帛であって、JIS L1091−1998 A−4(3秒接炎)により測定した炭化長が10cm以下であることを特徴とする布帛。」が提供される。
その際、前記有機繊維が、メタ型全芳香族ポリアミド繊維、パラ型全芳香族ポリアミド繊維、ポリベンズオキサゾール(PBO)繊維、ポリベンズイミダゾール(PBI)繊維、ポリベンズチアゾール(PBTZ)繊維、ポリイミド(PI)繊維、ポリスルホンアミド(PSA)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)繊維、ポリエーテルイミド(PEI)繊維、ポリアリレート(PAr)繊維、メラミン繊維、フェノール繊維、フッ素系繊維、ポリフェニレンスルフィド(PPS)繊維からなる群より選択されるいずれか1種であることが好ましい。また、布帛がさらに、ポリエステル繊維、セルロース繊維、ポリアミド繊維、ポリオレフィン繊維、アクリル繊維、レーヨン繊維、コットン繊維、獣毛繊維、ポリウレタン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、アセテート繊維およびポリカーボネート繊維からなる群より選択されるいずれか1種以上を含むことが好ましい。また、布帛を構成する繊維が全芳香族ポリアミド繊維のみであることが好ましい。また、メタ型全芳香族ポリアミド繊維が布帛重量対比35重量%以上含まれることが好ましい。その際、前記メタ型全芳香族ポリアミド繊維の結晶化度が15〜25%の範囲内であることが好ましい。また、前記メタ型全芳香族ポリアミド繊維を形成するメタ型全芳香族ポリアミドが、下記の式(1)で示される反復構造単位を含む芳香族ポリアミド骨格中に、反復構造の主たる構成単位とは異なる芳香族ジアミン成分、または芳香族ジカルボン酸ハライド成分を、第3成分として芳香族ポリアミドの反復構造単位の全量に対し1〜10mol%となるように共重合させたメタ型全芳香族ポリアミドであることが好ましい。
−(NH−Ar1−NH−CO−Ar1−CO)− ・・・式(1)
ここで、Ar1はメタ配位又は平行軸方向以外に結合基を有する2価の芳香族基である。
その際、第3成分となる芳香族ジアミンが式(2)、(3)、または芳香族ジカルボン酸ハライドが、式(4)、(5)であることが好ましい。
N−Ar2−NH ・・・式(2)
N−Ar2−Y−Ar2−NH ・・・式(3)
XOC−Ar3−COX ・・・式(4)
XOC−Ar3−Y−Ar3−COX ・・・式(5)
ここで、Ar2はAr1とは異なる2価の芳香族基、Ar3はAr1とは異なる2価の芳香族基、Yは酸素原子、硫黄原子、アルキレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種の原子又は官能基であり、Xはハロゲン原子を表す。
また、前記メタ型芳香族ポリアミド繊維の残存溶媒量が0.1重量%以下であることが好ましい。
また、布帛が、経密度40〜100本/25.4mm、および緯密度40〜100本/25.4mmの織物であることが好ましい。また、布帛の目付けが140〜300g/mの範囲内であることが好ましい。また、布帛において、JIS L1096−1998 A法により測定した剛軟度が4〜12mmの範囲内であることが好ましい。また、JIS L1091−1998 A−4(12s接炎)に記載の垂直燃焼試験で残炎時間が1秒以下であることが好ましい。また、布帛が黒色または赤色に着色していることが好ましい。
また、本発明によれば、前記の布帛の製造方法であって、捺染処理により布帛を着色する際、難燃剤を含む捺染処理剤を用いることを特徴とする布帛の製造方法が提供される。
ここで、捺染処理する際、アクリル樹脂またはウレタン樹脂からなるバインダーを含む捺染処理剤を用いることが好ましい。また、さらに布帛に撥水処理を施すことが好ましい。
また、本発明によれば、前記の布帛を用いてなる、消防服、消防団服、作業服、迷彩服、法被、およびエプロンからなる群より選択される繊維製品が提供される。
本発明によれば、有機繊維を含みかつ捺染処理により着色された布帛であって、鮮明性、意匠性に優れるだけでなく難燃性にも優れる布帛およびその製造方法および繊維製品が得られる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の布帛において、有機繊維の種類は特に限定されないが、優れた難燃性を得る上で、メタ型全芳香族ポリアミド繊維、パラ型全芳香族ポリアミド繊維、ポリベンズオキサゾール(PBO)繊維、ポリベンズイミダゾール(PBI)繊維、ポリベンズチアゾール(PBTZ)繊維、ポリイミド(PI)繊維、ポリスルホンアミド(PSA)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)繊維、ポリエーテルイミド(PEI)繊維、ポリアリレート(PAr)繊維、メラミン繊維、フェノール繊維、フッ素系繊維、ポリフェニレンスルフィド(PPS)繊維などが好ましい。
なかでも、メタ型全芳香族ポリアミド繊維が好ましい。メタ型全芳香族ポリアミド繊維とは、その繰返し単位の85モル%以上がm−フェニレンイソフタルアミドであるポリマーからなる繊維である。かかるメタ型全芳香族ポリアミドは、15モル%未満の範囲内で第3成分を含んだ共重合体であっても差しつかえない。
このようなメタ型全芳香族ポリアミドは、従来から公知の界面重合法により製造することができ、そのポリマーの重合度としては、0.5g/100mlの濃度のN−メチル−2−ピロリドン溶液で測定した固有粘度(I.V.)が1.3〜1.9dl/gの範囲のものが好ましく用いられる。
上記メタ型全芳香族ポリアミドにはアルキルベンゼンスルホン酸オニウム塩が含有されていてもよい。アルキルベンゼンスルホン酸オニウム塩としては、ヘキシルベンゼンスルホン酸テトラブチルフォスフォニウム塩、ヘキシルベンゼンスルホン酸トリブチルベンジルフォスフォニウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸テトラフェニルフォスフォニウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸トリブチルテトラデシルフォスフォニウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルフォスフォニウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸トリブチルベンジルアンモニウム塩等の化合物が好ましく例示される。なかでもドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルフォスフォニウム塩、又はドデシルベンゼンスルホン酸トリブチルベンジルアンモニウム塩は、入手しやすく、熱的安定性も良好なうえ、N−メチル−2−ピロリドンに対する溶解度も高いため特に好ましく例示される。
上記アルキルベンゼンスルホン酸オニウム塩の含有割合は、十分な染色性の改良効果を得るために、ポリ−m−フェニレンイソフタルアミドに対して2.5モル%以上、好ましくは3.0〜7.0モル%の範囲にあるものが好ましい。
また、ポリ−m−フェニレンイソフタルアミドとアルキルベンゼンスルホン酸オニウム塩を混合する方法としては、溶媒中にポリ−m−フェニレンイソフタルアミドを混合、溶解し、それにアルキルベンゼンスルホン酸オニウム塩を溶媒に溶解する方法などが用いられそのいずれを用いてもよい。このようにして得られたドープは、従来から公知の方法により繊維に形成される。
メタ型全芳香族ポリアミド繊維に用いるポリマーは、染着性や耐変褪色性を向上させる等目的で、下記の式(1)で示される反復構造単位を含む芳香族ポリアミド骨格中に、反復構造の主たる構成単位とは異なる芳香族ジアミン成分、または芳香族ジカルボン酸ハライド成分を、第3成分として芳香族ポリアミドの反復構造単位の全量に対し1〜10mol%となるように共重合させることも可能である。
−(NH−Ar1−NH−CO−Ar1−CO)− ・・・式(1)
ここで、Ar1はメタ配位又は平行軸方向以外に結合基を有する2価の芳香族基である。
また、第3成分として共重合させることも可能であり、式(2)、(3)に示した芳香族ジアミンの具体例としては、例えば、p−フェニレンジアミン、クロロフェニレンジアミン、メチルフェニレンジアミン、アセチルフェニレンジアミン、アミノアニシジン、ベンジジン、ビス(アミノフェニル)エーテル、ビス(アミノフェニル)スルホン、ジアミノベンズアニリド、ジアミノアゾベンゼン等が挙げられる。式(4)、(5)に示すような芳香族ジカルボン酸ジクロライドの具体例としては、例えば、テレフタル酸クロライド、1,4−ナフタレンジカルボン酸クロライド、2,6−ナフタレンジカルボン酸クロライド、4,4’−ビフェニルジカルボン酸クロライド、5−クロルイソフタル酸クロライド、5−メトキシイソフタル酸クロライド、ビス(クロロカルボニルフェニル)エーテルなどが挙げられる。
N−Ar2−NH ・・・式(2)
N−Ar2−Y−Ar2−NH ・・・式(3)
XOC−Ar3−COX ・・・式(4)
XOC−Ar3−Y−Ar3−COX ・・・式(5)
ここで、Ar2はAr1とは異なる2価の芳香族基、Ar3はAr1とは異なる2価の芳香族基、Yは酸素原子、硫黄原子、アルキレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種の原子又は官能基であり、Xはハロゲン原子を表す。
また、メタ型全芳香族ポリアミド繊維の結晶化度は、耐変褪色性も高い点および実用上必要な寸法安定性も確保できる点で5〜35%(より好ましくは15〜25%)であることが好ましい。
また、メタ型全芳香族ポリアミド繊維の残存溶媒量は、メタ型全芳香族ポリアミド繊維の優れた難燃性能を損なわない点で、0.1重量%以下であることが好ましい。
前記メタ型全芳香族ポリアミド繊維は以下の方法により製造することができ、特に後述する方法により、結晶化度や残存溶媒量を上記範囲とすることができる。
メタ型全芳香族ポリアミドポリマーの重合方法としては、特に限定する必要はなく、例えば特公昭35−14399号公報、米国特許第3360595号公報、特公昭47−10863号公報などに記載された溶液重合法、界面重合法を用いてもよい。
紡糸溶液としては、とくに限定する必要はないが、上記溶液重合や界面重合などで得られた、芳香族コポリアミドポリマーを含むアミド系溶媒溶液を用いても良いし、上記重合溶液から該ポリマーを単離し、これをアミド系溶媒に溶解したものを用いても良い。
ここで用いられるアミド系溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシドなどを例示することができるが、とくにN,N−ジメチルアセトアミドが好ましい。
上記の通り得られた共重合芳香族ポリアミドポリマー溶液は、さらにアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩を含むことにより安定化され、より高濃度、低温での使用が可能となり好ましい。好ましくはアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩がポリマー溶液の全重量に対して1重量%以下、より好ましくは0.1重量%以下である。
紡糸・凝固工程においては、上記で得られた紡糸液(メタ型全芳香族ポリアミド重合体溶液)を凝固液中に紡出して凝固させる。
紡糸装置としては特に限定されるものではなく、従来公知の湿式紡糸装置を使用することができる。また、安定して湿式紡糸できるものであれば、紡糸口金の紡糸孔数、配列状態、孔形状等は特に制限する必要はなく、例えば、孔数が1000〜30000個、紡糸孔径が0.05〜0.2mmのスフ用の多ホール紡糸口金等を用いてもよい。
また、紡糸口金から紡出する際の紡糸液(メタ型全芳香族ポリアミド重合体溶液)の温度は、20〜90℃の範囲が適当である。
繊維を得るために用いる凝固浴としては、実質的に無機塩を含まない、アミド系溶媒、好ましくはNMPの濃度が45〜60重量%の水溶液を、浴液の温度10〜50℃の範囲で用いる。アミド系溶媒(好ましくはNMP)の濃度が45重量%未満ではスキンが厚い構造となってしまい、洗浄工程における洗浄効率が低下し、繊維の残存溶媒量を低減させることが困難となる。一方、アミド系溶媒(好ましくはNMP)の濃度が60重量%を超える場合には、繊維内部に至るまで均一な凝固を行うことができず、このためやはり、繊維の残存溶媒量を低減させることが困難となる。なお、凝固浴中への繊維の浸漬時間は、0.1〜30秒の範囲が適当である。
引続き、アミド系溶媒、好ましくはNMPの濃度が45〜60重量%の水溶液であり、浴液の温度を10〜50℃の範囲とした可塑延伸浴中にて、3〜4倍の延伸倍率で延伸を行う。延伸後、10〜30℃のNMPの濃度が20〜40重量%の水溶液、続いて50〜70℃の温水浴を通して十分に洗浄を行う。
洗浄後の繊維は、温度270〜290℃にて乾熱処理を施し、上記の結晶化度および残存溶媒量の範囲を満たすメタ型全芳香族アラミド繊維を得ることができる。
前記有機繊維は、長繊維(マルチフィラメント)でもよいし短繊維でもよい。特に、他の繊維と混紡する上で繊維長25〜200mmの短繊維(紡績糸)が好ましい。また、有機繊維の単繊維繊度としては1〜5dtexの範囲が好ましい。また、綿番手としては10〜50番手(より好ましくは15〜25番手)であることが好ましい。
本発明の布帛は前記の有機繊維だけで構成されていてもよいが、さらにポリエステル繊維、セルロース繊維、ポリアミド繊維、ポリオレフィン繊維、アクリル繊維、レーヨン繊維、コットン繊維、獣毛繊維、ポリウレタン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、アセテート繊維、ポリカーボネート繊維などの他の繊維が含まれていてもよい。
その際、布帛を構成する繊維が全芳香族ポリアミド繊維(メタ型全芳香族ポリアミド繊維および/またはパラ型全芳香族ポリアミド繊維)のみであると優れた難燃性が得られ好ましい。特に、布帛に含まれるメタ型全芳香族ポリアミド繊維を布帛質量に対して35重量%以上(より好ましくは50重量%以上)であると優れた難燃性が得られ好ましい。用途や使用やのニーズに応じて、上記の難燃繊維、合成繊維、再生繊維、天然繊維を任意に混合できる。より具体的な例としては、メタ型全芳香族ポリアミド繊維が50〜98重量%、ポリエステル繊維が2〜50重量%、セルロース系繊維が0〜50重量%の混率として快適性を併せ持つようにすることもできる。重視する性能に応じて比率を調整することができる。布帛を構成するいずれかの繊維に難燃剤を含ませることも好ましい。
本発明の布帛を製造する方法は、特に限定するものではなく、公知のいかなる方法でも用いる可能である。例えば前記の有機繊維と必要に応じて他の繊維とを混綿して紡績糸を得た後、単糸または双糸にて製織または製編するとよい。布帛の組織としては、平織、綾織、サテン、二重織などの織物が好ましいが、編物や不織布でもよい。特に、経密度40〜100本/25.4mm、および緯密度40〜100本/25.4mmである織物が好ましい。布帛の製造方法は特に限定されず、レピア織機やグリッパー織機など公知の織編機を用いることができる。
次いで、捺染処理により布帛を着色すると本発明の布帛が得られる。ここで、捺染処理は直接捺染法、抜染法、防染法などを含む。操作的には機械捺染、手捺染を含む。まず、顔料や助剤を糊と練り合わせて捺染処理剤をつくり、一般的には、捺染機で布帛に捺染処理剤を印捺(プリント)する。次いで水蒸気で加熱(スチーミング)し顔料を繊維によく浸透、染着させ、セッケン液等で処理(ソーピング)して付着染料などを除去し、水洗した後、乾燥する。
ここで、布帛を捺染処理する際に用いられる顔料としては、例えばCIPigment Yellow93、CI Pigment Brown23、CI Pigment Red144に代表される不溶性アゾ顔、CI VatYellow1(CI 70600)、CI Vat Orange7(CI 71105)、CI Vat Red23(CI 71130)、CI Pigment Red123(CI71140)、CI Vat Violet1(CI 60010)、CI Vat Blue4(CI 69800)に代表されるスレン系顔料 、CI Pimgmt Blue15(CI74160)、Poly−bromo−phtalocyanineに代表されるフタロシアニン系顔料 、CI Pigment Red122、CI Pigment Violet19(CI46500)に代表されるキナクリドン系顔料 、CI Pigment Violet23に代表されるジオキサジン系顔料 、CI Pigment Yellow 110、CIPigment Orange42、CI Pigment Red180で代表されるイソインドリノン系顔料などのほか、市販品として、ディクセルシリーズ(大日本インキ化学工業(株)製)、インペロンシリーズ(Dystar Ltd製)、リューダイシリーズ(大日本インキ化学工業(株)製)、HI−COLOR BLACK NB(林化学工業(株)製)、HI−COLOR RED N3B(林化学工(株)製)などが使用できる。
これらの顔料の中では、300℃、15分の熱履歴で変色しないものが特に好ましく、スレン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、イソインドリノン系顔料が好ましく用いられる。
顔料の布帛への付着量は、0.05〜30.0重量%(より好ましくは0.1〜20.0重量%)であることが好ましい。
捺染処理において、捺染処理剤の布帛への付着量は、乾燥後の固形分重量として、7〜80g/m(より好ましくは10〜50g/m)であることが好ましい。なお、本発明において用いる布帛への付着量は、単位面積当たりに付着した捺染処理剤の固形分重量に対する重量%とする。
本発明の布帛では、上記の顔料は、これらにバインダーを加えた捺染処理剤として用いられる。
ここで、バインダーとしては、特に限定されないが、ポリウレタン系重合体、ポリアクリル系重合体、ポリアミド系重合体、ポリエステル系重合体、ポリエチレン系重合体、ポリプロピレン系重合体、ポリ塩化ビニル系重合体、ポリ塩化ビニリデン系重合体、ポリフッ素系重合体、あるいはシリコーン系重合体などの水系エマルジョン、さらにあるいは上記各重合体のプレポリマーの水系エマルジョンと架橋剤の組合せを用いればよい。特に、柔軟性、洗濯耐久性、耐加水分解性、コストなどの点からポリウレタン系重合体、ポリアクリル系重合体、ポリアミド系重合体、ポリエステル系重合体からなる群から選ばれる一種または二種以上の水系エマルジョンの組合せで用いるものがより好ましい。
なお、上記架橋剤としては、アクリル酸、メタクリル酸、ヒドロキシアルキルアクリレート、ヒドロキシアルキルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、メチロールアクリルアミド、ビニルエチレン尿素、アクロレイン、ケテンダイマー、ビニルイソシアネート、ジビニルスルホン等の官能基を有する反応性化合物などが用いられる。
バインダー(必要に応じて用いられる架橋剤を含む)の付着量は、10〜70重量%(より好ましくは10〜60重量%)であることが好ましい。
なお、捺染処理剤の好ましい割合は、顔料:バインダー(固形分換算、架橋剤を含む)で1:99〜99:1である。
さらに、本発明の布帛では、難燃性をさらに向上させるために、難燃剤(防炎剤ということもある。)が併用されていることが好ましい。例えば、リン系および/またはハロゲン系難燃剤が好適に例示される。
リン系難燃剤としては、リン酸エステル、ホスホン酸エステル、およびホスファゼンオリゴマーなどが好適に例示される。
ハロゲン系難燃剤としては、有機ハロゲン系難燃剤が好ましい。かかる有機ハロゲン系難燃剤としては、ハロゲン化カーボネートオリゴマー、ハロゲン化エポキシ化合物、ハロゲン化ポリスチレン、ハロゲン化トリアジン化合物、ハロゲン化ジフェニルアルカン系化合物、ハロゲン化インダン系化合物、およびハロゲン化芳香族フタルイミド系化合物などが挙げられ、中でもポリカーボネートとの相溶性に優れ、その耐熱性および熱安定性が良好であることからハロゲン化カーボネートオリゴマー、ハロゲン化エポキシ化合物が好ましい。
以上の難燃剤の付着量は、布帛重量対比1.0〜50.0重量%(より好ましくは2.0〜40.0重量%)であることが好ましい。
なお、上記難燃剤中には、酸化チタン、二酸化ケイ素、酸化亜鉛、塩基性炭酸亜鉛や白鉛、塩基性硫酸亜鉛、硫酸鉛、硫化亜鉛、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化タングステン、酸化スズ、硫酸バリウム、三酸化アンチモン、水酸化アルミニウムなどの無機系難燃剤を5.0重量%以下程度、配合することもできる。
本発明において捺染処理は、上記顔料およびバインダー(さらに、必要に応じて上記難燃剤)を主成分とする捺染処理剤を、例えば捺染に適した2000〜50000cPs程度の粘度に調合し、300〜2000メッシュのスクリーンを用いて捺染すればよい。このときのスクリーンはフラットまたはロータリー方式を採用すればよい。プリント捺染後、120〜180℃で1〜5分間乾燥したのち、170〜220℃で0.5〜5分熱処理すればよい。
さらには、撥水処理を施すことが好ましい。驚くべきことに撥水処理が施されても難燃性が維持される。かかる撥水処理としては、例えば、特許第3133227号公報や特公平4−5786号公報に記載された方法が好適である。すなわち、撥水剤として市販のふっ素系撥水剤(パーフルオロオクタン酸およびパーフルオロオクタンスルホン酸を含有しないふっ素系撥水剤が好ましい。)やシリコーン系撥水剤などを使用し、必要に応じてメラミン樹脂、触媒を混合して撥水剤の濃度が3〜15重量%程度の加工剤とし、ピックアップ率50〜90%程度で、該加工剤を用いて布帛の表面を処理する方法である。加工剤で布帛の表面を処理する方法としては、パッド法(浸漬、圧搾)、スプレー法などが例示される。なかでも、加工剤を布帛内部まで浸透させる上でパッド法が最も好ましい。なお、前記ピックアップ率とは、加工剤の布帛(加工剤付与前)重量に対する重量割合(%)である。
かくして得られた布帛において、JIS L1091−1998 A−4(3秒接炎)により測定した炭化長が10cm以下(好ましくは5cm以下、特に好ましくは0.1〜3.0cm)であることが肝要である。該炭化長が10cmよりも大きいと防護服などとして使えないおそれがある。また、JIS L1091−1998 A−4(12秒接炎)に記載の垂直燃焼試験で残炎時間が1秒以下(より好ましくは0秒)であることが好ましい。
かかる布帛の目付けや剛軟度は用途により適宜選定されるが、布帛の目付けとしては140〜300g/mの範囲内であることが好ましい。
また、布帛の剛軟度としては4〜12mmの範囲内であることが好ましい。なお、剛軟度はJIS L1096−1998 A法(カンチレバー法)により測定するものとする。
また、布帛が黒色または赤色に着色していることが好ましい。特に、布帛において、黒色に着色した箇所と赤色に着色した箇所を有することが好ましい。
次に、本発明の繊維製品は、前記の布帛を用いてなる、消防服、消防団服、作業服、迷彩服、法被、およびエプロンからなる群より選択される繊維製品である。例えば、黒色に着色した箇所と赤色に着色した箇所を有する法被が好ましい。
かかる繊維製品は前記の布帛を用いているので、捺染固有の鮮明性、意匠性に優れるだけでなく難燃性にも優れる。
以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。なお、実施例中の各物性は下記の方法により測定したものである。
(1)目付け
JIS L 1096−1998により測定した。
(2)炭化長
JIS L1091−1998 A−4(3秒接炎)に記載の燃焼試験により測定した。
(3)残炎時間
JIS L1091−1998 A−4(12秒接炎)に記載の垂直燃焼試験により測定した。
(4)剛軟度
JIS L1096−1998 A法(カンチレバー法)により測定した。
(5)残存溶媒量
繊維を約8.0g採取し、105℃で120分間乾燥させた後にデシケーター内で放冷し、繊維重量(M1)を秤量した。続いて、この繊維について、メタノール中で1.5時間、ソックスレー抽出器を用いて還流抽出を行い、繊維中に含まれるアミド系溶媒の抽を行った。抽出を終えた繊維を取り出して、150℃で60分間真空乾燥させた後にデシケーター内で放冷し、繊維重量(M2)を秤量した。繊維中に残存する溶媒量(アミド系溶媒重量)は、得られるM1およびM2を用いて、下記式により算出した。
残存溶媒量(%)=[(M1−M2)/M1]×100
(6)結晶化度
X線回折測定装置(リガク社製 RINT TTRIII)を用い、繊維を約1mm径の繊維束に引きそろえて繊維試料台に装着して回折プロファイルを測定した。測定条件は、Cu−Kα線源(50kV、300mA)、走査角度範囲10〜35°、連続測定0.1°幅計測、1°/分走査でおこなった。実測した回折プロファイルから空気散乱、非干渉性散乱を直線近似で補正して全散乱プロファイルを得た。次に、全散乱プロファイルから非晶質散乱プロファイルを差し引いて結晶散乱プロファイルを得た。結晶化度は、結晶散乱プロファイルの面積強度(結晶散乱強度)と全散乱プロファイルの面積強度(全散乱強度)から、次式により求めた。
結晶化度(%)=[結晶散乱強度/全散乱強度]×100
[実施例1]
メタ型全芳香族ポリアミド繊維(帝人(株)製コーネックス(登録商標)(繊維長51mm)のステープルファイバーを紡績糸20番手/双糸を経糸に配し、メタ型全芳香族ポリアミド繊維(帝人(株)製コーネックス(登録商標)(繊維長51mm)のステープルファイバーを紡績糸20番手/単糸を緯糸に配し、織密度 経65本/25.4mm、緯56本/25.4mmで製織し、3/1綾組織の織物を得た。次いで、該織物に以下の捺染処理を施した後、以下の撥水処理を施した。
(捺染処理)
HI−COLOR BLACK NB(黒色の顔料):10重量部とDYF30(バインダー):100重量部、ハイガードFR−100(難燃剤):10重量部、フィクサー(架橋剤):3重量部<全て、林化学工業(株)製>を混合し、捺染(プリント処理)を2往復実施し(塗布量は、生地重量の20重量%)、40℃で2時間乾燥した。
(撥水処理)
AG−E082(明成化学工業(株)製):75g/LとNKガードS−22(日華化学製):50g/LとメーカネートBX(明成化学工業(株)製):20g/Lを混合し、浸漬、圧搾(ピックアップ率:65%以上)、乾燥(160℃×90秒)、熱処理(190℃×60秒)を実施した。
得られた織物において、目付け238g/m、顔料の付着量10重量%、難燃剤の付着量10重量%、バインダーの付着量100重量%、炭化長が2.0cm、残炎時間が0秒、剛軟度が6.2cmであった。
次いで、該布帛を用いて消防団服(法被)を得たところ、鮮明性、意匠性に優れるだけでなく難燃性にも優れるものであった。
[実施例2]
上記捺染処方のアクリルバインダー(DYF30)をウレタンバインダー(ニュープレックスAU−13)に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
得られた織物において、目付け235g/m、顔料の付着量10重量%、難燃剤の付着量10重量%、バインダーの付着量100重量%、炭化長が1.5cm、残炎時間が0秒、剛軟度が4.5cmであった。
[実施例3]
実施例1で用いた黒色の顔料を赤色の顔料(HI−COLOR RED N3B)に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
得られた織物において、目付け239g/m、顔料の付着量10重量%、難燃剤の付着量10重量%、バインダーの付着量100重量%、炭化長が2.4cm、残炎時間が0秒、剛軟度が5.2cmであった。
[比較例1]
上記捺染処方の難燃剤(ハイガードFR−100)を5重量部に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
得られた織物において、目付け231g/m、顔料の付着量10重量%、難燃剤の付着量5重量%、バインダーの付着量100重量%、炭化長が20cm以上(全焼)、残炎時間が30秒以上(全焼)、剛軟度が6.0cmであった。
[比較例2]
上記捺染処方の難燃剤(ハイガードFR−100)を0重量部に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
得られた織物において、目付け230g/m、顔料の付着量10重量%、難燃剤の付着量0重量%、バインダーの付着量100重量%、炭化長が20cm以上(全焼)、残炎時間が30秒以上(全焼)、剛軟度が6.0cmであった。
[実施例4]
実施例1においてメタ型全芳香族ポリアミド繊維として以下の方法で作製した物を用いること以外は実施例1と同様にした。
特公昭47−10863号公報記載の方法に準じた界面重合法により製造した、固有粘度(I.V.)が1.9のポリメタフェニレンイソフタルアミド粉末20.0重量部を、−10℃に冷却したN−メチル−2−ピロリドン(NMP)80.0重量部中に懸濁させ、スラリー状にした。引き続き、懸濁液を60℃まで昇温して溶解させ、透明なポリマー溶液を得た。該ポリマー溶液に、ポリマー対比3.0重量%の2−[2H−ベンゾトリアゾール−2−イル]−4−6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール粉末(水への溶解度:0.01mg/L)を混合溶解させ、減圧脱法して紡糸液(紡糸ドープ)とした。

[紡糸・凝固工程]
上記紡糸ドープを、孔径0.07mm、孔数500の紡糸口金から、浴温度30℃の凝固浴中に吐出して紡糸した。凝固液の組成は、水/NMP=45/55(重量部)であり、凝固浴中に糸速7m/分で吐出して紡糸した。
[可塑延伸浴延伸工程]
引き続き、温度40℃の水/NMP=45/55の組成の可塑延伸浴中にて、3.7倍の延伸倍率で延伸を行った。
[洗浄工程]
延伸後、20℃の水/NMP=70/30の浴(浸漬長1.8m)、続いて20℃の水浴(浸漬長3.6m)で洗浄し、さらに60℃の温水浴(浸漬長5.4m)に通して十分に洗浄を行った。
[乾熱処理工程]
洗浄後の繊維について、表面温度280℃の熱ローラーにて乾熱処理を施し、メタ型全芳香族ポリアミド繊維を得た。
[繊維の物性]
得られたメタ型全芳香族ポリアミド繊維の物性は、繊度1.7dtex、残存溶媒量0.08重量%、結晶化度は19%であった。 得られた織物において、目付け235g/m、顔料の付着量10重量%、難燃剤の付着量10重量%、バインダーの付着量100重量%、炭化長が2.0cm、残炎時間が0秒、剛軟度が3.5cmであった
本発明によれば、有機繊維を含みかつ捺染処理により着色された布帛であって、鮮明性、意匠性に優れるだけでなく難燃性にも優れる布帛およびその製造方法および繊維製品が提供され、その工業的価値は極めて大である。

Claims (18)

  1. 有機繊維を含みかつ捺染処理により着色された布帛であって、JIS L1091−1998 A−4(3秒接炎)により測定した炭化長が10cm以下であることを特徴とする布帛。
  2. 前記有機繊維が、メタ型全芳香族ポリアミド繊維、パラ型全芳香族ポリアミド繊維、ポリベンズオキサゾール(PBO)繊維、ポリベンズイミダゾール(PBI)繊維、ポリベンズチアゾール(PBTZ)繊維、ポリイミド(PI)繊維、ポリスルホンアミド(PSA)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)繊維、ポリエーテルイミド(PEI)繊維、ポリアリレート(PAr)繊維、メラミン繊維、フェノール繊維、フッ素系繊維、ポリフェニレンスルフィド(PPS)繊維からなる群より選択されるいずれか1種である、請求項1に記載の布帛。
  3. 布帛がさらに、ポリエステル繊維、セルロース繊維、ポリアミド繊維、ポリオレフィン繊維、アクリル繊維、レーヨン繊維、コットン繊維、獣毛繊維、ポリウレタン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、アセテート繊維およびポリカーボネート繊維からなる群より選択されるいずれか1種以上を含む、請求項1に記載の布帛。
  4. 布帛を構成する繊維が全芳香族ポリアミド繊維のみである、請求項1に記載の布帛。
  5. メタ型全芳香族ポリアミド繊維が布帛重量対比35重量%以上含まれる、請求項1に記載の布帛。
  6. 前記メタ型全芳香族ポリアミド繊維の結晶化度が15〜25%の範囲内である、請求項5に記載の布帛。
  7. 前記メタ型全芳香族ポリアミド繊維を形成するメタ型全芳香族ポリアミドが、下記の式(1)で示される反復構造単位を含む芳香族ポリアミド骨格中に、反復構造の主たる構成単位とは異なる芳香族ジアミン成分、または芳香族ジカルボン酸ハライド成分を、第3成分として芳香族ポリアミドの反復構造単位の全量に対し1〜10mol%となるように共重合させたメタ型全芳香族ポリアミドである、請求項5に記載の布帛。
    −(NH−Ar1−NH−CO−Ar1−CO)− ・・・式(1)
    ここで、Ar1はメタ配位又は平行軸方向以外に結合基を有する2価の芳香族基である。
  8. 第3成分となる芳香族ジアミンが式(2)、(3)、または芳香族ジカルボン酸ハライドが、式(4)、(5)である請求項7に記載の布帛。
    N−Ar2−NH ・・・式(2)
    N−Ar2−Y−Ar2−NH ・・・式(3)
    XOC−Ar3−COX ・・・式(4)
    XOC−Ar3−Y−Ar3−COX ・・・式(5)
    ここで、Ar2はAr1とは異なる2価の芳香族基、Ar3はAr1とは異なる2価の芳香族基、Yは酸素原子、硫黄原子、アルキレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種の原子又は官能基であり、Xはハロゲン原子を表す。
  9. 前記メタ型芳香族ポリアミド繊維の残存溶媒量が0.1重量%以下である、請求項5に記載の布帛。
  10. 布帛が、経密度40〜100本/25.4mm、および緯密度40〜100本/25.4mmの織物である、請求項1に記載の布帛。
  11. 布帛の目付けが140〜300g/mの範囲内である、請求項1に記載の布帛。
  12. 布帛において、JIS L1096−1998 A法により測定した剛軟度が4〜12mmの範囲内である、請求項1に記載の布帛。
  13. JIS L1091 A−4(12s接炎)に記載の垂直燃焼試験で残炎時間が1秒以下である、請求項1に記載の布帛。
  14. 布帛が黒色または赤色に着色してなる、請求項1に記載の布帛。
  15. 請求項1に記載の布帛の製造方法であって、捺染処理により布帛を着色する際、難燃剤を含む捺染処理剤を用いることを特徴とする布帛の製造方法。
  16. 捺染処理する際、アクリル樹脂またはウレタン樹脂からなるバインダーを含む捺染処理剤を用いる、請求項15に記載の布帛の製造方法。
  17. さらに布帛に撥水処理を施す、請求項15に記載の布帛の製造方法。
  18. 請求項1〜14のいずれかに記載の布帛を用いてなる、消防服、消防団服、作業服、迷彩服、法被、およびエプロンからなる群より選択される繊維製品。
JP2016554092A 2014-10-16 2015-10-14 布帛およびその製造方法および繊維製品 Pending JPWO2016060143A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014211706 2014-10-16
JP2014211706 2014-10-16
PCT/JP2015/078977 WO2016060143A1 (ja) 2014-10-16 2015-10-14 布帛およびその製造方法および繊維製品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2016060143A1 true JPWO2016060143A1 (ja) 2017-08-31

Family

ID=55746686

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016554092A Pending JPWO2016060143A1 (ja) 2014-10-16 2015-10-14 布帛およびその製造方法および繊維製品

Country Status (5)

Country Link
JP (1) JPWO2016060143A1 (ja)
CN (1) CN106795666A (ja)
RU (1) RU2017116828A (ja)
TW (1) TW201631241A (ja)
WO (1) WO2016060143A1 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017197852A (ja) * 2016-04-25 2017-11-02 帝人株式会社 難燃性布帛および繊維製品
JP6887220B2 (ja) * 2016-04-28 2021-06-16 帝人株式会社 難燃性布帛および繊維製品
JP2019014994A (ja) * 2017-07-06 2019-01-31 帝人株式会社 布帛および繊維製品
CN109837780A (zh) * 2019-02-28 2019-06-04 江苏工程职业技术学院 一种高阻燃工装面料的染色方法
CN109930270B (zh) * 2019-03-08 2020-06-12 东华大学 一种含阻燃聚酯纤维和聚芳酯纤维的混纺纱的生产方法
CN110293729A (zh) * 2019-07-22 2019-10-01 吴江市美林格纺织品有限公司 一种防水涤棉布
CN114423893A (zh) * 2019-09-24 2022-04-29 帝人株式会社 耐火布和座椅
CN111155224A (zh) * 2020-02-17 2020-05-15 上海市纺织科学研究院有限公司 一种聚芳酯纤维基自润滑织物的制备方法
KR102583789B1 (ko) * 2023-01-03 2023-10-04 (주)보광아이엔티 방호 제품의 내피 및 외피용 소재와 그 각각의 제조방법

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62268876A (ja) * 1986-05-14 1987-11-21 バ−リントン・インダストリ−ズ・インコ−ポレイテツド アラミド繊維の成型品の捺染法および捺染用ペ−スト組成物
JPS6366385A (ja) * 1986-09-08 1988-03-25 帝人株式会社 カムフラ−ジユ用布帛
JP2007298199A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Toray Ind Inc 多色柄迷彩布帛および多色柄迷彩衣服
JP2009057652A (ja) * 2007-08-31 2009-03-19 Teijin Techno Products Ltd 全芳香族ポリアミド繊維布帛
JP2012052249A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Teijin Techno Products Ltd 複合紡績糸
WO2012102090A1 (ja) * 2011-01-27 2012-08-02 日本毛織株式会社 防護服用布帛及びこれに使用する紡績糸
JP2013510250A (ja) * 2009-11-05 2013-03-21 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 捺染可能なアラミド混紡織物
WO2013166086A1 (en) * 2012-05-03 2013-11-07 E. I. Du Pont De Nemours And Company Process for obtaining low residual aramid materials

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5773170A (en) * 1980-10-24 1982-05-07 Daido Steel Co Ltd Tool steel
CN102505531B (zh) * 2011-11-10 2014-05-07 北京中纺化工股份有限公司 一种汽车用复合功能涤纶布及其制备方法
CN102634908B (zh) * 2012-04-28 2014-05-07 江苏省纺织研究所有限公司 抗油拒水、阻燃、防静电、去硅多功能面料
CN103046316A (zh) * 2012-12-07 2013-04-17 浙江理工大学 一种环保阻燃防水涂层织物的整理方法
JP6072538B2 (ja) * 2012-12-28 2017-02-01 帝人株式会社 高ピリング性耐熱布帛

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62268876A (ja) * 1986-05-14 1987-11-21 バ−リントン・インダストリ−ズ・インコ−ポレイテツド アラミド繊維の成型品の捺染法および捺染用ペ−スト組成物
JPS6366385A (ja) * 1986-09-08 1988-03-25 帝人株式会社 カムフラ−ジユ用布帛
JP2007298199A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Toray Ind Inc 多色柄迷彩布帛および多色柄迷彩衣服
JP2009057652A (ja) * 2007-08-31 2009-03-19 Teijin Techno Products Ltd 全芳香族ポリアミド繊維布帛
JP2013510250A (ja) * 2009-11-05 2013-03-21 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 捺染可能なアラミド混紡織物
JP2012052249A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Teijin Techno Products Ltd 複合紡績糸
WO2012102090A1 (ja) * 2011-01-27 2012-08-02 日本毛織株式会社 防護服用布帛及びこれに使用する紡績糸
WO2013166086A1 (en) * 2012-05-03 2013-11-07 E. I. Du Pont De Nemours And Company Process for obtaining low residual aramid materials

Also Published As

Publication number Publication date
CN106795666A (zh) 2017-05-31
RU2017116828A (ru) 2018-11-19
WO2016060143A1 (ja) 2016-04-21
TW201631241A (zh) 2016-09-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPWO2016060143A1 (ja) 布帛およびその製造方法および繊維製品
JP6570703B2 (ja) 着色した有機繊維および布帛および衣料および布帛の製造方法
RU2671648C2 (ru) Ткань и волоконный продукт
JP6820754B2 (ja) 布帛および繊維製品
WO2018084040A1 (ja) 布帛およびその製造方法および繊維製品
JP2017201063A (ja) 難燃性布帛および繊維製品
JP6619226B2 (ja) 難燃抗菌性布帛および繊維製品
JP6975531B2 (ja) 布帛および繊維製品
WO2019194001A1 (ja) 布帛および繊維製品
JP6162462B2 (ja) 紡績糸および布帛および衣料
JP6185302B2 (ja) 布帛および繊維製品
JP6199603B2 (ja) 布帛および衣料
JP6196062B2 (ja) 布帛および衣料
JP2022061288A (ja) 紡績糸および布帛および繊維製品
JP6887220B2 (ja) 難燃性布帛および繊維製品
JP6643106B2 (ja) 蓄熱性難燃布帛およびその製造方法および繊維製品
JP2023023305A (ja) 難燃性布帛および繊維製品
JP6449616B2 (ja) 布帛および繊維製品および布帛の処理方法
JP6654439B2 (ja) 布帛およびその製造方法および繊維製品
JP2022147094A (ja) 難燃性布帛および繊維製品
JP7444653B2 (ja) 耐熱布帛および繊維製品
JP2017197852A (ja) 難燃性布帛および繊維製品
JP2021188196A (ja) 布帛および繊維製品
JP2023118159A (ja) 布帛および繊維製品
JP2023042110A (ja) 布帛および繊維製品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170413

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180327

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180410

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20181002