JPWO2016047565A1 - 樹脂層付きワーク固定シート - Google Patents

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Abstract

本発明は、基材フィルム上に粘着剤層を備え、前記粘着剤層上に硬化性樹脂層を備えてなる樹脂層付きワーク固定シートであって、前記粘着剤層は、アルキル基の炭素数が10〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含む単量体が重合した(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体を含有し、前記硬化性樹脂層は、重合体成分(a)及び硬化性成分(b)を含有し、前記硬化性樹脂層の前記重合体成分(a)及び硬化性成分(b)の総含有量が、前記硬化性樹脂層の全量に対して95質量%以上であることを特徴とする樹脂層付きワーク固定シートに関する。

Description

本発明は、基材フィルム上に粘着剤層を備え、前記粘着剤層上に硬化性樹脂層を備えてなる樹脂層付きワーク固定シートに関する。
本出願は、2014年9月22日に日本に出願された特願2014−192505号に基づき、優先権を主張し、その内容をここに援用する。
基材フィルム上に粘着剤層を備え、前記粘着剤層上に硬化性樹脂層を備えてなる樹脂層付きワーク固定シートは、例えば、半導体ウエハをダイシングしてから、半導体チップをピックアップする工程を経て、ピックアップされた半導体チップを、基板、リードフレーム、あるいは他の半導体チップ等に接着するダイボンディングまでの工程における使用に好適なものである。例えば、半導体装置の製造時に、前記樹脂層付きワーク固定シートの硬化性樹脂層は、ダイ接着用の接着フィルムとして機能し、前記樹脂層付きワーク固定シートを、前記硬化性樹脂によって半導体ウエハに貼付した状態でダイシングを行う場合に、樹脂層付きワーク固定シートはダイシングダイボンディングシートとして使用される。
また、樹脂層付きワーク固定シートは、上記の用途以外にも、例えば、半導体ウエハ又は半導体チップ(フリップチップ)の保護膜とダイシングシートとを兼ねるものや、フリップチップをチップ搭載部に接着する際の接着フィルムとバックグラインドシートとを兼ねるものとしても使用できる。
いずれの用途でも、樹脂層付きワーク固定シートは、硬化性樹脂層により半導体チップに貼付された状態とされ、さらに粘着剤層が基材フィルムごと硬化性樹脂層から剥離される。このとき、必要に応じて、粘着剤層で重合反応を行うことで、粘着剤層の粘着性を低下させておくことがある。
一方、樹脂層付きワーク固定シートの硬化性樹脂層は、充填材を含有することにより、強度が向上する。これに対して、充填材は、硬化性樹脂層で均一に分散させることが難しい場合がある。また、充填材を含有する硬化性樹脂層を硬化させた後の硬化膜からは、充填材が脱落する可能性がある。そこで、充填材を実質的に含有しない硬化性樹脂層を備えた樹脂層付きワーク固定シートが望まれている。ところで、樹脂層付ワーク固定シートとは異なり、硬化性樹脂層を介さずに、粘着剤層を直接半導体ウエハに貼付する粘着シートが知られている。このような粘着シートとしては、例えば、炭素数10〜17のアルキル基を有するメタクリレートモノマーと、これ以外の特定の2種のモノマーと、に由来する構造単位を有するベースポリマーを用いた粘着剤層を備えたものが開示されている(特許文献1参照)。
特開2012−136678号公報
しかし、特許文献1には、粘着シートの粘着剤層上に硬化性樹脂層を設けることと、硬化性樹脂層の構成成分については、記載も示唆もされていない。そして、充填材を実質的に含有しない硬化性樹脂層を備えた樹脂層付きワーク固定シートを用いた場合、通常、大きな外力が加わらないようにして半導体チップを容易にピックアップできる、いわゆる易ピックアップ性が低下してしまうという問題点があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、基材フィルム上に粘着剤層を備え、充填材を実質的に含有しない硬化性樹脂層を前記粘着剤層上に備えてなり、半導体チップに対する易ピックアップ性を有する、樹脂層付きワーク固定シートを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、基材フィルム上に粘着剤層を備え、前記粘着剤層上に硬化性樹脂層を備えてなる樹脂層付きワーク固定シートであって、前記粘着剤層は、アルキル基の炭素数が10〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含む単量体が重合した(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体を含有し、前記硬化性樹脂層は、重合体成分(a)及び硬化性成分(b)を含有し、前記硬化性樹脂層の前記重合体成分(a)及び硬化性成分(b)の総含有量が、前記硬化性樹脂層の全量に対して95質量%以上であることを特徴とする樹脂層付きワーク固定シートを提供する。
本発明の樹脂層付きワーク固定シートは、前記硬化性樹脂層が、前記重合体成分(a)としてアクリル系樹脂を含有し、前記硬化性樹脂層の固形分の全量に対する前記アクリル系樹脂の含有量が、50質量%以上であるものが好ましい。
本発明の樹脂層付きワーク固定シートは、前記硬化性樹脂層の前記硬化性成分(b)の含有量が、前記重合体成分(a)の含有量100質量部に対して、1〜100質量部であるものが好ましい。
本発明によれば、基材フィルム上に粘着剤層を備え、充填材を実質的に含有しない硬化性樹脂層、即ち、充填材を全く含有しないか、又は充填剤を用いたことによる効果が無視し得る程度に充填材を含有した硬化性樹脂層を前記粘着剤層上に備えてなり、半導体チップに対する易ピックアップ性を有する、樹脂層付きワーク固定シートが提供される。
本発明に係る樹脂層付きワーク固定シートを模式的に示す断面図である。
<樹脂層付きワーク固定シート>
本発明に係る樹脂層付きワーク固定シートは、基材フィルム上に粘着剤層を備え、前記粘着剤層上に硬化性樹脂層を備えてなる樹脂層付きワーク固定シートであって、前記粘着剤層は、アルキル基の炭素数が10〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含む単量体が重合した(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体を含有し、前記硬化性樹脂層は、重合体成分(a)及び硬化性成分(b)を含有し、前記硬化性樹脂層の前記重合体成分(a)及び硬化性成分(b)の総含有量が、前記硬化性樹脂層の全量に対して95質量%以上であることを特徴とする。
本明細書では、基材フィルム及び粘着剤層の積層構造を、ワーク固定シートと称する。
本明細書において、「重合」とは、単一種のモノマー(単量体ともいう)の単独重合、及び複数種のモノマーの共重合の両者を含む。したがって、本明細書において、「重合体」とは、単一種のモノマーが単独重合した単独重合体、及び複数種のモノマーが共重合した共重合体の両者を含む。
前記樹脂層付きワーク固定シートは、例えば、半導体ウエハをダイシングしてから、半導体チップをピックアップする工程を経て、ピックアップされた半導体チップを、基板、リードフレーム、あるいは他の半導体チップ等に接着するダイボンディングまでの工程における使用に好適なものである。この場合、前記硬化性樹脂層(樹脂層)は、ダイ接着用の接着フィルムとして機能し、前記樹脂層付きワーク固定シートを、前記硬化性樹脂層によって半導体ウエハに貼付した状態でダイシングを行う場合に、前記樹脂層付きワーク固定シートをダイシングダイボンディングシートとして用いる。
前記樹脂層付きワーク固定シートは、ワーク(半導体チップ)を、小さな外力でも容易にピックアップできる、十分な易ピックアップ性を有する。したがって、厚さが薄い半導体チップをピックアップする際の、割れ等の破損が抑制される。このような易ピックアップ性は、粘着剤層が重合反応可能な化合物を含有する場合には、その重合反応後の粘着剤層の粘着性低下によって、さらに向上する。
樹脂層付きワーク固定シートは、通常、硬化性樹脂層が充填材を実質的に含有しない場合には、上記の易ピックアップ性が低下してしまう。これに対して、本発明に係る樹脂層付きワーク固定シートは、粘着剤層が、アルキル基の炭素数が10〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含む単量体が重合した(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体を含有することにより、硬化性樹脂層が充填材を実質的に含有していなくても、良好な易ピックアップ性を有する。粘着剤層に用いる(メタ)アクリル酸アルキルエステルのアルキル基の炭素数が9以下であると、硬化性樹脂層が充填材を実質的に含有していない場合に、樹脂層付きワーク固定シートは、半導体チップの易ピックアップ性を有しない。一方、粘着剤層に用いる(メタ)アクリル酸アルキルエステルのアルキル基の炭素数が19以上のものは、溶解性が低いなど、取り扱いにくい。
通常、基材フィルム上に粘着剤層を備えてなるワーク固定シートを用いて、その粘着剤層に直接半導体チップを固定した場合には、ダイシング後に、半導体チップを粘着剤層から剥離させる(ピックアップする)。粘着剤層が、エネルギー線の照射により重合する成分を含んでいる場合には、粘着剤層にエネルギー線を照射して、粘着剤層の粘着性を低下させた後にピックアップを行うことができる。
一方、樹脂層付きワーク固定シートを用いて、その硬化性樹脂層に半導体チップを固定した場合には、ダイシング後に、半導体チップを、硬化性樹脂層と一体化した状態のまま粘着剤層から剥離させるか、場合によってはエネルギー線を照射した後に、粘着剤層から剥離させる(ピックアップする)。
そして、通常は、樹脂層付きワーク固定シートの方が、硬化性樹脂層を備えていないワーク固定シートよりも、上述の剥離が容易ではなく、剥離性(易ピックアップ性)が劣る傾向にある。
これに対して、本発明に係る樹脂層付きワーク固定シートは、上記の構成を採用することで、剥離性(易ピックアップ性)に優れる。
また、本発明に係る樹脂層付きワーク固定シートは、フリップチップの裏面を保護する保護膜形成用シートとしての使用にも好適なものである。この場合、硬化性樹脂層(樹脂層)は、フリップチップの保護膜形成用のフィルムとして機能し、半導体ウエハに、樹脂層付きワーク固定シートを硬化性樹脂層により貼付した状態でダイシングを行う場合に、半導体ウエハ又は半導体チップ(フリップチップ)の保護シートとダイシングシートとを兼ねるものとして用いる。
また、本発明に係る樹脂層付きワーク固定シートは、硬化性樹脂層をフリップチップ用の半導体ウエハの電極形成面に貼付し、半導体ウエハの電極形成面と逆側の面を研削した後、電極形成面に硬化性樹脂層を残してワーク固定シートを剥離する場合に用いることもできる。この場合、硬化性樹脂層(樹脂層)は、その後、フリップチップをチップ搭載部に接着する際の接着フィルムとして機能し、樹脂層付ワーク固定シートは、接着フィルムとバックグラインドシートを兼ねるものとして用いる。
図1は、本発明に係る樹脂層付きワーク固定シートを模式的に示す断面図である。
図1に示す樹脂層付きワーク固定シート10は、基材フィルム11上に粘着剤層12を備え、粘着剤層12上に硬化性樹脂層13を備えてなるものであり、ワーク固定シート1の粘着剤層12上に、硬化性樹脂層13を備えた構成のものである。また、樹脂層付きワーク固定シート10は、さらに、硬化性樹脂層13上に剥離フィルム14を備えている。
ワーク固定シート10において、粘着剤層12は、基材フィルム11の表面11a上に積層され、硬化性樹脂層13は、粘着剤層12の表面12aの一部に積層されている。そして、粘着剤層12の表面12aのうち、硬化性樹脂層13が積層されていない露出面と、硬化性樹脂層13の表面13a(上面及び側面)の上に、剥離フィルム14が積層されている。
ただし、本発明に係る樹脂層付きワーク固定シートは、図1に示すものに限定されない。
[基材フィルム]
基材フィルムの材質は、各種樹脂であることが好ましく、具体的には、ポリエチレン(低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE等))、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニルフィル、塩化ビニル重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポリウレタンアクリレート、ポリイミド、エチレン酢酸ビニル重合体、アイオノマー樹脂、エチレン・(メタ)アクリル酸重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル重合体、ポリスチレン、ポリカーボネート、フッ素樹脂、これらのいずれかの樹脂の水添加物、変性物、架橋物又は重合物等が例示できる。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及び「メタクリル」の両方を包含する概念とする。
基材フィルムは1層(単層)からなるものでもよいし、2層以上の複数層からなるものでもよく、複数層からなる場合、各層の材質はすべて同じでもよいし、すべて異なっていてもよく、一部のみ同じであってもよい。
基材フィルムの厚さは、目的に応じて適宜選択できるが、50〜300μmであることが好ましく、60〜100μmであることがより好ましい。
上記の「基材フィルムの厚さ」とは、任意の5箇所で、接触式厚み計で厚さを測定した平均で表される値である。
基材フィルムは、その上に設けられる粘着剤層との接着性を向上させるために、サンドブラスト処理、溶剤処理等による凹凸化処理や、コロナ放電処理、電子線照射処理、プラズマ処理、オゾン・紫外線照射処理、火炎処理、クロム酸処理、熱風処理等の酸化処理等が表面に施されたものでもよい。また、基材フィルムは、表面がプライマー処理を施されたものでもよい。
これらの中でも基材フィルムは、ダイシング時のブレードの摩擦による基材フィルムの断片の発生が抑制される点から、特に表面が電子線照射処理を施されたものが好ましい。
[粘着剤層]
前記粘着剤層は、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体を含有する。
粘着剤層は、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体等の、目的とする成分を含有する粘着剤組成物を用いて形成できる。そして、粘着剤組成物中の非揮発性成分同士の含有量の比率は、粘着剤層においても同じ比率となる。
粘着剤層の厚さは、目的に応じて適宜選択できるが、1〜100μmであることが好ましく、1〜60μmであることがより好ましく、1〜30μmであることが特に好ましい。
上記の「粘着剤層の厚さ」とは、任意の5箇所で、接触式厚み計で厚さを測定した平均で表される値である。なお、粘着剤層に直接に接触式厚み計を適用することが困難であるときは、基材フィルムや、後述する剥離材など、他のフィルムが重ねあわされた状態で上記と同様に全体の厚さを測定し、重ね合わせれていた他のフィルムの厚さ(上記と同様の方法で測定したもの)との差分を取ることで算出してもよい。
((メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体)
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体は、アルキルエステルを構成するアルキル基の炭素数が10〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含む単量体が重合したものである。なお、本明細書において、単なる「(メタ)アクリル酸アルキルエステル」との記載は、特に断りのない限り、上記の「アルキル基の炭素数が10〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステル」を意味するものとする。
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの、炭素数が10〜18のアルキル基は、直鎖状、分岐鎖状及び環状のいずれでもよく、環状である場合、単環状及び多環状のいずれでもよいが、直鎖状又は分岐鎖状であることが好ましい。
アルキル基の炭素数が10〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステルで好ましいものとしては、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル((メタ)アクリル酸ラウリル)、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル((メタ)アクリル酸ミリスチル)、(メタ)アクリル酸ペンタデシル基、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル((メタ)アクリル酸パルミチル)、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル((メタ)アクリル酸ステアリル)、(メタ)アクリル酸イソオクタデシル((メタ)アクリル酸イソステアリル)等の、アルキル基が鎖状の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸イソボルニル、及び(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル等の(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル等が例示できる。また、アルキル基の炭素数が10〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、上記の中でも、(メタ)アクリル酸ドデシル((メタ)アクリル酸ラウリル)、又は、(メタ)アクリル酸イソオクタデシル((メタ)アクリル酸イソステアリル)が、ワークに対する易ピックアップ性が向上する効果が得られる観点から、特に好ましい。
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体は、エネルギー線の照射により重合する、エネルギー線重合性のものも用いることができ、このような重合体で好ましいものとしては、水酸基を有し、さらにウレタン結合を介して重合性基を側鎖に有するものが例示できる。このような(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体は、例えば、これが有する水酸基が、後述するイソシアネート系架橋剤中のイソシアネート基と反応することで、架橋される。また、このようなアクリル酸エステル重合体は、重合性基を側鎖に有することで、例えば、別途、低分子量のエネルギー線重合性化合物を用いて、エネルギー線の照射により重合反応させた場合よりも、重合反応後の粘着剤層の粘着性低下により、被着体からの剥離性が向上し、ワークに対する易ピックアップ性が向上する効果が得られる。また、別途、低分子量のエネルギー線重合性化合物を用いる必要がないので、後述するように、粘着剤層上に硬化性樹脂層を形成した場合に、このような低分子量のエネルギー線重合性化合物の、粘着剤層から硬化性樹脂層への移行が抑制され、硬化性樹脂層の特性の変化が抑制される。
上述の好ましい(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体は、通常、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び水酸基含有モノマーが配合されてなる組成物を用いて、これを重合させて重合体を得て、その重合体が有する水酸基に、イソシアネート基及び重合性基を有する化合物のイソシアネート基を反応させることで得られる。ここで、水酸基及びイソシアネート基を反応させる(ウレタン結合を形成する)ためには、有機スズ化合物等の触媒をさらに用いる必要がある。この触媒は、反応終了後に反応系にそのまま残るが、得られた(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体から完全に除去するのが困難であるか、又は除去が可能であってもそのための工程が追加されることで、操作が煩雑になり、生産性も低下してしまう。そこで、通常は、反応終了後に反応系から触媒を除去しない方法が採用されるため、得られた(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体中に触媒が残存する。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体中に残存する前記触媒は、このような重合体を用いた前記粘着剤組成物を保存したときに、目的としない架橋反応を進行させ得るものである。そして、(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体中の水酸基1モルに対する、前記イソシアネート系架橋剤中のイソシアネート基のモル数が大きい場合には、特にこの傾向が強い。
これに対して、本発明においては、たとえ、上述のイソシアネート基のモル数が大きい場合であっても、後述する反応遅延剤を用いることで、上述のような目的としない架橋反応の進行が抑制される。そして、この抑制効果がより向上する点から、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体は、前記触媒の残存量(含有量)が2質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましく、0.5質量%以下であることがさらに好ましい。
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体の中でもより好ましい重合体としては、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル、及び水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルを必須の単量体とする、これら単量体の共重合体と、イソシアネート基及び重合性基を有する化合物との反応物であって、前記共重合体が有する水酸基と、前記イソシアネート基及び重合性基を有する化合物のイソシアネート基が化合している前記反応物が例示できる。
前記水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、及び(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル等が例示できる。
前記イソシアネート基及び重合性基を有する化合物としては、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート等のイソシアネート基含有(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が例示できる。
上述の好ましい(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体は、上記の必須の単量体及び化合物以外に、さらに任意の化合物が反応してなるものでもよく、前記任意の化合物として単量体が重合されたものでもよい。
前記任意の単量体としては、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルに該当しない水酸基非含有(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、及び非(メタ)アクリル系単量体等が例示できる。
前記水酸基非含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル等の、アルキルエステルを構成するアルキル基が直鎖状又は分岐鎖状で炭素数が1〜9である(メタ)アクリル酸アルキルエステル;ベンジル(メタ)アクリレート等のアラルキル(メタ)アクリレート;ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート等のシクロアルケニル(メタ)アクリレート;ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート等のシクロアルケニルオキシアルキル(メタ)アクリレート;イミド(メタ)アクリレート;グリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基含有(メタ)アクリレート等が例示できる。
前記非(メタ)アクリル系単量体としては、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン、及びN−メチロールアクリルアミド等が例示できる。
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル、イソシアネート基及び重合性基を有する化合物、並びに前記任意の化合物等の、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体の調製に用いる成分(前記重合体の構成成分)は、いずれも1種のみでもよいし、2種以上でもよい。
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体(上述のような、水酸基を有し、さらにウレタン結合を介して重合性基を側鎖に有する、好ましい形態の(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体には限定されない)において、重合に用いたすべての単量体の質量の合計に対して、上述のアルキル基の炭素数が10〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの割合が60質量%以上であるものが好ましく、70質量%以上であるものがより好ましく、75質量%以上であるものが特に好ましい。なお、上記の(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体における、アルキル基の炭素数が10〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの割合は、重合に用いたすべての単量体の質量の合計に対して100質量%以下である。
粘着剤層が含有する前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体は、1種のみでもよいし、2種以上でもよい。
また、アルキル基の炭素数が10〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含む単量体において、他に含まれる単量体としては、特に限定されないが、例えば、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルに該当しない水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル、水酸基非含有(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、及び非(メタ)アクリル系単量体等が例示でき、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル、水酸基非含有(メタ)アクリル酸エステル、及び非(メタ)アクリル系単量体の具体例としては前述したものと同じである。
粘着剤層は、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体の含有量が、75質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましい。そして、このような粘着剤層を形成するために、前記粘着剤組成物の前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体の含有量は、粘着剤組成物中の溶媒以外の全成分の総量に対して75質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましい。また、上記の粘着剤組成物の(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体の含有量は、100質量%であってもよい。
前記粘着剤組成物で好ましいものとしては、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体以外に、さらにイソシアネート系架橋剤及び反応遅延剤を含有するものが例示できる。このような粘着剤組成物は、その保存中に目的としない架橋反応の進行が抑制されるために、保存中における粘度等の特性の変化が抑制され、保存性が高い。
(イソシアネート系架橋剤)
前記イソシアネート系架橋剤は、イソシアネート基(−N=C=O)を有する架橋剤であれば特に限定されず、好ましいものとしては、2,4−トリレンジイソシアネート;2,6−トリレンジイソシアネート;1,3−キシリレンジイソシアネート;1,4−キシレンジイソシアネート;ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート;ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート;3−メチルジフェニルメタンジイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート;イソホロンジイソシアネート;ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート;ジシクロヘキシルメタン−2,4’−ジイソシアネート;トリメチロールプロパン等のポリオールのすべて若しくは一部の水酸基に、トリレンジイソシアネート及びヘキサメチレンジイソシアネートのいずれか一方又は両方を付加した化合物;リジンジイソシアネート等が例示できる。
前記粘着剤組成物が含有するイソシアネート系架橋剤は、1種のみでもよいし、2種以上でもよい。
前記粘着剤組成物中のイソシアネート系架橋剤が有するイソシアネート基のモル数は、前記粘着剤組成物中の前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体が有する水酸基のモル数に対して0.2倍以上であることが好ましい。このように構成することで、粘着剤層は、UV照射等による硬化後においてワーク(硬化性樹脂層等)に対する粘着性が小さくなり、これにより、ワーク固定シートの易ピックアップ性が向上する。
一方、本発明においては、前記粘着剤組成物中のイソシアネート系架橋剤が有するイソシアネート基のモル数は、前記粘着剤組成物中の前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体が有する水酸基のモル数に対して3倍以下であることが好ましい。このように構成することで、イソシアネート系架橋剤同士の副生成物の発生を抑制する効果がより高くなる。
即ち、上記の粘着剤組成物中のイソシアネート系架橋剤が有するイソシアネート基のモル数は、粘着剤組成物中の(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体が有する水酸基のモル数に対して、0.2〜3倍の範囲であることが好ましい。
前記粘着剤組成物のイソシアネート系架橋剤の含有量は、イソシアネート基のモル数が上述のような範囲となるように適宜調節すればよいが、このような条件を満たしたうえで、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体の含有量100質量部に対して、3〜20質量部であることが好ましく、5〜15質量部であることがより好ましい。
(反応遅延剤)
前記反応遅延剤は、保存中の前記粘着剤組成物において、目的としない架橋反応の進行を抑制するものである。
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体は、通常、上述のように、その調製に用いた触媒を含有する。反応遅延剤としては、この触媒の粘着剤組成物中における作用を阻害するものが例示でき、好ましいものとしては、前記触媒に対するキレートによって、キレート錯体を形成するものが例示できる。例えば、前記触媒が有機スズ化合物である場合には、反応遅延剤としてスズとキレート錯体を形成するものが例示できる。
好ましい反応遅延剤として、より具体的には、分子中にカルボニル基(−C(=O)−)を2個以上有するものが例示でき、分子中にカルボニル基を2個有するものであれば、ジカルボン酸、ケト酸、及びジケトン等が例示できる。
なかでも、より好ましい前記反応遅延剤としては、カルボニルメチルカルボニル基(−C(=O)−CH−C(=O)−)を有するものが例示でき、より具体的には、マロン酸、アセト酢酸等のβ−ケト酸;
アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸n−プロピル、アセト酢酸イソプロピル、アセト酢酸n−ブチル、アセト酢酸イソブチル、アセト酢酸tert−ブチル、プロピオニル酢酸メチル、プロピオニル酢酸エチル、プロピオニル酢酸n−プロピル、プロピオニル酢酸イソプロピル、プロピオニル酢酸n−ブチル、プロピオニル酢酸tert−ブチル、ブチリル酢酸メチル、ブチリル酢酸エチル、ブチリル酢酸n−プロピル、ブチリル酢酸イソプロピル、ブチリル酢酸n−ブチル、ブチリル酢酸tert−ブチル、イソブチリル酢酸メチル、イソブチリル酢酸エチル、イソブチリル酢酸n−プロピル、イソブチリル酢酸イソプロピル、イソブチリル酢酸n−ブチル、イソブチリル酢酸tert−ブチル、3−オキソヘプタン酸メチル、3−オキソヘプタン酸エチル、3−オキソヘプタン酸n−プロピル、3−オキソヘプタン酸イソプロピル、3−オキソヘプタン酸n−ブチル、3−オキソヘプタン酸tert−ブチル、5−メチル−3−オキソヘキサン酸メチル、5−メチル−3−オキソヘキサン酸エチル、5−メチル−3−オキソヘキサン酸n−プロピル、5−メチル−3−オキソヘキサン酸イソプロピル、5−メチル−3−オキソヘキサン酸n−ブチル、5−メチル−3−オキソヘキサン酸tert−ブチル、4,4−ジメチル−3−オキソペンタン酸メチル、4,4−ジメチル−3−オキソペンタン酸エチル、4,4−ジメチル−3−オキソペンタン酸n−プロピル、4,4−ジメチル−3−オキソペンタン酸イソプロピル、4,4−ジメチル−3−オキソペンタン酸n−ブチル、4,4−ジメチル−3−オキソペンタン酸tert−ブチル、ベンゾイル酢酸メチル、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸メチルエチル、マロン酸ジn−プロピル、マロン酸ジイソプロピル、マロン酸ジn−ブチル、マロン酸ジtert−ブチル、マロン酸メチルtert−ブチル等のβ−ケト酸エステル;
アセチルアセトン、ジベンゾイルメタン等のβ−ジケトン(1,3−ジケトン)等が例示できる。
前記粘着剤組成物が含有する反応遅延剤は、1種のみでもよいし、2種以上でもよい。
前記粘着剤組成物は、全成分の合計量に対して、反応遅延剤を0.01〜2質量%含有していることが好ましい。反応遅延剤の前記含有量が前記下限値以上であることで、粘着剤組成物は、その保存中における目的としない架橋反応の進行抑制効果がより高くなる。また、反応遅延剤の前記含有量が前記上限値以下であることで、粘着剤層を、前記粘着剤組成物の塗布及び乾燥により設ける場合に、乾燥によって反応遅延剤を揮発させ、粘着剤層中に反応遅延剤が過剰に残存することを防止できる。
前記粘着剤組成物中中における反応遅延剤の含有量は、粘着剤組成物の全成分の合計量中の質量割合が上述のような範囲となるように適宜調節すればよいが、このような条件を満たしたうえで、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体の含有量100質量部に対して、0.01〜10質量部であることが好ましく、0.05〜5質量部であることがより好ましい。
(光重合開始剤)
前記粘着剤組成物は、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体、イソシアネート系架橋剤及び反応遅延剤以外に、さらに光重合開始剤を含有するものがより好ましい。
前記光重合開始剤は、公知のものでよく、具体的には、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、α−ヒドロキシ−α,α’−ジメチルアセトフェノン、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のα−ケトール系化合物;メトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)−フェニル]−2−モルホリノプロパン−1等のアセトフェノン系化合物;ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、アニソインメチルエーテル等のベンゾインエーテル系化合物;ベンジルジメチルケタール等のケタール系化合物;2−ナフタレンスルホニルクロリド等の芳香族スルホニルクロリド系化合物;1−フェノン−1,1−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム等の光活性オキシム系化合物;ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;チオキサンソン、2−クロロチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジクロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等のチオキサンソン系化合物;カンファーキノン;ハロゲン化ケトン;アシルホスフィノキシド;アシルホスフォナート等が例示できる。
前記粘着剤組成物の光重合開始剤の含有量は、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体の含有量100質量部に対して、0.05〜20質量部であることが好ましい。
(溶媒)
前記粘着剤組成物は、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体以外に、さらに溶媒を含有するものがより好ましい。
前記溶媒は、特に限定されないが、好ましいものとしては、トルエン、キシレン等の炭化水素;メタノール、エタノール、2−プロパノール、イソブチルアルコール(2−メチルプロパン−1−オール)、1−ブタノール等のアルコール;酢酸エチル等のエステル;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン;テトラヒドロフラン等のエーテル;ジメチルホルムアミド、及びN−メチルピロリドン等のアミド(アミド結合を有する化合物)等が例示できる。
前記粘着剤組成物が含有する溶媒は、1種のみでもよいし、2種以上でもよい。
前記粘着剤組成物が溶媒を含有する場合の溶媒の含有量は、粘着剤組成物の総質量に対して40〜90質量%であることが好ましく、50〜80質量%であることがより好ましい。
(その他の成分)
前記粘着剤組成物は、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体以外に、本発明の効果を損なわない範囲内において、前記イソシアネート系架橋剤、反応遅延剤、光重合開始剤及び溶媒に該当しないその他の成分を含有していてもよい。
前記その他の成分は、公知のものでよく、目的に応じて任意に選択でき、特に限定されないが、好ましいものとしては、染料、顔料、劣化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、シリコーン化合物、及び連鎖移動剤等の各種添加剤が例示できる。
前記粘着剤組成物は、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体と、前記重合体以外の成分と、を配合することで得られる。
上記の各成分の配合時における添加順序は特に限定されず、2種以上の成分を同時に添加してもよい。
配合時に各成分を混合する方法は、特に限定されず、例えば、撹拌子又は撹拌翼等を回転させて混合する方法;ミキサーを用いて混合する方法;超音波を加えて混合する方法等、公知の方法から適宜選択すればよい。
各成分の添加及び混合時の温度並びに時間は、各配合成分が劣化しない限り、特に限定されず、適宜調節すればよいが、温度は15〜30℃であることが好ましい。
[硬化性樹脂層]
前記硬化性樹脂層は、重合体成分(a)及び硬化性成分(b)を含有し、前記硬化性樹脂層の前記重合体成分(a)及び硬化性成分(b)の総含有量が、前記硬化性樹脂層の全量に対して95質量%以上のものであり、97質量%以上のものが好ましく、98質量%以上のものがより好ましく、100質量%のものであってもよい。このような硬化性樹脂層は、充填材(後述する充填材(c))を実質的に含有しないものとなる。そして、本発明においては、このような硬化性樹脂層を備えていても、前記樹脂層付きワーク固定シートが、上述のように易ピックアップ性を有する。また、硬化性樹脂層が充填材を実質的に含有していないことで、本発明に係る樹脂層付きワーク固定シートは、充填材を含有している場合に特有の、充填材が硬化性樹脂層で不均一に分散した状態となり、硬化性樹脂層を硬化させた後の硬化膜から充填材が脱落する、等の問題点を有しない。
なお、本明細書において、「硬化性樹脂層が充填材を実質的に含有しない」とは、硬化性樹脂層が充填材を全く含有しないか、又は充填剤を用いたことによる効果が無視し得る程度に、硬化性樹脂層が充填材を少量含有しているに過ぎないことを意味する。具体的には、硬化性樹脂層に含まれる充填材が、硬化性樹脂層をなす硬化性樹脂組成物の固形分の全量に対して5質量%未満であり、好ましくは3質量%未満、より好ましくは1質量%未満である場合を意味する。
硬化性樹脂層は、前記重合体成分(a)及び硬化性成分(b)等の目的とする成分を含有する硬化性樹脂組成物を用いて形成できる。そして、硬化性樹脂組成物中の非揮発性成分同士の含有量の比率は、硬化性樹脂層においても同じとなる。
本発明において、前記重合体成分(a)は、重合性化合物が重合反応して形成されたとみなせる成分である。また、前記硬化性成分(b)は、硬化(重合)反応し得る成分である。なお、本発明において、重合反応には、重縮合反応も含まれる。
重合体成分(a)及び硬化性成分(b)は、硬化性樹脂層がその効果を奏するために必要な、硬化性樹脂層の主たる構成成分である。なお、重合体成分(a)及び硬化性成分(b)の両方に該当する成分もあるが、このような成分は本発明においては、硬化性成分(b)ではなく重合体成分(a)として取り扱う。
硬化性樹脂層の厚さは、目的に応じて適宜選択できるが、1〜100μmであることが好ましく、5〜75μmであることがより好ましく、5〜50μmであることが特に好ましい。また、硬化性樹脂層の平均厚さは、上述した粘着剤層の平均厚さと同じ測定方法で求めることが可能である。
上記の「硬化性樹脂層の厚さ」とは、任意の5箇所で、接触式厚み計で厚さを測定した平均で表される値である。なお、粘着剤層に直接に接触式厚み計を適用することが困難であるときは、基材フィルムや粘着剤層、後述する剥離材など、他の層が重ねあわされた状態で上記と同様に全体の厚さを測定し、重ね合わせられた他の層の厚さ(上記と同様の方法で測定したもの又は上述した粘着剤層の測定方法により測定したもの)との差分を取ることで算出してもよい。
硬化性樹脂層は、感圧接着性を有するものが好ましく、加熱硬化性を有するものが好ましく、感圧接着性及び加熱硬化性を共に有するものがより好ましい。感圧接着性及び加熱硬化性を共に有する硬化性樹脂層は、未硬化状態では各種被着体に軽く押圧することで貼付できる。また、硬化性樹脂層は、加熱して軟化させることで各種被着体に貼付できるものであってもよい。硬化性樹脂層は、熱硬化を経て、最終的には耐衝撃性が高い硬化物となり、かかる硬化物はせん断強度にも優れ、厳しい高温・高湿度条件下においても十分な接着特性を保持し得る。
(重合体成分(a))
重合体成分(a)は、硬化性樹脂層に、造膜性や可撓性等を付与するための重合体化合物である。重合体成分(a)は、硬化性成分(b)にも該当する場合がある。例えば、フェノキシ樹脂や、側鎖にエポキシ基を有するアクリル系樹脂等は、重合体成分(a)に該当し、かつ硬化性成分(b)にも該当することがある。このような成分は、重合体成分(a)として取り扱う。
重合体成分(a)は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
重合体成分(a)としては、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ゴム系ポリマー、又はフェノキシ樹脂等を用いることができるが、アクリル系樹脂が好ましい。
前記アクリル系樹脂としては、公知のアクリル重合体を用いることができる。
アクリル系樹脂の重量平均分子量(Mw)は、1万〜200万であることが好ましく、10万〜150万であることがより好ましい。アクリル系樹脂の重量平均分子量が小さ過ぎると、硬化性樹脂層と前記粘着剤層との接着力が高くなって、半導体チップのピックアップ不良が生じることがある。また、アクリル系樹脂の重量平均分子量が大き過ぎると、被着体の凹凸面へ硬化性樹脂層が追従できないことがあり、ボイド等の発生要因になることがある。
なお、本明細書において、重量平均分子量とは、特に断りのない限り、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により測定されるポリスチレン換算値である。
アクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)は、−60〜70℃であることが好ましく、−30〜50℃であることがより好ましい。アクリル系樹脂のTgが低過ぎると、硬化性樹脂層と前記粘着剤層との剥離力が大きくなって、半導体チップのピックアップ不良が起こることがある。また、アクリル系樹脂のTgが高過ぎると、半導体ウエハを固定するための接着力が不充分となるおそれがある。
アクリル系樹脂を構成するモノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート(ラウリル(メタ)アクリレート)、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート(ミリスチル(メタ)アクリレート)、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート(パルミチル(メタ)アクリレート)、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート(ステアリル(メタ)アクリレート)等の、アルキル基が鎖状で炭素数が1〜18であるアルキル(メタ)アクリレート;
シクロアルキル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イミド(メタ)アクリレート等の環状骨格を有する(メタ)アクリレート;
ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレート;
グリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基含有(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステルが例示できる。
また、アクリル系樹脂は、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン、又はN−メチロールアクリルアミド等のモノマーが重合されたものでもよい。
アクリル系樹脂を構成するモノマーは、1種のみでもよいし、2種以上でもよい。
本明細書において、モノマーが重合された物質に対して使用される、用語「重合体」又は「樹脂」等は、前記モノマーから導かれる構成単位(繰り返し単位ともいう)からなる「重合体」又は「樹脂」等を意味する。また、本明細書において、前記「重合体」又は「樹脂」等に関し、それらの製造に使用されるモノマーの使用量が質量又はモル数等の比をもって説明される場合、かかる比は、前記モノマーが重合された「重合体」又は「樹脂」等の全体量に対する前記モノマーから導かれる構成単位の比として読むことができる。即ち、例えば、モノマーX及びYを、それぞれ20質量%及び80質量%使用して、これらを重合させて重合体Zが得られると説明されている場合、かかる重合体Zにおいて、重合体Zの総質量に対する、モノマーXから導かれる構成単位と、モノマーYから導かれる構成単位の割合は、それぞれ、20質量%及び80質量%であると読むことができる。
アクリル系樹脂は、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、イソシアネート基等の他の化合物と結合可能な官能基を有していてもよい。他の化合物との結合は、後述する架橋剤(f)を介して行われてもよいし、又は架橋剤(f)を介さずに前記官能基が他の化合物と直接結合していてもよい。アクリル系樹脂が、これら官能基によって結合することで、樹脂層付きワーク固定シートを用いた半導体装置のパッケージ信頼性が向上する傾向がある。
硬化性樹脂組成物が、重合体成分(a)としてアクリル系樹脂を含有する場合、硬化性樹脂組成物のアクリル系樹脂の含有量は、硬化性樹脂組成物の固形分の全量に対して50質量%以上であることが好ましい。このような範囲であることで、硬化性樹脂層を、半導体チップの樹脂封止時に一括硬化させるプロセスに用いる場合に、硬化性樹脂層が好ましい性状となる。なぜなら、このようなプロセスでは、半導体チップの樹脂封止を行う前に、チップへのワイヤボンディングが行われるが、硬化前の硬化性樹脂層が高温に晒された際にも、ある程度の硬さが保たれた状態でワイヤボンディングを行うことができるからである。即ち、硬化性樹脂組成物におけるアクリル系樹脂の含有量が比較的多いと、熱硬化前であっても硬化性樹脂層の貯蔵弾性率を高くできる。このため、硬化性樹脂層が未硬化又は半硬化の状態でも、ワイヤボンディング時におけるチップの振動、変位が抑制され、ワイヤボンディングを安定して行えるようになる。
さらに、硬化性樹脂組成物が、重合体成分(a)としてアクリル系樹脂を含有する場合、硬化性樹脂組成物のアクリル系樹脂の含有量は、前記硬化性樹脂組成物の固形分の全量に対して50〜90質量%であることがより好ましい。アクリル系樹脂の含有量が、上記のように比較的多い場合、粘着剤層と硬化性樹脂層との密着性が高くなり、接着力が高くなる傾向にあるが、本発明における粘着剤層を用いることにより、粘着剤層と硬化性樹脂層との間の接着力が低減され、半導体チップの易ピックアップ性が向上する。
このように、硬化性樹脂層が、重合体成分(a)としてアクリル系樹脂を含有する場合、硬化性樹脂層中のアクリル系樹脂の含有量は、50質量%以上であることが好ましく、50〜90質量%であることがより好ましい。
本発明においては、上述のワーク固定シート(粘着剤層)の硬化性樹脂層からの剥離性を向上させて、易ピックアップ性を向上させたり、被着体の凹凸面への硬化性樹脂層の追従によってボイド等の発生を抑制するために、重合体成分(a)として、アクリル系樹脂以外の熱可塑性樹脂(以下、単に「熱可塑性樹脂」と略記することがある)を単独で用いてもよいし、アクリル系樹脂と併用してもよい。
前記熱可塑性樹脂は、重量平均分子量が1000〜10万のものが好ましく、3000〜8万のものがより好ましい。
前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)は、−30〜150℃であることが好ましく、−20〜120℃であることがより好ましい。
前記熱可塑性樹脂としては、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリブテン、ポリブタジエン、又はポリスチレン等が例示できる。
前記熱可塑性樹脂は、上記の内の1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記熱可塑性樹脂の使用により、上述のような効果が得られる一方、硬化前の硬化性樹脂層が高温に晒された際の硬さが低下し、未硬化又は半硬化の状態における硬化性樹脂層のワイヤボンディング適性が低下する懸念がある。そこで、硬化性樹脂組成物のアクリル系樹脂の含有量は、このような影響を考慮した上で設定することが好ましい。
本発明においては、前記熱可塑性樹脂をアクリル系樹脂と併用することが好ましい。
(硬化性成分(b))
硬化性成分(b)としては、エポキシ系熱硬化性樹脂、熱硬化性ポリイミド樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等が例示でき、これらの中でも、エポキシ系熱硬化性樹脂が好ましい。硬化性成分(b)は、重合体成分(a)にも該当する場合があるが、このような成分は重合体成分(a)として取り扱う。
・エポキシ系熱硬化性樹脂
エポキシ系熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂及び熱硬化剤からなる。
エポキシ系熱硬化性樹脂は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記エポキシ樹脂としては、公知のものが挙げられ、具体的には、多官能系エポキシ樹脂、ビフェニル化合物、ビスフェノールAジグリシジルエーテル及びその水添物、オルソクレゾールノボラックエポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、及びフェニレン骨格型エポキシ樹脂等、2官能以上のエポキシ化合物が例示できる。
また、前記エポキシ樹脂としては、不飽和炭化水素基を有するエポキシ樹脂を用いてもよい。不飽和炭化水素基を有するエポキシ樹脂としては、多官能系エポキシ樹脂のエポキシ樹脂の一部が不飽和炭化水素基を含む基に変換されてなる化合物が例示できる。このような化合物は、例えば、エポキシ基へアクリル酸を付加反応させることにより製造できる。また、不飽和炭化水素基を有するエポキシ樹脂としては、エポキシ樹脂を構成する芳香環等に、不飽和炭化水素基を含む基が直接結合した化合物等が例示できる。不飽和炭化水素基は、重合性を有する不飽和基であり、具体的には、エテニル基(ビニル基)、2−プロペニル基(アリル基)、アクリロイル基、メタクリロイル基、アクリルアミド基、及びメタクリルアミド基等が例示でき、アクリロイル基が好ましい。
不飽和炭化水素基を有するエポキシ樹脂は、不飽和炭化水素基を有しないエポキシ樹脂よりもアクリル系樹脂との相溶性が高い。このため、不飽和炭化水素基を有するエポキシ樹脂を含む硬化性樹脂組成物を用いることで、半導体装置のパッケージ信頼性が向上する。
前記エポキシ樹脂は、易ピックアップ性が向上する点から、軟化点又はガラス転移温度が高いものが好ましい。
前記エポキシ樹脂の数平均分子量は、特に限定されないが、硬化性樹脂層の硬化性や硬化後の強度及び耐熱性の観点から、300〜30000であることが好ましく、400〜10000であることがより好ましく、500〜3000であることが特に好ましい。
前記エポキシ樹脂のエポキシ当量は、100〜1000g/eqであることが好ましく、300〜800g/eqであることがより好ましい。
前記エポキシ樹脂は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記熱硬化剤は、エポキシ樹脂に対する硬化剤として機能する。
熱硬化剤としては、1分子中にエポキシ基と反応し得る官能基を2個以上有する化合物が例示できる。前記官能基としては、フェノール性水酸基、アルコール性水酸基、アミノ基、カルボキシル基、及び酸基が無水物化された基等が例示でき、フェノール性水酸基、アミノ基、酸基が無水物化された基であることが好ましく、フェノール性水酸基、アミノ基であることがより好ましく、フェノール性水酸基であることが特に好ましい。
前記熱硬化剤のうち、フェノール系硬化剤(フェノール性水酸基を有する硬化剤)としては、多官能フェノール樹脂、ビフェノール、ノボラック型フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン系フェノール樹脂、及びアラルキルフェノール樹脂等が例示できる。
前記熱硬化剤のうち、アミン系硬化剤(アミノ基を有する硬化剤)としては、DICY(ジシアンジアミド)等が例示できる。
前記熱硬化剤は、不飽和炭化水素基を有するものでもよい。
不飽和炭化水素基を有する熱硬化剤としては、フェノール樹脂の水酸基の一部を、不飽和炭化水素基を含む基で置換してなる化合物、フェノール樹脂の芳香環に、不飽和炭化水素基を含む基が直接結合した化合物等が例示できる。熱硬化剤における不飽和炭化水素基は、上述の不飽和炭化水素基を有するエポキシ樹脂における不飽和炭化水素基と同様のものである。
前記熱硬化剤は、易ピックアップ性が向上する点から、軟化点又はガラス転移温度が高いものが好ましい。
前記熱硬化剤の数平均分子量は、300〜30000であることが好ましく、400〜10000であることがより好ましく、500〜3000であることが特に好ましい。
前記熱硬化剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
硬化性樹脂組成物の熱硬化剤の含有量は、前記エポキシ樹脂の含有量100質量部に対して、0.1〜500質量部であることが好ましく、1〜200質量部であることがより好ましい。熱硬化剤の含有量が少な過ぎると、硬化不足で接着性が得られないことがあり、熱硬化剤の含有量が過剰であると、硬化性樹脂層の吸湿率が高まって、パッケージ信頼性を低下させることがある。
硬化性樹脂組成物(硬化性樹脂層)の硬化性成分(b)の含有量は、重合体成分(a)の含有量100質量部に対して、1〜100質量部であることが好ましく、1.5〜75質量部であることがより好ましく、2〜60質量部であることが特に好ましい。硬化性成分(b)の含有量が上記のような範囲であることで、硬化前の硬化性樹脂層の硬さが維持される傾向があり、未硬化又は半硬化の状態における硬化性樹脂層のワイヤボンディング適性が向上する。一方、硬化性成分(b)の含有量が、重合体成分(a)の含有量に対して比較的少量である場合、硬化性成分(b)の各成分を軟化点やガラス転移温度が高いものとして、前記粘着剤層と硬化性樹脂層との接着力が高くなることを抑制し、易ピックアップ性を向上させようとしても、十分に向上しないことがある。しかし、本発明における粘着剤層を用いることにより、粘着剤層と硬化性樹脂層との間の接着力が低減され、半導体チップの易ピックアップ性が向上する。
硬化性樹脂層は、その各種物性を改良するために、重合体成分(a)及び硬化性成分(b)以外に、さらに必要に応じて、これらに該当しない他の成分を含有する硬化性樹脂組成物を用いて形成されたものでもよい。
硬化性樹脂組成物が含有する他の成分としては、充填材(c)、硬化促進剤(d)、カップリング剤(e)、架橋剤(f)、汎用添加剤(g)等が例示できる。
(充填材(c))
硬化性樹脂組成物は、通常、充填材(c)を含有することにより、その熱膨張係数の調整が容易となる。したがって、このような硬化性樹脂組成物を用いて、半導体チップや金属又は有機基板に対して、硬化後の硬化性樹脂層の熱膨張係数を最適化することで、パッケージ信頼性を向上させることができる。
また、通常、充填材(c)を含有する硬化性樹脂組成物を用いることにより、硬化後の硬化性樹脂層の吸湿率を低減することもできる。
充填材(c)は、重合体成分(a)及び硬化性成分(b)のいずれにも該当しない成分である。
ただし、本発明においては、先の説明のように、硬化性樹脂層を、充填材(c)を含有していないか、又は充填材(c)の含有量を0質量%より多く5質量%未満とすることから、硬化性樹脂組成物の充填材(c)の含有量は、硬化性樹脂組成物の固形分の全量に対して5質量%未満であり、好ましくは3質量%未満、より好ましくは1質量%未満である。
充填材(c)は、無機充填材(c)であることが好ましく、好ましい無機充填材としては、シリカ、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、チタンホワイト、ベンガラ、炭化珪素、窒化ホウ素等の粉末;これらシリカ等を球形化したビーズ;これらシリカ等の単結晶繊維;ガラス繊維等が例示できる。
これらの中でも、無機充填材は、シリカフィラー又はアルミナフィラーであることが好ましい。
無機充填材(c)は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(硬化促進剤(d))
硬化促進剤(d)は、硬化性樹脂組成物の硬化速度を調整するために用いられ、重合体成分(a)及び硬化性成分(b)のいずれにも該当しない成分である。
好ましい硬化促進剤(d)としては、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の第3級アミン;2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール等のイミダゾール類(1個以上の水素原子が水素原子以外の基で置換されたイミダゾール);トリブチルホスフィン、ジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン等の有機ホスフィン類(1個以上の水素原子が有機基で置換されたホスフィン);テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルホスフィンテトラフェニルボレート等のテトラフェニルボロン塩等が例示できる。
硬化促進剤(d)は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
硬化促進剤(d)を用いる場合、硬化性樹脂組成物における硬化促進剤(d)の含有量は、硬化性成分(b)の含有量100質量部に対して、0.01〜10質量部であることが好ましく、0.1〜1質量部であることがより好ましい。硬化促進剤(d)の含有量がこのような範囲であることで、硬化性樹脂層は、高温・高湿度条件下でも優れた接着特性を有し、厳しいリフロー条件に曝された場合であっても、高いパッケージ信頼性を達成できる。硬化促進剤(d)の含有量が少な過ぎると、硬化促進剤(d)を用いたことによる効果が十分に得られず、硬化促進剤(d)の含有量が過剰であると、高極性の硬化促進剤(d)は、高温・高湿度条件下で硬化性樹脂層中において被着体との接着界面側に移動して偏析することにより、パッケージの信頼性を低下させる。
(カップリング剤(e))
カップリング剤(e)として、無機化合物と反応する官能基及び有機官能基と反応する官能基を有するものを用いることにより、硬化性樹脂層の被着体に対する接着性及び密着性を向上させることができる。また、カップリング剤(e)を用いることで、硬化性樹脂層を硬化して得られる硬化物について、その耐熱性を損なうことなく、耐水性を向上させることができる。
カップリング剤(e)は、重合体成分(a)及び硬化性成分(b)のいずれにも該当しない成分である。
カップリング剤(e)は、重合体成分(a)、硬化性成分(b)等が有する官能基と反応する官能基を有する化合物であることが好ましく、シランカップリング剤であることが望ましい。
好ましい前記シランカップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−6−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−6−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、及びイミダゾールシラン等が例示できる。
カップリング剤(e)は、上記の内の1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
カップリング剤(e)を用いる場合、硬化性樹脂組成物のカップリング剤(e)の含有量は、重合体成分(a)及び硬化性成分(b)の総含有量100質量部に対して、0.03〜20質量部であることが好ましく、0.05〜10質量部であることがより好ましく、0.1〜5質量部であることが特に好ましい。カップリング剤(e)の含有量が少な過ぎると、カップリング剤(e)を用いたことによる上述の効果が得られないことがあり、一方、カップリング剤(e)の含有量が多過ぎると、アウトガスが発生する可能性がある。
(架橋剤(f))
重合体成分(a)として、イソシアネート基等の他の化合物が有する官能基と結合可能な官能基を有する、上述のアクリル系樹脂を用いる場合、この官能基を他の化合物と結合させて架橋するために架橋剤(f)を用いることができる。上記のような、架橋剤(f)を用いた架橋により、硬化性樹脂層の初期接着力及び凝集力を調節できる。
架橋剤(f)としては、有機多価イソシアネート化合物、有機多価イミン化合物等が例示できる。
架橋剤(f)は、重合体成分(a)及び硬化性成分(b)のいずれにも該当しない成分である。
前記有機多価イソシアネート化合物としては、芳香族多価イソシアネート化合物、脂肪族多価イソシアネート化合物、脂環族多価イソシアネート化合物並びにこれら化合物の三量体、イソシアヌレート体及びアダクト体(エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン又はヒマシ油等の低分子活性水素含有化合物との反応物、例えば、トリメチロールプロパンアダクトキシリレンジイソシアネート等)や、有機多価イソシアネート化合物とポリオール化合物とを反応させて得られる末端イソシアネートウレタンプレポリマー等が例示できる。
前記有機多価イソシアネート化合物として、より具体的には、2,4−トリレンジイソシアネート;2,6−トリレンジイソシアネート;1,3−キシリレンジイソシアネート;1,4−キシレンジイソシアネート;ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート;ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート;3−メチルジフェニルメタンジイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート;イソホロンジイソシアネート;ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート;ジシクロヘキシルメタン−2,4’−ジイソシアネート;トリメチロールプロパン等のポリオールのすべて若しくは一部の水酸基に、トリレンジイソシアネート及びヘキサメチレンジイソシアネートのいずれか一方又は両方を付加した化合物;リジンジイソシアネート等が例示できる。
前記有機多価イミン化合物としては、N,N’−ジフェニルメタン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、N,N’−トルエン−2,4−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)トリエチレンメラミン等が例示できる。
架橋剤(f)としてイソシアネート系架橋剤を用いる場合、重合体成分(a)である前記アクリル系樹脂としては、水酸基含有重合体を用いることが好ましい。架橋剤(f)がイソシアネート基を有し、アクリル系樹脂が水酸基を有する場合、架橋剤(f)とアクリル系樹脂との反応によって、硬化性樹脂層に架橋構造を簡便に導入できる。
架橋剤(f)を用いる場合、硬化性樹脂組成物における架橋剤(f)の含有量は、重合体成分(a)の含有量100質量部に対して、0.01〜20質量部であることが好ましく、0.1〜10質量部であることがより好ましく、0.5〜5質量部であることが特に好ましい。
(汎用添加剤(g))
汎用添加剤(g)としては、公知の可塑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、顔料、染料、ゲッタリング剤等が例示できる。
汎用添加剤(g)は、重合体成分(a)及び硬化性成分(b)のいずれにも該当しない成分である。
(溶媒)
硬化性樹脂組成物は、希釈によってその取り扱い性を良好とするために、さらに溶媒を含有するものが好ましい。
硬化性樹脂組成物が含有する溶媒は、上述の粘着剤組成物における溶媒と同様のものでよい。
硬化性樹脂組成物が含有する溶媒は、1種のみでもよいし、2種以上でもよい。
硬化性樹脂組成物が含有する溶媒は、硬化性樹脂組成物で用いる各成分を均一に混合する点から、メチルエチルケトン等であることが好ましい。
溶媒は、重合体成分(a)及び硬化性成分(b)のいずれにも該当しない成分である。
硬化性樹脂層の前記重合体成分(a)及び硬化性成分(b)の総含有量は、上述のように、硬化性樹脂層の全量に対して95質量%以上であり、97質量%以上のものがより好ましく、98質量%以上のものがさらに好ましい。そして、このような硬化性樹脂層を形成するために、硬化性樹脂組成物の前記重合体成分(a)及び硬化性成分(b)の総含有量は、硬化性樹脂組成物中の溶媒以外の全成分の総量に対して95質量%以上であり、97質量%以上であることがより好ましく、98質量%以上であることがさらに好ましい。
また、上記の硬化性樹脂層における重合体成分(a)及び硬化性成分(b)の総含有量は、硬化性樹脂層の全量に対して100質量%であってもよい。
硬化性樹脂組成物は、これを構成するための上述の各成分を配合することで得られ、例えば、配合成分が異なる点以外は、上述の粘着剤組成物の場合と同様の方法で得られる。
溶媒を用いる場合には、溶媒を溶媒以外のいずれかの配合成分と混合してこの配合成分を予め希釈しておくことで用いてもよいし、溶媒以外のいずれかの配合成分を予め希釈しておくことなく、溶媒をこれら配合成分と混合することで用いてもよい。
なお、本発明に係る樹脂層付きワーク固定シートにおいて説明する、半導体チップの易ピックアップ性は、例えば、樹脂層付きワーク固定シート表面の半導体チップを、市販のダイボンダーを用いて、ニードルの突上げスピード及び突き上げ高さを所定の条件に設定し、この条件で半導体チップがピックアップできるかどうかで評価することができる。この際、例えば、計100個のチップについて連続してピックアップを実行し、すべてのチップのピックアップが成功した場合か、あるいは、1個以上のチップのピックアップが成功した後、2個目以降のチップのいずれかのピックアップに失敗した程度である場合に、易ピックアップ性が比較的良好であると判断することができる。
<樹脂層付きワーク固定シートの製造方法>
本発明に係る樹脂層付きワーク固定シートは、例えば、基材フィルム上に前記粘着剤組成物を用いて粘着剤層を形成し、前記粘着剤層上に前記硬化性樹脂組成物を用いて硬化性樹脂層を形成することで製造できる。
粘着剤層は、基材フィルムの表面(図1においては基材フィルム11の表面11a)に粘着剤組成物を塗布し、乾燥させることで形成できる。このとき、必要に応じて、塗布した粘着剤組成物を加熱することで、架橋してもよい。加熱条件は、例えば、100〜130℃で1〜5分間とすることができるが、これに限定されない。また、剥離材の剥離層表面に粘着剤組成物を塗布し、乾燥させることで形成した粘着剤層を、基材フィルムの表面に貼り合わせ、前記剥離材を取り除くことでも粘着剤層を形成できる。
粘着剤組成物の基材フィルムの表面又は剥離材の剥離層表面への塗布は、公知の方法で行えばよく、エアーナイフコーター、ブレードコーター、バーコーター、グラビアコーター、ロールコーター、ロールナイフコーター、カーテンコーター、ダイコーター、ナイフコーター、スクリーンコーター、マイヤーバーコーター、キスコーター等の各種コーターを用いる方法が例示できる。
硬化性樹脂層は、硬化性樹脂組成物を用いて、上述のような基材フィルム上に粘着剤層を形成する場合と同様の方法で形成できるが、通常は、粘着剤層上に硬化性樹脂組成物を直接塗布することは困難である。そこで、例えば、剥離材の剥離層表面に硬化性樹脂組成物を塗布し、乾燥させることで形成した硬化性樹脂層を、粘着剤層の表面に貼り合わせ、前記剥離材を取り除くなど、硬化性樹脂層を別途形成しておき、これを粘着剤層の表面に貼り合わせる方法が好ましい。
また、本発明に係る樹脂層付きワーク固定シートは、上述の方法以外にも、例えば、前記粘着剤組成物を用いて粘着剤層を形成し、前記硬化性樹脂組成物を用いて硬化性樹脂層を形成した後、これら粘着剤層及び硬化性樹脂層を重ね合わせて積層体とし、この積層体の前記粘着剤層の表面に基材フィルムを貼り合わせることによって、製造することもできる。
この場合の粘着剤層及び硬化性樹脂層の形成条件は、上述の方法と同じである。
以下、具体的実施例により、本発明についてより詳細に説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施例に、何ら限定されるものではない。
<樹脂層付きワーク固定シートの製造>
[実施例1]
図1に示す構成の樹脂層付きワーク固定シートを製造した。より具体的には、以下のとおりである。
(アクリル酸アルキルエステル重合体の製造)
冷却管、窒素導入管、温度計及び撹拌装置を備えた反応容器に、アクリル酸ラウリル(以下、「LA」と略記する)80質量部、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル(以下、「HEA」と略記する)(20質量部)、過酸化ベンゾイル(0.2質量部)、酢酸エチル(70質量部)、トルエン(30質量部)を入れ、窒素気流中において60℃で8時間重合反応を行うことで、アクリル系ポリマー(A)を得た。各成分の配合比を下記表1に示す。
このアクリル系ポリマー(A)に、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(以下、「MOI」と略記する)(22質量部、HEAに対して約80モル%)、ジブチルスズラウリレート(以下、「DBTL」と略記する)(0.13質量部)を加え、空気気流中において23℃で12時間付加反応を行うことで、目的とするアクリル酸アルキルエステル重合体(A−1)を47質量%溶液の状態で得た。各成分の配合比を下記表1に示す。
(粘着剤組成物の製造)
上記で得られたアクリル酸アルキルエステル重合体(A−1)(100質量部)に対し、光重合開始剤(Z−1)(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製「イルガキュア651」、ベンジルジメチルケタール)(3質量部)、反応遅延剤としてアセチルアセトン(1質量部)を加えて、メチルエチルケトンで希釈した後、よく撹拌し、さらにここへイソシアネート系架橋剤(B−1)としてトリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート三量体付加物(日本ポリウレタン社製「コロネートL」)(7.5質量部、アクリル酸エステル重合体(A−1)中の残存水酸基1モルに対して、有しているイソシアネート基が1モルとなる量)を加えて23℃で撹拌することで、固形分濃度が25質量%の粘着剤組成物を得た。なお、この「粘着剤組成物の製造」における配合部数は、すべて固形分換算値である。各成分の配合比を下記表1に示す。
(ワーク固定シートの製造)
ポリエチレンテレフタレート(PET)剥離ライナーのシリコーン処理を施した剥離面上に、上記で得られた粘着剤組成物を塗布し、120℃で2分間加熱乾燥させ、厚さ10μmの粘着剤層を形成した。次いで、この粘着剤層の表面に、基材フィルムとしての厚さ100μmのエチレン−メタクリル酸重合体フィルムを貼り合せ、23℃で168時間保存することにより、ワーク固定シートを得た。
(硬化性樹脂組成物の製造)
アクリル系樹脂(ナガセケムテックス社製「SG−P3」)(87.8質量部)、エポキシ樹脂(日本化薬社製「NC−3000」)(12質量部)、フェノール樹脂(明和化成社製「MEH−7851−H」)(10質量部)、硬化促進剤としてのトリフェニルホスフィン(0.2質量部)、及びシランカップリング剤(信越シリコーン社製「KBM403」、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)(1質量部)をメチルエチルケトンに溶解させて、硬化性樹脂組成物として固形分濃度が20質量%であるメチルエチルケトン溶液を得た。
(樹脂層付きワーク固定シートの製造)
剥離ライナー(リンテック社製「SP−PET381031」)上に、上記で得られた硬化性樹脂組成物を塗布し、100℃で1分間乾燥させて、厚さ20μmの硬化性樹脂層を形成した。さらに、硬化性樹脂層に上記と同種の剥離ライナーを貼り合わせた。そして、さらに貼り合わせた剥離ライナーと硬化性樹脂層を切断するように、直径150mmの円形にハーフカットを施した上で、円形の外側の不要部分を除去した。次いで、上記で得られたワーク固定シートから剥離ライナーを除去した。また、この硬化性樹脂層から共にハーフカットした剥離ライナーを除去して、硬化性樹脂層の表面に、ワーク固定シートの粘着剤層を貼り合せることにより、樹脂層付きワーク固定シートを得た。
<樹脂層付きワーク固定シートの評価>
上記で得られた樹脂層付きワーク固定シートについて、下記方法により、易ピックアップ性を評価した。
(易ピックアップ性)
テープマウンター(リンテック社製「Adwill RAD2500」)を用いて、シリコンウエハ(150mm径、厚さ100μm)の2000番研磨面に、上記で得られた樹脂層付きワーク固定シートを60℃で貼付した。次いで、これをウエハダイシング用リングフレームに固定した後、ダイシング装置(ディスコ社製「DFD651」)を用いて、10mm×10mmのサイズにシリコンウエハをダイシングして、チップを得た。このダイシングのとき、基材フィルムを表面から20μmだけ切り込むようにした。次いで、紫外線照射装置(リンテック社製「Adwill RAD2000」)を用いて、220mW/cm、190mJ/cmの条件で、基材フィルム側から樹脂層付きワーク固定シートに紫外線を照射した。次いで、ダイボンダー(キャノンマシナリー社製「BESTEM−D02」)を用いて、ニードルの突上げスピードを1mm/sとし、突き上げ高さが0.2mmの際にチップがピックアップできるかどうかを評価した。ニードルは8mm四方4ピン配置とした。評価は100個のチップについて連続してピックアップを実行することにより行い、すべてのチップのピックアップが成功した場合を「A」、1個以上のチップのピックアップが成功した後、2個目以降のチップのいずれかのピックアップに失敗した場合を「A1」、初めのチップで失敗した場合を「B」として、それぞれ評価した。結果を下記表1に示す。
<樹脂層付きワーク固定シートの製造及び評価>
[実施例2、比較例1〜2、参考例1]
アクリル酸アルキルエステル重合体製造時の配合成分、硬化性樹脂組成物製造時の配合成分を、下記表1に示すとおりとした点以外は、実施例1と同様に樹脂層付きワーク固定シートを製造し、評価した。結果を下記表1に示す。
なお、ここで得られたアクリル酸アルキルエステル重合体を、それぞれ、アクリル酸アルキルエステル重合体(A−2)(実施例2)、アクリル酸アルキルエステル重合体(R−1)(比較例1)、アクリル酸アルキルエステル重合体(R−2)(比較例2、参考例1)とする。
また、すべての実施例、比較例及び参考例において、粘着剤組成物はメチルエチルケトンの量を調整して固形分濃度を25質量%に調整している。
なお、下記表1中、「2EHA」はアクリル酸2−エチルヘキシルを、「ISTA」はアクリル酸イソステアリルを、「MA」はアクリル酸メチルをそれぞれ意味する。
また、「充填材」は、アドマテックス社製「SC2050MA」である。
また、配合成分の欄の「−」は、この成分が未配合であることを意味する。
Figure 2016047565
表1に示すように、実施例1〜2の樹脂層付きワーク固定シートは、アクリル酸アルキルエステル重合体(前記重合体(A−1)、(A−2))の製造に、アクリル酸アルキルエステルとして、LA(アルキル基の炭素数が12)又はISTA(アルキル基の炭素数が18)を用い、硬化性樹脂層の重合体成分(a)及び硬化性成分(b)の総含有量を98.9質量%としたものであり、易ピックアップ性を有していた。
これに対して、比較例1〜2の樹脂層付きワーク固定シートは、アクリル酸アルキルエステル重合体(前記重合体(R−1)、(R−2))の製造に、アクリル酸アルキルエステルとして、MA(アルキル基の炭素数が1)又は2EHA(アルキル基の炭素数が8)を用いたものであり、易ピックアップ性を有していなかった。
参考例1の樹脂層付きワーク固定シートは、アクリル酸アルキルエステル重合体の製造に、アクリル酸アルキルエステルとしてMAを用いたが、硬化性樹脂層に充填剤を含有させたものであり、易ピックアップ性を有していた。
なお、表1に示すように、上記の各例においては、1個以上のチップのピックアップが成功した後、2個目以降のチップのいずれかのピックアップに失敗したケース、即ち、易ピックアップ性が「A1」の評価となる例は見られなかった。
本発明は、半導体チップ等の製造に利用可能である。
1・・・ワーク固定シート、10・・・樹脂層付きワーク固定シート、11・・・基材フィルム、11a・・・基材フィルムの表面、12・・・粘着剤層、12a・・・粘着剤層の表面、13・・・硬化性樹脂層、13a・・・硬化性樹脂層の表面、14・・・剥離フィルム

Claims (3)

  1. 基材フィルム上に粘着剤層を備え、前記粘着剤層上に硬化性樹脂層を備えてなる樹脂層付きワーク固定シートであって、
    前記粘着剤層は、アルキル基の炭素数が10〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含む単量体が重合した(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体を含有し、
    前記硬化性樹脂層は、重合体成分(a)及び硬化性成分(b)を含有し、
    前記硬化性樹脂層の前記重合体成分(a)及び硬化性成分(b)の総含有量が、前記硬化性樹脂層の全量に対して95質量%以上であることを特徴とする樹脂層付きワーク固定シート。
  2. 前記硬化性樹脂層が、前記重合体成分(a)としてアクリル系樹脂を含有し、
    前記硬化性樹脂層の固形分の全量に対する前記アクリル系樹脂の含有量が50質量%以上であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂層付きワーク固定シート。
  3. 前記硬化性樹脂層の前記硬化性成分(b)の含有量が、前記重合体成分(a)の含有量100質量部に対して、1〜100質量部であることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂層付きワーク固定シート。
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